JP2014007298A - 油入静止誘導電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐雷インパルス性能に優れると共に、製造が容易で、絶縁紙の直流絶縁性能を含む絶縁性能と冷却効率とに優れた油入静止誘導電器を提供すること。
【解決手段】軸方向に沿い、各段間に絶縁油の水平流路11を形成して複数段を配置した円板巻線2と、複数段の前記円板巻線2の内周側及び外周側にそれぞれ同軸的に設置し、最内周側の巻線及び最外周側の巻線と筒壁面間で絶縁油の垂直流路を形成した内周絶縁筒12及び外周絶縁筒13と、前記円板巻線2の最内周側及び最外周側の少なくとも一方の巻線と、当該巻線と隣接する巻線との間に配置した、リング状のシールド導体10aの周方向に沿って巻線間の絶縁油の垂直流路を確保する絶縁性の間隔片17を散在させ、前記シールド導体10a及び間隔片17を絶縁紙10bで巻回して被覆した絶縁性の間隔リング18とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば直流変換器用変圧器などの油入静止誘導電器に関する。
近年、大容量、長距離送電、及び異周波連携など、系統運用上多くの利点を有する直流送電が多方面で使用されている。このような直流送電においては、交流電流と直流電流とを変換するための交直変換所が設置される。交直変換所における主要素の1つに、交流系統と結合する直流変換器用変圧器がある。
図6に直流変換器用変圧器の内部構造の一例を示す。変換器用変圧器は、同心円状に配置された交流円板巻線1と直流円板巻線2とを備える。交流円板巻線1が交流線路に接続される一方で、直流円板巻線2は図示しないサイリスタを介して直流送電線に接続される。各巻線1,2の端部には、周囲を被覆した静電シールド3,4が電界緩和用に取付けられている。
直流変換器用変圧器においては油絶縁方式が多用されており、タンク内に充填された絶縁油5と、巻線1,2間、及びそれらの内外周に配置されたプレスボード絶縁筒6により巻線の絶縁が行われている。プレスボード絶縁筒6に対する、直流円板巻線2の静電シールド4の端部などの電界が大きい箇所には、巻線間絶縁強化用のアングルプレスボード7が延在して取付けられる。これらアングルプレスボード7には、所定箇所に挿入して相互の間隔を保持するように絶縁スペーサ20が設けられる。
直流円板巻線2では、系統から雷サージの進入に対して巻線の電位分布が全長に渡って均等となるように、円板巻線の一部に、フローティング電位であるシールド巻線(以下「CSH(Capacitance Shield)巻線」と称する)10を巻回している。
同図では直流円板巻線2の上部2段(セクション)での巻線構造を詳細に示しており、図中の9が負荷電流を流す素線、10が負荷電流を流さないCSH巻線である。ここでは1セクションで、素線9を8ターン巻回し、その外周側にCSH巻線10を2ターン巻き込んだ円板コイルを軸方向に複数個積み重ねた構造の巻線を模式的に示している。
図7にCSH巻線10の構造を示す。同図に示すようにCSH巻線10は、シールド胴体10aに絶縁紙10bを巻回して絶縁被覆を施したものである。
ところで変換器用変圧器は、運転開始、定常運転、急停止、極性反転などの運転状態があり、それら運転状態によって巻線の温度が大きく変動する。直流円板巻線2には交流電圧だけでなく、著しく高い直流電圧が重畳されるため、前記交流円板巻線1と直流円板巻線2との間、及び鉄心8と直流円板巻線2との間には直流電圧が印加されることとなる。
前記した油浸複合絶縁構成内での絶縁油5とプレスボード絶縁筒6との電界は、交流電圧の場合、それぞれの誘電率の逆比、すなわち約2:1となる。その一方で、直流電圧の場合はそれぞれの固有抵抗比による分担となる。この固有抵抗比は、絶縁物の置かれる温度や電界強度等の条件により大きく変化する。(例えば、非特許文献1)
図8(A)は、絶縁油の体積抵抗率の温度・電界特性を示す。図8(B)は、プレスボード絶縁筒の体積抵抗率の温度・電界特性を示す。これら図8(A),(B)で示すように、温度によりそれぞれの固有抵抗率が大幅に変化する。
具体的に、図8(A)で示す如く絶縁油5の抵抗率は、0.1[kV/mm]〜2[kV/mm]の低電界領域では電界に対して増加傾向を示し、さらに5[kV/mm]前後でピークとなり、それ以上の領域では指数関数的に減少する。
一方、図8(B)に示す如くプレスボード絶縁筒6の抵抗率は、数[kV/mm]以下の領域でほぼ一定値であるが、10[kV/mm]前後から電界の上昇により減少する。
また、油温上昇に対する抵抗率の低下割合は、絶縁油5よりもプレスボード絶縁筒6の方が大きい。つまり、温度及び電界の変化に伴い、絶縁油5とプレスボード絶縁筒6の電界の比は、1:10から1:100のように変化することとなり、プレスボード絶縁筒6に電界が集中する傾向が見て取れる。
また直流変換器用変圧器では、巻線素線9が通電により発熱し、巻線を覆う絶縁紙が劣化するのを防止するため、適切に冷却する必要がある。
図9は、前記図6に示した従来の変換器用変圧器の直流円板巻線2の断面構成を示す。同図で、中心軸の周りを巻回された直流円板巻線2が水平油路11を介して垂直方向に複数段積層される。この巻線2の内径側と外径側にそれぞれプレスボード絶縁筒6を構成する内絶縁筒12と外絶縁筒13が配置される。
直流円板巻線2と内絶縁筒12との間に内側の垂直油路14aが、直流円板巻線2と外絶縁筒13との間に外側の垂直油路14bがそれぞれ形成される。
さらに、内絶縁筒12及び外絶縁筒13から水平油路11に沿って直流円板巻線2の複数セクション毎、例えば図9では4,5セクション毎に、水平な絶縁板からなる閉塞部15が交互に延在されることで、各油路での流入及び流出方向を制限している。
すなわち、直流円板巻線2を効率よく冷却するために、絶縁油は巻線の下部から流入し、巻線の上部に向かって図中に矢印の油流16で示す如く、閉塞部15で区切られた領域毎にジグザグに流れながら、巻線での発熱を吸収し、徐々に油温を増していく。そして、温度が上昇した絶縁油は、直流円板巻線2の上部から流出し、ここでは図示しない外部冷却器により冷却された後に、再び巻線の下部から流入して循環路を形成する。
直流電圧に対する直流絶縁性能は、同一絶縁寸法では、プレスボードと同じ材質であるセルロースからなる絶縁紙が絶縁油に対して約10倍と高い。このため、絶縁紙の耐電圧性能により変換器用変圧器の直流絶縁強度が決定されることになる。しかしながら、絶縁紙の直流絶縁性能は温度の上昇に伴って急激に低下する。
図10は、電気絶縁紙の直流絶縁性能の温度特性を示す図である。同図に示すように、例えば80[℃]の場合の直流絶縁性能は、常温の場合と比べて約半分まで低下する。
前記変換器用変圧器の直流円板巻線2では、上部端部の数セクションで垂直油路14a及び垂直油路14bと接する部分が高電界となり、さらに温度が上昇した絶縁油にさらされるために絶縁紙自体の温度も高くなるため、これらの部分が直流耐電圧上での弱点部となる。
また、直流円板巻線2の雷サージに対する絶縁対策でも、一般的な交流用変圧器と同様に必要であり、その対策としてCSH巻線を使用する場合、巻線端部の直流絶縁と両立させる必要がある。
前述した従来の技術では、巻線の温度上昇を低減させるため、巻線内に垂直油路を追加する方法が考えられる。この方法の場合、巻線の垂直油路の断面積が増加し、絶縁油の耐交流絶縁性能を犠牲にすることなく冷却能力を高めることができる。(例えば、特許文献1)
平成23年電気学会電力・エネルギー部門大会No.236「変圧器絶縁物の抵抗率と直流電界特性の検討」(平成23年8月30日)
特開平10−256049号公報
前記特許文献1に記載された技術の場合、巻線内に仕切り絶縁筒を設け、巻線と仕切り絶縁筒の間の油道を保つために、間隔片を仕切り絶縁筒に貼り付けている。間隔片の固定は接着剤による固定方法が容易である。しかしながら、接着剤の抵抗率はプレスボードや絶縁油の抵抗率に比して低い場合があり、その場合は直流等電位線が油中に広がるために絶縁上の弱点となる可能性がある。
したがって、前記特許文献1に記載された技術は、特に変換器用変圧器への使用には適さないものと考えられる。加えて前記特許文献1に記載された技術では、水平スペーサを仕切り絶縁筒に通すために、予め仕切り絶縁筒の正確な位置に切欠きを設ける必要があり、製造コストが上昇するという不具合がある。
本発明の目的は前記実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、耐雷インパルス性能に優れると共に、製造が容易で、絶縁紙の直流絶縁性能を含む絶縁性能と冷却効率とに優れた油入静止誘導電器を提供することにある。
実施形態に係る油入静止誘導電器は、軸方向に沿い、各段間に絶縁油の水平流路を形成して複数段を配置した円板巻線と、複数段の前記円板巻線の内周側及び外周側にそれぞれ同軸的に設置し、最内周側の巻線及び最外周側の巻線と筒壁面間で絶縁油の垂直流路を形成した内周絶縁筒及び外周絶縁筒と、前記円板巻線の最内周側及び最外周側の少なくとも一方の巻線と、当該巻線と隣接する巻線との間に配置した、リング状のシールド導体の周方向に沿って巻線間の絶縁油の垂直流路を確保する絶縁性の間隔片を散在させ、前記シールド導体及び間隔片を絶縁紙で巻回して被覆した絶縁性の間隔リングと、前記円板巻線と前記内周絶縁筒及び外周絶縁筒とを含んで形成される流路に充填される冷却用の絶縁油とを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、耐雷インパルス性能に優れると共に、製造が容易で、絶縁紙の直流絶縁性能を含む絶縁性能と冷却効率とに優れた直流静止誘導電器を提供できる。
一実施形態に係る直流変換器用変圧器の直流円板巻線の断面構成を示す図。 同実施形態に係る絶縁性間隔リング単体の構成を示す図。 同実施形態に係る絶縁性間隔リングのより詳細な配置例を示す図。 同実施形態に係る巻線での放熱面を示す図。 同実施形態に係る直流変換器用変圧器の直流円板巻線の他の断面構成例を示す図。 直流変換器用変圧器の内部構造の一例を示す図。 CSH巻線の構造を示す図。 絶縁油とプレスボード絶縁筒それぞれの体積抵抗率の温度・電界特性を示す図。 変換器用変圧器の直流円板巻線の断面構成を示す図。 電気絶縁紙の直流絶縁性能の温度特性を示す図。
以下、図面を参照して一実施形態について詳細に説明する。
以下、一実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。なお、基本的な直流変換器用変圧器の構成自体は、前記図6、図9等で説明した内容とほぼ同様であるものとして、同様の構成要素には同一符号を使用する。加えて、後述する本実施形態の他の構成例においても、同様の構成要素については同一の符号を使用する。
[構成]
図1は、同実施形態に係る直流変換器用変圧器の直流円板巻線の断面構成を示す図である。同図で、内絶縁筒12に対して直流円板巻線2が巻回されており、この直流円板巻線2に所定の直流電圧が印加される。
冷却構造として、間隙を設けて同軸的に多段配置された直流円板巻線2の各段(セクション)間に水平油路11が形成されると共に、内絶縁筒12と直流円板巻線2との間に垂直油路14aが、外絶縁筒13と直流円板巻線2との間に垂直油路14bがそれぞれ形成され、全体として油流16の流路が形成される。
さらに本実施形態では、閉塞部15で区切られた上部4セクションの直流円板巻線2中、前記垂直油路14a,14b側に接する最内周側、及び最外周側の両端の素線と、それぞれ隣接する素線との間に、絶縁性の間隔リング18を挿入することで、垂直油路14cを設ける。
図2は、この絶縁性の間隔リング18の構成を示す。この間隔リング18は、ベルト状のシールド導体10aに対し、絶縁性の角錐台形の間隔片17を適宜間を空けて配置し、これらシールド導体10a及び間隔片17を絶縁紙10bにより一体にして巻回することで、シールド導体10aに対する間隔片17の固定と絶縁被覆とを行なうようにして構成する。
前記間隔片17は、現状において加工性、絶縁性、及び製造コスト等の点から、プレスボードで構成することが最も望ましい。この絶縁性の間隔リング18の構成では、接着剤の類の使用を不要としており、絶縁性の低下を招く虞を確実に排除できる。
図3は、前記絶縁性の間隔リング18のより詳細な配置例を示す。同図は、直流円板巻線2の上部2セクション分の素線構造を示すものである。ここでは、1セクションが内絶縁筒12側から順に素線番号「1」〜「8」の計8巻で構成されるものとした場合の絶縁性の間隔リング18の配置について例示している。
間隔リング18は、最内周に位置する素線番号「1」の巻線の外側とそれに隣接する素線番号「2」の巻線の内側との間、及び素線番号「7」の巻線の外側とそれに隣接する、最外周に位置する素線番号「8」の巻線の内側との間にそれぞれ配置される。これら間隔リング18は、直流円板巻線2の径方向に沿ってセクション間に配置された水平スペーサ19に上下から挟持されることで、軸(縦)方向にも固定される。
本実施形態では、前記図1でも示した如く、絶縁油が閉塞部15で区切られた領域毎に下から上にジクザグに流れるが、上部の例えば4セクションでは、垂直油路14a,14bに加えて前記絶縁性の間隔リング18により形成された垂直油路14cにも流れる。
[作用]
まず絶縁性能について説明する。直流絶縁性能では、直流変換器用変圧器の上部端部の4セクションにおいて、内絶縁筒12と垂直油路14aを介して位置する素線番号「1」の巻線、外絶縁筒13と垂直油路14bを介して位置する素線番号「8」の素線のそれぞれに対し、前記絶縁性の間隔リング18を配置することで垂直油路14cを設けるものとした。
これにより、特に高電界となるこれら巻線部での放熱面積が増加するため、素線表面の絶縁紙の温度を下げることができ、絶縁紙の直流絶縁性能を高めることができる。
次に雷インパルス絶縁性能について述べる。前記図6で示した従来の構成と同様に、CSH巻線として機能する絶縁性の間隔リング18を巻回することで、上部側の直列静電容量を下部側の同容量より大きくし、これにより雷サージ等の衝撃に対する電圧分布特性を改善できる。
最後に冷却性能について述べる。図4は、上部4セクションの素線番号「1」,「8」の巻線での放熱面(図4(B))を、前記図10の同素線番号「1」,「8」の巻線での放熱面(図4(A))と比較して示す図である。
同図に示すように、素線番号「1」,「8」の各巻線は、従来の放熱面の数3から、放熱面の数が4に増加する。例えば、素線の断面形状が仮に正方形だったとすると、放熱面積は4/3倍に増大する。そのため、絶縁油5と絶縁紙表面の温度差は、単純に計算して3/4倍に下げることが可能となる。
また、直流円板巻線2の巻回工程においては、絶縁性の間隔リング18を巻き込むだけであるので、制作の面でも容易に実現可能となる。
なお前記実施形態では、1セクション当たりのターン数を「8」としているが、本発明はこれに限らず、それ以外のターン数でも同様に作用効果が得られる。
[効果]
以上詳述した如く本実施形態によれば、耐雷インパルス性能に優れると共に、製造が容易で、絶縁紙の直流絶縁性能を含む絶縁性能と冷却効率とに優れたものにできる。
[他の構成例]
図5は、一実施形態に係る直流変換器用変圧器の直流円板巻線の他の断面構成例を示す図である。同図では、閉塞部15で区切られた上部4セクションの直流円板巻線2に対し、油流16のより下流側に位置する、絶縁油5の前記垂直油路14b側に接する最外周側の素線番号「8」の素線と、これに隣接する素線番号「7」の素線との間にのみ、絶縁性の間隔リング18を挿入して、垂直油路14cを形成している。
加えて、素線番号「7」の素線と、その内側に位置する素線番号「6」の素線との間には、間隔片17を有していないCSH巻線10を挿入するものとしている。
直流変換器用変圧器の全体設計により、直流絶縁の点で直流円板巻線2の端部でも、特にタンク側、あるいは交流円板巻線1側の一方に直流絶縁上での弱点が偏る場合があるため、それに応じて最内周側と最外周側の一方にのみ絶縁性の間隔リング18を配置する場合がある。
上記図5に示した構成では、最外周側の垂直油路14bに面した素線番号「8」の素線と、これに隣接する素線番号「7」の素線との間にのみ、絶縁性の間隔リング18を配置して、あらたな垂直油路14cを形成すると共に、素線番号「7」の素線と素線番号「6」の素線との間にはCSH巻線10を配置するものとした。
これにより、直流円板巻線2上部側の直列静電容量の大きさは、上記図1で示した構成に比して相対的により大きくすることができるため、雷サージ等の衝撃電圧に対する電位分布特性をさらに改善できる。
またこのような構成とすれば、製造時に間隔片17を有さないCSH巻線10と間隔片17を含む絶縁性の間隔リング18とを連続的に素線に挟み込むことで作業の利便性も図れる。
さらに、直流絶縁上の弱点となる端部素線の放熱面積が増大するため、絶縁紙の温度が下がり、直流絶縁性能が向上する。
なお、前記実施形態では、図3でも示したように直流円板巻線2各段の絶縁性の間隔リング18の間隔片17の位置を段の上下で揃えて配置する場合について説明したが、あえて上下方向で隣り合う各段の間隔リング18における前記間隔片17の位置をずらして配置しても良い。
このように垂直油路14cでの油流16を細分化、複雑化することにより、冷却効率をさらに向上して、絶縁紙の温度を下げ、直流絶縁性能を向上できる。
なお前記実施形態は直流変換器用変圧器に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、油入静止誘導電器であれば同様に適用可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…交流円板巻線、2…直流円板巻線、3…(交流円板巻線用)静電シールド、4…(直流円板巻線用)静電シールド、5…絶縁油、6…プレスボード絶縁筒、7…アングルプレスボード、8…鉄心、9…素線、10…CSH巻線、11…水平油路、12…内絶縁筒、13…外絶縁筒、14a〜14c…垂直油路、15…閉塞部、16…油流、17…間隔片、18…絶縁性間隔リング、19…水平スペーサ、20…絶縁スペーサ、21…コイル締付板。

Claims (4)

  1. 軸方向に沿い、各段間に絶縁油の水平流路を形成して複数段を配置した円板巻線と、
    複数段の前記円板巻線の内周側及び外周側にそれぞれ同軸的に設置し、最内周側の巻線及び最外周側の巻線と筒壁面間で絶縁油の垂直流路を形成した内周絶縁筒及び外周絶縁筒と、
    前記円板巻線の最内周側及び最外周側の少なくとも一方の巻線と、当該巻線と隣接する巻線との間に配置した、リング状のシールド導体の周方向に沿って巻線間の絶縁油の垂直流路を確保する絶縁性の間隔片を散在させ、前記シールド導体及び間隔片を絶縁紙で巻回して被覆した絶縁性の間隔リングと
    を具備したことを特徴とする油入静止誘導電器。
  2. 前記絶縁性の間隔リングは、前記絶縁油の流路下流側の周囲より高電界環境下となる円板巻線位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の油入静止誘導電器。
  3. 前記絶縁性の間隔リングの間隔片はプレスボードで構成することを特徴とする請求項1記載の油入静止誘導電器。
  4. 前記絶縁性の間隔リングは、上下方向で隣り合う各段の間隔リング間で前記間隔片をずらして配置することを特徴とする請求項1記載の油入静止誘導電器。
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