JP2014010733A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御装置本体を予備品に交換する場合の手入力や専用のツールを用いての設定作業をなくす。
【解決手段】端子台10にICチップ16を埋め込む。制御装置本体20に、端子台10が装着された状態において、端子台10に埋め込まれているICチップ16に近接した位置に位置し、ICチップ16への非接触での情報の読み書きを可能とするICチップ用リーダ/ライタ28を設ける。制御装置本体20の本体動作用設定値用メモリ27−2に書き込まれている情報(制御装置本体20の動作に関わる設定値)を保存データとしてICチップ16に書き込む。制御装置本体20が交換された場合、交換後の制御装置本体20’のICチップ用リーダ/ライタ28’によりICチップ16の保存データを読み出し、本体動作用設定値用メモリ27−2’に書き込む。
【選択図】 図7

Description

この発明は、制御装置本体と、この制御装置本体に着脱可能に装着される端子台とを備えた制御装置に関するものである。
例えば、温度調節計、通信装置、表示装置、駆動装置、入出力装置、電源装置などの制御装置には、電源やセンサなどからの信号を入力したり、制御対象機器へ信号を出力するための端子台が設けられている。近年では、保守作業時の作業性や機器の小型化に対応するために、制御装置本体から端子台を取り外し可能な構造が採用されている。
例えば、特許文献1,2に、そのような構造を採用した制御装置が示されている。このような構造を採用した制御装置では、制御装置本体が故障したり、動作が異常となった時には、結線している外部の配線をわざわざ外す作業を行う必要がない。これにより、制御装置本体を簡単に予備品に交換することができ、短時間で装置を復旧させることが可能となる。
特開2002−203616号公報 特開2010−146958号公報
しかしながら、上述した端子台を取り外し可能な構造を採用した制御装置では、制御装置本体を予備品に交換する場合、交換前の制御装置本体の動作に関わる設定値などを交換後の制御装置本体に新たに設定する作業が必要になる。この場合、作業員が手入力による設定をしたり、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略す)による専用のツールを使用して設定したりしており、作業時の単純なミスにより設定ができていなかったり、間違った設定がされることが多々あった。また、交換の台数が多くなるほど、設定作業が煩雑となり、同様の問題が生じ易くなる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、制御装置本体を予備品に交換する場合の手入力や専用のツールを用いての設定作業をなくすことが可能な制御装置を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、制御装置本体と、この制御装置本体に着脱可能に装着される端子台とを備えた制御装置において、端子台は、所定の位置に設置されたICチップを備え、制御装置本体は、端子台が装着された状態において、端子台に設置されているICチップに近接した位置に位置し、このICチップへの非接触での情報の読み書きを可能とするインタフェースを備えることを特徴とする。
例えば、本発明では、ICチップに書き込まれる情報を制御装置本体の動作に関わる設定値とする。この場合、制御装置本体を切り離しても、その制御装置本体の動作に関わる設定値が端子台側のICチップに残される。このため、制御装置本体を予備品に交換した場合、交換後の制御装置本体は、交換前の制御装置本体の動作に関わる設定値を読み込み、その読み込んだ設定を受け継いで、即座に動作を開始することが可能となる。
本発明において、ICチップに書き込まれる情報は、保守や機器校正に関する情報としたり、過去の故障や動作不良、修理に関する情報としたり、過去の自己診断結果のデータとしたりしてもよい。
本発明によれば、端子台の所定の位置にICチップを設置し、制御装置本体に、端子台が装着された状態において、この端子台に設置されているICチップに近接した位置に位置し、このICチップへの非接触での情報の読み書きを可能とするインタフェースを設けるようにしたので、端子台側のICチップに交換前の制御装置本体の動作に関わる設定値などの情報を残すようにして、制御装置本体を予備品に交換する場合の手入力や専用のツールを用いての設定作業をなくすことが可能となる。
本発明に係る制御装置の一実施の形態の構成を示す分解斜視図である。 この制御装置の側面図と内部の概略構成を示す断面図である。 この制御装置における制御装置本体への端子台の装着の手順を示す説明図である。 仮固定状態の制御装置を図1の矢印B方向から見た図である。 この制御装置におけるスライド部材の固定解除状態を示す図である。 この制御装置におけるスライド部材の固定状態を示す図である。 この制御装置における制御部の機能ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明に係る制御装置の一実施の形態の構成を示す分解斜視図である。
この実施の形態において、制御装置100は、複数の端子部11を有する端子台10と、この端子台10を装着する端子台装着口21を有する制御装置本体20とで構成されている。
端子台10は、複数の端子部11と、この端子部11を上部から覆う端子カバー12とを備え、長手方向一端の底面近傍には第1の突起部13が設けられ、長手方向他端の底面近傍には第2の突起部14および第3の突起部15が設けられている。第1、第2および第3の突起13,14,15は、鍵状または凸状とされている。
また、端子台10の前面部下方には、所定の位置にICチップ16が埋め込まれている。このICチップ16には、端子台10を制御装置本体20に装着させた状態で、この制御装置本体20の動作に関わる設定値、保守や機器校正に関する情報、過去の故障や動作不良、修理に関する情報、過去の自己診断結果のデータ等の情報が書き込まれる。このICチップ16の制御装置本体20からの情報の書き込みおよび読み出しについては後述する。
制御装置本体20は、端子台装着口21の長手方向一端の内側に第1の突起部13が嵌合可能な嵌合窪22を備え、端子台装着口21の長手方向他端の側面に固定部材20aを備えている。固定部材20aの上面には、この固定部材20a上を矢印Z方向にスライド移動して、制御装置本体20に装着された端子台10をロックするスライド部材23が設けられている。スライド部材23による端子台10のロックについては後述する。また、制御装置本体20の上面には表示部24が設けられ、制御装置本体20の内部にはプリント基板25,26が収容されている。
図2は、制御装置100の側面図と内部の概略構成を示す断面図であり、図2(a)は制御装置100を図1のA方向から見た側面図であり、図2(b)は図2(a)のb−b線断面図である。制御装置本体20の内部に収容されたプリント基板25上には、内部回路としてCPUやマイコンなどで構成された制御部27が搭載されている。また、制御装置本体20の内部に収容されたプリント基板26上には、端子台10が装着された状態において、端子台10に埋め込まれているICチップ16に近接した位置に位置し、このICチップ16への非接触での情報の読み書きを可能とするICチップ用リーダ/ライタ28が設けられている。このICチップ用リーダ/ライタ28が本発明でいうインタフェースに相当する。
〔制御装置本体への端子台の装着〕
図3は、制御装置本体20への端子台10の装着の手順を示す説明図であり、図1におけるa−a線断面図について記載している。図3(a)から(c)の順に制御装置本体20への端子台10の装着の手順を示している。
先ず、図3(a)に示すように、端子台10の長手方向一端に設けられた第1の突起部13を端子台装着口21の嵌合窪22に嵌合させる。次に、図3(b)に示すように、端子台10の下側端部を矢印X方向に押圧する。
端子台装着口21の長手方向他端の側面には固定部材20a上にスライド部材23が設けられている。このスライド部材23は断面が略「コ」字状とされ、この「コ」字状とされた端部に端子台装着口21内側方向に突出する係止部23aが形成されている。
端子台10の下側端部を矢印X方向に押圧すると、この押圧により、端子台10の第3の突起部15がスライド部材23の係止部23aに当接し、さらに押圧されると、図3(b)の拡大図における点線のように係止部23aが撓み、第3の突起部15が係止部23aを乗り越える。その後、係止部23aの撓みが解除されることにより、第3の突起部15の鍵状(凸状)の突起が係止部23aの凸部分に係止され、端子台10が制御装置本体20に仮固定される。
端子台10の制御装置本体20への仮固定状態を図3(c)に示す。この仮固定状態において、端子台10に矢印Y方向の力が加えられたとしても、嵌合窪22と表示部24との間、すなわち嵌合窪22の端子台10の取り出し方向の側面に、鍔部22aが形成されているので、第1の突起部13がこの鍔部22aに当接して端子台10が矢印Y方向に抜けるのが防止される。さらに、第3の突起部15の鍵状(凸状)の突起が係止部23aの凸部分に係止されているので、端子台10が矢印Y方向に抜けるのがより確実に防止される。
〔スライド部材による端子台のロック〕
図4は仮固定状態の制御装置100を図1の矢印B方向から見た図である。仮固定状態ではスライド部材23が図4に示さされるよう固定解除状態に位置し、第2の突起部14を上方から確認することができる。この固定解除状態にあるスライド部材23を図1に示す矢印Z方向にスライドさせると、制御装置本体20に装着された端子台10がロックされる。
図5はスライド部材23の固定解除状態を示し、図6はスライド部材23の固定状態を示す。また、図5(a)および図6(a)はスライド部材23を上方から見た図であり、図5(b)および図6(b)はスライド部材23を含む固定部材20aを制御装置本体20の内側から見た斜視図である。
スライド部材23の内側には第2の突起部14が嵌合可能な矩形の嵌合溝部23bが形成されている。さらに、スライド部材23が設けられた制御装置本体20の側面には、係止部23aが嵌合可能な矩形の固定解除位置溝20bおよび固定位置溝20cが形成されている。
図5に示す固定解除状態において、係止部23aが固定解除位置溝20bに嵌合し、第2の突起部14がスライド部材23の外側に位置している。この固定解除状態でスライド部材23を矢印Z方向にスライド移動させると、図6に示すように端子台10の第2の突起部14とスライド部材23の嵌合溝部23bとが嵌合すると共に、固定解除位置溝20bに嵌合していたスライド部材23の係止部23aが撓みながら矢印Z方向に移動して固定位置溝20cに嵌合し、制御装置本体20に装着された端子台10がロックされる。
〔端子台に埋め込まれたICチップへの情報の書き込みおよび読み出し〕
制御装置本体20に端子台10が装着されている状態では、端子台10の前面部下方に埋め込まれているICチップ16が、制御装置本体20に収容されているプリント基板26上のICチップ用リーダ/ライタ28に近接する。このICチップ用リーダ/ライタ28によるICチップ28への情報の書き込みおよび読み出し動作はプリント基板25上の制御部27によって制御される。
図7に制御部27の機能ブロック図を示す。制御部27は、CPU27−1と、本体動作用設定値用メモリ27−2と、保守データ用メモリ27−3と、入出力回路27−4とを備えている。CPU27−1は、読み書き処理部27−1Aと、情報処理演算部27−1Bと、入出力制御部27−1Cとを備えている。本実施の形態において、本体動作用設定値用メモリ27−2および保守データ用メモリ27−3は不揮発性メモリとされているが、不揮発性メモリに限られることはない。
〔通常動作〕
制御装置本体20に端子台10が装着されている状態での定常運転時、本体動作用設定値用メモリ27−2には制御装置本体20の動作に関わる設定値が書き込まれ、保守データ用メモリ27−3には保守や機器校正に関する情報(保守や機器校正に関する計画や履歴データ)、過去の故障や動作不良、修理に関する情報(過去の故障や動作不良、修理の履歴)、過去の自己診断結果のデータ等の情報が書き込まれる。
この本体動作用設定値用メモリ27−2および保守データ用メモリ27−3に書き込まれた情報は、CPU27−1における読み書き処理部27−1Aを介してICチップ用リーダ/ライタ28へ送られ、ICチップ用リーダ/ライタ28により保存データとしてICチップ16に非接触で書き込まれる。
CPU27−1における制御処理演算部27−1Bは、制御装置本体20の動作中に本体動作用設定値用メモリ27−2および保守データ用メモリ27−3に書き込まれている情報の内容に変更や更新が生じた場合、随時、ICチップ16の保存データの更新を行う。
〔通常時の電源ON時〕
制御装置本体20の電源ON時、CPU27−1における制御処理演算部27−1Bは、ICチップ用リーダ/ライタ28を介してICチップ16に保存されているデータを非接触で読み込む。制御処理演算部27−1Bは、読み込んだデータと本体動作用設定値用メモリ27−2および保守データ用メモリ27−3に保存されているデータとを比較し、設定が実施されていることを判別する。また、制御処理演算部27−1Bは、読み込んだデータの有効性を検証する。
検証した結果、装着されている端子台10が有効であると判断した場合、制御処理演算部27−1Bは、入出力制御部27−1Cに対して端子台10に対する入出力回路27−4の動作を開始することを許可し、動作を開始する。
〔故障などの発生によって制御装置本体が交換された場合の電源ON時〕
ICチップ16には、通常動作時に、本体動作用設定値用メモリ27−2および保守データ用メモリ27−3の情報が保存データとして書き込まれている。
制御装置本体20が交換され、交換後の制御装置本体20’の電源がONとされた場合(以下、交換後の制御装置本体20’における各部は、その符号に「’」を付して表す。)交換後の制御装置本体20’のCPU27−1’における制御処理演算部27−1B’は、ICチップ用リーダ/ライタ28’を介してICチップ16に保存されているデータを非接触で読み込む。
制御処理演算部27−1B’は、読み込んだデータと本体動作用設定値用メモリ27−2’および保守データ用メモリ27−3’に保存されているデータとを比較し、自ら設定が未実施であることを判別する。また、制御処理演算部27−1B’は、読み込んだデータの有効性を検証する。
検証した結果、装着されている端子台10が有効と判断した場合、制御処理演算部27−1B’は、本体動作用設定値用メモリ27−2’の情報を読み込んだデータで更新する。また、入出力制御部27−1C’に対して端子台10に対する入出力回路27−4’の動作を開始することを許可する。
これにより、交換後の制御装置本体20’は、更新された本体動作用設定値用メモリ27−2’の情報に基づいて、すなわち交換前の制御装置本体20の動作に関わる設定値を受け継いで、即座に動作を開始することができる。
すなわち、故障などの発生による制御装置本体20の交換時には、交換後の制御装置本体20’が自己判断により交換前の制御装置本体20の動作に関わる設定値を自動的に設定するので、即座に動作を開始することができる。これにより、制御装置100が制御する装置、システムは短時間で効率的、かつ確実に運転を復帰させることが実現できる。
また、端子台10に埋め込まれたICチップ16には交換前の制御装置本体20の保守データ用メモリ27−3のデータが保存されており、制御装置本体20の故障時の交換作業時に新たに設置された制御装置本体20’は、この交換前の制御装置本体20のデータをICチップ16から読み込むことで、データの管理を容易で確実に行うことが可能となる。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
10…端子台、11…端子部、12…端子カバー、13…第1の突起部、14…第2の突起部、15…第3の突起部、16…ICチップ、20(20’)…制御装置本体、21…端子台装着口、22…嵌合窪、23…スライド部材、24…表示部、25,26…プリント基板、27(27’)…制御部、27−1(27−1’)…CPU、27−2(27−2’)…本体動作用設定値用メモリ、27−3(27−3’)…保守データ用メモリ。27−4(27−4’)…入出力回路、27−1A(27−1A’)…読み書き処理部、27−1B(27−1B’)…制御処理演算部、27−1C(27−1C’)…入出力制御部、28(28’)…ICチップ用リーダ/ライタ、100…制御装置。

Claims (5)

  1. 制御装置本体と、この制御装置本体に着脱可能に装着される端子台とを備えた制御装置において、
    前記端子台は、
    所定の位置に設置されたICチップを備え、
    前記制御装置本体は、
    前記端子台が装着された状態において、前記端子台に設置されている前記ICチップに近接した位置に位置し、このICチップへの非接触での情報の読み書きを可能とするインタフェースを備える
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 請求項1に記載された制御装置において、
    前記ICチップに書き込まれる情報は、前記制御装置本体の動作に関わる設定値である
    ことを特徴とする制御装置。
  3. 請求項1に記載された制御装置において、
    前記ICチップに書き込まれる情報は、保守や機器校正に関する情報である
    ことを特徴とする制御装置。
  4. 請求項1に記載された制御装置において、
    前記ICチップに書き込まれる情報は、過去の故障や動作不良、修理に関する情報である
    ことを特徴とする制御装置。
  5. 請求項1に記載された制御装置において、
    前記ICチップに書き込まれる情報は、過去の自己診断結果のデータである
    ことを特徴とする制御装置。
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