JP2014005760A - 消音器及び過給機 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な消音性能を発揮できるようにした、消音器とこれを備えた過給機を提供する。
【解決手段】気体が流入する流入部51を有し環状に形成される環状部52と、環状部52の中心軸線方向での一方側の開口部を閉塞する閉塞部53と、中心軸線方向での他方側に向けて気体が排出される排出口54とを備え、排出口54から入る音を減衰させる消音器5である。閉塞部53は、貫通孔を有する保持板57と、保持板57の排出口54側と反対の側に配置された閉塞板58と、これら保持板57と閉塞板58との間に挟持された閉塞部吸音材59と、を備えて構成されている。保持板57と閉塞板58とは、それぞれの外縁部でのみ互いに連結されるとともに、外縁部が環状部52の環状板52aに連結固定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、消音器及び過給機に関する。
内燃機関から排出される燃焼ガスの流動エネルギーを回転駆動力に変換し、この回転駆動力を用いて圧縮された空気を前記内燃機関に供給する過給機が知られている。このような過給機には、吸気口から外部の空気を吸入して圧縮する圧縮部が設けられている。圧縮部の吸気口側には、例えば特許文献1に示すような、圧縮部内で生じる騒音を減衰させる消音器が接続されている。
消音器は、空気が流入する流入部を有し環状に形成される環状部と、該環状部の中心軸線方向での一方側の開口部を閉塞する閉塞部と、中心軸線方向での他方側に向けて空気が排出される排出口とを備え、排出口から入る音を減衰させるものである。なお、消音器の排出口は、圧縮部の吸入口と連通する位置に設けられている。消音器の内部には、音を吸収して減衰させる吸音材が設置されており、吸音材の吸音作用によって排出口から入る音を減衰させている。
ところで、前記特許文献1では、排出口の正面に閉塞部を設け、この閉塞部に吸音材を配置することにより、排出口から入る音を吸音材の吸音作用によって減衰させている。その際、吸音材を閉塞板に充分な強度で取り付けるべく、接着剤による接着とは別に、複数のリベットで吸音材を閉塞板に固定している。
特開2011−236805号公報
しかしながら、リベットは金属製であることから、排出口から入ってきた音が金属製の閉塞板に伝わり易くなっている。すなわち、排出口からの音が通過する空間内にリベットが露出することにより、リベットを介して閉塞板に音が伝わり、そのまま外部に漏れ出てしまう。したがって、吸音材を配置して吸音を行っているにもかかわらず、リベットを介して音が漏れ出てしまうことにより、消音器として充分な消音効果が得られにくくなっている。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、良好な消音性能を発揮できるようにした、消音器とこれを備えた過給機を提供することにある。
本発明の消音器は、気体が流入する流入部を有し環状に形成される環状部と、該環状部の中心軸線方向での一方側の開口部を閉塞する閉塞部と、前記中心軸線方向での他方側に向けて前記気体が排出される排出口とを備え、前記排出口から入る音を減衰させる消音器であって、
前記閉塞部は、貫通孔を有する保持板と、該保持板の前記排出口側と反対の側に配置された閉塞板と、これら保持板と閉塞板との間に挟持された閉塞部吸音材と、を備えて構成され、
前記保持板と閉塞板とは、それぞれの外縁部でのみ互いに連結されるとともに、該外縁部が前記環状部の環状板に連結固定されていることを特徴とする。
また、前記消音器において、前記環状部の径方向内側には、前記排出口側から前記閉塞部に向けて突出して設けられ、前記流入部より流入した前記気体の流れの向きを前記閉塞部側に調整する環状の第1壁部と、前記第1壁部の前記閉塞部側の端部と前記排出口の周縁部とにそれぞれ接続して設けられ、前記第1壁部によって流れの向きが調整された前記気体の流れの向きを前記排出口側に調整する環状の第2壁部と、が設けられ、
前記第1壁部及び前記第2壁部は、前記流入部から流入した前記気体が流れる空間と反対の側に収容空間を形成するとともに、該収容空間に壁部吸音材を収容し、
前記第2壁部には、前記空間と前記収容空間とを連通する連通孔が形成されていることが好ましい。
また、前記消音器において、前記第1壁部には、前記空間と前記収容空間とを連通する連通孔が形成されていないことが好ましい。
本発明の過給機は、内燃機関から排出される燃焼ガスの流動エネルギーを回転駆動力に変換するタービン部と、該タービン部の回転駆動力により駆動され気体を圧縮して前記内燃機関に供給する圧縮部とを備える過給機であって、
前記圧縮部には、前記消音器を介して前記気体が流入することを特徴とする。
本発明の消音器によれば、閉塞部を構成する保持板と閉塞板とが、それぞれの外縁部でのみ互いに連結され、これら保持板と閉塞板との間に閉塞部吸音材を挟持しているので、従来のように排出口からの音が通過する空間内にリベットが露出していないのはもちろん、該空間に面する位置では保持板と閉塞板とが直接連結されることなく、該空間の外側でのみ、保持板の外縁部と閉塞板の外縁部とが連結されるだけとなる。したがって、保持板に向かった音が閉塞板を伝って外部に漏れ出ることがほとんどなく、保持板と閉塞板との間に挟持している閉塞部吸音材で効果的に吸音することができる。よって、良好な消音性能を発揮することができる。
また、本発明の過給機によれば、圧縮部に、前記消音器を介して気体が流入するように構成されているので、過給機自体も良好な消音性能を備えた優れたものとなる。
本発明に係る過給機の一実施形態の概略構成を示す側断面図である。 図1における消音器を拡大した側断面図である。 図2のA−A線矢視断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明に係る過給機の一実施形態の概略構成を示す側断面図であり、図1中符号1は過給機である。
この過給機1は、内燃機関(図示せず)から排出される燃焼ガスの流動エネルギーを回転駆動力に変換し、この回転駆動力を用いて圧縮された空気を内燃機関に供給することで、内燃機関の性能(出力や燃費等)を向上させるものである。図1に示すように過給機1は、タービン部2と、軸受部3と、コンプレッサ部4(圧縮部)と、消音器5とを備えて構成されている。これらタービン部2、軸受部3、コンプレッサ部4及び消音器5は、一方向に並んで連結されている。
タービン部2は、内燃機関から排出される燃焼ガスの流動エネルギーを回転駆動力に変換するものである。タービン部2は、燃焼ガスの流動を受けて回転する回転翼であるタービンインペラ21と、タービンインペラ21をその回転軸線周りで囲んで設けられるタービンスクロール室22と、タービンインペラ21を挟んで軸受部3の逆側に設けられるとともに燃焼ガスが排出されるタービン部排出口23とを備えている。タービンスクロール室22及びタービン部排出口23は、タービンケーシング24に形成されている。
軸受部3は、タービンインペラ21に固定される回転軸31を回転自在に支持するものである。回転軸31は、タービン部2及び軸受部3の連結方向に延びる軸部材であって、軸受32を介して軸受ケーシング33に回転自在に支持されている。軸受32には潤滑のための潤滑油が供給されている。本実施形態の軸受32には、すべり軸受が用いられているが、例えば転がり軸受であってもよい。
コンプレッサ部4(圧縮部)は、回転軸31を介して伝達されるタービン部2の回転駆動力で駆動されて空気を圧縮し、圧縮した空気を内燃機関(図示せず)に供給するものである。コンプレッサ部4は、コンプレッサインペラ41と、コンプレッサ部吸入口42と、ディフューザ43と、コンプレッサスクロール室44とを備えている。
コンプレッサインペラ41は、回転軸31に固定される回転翼であって、その回転により外部から吸引した空気を径方向外側に送り出すものである。コンプレッサ部吸入口42は、コンプレッサインペラ41を挟んで軸受部3の逆側に設けられ、コンプレッサインペラ41に向けて吸入される空気の吸入口である。ディフューザ43は、コンプレッサインペラ41をその回転軸線周りで囲んで設けられる環状の流路であって、コンプレッサインペラ41の回転により送り出された空気を圧縮して昇圧させる流路である。コンプレッサスクロール室44は、コンプレッサインペラ41をその回転軸線周りで囲んで設けられる環状の流路であって、ディフューザ43と連通して設けられ、圧縮された空気が導入されるとともに不図示の内燃機関に向けて圧縮された空気を送り出すための流路である。
コンプレッサ部吸入口42及びコンプレッサスクロール室44は、コンプレッサケーシング45に形成され、ディフューザ43は、コンプレッサケーシング45とシールプレート46との間に形成されている。シールプレート46は、軸受32に供給される潤滑油のコンプレッサインペラ41側への流入を防止するための部材であるとともに、コンプレッサケーシング45と軸受ケーシング33とを互いに連結させるための円板状の部材である。
消音器5は、外部から流入した空気が内部を流動してコンプレッサ部吸入口42に向けて排出されるとともに、コンプレッサ部4の内部で生じコンプレッサ部吸入口42を介して入る音を減衰させるよう構成されたものである。この消音器5は、空気が流入する流入部51を有し回転軸31の軸線周りで環状に形成された環状部52と、環状部52の中心軸線L方向でのコンプレッサ部4と逆側の開口部を閉塞する閉塞部53と、中心軸線L方向でのコンプレッサ部4側に向けて空気が排出される排出口54を有し環状部52の閉塞部53側と反対の側に接続される背面板55と、を備えて構成されている。
そして、この消音器5は、排出口54がコンプレッサ部吸入口42に対向して連通する位置で、コンプレッサ部4に連結されている。背面板55は、円環状に形成された板部材である。消音器5の内部には、環状部52、閉塞部53及び背面板55に囲まれて形成されるとともに流入部51から流入した空気が流動する空間56が設けられている。
続いて、本実施形態の特徴部分である消音器5について、より詳細に説明する。
図2は、図1における消音器5を拡大した側断面図である。また、図3は、図2のA−A線矢視断面図である。
図2及び図3に示すように、環状部52は、環状板52aと、フィルタ52bとを有して構成されている。環状板52aは、回転軸31(図1参照)の軸線周りで環状に形成された円筒状の部材である。環状板52aは、板厚方向で貫通する多数の孔が形成された板部材、いわゆるパンチングメタル板が、円筒状(環状)に湾曲させられて形成されたものである。
フィルタ52bは、その内部で空気を流動させて、空気中の塵埃を取り除くスポンジ状のフィルタ部材である。フィルタ52bは、環状板52aの外周面に接着剤等を用いて接着され、あるいは環状板52aの外周面に巻かれた後、その両端部間が接着テープで止められて環状板52aの外周面上に保持されたもので、少なくとも環状板52aの多数の孔を全て覆う位置に設けられている。なお、外部の空気が空間56に流入する流入部51は、多数の孔が形成された環状板52aとフィルタ52bとで形成されている。
閉塞部53は、板厚方向で貫通する多数の孔57aを有した円板状のパンチングメタル板からなる保持板57と、該保持板57の前記排出口54側と反対の側に配置された円板状の閉塞板58と、これら保持板57と閉塞板58との間に挟持された円形状の閉塞部吸音材59と、を備えて構成されている。ここで、多数の孔57aを有した保持板57は、その開口率、すなわち単位面積あたりの孔の数と孔の大きさ(面積)との積が、後述する第2壁部62の開口率より大きく形成されている。なお、閉塞板58には貫通孔が形成されていない。したがって、該閉塞板58に向かった音は直接外部に漏れることなく、大部分は空間56側に反射し、残部のほとんどは吸収されるようになっている。
保持板57と閉塞板58とは、それぞれの外縁部(外周縁部)でのみ互いに連結され、さらに該外縁部が前記環状部52の環状板52aに連結固定されている。本実施形態では、保持板57の外周部が絞り加工等によって板面と直交する方向に曲げられ、さらに閉塞板58の外縁部に沿うように外側に曲げられている。そして、この保持板57の外縁部と閉塞板58の外縁部とが溶接によって互い連結されている。さらに、これら保持板57と閉塞板58の両方、あるいはこれらのうちの外側に延び出た一方と、環状板52aとがカシメによって連結されることにより、閉塞部53は環状板52aの端縁部に連結固定されている。
なお、保持板57の外縁部と閉塞板58の外縁部との連結については、溶接以外にも、ネジ止めやカシメなど従来公知の種々の連結方法が採用可能である。同様に、環状板52aと保持板57の外縁部や閉塞板58の外縁部との連結についても、カシメ以外の種々の連結方法が採用可能である。
また、保持板57と閉塞板58とは、前記空間56の外部となる外縁部でのみ互いに連結され、空間56に面する位置では、保持板57と閉塞板58とは直接連結されることなく、その間に閉塞部吸音材59を介在させているのみである。すなわち、従来のように空間56内にリベットを露出させることなく、したがって空間56に面する保持板57と閉塞板58とが、これらの間で音の伝播が極力少なくなるように構成されている。
閉塞部吸音材59は、空間56内の音を吸収して減衰させるフェルト材である。この閉塞部吸音材59は、必要に応じて閉塞板58の空間56側の面に接着剤によって接着されている。この閉塞部吸音材59は、その厚さが保持板57の厚さ、すなわちその外縁部が曲げられたことによって形成された厚さより厚く形成されており、したがって保持板57と閉塞板58との間に挟持されることにより、これらの間に保持固定されたものとなっている。
背面板55は、環状板52aにおける中心軸線L方向での閉塞部53と反対の側に、カシメによって接合されている。ただし、カシメ以外にも、リベットや溶接等によって接合してもよい。背面板55はその中央部に排出口54を有しており、排出口54は中心軸線L周りに形成されている。
背面板55には、環状部52の径方向内側で背面板55側(排出口54側)から閉塞部53側に向けて突出する環状の調整部60が設けられている。調整部60は、排出口54を囲む位置に設けられており、流入部51から流入した空気の流れGの方向を閉塞部53側に調整した後、さらに排出口54側に調整するものである。
この調整部60は、環状の板部材からなる第1壁部61と、同じく環状の板部材からなる第2壁部62とによって形成されている。第1壁部61は、その外縁側が環状板52aに、コンプレッサ部4に消音器5を取り付けるためのブラケット63と、背面板55とともに連結されている。すなわち、本実施形態では、環状板52aの外縁部にブラケット63の外縁部、背面板55の外縁部、第1壁部61の外縁部がそれぞれカシメによって連結され、互いに固定されている。ただし、これらの連結についても、カシメ以外の種々の連結方法が採用可能である。
そして、第1壁部61は、背面板55の外周縁と環状板52aの外周縁との連結部から環状部52の径方向内側に向かい、かつ閉塞部53に向けて傾斜した状態に設けられている。これにより、流入部51から流入した空気の流れGの向きを、閉塞部53側に調整(案内)するようになっている。なお、第1壁部61の傾斜角度は、特に限定されることなく任意に設定される。
また、本実施形態では、第1壁部61には板厚方向で貫通し、したがってその表側と裏側とを連通させる連通孔が形成されていない。これにより、環状部52の流入部51から流入した空気は、第1壁部61を通り抜けることなく、該第1壁部61の面方向に沿って環状部52の径方向内側に向かい、かつ閉塞部53に向けて流れるように調整されている。よって、本実施形態では、流入空気が第1壁部61を通り抜けることによる圧力損失が、生じないようになっている。
第2壁部62は、第1壁部61の閉塞部53側の端部に連続し、かつ、背面板55における排出口54側の周縁部に接続して設けられ、第1壁部61によって流れの向きが調整された空気の流れGの向きを、さらに排出口54側に調整するように構成されている。なお、第2壁部62は、閉塞部53に向かうに従い漸次拡径しており、中心軸線Lを含む所定の面での断面形状は空間56に向けて膨出した形状となっている。
また、第2壁部62には、板厚方向で貫通し、したがってその表側と裏側とを連通させる連通孔62aが多数形成されている。このように多数の孔を有した第2壁部62は、その開口率、すなわち単位面積あたりの孔の数と孔の大きさ(面積)との積が、前述したように保持板57の開口率より小さく形成されている。例えば、第2壁部62では単位面積あたりの孔の数が保持板57に比べて充分に少なくなっており、これによって開口率が保持板57より小さくなっている。
第1壁部61と第2壁部62とは、機械加工(板金加工)によって一体的に成形され、第2壁部62のみに選択的に連通孔が形成されている。
これら第1壁部61及び第2壁部62は、空間56と反対の側に収容空間64を形成している。したがって、第2壁部62に形成された連通孔62aは、空間56と収容空間64とを連通させるものとなっている。なお、第1壁部61は、前述したように空間56と収容空間64とを連通させる連通孔を有していない。
収容空間64内には、壁部吸音材65が収容されている。壁部吸音材65は、空間56内の音を吸収して減衰させるもので、フェルト材等によって形成されており、第1壁部61及び第2壁部62に対し必要に応じて接着等によって取り付けられている。
第2壁部62は、第1壁部61より環状部52の中心側(中心軸線L側)に配置されており、したがってコンプレッサ部4のコンプレッサ吸入口42から排出口54を経て空間56に入り、排出口54の正面の閉塞部53で反射した音が、当たり易くなっている。
第2壁部62の排出口54側には、排出口54を通る音を吸収して減衰させるフェルト材からなる環状の背面側吸音材66が設けられている。背面側吸音材66は、第2壁部62と背面板55との間の接合部に、接着剤によって接着されている。
次に、本実施形態における過給機1の動作を説明する。
内燃機関(図示せず)から排出される燃焼ガスが、タービン部2のタービンスクロール室22に流入する。燃焼ガスは、タービンスクロール室22内を回転軸31の軸線周りで回転しつつタービンインペラ21に流入する。燃焼ガスの流入によってタービンインペラ21は回転し、燃焼ガスはタービン部排出口23を介して過給機1の外部に排出される。
タービンインペラ21が回転することで、回転軸31を介して連結固定されるコンプレッサインペラ41は回転する。コンプレッサインペラ41が回転すると、コンプレッサ部吸入口42が負圧となり、排出口54を介してコンプレッサ部吸入口42と連通する空間56も負圧となる。そのため、消音器5の外部の空気が流入部51を介して空間56内に流入する。
流入部51から流入した空気の流れGは、調整部60によって調整される。まず、空気の流れGの向きが第1壁部61によって閉塞部53側に調整される。次に、第1壁部61によって調整された空気の流れGの向きが、第2壁部62によって排出口54側に調整される。調整部60が設けられることで空間56における流路幅は狭くなっており、調整部60近傍を流れる空気の流速は上昇する。空気の流速が上昇すると、調整部60の収容空間64に設けられた壁部吸音材65の表面が損傷を受けるおそれがある。
しかしながら、壁部吸音材65の空間56側には第1壁部61及び第2壁部62がそれぞれ設けられており、しかも空間56と収容空間64を連通させる連通孔は第2壁部62にしか設けられていない。したがって、壁部吸音材65は第1壁部61及び第2壁部62によって保護され、その損傷が防止されている。
流入部51から流入した空気は、空間56を流動した後、排出口54からコンプレッサ部吸入口42に向けて排出される。
そして、例えばコンプレッサインペラ41の回転により、コンプレッサ部4の内部から音(騒音)が生じる。生じた音は、消音器5の排出口54から空間56に入り、その大部分は正面の閉塞部53に向かう。閉塞部53に向かった音は、保持板57で多くが反射され、さらに多数の孔を通った音は閉塞部吸音材59に吸収され、減衰する。また、閉塞部吸音材59を通り抜けた音はそのほとんどが閉塞板53にて反射し、再度閉塞部吸音材59に吸収され、減衰する。
このとき、保持板57と閉塞板58とは、それぞれの外縁部でのみ互いに連結され、これら保持板57と閉塞板58との間に閉塞部吸音材59を挟持しているので、従来のように排出口54からの音が通過する空間56内にリベットが露出していないのはもちろん、該空間56に面する位置では保持板57と閉塞板58とが直接連結されることなく、該空間56の外側でのみ、保持板57の外縁部と閉塞板58の外縁部とが連結されるだけとなっている。したがって、保持板57に向かった音が閉塞板58を伝って外部に漏れ出ることがほとんどなく、保持板57と閉塞板58との間に挟持されている閉塞部吸音材58で効果的に吸音されるようになっている。
なお、排出口54から排出された空気は、コンプレッサ部吸入口42を介してコンプレッサインペラ41に流入する。コンプレッサインペラ41が回転することで、空気は径方向外側に送り出され、ディフューザ43に流入する。ディフューザ43で空気は圧縮され、圧縮された空気がコンプレッサスクロール室44を介して、内燃機関(図示せず)に供給される。
圧縮された空気を供給することで、内燃機関の性能(出力や燃費等)を向上させることができる。
以上で、過給機1の動作が完了する。
本実施形態の消音器5にあっては、閉塞部53を構成する保持板57と閉塞板58とが、それぞれの外縁部でのみ互いに連結され、これら保持板57と閉塞板58との間に閉塞部吸音材59を挟持しているので、従来のように排出口54からの音が通過する空間56内にリベットが露出していないのはもちろん、該空間56に面する位置では保持板57と閉塞板58とが直接連結されることなく、該空間56の外側でのみ、保持板57の外縁部と閉塞板58の外縁部とが連結されるだけとなっている。したがって、保持板57に向かった音が閉塞板58を伝って外部に漏れ出ることがほとんどなく、保持板57と閉塞板58との間に挟持している閉塞部吸音材58で効果的に吸音できるようになっている。よって、良好な消音性能を発揮することができる。
また、第1壁部61及び第2壁部62の、流入部51から流入した空気が流れる空間56と反対の側の収容空間64に壁部吸音材65を設けているので、この壁部吸音材65によっても閉塞部53から反射してきた音を効果的に吸音することができる。
また、第1壁部61には、空間56と収容空間64とを連通する連通孔が形成されていないので、環状部52の流入部51から流入した空気は、第1壁部61を通り抜けることなく、該第1壁部61の面方向に沿って環状部52の径方向内側に向かい、かつ閉塞部53に向けて流れるように調整される。したがって、流入空気が第1壁部61を通り抜けることによる圧力損失が生じないようになっているので、その後流入空気がコンプレッサ部4に流入することにより、コンプレッサ部4では本来の圧縮性能が発揮されるようになる。
また、特に閉塞部53と環状板52aとの連結、すなわち保持板57、閉塞板58と環状板52aとの連結をカシメによって行っているので、例えば従来のようにリベットを打ち込む際に消音器を傷つけてしまうことがなく、また、カシメを機械的に行うことでコストダウンを図ることができ、さらに連結部の剛性を高めることができる。
同様に、環状板52aの外縁部にブラケット63の外縁部、背面板55の外縁部、第1壁部61の外縁部をそれぞれカシメによって連結しているので、この連結部の連結に際しても消音器を傷つけてしまうことがなく、また、コストダウンを図ることができ、さらに連結部の剛性を高めることができる。
また、本実施形態の過給機1によれば、コンプレッサ部4(圧縮部)に、前記消音器5を介して空気が流入するように構成されているので、この過給機1自体も良好な消音性能を備えた優れたものとなる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。前述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、前記実施形態では、閉塞部吸音材59、壁部吸音材65、背面側吸音材66をいずれもフェルト材によって形成しているが、これに限定されるものではなく、例えば発泡ウレタン材や発泡ゴム材といった樹脂材料によって各吸音材を形成してもよい。
また、前記実施形態では、環状部52には吸音材を設けていないが、例えば環状部52の内面の、閉塞部53側に吸音材を配設してもよく、このように吸音材を配設することにより、消音器5の消音機能をより高めることができる。
また、前記実施形態では、本発明に係る消音器5を過給機1に設けた形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば遠心圧縮機の吸入口側に設置するようにしてもよい。
1…過給機、2…タービン部、4…コンプレッサ部(圧縮部)、5…消音器、51…流入部、52…環状部、52a…環状板、53…閉塞部、54…排出口、56…空間、57…保持板、58…閉塞板、59…閉塞部吸音材、60…調整部、61…第1壁部、62…第2壁部、62a…連通孔、64…収容空間、65…壁部吸音材、L…中心軸線

Claims (4)

  1. 気体が流入する流入部を有し環状に形成される環状部と、該環状部の中心軸線方向での一方側の開口部を閉塞する閉塞部と、前記中心軸線方向での他方側に向けて前記気体が排出される排出口とを備え、前記排出口から入る音を減衰させる消音器であって、
    前記閉塞部は、貫通孔を有する保持板と、該保持板の前記排出口側と反対の側に配置された閉塞板と、これら保持板と閉塞板との間に挟持された閉塞部吸音材と、を備えて構成され、
    前記保持板と閉塞板とは、それぞれの外縁部でのみ互いに連結されるとともに、該外縁部が前記環状部の環状板に連結固定されていることを特徴とする消音器。
  2. 前記環状部の径方向内側には、前記排出口側から前記閉塞部に向けて突出して設けられ、前記流入部より流入した前記気体の流れの向きを前記閉塞部側に調整する環状の第1壁部と、前記第1壁部の前記閉塞部側の端部と前記排出口の周縁部とにそれぞれ接続して設けられ、前記第1壁部によって流れの向きが調整された前記気体の流れの向きを前記排出口側に調整する環状の第2壁部と、が設けられ、
    前記第1壁部及び前記第2壁部は、前記流入部から流入した前記気体が流れる空間と反対の側に収容空間を形成するとともに、該収容空間に壁部吸音材を収容し、
    前記第2壁部には、前記空間と前記収容空間とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の消音器。
  3. 前記第1壁部には、前記空間と前記収容空間とを連通する連通孔が形成されていないことを特徴とする請求項2記載の消音器。
  4. 内燃機関から排出される燃焼ガスの流動エネルギーを回転駆動力に変換するタービン部と、該タービン部の回転駆動力により駆動され気体を圧縮して前記内燃機関に供給する圧縮部とを備える過給機であって、
    前記圧縮部には、請求項1〜3のいずれか一項に記載の消音器を介して前記気体が流入することを特徴とする過給機。
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