JP2014000219A - 管状器官の結石捕捉及び排石装置 - Google Patents

管状器官の結石捕捉及び排石装置 Download PDF

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Abstract

【課題】管状器官の結石捕捉及び排石装置の病変部までの搬送、及び再搬送が容易で、結石の捕捉と排石を確実かつスムーズに行うことができる管状器官の結石捕捉及び排石装置を提供する。
【解決手段】
結石捕捉及び排石装置1を管状器官の任意の位置までガイドするガイドワイヤを内部に挿通可能な、中空の筒状をなす第一のシース2と、第一のシース2が内部に挿通される、中空の筒状をなす第二のシース3と、基端側に開口するメッシュ状のフィルタ部43を備え、一端がリング状の第一の結束部41により第一のシース2の先端部21に軸方向にスライド可能に配置され、他端がリング状の第二の結束部42により、第二のシース3の先端部31に軸方向にスライド可能に配置されるバスケット4と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、消化器官系管状器官の治療器具に関し、特に、胆管や膵管等に生成された結石等の異物を捕捉して排出(排石)するための管状器官の結石捕捉及び排石装置に関する。
脂肪の消化吸収を助ける消化液である胆汁は、肝細胞で生成され、胆管を経て十二指腸に排出される。胆汁を肝臓から十二指腸に運ぶための管腔である胆管は、肝細胞間に分布する毛細胆管から小葉間胆管を経て次第に太くなり、2本の肝管(左肝管及び右肝管)となって肝臓の外で合流し総肝管となる。この総肝管がさらに胆嚢管と合流して総胆管となる。この総胆管は、十二指腸を貫いて十二指腸乳頭部に開口している。
一方、膵臓は、膵液と呼ばれる消化酵素を含む液体を分泌し、この膵液を運ぶ膵管は、上述した総胆管と合流してから十二指腸乳頭部に開口する。
肝臓から分泌される胆汁は、その成分が固まって胆石となり胆嚢内又は胆管内に溜まる場合がある。胆石が生成されても無症状の場合もあるが、胆嚢炎を発生させて右上腹部痛、悪心・嘔吐及び発熱等の症状を起こすこともある。胆石には複数の種類があるが、その主なものはコレステロール胆石である。また、膵管内に形成された膵石は、十二指腸への膵液の流出障害を引き起こし、腹痛発作、発熱、急性炎症の原因となる膵石症を引き起こす。膵石の主成分は炭酸カルシウムである。
胆石や膵石の生成診断は、超音波検査が最も簡便且つ確実である。超音波検査の他に、CTやMRI・MRCPによって診断される場合もある。
胆石や膵石(以下、本願では、胆石及び膵石のほか、管状器官内の異物を含めてこれらを「結石」という)が体内に生成されていても、そのサイズが微小であって痛みや症状を伴わず日常生活に何らの支障を来さない場合は、特に治療をせずに経過観察を行う場合もある。しかし、胆石発作又は膵石発作、胆嚢炎・膵炎、胆管炎・膵管炎を生じる場合には治療を要する。
このような疾患の治療としては、結石を溶かす作用効果を持つ薬物を経口服用する薬物治療のほか、内視鏡治療、結石を細かく破砕する超音波破砕治療、患部を摘出する手術治療が行われている。しかし、結石を取り除く治療方法で、最も迅速で簡便な方法は、結石の存在が確認されたら、結石によって炎症を引き起こす前に結石を捕捉して体外に排出(排石)する処置を行うことである。
このため従来から、管状器官や体腔内に生成された結石等の異物やその他の生体組織等を、ワイヤの先端部に形成されたバスケット(フィルタ)で捕捉して回収するための管状器官の治療具が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載の管状器官の治療具は、チューブ内に挿通されたワイヤと、筒状に編んだ金属線材から形成され、その基端部は束ねてチューブ先端部に、その先端部は束ねてワイヤ先端部に連結されたバスケットと、チューブの基端部を保持すると共にワイヤの基端部をチューブに対して相対移動可能に保持するハンドル部と、を備えており、ハンドル部を操作してワイヤをチューブに対して軸方向先端側に押し込むことによって、ワイヤ先端部に連結されたバスケットが軸方向に引き伸ばされるため、全体が集束されて縮径状態になってチューブ内を移動可能である。また、ハンドル部を軸方向基端側に引き出すと、ワイヤのチューブ先端から突出している部分がチューブ内に引き込まれるので、前記バスケットが軸方向に押し縮められることとなり、筒状のバスケットの軸方向中間部を周方向に拡径させることができ、これにより結石を捕捉し、またバスケット内に捕捉した結石を排出するものである。
また、血管内の病変部にステントを留置する際に発生する塞栓物質を、ガイドワイヤを介して挿入された搬送用のチューブによって血管内の病変部を越えて留置されるフィルタによって捕獲することで、塞栓物質の抹消への飛散を防止するシステムも知られている(例えば、特許文献2を参照)。
再公表特許公報WO2009/150920号 米国特許第6,726,702号明細書
しかしながら、上記特許文献1の管状器官の治療具では、治療具を病変部まで搬送するにはまずガイドワイヤを体内に挿入し、次いで搬送カテーテルを挿入した後でなければ体内に挿入することができず、その手間が煩雑であった。
また、治療具を一度管状器官から抜去してしまうと病変部までのルートが無くなるため、再び挿入したい場合は再度ガイドワイヤの挿入と搬送カテーテルの挿入を行わなければならず、非常に手間がかかった。
特許文献2は、フィルタ単体が血管内に単独で留置して塞栓物質の抹消への飛散を防止するものであって、搬送具を介しての異物の回収操作を行うことができない。しかも、フィルタを回収する場合には、留置する搬送具とは別の回収具が必要で、操作が煩雑となる。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、管状器官の結石捕捉及び排石装置の病変部までの搬送、及び再搬送を搬送カテーテルの挿入の手間等を省いて容易にすると共に、結石の捕捉と排石を確実かつスムーズに行うことができる管状器官の結石捕捉及び排石装置を提供することを目的とする。
このため、本願発明は、生体の管状器官に挿入され、胆石や膵石等の異物を捕捉、排石するための管状器官の結石捕捉及び排石装置において、当該結石捕捉及び排石装置を管状器官の任意の位置までガイドするガイドワイヤを内部に挿通可能な、中空の筒状をなす第一のシースと、前記第一のシースが内部に挿通される、中空の筒状をなす第二のシースと、メッシュ状のフィルタ部を備えて、一端がリング状の第一の結束部により前記第一のシースの先端部に該第一のシースの軸方向にスライド可能に配置され、他端がリング状の第二の結束部により、前記第二のシースの先端部に該第二のシースの軸方向にスライド可能に配置されるバスケットと、を備え、管状器官の任意の位置まで搬送する際及び管状器官から抜去する際は、前記第二のシースを基端側に引いて収容カテーテルに収めることにより前記バスケットを縮径状態とし、管状器官の任意の位置で結石を捕捉する際は、前記収容カテーテルから放出することで第一の拡径状態とし、前記第二のシースを基端側に引くことで前記バスケットを第二の拡径状態とし、管状器官の任意の位置で結石を排石する際は、前記第一のシースを基端側に引くことにより、前記バスケットを前記第二の拡径状態よりも大きい第三の拡径状態とすることを特徴とする管状器官の結石捕捉及び排石装置を提供するものである。
ここで、前記バスケットは、前記異物を捕捉して前記フィルタ部に収容するための開口部を備えている。
また、前記第一のシースの先端部に第一のストッパーを設け、前記第二のシースの先端部には第二のストッパー及び第三のストッパーを設けて、前記第二の結束部をこの前記第二のストッパー及び第三のストッパーの間に配置して前記第二の結束部のスライド可能範囲を規制すると共に、前記第一のストッパーにて前記第一の結束部の該第一のシースの先端方向へのスライドを規制することにより前記バスケットが適正な拡径・縮径状態を保つようにしている。
また、前記第一のシースを内部に挿通するスプリングをさらに備えると共に、前記第一のシース及び第二のシースの基端部に各々スプリング係止部を設け、前記第一のシースが前記第二のシースに対して先端側に移動しすぎることを防止するのが好適である。
さらに、前記メッシュ状のフィルタ部が、弾性又は形状記憶性を有するワイヤからなり、前記収容カテーテルから放出されると弾性又は形状記憶性により自ら拡径するように構成するのが好適である。
本発明の管状器官の結石捕捉及び排石装置によれば、内側シースが筒状に形成されているため、ガイドワイヤの挿入後に装置を病変部まで搬送するための搬送カテーテルを挿入する必要がなく、装置を直接挿入することができる。
また、装置を一度抜去する際にガイドワイヤを残しておけば、装置を再び挿入したい場合に容易に病変部まで装置を搬送することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る管状器官の結石捕捉及び排石装置の全体概略図である。 図1に示す管状器官の結石捕捉及び排石装置の断面模式図である。 図1に示す管状器官の結石捕捉及び排石装置を適用する人体の胆管及び十二指腸周辺の例を示す模式図である。 図1に示す管状器官の結石捕捉及び排石装置の使用方法を説明するための模式図(その1)である。 図1に示す管状器官の結石捕捉及び排石装置の使用方法を説明するための模式図(その2)である。 図1に示す管状器官の結石捕捉及び排石装置の使用方法を説明するための模式図(その3)である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本明細書では、管状器官の結石捕捉及び排石装置において、人体への挿入側端部を先端、その逆側端部を基端と呼ぶこととする。
図1は、本発明の一実施形態に係る管状器官の結石捕捉及び排石装置の全体概略図である。図2はその断面模式図であり、図2(a)は図1における要部のA−A線拡大断面図、図2(b)は図1のB−B線拡大断面図をそれぞれ示している。また図3は、本発明の一実施形態に係る管状器官の結石捕捉及び排石装置を適用する人体の胆管及び十二指腸周辺の例を示す模式図である。
これらの図に示すように、本実施形態の結石捕捉及び排石装置1は、胆管V2や膵管V3等の管状器官に挿入されて、そこに生成された胆石や膵石等の異物(結石)Gを捕捉し排出するためのものである。この結石捕捉及び排石装置1は、中空の筒状をなす内側シース(第一のシース)2と、その内側シース2と同様に中空の筒状をなし内側シース2が内部に挿通される外側シース(第二のシース)3と、メッシュ状に形成される先端側が内側シース2の先端部にスライド可能に配置されると共に、開口部45が設けられた基端側が外側シース3の先端部にスライド可能に配置されるバスケット4と、内側シース2が外側シース3に対して先端側に移動しすぎることを防ぐスプリング5と、から構成される。
また、内側シース2と外側シース3は、バスケット4を収容して結石捕捉及び排石装置1を管状器官内に配置及び抜去するための収容カテーテル6に収納されている。そして、内側シース2の先端部には、収容カテーテル6と同じ外径を有した先端チップ10を接続しており、この先端チップ10は、結石捕捉及び排石装置1を体内に挿入する際にスムーズに入っていくことが可能な形状となっている。
内側シース2は、その先端部21及び基端部22が外側シース3の先端部31及び基端部32から突出した状態で外側シース3の筒内に挿通されているチューブである。この内側シース2内にはガイドワイヤを挿通することが可能である。内側シース2の先端部21には、バスケット4の先端側結束部(第一の結束部)41の可動範囲を規制するための突出部であるストッパー11が設けられている。また、内側シース2の基端部22には、スプリング5の内径よりも径が大きい、フランジ状に突出したスプリング係止部23が設けられている。
この内側シース2の材質としては、ステンレスや、Ni−Ti系、Cu−Al−Ni系、Cu−Zn−Al系等の形状記憶合金やその他の可撓性のある金属、又はPTFE、PEEK、編組を埋植したナイロンエラストマー、またはこれらなどを組み合わせた樹脂チューブ等が好適である。また、これらの樹脂チューブは伸縮の少ない材料または構造であることが望ましい。また、可撓性のある金属においては、その可撓性を更に向上されるためのカッティングなどによる加工を施されていても良い。
外側シース3は、筒内に内側シース2が挿通されたチューブである。外側シース3の先端部31には、二か所にバスケット4の基端側結束部(第二の結束部)42の可動範囲を一定範囲に規制するための突出部であるストッパー34(先端側ストッパー34A、基端側ストッパー34B)が形成されており、基端側結束部42はこの両ストッパー34A、34B間でスライド可能に配置されている。また、外側シース3の基端部32には、スプリング5の内径よりも径が大きい、フランジ状に突出したスプリング係止部33が設けられている。
外側シース3の材質は、内側シース2と同様に、ステンレスや、Ni−Ti系、Cu−Al−Ni系、Cu−Zn−Al系等の形状記憶合金やその他の可撓性のある金属、又はPTEE、PEEK、編組を埋植したナイロンエラストマー、またはこれらなどを組み合わせた樹脂チューブ等が好適である。また、これらの樹脂チューブは伸縮の少ない材料または構造であることが望ましい。また、可撓性のある金属においては、その可撓性を更に向上されるためのカッティングなどによる加工が施されていても良い。
バスケット4は、結石捕捉及び排石装置1の先端に配置され、結石Gを捕捉できるようパラシュートのような形状に形成される。バスケット4は、細く柔軟な弾性又は形状記憶性を有する複数本のワイヤからなる。パラシュートの傘体に当たるフィルタ部43は編み込んだワイヤからメッシュ状に形成され、パラシュートの吊索に相当する支持部44は束ねられたワイヤからなりフィルタ部43を支持している。フィルタ部43は結石捕捉及び排石装置1の先端側に、支持部44は基端側に配置されて、バスケット4は開口部45から結石Gを内部に収集してフィルタ部43で捕捉する。
この開口部45は、その目的に応じて基端側または、先端側のどちらに配置されていても良く、更にこのような開口部を持たない構造であっても良い。
バスケット4は、好適には24本乃至288本のワイヤから構成され、さらに好適には36本乃至72本のワイヤから構成される。また、ワイヤの材質はNi−Ti系の形状記憶合金、Cu−Al−Ni系、Cu−Zn−Al系等の形状記憶合金やステンレス等が好ましく、その直径は0.02mm乃至0.2mm程度が良い。上記のように細く柔軟なワイヤを用いることで、バスケット4は自在に伸縮及び変形することができる。このバスケットはあらかじめ規定の形状に記憶処理された状態で作られることが望ましい。
また、これらのワイヤにプラチナ合金やタングステン線等を複数本組み合わせて編むことでバスケット4のX線透視下での視認性を向上させることも可能である。
更にプラチナ合金や金などのX線不透過材料を芯に入れた形状記憶合金チューブを用いることも同様の効果が期待できるため望ましい。
バスケット4を構成するワイヤの両端部は、リング状の結束部41、42によって束ねられている。フィルタ部43は先端側結束部41で束ねられて、内側シース2の先端部21にスライド可能に設けられている。一方、支持部44は基端側結束部42で束ねられて、外側シース3の先端部31にスライド可能に設けられる。外側シース3の先端部31には、上述のようにストッパー34(先端側ストッパー34A、基端側ストッパー34B)が形成されており、基端側結束部42はこの両ストッパー34A、34B間を結石捕捉及び排石装置1の軸方向に沿ってスライドすることができる。そして先端側結束部41と基端側結束部42の距離を調節することにより、バスケット4を拡張、又は縮径伸長させることができる。
なお、これら両結束部41、42は、X線不透過性の金属素材(例えば、プラチナ合金、タングステン等)のリングなどから構成し、X線透視下で位置確認できるようにするのが望ましい。
スプリング5は、内側シース2が挿通されるコイルスプリングであり、外側シース3のスプリング係止部33と内側シース2のスプリング係止部23間に係止されている。内側シース2と外側シース3は、各々基端側を押引操作することで自在に相対移動させることができるが、必要以上に内側シース2が外側シース3に対して先端側に移動しすぎないようスプリング5で規制している。
収容カテーテル6は、内側シース2及び外側シース3が挿通される中空の筒状をなすチューブである。バスケット4を縮径伸長させた状態で先端側に移動させることでバスケット4を内部に収容することができる。また、基端側に移動させることでバスケット4を放出することができる。この収容カテーテル6は、内側シース2や外側シース3と同様の可撓性のある樹脂等が好適である。
以下、上記構成の結石捕捉及び排石装置1の、使用方法について図4乃至図6を用いて説明する。ここでは胆管V2において、結石Gを捕捉、排石する例を示す。
まず、図4(a)に示すように、結石捕捉及び排石装置1を病変部まで導入するため、内視鏡を介してカニューラを先に挿入し、その後ガイドワイヤ71を体内に挿入して病変部まで送り出す。ここでは、十二指腸V1(図3参照)側から胆管V2へとガイドワイヤ71を挿入する。
次に、カニューラを抜去した後、図4(b)に示すように、バスケット4を縮径伸長させて収容カテーテル6に収めた状態で内側シース2にガイドワイヤ71を挿通させ、胆管V2の病変部近傍(病変部を通り越えた位置)までガイドワイヤ71を伝って結石捕捉及び排石装置1を搬送する。
病変部近傍に結石捕捉及び排石装置1が到達したら、ガイドワイヤ71を残したまま、図4(c)に示すように収容カテーテル6のみを後退させる。すると収容カテーテル6から胆管V2内にバスケット4が放出され、バスケット4は弾性又は形状記憶性により拡径する。(第一の拡径状態)このようにバスケット4が拡径することによって開口部45が広がり、結石Gを捕捉しやすくなる。
ここで図4(d)に示すように、外側シース3の基端側を引くと、バスケット4は牽引されて基端側結束部42が先端側ストッパー34Aに当接するまで拡張して開口部45がさらに大きくなると共に、胆管V2の内腔にフィットする(第二の拡径状態)。これによって、結石Gを逃さずに確実に捕捉することが可能となる。この状態で、結石捕捉及び排石装置1を手元に引き戻すように十二指腸V1(図3参照)側に移動させて、バスケット4の開口部45から結石Gを捕捉する。
そして、図5(a)に示すように、十二指腸V1に到達したら、内側シース2の基端側を引く。すると図5(b)で示すように、バスケット4の先端側結束部41はストッパー11に当接して先端方向への移動が阻止されるため基端側結束部42側に近づくことになる。これにより、バスケット4はさらに大きく拡張して、開口部45もさらに大きくなる(第三の拡径状態)。ここで内側シース2の基端側を数度押し引きしてバスケット4の拡縮を適宜繰り返すことにより、バスケット4内に捕捉した結石Gをバスケット4から排石することができる。
バスケット4から結石Gを排石したら、次に図6(a)に示すように収容カテーテル6を押さえた状態で外側シース3を同図で右方向に引いてバスケット4を縮径伸長させる。このときの外側シース3の移動により、図6(b)に示すようにバスケット4が基端側から収容カテーテル6内に入ると縮径していき、これにより、内側シース2が先端側に押し出されて結束部41がストッパー11に当接するとスプリング5が圧縮され、内側シース2はスプリング5によって先端チップ10の方向へ付勢される。そして、図6(c)に示すように、バスケット4が縮径伸長するため、スムーズに収容カテーテル6内に収容される状態に復帰することができる。
また、残石が認められる場合は、この状態で再びガイドワイヤ71に沿って胆管V2に結石捕捉及び排石装置1を挿入し、結石が完全に排石されるまで同様の操作を繰り返す。
上記したように、本発明の一実施形態に係る管状器官の結石捕捉及び排石装置は、外側シース3に設けた先端側ストッパー34A及び基端側ストッパー34Bにより基端側結束部42のスライド可能範囲を規制すると共に、内側シース2に設けたストッパー11により先端側結束部41の軸方向へのスライドを規制することでバスケット4が適正な拡径・縮径状態を保持して、収容カテーテル6内への収容と結石捕捉及び排石を確実に行うことができる。
以上のように、本発明の管状器官の結石捕捉及び排石装置によれば、内側シースが筒状に形成されているため、ガイドワイヤ71の挿入後に装置を病変部まで搬送するための搬送カテーテルを挿入する必要がなく、装置を直接挿入することができる。また、装置を一度抜去する際にガイドワイヤ71を内側シース2内に通しておけば、装置を再び挿入したい場合に容易に病変部まで装置を搬送することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、消化器官系管状器官の治療器具に関し、特に、胆管や膵管等に生成された結石等の異物を捕捉して排出(排石)するための管状器官の結石捕捉及び排石装置に関し、産業上の利用可能性を有する。
1 結石捕捉及び排石装置
11 ストッパー(第一のストッパー)
2 内側シース(第一のシース)
21 内側シース先端部
22 内側シース基端部
23 スプリング係止部
3 外側シース(第二のシース)
31 外側シース先端部
32 外側シース基端部
33 スプリング係止部
34A 先端側ストッパー(第二のストッパー)
34B 基端側ストッパー(第三のストッパー)
4 バスケット
41 先端側結束部(第一の結束部)
42 基端側結束部(第二の結束部)
43 フィルタ部
44 支持部
5 スプリング
6 収容カテーテル

Claims (5)

  1. 生体の管状器官に挿入され、胆石や膵石等の異物を捕捉、排石するための管状器官の結石捕捉及び排石装置において、
    当該結石捕捉及び排石装置を管状器官の任意の位置までガイドするガイドワイヤを内部に挿通可能な、中空の筒状をなす第一のシースと、
    前記第一のシースが内部に挿通される、中空の筒状をなす第二のシースと、
    メッシュ状のフィルタ部を備えて、一端がリング状の第一の結束部により前記第一のシースの先端部に該第一のシースの軸方向にスライド可能に配置され、他端がリング状の第二の結束部により、前記第二のシースの先端部に該第二のシースの軸方向にスライド可能に配置されるバスケットと、
    を備え、
    管状器官の任意の位置まで搬送する際及び管状器官から抜去する際は、前記第二のシースを基端側に引いて収容カテーテルに収めることにより前記バスケットを縮径状態とし、
    管状器官の任意の位置で結石を捕捉する際は、前記収容カテーテルから放出することで第一の拡径状態とし、前記第二のシースを基端側に引くことで前記バスケットを第二の拡径状態とし、
    管状器官の任意の位置で結石を排石する際は、前記第一のシースを基端側に引くことにより、前記バスケットを前記第二の拡径状態よりも大きい第三の拡径状態とすることを特徴とする管状器官の結石捕捉及び排石装置。
  2. 前記バスケットは、前記異物を捕捉して前記フィルタ部に収容するための開口部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の管状器官の結石捕捉及び排石装置。
  3. 前記第一のシースの先端部に第一のストッパーを設け、前記第二のシースの先端部には第二のストッパー及び第三のストッパーを設けて、前記第二の結束部をこの前記第の二ストッパー及び第三のストッパーの間に配置して前記第二の結束部のスライド可能範囲を規制すると共に、前記第一のストッパーにて前記第一の結束部の該第一のシースの先端方向へのスライドを規制することを特徴とする請求項1に記載の管状器官の結石捕捉及び排石装置。
  4. 前記第一のシースを内部に挿通するスプリングをさらに備えると共に、
    前記第一のシース及び第二のシースの基端部に各々スプリング係止部を設け、前記第一のシースが前記第二のシースに対して先端側に移動しすぎることを防止することを特徴とする請求項3に記載の管状器官の結石捕捉及び排石装置。
  5. 前記メッシュ状のフィルタ部が、弾性又は形状記憶性を有するワイヤからなり、
    前記収容カテーテルから放出されると弾性又は形状記憶性により自ら拡径し、第一の拡径状態を有することを特徴とする請求項4に記載の管状器官の結石捕捉及び排石装置。
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