発明の分野
この発明は、食物製品、特に飲料のための缶のような容器、および容器または缶を製造する方法に関する。容器または缶は、炭酸飲料または飲料に対して特に好適である。容器または缶は、最初に開けた後に容易に再閉するための手段を設けられることが可能である。
発明の背景
金属製飲料用缶は、通常、予め定められる浅い溝に沿って缶を開けることを可能にする(レバー機構として働く)プルタブを有する。この設計は、缶が開けられるときに、缶において過剰な圧力を放出することを可能にする。タブが持上げられると、まず、脱気刻み目が切断され、缶においてガスが放出されることを可能にし、次いで、アパーチャ刻み目が断裂され、それによって、飲料用缶の内容物が供給されてもよいアパーチャを規定する。溝は、閉じていないループの形状を有し、圧力が、レバーによって、溝に沿って金属を裂くように加えられると、レバーがその元の位置に戻されても、はぎ取られる金属タブは缶の頂部に取付けられたままである。
既存の缶では、永久的な開口部がこれらの操作によって形成され、そのため、缶の内容物は飲むことができるが、他方、二酸化炭素は逃げるかもしれず、流出が生じるかもしれない。
特許US4784283およびUS5810189は、缶が初めて開けられた後、飲用のアパーチャを再閉するように構成される、ばねにより加重をかけられるタブを、缶の内側に含む飲料用缶を開示する。しかしながら、炭酸飲料用缶では、圧力がガスのために缶に蓄積される。缶における液体の量が減少するにつれ、圧力は減少するが、圧力は最初は非常に高くあり得:液体の温度によって、この圧力は3〜4バールの間である場合がある。閉じている表面におけるたとえば2.5〜3.5cm2のようなそのような高い圧力は、結果として、缶が依然として大量の飲料を含んでいるときに飲むために缶を開ける際に打ち消す必要がある大きな力を生じる。
発明者Perraの特許出願US2008/0314904は、開口部を設けられた壁部および開口部を封止するシールド部材を含む食物製品容器、特に飲料容器のための閉じる装置を開示する。シールド部材は、壁部において開口部を封止する第1の閉じた位置と、開口部を少なくとも部分的に開けておく第2の開いた位置との間で変位可能である。シールド部材は、第1の閉じた位置においてシールド部材を固定するロッキング部材を設けられ、第1の閉じた位置において向き付けられたシールド部材は、ロッキング部材を変位させることによってロック解除することが可能である。(飲用)開口部をロック解除する動作およびそれを開ける動作は、両方の動作が互いから独立して最適化され得るように、分離される。食物製品容器は、ソーダ水のような炭酸飲料に対して用いることが可能である。この場合、圧力がガスのために飲料容器に蓄積される。実施例においては、飲料容器が初めて開けられるときに飲料容器において圧力を減少させるために逃がし弁として作用する気体流路をともなう閉じる装置が開示される。炭酸飲料のための代わりに、食物製品容器は、たとえば非炭酸飲料、インスタントスープ、インスタントコーヒー、オイル、蜂蜜、ソース、ミルクまたはヨーグルトのような乳製品など、他の食料品に対して用いることも可能である。
この発明は、代替的な容器、たとえば食物製品、特に炭酸飲料のような飲料のための缶を提供する。容器または缶の実施例の利点は、それが初めて開けられた後、容易に再閉するための手段が設けられるということである。したがって、食物または液体をこぼすことが回避される。いくつかの実施例においては、再閉は液体のみならず気体も密閉する。炭酸飲料の場合においては、二酸化炭素は、従来の缶の場合のように、缶から流出せず、なぜならば、この発明に従う缶は再閉されるからである。
この発明は、一実施例において、選択肢的に炭酸飲料のために金属製飲料用缶のための缶端部を提供し、この缶端部は、
−キャップトップを含み、キャップトップは、飲用または注ぎ用アパーチャを形成するよう、予め規定された溝に沿ってキャップトップを缶端部から除去するように構成されるプルタブに接続状態で配され;缶端部はさらに、
−缶端部に取付けられる、弾性復元要素と;
−弾性復元要素の一部であるかまたは弾性復元要素に接続され、飲用後または注いだ後に飲用または注ぎ用アパーチャを封止するように構成される、弾性的に動作される遮断弁とを含み;
キャップトップは、除去の後、遮断弁の上に位置するままであるように構成される。
弾性復元要素は、キャップトップを移動させると遮断弁を開いた位置において保持するための保持手段を有してもよい。
この発明は、さらに、缶本体およびこの発明に従う缶端部を含む、選択肢的に炭酸飲料ための金属製飲料用缶を含む。
この発明は、缶を製造する方法、この発明に従う缶端部を製造すること、缶本体を製造すること、および缶端部を缶本体に取付けることを含む方法の実施例をさらに含む。
この発明の実施例は、さらに、選択肢的に炭酸飲料のための再閉金属製飲料用缶を用いる方法を含み、前記缶は缶本体および缶端部を含み、前記方法は、
−前記缶端部のプルタブを動かし、前記缶端部の予め定められた溝に沿って前記缶端部のキャップトップを除去して、飲用または注ぎ用アパーチャを形成するステップと;
−前記缶端部の弾性復元要素の一部であるかまたは弾性復元要素に接続され、飲用後または注いだ後に前記飲用または注ぎ用アパーチャを封止するように構成される遮断弁を、前記プルタブを動かすことによって、弾性的に開くステップを含み;前記除去されたキャップトップは、前記遮断弁の上に位置するままである。
この方法は、前記弾性復元要素によって、前記遮断弁を開いた位置において保持するステップをさらに含んでもよい。
好ましい実施例においては、容器または缶は缶端部を含み、缶端部は、キャップトップを含み、キャップトップは、飲用アパーチャを形成するよう、予め規定された溝または他の形態の機械的に弱い部分に沿ってキャップトップを除去するように構成されるプルタブに接続状態で配される。缶端部は、好ましくは、弾性的に動作する、たとえばばねで動作する遮断弁を含み、遮断弁は、飲んでいる間は、飲用のアパーチャを開けるように構成され、缶が使用されていないときは、飲用の開口部を封止するように構成される。封止は、液体および/または気体密閉封止であってもよい。キャップトップは、好ましくは、除去の後、遮断弁の上に位置するままであるように構成される。好ましくは、缶端部は、キャップトップを移動させると遮断弁を開いた位置において保持するための保持手段を有する、缶端部に取付けられた弾性復元要素を含む。
キャップトップを移動して、それを開いた位置において保持できるようにすることは、異なる態様において行なわれてもよい。キャップトップは、プルタブを移動させることによって移動させてもよい。一実施例においては、キャップトップはその上側表面において隆起した口唇接触部分を含み、キャップトップは、次いで、前記隆起した口唇接触部分を移動させることによって移動されてもよい。キャップトップはユーザの指によって移動されてもよい。
1つの好ましい実施例においては、遮断弁は、キャップトップとの相互作用によって選択肢的に作動可能であり、たとえば第1の圧力をかけられると缶の内部からガス圧力を解放するように構成される逃がし弁を含む。
この発明に従う容器または缶の好ましい実施例は、大量生産に対して好適である。
この発明のいくつかの実施例の1つの利点は、炭酸飲料に対して用いられたとき、缶において内部圧力を軽減することための手段が設けられてもよい、ということである。炭酸飲料用缶では、圧力がガスのために缶に蓄積される。この発明のいくつかの実施例においては、缶が第2のまたは後の時間の間開けられているとき、内部圧力は再度開ける前に軽減されており、大きな力を打ち消す必要がないので、缶は容易に再度開けることが可能である。
この発明に従ういくつかの実施例の別の利点は、安全圧力除去装置である。既に開けられた、炭酸飲料を含んでいる缶が、再閉されると、圧力が缶端部の下に蓄積する。飲用開口部が既に形成されているので、缶端部の強度は有意に減少し、缶端部は、蓄積された圧力の下、徐々に変形するかもしれない。そのような変形は、缶端部を外方向に膨張させる。特に、高温においては(たとえば、缶が自動車内で太陽のあたるところにあるとき)、この影響は重要であるかもしれず、缶の破裂の危険性があるかもしれない。この発明のいくつかの実施例においては、安全圧力除去装置は、圧力があまりにも高くなる前に、圧力を減少させ、炭酸飲料を含んでいる缶が破裂せず、爆発しないことを保証する。
この発明に従う缶のいくつかの実施例のさらに別の利点は、それらがこぼれを防止するということであり:それらは、ひっくり返されるかまたは落とされると、自動的に閉じられる。
さらに、この発明に従う缶のいくつかの実施例は、缶のサイズおよび種類に依存して、容易に、異なる態様で再閉されてもよい。いくつかの種類の缶は、缶の側壁をそっと押すことによって閉じられてもよい。さまざまな種類の缶は、缶をそっと軽く叩くことによって、たとえば、缶をテーブルの上に小さな衝撃とともに置くことによって閉じられてもよい。
この発明に従う容器または缶の別の重要な利点は、それを容易に製造することが可能であるということである。従来の缶と比較して、缶端部のみが異なる。したがって、たとえば、従来の缶端部に対する製造ステップをこの発明に従う缶端部に対する製造ステップによって置換することによって;たとえば生産ラインのためのツール化の適合によって、従来の缶の生産ラインを、容器または缶を製造するように修正することが可能である。缶本体のための、ならびに缶端部を缶本体に取付けるための製造ステップおよびツール化は、変わらないままであり得る。さらに、この発明に従う缶端部は、ほんの少数の部品しか必要としない。この発明に従ういくつかの実施例においては、弾性復元要素は、缶端部が、各々弾性復元要素を含み、積み重ね可能なように、寸法および特性を有する。缶端部は、したがって、他方の上に積重ねられた缶端部であってもよく、缶端部の積層は、ちょうど従来の缶の積重ねられた缶端部がそうであるように、空間をほんのわずかしか必要としない。
特に飲料、特に炭酸飲料に対して用いられたときの容器または缶が以下に記載される。しかしながら、この記載から、缶は、インスタントスープ、インスタントコーヒー、オイル、蜂蜜、ソース、ミルクまたはヨーグルトのような乳製品など、他の食物製品に対して用いられてもよいことが明らかとなる。
この発明は、添付の図面を参照して例示的にのみ記載される。
頂部から見られた、缶端部および缶の頂部部分の実施例の3D図を示す。
底部から見られた、缶端部および缶の頂部部分の実施例の3D図を示す。
弾性復元要素の実施例の図を示す。
弾性復元要素の実施例の図を示す。
図3bの線A−Aに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、缶端部および缶の頂部部分の実施例の上面図を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、缶が最初に開けられるのを示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、缶が最初に開けられるのを示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、飲む準備ができている缶を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、飲む準備ができている缶を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、缶の再閉を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、缶の再閉を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、再閉された缶を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、再閉された缶を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、圧力除去を含んで、缶を再度開けるのを示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、圧力除去を含んで、缶を再度開けるのを示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の別の実施例を示す。
図12bの線B−Bに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、別の種類の缶端部および缶の頂部部分の実施例の上面図を示す。
図13bの線C−Cに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、図12aおよび図12bに示される種類の缶端部および缶の頂部部分の別の実施例の上面図を示す。
図13aおよび図13bの実施例について、頂部から見られた、缶端部および缶の頂部部分の3D図を示す。
図13aおよび図13bの実施例について、底部から見られた、缶端部および缶の頂部部分の3D図を示す。
図15bの線F−Fに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、隆起した口唇接触部分を有する缶端部および缶の頂部部分の実施例の上面図を示す。
図16bの線E−Eに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、隆起した口唇接触部分を有する缶端部および缶の頂部部分の別の実施例の上面図を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例を示す。
弾性復元要素の実施例の底部側の3D図を示す。
弾性復元要素、キャップトップおよびプルタブの実施例を示す。
弾性復元要素、キャップトップおよびプルタブの実施例を示す。
プルタブが部分的に破断された、缶端部および缶の頂部部分の実施例を示す。
非対称の弾性結合手段を有する、弾性復元要素の実施例を示す。
強化された部分をともなう、弾性復元要素の実施例を示す。
切込みをともなう遮断弁を含む、弾性復元要素の実施例を示す。
制動手段を含む、弾性復元要素の実施例を示す。
制動手段を含む、弾性復元要素の実施例を示す。
さらなるロッキング特徴を有する缶の実施例を示す。
さらなるロッキング特徴を有する缶の実施例を示す。
互いの上に積重ねられた、一実施例に従う多くの缶端部を示す。
図26に示されるような積み重ね可能な缶端部に用いられるのに好適な、弾性復元要素の実施例を示す。
図27の弾性復元要素の上面図を、折り畳み状態で示す。
図27の弾性復元要素の下面図を、折り畳み状態で示す。
中間要素の実施例を示す。
缶端部において取付けられた、図29の中間要素を示す。
図29の中間要素に組付けられている、図28aにおいて示される弾性復元要素を示す。
缶端部において取付けられた、図31によって例示された弾性復元要素および中間要素のアセンブリを示す。
頂部から見られた、缶端部の別の実施例の3D図を示す。
底部から見られた、缶端部の別の実施例の3D図を示す。
図33aおよび図33bの実施例において用いられる弾性復元要素の実施例を示す。
図33aおよび図33bの実施例において用いられる弾性復元要素の実施例を示す。
図34aおよび図34bの弾性復元要素を含むアセンブリの実施例を示す。
図34aおよび図34bの弾性復元要素を含むアセンブリの実施例を示す。
缶端部の実施例の断面図を示す。
缶端部の実施例の断面図を示す。
缶端部の実施例の積層を示す。
缶端部の実施例の積層を示す。
中間要素の実施例を示す。
図39の中間要素を含むアセンブリの分解図を示す。
発明の好ましい実施例の詳細な説明
この発明を、特定の実施例に関して、ある図面を参照して記載するが、この発明はそれに限定されず、請求項によってのみ限定される。記載された図面は概略的であり、限定的ではない。図面においては、例示の目的のため、要素のいくつかのサイズは誇張されるかもしれないし、サイズどおりに描かれないかもしれない。寸法および相対的な寸法はこの発明の実際の具体化には対応しない。
さらに、記載および請求項における「第1の」、「第2の」、「第3の」などのような用語は、同様の要素の区別のために用いられるものであり、必ずしも連続する順序または時系列を記載するためのものではない。そのように用いられる用語は適切な状況下で交換可能であること、およびここに記載されたこの発明の実施例はここに記載または例示されたもの以外のシーケンスで動作可能であることが理解されるべきである。
さらに、記載および請求項における「頂部」、「底部」、「〜の上に」、「〜の下に」などの用語は、記述的な目的に対して用いられるものであり、必ずしも相対的位置を記載するためのものではない。そのように用いられる用語は適切な状況下で交換可能であること、およびここに記載されたこの発明の実施例はここに記載または例示されたもの以外の向きにおいて動作可能であることが理解されるべきである。
請求項において用いられる用語「含む」は、以下においてリスト化された手段に制限されるよう解釈されるべきでないことに注意されたく;それは他の要素またはステップを排除しない。それは、したがって、言及されるような述べられた特徴、完全体、ステップまたは構成要素の存在を指定すると解釈されるが、1つ以上の他の特徴、完全体、ステップもしくは構成要素またはそれらの群の存在または追加を排除しない。したがって、「手段AおよびBを含む装置」の表現の範囲は、構成要素AおよびBからのみなる装置に限定されるべきでない。それは、この発明に関して、装置の唯一の関連する構成要素がAおよびBであることを意味する。
図1aは、この発明の実施例に従う容器または缶、たとえば再封止可能な飲料用缶の頂部部分の3D図を示す。缶は、缶本体1、および本体に取付けられた缶端部2を含む。缶本体は、典型的には鋼またはアルミニウムから製造される標準缶本体であってもよい。缶端部は、しばしば、アルミニウムで製造される。これらの材料のいずれも、この発明に対する限定を表さず、たとえば、この発明に従う缶端部2は、鋼から形成されてもよい。鋼が、缶本体1、缶端部2、または両方に対して用いられる場合、それは慣習的にコーティングされる。この発明は飲料用缶のような異なる標準的な容器および異なるサイズならびにいわゆる「スリム」缶および「スーパーサイズ」缶に適用されてもよい。図1aは、いわゆる小さな飲用開口部をともなう「スリムサイズ」缶を示す。大きな飲用開口部をともなう標準缶は、さらに以下に示され論じられる。飲用または注ぎ用開口部などのような他の設計の開口部が同様に用いられてもよい。実施例においては、缶端部2の縁部、特に、食物製品を充填された後、それが缶本体1上に組付けられなければならない態様は、標準的である。
図1aおよび図1bにおいて示される実施例においては、缶端部2の中央部は、この文献においてはキャップトップと呼ばれる引裂きパネル3を有し、それは標準的な飲料用缶端部のプルオフ部分に非常に類似する。公知の従来の飲料用缶におけるように、キャップトップ3は、レバーとして働くプルタブ4を引っ張ることによって、予め形成された浅い溝9または他の形態の機械的に弱い部分に沿って裂くことが可能である。このようにして形成された開口部は、従来の飲料用缶におけるように、注ぎ用または飲用の開口部として働く。しかしながら、従来の飲料用缶においては、キャップトップは缶に取付けられたままであり、一方、この発明に従って開示された実施例においては、キャップトップ3が溝9に沿って缶端部から完全に裂かれる。キャップトップ3を引き剥がした後、キャップトップ3は、(図1bに示される)遮断弁6に取付けられたままであり、それは、飲んだ後、さらに以下に詳細に記載される弾性復元要素10の作用によって、注ぎ用または飲用の開口部を再封止するよう構成される。示された実施例においては、初めて開けられる前、缶は従来の缶と同じ態様で閉じられている。従来の缶の場合のように、それは金属を通る破断をなすことによって開けられ、それは従来の缶と同様に漏れが防止される。他の多くの既存の再封止可能な缶が、他の開口部機構、たとえば回転による開口に依存し、それらは多くの場合全く漏れが防止されない。
実施例においては、遮断弁6は板状の要素であり、それは、たとえば、弾性復元要素10の一部であるばね手段5のような弾性部材によってかけられる弾性力、たとえばばね力によって、およびさらに、恐らくは、缶が炭酸飲料を充填されるときに蓄積される内部圧力に起因する任意の力によって、缶端部2の下側に対して弾性的に付勢され、たとえばばね付勢される。遮断弁は丸くてもよく、それは楕円形でもよく、別の形状をであってもよい。遮断弁6は、逃がし弁を設けられてもよい。この逃がし弁の、異なる実施例がさらに以下に開示される。
図1aおよび図1bにおいて示される実施例においては、消費者は、上に説明されるように、プルタブ4を動かすことによってキャップトップ3を引き裂いて開けることによって、缶から飲むかまたは注ぐことが可能であり;プルタブ4をさらに移動させると、消費者が飲むかまたは注ぐことが可能であるように、遮断弁6は開いた位置において保持される。これは、図4〜図6を参照して、詳細にさらに以下に説明され;図4および図5は缶を最初に開けるのを示し、一方、図6aおよび図6bは飲む準備ができている缶を示す。図6aは、缶の実施例の側面図を示し、一方、図6bは、図6aにおいて示された領域の詳細を示している。図6aにおいて、キャップトップ3、およびしたがってキャップトップ下の遮断弁6は、プルタブ4を動かすことによって、弾性復元要素10の力に抗して、下方に押された。図6aにおいては、矢印64によって示されるように、プルタブ4は、ここで、その元の位置に戻されている。遮断弁6は、弾性復元要素10の保持手段32によって、開いた位置に保持され;図6aおよび図6bの実施例においては、この保持手段32は、遮断弁6の、わずかに下方へ曲がっているフック31と係合し、したがって弁を保持するスリット32である。
図1aおよび図1bの実施例においては、弾性復元要素10はばね手段5を含む。弾性復元要素10のこの実施例は、図2aおよび図2bにおいて詳細に示され、それらは、それぞれ、弾性復元要素10の下面図および上面図を示し、要素10は、缶の頂部部分の断面図である図3aにおいてさらに示される。この実施例においては、弾性復元要素10はばね手段5を含み、遮断弁6は弾性復元要素10の一部である。この発明の他の実施例においては、遮断弁6は弾性復元要素に接続された別の要素であってもよい。弾性復元要素、および弾性復元要素の一部でない場合の遮断弁は、たとえば、スタンピングおよびひずみのために十分な機械的性質と組み合わされて、かなり十分な弾性を有するHSS(高強度鋼材)から形成されてもよい。いくつかの実施例においては、弾性復元要素は複数個の部品を含んでもよい。図1〜図3の実施例においては、弾性復元要素10は単一の部品であり、特別に設計された板要素である。ここで弾性復元要素10をさらに図2a、図2bおよび図3を参照して論じる。弾性復元要素10は遮断弁6およびばね手段5を含み;遮断弁6は、ばね手段5に、弾性結合手段によって取付けられており、それは、図2aおよび図2bにおいて示される実施例においては、幅の狭い弾性帯状体13である。缶に取付けられる前に、曲げ返された部分5’が得られるように、弾性復元要素10の一部は後ろに曲げられている。この曲げ返された部分5’は、湾曲部分5”および端部5’’’を含んでもよい。曲げ返された部分5’の端部5’’’は、遮断弁6(図3a)の下側に対して付勢される。帯状体13および曲げ返された部分5’を含むばね手段5は、缶端部2(図1b)の下側に対して遮断弁6を付勢する。図3aを再び参照して、弾性復元要素10のいくつかの実施例は、さらに、端部5’’’の延在された部分14および/または突起33を含んでもよく;両方が図3aの実施例において示される。延在された部分14は幅の狭い帯状体であってもよく、缶端部2のリム30の下に位置決めされ、安全圧力除去装置として作用する。突起33は、いくつかの実施例において、缶を再閉するために用いられる。突起33および安全圧力除去装置の両方は、弾性復元要素10の他の部分と同様に、より詳細にさらに以下に論じられる。弾性復元要素10は、たとえば鋼のような金属のような、十分な弾性特性を有する種類の材料から形成されてもよい。弾性復元要素10は、リベット12(図3aおよび図3b)のような固定する装置を介して、それが缶端部2に取付けられてもよい(図2bに示される)開口部11を有してもよい。図3aにおいては、プルタブ4は別のリベット52によって缶端部2に取付けられている。
この発明に従う缶を開き、再閉し、再度開く実施例は、図4〜図10に例示され、それらは、前側半分が破断された缶の側面図を示す。
図4は、初めて開けられる、この発明に従う缶の実施例を示す。ユーザが矢印61の方向にプルタブ4を動かし、プルタブは、あらかじめ形成された溝9に沿ってキャップトップ3を引き剥がすことによって、キャップトップ3を缶端部2から除去する。キャップトップ3は、遮断弁6の上で、プルタブ4の作用によって、下方に、弾性復元要素10によって遮断弁6上にかけられた力に抗して押される。
図5においては、プルタブ4は、矢印62の方向にさらに一層移動される。この作用によって、図5に矢印63によって示されるように、弾性復元要素10の曲げ返された部分5’の湾曲部分5”(図4および図5を参照)は引伸ばされる。この引伸ばしは、弾性要素10の外形、一般には形状、および弾力特性によって引起される。この引伸ばしは重要であり、なぜならば、突起33は、したがって、図7および図8に関連して論じられるように、缶を再閉するために用いられる缶の側壁35に、より近くもたらされるからである。したがって、好ましい実施例においては、曲げ返された部分5’は、缶が開けられると、突起33が缶の側壁35に、より近く移動されるような形状を有する。
次のステップが図6aおよび図6bに示される。プルタブ4は、ここで、矢印64の方向に動かされて、その元の位置に戻る。遮断弁6、およびその上のキャップトップ3は、図6aにおいて示される領域の詳細である図6bにおいて最もよく示されるように、開いた位置において保持される。缶は、ここで、飲用または注ぐための位置にある。遮断弁6は開いた位置において保持手段32によって保持されるが、それは、図6aおよび図6bの実施例においては、遮断弁6の、わずかに下方へ曲がっているフック31と係合するスリット32(図1bにおいても示される)である。もちろん、他の保持手段を用いることも可能である。別の実施例においては、弾性復元要素の係合手段は、遮断弁の係合手段と係合するフックである。
缶を再閉する実施例は、図7および図8に示される。図7の実施例においては、ユーザは、プルタブ4と反対の位置で缶の側壁35をそっと押す。缶の側壁は薄く、ユーザは、したがって、側壁35を通して、弾性復元要素10の曲げ返された部分の端部の突起33上に力をかける。突起33は、ここで、矢印65の方向に移動し、図8に示されるように、フック31およびスリット32は係合を解除する。弾性復元要素10によってかけられる力のために、遮断弁6は、ここで、矢印66の方向に移動して飲用のアパーチャを閉じる。
図9a、および図9aにおいて示された領域の詳細な図である図9bは、再閉された缶の実施例を示す。遮断弁6はここで飲用のアパーチャを閉じており、それは遮断弁6の封止19によってしっかりと封止される。遮断弁6はその周囲全体にそのような封止19を有し、そのため、飲用のアパーチャはしっかりと閉じられる(たとえば、図8では、この封止の半分のみ、および遮断弁の半分が示され、―前側半分は、この図においては破断されており;図17aにおいては、完全な封止が示される)。封止19は、たとえばシリコーンまたは他の好適な材料から形成されてもよい。図9bに示される実施例においては、キャップトップ3は、ここで、缶端部2の面の下、わずかな距離、たとえば10分の数mmの距離である。利点は、缶を開けるとキャップトップを引き裂いて取り除くためにキャップトップ3の境界上に生じるかもしれないバリが、缶端部2に接触しないということである。したがって、これらのバリは飲用のアパーチャと絡まらず、缶を再度開けることを妨げない。図9aおよび図9bの実施例においては、キャップトップ3が遮断弁6に固定される態様のため、缶が開けられた後、キャップトップ3は遮断弁6に向かってわずかに移動してもよい。この実施例においては、2つのステープル36が用いられる(1つのステープル36のみが図9aおよび図9bにおいて示される)。各ステープル36はキャップトップ3においてシボ38にクランプされ、穴21を介して遮断弁6を貫通し、厚くなった部分、いわゆるキノコ形状37に終る。(ステープル手段36のための2つのシボ38が図3bに示される)。缶が初めて開けられるとき、ステープル手段36は下方に押され、封止19の厚みは十分に大きいので、缶が再閉されるとき、キャップトップ3は、上に論じられるように、缶端部2の面下においてわずかな距離である。さらに、キャップトップ3は、遮断弁6の上に位置したままであるが、依然として少し上方または下方に移動することが可能であるように、ステープル36は十分に長い。もちろん、キャップトップ3は他の態様で遮断弁6に固定されてもよい。
図10a、および図10aにおいて示された領域を詳細に示す図10bは、缶を再度開けることを示し、缶は、圧抜き弁8の実施例を含む。缶を開けるために、ユーザはプルタブ4を矢印67の方向に動かす。これにより、まず、キャップトップ3は下方に押される。キャップトップ3は、下方を指す膨張部分25を含む。遮断弁6は、膨張25の前に位置決めされる穴26を有する。穴26は膨張25を受けるためにクレーター状の断面図を有してもよい。弾性復元要素10の曲げ返された部分5’はその端部の近くに部分5’’’を設けられ、それは、遮断弁6と実質的に平行で、封止要素27を設けられ、それは、缶が消費者によって用いられていないとき、効果的に開口部26を閉じ、なぜならば部分5’’’が次いで遮断弁6の下側に対して付勢されるからである。矢印67の方向にプルタブ4を動かすと、キャップトップ3は下方に押され、膨張25は穴26を通って封止要素27を押す。したがって、遮断弁6それ自体が開く前に、部分5’’’は、矢印68の方向に、遮断弁6から離れるように押される。この作用は、プルタブ4が矢印67の方向にさらに移動されるとき、開口部26を介して缶の内部から圧力を解放し、その後遮断弁6それ自体を開けることを容易にする。したがって、開口部26は、膨張部分25および封止27とともに、圧抜き弁8として作用する。
好ましくは、この発明に従う缶は、安全圧力除去手段をさらに含む。一実施例が図3aに示される。缶のこの断面図は、弾性復元要素10の端部5’’’の延在された部分14が缶端部2のリム30の下を延在することを示す。ここで説明されるように、延在された部分14は、圧抜き弁8とともに、安全圧力除去手段として作用する。既に開けられた、炭酸飲料を含んでいる缶が、遮断弁6によって再封止されると、既に上で論じられたように、圧力は缶端部の下に蓄積する。飲用開口部が形成されているので、缶端部の強度は有意に減少しており、缶端部は、蓄積された圧力の下、徐々に変形するかもしれない。そのような変形は、缶端部を外方向に膨張させる。特に、高温においては、この影響は重要になるかもしれず、缶の破裂の危険性があるかもしれない。しかしながら、缶端部がある程度変形すると、延在された部分14は缶端部のリム30と接触する(図3aを参照)。変形が継続すると、延在された部分14は下方に押され、最終的に、封止27を開口部26から取除き、それにより、圧抜き弁8を開く。かくして、ガスが解放され、缶の内側の圧力は減少し、そのため、変形も同様に減少する。したがって、延在された部分14は、逃がし弁8とともに、安全圧力除去手段を設け:非常に高い圧力でさえ、炭酸飲料を含んでいる缶は破裂せず、爆発しない。
図11は、弾性復元要素10の曲げ返された部分の端部の突起33のない缶および缶端部の実施例を表す(図11を図7と比較)。図11の缶の実施例は、図7に示される実施例と同じ、遮断弁6の係合手段31および弾性復元要素10の係合手段32を有する。図11の缶の実施例は缶の側壁をそっと押すことによって再閉することが可能ではない。代わりに、そのような缶は、缶をそっと軽く叩くことによって、たとえば、缶をテーブルの上に小さな衝撃とともに置くことによって閉じられる。そのようにそっと軽く叩くことによって、遮断弁および弾性復元要素の係合手段(たとえばフックおよびスリット)は係合を解除し、遮断弁は、弾性復元要素によってその上にかけられる力によって閉じられる。ユーザは、さらに、たとえば、一方の手で缶を保持し、他方の手の指で缶をそっと軽く叩くことが可能である。さらに、ユーザは、キャップトップ3をその開いた位置で、たとえば親指でそっと押すことが可能である。これらの作用のどれでも缶を閉じる。この実施例の別の利点は、缶は、落とされるかまたは傾けられると、自動的に再閉するということであり;したがって、缶が偶然に落ち得る場合でも、缶の内容物はこぼれない。
図11は、さらに、2つのヒンジ点の位置の実施例:弾性復元要素10の曲げ返された部分5’が回転するヒンジ点45、およびおよび遮断弁6が回転するヒンジ点12(たとえば弾性復元要素を固定するリベット)を示す。これらのヒンジ点45および12の相対的な位置決めのため、缶が矢印69の方向にプルタブ4を動かすことによって開けられると、遮断弁6の終点46は、弾性復元要素10の曲げ返された部分5’の端部の近くの点47より小さな径で円上を移動する。したがって弾性復元要素10の係合手段32は初めは遮断弁の係合手段31よりヒンジ点12および45に近くあるが、缶を開けることによって、両方の係合手段は互いに、より近くなり、係合する。さらに、図5に示される実施例においては、缶を開けると、弾性復元要素10の曲げ返された部分が引伸ばされ(図5の矢印63を参照)、それも、係合手段が互いにより近くなることに貢献する。
既に上に言及されたように、この発明は異なるタイプの缶:標準缶、スリムサイズ缶、スーパーサイズ缶などに適用することが可能である。図3aおよび図3bはスリムサイズ缶を示し;そのような缶は、たとえば、Red BullTM飲料に対して用いられる。コカコーラTM飲料のために一般に用いられるような標準缶に対して、図12aおよび図12bは図3aおよび図3bと同じ図を示し、つまり図12bにおいて最初に開ける前の缶の上面図、および図12aにおいて線B−Bに沿った断面図を示す。図12bのキャップトップ3を図3におけるものと比較すると明らかなように、これらの標準缶は、より大きな飲用の開口部を有する。別の相違点は、缶端部のリム30と缶の側壁35との間の、より大きな距離である。この大きな距離のため、側壁35を押すことによって缶を閉じるために、図13aおよび図14b(それらは、図13bに示される上面図における線C−Cに沿った断面図、および底部からの缶端部および缶の頂部部分の3D図をそれぞれ表す)に示されるように、非常に長い突起33が必要である。さらに以下に論じられるように、そのような長い突起33をともなう弾性復元要素10を有する缶端部2は、缶本体上に取付けるのが、より困難である。さらに、生産ラインにおいて、缶端部が、それらが缶本体上に取付けられるステーションに、たとえばベルトで運ばれるとき、長い突起が絡まり、したがって、搬送上の問題を引起すかもしれない。したがって、図13a、図13b、図14aおよび図14bに示されるように、突起をともなう実施例の代わりに、図12aおよび図12bに示されるように、突起のない実施例を用いることが好ましいかもしれない。そのような缶は、側壁を押すことによっては閉じられないが、それは、たとえば、上に論じられるように、軽く叩くことによって、閉じられる。
この発明に従う缶を再度開けるために、既に上に言及されたように、ユーザはキャップトップを異なる態様で移動してもよい。既に上に論じられたように、キャップトップは、プルタブ4を移動させることによって移動されてもよい。図15および図16は、缶端部の別の実施例を示し、キャップトップ3はその上側表面に隆起した口唇接触部分7を含む。隆起した口唇接触部分7を口唇と接触させることによって、消費者はキャップトップを押下げて開口部を形成し、缶から飲むことができる。そのような口唇接触部分の機能は、この特許出願と同じ出願人によって提出され、ここに引用により援用される、特許出願PCT/EP2011/052078において詳細に論じられ説明される。図16aおよび図16bは、隆起した口唇接触部分7を有し、弾性復元要素10の曲げ返された部分の端部の突起33を含む缶の実施例を示す。図15aおよび図15bは、隆起した口唇接触部分7を有し、突起33を有さない、別の実施例の缶を示す。口唇接触部分7は、上に説明されるように、遮断弁6が保持手段32によって保持されるように、キャップトップ3を十分に遠くに押下げるように用いられてもよい。さらに、それはキャップトップ3をそれほど遠くに押下げないように用いられてもよく、そのため、口唇接触部分7上にかけられる圧力が奪われるとき、弾性復元要素10の力によって、遮断弁6は閉じる。別の実施例においては、缶端部は、隆起した口唇接触部分7を含むが、保持手段32を含まず、そのため、消費者が口唇接触部分7を押下げることをやめると、遮断弁6は自動的に閉じられ、これは口唇接触部分が押下げられた深さに関係がない。
突起33を有する弾性復元要素10を含む缶端部2の実施例を缶本体1上に取付けることが、ここで、図17aおよび図17bを参照して論じられ、図17bは、図17aに示された領域の詳細を示す。缶端部2および缶本体1の頂部部分の半分のみが示され;前側半分は破断される。突起33が缶端部2の輪郭よりさらに外に突出す場合、缶端部2は、缶端部2が缶本体1に取付けられる前に、缶端部2を缶本体1上に取付けるように、わずかに傾けられて保持されてもよい。さらに、図17aおよび図17bに示されるような実施例によって、缶端部を取付けの間において水平に保持するか、またはより小さな傾斜角でそれを保持することも可能である。この実施例では、単一のステープル39が、図9aおよび図9bを参照して上に論じられた2つのステープル36の代わりに用いられる。この単一のステープル39は、キャップトップ3を缶端部2に取付け(それは2つのステープル36の機能でもある)、さらに、それは、弾性復元要素10の底部側の3D図である図18にも示されるように、弾性復元要素10の曲げ返された部分5’の下で、閉じられた接続を形成する。図19aは、ステープル39の3D図を示し、図19bは、図19bに示された領域の詳細を示す。図18に示される実施例では、曲げ返された部分5’は、ここでは、ステープル39と相互に作用することが可能である2つの隆起した唇状部40を含む。缶端部2を缶本体1上に取付ける前に、曲げ返された部分5’は、ここで、図17aおよび図18において矢印70の方向に移動されることが可能である。次いで、図17aにおいて矢印71によって示されるように、曲げ返された部分5’は変形するが、さらに重要なのは、図18および図17bに示されるように、隆起した唇状部40はステープル39の後ろでひっかかる。図17aにおいて点線50によって示されるように、突起33は、ここでは、もはや、缶端部2の輪郭より突出しない(か、または、ある場合には、ほんのわずかにのみ、そして以前よりはるかに少なくしか突出しない)。缶端部2は、ここで、本体1に、はるかにより容易に取付けることが可能である。缶が初めて開けられるとき、ステープル39は、上に論じられるようなステープル36と同様に、下方に押され、ここでも、ステープル39は、キャップトップ3が依然としてわずかに下方または上方に移動できるように、(キャップトップ3におおよそ垂直な方向に)十分に長い。さらに、ステープル39は十分に長いので、それが、缶が初めて開けられるときに下方に押されると、隆起した唇状部39はステープル40を(矢印70の方向と反対の方向に)通過し、弾性復元要素は、ここで、先に説明されるように機能することができ;図17aにおける弾性復元要素10の位置は、取付の目的向けのみである。もちろん、ステープル39の代わりに、技術分野において公知のような他のステープル手段が用いられてもよい。
初めて缶を開けるとき、上に論じられるように、キャップトップ3は完全に裂かれる。好ましい実施例では、キャップトップを裂くことは非対称に行われる。これを、ここで、図20および図21を参照して論じ、図20は、缶端部2および缶の頂部部分の実施例を示し、プルタブ4は部分的に破断されている。キャップトップを非対称に裂くことは、プルタブ4の対称軸に関して完全な対称の場合、この対称軸のまわりのゾーン51(図20)である、裂かれるキャップトップの最後の部分の除去が困難であることを回避する。キャップトップを非対称に裂くことは、異なる態様でなされ得る。一実施例では、図20に示されるような非対称に位置するシボ54が、キャップトップ3に設けられる。単一のシボ54のみがある(プルタブ4の非破断部が示されるキャップトップ3の側には、シボはない。)この非対称的に位置されたシボ54のため、缶を初めて開けるとき、プルタブ4は、ゾーン51の左に位置するキャップトップ3の側、およびゾーン51の右に位置するキャップトップ3の側上に異なる力をかけ、それはキャップトップを非対称に裂く。別の実施例では、弾性復元要素10は非対称である。図21はそのような実施例を示す。この図面における弾性復元要素10は依然として平坦であり、つまり、ばね手段5の部分5’はまだ後ろには曲げられない。示された実施例では、遮断弁6は、非対称の弾力特性を有する弾性結合手段13および13’によってばね手段5に結合される。図21の実施例では、両方の結合手段13および13’は幅の狭い弾性帯状体であるが、帯状体13’は帯状体13より長く、取付けゾーンが円形の遮断弁6の中央を通る径上にあるように、遮断弁6に取付けられる。非対称の弾力特性のため、キャップトップは、非対称に裂かれる。この実施例は、図20に示される、非対称に位置されたシボと組み合わせてもよい。
弾性復元要素は板状の要素であってもよい。0.25mm以下、好ましくは0.20mm以下、より好ましくは0.15mm以下の厚みを有する非常に薄い板を用いることは有利である。次いで、弾性復元要素は、重さがわずか1.5gから2gしかない。そのような小さな重量は缶の総重量をできるだけ低く維持するのに重要である。図22に示される弾性復元要素の実施例では、ばね手段5の幅は好ましくは6〜8mmであるが、他の寸法も可能である。ばね手段5のための十分な弾力特性を有するために、それは示された実施例においては強化された部分53を有する(図22では、強化膨張は「外方向」を指し、もちろん、それは、反対方向つまり「内方向」を指してもよい)。
図23は、(ばね手段5の一部が後ろに曲げられている)弾性復元要素10の別の実施例を示す。この実施例では、遮断弁6は、その周縁に複数個の切込み56を有する(封止19の一部のみが示され;残りは切込みを示すよう破断される)。これらの切込みの利点は、それらが遮断弁6を封止19の位置でより柔軟にするということであり、封止19が缶端部2にさらによく嵌まることになる。上に論じられるように、これらの切込みの代替物は、遮断弁6を十分に薄く形成することである。もちろん、薄い遮断弁も切込みを含んでもよい。
図24aおよび図24bでは、(依然として平坦である)弾性復元要素10の実施例は、それが制動手段55、または減衰手段を有することを示される。遮断弁6が閉じられるとき、制動手段55は弾性復元要素10の部分59に抗してつかえ、それにより、遮断弁6の閉鎖を遅くする。この減速は閉鎖中において缶の内容物のはねを回避することを助け;そうでなければ、内容物の種類ならびに缶端部の部品の形状および材料特性によって、はねが生じるかもしれないことは不可能ではない。
図25aおよび図25bは、既に開けられており、依然としてその内容物の一部を含んでいる缶を運ぶのに有用である、さらなるロッキング特徴を有する缶の実施例を示す。図25bは、缶端部および缶の頂部部分の上面図を示し、図25aは、図25bにおける線D−Dに沿った断面図を示す。その通常の位置に関して、プルタブ4は矢印72の方向に180度以上回転された。この実施例では、缶端部2は少なくとも1つの小さな溝57を有し、プルタブ4は、この少なくとも1つの溝に嵌まる少なくとも1つの突起58を有する。プルタブ4は、したがって、示される位置にロックされ、バッグ、たとえば女性用バッグにおいて、依然としてその内容物の一部を含んでいる缶を取去ることが可能であり、たとえば、そうでなければ缶の内容物をこぼすことがある、バッグにある他の物品との接触によって、缶が意図せずして開けられないことを保証する。
図26は、この発明の一実施例に従う缶端部2の積層を示す。各缶端部2は弾性復元要素10を含む。缶端部2における弾性復元要素10は小さな総厚みを有し、それは好ましくは2mm未満、より好ましくは、1mm未満、さらにより好ましくは0.5mm未満であり、図26に示されるように、缶端部は1つが別の1つの上に積重ねられ得る。図26に示されるように、およびさらにたとえば、図3aにおいて示されるように、弾性復元要素10が缶端部2上に取付けられるとき、弾性復元要素10の総厚みは、缶端部2のキャップトップ3(図3aを参照)通る面に垂直な方向における、弾性復元要素の最大の寸法である。缶端部2の積層は好ましくは従来の缶端部の積重ねられた組と同じくらいの空間しか必要としない。
図27は、図26に示される缶端部2に用いられてもよい、この発明に従う弾性復元要素10の実施例の上面図を示す。図27においては、弾性復元要素はまだ折畳まれていない。好ましくは、および上に論じられた弾性復元要素の実施例と同様に、弾性復元要素10は、上に論じられるように、遮断弁6を開いた位置において保持するための、図27には示されない保持手段を含む。示された実施例においては、弾性復元要素は、たとえば鋼から形成された板ばね手段95を含む。たとえば、ステンレスオーステナイト鋼1.4310 C1300が、0.2mm、0.15mm、0.10mm、または0.05mmの厚みで用いられてもよい。(以下に論じられるように、折畳むための)十分な弾性特性および十分な可塑性を有する他の材料、ならびに他の厚みが、同様に用いられてもよい。
図28aおよび図28bは、図27の弾性復元要素10の、折畳まれたときの頂部図および底部図を示す。一実施例では、厚みが0.1mmである鋼1.4310 C1300が用いられ、折畳まれた弾性復元要素は、材料の十分な可塑性のおかげで、わずか約0.2mmの総厚みをしか有さない。
この発明のいくつかの実施例においては、図10aおよび図10bを参照して上に論じられた圧抜き弁8が単純化されてもよい。たとえば、図28aおよび図28bに関して論じられるような弾性復元要素が用いられる場合、いくつかの実施例においては、キャップトップ3の膨張部25(図10aおよび図10bを参照)は、非常に小さくてもよく、遮断弁6の穴26は省略されてもよい。弾性復元要素6の総厚みが十分に小さい場合、たとえばおおよそ0.2mmである場合、膨張部25も省略されてもよい。弾性復元要素10の小さな弾性力のおかげで、再度缶を開けるとき、下方に局所的に移動するキャップトップは缶において圧力を軽減する小さな開口部を形成する。
図29は、この発明に従う実施例において用いられてもよいような中間要素80の実施例を示す。中間要素80は、弾性復元要素10と缶端部2との間で位置決めされてもよいし、弾性復元要素を取付けるために用いられてもよい。図30は、缶端部2に取付けられた中間要素80の実施例を示す。中間要素は、たとえば接着剤によって取付けられてもよい。図31は、中間要素80に組付けられている弾性復元要素10を示す。両方の要素は、中間要素80の開口部81および弾性復元要素10の開口部91通るリベット、ならびに中間要素80の開口部82および弾性復元要素10の開口部92通るリベットを用いることによって、互いに固定されてもよい。図32は、缶端部2に取付けられた、弾性復元要素10および中間要素80のアセンブリの実施例を示す。中間要素に関しては、たとえば、十分な伸び特性を有するステンレス鋼が用いられてもよい。中間要素はたとえば0.05mmまたは0.1mmの厚みを有してもよいが、他の厚みも同様に可能である。中間要素を用いることはいくつかの利点を持つだろう。弾性復元要素はリベットで中間要素に固定されてもよいが、それは接着剤によって缶端部に取付けられてもよく、そのため、缶端部を通るリベットは必要ではない。中間要素は缶端部を支持してもよく、それは、同様に、弾性復元要素を支持してもよい。さらに、中間要素を用いることはより多くの柔軟性を提供してもよい。
図33〜図40は、隆起した口唇接触部分を含み、さらに、互いの上に積重ねることが可能である、この発明に従う缶端部の他の実施例を例示する。既に上に論じられたように、これらの缶端部は、好ましくは、小さな総厚みを有する、弾性復元要素を含む。
図33aおよび図33bは、隆起した口唇接触部分7を有するような缶端部2の実施例の、上面図および下面図をそれぞれ示す。図33aおよび図33bは図1aおよび図1bに類似するが、ここでは、隆起した口唇接触部分7をさらに示す。図35bを参照してさらに以下に論じられるように、弾性復元要素10の隆起した口唇接触部分7aは、缶端部2の隆起した口唇接触部分7に嵌まり;以下に論じられるように、圧痕7cは部分7において部分7aをクランプするために用いられる。
保持手段32は、図1aおよび図1bを参照して論じられたように、存在してもよく、または他の実施例においては、存在しなくてもよく;図33〜図40においては、保持手段32は明示的には示されない。
図33bに示される弾性復元要素10は、たとえば、既に上で論じられたように、高温のために内部圧力が缶を変形するとき、延在された部分14とリム30との間に接触が生じる態様で、缶端部2のリム30の下に延在する延在された部分14を有し、次いで、上に論じられるように、延在された部分14は安全圧力除去装置として作用する。
図34aおよび図34bは、図33aおよび図33bの実施例において用いられる、弾性復元要素10の実施例を示す。図34aは、折畳まれる前の、弾性復元要素10を示し;図34bは、折り畳み線LLに沿って折畳まれた後の、弾性復元要素10を示す。
図35aは、図34aおよび図34bの弾性復元要素10を含むアセンブリの実施例の3D図を示し、一方、図35bはこのアセンブリの側面図および断面図である。図35bにおいてわかるように、弾性復元要素の隆起した口唇接触部分7aは、缶端部の隆起した口唇接触部分7において嵌まる。部分7aは圧痕7cによって部分7においてクランプされるが、許容差は両方の部分が或るあそびをもって嵌まるような状態であり、そのため、圧抜き弁8は十分に機能することができる。既に上に論じられたように、弾性復元要素の総厚みが十分に小さい場合、簡略版の圧抜き弁が用いられてもよい。
図36aは、今日ではCrown Holding Inc.であるCrownからのいわゆる「標準端部」缶端部2に対する、図33〜図35を参照して論じられる、この発明の実施例の側面図および断面図を示す。そのような「標準端部」は今日では慣習的に用いられる。図36bは、新しい種類の缶端部である、Crown Holding Inc.からのSuperEnd TM缶端部2に対するこの発明の実施例の側面図および断面図を示す。
この発明のいくつかの実施例においては、既に上に論じられたように、缶端部2は一方が他方の上に積重ねられてもよく;缶端部の形状および寸法は次いでそれらが積重ねられてもよいような状態である。図37は、図36aにおいて示されるような「標準端部」缶端部2の積層を示し、一方、図38は、SuperEnd TM缶端部2の積層を示し;両方の場合において、各缶端部2には、第1の側101と、第1の側の反対に第2の側102とがあり、第2の側102は、別の同一の缶端部2の第1の側101を受けることに対して適合される。SuperEnd TM缶端部2の利点の1つは、缶端部2の積層が必ずしも真っすぐではないということであり:図38において示されるように、高さAを有する缶端部2の積層において、最上部缶端部は最下部缶端部に関して距離Bにわたって移動されてもよい。この事実は、生産段階において缶端部の積層が運ばれるときに、有利に用いられてもよい。
図39は、図33〜図38において示される弾性要素10の実施例とともに用いられてもよい、既に上に論じられた中間要素80の実施例を示し、一方、図40は、この中間要素80を含むアセンブリの分解図を示す。図40の実施例においては、弾性復元要素10は2つの異なる部品、部品10aおよび部品10bを含む。2つの部品は、この単一要素が折り畳みLLに沿って切断されるとき、図34aの弾性復元要素10において示される通りである。
2つの部品からなる弾性復元要素を有することの利点は、2つの部品が異なる材料から形成されてもよいということである。部品10bは、隆起した口唇接触部分7aを含んでおり、たとえば高い塑性変形を可能にする鋼から形成されてもよく、一方、部品10aは、たとえば既に上に論じられたようなステンレスオーステナイト鋼から形成されてもよい。
中間要素80は2つのニップル85、86および/または折り返し87を含んでもよい。中間要素80は接着剤によって缶端部2に取付けられてもよい。単一片からなる弾性復元要素10が用いられる一実施例においては、それはニップル85および86を介して中間要素80に取付けられてもよい。2つの部品10aおよび10bを有する弾性復元要素10が用いられる別の実施例においては、両方の部品10aおよび10bが折り返し87を介して中間要素80にクランプされてもよい。
この発明は上に記載された実施例に限定されない。この発明の範囲は特許請求の範囲によって規定される。
発明の分野
この発明は、食物製品、特に飲料のための缶のような容器、および容器または缶を製造する方法に関する。容器または缶は、炭酸飲料または飲料に対して特に好適である。容器または缶は、最初に開けた後に容易に再閉するための手段を設けられることが可能である。
発明の背景
金属製飲料用缶は、通常、予め定められる浅い溝に沿って缶を開けることを可能にする(レバー機構として働く)プルタブを有する。この設計は、缶が開けられるときに、缶において過剰な圧力を放出することを可能にする。タブが持上げられると、まず、脱気刻み目が切断され、缶においてガスが放出されることを可能にし、次いで、アパーチャ刻み目が断裂され、それによって、飲料用缶の内容物が供給されてもよいアパーチャを規定する。溝は、閉じていないループの形状を有し、圧力が、レバーによって、溝に沿って金属を裂くように加えられると、レバーがその元の位置に戻されても、はぎ取られる金属タブは缶の頂部に取付けられたままである。
既存の缶では、永久的な開口部がこれらの操作によって形成され、そのため、缶の内容物は飲むことができるが、他方、二酸化炭素は逃げるかもしれず、流出が生じるかもしれない。
特許US4784283およびUS5810189は、缶が初めて開けられた後、飲用のアパーチャを再閉するように構成される、ばねにより加重をかけられるタブを、缶の内側に含む飲料用缶を開示する。しかしながら、炭酸飲料用缶では、圧力がガスのために缶に蓄積される。缶における液体の量が減少するにつれ、圧力は減少するが、圧力は最初は非常に高くあり得:液体の温度によって、この圧力は3〜4バールの間である場合がある。閉じている表面におけるたとえば2.5〜3.5cm2のようなそのような高い圧力は、結果として、缶が依然として大量の飲料を含んでいるときに飲むために缶を開ける際に打ち消す必要がある大きな力を生じる。
特許出願WO 2007/147542 A1は、飲料用缶のための閉じる装置を開示し、この装置は、飲料用缶の壁部に設けられる開口タブと、開口タブを内方向に押圧するための開口要素と、開口タブを飲料用缶の前記壁部に着脱可能に固定するための固定装置とを含む。
発明者Perraの特許出願US2008/0314904は、開口部を設けられた壁部および開口部を封止するシールド部材を含む食物製品容器、特に飲料容器のための閉じる装置を開示する。シールド部材は、壁部において開口部を封止する第1の閉じた位置と、開口部を少なくとも部分的に開けておく第2の開いた位置との間で変位可能である。シールド部材は、第1の閉じた位置においてシールド部材を固定するロッキング部材を設けられ、第1の閉じた位置において向き付けられたシールド部材は、ロッキング部材を変位させることによってロック解除することが可能である。(飲用)開口部をロック解除する動作およびそれを開ける動作は、両方の動作が互いから独立して最適化され得るように、分離される。食物製品容器は、ソーダ水のような炭酸飲料に対して用いることが可能である。この場合、圧力がガスのために飲料容器に蓄積される。実施例においては、飲料容器が初めて開けられるときに飲料容器において圧力を減少させるために逃がし弁として作用する気体流路をともなう閉じる装置が開示される。炭酸飲料のための代わりに、食物製品容器は、たとえば非炭酸飲料、インスタントスープ、インスタントコーヒー、オイル、蜂蜜、ソース、ミルクまたはヨーグルトのような乳製品など、他の食料品に対して用いることも可能である。
この発明は、代替的な容器、たとえば食物製品、特に炭酸飲料のような飲料のための缶を提供する。容器または缶の実施例の利点は、それが初めて開けられた後、容易に再閉するための手段が設けられるということである。したがって、食物または液体をこぼすことが回避される。いくつかの実施例においては、再閉は液体のみならず気体も密閉する。炭酸飲料の場合においては、二酸化炭素は、従来の缶の場合のように、缶から流出せず、なぜならば、この発明に従う缶は再閉されるからである。
この発明は、一実施例において、選択肢的に炭酸飲料のために金属製飲料用缶のための缶端部を提供し、この缶端部は、
−キャップトップを含み、キャップトップは、飲用または注ぎ用アパーチャを形成するよう、予め規定された溝に沿ってキャップトップを缶端部から除去するように構成されるプルタブに接続状態で配され;缶端部はさらに、
−缶端部に取付けられる、弾性復元要素と;
−弾性復元要素の一部であるかまたは弾性復元要素に接続され、飲用後または注いだ後に、前記弾性復元要素の作用によって、飲用または注ぎ用アパーチャを閉じて封止するように構成される、弾性的に動作される遮断弁とを含み;
キャップトップは、除去の後、遮断弁の上に位置するままであるように構成される。
弾性復元要素は、キャップトップを移動させると遮断弁を開いた位置において保持するための保持手段を有してもよい。
この発明は、さらに、缶本体およびこの発明に従う缶端部を含む、選択肢的に炭酸飲料ための金属製飲料用缶を含む。
この発明は、缶を製造する方法、この発明に従う缶端部を製造すること、缶本体を製造すること、および缶端部を缶本体に取付けることを含む方法の実施例をさらに含む。
この発明の実施例は、さらに、選択肢的に炭酸飲料のための再閉金属製飲料用缶を用いる方法を含み、前記缶は缶本体および缶端部を含み、前記方法は、
−前記缶端部のプルタブを動かし、前記缶端部の予め定められた溝に沿って前記缶端部のキャップトップを除去して、飲用または注ぎ用アパーチャを形成するステップと;
−前記缶端部の弾性復元要素の一部であるかまたは弾性復元要素に接続され、飲用後または注いだ後に、前記弾性復元要素の作用によって、前記飲用または注ぎ用アパーチャを閉じて封止するように構成される遮断弁を、前記プルタブを動かすことによって、弾性的に開くステップを含み;前記除去されたキャップトップは、前記遮断弁の上に位置するままである。
この方法は、前記弾性復元要素によって、前記遮断弁を開いた位置において保持するステップをさらに含んでもよい。
好ましい実施例においては、容器または缶は缶端部を含み、缶端部は、キャップトップを含み、キャップトップは、飲用アパーチャを形成するよう、予め規定された溝または他の形態の機械的に弱い部分に沿ってキャップトップを除去するように構成されるプルタブに接続状態で配される。缶端部は、好ましくは、弾性的に動作する、たとえばばねで動作する遮断弁を含み、遮断弁は、飲んでいる間は、飲用のアパーチャを開けるように構成され、缶が使用されていないときは、飲用の開口部を封止するように構成される。封止は、液体および/または気体密閉封止であってもよい。キャップトップは、好ましくは、除去の後、遮断弁の上に位置するままであるように構成される。好ましくは、缶端部は、キャップトップを移動させると遮断弁を開いた位置において保持するための保持手段を有する、缶端部に取付けられた弾性復元要素を含む。
キャップトップを移動して、それを開いた位置において保持できるようにすることは、異なる態様において行なわれてもよい。キャップトップは、プルタブを移動させることによって移動させてもよい。一実施例においては、キャップトップはその上側表面において隆起した口唇接触部分を含み、キャップトップは、次いで、前記隆起した口唇接触部分を移動させることによって移動されてもよい。キャップトップはユーザの指によって移動されてもよい。
1つの好ましい実施例においては、遮断弁は、キャップトップとの相互作用によって選択肢的に作動可能であり、たとえば第1の圧力をかけられると缶の内部からガス圧力を解放するように構成される逃がし弁を含む。
この発明に従う容器または缶の好ましい実施例は、大量生産に対して好適である。
この発明のいくつかの実施例の1つの利点は、炭酸飲料に対して用いられたとき、缶において内部圧力を軽減することための手段が設けられてもよい、ということである。炭酸飲料用缶では、圧力がガスのために缶に蓄積される。この発明のいくつかの実施例においては、缶が第2のまたは後の時間の間開けられているとき、内部圧力は再度開ける前に軽減されており、大きな力を打ち消す必要がないので、缶は容易に再度開けることが可能である。
この発明に従ういくつかの実施例の別の利点は、安全圧力除去装置である。既に開けられた、炭酸飲料を含んでいる缶が、再閉されると、圧力が缶端部の下に蓄積する。飲用開口部が既に形成されているので、缶端部の強度は有意に減少し、缶端部は、蓄積された圧力の下、徐々に変形するかもしれない。そのような変形は、缶端部を外方向に膨張させる。特に、高温においては(たとえば、缶が自動車内で太陽のあたるところにあるとき)、この影響は重要であるかもしれず、缶の破裂の危険性があるかもしれない。この発明のいくつかの実施例においては、安全圧力除去装置は、圧力があまりにも高くなる前に、圧力を減少させ、炭酸飲料を含んでいる缶が破裂せず、爆発しないことを保証する。
この発明に従う缶のいくつかの実施例のさらに別の利点は、それらがこぼれを防止するということであり:それらは、ひっくり返されるかまたは落とされると、自動的に閉じられる。
さらに、この発明に従う缶のいくつかの実施例は、缶のサイズおよび種類に依存して、容易に、異なる態様で再閉されてもよい。いくつかの種類の缶は、缶の側壁をそっと押すことによって閉じられてもよい。さまざまな種類の缶は、缶をそっと軽く叩くことによって、たとえば、缶をテーブルの上に小さな衝撃とともに置くことによって閉じられてもよい。
この発明に従う容器または缶の別の重要な利点は、それを容易に製造することが可能であるということである。従来の缶と比較して、缶端部のみが異なる。したがって、たとえば、従来の缶端部に対する製造ステップをこの発明に従う缶端部に対する製造ステップによって置換することによって;たとえば生産ラインのためのツール化の適合によって、従来の缶の生産ラインを、容器または缶を製造するように修正することが可能である。缶本体のための、ならびに缶端部を缶本体に取付けるための製造ステップおよびツール化は、変わらないままであり得る。さらに、この発明に従う缶端部は、ほんの少数の部品しか必要としない。この発明に従ういくつかの実施例においては、弾性復元要素は、缶端部が、各々弾性復元要素を含み、積み重ね可能なように、寸法および特性を有する。缶端部は、したがって、他方の上に積重ねられた缶端部であってもよく、缶端部の積層は、ちょうど従来の缶の積重ねられた缶端部がそうであるように、空間をほんのわずかしか必要としない。
特に飲料、特に炭酸飲料に対して用いられたときの容器または缶が以下に記載される。しかしながら、この記載から、缶は、インスタントスープ、インスタントコーヒー、オイル、蜂蜜、ソース、ミルクまたはヨーグルトのような乳製品など、他の食物製品に対して用いられてもよいことが明らかとなる。
この発明は、添付の図面を参照して例示的にのみ記載される。
頂部から見られた、缶端部および缶の頂部部分の実施例の3D図を示す。
底部から見られた、缶端部および缶の頂部部分の実施例の3D図を示す。
弾性復元要素の実施例の図を示す。
弾性復元要素の実施例の図を示す。
図3bの線A−Aに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、缶端部および缶の頂部部分の実施例の上面図を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、缶が最初に開けられるのを示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、缶が最初に開けられるのを示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、飲む準備ができている缶を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、飲む準備ができている缶を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、缶の再閉を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、缶の再閉を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、再閉された缶を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、再閉された缶を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、圧力除去を含んで、缶を再度開けるのを示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例の図であり、圧力除去を含んで、缶を再度開けるのを示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の別の実施例を示す。
図12bの線B−Bに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、別の種類の缶端部および缶の頂部部分の実施例の上面図を示す。
図13bの線C−Cに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、図12aおよび図12bに示される種類の缶端部および缶の頂部部分の別の実施例の上面図を示す。
図13aおよび図13bの実施例について、頂部から見られた、缶端部および缶の頂部部分の3D図を示す。
図13aおよび図13bの実施例について、底部から見られた、缶端部および缶の頂部部分の3D図を示す。
図15bの線F−Fに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、隆起した口唇接触部分を有する缶端部および缶の頂部部分の実施例の上面図を示す。
図16bの線E−Eに沿った断面図を示す。
最初に開けられる前の、隆起した口唇接触部分を有する缶端部および缶の頂部部分の別の実施例の上面図を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例を示す。
前側半分が破断された缶端部および缶の頂部部分の実施例を示す。
弾性復元要素の実施例の底部側の3D図を示す。
弾性復元要素、キャップトップおよびプルタブの実施例を示す。
弾性復元要素、キャップトップおよびプルタブの実施例を示す。
プルタブが部分的に破断された、缶端部および缶の頂部部分の実施例を示す。
非対称の弾性結合手段を有する、弾性復元要素の実施例を示す。
強化された部分をともなう、弾性復元要素の実施例を示す。
切込みをともなう遮断弁を含む、弾性復元要素の実施例を示す。
制動手段を含む、弾性復元要素の実施例を示す。
制動手段を含む、弾性復元要素の実施例を示す。
さらなるロッキング特徴を有する缶の実施例を示す。
さらなるロッキング特徴を有する缶の実施例を示す。
互いの上に積重ねられた、一実施例に従う多くの缶端部を示す。
図26に示されるような積み重ね可能な缶端部に用いられるのに好適な、弾性復元要素の実施例を示す。
図27の弾性復元要素の上面図を、折り畳み状態で示す。
図27の弾性復元要素の下面図を、折り畳み状態で示す。
中間要素の実施例を示す。
缶端部において取付けられた、図29の中間要素を示す。
図29の中間要素に組付けられている、図28aにおいて示される弾性復元要素を示す。
缶端部において取付けられた、図31によって例示された弾性復元要素および中間要素のアセンブリを示す。
頂部から見られた、缶端部の別の実施例の3D図を示す。
底部から見られた、缶端部の別の実施例の3D図を示す。
図33aおよび図33bの実施例において用いられる弾性復元要素の実施例を示す。
図33aおよび図33bの実施例において用いられる弾性復元要素の実施例を示す。
図34aおよび図34bの弾性復元要素を含むアセンブリの実施例を示す。
図34aおよび図34bの弾性復元要素を含むアセンブリの実施例を示す。
缶端部の実施例の断面図を示す。
缶端部の実施例の断面図を示す。
缶端部の実施例の積層を示す。
缶端部の実施例の積層を示す。
中間要素の実施例を示す。
図39の中間要素を含むアセンブリの分解図を示す。
発明の好ましい実施例の詳細な説明
この発明を、特定の実施例に関して、ある図面を参照して記載するが、この発明はそれに限定されず、請求項によってのみ限定される。記載された図面は概略的であり、限定的ではない。図面においては、例示の目的のため、要素のいくつかのサイズは誇張されるかもしれないし、サイズどおりに描かれないかもしれない。寸法および相対的な寸法はこの発明の実際の具体化には対応しない。
さらに、記載および請求項における「第1の」、「第2の」、「第3の」などのような用語は、同様の要素の区別のために用いられるものであり、必ずしも連続する順序または時系列を記載するためのものではない。そのように用いられる用語は適切な状況下で交換可能であること、およびここに記載されたこの発明の実施例はここに記載または例示されたもの以外のシーケンスで動作可能であることが理解されるべきである。
さらに、記載および請求項における「頂部」、「底部」、「〜の上に」、「〜の下に」などの用語は、記述的な目的に対して用いられるものであり、必ずしも相対的位置を記載するためのものではない。そのように用いられる用語は適切な状況下で交換可能であること、およびここに記載されたこの発明の実施例はここに記載または例示されたもの以外の向きにおいて動作可能であることが理解されるべきである。
請求項において用いられる用語「含む」は、以下においてリスト化された手段に制限されるよう解釈されるべきでないことに注意されたく;それは他の要素またはステップを排除しない。それは、したがって、言及されるような述べられた特徴、完全体、ステップまたは構成要素の存在を指定すると解釈されるが、1つ以上の他の特徴、完全体、ステップもしくは構成要素またはそれらの群の存在または追加を排除しない。したがって、「手段AおよびBを含む装置」の表現の範囲は、構成要素AおよびBからのみなる装置に限定されるべきでない。それは、この発明に関して、装置の唯一の関連する構成要素がAおよびBであることを意味する。
図1aは、この発明の実施例に従う容器または缶、たとえば再封止可能な飲料用缶の頂部部分の3D図を示す。缶は、缶本体1、および本体に取付けられた缶端部2を含む。缶本体は、典型的には鋼またはアルミニウムから製造される標準缶本体であってもよい。缶端部は、しばしば、アルミニウムで製造される。これらの材料のいずれも、この発明に対する限定を表さず、たとえば、この発明に従う缶端部2は、鋼から形成されてもよい。鋼が、缶本体1、缶端部2、または両方に対して用いられる場合、それは慣習的にコーティングされる。この発明は飲料用缶のような異なる標準的な容器および異なるサイズならびにいわゆる「スリム」缶および「スーパーサイズ」缶に適用されてもよい。図1aは、いわゆる小さな飲用開口部をともなう「スリムサイズ」缶を示す。大きな飲用開口部をともなう標準缶は、さらに以下に示され論じられる。飲用または注ぎ用開口部などのような他の設計の開口部が同様に用いられてもよい。実施例においては、缶端部2の縁部、特に、食物製品を充填された後、それが缶本体1上に組付けられなければならない態様は、標準的である。
図1aおよび図1bにおいて示される実施例においては、缶端部2の中央部は、この文献においてはキャップトップと呼ばれる引裂きパネル3を有し、それは標準的な飲料用缶端部のプルオフ部分に非常に類似する。公知の従来の飲料用缶におけるように、キャップトップ3は、レバーとして働くプルタブ4を引っ張ることによって、予め形成された浅い溝9または他の形態の機械的に弱い部分に沿って裂くことが可能である。このようにして形成された開口部は、従来の飲料用缶におけるように、注ぎ用または飲用の開口部として働く。しかしながら、従来の飲料用缶においては、キャップトップは缶に取付けられたままであり、一方、この発明に従って開示された実施例においては、キャップトップ3が溝9に沿って缶端部から完全に裂かれる。キャップトップ3を引き剥がした後、キャップトップ3は、(図1bに示される)遮断弁6に取付けられたままであり、それは、飲んだ後、さらに以下に詳細に記載される弾性復元要素10の作用によって、注ぎ用または飲用の開口部を再封止するよう構成される。示された実施例においては、初めて開けられる前、缶は従来の缶と同じ態様で閉じられている。従来の缶の場合のように、それは金属を通る破断をなすことによって開けられ、それは従来の缶と同様に漏れが防止される。他の多くの既存の再封止可能な缶が、他の開口部機構、たとえば回転による開口に依存し、それらは多くの場合全く漏れが防止されない。
実施例においては、遮断弁6は板状の要素であり、それは、たとえば、弾性復元要素10の一部であるばね手段5のような弾性部材によってかけられる弾性力、たとえばばね力によって、およびさらに、恐らくは、缶が炭酸飲料を充填されるときに蓄積される内部圧力に起因する任意の力によって、缶端部2の下側に対して弾性的に付勢され、たとえばばね付勢される。遮断弁は丸くてもよく、それは楕円形でもよく、別の形状をであってもよい。遮断弁6は、逃がし弁を設けられてもよい。この逃がし弁の、異なる実施例がさらに以下に開示される。
図1aおよび図1bにおいて示される実施例においては、消費者は、上に説明されるように、プルタブ4を動かすことによってキャップトップ3を引き裂いて開けることによって、缶から飲むかまたは注ぐことが可能であり;プルタブ4をさらに移動させると、消費者が飲むかまたは注ぐことが可能であるように、遮断弁6は開いた位置において保持される。これは、図4〜図6を参照して、詳細にさらに以下に説明され;図4および図5は缶を最初に開けるのを示し、一方、図6aおよび図6bは飲む準備ができている缶を示す。図6aは、缶の実施例の側面図を示し、一方、図6bは、図6aにおいて示された領域の詳細を示している。図6aにおいて、キャップトップ3、およびしたがってキャップトップ下の遮断弁6は、プルタブ4を動かすことによって、弾性復元要素10の力に抗して、下方に押された。図6aにおいては、矢印64によって示されるように、プルタブ4は、ここで、その元の位置に戻されている。遮断弁6は、弾性復元要素10の保持手段32によって、開いた位置に保持され;図6aおよび図6bの実施例においては、この保持手段32は、遮断弁6の、わずかに下方へ曲がっているフック31と係合し、したがって弁を保持するスリット32である。
図1aおよび図1bの実施例においては、弾性復元要素10はばね手段5を含む。弾性復元要素10のこの実施例は、図2aおよび図2bにおいて詳細に示され、それらは、それぞれ、弾性復元要素10の下面図および上面図を示し、要素10は、缶の頂部部分の断面図である図3aにおいてさらに示される。この実施例においては、弾性復元要素10はばね手段5を含み、遮断弁6は弾性復元要素10の一部である。この発明の他の実施例においては、遮断弁6は弾性復元要素に接続された別の要素であってもよい。弾性復元要素、および弾性復元要素の一部でない場合の遮断弁は、たとえば、スタンピングおよびひずみのために十分な機械的性質と組み合わされて、かなり十分な弾性を有するHSS(高強度鋼材)から形成されてもよい。いくつかの実施例においては、弾性復元要素は複数個の部品を含んでもよい。図1〜図3の実施例においては、弾性復元要素10は単一の部品であり、特別に設計された板要素である。ここで弾性復元要素10をさらに図2a、図2bおよび図3を参照して論じる。弾性復元要素10は遮断弁6およびばね手段5を含み;遮断弁6は、ばね手段5に、弾性結合手段によって取付けられており、それは、図2aおよび図2bにおいて示される実施例においては、幅の狭い弾性帯状体13である。缶に取付けられる前に、曲げ返された部分5’が得られるように、弾性復元要素10の一部は後ろに曲げられている。この曲げ返された部分5’は、湾曲部分5”および端部5’’’を含んでもよい。曲げ返された部分5’の端部5’’’は、遮断弁6(図3a)の下側に対して付勢される。帯状体13および曲げ返された部分5’を含むばね手段5は、缶端部2(図1b)の下側に対して遮断弁6を付勢する。図3aを再び参照して、弾性復元要素10のいくつかの実施例は、さらに、端部5’’’の延在された部分14および/または突起33を含んでもよく;両方が図3aの実施例において示される。延在された部分14は幅の狭い帯状体であってもよく、缶端部2のリム30の下に位置決めされ、安全圧力除去装置として作用する。突起33は、いくつかの実施例において、缶を再閉するために用いられる。突起33および安全圧力除去装置の両方は、弾性復元要素10の他の部分と同様に、より詳細にさらに以下に論じられる。弾性復元要素10は、たとえば鋼のような金属のような、十分な弾性特性を有する種類の材料から形成されてもよい。弾性復元要素10は、リベット12(図3aおよび図3b)のような固定する装置を介して、それが缶端部2に取付けられてもよい(図2bに示される)開口部11を有してもよい。図3aにおいては、プルタブ4は別のリベット52によって缶端部2に取付けられている。
この発明に従う缶を開き、再閉し、再度開く実施例は、図4〜図10に例示され、それらは、前側半分が破断された缶の側面図を示す。
図4は、初めて開けられる、この発明に従う缶の実施例を示す。ユーザが矢印61の方向にプルタブ4を動かし、プルタブは、あらかじめ形成された溝9に沿ってキャップトップ3を引き剥がすことによって、キャップトップ3を缶端部2から除去する。キャップトップ3は、遮断弁6の上で、プルタブ4の作用によって、下方に、弾性復元要素10によって遮断弁6上にかけられた力に抗して押される。
図5においては、プルタブ4は、矢印62の方向にさらに一層移動される。この作用によって、図5に矢印63によって示されるように、弾性復元要素10の曲げ返された部分5’の湾曲部分5”(図4および図5を参照)は引伸ばされる。この引伸ばしは、弾性要素10の外形、一般には形状、および弾力特性によって引起される。この引伸ばしは重要であり、なぜならば、突起33は、したがって、図7および図8に関連して論じられるように、缶を再閉するために用いられる缶の側壁35に、より近くもたらされるからである。したがって、好ましい実施例においては、曲げ返された部分5’は、缶が開けられると、突起33が缶の側壁35に、より近く移動されるような形状を有する。
次のステップが図6aおよび図6bに示される。プルタブ4は、ここで、矢印64の方向に動かされて、その元の位置に戻る。遮断弁6、およびその上のキャップトップ3は、図6aにおいて示される領域の詳細である図6bにおいて最もよく示されるように、開いた位置において保持される。缶は、ここで、飲用または注ぐための位置にある。遮断弁6は開いた位置において保持手段32によって保持されるが、それは、図6aおよび図6bの実施例においては、遮断弁6の、わずかに下方へ曲がっているフック31と係合するスリット32(図1bにおいても示される)である。もちろん、他の保持手段を用いることも可能である。別の実施例においては、弾性復元要素の係合手段は、遮断弁の係合手段と係合するフックである。
缶を再閉する実施例は、図7および図8に示される。図7の実施例においては、ユーザは、プルタブ4と反対の位置で缶の側壁35をそっと押す。缶の側壁は薄く、ユーザは、したがって、側壁35を通して、弾性復元要素10の曲げ返された部分の端部の突起33上に力をかける。突起33は、ここで、矢印65の方向に移動し、図8に示されるように、フック31およびスリット32は係合を解除する。弾性復元要素10によってかけられる力のために、遮断弁6は、ここで、矢印66の方向に移動して飲用のアパーチャを閉じる。
図9a、および図9aにおいて示された領域の詳細な図である図9bは、再閉された缶の実施例を示す。遮断弁6はここで飲用のアパーチャを閉じており、それは遮断弁6の封止19によってしっかりと封止される。遮断弁6はその周囲全体にそのような封止19を有し、そのため、飲用のアパーチャはしっかりと閉じられる(たとえば、図8では、この封止の半分のみ、および遮断弁の半分が示され、―前側半分は、この図においては破断されており;図17aにおいては、完全な封止が示される)。封止19は、たとえばシリコーンまたは他の好適な材料から形成されてもよい。図9bに示される実施例においては、キャップトップ3は、ここで、缶端部2の面の下、わずかな距離、たとえば10分の数mmの距離である。利点は、缶を開けるとキャップトップを引き裂いて取り除くためにキャップトップ3の境界上に生じるかもしれないバリが、缶端部2に接触しないということである。したがって、これらのバリは飲用のアパーチャと絡まらず、缶を再度開けることを妨げない。図9aおよび図9bの実施例においては、キャップトップ3が遮断弁6に固定される態様のため、缶が開けられた後、キャップトップ3は遮断弁6に向かってわずかに移動してもよい。この実施例においては、2つのステープル36が用いられる(1つのステープル36のみが図9aおよび図9bにおいて示される)。各ステープル36はキャップトップ3においてシボ38にクランプされ、穴21を介して遮断弁6を貫通し、厚くなった部分、いわゆるキノコ形状37に終る。(ステープル手段36のための2つのシボ38が図3bに示される)。缶が初めて開けられるとき、ステープル手段36は下方に押され、封止19の厚みは十分に大きいので、缶が再閉されるとき、キャップトップ3は、上に論じられるように、缶端部2の面下においてわずかな距離である。さらに、キャップトップ3は、遮断弁6の上に位置したままであるが、依然として少し上方または下方に移動することが可能であるように、ステープル36は十分に長い。もちろん、キャップトップ3は他の態様で遮断弁6に固定されてもよい。
図10a、および図10aにおいて示された領域を詳細に示す図10bは、缶を再度開けることを示し、缶は、圧抜き弁8の実施例を含む。缶を開けるために、ユーザはプルタブ4を矢印67の方向に動かす。これにより、まず、キャップトップ3は下方に押される。キャップトップ3は、下方を指す膨張部分25を含む。遮断弁6は、膨張25の前に位置決めされる穴26を有する。穴26は膨張25を受けるためにクレーター状の断面図を有してもよい。弾性復元要素10の曲げ返された部分5’はその端部の近くに部分5’’’を設けられ、それは、遮断弁6と実質的に平行で、封止要素27を設けられ、それは、缶が消費者によって用いられていないとき、効果的に開口部26を閉じ、なぜならば部分5’’’が次いで遮断弁6の下側に対して付勢されるからである。矢印67の方向にプルタブ4を動かすと、キャップトップ3は下方に押され、膨張25は穴26を通って封止要素27を押す。したがって、遮断弁6それ自体が開く前に、部分5’’’は、矢印68の方向に、遮断弁6から離れるように押される。この作用は、プルタブ4が矢印67の方向にさらに移動されるとき、開口部26を介して缶の内部から圧力を解放し、その後遮断弁6それ自体を開けることを容易にする。したがって、開口部26は、膨張部分25および封止27とともに、圧抜き弁8として作用する。
好ましくは、この発明に従う缶は、安全圧力除去手段をさらに含む。一実施例が図3aに示される。缶のこの断面図は、弾性復元要素10の端部5’’’の延在された部分14が缶端部2のリム30の下を延在することを示す。ここで説明されるように、延在された部分14は、圧抜き弁8とともに、安全圧力除去手段として作用する。既に開けられた、炭酸飲料を含んでいる缶が、遮断弁6によって再封止されると、既に上で論じられたように、圧力は缶端部の下に蓄積する。飲用開口部が形成されているので、缶端部の強度は有意に減少しており、缶端部は、蓄積された圧力の下、徐々に変形するかもしれない。そのような変形は、缶端部を外方向に膨張させる。特に、高温においては、この影響は重要になるかもしれず、缶の破裂の危険性があるかもしれない。しかしながら、缶端部がある程度変形すると、延在された部分14は缶端部のリム30と接触する(図3aを参照)。変形が継続すると、延在された部分14は下方に押され、最終的に、封止27を開口部26から取除き、それにより、圧抜き弁8を開く。かくして、ガスが解放され、缶の内側の圧力は減少し、そのため、変形も同様に減少する。したがって、延在された部分14は、逃がし弁8とともに、安全圧力除去手段を設け:非常に高い圧力でさえ、炭酸飲料を含んでいる缶は破裂せず、爆発しない。
図11は、弾性復元要素10の曲げ返された部分の端部の突起33のない缶および缶端部の実施例を表す(図11を図7と比較)。図11の缶の実施例は、図7に示される実施例と同じ、遮断弁6の係合手段31および弾性復元要素10の係合手段32を有する。図11の缶の実施例は缶の側壁をそっと押すことによって再閉することが可能ではない。代わりに、そのような缶は、缶をそっと軽く叩くことによって、たとえば、缶をテーブルの上に小さな衝撃とともに置くことによって閉じられる。そのようにそっと軽く叩くことによって、遮断弁および弾性復元要素の係合手段(たとえばフックおよびスリット)は係合を解除し、遮断弁は、弾性復元要素によってその上にかけられる力によって閉じられる。ユーザは、さらに、たとえば、一方の手で缶を保持し、他方の手の指で缶をそっと軽く叩くことが可能である。さらに、ユーザは、キャップトップ3をその開いた位置で、たとえば親指でそっと押すことが可能である。これらの作用のどれでも缶を閉じる。この実施例の別の利点は、缶は、落とされるかまたは傾けられると、自動的に再閉するということであり;したがって、缶が偶然に落ち得る場合でも、缶の内容物はこぼれない。
図11は、さらに、2つのヒンジ点の位置の実施例:弾性復元要素10の曲げ返された部分5’が回転するヒンジ点45、およびおよび遮断弁6が回転するヒンジ点12(たとえば弾性復元要素を固定するリベット)を示す。これらのヒンジ点45および12の相対的な位置決めのため、缶が矢印69の方向にプルタブ4を動かすことによって開けられると、遮断弁6の終点46は、弾性復元要素10の曲げ返された部分5’の端部の近くの点47より小さな径で円上を移動する。したがって弾性復元要素10の係合手段32は初めは遮断弁の係合手段31よりヒンジ点12および45に近くあるが、缶を開けることによって、両方の係合手段は互いに、より近くなり、係合する。さらに、図5に示される実施例においては、缶を開けると、弾性復元要素10の曲げ返された部分が引伸ばされ(図5の矢印63を参照)、それも、係合手段が互いにより近くなることに貢献する。
既に上に言及されたように、この発明は異なるタイプの缶:標準缶、スリムサイズ缶、スーパーサイズ缶などに適用することが可能である。図3aおよび図3bはスリムサイズ缶を示し;そのような缶は、たとえば、Red BullTM飲料に対して用いられる。コカコーラTM飲料のために一般に用いられるような標準缶に対して、図12aおよび図12bは図3aおよび図3bと同じ図を示し、つまり図12bにおいて最初に開ける前の缶の上面図、および図12aにおいて線B−Bに沿った断面図を示す。図12bのキャップトップ3を図3におけるものと比較すると明らかなように、これらの標準缶は、より大きな飲用の開口部を有する。別の相違点は、缶端部のリム30と缶の側壁35との間の、より大きな距離である。この大きな距離のため、側壁35を押すことによって缶を閉じるために、図13aおよび図14b(それらは、図13bに示される上面図における線C−Cに沿った断面図、および底部からの缶端部および缶の頂部部分の3D図をそれぞれ表す)に示されるように、非常に長い突起33が必要である。さらに以下に論じられるように、そのような長い突起33をともなう弾性復元要素10を有する缶端部2は、缶本体上に取付けるのが、より困難である。さらに、生産ラインにおいて、缶端部が、それらが缶本体上に取付けられるステーションに、たとえばベルトで運ばれるとき、長い突起が絡まり、したがって、搬送上の問題を引起すかもしれない。したがって、図13a、図13b、図14aおよび図14bに示されるように、突起をともなう実施例の代わりに、図12aおよび図12bに示されるように、突起のない実施例を用いることが好ましいかもしれない。そのような缶は、側壁を押すことによっては閉じられないが、それは、たとえば、上に論じられるように、軽く叩くことによって、閉じられる。
この発明に従う缶を再度開けるために、既に上に言及されたように、ユーザはキャップトップを異なる態様で移動してもよい。既に上に論じられたように、キャップトップは、プルタブ4を移動させることによって移動されてもよい。図15および図16は、缶端部の別の実施例を示し、キャップトップ3はその上側表面に隆起した口唇接触部分7を含む。隆起した口唇接触部分7を口唇と接触させることによって、消費者はキャップトップを押下げて開口部を形成し、缶から飲むことができる。そのような口唇接触部分の機能は、この特許出願と同じ出願人によって提出され、ここに引用により援用される、特許出願PCT/EP2011/052078において詳細に論じられ説明される。図16aおよび図16bは、隆起した口唇接触部分7を有し、弾性復元要素10の曲げ返された部分の端部の突起33を含む缶の実施例を示す。図15aおよび図15bは、隆起した口唇接触部分7を有し、突起33を有さない、別の実施例の缶を示す。口唇接触部分7は、上に説明されるように、遮断弁6が保持手段32によって保持されるように、キャップトップ3を十分に遠くに押下げるように用いられてもよい。さらに、それはキャップトップ3をそれほど遠くに押下げないように用いられてもよく、そのため、口唇接触部分7上にかけられる圧力が奪われるとき、弾性復元要素10の力によって、遮断弁6は閉じる。別の実施例においては、缶端部は、隆起した口唇接触部分7を含むが、保持手段32を含まず、そのため、消費者が口唇接触部分7を押下げることをやめると、遮断弁6は自動的に閉じられ、これは口唇接触部分が押下げられた深さに関係がない。
突起33を有する弾性復元要素10を含む缶端部2の実施例を缶本体1上に取付けることが、ここで、図17aおよび図17bを参照して論じられ、図17bは、図17aに示された領域の詳細を示す。缶端部2および缶本体1の頂部部分の半分のみが示され;前側半分は破断される。突起33が缶端部2の輪郭よりさらに外に突出す場合、缶端部2は、缶端部2が缶本体1に取付けられる前に、缶端部2を缶本体1上に取付けるように、わずかに傾けられて保持されてもよい。さらに、図17aおよび図17bに示されるような実施例によって、缶端部を取付けの間において水平に保持するか、またはより小さな傾斜角でそれを保持することも可能である。この実施例では、単一のステープル39が、図9aおよび図9bを参照して上に論じられた2つのステープル36の代わりに用いられる。この単一のステープル39は、キャップトップ3を缶端部2に取付け(それは2つのステープル36の機能でもある)、さらに、それは、弾性復元要素10の底部側の3D図である図18にも示されるように、弾性復元要素10の曲げ返された部分5’の下で、閉じられた接続を形成する。図19aは、ステープル39の3D図を示し、図19bは、図19bに示された領域の詳細を示す。図18に示される実施例では、曲げ返された部分5’は、ここでは、ステープル39と相互に作用することが可能である2つの隆起した唇状部40を含む。缶端部2を缶本体1上に取付ける前に、曲げ返された部分5’は、ここで、図17aおよび図18において矢印70の方向に移動されることが可能である。次いで、図17aにおいて矢印71によって示されるように、曲げ返された部分5’は変形するが、さらに重要なのは、図18および図17bに示されるように、隆起した唇状部40はステープル39の後ろでひっかかる。図17aにおいて点線50によって示されるように、突起33は、ここでは、もはや、缶端部2の輪郭より突出しない(か、または、ある場合には、ほんのわずかにのみ、そして以前よりはるかに少なくしか突出しない)。缶端部2は、ここで、本体1に、はるかにより容易に取付けることが可能である。缶が初めて開けられるとき、ステープル39は、上に論じられるようなステープル36と同様に、下方に押され、ここでも、ステープル39は、キャップトップ3が依然としてわずかに下方または上方に移動できるように、(キャップトップ3におおよそ垂直な方向に)十分に長い。さらに、ステープル39は十分に長いので、それが、缶が初めて開けられるときに下方に押されると、隆起した唇状部39はステープル40を(矢印70の方向と反対の方向に)通過し、弾性復元要素は、ここで、先に説明されるように機能することができ;図17aにおける弾性復元要素10の位置は、取付の目的向けのみである。もちろん、ステープル39の代わりに、技術分野において公知のような他のステープル手段が用いられてもよい。
初めて缶を開けるとき、上に論じられるように、キャップトップ3は完全に裂かれる。好ましい実施例では、キャップトップを裂くことは非対称に行われる。これを、ここで、図20および図21を参照して論じ、図20は、缶端部2および缶の頂部部分の実施例を示し、プルタブ4は部分的に破断されている。キャップトップを非対称に裂くことは、プルタブ4の対称軸に関して完全な対称の場合、この対称軸のまわりのゾーン51(図20)である、裂かれるキャップトップの最後の部分の除去が困難であることを回避する。キャップトップを非対称に裂くことは、異なる態様でなされ得る。一実施例では、図20に示されるような非対称に位置するシボ54が、キャップトップ3に設けられる。単一のシボ54のみがある(プルタブ4の非破断部が示されるキャップトップ3の側には、シボはない。)この非対称的に位置されたシボ54のため、缶を初めて開けるとき、プルタブ4は、ゾーン51の左に位置するキャップトップ3の側、およびゾーン51の右に位置するキャップトップ3の側上に異なる力をかけ、それはキャップトップを非対称に裂く。別の実施例では、弾性復元要素10は非対称である。図21はそのような実施例を示す。この図面における弾性復元要素10は依然として平坦であり、つまり、ばね手段5の部分5’はまだ後ろには曲げられない。示された実施例では、遮断弁6は、非対称の弾力特性を有する弾性結合手段13および13’によってばね手段5に結合される。図21の実施例では、両方の結合手段13および13’は幅の狭い弾性帯状体であるが、帯状体13’は帯状体13より長く、取付けゾーンが円形の遮断弁6の中央を通る径上にあるように、遮断弁6に取付けられる。非対称の弾力特性のため、キャップトップは、非対称に裂かれる。この実施例は、図20に示される、非対称に位置されたシボと組み合わせてもよい。
弾性復元要素は板状の要素であってもよい。0.25mm以下、好ましくは0.20mm以下、より好ましくは0.15mm以下の厚みを有する非常に薄い板を用いることは有利である。次いで、弾性復元要素は、重さがわずか1.5gから2gしかない。そのような小さな重量は缶の総重量をできるだけ低く維持するのに重要である。図22に示される弾性復元要素の実施例では、ばね手段5の幅は好ましくは6〜8mmであるが、他の寸法も可能である。ばね手段5のための十分な弾力特性を有するために、それは示された実施例においては強化された部分53を有する(図22では、強化膨張は「外方向」を指し、もちろん、それは、反対方向つまり「内方向」を指してもよい)。
図23は、(ばね手段5の一部が後ろに曲げられている)弾性復元要素10の別の実施例を示す。この実施例では、遮断弁6は、その周縁に複数個の切込み56を有する(封止19の一部のみが示され;残りは切込みを示すよう破断される)。これらの切込みの利点は、それらが遮断弁6を封止19の位置でより柔軟にするということであり、封止19が缶端部2にさらによく嵌まることになる。上に論じられるように、これらの切込みの代替物は、遮断弁6を十分に薄く形成することである。もちろん、薄い遮断弁も切込みを含んでもよい。
図24aおよび図24bでは、(依然として平坦である)弾性復元要素10の実施例は、それが制動手段55、または減衰手段を有することを示される。遮断弁6が閉じられるとき、制動手段55は弾性復元要素10の部分59に抗してつかえ、それにより、遮断弁6の閉鎖を遅くする。この減速は閉鎖中において缶の内容物のはねを回避することを助け;そうでなければ、内容物の種類ならびに缶端部の部品の形状および材料特性によって、はねが生じるかもしれないことは不可能ではない。
図25aおよび図25bは、既に開けられており、依然としてその内容物の一部を含んでいる缶を運ぶのに有用である、さらなるロッキング特徴を有する缶の実施例を示す。図25bは、缶端部および缶の頂部部分の上面図を示し、図25aは、図25bにおける線D−Dに沿った断面図を示す。その通常の位置に関して、プルタブ4は矢印72の方向に180度以上回転された。この実施例では、缶端部2は少なくとも1つの小さな溝57を有し、プルタブ4は、この少なくとも1つの溝に嵌まる少なくとも1つの突起58を有する。プルタブ4は、したがって、示される位置にロックされ、バッグ、たとえば女性用バッグにおいて、依然としてその内容物の一部を含んでいる缶を取去ることが可能であり、たとえば、そうでなければ缶の内容物をこぼすことがある、バッグにある他の物品との接触によって、缶が意図せずして開けられないことを保証する。
図26は、この発明の一実施例に従う缶端部2の積層を示す。各缶端部2は弾性復元要素10を含む。缶端部2における弾性復元要素10は小さな総厚みを有し、それは好ましくは2mm未満、より好ましくは、1mm未満、さらにより好ましくは0.5mm未満であり、図26に示されるように、缶端部は1つが別の1つの上に積重ねられ得る。図26に示されるように、およびさらにたとえば、図3aにおいて示されるように、弾性復元要素10が缶端部2上に取付けられるとき、弾性復元要素10の総厚みは、缶端部2のキャップトップ3(図3aを参照)通る面に垂直な方向における、弾性復元要素の最大の寸法である。缶端部2の積層は好ましくは従来の缶端部の積重ねられた組と同じくらいの空間しか必要としない。
図27は、図26に示される缶端部2に用いられてもよい、この発明に従う弾性復元要素10の実施例の上面図を示す。図27においては、弾性復元要素はまだ折畳まれていない。好ましくは、および上に論じられた弾性復元要素の実施例と同様に、弾性復元要素10は、上に論じられるように、遮断弁6を開いた位置において保持するための、図27には示されない保持手段を含む。示された実施例においては、弾性復元要素は、たとえば鋼から形成された板ばね手段95を含む。たとえば、ステンレスオーステナイト鋼1.4310 C1300が、0.2mm、0.15mm、0.10mm、または0.05mmの厚みで用いられてもよい。(以下に論じられるように、折畳むための)十分な弾性特性および十分な可塑性を有する他の材料、ならびに他の厚みが、同様に用いられてもよい。
図28aおよび図28bは、図27の弾性復元要素10の、折畳まれたときの頂部図および底部図を示す。一実施例では、厚みが0.1mmである鋼1.4310 C1300が用いられ、折畳まれた弾性復元要素は、材料の十分な可塑性のおかげで、わずか約0.2mmの総厚みをしか有さない。
この発明のいくつかの実施例においては、図10aおよび図10bを参照して上に論じられた圧抜き弁8が単純化されてもよい。たとえば、図28aおよび図28bに関して論じられるような弾性復元要素が用いられる場合、いくつかの実施例においては、キャップトップ3の膨張部25(図10aおよび図10bを参照)は、非常に小さくてもよく、遮断弁6の穴26は省略されてもよい。弾性復元要素6の総厚みが十分に小さい場合、たとえばおおよそ0.2mmである場合、膨張部25も省略されてもよい。弾性復元要素10の小さな弾性力のおかげで、再度缶を開けるとき、下方に局所的に移動するキャップトップは缶において圧力を軽減する小さな開口部を形成する。
図29は、この発明に従う実施例において用いられてもよいような中間要素80の実施例を示す。中間要素80は、弾性復元要素10と缶端部2との間で位置決めされてもよいし、弾性復元要素を取付けるために用いられてもよい。図30は、缶端部2に取付けられた中間要素80の実施例を示す。中間要素は、たとえば接着剤によって取付けられてもよい。図31は、中間要素80に組付けられている弾性復元要素10を示す。両方の要素は、中間要素80の開口部81および弾性復元要素10の開口部91通るリベット、ならびに中間要素80の開口部82および弾性復元要素10の開口部92通るリベットを用いることによって、互いに固定されてもよい。図32は、缶端部2に取付けられた、弾性復元要素10および中間要素80のアセンブリの実施例を示す。中間要素に関しては、たとえば、十分な伸び特性を有するステンレス鋼が用いられてもよい。中間要素はたとえば0.05mmまたは0.1mmの厚みを有してもよいが、他の厚みも同様に可能である。中間要素を用いることはいくつかの利点を持つだろう。弾性復元要素はリベットで中間要素に固定されてもよいが、それは接着剤によって缶端部に取付けられてもよく、そのため、缶端部を通るリベットは必要ではない。中間要素は缶端部を支持してもよく、それは、同様に、弾性復元要素を支持してもよい。さらに、中間要素を用いることはより多くの柔軟性を提供してもよい。
図33〜図40は、隆起した口唇接触部分を含み、さらに、互いの上に積重ねることが可能である、この発明に従う缶端部の他の実施例を例示する。既に上に論じられたように、これらの缶端部は、好ましくは、小さな総厚みを有する、弾性復元要素を含む。
図33aおよび図33bは、隆起した口唇接触部分7を有するような缶端部2の実施例の、上面図および下面図をそれぞれ示す。図33aおよび図33bは図1aおよび図1bに類似するが、ここでは、隆起した口唇接触部分7をさらに示す。図35bを参照してさらに以下に論じられるように、弾性復元要素10の隆起した口唇接触部分7aは、缶端部2の隆起した口唇接触部分7に嵌まり;以下に論じられるように、圧痕7cは部分7において部分7aをクランプするために用いられる。
保持手段32は、図1aおよび図1bを参照して論じられたように、存在してもよく、または他の実施例においては、存在しなくてもよく;図33〜図40においては、保持手段32は明示的には示されない。
図33bに示される弾性復元要素10は、たとえば、既に上で論じられたように、高温のために内部圧力が缶を変形するとき、延在された部分14とリム30との間に接触が生じる態様で、缶端部2のリム30の下に延在する延在された部分14を有し、次いで、上に論じられるように、延在された部分14は安全圧力除去装置として作用する。
図34aおよび図34bは、図33aおよび図33bの実施例において用いられる、弾性復元要素10の実施例を示す。図34aは、折畳まれる前の、弾性復元要素10を示し;図34bは、折り畳み線LLに沿って折畳まれた後の、弾性復元要素10を示す。
図35aは、図34aおよび図34bの弾性復元要素10を含むアセンブリの実施例の3D図を示し、一方、図35bはこのアセンブリの側面図および断面図である。図35bにおいてわかるように、弾性復元要素の隆起した口唇接触部分7aは、缶端部の隆起した口唇接触部分7において嵌まる。部分7aは圧痕7cによって部分7においてクランプされるが、許容差は両方の部分が或るあそびをもって嵌まるような状態であり、そのため、圧抜き弁8は十分に機能することができる。既に上に論じられたように、弾性復元要素の総厚みが十分に小さい場合、簡略版の圧抜き弁が用いられてもよい。
図36aは、今日ではCrown Holding Inc.であるCrownからのいわゆる「標準端部」缶端部2に対する、図33〜図35を参照して論じられる、この発明の実施例の側面図および断面図を示す。そのような「標準端部」は今日では慣習的に用いられる。図36bは、新しい種類の缶端部である、Crown Holding Inc.からのSuperEnd TM缶端部2に対するこの発明の実施例の側面図および断面図を示す。
この発明のいくつかの実施例においては、既に上に論じられたように、缶端部2は一方が他方の上に積重ねられてもよく;缶端部の形状および寸法は次いでそれらが積重ねられてもよいような状態である。図37は、図36aにおいて示されるような「標準端部」缶端部2の積層を示し、一方、図38は、SuperEnd TM缶端部2の積層を示し;両方の場合において、各缶端部2には、第1の側101と、第1の側の反対に第2の側102とがあり、第2の側102は、別の同一の缶端部2の第1の側101を受けることに対して適合される。SuperEnd TM缶端部2の利点の1つは、缶端部2の積層が必ずしも真っすぐではないということであり:図38において示されるように、高さAを有する缶端部2の積層において、最上部缶端部は最下部缶端部に関して距離Bにわたって移動されてもよい。この事実は、生産段階において缶端部の積層が運ばれるときに、有利に用いられてもよい。
図39は、図33〜図38において示される弾性要素10の実施例とともに用いられてもよい、既に上に論じられた中間要素80の実施例を示し、一方、図40は、この中間要素80を含むアセンブリの分解図を示す。図40の実施例においては、弾性復元要素10は2つの異なる部品、部品10aおよび部品10bを含む。2つの部品は、この単一要素が折り畳みLLに沿って切断されるとき、図34aの弾性復元要素10において示される通りである。
2つの部品からなる弾性復元要素を有することの利点は、2つの部品が異なる材料から形成されてもよいということである。部品10bは、隆起した口唇接触部分7aを含んでおり、たとえば高い塑性変形を可能にする鋼から形成されてもよく、一方、部品10aは、たとえば既に上に論じられたようなステンレスオーステナイト鋼から形成されてもよい。
中間要素80は2つのニップル85、86および/または折り返し87を含んでもよい。中間要素80は接着剤によって缶端部2に取付けられてもよい。単一片からなる弾性復元要素10が用いられる一実施例においては、それはニップル85および86を介して中間要素80に取付けられてもよい。2つの部品10aおよび10bを有する弾性復元要素10が用いられる別の実施例においては、両方の部品10aおよび10bが折り返し87を介して中間要素80にクランプされてもよい。
この発明は上に記載された実施例に限定されない。この発明の範囲は特許請求の範囲によって規定される。