JP2014005197A - セラミックス組成物およびその製造方法、液体噴射ヘッドならびに液体噴射装置 - Google Patents

セラミックス組成物およびその製造方法、液体噴射ヘッドならびに液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 課題のひとつは、焼成温度の低温化を図ると共に、例えば高い圧電特性を有するセラミックス組成物およびその製造方法を提供することにある。
【解決手段】セラミックス組成物は、チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分と、酸化バリウムおよび酸化ホウ素を含む副成分と、を含む。
セラミックス組成物の製造方法は、チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分の原料粉体を準備する工程と、酸化バリウムおよび酸化ホウ素を含む副成分の原料粉体を準備する工程と、前記主成分の原料粉体と前記副成分の原料粉体とを混合して原料混合物を得る工程と、前記原料混合物を焼成する工程と、を含む。
【選択図】 なし

Description

本発明は、セラミックス組成物およびその製造方法、液体噴射ヘッドならびに液体噴射装置に関する。
例えば積層型の圧電アクチュエーターに用いられる圧電体としては、高い圧電特性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が多く用いられている。しかしながら、近年、PZTは鉛を含むため、廃棄物処理等の問題から鉛を含まない鉛フリー圧電体の開発が活発になってきている。しかしながら、通常、鉛フリー圧電体はPZTに比べて圧電定数が小さい。そこで、PZTにより近い圧電定数を持つ圧電体のひとつとしてチタン酸バリウムが検討されている。
ところで、例えば積層型の圧電アクチュエーターは、内部電極を有する。圧電アクチュエーターの圧電体として、チタン酸バリウムを用いる場合、チタン酸バリウムは1200℃以上の高い焼成温度が必要であるため、圧電アクチュエーターを作製する際の焼成温度に耐えるためには使用できる電極材料がかなり限られてしまう。また、例えばチタン酸バリウムの焼成温度を1100℃程度まで低温化できたとしても、銀−パラジウム合金を用いた電極や白金電極などの高価な貴金属を使用する必要があり、生産コストの高騰を招いてしまう。そこで、チタン酸バリウムの焼成温度を低下する技術として、例えば、CuO、ZnOおよびMgOからなる群より選ばれた少なくとも一種とBiとCuOとを副成分として用いたチタン酸バリウム系誘電体磁器組成物が提案されている(特許文献1参照)。ところが、これらの焼成助剤と呼ばれる副成分を用いることで、焼成温度は低温化できるものの、圧電特性が低下する問題が生じる。
特開特開2007−290940号公報
本発明の課題のひとつは、焼成温度の低温化を図ると共に、例えば高い圧電特性を有するセラミックス組成物およびその製造方法を提供することにある。
また、本発明の課題のひとつは、上記セラミックス組成物を用いた圧電アクチュエーター、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置を提供することにある。
本発明にかかるセラミックス組成物は、
チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分と、
酸化バリウムおよび酸化ホウ素を含む副成分と、を含む。
このセラミックス組成物は、焼成温度の低温化を図ると共に、例えば高い圧電特性を有することができる。
本発明のセラミックス組成物において、
前記副成分は、前記主成分に対して、3質量%以上6質量以下の割合で含まれることが
できる。
本発明のセラミックス組成物において、
前記酸化バリウムと前記酸化ホウ素は、両者のモル比(酸化バリウム:酸化ホウ素)が7:3〜4:6であることができる。
本発明のセラミックス組成物において、
前記チタン酸バリウム系セラミックスは、チタン酸バリウムであることができる。
本発明にかかるセラミックス組成物の製造方法は、
チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分の原料粉体を準備する工程と、
酸化バリウムおよび酸化ホウ素を含む副成分の原料粉体を準備する工程と、
前記主成分の原料粉体と前記副成分の原料粉体とを混合して原料混合物を得る工程と、
前記原料混合物を焼成する工程と、
を含む。
この製造方法によれば、焼成温度の低温化を図ると共に、例えば高い圧電特性を有するセラミックス組成物を得ることができる。
本発明のセラミックス組成物の製造方法において、
前記副成分の原料粉体を準備する工程は、
前記酸化バリウムの粉体と前記酸化ホウ素の粉体とを混合して第1混合物を得る工程と、
前記第1混合物を粉砕してメジアン径が0.1μm以上0.5μm以下の第2混合物を得る工程と、を有することができる。
本発明のセラミックス組成物の製造方法において、
前記第2混合物は、針状の粉体を含むことができる。
本発明のセラミックス組成物の製造方法において、
前記原料混合物を焼成する工程は、900℃以上1150℃以下で行われることができる。
本発明のセラミックス組成物の製造方法において、
前記原料混合物を焼成する工程は、900℃以上1000℃以下で行われることができる。
本発明にかかる圧電アクチュエーターは、上記セラミックス組成物を含む。
本発明にかかる液体噴射ヘッドは、上記圧電アクチュエーターを含む。
本発明にかかる液体噴射装置は、上記液体噴射ヘッドを含む。
副成分の製造方法を示すフローチャート図。 実施例1の焼結体サンプル1のSEM像。 実施例1の焼結体サンプル2のSEM像。 実施例1の焼結体サンプル3のSEM像。 比較例1の焼結体サンプル1のSEM像。 比較例1の焼結体サンプル2のSEM像。 実施例2の焼結体サンプル4のSEM像。 実施例2の焼結体サンプル5のSEM像。 実施例2の焼結体サンプル6のSEM像。 実施例2の焼結体サンプル7のSEM像。 実施例3の焼結体サンプル8のSEM像。 副成分のメジアン径を示す図。 副成分に粉砕処理を行わない場合の原料粉体のSEM像。 副成分に粉砕処理を行った場合の原料粉体のSEM像。 本実施形態の圧電アクチュエーターを模式的に示す断面図。 本実施形態の液体噴射ヘッドを模式的に示す斜視図。 本発明実施形態の液体噴射装置を模式的に示す斜視図。
以下、本発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら説明する。
1.セラミックス組成物
本実施形態にかかるセラミックス組成物は、チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分と、酸化バリウムおよび酸化ホウ素を含む副成分と、を含む。
ここで、チタン酸バリウム系セラミックスとは、代表的にはチタン酸バリウム(BaTiO)である。また、チタン酸バリウムの代わりに、チタン酸バリウムを構成するバリウムの一部を30モル%以下のストロンチウム、カルシウムまたはマグネシウムによって置換したものを用いてもよい。また、チタン酸バリウムの代わりに、チタン酸バリウムを構成するチタンの一部を30モル%以下のジルコニウムによって置換したものを用いてもよい。さらに、チタン酸バリウムの代わりに、バリウムの一部およびチタンの一部を上述した元素で置換したものを用いてもよい。これらの置換元素を有するチタン酸バリウムとチタン酸バリウムとを併用することもできる。
副成分は、少なくとも、酸化バリウムおよび酸化ホウ素からなる。副成分は、酸化バリウムおよび酸化ホウ素以外の物質を含むことができる。かかる物質としては、例えば、酸化ビスマスがある。これらの物質は焼結温度を下げる機能を有する。
副成分は、例えば焼結温度を下げる機能を有する。副成分は、前記チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分に対して、好ましくは、3質量%以上6質量%以下、より好ましくは5質量%の割合で含まれる。この範囲で副成分を含むことにより、圧電特性などの特性が十分に優れ、かつ、低い焼結温度でセラミックス組成物を得ることができる。副成分を含まない場合、チタン酸バリウム系セラミックスは、1通常1300℃以上の焼結温度を必要とする。しかしながら、副成分を含むことにより、チタン酸バリウム系セラミックスの焼結温度を、好ましくは900℃〜1150℃、より好ましくは900℃〜1000℃程度に低温化することができる。
副成分を構成する酸化バリウム(BaO)と酸化ホウ素(B)は、両者のモル比(酸化バリウム:酸化ホウ素)が好ましくは7:3〜4:6、より好ましくは5:5である。両者の比がこの範囲にあると、良好な特性、例えば高い圧電特性を有しながら、焼結温度を効果的に低下させることができる。
2.セラミックス組成物の製造方法
本実施形態にかかるセラミックス組成物の製造方法は、チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分の原料粉体を準備する工程と、酸化バリウムおよび酸化ホウ素からなる副成分の原料粉体を準備する工程と、前記主成分の原料粉体と前記副成分の原料粉体とを
混合して原料混合物を得る工程と、前記原料混合物を焼成する工程と、を含む。
図1は、副成分の製造方法の工程を示すフローチャート図である。まず、図1を参照しながら、副成分の原料粉体を準備する工程について説明する。
副成分の原料粉体を準備する工程は、以下の工程を有することができる。
(A)原料粉体の秤量
酸化バリウムの粉体および酸化ホウ素の粉体をそれぞれ両者が所定のモル比となるように秤量する(ステップS1)。酸化バリウム(BaO)と酸化ホウ素(B)のモル比は、上述したように、好ましくは7:3〜4:6、より好ましくは5:5である。
(B)原料粉体の混合
秤量された酸化バリウムの粉体と酸化ホウ素の粉体とを、例えばポットミル装置、ボールミル装置、ミキサー装置などを用いて混合し、第1混合物を得る(ステップS2)。この混合工程では、湿式混合および乾式混合のいずれを用いてもよい。湿式混合を用いる場合には、得られた第1混合物を乾燥する工程をさらに有することができる。
(C)第1混合物の粉砕
第1混合物を粉砕して、好ましくはメジアン径が0.2μm以上0.5μm以下の第2混合物を得る(ステップS3)。この粉砕工程では、例えば遊星ボールミル装置、ビーズミル装置などを用いることができる。この混合工程では、湿式混合および乾式混合のいずれを用いてもよい。湿式混合を用いる場合には、得られた第2混合物を乾燥する工程をさらに有することができる。第2混合物は、後述する実施例からも明らかなように、好ましくは針状の粉体である。第2混合物の粉体が針状の場合は、粉体の形状が粒状や不定形の粉体に比べて、チタン酸バリウム系セラミックスの原料粉体の粒界に入りやすくなることにより、焼成助剤としての機能をより発揮しやすいと考えられる。
このように、第1混合物をさらにサブミクロンサイズに粉砕して第2混合物を得ることにより、第2混合物の粉体の粒径をさらに小さくするとともに、粒径を揃えることができる。このことによって、セラミックス組成物を焼成する温度(焼結温度)をさらに低温化することができ、かつ、緻密で結晶性のよいセラミックス組成物を得ることができる。例えば、焼成温度の点からみると、第1混合物を用いてセラミックス組成物を得る場合には、960℃〜1150℃の焼結温度が望ましい。これに対し、第1混合物をさらに粉砕して第2混合物とすることにより、900℃〜1000℃のより低い焼結温度でセラミックス組成物を得ることができる。以上のことから、この工程を有することが望ましいが、必ずしもこの工程を有しなくともよい。
以上の工程によって副成分の原料粉体が得られる。
チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分の原料粉体を準備する工程では、チタン酸バリウム系セラミックスの原料粉体は仮焼成物であってもよく、あるいは焼成後にチタン酸バリウム系セラミックスを生成する金属酸化物の混合物であってもよい。すなわち、チタン酸バリウム系セラミックスがチタン酸バリウムである場合には、チタン酸バリウムの仮焼成物であってもよく、あるいは酸化チタンと酸化バリウムとの混合物であってもよい。また、チタン酸バリウムの代わりに、チタン酸バリウムを構成するバリウムの一部を30モル%以下のストロンチウム、カルシウムまたはマグネシウムによって置換したものを用いてもよい。この場合、原料粉体は、これらの置換体の仮焼成物であってもよく、あるいは各金属の酸化物の混合物であってもよい。また、チタン酸バリウムの代わりに、チタン酸バリウムを構成するチタンの一部を30モル%以下のジルコニウムによって置換
したものを用いてもよい。この場合、原料粉体は、この置換体の仮焼成物であってもよく、あるいは各金属の酸化物の混合物であってもよい。
チタン酸バリウム系セラミックスの原料粉体は、メジアン径が0.1μm以上1μm以下の粒径に調製されていることができる。このような粒径のチタン酸バリウム系セラミックスの原料粉体を用いることにより、より高密度で均一粒径の焼結体を得ることができる。
本実施形態にかかるセラミックス組成物の製造方法においては、上述したように、チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分の原料粉体と、酸化バリウムおよび酸化ホウ素を含む副成分の原料粉体とを混合して原料混合物を得る工程と、前記原料混合物を焼成する工程と、を有する。
主成分の原料粉体と、副成分の原料粉体とを混合して原料混合物を得る工程は、例えば、ポットミル装置、ボールミル装置、ミキサー装置などを用いて行なうことができる。また、原料混合物の焼成は、上述したように、副成分の原料粉体の製造方法にもよるが、900℃〜1150℃で行うことができる。
本実施形態のセラミックス組成物は、例えば、上記原料混合物を成形、焼成していわゆるバルク状セラミックスを形成する方法、あるいは、上記原料混合物を用いてスラリーを形成し、当該スラリーを用いて成膜、焼成してセラミックス膜を形成する方法などによって得ることができる。
以下に、本実施形態にかかるセラミックス組成物の製造方法の例について説明する。
まず、バルク状セラミックスを形成する場合の例について説明する。
この場合、上述したように、原料混合物を所定の形状に成形し、焼成することで、バルク状のセラミックス組成物を形成することができる。成形および焼成は、例えば1t〜2t/10mmφで加圧しながら、900℃〜1300℃で、1〜2時間で行なうことができる。
また、原料混合物をペレット状などの形状に成形(仮成形)し、かつ焼成(仮焼成)してセラミックス組成物を形成する。仮成形および仮焼成は、例えば1t〜2t/10mmφで加圧しながら、900℃〜1150℃で、1〜2時間で行なうことができる。ついで、必要に応じて、得られたバルク状セラミックス組成物を粉砕して粉体状のセラミックス組成物を形成する。この粉砕工程では、ジェットミル装置などの粉砕装置を用いて、セラミックス粉体のメジアン径を例えばサブミクロン(02μm〜005μm)にすることができる。このようにして得られた粉体状のセラミックス組成物は、粒径が小さく、かつ揃っている。このセラミックス組成物の粉体を用いて公知の方法で成形し、かつ焼成することによってバルク状セラミックス組成物を製造することができる。
ついで、膜状セラミックスを形成する場合の例について説明する。
この場合、上記原料混合物を用いてスラリーを形成し、これを基材に塗布して成膜し、焼成することにより膜状のセラミックス組成物を得ることができる。スラリーは、例えば、以下のように調製される。すなわち、原料混合物と、公知の有機溶剤、バインダー、可塑剤および分散剤などを混合してスラリーを得ることができる。
有機溶剤は、スラリーの粘度安定性を向上させ、有機フィルムなどの基材にスラリーを
薄く塗布するために必要なものである。かかる溶剤としては、スラリー状態からグリーンシートへの乾燥工程で速やかに除去させる必要があるために、沸点は150℃以下で、ケトン系、アルコール系、炭化水素系などが好ましい。ケトン系としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等を挙げることができる。アルコール系としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ter−ブチルアルコール等を挙げることができる。炭化水素系としては、トルエン、キシレン等を挙げることができる。
バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。
可塑剤は、スラリー粘度を安定的に低下させる機能を有する。これらの機能を有することにより、グリーンシートを形成しやすくなる。また、弾性率が大きく、かつ強度の大きい、いわゆる腰のあるグリーンシートを形成することができる。かかる可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、炭素数4〜18のアルコールからなるアルキルエステルであり、好ましくはn−ブチル、イソブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、イソノニル、ドデシル、イソデシル、オレイルアルコール、アミノアルコールからなるジエステルまたはトリエステルを挙げることができる。
スラリーは、必要に応じて少量の分散剤を含むことができる。分散剤は、スラリーの均一分散性を向上させる機能を有する。かかる分散剤は、特に限定されないが、例えば、ジオクチル、グリセリンモノオレエート等のグリセリンエステル、大豆油やパーム油、魚油等の動植物油脂、合成界面活性剤等を挙げることができる。
スラリーは、有機フィルムなどの基材に塗布などによって成膜される。成膜方法としては、例えば、ドクターブレード法、デッィプコート法、スロットダイコート法などを用いることができる。有機フィルムは特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのシートを用いることができる。
基材上に塗布されたスラリーを、例えば公知の方法で乾燥、脱脂することによってグリーンシートを形成し、さらに当該グリーンシートを焼成することによってセラミックス組成物の膜を得ることができる。
3.実施例
3.1.実施例1、比較例1
(1)サンプルの作成
以下の方法により、実施例にかかる複数のセラミックス組成物のサンプルを作成した。
まず、焼結助剤を以下の方法で作成した。すなわち、酸化バリウム(BaO):酸化ホウ素(B)が50:50のモル比になるように各粉体を秤量した。ついで、酸化バリウムの粉体と酸化ホウ素の粉体とエタノールとをポットミルにて48時間にわたって湿式混合を行ない、その後、混合物を大気中で乾燥させることにより副成分(焼結助剤)の原料粉体を得た。
ついで、メジアン径が約0.1μmのチタン酸バリウム(BaTiO)粉体からなる主成分の原料粉体を準備した。
ついで、主成分の原料粉体と、副成分の原料粉体と、バインダーとしてポリビニルアルコール(PVA)とをボールミルを用いて混合し、造粒を行った。このとき、副成分の原
料粉体は、主成分の原料粉体に対して、5質量%であった。その後、直径10mmφで1軸成形を行い、直径10mm、厚さ2mmの成形体を得た。さらに成形体を960℃、1050℃および1150℃でそれぞれ焼成し、3種類の焼結体を得た。そして、得られた各焼結体の表面を研磨処理し、3種類の焼結体サンプルを得た。これらの実施例1にかかる焼結体サンプルを、焼結体サンプル1,2,3という。
また、比較のために、副成分を用いない他は上述した方法と同じ方法で焼結体サンプルを得た。このとき、焼成温度は、950℃および1250℃とした。これらを比較例1の焼結体サンプル1,2とする。
(2)SEMによる観察結果
実施例1の焼結体サンプル1〜3、および比較例1の焼結体サンプル1,2の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察を行った。実施例1の焼結体サンプル1〜3のSEM写真を図2〜図4に示した。また、比較例1の焼結体サンプル1,2のSEM写真を図5および図6に示した。
実施例1の焼結体サンプルによれば、図2〜図4から明らかなように、960℃から1150℃の約200℃の広い温度範囲で、結晶粒子の形状が安定しており、かつ、結晶粒径がほとんど変化しないことが分かる。これに対し、比較例1の焼結体サンプル1と焼結体サンプル2とを比較すると、両者の結晶構造が全く異なることが分かる。
以上のことから、本実施例によれば、通常、結晶粒子の形状や粒径の制御が難しい高温度領域でも、安定した結晶構造のチタン酸バリウム系のセラミックス組成物が得られることが確認された。このことは、広い焼成温度範囲で良好なチタン酸バリウム系のセラミックス組成物が得られることから、焼成温度のマージンを大きくすることができる。
3.2.実施例2、実施例3
(1)サンプルの作成
以下の方法により、実施例2にかかる複数のセラミックス組成物のサンプルを作成した。実施例2は、副成分の原料粉体を得る際に、さらに微粉砕を行う点で、実施例1と相違する。
まず、焼結助剤を以下の方法で作成した。すなわち、酸化バリウム(BaO):酸化ホウ素(B)が50:50のモル比になるように各粉体を秤量した。ついで、酸化バリウムの粉体と酸化ホウ素の粉体と純水とをポットミルにて48時間にわたって湿式混合を行ない、その後、混合物を大気中で乾燥させた。その後、この混合物を遊星ボールミルにて回転数500rpmで4時間にわたって湿式粉砕を行ない、大気乾燥させることでさらに微粉砕された焼結助剤を得た。このようにして得られた副成分の原料粉体は、メジアン径が約0.4μmであった。
ついで、メジアン径が約0.1μmのチタン酸バリウム(BaTiO)粉体からなる主成分の原料粉体を準備した。
ついで、主成分の原料粉体と、副成分の原料粉体と、バインダーとしてポリビニルアルコール(PVA)とをボールミルを用いて混合し、造粒を行った。このとき、副成分の原料粉体は、主成分の原料粉体に対して、3質量%または6質量%であった。その後、直径10mmφで1軸成形を行い、直径10mm、厚さ2mmの成形体を得た。さらに成形体を900℃または960℃で焼成し、4種類の焼結体を得た。そして、得られた各焼結体の表面を研磨処理し、4種類の焼結体サンプルを得た。これらの実施例2にかかる焼結体サンプルを、焼結体サンプル4,5,6,7という。各焼結体サンプル4〜7における副
成分の添加量(質量%)、焼成温度および密度(g/cm)を表1に示す。
また、参考のために、副成分の微粉砕を用いない他は上述した方法と同じ方法で焼結体サンプルを得た。このとき、焼成温度は、900℃とした。この実施例3を焼結体サンプル8とする。
(2)SEMによる観察結果
実施例2の焼結体サンプル4〜7、および実施例3の焼結体サンプル1の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察を行った。実施例2の焼結体サンプル4〜7のSEM写真を図7〜図10に示した。また、実施例3の焼結体サンプル8のSEM写真を図11に示した。
実施例2の焼結体サンプルによれば、図7〜図10から明らかなように、900℃または960℃の低い温度で、結晶粒子が微細かつ均一で良好な結晶構造を有することが確認された。これに対し、副成分の微粉砕を行っていない実施例3の焼結体サンプル8では、焼結体サンプル4に比べて、結晶粒子の均一性が劣ることが確認された。なお、焼結体サンプル8は、焼結体サンプル4と同じ量の副成分が含まれ、焼成温度も同じである。
以上のことから、本実施例2によれば、900℃〜960℃の温度範囲で、微細かつ均一の結晶構造を有するチタン酸バリウム系のセラミックス組成物が得られることが確認された。
(3)密度
実施例2の焼結体サンプル4〜7について、それぞれ、アルキメデス法によって密度(嵩密度)を測定した。その結果を表1に示す。
表1から、実施例2のいずれの焼結体サンプルについても高い密度が得られたことが確認された。チタン酸バリウムの理論密度は、5.8(g/cm)であるから、焼結体サンプル4〜7は、いずれも相対密度が97%以上であった。このことからも、実施例2の焼結体サンプルはいずれも微細で均一な結晶構造であることが分かった。
(4)圧電定数
実施例2の焼結体サンプル4および実施例3の焼結体サンプル8について、それぞれ圧電定数d33を求めた。具体的には、焼結体サンプル4および焼結体サンプル8の研磨面に銀ペーストを塗布し、700℃で焼付けを行った。さらに、こうして得られた評価サンプルをシリコンオイル中で、2kV/mm、3分間で分極処理を行った。そして分極されたサンプルの圧電定数d33をd33メーターで測定した。
その結果、実施例2の焼結体サンプル4では、d33[pC/N]は65であり、実施例3の焼結体サンプル8では、d33[pC/N]は30であった。このことからも、副成分の原
料粉体は、微粉砕を行うことにより、より高い圧電特性が得られることが確認された。
(5)副成分の原料粉体の調製
副成分の原料粉体を作成するにあたって微粉砕がどのような影響を与えるかについて以下の実験を行った。
図12は、酸化バリウムの粉体と酸化ホウ素の粉体との混合物に対して、上述したように、遊星ボールミルによる微粉砕処理を行った際のメジアン径を示す図である。図12において、横軸は粒径(粒子径μm)を示し、縦軸は、頻度(%)と通過分積算(%)を示す。符号a1,b1,c1は頻度を示し、符号a2,b2,c2は通過分積算を示す。
符号a1,a2は、副成分の微粉砕処理を行っていない場合、符号b1,b2は、副成分の微粉砕処理を3時間にわたって行った場合、符号c1,c2は、副成分の微粉砕処理を4時間にわたって行った場合の頻度(%)および通過分積算(%)をそれぞれ示す。図12から、副成分の微粉砕処理を行うことにより、副成分の粒子径が小さくなるとともに揃うことが分かった。また、副成分は、メジアン径が0.1μm以上0.5μm以下であることが望ましいことが確認された。
また、図13および図14に、副成分の微粉砕の有無による粉体の形状の違いを示す。図13は、遊星ボールミルによる微粉砕を行わなかったときの原料粉体のSEM写真である。図14は、遊星ボールミルによる微粉砕を行ったときの原料粉体のSEM写真である。図13から分かるように、この原料粉体は不定形をなしている。これに対し、遊星ボールミルによる微粉砕を行ったときの原料粉体は、図14に示すように、針状をなしている。ここで、「針状」とは、図14に示すように、細長い形状をなし、径よりも長さが
2倍から10倍程度に長い形状をいう。このように、副成分の原料粉体の微粉砕を行うことにより、微粉砕後の粉体の形状が針状となることが確認された。副成分の原料粉体が針状となることにより、主成分の原料粉体間に副成分の原料粉体がより入り込みやすくなり、副成分としての機能がより高まるものと推測される。
4.圧電アクチュエーター
次に、上述したスラリーを用いて形成される積層型の圧電アクチュエーターについて述べる。例えば図15に示すように、積層型の圧電アクチュエーター100は、圧電体膜32と、第1電極膜34と、第2電極膜36とが交互に積層されている。さらに、圧電アクチュエーター100は、積層体の外周に、第1電極膜34と接続される第1外部電極38と、第2電極膜36と接続される第2外部電極40とを有する。
圧電アクチュエーターは、例えば以下の方法で製造される。
まず、前述した方法により、本実施形態にかかるセラミックス組成物の原料粉体を含むスラリーを準備する。ついで、スラリーを用いて基材上に塗膜を形成する。スラリーおよびその塗布方法については、既に述べたので詳細な記載を省略する。
ついで、60℃〜100℃で熱処理することにより、前記塗膜を乾燥、脱脂してグリーンシートを形成する。ついで、グリーンシートの上にスクリーン印刷法などで電極膜を形成する。
さらに、前記塗膜を熱処理(乾燥、脱脂)してグリーンシートを形成する工程と、前記電極膜を形成する工程と、を繰り返して、グリーンシートと電極膜とが積層された積層体を形成する。ついで、基材を除去した後、前記積層体をプレス機等によって加圧する。加圧は、静水圧プレス、金型プレス等によって行うことができる。これによって、複数の重
なり合ったグリーンシートが圧着される。ついで、前記積層体を900℃〜1150℃で焼成し、グリーンシートを結晶化して圧電体膜を形成する。
このようにして得られた積層体を所定の形状に切断して積層体セラミックスチップを形成する。積層体セラミックスチップは、図15に示すように、圧電体膜32と、第1電極膜34と、第2電極膜36とが交互に積層されている。積層体セラミックスチップの外周に、第電極膜34と接続される第1外部電極38と、第2電極膜36と接続される第2外部電極40が形成される。
以上のようにして、圧電アクチュエーター100が形成される。なお、図示の例では、圧電体膜32が6層であるが、圧電体膜の数は、適宜選択できる。
5. 液体噴射ヘッド
次に、本実施形態に係る液体噴射ヘッドについて説明する。本実施形態に係る液体噴射ヘッドは、本発明に係る圧電アクチュエーターを有する。以下、上述した圧電アクチュエーター100を用いた例について説明する。図16は、本実施形態に係る液体噴射ヘッド400の分解斜視図である。
液体噴射ヘッド400は、図16に示すように、圧電アクチュエーター100と、圧力室410と、ノズルプレート420と、振動板430と、を有することができる。
圧力室410は、ノズルプレート420上に形成されている。圧力室410は、ノズルプレート420の開口部421に連通して形成されている。圧力室410は、圧力室基板412によって区画されている。圧力室基板412は、例えば、ニッケル、銅、シリコンからなる。圧力室410は、図16に示すように、供給路440を介してリザーバ450と連通していることができる。リザーバ450は、供給路440を介して圧力室410に液体を供給することができる。リザーバ450には、貫通孔(図示せず)が形成されており、貫通孔を通って外部からリザーバ450内に液体が供給される。
振動板430は、圧力室410上および圧力室基板412上に形成されている。振動板430の材質としては、圧電アクチュエーター100によって変形できれば特に限定されず、プラスチック、金属などを用いることができる。より具体的には、振動板430は、例えば、ニッケルなどの金属膜、ポリイミドなどの高分子材料膜、二酸化ジルコニウムや二酸化シリコンなどの絶縁膜からなる。振動板430は、圧電アクチュエーター100によって振動(変位)することができる。振動板430は、高弾性領域432を有してもよい。高弾性領域432を有することにより、圧電アクチュエーター100の変形による圧力を振動板430に効率的に伝達することができる。
圧電アクチュエーター100は、振動板430上に形成されている。圧電アクチュエーター100は、図示はしないが、接着剤などを介して、振動板430上に形成されていてもよい。圧電アクチュエーター100は、与えられる電気信号にしたがって、振動板430を上下方向に振動(変位)させることができる。圧電アクチュエーター100は、複数の電極と複数の圧電体が交互に積層された構造を有する。圧電アクチュエーター100の電極の延びる方向は、振動板430の振動方向に対して垂直(縦モード)である。圧電アクチュエーター100の上部は、固定基板(図示せず)に固定されている。圧電アクチュエーター100の電極である金属膜34,36(図15参照)は、例えばケーブル(図示せず)によって、外部駆動回路と接続されている。圧電アクチュエーター100の詳細は上述されているため、省略する。
次に、本実施形態に係る液体噴射ヘッド400の製造方法について、図面を参照しなが
ら説明する。
液体噴射ヘッド400の製造方法は、まず、図16に示すように、ノズルプレート420上に圧力室基板412を形成する。圧力室基板412は、例えば、電鋳法により形成されてもよい。具体的には、ノズルプレート420上に所定の形状を有するレジスト層(図示しない)を形成し、めっきを行うことにより、圧力室基板412を形成する。レジスト層を除去することにより、圧力室410、供給路440、リザーバ450を形成することができる。
図16に示すように、圧力室410上および圧力室基板412上に振動板430を形成する。振動板430は、例えば、めっき法により形成された金属膜を、接着することにより形成されてもよい。次に、振動板430上に圧電アクチュエーター100を形成する。圧電アクチュエーター100は上述された本実施形態に係る圧電アクチュエーターの製造方法で形成された後、振動板430上に接着されてもよい。
以上の工程により、液体噴射ヘッド400を製造することができる。
6. 液体噴射装置
次に、本実施形態に係る液滴噴射装置について説明する。本実施形態に係る液滴噴射装置は、本発明に係る液体噴射装置を有する。ここでは、本実施形態に係る液滴噴射装置1000がインクジェットプリンターである場合について説明する。図17は、本実施形態に係る液滴噴射装置1000を模式的に示す斜視図である。
液滴噴射装置1000は、ヘッドユニット1030と、駆動部1010と、制御部1060と、を含む。また、液滴噴射装置1000は、装置本体1020と、給紙部1050と、記録用紙Pを設置するトレイ1021と、記録用紙Pを排出する排出口1022と、装置本体1020の上面に配置された操作パネル1070と、を含むことができる。
ヘッドユニット1030は、例えば、上述した液体噴射装置400から構成されるインクジェット式記録ヘッド(以下単に「ヘッド」ともいう)を有する。ヘッドユニット1030は、さらに、ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ1031と、ヘッドおよびインクカートリッジ1031を搭載した運搬部(キャリッジ)1032と、を備える。
駆動部1010は、ヘッドユニット1030を往復動させることができる。駆動部1010は、ヘッドユニット1030の駆動源となるキャリッジモータ1041と、キャリッジモータ1041の回転を受けて、ヘッドユニット1030を往復動させる往復動機構1042と、を有する。
往復動機構1042は、その両端がフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸1044と、キャリッジガイド軸1044と平行に延在するタイミングベルト1043と、を備える。キャリッジガイド軸1044は、キャリッジ1032が自在に往復動できるようにしながら、キャリッジ1032を支持している。さらに、キャリッジ1032は、タイミングベルト1043の一部に固定されている。キャリッジモータ1041の作動により、タイミングベルト1043を走行させると、キャリッジガイド軸1044に導かれて、ヘッドユニット1030が往復動する。この往復動の際に、ヘッドから適宜インクが吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
制御部1060は、ヘッドユニット1030、駆動部1010および給紙部1050を制御することができる。
給紙部1050は、記録用紙Pをトレイ1021からヘッドユニット1030側へ送り込むことができる。給紙部1050は、その駆動源となる給紙モータ1051と、給紙モータ1051の作動により回転する給紙ローラ1052と、を備える。給紙ローラ1052は、記録用紙Pの送り経路を挟んで上下に対向する従動ローラ1052aおよび駆動ローラ1052bを備える。駆動ローラ1052bは、給紙モータ1051に連結されている。制御部1060によって供紙部1050が駆動されると、記録用紙Pは、ヘッドユニット1030の下方を通過するように送られる。
ヘッドユニット1030、駆動部1010、制御部1060および給紙部1050は、装置本体1020の内部に設けられている。
液滴噴射装置1000は、本発明に係る圧電アクチュエーターの製造方法によって製造された圧電アクチュエーター00を有することができる。本発明に係る圧電アクチュエーターの製造方法によれば、上述のように、小型化された圧電アクチュエーター100を得ることができる。そのため、小型化された圧電アクチュエーター100を有した液滴噴射装置1000を得ることができる。
なお、上述した例では、液滴噴射装置1000がインクジェットプリンターである場合について説明したが、本発明のプリンタは、工業的な液体吐出装置として用いられることもできる。この場合に吐出される液体(液状材料)としては、各種の機能性材料を溶媒や分散媒によって適当な粘度に調整したもの、または、メタルフレーク等を含むものなどを用いることができる。
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
32 圧電体膜、34 第1電極膜、36 第2電極膜、100 圧電アクチュエーター、400 液滴噴射ヘッド、410 圧力室、420 ノズルプレート、430 振動板、1000 液体噴射装置。

Claims (7)

  1. チタン酸バリウム系セラミックスからなる主成分の原料粉体を準備する工程と、
    酸化バリウムおよび酸化ホウ素を含む副成分の原料粉体を準備する工程と、
    前記主成分の原料粉体と前記副成分の原料粉体とを混合して原料混合物を得る工程と、
    前記原料混合物を焼成する工程と、
    を含み、
    前記副成分の原料粉体を準備する工程は、
    前記酸化バリウムの粉体と前記酸化ホウ素の粉体とを混合して第1混合物を得る工程と、
    前記第1混合物を粉砕してメジアン径が0.1μm以上0.5μm以下の第2混合物を得る工程と、を有する、セラミックス組成物の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記第2混合物は、針状の粉体を含む、セラミックス組成物の製造方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記原料混合物を焼成する工程は、900℃以上1150℃以下で行われる、セラミックス組成物の製造方法。
  4. 請求項3において、
    前記原料混合物を焼成する工程は、900℃以上1000℃以下で行われる、セラミックス組成物の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセラミック組成物の製造方法により製造されることを特徴とするセラミック組成物。
  6. 請求項5に記載のセラミック組成物を具備することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項6に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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