JP2014004566A - 炭酸泉製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンパクトであるとともに、炭酸泉中に溶解されている炭酸ガスの濃度を高くすることができ、かつメンテナンスの容易な炭酸泉製造装置100を提供する。
【解決手段】 温水に炭酸ガスを供給して、温水と気泡状をした炭酸ガスとの混合物を生成する。この温水と炭酸ガスの混合物を、3個所以上の曲がり部23a〜eを有するフレキシブルチューブ9と、炭酸泉チューブ10と、シャワーヘッド部31を経由して炭酸泉を製造する。ここで、シャワーヘッド部は、縮径コマ35とベンチュリ管37を有しており、縮径コマ35の貫通孔36の断面積を炭酸泉チューブ10の断面積よりも小さくする。また、縮径コマ35の貫通孔36の断面積を、ベンチュリ管37の両端部の断面積よりも小さくする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、頭髪や頭皮などの洗浄用シャワーとして使用することができる炭酸泉の製造装置に関するものである。
炭酸ガスが含まれている温泉(以下において、単に炭酸泉と呼ぶ。)は、保温効果が高いことが古来より知られている。この保温効果は、炭酸ガスによる毛細血管の拡張作用によって皮膚の血行が改善されるためである。
また、弱酸性の性質を有する炭酸泉を頭髪や頭皮などの洗浄用シャワーとして使用すると、アルカリ性のシャンプー液やパーマ液等によって傷んだ頭髪のリンス効果を有するとともに、頭皮の毛穴部分に蓄積された油脂成分や角質成分の除去にも優れた効果を有する。
中空糸膜を使用して、温水中に炭酸ガスを溶解させて人工的に炭酸泉を製造し、頭髪や頭皮の洗浄用シャワーとして使用する技術が特許文献1に開示されている。この技術を用いると、小型の炭酸泉製造装置を提供することができるので家庭用としても使用をすることができる。
また、洗面所や浴槽などに設置されている温冷水混合栓の部分に、特殊な形状をしたジョイントを嵌め込んで、温冷水混合栓と炭酸泉製造装置とを連結可能とすることによって、装置全体の寸法をさらにコンパクト化する技術が特許文献2に開示されている。
なお、上述したようなシャワー用の炭酸泉製造装置は、一般的にはワンパス型と呼ばれており、持ち運びが可能なものであり、浴室内に加えて洗面所内などでも使用することができるものである。したがって、装置全体の寸法をよりコンパクト化することも重要な技術課題になっている。すなわち、本発明に係わる炭酸泉製造装置の主な用途は、浴槽用として設置されて、固定された状態で使用するようなものではない。
特開平8−19784号公報 登録実用新案第3143176号公報
上述した炭酸泉による保温効果等は、炭酸泉中に溶解している炭酸ガスの濃度が高いほど優れた効果を有することが知られている。しかしながら、上述した特許文献1や特許文献2の炭酸泉製造装置を用いた場合には、例えば特許文献1に記載されているように炭酸ガスの濃度が500ppm程度の炭酸泉しか製造することができない。なお、1気圧、約40℃の温水中の飽和炭酸ガスの濃度は1100ppm程度であることが知られている。
また、特許文献1の炭酸泉製造装置は、炭酸ガスの溶解部に中空糸膜を使用している。そして、温水中に含まれている水垢等のゴミによって使用時間の経過とともに中空糸膜の部分が詰まっていき、その結果、炭酸泉中に溶解されている炭酸ガスの濃度が次第に低下する。したがって、炭酸ガスの溶解部である中空糸膜の部分を頻繁に交換しなければならないというメンテナンス上の煩わしさがあった。
本発明は、コンパクトであり持ち運びが可能であるとともに、炭酸泉中に溶解している炭酸ガスの濃度を高くすることができ、かつメンテナンス作業の容易な炭酸泉製造装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記した問題点の解決を目的としており、請求項1に記載した発明は、温水に炭酸ガスを供給して、前記温水と前記炭酸ガスとの混合物を生成し、該混合物を、蛇腹状の凹凸を有するフレキシブルチューブと、炭酸泉チューブと、シャワーヘッド部を経由して炭酸泉を製造する炭酸泉製造装置において、
前記フレキシブルチューブは、複数個所の曲がり部を有するものであり、前記シャワーヘッド部は、縮径コマと、ジョイント部と、ベンチュリ管とを有するものであり、前記縮径コマの貫通孔の断面積は、前記炭酸泉チューブの断面積よりも小さいものであることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載した発明において、
前記フレキシブルチューブは、3個所以上の曲がり部を有するものであることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載した発明において、
前記縮径コマには、複数個の前記貫通孔が設けられており、該貫通孔のそれぞれが、円周方向に広がる方向を向くように形成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2又は請求項3に記載した発明において、
前記ジョイント部と前記ベンチュリ管とは、一体化されて製造されていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載した発明において、
前記ベンチュリ管の両端部の断面積は、前記縮径部の前記貫通孔の断面積よりも大きな断面積を有することを特徴としている。
本発明に係わるシャワー用として使用されるワンパス型の炭酸泉製造装置を用いると、コンパクトであるとともに炭酸泉中に溶解されている炭酸ガスの濃度を極めて高くすることができる。
この炭酸泉製造装置で製造した弱酸性の性質を有する炭酸泉を頭髪や頭皮などの洗浄用シャワーとして使用すると、アルカリ性のシャンプー液やパーマ液等によって傷んだ頭髪のリンス効果を有するとともに、頭皮の毛穴部分に蓄積した油脂成分や角質成分の除去にも優れた効果を有する。
また、本発明に係わる炭酸泉製造装置は、メンテナンス作業が容易であり、炭酸ガスの温水中への溶解効率も高いので炭酸ガスボンベ内に充填されている炭酸ガスの消費量も少ない。
加えて、本発明の炭酸泉製造装置は、構造が簡単であり、部品数も少ないので低価格で製造をすることができる。
本発明に係わる炭酸泉製造装置の概略図である。 本体部の内部構造の概略図である。 シャワーヘッド部の概略図である。 シャワーヘッド部の断面図である。
a)シャワーヘッド部の内部構造図である。
b)シャワーヘッド部を流れる炭酸泉に注目した説明図である。
シャワーヘッド部の断面図である。
a)円周方向に広がる方向を向く4個の貫通孔の概略図である。
b)シャワーヘッド部を流れる炭酸泉に注目した説明図である。
以下において、図1〜図5を用いて、本発明に係わる炭酸泉製造装置100の実施の形態について詳細に説明する。
1.炭酸泉製造装置の概略
図1は、本発明に係わるシャワー用の炭酸泉製造装置100の概略図である。この炭酸泉製造装置100は、本体部21とシャワーヘッド部31とその他の付属品とで構成されている。
すなわち、この炭酸泉製造装置100は、温水に炭酸ガスを供給して温水と炭酸ガスとの混合物を生成し、その混合物を蛇腹状の凹凸を有するフレキシブルチューブと、炭酸泉チューブと、シャワーヘッド部を経由して炭酸泉を製造するものである。そして、この炭酸泉製造装置100は、後述するように本体部21のフレキシブルチューブ9の設置構造と、シャワーヘッド部31の内部構造に特徴を有するものである。
炭酸ガスボンベ1に充填されている高圧の炭酸ガスは、レギュレータ2、流量調節器3を経由して本体部21のジョイント13aに供給される。なお、図1では省略をしているが、炭酸ガスの正確な流量を測定するために、流量計を流量調節器3とジョイント13aとの間に設けることもできる。
蛇口などの温水出口6からの温水は、そのまま本体部21のジョイント13bに供給される。なお、図1では省略をしているが、温水の正確な流量(例えば、2〜5リットル/分程度が好ましい。)を測定するために、流量計を温水出口6とジョイント13bとの間に設けることもできる。
本体部31において、ジョイント13bからの温水は、温水流量計7、逆支弁5bを経由してT型ジョイント8に供給される。温水の流量が一定値以上、例えば、約3リットル/分を超えた場合には、温水流量計7は炭酸ガスを供給するための電磁弁4を開く信号を自動的に送るようにした。
ここで、温水流量計7とT型ジョイント8の間に逆支弁5bが設置されているので、何らかの異常事態があった場合でも炭酸ガスボンベ1からの炭酸ガスが温水流量計7などに逆流するようなことはない。
ジョイント13aからの炭酸ガスは、電磁弁4、逆支弁5aを介してT型ジョイント8に供給される。また、電磁弁4とT型ジョイント8の間に逆支弁5aが設置されているので、何らかの異常事態があった場合でも温水が電磁弁4などに逆流するようなことはない。
T型ジョイント8の部分において温水中に炭酸ガスが合流する。この合流した部分付近では、温水と気泡状をした炭酸ガスとが混合した状態になっているおり、温水中に炭酸ガスはほとんど溶解されていない。以下において、この状態を温水と炭酸ガスとの混合物と呼ぶことにする。
温水と炭酸ガスとの混合物は、蛇腹状の凹凸を有するフレキシブルチューブ9を経由することによって炭酸ガスの一部が温水中に溶解する。この段階では、温水中に炭酸ガスの一部が既に溶解されているので、以降においてフレキシブルチューブ9を通過した状態の温水を単に炭酸泉と呼ぶことにする。
フレキシブルチューブ9を経由した炭酸泉は、本体部21のジョイント13cに到達する。なお、本体部21内の蛇腹状の凹凸を有するフレキシブルチューブ9は、特徴のある設置構造をしているので、その設置構造の詳細については後述する。
ジョイント13cからの炭酸泉は、自由に折り曲げて使用することができ、市販されている樹脂製の炭酸泉チューブ10を経由してシャワーヘッド部31に供給される。そして、後述するようにシャワーヘッド部31において、炭酸泉中に溶解されている炭酸ガスの濃度がさらに高くできるような内部構造となっている。なお、シャワーヘッド部31の内部構造の詳細については後述する。
2.フレキシブルチューブ9の設置構造
本体部21に設置した本発明に係るフレキシブルチューブ9の設置構造の概略を図2に示す。本体部21は直方体形状をしており、その外形寸法は縦横の寸法がそれぞれ約200mm、高さ寸法が約100mmとコンパクトなものである。フレキシブルチューブ9は、外径寸法の太い部分と細い部分(凹凸部分)が交互に形成されている蛇腹状をしたものである。フレキシブルチューブ9として、外径寸法の太い部分が約16mm、細い部分が約13mm、それぞれが約5mmピッチで形成されており、板厚みが約0.6mm、チューブ全長が約750mmのステンレス製の市販品を用いた。
本発明者による詳細な実験によって、フレキシブルチューブ9の全長が長いほど、同じ全長の場合には折り曲げ部(図2では、折り曲げ部23a〜e)の数が多いほど炭酸ガスは温水中に溶解されやすいことが明らかになった。
また、炭酸泉の製造中において、折り曲げ部の数が多いほどフレキシブルチューブ9が激しく振動していることを目視によって観察することができた。この理由は、温水中の気泡状をしている炭酸ガスは、蛇腹状の凹凸を有するフレキシブルチューブ9の内壁部分と衝突して衝撃を受け、その衝撃によって撹拌され、微細化されて温水中に溶解されやすくなっているためと考えられる。そして、温水中の気泡状をしている炭酸ガスは、折り曲げ部の数が多いほど激しく側壁部分に衝突し、撹拌されているためと考えられる。
ここで、フレキシブルチューブ9の折り曲げ部の数としては3箇所以上、より好ましくは5箇所以上設けると炭酸ガスが温水中に溶解されやすいことがわかった。そこで、本体部1の外形寸法が限られていることやコスト面などから、本実施例では略90度の折り曲げ部として4箇所を設けるとともに(折り曲げ部23a〜d)、略180度に折り返すための折り曲げ部として1箇所(折り曲げ部23e)の計5箇所の折り曲げ部を設けるようにした(図2)。
3.シャワーヘッド部31の構造
本発明に係るシャワーヘッド部31の構造について図3〜図5を用いて詳細に説明する。上述したように、本体部21のジョイント13cからの炭酸泉は、市販されている炭酸泉チューブ10を経由してシャワーヘッド部31に供給される(図3)。
シャワーヘッド部31は、縮径コマ35と、炭酸泉チューブ10と接続するためのジョイント部34と、使用者が持ちやすくするための持ち手33と、炭酸泉を吐水する吐水口32などで構成されている(図3)。
円板状をした縮径コマ35は、プラスチック樹脂、例えば、ナイロン樹脂を成形して製造した。シャワーヘッド部31の持ち手33は、使用者が握りやすくするとともに耐久性のあるゴム製、例えばABS製のものを用いた。
ジョイント部34と持ち手33部分の内側のベンチュリ管37とは、プラスチック樹脂、例えば、ナイロン樹脂によって一体的に成形してベンチュリ部41を形成するようにした(図4(a))。ジョイント部34とベンチュリ管37とを一体化した状態で製造することによってベンチュリ部41を低価格で製造をすることができる。
ベンチュリ管37を経由した炭酸泉は、プラスチック樹脂、例えば、ナイロン樹脂によって成形されている先端部38を経由して吐水口32から外部に放出される。ここで、略直角方向に曲げられた先端部38を使用することによって、使用者がシャワーヘッド部31の持ち手33の部分を握りやすくできるので、自分自身で頭髪や頭皮の洗浄などをすることができる(図4(a))。
炭酸泉チューブ10からの炭酸泉は、まず縮径コマ35、35aを経由してからジョイント部34及びベンチュリ管37に進入するようにした(図4(a)(b)、図5(b))。縮径コマ35、35aは、円板状をしており、その外径はジョイント部34の外形寸法と略同一寸法であり、その内側に同じ形状をした複数個の貫通孔、例えば、4個の貫通孔36、36aが開けられている(図3、図4(a)、図5(a))。ここで、高濃度の炭酸泉を得るためには、縮径コマ35、35aの貫通孔36、36aの数を複数個、特に4個以上設けることが好ましいことがわかった。
本実施例として、縮径コマ35、35aの貫通孔36、36aの部分における炭酸泉が通過可能な断面積は、炭酸泉チューブ10の部分における炭酸泉が通過可能な断面積の1/3〜1/5程度にまで減縮されるようにした。したがって、縮径コマ35、35aの貫通孔36、36aの部分を通過する炭酸泉の流速は、それよりも上流の炭酸泉チューブ10の部分を通過する炭酸泉の流速よりも3〜5倍程度の速度にまで大きく増加することになる(図4(b)、図5(b))。
したがって、縮径コマ35、35aの貫通孔36、36a付近では(以下において、縮径部42と呼ぶ。図4(b)、図5(b))、いわゆるキャビテーション現象が発生して炭酸泉の乱流が起こる。そして、炭酸泉の乱流によって、比較的大きな炭酸ガスの気泡がせん断されて無数の微細な気泡が生成される。さらに、それらが激しく撹拌されるために、炭酸ガスの微細化された気泡は、炭酸泉中に容易に溶解することができる。
本発明の炭酸泉製造装置を実際に運転してみると、シャワーヘッド部31の縮径部42付近ではキャビテーションによる効果と思われる比較的大きな音や振動が発生しているのが観測された。
ここで、円板状をした縮径コマ35、35aに設けられている複数個の貫通孔36、36aの形状としては、中心軸方向に平行に形成するよりも(貫通孔36:図4(a)、(b))、それぞれが円周方向に広がる方向を向くように形成されている方が(貫通孔36a:図5(a)、(b))、高い濃度の炭酸泉が得られることがわかった。
そこで、図5(a)に示されているように、4個の貫通孔36aのそれぞれが円周方向に5〜30度程度、例えば、約10度、外側の円周方向に広がる方向を向くように形成した。なお、図5においては、図面の理解を容易にするために、あえて約10度よりも大きな角度で外側に広がる方向を向くように記載した。
ベンチュリ部41の入り口付近では、貫通孔36aを通過した炭酸泉11の流路が円周方向に外側に曲げられて、その内壁面部分と激しく衝突して、撹拌がされる衝突部43が発生する(図5(b))。この衝突部43の発生によって、後述するような高い濃度の炭酸泉が得られているものと考えられる(図5(b))。
そして、炭酸泉は縮径部42の貫通孔36の断面積よりも、大きな断面積を有するベンチュリ部41の入口側に進入する(図4(b)、図5(b))。ベンチュリ部41は、両端部分の断面積よりも中央部分の断面積が狭い構造のベンチュリ管37で構成されている(図4(b)、図5(b))。そして、ベンチュリ管37の両端部の断面積は、貫通孔36、36aの断面積よりも大きな断面積を有するようにした。
すなわち、縮径部42によって加速された炭酸泉は、ベンチュリ部41の入り口付近で大きく減速した後に、ベンチュリ部41の中央付近で加速される。したがって、ベンチュリ部41の中央付近においても、炭酸ガスの比較的大きな気泡はせん断や粉砕等がされて無数の微細な気泡が生成される。
その後、炭酸泉は、ベンチュリ部41の出口付近で再び減速されて、ベンチュリ部41の出口付近の断面積とほぼ同じ断面積を有している吐水口32から外部に放出されて頭髪や頭皮などの洗浄用シャワーとして利用される(図4(b)、図5(b))。
ここで、ベルヌーイの定理によると、液体の流速が早くなると液体内の圧力は低下し、逆に、液体の流速が遅くなると液体内の圧力は増加することが知られている。そして、液体内の圧力が高いほど炭酸ガスの飽和溶解度は高くなり、液体内の圧力が低くなると炭酸ガスの飽和溶解度も低くなるという傾向がある。
上述したように、吐水口32付近の断面積は、ベンチュリ部41の出口付近の断面寸法とほぼ同じ寸法であるので炭酸泉の流速は減速されており、それとは反比例をするように炭酸泉内の圧力を高くすることができるので、炭酸泉中に溶解可能な炭酸ガスの濃度を高くすることができる。
すなわち、シャワーヘッド部31の内部では、縮径コマ35によるキャビテーション効果と、ベンチュリ管37によるベンチュリ効果の複合効果が起こるために無数の微細な炭酸ガスの気泡が生成されて、炭酸ガスの炭酸泉中への溶解がさらに加速される。そして、本発明を用いると、後述するような高濃度の炭酸ガスが溶解されている炭酸泉を製造することができる。
以下において、本発明に係わる炭酸泉製造装置100を用いて、温水と炭酸ガスから炭酸泉を製造する場合についての一実施例を説明する(図1〜図5)。
炭酸ガスボンベ1の元栓であるコックを開き(ただし、元栓のコックは図示されていない。)、レギュレータ2の2次圧力を0.18±0.02MPa、例えば、約0.18MPaに調整する。次に、炭酸ガスの流量調整器3のバルブを、1/6回転程度ひねってあらかじめ開いておく(図1)。
温水出口6からの温水は、本体部21内の温水流量計7に供給されていないので電磁弁4は閉じたままの状態になっている。したがって、この状態では、炭酸ガスボンベ1に充填されている炭酸ガスがT型ジョイント8に供給されるようなことはない(図1)。
次に、図示されていない湯沸かし器などの温水出口6から本体部21のジョイント13bに温水、例えば約40℃の温水を供給する。そして、温水出口6のバルブを次第に開いていき、温水出口6からの温水の流量を少しずつ増加させていく。本体部21の温水流量計7によって、温水の流量が3リットル/分を超えたと判断されると自動的に炭酸ガスを供給するための電磁弁4を開くようにした(図1)。
電磁弁4が開くことによって、炭酸ガスボンベ1に充填されている炭酸ガスがT型ジョイント8に流れ込む。そして、温水流量(圧力)の変動も考慮して、電磁弁4が開いた状態での温水出口6のバルブの位置よりも、さらにバルブを捻って、例えば1/6回転程度、余計に温水出口6のバルブを捻っておく(図1)。
T型ジョイント8では、温水中に炭酸ガスが供給されてそれぞれが合流する。T型ジョイント8の部分では、温水中に炭酸ガスが気泡状となって混合されている状態、いわゆる温水と炭酸ガスとの混合物となっており、そのままフレキシブルチューブ9に流れ込む(図1)。
温水と炭酸ガスとの混合物は、蛇腹状の凹凸と、5箇所の折り曲げ部23a〜eを有するフレキシブルチューブ9を経由してジョイント13cに到達する(図2)。この状態において、フレキシブルチューブ9は小刻みに振動しているのが観測された。温水と炭酸ガスとの混合物が、フレキシブルチューブ9の内壁と激しく衝突して撹拌されているためと考えられる。
温水と炭酸ガスとの混合物は、複数の折り曲げ部23a〜eを有するフレキシブルチューブ9を通過することによって、温水中の炭酸ガスの気泡は微細化されるとともに炭酸ガスの一部が温水中に溶解されて炭酸泉になる(図2)。
本体部1のジョイント13cからの炭酸泉は、使用者が自由に折り曲げて使用をすることができる炭酸泉チューブ10を経由してシャワーヘッド部31に供給される(図3)。シャワーヘッド部31は、円板状をした縮径コマ35とベンチュリ管37を有するものであり、この順に炭酸泉が通過するようにした(図4(a)(b)、図5(a)(b))。シャワーヘッド部31では、上述したようにキャビテーション効果とベンチュリ効果の複合効果が起こるために炭酸ガスの炭酸泉中への溶解がさらに加速される。
ここで、(図4(a)(b)、図5(a)(b))に示されるように、縮径コマ35、35aを経由してからベンチュリ管37を通過させた方が、ベンチュリ管37を経由してから縮径コマ35、35aを通過させるよりも安定した炭酸ガス濃度の炭酸泉が得られることがわかった。
この現象についての詳細な理由は不明ではあるが、あらかじめ縮径コマ35、35aによるキャビテーション効果を受けた後に、ベンチュリ管37によるベンチュリ効果を受けた方が微細な気泡の発生状況にバラツキが生じにくく、それぞれの効果が複合された顕著な効果が得られているためと考えられる。
一実施例として、図5(a)(b)に示されるような形状をした縮径コマ35aを有する本発明に係わる炭酸泉製造装置100を用いて炭酸泉を製造して、吐水口32からの炭酸泉中に溶解している炭酸ガスの濃度を測定した。炭酸泉中の炭酸ガスの濃度は、株式会社熊谷分析センターに分析を依頼し、JIS−K―0101―25.2に規定される方法で測定した。その結果、本発明に係る炭酸泉製造装置を用いると、炭酸ガスの濃度が約1100ppmという極めて高い濃度の炭酸泉を得ることができた。
上述したように、本発明に係わるようなワンパス型の炭酸泉製造装置を用いると、コンパクトであり持ち運びが可能であるとともに、炭酸泉中に溶解されている炭酸ガスの濃度を極めて高くすることができる。
この炭酸泉を頭髪の洗浄用シャワーとして使用すると、アルカリ性のシャンプー液やパーマ液等によって傷んだ頭髪のリンス効果を有する。また、炭酸泉は、頭皮の毛穴部分に蓄積した油脂成分や角質成分の除去などにも優れた効果を有しており、頭皮の血行を促進する。
加えて、本発明に係わる炭酸泉製造装置は、炭酸ガスの温水中への溶解効率も高いので、炭酸ガスボンベ内に充填されている炭酸ガスの消費量も少ない。加えて、本発明の炭酸泉製造装置は構造が簡単であり、かつメンテナンス作業も容易であり、部品数も少ないので低価格で製造をすることができる。
通常の使用状況では、炭酸ガスの消費量を抑えるためにも吐水口32からの炭酸泉の白濁状態が比較的少ない程度、例えば、上述したように炭酸ガスの流量調整器3のバルブを1/6回転程度ひねって開いた状態での使用が好ましい。一方、低濃度の炭酸ガスが含まれている炭酸泉を好む使用者にとっては、炭酸ガスの流量調整器3のバルブをさらに絞り込むこともできる。
なお、使用者の好みに応じて、レギュレータ2の2次圧力を増加させて約0.20MPaに設定したり、炭酸ガスの流量調整器3のバルブをさらに大きく開いたりして、温水の流量に対して炭酸ガス量を多めに供給することもできる。炭酸ガスを多めに供給することによって、炭酸泉中に白濁した状態の炭酸ガスの微細な気泡を多量に発生させることができるので、シャワー時における頭皮のマッサージ効果を増加させることができる。
本発明は、頭髪や頭皮の洗浄用シャワーなどとして使用することが可能なワンパス型の炭酸泉製造装置に利用することができる。
1 炭酸ガスボンベ
2 レギュレータ
3 流量調整器
4 電磁弁
5a、5b 逆止弁
6 温水出口
7 温水流量計
8 T型ジョイント
9 フレキシブルチューブ
10 炭酸泉チューブ
11 炭酸泉
13a,b,c ジョイント
21 本体部
22 炭酸ガス供給管
23a,b,c,d,e 曲がり部
31 シャワーヘッド部
32 吐水口
33 持ち手
34 ジョイント部
35 縮径コマ
35a 縮径コマ
36 貫通孔
36a 貫通孔
37 ベンチュリ管
38 先端部
41 ベンチュリ部
42 縮径部
43 衝突部
100 炭酸泉製造装置

Claims (5)

  1. 温水に炭酸ガスを供給して、前記温水と前記炭酸ガスとの混合物を生成し、
    該混合物を、蛇腹状の凹凸を有するフレキシブルチューブと、炭酸泉チューブと、シャワーヘッド部を経由して炭酸泉を製造する炭酸泉製造装置において、
    前記フレキシブルチューブは、複数個所の曲がり部を有するものであり、
    前記シャワーヘッド部は、縮径コマと、ジョイント部と、ベンチュリ管とを有するものであり、
    前記縮径コマの貫通孔の断面積は、前記炭酸泉チューブの断面積よりも小さいものである
    ことを特徴とする炭酸泉製造装置。
  2. 前記フレキシブルチューブは、3個所以上の曲がり部を有するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の炭酸泉製造装置。
  3. 前記縮径コマには、複数個の前記貫通孔が設けられており、
    該貫通孔のそれぞれが、円周方向に広がる方向を向くように形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の炭酸泉製造装置。
  4. 前記ジョイント部と前記ベンチュリ管とは、一体化されて製造されている
    ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の炭酸泉製造装置。
  5. 前記ベンチュリ管の両端部の断面積は、前記縮径部の前記貫通孔の断面積よりも大きな断面積を有する
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の炭酸泉製造装置。
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