JP2011006307A - 圧電磁器組成物、圧電素子、及び発振子 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い周波数定数(Fr・t)を有するとともに、焼成温度の変動に伴う周波数定数(Fr・t)の変化を十分に抑制することが可能な圧電磁器組成物を提供すること。
【解決手段】本発明の圧電磁器組成物は、PZT系のペロブスカイト型酸化物からなる第1の粒子と、第1の粒子の間にZrOからなる第2の粒子とを含有し、第2の粒子の平均粒径は第1の粒子の平均粒径よりも小さく、ZrOの分散値が0.23〜1.33である。
【選択図】なし

Description

本発明は、圧電磁器組成物、圧電素子、及び発振子に関する。
圧電磁器組成物は、外部から圧力を受けることによって電気分極を起こす圧電効果と、外部から電界を印加されることにより歪みを生じる逆圧電効果とを有するため、電気エネルギーと機械エネルギーとの相互変換を行うための材料として用いられる。このような圧電磁器組成物は、発振子(レゾネータ)、フィルタ、センサ、アクチュエータ、着火素子又は超音波モーター等の多種多様な製品で使用されている(例えば特許文献1参照)。
このような圧電磁器組成物には、PZT系(PbTiO−PbZrO固溶体)やPbTiO系のペロブスカイト型酸化物に、様々な副成分を添加することにより、特性の改善が図られている。例えば、特許文献1では、PbTiO系のペロブスカイト型酸化物に、Nb及びMnOを添加することによって、共振周波数の温度特性を向上させることが提案されている。
特開2000−1367号公報
ところで、例えば、16〜60MHz程度の厚み縦3次高調波振動モードを利用した発振子にも、圧電磁器組成物を含む圧電素子が用いられているが、このような発振子では、発振周波数が30MHz以上になると、圧電素子の厚みが薄くなり、ラップ工程などの加工時において圧電素子に割れが発生しやすくなってしまう。このため、共振周波数Fr(Hz)と圧電素子の厚みt(m)との積である周波数定数(Fr・t)を高くして加工時の割れの発生を抑制することが求められる。
一方で、周波数定数(Fr・t)は、圧電素子を製造する際の焼成工程において、焼成温度が変わると変動してしまうため、焼成温度の変動に伴う周波数定数(Fr・t)の変化を十分に抑制することが可能な圧電磁器組成物が求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高い周波数定数(Fr・t)を有するとともに、焼成温度の変動に伴う周波数定数(Fr・t)の変化を十分に抑制することが可能な圧電磁器組成物を提供することを目的とする。また、高い周波数定数(Fr・t)を有するとともに、周波数定数(Fr・t)のばらつきが十分に低減された圧電素子、及び該圧電素子を備える発振子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、PZT系のペロブスカイト型酸化物からなる第1の粒子と、第1の粒子の間にZrOからなる第2の粒子とを含有し、第2の粒子の平均粒径は第1の粒子の平均粒径よりも小さく、ZrOの分散値が0.23〜1.33である圧電磁器組成物を提供する。
上記本発明の圧電磁器組成物は、PZT系のペロブスカイト型酸化物からなる第1の粒子間に、第1の粒子よりも平均粒径が小さく、且つZrOが特定の分散値となるように分散されたZrOからなる第2の粒子を含有することから、高い周波数定数(Fr・t)を有するとともに、焼成温度の変動に伴う周波数定数(Fr・t)の変化を十分に抑制することが可能な圧電磁器組成物を提供することができる。このような圧電磁器組成物は、焼成炉内の温度バラつきによって焼成温度の変動を回避することが困難な量産スケールでの圧電素子の製造に特に有用である。
本発明の圧電磁器組成物は、全体として下記一般式(1)の組成を有することが好ましい。
(PbαLnβMeγ)(Ti1−(x+y+z)ZrMnNb)O (1)
上記式(1)中、Lnはランタノイド元素、Meはアルカリ土類金属元素をそれぞれ示し、α、β、γは、0.900≦α+β+γ≦0.975を満たし、xは0.125≦x≦0.300、yは0.020≦y≦0.050、zは0.040≦z≦0.070をそれぞれ満たす。
上記組成は、第1の粒子に含まれるPZT系のペロブスカイト型酸化物と、第2の粒子に含まれるZrOとを併せた組成である。本発明の圧電磁器組成物は、上記組成とすることによって、周波数定数(Fr・t)を一層高くしつつ、Qmaxや発振周波数の温度特性に優れた圧電磁器組成物とすることができる。なお、Qmaxとは、位相角の最大値をθmax(単位:deg)としたときのtanθmaxであり、換言すれば、Xをリアクタンス、Rをレジスタンスとしたときの共振周波数frと反共振周波数faとの間におけるQ(=|X|/R)の最大値である。
本発明では、上述の圧電磁器組成物からなる基板を有する圧電素子を提供する。本発明の圧電素子は、上述の特徴を有する圧電磁器組成物からなる基板を有していることから、高い周波数定数(Fr・t)を有するとともに、周波数定数(Fr・t)のばらつきを十分に低減することができる。
本発明ではまた、上述の圧電素子と電極とを備える発振子を提供する。本発明の発振子は、上述の特徴を有する圧電素子を備えていることから、高い周波数定数(Fr・t)を有するとともに、周波数定数(Fr・t)のばらつきを十分に低減することができる。
本発明によれば、高い周波数定数(Fr・t)を有するとともに、焼成温度の変動に伴う周波数定数(Fr・t)の変化を十分に抑制することが可能な圧電磁器組成物を提供することができる。また、高い周波数定数(Fr・t)を有するとともに、周波数定数(Fr・t)のばらつきが十分に低減された圧電素子、及び該圧電素子を備える発振子を提供することができる。
本発明の発振子の好適な実施形態を示す斜視図である。 図1に示す発振子の分解斜視図である。
以下、場合により図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の発振子の好適な実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示す発振子の分解斜視図である。図1の発振子100は、圧電素子10と、天板20と、ベース基板40と、端子電極41〜43、第1の空洞層21、第1の封止層22、第2の空洞層31及び第2の封止層32を有する。
端子電極41〜43は、ベース基板40、第2の封止層32、第2の空洞層31、圧電基板11、第1の空洞層21、第1の封止層22及び天板20がこの順で積層された組立体の両側面に、互いに所定間隔を隔てて、それぞれ帯状に形成されている。
図2に示すように、圧電素子10は、直方体状の圧電基板11と、該圧電基板11の対向する面の中央部分にそれぞれ設けられた第1の振動電極12及び第2の振動電極13とを有する。第1の振動電極12と第2の振動電極13とに挟まれた領域は振動部となる。
圧電素子10は、第1の振動電極12が設けられた面上に、第1の振動電極12に連結された2つの第1のリード電極14を有している。2つの第1のリード電極14は、それぞれ、第1の振動電極12から、第1の振動電極12が設けられた面の角に向かって伸びており、該面の対向する隅部を覆っている。また、隅部を覆う第1のリード電極14上には端部電極16が設けられており、端部電極16は、第1のリード電極14によって、第1の振動電極12と電気的に導通している。第1のリード電極14及び端部電極16は、組み立て体の側面に一部が露出するように設けられる。
また、圧電素子10は、第2の振動電極13が設けられた面上に、第2の振動電極13に連結された2つの第2のリード電極15を有している。2つの第2のリード電極15は、それぞれ、第2の振動電極13から、第1の振動電極13が設けられた面の角に向かって伸びており、該面の対向する隅部を覆っている。また、隅部を覆う第2のリード電極15上には端部電極17が設けられており、端部電極17は、第2のリード電極15によって、第2の振動電極13と電気的に導通している。第2のリード電極15及び端部電極17は、組み立て体の側面に一部が露出するように設けられる。なお、端部電極16は、圧電基板11の一端側に設けられており、端部電極17は、圧電基板11の他端側に設けられている。
第1の端子電極41は、第1のリード電極14が露出している側面上に形成され、第1のリード電極14と接続されている。また、第2の端子電極42は、第2のリード電極15が露出している側面上に形成され、第2のリード電極15と接続されている。一方、第3の端子電極43は、アース電極として用いられる。
第1の振動電極12、第2の振動電極13、第1のリード電極14及び第2のリード電極15は、いずれも公知の方法によって作製可能であり、例えばスパッタ等の薄膜技術、又はペースト等を用いた厚膜技術を用いることによって形成することができる。
圧電素子10の一方面上には、第1の空洞層21、第1の封止層22及び天板20がこの順で積層されている。具体的には、第1の空洞層21の一方面が圧電素子10に接着され、第1の封止層22の一方面が第1の空洞層21の他方面に接着され、天板20が第1の封止層22の他方面に接着されている。天板20を設けることによって、第1の空洞層21及び第1の封止層22を保護し、発振子100の強度を向上させることができる。
圧電素子10の他方面上には、第2の空洞層31、第2の封止層32及びベース基板40がこの順で積層されている。具体的には、第2の空洞層31の一方面が圧電素子10に接着され、第2の封止層32の一方面が第2の空洞層31の他方面に接着され、ベース基板40が第2の封止層32の他方面に接着されている。ベース基板を設けることによって、発振子100の機械的強度を一層高くすることができる。
発振子100は、例えば、プリント基板上に実装されて用いられる。この発振子100における圧電基板11は、本発明の一実施形態に係る圧電磁器組成物からなる。本実施形態の圧電磁器組成物は、PZT系のペロブスカイト型酸化物からなる複数のPZT系粒子(第1の粒子)を主成分(主相)として含有し、複数のZrO粒子(第2の粒子)を副成分(異相)として含有する。すなわち、ZrO粒子は、焼結体を構成する圧電磁器組成物中に分散して存在しており、主にPZT(チタン酸ジルコン鉛)系粒子の粒界に存在している。
ZrO粒子の平均粒径は、PZT系粒子の平均粒径よりも小さく、好ましくは0.1〜3μmであり、より好ましくは0.2〜2μmであり、さらに好ましくは0.3〜1μmである。PZT系粒子よりもZrO粒子の平均粒径を小さくすることによって、Qmaxを維持しつつ周波数定数(Fr・t)を向上させることが可能となり、加工時における割れ等の発生を十分に抑制することができる。一方、PZT系粒子の平均粒径は、好ましくは1〜10μmであり、より好ましくは1〜5μmであり、さらに好ましくは1〜3μmである。ZrO粒子及びPZT系粒子の平均粒径を上述の範囲とすることによって、加工時における圧電素子の割れの発生を一層抑制することが可能となる。
ZrO粒子の平均粒径は、圧電磁器組成物からなる焼結体の断面を鏡面加工した後、当該断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、インターセプト法により算出して求めることができる。PZT系粒子の平均粒径は、焼結体の断面を鏡面加工して、サーマルエッチング又はケミカルエッチングで前処理を施した後、SEMで前処理を施した断面を観察して求めることができる。
ZrO粒子及びPZT系粒子の平均粒径は、焼結体作製時の焼成温度、焼成時間を変更すること、又は焼結体の原料組成を変えることによって調整することができる。また、原料として粒径の小さいZrOを用いることによって、焼結体におけるZrO粒子の平均粒径を小さくすることができる。
焼結体中におけるZrOの分散値は0.23〜1.33であり、高い周波数定数と、焼成温度の変動に伴う周波数定数(Fr・t)のばらつき低減とを高水準で両立させる観点から、好ましくは0.4〜1.0であり、より好ましくは0.5〜0.7である。本実施形態の圧電磁器組成物からなる焼結体は、ZrOの分散値が上述の範囲となるように、焼結体中にZrO粒子が分散している。なお、ZrOの分散値が1.33を超えると分極し難くなり、0.23未満になると焼成温度の変化に伴う周波数定数の変動を抑制することができない
ZrOの分散値は、以下の方法で求めることができる。焼結体の断面を鏡面加工し、鏡面加工した表面のEPMA分析(倍率:2000倍)を行う。51.2μm四方の測定視野を256×256=65536の領域に分割し、それぞれの領域におけるZrのX線強度を測定する。このX線強度の標準偏差と平均値を求め、標準偏差を平均値で割ることによって、分散値を求めることができる。
ZrOの分散値は、出発原料の粒度、出発原料の混合方法や混合時間、微粉砕方法や微粉砕時間、又は焼結体作製時の焼成温度や焼成時間を変更すること、或いは焼結体の原料組成を変えることによって調整することができる。
焼結体におけるZrO粒子の含有量に特に制限はなく、例えば0.5〜5質量%とすることができる。焼結体を構成する圧電磁器組成物は、全体として上記一般式(1)の組成を有することが好ましい。
一般式(1)中、Lnは、ランタノイド元素であり、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を示す。これらのランタノイド元素の中でも、Lnとしては、特にLa、Pr、Ho、Gd、Sm及びErから選ばれる少なくとも1種の元素を含むことが好ましく、Laを含むことがより好ましい。また、一般式(1)中、Meは、アルカリ土類金属元素であり、Sr、Ba及びCaからなる群より選ばれる少なくとも1種を表す。これらの元素の中でも、MeとしてはSrが好ましい。
上記一般式(1)において、α、β、γは0.975未満の正の値であり、αは0.85≦α<0.975を満たすことが好ましい。αが0.85未満であると、圧電磁器組成物の抵抗率が低下し易くなるため、圧電素子の製造時において分極し難くなる傾向がある。また、αが0.975以上になると、Qmaxが小さくなる傾向がある。αを上記範囲内とすることによって、これらの傾向を抑制することができる。同様の観点から、上記式(1)において、αは0.85≦α≦0.95を満たすことがより好ましい。
上記一般式(1)において、βは0<β≦0.08を満たすことが好ましい。βが0であると圧電磁器組成物の焼結性が低下する傾向があり、βが0.08を超えると、キュリー温度が低下し、圧電素子が加熱された際に脱分極し易くなる傾向がある。βを上記範囲内とすることによって、これらの傾向を抑制することができる。同様の観点から、βは0.02≦β≦0.06を満たすことがより好ましい。
上記式(1)において、γは0<γ≦0.05を満たすことが好ましい。γが0であると、十分に高い周波数定数が損なわれる傾向があり、γが0.05を超えると、キュリー温度が低下し、圧電素子が加熱された際に脱分極し易くなる傾向がある。γを上記範囲内とすることによって、これらの傾向を抑制することができる。同様の観点から、γは0.002≦γ≦0.045を満たすことがより好ましく、0.003≦γ≦0.02を満たすことがさらに好ましい。
上記一般式(1)において、α、β、γは、0.900≦α+β+γ≦0.975を満たす。これによって、本実施形態の圧電磁器組成物は上述の特性をバランスよく満足することができる。同様の観点から、α、β、γは、0.910≦α+β+γ≦0.975を満たすことが好ましく、0.920≦α+β+γ≦0.970を満たすことがより好ましい。
上記一般式(1)において、xは0.125≦x≦0.300を満たす。xが0.125未満であると、発振周波数Fの温度特性が低下する傾向があり、xが0.300を超えると、キュリー温度が低下し、圧電素子10が加熱された際に脱分極し易くなる傾向がある。xを上記範囲内とすることによって、これらの傾向を抑制できる。同様の観点から、xは0.13≦x≦0.25であることが好ましく、0.15≦x≦0.20であることがより好ましい。なお、xが0.125を超えると、上記一般式(1)で示される圧電磁器組成物において、Pb、Ln及びTiの酸化物に由来する部分の質量に対するZrOの比率が5質量%を超えることとなり、圧電磁器組成物中におけるZrO粒子の含有量を多くすることができる。
上記一般式(1)において、yは0.020≦y≦0.050を満たす。yが0.020未満ではQmaxが小さくなる傾向がある。また、yが0.050を超えると、圧電磁器組成物の抵抗率が低下し易くなるため、圧電素子10の製造時において圧電磁器組成物へ圧電性を付与するための分極処理がし難くなる傾向がある。yを上記範囲内とすることによってこれらの傾向を抑制することができる。同様の観点から、0.030≦y≦0.045であることが好ましい。
上記一般式(1)において、zは0.040≦z≦0.070を満たす。zが0.040未満であると圧電素子の焼結性が低下する傾向がある。zが0.070を超えると、抵抗率が高くなり過ぎて、熱衝撃試験による特性劣化が大きくなる傾向がある。zを上記範囲内とすることによって、これらの傾向を抑制できる。同様の観点から、0.050≦z≦0.070であることが好ましい。
圧電磁器組成物は、上記一般式(1)に含まれる元素以外の元素を、化合物又は単体の形態で不純物又は微量添加物として含有していてもよい。このような化合物としては、例えば、Na、Al、Si、P、K、Fe、Cu、Zn、Hf、Ta又はWの酸化物が挙げられる。なお、本実施形態の圧電磁器組成物がこれらの酸化物等を含有する場合、圧電磁器組成物における各酸化物の含有率の合計は、各元素を酸化物に換算して、圧電磁器組成物全体の0.3質量%以下であることが好ましい。すなわち、圧電磁器組成物の主成分、具体的には全体の99.7質量%以上が一般式(1)で表される組成を有することが好ましい。この場合、実質的に、圧電磁器組成物が一般式(1)で表される組成を有することとなる。
本実施形態の発振子100は、圧電素子10が上述の圧電磁器組成物からなる圧電基板11を有しているため、この発振子100を厚み縦振動の三次高調波モードを利用する発振子として発振回路に用いたときに、周波数定数を高くしつつ、焼成温度の変動に伴う周波数定数のばらつきを十分に低減することができる。また、十分に高いQmaxと良好な発振周波数Fの温度特性を有する発振子100とすることができる。
次に、本実施形態に係る発振子100の製造方法の一例を説明する。この製造方法は、圧電基板11の原料粉末を造粒する造粒工程と、この原料粉末をプレス成形して仮成形体を形成し、成形体を焼成して焼結体を作製する焼結工程と、焼結体を分極処理して圧電基板11を形成する分極工程と、圧電基板11に対して電極を形成して圧電素子10を得る工程と、圧電素子10、空洞層21,31、封止層22,32、天板20、及びベース基板40を積層して発振子100を作製する積層工程とを有する。以下、各工程の詳細について以下に説明する。
造粒工程では、まず圧電磁器組成物を調製するための出発原料を準備する。出発原料としては、上記一般式(1)で表される圧電磁器組成物を構成する各元素の酸化物、又は焼成後にこれらの酸化物になる化合物(炭酸塩、水酸化物、シュウ酸塩若しくは硝酸塩等)を使用することができる。具体的な出発原料としては、PbO、ランタノイド元素の化合物(例えば、La,La(OH)等)、アルカリ土類金属元素の化合物(例えば、SrCO、BaCO、CaCO等)、TiO,ZrO、MnO又はMnCO、Nb等を使用すればよい。これらの各出発原料を、焼成後において上記一般式(1)で表される組成を有する圧電磁器組成物が形成されるような質量比で配合し、ボールミル等により湿式混合する。ここで、ZrO粉末の平均粒径は、他の原料よりも小さいことが好ましく、具体的には、好ましくは0.1〜5μmであり、より好ましくは0.3〜3μmであり、さらに好ましくは0.5〜2μmである。ZrO粉末以外の原料粉末の平均粒径はZrO粉末よりも大きいことが好ましく、例えば0.5〜10μmである。
次に、湿式混合して得られた混合原料を仮成形して仮成形体を形成し、この仮成形体を仮焼成する。この仮焼成によって、上述の圧電磁器組成物を含有する仮焼成体が得られる。仮焼成温度は、700〜1050℃であることが好ましく、仮焼成時間は1〜3時間程度であることが好ましい。仮焼成温度が低過ぎると、仮成形体において化学反応が十分に進行しない傾向があり、仮焼成温度が高過ぎると、仮成形体が焼結し始めるため、その後の粉砕が困難となる傾向がある。また、仮焼成は、大気中で行ってもよく、また大気中よりも酸素分圧が高い雰囲気又は純酸素雰囲気で行ってもよい。また、湿式混合された出発原料を、仮成形することなくそのまま仮焼成してもよい。
続いて、得られた仮焼成体をスラリー化してボールミル等で微粉砕(湿式粉砕)した後、スラリーを乾燥することにより微粉末を得る。得られた微粉末に必要に応じてバインダーを添加して、原料粉末を造粒する。なお、仮焼成体をスラリー化するための溶媒としては、水、エタノールなどのアルコール、又は水とエタノールとの混合溶媒等を用いることが好ましい。また、微粉末に添加するバインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールに分散剤を添加したもの、又はエチルセルロースなど、一般的に用いられる有機バインダーを挙げることができる。
焼結工程では、造粒した原料粉末をプレス成形することにより成形体を形成する。プレス成形する際の加重は、例えば100〜400MPaとすればよい。
続いて、得られた成形体に脱バインダー処理を施す。脱バインダー処理は、300〜700℃の温度で0.5〜5時間程度行うことが好ましい。また、脱バインダー処理は、大気中で行ってもよく、また大気よりも酸素分圧が高い雰囲気又は純酸素雰囲気で行ってもよい。
脱バインダー処理後、成形体を焼成することによって、上記一般式(1)で表される組成を有する圧電磁器組成物を含む焼結体を得る。焼成温度は1150〜1300℃程度とすればよく、焼成時間は1〜8時間程度とすればよい。なお、成形体の脱バインダー処理と焼成とは連続して行ってもよく、別々に行ってもよい。
分極工程では、まず、焼結体を薄板状に切断し、これをラップ研磨して表面加工する。焼結体の切断に際しては、カッター、スライサー又はダイシングソー等の切断機を用いて行うことができる。表面加工後、薄板状の焼結体の互いに対向する表面上に、分極処理用の仮電極を形成する。仮電極を構成する導電材としては、塩化第二鉄溶液によるエッチング処理によって容易に除去できることから、Cuが好ましい。仮電極の形成には、真空蒸着法やスパッタリングを用いることが好ましい。
分極処理用の仮電極を形成した薄板状の焼結体に対して分極電界を印加して分極処理を施す。分極処理の条件は、焼結体が含有する圧電磁器組成物の組成に応じて適宜決定すればよく、例えば、分極処理される焼結体の温度を50〜250℃、分極電界を印加する時間を1〜30分間、分極電界の大きさを焼結体の抗電界の0.9倍以上とすることができる。
分極処理後、エッチング処理などにより焼結体の表面上に形成された仮電極を除去する。そして、焼結体を所望の素子形状となるように切断して圧電基板11を形成する。この圧電基板11に振動電極である第1の振動電極12及び第2の振動電極13、第1のリード電極14及び第2のリード電極15、並びに端部電極16,17を形成することによって、本実施形態の圧電素子10を得ることができる。なお、各電極は、真空蒸着法、スパッタリング又はめっき法などによって形成することができる。
積層工程では、空洞層21,31、封止層22,32、天板20、及びベース基板40を準備する。これらは、市販品を購入してもよいし、公知の方法で作製してもよい。例えば、空洞層及び封止層としては、主成分としてエポキシ樹脂を含有するものを、天板20及びベース基板40としては主成分としてアルミナ、ステアタイト、フォルステライト、窒化アルミニウム又はムライト製を含有するものを用いることができる。これらを、図2に示すような順番で積層し、必要に応じて接着剤を用いて互いに接着することにより、図1に示すような発振子100を得ることができる。
本実施形態の発振子100に備えられる圧電基板11における金属元素の比率は、出発原料に含まれる金属元素の配合比と同等である。したがって、出発原料の配合比率を調整することによって、所望の組成を有する焼結体からなる圧電基板11を得ることができる。この焼結体に含まれる圧電磁器組成物は、ペロブスカイト型酸化物であるPZT系粒子と、ZrOの分散値が所定の値となるように、PZT系粒子の粒界に分散されたZrO粒子とを含有しており、当該ZrO粒子の平均粒径がペロブスカイト型酸化物粒子の平均粒径よりも小さくなっている。このような微細構造を有する圧電磁器組成物は、焼成工程において、複数の焼結体を同時に焼成して製造する場合に、焼成炉内に温度分布が生じていても、得られる圧電素子間の周波数定数のバラつきを十分に低減することが可能であり、周波数定数の高い圧電素子及び発振子を安定的に製造することができる。
以上、本発明の圧電磁器組成物、圧電素子及び発振子の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではない。
例えば、本発明の圧電磁器組成物は、発振子以外に、フィルタ、アクチュエータ、超音波洗浄機、超音波モーター、霧化器用振動子、魚群探知機、ショックセンサ、超音波診断装置、廃トナーセンサ、ジャイロセンサ、ブザー、トランス又はライター等に使用してもよい。また、圧電磁器組成物は、焼結体を構成するものであってもよく、上述の仮焼成によって得られる仮焼結体や造粒した原料粉末に含まれていてもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜8、比較例1〜3)
<焼結体の作成>
出発原料として、酸化鉛(PbO)、水酸化ランタン(La(OH))、炭酸ストロンチウム(SrCO)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、炭酸マンガン(MnCO)、酸化ニオブ(Nb)の各粉末原料を準備した。本焼成後の磁器試料(焼結体)が下記式(2)の組成を有する圧電磁器組成物となるように、これら各粉末原料を秤量して配合した。
(PbαLaβSrγ)(Ti1−(x+y+z)ZrMnNb)O (2)
上式(2)中、α,β,γ,x,y,zが、それぞれ表1に示す値となるように、粉末原料の配合比を変えて複数種類の混合原料を調製した。
次に、調製した混合原料と純水とをZrボールと共にボールミルで10時間混合してスラリーを得た。このスラリーを、十分に乾燥させた後でプレス成形し、900℃で仮焼成して仮焼成体を得た。次に、仮焼成体をボールミルで微粉砕した後、これを乾燥したものに、バインダーとしてPVA(ポリビニルアルコール)を適量加えて造粒した。得られた造粒粉を縦20mm×横20mmの金型に約3g入れ、1軸プレス成型機を用いて245MPaで加圧して成形した。
成形した試料を熱処理してバインダーを除去した後、焼成温度1260℃で2時間本焼成した。これによって、全体として、表1示す組成を有する圧電磁器組成物からなる焼結体を得た。
<微細構造の評価>
作製した焼結体を切断し、断面を鏡面加工した後、その一部分に塩酸、フッ化水素酸および純水の混合液であるエッチング液(塩酸:フッ化水素酸:純水=100:4:100、体積比)を用いて、室温でケミカルエッチング処理を施した。走査型電子顕微鏡(SEM、倍率:2000〜5000倍)を用いて、鏡面加工した焼結体の断面(エッチング処理を施してない部分)を観察し、ZrO粒子(異相)の平均粒径をインターセプト法によって求めた。また、鏡面加工後にエッチング処理を施した部分を、SEMを用いて同様に観察し、ペロブスカイト型酸化物からなるPZT系粒子(主相)の平均粒径をインターセプト法によって求めた。それぞれの平均粒径を表2に示す。
また、上述の通り鏡面加工した焼結体の断面を、FE−EPMA(日本電子株式会社製、商品名:JXA−8500F)を用いて、2000倍に拡大し、51.2μm四方の領域を観察した。上記領域を、256×256=65536個の領域に分割し、分割されたそれぞれの領域においてZrのX線強度を測定した。測定されたX線強度の平均値及び標準偏差を求め、標準偏差/平均値の値を分散値とした。その結果を表2に示す。
<周波数定数の評価>
得られた焼結体を、両面ラップ盤で0.4mmの厚みに平面加工した後、これをダイシングソーで縦16mm×横16mmの寸法に切断して磁器試料を得た。磁器試料の両端部にAgペーストを塗布して、一対のAg電極を形成した。
その後、Ag電極を形成した磁器試料に、温度120℃のシリコンオイル槽中で抗電界の1.5〜2倍の電界を15分間印加する分極処理を施して圧電基板を得た。分極処理後、圧電基板から仮電極を除去し、再度ラップ盤でおよそ厚さ0.25mmにまで圧電基板を研磨した。その後、特性を安定させるために200〜300℃の温度で5分〜1時間、恒温槽中に保管した。保管後、圧電基板をダイシングソーで7mm×4.5mmの試験片に切断し、真空蒸着装置を用いて図2に示すように圧電基板11の両面に振動電極12,13、リード電極14,15及び端部電極16,17を形成し、図2に示すような圧電素子10を得た。
<周波数定数の焼成温度依存性の評価>
振動電極12,13は厚さ0.01μmのCr下地層と厚さ1.5μmのAgとを積層することにより形成した。また、リード電極14,15及び端部電極16,17はスパッタリングによって形成した。そして、圧電素子10を用いて、周波数定数(Fr・t)の評価を行った。具体的には、インピーダンスアナライザー(アジレントテクノロジー社製4294A)を用いて、室温における発振子の共振周波数Fr(Hz)を測定した。また、圧電素子の厚みt(m)を、電子マイクロメータを用いて測定し、Frとtとの積から、周波数定数Fr・t(1260℃)(Hz・m)を求めた。結果を表2に示す。
また、焼成温度を1260℃から1240℃に変えたこと以外は、上述の「焼結体の作成」と同様にして、焼結体を作成し、「周波数定数の評価」と同様にして周波数定数Fr・t(1240℃)(Hz・m)を求めた。そして、下記式(3)によって、ΔFr・t(Hz・m)を求めた。その結果を表2に示す。
ΔFr・t=|Fr・t(1260℃)−Fr・t(1240℃)| (3)
Figure 2011006307
Figure 2011006307
本実施例1〜8の圧電磁器組成物は、高い周波数定数を有するとともに、焼成温度の変動に伴う周波数定数の変化を十分に抑制可能であることが確認された。一方、ZrO粒子を含まない比較例1,2の圧電磁器組成物は、周波数定数が低く、焼成温度の変動に伴う周波数定数の変化も大きかった。また、ZrOの分散値が大きい比較例3では、分極することができなかった。
10…圧電素子、11…圧電基板、12…第1の振動電極(振動電極)、13…第2の振動電極(振動電極)、14…第1のリード電極(リード電極)、15…第2のリード電極(リード電極)、16,17…端部電極、20…天板、21…第1の空洞層(空洞層)、22…第1の封止層(封止層)、31…第2の空洞層(空洞層)、32…第2の封止層(封止層)、40…ベース基板、41,42,43…端子電極、100…発振子。

Claims (4)

  1. PZT系のペロブスカイト型酸化物からなる第1の粒子と、前記第1の粒子の間にZrOからなる第2の粒子とを含有し、
    前記第2の粒子の平均粒径は前記第1の粒子の平均粒径よりも小さく、
    前記ZrOの分散値が0.23〜1.33である圧電磁器組成物。
  2. 下記一般式(1)の組成を有する請求項1記載の圧電磁器組成物。
    (PbαLnβMeγ)(Ti1−(x+y+z)ZrMnNb)O (1)
    [式(1)中、Lnはランタノイド元素、Meはアルカリ土類金属元素をそれぞれ示し、α、β、γは、0.900≦α+β+γ≦0.975を満たし、xは0.125≦x≦0.300、yは0.020≦y≦0.050、zは0.040≦z≦0.070をそれぞれ満たす。]
  3. 請求項1又は2記載の圧電磁器組成物からなる基板を有する圧電素子。
  4. 請求項3記載の圧電素子と電極とを備える発振子。
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