JP2013544869A - 殺虫剤用のアジュバント - Google Patents

Abstract

本発明は特定の殺虫剤の活性を増強する添加物に関し、この添加物は植物の外部茎葉に散布された場合にかかる殺虫剤の効果を顕著に向上させ、これによって植物の他の組織構造内部の深部で通常守られる食害性昆虫の殺虫率を上昇させるものである。

Description

本発明は特定の殺虫剤の活性を増強する添加物に関し、この添加物は植物の外部茎葉に散布された場合にかかる殺虫剤の効果を顕著に向上させ、これによって植物の他の組織構造内部の深い所で通常は守られた食害性昆虫（feeding insect）の殺虫率を上昇させるものである。

アジュバント産業は現在まで除草剤の活性増強に集中してきた。例えば、米国特許第５，２２６，９４３号明細書において、除草剤と共に使用するための特定のアジュバントが開示された。かかるアジュバントは植物の保護組織に変化を引き起こす能力を持ち、このことは外因性物質が植物組織に入り込み、続いてアポプラスト系および／またはシンプラスト系の内部に移動される可能性の増加につながる。外因性化学物質の植物内部へのかかる浸透および移動によって、それらの化学物質がそれら化学物質によって最も直接的に影響され得る植物の領域へと通常の植物の生存プロセスによって運ばれる可能性が高められる。それ故に、外因性化学物質のこの拡散増強は、最初の末端接触の地点から離れた植物組織においてかかる外因性化学物質の効果を可能にするのに役立つ。

殺虫剤散布の分野において、殺虫剤の有効性を顕著に向上させる添加物に対して、同様の高まりつつあるニーズが依然として存在する。本発明者らは驚くべきことに、特定の分類の界面活性剤が特定の殺虫剤と共に散布されると、植物の外部茎葉に散布された場合に殺虫剤の有効性を顕著に向上させることが可能であり、これによって他の組織構造内部、例えば植物の幹または根などの深い所で通常守られた食害性昆虫の殺虫率を上昇させることを見出した。

米国特許第５，２２６，９４３号明細書

本発明は特定の殺虫剤の活性を増強する添加物に関し、この添加物は植物の外部茎葉に散布された場合にかかる殺虫剤の効果を顕著に向上させ、これによって植物の他の組織構造内部の深い所で通常は守られた食害性昆虫の殺虫率を上昇させるものである。これは多くの農作物の品質および収穫量を向上させるが、その理由は昆虫による感染率および組織損傷がより経済的かつ効果的に低減され得るためである。本発明はまた、昆虫の生息場所に少なくとも１の後述の界面活性剤を散布することにより昆虫集団を防除する方法に関する。本発明はさらに、昆虫の生息場所に上で定義された相乗作用性殺虫剤組成物を散布することにより昆虫集団を防除する方法に関する。

アワノメイガ防除におけるアジュバントの効果についての外部観察の結果を示す図である。 アワノメイガ防除におけるアジュバントの効果についての内部観察の結果を示す図である。

広範な研究開発の結果として、殺虫剤組成物のこれらの望まれる特性は、１またはそれ以上の界面活性剤を前記組成物に添加することにより取得可能であることが現在見出されている。界面活性剤は、脂肪族アミン、脂肪族アミドアミンまたは脂肪族イミダゾリンを、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイドと別々の工程で反応させることにより得られる誘導体（ブロックポリマーの形成）、またはエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドおよび／またはブチレンオキサイドのランダム混合物と共に反応させることにより得られる誘導体（コポリマー）である。

本発明と関連して利用可能な殺虫剤としては、ニコチノイド、クロルフェナピル、除虫菊およびピペロニルブトキシドならびに１またはそれ以上のそれらの混合物または組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。かかる界面活性剤の殺虫剤組成物への添加は、広範囲の昆虫に対する殺虫剤の有効性を相乗的に向上させる。そのうえ、最適の結果は以下の最終の殺虫剤組成を使用して得ることができることが見出されている。

ａ）エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイド間の最小モル比は約１３：２、
ｂ）エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイド間の最大モル比は約１：１４、
ｃ）反応産物の総分子量は２５００またはそれより低い。

前述または後述で用いられる用語である脂肪族アミンまたは脂肪族アミドアミン／イミダゾリンとは、１またはそれ以上の窒素原子に連結された少なくとも１の高級Ｃ８−２２アルキル基を含有する化合物をいう。

アルコキシル化されて本発明の組成物中で用いられる脂肪族アミンまたは脂肪族アミドアミン／イミダゾリンは、
からなる群より選択され、
式中、Ｒは８〜２２個の炭素原子を持つ脂肪族炭化水素基であり、Ｒ’は水素または２〜４個の炭素原子を持つアルキル基であり、ｘは１から６までの整数である。

本発明の一実施形態によると、以下の構造式の化合物が最終組成物中で使用される。
式中、ＡおよびＢの一方は水素であり、他方はメチルおよびエチルからなる群より選択され、ｐおよびｑは合計が２〜５０の整数である。

分子量が約２５００より大きい製品はワックスフィルムを溶解するが、分子が大きすぎるために下層の細胞膜に浸透しない、またはほとんど浸透しないことが実験により確立されている。本発明の添加物は植物の葉の表面上のワックスフィルムを非常に迅速に溶解してこれに浸透させ、そしてその添加物はワックスフィルムを通過した後、下層の細胞膜に浸透されて、結果として生じる細胞の漏出性はこの経路により殺虫剤が細胞に入るのを可能にする。

本発明による添加物の濃度は、付随する殺虫剤の取り込みを向上させるのに有効であろう。高すぎる用量は外側のワックスフィルムの速すぎる通過を生じさせる可能性があり、結果として生じるワックスフィルム下部の高すぎる濃度は細胞膜の破壊（強度の細胞壁傷害および浸透）につながり、このことはまさに殺虫剤の遮断につながる。適切な濃度における界面活性剤添加物および付随する殺虫剤の取り込みは、本発明の界面活性剤添加物を含有しない組成物と比較して、はるかに向上することが見出される。

一実施形態において、添加物および殺虫剤の組み合わせに関して、添加物は０．０１〜１容量％の範囲の濃度で、別の実施形態においては０．０５〜０．２５容量％の範囲の濃度で用いられるべきである。

本添加物の使用は親水性特性と親油性特性との間の正確かつ最適なバランスを導くようであり、それら特性は水中に溶解または乳化された殺虫剤の葉を通じた取り込みを助ける。これらの添加物は、添加物が適切な濃度で用いられるという条件で、ワックスフィルムの最大の溶解、下層の細胞膜の浸透ならびに親水性相および親油性相を介する輸送を組み合わせるという魅力的な手段を構成する。

本発明の添加物はまた、単子葉植物および双子葉植物のいずれにおいても満足できる浸透を可能にする。現在まで除草剤に対して伝統的に用いられてきた添加物は、例えばエトキシル化脂肪族アミンに基づくものであって、双子葉植物上のワックスフィルムを容易に通過する一方、単子葉植物上のワックス様表面フィルムへの浸透は、はるかに容易ではない。

添加物はまた、殺虫剤組成物が用いられる相対湿度に関連した本質的な改善を提供する。エトキシル化脂肪族アミンと違って、本発明の添加物は高い（６５％超）および低い（２０〜４０％）相対湿度において植物の葉表面の満足な通過を発揮することが見出されている。エトキシル化脂肪族アミンのみが高い相対湿度で満足な結果を示した。

一実施形態において、本発明による添加物は式ＩおよびＩＩのものであり、ここでエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイド間のモル比は５０：５０から２０：８０の間である。これらの範囲内で、適切な親油性−親水性バランスがこのタイプの化合物について見出される。

これらの製品の水中での分散は、眼に見える、安定な油性懸濁液の形成をもたらす。

別の実施形態において、エトキシル化およびプロポキシル化タローアミンからなる添加物が利用される。かかる添加物は例えば以下の式の化合物により表される。
式中、Ｒはタローアミンの炭化水素基であり、ｐは２〜３であり、ｑは４〜６である。
式中、Ｒはタローアミンの炭化水素基であり、ｍは２〜３であり、ｎは２〜６である。

共散布は、殺虫剤製品が入った噴霧タンクに添加物を散布直前に加えることにより、または有効な量の本添加物を殺虫剤製品中に配合することにより、または場合により両方法の組み合わせによって達成され得る。

所望の殺虫剤効力増強効果を達成するのに必要な添加物の量は、一部について言及すると、標的植物のタイプ、標的植物の齢または発達成長段階、植物の相対的健康状態、光合成速度など、並びに殺虫剤の化学作用の性質、配合のタイプおよび成分、散布方法および散布速度によって変動する。典型的に、従来の水系の噴霧散布において０．１〜１．０容量％のアジュバントが効果的であると見出されている。ブレンドされた組成物は水系の従来の噴霧散布において約０．１〜５％の濃度で有用である。より少ない量のアジュバントが、標的表面に散布される殺虫剤の、接触利用能および用量移送に関する効力を向上させるのに効果的であり得る。

即時利用可能な殺虫剤組成物は典型的に、本発明による１またはそれ以上の添加物を０．０１〜１容量％の濃度で、別の実施形態では０．０１〜０．５容量％の濃度で含有する。かかる組成物はまた、適切な濃度で使用するためにその場で混合および／または希釈される濃縮組成物であってもよい。さらに、本発明は本組成物の植物へのその場での散布に関する。

本発明は以下の限定されない例によりさらに説明される。

ヨーロッパアワノメイガ（European corn borer）

ヨーロッパアワノメイガはトウモロコシ畑における深刻な害虫である。植物あたりのこの穿孔虫の数は１〜６の範囲内であり得る。この昆虫により引き起こされる収量損失は、植物あたりの穿孔虫あたり、２〜１０％の範囲に及ぶ。トウモロコシ畑に殺虫剤を噴霧することはアワノメイガを防除する１つの方法である。本プロジェクトの目的は、アワノメイガの防除において１つの殺虫剤「Ｐｏｕｎｃｅ」に対するＡｄｓｅｅ ＡＢ ６５０、Ａｄｓｅｅ ＡＢ ６００およびＡｄｓｅｅ ＣＥ ２４／１９の効果を調査することである。

生活環
ヨーロッパアワノメイガは、通常、米国の主要なトウモロコシ生育地域において１年に２世代を経る。ヨーロッパアワノメイガの幼虫はトウモロコシ植物の基本組織の上部全てを餌とする。それらはまた雄穂、穂柄および茎の内部に穴をあけ、食べ、トンネルを掘って、空洞を形成する。穿孔虫により生み出された空洞は水および栄養分の移動を妨げる。空洞はまた茎および穂柄の強度を低減させ、それによってトウモロコシ植物の茎の破損および穂の落下を促し、このことは強風または他の有害な環境条件により増悪される。

収穫量損失
幼虫による損害に起因する収穫量損失は、穂および穀粒サイズの低減（生理的損失）、ならびに植物破損および穂落下（潜在的収穫物の喪失）が主な原因である。穂における幼虫の摂食は、種トウモロコシ、ポップコーンおよび生食用スイートコーンにおいて種子の収穫量損失および／または品質低下を引き起こす可能性がある。植物あたり１〜６匹の穿孔虫の範囲内で、幼虫の平均数と収穫量との間の関係は線形のようであり、植物あたりの穿孔虫あたり約２〜１０％の範囲の収穫量損失の可能性がある。

アワノメイガの損害を管理する方法はいくつかあり、それは耐性トウモロコシ品種を選択すること、栽培管理を用いること、遺伝子組み換えのＢＴハイブリッドトウモロコシを植えてＢＴのような駆除剤、Ｐｏｕｎｃｅなどを散布することである。

Ｐｏｕｎｃｅ
ＰｏｕｎｃｅはＦＭＣからの製品で、一般名はペルメトリンである。ペルメトリンは天然の殺虫剤である除虫菊に類似した合成化学物質のピレスロイドであり、キク属の植物に由来するが、より長い時間の間効果的であり続ける。ピレスロイドは公知の有機殺虫剤のうち最も古い分類の１つである。それらは昆虫の神経系を急速に麻痺させることにより作用する。ペルメトリンは幅広いスペクトルを持つ殺虫剤で、１９７７年にＵＳ ＥＰＡに登録され、最初に上市されている。ペルメトリンは昆虫に摂取された場合に食毒として、または標的害虫との直接的な接触を通じた接触毒として作用する。これは成虫、卵および幼虫を殺し、昆虫に対してわずかな忌避効果を持つ。この物質の殺虫活性は散布後１２週まで続く。

ペルメトリンはナッツ、果物、野菜、綿花、トウモロコシ、観賞植物、キノコ、ジャガイモおよび穀類作物につく多数の害虫に対して用いられる。ペルメトリンは粉剤、乳剤、燻煙剤、ＵＬＶ（極微量剤）および濡れてもよい粉末配合物において利用可能である。

本実験は、本発明のいくつかの界面活性剤の、アワノメイガの防除におけるＰｏｕｎｃｅの効力に対する効果を調査する。以下の界面活性剤をＰｏｕｎｃｅの効力に対して試験した。
Ａｄｓｅｅ ＡＢ ６００−アルコキシル化タローアミンエトキシラート。（タローアミン＋２ＥＯ＋１２ＰＯ＋５ＥＯ）
Ａｄｓｅｅ ＡＢ ６５０−ＡＢ ６００およびエトキシル化ソルビタンモノラウレート（Ａｇｎｉｑｕｅ ＳＭＬ−Ｕ、Ｔｗｅｅｎ ２０）を含有する界面活性剤ブレンド。
Ａｄｓｅｅ ＣＥ ２４／１９−Ｃ１２ベースのアルキルエーテルシトレートである。
ＦＭＣからの市販Ｐｏｕｎｃｅ配合物（３８．４％ ＥＣ）を４オンス／エーカーで、０．２５％および０．１２５％（ｖ／ｖ）の２濃度の上記の界面活性剤と共にトウモロコシ作物に散布した。
噴霧量：２０ＧＰＡ、３反復のランダムデザイン
処理領域：１０フィート×２０フィート
殺虫剤散布率：４オンス／エーカー
散布時間：
１回目の処理：０７／０９
２回目の処理：０７／２２
評点：（約１１ＷＡＴ）
作物種の内部および外部の両方を評価

データを２回目の処理から１１週後に収集した。茎の外部観察と標識されたデータは、区画領域全体について視覚的に見られるトウモロコシ植物への損害率であった。これはトウモロコシの穂より上にある茎の破損量により決定される。茎の内部観察と標識されたデータはトウモロコシの茎への損害量であった。１０の植物体をランダムに選択し、穂より上の茎を縦方向に切断してトウモロコシの茎の内側にある穿孔虫の損害について観察することにより区画ごとに調べた。基本的に、これは損害があらゆる他の原因よりもアワノメイガによって引き起こされたことを確認するためであった。両データセットにおいて、より大きい数字は防除が弱いことを指し示し、より小さい数字は防除が良好であることを指し示す。

結果および考察
外部観察
何も処置しないと、約５７％のトウモロコシにアワノメイガが寄生した。Ｐｏｕｎｃｅ単独で寄生レベルは４８％に低減した。０．２５％で試験されたアジュバントのうちのいずれもＰｏｕｎｃｅと組み合わせた場合に顕著な低下があった（図１に詳細を示す）。

内部観察
外部観察と同様に、内部データは、より高濃度で試験されたアジュバントが殺虫剤の効力を顕著に向上させたことを示した。しかしながら、０．２５％のＡｄｓｅｅ ＡＢ ６５０およびＡｄｓｅｅ ＡＢ ６００はいずれも、より一貫性のある性能を呈した。アワノメイガ寄生レベルは、畑において殺虫剤を０．２５％での２つのアジュバントのいずれかと組み合わせた場合に３０％未満に低下した（図２に詳細を示す）。

全体的に、アワノメイガの防除におけるＰｏｕｎｃｅの効力は、より高濃度（０．１２５％よりも０．２５％）のアジュバントと組み合わされた場合に顕著に向上した。

全体的に、アワノメイガの防除におけるＰｏｕｎｃｅの効力は、より高濃度（０．１２５％よりも０．２５％）のアジュバントと組み合わされた場合に顕著に向上した。
上記の開示によって提供される本願発明の具体例として、以下の発明が挙げられる。
［１］ 少なくとも１の殺虫剤活性のある成分および１またはそれ以上の以下の式のアルコキシル化脂肪族アミンを含む殺虫剤組成物であって、
式中、Ｒは８〜２２個の炭素原子を持つ脂肪族炭化水素基であり、Ｒ’は水素または２〜４個の炭素原子を持つアルキル基であり、ｘは１〜６までの整数であり、ＡおよびＢの一方は水素であり他方はメチルおよびエチルからなる群より選択され、エチレンオキサイド基およびプロピレンオキサイド基はランダムまたはブロック状であり、ｐおよびｑは合計が２〜５０の整数である、殺虫剤組成物。
［２］ 以下の式
を有し、式中、ｐは２〜３でありｑは４〜６であるアルコキシル化脂肪族アミンを含む、［１］に記載の組成物。
［３］ 以下の式
を有し、式中、ｍは２〜３でありｎは２〜６であるアルコキシル化脂肪族アミンを含む、［１］に記載の組成物。
［４］ 以下の式
を有し、式中、ＡおよびＢの一方は水素であり他方はメチルであり、ならびにエチレンオキサイド基およびプロピレンオキサイド基はランダムまたはブロック状であるアルコキシル化脂肪族アミンを含む、［２］に記載の組成物。
［５］ ｐ：ｑが５０：５０〜２０：８０の間である、［１］〜［４］のいずれか一項に記載の組成物。
［６］ ｐ：ｑが５６：４４〜２９：７１の間である、［１〜［５］のいずれか一項に記載の組成物。
［７］ ｐが５．０〜９．５でありｑが１２．０〜７．５である、［１］〜［６］のいずれか一項に記載の組成物。
［８］ ｐが５．０でありｑが１２．０である、［１］〜［７］のいずれか一項に記載の組成物。
［９］ Ｒがタローアミンの炭化水素基である、［１］〜［８］のいずれか一項に記載の組成物。
［１０］ 好ましくはクロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムからなる群より選択されるニコチノイドである少なくとも１の殺虫剤活性化合物を含む、［１］〜［９］のいずれか一項に記載の組成物。
［１１］ クロルフェナピル、ピレトリン、ピペロニルブトキシドおよびこれらのうちの２またはそれ以上の任意の混合物からなる群より選択される少なくとも１の殺虫剤活性化合物を含む、［１］〜［１０］のいずれか一項に記載の組成物。
［１２］ ［１］〜［１１］のいずれか一項に記載の殺虫剤組成物を作物に散布することを含む、作物の昆虫集団を防除する方法。
［１３］ 少なくとも１の殺虫剤活性化合物の効率を高めるための、［１］〜［９］のいずれか一項において規定されるアルコキシル化脂肪族アミンの使用。
［１４］ 前記少なくとも１の殺虫剤活性化合物が、好ましくはクロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムからなる群より選択されるニコチノイドを含む、［１３］に記載の使用。
［１５］ 前記少なくとも１の殺虫剤活性化合物がピレトリン、ピペロニルブトキシドおよびこれらのうちの２またはそれ以上の任意の混合物からなる群より選択される化合物を含む、［１３］または［１４］に記載の使用。

Claims (15)

1. 少なくとも１の殺虫剤活性のある成分および１またはそれ以上の以下の式のアルコキシル化脂肪族アミンを含む殺虫剤組成物であって、
   式中、Ｒは８〜２２個の炭素原子を持つ脂肪族炭化水素基であり、Ｒ’は水素または２〜４個の炭素原子を持つアルキル基であり、ｘは１〜６までの整数であり、ＡおよびＢの一方は水素であり他方はメチルおよびエチルからなる群より選択され、エチレンオキサイド基およびプロピレンオキサイド基はランダムまたはブロック状であり、ｐおよびｑは合計が２〜５０の整数である、殺虫剤組成物。
2. 以下の式
   を有し、式中、ｐは２〜３でありｑは４〜６であるアルコキシル化脂肪族アミンを含む、請求項１に記載の組成物。
3. 以下の式
   を有し、式中、ｍは２〜３でありｎは２〜６であるアルコキシル化脂肪族アミンを含む、請求項１に記載の組成物。
4. 以下の式
   を有し、式中、ＡおよびＢの一方は水素であり他方はメチルであり、ならびにエチレンオキサイド基およびプロピレンオキサイド基はランダムまたはブロック状であるアルコキシル化脂肪族アミンを含む、請求項２に記載の組成物。
5. ｐ：ｑが５０：５０〜２０：８０の間である、請求項１〜４のいずれか一項に記載の組成物。
6. ｐ：ｑが５６：４４〜２９：７１の間である、請求項１〜５のいずれか一項に記載の組成物。
7. ｐが５．０〜９．５でありｑが１２．０〜７．５である、請求項１〜６のいずれか一項に記載の組成物。
8. ｐが５．０でありｑが１２．０である、請求項１〜７のいずれか一項に記載の組成物。
9. Ｒがタローアミンの炭化水素基である、請求項１〜８のいずれか一項に記載の組成物。
10. 好ましくはクロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムからなる群より選択されるニコチノイドである少なくとも１の殺虫剤活性化合物を含む、請求項１〜９のいずれか一項に記載の組成物。
11. クロルフェナピル、ピレトリン、ピペロニルブトキシドおよびこれらのうちの２またはそれ以上の任意の混合物からなる群より選択される少なくとも１の殺虫剤活性化合物を含む、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の組成物。
12. 請求項１〜１１のいずれか一項に記載の殺虫剤組成物を作物に散布することを含む、作物の昆虫集団を防除する方法。
13. 少なくとも１の殺虫剤活性化合物の効率を高めるための、請求項１〜９のいずれか一項において規定されるアルコキシル化脂肪族アミンの使用。
14. 前記少なくとも１の殺虫剤活性化合物が、好ましくはクロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムからなる群より選択されるニコチノイドを含む、請求項１３に記載の使用。
15. 前記少なくとも１の殺虫剤活性化合物がピレトリン、ピペロニルブトキシドおよびこれらのうちの２またはそれ以上の任意の混合物からなる群より選択される化合物を含む、請求項１３または１４に記載の使用。