JP2014004617A - 鋳造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳造品成形後に製品部と不要部の分離工程を不要とでき、装置構成が複雑なものではなく、装置が大型化することもなく、さらには装置が高価なものとならない鋳造装置を提供する。
【解決手段】固定型1と可動型2にて画成されるキャビティに溶湯Mが供給されることで製品部Sとこれに繋がる不要部Fからなる鋳造品が成形される鋳造装置10であって、可動型2と固定型1のいずれか一方には、製品部Sを押出す第1の押出しロッド4と、不要部Fを押出す第2の押出しロッド5と、これらが固定された押出しプレート3と、アクチュエータ7とからなる押出し機構8が備えてあり、押出しロッド4,5のいずれか一方には、押出しプレート3を駆動させた際に、製品部Sを押出す押出しロッド4の先端4aの駆動量に比して、不要部Fを押出す押出しロッド5の先端52aの駆動量を相対的に多くする駆動量調整部6が介在している。
【選択図】図2

Description

本発明は、鋳造装置に関するものである。
鋳造装置は固定型と可動型からなる金型を基本構成とし、型閉めした際に画成されるキャビティに溶湯を供給し、溶湯が凝固して鋳造品が成形された後に、固定型と可動型を型開きして鋳造品を押し出して取り出す構成が一般的である。
鋳造品には、製品となる製品部と、製品部に繋がって製品部とならない不要部から一般に構成されており、たとえば製品部に形成される組み付け用の貫通孔などがこの不要部の一例として挙げられる。
鋳造品が成形された後に製品部と不要部を切断加工等して分離する方法が一般に適用されているが、このような分離加工を不要とすることが加工効率の観点から望ましいことに鑑み、この分離加工を不要とするための方策として製品部と不要部を個別に押出す機構を備えた鋳造装置(ダイカスト装置)が特許文献1,2に開示されている。
特許文献1で開示のダイカスト装置は、製品部を押出す押出ピンを押出板に固定し、この押出板に対して支持杆の一端をバネを介して相対移動可能に支持するとともに支持杆の他端を打ち貫用押出板に固定し、この貫用押出板に対して不要部に相当する鋳抜き穴を押出して貫通させる打ち貫ピンを固定した構成の押出し機構を備えた装置である。この装置では、支持杆を介して押出板と打ち貫用押出板の間に所定の離間を確保し、バネの付勢に抗して押出板に対して相対的に貫用押出板を近接するように前進させることで鋳抜き穴の押出しをおこなうようにしている。
また、特許文献2で開示の鋳造装置は、製品部を押出す第1押圧機構と、不要部を押出す第2押圧機構と、第1押圧機構、第2押圧機構を異なるタイミングで作動するように制御するコントローラを備えた装置である。
いずれの装置も鋳造品成形後に製品部と不要部を切断分離する分離加工を不要とできる点で製造効率の向上を図ることができる。
しかしながら、特許文献1で開示のダイカスト装置においては、不要部の押出しのために押出板と打ち貫用押出板を所定の離間を置いて配設した構成を要することから、往々にして装置規模が大きくなる傾向があることは否めない。また、2つの板材の一方をアクチュエータで押出すとともにこの板に他方の板をバネを有する支持杆を介して繋いだ構成であることから、比較的複雑な装置構成となっている。
また、特許文献2で開示の鋳造装置においては、2つの押圧機構を異なるタイミングで作動するように制御するコントローラを要することから、装置が高価なものとなり易い。
特開2001−71110号公報 特開2007−216253号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、鋳造品成形後に製品部と不要部の分離工程を不要とでき、装置構成が複雑なものではなく、装置が大型化することもなく、さらには装置が高価なものとならない鋳造装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による鋳造装置は、固定型と可動型が型閉めされた際に画成されるキャビティに溶湯が供給されることで、製品部と該製品部に繋がる不要部とからなる鋳造品が成形される鋳造装置であって、可動型と固定型のいずれか一方には、製品部を押出す第1の押出しロッドと、不要部を押出す第2の押出しロッドと、第1、第2の押出しロッドが固定された押出しプレートと、押出しプレートを押出すアクチュエータと、からなる押出し機構が備えてあり、第1、第2の押出しロッドのいずれか一方には、押出しプレートの駆動に応じて第1、第2の押出しロッドを同期して駆動させた際に、製品部を押出す第1の押出しロッドの先端の駆動量に比して、不要部を押出す第2の押出しロッドの先端の駆動量を相対的に多くする駆動量調整部が介在しているものである。
本発明の鋳造装置は、鋳造品を構成する製品部を押出す第1の押出しロッドと不要部を押出す第2の押出しロッドが共通の押出しプレートに固定された押出し機構を備えているものであり、このことによって装置の大型化が抑制され、装置構成の複雑化も抑制されるものである。
加えて、第1、第2の押出しロッドのいずれか一方が駆動量調整部を備えており、シリンダ装置やボールネジとサーボモータのユニットなどからなるアクチュエータにて押出しプレートを押出した際に、この駆動量調整部によって第1、第2の押出しロッド双方のロッド先端の駆動量を変化させることにより、コントローラ等の高価な制御装置を使用することなく、製品部に比して不要部の押出しを先行させることができるものである。なお、この不要部には、製品部の内側に形成される各種の貫通孔形成用の鋳造体が含まれ、さらに、この取り除かれるべき鋳造体の端部で生じているバリ(製品部と不要部の界面で生じ得るバリ)も含まれる。
従来技術の有する技術思想、すなわち、製品部と不要部を個別の押出し機構で個別に押出すという技術思想に変わり、上記する本願発明の鋳造装置は、製品部と不要部を押出し機構の構成要素である共通の押出しプレートで押出す構成を適用するとともに、製品部、不要部双方を押出すロッドの途中に駆動量調整部を介在させることによって、製品部を押出す第1の押出しロッドの先端の駆動量に比して、不要部を押出す第2の押出しロッドの先端の駆動量を相対的に多くする作用を奏するという、従来技術にはない技術思想に立脚したものである。
この駆動量調整部には、以下で示すいくつかの実施の形態が挙げられる。
駆動量調整部の一つの実施の形態は、駆動量調整部が押出しロッドの途中位置に介在する中空を備えたスリーブであり、前記中空はその途中で断面寸法が変化する大断面領域と小断面領域を有し、かつその内部に非圧縮性流体が収容されており、駆動量調整部を備えた第1の押出しロッドもしくは第2の押出しロッドのいずれか一方は押出しプレート側の後方ロッドと押出しロッドの先端側の前方ロッドに分割されており、後方ロッドの先端が大断面領域と小断面領域のいずれか一方に摺動自在に収容され、前方ロッドの後端が大断面領域と小断面領域の他方に摺動自在に収容されている形態である。
この形態には、さらに以下2つの実施の形態が含まれる。
その一つの形態は、第1の押出しロッドが駆動量調整部を備えたものであり、後方ロッドの先端が小断面領域に摺動自在に収容され、前方ロッドの後端が大断面領域に摺動自在に収容されている形態である。
さらに他の一つの形態は、第2の押出しロッドが駆動量調整部を備えたものであり、後方ロッドの先端が大断面領域に摺動自在に収容され、前方ロッドの後端が小断面領域に摺動自在に収容されている形態である。
いずれの形態ともに、変断面内での非圧縮性流体の押出し量の変化によって、スリーブ製品部を押出す第1の押出しロッドの先端の移動量に比して、不要部を押出す第2の押出しロッドの先端の駆動量を多くすることが可能となる。
ここで、「非圧縮性流体」には、水や油、ジェル状の樹脂材、空気といった流体が挙げられる。
駆動量調整部の他の実施の形態は、駆動量調整部が弾性体からなり、第1の押出しロッドは押出しプレート側の後方ロッドと押出しロッドの先端側の前方ロッドに分割されており、前方ロッドと後方ロッドの間に弾性体が介在している形態である。
ここで、「弾性体」には、コイルバネや板バネ、ゴムをはじめとする可撓性で定型の樹脂材などが挙げられる。
この形態においては、第1の押出しロッドの途中に弾性体が介在することでこれが押出された際に弾性体が受ける押圧力によって弾性体が収縮し、この収縮量分が第2の押出しロッドに比して第1の押出しロッドの先端の前方への駆動量を低減させることとなり、結果として第2の押出しロッドの先端の駆動量を相対的に多くして不要部を先行して押出すことができる。
また、駆動量調整部のさらに他の実施の形態は、駆動量調整部が、同軸で径の異なる大径ねじと小径ねじが固定されたねじ部材からなり、駆動量調整部を備えた第1の押出しロッドもしくは第2の押出しロッドのいずれか一方は押出しプレート側の後方ロッドと押出しロッドの先端側の前方ロッドに分割されており、後方ロッドの先端が大径ねじと小径ねじのいずれか一方と螺合して第1の送りねじ機構を構成し、前方ロッドの後端が大径ねじと小径ねじの他方と螺合して第2の送りねじ機構を構成している形態である。
この形態には、さらに以下2つの実施の形態が含まれる。
その一つの形態は、第1の押出しロッドが駆動量調整部を備えたものであり、後方ロッドの先端が小径ねじと螺合して第1の送りねじ機構を構成し、前方ロッドの後端が大径ねじと螺合して第2の送りねじ機構を構成している形態である。
さらに他の一つの形態は、第2の押出しロッドが駆動量調整部を備えたものであり、後方ロッドの先端が大径ねじと螺合して第1の送りねじ機構を構成し、前方ロッドの後端が小径ねじと螺合して第2の送りねじ機構を構成している形態である。
いずれの形態ともに、同軸で大小2つの径のねじを有するねじ部材が第1の押出しロッドもしくは第2の押出しロッドのいずれかの途中に介在し、大径ねじと小径ねじのそれぞれに前方ロッドもしくは後方ロッドが螺合して第1、第2の送りねじ機構を構成することにより、第1、第2の送りねじ機構におけるロッドの移動量を変化させることができる。その結果、第1の押出しロッドの先端の前方への駆動量に比して第2の押出しロッドの先端の前方への駆動量を多くすることが可能となる。
上記するいずれの実施の形態の押出し機構であっても、その構成はシンプルであり、その製作コストが高価なものとはならない。しかも、製品部、不要部のいずれか一方を押出すロッドの途中位置に当該ロッドの先端の駆動量を他方のロッドの先端の駆動量と相違させる駆動量調整部を介在させたことから、装置が大型化することもない。
以上の説明から理解できるように、本発明の鋳造装置によれば、製品部を押出す第1の押出しロッド、不要部を押出す第2の押出しロッドのいずれか一方の途中に、製品部を押出す第1の押出しロッドの先端の駆動量に比して、不要部を押出す第2の押出しロッドの先端の駆動量を相対的に多くする駆動量調整部を介在させたことにより、装置構成の複雑化や装置の大型化、さらには装置の高コスト化の全ての課題を解消しながら、効率的に製品部から不要部を分離することができる。
本発明の鋳造装置の実施の形態1を説明した模式図であって、型閉め状態でキャビティに溶湯が供給されている状態を示した図である。 型開き状態で押出し機構を稼働させ、製品部の押出しに先行して不要部を押出している状態を説明した図である。 本発明の鋳造装置の実施の形態2を説明した模式図である。 本発明の鋳造装置の実施の形態3を説明した模式図である。 本発明の鋳造装置の実施の形態4を説明した模式図である。 鋳造装置の実施の形態4におけるねじ部材と、送りねじ機構を説明した図である。
以下、図面を参照して本発明の鋳造装置の実施の形態を説明する。なお、図示例では、鋳造品を構成する製品部を押出す第1の押出しロッド、不要部を押出す第2の押出しロッドがそれぞれ1本の形態を示しているが、各ロッドの基数が2以上の所望の基数であってもよいことは勿論のことである。また、キャビティの形状、製品部、不要部の形状は多様な形状形態が存在する。また、図示例は可動型の内部に押出し機構が備えてある形態であるが、固定型側に押出し機構が備えてある形態であってもよい。
(鋳造装置の実施の形態1)
図1は本発明の鋳造装置の実施の形態1を説明した模式図であって、型閉め状態でキャビティに溶湯が供給されている状態を示した図であり、図2は型開き状態で押出し機構を稼働させ、製品部の押出しに先行して不要部を押出している状態を説明した図である。
図示する鋳造装置10は、固定型1と、可動型2と、可動型2の内部に内蔵された押出し機構8と、から大略構成されている。
図1で示す固定型1と可動型2の型閉め姿勢において、溶湯が充填されるキャビティが画成される。より具体的には、成形される鋳造品は製品部とこの製品部に繋がる不要部とから構成されるが、製品部用キャビティC1と不要部用キャビティC2が連通した状態でキャビティが画成される。
可動型2の先端近傍には溶湯をキャビティ内に供給する供給孔2aが設けてあり、この供給孔2aを介してアルミニウムやその合金などを素材とした溶湯Mがキャビティ内に供給される(X方向)。
可動型2の内部には、キャビティC1に対応する位置に第1の押出しロッド4が摺動自在に内蔵され、キャビティC2に対応する位置に第2の押出しロッド5が摺動自在に内蔵されており、第1の押出しロッド4と第2の押出しロッド5が共通の押出しプレート3の一側面に固定され、押出しプレート3の他側面をサーボモータや油圧もしくは空気圧シリンダ装置などからなるアクチュエータ7が押出し自在に配設されている。
ここで、第2の押出しロッド5は、押出しプレート3側に位置する後方ロッド51と押出しロッドの先端のキャビティC2側に位置する前方ロッド52に分割されている。
そして、後方ロッド51の前方領域と前方ロッド52の後方領域がスリーブ6の中空に収容されている。
このスリーブ6は、その中空が途中で断面寸法が変化する大断面領域6aと小断面領域6bを有しており、後方ロッド51の断面は大断面領域6aの中空と相補的形状および寸法を有していて(直径d1の円形断面)、該中空内で後方ロッド51が摺動自在に収容されている。
一方、前方ロッド52の断面は小断面領域6bの中空と相補的形状および寸法を有していて(直径d2の円形断面で、d2<d1)、該中空内で前方ロッド52が摺動自在に収容されている。
そして、スリーブ6の中空には、水や油、ジェル状の樹脂材、空気といった非圧縮性流体6cが収容されており、後方ロッド51の前方への駆動によって非圧縮性流体6cはその体積を変化させることなく、その前方に位置する前方ロッド52の後端を前方へ押出すことができる。
そして、2つの領域が直径d1、d2の異なる円形断面を有していることから、後方ロッド51が前方へ一定量(たとえばδ)駆動した際に、非圧縮性流体6cの前方に位置する前方ロッド52はδ’(>δ)だけ駆動することとなる。したがって、直径d1、d2を所望に調整することで、後方ロッド51の前方への駆動量に対して前方ロッド52の前方への駆動量を所望に調整することができる。なお、図示例では、小断面領域6bが前方に位置していることから、後方の大断面領域6aからの押出しによって、前方ロッド52の駆動量は後方ロッド51の駆動量よりも多くなる。このように、変断面の中空を有し、この中空に非圧縮性流体6cを収容し、後方ロッド51の前方への駆動量に対して前方ロッド52の前方への駆動量を多くする駆動量調整部がスリーブ6によって構成される。
なお、図1において、第1の押出しロッド4と第2の押出しロッド5、これら2つのロッドを固定する押出しプレート3、押出しプレート3を押出すアクチュエータ7、第2の押出しロッド5の途中に介在し、後方ロッド51の前方への駆動量に対して前方ロッド52の前方への駆動量を多くする駆動量調整部であるスリーブ6から押出し機構8が構成される。
図1で示すようにキャビティ内に溶湯Mが供給され、所定時間経過後に溶湯Mが凝固してキャビティ内に鋳造品が成形されたら、図2で示すように固定型1に対して可動型2を型開きし(Y1方向)、次いで押出し機構8のアクチュエータ7を稼働して鋳造品の押出しによる脱型に移行する。
図2で示すように、アクチュエータ7を稼働して押出しプレート3を前方に駆動量δ1だけ押出す。
この押出しにより、押出しプレート3に固定されている第1の押出しロッド4も同様に駆動量δ1だけ駆動してその前方の製品部Sを押出す。
しかしながら、この製品部Sの押出しに先行して、不要部Fの押出しを実行する。
具体的には、押出しプレート3が前方に駆動量δ1だけ駆動した際(Y2方向)に、押出しプレート3に固定されている第2の押出しロッド5を構成する後方ロッド51も駆動量δ1だけ駆動し、スリーブ6内の非圧縮性流体6cを前方に押出す。
大断面領域6aで駆動量δ1だけ押出された非圧縮性流体6cは、小断面領域6b内で駆動量δ1よりも多い駆動量δ2で前方の前方ロッド52を押出すこととなる。したがって、駆動量δ1の第1の押出しロッド4の先端面4aが製品部Sを押出すのに先んじて、駆動量δ2の第2の押出しロッド5を構成する前方ロッド52の先端面52aが不要部Fを押出すことができる(Y3方向)。
なお、駆動量δ2は、大断面領域6aの断面積に駆動量δ1を乗じて求められる体積を小断面領域6bの断面積で除すことで容易に算定できる。
図示する鋳造装置10によれば、鋳造品を構成する製品部Sを押出す第1の押出しロッド4と不要部Fを押出す第2の押出しロッド5が共通の押出しプレート3に固定された押出し機構8を備えていることによって、装置の大型化が抑制され、装置構成の複雑化も抑制される。さらに、第2の押出しロッド5が駆動量調整部であるスリーブ6を備えており、アクチュエータ7にて押出しプレート3を押出した際に、このスリーブ6によって第1、第2の押出しロッド4,5双方のロッド先端4a、52aの駆動量を変化させることができ、コントローラ等の高価な制御装置を使用することなく、製品部Sに比して不要部Fの押出しを先行させることができる。この不要部Fの先行押出しにより、製品部Sと不要部Fの界面で生じ得るバリを良好に切除しながら、精度よく貫通孔が形成された鋳造品(製品部)を成形することができる。
(鋳造装置の実施の形態2)
図3は本発明の鋳造装置の実施の形態2を説明した模式図である。図示する鋳造装置10Aは、図1,2で示す鋳造装置10と異なり、第1の押出しロッド4Aの途中にスリーブ6Aを介在させた押出し機構8Aを具備するものであり、したがって第2の押出しロッド5Aの駆動量が押出しプレート3の駆動量と同じとなる。
鋳造装置10と同様に製品部Sに先行して不要部Fの押出しを実行することから、鋳造装置10Aにおけるスリーブ6Aでは、その小断面領域6d(直径d3の円形断面)が大断面領域6e(直径d4の円形断面で、d4>d3)の後方に位置する形態が適用される(鋳造装置10のスリーブ6と逆の形態)。
第1の押出しロッド4Aは、後方ロッド41と前方ロッド42から構成され、後方ロッド41は小断面領域6d内で摺動自在に収容され、前方ロッド42は大断面領域6e内で摺動自在に収容され、中空内に非圧縮性流体6cが収容されている。
図2に相当する図面、すなわち型開き姿勢で押出し機構8Aを稼働させた状態の図示を省略するが、押出しプレート3の駆動量と同じ量だけ第2の押出しロッド5Aが駆動する一方で、第1の押出しロッド4Aでは、後方ロッド41が第2の押出しロッド5Aと同じ量だけ駆動するものの、前方ロッド42が第2の押出しロッド5Aや後方ロッド41よりも少ない駆動量で駆動することとなる。具体的には、小断面領域6dの断面積に後方ロッド41の駆動量を乗じて求められる体積を大断面領域6eの断面積で除すことで算定される駆動量だけ前方ロッド42が駆動する。
その結果、第1の押出しロッド4Aによる製品部Sの押出しに先んじて、第2の押出しロッド5Aによる不要部Fの押出しを実行することができる。
(鋳造装置の実施の形態3)
図4は本発明の鋳造装置の実施の形態3を説明した模式図である。図示する鋳造装置10Bは、第1の押出しロッド4Bを構成する後方ロッド43と前方ロッド44の間に介層される駆動量調整部として、コイルバネや板バネ、ゴムをはじめとする可撓性で定型の樹脂材などからなる弾性体6Bを適用したものであり、弾性体6B、第1の押出しロッド4B、第2の押出しロッド5A、押出しプレート3およびアクチュエータ7から押出し機構8Bが構成されている。
第1の押出しロッドの途中に弾性体6Bが介在することでこれが押出された際に弾性体6Bが受ける押圧力によって弾性体6Bが収縮するため、この収縮量分が第2の押出しロッド5Aに比して第1の押出しロッド4Bの先端の前方への駆動量を低減させることとなる。その結果、第2の押出しロッド5Aの先端の駆動量を多くして不要部Fを先行して押出すことができる。
(鋳造装置の実施の形態4)
図5は本発明の鋳造装置の実施の形態4を説明した模式図であり、図6は鋳造装置の実施の形態4におけるねじ部材と、送りねじ機構を説明した図である。
図示する鋳造装置10Cは、駆動量調整部として、同軸である駆動軸6Ccを有した径の異なる大径ねじ6Ca(直径d5の円形断面)と小径ねじ6Cb(直径d6の円形断面)が固定されたねじ部材6Cが適用されたものであり、このねじ部材6Cが第2の押出しロッド5Bを構成する後方ロッド53と前方ロッド54の間に介層されたものである。
後方ロッド53の先端は二股に分かれたねじ切り領域53aを有し、このねじ切り領域53aと大径ねじ6Caが螺合して第1の送りねじ機構9Aを構成している。一方、前方ロッド54の後端は二股に分かれたねじ切り領域54aを有し、このねじ切り領域54aと小径ねじ6Cbが螺合して第2の送りねじ機構9Bを構成している。
第1の送りねじ機構9Aによる後方ロッド53の駆動量に対し、第2の送りねじ機構9Bによる前方ロッド54の駆動量が多くなる結果、第1の押出しロッド4による製品部Sの押出しに先んじて、第2の押出しロッド5Bを構成する前方ロッド54による不要部Fの押出しを実行することができる。
なお、図示を省略するが、第1の押出しロッドの途中位置に図5,6で示すねじ部材を備えた2つの送りねじ機構を介層させてもよい。この場合は、後方ロッドを小径ねじと螺合させ、前方ロッドを大径ねじと螺合させることを要する。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…固定型、2…可動型、2a…供給孔、3…押出しプレート、4,4A,4B…第1の押出しロッド、41,43…後方ロッド、42,44…前方ロッド、5,5A,5B…第2の押出しロッド、51,53…後方ロッド、53a…ねじ切り領域、52,54…前方ロッド、54a…ねじ切り領域、6,6A…駆動量調整部(スリーブ)、6a、6e…大断面領域、6b、6d…小断面領域、6c…非圧縮性流体、6B…駆動量調整部(弾性体)、6C…ねじ部材、6Ca…大径ねじ、6Cb…小径ねじ、6Cc…駆動軸、7…アクチュエータ、8,8A,8B,8C…押出し機構、9A…第1の送りねじ機構、9B…第2の送りねじ機構、10,10A,10B,10C…鋳造装置、C1…製品部用キャビティ、C2…不要部用キャビティ、M…溶湯、S…製品部(鋳造品)、F…不要部(鋳造品)

Claims (8)

  1. 固定型と可動型が型閉めされた際に画成されるキャビティに溶湯が供給されることで、製品部と該製品部に繋がる不要部とからなる鋳造品が成形される鋳造装置であって、
    可動型と固定型のいずれか一方には、製品部を押出す第1の押出しロッドと、不要部を押出す第2の押出しロッドと、第1、第2の押出しロッドが固定された押出しプレートと、押出しプレートを押出すアクチュエータと、からなる押出し機構が備えてあり、
    第1、第2の押出しロッドのいずれか一方には、押出しプレートの駆動に応じて第1、第2の押出しロッドを同期して駆動させた際に、製品部を押出す第1の押出しロッドの先端の駆動量に比して、不要部を押出す第2の押出しロッドの先端の駆動量を相対的に多くする駆動量調整部が介在している鋳造装置。
  2. 駆動量調整部は、押出しロッドの途中位置に介在する中空を備えたスリーブであり、
    前記中空はその途中で断面寸法が変化する大断面領域と小断面領域を有し、かつその内部に非圧縮性流体が収容されており、
    駆動量調整部を備えた第1の押出しロッドもしくは第2の押出しロッドのいずれか一方は押出しプレート側の後方ロッドと押出しロッドの先端側の前方ロッドに分割されており、
    後方ロッドの先端が大断面領域と小断面領域のいずれか一方に摺動自在に収容され、前方ロッドの後端が大断面領域と小断面領域の他方に摺動自在に収容されている請求項1に記載の鋳造装置。
  3. 第1の押出しロッドが駆動量調整部を備えており、後方ロッドの先端が小断面領域に摺動自在に収容され、前方ロッドの後端が大断面領域に摺動自在に収容されている請求項2に記載の鋳造装置。
  4. 第2の押出しロッドが駆動量調整部を備えており、後方ロッドの先端が大断面領域に摺動自在に収容され、前方ロッドの後端が小断面領域に摺動自在に収容されている請求項2に記載の鋳造装置。
  5. 駆動量調整部は弾性体からなり、
    第1の押出しロッドは押出しプレート側の後方ロッドと押出しロッドの先端側の前方ロッドに分割されており、
    前方ロッドと後方ロッドの間に弾性体が介在している請求項1に記載の鋳造装置。
  6. 駆動量調整部は、同軸で径の異なる大径ねじと小径ねじが固定されたねじ部材からなり、
    駆動量調整部を備えた第1の押出しロッドもしくは第2の押出しロッドのいずれか一方は押出しプレート側の後方ロッドと押出しロッドの先端側の前方ロッドに分割されており、
    後方ロッドの先端が大径ねじと小径ねじのいずれか一方と螺合して第1の送りねじ機構を構成し、前方ロッドの後端が大径ねじと小径ねじの他方と螺合して第2の送りねじ機構を構成している請求項1に記載の鋳造装置。
  7. 第1の押出しロッドが駆動量調整部を備えており、後方ロッドの先端が小径ねじと螺合して第1の送りねじ機構を構成し、前方ロッドの後端が大径ねじと螺合して第2の送りねじ機構を構成している請求項6に記載の鋳造装置。
  8. 第2の押出しロッドが駆動量調整部を備えており、後方ロッドの先端が大径ねじと螺合して第1の送りねじ機構を構成し、前方ロッドの後端が小径ねじと螺合して第2の送りねじ機構を構成している請求項6に記載の鋳造装置。
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