JP2014008630A - 出没式ボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】所望とする部分のみを熱変色しやすい、軸筒後端部に摩擦体を具備した熱変色性出没式ボールペンを提供する。
【解決手段】出没式ボールペンであって、前記軸筒の後端部に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能なゴム状弾性を有する摩擦体を具備するとともに、前記軸筒後端部の最大外径が、前記摩擦体の最大外径の1.0倍〜1.5倍以下とし、且つ前記操作部の周方向の最大幅を、前記摩擦体の最大外径よりも小さくするとともに、前記摩擦体と操作部との接線が、前記摩擦体を下向き、且つ前記軸筒の軸線を筆記面に対し垂直状としたとき、筆記面からの角度が、60度以上であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボールペンチップの先端部を、軸筒の先端開口部より出没可能とした出没機構を具備してなる出没式ボールペンに関する。
従来から、インキ収容筒の先端に、ボールを回転自在に抱持してなるボールペンチップを直接、またはチップホルダーを介して装着し、前記インキ収容筒内に、ボールペン用インキを直に収容してなるボールペンレフィルを、軸筒内に、コイルスプリングにより軸筒後端側に付勢して収納し、前記ボールペンチップの先端部を、軸筒の先端開口部より出没可能とした出没機構を具備してなる出没式ボールペンについてよく知られている。
こうした出没式ボールペンにおいて、特開2012−91470号公報「熱変色性筆記具」のように、軸筒後端部に具備した摩擦体によって、熱変色性インキの筆跡を熱変色可能とした出没式筆記具も数多く提案されている。
特開2012−91470号公報
しかし、前記した特許文献1など従来の出没式筆記具は、軸筒の軸心に対し、摩擦体と操作体の接線の角度が小さいいために、摩擦体の使用時に、筆記面とクリップが当接し易く、摩擦体を使用する角度に制限を有し、摩擦体を使用し難い問題があった。
本発明はこれらの従来技術に鑑みてなされたものであって、所望とする部分のみを熱変色しやすい、軸筒後端部に摩擦体を具備した熱変色性出没式ボールペンを提供することにある。
本発明は、前記問題を解決するために、インキ収容筒の先端に、ボールを回転自在に抱持してなるボールペンチップを直接、またはチップホルダーを介して装着し、前記インキ収容筒内に、熱変色性インキを直に収容してなるボールペンレフィルを、軸筒内に、コイルスプリングにより軸筒後端側に付勢して収納し、前記軸筒の外周面から外方に突出して付設した操作体の操作部を操作することで、前記ボールペンチップの先端部を、軸筒の先端開口部より出没可能とした出没機構を具備してなる出没式ボールペンであって、前記軸筒の後端部に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能なゴム状弾性を有する摩擦体を具備するとともに、前記軸筒後端部の最大外径が、前記摩擦体の最大外径の1.0倍〜1.5倍以下とし、且つ前記操作部の周方向の最大幅を、前記摩擦体の最大外径よりも小さくするとともに、前記摩擦体と操作部との接線が、前記摩擦体を下向き、且つ前記軸筒の軸線を筆記面に対し垂直状としたとき、筆記面からの角度が、60度以上であることを特徴とする。
尚、本発明において「先」とは、出没筆記具の長手方向においてボールペンチップ側を示し、「後」とは、摩擦体側を示す。
また、前記摩擦体の最大外径が、1.0mm〜7.0mmであることを特徴とする。
また、前記摩擦体の後端から前記操作部までの長手方向の距離が、前記摩擦体が軸筒後端から外部に露出する長手方向の長さの2倍以上であることを特徴とする。
さらにまた、前記ボールペンチップが突出した状態での重心位置を筆記具全長の中間部又はその後方に位置することを特徴とする。
本願発明の第1の構成によれば、出没式ボールペンであって、前記軸筒の後端部に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能なゴム状弾性を有する摩擦体を具備するとともに、前記軸筒後端部の最大外径が、前記摩擦体の最大外径の1.0倍〜1.5倍とし、且つ前記操作部の周方向の最大幅を、前記摩擦体の最大外径よりも小さくするとともに、前記摩擦体と操作部との接線が、前記摩擦体を下向き、且つ前記軸筒の軸線を筆記面に対し垂直状としたとき、筆記面からの角度が、60度以上とすることで、ボールペンチップの出没に関わらず、熱変色性インキの筆跡を視認しやすく、所望とする部分のみを熱変色しやすい効果を奏する。
これは、先ず、前記軸筒後端部の最大外径が、前記摩擦体の最大外径1.5倍を超えると、摩擦体の使用時に、前記軸筒後端部が筆跡の視認を遮る恐れがあり、摩擦体の最大外径が軸筒後端部の最大外径より大きくなる(1.0倍未満)と、操作体を操作し難くなる恐れがあるため、前記軸筒後端部の最大外径が、前記摩擦体の最大外径の1.0倍〜1.5倍とし、摩擦体を使用するときに、軸筒後端部が筆跡を遮ることを抑制し、筆跡への視認性を高めているためである。また、軸筒後端部のみならず、摩擦体の軸筒後端から筆記具全長の1/3以上、さらに好ましくは1/2以上、最も好ましくは、筆記全体の最大外径を、前記摩擦体の最大外径の1.0倍〜1.5倍とすることで、筆跡の視認性を一層、高めることができる。
次に、前記摩擦体と操作部との接線が、前記摩擦体を下向き、且つ前記軸筒の軸線を筆記面に対し垂直状としたとき、筆記面からの角度が、45度以上あれば、ユーザーが摩擦体を使用するときに、筆記具を把持したときの操作体自体、及び摩擦体の使用角度(筆記具の角度)、具体的には、筆記面と操作部との接触を気にせずに使用することができる。しかし、所望とする部分のみを熱変色するには、前記摩擦体を下向き、且つ前記軸筒の軸線を筆記面に対し垂直状としたとき、前記摩擦体と操作部との接線を60度以上、好ましくは70度以上とすることで、摩擦体を使用するときの筆跡への視認性を一層、高めることが好ましい。尚、摩擦体と操作体が前記軸筒の軸線を筆記面に対し垂直状としたとき、その接線を90度以上とすることも考えられるが、操作体の操作性を鑑みて、80度以下とすることが好ましい。また、ボール径がφ0.5mm未満のボールを用いた場合、筆跡は小さくなる傾向となるので、本発明の効果は顕著である。
本願発明の第2の構成によれば、前記摩擦体の最大外径が、1.0mm〜7.0mmとすることで、熱変色性インキの筆跡を視認しやすく、所望とする部分のみを熱変色しやすい効果を奏する。これは、一般的なノートは、横罫線を7mmピッチで設けているものが多く、8mm、10mmピッチも多く市販されている。そのため、摩擦体の最大外径を7.0mm以下、好ましくは6.0mm以下とすることで、摩擦体を使用するときに、罫線内に書かれた筆跡への視認性を高めることができるので、前記摩擦体の最大外径は7.0mm以下とすることが好ましいためである。また、摩擦体の最大外径が1.0mmより小さいと、摩擦体の使用時に摩擦体が破損する恐れがあるため、摩擦体の最大外径は1.0mm以上とすることが好ましい。
本願発明の第3の構成によれば、前記摩擦体の後端から前記操作部までの長手方向の距離が、前記摩擦体が軸筒後端から外部に露出する長手方向の長さの2倍以上とすることで、前記操作部によって、筆跡の視認性を低下することがなく、熱変色性インキの筆跡を視認しやすい効果を奏する。但し、前記摩擦体の後端から前記操作部までの長手方向の距離が長すぎると、操作部を操作し難くなるため、前記摩擦体が軸筒後端から外部に露出する長手方向の長さの3倍以下が好ましい。
本願発明の第4の構成によれば、前記ボールペンチップが突出した状態での重心位置を筆記具全長の中間部又はその後方に位置することで、机上に横向きで置いていた筆記具が誤って落下してもチップ先端部側から、床面に落下し難くすることができ、チップ先端部の損傷を抑制できる。特に、同じ大きさの打痕であっても、φ0.5mm以下等、ボールが小さい程、かしめ内径も小さくなる傾向となり、この内径に対する打痕の影響も大きくなるので、本構成の効果は顕著である。また、軸筒の後端に具備した摩擦体は、ゴム状弾性を有するため、摩擦体から床面に落下して衝突すれば、衝撃を緩和することができる効果を奏するため、中間部よりも後方に位置することが好ましい。尚、本発明において中間部とは、筆記具全長の両端から等距離となる位置に限定されるものでなく、その近傍を含むものである。
尚、摩擦体には、ゴム状弾性を有する部材、例えば、シリコーンゴム、フッ素系ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ポリエステル系ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、スチレン系エラストマー、エステル系エラストマー、オレフィン系エラストマー等、ゴム状弾性を有するゴム、エラストマー等が挙げられ、適宜選択して用いることができる。また、前記した摩擦体は、軸筒後端部と一体に形成又は別部材を嵌合等によって装着してあってもよい。また、ショアA硬度40以上、100以下が好ましい。
本発明に用いる熱変色性インキには、可逆熱変色性インキが好ましい。前記可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態または消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、または、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独または併用して構成することができる。
また、前記可逆熱変色性インキに含有される色材は、従来より公知の(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体、の必須三成分を少なくとも含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセル中に内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料が好適に用いられる。
本発明は、所望とする部分のみを熱変色しやすい、軸筒後端部に摩擦体を具備した熱変色性出没式ボールペンを提供することができた。
実施形態1の出没式ボールペンを示す縦断面図である。 図1におけるボールペンチップが突出した状態を示す図である。 図1におけるボールペンチップの一部省略した要部拡大断面図である。 図1における上面方向から見た外観図である。 図1における摩擦体を使用する状態の一例を示す外観図である。 図1における摩擦体を使用する状態の他の例を示す外観図である。
図1〜図6に、実施形態1の出没式ボールペン1を示す。出没式ボールペン1は、前軸2と中間軸3を螺着し、中間軸3の後端部に後軸4を乗り越し嵌合して得た軸筒本体内に収容したボールペンレフィルを、前軸2の後端に配設したスプリング受部材7と回転カム6間に配設したコイルスプリング8によって、後軸4の後端方向に向かって、摺動自在に付勢して収容してある。また、中間軸3内には、回転カム6からなる出没機構が内設される。また、図示はしていないが、中間軸3の内面には、カム溝を設けてある。
また、後軸4の外周面には、長手方向に延びる細長状の窓孔4Aが径方向に内外を連通して貫設してあり、この窓孔4Aから後軸4の外周面から径方向外方に突出するように透明の操作体5が配設される。操作体5は、窓孔4Aから外方に突出する操作部5Aと、回転カム5を前方に移動するとともに回転を誘導するように先端に複数の鋸歯状のカム部(図示せず)を形成した軸部5Bとを具備している。
出没式ボールペン1を使用するには、ボールペンチップ12の先端部が前軸2の先端開口部2Aに没入した状態から、後軸4の径方向外周面から外方に突出して配設した操作体5の操作部5Aをコイルスプリング8の付勢力に抗して、後軸4に設けた窓孔4Aに沿って前軸2の先端開口部2A方向にスライド操作すると、操作体5の軸部5Bが回転カム6を作動させ、ボールペンチップ12の先端部を、前軸2の先端開口部2Aから突出した状態を維持して筆記することができる。前記した出没機構は、回転カム6からなる従来から知られている出没機構であって、ボールペンチップ12を、前軸2の先端開口部2Aから出没可能とするものである。尚、ボールペンレフィルを後軸4後端側へ付勢するコイルスプリング8の付勢力は、プッシュプルスケールで測定した結果、150gfであり、100m当たりのインキ消費量は、180mgであった。
後軸4の後端部には、ポリエステル系エラストマーかなる摩擦体9を乗り越し嵌合によって装着してあり、図5、図6に示すとおり、この摩擦体9をノート等の筆記面21、横罫線間Pに筆記した筆跡に圧接し、擦ることで発生する熱によって、熱変色性インキの筆跡を熱消色又は熱変色させることができる。ボールペンチップ12が前軸2内に没入した状態で、操作体5の操作部5Aと摩擦体9との接線Sの角度βは、軸線Jに対し78度であった。
本実施形態における出没式ボールペンの全長Lは、ボールペンチップ12の先端部が、前軸2から突出した状態で144.0cmであり、ボールペンチップ12の先端部が、前軸2から突出した状態での重心位置Gは、ボールペンチップ12の先端からの距離Mは71.5cm、摩擦体9の後端からの距離Nは72.5mmであった。机上から落下する状態を確認するため、地面に対して出没式ボールペン1を平行状態とし、1mの高さから落下する落下試験を行った結果、チップ側から落下することはなく、かしめ部13Aが損傷することはなかった。
また、摩擦体9の最大幅(外径)Aは6mm、操作部5Aの周方向の最大幅Eは2mm(A>E)としてある。また、摩擦体9の最大幅(外径)Aは、後軸4の後端部の最大幅(外径)B(7mm)よりも小さく(A>B)してある。この出没式筆記具1の総重量は、9.0gであり、前軸の最大幅D(外径)9.0mm、中間軸の最大幅(外径)9,0mm、後軸の最大幅C(外径)は8mmであった。また、摩擦体9の後端から操作部5Aまでの長手方向の距離Qは、摩擦体9が後軸4後端から外部に露出する長手方向の長さRの2.7倍であった。
ボールペンレフィルは、ステンレス鋼線材からなるチップ本体13に、ボール抱持室14と、ボール抱持室14の中央にインキ流通孔17と、このインキ流通孔17に連通する放射状に延び、チップ後部孔18に達しないインキ流通溝16を有するとともに、ボール抱持室14の底壁15に、φ0.38mmのタングステンカーバイド製のボール19を載置し、チップ先端部のかしめ部13Aを内側にかしめることにより、ボール19の一部がチップ先端縁より突出するように回転自在に抱持したボールペンチップ12を、インキ収容筒10の先端部に、チップホルダー11を介して装着してある。
ボールペンチップ12は、φ2.3mm、硬度が230Hv〜280Hvのステンレス鋼線材を所望の長さに切断し、ボール抱持室14、インキ流通溝16、インキ流通孔17、後部孔18を作製後、ボール抱持室14の底壁15にボール19を載置、後方ハンマーリング加工によって、チップ先端部のかしめ部13Aの内壁に、ボール19と略同形のシール面を形成してある。また、ボール19の後方には、コイルスプリング20を配設してあり、この押圧力によって、ボール19をかしめ部13Aの内壁シール面側に押圧してある。尚、ボール19を押圧するコイルスプリング20の押圧力は20gfとしてある。
前記ボール19を押圧するコイルスプリング20の押圧力は、出没式ボールペン1の全体(製品)重量よりも大きく、且つ30g以下とすることで、良好な筆記と耐衝撃性能を得ることができる。これは、前記ボール19を押圧するコイルスプリング20の押圧力が、製品重量よりも小さいと、衝撃によるボールの移動を抑制し難く、インキ漏れが生じ易い。また、ボール19を押圧するコイルスプリング20の押圧力が、30gより大きいと、書き出し性能や書き味が低下するためである。
また、インキ収容筒11内には、平均粒径が0.5μmの可逆熱変色性のマイクロカプセル顔料を含有し、EM型回転粘度計における1rpmでのインキ粘度が1020mPa・s(25℃)、100rpmでのインキ粘度が84mPa・s(25℃)で、剪断減粘指数が0.48の熱変色性の水性ボールペン用インキ(図示せず)と、このインキの後端に、グリース状のインキ追従体(図示せず)を直に収容してある。尚、インキ粘度は、EM型回転粘度計における100rpmで、40〜200mPa・sとすることが好ましい。
前記ボールを押圧するコイルスプリングの押圧力は特に限定されるものではないが、製品重量よりも大きく、且つ30g以下とすることで、良好な筆記と耐衝撃性能を得ることができる。これは、前記ボールを押圧するコイルスプリングの押圧力が、製品重量よりも小さいと、衝撃によるボールの移動を抑制し難く、インキ漏れが生じ易い。また、ボールを押圧するコイルスプリングの押圧力が、30gより大きいと、書き出し性能や書き味が低下するためである。
本実施形態では、便宜上、0.38mmのボールを用いているが、ボール径は特に限定されるものでない。但し、実施形態のように、φ0.4mm以下のボールを用いて、前記ボールの縦方向のクリアランスが、30〜50μmとし、100m当たりのインキ消費量が、150〜300mgとすることで、良好な筆跡及び筆感を得ることができるので好ましい。これは、ボールの縦方向のクリアランスが30μm未満では、100m当たりのインキ消費量が150〜300mgとのようなインキ消費量を多くすることが困難となるためである。一方、ボールの縦方向のクリアランスが、50μmを超えると、φ0.4mm以下のボールを用いた場合、チップ先端部の肉厚も薄く、ボール保持力が低下するため、30から50μmとすることが最も好ましいためである。尚、100m当たりのインキ消費量は、JIS S 6054に準じて荷重100g、筆記速度4m/分、筆記角度70度、20℃の条件で筆記試験機にて筆記を行ない、100mあたりのインキ消費量(10本の平均値)を算出して得ることができる。
また、出没式ボールペンの全重量(製品重量)は、特に限定されるものではないが、落下による衝撃は、F=mV/t (衝撃力F[N]、物体の質量をm[kg]、減速時間をt[s]、V=√(2gh)(gは重力加速度=9.8[m/s]、hは高さ[m])で表せる通り、物体の質量(製品重量)に大きく依存するものである。特に、φ0.5mm以下の小径なボールを用いる場合には、チップ先端部のかしめ部の肉厚が薄くなり、落下時に打痕が付きやすい。そのため、製品重量を10g以下とすることで、この落下衝撃を抑制することが好ましい。但し、製品重量が小さすぎると、机上に横向きで置いていた出没式筆記具に、手や肘、本やノート等が当たった時に、移動しやすく、結果的に落下し易くなってしまうため、製品重量は、5g以上とすることが好ましい。
本実施形態において、突出部分である操作部5Aは、筆記具を机上に横向きで置いた時の転がり防止突起を兼ねた縦断面円弧状の板片とし、チャームを付けるための孔部を設けてあるが、クリップを一体に形成又は付設することもできる。
また、本実施形態では、前軸、中軸、後軸によって軸筒本体を構成してあるが、特に限定されるものではない。また、前記軸筒本体や操作体は、ポリカーボネート、ポリエチレン、ABS等の合成樹脂や金属により形成されるが、少なくとも操作体は、透明又は半透明の合成樹脂で形成することが好ましい。これは、図6に示すように、操作体5を透明又は半透明とすることで、摩擦体9の使用時、操作部5Aが視界に入っても、筆跡の視認性を低下し難くすることができるためである。
また、本実施形態のように、操作体の操作部の幅を摩擦体の最大幅よりも小さくすることで、摩擦体の使用時に、筆記面上の筆跡を視認し易い効果を奏する。但し、操作体の幅を小さくすると操作し難くなるため、前記ボールペンレフィルを軸筒後端側に付勢するコイルスプリングの押圧力を100〜200gとすることが好ましい。これは、これは、100g未満だと、不用意にチップ先端部が突出する恐れがあり、200gを超えると、操作性が低下するため、コイルスプリングの押圧力を100〜200g、好ましくは、120g〜180gとすることが好ましいためである。
また、本実施例では、便宜上、回転カムからなる出没機構を具備した出没式ボールペンを例示しているが、出没機構は特に限定されるものではない。操作性等を考慮して回転カムからなる出没機構を用いるこが好ましい。
本発明の出没式ボールペンは、所望とする部分のみを熱変色しやすいため、ノートや手帳用として広く利用可能である。
1 出没式ボールペン
2 前軸
2A 先端開口部
3 中間軸
4 後軸
4A 摺動孔
5 操作体
5A 操作部
5B 軸部
5C 孔部
6 回転カム
7 スプリング受部材
8 コイルスプリング
9 摩擦体
10 インキ収容筒
11 チップホルダー
12 ボールペンチップ
13 チップ本体
13A かしめ部
14 ボール抱持室
15 底壁
16 インキ流通溝
17 インキ流通孔
18 後部孔
19 ボール
20 コイルスプリング
21 筆記面
A 摩擦体の最大外径
B 後軸後端部の最大外径
C 後軸の最大外径
D 前軸及び中間軸の最大外径
E 操作部の幅
G 重心位置
H ボール出
J 軸心
L チップ先端部が突出した状態での全長
M チップ先端から重心までの距離
N 摩擦体後端から重心までの距離
Q 摩擦体の後端から操作部までの距離
R 摩擦体の後軸後端から外部に露出する長さ
S 接線
α かしめ角度
β 摩擦体と操作部との接線の角度

Claims (4)

  1. インキ収容筒の先端に、ボールを回転自在に抱持してなるボールペンチップを直接、またはチップホルダーを介して装着し、前記インキ収容筒内に、熱変色性インキを直に収容してなるボールペンレフィルを、軸筒内に、コイルスプリングにより軸筒後端側に付勢して収納し、前記軸筒の外周面から外方に突出して付設した操作体の操作部を操作することで、前記ボールペンチップの先端部を、軸筒の先端開口部より出没可能とした出没機構を具備してなる出没式ボールペンであって、前記軸筒の後端部に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦し、その際に生じる摩擦熱で前記熱変色性インキの筆跡を熱変色可能なゴム状弾性を有する摩擦体を具備するとともに、前記軸筒後端部の最大外径が、前記摩擦体の最大外径の1.0倍〜1.5倍以下とし、且つ前記操作部の周方向の最大幅を、前記摩擦体の最大外径よりも小さくするとともに、前記摩擦体と操作部との接線が、前記摩擦体を下向き、且つ前記軸筒の軸線を筆記面に対し垂直状としたとき、筆記面からの角度が、60度以上であることを特徴とする出没式ボールペン。
  2. 前記摩擦体の最大外径が、1.0mm〜7.0mmであることを特徴とする請求項1に記載の出没式ボールペン。
  3. 前記摩擦体の後端から前記操作部までの長手方向の距離が、前記摩擦体が軸筒後端から外部に露出する長手方向の長さの2倍以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の出没式ボールペン。
  4. 前記ボールペンチップが突出した状態での重心位置を筆記具全長の中間部又はその後方に位置することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の出没式ボールペン。
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