JP2014002216A - 電力供給制御装置、画像処理装置、電力管理制御プログラム - Google Patents

電力供給制御装置、画像処理装置、電力管理制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】電力供給制御において、定常状態では利便性を省エネ性よりも優先し、利便性が必要ないときは省エネ性を優先することで、利便性と省エネ性を両立する。
【解決手段】「自動復帰モード」では、第2の人感センサ30で移動体を検出しなくなった時点で(符号A4参照)、センサタイマを起動し、予め定めた時間(時間幅t1参照)が経過した時点で、第2の人感センサ30及び各デバイスへの電力供給を遮断し、節電モードとする(符号A5参照)。一方、自動復帰解除モードでは、第2の人感センサ30で移動体を検出しなくなった時点で(符号B5参照)、直接各デバイスへの電力供給を遮断し、その後、第1の人感センサ28で移動体を検出しなくなった時点で(符号B6参照)、第2の人感センサ30への電力供給を遮断し、節電モードとする。
【選択図】図9

Description

本発明は、電力供給制御装置、画像処理装置、電力管理制御プログラムに関する。
処理装置、例えば、画像処理装置では、低消費電力化を図るため、未使用時は不要な電力を供給しない省電力モードに移行する機能を有している。
特許文献1には、画像処理装置の不使用時の電力を軽減するための技術として、定着装置の使用からの予め定めた時間が経過すると自動的に節電状態に移行する第1のタイマと、複合装置の操作又は外部からアクセスされたときの動作終了からの所定時間が経過すると自動的に電源オフ状態に移行する第2のタイマと、を持って制御することが提案されている。
また、特許文献2には、画像形成を行う動作状態と該動作状態への移行までの間の定期状態と電力の消費を抑える節電状態が設けられており、さらに当該画像形成装置の前面の人体を検知する人体検知手段と、前記待機状態にあるときに前記人体検知手段が人体を検知しないときには節電状態に移行し、更に該節電状態が所定時間継続したときには当該画像形成装置への電力の供給を遮断する電源制御手段とを備えることが記載されている。
この特許文献2では、オペレータが操作を終了し、人体検知手段で人を検知しなくなった場合、電力制御の切り替え時に動作するリレーの寿命を考慮して、一定時間経過後のスリープモードへ移行するようにしている。
特開2003−163769号公報 特開平06−148972号公報
本発明は、電力供給制御において、定常状態では利便性を省エネ性よりも優先し、利便性が必要ないときは省エネ性を優先することで、利便性と省エネ性を両立することができる電力供給制御装置、画像処理装置、電力供給制御プログラムを得ることが目的である。
請求項1に記載の発明は、電力の供給を受けて動作する動作対象を備えた処理装置本体の周辺において、移動中の移動体を検出可能であり、少なくとも検出可能距離が相対的に長短の関係を持つ少なくとも2種類の移動体検出手段と、予め定めた条件が成立した場合に、前記動作対象へ電力を供給する電力供給状態、或いは電力供給を遮断する電力供給遮断状態の何れかの状態に遷移させる状態遷移手段と、前記状態遷移手段により電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移するときの前記条件を成立させるために操作する手動復帰操作手段と、前記移動体検出手段の内、検出距離が長い一方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、検出距離が短い他方の移動検出手段による検出を開始し、かつ前記他方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、前記状態遷移手段による前記電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移するときの前記条件の成立とする自動復帰制御手段と、前記自動復帰制御手段の機能を有効とする又は無効とするかを選択する選択手段と、前記状態遷移手段により電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移する時期として、前記他方の移動体検出手段で移動体を検出しなくなってから予め設定した時間が経過した時点とする電力供給遮断制御手段と、前記電力供給遮断制御手段において、前記選択手段で前記自動復帰制御手段の無効が選択されているときは、当該自動復帰制御手段の有効が選択されているときよりも、前記予め設定した時間を短く設定する時間設定手段と、を有している。
請求項2に記載の発明は、電力の供給を受けて動作する動作対象を備えた処理装置本体の周辺において、移動中の移動体を検出可能であり、少なくとも検出可能距離が相対的に長短の関係を持つ少なくとも2種類の移動体検出手段と、予め定めた条件が成立した場合に、前記動作対象へ電力を供給する電力供給状態、或いは電力供給を遮断する電力供給遮断状態の何れかの状態に遷移させる状態遷移手段と、前記状態遷移手段により電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移するときの前記条件を成立させるために操作する手動復帰操作手段と、前記移動体検出手段の内、検出距離が長い一方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、検出距離が短い他方の移動検出手段による検出を開始し、かつ前記他方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、前記状態遷移手段による前記電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移するときの前記条件の成立とする自動復帰制御手段と、前記状態遷移手段により電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移する時期として、前記他方の移動体検出手段で移動体を検出しなくなってから予め設定した時間が経過した時点とする電力供給遮断制御手段と、前記電力供給遮断制御手段において、前記手動復帰操作手段で復帰したときは、当該自動復帰制御手段で復帰したときよりも、前記予め設定した時間を短く設定する時間設定手段と、を有している。
請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、前記自動復帰制御手段の機能を有効とする又は無効とするかを選択する選択手段をさらに有する。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1〜請求項3の何れか1項記載の発明において、前記一方の移動体検出手段が、相対的に広範囲の検出領域で移動体の進入を検出する焦電型センサであり、前記他方の移動体検出手段が、相対的に狭範囲の検出領域で前記処理装置に接近する使用者の接近を検出する反射型センサである。
請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の発明において、前記焦電型センサには常に電力が供給され、前記反射型センサは前記焦電型センサにより移動体の進入を検出した時点で電力が供給される。
請求項6に記載の発明は、前記請求項1〜請求項5の何れか1項記載の電力供給制御装置を備え、前記画像処理装置本体が動作対象として、原稿画像から画像を読み取る画像読取処理部、画像情報に基づいて記録用紙に画像を形成する画像形成処理部、予め相互に定められた通信手順の下で画像を送受信するファクシミリ通信処理部、の少なくとも1つの処理部を含む画像処理装置である。
請求項7に記載の発明は、コンピュータに、自動復帰制御が有効とされている場合に、移動体検出手段で移動体を検出した時点で、動作対象を電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移させ、移動体検出手段で移動体を検出しなくなってから予め設定した時間が経過した時点で、電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移させ、前記自動復帰制御が無効とされているときは、当該自動復帰制御が有効とされているときよりも、電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移させるときの前記予め設定した時間を短く設定する、ことを実行させる電力供給制御プログラムである。
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、自動復帰制御が有効とされている場合に、移動体検出手段で移動体を検出した時点で、動作対象を電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移させ、移動体検出手段で移動体を検出しなくなってから予め設定した時間が経過した時点で、電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移させ、前記自動復帰制御によらず手動操作で前記動作対象を電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移させた場合は、当該自動復帰制御が有効とされているときよりも、電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移させるときの前記予め設定した時間を短く設定する、ことを実行させる電力供給制御プログラムである。
請求項1、請求項2、請求項3に記載の発明によれば、電力供給制御において、定常状態では利便性を省エネ性よりも優先し、利便性が必要ないときは省エネ性を優先することで、利便性と省エネ性を両立することができる。
請求項4に記載の発明によれば、適材適所のセンサを配置することができる。
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、省エネ性を向上することができる。
請求項6、請求項7、請求項8に記載の発明によれば、電力供給制御において、定常状態では利便性を省エネ性よりも優先し、利便性が必要ないときは省エネ性を優先することで、利便性と省エネ性を両立することができる。
本実施の形態に係る画像処理装置を含む通信回線網接続図である。 本実施の形態に係る画像処理装置の概略図である。 本実施の形態に係る画像処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係るメインコントローラと電源装置の制御系を機能別に示す概略図である。 画像処理装置における、各モード状態と、当該モード状態の移行の契機となる事象を示したタイミングチャートである。 本実施の形態に係り、画像処理装置及びその周辺を示す平面図である。 本実施の形態に係り、画像処理装置及びその周辺を示す斜視図である。 本実施の形態に係るピラー部前面に設けられたカバー部材の斜視図である。 (A)は「自動復帰モード」の電力供給制御の流れを示すタイミングチャート、(B)は、「自動復帰解除モード)の電力供給制御の流れを示すタイミングチャートである
図1に示される如く、本実施の形態に係る画像処理装置10は、インターネット等のネットワーク通信回線網20に接続されている。図1では、2台の画像処理装置10が接続されているが、この数は限定されるものではなく、1台でもよいし、3台以上であってもよい。
また、このネットワーク通信回線網20には、情報端末機器としての複数のPC(パーソナルコンピュータ)21が接続されている。図1では、2台のPC21が接続されているが、この数は限定されるものではなく、1台でもよいし、3台以上であってもよい。また、情報端末機器としては、PC21に限定されるものではなく、さらには有線接続である必要もない。すなわち、無線によって情報を送受信する通信回線網であってもよい。
図1に示される如く、画像処理装置10では、PC21から当該画像処理装置10に対して、遠隔で、例えばデータを転送して画像形成(プリント)指示操作を行なう場合、或いは使用者(ユーザー)が画像処理装置10の前に立ち、各種操作によって、例えば、複写(コピー)、スキャン(画像読取)、ファクシミリ送受信等の処理を指示する場合がある。
図2には、本実施の形態に係る画像処理装置10が示されている。
画像処理装置10は、記録用紙に画像を形成する画像形成部240と、原稿画像を読み取る画像読取部238と、ファクシミリ通信制御回路236を備えている。画像処理装置10は、メインコントローラ200を備えており、画像形成部240、画像読取部238、ファクシミリ通信制御回路236を制御して、画像読取部238で読み取った原稿画像の画像データを一次的に記憶したり、読み取った画像データを画像形成部240又はファクシミリ通信制御回路236へ送出したりする。
メインコントローラ200にはインターネット等のネットワーク通信回線網20が接続され、ファクシミリ通信制御回路236には電話回線網22が接続されている。メインコントローラ200は、例えば、ネットワーク通信回線網20を介してホストコンピュータと接続され、画像データを受信したり、ファクシミリ通信制御回路236を介して電話回線網22を用いてファクシミリ受信及びファクシミリ送信を実行する役目を有している。
画像読取部238は、原稿を位置決めする原稿台と、原稿台に置かれた原稿の画像を走査して光を照射する走査駆動系と、走査駆動系の走査により反射又は透過する光を受光して電気信号に変換するCCD等の光電変換素子と、が設けられている。
画像形成部240は、感光体を備え、感光体の周囲には、感光体を一様に帯電する帯電装置と、画像データに基づいて光ビームを走査する走査露光部と、前記走査露光部によって走査露光されることで形成された静電潜像を現像する画像現像部と、現像化された感光体上の画像を記録用紙へ転写する転写部と、転写後の感光体の表面をクリーニングするクリーニング部と、が設けられている。また、記録用紙の搬送経路上には、転写後の記録用紙上の画像を定着する定着部を備えている。
画像処理装置10には、入力電源線244の先端にコンセント245が取り付けられており、壁面Wまで配線された商用電源242の配線プレート243に、当該コンセント245を差し込むことで、画像処理装置10は、商用電源242から、電力の供給を受けるようになっている。
(画像処理装置の制御系ハード構成)
図3は、画像処理装置10の制御系のハード構成の概略図である。
ネットワーク回線網20は、メインコントローラ200に接続されている。メインコントローラ200には、それぞれ、データバスやコントロールバス等のバス33A〜33Dを介して、ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240、UIタッチパネル216が接続されている。すなわち、このメインコントローラ200が主体となって、画像処理装置10の各処理部が制御されるようになっている。なお、UIタッチパネル216には、UIタッチパネル用バックライト部216BLが取り付けられている。
また、画像処理装置10は、電源装置202を備えており、メインコントローラ200とは信号ハーネス201で接続されている。
電源装置202は、商用電源242から入力電源線244を介して電力の供給を受けている。
電源装置202では、メインコントローラ200、ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240、UIタッチパネル216のそれぞれに対して独立して電力を供給する電力供給線35A〜35Dが設けられている。このため、メインコントローラ200では、各処理部(デバイス)に対して個別に電力供給(電力供給モード)、或いは電力供給遮断(スリープモード)し、所謂部分節電制御を可能としている。
また、メインコントローラ200には、2個の第1の人感センサ28、第2の人感センサ30が接続されており、画像処理装置10の周囲の人の有無を監視している。この第1の人感センサ28、第2の人感センサ30については後述する。
(部分節電構成を主体とした機能ブロック図)
図4は、電力を受けることで動作可能であり、かつ、前記メインコントローラ200によって制御される動作対象(以下において、「処理部」、「デバイス」、「モジュール」等と称する場合もある)、並びにメインコントローラ200、並びに各デバイスへ電力を供給するための電源装置202の電源ラインを主体とした概略構成図である。本実施の形態では、画像処理装置10が処理部単位で電力供給又は非供給が可能となっている(部分節電制御)。なお、処理部単位の部分節電は一例であり、処理部をいくつかのグループに分類しグループ単位で節電の制御を行ってもよい。
また、部分節電の対象としてメインコントローラ200も含まれており、全ての処理部が節電される場合、監視制御部24(後述)が必要最小限の電力を受け、その他の制御機器への電力供給を遮断するようになっている(「節電モード」又は「スリープモード」という場合がある)。
[メインコントローラ200]
図4に示される如く、メインコントローラ200は、CPU204、RAM206、ROM208、I/O(入出力部)210、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス212を有している。I/O210には、UIタッチパネル216(バックライト部216BLを含む)が接続されている。また、I/O210には、ハードディスク(HDD)218が接続されている。ROM208やハードディスク218等に記録されているプログラムに基づいて、CPU204が動作することによって、メインコントローラ200の機能を実現する。なお、該プログラムを格納した記録媒体(CD、DVD、BD(ブルーレイディスク)、USBメモリ、SDメモリ等)から該プログラムをインストールし、これに基づいてCPU204が動作することにより画像処理機能を実現してもよい。
I/O210には、タイマ回路220、通信回線I/F222が接続されている。さらに、I/O210には、ファクシミリ通信制御回路(モデム)236、画像読取部238、画像形成部240の各デバイスに接続されている。
なお、前記タイマ回路220は、前記ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240を節電状態(電力供給遮断状態)とするための契機として、計時を行うものである(以下、「システムタイマ」という場合がある)。
メインコントローラ200及び各デバイス(ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240)は、電源装置202から電源が供給される(図4の点線参照)。なお、図4では、電源線を1本の線(点線)で示しているが、実際には2本〜3本の配線である。
[電源装置202]
図4に示される如く、商用電源242から引き込まれた入力電源線244は、メインスイッチ246に接続されている。メインスイッチ246がオンされることで、第1の電源部248及び、第1のサブ電源スイッチ256を介して第2の電源部250へ電力供給が可能となる。
第1の電源部248は、制御用電源生成部248Aを備え、メインコントローラ200の電源供給制御回路252に接続されている。電源供給制御回路252は、メインコントローラ200に電力を供給すると共に、I/O210に接続され、メインコントローラ200の制御プログラムに従って、前記各デバイス(ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240)への電源線を導通/非導通させるためのスイッチング制御を行う。
一方、第2の電源部250へ接続される電源線254には、第1のサブ電源スイッチ256(以下、「SW−1」という場合がある。)が介在されている。このSW−1は、前記電源供給制御回路252で、オン・オフが制御されるようになっている。すなわち、このSW−1がオフのときは第2の電源部250は機能しない(「SW−1」よりも下流側は消費電力0状態)。
第2の電源部250は、24V電源部250H(LVPS2)と5V電源部250L(LVPS1)を備えている。24V電源部250H(LVPS2)は主としてモータ等で使用される電源である。
第2の電源部250の24V電源部250H(LVPS2)及び5V電源部250L(LVPS1)は、選択的に、画像読取部電力供給部258、画像形成部電力供給部260、ファクシミリ通信制御回路電力供給部264、UIタッチパネル電力供給部266に接続されている。
画像読取部電力供給部258は、24V電源部250H(LVPS2)を入力源として、第2のサブ電源スイッチ268(以下、「SW−2」という場合がある。)を介して、画像読取部238に接続されている。
画像形成部電力供給部260は、24V電源部250H(LVPS2)と5V電源部250L(LVPS1)を入力源として、第3のサブ電源スイッチ270(以下、「SW−3」という場合がある。)を介して、画像形成部240に接続されている。
ファクシミリ通信制御回路電力供給部264は、24V電源部250H(LVPS2)と5V電源部250L(LVPS1)を入力源として、第4のサブ電源スイッチ274(以下、「SW−4」という場合がある。)を介して、ファクシミリ通信制御回路236及び画像形成部240に接続されている。
UIタッチパネル電力供給部266は、5V電源部250L(LVPS1)と24V電源部250H(LVPS2)を入力源として、第5のサブ電源スイッチ276(以下、「SW−5」という場合がある。)を介して、UIタッチパネル216(バックライト部216BLを含む)に接続されている。
前記第2のサブ電源スイッチ268、第3のサブ電源スイッチ270、第4のサブ電源スイッチ274、第5のサブ電源スイッチ276は、それぞれ前記第1のサブ電源スイッチ256と同様に、メインコントローラ200の電源供給制御回路252からの電源選択信号に基づいて、オン・オフ制御される。図示していないが、24V電源部250Hと5V電源部250Lが供給されるスイッチや配線は、2系統で構成されている。また電源スイッチ268〜276は電源装置202でなく、電力供給先の各デバイス内に配置されても良い。また、図示していない画像形成部の定着部(図3に示す「Fuser」に相当)は、商用電源242(例えば、100V)が、第1のサブ電源スイッチ256(「SW−1」)の下流側から直接供給され、画像形成部240で必要なときのみ通電される。
上記構成では、機能別に各デバイス(ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240)を選択した電力を供給し、指示された機能に不要なデバイスへの電源を供給しないため、必要最小限の電力で済む。
(画像処理装置の状態遷移のための監視制御)
ここで、本実施の形態のメインコントローラ200は、必要最小限の電力消費となるように、部分的にその機能を停止させる場合がある(部分節電)。或いは、メインコントローラ200の大部分を含め、電力の供給を停止させる場合がある(「スリープモード(節電モード))。
スリープモードは、例えば、画像処理が終了した時点でシステムタイマを起動させることで移行可能である。すなわち、前記システムタイマが起動してから一定時間経過することで電力供給を停止させている。なお、所定時間が経過するまでに、何らかの操作(ハードキーの操作等)があれば、当然、スリープモードへのタイマカウントは中止され、次の画像処理終了時からシステムタイマが起動される。なお、システムタイマで計時する一定時間は、短ければ短いほど省エネ性が向上されるが、利便性が損なわれる。また、システムタイマで計時する一定時間は、長ければ長いほど利便性が向上されるが、省エネ性が損なわれる。
一方、上記スリープモード中において、常に電力の供給を受ける素子として、節電中監視制御部24(図4参照)がI/O210に接続されている。この節電中監視制御部24は、例えば、ASICと称される、自身で動作プログラムが格納され、当該動作プログラムで処理されるCPU,RAM,ROM等を備えたICチップ等を備えるようにしてもよい。
節電中監視制御部24は、前記節電中の監視において、例えば、通信回線検出部からプリント要求などが来たり、FAX回線検出部からFAX受信要求があった場合、節電中であったデバイスに対して、電源供給制御回路252を介して、第1のサブ電源スイッチ256、第2のサブ電源スイッチ268、第3のサブ電源スイッチ270、第4のサブ電源スイッチ274、第5のサブ電源スイッチ276を制御することで、電力の供給を行なう。
(メインコントローラの電力供給/遮断制御)
また、図4に示される如く、メインコントローラ200のI/O210には、節電制御ボタン26(単に、「節電ボタン26」という場合がある。)が接続されており、節電中に使用者がこの節電制御ボタン26を操作することで、スリープモードが解除可能となっている。なお、この節電制御ボタン26には、処理部に電力が供給されているときに操作されることで、当該処理部の電力供給を強制的に遮断し、節電状態にする機能を併せ持つ。また、メインコントローラ200のI/O210には、ICカードリーダー217が接続されている。
ここで、スリープモードで監視するためには、節電中監視制御部24以外に、節電制御ボタン26や予め定めた検出部に必要最小限の電力を供給しておくことが好ましい。すなわち、電力非供給状態であるスリープモードであっても、予め定めた電力以下(例えば、0.5W以下)であり電力供給を行うか否かの判別制御に必要な電力の供給を受ける場合がある。
なお、スリープモードの特定の期間として、メインコントローラ200、UIタッチパネル216やICカードリーダー217等の入力系を主体とした必要最小限の電力供給を供給する期間を設けてもよい。これは、使用者への利便性を考慮したものである。また、前記スリープモードの特定の期間を、依然としてスリープモードと定義するか、或いは別のモードとして定義するかは特に重要ではない。例えば、スリープモードの定義が、「予め定めた省エネレベル等の消費電力以下」であるならば、前記スリープモードの特定の期間の消費電力が、前記予め定めた省エネレベル以下を維持するか否かによって判断すればよい。
例えば、スリープモード中に、使用者が節電制御ボタン26を操作し、処理機能として、複写しようとする場合、特定の期間として、まず、メインコントローラ200を立ち上げて、UIタッチパネル216の操作や、ICカードリーダー217によるカード認証を可能とした後、使用者の操作状況に応じて、デバイスを選択して電力を供給するようにすれば、利便性と省エネ性を両立可能である。なお、この特定の期間は、後述する人感センサによる人検出時であってもよい。
(人感センサの機能)
ところで、スリープモード時に使用者が画像処理装置10の前に立ち、その後に節電制御ボタン26を操作して、電力供給を再開した場合、画像処理装置10が立ち上がるまでに時間を要する場合があった。
そこで、「自動復帰モード」として、前記節電中監視制御部24に、人感センサ(本実施の形態では、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30)を設置すると共に、スリープモードでは、使用者が節電解除ボタンを押す前に人感センサで検知して早期に電力供給を再開して、使用者が早く使えるようにした。
図4に示される如く、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30は、検出部28A、30Aと回路基板部28B、30Bとを備えており、回路基板部28B,30Bは、検出部28A、30Aで検出した信号の感度を調整したり、出力信号を生成する。
なお、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30は、「人感」としているが、これは、本実施の形態に則した固有名詞であり、少なくとも人が感知(検出)できればよく、言い換えれば、人以外の移動体の感知(検出)も含むものである。従って、以下において、人感センサの検出対象を「人」に言及する場合があるが、将来的には、人に代わって実行するロボット等も感知対象範囲である。なお、逆に、人と特定して感知できる特殊センサが存在する場合は、当該特殊センサを適用可能である。以下では、移動体、人、使用者等は、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30が検出する対象として同義として扱い、必要に応じて区別することとする。
「第1の人感センサ28」
本実施の形態に係る第1の人感センサ28の仕様は、画像処理装置10の周囲(例えば、1m〜5mの範囲)において、移動体の動きを検出するものである。この場合、焦電素子の焦電効果を用いた赤外線センサ等が代表的である(焦電型センサ)。本実施の形態では、第1の人感センサ28として焦電型センサを適用している。
この第1の人感センサ28に適用された焦電素子の焦電効果を用いたセンサの最大の特徴は、検出領域(拡散幅、検出距離を含む)が広いことである。また、移動体の動きを温度変化で感知するため、検出領域内であって、人が静止していると、人の存在を検出しない。例えば、人の移動時にハイレベル信号が出力されている場合、検出範囲内の人が静止すると、当該信号がローレベル信号になるものである。
なお、本実施の形態における「静止」とは、スチルカメラ等で撮影した静止画のように完全静止も当然含まれるが、例えば、人が画像処理装置10の前に操作を目的として立ち止まることを含むものとする。従って、予め定めた範囲の微動(呼吸に伴う動き等)や、手足、首等を動かすといった場合を静止の範疇とする。
但し、人が画像処理装置10の前で、例えば画像形成や画像読取等の処理を待つ間、その場でストレッチ運動等を行うと、人感センサ28では、人の存在を検出する場合もある。
従って、当該「静止」を定義して第1の人感センサ28による動き検出のためのしきい値を設定するのではなく、しきい値は比較的おおまか、かつ標準的に設定し、環境(温度、湿度等)に基づく、当該第1の人感センサ28の検出状態に依存するようにしてもよい。すなわち、装置設置場所において、実験的に又は統計的に、第1の人感センサ28が二値信号の内の1つ(例えば、ハイレベル信号)を出力しているときは人が動いていることを示し、第2の第1の人感センサ28の検出領域内に人が存在し、かつ二値信号の内の他の1つ(例えば、ローレベル信号)が出力された場合を静止とするようなしきい値を設定すればよい。
本実施の形態に係る第1の人感センサ28の仕様は、画像処理装置10の周囲(例えば、0m〜5mの範囲)において、移動体の動きを検出するものである。
「第2の人感センサ30」
一方、本実施の形態に係る第2の人感センサ30の仕様は、移動体の有無(存在・不存在)を検出するものが適用されている。この第2の人感センサ30に適用されるセンサは、投光部と受光部とを備えた反射型センサ等が代表的である(反射型センサ)。なお、投光部と受光部とが分離された形態であってもよい。
この第2の人感センサ30に適用された反射型センサ等の最大の特徴は、受光部に入る光を遮断する/しないによって移動体の有無を確実に検出することである。また、投光部から投光される光量等により、受光部へ入射する光量に制限があるため、比較的近距離が検出領域である。
なお、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30として、以下に示す機能をそれぞれ達成することが可能であれば、第1の人感センサ28として焦電型センサや、第2の人感センサ30として反射型センサに限定されるものではない。
ここで、本実施の形態では、第1の人感センサ28と第2の人感センサ30により、最大検出範囲(例えば、図6及び図7の第1の領域Fと第2の領域N)を設定した。
相対的に遠い検出領域である図6の第1の領域F(単に、「領域F」という場合がある)は、第1の人感センサ28による検出領域であり、相対的に遠隔の移動体検出手段としての機能を有する。また、相対的に近い検出領域である図6の第2の領域N(単に、「領域N」という場合がある)は、第2の人感センサ30による検出領域であり、相対的に近接の移動体検出手段としての機能を有する。
第1の人感センサ28の検出領域(図6の第1の領域F参照)は、画像処理装置10が設置されている場所の環境にもよるが、目安として臨界点(最も遠い位置)が0.8〜3m程度が好ましい。一方、第2の人感センサ30の検出領域(図6の第2の領域N)参照)は、画像処理装置10のUIタッチパネル216やハードキーの操作が可能な範囲であり、目安として臨界点(最も遠い位置)が0.2〜1.0m程度が好ましい。また、当然ではあるが、双方の設定後、第1の人感センサ28の臨界点の方が、第2の人感センサ30の臨界点よりも遠くなる。
(第1の人感センサ28、第2の人感センサ30及びその周辺の構成)
図7に示される如く、画像処理装置10は、画像読取装置238と、画像形成装置240等が筐体300に覆われており、第1の人感センサ28(第2の人感センサ30を含む)は、当該筐体300における、縦長矩形状のピラー部302に取り付けられている。ピラー部302は、前記画像読取装置238を覆う上筐体300Aと画像形成装置240を覆う下筐体300Bとを連結する部分であり、その内部は記録用紙搬送系等が組み付けられている。
ピラー部302の前面は、前記ピラー部302を意匠的な要素を持って被覆する縦長の矩形状のカバー部材304が取り付けられている。
カバー部材304の下面と、前記下筐体300Bの上面との間には、隙間部(図示省略)が設けられている。また、図8に示される如く、カバー部材304の下端部は所謂面取り加工(面取り部304A)形状とされ、前述したカバー部材304の下面と下筐体300Bの上面との間の隙間部の開口面積が、奥側の隙間寸法よりも大きくなっている。
前記面取り部304Aには矩形状の貫通孔304Bが設けられ、第1の人感センサ28が取り付けられている。このため、貫通孔304Bは、前記第1の人感センサ28により移動体を検出するための監視窓としての役目を有する。以下、貫通孔304Bを監視窓304Bという場合がある。
ここで、監視窓304Bは、面取り部304Aに形成されているため、前面に形成されているよりも、装置前方からは見えにくく、カバー部材304の意匠的な要素を損なわない構造となっている。
また、図8に示される如く、カバー部材304の図8の上端部には、縦長のスリット孔310が設けられており、当該スリット孔310の裏面側には、第2の人感センサ30が配置されている。第2の人感センサ30は、検出部30Aとして受光部30INと投光部30OUTとを備え、当該検出部30Aが回路基板部30Bに取り付けられている。回路基板部30Bは、ベース部材306に取り付けられている。
(センサ電力供給制御)
本実施の形態では、第2の人感センサ30は、常時、電力供給を受けていない。第2の人感センサ30は、第1の人感センサ28が管轄する図6の第1の領域Fに移動体(使用者)が進入した時点で電力が供給されて動作を開始し、その後、この第2の人感センサ30が管轄する図6の第2の領域Nに移動体(使用者)が進入した時点でスリープモードからスタンバイモードへの立ち上げを指示する。
すなわち、検出領域の異なる2つの人感センサ(第1の人感センサ28と第2の人感センサ30)が互いに連携しあって、必要最小限の電力供給を受けるようになっている。
一方、「自動復帰モード」において、第2の人感センサ30の電力供給の遮断に関しては、前記第1の人感センサ28の移動体検出状況に加え、前記節電中監視制御部24に設けられたタイマ機能が併用されるようになっている。このタイマ機能は、前述したシステムタイマと区別するため、「センサタイマ」という場合がある。
センサタイマは、節電中監視制御部24の機能の1つである。すなわち、制御系は当然動作クロックを備えており、このクロック信号からタイマを生成してもよいし、一定時間毎処理毎にカウントするカウンタプログラムを生成してもよい。
図6に示される如く、移動体(使用者)と画像処理装置10との関係は、大きく分けて3形態あり、第1の形態は、人が画像処理装置10に対して、使用目的で操作可能位置まで近づいてくる形態(図6のA線矢視の動向(Aパターン)参照)、第2の形態は、人が処理装置を使用目的ではないが、操作可能位置まで近づいてくる形態(図6のB線矢視の動向(Bパターン)参照)、第3の形態は、人が処理装置の操作可能位置まで近づかないが、第1の形態、第2の形態に移行する可能性のある距離まできている形態(図6のC線矢視の動向(Cパターン)参照)である。
本実施の形態では、第1の人感センサ28による検出情報、並びに第1の人感センサ28による検出情報とセンサタイマの計時情報に基づいて、前記動向(図6に示すAパターン〜Cパターンを基本とする人の移動形態)に即した第2の人感センサ30の電力供給時期及び電力供給遮断時期を制御している。
(自動復帰モードの有効及び無効)
前述したように、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30を用いて、移動体の接近を監視し、電力供給を制御することを「自動復帰モード」と定義している。本実施の形態では、「自動復帰モード」の有効/無効を選択可能としている。
「自動復帰モード」が有効の場合では、画像処理装置10に対峙して操作指示等を行っている使用者が離れるとき、すなわち、第2の人感センサ30による検出領域(図6の領域N)から逸脱したとき、前記センサタイマの計時情報に基づいて、予め定めた時間経過した後に画像処理装置10を節電状態(各デバイスへの電力供給遮断)としている。
これに対して、自動復帰モードが無効の場合(以下、「自動復帰解除モード」という)、節電モード中において、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30による移動体の接近を監視しないようにする。このため、節電モードからの復帰(電力供給)の契機は、使用者による節電制御ボタン26の操作に委ねられることになる。
なお、「自動復帰解除モード」においても、電力供給状態から電力供給解除状態(スリープモード)へ遷移させるときの制御に、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30における監視を適用する。
このため、少なくとも、スリープモードからの復帰(電力供給)後は、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30に電力が供給されている必要がある。
この場合、「自動復帰モード」と同様に、第1の人感センサ28には常時電力を供給し、第2の人感センサ30は第1の人感センサ28で移動体を検出した時点で電力を供給するようにしてもよいし、前記節電制御ボタン26の操作があったときに、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30に電力を供給するようにしてもよい。
ところで、「自動復帰モード」において、スリープモードへ遷移する契機は、第2の人感センサ30で使用者を検出しなくなってから(未検出から)、一定時間経過した後となっている。
「自動復帰解除モード」が選択されている場合において、スリープモードへ遷移する契機として、システムタイマや、節電制御ボタン26の操作に委ねると、不必要に電力が消費され、省エネ性を低減する場合がある。
そこで、本実施の形態では、画像処理装置10に電力供給されている状態で、スリープモードへ遷移させるとき、「自動復帰モード」、「自動復帰解除モード」の何れでも、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30の機能を生かし、スリープモードへの遷移に利用するようにした。
言い換えれば、「自動復帰モード」では、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30の機能を、節電モードからの復帰と、節電モードへの遷移の双方に利用し、「自動復帰解除モード」では、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30の機能を、節電モードへの遷移に利用している。
より具体的には、「自動復帰モード」では、図9(A)に示される如く、第2の人感センサ30で移動体を検出しなくなった時点で(図9(A)の符号A4参照)、センサタイマを起動し、予め定めた時間(図9(A)の時間幅t1参照)が経過した時点で、第2の人感センサ30及び各デバイスへの電力供給を遮断し、節電モードとする(図9(A)の符号A5参照)。
一方、自動復帰解除モードでは、図9(B)に示される如く、第2の人感センサ30で移動体を検出しなくなった時点で(図9(B)の符号B5参照)、直接各デバイスへの電力供給を遮断し、その後、第1の人感センサ28で移動体を検出しなくなった時点で(図9(B)の符号B6参照)、第2の人感センサ30への電力供給を遮断し、節電モードとする。
自動復帰モードと自動復帰解除モードとの機能の違いを以下の表1に示す。
Figure 2014002216
本実施の形態では、「自動復帰モード」の有効又は無効の選択は、例えば、UIタッチパネル216の選択項目に設定しておき、適宜使用者が設定可能とする。或いは、節電制御ボタン26やテンキーと併設された機能キー(所謂ハードキー)に「自動復帰モード」の有効/無効の選択機能を設定するようにしてもよい。また、「自動復帰モード」の有効/無効は、出荷時の選択で設定されており、当該設定変更はサービスマンに委ねるようにしてもよい。
以下、本実施の形態の作用を説明する。
(画像処理装置10(デバイス)の電力供給制御のモード遷移)
まず、図5に基づき、画像処理装置10における、各モード状態と、当該モード状態の移行の契機となる事象を示したタイミングチャートを示す。
画像処理装置10は、処理がなされていないと動作状態は、スリープモードとなり、本実施の形態では、節電中監視制御部24にのみ電力が供給されている。
ここで、立ち上げ契機(第2の人感センサ30による使用者検出等の立ち上げトリガの検出、或いは節電制御ボタン26等の操作)があると、動作状態はウォームアップモードへ遷移する。
なお、この立ち上げトリガ契機後は、依然としてスリープモードと定義する場合もあるが、メインコントローラ200及びUIタッチパネル216の起動によって、節電中監視制御部24のみの電力供給よりも電力供給量が増加する。また、例えば、節電制御ボタン26の操作によって復帰すると、ジョブを選択するモードまで復帰し、選択されたジョブによってどのデバイスが起動するかが決まり、画像形成部240が起動しない場合はウォームアップしない場合もある。
前記立ち上げのトリガとしては、第1の人感センサ28と第2の人感センサ30による連携による使用者検出、使用者の節電制御ボタン26の操作による節電解除操作の他、例えば、人感センサによる検出結果に基づく信号やICカードリーダ217の操作認証であってもよい。
ウォームアップモードは画像処理装置10(主として、画像形成部240の定着部の温度)を迅速に処理可能状態にもっていくため、各モードの内最大の電力消費量となるが、例えば、定着部におけるヒータとしてIHヒータを利用することによって、ハロゲンランプを用いたヒータよりもウォームアップモード時間は、比較的短い時間とされている。なお、IHヒータとハロゲンランプの併用も可能である。
ウォームアップモードによる暖機運転が終了すると、画像処理装置10はスタンバイモードに遷移するようになっている。なお、暖気運転は、最も電力を消費するモードである(例えば、1200W)。
スタンバイモードは、文字通り「事に備えて準備が完了している」モードであり、画像処理装置10においては、画像処理の動作が即実行できる状態となっている。
このため、キー入力としてジョブ実行操作があると、画像処理装置10の動作状態は、ランニングモードに遷移し、指示されたジョブに基づく画像処理が実行されるようになっている。
画像処理が終了すると(連続した複数のジョブが待機している場合は、その連続したジョブの全てが終了したとき)、待機トリガによって画像処理装置10の動作状態はスタンバイモードへ遷移する。なお、画像処理後、システムタイマによる計時を開始し、予め定めた時間経過した後に待機トリガを出力し、スタンバイモードへ遷移するようにしてもよい。
このスタンバイモード中にジョブ実行指示があれば、再度ランニングモードへ遷移し、立ち下げのトリガ検出、或いは立ち下げトリガ検出後センサタイマの計時に基づく予め定めた時間が経過したとき、スリープモードへ遷移するようになっている。なお、立ち下げのためのトリガは、本実施の形態では、第2の人感センサ30による移動体の非検出である。
また、画像処理装置10における実際の動作におけるモード状態の遷移が、全てこのタイミングチャートのとおり時系列で進行するものではない。例えば、ウォームアップモード後のスタンバイモードで処理が中止され、スリープモードへ移行する場合もある。
このように、本実施の形態の画像処理装置10は、モードの間を相互に遷移しており、各モード毎に消費される電力が異なっている。
また、本実施の形態では、各デバイス毎に電力供給制御が行われることで、例えば、スリープモードから画像読取処理が指示された場合には、画像形成部240を起動することなく、画像読取部238を通電するといった、所謂部分節電が可能である。
(スリープモード中における第1の人感センサ28、第2の人感センサ30での監視)
ここで、本実施の形態では、「自動復帰モード」を有効又は無効にする選択が可能である。「自動復帰モード」が有効とされている場合、第1の人感センサ28、第2の人感センサ30に依存して、スリープモードから復帰が実行される。以下、スリープモードからの復帰の詳細な流れを説明する。
スリープモード中は、基本的には、第1の人感センサ28のみが電力供給を受けて、移動体の接近状態を監視している。この監視する領域(検出領域)は、図6の領域Fに相当し、第1の人感センサ28の検出部28Aに入力される赤外線に基づく電気信号の解析(変化量)によって、移動体の有無を検出している。
この第1の人感センサ28によって移動体を検出すると(図6の領域F内での移動体検出)、第2の人感センサ30への電力供給を開始する。
第2の人感センサ30は、図6の領域Nで示すように、第1の人感センサ28の検出領域よりも画像処理装置10に近く、かつ狭い領域であるため、確実に画像処理装置10を使用する使用者であることを認識し、画像処理装置10の一部(例えば、メインコントローラ200とUIタッチパネル216等)又は全部に電力を供給する。
このように、第1の人感センサ28と第2の人感センサ30とを併用し、段階的に検出形態をとることで、単に通りすがりの移動体と、画像処理装置10を使用する意志のある使用者とを区別することが可能である。
一方、自動復帰モードを無効とした場合(「自動復帰解除モード」)、スリープモードからの復帰に際し、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30は機能しない。従って、使用者が、手動で節減制御ボタン26を操作したり、ICカードリーダ217にICカードをかざすといった手動操作を行うことで、画像処理装置10の各デバイスは、スリープモードから復帰する。
上記のように、スリープモードからの復帰では、自動復帰モードの場合には、第1の人感センサ28と第2の人感センサ30の検出情報に利用し、自動復帰解除モードの場合には、第1の人感センサ28と第2の人感センサ30の検出情報を利用せず、手動操作で復帰させている。
一方、スリープモードへの遷移では、自動復帰モード及び自動復帰解除モードの何れの場合であっても、第1の人感センサ28と第2の人感センサ30の検出情報を利用している。これは、自動復帰解除モードにおいて、スリープモードへの遷移を使用者に委ねると、当該操作を怠ることで、省エネ性が損なわれるからである。また、システムタイマによるスリープモードへの遷移においても、通常は利便性を優先しているため、不必要な電力供給がなされる場合がある。
ここで、「自動復帰モード」においては、使用者が図6の領域Nから一旦逸脱しても戻ってくる場合を予測して、予め定めた時間(図9(A)の時間t1参照)経過した後にスリープモードへ遷移させている。
しかしながら、「自動復帰解除モード」においては、そもそも手動復帰が前提であるため、上記時間t1が無駄であり、省エネ性を損ねる場合がある。
そこで、本実施の形態では、「自動復帰解除モード」では、第2の人感センサ30で使用者を検出しなくなった直後に、各デバイスへの電力供給を遮断し、スリープモードへ遷移させるようにした。
以下、図9のタイミングチャートに従い、「自動復帰モード」と「自動復帰解除モード)との処理の流れを説明する。
(自動復帰モード有効時制御)
図9(A)は「自動復帰モード」(有効)のタイミングチャートである。なお、以下に示すそれぞれの文末の符号は、図9(A)に記載した時間的な位置を示すものである。
スリープモード中は、第1の人感センサ28に電力が供給され、第2の人感センサ30には電力が供給されていない(A1)。
ここで、第1の人感センサ28で移動体を検出すると、第2の人感センサ30に電力を供給する。これにより、第2の人感センサ30の機能が有効となる(A2)。
移動体がさらに画像処理装置10に接近し、第2の人感センサ30で移動体を検出すると、該当するデバイスに電力を供給する(A3)。
なお、該当するデバイスとは、例えば、UIタッチパネル216やICカードリーダ217に電力を供給し、これらに対して操作があった場合に、その他のデバイス(画像読取部238、画像形成部240、ファクシミリ通信制御回路236等)へ電力を供給してもよいし、一気に全てのデバイスへ電力を供給してもよい。
画像処理が終了し、使用者が画像処理装置10から離れると、まず、図6の領域Nから逸脱するため、第2の人感センサ30が未検出となり、この時点で、タイマを起動(リセット・スタート)させる(A4)。
タイマが予め定めた時間t1が経過すると、第2の人感センサ30及びデバイスへの電力供給を遮断して、スリープ状態とする(A5)。
その後、使用者が立ち去れば、第1の人感センサ28が未検出となる場合がある(A6)。なお、第1の人感センサ28は常時電力が供給されているため、符号A6のように未検出にはならず、その他の通りすがりの移動体を検出する場合もある。
(自動復帰モード無効時制御)
次に、図9(B)は「自動復帰解除モード」(無効)のタイミングチャートである。なお、以下に示すそれぞれの文末の符号は、図9(B)に記載した時間的な位置を示すものである。
スリープモード中は、第1の人感センサ28に電力が供給され、第2の人感センサ30には電力が供給されていない(B1)。
ここで、第1の人感センサ28で移動体を検出すると、第2の人感センサ30に電力を供給する。これにより、第2の人感センサ30の機能が有効となる(B2)。
移動体がさらに画像処理装置10に接近し、第2の人感センサ30で移動体を検出するが、自動復帰モード解除中であるので、デバイス等に電力を供給することなく、第2の人感センサ30の検出情報は無効とされる(B3)。
その後、使用者が節電解除ボタン26を操作すると、この操作に基づいて、デバイスに電力が供給される(B4)。
次に、画像処理作業が終了し、使用者が図6の領域Nから逸脱すると、第2の人感センサ30が未検出となる(B5)。自動復帰モード解除中は、この時点(すなわち、B5のタイミング)で、各デバイスへの電力供給を遮断し、節電モードとする。
その後、第1の人感センサ28において、移動体を検出しなくなった時点で、第2の人感センサ30への電力供給を遮断し、完全にスリープモードとなる(B6)。
なお、本実施の形態では、設定により「自動復帰モード」が選択されている場合は、節電モードからの復帰の際に、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30によらず、節電制御ボタン26の操作で復帰したとしても、節電モードへ遷移するとき、第2の人感センサ30による移動体非検出後、予め定めた時間(図9(A)のセンサタイマの時間幅t1)経過後に実行するようにした。
しかし、上記「自動復帰モード」の場合において、節電制御ボタン26の操作で復帰した場合は、節電モードへ遷移するとき、第2の人感センサ30による移動体非検出直後に節電モードへ遷移させるようにしてもよい。
W 壁面
10 画像処理装置
20 ネットワーク通信回線網
21 PC
22 電話回線網
24 節電中監視制御部
26 節電制御ボタン
28 第1の人感センサ
30 第2の人感センサ
30A 検出部
30B 回路基板部
30IN 受光部
30OUT 投光部
200 メインコントローラ
201 信号ハーネス
202 電源装置
204 CPU
206 RAM
208 ROM
210 I/O(入出力部)
212 バス
216 UIタッチパネル
216TP タッチパネル部
216BL バックライト部
218 ハードディスク
220 タイマ回路
222 通信回線I/F
236 ファクシミリ通信制御回路
238 画像読取部
240 画像形成部
242 商用電源
243 配線プレート
244 入力電源線
245 コンセント
246 メインスイッチ
248 第1の電源部
250 第2の電源部
248A 制御用電源生成部
252 電源供給制御回路
254 電源線
256 第1のサブ電源スイッチ(「SW−1」)
250H 24V電源部(LVPS2)
250L 5V電源部(LVPS1)
258 画像読取部電源供給部
260 画像形成部電源供給部
264 ファクシミリ通信制御回路電源供給部
266 UIタッチパネル電源供給部
268 第2のサブ電源スイッチ(「SW−2」)
270 第3のサブ電源スイッチ(「SW−3」)
274 第4のサブ電源スイッチ(「SW−4」)
276 第5のサブ電源スイッチ(「SW−5」)
280 移動形態判定部
282 バックライト輝度調整部
304 カバー部材
304A 面取り部
304B 貫通孔
306 ベース部材
310 スリット孔

Claims (8)

  1. 電力の供給を受けて動作する動作対象を備えた処理装置本体の周辺において、移動中の移動体を検出可能であり、少なくとも検出可能距離が相対的に長短の関係を持つ少なくとも2種類の移動体検出手段と、
    予め定めた条件が成立した場合に、前記動作対象へ電力を供給する電力供給状態、或いは電力供給を遮断する電力供給遮断状態の何れかの状態に遷移させる状態遷移手段と、
    前記状態遷移手段により電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移するときの前記条件を成立させるために操作する手動復帰操作手段と、
    前記移動体検出手段の内、検出距離が長い一方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、検出距離が短い他方の移動検出手段による検出を開始し、かつ前記他方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、前記状態遷移手段による前記電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移するときの前記条件の成立とする自動復帰制御手段と、
    前記自動復帰制御手段の機能を有効とする又は無効とするかを選択する選択手段と、
    前記状態遷移手段により電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移する時期として、前記他方の移動体検出手段で移動体を検出しなくなってから予め設定した時間が経過した時点とする電力供給遮断制御手段と、
    前記電力供給遮断制御手段において、前記選択手段で前記自動復帰制御手段の無効が選択されているときは、当該自動復帰制御手段の有効が選択されているときよりも、前記予め設定した時間を短く設定する時間設定手段と、
    を有する電力供給制御装置。
  2. 電力の供給を受けて動作する動作対象を備えた処理装置本体の周辺において、移動中の移動体を検出可能であり、少なくとも検出可能距離が相対的に長短の関係を持つ少なくとも2種類の移動体検出手段と、
    予め定めた条件が成立した場合に、前記動作対象へ電力を供給する電力供給状態、或いは電力供給を遮断する電力供給遮断状態の何れかの状態に遷移させる状態遷移手段と、
    前記状態遷移手段により電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移するときの前記条件を成立させるために操作する手動復帰操作手段と、
    前記移動体検出手段の内、検出距離が長い一方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、検出距離が短い他方の移動検出手段による検出を開始し、かつ前記他方の移動体検出手段で移動体を検出した時点で、前記状態遷移手段による前記電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移するときの前記条件の成立とする自動復帰制御手段と、
    前記状態遷移手段により電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移する時期として、前記他方の移動体検出手段で移動体を検出しなくなってから予め設定した時間が経過した時点とする電力供給遮断制御手段と、
    前記電力供給遮断制御手段において、前記手動復帰操作手段で復帰したときは、当該自動復帰制御手段で復帰したときよりも、前記予め設定した時間を短く設定する時間設定手段と、
    を有する電力供給制御装置。
  3. 前記自動復帰制御手段の機能を有効とする又は無効とするかを選択する選択手段をさらに有する請求項2記載の電力供給制御装置。
  4. 前記一方の移動体検出手段が、相対的に広範囲の検出領域で移動体の進入を検出する焦電型センサであり、前記他方の移動体検出手段が、相対的に狭範囲の検出領域で前記処理装置に接近する使用者の接近を検出する反射型センサである請求項1〜請求項3の何れか1項記載の電力供給制御装置。
  5. 前記焦電型センサには常に電力が供給され、前記反射型センサは前記焦電型センサにより移動体の進入を検出した時点で電力が供給される請求項4記載の電力供給制御装置。
  6. 前記請求項1〜請求項5の何れか1項記載の電力供給制御装置を備え、前記画像処理装置本体が動作対象として、原稿画像から画像を読み取る画像読取処理部、画像情報に基づいて記録用紙に画像を形成する画像形成処理部、予め相互に定められた通信手順の下で画像を送受信するファクシミリ通信処理部、の少なくとも1つの処理部を含む画像処理装置。
  7. コンピュータに、
    自動復帰制御が有効とされている場合に、移動体検出手段で移動体を検出した時点で、動作対象を電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移させ、
    移動体検出手段で移動体を検出しなくなってから予め設定した時間が経過した時点で、電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移させ、
    前記自動復帰制御が無効とされているときは、当該自動復帰制御が有効とされているときよりも、電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移させるときの前記予め設定した時間を短く設定する、
    ことを実行させる電力供給制御プログラム。
  8. コンピュータに、
    自動復帰制御が有効とされている場合に、移動体検出手段で移動体を検出した時点で、動作対象を電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移させ、
    移動体検出手段で移動体を検出しなくなってから予め設定した時間が経過した時点で、電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移させ、
    前記自動復帰制御によらず手動操作で前記動作対象を電力供給遮断状態から電力供給状態へ遷移させた場合は、当該自動復帰制御が有効とされているときよりも、電力供給状態から電力供給遮断状態へ遷移させるときの前記予め設定した時間を短く設定する、
    ことを実行させる電力供給制御プログラム。
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