JP2014009293A - 粘度指数向上剤及び潤滑油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】せん断安定性に優れ、かつ潤滑油組成物の低温粘度を上昇させにくい粘度指数向上剤を提供する。
【解決手段】重合性不飽和基含有重合体(Y)を必須構成単量体とする(共)重合体(A)を含有してなる粘度指数向上剤であって、(Y)が一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表される単量体であり、(A)の溶解性パラメーターが7.3〜9.5(cal/cm1/2である粘度指数向上剤、並びに前記粘度指数向上剤及び基油を含有してなる潤滑油組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘度指数向上剤及び粘度指数向上剤を含有してなる潤滑油組成物に関する。
自動車等に使用される潤滑油や作動油等は、高温になるほど粘度が低下するが、実用上は低温から高温までの広範囲にわたり、粘度ができるだけ変化しないことが望ましい。そこで潤滑油に粘度指数向上剤を添加して粘度の温度依存性を改善する方法が広く行われている。そのような粘度指数向上剤としては、メタクリル酸エステル共重合体(特許文献1〜3)及びオレフィン共重合体(特許文献4)等が知られている。
しかしながら、上記の粘度指数向上剤は、潤滑油組成物に添加した場合に潤滑油組成物の低温での粘度が上昇するという問題があった。
また、近年、地球環境保護の観点から、自動車の省燃費性及びロングライフ性の向上がより一層要求されており、自動車に使用されている潤滑油や作動油等の、実使用時のせん断による粘度低下の抑制が求められている。そこで、粘度指数向上剤のせん断安定性を向上させる方法として、比較的低分子量の高分子化合物を使用する方法が提案されている(特許文献−5)。しかしながら、この方法では、せん断安定性の向上は見られるものの、粘度指数向上効果が低下するといった問題があった。
特許第2732187号公報 特開平8−53683号公報 特開2004−307551号公報 特開2005−200454号公報 特開2002−302687号公報
本発明の目的は、せん断安定性に優れ、かつ潤滑油組成物の低温粘度を上昇させにくい粘度指数向上剤を提供することである。
本発明者等は、鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち本発明は、重合性不飽和基含有重合体(Y)を必須構成単量体とする(共)重合体(A)を含有してなる粘度指数向上剤であって、(Y)が一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表される単量体であり、(A)の溶解性パラメーターが7.3〜9.5(cal/cm1/2である粘度指数向上剤、並びに前記粘度指数向上剤及び基油を含有してなる潤滑油組成物である。
Figure 2014009293
Figure 2014009293
Figure 2014009293
は芳香族炭化水素重合体の残基;Rは炭素数2〜4のアルキレン基;Rは−O−又は−NH−で表される基;mは0〜20の数であり、mが2以上の場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、(R−R)部分はランダム結合でもブロック結合でもよい。;Rは水素原子又はメチル基である。
本発明の粘度指数向上剤を含有してなる潤滑油組成物は、せん断安定性に優れ、かつ潤滑油組成物の低温粘度を上昇させにくいという効果を奏する。
本発明の粘度指数向上剤は、重合性不飽和基含有重合体(Y)を必須構成単量体とする(共)重合体(A)を含有してなり、(Y)が一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表される単量体である。
一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)におけるRは、芳香族炭化水素重合体の残基である。
芳香族炭化水素重合体としては、重合性芳香族炭化水素の重合体が挙げられる。重合性芳香族炭化水素としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン及びトリビニルベンゼン等が挙げられる。
重合性芳香族炭化水素のうち、潤滑油組成物のせん断安定性の観点から好ましいのは、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼンであり、更に好ましいのは、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンである。
芳香族炭化水素重合体は、前記重合性芳香族炭化水素の1種のみから得られた単独重合体でも、また2種以上から得られた共重合体であってもよい。また共重合体の場合は、ブロック重合体でもランダム重合体であってもよい。
芳香族炭化水素重合体の具体例としては、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリビニルトルエン、プロピレン−ベンジルスチレン共重合体及びスチレン−ビニルナフタレン共重合体等が挙げられる。これらのうち、潤滑油組成物への溶解性及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から好ましいのは、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリビニルトルエンであり、更に好ましいのは、ポリスチレンである。
芳香族炭化水素重合体の数平均分子量(以下Mnと略記する)は、基油への溶解性と潤滑油組成物の粘度指数向上効果の観点から好ましくは300〜49,800であり、更に好ましくは400〜19,800である。
炭化水素重合体のMn、後述する(Y)のMn及び後述する(共)重合体(A)の重量平均分子量(以下Mwと略記する)は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)により以下の条件で測定することができる。
<GPCの測定条件>
装置 :「HLC−802A」[東ソー(株)製]
カラム :「TSK gel GMH6」[東ソー(株)製]2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.5重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:200μl
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、9,100、18,100、37,900、96,400、190,000、355,000、1,090,000、2,890,000)[東ソー(株)製]
(Y)が一般式(1)で表されるものの製造方法は特に限定されないが、例えば、末端二重結合を有する芳香族炭化水素重合体の二重結合部分に水酸基を導入したものと、(メタ)アクリル酸とを、エステル化反応する方法が挙げられる。なお、本発明における末端とは、ポリマーを構成するモノマー単位の繰り返し構造が途切れる終端部を意味する。
なお、「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味する。
(Y)が一般式(2)で表されるものの製造方法は特に限定されないが、例えば、末端二重結合を有する芳香族炭化水素重合体と無水マレイン酸とのエン反応で得られた反応物を、アンモニア、ポリアミン又はアミノアルコールでイミド化して得られたものと、(メタ)アクリル酸とを、エステル化反応又はアミド化反応する方法が挙げられる。
ポリアミンとしては、下記一般式(I)で表されものが挙げられる。
N−(R−NH)−H (I)
アミノアルコールとしては、下記一般式(II)で表されものが挙げられる。
HO−(R−NH)−H (II)
一般式(I)及び一般式(II)におけるRは、一般式(1)及び一般式(2)におけるRと同様に炭素数2〜4のアルキレン基である。
一般式(I)及び一般式(II)におけるmは、一般式(1)及び一般式(2)におけるmと同様に0〜20の数であり、mが2以上の場合のRは同一でも異なっていてもよく、(R−NH)部分はランダム結合でもブロック結合でもよい。
(Y)が一般式(3)で表されるものの製造方法は特に限定されないが、例えば、末端二重結合を有する炭化水素重合体と無水マレイン酸とのエン反応で得られた反応物を、ジオールでモノエステル化して得られたものと、(メタ)アクリル酸とを、エステル化反応又はアミド化反応する方法が挙げられる。
ジオールとしては、下記一般式(III)で表されものが挙げられる。
HO−(R−NH)−R−OH (III)
一般式(III)におけるRは、一般式(1)及び一般式(2)におけるRと同様に炭素数2〜4のアルキレン基である。
一般式(III)におけるrは、0〜19の数であり、rが2以上の場合のRは同一でも異なっていてもよく、(R−NH)部分はランダム結合でもブロック結合でもよい。
(Y)は、潤滑油への溶解性の観点から、特定の溶解度パラメーター(以下SP値と略記する)を有するものが好ましい。(Y)のSP値は、好ましくは7.0〜9.0(cal/cm1/2であり、更に好ましくは7.1〜8.5(cal/cm1/2である。なお、本発明におけるSP値は、Fedors法(Polymer Engineering and Science,Feburuary,1974,Vol.14、No.2 P.147〜154)に記載の方法で算出される値である。
(Y)のSP値は、(Y)を構成する単量体それぞれのSP値を前記の方法で算出し、それぞれの単量体のSP値を、構成単量体単位のモル分率に基づいて平均した値である。
(Y)のSP値は、使用する単量体のSP値、モル分率を適宜調整することにより所望の範囲にすることができる。
(Y)のMnは、粘度指数向上効果及び工業生産性の観点から、好ましくは500〜50,000であり、更に好ましくは600〜20,000、特に好ましくは8,000〜10,000である。
一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)におけるRが、芳香族炭化水素単独重合体の残基である場合の(Y)の結晶化温度は、潤滑油組成物の低温粘度の観点から好ましくは−20℃以下であり、更に好ましくは−40℃以下、特に好ましくは−50℃以下、最も好ましくは−60℃以下である。
なお、(Y)の結晶化温度は、示差走査熱量計「ユニックスDSC7」(PERKIN−ELMER社製)を使用し、(Y)5mgを試料とし、10℃/分の等温速度で100℃から−80℃まで冷却したときに観測される結晶化温度である。
本発明における(共)重合体(A)は、(Y)に加え、下記一般式(4)で表される単量体(a)を構成単量体とする共重合体であることが、粘度指数向上効果の観点から好ましい。
Figure 2014009293
一般式(4)におけるRは、水素原子又はメチル基である。これらのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、メチル基である。
一般式(4)におけるRは、−O−又は−NH−で表される基である。これらのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは−O−で表される基である。
一般式(4)におけるRは、炭素数2〜4のアルキレン基である。炭素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン基、1,2−又は1,3−プロピレン基、及び1,2−、1,3−又は1,4−ブチレン基が挙げられる。これらのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、エチレン基及び1,2−プロピレン基である。
一般式(4)におけるnは0〜20の数であり、粘度指数向上効果及び低温粘度の観点から、好ましくは0〜5の数であり、更に好ましくは0〜2の数である。
nが2以上の場合のRは同一でも異なっていてもよく、(RO)部分はランダム結合でもブロック結合でもよい。
一般式(4)におけるRは、炭素数16〜60の分岐アルキル基である。
炭素数16〜60の分岐アルキル基としては、イソヘキサデシル基、2−オクチルノニル基、2−ヘキシルウンデシル基、2−エチルペンタデシル基、2−(3−メチルヘキシル)−7−メチル−ノニル基、イソオクタデシル基、1−ヘキシルトリデシル基、2−エチルヘプタデシル基、2−オクチルウンデシル基、イソイコシル基、1−ウンデシルドデシル基、1−オクチルペンタデシル基、2−デシルトリデシル基、2−デシルテトラデシル基、2−(1,4,4−トリメチルブチル)−5,7,7−トリメチル−ヘプチル基、2−ドデシルペンタデシル基、イソトリコンチル基、2−テトラデシルヘプタデシル基、2−ヘキサデシルヘプタデシル基、1−ヘプチルトリコンチル基、2−ヘプタデシルイコシル基、1−オクタデシルイコシル基、2−ヘキサデシルドコシル基、2−(1,4,4−トリメチルブチル)−5,7,7−トリメチル−トリコンチル基、2−イコシルドコシル基、1−イコシルテトラコシル基、2−エチル−4−ブチル−テトラコンチル基、2−テトラコシルヘキサコシル基、2−メチルペンタコンチル基、2−テトラデシルテトラコンチル基、2−ドデシルヘキサテトラコンチル基、2−(3−メチルヘキシル)−7−エチル−ペンタコンチル基、1−オクタコシルトリコンチル基、1−イコシルテトラコンチル基、2−デシルペンタコンチル基及びオレフィン[例えばプロピレンオリゴマー(13〜20量体)、エチレン/プロピレンオリゴマー(18〜28量体、モル比16/1〜1/11)及びイソブテンオリゴマー(10〜15量体)等]から得られるオキソアルコールから水酸基を除いた残基等が挙げられる。
炭素数16〜60の分岐アルキル基のうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、炭素数16〜50の分岐アルキル基であり、更に好ましいのは炭素数16〜44の分岐アルキル基、特に好ましいのは炭素数20〜40の分岐アルキル基である。
単量体(a)の具体例としては、(メタ)アクリル酸イソヘキサデシル、(メタ)アクリル酸2−オクチルノニル、エチレングリコールモノ−2−エチルペンタデシルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエステル、(メタ)アクリル酸イソオクタデシル、(メタ)アクリル酸1−ヘキシルトリデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘプタデシル、(メタ)アクリル酸イソイコシル、(メタ)アクリル酸1−オクチルペンタデシル、(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシル、(メタ)アクリル酸2−ドデシルペンタデシル、(メタ)アクリル酸イソトリコンチル、(メタ)アクリル酸2−テトラデシルヘプタデシル、(メタ)アクリル酸2−ヘキサデシルヘプタデシル、(メタ)アクリル酸2−ヘプタデシルイコシル、(メタ)アクリル酸2−ヘキサデシルドコシル、(メタ)アクリル酸2−イコシルドコシル、(メタ)アクリル酸2−テトラコシルヘキサコシル、(メタ)アクリル酸2−メチルペンタコンチル、(メタ)アクリル酸2−テトラデシルテトラコンチル、(メタ)アクリル酸2−ドデシルヘキサテトラコンチル、(メタ)アクリル酸1−オクタコシルトリコンチル、及びプロピレンオリゴマー(13〜20量体)から得られるオキソアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル等が挙げられる。
(A)は、単量体(a)に加え、炭素数1〜4の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)及び/又は炭素数8〜36の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)を構成単量体とする共重合体であることが、粘度指数向上効果の観点から好ましい。
炭素数1〜4の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル及び(メタ)アクリル酸n−ブチルが挙げられる。
(b)のうち好ましいのは、炭素数1〜3の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであり、更に好ましいのは(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルであり、特に好ましいのは(メタ)アクリル酸メチルである。
炭素数8〜36の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)としては、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ペンタデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸n−イコシル、(メタ)アクリル酸n−テトラコシル、(メタ)アクリル酸n−トリアコンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサトリアコンチル等が挙げられる。
(c)のうち好ましいのは、炭素数12〜32の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、更に好ましいのは炭素数16〜30の直鎖アルキルを有する(メタ)アクリル酸エステル、特に好ましいのは炭素数18〜28の直鎖アルキルを有する(メタ)アクリル酸エステルである。
(A)は、更に窒素原子含有ビニル単量体(d)、水酸基含有ビニル単量体(e)及び/又はリン原子含有ビニル単量体(f)を構成単量体とする共重合体であることが、粘度指数向上効果の観点から好ましい。
窒素原子含有ビニル単量体(d)としては、以下の単量体(d1)〜(d4)が挙げられる。
アミド基含有ビニル単量体(d1):
(メタ)アクリルアミド、モノアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したもの;例えばN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチル(メタ)アクリルアミド等]、モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したもの;例えばN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド等]、N−ビニルカルボン酸アミド[N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−n−又はイソプロピオニルアミド及びN−ビニルヒドロキシアセトアミド等]等のアミド基のみに窒素原子を有するものが挙げられる。
ニトロ基含有単量体(d2):
4−ニトロスチレン等が挙げられる。
1〜3級アミノ基含有ビニル単量体(d3):
1級アミノ基含有ビニル単量体{炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン及びクロチルアミン等]、アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレート等]};2級アミノ基含有ビニル単量体{モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミン等]};3級アミノ基含有ビニル単量体{ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、窒素原子を有する脂環式(メタ)アクリレート[モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]、芳香族ビニル系単量体[ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノスチレン、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルチオピロリドン等]}、及びこれらの塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩又は低級アルキル(炭素数1〜8)モノカルボン酸(酢酸及びプロピオン酸等)塩等が挙げられる。
ニトリル基含有ビニル単量体(d4):
(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
(d)のうち好ましいのは、(d1)及び(d3)であり、更に好ましいのは、ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートである。
ヒドロキシル基含有ビニル単量体(e);
ヒドロキシル基含有芳香族ビニル単量体(p−ヒドロキシスチレン等)、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等]、モノ−又はジ−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等]、ビニルアルコール、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−オクテノール及び1−ウンデセノール等]、炭素数4〜12のアルケンジオール[1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル(2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル等)、多価(3〜8価)アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、糖類及び蔗糖等)のアルケニル(炭素数3〜10)エーテル又は(メタ)アクリレート[蔗糖(メタ)アリルエーテル等]等;
ポリオキシアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜50)、ポリオキシアルキレンポリオール[上記3〜8価のアルコールのポリオキシアルキレンエーテル(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜100)]、ポリオキシアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンポリオールのアルキル(炭素数1〜4)エーテルのモノ(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコール[数平均分子量(以下Mnと略記する)100〜300]モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn130〜500)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(Mn110〜310)(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキシド付加物(2〜30モル)(メタ)アクリレート及びモノ(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン(Mn150〜230)ソルビタン等]等が挙げられる。
(e)のうち好ましいのは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド及びビニルアルコールである。
リン原子含有単量体(f)としては、以下の単量体(f1)〜(f2)が挙げられる。
リン酸エステル基含有単量体(f1):
(メタ)アクリロイロキシアルキル(炭素数2〜4)リン酸エステル[(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート及び(メタ)アクリロイロキシイソプロピルホスフェート]及びリン酸アルケニルエステル[リン酸ビニル、リン酸アリル、リン酸プロペニル、リン酸イソプロペニル、リン酸ブテニル、リン酸ペンテニル、リン酸オクテニル、リン酸デセニル及びリン酸ドデセニル等]等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリロイロキシ」は、アクリロイロキシ又はメタクリロイロキシを意味する。
ホスホノ基含有単量体(f2):
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜4)ホスホン酸[(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸等]及びアルケニル(炭素数2〜12)ホスホン酸[ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸及びオクテニルホスホン酸等]等が挙げられる。
(f)のうち好ましいのは(f1)であり、更に好ましいのは(メタ)アクリロイロキシアルキル(炭素数2〜4)リン酸エステルであり、特に好ましいのは(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェートである。
(A)は、単量体(a)〜(f)に加え、以下の単量体(g)〜(m)を構成単量体としてもよい。
脂肪族炭化水素系ビニル単量体(g):
炭素数2〜20のアルケン(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等)及び炭素数4〜12のアルカジエン(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘプタジエン及び1,7−オクタジエン等)等が挙げられる。
脂環式炭化水素系ビニル単量体(h):
シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等が挙げられる。
芳香族炭化水素系ビニル単量体(i):
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレン、4−クロチルベンゼン及び2−ビニルナフタレン等が挙げられる。
ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン類(j):
炭素数2〜12の飽和脂肪酸のビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びオクタン酸ビニル等)、炭素数1〜12のアルキル、アリール又はアルコキシアルキルビニルエーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル及びビニル−2−ブトキシエチルエーテル等)及び炭素数1〜8のアルキル又はアリールビニルケトン(メチルビニルケトン、エチルビニルケトン及びフェニルビニルケトン等)等が挙げられる。
エポキシ基含有ビニル単量体(k):
グリシジル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
ハロゲン元素含有ビニル単量体(l):
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル及びハロゲン化スチレン(ジクロロスチレン等)等が挙げられる。
不飽和ポリカルボン酸のエステル(m):
不飽和ポリカルボン酸のアルキル、シクロアルキル又はアラルキルエステル[不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸及びイタコン酸等)の炭素数1〜8のアルキルジエステル(ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルマレエート及びジオクチルマレエート)]等が挙げられる。
(A)を構成する(Y)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは1〜50重量%であり、更に好ましくは5〜45重量%、特に好ましくは10〜40重量%である。
(A)を構成する(a)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは1〜50重量%であり、更に好ましくは5〜45重量%、特に好ましくは10〜40重量%である。
(A)を構成する(b)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは5〜70重量%であり、更に好ましくは10〜65重量%、特に好ましくは20〜60重量%である。
(A)を構成する(c)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜70重量%であり、更に好ましくは10〜60重量%、特に好ましくは20〜50重量%である。
(A)を構成する(d)〜(f)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜15重量%であり、更に好ましくは1〜12重量%、特に好ましくは2〜10重量%である。
(A)を構成する(g)〜(m)の割合は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜10重量%であり、更に好ましくは1〜7重量%、特に好ましくは2〜5重量%である。
(A)のSP値は、7.3〜9.5(cal/cm1/2であり、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、好ましくは9.0〜9.5(cal/cm1/2、更に好ましくは9.1〜9.3(cal/cm1/2である。
(A)のSP値は、(A)を構成する単量体それぞれのSP値を前記の方法で算出し、それぞれの単量体のSP値を、構成単量体単位のモル分率に基づいて平均した値である。
(A)のSP値は、使用する単量体のSP値、モル分率を適宜調整することにより7.3〜9.5(cal/cm1/2にすることができる。
(A)のSP値と基油のSP値の差の絶対値は、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、好ましくは0.5〜1.2であり、更に好ましくは0.6〜1.0、特に好ましくは0.7〜0.9である。
(A)のMwは、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、好ましくは5,000〜1,500,000であり、更に好ましい範囲は、潤滑油組成物の用途によって異なり、表1に記載の範囲である。
Figure 2014009293
* :オートマチックトランスミッション油
** :ベルト−コンティニュアスリーバリュアブルトランスミッション油
*** :マニュアルトランスミッション油
(A)の結晶化温度は、潤滑油組成物の低温粘度の観点から好ましくは−30℃以下であり、更に好ましくは−40℃以下、特に好ましくは−50℃以下である。
なお、(A)の結晶化温度は、前記の(Y)の結晶化温度の測定方法と同様の方法により測定することができる。
(A)は、公知の製造方法によって得ることができ、具体的には前記の単量体を溶剤中で重合触媒存在下に溶液重合することにより得る方法が挙げられる。
溶剤としては、トルエン、キシレン、炭素数9〜10のアルキルベンゼン、メチルエチルケトン及び鉱物油等が挙げられる。
重合触媒としては、アゾ系触媒(アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスバレロニトリル等)、過酸化物系触媒(ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキサイド及びラウリルパーオキサイド等)及びレドックス系触媒(ベンゾイルパーオキサイドと3級アミンの混合物等)が挙げられる。更に必要により、公知の連鎖移動剤(炭素数2〜20のアルキルメルカプタン等)を使用することもできる。
重合温度は、好ましくは25〜140℃であり、更に好ましくは50〜120℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合、乳化重合又は懸濁重合により(A)を得ることができる。
(A)が共重合体である場合の重合形態としては、ランダム付加重合体又は交互共重合体のいずれでもよく、また、グラフト共重合体又はブロック共重合体のいずれでもよい。
本発明の粘度指数向上剤は、(A)と、(A)以外のアルキル(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体(B)を併用してもよい。
(B)としては、(A)以外のアルキル(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体であれば特に限定しないが、炭素数1〜15の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体等が挙げられる。
(B)の具体例としては、メタクリル酸n−オクタデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜30/90〜70)共重合体、メタクリル酸n−テトラデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜30/90〜70)共重合体、メタクリル酸n−ヘキサデシル/メタクリル酸n−ドデシル/メタクリル酸メチル(モル比20〜40/55〜75/0〜10)共重合体及びアクリル酸n−ドデシル/メタクリル酸n−ドデシル(モル比10〜40/90〜60)共重合体等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
(A)と(B)を併用する場合の(B)の使用量は、(A)の重量に基づいて、潤滑油組成物の低温粘度の観点から好ましくは0.01〜30重量%であり、更に好ましくは0.01〜20重量%、特に好ましくは0.01〜10重量%である。
本発明の潤滑油組成物は、本発明の粘度指数向上剤及び基油を含有してなる。基油としては、鉱物油(溶剤精製油、パラフィン油、イソパラフィンを含有する高粘度指数油、イソパラフィンの水素化分解による高粘度指数油及びナフテン油等)、合成潤滑油[炭化水素系合成潤滑油(ポリα−オレフィン系合成潤滑油等)及びエステル系合成潤滑油等]及びこれらの混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのは鉱物油である。
基油の100℃における動粘度(JIS−K2283で測定したもの)は、粘度指数向上効果の観点から好ましくは1〜15mm/sであり、更に好ましくは2〜5mm/sである。
基油の粘度指数(JIS−K2283で測定したもの)は、粘度指数向上効果の観点から好ましくは90以上であり、更に好ましくは100以上である。
基油の曇り点(JIS−K2269で測定したもの)は、好ましくは−5℃以下であり、更に好ましくは−15℃以下である。基油の曇り点がこの範囲内であると潤滑油組成物の低温粘度が良好である。
本発明の潤滑油組成物における粘度指数向上剤の含有率は、基油の重量に基づいて、粘度指数向上剤中の(A)の重量に換算して、好ましくは1〜30重量%である。
潤滑油組成物がエンジン油として使用される場合には、100℃の動粘度が4〜10mm/sの基油に、(A)を2〜10重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物がギヤ油として使用される場合には、100℃の動粘度が2〜10mm/sの基油に、(A)を3〜30重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物が自動変速機油(ATF及びベルト−CVTF等)として使用される場合には、100℃の動粘度が2〜6mm/sの基油に、(A)を3〜25重量%含有しているものが好ましい。
潤滑油組成物がトラクション油として使用される場合には、100℃の動粘度が1〜5mm/sの基油に、(A)を0.5〜10重量%含有しているものが好ましい。
本発明の潤滑油組成物は、各種添加剤を含有してもよい。添加剤としては、以下のものが挙げられる。
(1)清浄剤:
塩基性、過塩基性又は中性の金属塩[スルフォネート(石油スルフォネート、アルキルベンゼンスルフォネート及びアルキルナフタレンスルフォネート等)の過塩基性又はアルカリ土類金属塩等]、サリシレート類、フェネート類、ナフテネート類、カーボネート類、フォスフォネート類及びこれらの混合物;
(2)分散剤:
コハク酸イミド類(ビス−又はモノ−ポリブテニルコハク酸イミド類)、マンニッヒ縮合物及びボレート類等;
(3)酸化防止剤:
ヒンダードフェノール類及び芳香族2級アミン類等;
(4)油性向上剤:
長鎖脂肪酸及びそれらのエステル(オレイン酸及びオレイン酸エステル等)、長鎖アミン及びそれらのアミド(オレイルアミン及びオレイルアミド等)等;
(5)摩擦摩耗調整剤:
モリブデン系及び亜鉛系化合物(モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオカーバメート及びジンクジアルキルジチオフォスフェート等)等;
(6)極圧剤:
硫黄系化合物(モノ又はジスルフィド、スルフォキシド及び硫黄フォスファイド化合物)、フォスファイド化合物及び塩素系化合物(塩素化パラフィン等)等;
(7)消泡剤:
シリコン油、金属石けん、脂肪酸エステル及びフォスフェート化合物等;
(8)抗乳化剤:
4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩等)、硫酸化油及びフォスフェート(ポリオキシエチレン含有非イオン性界面活性剤のフォスフェート等)等;
(9)腐食防止剤:
窒素原子含有化合物(ベンゾトリアゾール及び1,3,4−チオジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート等)等。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜3、比較例1、2>
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、トルエン20重量部、表2に記載の単量体を合計100重量部、ラジカル重合開始剤としてアゾビスバレロニトリル0.5重量部投入し、窒素置換を行った後、密閉下73℃で4時間重合反応を行った。室温まで冷却後、メタノール200重量部を投入して得られた共重合体を析出させ、デカンテーションでメタノールを除去した。更にメタノール200重量部を投入して10分間撹拌後デカンテーションでメタノールを除去する工程を2回繰り返し、100℃で4時間減圧(0.003MPa)乾燥し、得られた共重合体(A1)〜(A3)、(H1)、(H2)それぞれからなる粘度指数向上剤(R1)〜(R3)、(S1)、(S2)を得た。得られた共重合体(A1)〜(A3)、(H1)、(H2)のMw、結晶化温度を上記の方法で測定した。結果を表2に示す。
表2に記載の単量体は、以下の通りである。
(Y−1):ポリスチレンとメタクリル酸のエステル[一般式(1)におけるR:ポリスチレンの残基、R:メチル基である重合性不飽和基含有重合体、Mw=6,000]
(a−1):メタクリル酸2−デシルテトラデシル
(b−1):メタクリル酸メチル
(c−1):メタクリル酸n−ヘキサデシル
(c−2):メタクリル酸n−テトラデシル
(c−3):メタクリル酸n−デシル
Figure 2014009293
<実施例4〜6、比較例3、4>
撹拌装置を備えたステンレス製容器に、基油(100℃の動粘度:4.2mm/s、粘度指数:128)を投入し、得られる潤滑油組成物の150℃におけるHTHS粘度が2.6±0.05(mm/s)になるように、それぞれ粘度指数向上剤(R1)〜(R3)、(S1)、(S2)を表2に記載の重量部添加し、潤滑油組成物(X1)〜(X3)、(Y1)、(Y2)を得た。
潤滑油組成物(X1)〜(X3)、(Y1)、(Y2)の40℃及び100℃における動粘度、粘度指数、80℃及び150℃におけるHTHS粘度、−40℃における低温粘度、せん断安定性を測定した。各測定は以下の評価方法により行った。結果を表3に示す。
<潤滑油組成物の粘度指数及び40℃及び100℃における動粘度の測定方法>
JIS−K2283の方法で測定した。
<潤滑油組成物の80℃及び150℃におけるHTHS粘度の測定方法>
ASTM D 5481の方法で測定した。
<潤滑油組成物の−40℃における低温粘度の測定方法>
JPI−5S−26−85の方法で測定した。
<潤滑油組成物のせん断安定性の測定方法>
JPI−5S−29−2006の方法で低出力法でせん断安定性を測定した。
Figure 2014009293
表3の結果から明らかなように、本発明の粘度指数向上剤を含有してなる潤滑油組成物(実施例4〜6)は、比較例3〜4の潤滑油組成物と比較して、せん断安定性に優れ、かつ低温粘度が低い。
本発明の潤滑油組成物は、駆動系潤滑油(MTF、デファレンシャル油、ATF及びベルト−CVTF等)、作動油(機械の作動油、パワーステアリング油及びショックアブソーバー油等)、エンジン油(ガソリン用及びディーゼル用等)及びトラクション油として好適である。

Claims (12)

  1. 重合性不飽和基含有重合体(Y)を必須構成単量体とする(共)重合体(A)を含有してなる粘度指数向上剤であって、(Y)が一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表される単量体であり、(A)の溶解性パラメーターが7.3〜9.5(cal/cm1/2である粘度指数向上剤。
    Figure 2014009293
    Figure 2014009293
    Figure 2014009293
    [Rは芳香族炭化水素重合体の残基;Rは炭素数2〜4のアルキレン基;Rは−O−又は−NH−で表される基;mは0〜20の数であり、mが2以上の場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、(R−R)部分はランダム結合でもブロック結合でもよい。;Rは水素原子又はメチル基である。]
  2. (A)の溶解性パラメーターと基油の溶解性パラメーターの差の絶対値が0.5〜1.2である請求項1に記載の粘度指数向上剤。
  3. (Y)の数平均分子量が500〜30,000である請求項1又は2に記載の粘度指数向上剤。
  4. 一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)におけるRが、芳香族炭化水素単独重合体の残基である場合の(Y)の結晶化温度が−20℃以下である請求項1〜3のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
  5. (A)が、(A)の構成単量体として更に一般式(4)で表される単量体(a)を構成単量体とする共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
    Figure 2014009293
    [Rは水素原子又はメチル基;Rは−O−又は−NH−で表される基;Rは炭素数2〜4のアルキレン基;nは0〜20の数であり、nが2以上の場合のRは同一でも異なっていてもよく、(RO)部分はランダム結合でもブロック結合でもよい。;Rは炭素数16〜60の分岐アルキル基である。]
  6. (A)が、(A)の構成単量体として更に炭素数1〜4の直鎖アルキル基を有する(メ
    タ)アクリル酸アルキルエステル(b)及び/又は炭素数8〜36の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)を含有してなる共重合体である請求項5に記載の粘度指数向上剤。
  7. (A)が、(A)の構成単量体として更に窒素原子含有ビニル単量体(d)、水酸基含有ビニル単量体(e)及び/又はリン酸基含有ビニル単量体(f)を含有してなる共重合体である請求項5又は6に記載の粘度指数向上剤。
  8. (A)が、構成単量体として(A)の重量に基づいて(Y)を1〜50重量%、(a)
    を1〜50重量%、(b)を5〜50重量%及び(c)を0〜70重量%含有する共重合体である請求項6又は7に記載の粘度指数向上剤。
  9. (A)の重量平均分子量が5,000〜1,500,000である請求項1〜8のい
    ずれかに記載の粘度指数向上剤。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の粘度指数向上剤及び基油を含有してなる潤滑油組成
    物。
  11. 更に分散剤、清浄剤、酸化防止剤、油性向上剤、摩擦摩耗調整剤及び極圧剤からなる群
    から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有してなる請求項10に記載の潤滑油組成物。
  12. 基油の100℃の動粘度が1〜15mm/sであり、かつ基油の粘度指数が90以上である請求項10又は11に記載の潤滑油組成物。
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