以下に、本発明にかかるナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、サーバ装置、端末装置、ナビゲーション方法、および、プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
以下、本発明の構成および処理について、第1の実施形態(ナビゲーションシステム)、第2の実施形態(サーバ装置(サーバ主導型))、および、第3の実施形態(ナビゲーション装置(スタンドアローン型))の順にて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
最初に、本発明の第1の実施形態(ナビゲーションシステム)について、図1から図5を参照して以下に説明する。但し、以下に示す第1の実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーションシステムを例示するものであって、本発明をこのナビゲーションシステムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のナビゲーションシステムにも等しく適用し得るものである。例えば、第1の実施形態で例示するナビゲーションシステムにおけるサーバ側と端末側の機能分散の形態は以下に限られず、同様の効果や機能を奏し得る範囲において、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
[ナビゲーションシステムの構成]
まず、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例について、図1を参照して以下に説明する。ここで、図1は、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。なお、第1の実施形態においては、通信型のナビゲーションを提供するナビゲーションシステムを具体例として説明するが、本発明はこれに限ることなく、スタンドアローンタイプのナビゲーションシステムなどにも適用可能である。
図1に示すように、本実施形態のナビゲーションシステムは、概略的に、サーバ装置200、および、単数または複数の端末装置100、を通信可能に接続して構成される。ここで、端末装置100は、経路案内アプリケーションおよび乗換案内アプリケーション等を搭載した小型端末装置等であってもよい。図1に示すように、通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これらナビゲーションシステムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
図1に示すように、第1の実施形態のナビゲーションシステムにおいて、サーバ装置200は、概略的に、制御部202と記憶部206とを少なくとも備えている。また、端末装置100は、位置取得部112と出力部(表示部113、および、音声出力部114)と入力部116と近接センサ118と制御部102と記憶部106とを備える。
[サーバ装置200の構成]
ここで、図1において、サーバ装置200は、誘導経路に関する経路情報に応じた、誘導経路の案内に関する案内情報を端末装置100に送信する等の機能を有する。サーバ装置200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300を経由し、端末装置100と相互に通信可能に接続されており、制御部202と記憶部206とを備える。制御部202は、各種処理を行う制御手段である。通信制御インターフェース部204は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、サーバ装置200とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部204は、端末装置100等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。記憶部206は、HDD(Hard Disk Drive)等の固定ディスク装置およびSSD(Solid State Drive)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル(ネットワークデータベース206a、地図データベース206b、POIデータベース206c、天候データベース206d、および、案内データベース206e等)を格納する。
これら記憶部206の各構成要素のうち、ネットワークデータベース206aは、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段である。ここで、ネットワークデータは、交通網表現上の結節点であるノードと、当該ノード間を接続するリンクと、の組み合わせによって表現されるネットワークに関する情報であってもよい。また、ネットワークデータは、道路ネットワークデータ、路線網ネットワークデータ、および、施設内ネットワークデータを含んでいてもよい。これらネットワークデータは、ネットワークデータベース206aに予め記憶されており、サーバ装置200の制御部202は、定期的に、および/または、制御部202による処理に応じて(例えば、制御部202においてデータが必要となる契機等)、ネットワーク300を介して最新のデータを外部機器600(例えば、ネットワークデータを提供する地図提供サーバなど)等からダウンロードしてネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータをアップデートしてもよい。
ここで、ネットワークデータに含まれる道路ネットワークデータは、道路網を規定するネットワークデータであり、例えば、交差点等の道路網表現上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間の道路区間であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。ここで、ノードデータには、ノード番号(例えば、ノードID等)、ノードの名称、緯度経度高度等の位置座標、ノード種別、接続するリンク本数、接続ノード番号、および、交差点名称等の情報を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号(例えば、リンクID等)、開始ノードID、終了ノードID、道路の種別、国道や県道や市道等の路線番号、重用する路線情報、リンクの存在する行政区域の属性情報、リンク長(例えば、距離等)、道路供用状況、異常気象時通行規制区間、車重制限、車両高さ制限、幅員、道路幅員区分、レーン情報(例えば、車線数、路線バス専用通行帯、二輪専用通行帯、および二輪・軽車両専用通行帯等の専用通行帯、路線バス等優先通行帯、車両通行区分、ならびに、進行方向別通行区分などについての車両通行帯情報等)、制限速度、車線変更規制、高架、トンネルおよび橋等のリンク内属性、ならびに、名称等の情報を含んでいてもよい。また、道路ネットワークデータは、利用運賃料金データ等を含んでいてもよい。ここで、利用運賃料金データは、自動車およびオートバイ等で移動する場合に消費する燃料料金、ならびに、高速自動車国道および自動車専用道路等の有料道路の通行料金等を表す情報等であってもよい。また、道路ネットワークデータは、自動車、オートバイ、自転車、および、徒歩等で移動する場合の経路上に存在する施設等の緯度経度情報などの位置情報等を記憶してもよい。
また、ネットワークデータに含まれる路線網ネットワークデータは、鉄道、飛行機、バス、および、船等の各交通機関(例えば、公共交通機関等)の路線網を規定するネットワークデータであり、例えば、路線網表現上の結節点であるノード(例えば、交通機関の停留地点である駅、停留場、停車場、停留所、空港、港、および、ターミナル等)のノードデータと、ノード間を接続する鉄道路線、航空路線、航路、および、バス路線等のリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。ここで、路線とは、交通機関が通過する出発地と目的地とを結ぶ線であってもよい。また、鉄道とは、ルート上に設置された固定式案内路(レール、および案内軌条など)等に誘導されて走行し、旅客や貨物等を輸送する交通機関であり、例えば、電車、路面電車、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、リニアモーターカー等であってもよい。また、ノードデータには、ノード番号(例えば、ノードID等)、ノードの名称(例えば、交通機関の停留地点の名称である駅名、停留場名、停車場名、停留所名、空港名、港名、および、ターミナルの名称等)、および、緯度経度高度などの位置座標等の情報を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号(例えば、リンクID等)、開始ノードID、終了ノードID、種別、リンク長(例えば、距離等)、高架、トンネルおよび橋等のリンク内属性、ならびに、名称(例えば、路線名など)等の情報を含んでいてもよい。また、路線網ネットワークデータは、更に、交通機関の種別(例えば、特急、急行、準急、快速、快速急行、通勤特急、通勤快速、通勤急行、区間急行、区間準急、区間快速、各駅停車、および、普通など)に対応したノード(例えば、急行停車駅、準急停車駅、および、快速停車駅等)のノードデータと、当該ノード間を接続する鉄道路線、および、バス路線等のリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータを当該種別に対応付けて含んでいてもよい。
また、路線網ネットワークデータは、交通機関の乗降場所(例えば、駅のプラットホーム等)の位置情報(例えば、緯度経度高度等)、形状情報、配置情報(例えば、島式ホームおよび相対式ホーム等)、および、属性情報(例えば、プラットホーム番号などの乗降場所の名称および識別番号等)などを含む乗降場所情報を含んでいてもよい。また、路線網ネットワークデータは、交通機関の利用運賃料金データを含んでいてもよい。ここで、利用運賃料金データは、例えば、鉄道、飛行機、バス、および、船等の各交通機関を利用した場合に生じる利用運賃料金等を表す情報等であってもよい。また、路線網ネットワークデータは、乗車位置データを含んでいてもよい。ここで、乗車位置データは、例えば、電車、路面電車、モノレール、ケーブルカー、および、リニアモーターカー等の複数の車両が連結した交通機関の乗車位置(一例として、改札口に近い車両、乗換に便利な位置の車両、混雑率の低い車両、および、女性専用車両等)を表す情報等であってもよい。
また、ネットワークデータに含まれる施設内ネットワークデータは、施設内の経路網を規定するネットワークデータである。ここで、施設内ネットワークデータは、例えば、建造物内の店舗、会社、事務所、およびトイレ等の出入口、エレベータおよびエスカレータの乗降口、階段の出入口、飛行機等の搭乗口、駅のプラットホーム上の電車等の乗車位置、ならびに、駅の改札口等の、通路等を接続する結節点であるノードのノードデータと、ノード間を接続する通路、階段、動く歩道、エスカレータ、および、エレベータ等であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。ここで、ノードデータには、ノード番号(例えば、ノードID等)、ノードの名称(出入口名および乗降口名等)、緯度経度高度等の位置座標、ノード種別(例えば、出入口、乗降口、通路の曲がり角、および通路の分岐点等)、接続するリンク本数、および、接続ノード番号等の情報を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号(例えば、リンクID等)、開始ノードID、終了ノードID、リンク長、幅員、リンク種別(例えば、ノード間を接続する通路、階段、スロープ、エスカレータ、エレベータ、および動く歩道など)、および、バリアフリー化の情報を含んでいてもよい。ここで、施設とは、駅、オフィスビル、ホテル、デパート、スーパーマーケット、博物館、美術館、学校、水族館、地下通路、立体駐車場、地下駐車場、および、地下街等の屋内建造物であってもよい。また、施設とは、バスターミナル、公園、遊園地、キャンプ場、連絡通路、屋外駐車場、および、動物園等の屋外建造物であってもよい。
また、地図データベース206bは、地図の地図情報を記憶する地図情報記憶手段である。ここで、地図情報は、複数の縮尺のラスタ形式の地図描画用の画像、または、ベクタ形式の地図描画用の画像等であってもよい。また、地図情報は、例えば、縮尺に従ってメッシュ化された地図情報(例えば、JIS規格の第1〜3次地域区画メッシュデータ、および、100mメッシュデータ等)等の屋外地図情報であってもよい。また、地図情報は、全国および各地方の道路地図や路線図等の屋外地図情報を含んでいてもよい。また、地図情報は、例えば、高さ情報を持つ建築物(例えば、立体駐車場、駅、デパート、および、学校等)に関するフロア案内地図等の屋内地図情報を更に含んでいてもよい。
また、地図データベース206bは、更に、道路の勾配情報や、地図上に表示される地図オブジェクトに関する地図オブジェクト情報を記憶していてもよい。ここで、地図オブジェクト情報は、地図上に表示される地物(例えば、ビル、住宅、および、駅等の建造物、道路、線路、橋、トンネル、等高線、海岸線、および、湖岸線等の水涯線、海、河川、湖、池、沼、公園、および、屋外施設等の場地、行政界、行政区域、ならびに、街区等)の形状についての形状情報(ポリゴン、または、ポリライン等)、地図上に表示される注記(例えば、地名、住所、電話番号、店舗、公園、ビル、および、駅等の施設名称、名所、旧跡、河川、湖、湾、山、および、森林等の俗称を含む名称、道路、橋、および、トンネル等の名称、路線名称、地点情報、ならびに、口コミ情報、施設の営業時間、店舗の取扱商品、URL、写真データ、ならびに、クーポン情報等)の注記情報、ならびに、地図上に表示される記号(例えば、山、史跡、寺社、官庁、警察署、交番、消防署、駅、医療機関、美術館、博物館、学校、工場、および、墓地等の地図記号、飲食店、食料品店、酒店、タバコ店、百貨店、ショッピングセンター、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、金融機関、および、郵便局等の店舗記号、道路上の信号、有料道路の出入口、料金所、サービスエリア、パーキングエリア、および、インターチェンジ等の記号、駐車場、駅、ホテル、美術館、および、博物館等の施設記号、ならびに、口コミ地点記号等)の記号情報等のデータを含んでいてもよい。ここで、形状情報は、地図オブジェクト描画用の画像(例えば、ポリゴン、および、ポリライン等)を含んでいてもよい。これら地図情報等は、地図データベース206bに予め記憶されており、サーバ装置200の制御部202は、定期的に、および/または、制御部202による処理に応じて(例えば、制御部202においてデータが必要となる契機等)、ネットワーク300を介して最新のデータを外部機器600(例えば、地図情報を提供する地図提供サーバなど)等からダウンロードして地図データベース206bに記憶された地図情報等をアップデートしてもよい。
また、POIデータベース206cは、POI(point of interest)の位置情報等を含むPOI情報を記憶するPOI情報記憶手段である。ここで、POIの位置(座標)情報は、POIの緯度経度高度、POIの電話番号、POIの住所、ならびに、POIの存在する地点の立地(都市部、郊外、港湾部、および、駅周辺等)および用途制限等を含んでいてもよい。また、POI情報は、POIの名称、種別(カテゴリ)、URL、営業時間、取扱商品、平均価格(例えば、平均使用料金など)、評判、ランキング、立ち寄りやすさ、レコメンドスコア、写真データ、クーポン情報、口コミ(例えば、口コミ評価およびユーザコメントなど)、使用条件、使用可能性、施設規模、POI ID、当該POI情報へのアクセス回数またはアクセス頻度等の参照率、および、当該POI情報の更新日時等の情報を含んでいてもよい。ここで、POIとは、便利な場所や興味のある場所などとして人が知覚する特定の地点および施設等であって、店舗、会社、事務所、公共施設、娯楽施設、および、屋外施設等であってもよい。ここで、店舗は、例えば、飲食店、食料品店、酒店、タバコ店、百貨店、ショッピングセンター、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、金融機関、郵便局、立体駐車場、ならびに、ホテルおよび旅館等の宿泊施設等であってもよい。また、公共施設は、例えば、官庁、警察署、交番、消防署、駅、医療機関、美術館、博物館、および、学校等であってもよい。また、娯楽施設は、例えば、映画館、劇場、遊園地、パチンコ店、カジノ、および、競馬場等であってもよい。また、屋外施設は、バスターミナル、公園、遊園地、キャンプ場、連絡通路、屋外駐車場、および、動物園等であってもよい。また、POIは、一時的に行われるイベント(例えば、祭り、展示会、博覧会、試合、コンサート、および、フリーマーケット等)の会場であってもよい。これら地図情報等は、地図データベース206bに予め記憶されており、サーバ装置200の制御部202は、定期的に、および/または、制御部202による処理に応じて(例えば、制御部202においてデータが必要となる契機等)、ネットワーク300を介して最新のデータを外部機器600(例えば、地図情報を提供する地図提供サーバなど)等からダウンロードして地図データベース206bに記憶された地図情報等をアップデートしてもよい。
天候データベース206dは、天候情報を記憶する天候情報記憶手段である。天候データベース206dに記憶される天候情報は、各地域および各時間帯の降雨の発生など予想される天候等に関する情報であってもよい。例えば、天候データベース206dに記憶される予想降雨量情報は、地域および時間帯に対応付けて予想降雨量を格納した情報であってもよい。また、予想降雨量情報は、将来の時間の経過により変化する地域ごとの降雨量の情報であってもよい。このほか、天候データベース206dに記憶される天候情報は、天気、気温、体感温度、湿度、降水確率、風、紫外線、光化学スモッグおよび黄砂飛散量などの大気汚染、花粉飛散量、気象注意報、ならびに、気象警報についての情報であってもよい。これら天候情報は、天候データベース206dに予め記憶されており、サーバ装置200の制御部202は、定期的に、および/または、制御部202による処理に応じて(例えば、制御部202においてデータが必要となる契機等)、ネットワーク300を介して最新のデータを外部機器600(例えば、気象庁や民間気象サービス等のサーバなど)等からダウンロードして天候データベース206dに記憶された天候情報をアップデートしてもよい。
また、案内データベース206eは、案内情報(音声案内情報および表示案内情報等)を記憶する案内情報記憶手段である。ここで、案内情報に含まれる表示案内情報は、分岐点等における進行方向等に対応付けられた、右左折等の誘導を画面に表示する矢印ナビゲーションであるターンバイターン(TBT)、および、現在位置が目標物に近づいた旨を知らせる文字データ等であってもよく、例えば、端末装置100が表示案内を実行する際に用いられてもよい。また、表示案内情報は、交差点周辺の低縮尺の地図の地図情報(例えば、交差点拡大図等)、道路標識の道路標識画像、および、道路標示の道路表示画像等を含んでいてもよい。また、案内情報に含まれる音声案内情報は、交通状況が変更されたことを示す「周囲の道路状況が変わりました」や、現在位置周辺に渋滞している領域があることを知らせる「この先渋滞しています」、分岐点等における進行方向等に対応付けられた「次の交差点を左に曲がります」、新たな経路が探索されたことを示す「新しいルートが見つかりました。100m先を左折してください。」、現在位置が目的地に近づいた場合に対応付けられた「まもなく目的地周辺です」等の音声情報であってもよく、例えば、端末装置100が音声案内を実行する際に用いられてもよい。なお、サーバ装置200の制御部202は、定期的に、および/または、制御部202による処理に応じて(例えば、制御部202においてデータが必要となる契機等)、最新の案内情報を外部機器600(案内情報を提供する案内情報提供サーバなど)等からダウンロードしてもよい。
なお、上記以外にも記憶部206には、スケジュールデータや、利用者の嗜好性や属性に関するデータ、交通情報等の情報を記憶してもよい。なお、サーバ装置200の制御部202は、定期的に、および/または、制御部202による処理に応じて(例えば、制御部202においてデータが必要となる契機等)、最新の情報(例えば、渋滞情報)を外部機器600(例えば、警察庁、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)、および、ATIS(Advanced Traffic Information Service)(登録商標)、日本道路交通情報センター(JARTIC)(登録商標)、鉄道会社、および、交通情報配信サーバ(サービス)など)や端末装置100等からダウンロードしてもよい。また、サーバ装置200の制御部202は、定期的に、および/または、制御部202による処理に応じて(例えば、制御部202においてデータが必要となる契機等)、最新の交通情報を外部機器600(交通情報を提供する案内情報提供サーバなど)等からダウンロードしてもよい。
また、制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、取得要求受信部202a、誘導経路取得部202b、および、案内情報送信部202cを備える。
このうち、取得要求受信部202aは、端末装置100から送信される、誘導経路の取得要求(再探索要求を含む。)を受信する取得要求受信手段である。ここで、取得要求は、少なくとも出発地(現在位置等)と目的地を含む経路探索条件を含んでもよい。また、再探索要求は、更新された出発地(現在位置等)の情報を含んでもよい。なお、出発地は、端末装置100の利用者の現在位置であってもよい。また、経路探索条件は、更に、経由地、移動手段、出発時刻、経由時刻、到着時刻、および/または、日付等を含んでいてもよい。ここで、出発時刻は、現在時刻であってもよい。また、経路探索条件は、端末装置100の利用者により端末装置100の入力部116を介して入力されたものであってもよい。
また、誘導経路取得部202bは、ネットワークデータに基づく誘導経路に関する経路情報を取得する誘導経路取得手段である。例えば、誘導経路取得部202bは、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータに基づく誘導経路に関する経路情報を取得する誘導経路取得手段である。なお、誘導経路取得部202bは、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータに基づく経路探索により誘導経路を取得することに限られず、外部機器600(経路探索を行う他のサーバ装置など)等から、経路情報を受信することにより誘導経路を取得してもよい。また、誘導経路取得部202bは、予め決まった誘導経路を記憶部206から読み出すことにより誘導経路を取得してもよい。
経路探索を行う場合、誘導経路取得部202bは、少なくとも出発地および目的地を含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの誘導経路を、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した経路に関する経路情報を生成してもよい。ここで、経路探索条件に経由地が更に含まれている場合、誘導経路取得部202bは、経由地を経由した誘導経路を探索してもよい。ここで、誘導経路取得部202bは、記憶部206に記憶された交通情報を考慮して探索してもよく、例えば、誘導経路取得部202bは、渋滞情報や遅延情報等の交通情報を加味して、リンクコスト(所要時間等)を計算しながら、経路探索を行ってもよい。なお、誘導経路の経路情報は、探索した経路を示すリンクデータの組み合わせ等のようにリンク列やノード列であってもよく、経路の位置情報(例えば、形状点列等)や、当該経路を示す画像データ(例えば、ポリライン等)などを含んでいてもよい。更に誘導経路の経路情報には、出発予定時刻などの経路検索条件や、経路の距離や所要時間などを含んでいてもよい。
また、案内情報送信部202cは、誘導経路取得部202bにより取得された誘導経路に関する経路情報に応じた、誘導経路の案内に関する案内情報を、端末装置100に送信する案内情報送信手段である。例えば、案内情報送信部202cは、誘導経路取得部202bにより探索された経路のうち誘導経路に関する案内情報を、案内データベース206eから取得してもよい。ここで、案内情報は、更に、地図データベース206bに記憶された、誘導経路を含む地図の地図情報、および/または、誘導経路上において出力される案内情報(表示形式や音声形式等で、案内地点での右左折案内通知等のガイダンスポイント情報や、誘導経路の逸脱に関する通知などの経路案内の継続に関する情報など)を含んでいてもよい。なお、案内情報送信部202cは、案内情報として、更に、誘導経路にかかる天候情報を天候データベース206dから取得してもよく、誘導経路にかかるPOI情報をPOIデータベース206cから取得してもよい。例えば、案内情報送信部202cは、記憶部206に記憶された利用者の嗜好性や属性に適合する、誘導経路近傍のPOIをPOIデータベース206cから検索して、案内情報として生成してもよい。なお、案内情報送信部202cは、誘導経路を指定する案内情報の要求を端末装置100から受信した場合に、案内情報を生成してもよい。この他、案内情報送信部202cは、スケジュールデータ等の情報を記憶部206から取得して案内情報を生成してもよい。
[端末装置100の構成]
また、図1において、端末装置100は、サーバ装置200から送信される、案内情報を受信し、受信した案内情報を出力部に出力し、出力部に対する利用者の接近状態を判定し、判定した接近状態に応じて、少なくとも案内情報の音声出力に関する出力部の出力態様を変更する等の機能を有する。端末装置100は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、携帯電話、スマートフォン、PHS、およびPDA等の携帯端末装置、および、走行経路案内等を行うナビゲーション端末(例えば、カーナビゲーション装置など)等である。ここで、端末装置100は、インターネットブラウザ等を搭載していてもよく、経路案内アプリケーション、乗換案内アプリケーション、および情報検索アプリケーション等を搭載していてもよい。また、端末装置100は、リアルタイムに現在位置測位が行えるよう、GPS機能やIMES機能等を有する位置取得部112を備えていてもよい。また、端末装置100の出力部は、表示部113としての表示出力用の出力部以外に、音声出力部114等の音声出力用の出力部を含んでもよい。また、端末装置100は、データ入力等を行う入力部116と近接センサ118とを備えていてもよい。
ここで、表示部113は、アプリケーション等の表示画面を表示する表示手段(例えば、液晶または有機EL等から構成されるディスプレイおよびモニタ等)であってもよい。また、音声出力部114は、音声情報等を音声として出力または警告音等の音声を出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)であってもよい。なお、音声出力部114は、利用者が耳に接近させて音声を聞くためのイヤピースと、耳に接近させないで耳から離れた状態で音声を聞くための内部スピーカとを別構成としてもよい。また、音声出力部114は、利用者が耳に接近させるか否かに関わらず常に音声出力を行うための手段としてイヤフォンを用いてもよい。なお、その場合には、音声出力態様ではなく表示出力態様が主に変更されてもよく、音声出力態様自体が変更されてもよい(具体な処理内容は後述する)。また、入力部116は、例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、およびマイク等であってもよい。また、入出力制御インターフェース部108は、位置取得部112、表示部113、音声出力部114、入力部116、および、近接センサ118等の制御を行う。
ここで、近接センサ118は、物体を検出する検出手段である。近接センサ118は、物体が接触あるいは接近していることを検出する、誘導型、静電容量型、超音波型、電磁波型、赤外線型、光電型、磁気型などの近接センサを用いてもよい。ここで、近接センサは、リミットスイッチなどの接触式検出方式の代替として、検出対象に接触することなく検出することを目的としているセンサであってもよく、検出対象の移動情報や存在情報を電気的信号に置き換える。電気的信号に置き換えるための検出方式としては、電磁誘導により検出対象となる金属体に発生する渦電流を利用する方式、検出体の接近による電気的な容量の変化を捉える方式、磁石やリードスイッチを利用する方式であってもよい。近接センサの定義の一例として、センサの中でも物体の接近や近傍の検出対象の有無を非接触で検出するものを近接スイッチとし、誘導形、静電容量形、超音波形、などで構成されています。なお、金属の存在を検出する誘導形近接センサ、金属および非金属物体の存在を検出する静電容量形近接センサ、磁気による直流磁界を利用したスイッチを近接センサと定義してもよい。一例として、近接センサ118として、人感センサを用いてもよい(Panasonic社製どこでもモニタBL−C30/K、Asmix社製チャイム&アラームCA50等参照)。なお、近接センサ118は、物体(発熱体等)の有無を検出することに限らず、物体(発熱体等)との距離を検出してもよい。
また、位置取得部112は、例えば、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する信号受信手段であってもよい。ここで、位置発信装置500は、位置情報信号(GPS信号)を発信するGPS装置であってもよい。また、位置発信装置500は、端末装置100との間で無線通信を行うための装置等である基地局(例えば、携帯電話、自動車電話、および、PHSの基地局等)であってもよい。また、位置発信装置500は、GPS信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位を可能とするIMES(Indoor Message System)技術を実現するIMES装置であってもよい。なお、IMES技術は測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。
また、位置発信装置500は、屋外で受信したGPS信号を屋内で発信するGPSリピータであってもよい。また、位置発信装置500は、建物(例えば、立体駐車場等)内の各フロアや地下構造物(例えば、地下鉄駅、地下街、地下連絡通路、および地下駐車場等)の各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報(位置ID等)が割り振られている。そして、端末装置100が通信可能範囲に入ると、端末装置100は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグシステムやBluetooth(登録商標)等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。また、位置発信装置500は、無線LANのアクセスポイントであってもよい。本実施形態において、位置取得部112は、無線LAN信号等を受信して、アクセスポイントの識別情報を取得してもよい。そして、制御部102は、位置取得部112にて取得したアクセスポイント固有の識別情報からアクセスポイントの位置を特定して位置情報を取得してもよい。また、本実施形態において、制御部102は、位置取得部112にて取得された位置情報信号から、緯度、経度、および、高さ情報を含む位置情報を算出してもよい。ここで、位置情報は、緯度および経度により特定される絶対位置の他、基準となる位置からの相対位置を示すものであってもよい。
ここで、位置取得部112は、端末装置100の変化量(例えば、ベクトル量等)を検出する速度センサ、加速度センサ、方位センサ、および、距離センサ等を備えていてもよい。ここで、位置取得部112は、速度センサにて速度を検出してもよい。また、位置取得部112は、加速度センサにて加速度を検出してもよい。また、位置取得部112は、方位センサにて方位(例えば、東・西・南・北・天・地等)および傾きを検出してもよい。また、位置取得部112は、距離センサにて移動距離(変位)を検出してもよい。ここで、速度センサは、レーザドップラ振動計等であってもよく、検出したドップラー効果によって生じた周波数の差等から端末装置100の速度を検出してもよい。また、加速度センサは、機械式加速度センサ、FBG光ファイバ式等の光学式加速度センサ、および、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加速度センサ等の半導体式加速度センサなどであってもよい。また、方位センサには、絶対走行方位を検出する地磁気センサ、および、相対走行方位を検出する光ジャイロ等が使用されてもよい。また、方位センサは、地磁気センサと加速度センサを組み合わせることで方位および傾きに関する情報を取得できる電子コンパス等であってもよい。また、距離センサは、端末装置100が自転車等の車両用の情報処理端末である場合、車軸の回転数に比例してパルス信号を発生させ、パルス信号の数量に比例した移動距離を検出してもよい。また、位置取得部112は、更に、通信装置を備えていてもよく、端末装置100が自転車等の車両用の情報処理端末である場合、各車両に搭載された当該通信装置の車車間通信から自車位置を示す位置情報を取得してもよい。また、位置取得部112は、地図情報に基づいて端末装置100の利用者の現在位置を示す位置情報を取得してもよい。
また、通信制御インターフェース部104は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、端末装置100とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部104は、サーバ装置200等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。また、ネットワーク300は、端末装置100およびサーバ装置200と、外部の地図提供サーバ等の外部機器600または外部機器とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯端末回線網および一般電話回線網等)、イントラネット、または、電力線通信(PLC)等であってもよい。
また、記憶部106は、HDDやSSD等の大容量のストレージ手段、および/または、SRAM(Static Random Access Memory)等を用いて構成される小容量高速メモリ(例えば、キャッシュメモリ)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやファイルやテーブル(通知ファイル106a、案内データベース106b等)を格納してもよい。ここで、記憶部106は各種のファイル等を一時的に記憶するものであってもよい。
ここで、通知ファイル106aは、サーバ装置200から送信された誘導経路(再探索経路を含む。)に関する案内情報受信部102cにて受信された案内情報等を記憶する出力情報記憶手段である。なお、通知ファイル106aは、案内情報等を一時的に記憶してもよい。
また、案内データベース106bは、案内情報(音声案内情報および表示案内情報等)を記憶する案内情報記憶手段である。ここで、案内情報に含まれる表示案内情報は、分岐点等における進行方向等に対応付けられた、右左折等の誘導を画面に表示する矢印ナビゲーションであるターンバイターン(TBT)、および、現在位置が目標物に近づいた旨を知らせる文字データ等であってもよく、例えば、端末装置100の制御部102が表示案内を実行する際に用いられてもよい。また、表示案内情報は、交差点周辺の低縮尺の地図の地図情報(例えば、交差点拡大図等)、道路標識の道路標識画像、および、道路標示の道路表示画像等を含んでいてもよい。また、案内情報に含まれる音声案内情報は、交通状況が変更されたことを示す「周囲の道路状況が変わりました」や、現在位置周辺に渋滞している領域があることを知らせる「この先渋滞しています」、分岐点等における進行方向等に対応付けられた「次の交差点を左に曲がります」、新たな経路が探索されたことを示す「新しいルートが見つかりました。100m先を左折してください。」、現在位置が目的地に近づいた場合に対応付けられた「まもなく目的地周辺です」等の音声情報であってもよく、例えば、端末装置100の制御部102が音声案内を実行する際に用いられてもよい。なお、端末装置100の制御部102は、定期的に、および/または、制御部102による処理に応じて(例えば、制御部102においてデータが必要となる契機等)、最新の案内情報を外部機器600(案内情報を提供する案内情報提供サーバなど)等からダウンロードしてもよい。なお、上記以外にも記憶部106は、スケジュールデータや、利用者の嗜好性や属性に関するデータ、交通情報等の情報を記憶してもよい。
また、図1に示すように、制御部102は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、現在位置情報取得部102a、取得要求送信部102b、案内情報受信部102c、出力制御部102d、接近状態判定部102g、および、出力態様変更部102hを備える。
このうち、現在位置情報取得部102aは、端末装置100の利用者の現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段である。ここで、現在位置情報取得部102aは、端末装置100の利用者の現在位置情報を所定時間(所定周期)ごと(例えば、1秒ごと、または、3分ごと等)に取得してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、位置取得部112にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、更に、端末装置100の利用者の現在位置情報をサーバ装置200に送信してもよい。
また、現在位置情報取得部102aは、利用者により入力部116を介して入力された現在位置についての位置座標等の位置情報を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、利用者により入力部116を介して入力された現在位置情報に基づく現在位置は、利用者が現実に存在する位置であってもよく、利用者により任意に選択された仮想の現在位置(一例として、東京にいる利用者により選択された大阪の駅や空港等の任意の地点)であってもよい。例えば、現在位置情報取得部102aは、入力部116を介して利用者に表示部113に表示された地図情報に基づく表示画面上で指定(例えば、タッチパネル式の表示部113での指定操作等)させた座標を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。
また、取得要求送信部102bは、誘導経路の取得要求をサーバ装置200に送信する取得要求送信手段である。ここで、誘導経路の取得要求は、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を含んでいてもよい。なお、出発地は、現在位置情報取得部102aにより更新される現在位置情報に基づく、端末装置100の利用者の現在位置であってもよい。ここで、後述する経路案内部102fの処理により既に経路に沿って案内を行っている際に、取得要求送信部102bは、現在位置等を含む再探索要求をサーバ装置200に送信してもよい。なお、経路探索条件は、更に、経由地、移動手段、出発時刻、経由時刻、到着時刻、および/または、日付等を含んでいてもよい。ここで、出発時刻は、現在時刻であってもよい。また、経路探索条件は、端末装置100の利用者により端末装置100の入力部116を介して入力されたものであってもよい。
また、案内情報受信部102cは、サーバ装置200から送信される、案内情報を受信し、通知ファイル106aに格納する案内情報受信手段である。例えば、案内情報受信部102cは、誘導経路にかかる経路情報を含む案内情報を受信してもよい。
また、出力制御部102dは、案内情報受信部102cにより受信され通知ファイル106aに格納された案内情報等を出力部(表示部113、音声出力部114など)に出力する出力制御手段である。ここで、出力制御部102dは、通知ファイル106aまたは案内データベース106bに記憶された誘導経路の案内に関する案内情報を出力部に出力してもよい。なお、出力制御部102dは、案内情報に基づいて、表示出力用の情報(3D案内画像、交差点青画像、ルート線などの映像情報など)および/または音声出力用の情報(「この先、300m、左方向です。」等の音声情報など)を出力してもよい。ここで、図1に示すように、出力制御部102dは、経路案内部102fを備える。
ここで、経路案内部102fは、誘導経路の経路案内を行う経路案内手段である。ここで、経路案内部102fは、案内情報受信部102cにより受信された複数の経路のうち一つの経路を誘導経路として利用者に入力部116を介して選択させてもよい。また、経路案内部102fは、誘導経路の経路情報に基づいて、通知ファイル106aまたは案内データベース106bから案内情報(表示案内情報や音声案内情報等)を取得して出力部(表示部113、音声出力部114など)に出力してもよい。例えば、経路案内部102fは、誘導経路について、案内情報に基づく音声案内や表示案内を実行してもよい。一例として、経路案内部102fは、「誘導経路上に○kmの渋滞が発生しました。」等の音声出力や表示出力を行ってもよい。なお、経路案内部102fは、出力態様変更部102hの制御を受けて、音声出力と表示出力を切り替えてもよく、音声出力の出力値を変更してもよい。一例として、経路案内部102fは、表示出力による経路案内を行う場合、案内情報に含まれる、経路情報、地図情報、および/または、案内情報に含まれるTBT等の表示案内情報を、表示部113に表示させてもよい。また、経路案内部102fは、更に、端末装置100の利用者の現在位置情報を、出力部を介して出力させてもよい。例えば、経路案内部102fは、案内情報に含まれる地図情報上に、案内情報に含まれる経路情報、および/または、端末装置100の利用者の現在位置情報を重畳して表示部113に表示させてもよい。また、経路案内部102fは、表示画面に対応した音声情報(案内情報に含まれる誘導経路上の案内地点(分岐点)等における進行方向等に対応付けられた音声案内情報等)を、音声出力部114を介して出力させてもよい。
また、接近状態判定部102gは、出力部に対する利用者の接近状態を判定する接近状態判定手段である。より具体的には、接近状態判定部102gは、近接センサ118を介して、音声出力部114に対する利用者の接近状態を判定してもよい。例えば、接近状態判定部102gは、音声出力部114のイヤピースからの音声出力が確認できる状態か否かを判定する。一例として、接近状態判定部102gは、近接センサ118により表示部113の表示画面上に物体を検出した場合に、利用者がイヤピースからの音声出力を確認できる状態にあると判定してもよい。ここで、接近状態判定部102gは、近接センサ118により検出される物体との距離が所定の閾値を超えるか否かに関する接近状態を判定してもよく、近接センサ118により検出される物体との距離に応じた接近状態を判定してもよい。すなわち、接近状態判定部102gにより判定される接近状態は、接近か否かという0,1の情報であってもよく、物体との距離に関する情報(距離に応じて判定された接近度合等)であってもよい。ここで、端末装置100が二つ折りの携帯電話等である場合等において開いている場合に、接近状態判定部102gは、利用者の接近状態を判定してもよい。また、接近状態判定部102gは、方位センサや重力加速度センサ等の位置取得部112により、表示部113の表示画面の向きを判定し、例えば音声出力部114のイヤピースの音声出力方向が横方向(水平方向)を向いている場合に、接近状態を判定してもよい。なお、照度センサ、その他種々のセンサを用いて、接近状態を判定してもよい。
また、出力態様変更部102hは、接近状態判定部102gにより判定された接近状態に応じて、少なくとも案内情報の音声出力に関する出力部の出力態様を変更する出力態様変更手段である。例えば、出力態様変更部102hは、接近状態判定部102gにより判定された状態に応じて、音声出力部114の音声出力の出力態様を変更してもよい。具体的には、出力態様変更部102hは、接近状態判定部102gにより判定される接近状態が所定の接近状態か否かによって、音声出力を行うか否かを切り替えてもよい。更に具体的には、出力態様変更部102hは、接近状態判定部102gにより判定される接近度合が所定値を超えるか否かに従って、または、接近状態判定部102gにより判定される所定の接近の有無に従って、イヤピースからの音声出力を行うか内部スピーカからの音声出力を行うかを切り替えてもよい。なお、出力態様変更部102hは、内部スピーカの音声出力からイヤピースの音声出力へ切り替える際などの所定の接近状態と判定された場合において、重複を許して音声出力を繰り返してもよい。すなわち、利用者が、周囲が騒がしい場合など内部スピーカからの音声が良く聞き取れない等の理由で端末装置100を耳にあてた場合に、出力態様変更部102hは、内部スピーカから出力中の内容を、再度初めからイヤピースを介して音声出力してもよい。
なお、出力態様変更部102hは、音声出力部114からの出力をイヤピースから行うか内部スピーカから行うかといった出力態様の変更に限られず、入出力制御インターフェース部108を介して出力部(表示部113、音声出力部114など)を制御して出力値を変更してもよく(接近度合に応じた連続的な音声出力値の変更等)、出力制御部102d(経路案内部102fを含む。)を制御して表示案内から音声案内への切替制御を行ってもよく、出力制御部102dのデータ参照先(通知ファイル106a、案内データベース106b)を変更してもよく、音声出力の内容自体を変更してもよい。例えば、出力態様変更部102hは、接近状態判定部102gにより判定された接近状態に応じて、非接近状態に比べて接近している場合に、または、接近度合に応じて接近していればしているほど、表示情報を音声情報で補うように音声出力内容を変更してもよい。また、音声出力の内容自体を変更する例として、出力態様変更部102hは、内部スピーカから音声出力する内容を、イヤピースから音声出力する内容に比べて、個人情報やプライバシーに関する音声情報を制限してもよい。また、音声出力の内容自体を変更する他の例として、出力態様変更部102hは、利用者が耳に接近させるか否かに関わらず常に音声出力を行うための手段(音声出力部114)としてイヤフォンが接続されている場合、接近モードでは、通常モードにおける再生中の音声(音楽など)を止めて、案内情報をイヤフォンから音声出力するように切替制御を行ってもよい。なお、このとき、イヤピースからは音声出力されない。また、出力態様変更部102hは、接近状態判定部102gにより接近状態が所定の接近状態であると判定される前の端末操作状況に応じて、出力態様を変更してもよい。例えば、出力態様変更部102hは、利用者が端末装置100を振ってから耳に近づけた場合などのように、位置取得部112等の加速度センサ等によって所定の加速度が検出された場合に、音声出力からの音量を大きくしてもよい。また、出力態様変更部102hは、利用者により入力部116を介して、変更する出力態様を設定可能としてもよい。なお、出力態様変更部102hは、優先度や回数等によって出力情報を設定してもよい。また、出力態様変更部102hは、所定の接近状態が検出された際の、現在位置に関する現在位置情報や現在時刻に関する時刻情報等に基づいて、当該現在位置情報や時刻情報等に応じた音声情報に変更してもよい。ここで、図1に示すように、出力態様変更部102hは、出力情報選択部102jと、出力情報生成部102kと、出力情報加工部102mとを備える。
ここで、出力情報選択部102jは、現在位置情報取得部102aにより取得された現在位置情報等の位置情報に基づいて、既に生成された案内情報から接近時用の案内情報を選択する出力情報選択手段である。例えば、出力情報選択部102jは、通知ファイル106aに格納された案内情報の出力要否を判定することにより、接近状態判定部102gにより利用者が音声出力部114の内部スピーカまたはイヤピースから音声出力する情報として適切な通知情報を選択してもよい。なお、出力情報選択部102jは、出力が不要と判定した情報が出力部に出力されないよう制御することに限られず、出力が必要と判定した情報が出力部に出力されるよう制御してもよい。これにより、出力情報選択部102jは、出力される通知情報の内容を選別する機能だけではなく、現在位置情報等の位置情報や時刻情報に応じた出力タイミングを制御する機能をも担う。例えば、出力情報選択部102jは、通知ファイル106aに格納された案内情報のうち、現在位置情報等の位置情報に応じた現在位置近傍の案内地点の右左折に関する案内情報を、出力が必要と判定してもよい。このように、出力情報選択部102jは、サーバ装置200から送信された案内情報のうち、現在位置情報102aにより取得された最新の現在位置情報等の位置情報に応じた有用な情報(天候情報やスケジュール情報等)を、出力が必要と判定してもよい。なお、出力情報選択部102jは、現在位置情報に基づいて接近時用の案内情報を選択することに限られず、表示部113に表示中の地図中心位置(スクロール後の地図中心位置等)や、ルートシミュレーション中のシミュレーション位置等の位置情報に基づいて、接近時用の案内情報を選択してもよい。また、出力情報選択部102jは、通知ファイル106aに格納された案内情報の内容に応じて、必要な場合には「1」のフラグを、不要の場合には「0」のフラグを付したり、不要と判定したデータ自体を削除する等により出力要否の判定結果を反映させてもよい。ここで、出力情報選択部102jは、出力されることを予定して予め出力要否の判定を行っていてもよく、あるいは、利用者が所定の接近状態と判定されたタイミングで出力要否の判定を行ってもよい。このように、出力情報選択部102jは、一例として、経路案内情報や、検索結果情報、現在位置情報等の位置情報に基づく住所や天気予報や気温や湿度や観光情報のほか、現在時刻情報や、スケジュール情報等の情報を出力用に選択する。
ここで、出力情報選択部102jは、現在位置情報等の位置情報に基づいて、既に生成された案内情報から接近時用の案内情報を選択することに限られず、現在時刻や現在の誘導経路上の位置等に基づいて、既に生成された案内情報から接近時用の案内情報を選択してもよい。例えば、出力情報選択部102jは、接近状態が検出された時点の誘導経路上の地点に基づいて、既に生成された案内情報から、それまでの経路の概要を通知する内容の案内情報を選択してもよい。一例として、出力情報選択部102jは、「12時00分に○○駅を出発しました。」や「これまで、15分かけて1km進んできました。」、「経路全体の80%を進んだことになります。」等の音声出力用の案内情報を選択してもよい。また、出力情報選択部102jは、スケジューラの表示中のページに応じて、読み上げる内容を変更する情報を選択してもよい。一例として、出力情報選択部102jは、月単位のスケジューラを表示中に、「明日12日は、広島出張です。」等の日単位のスケジュール内容を読み上げる音声出力用の情報を選択してもよい。また、出力情報選択部102jは、日単位のスケジューラを表示中に、「13時から会食です。」等の時単位のスケジュール内容を読み上げる音声出力用の情報を選択してもよい。
また、出力情報生成部102kは、現在位置情報取得部102aにより取得された現在位置情報等の位置情報に基づいて、接近時用の案内情報を新たに生成する出力情報生成手段である。例えば、出力情報生成部102kは、現在位置情報取得部102aにより取得された現在位置情報等の位置情報に応じた、誘導経路に関する案内情報を、案内データベース106bから取得してもよい。ここで、接近時用の案内情報は、更に、誘導経路上において音声出力される案内情報(音声形式で、案内地点での右左折案内通知や、誘導経路の逸脱に関する通知などの経路案内の継続に関する情報など)を含んでいてもよい。なお、出力情報生成部102kは、案内情報として、更に、誘導経路にかかる天候情報を取得してもよく、誘導経路にかかるPOI情報を取得してもよい。このように、出力情報生成部102kは、一例として、記憶部106等に記憶されたネットワークデータや地図データやPOIデータや天候データや嗜好性・属性データ等を参照して、経路案内情報や、検索結果情報、現在位置情報に基づく住所や天気予報や気温や湿度や観光情報のほか、現在時刻情報や、スケジュール情報等の情報を出力用に生成する。なお、出力情報生成部102kは、現在位置情報に基づいて接近時用の案内情報を生成することに限られず、表示部113に表示中の地図中心位置(スクロール後の地図中心位置等)や、ルートシミュレーション中のシミュレーション位置等の位置情報に基づいて、接近時用の案内情報を生成してもよい。
ここで、出力情報生成部102kは、現在位置情報等の位置情報に基づいて、既に生成された案内情報から接近時用の案内情報を生成することに限られず、現在時刻や現在の誘導経路上の位置等に基づいて、接近時用の案内情報を生成してもよい。例えば、出力情報生成部102kは、接近状態が検出された時点の誘導経路上の地点に基づいて、それまでの経路の概要を通知する内容の案内情報を生成してもよい。一例として、出力情報生成部102kは、「12時00分に○○駅を出発しました。」や「これまで、15分かけて1km進んできました。」、「経路全体の80%を進んだことになります。」等の音声出力用の案内情報を生成してもよい。また、出力情報生成部102kは、スケジューラの表示中のページに応じて、読み上げる内容を変更する情報を生成してもよい。一例として、出力情報生成部102kは、月単位のスケジューラを表示中に、「明日12日は、広島出張です。」等の日単位のスケジュール内容を読み上げる音声出力用の情報を生成してもよい。また、出力情報選択部102jは、日単位のスケジューラを表示中に、「13時から会食です。」等の時単位のスケジュール内容を読み上げる音声出力用の情報を生成してもよい。
また、出力情報加工部102mは、通知ファイル106aに格納された案内情報、または、出力情報生成部102kにより生成された案内情報を、音声案内に適した出力態様に加工する出力情報加工手段である。例えば、出力情報加工部102mは、表示案内を伴うことを前提に生成された案内情報を、音声出力のみの案内情報に加工してもよい。一例として、出力情報加工部102mは、接近状態判定部102gにより所定の接近状態が判定された場合に、音声出力部114のイヤピースから音声出力するために、案内情報のうちの表示情報を音声情報で補うように案内情報を加工してもよい。例えば、出力情報加工部102mは、表示情報のカラーを音声で伝えるために音声情報に加工したり、表示情報の形状を音声で伝えるために音声情報に加工したり、表示情報の現在位置近傍の近傍物を音声で伝えるために音声情報に加工してもよい。このように、出力情報加工部102mは、マナーモードやサイレントモード時等において出力される表示出力用の情報であっても、接近状態が検出されると、イヤピース等の音声出力部114から音声出力するための情報に加工してもよい。これにより、簡単な操作で、かつ、周囲に迷惑をかけずに、音声情報を聞くことができるようになる。
以上で、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例の説明を終える。
[ナビゲーションシステムの処理]
次に、このように構成された第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例について、図2から図5を参照して詳細に説明する。図2は、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例を示すフローチャートである。なお、本実施形態の処理は、本全体処理に限定されず、その一部のみの処理を行ってもよいものである。
図2に示すように、まず、端末装置100の取得要求送信部102bは、誘導経路の取得要求をサーバ装置200に送信する(ステップSA−1)。ここで、誘導経路の取得要求は、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を含んでいてもよい。なお、出発地は、現在位置情報取得部102aにより取得される現在位置情報に基づく現在位置であってもよい。また、経路探索条件は、更に、経由地、移動手段、出発時刻、経由時刻、到着時刻、および/または、日付等を含んでいてもよい。ここで、出発時刻は、現在時刻であってもよい。また、経路探索条件は、端末装置100の利用者により端末装置100の入力部116を介して入力されたものであってもよい。
そして、サーバ装置200の取得要求受信部202aは、端末装置100から送信される、誘導経路の取得要求を受信する(ステップSA−2)。
そして、サーバ装置200の誘導経路取得部202bは、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータに基づく取得要求に従った誘導経路を取得する(ステップSA−3)。ここで、誘導経路取得部202bは、少なくとも出発地および目的地を含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの誘導経路を、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した誘導経路に関する経路情報を生成してもよい。なお、誘導経路取得部202bは、記憶部206に記憶された渋滞情報や遅延情報等の交通情報を加味して、リンクコスト(所要時間等)を計算しながら、経路探索を行ってもよい。ここで、経路探索条件に経由地が更に含まれている場合、誘導経路取得部202bは、経由地を経由した誘導経路を探索してもよい。なお、誘導経路の経路情報は、探索した経路を示すリンクデータの組み合わせであってもよく、経路の位置情報や、当該経路を示す画像データ(例えば、ポリライン等)などを含んでいてもよい。
そして、サーバ装置200の案内情報送信部202cは、誘導経路取得部202bにより生成された誘導経路に関する経路情報に応じた、誘導経路の案内に関する案内情報を、端末装置100に送信する(ステップSA−4)。ここで、案内情報送信部202cは、誘導経路取得部202bにより探索された経路のうち誘導経路に関する案内情報を、案内データベース206eから取得して送信してもよい。なお、案内情報送信部202cは、誘導経路を指定する案内情報の要求を端末装置100から受信した場合に、案内情報を生成してもよい。ここで、案内情報は、更に、地図データベース206bに記憶された、誘導経路を含む地図の地図情報、および/または、誘導経路上において出力される案内情報(表示形式や音声形式等で、案内地点での右左折案内通知などの音声案内情報や表示案内情報等)を含んでいてもよい。この他、案内情報送信部202cは、誘導経路や現在位置に関する天候情報やPOI情報等の情報を、POIデータベース206cや天候データベース206d等の記憶部206から取得して案内情報を生成してもよい。その際に、案内情報送信部202cは、記憶部206に記憶された利用者の嗜好データや行動履歴データに基づいて、嗜好や行動履歴に応じたPOI等に関する案内情報を生成してもよい。
そして、端末装置100の案内情報受信部102cは、サーバ装置200から送信される、案内情報を受信し、通知ファイル106aに格納する(ステップSA−5)。例えば、案内情報受信部102cは、誘導経路にかかる経路情報を受信してもよい。案内情報受信部102cにより案内情報が受信されると、サーバ装置200は、出力制御部102dの処理により、誘導経路に関する経路情報に応じた誘導経路の案内に関する案内情報を、現在位置情報取得部102aにより取得される現在位置情報の更新等に従って出力する処理を開始する。例えば、経路案内部102fは、通知ファイル106aまたは案内データベース106bに記憶された誘導経路の案内に関する案内情報を出力部(表示部113および/または音声出力部114)に出力して、誘導経路の経路案内を開始してもよい。
そして、端末装置100の接近状態判定部102gは、音声出力部114に対する利用者の接近状態が、所定の接近状態か否かを判定する(ステップSA−6)。ここで、図3は、所定の接近状態と、所定の接近状態ではない状態(非接近状態)を模式的に示した図である。
図3上図に示すように、利用者が端末装置100の表示部113を見ているときや入力部116を操作している状態では、利用者と音声出力部114と所定値以上の距離が保たれている状況にある。一方、利用者が音声出力部114に耳をあてている状態では、利用者と音声出力部114とは所定値未満の距離まで接近している。したがって、本実施の形態では、接近状態判定部102gは、近接センサ118を介して、音声出力部114と利用者との距離が所定値未満である場合に、所定の接近状態であると判定する。なお、これに限られず、接近状態判定部102gは、近接センサ118を介して、物体の接触が検出された場合に、所定の接近状態であると判定してもよい。
再び図2に戻り、端末装置100の出力態様変更部102hは、接近状態判定部102gにより判定された接近状態が所定の接近状態か否かに応じて(ステップSA−6)、通常モードと接近モードを切り替える制御を行う(ステップSA−7,8)。ここで、端末装置100は、通常モードでは、利用者が表示部113の表示を確認できる状態を前提に案内情報を出力し、接近モードでは、利用者が音声出力部114のイヤピースからの音声を確認できる状態を前提に案内情報を出力する。
すなわち、接近状態判定部102gにより所定の接近状態ではないと判定された場合(ステップSA−6,No)、端末装置100の出力制御部102dは、出力態様変更部102hの制御により通常モードの処理を行い、通知ファイル106aに格納された案内情報を出力部(表示部113や音声出力部114の内部スピーカ等)に出力する(ステップステップSA−7)。例えば、出力制御部102dの制御により、経路案内部102fは、通常の誘導経路の経路案内を行う。一例として、経路案内部102fは、誘導経路の経路情報に基づいて、通知ファイル106aまたは案内データベース106bから案内情報(表示案内情報や音声案内情報等)を取得して出力部(表示部113、音声出力部114など)に出力してもよい。経路案内部102fは、表示出力による経路案内を行う場合、案内情報に含まれる、経路情報、地図情報、および/または、TBT等の表示案内情報を、表示部113に表示させてもよい。また、経路案内部102fは、更に、端末装置100の利用者の現在位置情報を、出力部を介して出力させてもよい。例えば、経路案内部102fは、案内情報に含まれる地図情報上に、案内情報に含まれる経路情報、および/または、端末装置100の利用者の現在位置情報を重畳して表示部113に表示させてもよい。また、経路案内部102fは、表示画面に対応した音声情報(案内情報に含まれる誘導経路上の案内地点(分岐点)等における進行方向等に対応付けられた音声案内情報等)を音声出力部114を介して出力させてもよい。
一方、接近状態判定部102gにより所定の接近状態にあると判定された場合(ステップSA−6,Yes)、端末装置100の出力制御部102dは、出力態様変更部102hの制御により接近モードの処理を行う(ステップSA−8)。例えば、接近モードの場合、出力制御部102dは、出力態様変更部102hの制御により、入出力制御インターフェース部108を制御して、通常モードでは音声出力部114の内部スピーカに出力される音声情報を、イヤピースからの出力に切り替える。ここで、出力態様変更部102hは、通常モードに比べて接近モードの場合に、音声出力部114の音声出力内容を変更してもよい。例えば、出力態様変更部102hは、経路案内部102fを制御して、表示案内を行っていた通常モードの経路案内を、音声案内に変更させてもよい。すなわち、出力態様変更部102hは、表示案内情報を音声案内情報で補うように音声出力内容を変更してもよい。ここで、図4は、表示案内情報に基づく表示画面例を示す図である。
図4の例では、OS駅を出発してKJ駅に到達するまでの誘導経路(乗換案内)が表示されている。このような表示画面が出力制御部102dの制御により表示されている際に、利用者が音声出力部114に耳をあてると、端末装置100の接近状態判定部102gは、所定の接近状態を判定し、それに応じて、出力態様変更部102hは、通常モードから接近モードに切り替える制御を行う。ここで、出力態様変更部102hは、出力情報選択部102jまたは出力情報生成部102kの制御により、現在位置情報取得部102aにより取得された現在位置情報等の位置情報に基づいて、接近時用の案内情報を選択ないし生成してもよい。例えば、出力情報生成部102kは、現在位置情報取得部102aにより取得された現在位置情報等の位置情報の位置に対応する誘導経路の音声案内情報を生成してもよい。例えば、図4の例において、現在位置がMA−1で示すAM駅であるとすると、出力情報生成部102kは、「現在地はAM駅です。赤いマークのTMM線に乗車してください。前から1両目に乗車してください。」との音声案内情報を、案内データベース106bを参照して生成してもよい。このように、出力情報選択部102jや出力情報生成部102kや出力情報加工部102mは、現在位置情報取得部102aにより取得された現在位置情報の現在位置などの位置情報の位置に対応する表示案内情報(カラー、形状等)を補うように、音声案内情報を選択ないし生成あるいは加工してもよい。ここで、図5は、表示案内情報に基づく表示画面の他の例を示す図である。
図5の画面例では、地図上において星印で示される現在位置から「G」で示される目的地までの誘導経路が表示されている。このような表示画面が出力制御部102dの制御により表示されている際に、利用者が音声出力部114に耳をあてると、端末装置100の接近状態判定部102gは、所定の接近状態を判定し、それに応じて、出力態様変更部102hは、通常モードから接近モードに切り替える制御を行う。ここで、出力態様変更部102hは、出力情報選択部102jまたは出力情報生成部102kの制御により、現在位置情報取得部102aにより取得された現在位置情報等の位置情報に基づいて、接近時用の案内情報を選択ないし生成してもよい。例えば、出力情報選択部102jは、現在位置情報取得部102aにより取得された現在位置情報等の位置情報の位置に対応する誘導経路の音声案内情報を選択してもよい。例えば、図5の例において、現在位置が地図上の星印の地点であるとすると、出力情報選択部102jは、「まもなく左折です。その後、右折です。」との音声案内情報を、通知ファイル106aから選択してもよい。その際、出力態様変更部102hは、内部スピーカの音声出力と重複を許して、イヤピースからの音声出力を繰り返されるよう制御してもよい。これにより、利用者が、周囲の騒音などで内部スピーカからの音声が良く聞き取れない等の理由で端末装置100を耳にあてた場合に、出力態様変更部102hは、内部スピーカから出力中の内容を、再度初めからイヤピースを介して音声出力して利用者に確認させることができる。
また、上記に限られず、利用者が端末装置100を振ってから耳に近づけた場合などのように、位置取得部112等の加速度センサ等によって所定の加速度が検出された場合に、出力態様変更部102hは、音声出力からの音量を大きくする等の出力態様を変更してもよい。また、入力部116のボタン等から押下入力があった場合に、ボタンを押しながら接近させる状態を検出すると、出力態様変更部102hは、音量を変更してもよく、対応する情報を出力してもよい。後者の例として、出力態様変更部102hは、ボタンを押下していない場合は、経路案内情報を出力し、ボタンを押下している場合は、天候情報を出力するよう出力態様を変更してもよい。また、位置取得部112等の加速度センサ等によって所定の傾きが検出された場合に、出力態様変更部102hは、端末装置100の傾き方向に応じて、音声出力する情報を変更してもよい。例えば、出力態様変更部102hは、右に傾けられた場合に、経路案内情報を出力し、左に傾けられると、天気情報を出力するよう出力態様を変更してもよい。他の例として、出力態様変更部102hは、右に傾けられると、経路の残距離情報(「後、○○mです。」等の音声出力情報など)を出力し、左に傾けられると、経路の実績情報(「△△m進んできました。」等の音声出力情報など)を出力するよう出力態様を変更してもよい。また、出力態様変更部102hは、右に傾けられると、右方向にあるPOIの情報を案内する出力を行い、左に傾けられると、左方向にあるPOIの情報を案内する出力を行うよう出力態様を変更してもよい。なお、位置情報に応じた位置関係に紐付けた出力情報を出力することに限られず、出力態様変更部102hは、どのような情報の間においても出力態様を変更してもよい。このように、出力態様変更部102hは、接近状態が所定の接近状態であると判定される前の端末操作状況に応じて、出力態様を変更してもよい。
また、出力態様変更部102hは、通常モードに比べて、接近モードでイヤピースから出力する音声案内情報に、個人情報やプライバシーに関する情報を含めてもよい。すなわち、音声出力部114の内部スピーカから音声出力する際には、音声案内が周囲に聞かれていないか気になることがあるが、イヤピースから音声出力する際には、その心配がないので、出力態様変更部102hは、接近モードでは、利用者の嗜好や行動履歴に応じた音声出力内容に切り替えてもよい。例えば、図5の例において、出力態様変更部102hの出力情報生成部102kは、記憶部106に記憶された嗜好性・属性データ等を参照して、「まもなく左折です。その後、右折です。」との音声案内情報に加えて、「よく行く○○百貨店が近いです。」との利用者の行動履歴に応じた秘匿が必要な音声情報を生成してもよい。
このほか、出力態様変更部102hは、表示部113でも音声出力部114でも出力可能な文字データの通知情報の場合に、通常モードでは表示部113に表示させていたものを、接近モードでは、テキスト読み上げ処理に等よって音声出力部114からの音声出力処理に切り替えさせてもよい。このように、出力態様変更部102hは、マナーモードやサイレントモード時等において、音声出力を行わず表示出力のみを行う設定にされていた場合であっても、接近状態が検出されると、イヤピース等の音声出力部114から音声出力を行ってもよい。これにより、簡単な操作で、かつ、周囲に迷惑をかけずに、音声情報を聞くことができるようになる。また、出力態様変更部102hは、通常モードでは、バイブレーション間隔を短くし、接近モードでは、バイブレーション間隔を長くするように出力態様の変更を行ってもよい。また、出力態様変更部102hは、経路案内中に、端末を耳に近づけると、接近モードとして、バイブレーションで経路案内がなされるように出力態様を変更してもよい。例えば、出力態様変更部102hは、現在地から案内地点(ガイドポイント)までの距離に応じて、バイブレーションの動作を変更してもよい。より具体的には、案内地点まで遠い場合には、バイブレーション間隔を長く、案内地点まで近い場合には、バイブレーション間隔を短くするように制御してもよい。一方、出力態様変更部102hは、通知情報の形式が音声出力に適さない場合等(例えば、グラフィックデータ)に、利用者に通知すべきことがあることを示す警告音等を音声出力してもよい。また、出力態様変更部102hは、通常モードに比べて接近モードの場合には、音声出力部114からの音声出力を小さくすることにより、周囲に認識され難くしてもよい。このほか、出力態様変更部102hによる出力態様の変更方法として、入出力制御インターフェース部108を介して出力部(表示部113、音声出力部114など)を直接制御する方法(例えば、出力値の変更)や、出力制御部102d(経路案内部102fを含む。)を制御する方法(表示案内から音声案内への切替等)、出力制御部102dのデータ参照先(通知ファイル106a、案内データベース106b)を編集する方法等が挙げられる。
以上が、第1の実施形態における処理の一例である。なお、上述のステップSA−6〜SA−8の処理は繰り返し実行されてもよく、例えば、接近状態判定部102gは常時、接近状態を監視しており、接近状態の更新に応じて出力態様変更部102hが通常モードと接近モードの切り替え制御を行ってもよい。これにて、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の説明を終える。
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態(サーバ装置200(サーバ主導型))について、図6および図7を参照して説明する。ここで、図6は、第2の実施形態におけるサーバ装置200の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
なお、第2の実施形態においては、端末装置100の利用者の接近状態に応じて、少なくとも音声出力に関する出力部の出力態様が変更されるよう、誘導経路に関する経路情報に応じた誘導経路の案内に関する案内情報を生成して、生成した案内情報を端末装置100に送信することにより、当該端末装置100の出力部を機能させている。このように、第2の実施形態は、サーバ装置200にてサーバ主導で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
[サーバ装置200(サーバ主導型)の構成]
まず、第2の実施形態におけるサーバ装置200(サーバ主導型)の構成の一例について、図6を参照して説明する。
図6に示すように、第2の実施形態のサーバ装置200は、位置取得部112と出力部(表示部113、および、音声出力部114)と入力部116と近接センサ118と制御部102とを少なくとも備えた端末装置100に通信可能に接続され、制御部202と記憶部206とを少なくとも備える。通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これらサーバ装置200および端末装置100の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
図6において、サーバ装置200は、出力部に対する端末装置100の利用者の接近状態を判定し、判定した接近状態に応じて、少なくとも音声出力に関する出力部の出力態様が変更されるよう、誘導経路に関する経路情報に応じた誘導経路の案内に関する案内情報を生成し、生成した案内情報を端末装置100に送信することにより、当該案内情報を端末装置100の出力部に出力させる等の機能を有する。
なお、サーバ装置200における通信制御インターフェース部204および記憶部206(具体的には、ネットワークデータベース206a、地図データベース206b、POIデータベース206c、天候データベース206d、および、案内データベース206e等)の機能、また、端末装置100における位置取得部112、出力部(表示部113、音声出力部114)、入力部116、ならびに、近接センサ118の機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
また、図6において、制御部202は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、誘導経路取得部202b、案内情報送信部202c、現在位置情報取得部202d、接近状態判定部202g、および、出力態様変更部202hを備える。このうち、誘導経路取得部202bおよび案内情報送信部202cの機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
このうち、現在位置情報取得部202dは、端末装置100の利用者の現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段である。例えば、現在位置情報取得部202dは、端末装置100の位置取得部112にて位置発信装置500から受信した位置情報信号を端末装置100から受信し、当該位置情報信号から算出した位置情報を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、現在位置情報取得部202dは、利用者により端末装置100の入力部116を介して入力された現在位置についての位置座標等の位置情報を受信し、当該位置情報を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、現在位置情報取得部202dは、端末装置100の利用者の現在位置情報を所定時間(所定周期)ごと(例えば、1秒ごと、または、3分ごと等)に取得してもよい。
また、接近状態判定部202gは、端末装置100から送信される近接センサ118のセンサ信号に基づいて、出力部に対する利用者の接近状態を判定する接近状態判定手段である。より具体的には、接近状態判定部202gは、近接センサ118のセンサ信号に基づいて、音声出力部114に対する利用者の接近状態を判定してもよい。例えば、接近状態判定部202gは、音声出力部114のイヤピースからの音声出力が確認できる状態か否かを判定する。一例として、接近状態判定部202gは、近接センサ118により表示部113の表示画面上に物体を検出した場合に、利用者がイヤピースからの音声出力を確認できる状態にあると判定してもよい。ここで、接近状態判定部202gは、近接センサ118により検出される物体との距離が所定の閾値を超えるか否かに関する接近状態を判定してもよく、近接センサ118により検出される物体との距離に応じた接近状態を判定してもよい。ここで、端末装置100が二つ折りの携帯電話等である場合等において開いている場合に、接近状態判定部202gは、利用者の接近状態を判定してもよい。また、接近状態判定部202gは、方位センサや重力加速度センサ等の位置取得部112により、表示部113の表示画面の向きを判定し、例えば音声出力部114のイヤピースの音声出力方向が横方向(水平方向)を向いている場合に、接近状態を判定してもよい。
また、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定された状態に応じて、端末装置100の出力部に出力される出力態様が変更されるよう、誘導経路取得部202bにより取得された誘導経路に関する経路情報に応じた誘導経路の案内に関する案内情報を取得する出力態様変更手段である。例えば、出力態様変更部202hは、案内データベース206eに記憶された誘導経路の案内に関する案内情報を取得してもよい。一例として、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定された接近状態に応じて、音声出力部114の音声出力または表示部113の表示出力の出力態様が変更されるよう案内情報を取得してもよい。具体的には、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定される接近状態が所定の接近状態か否かによって、音声案内情報を取得するか否かを切り替えてもよい。更に具体的には、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定される接近度合が所定値を超えるか否かに従って、または、接近状態判定部202gにより判定される所定の接近の有無に従って、イヤピースからの音声出力を行うか内部スピーカからの音声出力を行うかを切り替えて案内情報を生成してもよい。なお、出力態様変更部202hは、内部スピーカの音声出力からイヤピースの音声出力へ切り替える際などの所定の接近状態と判定された場合において、重複を許して音声出力を繰り返されるよう音声案内情報を取得してもよい。
なお、出力態様変更部202hは、音声出力部114からの出力をイヤピースから行うか内部スピーカから行うかといった出力態様の変更に限られず、出力部(表示部113、音声出力部114など)を制御して出力値を変更する制御データを案内情報として取得してもよく、出力制御部102dを制御して表示案内から音声案内への切り替える制御データを案内情報として取得してもよく、出力制御部102dのデータ参照先(通知ファイル106a、案内データベース106b)を変更させる制御データを案内情報として取得してもよく、音声出力の内容自体を変更した案内情報を取得してもよい。例えば、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定された接近状態に応じて、非接近状態に比べて接近している場合に、または、接近度合に応じて接近していればしているほど、表示情報を音声情報で補うように音声出力内容を変更した音声案内情報を取得してもよい。また、出力態様変更部202hは、内部スピーカから音声出力する内容を、イヤピースから音声出力する内容に比べて、個人情報やプライバシーに関する音声情報を制限した案内情報を生成してもよい。なお、出力態様変更部202hは、重力加速度センサ等の位置取得部112からの信号を受信して、接近状態判定部202gにより接近状態が所定の接近状態であると判定される前の端末操作状況に応じて、出力態様を変更してもよい。また、出力態様変更部202hは、利用者により入力部116を介して入力された入力信号を受信して、変更する出力態様を設定可能としてもよい。なお、出力態様変更部202hは、優先度や回数等によって出力情報を設定してもよい。また、出力態様変更部202hは、所定の接近状態が検出された際の、現在位置に関する現在位置情報や現在時刻に関する時刻情報等に基づいて、当該現在位置情報や時刻情報等に応じた音声情報に変更してもよい。ここで、出力態様変更部202hは、出力情報選択部202jと、出力情報生成部202kと、出力情報加工部202mを備えてもよい。これらの機能は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
以上で、第2の実施形態におけるサーバ装置200の構成の一例の説明を終える。
[サーバ装置200(サーバ主導型)の処理]
次に、このように構成された第2の実施形態におけるサーバ装置200の処理の一例について、図7を参照して詳細に説明する。図7は、第2の実施形態におけるサーバ装置200の処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、まず、誘導経路取得部202bは、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータに基づく誘導経路を取得する(ステップSD−1)。なお、誘導経路取得部202bは、端末装置100から送信された経路探索条件を満たす誘導経路を取得してもよい。
そして、端末装置100がサーバ装置200に端末情報(近接センサ118のセンサ信号や、位置取得部112の位置情報信号等)を送信すると(ステップSD−2)、接近状態判定部202gは、端末情報を受信する(ステップSD−3)。
そして、接近状態判定部202gは、受信した端末情報のセンサ信号等に基づいて、出力部に対する利用者の接近状態を判定する(ステップSD−4)。より具体的には、接近状態判定部202gは、近接センサ118のセンサ信号に基づいて、音声出力部114に対する利用者の接近状態を判定してもよい。一例として、接近状態判定部202gは、近接センサ118により表示部113の表示画面上に物体を検出した場合のセンサ信号を受信した場合に、利用者がイヤピースからの音声出力を確認できる状態にあると判定してもよい。ここで、接近状態判定部202gは、近接センサ118のセンサ信号に基づいて、検出される物体との距離が所定の閾値を超えるか否かに関する接近状態を判定してもよく、検出される物体との距離に応じた接近状態を判定してもよい。
そして、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定された接近状態に応じて、端末装置100の出力部に出力される出力態様が変更されるよう、誘導経路取得部202bにより取得された誘導経路に関する経路情報に応じた誘導経路の案内に関する案内情報を取得する(ステップSD−5)。例えば、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定された接近状態に応じて、音声出力部114の音声出力または表示部113の表示出力の出力態様が変更されるよう案内情報を取得してもよい。具体的には、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定される接近状態が所定の接近状態か非接近状態かによって、音声案内情報を取得するか否かを切り替えてもよい。更に具体的には、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定される接近度合が所定値を超えるか否かに従って、または、接近状態判定部202gにより判定される所定の接近の有無に従って、イヤピースからの音声出力を行うか内部スピーカからの音声出力を行うかを切り替えて案内情報を生成してもよい。なお、出力態様変更部202hは、内部スピーカの音声出力からイヤピースの音声出力へ切り替える際などの所定の接近状態と判定された場合において、重複を許して音声出力を繰り返されるよう音声案内情報を取得してもよい。また、出力態様変更部202hは、音声出力の内容自体を変更した案内情報を取得してもよい。例えば、出力態様変更部202hは、接近状態判定部202gにより判定された接近状態に応じて、非接近状態に比べて接近している場合に、または、接近度合に応じて接近していればしているほど、表示情報を音声情報で補うように音声出力内容を変更した音声案内情報を取得してもよい。また、出力態様変更部202hは、内部スピーカから音声出力する内容を、イヤピースから音声出力する内容に比べて、個人情報やプライバシーに関する音声情報を制限した案内情報を生成してもよい。なお、出力態様変更部202hは、重力加速度センサ等の位置取得部112からの信号を受信して、接近状態判定部202gにより接近状態が所定の接近状態であると判定される前の端末操作状況に応じて、出力態様を変更してもよい。また、出力態様変更部202hは、利用者により入力部116を介して入力された入力信号を受信して、変更する出力態様を設定可能としてもよい。なお、出力態様変更部202hは、所定の接近状態が検出された際の、現在位置に関する現在位置情報や現在時刻に関する時刻情報等に基づいて、当該現在位置情報や時刻情報等に応じた音声情報に変更してもよい。
そして、案内情報送信部202cは、出力態様変更部202hにより生成された案内情報を端末装置100に送信することにより(ステップSD−6)、端末装置100にて受信された当該案内情報を端末装置100の出力部に出力させて誘導経路の経路案内を行わせる(ステップSD−7,8)。以上が、第2の実施形態におけるサーバ装置200の処理の一例である。
なお、サーバ装置200は、端末情報を取得するごとに、上述した処理を繰り返してもよく、例えば、端末装置100から送信される新たな端末情報が受信された場合に、現在位置情報に応じた音声案内情報を生成して端末装置100に送信してもよい。
以上で、第2の実施形態の説明を終える。
[第3の実施形態]
続いて、本発明の第3の実施形態(ナビゲーション装置400(スタンドアローン型))について、図8および図9を参照して説明する。ここで、図8は、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
なお、第3の実施形態においては、全ての機能をナビゲーション装置400に集約し、誘導経路に関する経路情報に応じた誘導経路の案内に関する案内情報を出力部に出力し、出力部に対する利用者の接近状態を判定し、判定した接近状態に応じて、少なくとも案内情報の音声出力に関する出力部の出力態様を変更する等の機能を有する。このように、第3の実施形態は、ナビゲーション装置400がスタンドアローン型に構成され単独で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
[ナビゲーション装置400(スタンドアローン型)の構成]
まず、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400(スタンドアローン型)の構成の一例について、図8を参照して説明する。
図8に示すように、本発明の第3の実施形態のナビゲーション装置400は、位置取得部412と出力部(表示部413、および、音声出力部414)と入力部416と近接センサ418と制御部402と記憶部406とを少なくとも備える。これらナビゲーション装置400の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されてもよい。ナビゲーション装置400は、例えば、PND(Portable Navigation Device)やWND(Wireless Navigation Device)等の各種ナビゲーション端末、ノート型のパーソナルコンピュータ等の各種情報処理装置、または、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置等であってもよい。また、ナビゲーション装置400は、通信制御インターフェース部(図示せず)を介してネットワーク300を経由し、外部装置と相互に通信可能に接続されていてもよい。
図8において、入出力制御インターフェース部408、通信制御インターフェース部404、位置取得部412、出力部(表示部413、音声出力部414)、入力部416、および、近接センサ418の各機能は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、記憶部406の各部(ネットワークデータベース406a、地図データベース406b、POIデータベース406c、天候データベース406d、および、案内データベース406e等)についても、サーバ装置200や端末装置100ではなくナビゲーション装置400に備えられている点を除き、各機能が第1の実施形態および第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。なお、記憶部406には、第1の実施形態の通知ファイル106aと同等のファイルを備えてもよく、スケジュールデータや、利用者の嗜好性や属性に関するデータ等を記憶してもよい。
また、制御部402の各部については、本実施形態のナビゲーション装置400がスタンドアローン型であり、制御部402が各送信部を備えていない点を除き、各機能は第1の実施形態および第2の実施形態と基本的に同様である。
また、図8において、制御部402は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部402は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部402は、機能概念的に、現在位置情報取得部402a、誘導経路取得部402b、接近状態判定部402c、出力制御部402d、および、出力態様変更部402hを備える。このうち、現在位置情報取得部402a、接近状態判定部402c、出力制御部402d、および、出力態様変更部402hの機能は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様であるので説明を省略する。
このうち、誘導経路取得部402bは、ネットワークデータに基づく誘導経路を取得する誘導経路取得手段である。例えば、誘導経路取得部402bは、ネットワークデータベース406aに記憶されたネットワークデータに基づく誘導経路を取得してもよい。なお、誘導経路取得部402bは、ネットワークデータベース406aに記憶されたネットワークデータに基づいて、経路探索により誘導経路を取得することに限られず、外部機器600(経路探索を行う他のサーバ装置など)等から、経路情報を受信することにより誘導経路を取得してもよい。また、誘導経路取得部402bは、予め決まった誘導経路を記憶部406から読み出すことにより誘導経路を取得してもよい。経路探索を行う場合、誘導経路取得部402bは、少なくとも出発地および目的地を含む経路探索条件を利用者に入力部416を介して入力させ、当該経路探索条件を満たす出発地から目的地までの誘導経路を、ネットワークデータベース406aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した経路に関する経路情報を生成してもよい。なお、出発地は、現在位置情報取得部402aにより更新される現在位置情報に基づく、ナビゲーション装置400の利用者の現在位置であってもよい。ここで、誘導経路取得部402bは、誘導経路の再探索を行ってもよい。なお、経路探索条件は、更に、経由地、移動手段、出発時刻、経由時刻、到着時刻、および/または、日付等を含んでいてもよい。ここで、出発時刻は、現在時刻であってもよい。
以上で、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400の構成の一例の説明を終える。
[ナビゲーション装置400(スタンドアローン型)の処理]
次に、このように構成された第3の実施形態におけるナビゲーション装置400の処理の一例について、図9を参照して詳細に説明する。図9は、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400の処理の一例を示すフローチャートである。なお、上述した第1の実施形態および第2の実施形態と同様な説明については、省略する場合がある。
図9に示すように、まず、誘導経路取得部402bは、ネットワークデータベース406aに記憶されたネットワークデータに基づく誘導経路を取得する(ステップSE−1)。ここで、誘導経路取得部402bは、少なくとも出発地および目的地を含む経路探索条件を利用者に入力部416を介して入力させ、当該経路探索条件を満たす出発地から目的地までの誘導経路を、ネットワークデータベース406aに記憶されたネットワークデータを用いて探索し、探索した経路に関する経路情報を生成してもよい。
そして、接近状態判定部402cは、近接センサ418からの接近情報を取得して(ステップSE−2)、出力部に対する利用者の接近状態を判定する(ステップSE−3)。例えば、接近状態判定部402cは、音声出力部414に対する利用者の接近状態が、所定の接近状態か否かを判定する。より具体的には、接近状態判定部402cは、近接センサ418を介して、音声出力部414と利用者との距離が所定値未満である場合に、所定の接近状態であると判定してもよい。なお、これに限られず、接近状態判定部402cは、近接センサ418を介して、物体の接触が検出された場合に、所定の接近状態であると判定してもよい。
そして、出力態様変更部402hは、接近状態判定部402cにより判定された接近状態に応じて、出力部に出力する出力態様を変更した案内情報を生成する(ステップSE−4)。例えば、出力態様変更部402hは、接近状態判定部402cにより判定された接近状態に応じて、音声出力部414の音声出力の出力態様を変更してもよい。なお、出力態様変更部402hの処理は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様であるので説明を省略する。
そして、出力制御部402dは、出力態様変更部402hにより変更された出力態様にて、誘導経路取得部402bにより取得された誘導経路に関する経路情報に応じた誘導経路の案内に関する案内情報を出力部(表示部413、音声出力部414)に出力して、経路案内部402fにより誘導経路に基づく経路案内を実行する(ステップSE−5)。
そして、近接センサ418による接近状態の更新を検知すると(ステップSE−6,Yes)、ステップSE−2に処理を戻し上述の処理を繰り返す。
接近状態の更新が検知されないまま誘導経路の目的地に到達すると(ステップSE−6,No)、経路案内部402fは、目的地に到達した等の終了条件に従って処理を終了する。
以上で、第3の実施形態におけるナビゲーション装置400の処理の説明を終える。
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
例えば、ナビゲーション装置400がスタンドアローンの形態で処理を行う場合を一例に説明したが、ナビゲーション装置400は、クライアント端末からの要求に応じて処理を行い、その処理結果を当該クライアント端末に返却するようにしてもよい。
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメタを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、端末装置100、サーバ装置200、および、ナビゲーション装置400に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、端末装置100、サーバ装置200、および、ナビゲーション装置400の各装置が備える処理機能、特に制御部102,202,402にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、後述する、コンピュータに本発明に係る方法を実行させるためのプログラム化された命令を含む、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100、サーバ装置200、および、ナビゲーション装置400に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDDなどの記憶部106,206,406などには、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100、サーバ装置200、および、ナビゲーション装置400に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、および、Blu−ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106,206,406に格納される各種のデータベース等(通知ファイル106a、および、案内データベース106b,206e,406e、ネットワークデータベース206a,406a〜天候データベース206d,406d)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、サーバ装置200は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、サーバ装置200は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。