JP2014004878A - エアバッグ - Google Patents

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Tatsuya Kobayashi
達矢 小林
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Abstract

【課題】乗員に加わる衝撃を抑制しつつ乗員を柔かく拘束し得る期間を確保する。
【解決手段】前部気室20Aは、前側のサイドウィンドウに対応した箇所に配置される前席乗員用の気室である。前部圧力調整室22Aは、前部気室20A内の圧力を逃がし前部気室20Aの圧力を調整する。前部気室20Aと前部圧力調整室22Aとは、排出口としての前部ベントホール34Aを介して連通されている。前部ベントホール34Aには、第1の基布14Aと第2の基布14Bとを接合しつつ延在すると共に前部気室20Aの圧力が高まるにつれて第1の基布14Aと第2の基布14Bとが延在する方向に沿って順次切り離され前部ベントホール34Aの開口面積を次第に大きくする前部制御用接合部36Aが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明はエアバッグに関する。
ガスが供給されることにより膨張するクッション室と、クッション室内のガス圧が所定圧以上となったときにクッション室からガスが導入される内圧コントロールチャンバとを備えるエアバッグが提供されている(特許文献1参照)。
このエアバッグでは、クッション室と内圧コントロールチャンバとを連通する連通部の箇所を接着剤やテアシームで接合して閉塞しておき、クッション室のガス圧が所定圧以上となったときに接合が解除されることで連通部を通してガスがクッション室から内圧コントロールチャンバに流出するように構成されている。
このような構成によれば、膨張したエアバッグが乗員の頭部を受け止めたときに、連通部の接合が解除され、クッション室の内圧が適度な圧力に保たれ乗員の頭部に加わる衝撃を抑制している。
特開2008−56242号公報
しかしながら、上記従来技術では、連通部の接合の解除がなされると、クッション室のガスが連通部を介して内圧コントロールチャンバに一気に流出してクッション室の内圧が低下した状態となる。
したがって、乗員を柔かく拘束し得る期間を確保する上で改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、乗員に加わる衝撃を抑制しつつ乗員を柔かく拘束し得る期間を確保する上で有利なエアバッグを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ガスが供給されることで膨張する気室と、気室に設けられ気室内のガスを前記気室外へ排出する排出口とを備えるエアバッグであって、前記気室および前記排出口は、互いに対向する第1の基布と第2の基布との間に形成され、前記排出口にまたは前記排出口の近傍の前記気室の箇所に設けられ、前記第1の基布と前記第2の基布とを接合しつつ延在すると共に前記気室の圧力が高まるにつれて前記第1の基布と前記第2の基布とが前記延在する方向に沿って順次切り離され前記排出口の開口面積を次第に大きくする制御用接合部を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記制御用接合部は、前記第1の基布と前記第2の基布とを接合する接合強度が互いに異なる複数の接合強度別縫製部により構成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記制御用接合部は、前記排出口内に形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記制御用接合部は、前記排出口の近傍の前記気室内の箇所に形成されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記制御用接合部は、前記排出口内から前記気室内にわたって形成されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記気室に隣接して前記気室内の圧力を逃がすための圧力調整室が設けられ、前記気室と前記圧力調整室とはベントホールを介して連通され、前記ベントホールは前記排出口で構成されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ガスの供給によって気室が膨張する際、制御用接合部が順次切り離されることによって排出口の開口面積または排出口寄りの気室の容積を次第に大きくでき、気室の内圧の急激な上昇を抑制する上で有利となり、柔らかい状態で膨張する状態を長い期間にわたって維持することができる。
そのため、気室が膨張する過程における初期のタイミングであっても、あるいは、その後いくらか後のタイミングであっても、乗員を気室で柔かく受け止めて拘束する上で有利となり、乗員に加わる衝撃を抑制しつつ乗員を柔かく拘束し得る期間を確保する上で有利となる。
請求項2記載の発明によれば、気室の内圧の増大に伴って制御用接合部が切り離されるのに要する時間を大きく確保する上で有利となる。
請求項3記載の発明によれば、制御用接合部が排出口内に形成されているので、制御用接合部が順次切り離されることにより排出口寄りの気室の容積および排出口の開口面積を次第に大きくでき、気室の内圧の急激な上昇を抑制する上で有利となる。
請求項4記載の発明によれば、制御用接合部が排出口の近傍の気室内の箇所に形成されているので、制御用接合部が順次切り離されることにより気室の容積および排出口の開口面積を次第に大きくでき、気室の内圧の急激な上昇を抑制する上で有利となる。
請求項5記載の発明によれば、制御用接合部が排出口内から気室内にわたって形成されているので、制御用接合部が順次切り離されることにより気室の容積および排出口の開口面積を次第に大きくでき、気室の内圧の急激な上昇を抑制する上で有利となる。
請求項6記載の発明によれば、気室内の圧力を圧力調整室に逃がすことにより、エアバッグの膨張時における気室の内圧の調整をきめ細かく行なう上で有利となる。
第1の実施の形態におけるカーテンエアバッグ12Aを車体側部に展開した状態を示す説明図である。 第1の実施の形態におけるカーテンエアバッグ12Aの後部気室20Bを一部破断した斜視図である。 (A)〜(C)は図2のAA線断面図であり、後部制御用接合部36Bが切り離される動作を段階的に示す説明図である。 第2の実施の形態におけるカーテンエアバッグ12Bを展開した状態を示す説明図である。 第3の実施の形態におけるカーテンエアバッグ12Cを展開した状態を示す説明図である。 第4の実施の形態におけるサイドエアバッグ12Dを展開した状態を示す説明図である。 第5の実施の形態におけるサイドエアバッグ12Eの排出口34E近傍の説明図である。 第6の実施の形態におけるサイドエアバッグ12Fの排出口34E近傍の説明図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施の形態では、エアバッグが、側面衝突や横転などの際に、乗員の側方に展開し、乗員を保護するカーテンエアバッグである場合について説明する。
図1に示すように、車室内の側方に車両の前後方向に間隔をおいてフロントピラー2、センターピラー4、リアピラー6が設けられ、これらフロントピラー2、センターピラー4、リアピラー6の上端部がルーフサイドレール8に連結されている。
フロントピラー2、センターピラー4、リアピラー6の車室内側には、何れも不図示の合成樹脂製のフロントピラーガーニッシュ、センターピラーガーニッシュ、リアピラーガーニッシュがそれぞれ装着されている。
また、ルーフサイドレール8の車室内側は、不図示の天井材の側部によって覆われている。天井材は、例えば、段ボール状の基材の下面にクッション材ならびに表皮を設けたものが所定の形状に成形されている。
カーテンエアバッグ装置10Aは、カーテンエアバッグ12Aと、不図示のインフレータと、不図示のスリーブとを含んで構成されている。
収納状態のカーテンエアバッグ12Aは、車室内の上部で折り畳まれ車両の前後方向に細長状に延在し不図示のスリーブに収容されており、展開状態では、フロントピラー2、ルーフサイドレール8、リアピラー6の車室内側に配置されている。
そして、収納状態のカーテンエアバッグ12Aがフロントピラー2の車室内側に位置する部分は、フロントピラーガーニッシュで覆われ、ルーフサイドレール8の車室内側に位置する部分は、天井材の側部で覆われ、リアピラー6の車室内側に位置する部分は、リアピラーガーニッシュで覆われている。
カーテンエアバッグ12Aは、ガスの噴出口24Aから噴出されるガスにより収納状態から、収納状態の長手方向に対して交差する方向である下方に展開して膨張する。
図1、図2に示すように、カーテンエアバッグ12Aは、第1の基布14Aと第2の基布14Bとを重ね合わせ、それらの周縁部を縫製するとともに接着材により接合することで袋状に形成され、あるいはジャガード織などによって袋状に織成され収納状態から膨張展開することで、車幅方向において互いに対向する第1の基布14Aと第2の基布14Bによって乗員保護用の気室20を形成するものである。
収納状態からカーテンエアバッグ12Aが展開する方向と反対に位置する第1の基布14Aと第2の基布14Bの縁部16は、取付片18を介して車体側であるルーフサイドレール8に取着されている。
図1に示すように、気室20は、前部気室20A、後部気室20B、前部圧力調整室22A、後部圧力調整室22Bを含んで構成されている。
前部気室20Aは、前側のサイドウィンドウに対応した箇所に配置される前席乗員用の気室である。
後部気室20Bは、後側のサイドウィンドウに対応した箇所に配置される後席乗員用の気室である。
前部気室20Aと後部気室20Bとの間にインフレータからガスが導入される導管部24が設けられ、導管部24の下部で前部気室20Aと後部気室20Bとの間は非膨張部26で接続されている。
導管部24は、縁部16に沿って延在しその延在方向の両端が噴出口24Aとして形成された部分を有している。各噴出口24Aは、縁部16の直下で縁部16に沿って前部気室20Aおよび後部気室20Bにガスが噴出されるように配置されている。
前部気室20Aおよび後部気室20Bには、それぞれ中間縫製部28が設けられている。中間縫製部28は、前部気室20Aおよび後部気室20Bの厚さと形状を保持するように第1の基布14Aと第2の基布14Bが部分的に縫い合わされた部分である。本実施の形態では、前部気室20Aには2つの中間縫製部28が前後に間隔をおいて設けられ、後部気室20Bには1つの中間縫製部28が設けられている。なお、中間縫製部28の端部は、円形に縫い合わされており、膨張展開時にそれら中間縫製の端部に掛かる応力集中を緩和するようにしている。
前部圧力調整室22Aは、前部気室20Aの前方に位置し、上下に延在する縫製部32Aを介して前部気室20Aと区画されている。縫製部32Aの端部は、円形に縫い合わされており、膨張展開時に縫製部32Aの端部に掛かる応力集中を緩和するようにしている。
前部圧力調整室22Aは、前部気室20A内の圧力を逃がし前部気室20Aの圧力を調整するためのものである。
前部気室20Aと前部圧力調整室22Aとは、前部ベントホール34A(排出口)を介して連通されている。
このように前部気室20A内の圧力を前部圧力調整室22Aに逃がすことにより、カーテンエアバッグ12Aの膨張時における前部気室20Aの内圧の調整をきめ細かく行なう上で有利となる。
図1、図2に示すように、後部圧力調整室22Bは、後部気室20Bの前方に位置し、上下に延在する縫製部32Bを介して後部気室20Bと区画されている。縫製部32Bの端部は、円形に縫い合わされており、膨張展開時に縫製部32Bの端部に掛かる応力集中を緩和するようにしている。
後部圧力調整室22Bは、後部気室20B内の圧力を逃がし後部気室20Bの圧力を調整するためのものである。
後部気室20Bと後部圧力調整室22Bとは、後部ベントホール34B(排出口)を介して連通されている。
このように後部気室20B内の圧力を後部圧力調整室22Bに逃がすことにより、カーテンエアバッグ12Bの膨張時における後部気室20Bの内圧の調整をきめ細かく行なう上で有利となる。
前部気室20Aから前部ベントホール34Aを通り前部圧力調整室22Aにわたって前部制御用接合部36Aが設けられている。
前部制御用接合部36Aは、第1の基布14Aと第2の基布14Bとを接合しつつ延在すると共に気室20の圧力が高まるにつれて第1の基布14Aと第2の基布14Bとが延在する方向に沿って順次切り離され前部ベントホール34Aの開口面積を次第に大きくするものであり、本実施の形態では、下方に凸の湾曲線状に延在形成されている。
したがって、カーテンエアバッグ12Aが収納状態から膨張展開する初期状態では、前部気室20Aは、前部制御用接合部36Aが位置する部分により容積が小さくなっており、前部ベントホール34Aの開口面積は、前部制御用接合部36Aが位置する部分により開口面積が小さくなっており、前部圧力調整室22Aは、前部制御用接合部36Aが位置する部分により容積が小さくなっている。
前部制御用接合部36Aは、気室20の圧力が高まるにつれてその延在する箇所が、その延在する方向に沿って順次切り離されるものであればよく、本実施の形態では、前部制御用接合部36Aは、縫製による接合で構成されている。このような前部制御用接合部36Aとして、縫製による接合に代えて、ステップルによる接合、両面粘着テープによる接合、ドット状に塗布した接着剤による接合、連続ライン状に塗布した接着剤による接合など従来公知の様々な接合構造が採用可能である。
後部気室20Bから後部ベントホール34Bを通り後部圧力調整室22Bにわたって後部制御用接合部36Bが設けられている。
後部制御用接合部36Bは、第1の基布14Bと第2の基布14Bとを接合しつつ延在すると共に気室20の圧力が高まるにつれて第1の基布14Bと第2の基布14Bとが延在する方向に沿って順次切り離され後部ベントホール34Bの開口面積を次第に大きくするものであり、本実施の形態では、直線状に延在形成されている。
したがって、カーテンエアバッグ12Aが収納状態から膨張展開する初期状態では、後部気室20Bは、後部制御用接合部36Bが位置する部分により容積が小さくなっており、後部ベントホール34Bの開口面積は、後部制御用接合部36Bが位置する部分により開口面積が小さくなっており、後部圧力調整室22Bは、後部制御用接合部36Bが位置する部分により容積が小さくなっている。
後部制御用接合部36Bは、気室20の圧力が高まるにつれてその延在する箇所が、その延在する方向に沿って順次切り離されるものであればよく、後部制御用接合部36Bの構成は前部制御用接合部36Aと同様である。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
カーテンエアバッグ12Aの収納状態で、車両の衝突あるいは横転の際、インフレータが作動してガスが導管部24に供給されると、ガスは噴出口24Aから噴出され、前部気室20Aおよび後部気室20Bに供給される。
そして、カーテンエアバッグ12Aが下方に膨張展開し、詳細には前部気室20Aおよび後部気室20Bが下方に向けて膨張して展開する。
ここでまず、前部気室20Aについて説明すると、前部気室20Aはガスの供給に伴い内圧が増加する一方、前部気室20Aに供給されたガスは、前部制御用接合部36Aにより開口面積が小さくなっている前部ベントホール34Aを通って前部気室20A外である前部圧力調整室22Aに流出するため、前部気室20Aの内圧は急激に上昇することなく緩やかに上昇する。したがって、前部気室20Aは、柔らかい状態で膨張していく。
この場合、前部気室20Aは、前部制御用接合部36Aが位置する部分により容積が小さくなっているため早期に膨張する。
そして、時間経過と共に前部気室20Aの内圧が前部圧力調整室22Aの内圧よりも高い状態を維持しつつ前部気室20Aおよび前部圧力調整室22Aの内圧が共に上昇していく。
前部気室20Aの内圧が予め定められた所定値を超えると、内圧の増加に応じて前部制御用接合部36Aは、それら接合され延在する箇所が、その延在する方向に沿って前部気室20A側の端部から前部ベントホール34Aに向かって順次切り離される。
前部気室20A内で、前部制御用接合部36Aが順次切り離されることで、前部気室20Aの容積が次第に拡大し、前部気室20Aの内圧の急激な上昇が抑制され、前部気室20Aは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
また、前部圧力調整室22Aの内圧の増加に応じて、前部圧力調整室22A内において、前部制御用接合部36Aがその延在する方向に沿って前部圧力調整室22A側の端部から前部ベントホール34Aに向かって順次切り離される。
前部圧力調整室22A内で、前部制御用接合部36Aが順次切り離されることで、前部圧力調整室22Aの容積が次第に拡大し、前部気室20Aから前部圧力調整室22Aに流れるガスの流量が次第に多くなる。
そのため、前部気室20Aの内圧の急激な上昇が抑制され、前部気室20Aは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
さらに、前部気室20Aおよび前部圧力調整室22Aの内圧の増加に応じて、前部ベントホール34A内において、前部制御用接合部36Aが順次切り離され、やがて、前部制御用接合部36Aの全域が切り離される。
前部ベントホール34A内で、前部制御用接合部36Aが順次切り離されることで、前部ベントホール34Aの開口面積が次第に拡大し、前部気室20Aから前部圧力調整室22Aに流れるガスの流量が次第に多くなる。
そのため、前部気室20Aの内圧の急激な上昇が抑制され、前部気室20Aは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
したがって、例えば、前部制御用接合部36Aの全ての部分が切り離されていない状態で、前部気室20Aが乗員を受け止めた場合には、前部気室20Aおよび前部圧力調整室22Aの内圧が上昇することで前部制御用接合部36Aがその延在方向に沿って順次切り離され、最終的に完全に切り離される。
詳細には、前部制御用接合部36Aは、前部気室20A側の端部から前部ベントホール34Aに向かって順次切り離され、次に、前部圧力調整室22A内において、前部制御用接合部36Aが順次切り離され、最後に、前部ベントホール34A内において、前部制御用接合部36Aが順次切り離され、前部制御用接合部36Aの全域が切り離される。
そのため、前部気室20Aあるいは前部圧力調整室22Aの容積が次第に拡大すると同時に前部ベントホール34Aの開口面積が次第に拡大することで前部気室20Aの内圧の急激な上昇が抑制され、乗員を柔かく拘束することになる。
また、例えば、前部ベントホール34Aおよび前部圧力調整室22A内に位置する前部制御用接合部36Aの全ての部分が切り離されていない状態で、前部気室20Aが乗員を受け止めた場合には、前部気室20Aの内圧が上昇することで、前部ベントホール34Aおよび前部圧力調整室22A内に位置する前部制御用接合部36Aの部分がその延在方向に沿って順次切り離される。詳細には、前部圧力調整室22A内において、前部制御用接合部36Aが順次切り離され、次に、前部ベントホール34A内において、前部制御用接合部36Aが順次切り離され、前部制御用接合部36Aの全域が切り離される。
そのため、前部ベントホール34Aの開口面積および前部圧力調整室22Aの容積が次第に拡大することで前部気室20Aの内圧の急激な上昇が抑制され、乗員を柔かく拘束することになる。
また、例えば、前部ベントホール34A内の全ての部分が切り離されていない状態で、前部気室20Aが乗員を受け止めた場合には、前部気室20Aの内圧が上昇することで、前部ベントホール34Aに位置する前部制御用接合部36Aの部分がその延在方向に沿って順次切り離される。
そのため、前部ベントホール34Aの開口面積が次第に拡大し、開口面積が拡大する前部ベントホール34Aから前部圧力調整室22Aにガスが流出することにより前部気室20Aの内圧の急激な上昇が抑制され、乗員を柔かく拘束することになる。
次いで、後部気室20Bについて説明すると、後部気室20Bはガスの供給に伴い内圧が増加する一方、後部気室20Bに供給されたガスは、後部制御用接合部36Bにより開口面積が小さくなっている後部ベントホール34Bを通って後部気室20B外である後部圧力調整室22Bに流出するため、後部気室20Bの内圧は急激に上昇することなく緩やかに上昇する。したがって、後部気室20Bは、柔らかい状態で膨張していく。
この場合、後部気室20Bは、後部制御用接合部36Bが位置する部分により容積が小さくなっているため早期に膨張する。
そして、時間経過と共に後部気室20Bの内圧が後部圧力調整室22Bの内圧よりも高い状態を維持しつつ後部気室20Bおよび後部圧力調整室22Bの内圧が共に上昇していく。
後部気室20Bおよび後部圧力調整室22Bの内圧の増加に応じて、後部制御用接合部36Bが順次切り離されていく作用、効果は、前部気室20Aおよび前部圧力調整室22Aの場合と同様であり、後部気室20Bが前部気室20Aに対応し、後部圧力調整室22Bが前部圧力調整室22Aに対応し、後部ベントホール34Bが前部ベントホール34Aに対応している。
なお、図3(A)、(B)、(C)は、内圧の増加に応じて後部制御用接合部36Bが、その延在する方向に沿って後部気室20B側の端部から後部ベントホール34Bに向かって順次切り離される状態を示している。
したがって、前部気室20Aおよび後部気室20Bは、ガスの供給によって膨張する際、前部制御用接合部36Aおよび後部制御用接合部36Bが順次切り離されることによって柔らかい状態で膨張する状態を長い期間にわたって維持することができる。
また、前部気室20Aあるいは後部気室20Bが乗員を受け止めた場合に前部制御用接合部36Aあるいは後部制御用接合部36Bが順次切り離されることで、前部気室20Aあるいは後部気室20Bの内圧の急激な上昇が抑制されるため、乗員を前部気室20Aあるいは後部気室20Bで柔かく受け止めて拘束する上で有利となる。
そのため、前部気室20Aあるいは後部気室20Bが膨張する過程における初期のタイミングであっても、あるいは、いくぶん後のタイミングであっても、乗員を前部気室20Aあるいは後部気室20Bで柔かく受け止めて拘束する上で有利となり、乗員に加わる衝撃を抑制しつつ乗員を柔かく拘束し得る期間を確保する上で有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
図4は第2の実施の形態のカーテンエアバッグ装置10Bを示し、展開された状態として図示されるカーテンエアバッグ12Bと、不図示のインフレータと、不図示のスリーブとを含んで構成されている。なお、第1の実施の形態と同様な箇所、部材には同一の符号を付しその説明を省略する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の後席乗員用の後部気室20Bを備えておらず、カーテンエアバッグ12Bが前側のサイドウィンドウに対応した箇所に配置される前席乗員用の気室20Cと圧力調整室22Cとを備えるものである。
収納状態のカーテンエアバッグ12Bは、車室内の上部で折り畳まれ車両の前後方向に細長状に延在し不図示のスリーブに収容されており、フロントピラー2(図1参照)、ルーフサイドレール8(図1参照)の車室内側に配置されている。
そして、収納状態のカーテンエアバッグ12Bがフロントピラー2の車室内側に位置する部分は、フロントピラーガーニッシュで覆われ、ルーフサイドレール8の車室内側に位置する部分は、天井材の側部で覆われている。
図4に示すように、カーテンエアバッグ12Bは、第1の実施の形態と同様に、第1の基布14Aと第2の基布14Bとを重ね合わせ、それらの周縁部を縫製するとともに接着材により接合することで袋状に形成され、インフレータから供給されるガスにより収納状態から、収納状態の長手方向に対して交差する方向である下方に展開して膨張し、気室20Cと圧力調整室22Cとが形成される。
カーテンエアバッグ12Bの上部後端に、インフレータからガスが導入される導入部38が設けられている。
気室20Cは、前側のサイドウィンドウに対応した箇所に配置される前席乗員用の気室である。
圧力調整室22Cは、気室20Cの前方に位置し、上下に延在する縫製部32Cを介して気室20Cと区画されている。
圧力調整室22Cは、気室20C内の圧力を逃がし気室20Cの圧力を調整するためのものである。
気室20Cと圧力調整室22Cとは、第1のベントホール34Cおよび第2のベントホール34D(排出口)を介して連通されている。
第1のベントホール34Cは、縫製部32Cにより第1の基布14Aと第2の基布14Bとが縫製されていない箇所である。
第2のベントホール34Dに、第1の制御用接合部36Cと第2の制御用接合部36Dとが設けられている。
第1の制御用接合部36Cは、第1の基布14Aと第2の基布14Bとを接合しつつ延在すると共に気室20Cの圧力が高まるにつれて第1の基布14Aと第2の基布14Bとが延在する方向に沿って順次切り離され第2のベントホール34Dの開口面積を次第に大きくするものである。
本実施の形態では、第1の制御用接合部36Cは、気室20Cから第2のベントホール34Dを通り圧力調整室22Cにわたって下方に凸の湾曲線状に延在形成されている。
したがって、カーテンエアバッグが収納状態から膨張展開する初期状態では、気室20Cは、第1の制御用接合部36Cが位置する部分により容積が小さくなっており、第2のベントホール34Dの開口面積は、第1の制御用接合部36Cが位置する部分により開口面積が小さくなっており、圧力調整室22Cは、第1の制御用接合部36Cが位置する部分により容積が小さくなっている。
第1の制御用接合部36Cは、第1の基布14Aと第2の基布14Bとを接合しつつ延在し、かつ、気室20Cの内圧の増加に応じてそれら接合され延在する箇所が、その延在する方向に沿って順次切り離されるものであればよい。
第2の制御用接合部36Dは、第2のベントホール34Dの閉塞用であり、縫製部32Cの延長上で第1の基布14Aと第2の基布14Bとを接合している。
この場合、第2の制御用接合部36Dは、第2のベントホール34Dを完全に閉塞していてもよく、あるいは、第1の基布14Aと第2の基布14Bとの間に隙間を介在させ、気室20Cから第2のベントホール34Dを通り圧力調整室22Cに僅かなガスを流出させるようにしてもよい。
なお、第1の制御用接合部36Cおよび第2の制御用接合部36Dの構成は第1の実施の形態と同様である。
次に、第2の実施の形態の作用効果について説明する。
1)カーテンエアバッグ12Bの収納状態で、車両の衝突あるいは横転の際、インフレータが作動して噴出したガスが導入部38を通って気室20Cに供給され、カーテンエアバッグ12Bが下方に膨張展開する。
2)気室20Cはガスの供給に伴い内圧が増加する一方、気室20Cに供給されたガスは、第1のベントホール34Cを通って圧力調整室22Cに流出するため、気室20Cの内圧は急激に上昇することなく緩やかに上昇する。したがって、気室20Cは、柔らかい状態で膨張していく。この場合、気室20Cは、第1の制御用接合部36Cが位置する部分により容積が小さくなっているため早期に膨張する。
そして、時間経過と共に気室20Cの内圧が圧力調整室22Cの内圧よりも高い状態を維持しつつ気室20Cおよび圧力調整室22Cの内圧が共に上昇していく。
3)気室20Cの内圧が予め定められた所定値を超えると、内圧の増加に応じて第1の制御用接合部36Cは、その延在する箇所が、その延在する方向に沿って気室20C側の端部から第2のベントホール34Dに向かって順次切り離される。
気室20C内で、第1の制御用接合部36Cが順次切り離されることで、気室20Cの容積が次第に拡大し、気室20Cの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Cは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
4)また、圧力調整室22Cの内圧の増加に応じて、圧力調整室22C内において、第1の制御用接合部36Cは、その延在する箇所が、その延在する方向に沿って圧力調整室22C側の端部から順次切り離される。
圧力調整室22C内で、第1の制御用接合部36Cが順次切り離されることで、圧力調整室22Cの容積が次第に拡大し、気室20Cから第1のベントホール34Cを通って圧力調整室22Cに流れるガスの流量が次第に多くなる。
そのため、気室20Cの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Cは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
5)さらに、気室20Cおよび圧力調整室22Cの内圧の増加に応じて、第2のベントホール34D内において、第1、第2の制御用接合部36C、36Dが順次切り離され、やがて、第1、第2の制御用接合部36C、36Dの全域が切り離される。
これにより第2のベントホール34Dの開口面積が次第に拡大し、気室20Cから第2のベントホール34Dを通って圧力調整室22Cに流れるガスの流量が次第に多くなる。
そのため、気室20Cの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Cは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
したがって、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、乗員に加わる衝撃を抑制しつつ乗員を柔かく拘束し得る期間を確保する上で有利となる。
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について説明する。
図5は第3の実施の形態のカーテンエアバッグ12Cが展開された状態を示す説明図である。
第3の実施の形態は、第2の実施の形態の変形例であり、第1のベントホール34Cをなくし、気室20Cと圧力調整室22Cとを区画する縫製部32Cを、ガスが流通可能な通気性のステッチライン40で構成した点が第2の実施の形態と異なっており、第2の実施の形態と同様の箇所の説明は省略する。
カーテンエアバッグ装置10Cは、カーテンエアバッグ12Cと、不図示のインフレータと、不図示のスリーブとを含んで構成されている。
気室20Cと圧力調整室22Cとは、縫製部32Cと、第2のベントホール34D(排出口)とを介して連通されている。
第2のベントホール34Dには、第2の実施の形態と同様に構成された第1の制御用接合部36Cと第2の制御用接合部36Dとが設けられている。
第3の実施の形態では、収納状態から下方への膨張展開時に、気室20Cに供給されたガスは、縫製部32Cを通って圧力調整室22Cに流出する点が第2の実施の形態と異なっており、気室20Cの内圧の上昇に伴い第1、第2の制御用接合部36C、36Dが順次切り離されるなどのその他の点は第2の実施の形態と同様であり、第2の実施の形態と同様な作用効果が奏される。
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について説明する。
図6は第4の実施の形態のサイドエアバッグ12Dが展開された状態を示す説明図であり、
第4の実施の形態は、エアバッグが、座席に着座した乗員と車室の側壁部との間に沿って乗員の背面側から正面側に向かう展開方向に膨張展開するサイドエアバッグである場合について説明する。
図6に示すように、サイドエアバッグ装置10Dは、サイドエアバッグ12Dと、インフレータ42とを含んで構成されている。
サイドエアバッグ12Dは、第1の基布14Aと第2の基布14Bとを重ね合わせ、それらの周縁部を縫製するとともに接着材により接合することで袋状に形成され、ガスが供給されることによって収納状態から膨張展開することで、車幅方向において互いに対向する第1の基布14Aと第2の基布14Bによって乗員保護用の気室20Dを形成するものである。
膨張展開した状態で気室20Dの上部前端に位置するように、外部に連通する排出口34Eが形成され、また、気室20Dの後部下端に位置するように、インフレータ42が取着されている。
サイドエアバッグ12Dは、折り畳まれた状態でインフレータ42と共に不図示のケースに収納され、ケースが不図示の固定具を介して座席のフレーム(シートバックフレーム)に取り付けられる。
排出口34Eの近傍の気室20Dの箇所に制御用接合部36Eが設けられている。
制御用接合部36Eは、第1の基布14Aと第2の基布14Bとを接合しつつ延在すると共に気室20Dの圧力が高まるにつれて第1の基布14Aと第2の基布14Bとが気室20D側の端部から延在する方向に沿い排出口34Eに向かって順次切り離され排出口34Eの開口面積を次第に大きくするものである。
したがって、サイドエアバッグ12Dが収納状態から膨張展開する初期状態では、気室20Dは、制御用接合部36Eが位置する部分により容積が小さくなっており、また、排出口34Eの開口面積は、制御用接合部36Eが位置する部分により開口面積が小さくなっている。
第4の実施の形態では、制御用接合部36Eが縫製により接合されることで構成されて3つ設けられ、各制御用接合部36Eは、排出口34Eの軸心に沿ってあるいは軸心に平行して延在している。
なお、第1の実施の形態と同様に、制御用接合部36Eとして、縫製による接合に代えて、ステップルによる接合、両面粘着テープによる接合、ドット状に塗布した接着剤による接合、連続ライン状に塗布した接着剤による接合など従来公知の様々な接合構造が採用可能である。
次に、第4の実施の形態の作用効果について説明する。
1)サイドエアバッグ12Dの収納状態で、車両の側面衝突の際、インフレータ42が作動してガスが噴出され、気室20Dに供給され、サイドエアバッグ12Dが座席の側方に膨張展開する。
2)気室20Dはガスの供給に伴い内圧が増加する一方、気室20Dに供給されたガスは、排出口34Eを通って気室20D外である外部に流出するため、気室20Dの内圧は急激に上昇することなく緩やかに上昇する。したがって、気室20Dは、柔らかい状態で膨張していく。この場合、気室20Dは、制御用接合部36Eが位置する部分により容積が小さくなっているため早期に膨張する。
そして、時間経過と共に気室20Dの内圧が上昇していく。
3)気室20Dの内圧が予め定められた所定値を超えると、内圧の増加に応じて制御用接合部36Eは、それら接合され延在する箇所が、その延在する方向に沿って気室20D側の端部から排出口34Eに向かって順次切り離される。
気室20D内で、制御用接合部36Eが順次切り離されることで、気室20Dの容積が次第に拡大し、気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
また、制御用接合部36Eが順次切り離されることで、排出口34Eの開口面積が次第に拡大し、気室20Dから排出口34Eを通って外部に流出するガスの流量が次第に多くなり、気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
る。
4)やがて、制御用接合部36Eの全域が切り離され、気室20Dから排出口34Eを通って外部に流出するガスの流量を確保することで気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
したがって、第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、乗員に加わる衝撃を抑制しつつ乗員を柔かく拘束し得る期間を確保する上で有利となる。
また、第4の実施の形態では、複数の制御用接合部36Eを設けたため、気室20Dの内圧の増大に伴って複数の制御用接合部36Eが切り離されるのに要する時間を確保できるので、乗員に加わる衝撃を抑制しつつ乗員を柔かく拘束し得る期間を確保する上でより一層有利となる。
なお、複数の制御用接合部36Eを設ける場合、それら制御用接合部36Eを、第1の基布14Aと第2の基布14Bとを接合する接合強度が互いに異なる複数の接合強度別縫製部32Cにより構成してもよい。この場合、制御用接合部36Eに縫製を用いる場合には、材質や太さの異なる糸を使用し、また、ステップルを用いる場合には、材質や太さの異なる針を使用し、また、両面粘着テープや接着剤を用いる場合には、接着強度の異なる接着剤を使用すればよい。
接合強度が互いに異なる複数の接合強度別縫製部を用いると、気室20Dの内圧の増大に伴って制御用接合部36Eが切り離されるのに要する時間を大きく確保する上で有利となる。
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態について説明する。
図7は第5の実施の形態のサイドエアバッグ12Eにおける排出口34E近傍の説明図である。
第5の実施の形態は、第4の実施の形態の変形例であり、制御用接合部36Fが排出口34E内から気室20D内にわたって形成されている点が第4の実施の形態と異なり、それ以外の点は第4の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図7に示すように、制御用接合部36Fは、排出口34E内から気室20D内にわたる箇所が縫製により接合されることで構成され、制御用接合部36Eは、排出口34Eの軸心に沿ってあるいは軸心に平行して延在している。
なお、第4の実施の形態と同様に、制御用接合部36Fとして、縫製による接合に代えて従来公知の様々な接合構造が採用可能である。
第5の実施の形態では、気室20Dの内圧の増加に応じて制御用接合部36Fが気室20D側の端部から排出口34Eに向かって順次切り離される。
気室20D内で、制御用接合部36Fが順次切り離されることで、気室20Dの容積が次第に拡大し、気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
また、制御用接合部36Fが順次切り離されることで、排出口34Eの気室20D側の開口面積が次第に拡大し、気室20Dから排出口34Eを通って外部に流出するガスの流量が次第に多くなり、気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
次いで、排出口34E内で、制御用接合部36Fが順次切り離されることで、排出口34Eの開口面積が次第に拡大し、気室20Dから排出口34Eを通って外部に流出するガスの流量が次第に多くなり、気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
やがて、制御用接合部36Eの全域が切り離され、排出口34Eが全開となり、気室20Dから排出口34Eを通って外部に流出するガスの流量を確保することで気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
このような第5の実施の形態においても第4の実施の形態と同様の効果が奏される。
(第6の実施の形態)
次に第6の実施の形態について説明する。
図8は第6の実施の形態のサイドエアバッグ12Fにおける排出口34E近傍の説明図である。
第6の実施の形態は、第4の実施の形態の変形例であり、制御用接合部36Gが排出口34E内に形成されている点が第4の実施の形態と異なり、それ以外は第4の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図8に示すように、制御用接合部36Gは、排出口34E内の箇所が縫製により接合されることで構成され、制御用接合部36Gは、排出口34Eの軸心に沿ってあるいは軸心に平行して延在している。
なお、第4の実施の形態と同様に、制御用接合部36Gとして、縫製による接合に代えて従来公知の様々な接合構造が採用可能である。
第6の実施の形態では、気室20Dの内圧の増加に応じて排出口34E内で制御用接合部36Gが気室20D側の端部から順次切り離される。
排出口34E内で、制御用接合部36Fが順次切り離されることで、排出口34E寄りの気室20Dの容積が次第に拡大し、気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
また、排出口34E内で、制御用接合部36Fが順次切り離されることで、排出口34Eの開口面積が次第に拡大し、気室20Dから排出口34Eを通って外部に流出するガスの流量が次第に多くなり、気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
やがて、制御用接合部36Fの全域が切り離され、排出口34Eが全開となり、気室20Dから排出口34Eを通って外部に流出するガスの流量を確保することで気室20Dの内圧の急激な上昇が抑制され、気室20Dは柔らかい状態で膨張していく状態が維持される。
このような第6の実施の形態においても第4の実施の形態と同様の効果が奏される。
なお、実施の形態では、エアバッグがカーテンエアバッグあるいはサイドエアバッグである場合について説明したが、本発明は、収納状態から車両の前後方向に膨張展開するエアバッグや、収納状態から車幅方向に膨張展開するエアバッグなど設置場所を問わず、従来公知の様々な膨張展開方式のエアバッグに広く適用可能である。
12A、12B、12C……カーテンエアバッグ、12D、12E、12F……サイドエアバッグ、14A……第1の基布、14B……第2の基布、20A……前部気室、20B……後部気室、20C、20D……気室、22A……前部圧力調整室、22B……後部圧力調整室、22C……圧力調整室、34A……前部ベントホール、34B……後部ベントホール、34C……第1のベントホール、34D……第2のベントホール、34E……排出口、36A……前部制御用接合部、36B……後部制御用接合部、36C……第1の制御用接合部、36D……第2の制御用接合部、36E……制御用接合部、36F……制御用接合部、36G……制御用接合部。

Claims (6)

  1. ガスが供給されることで膨張する気室と、前記気室に設けられ前記気室内のガスを前記気室外へ排出する排出口とを備えるエアバッグであって、
    前記気室および前記排出口は、互いに対向する第1の基布と第2の基布との間に形成され、
    前記排出口にまたは前記排出口の近傍の前記気室の箇所に設けられ、前記第1の基布と前記第2の基布とを接合しつつ延在すると共に前記気室の圧力が高まるにつれて前記第1の基布と前記第2の基布とが前記延在する方向に沿って順次切り離され前記排出口の開口面積を次第に大きくする制御用接合部を備える、
    ことを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記制御用接合部は、前記第1の基布と前記第2の基布とを接合する接合強度が互いに異なる複数の接合強度別縫製部により構成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
  3. 前記制御用接合部は、前記排出口内に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ。
  4. 前記制御用接合部は、前記排出口の近傍の前記気室内の箇所に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ。
  5. 前記制御用接合部は、前記排出口内から前記気室内にわたって形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ。
  6. 前記気室に隣接して前記気室内の圧力を逃がすための圧力調整室が設けられ、
    前記気室と前記圧力調整室とは前記排出口を介して連通されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至5に何れか1項記載のエアバッグ。
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