JP2014012997A - 車両のエンジン自動停止制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 路面勾配に係らず走行中に適切なエンジン停止及び再始動を達成可能な車両のエンジン自動停止制御装置を提供すること。
【解決手段】 本発明の車両のエンジン自動停止制御装置では、車両減速中に、現時点から停車までの時間である第1時間が、エンジン停止指令からエンジン完全停止までの時間である第2時間よりも長い場合、エンジンを停止することとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、走行中にエンジンを自動停止するエンジン自動停止制御装置に関する。
車両のエンジン自動停止制御装置として、特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報には、車両停止中にブレーキペダル操作量がアイドリングストップ閾値以上踏み込まれたときは、エンジンを停止する。また、車両走行中であっても、ブレーキペダル操作量がアイドリングストップ閾値よりも小さなコーストストップ閾値以上踏み込まれたときはエンジンを停止し、燃費の向上を図っている。
特許第4374805号公報
ここで、例えばスタータモータによってエンジン始動を行うコーストストップ制御では、エンジン停止制御中にエンジン再始動要求が来た場合、エンジン回転が逆方向に回転しているような状態が想定し得る。この場合、スタータモータを作動させると、スタータモータのピニオン飛び込み時に衝撃音が生じたり、もしくはスタータモータに過剰な負荷が作用するおそれがある。よって、仮に登坂路においてコーストストップを行った後、即座に再始動要求が出力された場合、エンジンが正転状態もしくは完全停止状態となるまでエンジン再始動することができず、車両がずり下がるおそれがあった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、路面勾配に係らず走行中に適切なエンジン停止及び再始動を達成可能な車両のエンジン自動停止制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両のエンジン自動停止制御装置では、車両減速中に、現時点から停車までの時間である第1時間が、エンジン停止指令からエンジン完全停止までの時間である第2時間よりも長い場合、エンジンを停止することとした。
よって、停車直後にエンジン完全停止が行われるため、停車前にエンジン再始動要求が来た場合に、停車後まで待ってからエンジン再始動するといった場面を回避することができ、路面勾配に係らず燃費の向上及び運転性の向上を図ることができる。
実施例1の車両のエンジン自動停止制御装置の構成を表すシステム図である。 実施例1のコーストストップ制御処理を表すフローチャートである。 実施例1のコーストストップ制御において第1時間Aが第2時間Bよりも長い場合のタイムチャートである。 実施例1のコーストストップ制御においてエンジン再始動途中でコーストストップの基本条件が成立した場合のタイムチャートである。 実施例1のコーストストップ制御において第1時間Aが第2時間Bよりも短い場合のタイムチャートである。 実施例1のコーストストップ制御においてコーストストップ後に車両減速度が変化した場合のタイムチャートである。 実施例1のコーストストップ制御においてコーストストップ後に車両減速度が変化し、コーストストップ制御を解除する場合のタイムチャートである。
図1は実施例1の車両のエンジン自動停止制御装置の構成を表すシステム図である。エンジン1から出力された回転駆動力は、トルクコンバータ2を介してベルト式無段変速機3に入力され、所望の変速比によって変速された後、駆動輪4に伝達される。
内燃機関であるエンジン1には、エンジン始動を行う始動装置1aを有する。具体的にはスタータモータが備えられ、エンジン始動指令に基づいてエンジンクランキングを行うと共に、燃料を噴射し、エンジン1が自立回転可能となると、スタータモータを停止する。このスタータモータは、回転によりピニオンが回転軸方向にストロークしてフライホイール外周に形成されたリングギヤ等に噛み合うことでエンジン始動を行う一般的な構成である。
エンジン1の出力側には、低車速時においてトルク増幅を行うと共に、所定車速(例えば14km/h程度)以上では、相対回転を禁止するロックアップクラッチを有するトルクコンバータ2が設けられている。トルクコンバータ2の出力側にはベルト式無段変速機3が接続されている。
ベルト式無段変速機3は、発進クラッチと、プライマリプーリ及びセカンダリプーリと、これらプーリに掛け渡されたベルトから構成され、プーリ溝幅を油圧制御によって変更することで所望の変速比を達成する。また、ベルト式無段変速機3内には、エンジン1によって駆動されるオイルポンプが設けられ、エンジン作動時には、このオイルポンプを油圧源としてトルクコンバータ2のコンバータ圧やロックアップクラッチ圧を供給し、また、ベルト式無段変速機3のプーリ圧やクラッチ締結圧を供給する。
更に、ベルト式無段変速機3には電動オイルポンプ3aが設けられており、エンジン自動停止によってオイルポンプによる油圧供給ができない場合には、電動オイルポンプ3aが作動し、必要な油圧を各アクチュエータに供給可能に構成されている。よって、エンジン停止時であっても、所望の変速比を達成し、また、クラッチ締結圧を維持することができる。
エンジン1は、エンジンコントロールユニット10によって作動状態が制御される。エンジンコントロールユニット10には、運転者のブレーキペダル操作によりオン信号を出力するブレーキスイッチ11からのブレーキ信号と、運転者のアクセルペダル操作量を検出するアクセルペダル開度センサ12からのアクセル信号と、ブレーキペダル操作量に基づいて生じるマスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサ13からのブレーキ操作量信号(マスタシリンダ圧)と、各輪に備えられた車輪速センサ14からの車輪速(車輪速から車速を検出する場合には車速信号と同義)と、外気温を検出する外気温センサ15からの外気温信号と、後述するCVTコントロールユニット20からのCVT状態信号と、エンジン水温や、クランク角、エンジン回転数等の信号とを入力する。エンジンコントロールユニット10は、上記各種信号に基づいてエンジン1の始動もしくは自動停止を実施する(コーストストップ制御手段に相当)。尚、マスタシリンダ圧センサ13に代えてブレーキペダルストローク量やブレーキペダル踏力を検出するセンサ、もしくはホイルシリンダ圧を検出するセンサ等を用い、これによりブレーキペダル操作量を検出することで運転者の制動操作意図を検出してもよく、特に限定しない。
また、エンジンコントロールユニット10内には、車両が走行中の路面勾配を検知する路面勾配検出部10aと、車両重量を検出する車両重量検出部10bと、外気温に基づいて路面μを推定する路面μ検出部10cとを有する。路面勾配検出部10aでは、例えば駆動輪に伝達されるトルクと、車輪速等から検出される実際の車両加速度と、加速度センサにより検出される車両に作用している加速度との差等から路面勾配を推定する。また、車両重量検出部10bは、サスペンションストローク等を検出し、車両停止時において車両の沈み込み具合から車両重量を検出する。また、路面μ検出部10cは、外気温を検出し、外気温が例えば4℃以下のときは、凍結路面の可能性が高く、路面摩擦係数が小さくなると判断する。尚、例えばABSコントローラ等が路面摩擦係数の推定演算処理を行っている場合には、外気温に限らずこれら他のコントローラにおいて推定した路面μ情報を利用してもよい。
CVTコントロールユニット20は、エンジンコントロールユニット10との間でエンジン作動状態とCVT状態の信号を送受信し、これら信号に基づいてベルト式無段変速機3の変速比等を制御する。具体的には、走行レンジが選択されているときは、発進クラッチの締結を行うと共に、アクセルペダル開度と車速とに基づいて変速比マップから変速比を決定し、各プーリ油圧を制御する。また、車速が所定車速未満のときは、ロックアップクラッチを解放し、所定車速以上のときはロックアップクラッチを締結し、エンジン1とベルト式無段変速機3とを直結状態とする。更に、走行レンジ選択中におけるエンジン自動停止時には、電動オイルポンプ3aを作動させ、必要な油圧を確保する。
(コーストストップ制御処理)
次に、コーストストップ制御処理について説明する。実施例1の車両のコーストストップ制御装置は、車両停止時に、所定の条件が成立したときは、エンジンアイドリングを停止する所謂アイドリングストップ制御を行う。尚、アイドリングストップ制御については周知の構成を適宜実施すればよいため、詳細な説明は省略する。加えて、車両走行中であっても、減速中であり、このまま車両停止してアイドリングストップ制御に移行する可能性が高いと判断したときは、エンジン1を停止するコーストストップ制御を行う。
通常のコーストストップ制御を行わないアイドリングストップ車両にあっては、運転者がアクセルペダルを操作することなく惰性走行している所謂コースト走行状態(ブレーキペダル操作をしている状態を含む)のときには、燃料噴射を停止し、駆動輪4から伝達されるコーストトルクによってロックアップクラッチを介してエンジン回転数を維持している。しかし、所定車速まで減速すると、ロックアップクラッチは解放されるため、燃料噴射しなければエンジン1は停止してしまう。そこで、ロックアップクラッチが解放されるタイミングで燃料噴射を再開し、エンジン自立回転を維持している。その後、車両が完全停止し、ブレーキペダルが十分に踏み込まれているといった各種条件が成立しているか否かを判定した後、エンジンアイドリングを停止する。
ここで、燃料噴射を停止していた走行状態から、一旦燃料噴射を再開し、再度エンジン停止を行う過程において、燃料噴射再開時の燃料を更に抑制することができれば、燃費を改善することが可能となる。そこで、所定の条件が成立したコースト走行時には、燃料噴射の再開を行うことなく、エンジンを停止したまま(燃料噴射等を行わない)とするコーストストップ制御を実施し、車両停止後は通常のアイドリングストップ制御にそのまま移行することとした。
コーストストップ制御を行う際の1つの条件として、運転者のブレーキペダル操作量が所定範囲内(すなわち上限値と下限値の間)であることとした。ブレーキペダル操作量を条件の一つとしたのは、コーストストップ制御の開始もしくは終了は、運転者の制動意図に基づいて行うべきものだからである。すなわち、ブレーキペダルを強く踏んでいるときは、急減速しているときであり、所定車速から車両停止に至るまでの時間が短いと考えられる。このとき、車両停止時においてベルト式無段変速機3の変速比を最Low側まで変速する必要がある。しかし、そのためにはベルト式無段変速機3の変速原理による制限があり、駆動輪4が回転している必要がある。よって、駆動輪4が回転している間に素早く変速するには、オイルポンプの吐出量を確保する必要があり、エンジン停止は好ましくない。また、急減速時には車輪ロックを回避するためのABS制御等が実施されることも考えられる。このとき、ABS制御ロジックでは、車輪に作用するブレーキ液圧を増減するにあたり、エンジン側からのトルク入力も加味した上で種々のゲイン等が設定されており、不用意にエンジン停止を行うと、これら制御への影響も懸念される。よって、これらを考慮したコーストストップ許可上限値が設定される。
一方、ブレーキペダルを緩やかに踏み込んでいる緩減速時には、そのまま車両停止する場合と、再度ブレーキペダルを解放し、再発進する場合とが考えられる。例えば、渋滞を走行しているときに、ブレーキペダルを緩やかに操作して走行状態を継続することなどが考えられる。この場合、不用意にエンジン停止をすると、エンジン停止と再始動とが繰り返され、運転者に違和感を与えるおそれがある。また、エンジン停止後、ブレーキペダルが緩やかに踏まれた状態でエンジン再始動すると、エンジントルクが駆動輪に出力されることで飛び出し感を与えるおそれもある。よって、これらを考慮したコーストストップ許可下限値が設定される。
〔コーストストップ制御処理〕
図2は実施例1のコーストストップ制御処理を表すフローチャートである。尚、本フローチャートに表れない他の条件等を追加設定してもよい。
ステップS1では、車速、マスタシリンダ圧、基準となるコーストストップ許可上限・下限値の読み込みを行う。そして、コーストストップ制御を許可するブレーキペダル操作量の範囲の上限または下限である、コーストストップ許可上限値・下限値の設定をする。車速は車輪速センサ14により検出された各車輪速の平均値でもよいし、従動輪車輪速の平均値でもよく、特に限定しない。
ステップS2では、マスタシリンダ圧がコーストストップ許可上限値及び下限値の範囲内か否かを判断し、範囲内と判断したときはコーストストップ制御の基本条件が成立したと判断してコーストストップ制御のスタンバイ状態がOK(CSスタンバイ:OK)としてステップS3に進み、範囲外と判断したときはコーストストップ制御の基本条件が不成立と判断してスタンバイ状態がNG(CSスタンバイ:NG)としてステップS15に進んでコーストストップ中(エンジン停止中)か否かを判断する。エンジン停止状態であればステップS16に進んでエンジン再始動を行い、エンジン作動状態であればそのままエンジン作動状態を継続する。
ステップS3では、現在の車速Vと車両減速度Gから現時点から停車までの時間である第1時間Aを算出する。具体的には、A=V/Gにより算出する。
ステップS4では、エンジン回転数Nに応じてエンジン停止指令からエンジン完全停止までの時間である第2時間Bを算出する。基本的にエンジン停止指令出力からエンジン回転数が低下する際の低下勾配は概ね一定であることから、この第2時間Bはエンジン回転数が高いほど長く設定される値、例えばB=k・Nにより算出する。ここでkは比例定数である。
ステップS5では、現時点の車両減速度Gが所定減速度以下か否かを判断し、所定減速度以下の場合はステップS7へ進んでコーストストップ制御を許可(エンジン停止を許可)し、所定減速度より大きい場合はステップS6に進む。この所定減速度は、仮に登坂路等で車両がずり下がるおそれがあるような場合、路面勾配に基づく減速度が生じているはずであり、車両ずり下がりが生じるおそれがある減速度を所定減速度として設定する。すなわち、現在の車両減速度が所定減速度以下の場合は、かなりゆっくりと車両停止に向かっており、車両停止までに時間が確保できることに加え、仮にエンジン完全停止前に車両停止したとしても路面勾配がさほど生じていないため、車両停止直後にエンジン再始動要求が来た場合にエンジン再始動が遅れたとしても、車両がずり下がることがない。よって、コーストストップ制御を行う際に何ら支障が生じないと判断できることに基づく。
尚、実施例1では減速度として正の値を用いており、減速度が大きいとは、より素早く減速している状態を表す。よって、減速度絶対値で評価する場合と同じ大小関係と考えて差し支えない。
ステップS6では、現時点の車速Vが車両減速度Gに応じて設定された所定車速V(G)以上、かつ、車両減速度が第1減速度G1以下か否かを判断し、条件を満たす場合は後述するステップS7の条件が成立したとみなし、ステップS8へ進んでコーストストップ制御を許可し、それ以外の場合はステップS7に進む。ここで所定車速V(G)とは、車両停止までに十分に時間が確保されると考えられる車速であり、車両減速度が小さい時は低めの所定車速に設定され、車両減速度が大きいときは高めの所定車速に設定される。また、第1減速度G1とは、ステップS5における判断基準である所定減速度よりも大きな減速度であって例えばエンジン回転数減少勾配よりも小さな値である。よって、車両減速度が第1減速度G1以下であれば、エンジン停止指令からエンジン完全停止までの時間を確保できると考えられる値である。これら車速と車両減速度の両方の条件が成立していれば、エンジン停止指令を出力したとしても停車前にエンジンを完全停止状態とできるため、後述のステップS7の条件が成立したとみなし、コーストストップ制御を許可するものである。
ステップS7では、第1時間Aが第2時間Bより長いか否かを判断し、長い場合はステップS8に進んでコーストストップ制御を許可し、それ以外の場合はエンジン停止前に車両停止するおそれがあると判断して一旦本制御フローを終了し、再度コーストストップ制御の判断を行う。第1時間Aが第2時間Bより長ければ、車両停止前にエンジンが完全停止すると考えられ、車両停止直後にエンジン再始動要求が来た場合であっても即座にエンジン再始動を実行できるため、車両ずり下がりを回避できることからコーストストップ制御を許可する。
ステップS9では、コーストストップ制御の許可(エンジン停止指令)をしてからエンジン停止までの残り時間C、言い換えると、エンジン停止指令後の現時点からエンジン完全停止までにかかる時間を算出する。すなわち、時間Cは、エンジン停止指令からカウンタをカウントアップし、第2時間Bからカウントアップされた時間Tcを減算することで算出される。よって、C=B−Tcと表される。
ステップS10では、エンジン停止指令後の現時点における車速Vと車両減速度Gから停車までの時間Dを算出する。よって、D=V/Gと表される。
ステップS11では、現時点における車両減速度Gが所定減速度以下か否かを判断し、所定減速度以下の場合は車両停止までに十分な時間が確保可能であり、エンジン停止状態が得られると判断してステップS13に進みコーストストップ制御を継続する。一方、車両減速度Gが所定減速度よりも大きい場合はステップS12に進む。この所定減速度はステップS5の値と同じであるが、他の値を用いてもよい。
ステップS12では、時間Dが時間Cよりも長いか否かを判断し、時間Dが長いと判断した場合は車両停車までの間にエンジン停止が完了するためステップS13に進んでコーストストップ制御を継続する。一方、時間Dが時間C以下の場合は車両停止前にエンジン停止が完了しないと判断してステップS14に進み、コーストストップ制御を解除する。仮に車両停止直後にコーストストップ解除要求が来た場合、エンジンが完全停止するまで待った上でエンジン始動を行うと、登坂路のときには車両ずり下がりが懸念される。また、回転中のエンジンに対して無理やりスタータモータを噛み合わせると、異音の発生やスタータモータの耐久性低下といった問題がある。そこで、即座にコーストストップ制御を解除することで、これらの問題を事前に回避する。
〔コーストストップ制御処理における作用〕
次に、上記フローチャートに基づく作用についてタイムチャートを用いて場合に分けて説明する。尚、タイムチャートの開始時点における走行状態は、コースト走行状態で減速中であり、ロックアップクラッチが締結され、エンジンへの燃料噴射は停止された状態でエンジン回転数も車速も徐々に減少傾向にあるものとする。
(パターン1:第1時間Aが第2時間Bよりも長い場合)
図3は実施例1のコーストストップ制御において第1時間Aが第2時間Bよりも長い場合のタイムチャートである。
時刻t1において、車速が所定車速に到達すると、ロックアップクラッチを解放する。このとき、コーストストップ制御を開始するか否かの判断を行い、CSスタンバイがOKとなる。このとき、車速Vと車両減速度Gとの関係から演算された第1時間Aがエンジン回転数に基づいて演算された第2時間Bよりも長いため、コーストストップ制御が許可され、そのままエンジンを停止する。これにより、車両停止前にエンジン回転数は完全に停止状態が得られるため、車両停止直後に再発進要求等が成された場合も素早くエンジン再始動を実行できるため、ずり下がり等の問題を回避することができる。
(パターン2:パターン1よりもCSスタンバイOKが遅い場合)
図4は実施例1のコーストストップ制御においてエンジン再始動途中でコーストストップの基本条件が成立した場合のタイムチャートである。
時刻t1において、車速が所定車速に到達すると、ロックアップクラッチを解放する。このとき、CSスタンバイがNGとなっているため、燃料噴射を再開し、エンジンの自立回転を促す。
時刻t2において、エンジン燃料噴射が再開されているときにCSスタンバイがOKとなると、この時点における第1時間A及び第2時間Bが演算され、パターン1と同様、第1時間Aが第2時間Bより長いため、コーストストップ制御が許可される。ここで、パターン1よりもエンジン回転数が高いときに第2時間Bが演算されるため、第2時間Bがパターン1よりも長くなっていることが分かる。
(パターン3:第1時間Aが第2時間Bよりも短い場合)
図5は実施例1のコーストストップ制御において第1時間Aが第2時間Bよりも短い場合のタイムチャートである。
時刻t1における作用はパターン2と同じであるため説明を省略する。その後も、CSスタンバイNGが継続するためエンジンはアイドル回転数を維持している。
時刻t3において、CSスタンバイOKとなると、この時点における第1時間A及び第2時間Bが演算される。このとき、車速は十分に低下しており、またエンジンはアイドル回転数を維持しているため、第2時間Bよりも第1時間Aが短くなっている。よって、コーストストップ制御が許可されることなく、エンジンはアイドル回転数を維持する。そして、車両停止後、アイドリングストップ制御条件が成立してからエンジン回転数を停止させる。
すなわち、第1時間Aが短い場合、車両停止直後には、エンジン回転数が逆回転していたり、回転数が完全に停止していない状態である。仮に、車両停止直後、すなわち、完全に車両を前方に移動させる慣性力等が無い状態で、再発進要求がなされた場合、エンジンを素早く再始動することができず、登坂路の場合はずり下がりを招くおそれがある。そこで、車両停止前にエンジン回転数が完全停止とならない場合は、コーストストップ制御を禁止することで、登坂路におけるずり下がり等を招くことなく、車両停止直後の再発進要求等に対応することができる。
(パターン4:コーストストップ制御を開始後、車両減速度が増大した場合)
図6は実施例1のコーストストップ制御においてコーストストップ後に車両減速度が変化した場合のタイムチャートである。
時刻t1における作用はパターン1と同じであるため説明を省略する。コーストストップ制御によりエンジン停止指令を出力した後で、かつ、エンジンが完全停止する前の時刻t4において、運転者が強くブレーキペダル操作等を行い、車両減速度がGxからGyに大きく変化する。このとき、時刻t4におけるエンジン停止までにかかる時間Cと車両停止までにかかる時間Dを算出する。このとき、エンジン回転数はほぼ停止直前の状態であり、時間Cが時間Dよりも短いため、車両停止前にエンジン完全停止状態を得られることから、コーストストップ制御を継続する。これにより、エンジン停止状態を確保することができ、燃費の改善に寄与することができる。
(パターン5:コーストストップ制御を開始後、車両減速度が増大し、コーストストップ制御を解除する場合)
図7は実施例1のコーストストップ制御においてコーストストップ後に車両減速度が変化し、コーストストップ制御を解除する場合のタイムチャートである。
時刻t1からt2にかけてはパターン2と同じであるため説明を省略する。
時刻t5において、車両減速度がGxからGyに大きく変化する。このとき、エンジン停止までにかかる時間Cよりも、車両停止までにかかる時間Dが短い。すなわち、車両停止前にエンジン回転数を完全停止状態とすることができず、車両停止直後にエンジン再始動要求がきた場合、素早くエンジン再始動を行うことができない。そこで、この場合は、コーストストップ制御を解除し、すぐにエンジン燃料噴射を再開する。これにより、エンジン作動状態で車両停止できるため、登坂路等で車両停止直後に再発進要求が来たばあいであっても、車両ずり下がりを回避しつつ発進することができる。
以上説明したように、実施例1にあっては下記の作用効果を得ることができる。
(1)車両減速中に、現時点から停車までの時間である第1時間Aが、エンジン停止指令からエンジン完全停止までの時間である第2時間Bよりも長い場合、エンジンを停止するコーストストップ制御(コーストストップ制御手段)を行う(ステップS7参照)。
よって、停車前にエンジン完全停止が行われるため、停車直後にエンジン再始動要求が来た場合であっても、エンジン停止まで待ってからエンジン再始動するといった場面を回避することで車両のずり下がりを回避できるため、路面勾配に係らず燃費の向上及び運転性の向上を図ることができる。
(2)コーストストップ制御は、車速が所定車速V(G)以上であって、かつ、車両減速度絶対値が第1減速度G1(所定減速度)以下の場合は、第1時間AがB第2時間よりも長いとみなす(ステップS6参照)。
よって、車速と車両減速度に基づいて早期にコーストストップ制御を開始することができる。
(3)コーストストップ制御は、所定車速V(G)を減速度Gが小さいほど低く設定することとした(ステップS6参照)。
よって、走行状態に応じた適切な判断が可能となり、積極的にコーストストップ制御を行うことによる燃費改善を図ることができる。
(4)第2時間Bは、エンジン停止直前のエンジン回転数が高いほど長く設定することとした(ステップS7参照)。
よって、走行状態に応じた適切な判断が可能となり、積極的にコーストストップ制御を行うことによる燃費改善を図ることができる。
(5)コーストストップ制御は、エンジンに停止指令後、車両減速度絶対値が所定減速度よりも大きくなった場合はエンジンを再始動することとした(ステップS11参照)。
よって、走行状態が急変した場合であってもエンジンを再始動することで、路面勾配に係わらず燃費の向上及び運転性の向上を図ることができる。
(6)コーストストップ制御は、エンジンに停止指令後の現時点からエンジン完全停止までの時間Cが、現時点から停車までの時間Dよりも長い場合はエンジンを再始動することとした(ステップS12参照)。
仮に車両停止直後にコーストストップ解除要求が来た場合、エンジンが完全停止するまで待った上でエンジン始動を行うと、登坂路のときには車両ずり下がりが懸念される。また、回転中のエンジンに対して無理やりスタータモータを噛み合わせると、異音の発生やスタータモータの耐久性低下といった問題がある。そこで、即座にコーストストップ制御を解除し、エンジンを再始動することで、これらの問題を事前に回避できる。
(7)コーストストップ制御は、車両減速度絶対値が低勾配を表す所定減速度以下の場合は、第1時間A及び第2時間Bに関わらずエンジンを停止することとした(ステップS5参照)。
この所定減速度は、仮に登坂路等で車両がずり下がるおそれがあるような場合、路面勾配に基づく減速度が生じているはずであり、車両ずり下がりが生じるおそれがある減速度を所定減速度として設定する(低勾配を表す所定減速度)。すなわち、現在の車両減速度が所定減速度以下の場合は、かなりゆっくりと車両停止に向かっており、車両停止までに時間が確保できることに加え、仮にエンジン完全停止前に車両停止したとしても路面勾配がさほど生じていないため、車両停止直後にエンジン再始動要求が来た場合にエンジン再始動が遅れたとしても、車両がずり下がることがない。よって、コーストストップ制御を行う際に何ら支障が生じないと判断できるため、早期にコーストストップを実施することで燃費の改善を図ることができる。
(他の実施例)
以上、本願発明を実施例に基づいて説明してきたが、上記実施例に限らず、他の構成であっても本願発明に含まれる。例えば、実施例では、ベルト式無段変速機を採用した例を示したが、他の有段式自動変速機や手動変速機等を備えた構成であってもよい。また、トルクコンバータを備えた例を示したが、トルクコンバータを備えていない車両であっても適用できる。
また、実施例では、第1時間Aや第2時間B等をそれぞれ算出したが、例えば、車両減速度のみに基づいて判断するステップS5のみの構成や、車速と車両減速度に基づいて判断するステップS6のみの構成でも構わない。
同様に、エンジン停止指令出力後にあっても、時間Cや時間Dを算出したが、例えば、車両減速度のみに基づいてコーストストップ制御の継続もしくは解除を判断するようにしてもよい。
1 エンジン
1a 始動装置
2 トルクコンバータ
3 ベルト式無段変速機
3a 電動オイルポンプ
4 駆動輪
10 エンジンコントロールユニット
10a 路面勾配検出部
10b 車両重量検出部
10c 路面μ検出部
11 ブレーキスイッチ
12 アクセルペダル開度センサ
13 マスタシリンダ圧センサ
14 車輪速センサ
15 外気温センサ
20 コントロールユニット

Claims (7)

  1. 車両減速中に、現時点から停車までの時間である第1時間が、エンジン停止指令からエンジン完全停止までの時間である第2時間よりも長い場合、エンジンを停止するコーストストップ制御手段を備えたことを特徴とする車両のエンジン自動停止制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両のエンジン自動停止制御装置において、
    前記コーストストップ制御手段は、車速が所定車速以上であって、かつ、車両減速度絶対値が所定減速度以下の場合は、前記第1時間が前記第2時間よりも長いとみなすことを特徴とする車両のエンジン自動停止制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両のエンジン自動停止制御装置において、
    前記コーストストップ制御手段は、前記所定車速を減速度が小さいほど低く設定することを特徴とする車両のエンジン自動停止制御装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか1つに記載の車両のエンジン自動停止制御装置において、
    前記第2時間は、エンジン停止直前のエンジン回転数が高いほど長く設定することを特徴とする車両のエンジン自動停止制御装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか1つに記載の車両のエンジン自動停止制御装置において、
    前記コーストストップ制御手段は、エンジンに停止指令後、車両減速度絶対値が所定減速度よりも大きくなった場合は前記エンジンを再始動することを特徴とする車両のエンジン自動停止制御装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか1つに記載の車両のエンジン自動停止制御装置において、
    前記コーストストップ制御手段は、エンジンに停止指令後の現時点からエンジン完全停止までの時間が、現時点から停車までの時間よりも長い場合はエンジンを再始動することを特徴とする車両のエンジン自動停止制御装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか1つに記載の車両のエンジン自動停止制御装置において、
    前記コーストストップ制御手段は、車両減速度絶対値が低勾配を表す所定減速度以下の場合は、前記第1時間及び第2時間に関わらずエンジンを停止することを特徴とする車両のエンジン自動停止制御装置。
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