他に指定のない限り、本発明の全てのアリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基は、それらの各々の定義に記載の通り置換されていてよい。例えば、アリールアルキル基のアリール部分は、用語「アリール」の定義に記載のとおり置換されていてよい。
本明細書において用いる用語「アルケニル」は、その中に1個以上(好ましくは1から2個)の二重結合を有する、1価の、直鎖もしくは分枝鎖の炭化水素鎖を言う。アルケニル基の二重結合は別の不飽和基に結合することもしないこともできる。適切なアルケニル基としては、限定はされないが、C2〜C10アルケニル基、例えば、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2-エチルヘキセニル、2-プロピル-2-ブテニル、4-(2-メチル-3-ブテン)-ペンテニルが挙げられる。アルケニル基は、無置換であることも、1または2個の適切な置換基で置換されることもできる。
本明細書において用いる用語「アルコキシ」は、酸素原子を介して親分子部分に結合したアルキル基を言う。アルコキシ基の代表的な例としては、限定はされないが、メトキシ(CH3O-)、エトキシ(CH3CH2O-)、およびt-ブトキシ((CH3)3CO-)が挙げられる。
本明細書において用いる用語「アルキル」は、飽和炭素のうちの1つから水素を除去することによって、直鎖もしくは分枝鎖の飽和炭化水素から得られる基を言う。該アルキル基は、好ましくは、1〜10個の炭素原子を含む。アルキル基の代表的な例としては、限定はされないが、メチル、エチル、イソプロピル、およびtert-ブチルが挙げられる。
本明細書において用いる用語「アルキルカルボニル」は、カルボニル基を介して親分子部分に結合したアルキル基を言う。アルキルカルボニル基の代表的な例としては、限定はされないが、アセチル(-C(O)CH3)、プロパノイル(-C(O)CH2CH3)、n-ブチリル(-C(O)CH2CH2CH3)、および2,2-ジメチルプロパノイルもしくはピバロイル(-C(O)C(CH3)3)が挙げられる。
本明細書において用いる用語は「アリール」は、芳香環から水素原子を除去することによって芳香族炭素環(aromatic carbocycle)から得られる基を言う。該アリール基は単環式、二環式または多環式であることができ、ここで、二環式もしくは多環式のアリール基において、該芳香族炭素環は別の4-から6-員の芳香族もしくは非芳香族炭素環に縮合することができる。アリール基の代表的な例としては、限定はされないが、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、および1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-5-イルが挙げられる。
本明細書において用いる用語「アリールアルキル」は、1、2、もしくは3個のアリール基で置換されたアルキル基を言い、ここで、該アリールアルキル基のアリール部分は、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、もしくはニトロ基から独立して選択される1〜5個の置換基により、適宜、置換されていてよい。アリールアルキルの代表的な例としては、限定はされないが、ベンジル、2-フェニル-1-エチル(PhCH2CH2-)、(ナフタ-1-イル)メチル、および(ナフタ-2-イル)メチルが挙げられる。
本明細書において用いる用語「ベンジル」は、メチル基(その上の水素原子のうちの1個がフェニル基により置き換えられている)を言い、ここで該フェニル基は、メチル、トリフルオロメチル(-CF3)、メトキシ(-OCH3)、ハロゲン、もしくはニトロ(-NO2)から独立して選択される1〜5個の置換基で、適宜、置換されていてよい。
ベンジル基の代表的な例としては、限定はされないが、PhCH2-、4-MeO-C6H4CH2-、および2,4,6-トリ-メチル-C6H4CH2-が挙げられる。
本明細書において用いる用語「Cap」および「cap」は、式(I)の化合物中のピロリジン環の窒素原子に位置する基を言う。「Cap」もしくは「cap」はまた、式(I)の化合物における最終「cap」の前駆物質であり、ピロリジンの窒素上に基を付加して最終生成物(式(I)の化合物中に存在する官能化ピロリジンを有する化合物)を得る反応における出発物質の1つとして用いられる試薬を言うことができると理解されるべきである。
本明細書において用いる用語「シクロアルキル」は、飽和炭素環(好ましくは3から8個の炭素原子を有する)から水素原子を除去することによって得られる基を言い、ここで該飽和炭素環は1または2個の他の芳香族もしくは非芳香族炭素環に適宜縮合することができる。シクロアルキル基の代表的な例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、および1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-1-イルが挙げられる。
本明細書において用いる用語「ハロアルキル」は、少なくとも1個のハロゲン原子によって置換されたアルキル基を言う。該ハロアルキル基は、全ての水素原子がハロゲンによって置換されているアルキル基であることができる。ハロアルキルの代表的な例としては、限定はされないが、トリフルオロメチル(CF3-)、1-クロロエチル(ClCH2CH2-)、および2,2,2-トリフルオロエチル(CF3CH2-)が挙げられる。
本明細書において用いる用語「ヘテロアリール」は、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)のヘテロ原子を含有する少なくとも1つの芳香環を含む、単環式、二環式、もしくは多環式の化合物から、それらの芳香環から水素原子を除去することにより得られる基を言う。当業者には周知のように、ヘテロアリール環は、それらの全ての炭素カウンターパートよりも芳香族性が低い。従って、本発明の目的において、ヘテロアリール基は、ある程度の芳香族性を有することのみを必要とする。ヘテロアリール基の実例としては、限定はされないが、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジル、トリアジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、(1,2,3,)-および(1,2,4)-トリアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ならびにピロロピリジニルが挙げられる。
本明細書において用いる用語「ヘテロビシクリル」は、炭素原子、および窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)のヘテロ原子を含む、2つの縮合もしくは架橋環を含有する環状構造を言う。該ヘテロ二環式環状(heterobicyclic ring)構造はヘテロ環(heterocyclic ring)のサブセットであり、飽和であることも不飽和であることもできる。ヘテロ二環式環状構造の例としては、限定はされないが、トロパン、キヌクリジン、および7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンが挙げられる。
本明細書において用いる用語「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)のヘテロ原子を含有する少なくとも1つの非芳香環を含む単環式、二環式、もしくは多環式化合物から、該非芳香環から水素原子を除去することによって得られる基を言う。該ヘテロシクリル基は該ヘテロビシクリル基を包含する。本発明のヘテロシクリル基は、基中の炭素原子もしくは窒素原子を介して親分子部分に結合することができる。ヘテロシクリルの例としては、限定はされないが、モルホリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオモルホリニル、およびインドリニルが挙げられる。
本発明の化合物には不斉中心が存在する。これら中心は、キラル炭素原子の周囲の置換基の配置によって、記号「R」または「S」により示される。本発明は、NS5Aを阻害する能力を有する全ての立体化学的な異性体、またはその混合物を包含することが理解されるべきである。化合物の個々の立体異性体は、キラル中心を有する市販の出発物質から合成的に製造することができるか、あるいは、エナンチオマーの生成物の混合物を製造した後、ジアステレオマーの混合物への変換に続く分離もしくは再結晶化、クロマトグラフ技法、またはキラルクロマトグラフィーカラムでのエナンチオマーの直接分離などといった分離を行うことによって製造することができる。特定の立体化学の出発化合物は、市販であるか、あるいは当分野で公知の方法により製造および分割され得る。
本発明の特定の化合物はまた、異なる安定した立体構造形態で存在していてよく、それは分離可能でありうる。非対称単結合について制限された回転に起因するねじれ非対称(Torsional asymmetry)、例えば、立体障害または環の歪みにより、異なる配座異性体の分離が可能になりうる。本発明には、これら化合物の各配座異性体およびその混合物が含まれる。
該用語「本発明の化合物」および同等の表現は、式(I)の化合物、ならびにその医薬的に許容されるエナンチオマー、ジアステレオマー、および塩を包含することを意味する。同様に、中間体についての言及は、内容的に許される限りそれらの塩を包含することを意味する。
本発明は、本発明の化合物に出現する原子の全ての同位体を含むことを意図する。同位体には、原子番号が同一であるが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、限定されることなく、水素の同位体にはジュウテリウムおよびトリチウムが含まれる。炭素の同位体としては13Cおよび14Cが挙げられる。同位体で標識された本発明の化合物は一般に、当業者に公知の通常の技法によってか、または本明細書に記載されたものと類似した方法によって、他で用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体-標識試薬を用いて、製造することができる。そのような化合物は、例えば、生物活性の決定における標準物質および試薬として、様々な使用可能性を有しうる。安定な同位体の場合、そのような化合物は、生物学的、薬理学的、または薬物動態学的特性を都合よく修飾する能力を有しうる。
本発明の化合物は、医薬的に許容される塩として存在し得る。本明細書で用いる用語「医薬的に許容される塩」は、本発明の化合物の塩または双性イオン形態を意味し、それは水もしくは油-溶性もしくは分散性であり、適切な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合って、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに患者の組織に接触して用いるのに適していて、それらの使用目的に有効である。該塩は化合物の最終的な単離および精製の間に製造することができるか、あるいは別途、適切な窒素原子を適切な酸と反応させることにより製造することができる。代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩(camphorate)、カンファースルホン酸塩;ジグルコン酸塩(digluconate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(palmoate)、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3-フェニルプロプリオン酸塩(phenylproprionate)、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、炭酸水素塩、パラ-トルエンスルホン酸塩、およびウンデカン酸塩が挙げられる。医薬的に許容される付加塩の形成に用いることができる酸の例としては、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、およびリン酸)および有機酸(例えばシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、およびクエン酸が挙げられる。
塩基付加塩は、カルボキシ基を、適切な塩基(例えば、金属カチオンのヒドロキシド、カーボネート、もしくはビカーボネート)と反応させるか、あるいはアンモニア、または有機第一級、第二級、もしくは第三級アミンと反応させることによる、化合物の最終的な単離および精製の間に製造することができる。医薬的に許容される塩のカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウム、ならびに無毒性の第四級アミンカチオン(例えば、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェネチルアミン、およびN,N'-ジベンジルエチレンジアミン)が挙げられる。塩基付加塩の形成に用いることができる他の代表的な有機アミンとしては、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、およびピペラジンが挙げられる。
療法で用いるために、治療上有効な量の式(I)の化合物ならびにその医薬的に許容される塩を、未加工の化学薬品(raw chemical)として投与することができる場合、活性成分を医薬組成物として存在させることができる。従って、本発明は、治療上有効な量の式(I)の化合物もしくはその医薬的に許容される塩、および1つ以上(好ましくは1〜3つ)の医薬的に許容される担体、希釈剤、もしくは賦形剤を含む医薬組成物をさらに提供する。本明細書で用いる用語「治療上有効な量」は、有意義な患者利益(例えば、ウイルス量の持続的減少)を示すのに十分である各活性成分の総量を言う。単独で投与される個々の活性成分に適用する場合、該用語は成分単独の量を言う。組み合わせに適用する場合、該用語は、組み合わせて、連続して、あるいは同時に投与されるかどうかにかかわらず、治療効果をもたらす活性成分を合わせた量を言う。該式(I)の化合物およびその医薬的に許容される塩は上記の通りである。該担体、希釈剤、または賦形剤は、製剤の他の成分に適合し、そのレシピエントに有害でないという意味で許容可能でなくてはならない。本発明の別の態様によると、式(I)の化合物もしくはその医薬的に許容される塩を、1つ以上(好ましくは1〜3つ)の医薬的に許容される担体、希釈剤、もしくは賦形剤と混合することを含む、医薬製剤の製造方法もまた提供する。本明細書で用いる用語「医薬的に許容される」は、適切な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに患者の組織に接触させて用いるのに適していて、その使用目的に有効である、化合物、物質、組成物、および/または剤形を言う。
医薬製剤は、単位用量あたり所定の量の活性成分を含む単位剤形であってもよい。本発明の化合物が1日あたり約0.01〜約250ミリグラム/キログラム(「mg/kg」)体重、好ましくは1日あたり約0.05〜約100 mg/kg体重である投与量濃度が、HCV介在疾患の予防および処置に対する単独療法においては典型的である。通常、本発明の医薬組成物は、1日あたり約1〜約5回の投与か、あるいは持続投与され得る。そのような投与は、長期治療または救急治療として用いることができる。担体材料と組み合わせて単一剤形を製造する活性成分の量は、処置する症状、症状の重篤性、投与回数、投与経路、用いた化合物の排出速度、治療期間、ならびに患者の年齢、性別、体重、および状態によって変わり得る。好ましい単位用量製剤は、活性成分の、本明細書において上記した1日量もしくはそれ以下、またはその適当な画分を含むものである。通常、化合物の至適用量よりかなり少ない少用量で処置を開始する。その後、該条件下で最適な効果に達するまで投与量を少しずつ増加させる。概して、いずれの有害または有毒な副作用も伴わずに抗ウイルス効果が通常得られる濃度レベルで、該化合物を投与することが最も望ましい。
本発明の組成物が、本発明の化合物と1つ以上のさらなる治療薬もしくは予防薬の組み合わせを含む場合、該化合物とさらなる薬剤の両方とも、通常、単独療法レジメンにおいて標準的に投与される用量の約10から150%、より好ましくは約10から80%の用量濃度で存在する。
医薬製剤は、いずれの適当な経路、例えば、経口(頬側または舌下を含む)、直腸、経鼻、局所的(頬側、舌下、または経皮を含む)、膣、または非経口(皮下、皮内、筋肉内、関節内、滑液嚢内(intrasynovial)、胸骨内、髄腔内、病巣内、静脈内、または皮内注射もしくは注入を含む)経路による投与に適応しうる。そのような製剤は、薬学の分野において公知のいずれの方法よっても(例えば、活性成分と担体もしくは賦形剤を会合させることにより)、製造されうる。経口投与または注射による投与が好ましい。
経口投与に適応した医薬製剤は、カプセル剤もしくは錠剤;粉末剤もしくは顆粒剤;水性もしくは非水性液体中の液剤もしくは懸濁剤;食用フォーム剤もしくはホイップ剤;または水中油液体エマルジョン剤もしくは油中水エマルジョン剤といった、別々のユニットであってよい。
例えば、経口投与用の錠剤もしくはカプセル剤の形態において、活性薬剤成分は、経口で無毒の医薬的に許容される不活性担体(例えばエタノール、グリセロール、水など)と合わせることができる。粉末剤は、化合物を適切な微粒子サイズに細かく粉末化し、同様に粉末化された食用炭水化物(例えばデンプンまたはマンニトール)などの医薬担体と混合することにより製造される。着香剤、保存剤、分散剤、および着色剤もまた存在し得る。
カプセル剤は、上記のように粉末混合物を製造し、成型ゼラチンシース(gelatin sheath)に詰めることにより製造される。充填工程の前に、流動化剤および滑沢剤(例えばコロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、または固体のポリエチレングリコール)を粉末混合物に加えることができる。カプセル剤が摂取される際の薬剤の有効性を高めるために、崩壊剤または可溶化剤(例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム)を加えることもできる。
さらに、所望される場合もしくは必要な場合、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色剤を混合物に加えることもできる。適切な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然糖(例えばグルコースもしくはβ-ラクトース)、コーンシロップ、天然および合成ガム(例えばアカシア、トラガカントもしくはアルギン酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの剤形に用いられる滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、限定はしないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが挙げられる。錠剤は、例えば、粉末混合物を製造し、顆粒化もしくは充填し、滑沢剤および崩壊剤を加え、そして錠剤に圧縮することにより製剤化される。粉末混合物は、適切に粉末化された化合物と、上記の希釈剤もしくは塩基、ならびに適宜、結合剤(例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート(aliginate)、ゼラチン(gelating)、もしくはポリビニルピロリドン)、溶解遅延剤(例えばパラフィン)、吸収促進剤(例えば第四級塩)および/または吸収剤(例えばベントナイト、カオリン、もしくはリン酸水素カルシウム)とを混合することにより製造される。結合剤(例えばシロップ、デンプン糊、アカシア粘液(acadia mucilage)、またはセルロース系物質もしくはポリマー系物質の溶液)で湿らせて、ふるいに押し通すことにより、粉末混合物を顆粒化することができる。顆粒化の代替法として、該粉末混合物を錠剤機に通して、不完全に成型されたスラグを得た後、顆粒に粉砕することができる。該顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱物油の添加により滑らかにして、錠剤成形型への接着を防ぐことができる。次いで、滑らかにした混合物を錠剤へと圧縮する。本発明の化合物はまた、自由流動性不活性担体と合わせて、顆粒化工程もしくは成形工程(slugging step)を経ずに直接、錠剤へと圧縮することができる。シェラックのシールコート(sealing coat)、糖もしくはポリマー材のコーティング、およびワックスの艶出しコーティングから成る、澄明もしくは不透明な保護コーティングを施すことができる。これらのコーティングに染料を加えて、異なる単位用量と区別することができる。
経口液剤(例えば液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤)は、所定の分量が所定の量の化合物を含むように単位用量形態で製造することができる。シロップ剤は、化合物を適切に風味付けされた水溶液に溶解させることにより製造でき、一方、エリキシル剤は無毒のビヒクルを用いることにより製造される。可溶化剤および乳化剤(例えばエトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキソエチレンソルビトールエーテル)、保存剤、香味添加剤(例えばペパーミント油あるいは天然甘味剤、またはサッカリンもしくは他の人工甘味剤など)を加えることもできる。
必要に応じて、経口投与のための単位用量製剤をマイクロカプセル化することができる。該製剤はまた、例えば、ポリマー、ワックスなどの中に粒子状物質をコーティングまたは組み込むことによって、放出を遅延もしくは持続するように製造され得る。
式(I)の化合物、およびその医薬的に許容される塩はまた、リポソームデリバリーシステム(例えば、小型の単層ベシクル、大型の単層ベシクル、および多重層ベシクル)の形態で投与することもできる。リポソームは、様々なリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリンから形成することができる。
式(I)の化合物およびその医薬的に許容される塩はまた、化合物分子が結合した個々の担体としてモノクローナル抗体を用いることによって送達されうる。該化合物はまた、標的化可能な薬剤担体としての可溶性ポリマーと結合させてもよい。そのようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパリトイル(palitoyl)残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを挙げることができる。さらに、該化合物は、薬剤の制御放出を達成するのに有用な生分解性ポリマーの類、例えば、ポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン(polepsilon caprolactone)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびヒドロゲルの架橋もしくは両親媒性ブロック共重合体に結合していてよい。
経皮投与に適した医薬製剤は、長期間、レシピエントの表皮と密接な接触を維持することを目的とした、個別のパッチであってもよい。例えば、Pharm. Res., 3(6):318 (1986)に一般的に記載されるように、該活性成分はイオントフォレーシスによってパッチから送達されうる。
局所投与に適した医薬製剤は、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤、ローション剤、粉末剤、液剤、ペースト剤、ゲル剤、スプレー剤、エアロゾル剤、または油剤として製剤化されうる。
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置において、該製剤は好ましくは、局所用軟膏剤もしくはクリーム剤として塗布される。軟膏剤に製剤化する場合、該活性成分はパラフィン系(paraffinic)または水-混和性のいずれかの軟膏基剤とともに用いられうる。別法として、該活性成分は水中油型クリーム基剤もしくは油中水型基剤(water-in oil base)を用いてクリーム剤に製剤化されうる。
担体が固体である、経鼻投与に適した医薬製剤としては、例えば20〜500ミクロンの粒子サイズを有する粗粉末(course powder)が挙げられ、それは、嗅ぎ薬を摂取する方法、すなわち、鼻に近づけられた粉末剤の容器から鼻腔を介して急速吸入することにより、投与される。鼻腔用スプレーもしくは点鼻薬として投与するための、担体が液体である適切な製剤としては、活性成分の水性または油性液剤が挙げられる。
吸入による投与に適した医薬製剤としては、微粒子粉末もしくは微粒子ミストが挙げられ、それは様々なタイプの定量加圧(metered, dose pressurized)エアロゾル剤、ネブライザー、または吸入器を用いて発生されうる。
非経口投与に適した医薬製剤としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤(bacteriostat)、および製剤を対象のレシピエントの血液と等張にする塩(soute)を含みうる水性および非水性の無菌注射液剤;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含みうる水性および非水性の無菌懸濁剤が挙げられる。該製剤は、単位用量もしくは複数用量(multi-dose)容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルに入っていてよく、使用の直前に無菌の液体担体(例えば注射用の水)の添加のみを必要とする凍結乾燥状態で保存してもよい。即時調製(Extemporaneous)注射液剤および懸濁剤は、無菌粉末剤、顆粒剤、および錠剤から調製されうる。
具体的に上述した成分に加えて、該製剤は、当該製剤のタイプに関して当分野で通常の他の薬剤を含んでもよい(例えば経口投与に適した製剤は香味剤を含んでもよい)ことが理解されるべきである。
該用語「処置」は:(i)疾患、障害、および/または症状に罹りやすいが、まだ罹患していると診断されていない患者において、疾患、障害、または症状の発症を予防すること;(ii)疾患、障害、または症状の抑制、すなわち、その進行を抑止すること;ならびに;(iii)疾患、障害、または症状を軽減すること、すなわち、疾患、障害、および/または症状の退行をもたらすことを言う。
本発明の化合物はまた、シクロスポリン、例えばシクロスポリンAとともに投与することができる。シクロスポリンAは、臨床試験においてHCVに対する活性が示されている(Hepatology, 38:1282 (2003); Biochem. Biophys. Res. Commun., 313:42 (2004); J. Gastroenterol., 38:567 (2003))。
本発明の化合物は、実験用試薬として用いてもよい。化合物は、ウイルス複製アッセイの設計、HCV疾患メカニズムの知識をさらに高めるための動物アッセイ系(animal assay system)および構造生物学研究の検証に対する研究ツールの提供において有益でありうる。さらに、本発明の化合物は、例えば競合阻害により、他の抗ウイルス性化合物の結合部位の確立または決定に有用である。
本発明の化合物はまた、物質のウイルス汚染を処置もしくは予防するのに用いてもよく、それにより、そのような物質(例えば血液、組織、手術器具および手術着、実験器具および実験着、ならびに採血または輸血の器具および材料)と接触する、実験もしくは医療の関係者または患者のウイルス感染の危険性を低下させうる。
本発明は、合成プロセスまたは代謝プロセス(ヒトもしくは動物の体内(in vivo)で生じるもの、またはin vitroで生じるプロセスを含む)により作られる、式(I)を有する化合物を包含することを意図する。
特に以下の実施例を含めた本出願において使用される略語は、当業者には周知である。使用される略語のいくつかは以下の通りである:TFAはトリフルオロ酢酸;「min」、「min.」または「mins」は分;MeCNまたはACNはアセトニトリル;LDAはリチウムジイソプロピルアミド;DMSOはジメチルスルホキシド;h、hrまたはhrsは時間;BocまたはBOCはtert-ブトキシカルボニル;HATUはO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート;RT、Rtまたはrtは保持時間または室温(文脈によって決定される);Meはメチル;DMFはN,N-ジメチルホルムアミド;Pd(Ph3P)4はテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム;MeOHはメタノール;MeODはCD4OD;TEAはトリエチルアミン;Phはフェニル;TBDPSはtert-ブチルジフェニルシリル;Et3NまたはTEAはトリエチルアミン;DMAPはN,N-ジメチルアミノピリジン;EtOAcは酢酸エチル;TBAFはテトラブチルアンモニウムフルオリド;THFはテトラヒドロフラン;DIEA、DIPEAまたはiPr2NEtはジイソプロピルエチルアミン;NCSはN-クロロスクインイミド;NBSはN-ブロモスクシンイミド;DCMはジクロロメタン;SEMは2-(トリメチルシリル)エトキシメチル;DCEは1,2-ジクロロエタン;EDCIは1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;DBUは1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン;Pd(t-Bu3P)2はパラジウム ビス(トリブチルホスフィン);HMDSはヘキサメチルジシラジド;TMSCHN2はトリメチルシリルジアゾメタン;H-D-Ser-OBzlはD-セリン ベンジルエステル;i-PrOHはイソプロパノール;LiHMDSはリチウムヘキサメチルジシラジド;DIBALまたはDIBALHは水素化ジイソブチルアルミニウム;TBDMSはtert-ブチルジメチルシリル;CBzはカルボベンジルオキシ;Bnはベンジル;DEADはアゾジカルボン酸ジエチル;mCPBAはメタ-クロロ過安息香酸;TMSCNはトリメチルシリルシアニド;dpppeは1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン;TMEDAはテトラメチルエチレンジアミン;OAcはアセテート;DMAはN,N-ジメチルアセトアミド;および、dは日。
本開示は特定の実施態様に関連して記載されるが、それはその発明の範囲を制限することを意図するものではない。一方、本開示は、全ての代替形態、改変形態、および同等形態を、特許請求の範囲内に含み得るものとして包含する。従って、特定の実施態様を含む以下の実施例は、本発明の1つの実例を説明し、該実施例は特定の実施態様の例示目的であり、そしてその方法および概念的態様の最も有用で且つ容易に理解される記載であると考えられるものを提供するために提示するものであると解される。
(実施例)
他に記載のない限り、純度評価を島津LCシステムで実施し、保持時間(Rt)決定および低分解能質量分析をWaters MICROMASS(登録商標) ZQ MSシステムと連結した島津LCシステムで実施した。保持時間は装置間でわずかに変化しうることに留意すべきである。
条件1
カラム = PHENOMENEX(登録商標), C18, 3.0 X 50 mm, 10 μm
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%水
条件2
カラム = XTERRA(登録商標), C18, 3.0 x 50 mm, S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.2%H3PO4/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.2%H3PO4/90%メタノール/10%水
条件3
カラム = PHENOMENEX(登録商標), C18, 3.0 X 50 mm, 10 μm
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%水
条件4
カラム = XTERRA(登録商標), C18, 3.0 x 50 mm, S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 10分
停止時間 = 11分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.2%H3PO4/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.2%H3PO4/90%メタノール/10%水
条件5
カラム = PHENOMENEX(登録商標), C18, 3.0 X 50 mm, 10 μm
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 4分
停止時間 = 5分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%水
条件6
カラム = Phenomenex-Luna, C18, 4.6 X 50 mm, S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%水
条件7
カラム = Phenomenex-Luna, C18, 3.0X 50 mm, S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%水
条件9
カラム = Waters Sunfire, C18, 4.6X150 mm, 3.5 μm
開始 %B = 10
最終 %B = 50
グラジエント時間 = 20分
停止時間 = 25分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%CH3CN/95%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/95%CH3CN/5%H2O
条件9a
停止時間 = 35分を除いて、条件9と同じ
条件9a.1
カラム = Waters Sunfire, C18, 4.6X150 mm, 3.5 μm
開始 %B = 30
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 20分
停止時間 = 25分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%CH3CN/95%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/95%CH3CN/5%H2O
条件10
カラム = Waters Xbridge phenyl, C18, 4.6X150 mm, 3 μm
開始 %B = 10
最終 %B = 50
グラジエント時間 = 20分
停止時間 = 25分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%CH3CN/95%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/95%CH3CN/5%H2O
条件10a
停止時間 = 35分を除いて、条件10と同じ
条件10a.1
カラム = Waters Xbridge phenyl, C18, 4.6X150 mm, 3 μm
開始 %B = 40
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 20分
停止時間 = 25分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%CH3CN/95%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/95%CH3CN/5%H2O
条件10b
カラム = Sunfire, C18, 3.0 X 150 mm, 3.5 μm
開始 %B = 10
最終 %B = 40
グラジエント時間 = 15分
停止時間 = 18分
流速 = 1 mL/分
波長 1 = 220 nm
波長 2 = 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%MeCN/95%水
溶媒B = 0.1%TFA/95%MeCN/5%水
条件10c
カラム = Xbridge Phenyl, C18, 3.0 X 150 mm, 3.5 μm
開始 %B = 10
最終 %B = 40
グラジエント時間 = 15分
停止時間 = 18分
流速 = 1 mL/分
波長 1 = 220 nm
波長 2 = 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%MeCN/95%水
溶媒B = 0.1%TFA/95%MeCN/5%水
条件10d
カラム = PHENOMENEX(登録商標)-Luna, C18, 2.0 X 50 mm, 3 μm
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 4分
停止時間 = 5分
流速 = 0.8 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%水
オーブン温度 = 40℃
条件10e (Agilent 1200シリーズLCシステム)
カラム = Xbridge phenyl, C18, 4.6X150 mm, 3.5 μm
溶媒A = バッファー:CH3CN (95:5)
溶媒B = バッファー:CH3CN (5:95)
バッファー = 0.05%TFA/H2O (pH 2.5, 希薄アンモニアで調整)
開始 %B = 10
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 12分
イソクラティック時間 = 3分
停止時間 = 23分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
条件10e.1 (均一性指数評価用、Agilent 1200シリーズLCシステムにて)
カラム = Sunfire C18 ((4.6x150) mm, 3.5 μm)
溶媒A = バッファー:CH3CN (95:5)
溶媒B = バッファー:CH3CN (5:95)
バッファー = 0.05%TFA/H2O (pH 2.5, 希薄アンモニアで調整)
開始 %B = 10
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 12分
イソクラティック時間 = 3分
停止時間 = 23分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
条件10e.2 (均一性指数評価用、Agilent 1200シリーズLCシステムにて)
カラム = Sunfire C18 ((4.6x150) mm, 3.5 μm)
溶媒A = バッファー:CH3CN (95:5)
溶媒B = バッファー:CH3CN (5:95)
バッファー = 0.05%TFA/H2O (pH 2.5, 希薄アンモニアで調整)
開始 %B = 0
最終 %B = 50
グラジエント時間-1 = 15分
最終 %B = 100
グラジエント時間-2 = 3分
イソクラティック時間 = 5分
停止時間 = 28分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
条件10e.3 (均一性指数評価用、Agilent 1200シリーズLCシステムにて)
カラム = Xbridge phenyl ((4.6x150) mm, 3.5 μm)
溶媒A = 10 mM NH4HCO3/H2O (pH 9.5, 希薄アンモニアで調整)
溶媒B = MeOH
開始 %B = 10
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 12分
イソクラティック時間 = 8分
停止時間 = 23分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
条件10e.4 (均一性指数評価用、Agilent 1200シリーズLCシステムにて)
カラム = Xbridge phenyl ((4.6x150) mm, 3.5 μm)
溶媒A = バッファー:CH3CN (95:5)
溶媒B = バッファー:CH3CN (5:95)
バッファー = 0.05%TFA/H2O (pH 2.5, 希薄アンモニアで調整)
開始 %B = 10
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 25分
イソクラティック時間 = 5分
停止時間 = 36分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
条件10e.5 (6140 シングル四重極マススペクトロメーターを連結したAgilent LC-1200シリーズでのLC-MS分析, ESI +ve モード, MS範囲: 100-2000)
カラム = Zorbax SB C18 ((4.6x50) mm, 5 μm)
溶媒A = MeOH(10%)+0.1%TFA/H2O(90%)
溶媒B = MeOH(90%)+0.1%TFA/H2O(10%)
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
条件10e.6 (6140 シングル四重極マススペクトロメーターを連結したAgilent LC-1200シリーズでのLC-MS分析, ESI +ve モード & -ve モード, MS範囲: 100-2000)
カラム = Purospher@star RP-18 ((4.0x55) mm, 3 μm)
溶媒A = ACN(10%)+20 mM NH4OAc/H2O(90%)
溶媒B = ACN(90%)+20 mM NH4OAc/H2O(10%)
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2.0分
イソクラティック時間 = 0.5分
停止時間 = 3分
流速 = 2.5 mL/分
波長 = 220 nm
条件10e.7 (6330 イオントラップマススペクトロメーターを連結したAgilent LC-1200シリーズでのLC-MS分析, ESI +ve モード & -ve モード, MS範囲: 100-2000)
カラム = Ascentis Express C18 (2.1X50 mm, 2.7 μm)
溶媒A = CH3CN(2%)+10 mM NH4COOH/H2O(98%)
溶媒B = CH3CN(98%)+10 mM NH4COOH/H2O(2%)
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 1.5分
イソクラティック時間 = 1.7分
停止時間 = 4分
流速 = 1.0 mL/分
波長 = 220 nm
条件10f (6140 シングル四重極マススペクトロメーターを連結したAgilent LC-1200シリーズ, ESI +ve モード)
カラム = Zorbax SB, C18, 4.6X50 mm, 5 μm
溶媒A = MeOH(10%)+0.1%TFA/H2O(90%)
溶媒B = MeOH(90%)+0.1%TFA/H2O(10%)
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
イソクラティック時間 = 1分
停止時間 = 5分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
条件10g (6140 シングル四重極マススペクトロメーターを連結したAgilent LC-1200シリーズ, ESI +ve モード)
カラム = Ascentis Express, C-8, 2.1X5 mm, 2.7 μm
溶媒A = CH3CN(2%)+10 mM NH4COOH/H2O(98%)
溶媒B = CH3CN(98%)+10 mM NH4COOH/H2O(2%)
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 1.5分
イソクラティック時間 = 1.7分
停止時間 = 4分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 nm
条件10h
カラム = PHENOMENEX(登録商標)-Luna, C18, 4.6 X 30 mm, S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%水
条件11
カラム = PHENOMENEX(登録商標)-Luna, C18, 50X2 mm, 3μm
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 4分
停止時間 = 5分
流速 = 0.8 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 5%メタノール/95%水:10 mM 酢酸アンモニウム
溶媒B = 95%メタノール/5%水:10 mM 酢酸アンモニウム
オーブン温度 = 40℃
条件12 (Waters PDA UV-Vis検出およびWaters SQ MS-ESCIプローブを用いたWaters Acquity HPLC)
カラム = Waters Acquity BEH, C18, 150 X 2.1 mm ID, 1.7 μm (35℃にて)
移動相A = 0.05%TFA/水
移動相B = 0.05%TFA/アセトニトリル
溶媒系: ホールド 10%B: 0-1分; 10-98%B: 1-32分; ホールド 98%B: 32-35分; 98-10%B: 35-35.3分; ホールド 10%B: 35.3-40分
流速 = 0.35 ml/分
UV検出 = 335 nm
(実施例)
実施例OL-1
実施例OL-1, 工程a
4,4'-オキシビス-(安息香酸)ジメチルエステル(1.5 g, 5.24 mmol)を、クロロヨードメタン(3.05 mL, 41.92 mmol)/テトラヒドロフラン(50 mL)溶液に加え、得られた溶液を-78℃まで冷却した。LDA(29 mL, 52 mmol)/テトラヒドロフランの1.8M溶液を滴下し、得られた茶色の懸濁液を-78℃で15分間攪拌した。次いで、氷酢酸/テトラヒドロフラン(10 mL/50 mL)溶液をゆっくりと加え、茶色の混合液を-78℃で10分間攪拌した後、室温にした。該混合液を酢酸エチルおよび食塩水(1:1, 50 mL)に入れ、その後、有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 15%酢酸エチル/ヘキサン)で処理して、OL-1aを淡い茶色の固形物として得た(0.6 g)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 5.17 (s, 4 H), 7.22 (d, J=8.85 Hz, 4 H), 8.06 (d, J=8.85 Hz, 4 H). LC (条件2): 保持時間 = 1.53分, 97%均一性指数; LCMS: (M-H)
+ C
16H
11C
l2O
3として分析;計算値: 321.01; 実測値: 321.30.
実施例OL-1, 工程b
アセトニトリル(20 mL)中のOL-1a(0.6 g, 1.85 mmol)およびジホルミルアミドナトリウム(0.42 g, 4.45 mmol)の混合液を、4時間、還流加熱した。溶媒を減圧下において除去し、残った残渣をエタノール(30 mL)中の5%HCl溶液に再溶解させ、2時間、還流温度まで加熱した。該混合液を氷-水浴で冷却し、得られた沈殿物を濾過し、エタノールおよびエーテルで洗浄し、減圧乾燥させた。集めた淡い茶色の固形物を、さらなる精製は行わずに用いた(0.66 g)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 4.54 (s, 4 H), 7.25 (d, J=8.85 Hz, 4 H), 8.11 (d, J=8.55 Hz, 4 H), 8.52 (br. s, 6 H). LC (条件1): 保持時間 = 1.24分; LRMS: (M+H)
+ C
16H
17N
2O
3として分析;計算値: 285.12; 実測値: 285.19.
実施例OL-1, 工程c
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.13 mL, 6.47 mmol)を、N-Boc-L-プロリン(0.8 g, 3.73 mmol)、HATU(1.48 g, 3.88 mmol)、OL-1b(0.66 g, 1.85 mmol)およびジメチルホルムアミド(15 mL)の不均一な混合液に、15分かけて滴下し、周囲条件で4時間攪拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、得られた残渣を酢酸エチル(30 mL)および水(20 mL)間に分配した。有機層を水(20 mL)および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣からシリカゲルメッシュを調製し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 65-85%酢酸エチル/ヘキサン)で処理して、OL-1cを淡い茶色の固形物として得た(0.7 g)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.39/1.34 (回転異性体, s, 18 H), 1.70 - 1.91 (m, 6 H), 2.00 - 2.25 (m, J=8.55 Hz, 2 H), 3.22 - 3.33 (m, 2 H), 3.32 - 3.47 (m, J=10.68, 10.68 Hz, 2 H), 4.08 - 4.26 (m, 2 H), 4.56 (ddd, J=36.93, 18.16, 5.34 Hz, 4 H), 7.19 (d, J=8.85 Hz, 4 H), 8.06 (d, J=7.93 Hz, 4 H), 8.11 - 8.24 (m, J=5.49 Hz, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.55分; LRMS: (M+H)
+ C
36H
47N
4O
9として分析;計算値: 679.33; 実測値: 679.44.
実施例OL-1, 工程d
キシレン(5 mL)中のOL-1c(0.7 g, 1.025 mmol)および酢酸アンモニウム(0.79 g, 10 mmol)の混合液を、密閉チューブの中で、マイクロ波照射下において140℃で1.2時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、該二相系を振盪させた後で十分な飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて水相のpHをわずかに塩基性にすることにより、該残渣を酢酸エチルと水間に慎重に分配した。層を分離し、水層をさらなる酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせて、食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 15-25%アセトン/ジクロロメタン)で処理し、OL-1d(0.13 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.17/1.48 (回転異性体, s, 18 H), 1.76 - 1.93 (m, 4 H), 1.93 - 2.06 (m, J=10.07 Hz, 2 H), 2.10 - 2.30 (m, 2 H), 3.32 - 3.39 (m, 2 H), 3.45 - 3.62 (m, 2 H), 4.69 - 4.80 (m, 1 H), 4.83 (d, J=7.02 Hz, 1 H), 6.97 (d, J=7.93 Hz, 4 H), 7.00 - 7.22 (m, 1 H), 7.40/7.62 (回転異性体, m, 2 H), 7.73 (d, J=8.55 Hz, 3 H), 11.74/11.81/12.07 (回転異性体, s, 2 H). LC (条件2): 保持時間 = 1.53分, 93%均一性指数; LCMS: (M+H)
+ C
36H
44N
6O
5として分析;計算値: 641.34; 実測値: 641.50.
実施例OL-1, 工程e
30 mLのジクロロメタン中のOL-1d(0.13 g, 0.2 mmol)の溶液に、1 mLの4.0M HCl/ジオキサン溶液を加えた。該反応液を室温で2時間攪拌し、減圧下において濃縮した。得られた残渣を最小量のメタノールに再溶解させ、目的の生成物をエーテルでトリチュレートし、濾過し、減圧乾燥させた。淡い黄褐色の固形物(0.11g)を集め、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.92 - 2.07 (m, 2 H), 2.12 - 2.25 (m, 2 H), 2.37 - 2.47 (m, 4 H), 3.30 - 3.47 (m, 4 H), 4.90 - 5.02 (m, 2 H), 7.15 (d, J=8.55 Hz, 4 H), 7.91 (d, J=8.24 Hz, 4 H), 7.97 (s, 2 H), 9.74 (br. s, 2 H), 10.25 (br. s, 2 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件1): 保持時間 = 1.68分; LRMS: (M+H)
+ C
26H
29N
6Oとして分析;計算値: 441.24; 実測値: 441.30.
実施例OL-1
HATU(52 mg, 0.137 mmol)を、ジメチルホルムアミド(3 mL)中のOL-1e(35 mg, 0.06 mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(58 μL, 0.33 mmol)およびCap-1(22 mg, 0.12 mmol)の混合液に加え、得られた混合液を、周囲条件で(at ambient)3時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を逆相HPLCシステム(水/メタノール/TFA)により精製して、実施例OL-1のTFA塩をオフホワイト色の固形物として得た(32 mg)。 1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 1.82 - 1.93 (m, 2 H), 1.94 - 2.08 (m, 4 H), 2.14 - 2.24 (m, 2 H), 2.29 - 2.40 (m, 4 H), 2.83 (s, 4 H), 2.97 - 3.07 (m, 4 H), 3.97 (t, J=8.24 Hz, 2 H), 4.89 - 5.20 (m, 2 H), 5.34 - 5.73 (m, 2 H), 7.00 - 7.22 (m, 6 H), 7.49 - 7.64 (m, 9 H), 7.70 - 7.89 (m, 5 H), 10.20 (br.s, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.48分; LRMS: (M+H)+ C46H51N8O3として分析;計算値: 763.41; 実測値: 763.56; HRMS: (M+H)+ C46H51N8O3として分析;計算値: 763.4084; 実測値: 763.4109.
実施例OL-2およびOL-3
実施例OL-2およびOL-3を、実施例OL-1についての記載と同じ方法を用いて、Cap-1を各々の酸で置き換えることにより、TFA塩として製造した。
実施例OL-4
実施例OL-4, 工程a
密閉チューブにおいて、3-ブロモ安息香酸メチル(5 g, 23.2 mmol)、4-ヒドロキシ安息香酸メチル(5.3 g, 34.87 mmol)、炭酸セシウム(15.12 g, 46.4 mmol)、ヨウ化銅(I)(0.44 g, 2.32 mmol)およびN,N-ジメチル塩酸塩(0.97 g, 6.96 mmol)を、ジオキサン(100 ml)中で合わせ、得られた混合液を90℃まで15時間加熱した。溶媒を減圧下において除去し、残渣を酢酸エチル/水(1:1, 200 mL)に溶解させた。有機層を、飽和炭酸ナトリウム水溶液、水および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 5%酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、OL-4aを澄明な油状物として得て、それを静置により固化させた(5.8 g)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 3.83 (s, 6 H), 7.10 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 7.43 (dd, J=8.09, 2.59 Hz, 1 H), 7.56 (s, 1 H), 7.61 (t, J=7.93 Hz, 1 H), 7.81 (d, J=7.63 Hz, 1 H), 7.98 (d, J=8.55 Hz, 2 H). LC (条件2): 保持時間 = 1.53分; LCMS: (M+1)
+ C
16H
15O
5として分析;計算値: 287.01; 実測値: 287.23.
実施例OL-4, 工程b
OL-4bを、OL-1aの製造で用いた同じ方法に従って、OL-4aから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 5.14 (s, 2 H), 5.20 (s, 2 H), 7.13 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.43 - 7.49 (m, 1 H), 7.64 (t, J=8.09 Hz, 1 H), 7.66 - 7.68 (m, 1 H), 7.85 (d, J=7.93 Hz, 1 H), 8.02 (d, J=8.85 Hz, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 1.51分; LRMS: (M+H)
+ C
16H
13Cl
2O
3として分析;計算値: 323.02; 実測値: 323.07.
実施例OL-4, 工程c
OL-4cを、実施例OL-1bの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-4bから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm. 4.52 (s, 2 H), 4.56 (s, 2 H), 7.16 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.51 (dd, J=8.24, 2.44 Hz, 1 H), 7.68 (t, J=7.93 Hz, 1 H), 7.71 - 7.75 (m, 1 H), 7.91 (d, J=7.63 Hz, 1 H), 8.07 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 8.60 (s, 6 H). LC (条件2): C
16H
17N
2O
3 (M+H)
+として分析;計算値: 285.12; 実測値: 285.15.
実施例OL-4d
実施例OL-4dを、実施例OL-1cの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-4cから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.38/1.33 (回転異性体, s, 18 H), 1.69 - 1.91 (m, 6 H), 1.95 - 2.19 (m, 2 H), 3.20 - 3.31 (m, 2 H), 3.32 - 3.47 (m, 2 H), 4.08 - 4.23 (m, 2 H), 4.43 - 4.68 (m, 4 H), 7.10 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 7.42 (dd, J=8.09, 1.98 Hz, 1 H), 7.57 - 7.70 (m, 2 H), 7.86 (d, J=7.02 Hz, 1 H), 8.03 (d, J=7.93 Hz, 2 H), 8.08 - 8.24 (m, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.53分; LRMS: C
36H
47N
4O
9 (M+H)
+として分析;計算値: 679.33; 実測値: 679.42.
実施例OL-4e
実施例OL-4eを、実施例OL-1dの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-4dから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.14/1.17/1.38/1.40(回転異性体, s, 18 H), 1.71 - 2.06 (m, 6 H), 2.09 - 2.28 (m, J=25.79, 13.89 Hz, 2 H), 3.31 - 3.40 (m, 2 H), 3.51 (s, 2 H), 4.65 - 4.89 (m, 2 H), 6.80 (t, J=8.39 Hz, 1 H), 6.91 - 7.10 (m, 2 H), 7.28 - 7.55 (m, 5 H), 7.58 - 7.80 (m, 2 H), 11.66 - 12.21 (m, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.98分; LRMS: C
36H
45N
6O
5 (M+H)
+として分析;計算値: 641.34; 実測値: 641.39.
実施例OL-4f
実施例OL-4fを、実施例OL-1eの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-4eから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.94 - 2.06 (m, 2 H), 2.09 - 2.23 (m, 2 H), 2.28 - 2.38 (m, 1 H), 2.37 - 2.47 (m, 3 H), 3.27 - 3.50 (m, 4 H), 4.90 (br. s, 1 H), 4.99 (br. s, 1 H), 7.00 (d, J=7.93 Hz, 1 H), 7.13 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 7.49 (t, J=7.93 Hz, 1 H), 7.62 (s, 1 H), 7.69 (d, J=7.63 Hz, 1 H), 7.92 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 7.99 (s, 2 H), 9.58 (br. s, 1 H), 9.84 (br. s, 1 H), 10.25 (br. d, J=22.28 Hz, 2 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件1): 保持時間 = 1.72分; LRMS: C
26H
29N
6O (M+H)
+として分析;計算値: 441.24; 実測値: 441.29.
実施例OL-4
実施例OL-4を、実施例OL-1の製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-4fから製造した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.83 - 1.92 (m, 4 H), 1.95 - 2.09 (m, 8 H), 2.11 - 2.23 (m, 4 H), 2.75 - 2.88 (m, 2 H), 2.92 (s, 1 H), 2.96 - 3.12 (m, 2 H), 3.97 (t, J=8.39 Hz, 2 H), 5.14 (dd, J=17.70, 7.02 Hz, 2 H), 5.41 (s, 2 H), 6.91 - 7.11 (m, J=49.75 Hz, 2 H), 7.14 (d, J=7.93 Hz, 2 H), 7.44 - 7.68 (m, 12 H), 7.79 (d, J=8.54 Hz, 2 H), 7.84 - 8.02 (m, J=9.16 Hz, 2 H), 10.21 (s, 1 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件1): 保持時間 = 1.78分; LRMS: C46H51N8O3 (M+H)+として分析;計算値: 763.41; 実測値: 763.56. HRMS: C46H51N8O3 (M+H)+として分析;計算値: 763.4084; 実測値: 763.4067.
実施例OL-5およびOL-6
実施例OL-5〜OL-6を、実施例OL-4についての記載された同じ方法に従って、Cap-1を各々の酸で置き換えることにより、TFA塩として製造した。
実施例OL-7
実施例OL-7a
水(40 mL)中の4-(クロロメチル)安息香酸(8.53 g, 50 mmol)および水酸化ナトリウム(10 g, 0.25 mol)の溶液に、水(50 mL)中の4-ヒドロキシ安息香酸(6.9 g, 50 mmol)および水酸化ナトリウム(6 g, 0.15 mol)の溶液を加えた。得られた混合液を15時間、還流温度まで加熱し、その後、室温まで冷却し、それを濾過し、硫酸/水(1:1, 200 mL)溶液で酸性化した。得られた沈殿物を濾過して除き、水で洗浄し、減圧乾燥させた。オフホワイト色の固形物(9.3 g)を、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 5.27 (s, 1 H), 7.10 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.56 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 7.89 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.96 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 12.36 (br. s, 2 H). LC (条件2), 注:分子はLC/MSシステムにおいて十分にイオン化しなかったため、正確な質量は得られなかった。
実施例OL-7b
(ジアゾメチル)トリメチルシラン(15 mL, 30 mmol, 2 M/ヘキサン)を、実施例OL-7a(2.04 g, 7.5 mmol)/メタノール(30 mL)懸濁液に、5℃(氷-水浴)にて滴下した。添加の完了後、冷却浴を取り外し、該混合液を、周囲条件で終夜撹拌した。溶媒を減圧下において除去し、残った残渣を酢酸エチルに溶解させ、水、炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 10%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、実施例OL-7bを白色の固形物として得た(1.5 g)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 3.80 (s, 3 H), 3.85 (s, 3 H), 5.29 (s, 2 H), 7.13 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.59 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 7.91 (d, J=9.16 Hz, 2 H), 7.98 (d, J=8.24 Hz, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.56分; LRMS: C
17H
16O
5 (M+H)
+として分析;計算値: 301.11; 実測値: 301.22.
実施例OL-7c
実施例OL-7cを、実施例OL-1aの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-7bから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 5.09 (s, 2 H), 5.18 (s, 2 H), 5.34 (s, 2 H), 7.15 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.62 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 7.95 (d, J=9.16 Hz, 2 H), 8.00 (d, J=8.55 Hz, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.36分; LRMS: C
17H
15Cl
2O
3 (M+H)
+として分析;計算値: 337.04 実測値: 337.09.
実施例OL-7d
実施例OL-7dを、実施例OL-1bの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-7cから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 4.49 (s, 2 H), 4.57 (s, 2 H), 5.38 (s, 2 H), 7.19 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.66 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 8.00 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 8.05 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 8.45 (s, 6 H). LC (条件1): 保持時間 = 1.26分; LRMS: C
17H
19Nl
2O
3 (M+H)
+として分析;計算値: 299.14 実測値: 299.19.
実施例OL-7e
実施例OL-7eを、実施例OL-1cの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-7dから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.30 - 1.47 (m, 18 H), 1.65 - 1.89 (m, 6 H), 2.01 - 2.20 (m, 2 H), 3.24 - 3.34 (m, 2 H), 3.34 - 3.43 (m, 2 H), 4.09 - 4.25 (m, 2 H), 4.44 - 4.68 (m, 4 H), 5.33 (s, 2 H), 7.13 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.60 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 7.99 (dd, J=20.29, 8.09 Hz, 4 H), 8.04 - 8.22 (m, J=31.74 Hz, 2 H). LC (条件2): 保持時間 = 1.53分, 97%均一性指数; LCMS: C
37H
49N
4O
9 (M+1)
+として分析;計算値: 693.35; 実測値: 693.32.
実施例OL-7f
実施例OL-7fを、実施例OL-1dの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-7eから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.06 - 1.52 (m, 18 H), 1.69 - 2.08 (m, 6 H), 2.08 - 2.30 (m, 2 H), 3.33 - 3.43 (m, 2 H), 3.52 (s, 2 H), 4.75 (s, 1 H), 4.83 (s, 1 H), 5.06 (s, 2 H), 6.92 - 7.10 (m, J=7.63 Hz, 2 H), 7.20 - 7.33 (m, 1 H), 7.40 (d, J=7.63 Hz, 2 H), 7.46 (d, J=8.55 Hz, 1 H), 7.64 (d, J=7.63 Hz, 2 H), 7.75 (d, J=7.93 Hz, 2 H), 11.47 - 12.18 (m, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.94分; LRMS: C
37H
47N
6O
3 (M+H)
+として分析;計算値: 655.36 実測値: 655.39.
実施例OL-7g
実施例OL-7gを、実施例OL-1eの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-7feから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.93 - 2.07 (m, 2 H), 2.13 - 2.26 (m, 2 H), 2.40 - 2.48 (m, 3 H), 3.31 - 3.52 (m, 5 H), 4.91 - 5.09 (m, 2 H), 5.21 (s, 2 H), 7.17 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.57 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 7.87 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 7.93 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 8.03 (d, J=16.79 Hz, 2 H), 9.78 (s, 1 H), 9.95 (s, 1 H), 10.31 (s, 2 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件2): 保持時間 = 0.62分; LCMS: C
27H
31N
6O (M+1)
+として分析;計算値: 455.26; 実測値: 455.34.
実施例OL-7
実施例OL-7を、実施例OL-1の製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-7gから製造した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.90 (d, J=2.44 Hz, 2 H), 2.04 (d, J=3.66 Hz, 4 H), 2.21 (s, 2 H), 2.36 (d, J=1.83 Hz, 2 H), 2.42 - 2.46 (m, 4 H), 2.83 (br. s, 4 H), 2.99 - 3.11 (m, 2 H), 3.98 (d, J=7.02 Hz, 2 H), 5.18 (s, 4 H), 5.42 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 7.08 - 7.28 (m, 3 H), 7.50 - 7.67 (m, 11 H), 7.73 (d, J=7.32 Hz, 2 H), 7.80 (d, J=7.93 Hz, 2 H), 7.85 - 7.98 (m, J=10.38 Hz, 1 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件3): 保持時間 = 2.94分; LRMS: C47H52N8O3 (M+H)+として分析;計算値: 777.42 実測値: 777.51; HRMS: C47H53N8O3 (M+H)+として分析;計算値: 777.4241 実測値: 777.4265.
実施例OL-8
実施例OL-8を、実施例OL-7についての記載と同じ方法に従って、Cap-1を各々の酸で置き換えることにより、TFA塩として製造した。
実施例OL-9
実施例OL-9a
パラジウム炭素(10%, 300 mg)を、ジメチル 4,4'-(エテン-1,2-ジイル)ジベンゾエート(2g, 6.76 mmol)/メタノール(100 mL)溶液に加えた。該懸濁液を、N
2でパージし、1 atmのH
2(バルーン)下に設置し、周囲条件で終夜攪拌した。次いで、該混合液を珪藻土(セライト(登録商標))のプラグによって濾過し、溶媒を減圧下において濃縮した。白色の固形物を集め(1.42 g)、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 2.98 (s, 4 H), 3.90 (s, 6 H), 7.18 (d, J=7.32 Hz, 4 H), 7.93 (d, J=7.32 Hz, 4 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.65分; LRMS: C
18H
19O
4 (M+H)
+として分析;計算値: 299.13 実測値: 299.21.
実施例OL-9b
実施例OL-9bを、実施例OL-1aの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-9aから製造した。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.02 (s, 4 H), 4.67 (s, 4 H), 7.25 (d, J=8.24 Hz, 4 H), 7.86 (d, J=8.24 Hz, 4 H). LC (条件2): 保持時間 = 0.62分; LCMS: C
18H
17Cl
2O
2 (M+1)
+として分析;計算値: 335.06; 実測値: 335.12.
実施例OL-9c
実施例OL-9cを、実施例OL-1bの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-9bから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 3.03 (s, 4 H), 4.51 (s, 4 H), 7.43 (d, J=8.55 Hz, 4 H), 7.92 (d, J=8.24 Hz, 4 H), 8.50 (s, 6 H). LC (条件3): 保持時間 = 1.90分; LRMS: C
18H
21N
2O
2として分析;計算値: (M+H)
+ 297.16 実測値: 297.24.
実施例OL-9d
実施例OL-9dを、実施例OL-1cの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-9cから製造した。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.38 - 1.56 (m, 18 H), 1.83 - 2.00 (m, 4 H), 2.08 - 2.38 (m, 4 H), 3.01 (s, 4 H), 3.32 - 3.65 (m, 4 H), 4.28 (br. s, 1 H), 4.39 (br. s, 1 H), 4.63 - 4.71 (m, 2 H), 4.72 - 4.84 (m, J=4.58 Hz, 2 H), 7.01 (s, 1 H), 7.18 - 7.33 (m, 4 H), 7.47 (s, 1 H), 7.87 (d, J=7.93 Hz, 4 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.56分; LRMS: C
38H
51N
4O
8 (M+H)
+として分析;計算値: 691.37, 実測値: 691.48.
実施例OL-9e
実施例OL-9eを、実施例OL-1dの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-9dから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.15/1.39(回転異性体, s, 18 H), 1.75 - 1.92 (m, 3 H), 1.96 (s, 3 H), 2.09 - 2.27 (m, J=32.04 Hz, 2 H), 2.81 - 2.90 (m, 4 H), 3.31 - 3.40 (m, 2 H), 3.52 (s, 2 H), 4.66 - 4.88 (m, J=35.40 Hz, 2 H), 7.14 (d, J=7.02 Hz, 4 H), 7.21 (s, 1 H), 7.31 - 7.41 (m, 1 H), 7.51 (d, J=6.41 Hz, 1 H), 7.61 (d, J=7.93 Hz, 3 H), 11.62 - 12.08 (m, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.20分; LRMS: C
38H
49N
6O
4 (M+H)
+として分析;計算値: 653.38, 実測値: 653.47.
実施例OL-9f
実施例OL-9fを、実施例OL-1eの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-9eから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.92 - 2.05 (m, 2 H), 2.11 - 2.25 (m, 2 H), 2.40 - 2.47 (m, 4 H), 2.89 - 3.03 (m, 4 H), 3.32 - 3.39 (m, 2 H), 3.40 - 3.49 (m, 2 H), 5.02 (t, J=7.78 Hz, 2 H), 7.32 (d, J=8.24 Hz, 4 H), 7.80 (d, J=8.24 Hz, 4 H), 9.91 (s, 2 H), 10.32 (s, 2 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件5): 保持時間 = 2.52分; LRMS: C
28H
33N
6 (M+H)
+として分析;計算値: 453.28, 実測値: 453.31.
実施例OL-9
実施例OL-9を、実施例OL-1の製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-9fから製造した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.82 - 1.95 (m, 2 H), 1.97 - 2.10 (m, 4 H), 2.15 - 2.27 (m, J=4.58 Hz, 2 H), 2.28 - 2.45 (m, 4 H), 2.72 - 2.88 (m, 4 H), 2.94 (s, 5 H), 2.98 - 3.07 (m, 2 H), 3.97 (t, J=9.77 Hz, 2 H), 5.17 (d, J=6.10 Hz, 2 H), 5.41 (s, 2 H), 7.12 (s, 1 H), 7.38 (d, J=7.32 Hz, 4 H), 7.51 - 7.62 (m, 9 H), 7.69 (d, J=7.93 Hz, 4 H), 7.93 (s, 2 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件5): 保持時間 = 2.87分; LRMS: C48H55N8O2 (M+H)+として分析;計算値: 775.44 実測値: 775.51; HRMS: C48H55N8O2 (M+H)+として分析;計算値: 775.4448 実測値: 775.4454.
実施例OL-10〜OL-13
実施例OL-10〜OL-13を、実施例OL-9についての記載と同じ方法に従って、Cap-1を各々の酸で置き換えることにより、TFA塩として製造した。
実施例OL-14
実施例OL-14a
トリエチルシラン(5.84 mL, 36.55 mmol)を、アセトニトリル(75 mL)中の4-ホルミル安息香酸メチル(5 g, 30.46 mmol)およびビスマストリブロミド(0.273 g, 0.61 mmol)の溶液に滴下し、該不透明な溶液を周囲条件で15分間攪拌した。揮発性物質を減圧下において除去し、残った残渣を酢酸エチルに溶解させた。次いで、有機層を水および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。その後、集めた固形物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 10-20%酢酸エチル/ヘキサン)で処理して、OL-14a(3.05 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.84 (s, 6 H), 4.65 (s, 4 H), 7.51 (d, J=8.24 Hz, 4 H), 7.95 (d, J=8.24 Hz, 4 H). LC (条件2): 保持時間 = 1.68分; LCMS: C
18H
19O
5 (M+H)
+として分析;計算値: 315.12; 実測値: 315.26.
実施例OL-14b
実施例OL-14bを、実施例OL-1aの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-14aから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 4.67 (s, 4 H), 5.19 (s, 4 H), 7.55 (d, J=8.24 Hz, 4 H), 7.98 (d, J=8.24 Hz, 4 H). LC (条件5): 保持時間 = 3.85分; LRMS: C
18H
17Cl
2O
3 (M+H)
+として分析;計算値: 351.05, 実測値: 351.06.
実施例OL-14c
実施例OL-14cを、実施例OL-1bの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-14bから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 4.55 (s, 4 H), 4.69 (s, 4 H), 7.57 (d, J=8.24 Hz, 4 H), 8.02 (d, J=8.55 Hz, 4 H), 8.53 (s, 6 H). LC (条件1): 保持時間 = 1.29分; LRMS: C
18H
21N
2O
3 (M+H)
+として分析;計算値: 313.15, 実測値: 313.21.
実施例OL-14d
実施例OL-14dを、実施例OL-1cの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-14cから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.34/1.40 (回転異性体, s, 18 H), 1.70 - 1.92 (m, 6 H), 1.99 - 2.20 (m, 2 H), 3.24 - 3.33 (m, 2 H), 3.35 - 3.44 (m, 2 H), 4.11 - 4.25 (m, 2 H), 4.50 - 4.65 (m, 4 H), 4.66 (s, 4 H), 7.53 (d, J=8.24 Hz, 4 H), 7.99 (d, J=7.93 Hz, 4 H), 8.09 - 8.23 (m, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.49分; LRMS: C
38H
51N
4O
9 (M+H)
+として分析;計算値: 707.36 実測値: 707.50.
実施例OL-14e
実施例OL-14eを、実施例OL-1dの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-14dから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.14/ 1.39 (回転異性体, s, 18 H), 1.76 - 2.06 (m, 6 H), 2.08 - 2.30 (m, 2 H), 3.31 - 3.41 (m, 2 H), 3.52 (s, 2 H), 4.49 (s, 4 H), 4.70 - 4.78 (m, 1 H), 4.79 - 4.90 (m, 1 H), 7.29/7.35 (回転異性体, d, J=7.93 Hz, 4 H), 7.40 - 7.54 (m, 2 H), 7.71/761 (回転異性体, d, J=7.93 Hz, 4 H), 11.72 - 12.19 (m, 2 H). LC (条件1): 保持時間 = 2.14分; LRMS: C
38H
49N
6O
5 (M+H)
+として分析;計算値: 669.38, 実測値: 669.53.
実施例OL-14f
実施例OL-14fを、実施例OL-1eの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-14eから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.94 - 2.06 (m, 2 H), 2.11 - 2.25 (m, 2 H), 2.38 - 2.48 (m, 4 H), 3.32 - 3.50 (m, 4 H), 4.60 (s, 4 H), 4.92 - 5.06 (m, 2 H), 7.48 (d, J=7.93 Hz, 4 H), 7.89 (d, J=7.93 Hz, 4 H), 8.04 (s, 2 H), 9.78 (s, 2 H), 10.28 (s, 2 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件1): 保持時間 =1.69分; LRMS: C
28H
33N
6O (M+H)
+として分析;計算値: 469.27 実測値: 469.34.
実施例OL-14
実施例OL-14を、実施例OL-1の製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-14fから製造した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.82 - 2.11 (m, 6 H), 2.18 (d, J=6.10 Hz, 2 H), 2.31 - 2.47 (m, 4 H), 2.98 - 3.10 (m, 2 H), 3.92 - 4.07 (m, 2 H), 4.59 (s, 4 H), 5.10 - 5.22 (m, 2 H), 5.42 (s, 2 H), 7.07 - 7.13 (m, 2 H), 7.40 - 7.51 (m, 4 H), 7.54 - 7.67 (m, 10 H), 7.75 (d, J=7.32 Hz, 4 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 該capのMe基についてのシグナルは溶媒ピークの下に入っていた。 LC (条件4): 保持時間 = 1.83分; LRMS: C48H55N8O3 (M+H)+として分析;計算値: 791.44; 実測値: 791.60. HRMS: C48H55N8O3 (M+H)+として分析;計算値: 791.4397; 実測値: 791.4406.
実施例OL-15〜OL-19
実施例OL-15〜OL-19を、実施例OL-14についての記載と同じ方法に従って、Cap-1を各々の酸で置き換えることにより、TFA塩として製造した。
実施例OL-20
実施例OL-20a
水素化ナトリウム(0.76 g, 18.95 mmol, 60重量%)を、4-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(3 g, 18.05 mmol)/ジメチルホルムアミド(25 mL)溶液に、ゆっくりと加えた。得られた濃い青色(dark blue)の溶液を周囲条件で15分間攪拌し、3-(ブロモメチル)安息香酸メチル(3.76g, 16.41 mmol)を一度に加えた。得られた黄色の溶液を、周囲条件で1時間攪拌した後、揮発性物質を減圧下において除去した。残渣を酢酸エチルに溶解させ、水および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 20%酢酸エチル/ヘキサン)で処理して、実施例OL-20aを澄明な油状物として得て、それを静置により固化させた(2.49 g)。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.91 (d, J=1.83 Hz, 6 H), 4.61 (d, J=2.56 Hz, 4 H), 7.39 - 7.49 (m, 3 H), 7.54 - 7.61 (m, 1 H), 7.93 - 8.00 (m, 1 H), 7.99 - 8.07 (m, 3 H). LC (条件1): 保持時間 =2.56分; LRMS: C
18H
19O
5 (M+H)
+として分析;計算値: 315.12 実測値: 315.22.
実施例OL-20b
実施例OL-20bを、実施例OL-1aの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-20aから製造した。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.65 (d, J=4.58 Hz, 4 H), 4.69 (d, J=3.36 Hz, 4 H), 7.47 - 7.54 (m, J=7.63, 7.63 Hz, 3 H), 7.62 (d, J=7.63 Hz, 1 H), 7.89 (d, J=7.93 Hz, 1 H), 7.93 - 8.00 (m, 3 H). LC (条件1): 保持時間 =2.34分; LRMS: C
18H
17Cl
2O
3 (M+H)
+として分析;計算値: 351.05 実測値: 351.12.
実施例OL-20c
実施例OL-20cを、実施例OL-1bの製造で用いた同じ方法に従って、実施例OL-20bから製造した。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 4.57 (d, J=2.93 Hz, 4 H), 4.68 (d, J=5.85 Hz, 4 H), 7.52 - 7.67 (m, J=8.60, 8.60 Hz, 3 H), 7.73 (d, J=7.68 Hz, 1 H), 7.90 - 8.10 (m, 4 H), 8.53 (s, 6 H). LC (条件1): 保持時間 =1.32分; LRMS: C
18H
21N
2O
3 (M+H)
+として分析;計算値: 313.15 実測値: 313.24.
実施例OL-20d
実施例OL-20dを、実施例OL-1cで用いた同じ方法に従って、実施例OL-20cから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.39/1.34 (回転異性体, s, 18 H), 1.69 - 1.95 (m, 6 H), 2.00 - 2.18 (m, J=23.80 Hz, 2 H), 3.23 - 3.33 (m, 2 H), 3.34 - 3.43 (m, 2 H), 4.11 - 4.23 (m, 2 H), 4.50 - 4.63 (m, 4 H), 4.65 (d, J=6.71 Hz, 4 H), 7.48 - 7.56 (m, 3 H), 7.66 (d, J=7.63 Hz, 1 H), 7.89 - 8.02 (m, 4 H), 8.06 - 8.25 (m, 2 H). LC (条件1): 保持時間 =2.53分; LRMS: C
38H
51N
4O
9 (M+H)
+として分析;計算値: 707.36 実測値: 707.44.
実施例OL-20e
実施例OL-20eを、実施例OL-1dで用いた同じ方法に従って、実施例OL-20dから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.14/1.39 (回転異性体, s, 18 H), 1.76 - 2.07 (m, 6 H), 2.08 - 2.29 (m, 2 H), 3.31 - 3.40 (m, 2 H), 3.52 (br. s, 2 H), 4.44 - 4.59 (m, J=8.55 Hz, 4 H), 4.75 (br. s, 1 H), 4.83 (br. s, 1 H), 7.08 - 7.23 (m, 2 H), 7.30 (d, J=7.63 Hz, 2 H), 7.34 - 7.50 (m, 2 H), 7.53 - 7.67 (m, 1 H), 7.68 - 7.79 (m, 3 H), 11.70 - 12.22 (m, 2 H). LC (条件1): 保持時間 =2.19分; LRMS: C
38H
48N
6O
5 (M+H)
+として分析;計算値: 669.39, 実測値: 669.40.
実施例OL-20f
実施例OL-20fを、実施例OL-1eで用いた同じ方法に従って、実施例OL-20eから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D
6) δ ppm 1.94 - 2.08 (m, 2 H), 2.12 - 2.24 (m, 2 H), 2.39 - 2.48 (m, J=5.19 Hz, 4 H), 3.27 - 3.49 (m, 4 H), 4.61 (d, J=4.88 Hz, 4 H), 4.94 - 5.09 (m, J=7.93 Hz, 2 H), 7.38 (d, J=7.32 Hz, 1 H), 7.45 - 7.53 (m, 3 H), 7.83 (d, J=7.63 Hz, 1 H), 7.90 (d, J=7.02 Hz, 3 H), 8.07 (s, 2 H), 9.86 (br. s, 2 H), 10.33 (br. s, 2 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件1): 保持時間 = 1.75分; LRMS: C
28H
32N
6O (M+H)
+として分析;計算値: 469.27, 実測値: 469.23.
実施例OL-20
実施例OL-20を、実施例OL-1で用いた同じ方法に従って、実施例OL-20fから製造した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.84 - 1.95 (m, J=5.19 Hz, 2 H), 1.95 - 2.09 (m, J=8.24 Hz, 4 H), 2.15 - 2.28 (m, 2 H), 3.02 (q, J=7.73 Hz, 2 H), 3.93 - 4.05 (m, 2 H), 4.61 (br. s, 4 H), 5.12 - 5.22 (m, 2 H), 5.42 (br.s, 2 H), 7.12 (br. s, 1 H), 7.39 (s, 1 H), 7.45 - 7.51 (m, J=7.32 Hz, 3 H), 7.53 - 7.64 (m, 9 H), 7.66 - 7.82 (m, 4 H), 7.96 (s, 2 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。該capのMe基についてのシグナルは溶媒ピークの下に入っていた。 LC (条件4): 保持時間 = 1.93分; LRMS: C48H55N8O3 (M+H)+として分析;計算値: 791.44; 実測値: 791.57. HRMS: C48H55N8O3 (M+H)+として分析;計算値: 791.4397; 実測値: 791.4373.
実施例OL-21〜OL-25
実施例OL-21〜OL-25を、実施例OL-20についての記載と同じ方法に従って、Cap-1を各々の酸で置き換えることにより、TFA塩として製造した。
実施例D-1
実施例D-1, 工程a
N,N-ジイソプロピルエチルアミン(18 mL, 103.3 mmol)を、N-Boc-L-プロリン(7.14 g, 33.17 mmol)、HATU(13.32 g, 35.04 mmol)、2-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)エタノンのHCl塩(8.13 g, 32.44 mmol)、およびDMF(105 mL)の不均一な混合液に、15分かけて滴下し、周囲条件で55分間攪拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、得られた残渣を酢酸エチル(300 mL)および水(200 mL)間に分配した。有機層を水(200 mL)および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。シリカゲルメッシュを残渣から調製し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 50-60%酢酸エチル/ヘキサン)で処理して、D-1aを白色の固形物として得た(12.8 g)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.40/1.34 (2つの見かけ上のブロードのs, 9 H), 1.90-1.70 (m, 3 H), 2.18-2.20 (m, 1 H), 3.30-3.23 (m, 1 H), 3.43-3.35 (m, 1 H), 4.22-4.12 (m, 1 H), 4.53 (dd, J=18.1, 5.6, 1 H), 4.61 (dd, J=18.3, 5.7, 1 H), 7.75 (ブロードのd, J=8.6, 2 H), 7.92 (ブロードのd, J=8.0, 2 H), 8.25-8.14 (m, 1H). LC (条件7): 保持時間 = 1.70分; LRMS: (M+Na)
+ C
18H
23BrN
2NaO
4として分析;計算値: 433.07 実測値 433.09.
実施例D-1, 工程b
キシレン(155 mL)中のD-1a(12.8 g, 31.12 mmol)およびNH
4OAc(12.0 g, 155.7 mmol)の混合液を、密閉チューブにおいて、140℃で2時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、二相系を振盪させた後で十分な飽和NaHCO
3溶液を加えて水相のpHをわずかに塩基性にすることにより、該残渣を酢酸エチルと水間に慎重に分配した。層を分離し、水層をさらなる酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせて、食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた物質を、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化して、2クロップのイミダゾール D-1bを、薄黄色で高密度の固形物として得た(重量 5.85 g)。母液を減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 30%酢酸エチル/ヘキサン)で処理して、さらなる2.23 gの実施例D-1bを得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.40/1.15 (見かけ上のブロードのs, 9 H), 2.30-1.75 (m, 4 H), 3.36 (m, 1 H), 3.52 (見かけ上のブロードのs, 1 H), 4.86-4.70 (m, 1 H), 7.72-7.46/7.28 (m, 5 H), 12.17/11.92/11.86 (m, 1 H). LC (条件7): 保持時間 = 1.71分; LRMS: [M+H]
+ C
18H
23BrN
3O
2として分析;計算値: 392.10; 実測値 391.96; HRMS: [M+H]
+ C
18H
23BrN
3O
2として分析;計算値: 392.0974; 実測値 392.0959.
実施例D-1bの2つのサンプルの光学純度を、以下に記載のキラルHPLC条件に従って評価した(合わせたクロップについて、ee > 99%; フラッシュクロマトグラフィーからのサンプルについて、ee = 96.7%):
カラム: Chiralpak AD, 10 um, 4.6 x 50 mm
溶媒: 2% エタノール/ヘプタン (イソクラティック)
流速: 1 mL/分
波長: 220または254 nmのいずれか
相対保持時間: 2.83分 (R), 5.34分 (S).
実施例D-1, 工程c
Pd(Ph
3P)
4(469 mg, 0.41 mmol)を、D-1b(4.01 g, 10.22 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(5.42 g, 21.35 mmol)、酢酸カリウム(2.57 g, 26.21 mmol)および1,4-ジオキサン(80 mL)の混合液を含む圧力管に加えた。該圧力管を窒素でパージし、蓋をし、油浴中において80℃で16.5時間加熱した。該反応混合液を濾過し、該濾液を減圧濃縮した。該粗残渣を、CH
2Cl
2(150 mL)および水性媒体(50 mL 水および10 mL 飽和NaHCO
3溶液)間に慎重に分配した。水層をCH
2Cl
2で抽出し、有機相を合わせて乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた物質をフラッシュクロマトグラフィー(サンプルを、溶出溶媒;20-35%酢酸エチル/CH
2Cl
2とともにロードした)で精製して、ピナコールが混入した実施例D-1cを、オフホワイト色で高密度の固形物として得た;実施例D-1c:ピナコールの相対モル比は約10:1であった(
1H NMR)。高真空に〜2.5日曝露させた後、該サンプルは3.925 gの重量であった。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.45-1.10 (m, 21H), 2.27-1.77 (m, 4H), 3.36 (m, 1H), 3.52 (見かけ上のブロードのs, 1H), 4.86-4.70 (m, 1H), 7.79-7.50/ 7.34-7.27 (m, 5H), 12.22/11.94/11.87 (m, 1H). LC (条件7): 保持時間 = 1.64分; LRMS: [M+H]
+ C
24H
35BN
3O
4として分析;計算値: 440.27; 実測値 440.23.
実施例D-1, 工程d
テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(17.5 mg, 0.015 mmol)を、ジメトキシエタン(2.4 mL)および水(7 mL)中のD-1c(320 mg, 0.85 mmol)、1,4-ジヨードベンゼン(100 mg, 0.30 mmol)および炭酸水素ナトリウム(180 mg, 2.18 mmol)の攪拌した懸濁液に一度で加え、90℃まで2時間加熱した。該反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。濾過物をメタノールに溶解させ、ナイロンシリンジフィルターによって濾過した後、プレパラティブHPLCにより精製して、D-1dを白色の固形物として得た(101.1 mg, 20%収率)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.17 (ブロードのs, 9 H), 1.41 (ブロードのs, 9 H), 1.80 - 2.06 (m, 4 H), 2.13 - 2.32 (m, 4 H), 3.35 - 3.43 (m, 2 H), 3.56 (br. s., 2 H), 4.80 (ブロードのs, 2 H), 7.54 (d, J=10.07 Hz, 2 H), 7.73 (d, J=7.63 Hz, 4 H), 7.79 (s, 4 H), 7.83 (d, J=8.24 Hz, 4 H). LC (条件6): 保持時間 = 2.55分; HRMS: (M+H)
+ C
42H
49N
6O
4として分析;計算値: 701.3815; 実測値: 701.3790.
実施例D-1, 工程e
D-1eを、ジクロロメタンの代わりにメタノール(1 mL)を用いたことを除いて、OL-1eの製造で用いた同じ方法に従って、D-1dから製造した。これにより、D-1eを、黄褐色の固形物として、かつ、塩酸塩として得た(101.5 mg, 96%収率)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.93 - 2.30 (m, 9 H), 2.32 - 2.44 (m, 3 H), 4.69 - 4.86 (m, 2 H), 7.68 - 7.87 (m, 12 H), 7.90 (d, J = 8.24 Hz, 2 H), 9.48 - 9.75 (m, 2 H). LC (条件6): 保持時間 = 1.99分; HRMS: (M+H)
+ C
32H
33N
6として分析;計算値: 501.2767; 実測値: 501.2753.
実施例D-1
実施例D-1(TFA塩)を、実施例OL-1の製造で用いた同じ方法に従って、D-1eから製造した。これにより、実施例D-1を黄褐色の固形物として得た(37.8 mg, 54%収率)。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.05 (d, J=8.55 Hz, 8 H), 3.49 - 3.57 (m, 10 H), 3.94 (ブロードのs, 2 H), 5.52 (d, J=7.63 Hz, 2 H), 7.31 - 7.47 (m, 10 H), 7.72 (d, J=7.02 Hz, 2 H), 7.87 - 8.01 (m, 12 H). LC (条件6): 保持時間 = 2.41分; HRMS: (M+H)+ C52H51N8O6として分析;計算値: 883.3932; 実測値: 883.3947.
実施例D-2
実施例D-2(TFA塩)を、実施例OL-1の製造で用いた同じ方法に従って、ピロリジン D-1eから製造した。これにより、実施例D-2を薄黄色の固形物として得た(15.4 mg, 38%収率)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 2.50-1.70 (m, 14 H), 2.98-2.62 (m, 6 H), 4.05-2.98 (m, 4 H), 5.79-5.12 (m, 4 H), 8.20-7.10 (m, 24 H), 10.25 (ブロードのs, 2 H). 注: イミダゾール NHのシグナルはブロードすぎて化学シフトの帰属ができなかった。 LC (条件6): 保持時間 = 2.08分; HRMS: (M+H)
+ C
52H
55N
8O
2として分析;計算値: 823.4448; 実測値: 823.4467.
実施例D-3
実施例D-3, 工程a
臭素(683 μL, 13.33 mmol)/酢酸(7 mL)溶液を、酢酸(120 mL)中の6-ブロモ-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン(J & W PharmLab, LLCから購入)(3.00 g, 13.33 mmol)および48%臭化水素(20 μL, 13.33 mmol)の冷たい(10℃)溶液に滴下した。添加の完了後、該混合液を室温まで昇温させ、室温で1時間攪拌し、その後、ジクロロメタンで希釈し、水(3x)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。D-3a(4.19 g, 97%収率)を無色の油状物として単離し、それを高真空下において静置により白色の固形物まで固化させた。この物質を、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.85 (1 H, d, J=8.5 Hz), 7.71 (1 H, s), 7.62 (1 H, dd, J=8.5, 1.8 Hz), 5.06 (1 H, dd, J=6.1, 3.7 Hz), 2.93 - 3.15 (2 H, m), 2.55 - 2.64 (1 H, m), 2.32 - 2.42 (1 H, m). 保持時間 = 2.67分 (条件6); LC/MS: [M+H]
+ C
10H
9 79Br
2Oとして分析;計算値: 304.90; 実測値: 304.91.
実施例D-3b1およびD-3b2(工程b)
D-3b1およびD-3b2を、実施例M3, 工程gの製造で用いた同じ方法に従って、D-3aおよび適切なBoc-保護プロリンから製造した。
実施例D-3c1およびD-3c2(工程c)
D-3c1およびD-3c2を、実施例M3, 工程hの製造で用いた同じ方法に従って、各々、D-3b1およびD-3b2から製造した。
実施例D-3d1(工程d)
室温にて、マイクロ波容器において、エチニルトリメチルシラン(0.59 mL, 4.25 mmol)を、乾燥DMF(1.4 mL)中のD-1b(1.5 g, 3.82 mmol)、トリフェニルホスフィン(0.20 g, 0.77 mmol)、ジエチルアミン(4.25 mL, 40.70 mmol)、ヨウ化銅(I)(40 mg, 0.21 mmol)およびトランス-ジクロロ(ビス-トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(149 mg, 0.21 mmol)の溶液に加えた。該容器を、蓋をして、25分間120℃にて照射した。2つの同一の1.5 gの反応を相前後して行った。該反応混合液を、エーテルおよび酢酸エチルで希釈し、合わせて、0.1N HClとともに振盪させた。20分間静置した後、該懸濁液を、吸引濾過し、該パッドをエーテルおよび酢酸エチルで洗浄した。次いで、有機相を分離し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物(4.2 g)を茶色がかった赤色の泡状物質として単離し、それをジクロロメタンに溶解させ、Thompson 110 g シリカゲルカラムにそのまま加えた。残渣を、20%酢酸エチル/ジクロロメタン〜100%酢酸エチルを用いてグラジエント溶出して、該溶離剤をエバポレートした後、D-3d1(2.8 g, 40%収率)を黄色の固形物として得て、それをそのまま次に用いた。 保持時間 = 2.37分 (条件3); LC/MS: C
23H
32N
3O
2Si [M+H]
+として分析;計算値: 410.23; 実測値: 410.12.
D-3d2〜D-3d4を、D-3d1について記載された方法に従って製造した。
実施例D-3e1(工程e)
炭酸カリウム(91 mg, 0.66 mmol)を、D-3d1(2.7 g, 6.6 mmol)/MeOH(60 mL)の撹拌した溶液に、室温にて、一度に加えた。該混合液を、1時間攪拌した後、減圧濃縮して減少させた。残渣をジクロロメタンに溶解させ、130 g Thompson シリカゲルカラムにそのまま加えた。15%酢酸エチル/ヘキサン〜100%酢酸エチルを用いて、残渣をグラジエント溶出して、溶離剤をエバポレートした後、D-3e1(2.04 g, 87%収率)を黄色の泡状物質として得た。次いで、少量の(約20 mg)の生成物をプレパラティブHPLCで処理して、D-3e1のより純粋なサンプルをオフホワイト色の固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, MeOD, イミダゾール N-H 欠測) δ ppm 7.68 (2 H, d, J=7.9 Hz), 7.46 (2 H, d, J=8.2 Hz), 7.34 - 7.40 (1 H, m), 4.89 (1 H, m), 3.64 - 3.73 (1 H, m), 3.49 (1 H, m), 3.49 (1 H, s), 3.31 - 3.34 (1 H, m), 2.25 - 2.44 (1 H, m), 1.99 - 2.11 (3 H, m), 1.25および1.47 (9 H, 2s). 保持時間 = 1.63分 (条件3), LC/MS: C
20H
24N
3O
2 (M+H)
+として分析;計算値: 338.19; 実測値: 338.12.
D-3e2〜D-3e5を、アルキンD-3e1について記載された方法に従って、製造した。
実施例D-3f1 (工程f)
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(83 mg, 0.072 mmol)を、攪拌した、無水DMF(6 mL)中の実施例D-3c1(300 mg, 0.717 mmol)、D-3e1(315 mg, 0.932 mmol)、トリエチルアミン(0.40 mL, 2.87 mmol)およびヨウ化銅(I)(13.7 mg, 0.072 mmol)のアルゴン脱気した混合液に、室温にて、厚壁のスクリュートップバイアル中において、一度に加えた。該混合液を、室温で16時間および40℃にて16時間攪拌し、32時間後にLCMSによる判定で反応が完了していなかったため、その後さらなるCuI(10 mg)、TEA(0.4 mL)およびPd(PPh
3)
4触媒(40 mg)を加えた。該混合液をさらに60℃で10時間攪拌した後、室温まで冷却し、酢酸エチル、THFおよび水で希釈し、吸引濾過した。該濾液の有機相を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗浄し、その後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、エバポレートした。残渣をジクロロメタンに溶解させ、Thompson 80 g シリカゲルカラムにそのまま加えた。30%酢酸エチル/ヘキサン〜100%酢酸エチルに続いて0%メタノール/酢酸エチル〜20%メタノール/酢酸エチルで残渣をグラジエント溶出し、溶離剤をエバポレートした後、D-3f1(366.7 mg, 68%収率)をゴールデンブラウン(golden brown)色の泡状物質として得た。次いで、少量の(約20 mg)の生成物をプレパラティブHPLCで処理して、実施例D-3f1のより純粋なサンプルを黄褐色の固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, MeOD, イミダゾール N-H 欠測) δ ppm 7.73 (2 H, d, J=8.2 Hz), 7.47 - 7.57 (4 H, m), 7.41 (2 H, ブロードのs), 4.96 - 5.09 (1 H, m), 4.89 - 4.96 (1 H, m), 3.69 (2 H, ブロードのs), 3.54 (2 H, ブロードのs), 3.04 - 3.13 (2 H, m), 2.83 - 2.94 (2 H, m), 2.30 - 2.50 (2 H, m), 1.94 - 2.17 (6 H, m), 1.27 - 1.49 (18 H, 2s). 保持時間 = 2.06分 (条件3); LC/MS: C
40H
47N
6O
4 (M+H)
+として分析;計算値: 675.37; 実測値: 675.26.
D-3f2〜D-3f4を、D-3f1について記載された方法に従って製造した。
実施例D-3g1(工程g)
活性二酸化マンガン(2.0 g, 23.12 mmol)を、D-3f1(260 mg, 0.39 mmol)/乾燥ジクロロメタン(5 mL)の攪拌した溶液に一度に加えた。該懸濁液を室温で6時間攪拌した後、さらなる活性二酸化マンガン(1.0 g)を加えた。該懸濁液を室温でさらに14時間攪拌した後、MeOHとともにセライトのパッドを通して吸引濾過し、該パッドをさらなるMeOHで数回洗浄した。次いで、該濾液を減圧濃縮し、D-3g1(225.1 mg, 82%収率)を黄色の固形物として得た。その後、少量(約20 mg)の生成物をプレパラティブHPLCで処理して、D-3g1のより純粋なサンプルを薄い黄褐色の固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, MeOD, イミダゾール N-H 欠測) δ ppm 8.43 (1 H, d, J=8.5 Hz), 8.19 (1 H, ブロードのs), 7.68 - 7.78 (5 H, m), 7.62 (2 H, d, J=8.2 Hz), 7.54 (1 H, s), 4.90 - 5.27 (2 H, m), 3.76 - 3.85 (1 H, m), 3.66 - 3.74 (1 H, m), 3.51 - 3.66 (2 H, m), 2.35 - 2.60 (2 H, m), 1.94 - 2.21 (6 H, m), 1.49 (6 H, ブロードのs), 1.27 (6 H, ブロードのs), 1.14 (6 H, ブロードのs). 保持時間 = 2.12分 (条件3); LC/MS: C
40H
45N
6O
4 (M+H)
+として分析;計算値: 673.35; 実測値: 673.30.
D-3g2を、D-3g1について記載された方法に従って製造した。
実施例D-3h1(工程h)
D-3h1〜D-3h6を、ジクロロメタンの代わりにメタノール(1 mL)を用いたことを除いて、OL-1eの製造で用いた同じ方法に従って、各々、D-3f1、D-3g1、D-3f2、D-3f3、D-3g2およびD-3f4から製造した。これにより、D-3h1〜D-3h6を、溶媒を減圧濃縮した後で塩酸塩(もしくは、さらにプレパラティブHPLCで精製した場合はTFA塩)として得た。
実施例D-3〜D-11(最終工程)
実施例D-3〜D-11を、実施例OL-1の製造で用いた同じ方法に従って、D-3h1〜D-3h6および適切な酸から製造した。これにより、HPLC精製の後、実施例D-3〜D-11をTFA塩として得た。
実施例M1
実施例M1, 工程a
Pd(Ph
3P)
4(0.078 g, 0.067 mmol)を、圧力管中において、(S)-tert-ブチル 2-(5-(4-ブロモフェニル)-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(D-1b)(0.675g, 1.721 mmol)および1,2-ビス(トリメチルスタンニル)エチン(0.3134 g, 0.891 mmol)のDMF(5 mL)溶液に加え、該混合液を窒素で1分間フラッシュした後、90℃で15時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をそのまま、BIOTAGE(登録商標)精製(110 g; EtOAc)で処理して、アルキン M1aを黄色かがったオレンジ色の泡状物質(未同定の不純物および残留溶媒を含む)として得た(430 mg)。
1H NMR (DMSO, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): 12.23/11.98/11.91 (3つのブロードのs, 2H), 7.80-7.35 (m, 10H), 4.84-4.76 (m, 2H), 3.54 (m, 2H), 3.39-3.33 (m, 2H), 2.28-1.78 (m, 8H), 1.40 (ブロードのs, 7.54H), 1.16 (ブロードのs, 10.46H). LC/MS: [M+H]
+ C
38H
45N
6O
4として分析;計算値: 649.35; 実測値 649.27.
実施例M1, 工程b
HCl/ジオキサン(4N; 8 mL, 32.0 mmol)、CH
2Cl
2(1 mL)およびMeOH(1.0 mL)を、ビス-カルバメート M1a(0.427 g, 0.658 mmol)に加え、不均一な混合液を5時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を高真空に曝露して、M1b(.4HCl)をオフホワイト色の固形物として得て(452 mg)、それをそのまま次の工程に用いた。
1H NMR分析により、該サンプルは残留ジオキサン(〜1 mol当量)を含みうることが示された。
1H NMR (DMSO, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): 10.29 (ブロードのs, 2H), 9.73 (ブロードのs, 2H), 8.11 (s, 2H), 7.96 (d, J = 8.3, 4H), 7.67 (d, J = 8.6, 4H), 4.97 (ブロードのm, 2H), 3.47-3.31 (m, 4H), 2.50-2.36 (溶媒シグナルと部分的に重複した‘m’, 4H), 2.23-2.14 (m, 2H), 2.07-1.95 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
28H
29N
6として分析;計算値: 449.25; 実測値 49.23.
実施例M1
HATU(0.069 g, 0.181 mmol)を、ピロリジン(pyrrolodine) M1b/4HCl(70.5 mg, 0.103 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(36.3 mg, 0.207 mmol)およびDIEA(0.1 mL, 0.573 mmol)のDMF溶液に加え、室温で70分間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOHに溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA)で処理して、実施例M1のTFA塩をオフホワイト色の泡状物質として得た(68.9 mg)。 LC (条件9および10): >95%均一性指数. LC/MS (条件3): 保持時間 = 1.78分. 1H NMR (DMSO, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): 8.10 (ブロードのs, 2H), 7.88-7.83 (m, 4H), 7.71 (d, J = 8.3, 3.91H), 7.34 (d, J = 8.5, 2H; NHCO2), 6.92 (見かけ上のブロードのs, 0.09H), 5.52 (ブロードのm, 0.17H), 5.12 (見かけ上のt, 1.93H), 4.11 (見かけ上のt, 2H), 3.89-3.77 (m, 4H), 3.54 (s, 5.52H), 3.33 (s, 0.48H), 2.41-2.33 (m, 2H), 2.21-1.93 (m, 8H), 0.89 (見かけ上のt, 0.91H), 0.83/0.79 (2つの重複するd, J = 6.8/6.8, 11.09 H). LC/MS: [M+H]+ C42H51N8O6として分析;計算値: 763.39; 実測値 763.33.
実施例M2〜M2.1
実施例M2〜M2.1を、実施例M1の製造について記載された方法に従って、以下の表に記載の改変された精製プロトコールを用いて、ピロリジン M1bおよび適切な酸からTFA塩として製造した。
実施例M3
実施例M3, 工程a
(S)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-2-オン(10 g, 87 mmol)/CH
2Cl
2(50 mL)溶液に、tert-ブチルクロロジフェニルシラン(25.6 g, 93 mmol)、Et
3N(12.1 mL, 87 mmol)およびDMAP(1.06 g, 8.7 mmol)を加えた。該混合液を、出発ピロリジノンが完全に消費されるまで室温で攪拌した後、CH
2Cl
2(50 mL)で希釈し、水(50 mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧エバポレートし、該粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 30〜100%のEtOAc/ヘキサン)で処理して、エーテル M3aを無色の油状物として得た(22.7 g, 74%収率)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm) 7.69 (ブロードのs, 1H), 7.64-7.61 (m, 4H), 7.50-7.42 (m, 6H), 3.67-3.62 (m, 1H), 3.58-3.51 (m, 2H), 2.24-2.04 (m, 3H), 1.87-1.81 (m, 1H), 1.00 (s, 9H). LC/MS (M+H)
+ = 354.58.
実施例M3, 工程b
二炭酸ジ-tert-ブチル(38.5 g, 177 mmol)を固体として、シリルエーテル M3a(31.2 g, 88.3 mmol)、Et
3N(8.93 g, 88 mmol)、およびDMAP(1.08 g, 8.83 mmol)のCH
2Cl
2(200 mL)溶液に、10分かけて少しずつ加え、24℃で18時間攪拌した。ほとんどの揮発性物質を減圧除去し、該粗物質を20%EtOAc/ヘキサンに溶解させ、1.3 Lのシリカゲルを含む2 Lの漏斗にアプライし、次いで、3 Lの20%EtOAc/ヘキサンおよび2 Lの50%EtOAcで溶出した。ロータリーエバポレーターにおいて目的の画分を濃縮した後、固形物の白色のスラリーが形成され、それを濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧乾燥させて、カルバメート M3bを白色の固形物として得た(32.65 g, 82%収率)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm) 7.61-7.59 (m, 2H), 7.56-7.54 (m, 2H), 7.50-7.38 (m, 6H), 4.18 (m, 1H), 3.90 (dd, J = 10.4, 3.6, 1H), 3.68 (dd, J = 10.4, 2.1, 1H), 2.68-2.58 (m, 1H), 2.40-2.33 (m, 1H), 2.22-2.12 (m, 1H), 2.01-1.96 (m, 1H), 1.35 (s, 9H), 0.97 (s, 9H). LC/MS (M-Boc+H)
+ = 354.58.
実施例M3, 工程c
温度計および窒素注入口を備えた3つ口フラスコを、カルバメート M3b(10.05 g, 22.16 mmol)およびトルエン(36 mL)で充填し、-55℃の冷却浴に入れた。該混合液の内部温度が-50℃に達した後、水素化トリエチルホウ素リチウム(23 mLの1.0 M/THF, 23.00 mmol)を30分かけて滴下し、該混合液を、内部温度を-50℃〜-45℃に維持しながら35分間攪拌した。ヒューニッヒ塩基(16.5 mL, 94 mmol)を10分かけて滴下した。次いで、DMAP(34 mg, 0.278 mmol)を一度で加え、続いて、内部温度を-50℃〜-45℃に維持しながら、トリフルオロ酢酸無水物(3.6 mL, 25.5 mmol)を15分かけて加えた。該浴を10分後に取り外し、該反応混合液を、周囲温度まで上昇させながら、14時間攪拌した。それをトルエン(15 mL)で希釈し、氷-水浴で冷却し、水(55 mL)で5分かけてゆっくりと処理した。相を分離し、有機層を水(50 mL, 2x)で洗浄し、減圧濃縮した。該粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 5%EtOAc/ヘキサン)により精製して、ジヒドロピロール M3cを無色の粘稠性の油状物として得た(7.947 g, 82%収率)。 LC/MS (条件7): 保持時間 = 2.41分.
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm) 7.62-7.58 (m, 4H), 7.49-7.40 (m, 6H), 6.47 (ブロードのs, 1H), 5.07/5.01 (overlapping br d, 1H), 4.18 (ブロードのs, 1H), 3.89 (ブロードのs, 0.49H), 3.69 (ブロードのs, 1.51H), 2.90-2.58 (ブロードのm, 2H), 1.40/1.26 (重複するブロードのs, 9H), 0.98 (s, 9H). LC/MS: [M+Na]
+ = 460.19.
実施例M3, 工程d
ジエチル亜鉛(19 mLの〜1.1 M/トルエン, 20.9 mmol)を、冷却した(-30℃)ジヒドロピロール M3c(3.94 g, 9.0 mmol)のトルエン(27 mL)溶液に15分かけて滴下した。クロロヨードメタン(銅により安定化; 3.0 mL, 41.2 mmol)を10分かけて滴下し、該浴温度を-25℃で1時間および-25℃〜-21℃で18.5時間維持しながら、攪拌した。該反応混合液を、開放し、50%飽和NaHCO
3溶液(40 mL)をゆっくりと添加することによりクエンチした後、冷却浴から取り出し、周囲温度で20分間撹拌した。それを濾紙により濾過し、白色のケーキを50 mLのトルエンで洗浄した。該濾液の有機相を分離し、水(40 mL, 2x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、減圧濃縮した。該粗物質を、BIOTAGE(登録商標)システム(350 g シリカゲル; サンプルを、7%EtOAc/ヘキサンとともにロードし; 7-20%EtOAc/ヘキサンで溶出した)を用いて精製し、メタノピロリジン M3d-1およびM3d-2の混合物を無色の粘稠性の油状物として得た(3.69 g, 90.7%)。[注: 正確なシス/トランス-異性体比は、この段階では決定しなかった]. LC/MS (条件7): 保持時間 = 2.39分
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm) 7.62-7.60 (m, 4H), 7.49-7.40 (m, 6H), 3.77/3.67 (重複するブロードのs, 3H), 3.11-3.07 (m, 1H), 2.23 (見かけ上のブロードのs, 1H), 2.05-2.00 (m, 1H), 1.56-1.50 (m, 1H), 1.33 (非常にブロードのs, 9H), 1.00 (s, 9H), 0.80 (m, 1H), 0.30 (m, 1H). LC/MS: [M+Na]
+ = 474.14.
実施例M3, 工程e
TBAF(7.27 mLの1.0 M/THF, 7.27 mmol)を、シリルエーテル M3d-1/-2(3.13 g, 6.93 mmol)のTHF(30 mL)溶液に5分かけて滴下し、該混合液を周囲温度で4.75時間攪拌した。飽和NH
4Cl溶液(5 mL)を加えた後、ほとんどの揮発性物質を減圧除去し、残渣をCH
2Cl
2(70 mL)および50%飽和NH
4Cl溶液(30 mL)間に分配した。水相をCH
2Cl
2(30 mL)で抽出し、有機相を合わせて乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した後、高真空に終夜曝露させた。該粗物質を、BIOTAGE(登録商標)(シリカゲル; 40-50%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製して、アルコール M3e-1およびM3e-2の混合物(微量の低いRfスポットが混入)を無色の油状物として得た(1.39 g, 〜94%収率)。[注: 正確なシス/トランス異性体比はこの段階では決定しなかった。]
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm) 4.70 (t, J = 5.7, 1H), 3.62-3.56 (m, 1H), 3.49-3.44 (m, 1H), 3.33-3.27 (m, 1H), 3.08-3.04 (m, 1H), 2.07 (ブロードのm, 1H), 1.93-1.87 (m, 1H), 1.51-1.44 (m, 1H), 1.40 (s, 9H), 0.76-0.71 (m, 1H), 0.26 (m, 1H). LC/MS (M+Na)
+ = 236.20.
実施例M3, 工程f
NaIO
4(6.46 g, 30.2 mmol)/H
2O(31 mL)の半溶液を、CH
3CN(20 mL)およびCCl
4(20 mL)中のアルコール M3e-1/-2(2.15 g, 10.08 mmol)の溶液に加えた。すぐにRuCl
3(0.044 g, 0.212 mmol)を加え、該不均一な反応混合液を75分間激しく攪拌した。該反応混合液をH
2O(60 mL)で希釈し、CH
2Cl
2(50 mL, 3x)で抽出した。有機相を合わせて、1 mL MeOHで処理し、約5分間静置し、次いで珪藻土(セライト(登録商標))のパッドを通して濾過した。セライト(登録商標)をCH
2Cl
2(50 mL)で洗浄し、該濾液を減圧濃縮して、薄いチャコール色の固形物を得た。この粗物質の
1H-NMR分析により、トランス酸 M3f-1:シス酸 M3f-2:推定副生成物, tert-ブチル 3-オキソ-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレートのモル比が1.00:0.04:0.18であることが示された。該粗物質を、EtOAc(〜10 mL)中に加熱して溶解させ、シーディングして周囲温度で静置した。冷却段階に入って約15分で、急速な結晶の形成が認められた。約1時間後、ヘキサン(〜6 mL)を加え、該混合液を終夜、冷蔵した(さらなる物質の析出は見られなかった)。該混合液を濾過し、氷/水-冷却したヘキサン/EtOAc(2:1比; 20 mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させ、酸 M3f-1の第1クロップを得た(オフホワイト色の結晶状物, 1.222 g)。母液を減圧濃縮して、残渣を〜3 mLのEtOAcに加熱して溶解させ、周囲温度で1時間静置し、次いで3 mL ヘキサンを加え、冷蔵庫で〜15時間保存した。酸 M3f-1の第2クロップを同様に得た(灰色の結晶状物, 0.133 g)(収率は、合わせて59%)。酸 M3f-1:以下のHPLC条件下において、保持時間 = 1.48分: 3分かけて100%A:0%B〜0%A:100%B(A=0.1%TFA/1:9 MeOH/H
2O;B = 0.1%TFA/9:1 MeOH/H
2O)の溶媒グラジエント ; 220 nmにて検出; PHENOMENEX(登録商標)-Luna 3.0X50 mm S10 カラム。第1クロップの融点(分解) = 147.5-149.5℃.
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm) 12.46 (s, 1H), 3.88 (見かけ上のブロードのs, 1H), 3.27 (見かけ上のブロードのs, 1H; 水シグナルと重複), 2.28 (ブロードのm, 1H), 2.07 (見かけ上のブロードのs, 1H), 1.56 (見かけ上のs, 1H), 1.40/1.34 (2つの重複したs, 9H), 0.71 (m, 1H), 0.45 (m, 1H).
13C-NMR (100.6 MHz, DMSO-d
6, δ = 39.21 ppm) 172.96, 172.60, 154.45, 153.68, 78.74, 59.88, 59.58, 36.91, 31.97, 31.17, 27.77, 27.52, 14.86, 14.53, 13.69. LC/MS [M+Na]
+ = 250.22. C
11H
17NO
4として分析;計算値: C, 58.13; H, 7.54; N, 6.16. 実測値(第1クロップについて): C, 58.24; H, 7.84; N, 6.07. 旋光度 (10 mg/mL CHCl
3中): [α]
D = 第1および第2クロップ、各々について-216および-212。
実施例M3, 工程g
DIEA(1.3 mL, 7.44 mmol)を、CH
3CN(30 mL)中の酸 M3f-1(1.697 g, 7.47 mmol)および2-ブロモ-1-(4-ブロモフェニル)エタノン(2.01 g, 7.23 mmol)の半-不均一な混合液に2分かけて滴下し、室温で8時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をCH
2Cl
2(100 mL)に溶解させ、水(30 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、減圧濃縮して、ケトエステル M3gをオフホワイト色の粘稠性の半-泡状の油状物として得た(3.076 g).
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm): 7.92 (d, J = 8.3, 2H), 7.78 (d, J = 8.5, 2H), 5.61-5.42 (m, 2H), 4.16 (m, 1H), 3.34 (水シグナルと部分的に重複した‘m’, 1H), 2.40 (m, 2H), 1.63 (m, 1H), 1.41/1.35 (2つの重複した‘s’, 9H), 0.74 (m, 1H), 0.53 (m, 1H). LC/MS: [M+Na]
+ C
19H
22 79BrNNaO
5として分析;計算値: 446.06; 実測値 446.06.
実施例M3, 工程h
350 mlの圧力管を、ケト-エステル M3g(3.07g, 7.24 mmol)、酢酸アンモニウム(5.48 g, 71.1 mmol)およびキシレン(70 mL)で充填し、蓋をし、油浴(140℃)で4.5時間加熱した。該反応混合液を室温まで冷却し、揮発性成分を減圧除去した。CH
2Cl
2(100 mL)および50%飽和NaHCO
3溶液(30 mL)を残渣に加え、気体の発生が止まるまで激しく撹拌し、相を分離した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、減圧濃縮し、BIOTAGE(登録商標)(240 g シリカゲル; サンプルをCH
2Cl
2とともにロードした; 40-80%EtOAc/ヘキサン)で精製して、イミダゾール M3hを濃い黄色の泡状物質として得た(2.40 g)。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm): 12.21 (s, 0.11H), 1.93 (s, 0.89H), 7.69 (d, J = 8.8, 1.8H), 7.62-7.55 (m, 0.4H), 7.53 (ブロードのd, J = 2, 0.87H), 7.49 (d, J = 8.5, 1.8H), 7.29 (ブロードのd, J = 1.6, 0.13H), 4.59 (m, 1H), 3.41 (m, 1H), 2.37-2.17 (ブロードのm, 2H), 1.62 (m, 1H), 1.21 (非常にブロードの‘s’, 9H), 0.75 (m, 1H), 0.54 (m, 1H). LC/MS: [M+H]
+ C
19H
23 81BrN
3O
2として分析;計算値: 406.10; 実測値, 406.14.
実施例M3, 工程i
ピロリジン M3i(4HCl)を、ブロミド D-1bからピロリジン M1b(.4HCl)の合成について記載された方法に従って、ブロミド M3hから製造した。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm): 10.51 (見かけ上のブロードのs, 4H), 8.08 (s, 2H), 7.92 (d, J= 7.8, 4H), 7.66 (d, J = 8.5, 4H), 4.78 (m, 2H), 3.42 (m, 2H), 2.65 (m, 2H), 〜2.53 (溶媒シグナルと部分的に重複した‘m’, 2H), 1.94 (m, 2H), 1.10 (m, 2H), 0.86 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
30H
29N
6として分析;計算値: 473.25; 実測値 473.21.
実施例M3(および実施例M4-M7)
実施例M3、ならびに以下の表に明記したそのアナログ 実施例M4-M7を、実施例M1の合成について記載された方法を用いることによって、ピロリジン M3i(.4HCl)および適切な酸からTFA塩として製造した。実施例M7の場合、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸の等モル混合物をカップリング工程に用い、得られた生成物の統計的な混合物を、実施例M1に記載のHPLC技法により分離した。 実施例M3: LC (条件9および10): >95%均一性指数. LC/MS (条件3): 保持時間 = 1.89分. LC/MS: [M+H]
+ C
44H
51N
8O
6として分析;計算値: 787.39; 実測値 787.40.
実施例M8-M9
NCS(0.0195 g, 0.143 mmol)を、遊離塩基形態の実施例M3(標準的なMCX遊離塩基化プロトコールを介してTFA塩から得た; 0.109 g, 0.139 mmol)のDMF(2 mL)溶液に加え、室温で16時間および50℃で25時間攪拌した。ほとんどの溶媒を減圧除去し、残渣をMeOHに溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA)で処理して、TFA塩の実施例M8(50 mg)および実施例M9(17.5 mg)を得た。
実施例M9.1-M9.2
NCS(0.021 g, 0.158 mmol)を、遊離塩基形態の実施例M6(標準的なMCX遊離塩基化プロトコールを介してTFA塩から得た; 0.1059 g, 0.122 mmol)のDMF(1.5 mL)溶液に加え、50℃で24時間攪拌した。該反応混合液をMeOH(2.5 mL)で希釈し、逆相HPLC精製条件(XTERRA, 30X100 mm, S5; MeOH/水/TFA)で処理した。得られたサンプルを異なる逆相HPLC条件(Waters-Sunfire, 30X100 mm, S5; アセトニトリル/水/TFA)で再精製して、実施例M9.1(38.8 mg)および実施例M9.2(32.6 mg)をTFA塩として得た。
実施例M9.3
実施例M9.3, 工程a
冷却した(0℃)CH
2Cl
2(22 mL)に、窒素下においてジエチル亜鉛(1M/ヘキサン, 60.5 mL, 60.5 mmol)を加え、続いて、トリフルオロ酢酸(5.1 mL, 66.2 mmol)/10 mL CH
2Cl
2を15分かけて滴下した。該反応液を15分間攪拌した後、ジヨードメタン(5.4 mL, 66.9 mmol)/10 mL CH
2Cl
2を該反応液に滴下した。該反応液を0℃で1時間攪拌し続けた後、(E)-1,2-ジフェニルエテン(2 g, 11.10 mmol)/10 mL CH
2Cl
2を加えた。該混合液を冷浴から取り出し、窒素下において〜25℃で20時間攪拌した。該反応液を0.1N HCl(50 mL)でクエンチし、層を分離し、水層をヘキサン(2 x 100 mL)で抽出した。有機相を合わせて、飽和NaHCO
3(水溶液)(50 mL)および食塩水(50 mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン)で処理して、ビフェニル M9.3aを無色の油状物として得た(1.6 g)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.34-7.31 (m, 4H), 7.24-7.17 (m, 6H), 2.22-2.18 (m, 2H), 1.51-1.47 (m, 2H).
実施例M9.3, 工程b
1,2-ジメトキシエタン(197 mL)および水(82 mL)中のビフェニル M9.3a(3.3 g, 16.99 mmol)の溶液に、NBS(12.09 g, 67.9 mmol)を加えた。該反応フラスコをアルミニウムホイルで覆い、室温で51時間攪拌した。該反応液をジエチルエーテルおよび水間に分配し、有機層を食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(サンプルをクロロホルムとともにロードし;ヘキサンで溶出した)で処理して、ジブロム化生成物の立体異性体混合物を白色の固形物として得た(3.1 g)。該立体異性体混合物をキラルSFC(Chiral pak AD-H column, 30X250 mm, 5 μm; 80%CO
2-20%EtOH; 35℃; 150 bar; 70 mL/分で20分; 220 nm)により分離して、2つのエナンチオマーを単離した: M9.3b1 (白色の固形物, 1.1 g);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.43 (d, J = 8.6 Hz, 4H), 7.02 (d, J = 8.6 Hz, 4H), 2.12-2.09 (m, 2H), 1.47-1.43 (m, 2H); OR: +361.79, 3.15 mg / 1 mL CHCl
3, λ = 589 nm, 50 mm セル. M9.3b2 (白色の固形物, 1.2 g);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.43 (d, J = 8.6 Hz, 4H), 7.02 (d, J = 8.6 Hz, 4H), 2.12-2.09 (m, 2H), 1.47-1.43 (m, 2H); OR: -376.70, 3.03 mg / 1 mL CHCl
3, λ = 589 nm, 50 mm セル.
実施例M9.3, 工程c
1,4-ジオキサン(17 mL)中のジブロミド M9.3b1(0.8806 g, 2.501 mmol)およびトリブチル(1-エトキシビニル)スタンナン(2.71 g, 7.50 mmol)の溶液に、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(II)(0.105 g, 0.150 mmol)を加えた。該反応液を窒素で十分にフラッシュし、密閉し、80℃で16時間加熱した。該反応液を、加熱から外し、1N HCl(水溶液)(17 mL)を加え、該混合液を4時間攪拌した。該混合液を水(20 mL)で希釈し、EtOAc(3 x 50 mL)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(35%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られたサンプルをヘキサン(3 x 50 mL)でトリチュレートして、ケトン M9.3cをオフホワイト色の固形物として得た(412.5 mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.92 (d, J = 8.5 Hz, 4H), 7.23 (d, J = 8.6 Hz, 4H), 2.61 (s, 6H), 2.32-2.28 (m, 2H), 1.67-1.63 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
19H
19O
2として分析;計算値: 279.14; 実測値 279.13.
実施例M9.3, 工程d
ケトン M9.3c(0.4072 g, 1.463 mmol)/THF(7 mL)溶液にに、フェニルトリメチルアンモニウムトリブロミド(1.10 g, 2.93 mmol)を加え、該反応混合液を〜25℃で15時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を水(25 mL)およびCH
2Cl
2(100 mL)間に分配した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、ジブロミド M9.3dを得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 LC/MS: [M+H]
+ C
19H
17 79Br
2O
2として分析;計算値: 434.96; 実測値 434.98.
実施例M9.3, 工程e
アセトニトリル(10 mL)中のジブロミド M9.3d(〜1.463 mmol)および酸 M3f1(0.698 g, 3.07 mmol)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.537 mL, 3.07 mmol)を加え、該反応液を〜25℃で5時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をクロロホルム(4 mL)に溶解させ、シリカゲルカラムにロードし、1296 mLにわたる8%酢酸エチル/塩化メチレンの溶媒を用いて溶出し、ジケトエステル M9.3eを薄黄色の泡状物質(未同定の不純物を含む)として得た(0.723 g)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.90 (d, J = 8.0 Hz, 4H), 7.37 (d, J = 8.3 Hz, 4H), 5.59-5.40 (m, 3H), 4.24-4.09 (m, 2H), 3.37-3.25 (m, 2H), 2.47-2.36 (m, 5H), 1.87-1.80 (m, 2H), 1.72-1.68 (m, 2H), 1.57-1.49 (m, 2H), 1.41 (s, 7H), 1.35 (s, 11H), 0.80-0.67 (m, 2H), 0.58-0.48 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
41H
48 N
2 Na O
10として分析;計算値: 751.32; 実測値 751.55.
実施例M9.3, 工程f
密閉した反応容器において、キシレン(10 mL)中のジケトエステル M9.3e(0.723 g, 0.992 mmol)および酢酸アンモニウム(1.529 g, 19.84 mmol)の混合液を、140℃で2.5時間加熱した。該反応液を周囲条件まで冷却した後、揮発性成分を減圧除去した。残渣を20%MeOH/CHCl
3(50 mL)に溶解させ、飽和NaHCO
3(水溶液)(20 mL)で処理し、攪拌し、層を分離した。水層をさらに20%MeOH/CHCl
3(2 x 50 mL)で抽出し、有機相を合わせてMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をCHCl
3(4 mL)に溶解させ、シリカゲルカラムにロードし、1296 mLにわたる45%酢酸エチル/塩化メチレンを用いて溶出して、イミダゾール M9.3fをオレンジ色の固形物として得た(261.7 mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 12.08 (s, 0.5H), 11.81 (s, 1.5H), 7.64 (d, J = 8.3 Hz, 3H), 7.55 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 1.7 Hz, 1.7H), 7.19-1.17 (m, 1.3H), 7.11 (d, J = 8.3 Hz, 3H), 4.59 (見かけ上のブロードのs, 2H), 3.41 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.37-2.14 (m, 6H), 1.68-1.57 (m, 2H), 1.48-1.40 (m, 2H), 1.40-0.95 (ブロードのs, 18H), 0.79-0.69 (m, 2H), 0.59-0.48 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
41H
49 N
6 O
4として分析;計算値: 689.38; 実測値 689.43.
実施例M9.3, 工程g
カルバメート M9.3f(0.2391 g, 0.347 mmol)/25%TFA/CH
2Cl
2(1.7 mL)溶液を〜25℃で1時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去して、ピロリジン M9.3gのTFA塩を黄褐色の泡状物質として得た(328 mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 10.01 (ブロードのs, 2H), 7.70-7.68 (m, 6H), 7.20 (d, J = 8.6 Hz, 4H), 4.63-4.58 (m, 2H), 3.37-3.33 (m, 2H), 2.51-2.42 (m, 6H), 2.24-2.20 (m, 2H), 1.93-1.86 (m, 2H), 1.51-1.47 (m, 2H), 1.16-1.09 (m, 2H), 0.084-0.78 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
31H
33 N
6として分析;計算値: 489.28; 実測値 489.26.
実施例M9.3
DMF(1.5 mL)中のピロリジン M9.3g/TFA塩(0.0834 g, 0.088 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(0.034 g, 0.194 mmol)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.123 mL, 0.706 mmol)の溶液に、HATU(0.070 g, 0.185 mmol)を加え、該混合液を25℃で4時間攪拌した。該反応混合液をMeOH(2.5 mL)で希釈し、逆相HPLC精製(XTERRA, 30X100 mm, S5; MeOH/H2O/TFA)で処理して、実施例M9.3をオフホワイト色の泡状物質として得た(58 mg)。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.90-14.20 (bs, 3H), 8.00 (ブロードのs, 2H), 7.68 (d, J = 8.3 Hz, 4H), 7.34 (d, J = 8.6 Hz, 4H), 7.25 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.00-4.96 (m, 2H), 4.42-4.39 (m, 2H), 3.79-3.69 (m, 2H), 3.54 (s, 6H), 2.38-2.31 (m, 5H), 2.16-2.07 (m, 2H), 1.95-1.88 (m, 2H), 1.61-1.58 (m, 2H), 0.97-0.90 (m, 8H), 0.80 (d, J = 6.5 Hz, 8H). 保持時間 = 1.96分 (条件3); >95%均一性指数 (条件9および10); LC/MS: [M+H]+ C45H55 N8 O6として分析;計算値: 803.42; 実測値 803.43.
実施例M9.4
実施例M9.4を、実施例M9.3の製造で用いた同じ方法に従って、ピロリジン M9.3g/TFA塩および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸から製造した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 15-14 (bs, 6H), 7.98 (ブロードのs, 2H), 7.66 (d, J = 8.3 Hz, 4H), 7.34-7.32 (m, 5H), 4.98-4.94 (m, 2H), 4.50-4.46 (m, 2H), 3.84-3.78 (m, 6H), 3.54 (s, 6H), 3.32-3.18 (m, 4H), 2.39-2.29 (m, 4H), 2.11-1.97 (m, 2H), 1.97-1.88 (m, 2H), 1.60-1.57 (m, 2H), 1.51-1.26 (m, 8H), 0.99-0.87 (m, 2H), 0.84-0.72 (m, 2H). 保持時間 = 1.77分 (条件3); >95%均一性指数 (条件9および10); LC/MS: [M+H]
+ C
49H
59N
8O
8として分析;計算値: 887.45; 実測値 887.50.
実施例M9.5およびM9.6
実施例M9.5およびM9.6を、ジブロミド M9.3b2から出発して、対応する立体異性体ジブロミド M9.3b1からの実施例M9.3およびM9.4の製造について記載された方法に従って、TFA塩として製造した。
実施例M9.7
実施例M9.7(TFA塩)を、実施例M9.3の製造について記載された方法に従って、ジブロミド M9.3dおよび酸 M12.2cから製造した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 14.90-14.42 (ブロードのs, 4H), 8.02 (ブロードのs, 2H), 7.70 (d, J = 8.5 Hz, 4H), 7.36 (d, J = 8.6 Hz, 4H), 7.25 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 5.07 (dd, J = 10.7 Hz/7.1 Hz, 2H), 4.18-4.13 (見かけ上のt, 2H), 4.12-4.08 (見かけ上のt, 2H), 3.55 (s, 6H), 3.42-3.37 (見かけ上のt, 2H), 2.49-2.39 (m, 2H), 2.37-2.31 (見かけ上のt, 2H), 2.02-1.93 (m, 2H), 1.87-1.78 (見かけ上のq, 2H), 1.62-1.59 (見かけ上のt, 2H), 1.14 (d, J = 6.3 Hz, 6H), 0.82 (d, J = 6.5 Hz, 6H), 0.77 (d, J = 6.8 Hz, 6H). 保持時間 = 3.12分 (条件10d); >95%均一性指数 (条件9および10); LC/MS: [M+H]
+ C
45H
59 N
8 O
6として分析;計算値: 807.46; 実測値 807.45.
実施例M9.8
実施例M9.7(TFA塩)を、実施例M9.4の製造について記載された方法に従って、ジブロミド M9.3dおよび酸M12.2cから製造した。 保持時間 = 3.01分 (条件10d); >95%均一性指数 (条件9および10); LC/MS: [M+H]
+ C
49H
63N
8O
8として分析;計算値: 891.48; 実測値 891.52.
実施例M10
実施例M10, 工程a
ジアステレオマーの不純物を含む表題の化合物を、(S)-メチル 5-オキソピロリジン-2-カルボキシレートから、そのエチルエステルアナログの合成に関してJ. Med. Chem., 49:3520-3535 (2006)に記載された方法を用いることにより、5つの工程で製造した。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): 4.35 (m, 0.5H), 4.25 (m, 0.5H), 4.05 (m, 0.5H), 3.90 (m, 0.5H), 3.73 (s, 3H), 2.20 (m, 1H), 2.00 (m, 2H), 1.65 (m, 1H), 1.50/1.40 (2つの重複するブロードのs, 9H), 1.31 (d, J = 6.0, 3H).
実施例M10, 工程b
水素化リチウム(0.23g, 9.62 mmol)/水(5 mL)溶液をエステル M10a(1.8g, 7.4 mmol)/エタノール(10 mL)溶液に滴下し、室温で17時間攪拌した。ほとんどの溶媒をエバポレートし、残渣を水で希釈し、1 N HClを滴下してそれをpH 3にした。それを酢酸エチル(20 mL, 4x)で抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、減圧エバポレートして、無色の油状物を得て、それをEtOAc/ヘキサン溶媒系に溶解させて室温で静置すると、結晶状物が得られた。該白色の固形物を濾過し、減圧乾燥させた(1.42g)。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz, d = 7.24 ppm): 4.35 (m, 1H), 3.95 (m, 1H), 2.35 (m, 1H), 2.05 (m, 2H), 1.70 (m, 1H), 1.50 (ブロードのs, 9H), 1.25 (d, J = 7.1, 3H).
実施例M10, 工程c
アセトニトリル(50 mL)中の酸 M10b(2.16 g, 9.42 mmol)および2-ブロモ-1-(4-ブロモフェニル)エタノン(2.62 g, 9.42 mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.645 mL, 9.42 mmol)をゆっくりと加え、該反応混合液を室温で5時間攪拌した。溶媒を減圧除去し、残渣を酢酸エチルおよび水(1:1, 100 mL)間に分配した。有機層を飽和NaHCO
3で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、減圧濃縮して、ケトエステル M10cを白色の固形物として得て(3.9g)、それをさらなる精製は行わずに次の工程に用いた。
1H NMR (400 MHz , DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm): 7.92 (d, J = 8.3, 2H), 7.78 (d, J = 8.5, 2H), 5.6-5.4 (m, 2H), 4.35 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 2.25 (m, 1H), 2.05 (m, 2H), 1.60 (m, 1H), 1.5/1.4 (2つの重複するブロードのs, 9H), 1.18 (d, J = 6.6, 3H). LC/MS: [M+Na]
+ C
19H
24 81BrNaNO
5として分析;計算値: 450.07; 実測値: 450.00.
実施例M10, 工程d
500 mL 圧力管中のケトエステル M10c(3.9 g, 9.15 mmol)/キシレン(60 mL)溶液に、酢酸アンモニウム(7.05 g, 91 mmol)を加えた。該反応容器を密閉し、140℃で5時間加熱した。溶媒を減圧除去し、残渣をCH
2Cl
2(100 mL)および水(100 mL)間に分配した。有機層を洗浄し(飽和NaHCO
3)、乾燥させ(Na
2SO
4)、減圧エバポレートした。得られた粗物質を、フラッシュクロマトグラフ(30-100%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、ブロミド M10dを茶色の泡状物質として得た(3.0 g, 収率81%)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 11.77 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.5, 2H), 7.52 (ブロードのs, 1H), 7.50 (d, J = 8.5, 2H), 4.80 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 2.10 (m, 3H), 2.70 (m, 1H), 1.5/1.3 (重複するブロードのs, 9H), 1.20 (m, 3H). LC/MS: [M+H]
+ C
19H
25 79BrN
3O
2として分析;計算値: 406.11; 実測値: 406.18.
実施例M10, 工程e
ピロリジン M10e(HCl塩)を、ブロミド D1bからのピロリジン M1b(HCl塩)の合成について記載された方法に従って、ブロミド M10dから製造した。
実施例M10
実施例M10(TFA塩)を、ピロリジン M3i(HCl塩)からの実施例M1の合成について記載された方法に従って、ブロミド ピロリジン M10e(HCl塩)から製造した。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 8.05 (s, 2H), 7.85 (d, J = 8.1, 4H), 7.69 (d, J = 7.6, 4H), 7.56 (d, J = 8.0, 2H), 5.5 (m, 0.4H), 5.0 (m, 1.6H), 4.75 (1.6H), 4.10 (m, 0.4H), 3.95 (m, 2H), 3.50 (s, 6H), 2.50-2.30 (m, 4H), 2.10 (m, 2H), 1.85 (m, 4H), 1.46 (d, J = 6.6, 5H), 1.20 (d, J = 6.8, 1H), 0.9-0.9 (m, 7.2H), 0.74 (d, J = 6.8, 4.8H). LC (条件9および10): >95%均一性指数. LC/MS (条件3): 保持時間 = 2.03分. LC/MS: [M+H]+ C44H55N8O6として分析;計算値: 791.42; 実測値: 791.39.
実施例M11-M12
TFA塩の実施例M11-M12を、実施例M10について記載された方法に従って、ならびに適切な酸を用いることによって、製造した。
実施例M12.1
DMF(5 mL)中のピロリジン M10e/HCl塩(119 mg, 0.191 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(49.0 mg, 0.226 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(40.9 mg, 0.233 mmol)の溶液に、DIEA(0.200 mL, 1.147 mmol)およびHATU(148 mg, 0.390 mmol)を加え、該混合液を室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をメタノールに溶解させ、逆相HPLC(MeOH/TFA/水)で精製して、生成物の統計的な混合物を分離し、そのうちの1つが実施例M12.1であった(TFA塩; 薄黄色の泡状物質; 55 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 8.09-7.82 (m, 6H), 7.68-7.55 (m, 6H), 5.00 (m, 2H), 4.64 (見かけ上のt, 2H), 4.21-3.75 (m, 6H), 3.53 (m, 6H), 3.17 (m, 2H), 2.33-2.21 (m, 6H), 1.85 (m, 3H), 1.62-1.17 (重なりの(overlay)‘d’および‘m’, ‘d’のJ = 6.6 Hz, 9H), 0.88 (m, 3.6H), 0.74 (d, J = 6.8 Hz, 2.4H). LC (条件9および10): >95%均一性指数. LC/MS (条件10h): 保持時間 = 1.92分. LC/MS: [M+H]
+ C
46H
57N
8O
7として分析;計算値: 833.44; 実測値: 833.40.
実施例M12.2
実施例M12.2, 工程a
上記の3つのエステルを、Tetrahedon Letters, 2003, 3203-3205に記載された方法に従って、(S)-1-tert-ブチル 2-メチル 5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレートから製造した。
実施例M12.2, 工程b
ボラン-メチルスルフィド錯体(5.44 mL, 10.88 mmol)を、エステル M12.2a-2(1.4 g, 5.44 mmol)/THF(25 mL)溶液に加え、該反応混合液を40℃で7時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をEtOAcおよび水(各50 mL)間に分配した。水層をEtOAc(30 mL)で抽出し、有機相を合わせてNa
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた無色の油状物をフラッシュクロマトグラフィー(0-50%EtOAc/ヘキサン)で精製して、エステル M12.2bを無色の油状物として得た(0.77 g)。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz): 4.29-4.18 (m, 1H), 3.78-3.66 (m, 4H), 2.99 (見かけ上のt, J = 10.1, 1H), 2.43-2.97 (m, 1H), 2.43-2.37 (m, 1H), 2.30-2.18 (m, 1H), 1.60-1.52 (m, 1H), 1.47/1.42 (2つの‘s’, 9H), 1.08-1.05 (m, 3H).
実施例M12.2, 工程c
エステル M12.2b(1.69 g, 6.95 mmol)/エタノール(10 mL)溶液に、LiOH(0.250 g, 10.42 mmol)/水(5.00 mL)溶液を加え、該反応混合液を室温で5時間攪拌した。有機溶媒を減圧エバポレートし、残渣を水(10 mL)で希釈して、エーテル(10 mL)で洗浄した。それを氷-水浴で冷却し、1N HClを用いて、pHを〜2の範囲まで酸性化した。次いで、それをEtOAc(20 mL, 3x)で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮し、酸 M12.2cを無色の油状物として得て、それを高真空に長時間曝露すると白色の固形物となった(1.38g)。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz): 4.39-4.22 (m, 1H), 3.80-3.69 (m, 0.91H), 3.59-3.35 (m, 0.18H), 3.03-2.89 (m, 0.91H), 2.51-2.22 (m, 2H), 1.98-1.91 (m, 0.71H), 1.68-1.60 (0.29H), 1.50/1.44 (2つの‘s’, 9H), 1.09 (見かけ上のm, 3H).
実施例M12.2, 工程d
アセトニトリル(35 mL)中のM12.2c(1.38 g, 6.02 mmol)および2-ブロモ-1-(4-ブロモフェニル)エタノン(1.673 g, 6.02 mmol)の溶液に、DIEA(1.051 mL, 6.02 mmol)を加えた。それを室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧エバポレートして、水(50 mL)およびEtOAc(70 mL)を加え、有機層を分離し、飽和NaHCO
3(30 mL)により洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧エバポレートして、クルードなM12.2dを赤色の油状物として得て(2.71 g)、それをさらなる精製は行わずに次の工程に用いた。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.91 (m, 2H), 7.78 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 5.60-4.90 (m, 2H), 4.29 (見かけ上のt, 1H), 3.61 (m, 1H), 2.85 (m, 1H), 2.35-1.80 (m, 2H), 1.65 (m, 1H), 1.40-1.32 (2つのs, 9H), 1.02 (d, J = 6.5 Hz, 3H). LC/MS: [M+Na]
+ C
19H
24 81BrNNaO
5として分析;計算値: 450.07; 実測値: 450.11.
実施例M12.2, 工程e
ケトエステル M12.2d(2.57 g, 6.03 mmol)/キシレン(50 mL)溶液を含む圧力管に、酢酸アンモニウム(4.65 g, 60.3 mmol)を加えた。該容器を、蓋をして、140℃で5時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をDCM(50 mL)および水(40 mL)間に分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗混合物を、フラッシュクロマトグラフ(30-100% EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、イミダゾール M12.2.eを茶色の固形物として得た(1.24g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.69 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.58-7.48 (m, 3H), 4.70 (m, 1H), 3.65 (m, 1H), 3.02(m, 1H), 2.37 (m, 1H), 2.22 (m, 1H), 1.74-1.54 (m, 1H), 1.37-1.08 (2つのs, 9H), 1.03 (d, J = 6.3 Hz, 3H). LC/MS: [M+H]
+ C
19H
25 79BrN
3O
2として分析;計算値: 406.11; 実測値: 406.18.
実施例M12.2, 工程f
ピロリジン M12.2f(HCl塩)を、ブロミド D1bからのピロリジン M1b(HCl塩)の合成について記載された方法に従って、ブロミド M12.2eから製造した。
実施例M12.2
DMF(5 mL)中のピロリジン M12.2f/HCl塩(200 mg, 0.321 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(124 mg, 0.707 mmol)の混合液に、DIEA(0.337 mL, 1.928 mmol)およびHATU(250 mg, 0.659 mmol)を加え、該混合液を室温で2時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を逆相HPLC(Phenomenex-Luna 30X100mm, S10 Axia, MeOH/TFA/水)を用いて精製した。得られたサンプルを、異なる逆相HPLC(Water-Sunfire 30X100mm S5, ACN/TFA/水)を用いて再精製して、実施例M12.2のTFA塩を薄黄色の泡状物質として得た(77.1 mg)。 1H NMR (メタノール-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz): 7.90 (s, 2H), 7.74 (d, J = 8.6 Hz, 4H), 7.67 (d, J = 8.5 Hz, 4H), 5.18 (m, 2H), 4.30 (見かけ上のt, 2H), 4.18 (d, J= 7.3 Hz, 2H), 3.63 (s, 6H), 3.38 (m, 2H), 2.63 (m, 2H), 2.51 (m, 2H), 1.98 (m, 2H), 1.81 (m, 2H), 1.21 (d, J = 6.3 Hz, 6H), 0.83-0.90 (m, 12H). LC (条件9および10): >95%均一性指数. LC/MS (条件10h): 保持時間 = 2.01分. LC/MS: [M+H]+ C44H55 N8O6として分析;計算値: 791.42; 実測値: 791.46.
実施例M12.3
実施例M12.3(TFA塩)を、実施例M12.2の製造について記載された方法に従って、ピロリジン M12.2f/HClおよび(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸から製造した。 保持時間: LC (条件9および10): >95%均一性指数. LC/MS (条件10h): 保持時間 = 1.89分. LC/MS: [M+H]
+ C
48H
59N
8O
8として分析;計算値: 875.45; 実測値 875.42.
実施例M12.4-M12.5
実施例M12.2(MCXカラムおよび2N NH
3/MeOHを用いて遊離塩基にした)(80 mg, 0.101 mmol)/DMF(5 mL)溶液に、NCS(17.56 mg, 0.131 mmol)を加え、50℃で3時間加熱した。さらなるNCS(5 mg, 0.037 mmol)を該混合液に加え、さらに5時間加熱を続けた。揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOHに溶解させ、逆相HPLC条件(MeOH/TFA/水)で処理して、実施例M12.4/TFA塩(薄黄色の泡状物質, 24 mg)および実施例M12.5/TFA塩(薄黄色の泡状物質, 28 mg)を得た。 実施例M12.4/TFA塩:
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 8.17(s, 1H), 7.83-7.73 (m, 6H), 7.66 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.30 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.05 (m, 1H), 4.85 (m, 1H), 4.16-4.02 (m, 4H), 3.52 (s, 6H), 3.37 (m, 1H), 3.23 (m, 1H), 2.54-2.24 (m, 4H), 1.87-1.63 (m, 4H), 1.13-1.08 (m, 6H), 0.85-0.74 (m, 12H). LC (条件9a.1および10a.1): >95%均一性指数. LC/MS (条件11): 保持時間 = 4.26分. LC/MS: [M+H]
+ C
44H
54ClN
8O
8として分析;計算値: 825.39; 実測値: 825.50. 実施例M12.5/TFA塩: (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.79 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.66 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 7.22 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 4.85 (m, 2H), 4.13 (見かけ上のt, 2H), 4.04 (見かけ上のt, 2H), 3.53 (s, 6H), 3.24 (見かけ上のt, 2H), 2.39 (m, 2H), 2.26 (m, 2H), 1.90 (m, 2H), 1.66 (m, 2H), 1.09 (d, J = 6.5 Hz, 6H), 0.85 (d, J = 6.8 Hz, 6H), 0.80 (d, J = 6.5 Hz, 6H). LC (条件9aおよび10a.1): >95%均一性指数. LC/MS (条件11): 保持時間 = 4.44分. LC/MS: [M+H]
+ C
44H
53Cl
2N
8O
6として分析;計算値: 859.35; 実測値: 859.30.
実施例M12.6-M12.7
実施例12.6-12.7を、実施例12.4-12.5の製造について記載された方法に従って、実施例M12.3からTFA塩として製造した。
実施例M12.8
実施例M12.8, 工程a
DMF(2 mL)中のピロリジン M12.2f/HCl塩(120 mg, 0.193 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(35.1 mg, 0.200 mmol)の混合液に、DIEA(0.168 mL, 0.964 mmol)、続いてHATU(70.4 mg, 0.185 mmol)を加え、該混合液を室温で1時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOHに溶解させ、逆相HPLC条件(MeOH/TFA/水)で処理して、ピロリジン M12.8aのTFA塩を黄色の固形物として単離した(36mg)。該サンプルを遊離塩基にして(MCXカラム; MeOH洗浄; 2 N NH
3/MeOH溶出)、黄色の固形物を得た(22.3 mg)。 LC/MS: [M+H]
+ C
37H
44N
7O
3として分析;計算値: 634.35; 実測値: 634.35.
実施例M12.8
DMF(2 mL)中のピロリジン M12.8a(22.3 mg, 0.035 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(12.99 mg, 0.060 mmol)の溶液に、DIEA(0.018 mL, 0.106 mmol)およびHATU(13.65 mg, 0.036 mmol)を加え、該混合液を室温で2時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOHに溶解させ、逆相HPLC条件(カラム: Phenomenex-Luna 30X100mm, S10 Axia; MeOH/TFA/水)で処理した。得られたサンプルを第2の逆相HPLC(カラム: Water-Sunfire 30X100mm S5; ACN/TFA/水)で再精製し、実施例M12.8のTFA塩を薄黄色の泡状物質として得た(16 mg)。 1H NMR (メタノール-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz): 7.92 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 7.77 (d, J = 8.5 Hz, 4H), 7.72-7.69 (m, 4H), 5.21 (m, 2H), 4.39-4.22 (m, 4H), 3.92 (m, 2H), 3.67 (s, 6H), 3.47-3.28 (m, 4H), 2.68 (m, 2H), 2.54 (m, 2H), 2.06-1.85 (m, 4H), 1.25 (d, J = 6.5 Hz, 6H), 0.93 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 7.3 Hz, 6H). LC (条件9および10): >95%均一性指数. LC/MS (条件10d): 保持時間 = 3.10分. LC/MS: [M+H]+ C46H57 N8O7として分析;計算値: 833.44; 実測値: 833.47.
実施例M12.9
実施例M12.9, 工程a
M12.2a-1およびM12.2a-2(4.75g, 18.46 mmol)の混合物の溶液に、Superhydride(19.20 mL, 19.20 mmol)を、ドライアイス/アセトン浴において-50℃で、10分間、滴下した。ヒューニッヒ塩基(13.58 mL, 78 mmol)を加えて10分間攪拌し、DMAP(0.122 g, 0.997 mmol)を固体で加えて15分間攪拌し、トリフルオロ酢酸無水物(2.98 mL, 21.08 mmol)を15分かけて滴下した。次いで、該ドライアイス/アセトン浴を取り外し、該反応混合液を室温まで緩和させながら4時間撹拌した。該反応混合液を、水(50 mL)、飽和NaCl(30 mL)で洗浄し、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(8-60%EtOAc/ヘキサン)で精製して、エステル M12.9aを黄色の油状物(2.85 g)として得た。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): 6.36 (s, 0.5H), 6.25 (s, 0.5H), 4.70-4.57 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 2.96 (m, 1H), 2.54 (m, 1H), 1.70 (s, 3H), 1.50 (s, 4.5H), 1.44 (s, 4.5H).
実施例M12.9, 工程b
ジエチル亜鉛(1.1 M/トルエン, 59.1 mL, 65.0 mmol)を、冷却した(-23℃)エステル M12.9a(5.23 g, 21.68 mmol)のトルエン(60 mL)溶液に20分かけて滴下し、10分間攪拌した。クロロヨードメタン(9.44 mL, 130 mmol)を10分かけて滴下し、該反応混合液を-21℃で16時間撹拌した。飽和NaHCO
3(60 mL)を該反応混合液に加え、該冷却浴を取り外し、該混合液を10分間撹拌した。次いで、それを濾過し、該濾過ケーキをトルエン(50 mL)で洗浄した。該濾過物を分配し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(2-10%EtOAc/ヘキサン)で精製し、エステルエステル M12.9b-1(第1溶出物;無色の油状物; 2.88 g)およびエステル M12.9b-2(第2溶出物;無色の油状物; 1.01g)を得た。相対的立体化学の帰属(relative stereochemical assignment)をNOE研究に基づいて行った。エステル M12.9b-1:
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): 4.65-4.52 (m, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.28-3.17 (m, 1H), 2.44-2.32 (m, 1H), 2.16-2.10 (m, 1H), 1.51-1.42 (2つのs, 9H), 1.24 (s, 3H), 1.07 (m, 1H), 0.69-0.60 (m, 1H).
実施例M12.9, 工程c
M12.9b-1(2.88 g, 11.28 mmol)/エタノール(20 mL)溶液に、LiOH(0.324 g, 13.54 mmol)/水(10.00 mL)溶液を加え、該混合液を室温で6時間撹拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣を水(20 mL)およびエーテル(20 mL)間に分配した。水層を氷-水浴で冷却し、1N HClを用いてpHを2の範囲まで酸性化し、EtOAc(30 mL, 4x)で抽出した。有機相を合わせてNa
2SO
4で乾燥させ、減圧エバポレートし、酸 M12.9cを粘着性の固形物として得た(2.55g)。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): 4.64 (m, 1H), 3.25 (見かけ上のs, 1H), 2.70-2.40 (m, 1H), 2.14 (m, 1H), 1.54-1.44 (m, 9H), 1.27 (s, 3H), 1.10-0.80 (m, 1H), 0.67 (m, 1H).
実施例M12.9, 工程d
酸 M12.9c(2.05 g, 8.50 mmol)/アセトニトリル(50 mL)溶液に、2-ブロモ-1-(4-ブロモフェニル)エタノン(2.361 g, 8.50 mmol)、続いてDIEA(1.484 mL, 8.50 mmol)を加え、該反応混合液を室温で16時間撹拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣をEtOAc(50 mL)および水(50 mL)間に分配した。有機層を飽和NaHCO
3(30 mL)および飽和NaCl(20 mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧エバポレートして、ケトエステル M12.9dを白色の泡状物質として得た(3.5g)。 LC/MS: [M+Na]
+ C
20H
24 81BrNNaO
5として分析;計算値: 462.07; 実測値: 461.91.
実施例M12.9, 工程e
圧力管中のケトエステル M12.9e(3.5 g, 7.99 mmol)およびキシレン(80 mL)の混合液に、酢酸アンモニウム(6.16 g, 80 mmol)を加え、該反応混合液を、蓋をして、140℃で4.5時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をDCM(70 mL)および水(70 mL)間に分配した。有機層を飽和NaHCO
3(30 mL)で洗浄し、減圧濃縮した。得られた粗物質を、フラッシュクロマトグラフ(40-100% EtOAc/ヘキサン)を用いて精製して、イミダゾール M12.9eを茶色の固形物として得た(2.8 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.68 (m, 2H), 7.57-7.49 (m, 3H), 5.08 (m, 1H), 3.20 (m, 1H), 2.45-2.09 (M, 2H), 1.69-1.52 (m, 1H), 1.42-1.16 (m, 12H), 0.62 (m, 1H). LC/MS: [M+H]
+ C
20H
25 81BrN
3O
2として分析;計算値: 420.11; 実測値: 420.02.
実施例M12.9, 工程f
DMF(15 mL)中のブロミド M12.9e(0.354 g, 1.007 mmol)および1,2-ビス(トリメチルスタンニル)エチン(0.354 g, 1.007 mmol)の溶液を含む圧力管に、Pd(Ph
3P)
4(0.070 g, 0.060 mmol)を加え、該反応混合液を10分間脱気し、該反応容器を、蓋をして、90℃で14時間加熱した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣をDCM(60 mL)および水(40 mL)間に分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧エバポレートした。得られた粗物質を、フラッシュクロマトグラフ(40-100% EtOAc/ヘキサン)を用いて精製して、アルキン M12.9fを赤色の固形物として得た(0.3 g)。 LC/MS: [M+H]
+ C
42H
49N
6O
4として分析;計算値: 701.38; 実測値: 701.43.
実施例M12.9, 工程g
4N HCl/ジオキサン(3.90 mL, 128 mmol)をカルバメート M12.9f(0.3 g, 0.428 mmol)に加え、該混合液を室温で5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を高真空下において終夜乾燥させ、ピロリジン M12.9gのHCl塩を黄色の固形物として得た(0.27 g)。 LC/MS: [M+H]
+ C
32H
33N
6として分析;計算値: 501.28; 実測値: 501.22.
実施例M12.9
DMF(2 mL)中のM12.9g/HCl塩(60 mg, 0.093 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(35.8 mg, 0.204 mmol)の混合液に、DIEA(0.097 mL, 0.557 mmol)およびHATU(72.7 mg, 0.191 mmol)を加え、該反応混合液を室温で2時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOHに溶解させ、逆相HPLC精製(Phenomenex-Luna 30X100mm, S10 Axia, MeOH/TFA/水)で処理した。得られたサンプルを第2の逆相HPLC(Water-Sunfire 30X150mm OBD, ACN/TFA/水)で再精製して、実施例M12.9のTFA塩を薄黄色の泡状物質として得た(37 mg)。 LC/MS (条件10d): 保持時間 = 3.08分. LC (条件9および10): >95%均一性指数. LC/MS: [M+H]+ C46H55N8O6として分析;計算値: 815.42; 実測値: 815.46.
実施例M13
実施例M13, 工程a
ブロミド M3h(1.0 g, 2.47 mmol)/DMF(25 mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%; 0.109 g, 2.72 mmol)を加え、該反応混合液を室温で20分間撹拌した。次いで、(2-(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン(0.482 mL, 2.72 mmol)を滴下し、該反応液を21時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を酢酸エチル(25 mL)および水(25 mL)間に分配した。水層を酢酸エチル(2 x 25 mL)で抽出し、有機相を合わせて食塩水(25 mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をCHCl
3(2 mL)に溶解させ、Thomson's シリカゲルカートリッジ(25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にロードし、知られていない位置化学を構成するブロミド M13aを薄黄色の泡状物質として得た(1.171 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.71 (s, 1H), 7.69 (d, J = 8.6, 2H), 7.52 (d, J = 8.6, 2H), 5.62-5.31 (ブロードのs, 1H), 5.26 (d, J = 10.8, 1H), 4.84-4.66 (見かけ上のブロードのs, 1H), 3.57-3.36 (見かけ上のブロードのs, 1H), 3.50 (t, J = 8.1, 2H), 2.44-2.20 (見かけ上のブロードのs, 2H), 1.77-1.60 (見かけ上のブロードのs, 1H), 1.52-1.23 (ブロードのs, 4H), 1.23-0.96 (ブロードのs, 5H), 0.92-0.79 (m, 2H), 0.78-0.69 (m, 1H), 0.64- 0.55 (見かけ上のブロードのs, 1H), 0.00 (s, 9H). LC/MS: [M+H]
+ C
25H
37 79BrN
3O
3Siとして分析;計算値: 534.18; 実測値: 533.99.
実施例M13, 工程b
密閉した反応容器において、2-プロパノール(2.000 mL)および水(1 mL)中のブロミド M13a(0.5542 g, 1.037 mmol)およびトリエチルアミン(0.434 mL, 3.11 mmol)の溶液に、カリウムビニルトリフルオロボレート(0.181 g, 1.348 mmol)、続いて1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体(0.085 g, 0.104 mmol)を加えた。該反応混合液を、窒素でフラッシュし、蓋をして、100℃で17時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を酢酸エチル(25 mL)および水(25 mL)間に分配し、水相を酢酸エチル(2 x 25 mL)で抽出した。有機相を合わせてMgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をCHCl
3(4 mL)に溶解させて、Thomson's シリカゲルカートリッジ(25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にロードし、アルケン M13bを薄黄色の粘稠性の油状物として得た(345.4 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.71 (d, J = 8.3, 2H), 7.67 (s, 1H), 7.45 (d, J = 8.3, 2H), 6.72 (dd, J = 17.6,11.1, 1H), 5.8 (dd, J = 0.8, 17.6, 1H), 5.60-5.29 (見かけ上のブロードのs, 1H), 5.26 (d, J = 10.8, 1H), 5.22 (d, J = 11.8, 1H), 4.83-4.67 (見かけ上のブロードのs, 1H), 3.59 - 3.35 (見かけ上のブロードのs, 1H), 3.51 (t, J = 8.1, 2H), 2.41-2.23 (見かけ上のブロードのs, 2H), 1.76-1.59 (見かけ上のブロードのs, 1H), 1.51-1.22 (見かけ上のブロードのs, 4H), 1.22-0.97 (見かけ上のブロードのs, 5H), 0.93-0.80 (m, 2H), 0.80-0.71 (m, 1H), 0.65-0.56 (見かけ上のブロードのs, 1H), 0.00 (s, 9H). LC/MS: [M+H]
+ C
27H
40N
3O
3Siとして分析;計算値: 482.28; 実測値: 482.24.
実施例M13, 工程c
アルケン M13b(0.748 g, 1.552 mmol)/CH
2Cl
2(2 mL)溶液にグラブス第2世代触媒(Grubbs 2nd Generation Catalyst)(0.132 g, 0.155 mmol)を加え、窒素下において室温で18時間撹拌した。該反応液をThomson's シリカゲルカートリッジ(30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にロードし、M13cを黄褐色の泡状物質として得た(0.50 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.74 (d, J = 8.4, 4H), 7.68 (s, 2H), 7.58 (d, J = 8.3, 4H), 7.22 (s, 2H), 5.72-5.34 (bs, 3H), 5.34-5.21 (m, 2H), 4.94-4.63 (見かけ上のブロードのs, 3H), 3.52 (t, J = 7.8, 4H), 2.45-2.20 (見かけ上のブロードのs, 4H), 1.88-1.57 (見かけ上のブロードのs, 2H), 1.57-1.26 (ブロードのs, 8H), 1.26-0.98 (ブロードのs, 10H), 0.93-0.80 (m, 4H), 0.80-0.69 (m, 2H), 0.69 -0.51 (見かけ上のbs, 2H), 0.00 (s, 18H).
実施例M13, 工程d
4N HCl/ジオキサン(13 mL)を、M13c(0.4799 g, 0.513 mmol)を含むフラスコに慎重に加え、それを氷/水浴を用いて冷却した。水(4 mL)および12N HCl(2 mL)の混合液を上記の混合液に加え、該冷却浴を取り外し、該反応混合液の撹拌を24時間続けた。MeOH(2 mL)を該反応液に加え、17時間撹拌を続けた。全ての溶媒を減圧除去し、ピロリジン M13d(.4HCl)を黄色/黄褐色の固形物として得た(317 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 10.78-9.87 (非常にブロードのs, 〜3H), 8.01 (s, 2H), 7.87 (d, J = 8.4, 4H), 7.71 (d, J = 8.6, 4H), 7.35 (s, 2H), 4.76 (見かけ上のt, J = 8.8, 2H), 3.43 (見かけ上のt, J = 5.1, 2H), 2.64 (m, 2H), 2.55-2.52 (m, 2H), 1.95 (m, 2H), 1.16-1.05 (m, 2H), 0.86 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
30H
31N
6として分析;計算値: 475.26; 実測値: 475.26.
実施例M13
実施例M13のTFA塩を、実施例M1の製造について記載された方法に従って、ピロリジン M13d(.4HCl)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸から製造した。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 8.14-7.95 (ブロードのs, 2H), 7.80-7.74 (m, 8H), 7.40 (s, 2H), 7.25 (d, J = 8.3, 2H), 5.0 (見かけ上のt, J = 7.3, 2H), 4.41 (見かけ上のt, J = 7.6, 2H), 3.81-3.67 (m, 2H), 3.54 (s, 6H), 2.57-2.46 (DMSO-d6と重なり) (m, 2H), 2.44-2.31 (m, 2H), 2.19-2.05 (m, 2H), 1.98-1.87 (m, 2H), 1.02-0.89 (m, 7.5H), 0.89-0.70 (m, 8.5H). LC (条件3): 保持時間 = 1.92分; LC/MS: [M+H]+ C44H53N8O6として分析;計算値: 789.41; 実測値: 789.46.
実施例M14-M15
実施例M14(TFA塩)を、実施例M1の合成について記載された方法を用いることにより、ピロリジン M13dおよび適切な酸から製造した。実施例M15の場合、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸の等モル混合物をカップリング工程に用いて、得られた生成物の統計的な混合物を、実施例M1に記載のHPLC技法により分離した。
実施例N1
実施例N1, 工程a
2-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)エタノン, HCl(4.0 g, 15.97 mmol)/DCM(50.0 mL)懸濁液に、炭酸水素ナトリウム(4.02 g, 47.9 mmol)を加えた。次いで、Boc-無水物(3.89 mL, 16.77 mmol)を該溶液に加え、該反応混合液を室温まで昇温させて、18時間攪拌した。その後、DIEA(3 mL, 17.18 mmol)を加え、該反応混合液を室温で2時間攪拌し、LCMSによって該反応の完了が示された。該反応混合液をEtOAcおよび水で希釈し、有機相を、5%クエン酸、水および飽和NaClで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、ブロミド N1A(5.0 g)を黄色の固形物として得て、それをさらなる精製は行わずに次の工程に用いた。
1H NMR (400 MHz, MeOD) ppm 7.89 (2 H, m), 7.68 (2 H, m, J=8.53 Hz), 4.52 (2 H, s), 1.38 - 1.51 (9 H, m). LC/MS (条件10d): 保持時間 = 3.56分. LC/MS: [M+Na]
+ C
13H
16BrNaNO
3として分析;計算値: 336.03; 実測値: 335.97.
実施例N1, 工程b
カルバメート N1a(2.0 g, 6.37 mmol)/DMF(5 mL)溶液に1,2-ビス(トリメチルスタンニル)エチン(1.119 g, 3.18 mmol)を加えた。該反応混合液を脱気し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.184 g, 0.159 mmol)を加え、該混合液を90℃で4時間加熱した。該粗反応混合液を90 g シリカゲルカートリッジに充填し、それを0-60% EtOAc/ヘキサンの20分のグラジエントで溶出した。アルキン N1b(0.83 g)を黄色の固形物として集めた。 LC/MS (条件10d): 保持時間 = 4.1分. LC/MS: [M+Na]
+ C
28H
32NaN
2O
6として分析;計算値: 515.23; 実測値: 515.10.
実施例N1, 工程c
アルキン N1b(1.13 g, 2.294 mmol)/1,4-ジオキサン(5 mL)溶液に、4 M HCl/ジオキサン(4 mL, 16.00 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で2時間撹拌した。該反応混合液を乾固するまで濃縮して、黄色の固形物を得た。該固形物をヘキサンおよびEtOAcで洗浄した後、乾燥させて、アミノケトン N1c, 2 HCl(0.508 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD) ppm 8.10 (4 H, d, J=8.53 Hz), 7.78 (4 H, d, J=8.53 Hz), 4.64 (4 H, s). LC/MS (条件10d): 保持時間 = 1.94分. LC/MS: [M+H]
+ C
18H
17N
2O
2として分析;計算値: 293.12; 実測値: 293.07.
実施例N1, 工程d
DMF(2 mL)中の(S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4,4-ジフルオロピロリジン-2-カルボン酸(0.25 g, 0.995 mmol)、アミノケトン N1c, 2 HCl(0.182 g, 0.498 mmol)、HATU(0.189 g, 0.498 mmol)の混合液に、DIEA(0.521 mL, 2.99 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で3時間撹拌した。該粗混合液を80 g シリカゲルカートリッジに充填し、それを0-100% EtOAc/ヘキサンの20分のグラジエントで溶出し、ケトアミド N1d(0.12 g)を黄色の固形物として集めた。 LC/MS (条件10d): 保持時間 = 4.08分. LC/MS: [M+H]
+ C
38H
43F
4N
4O
8として分析;計算値: 759.29; 実測値: 759.03.
実施例N1, 工程e
密閉チューブ中において、キシレン(2 mL)中のケトアミド N1d(0.12 g, 0.158 mmol)および酢酸アンモニウム(0.122 g, 1.582 mmol)の混合液を、140℃で4時間加熱した。該反応混合液をEtOAcおよび水間に分配し、有機層を飽和NaHCO
3および飽和NaClで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を少量の塩化メチレンに溶解させて、40 g シリカゲルカートリッジに充填し、それを0-100% EtOAc/ヘキサンの20分のグラジエントで溶出した。イミダゾール N1e(0.054 g)を黄色の固形物として集めた。 LC/MS (条件10d): 保持時間 = 3.3分. LC/MS: [M+H]
+ C
38H
41F
4N
6O
4として分析;計算値: 721.3; 実測値: 721.10.
実施例N1, 工程f
イミダゾール N1e(0.054 g, 0.075 mmol)/1,4-ジオキサン溶液に、数滴のMeOHを添加した4 M HCl/ジオキサン(0.5 mL, 2.0 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で4時間撹拌し、濃縮して、ピロリジン N1f, 4 HCl(0.055 g)を淡黄色の固形物として得た。 LC/MS (条件10d): 保持時間 = 2.94分. LC/MS: [M+H]
+ C
28H
25F
4N
6として分析;計算値: 520.2; 実測値: 521.10.
実施例N1
DMF(2 mL)中の(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(0.014 g, 0.079 mmol)、ピロリジン N1f, 4 HCl(0.025 g, 0.038 mmol)、HATU(0.030 g, 0.079 mmol)の混合液に、DIEA(0.039 mL, 0.225 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で18時間撹拌し、MeOHで希釈し、濾過し、逆相HPLCにより精製して、実施例N1のTFA塩(0.026 g)を白色の固形物として得た。 LC (条件10bおよび10c): >95%均一性指数. LC/MS (条件10d): 保持時間 = 3.11分. LC/MS: [M+H]+ C42H47F4N8O6として分析;計算値: 835.35; 実測値: 835.16.
実施例N2
実施例N1の合成について記載された方法を用いることにより、ピロリジン N1fを2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸とカップリングさせた。得られた3つのジアステレオマー(TFA塩)を、以下の条件を用いることにより分離した: カラム = Waters-Sunfire 30 X 100 mm S5; 開始%B = 0; 最終%B = 32; グラジエント時間 = 25分; 停止時間 = 25分; 流速 = 40 mL/分; 波長 = 220 nm; 溶媒A = 0.1%TFA/10%MeCN/90%水; 溶媒B = 0.1%TFA/90%MeCN/10%水。
実施例N5-N7.3
実施例N5-N7.3(TFA塩)を、実施例N1の合成について記載された方法を用いることにより、アミノケトン N1cおよび商業的供給源から入手した適切出発物質から出発して製造した。
実施例N7.8 & N7.9
実施例N1の合成について記載された方法において、(S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4,4-ジフルオロピロリジン-2-カルボン酸の代わりに市販の(S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-2-カルボン酸を用いて、2つのジアステレオマー(実施例N7.8 & N7.9)を最終工程から単離した。該2つのジアステレオマー(TFA塩)を、以下の条件を用いることにより分離した: カラム = Waters-Sunfire 30 X 100 mm S5; 開始%B = 0; 最終%B = 25; グラジエント時間 = 30分; 停止時間 = 30分; 流速 = 40 mL/分; 波長 = 220 nm; 溶媒A = 0.1%TFA/10%MeCN/90%水; 溶媒B = 0.1%TFA/90%MeCN/10%水。 実施例N7.8:
1H NMR (400 MHz, MeOD) ppm 7.94 (2 H, s), 7.74 - 7.81 (4 H, m), 7.67 - 7.73 (4 H, m), 6.33 - 6.42 (2 H, m), 5.98 - 6.09 (4 H, m), 4.85 (2 H, d, J=1.76 Hz), 4.63 - 4.76 (2 H, m), 4.14 (2 H, d, J=8.03 Hz), 3.66 (6 H, s), 1.95 - 2.05 (2 H, m), 0.93 (6 H, d, J=6.53 Hz), 0.87 (6 H, d, J=6.78 Hz). LC (条件10d): 保持時間 = 2.933分; LC/MS: [M+H]
+ C
42H
46N
8O
6として分析;計算値: 758.35; 実測値: 759.41. 実施例N7.9:
1H NMR (400 MHz, MeOD) ppm 7.92 (2 H, d, J=14.81 Hz), 7.75 - 7.83 (4 H, m), 7.69 (4 H, dd, J=8.66, 2.13 Hz), 6.37 (2 H, td, J=6.65, 2.26 Hz), 6.03 - 6.09 (1 H, m), 5.98 - 6.03 (3 H, m), 4.85 (2 H, d, J=1.76 Hz), 4.72 (1 H, d, J=5.02 Hz), 4.59 - 4.68 (1 H, m), 4.15 (2 H, dd, J=8.03, 4.77 Hz), 3.64 - 3.69 (3 H, m), 3.55 - 3.62 (3 H, m), 1.95 - 2.11 (2 H, m), 1.03 (6 H, d, J=6.53 Hz), 0.93 (3 H, d, J=6.78 Hz), 0.87 (3 H, d, J=6.78 Hz). LC (条件10d): 保持時間 = 2.920分; LC/MS: [M+H]
+ C
42H
46N
8O
6として分析;計算値: 758.35; 実測値: 759.34.
実施例N8
実施例N8, 工程a
ピロリジン N8a(HCl塩)を、ピロリジン N1fの製造について記載された方法に従って、アミノケトン N1cおよび(1S,3S,5S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(その製造方法については、WO2004/052850を参照)から出発して製造した。
1H NMR (MeOD, δ = 3.33 ppm, 400 MHz): 7.98 (s, 2H ), 7.87 (d, J = 8.4, 4H), 7.69 (d, J = 8.4, 4H), 5.59 (dd, J = 10.2, 5.4, 2H), 3.61-3.56 (m, 2H), 3.05-2.98 (m, 2H), 2.67 (dd, J = 14.2, 5.4, 2H), 2.20-2.14 (m, 2H), 1.28-1.22 (m, 2H), 1.19-1.13 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
30H
29N
6として分析;計算値: 473.24; 実測値 473.2.
実施例N8
実施例N8を、改変された逆相HPLC条件(ACN/水/NH4OAc)下において精製を行ったことを除いて、実施例N1の製造について記載された方法に従って、ピロリジン N8aから製造した。実施例N8を淡-黄色の固形物として得た。 LC (条件10e): >99%均一性指数. LC/MS (条件10f): 保持時間 = 2.21分. 1H NMR (DMSO, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): 12.33 (s, 0.28H), 11.86 (s, 1.72H), 7.74 (d, J = 8.4, 3.42H), 7.65 (d, J = 8.4, 0.58H), 7.55 (d, J = 8.4, 0.58H), 7.51 (s, 2H), 7.49 (d, J = 8.4, 3..42H), 7.31 (d, J = 8.8, 2H), 5.39 (見かけ上のd, 0.15H), 3.34 (dd, J = 10.8, 2.4, 3.85H), 4.29 (見かけ上のt, 2H), 3.90 (ブロードのm, 2H), 3.55 (s, 6H), 2.64-2.56 (m, 2H), 2.17 (見かけ上のd, 2H), 2.08-1.98 (m, 2H), 1.79-1.74 (m, 4H), 0.92-0.83 (m, 14H). LC/MS: [M+H]+ C44H51N8O6として分析;計算値: 787.39; 実測値 787.8.
実施例N9
化合物N9(TFA塩)を、実施例N1の製造について記載された方法に従って(その精製工程においてACN/水/TFA溶媒系を用いたことを除く)、ピロリジン N8aおよび(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸から製造した。 LC (条件10e): >97%均一性指数. LC/MS (条件10g): 保持時間 = 1.82分. LC/MS: [M+H]
+ C
48H
55N
8O
8として分析;計算値: 871.41; 実測値 871.6.
実施例N10
実施例N10, 工程a
(S)-5-オキソピロリジン-2-カルボン酸(20 g, 154 mmol)/MeOH(140 mL)溶液を0℃まで冷却した。次いで、塩化チオニル(11.2 mL, 154 mmol)を滴下し、30分間攪拌した。該反応混合液を室温まで昇温させ、3時間攪拌した。その後、該反応混合液を減圧下において濃縮し、得られた残渣をEtOAc(200 mL)に溶解させ、有機層をNaHCO
3溶液で洗浄した。水相をEtOAc(2 x 100 mL)で抽出し、有機層を合わせて、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮し、クルードなエステル N10a(8.0 g)を得て、それをそのまま次の工程に用いた。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 7.99 (s, 1H), 4.21-4.17 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.39-2.29 (m, 1H), 2.17-2.09 (m, 2H), 2.02-1.95 (m, 1H).
実施例N10, 工程b
トルエン(32 mL)中のエステル N10a(6.5 g, 45.4 mmol)およびDMAP(0.277 g, 2.2 mmol)の溶液を、0℃まで冷却した。次いで、(Boc)
2O(10.69 mL, 46.6 mmol)を滴下し、該混合液を、0℃で15分間および室温で12時間、攪拌した。該反応混合液をNaHCO
3溶液でクエンチし、45分間攪拌した。有機層を分離し、水、続いて食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, EtOAc:石油エーテル, 40:60)により精製して、カルバメート N10b(7 g)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.62 (dd, J = 9.4, 3.0, 1H), 3.78 (s, 3H), 2.68-2.59 (m, 1H), 2.53-2.45 (m, 1H), 2.37-2.27 (m, 1H), 2.06-1.98 (m, 1H), 1.48 (s, 9H).
実施例N10, 工程c
カルバメート 10b(7 g, 28.8 mmol)/THF(25 mL)溶液を-78℃まで冷却し、super hydride(1 M/THF, 34.5 mL, 34.5 mmol)を滴下し、2時間攪拌した。該反応混合液を飽和NaHCO
3溶液でクエンチし、0℃まで緩和させた。次いで、30%H
2O
2水溶液(15 mL)を加えて20分間攪拌した。該反応混合液をEt
2O(3 x 100 mL)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られたクルードなアミノール(28.8 mmol)/MeOH(25 mL)にPTSA(656 mg, 3.45 mmol)を加えて12時間攪拌した。該反応混合液をNaHCO
3溶液でクエンチし、Et
2O(3 x 100 mL)で抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮し、エーテル N10cのジアステレオマーの混合物(5.7 g)を得て、それをそのまま次の工程に用いた。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 5.30-5.13 (m, 1H), 4.38-4.23 (m, 1H), 3.74/3.71/3.70 (s, 3H), 3.43/3.40/3.39/3.35 (s, 3H), 2.41-2.26 (m, 1H), 2.17-1.87 (m, 3H), 1.48/1.42/1.40 (s, 9H).
実施例N10, 工程d
CuBr:Me
2S(10.15 g, 49.0 mmol)/Et
2O(130 mL)溶液を-40℃まで冷却し、MeMgBr(3 M/Et
2O, 16.45 mL, 49.0 mmol)を滴下し、該反応混合液を45分間攪拌した。次いで、該反応混合液を-78℃まで冷却し、BF
3:Et
2O(6.2 mL, 49.0 mmol)を加えた。30分間攪拌した後、クルードなエーテル N10c(3.2 g, 12.0 mmol)/Et
2O(30 mL)を滴下し、3時間かけて-78℃から室温へと緩和させながら攪拌し、室温で1時間、攪拌を続けた。該反応混合液を飽和NH
4Cl/NH
3水溶液(1:1, 50 mL)でクエンチし、室温で1時間攪拌した。有機層を分離し、水層をEt
2O(3 x 100 mL)で抽出した。有機相を合わせて、NaHCO
3溶液、水、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。該粗製物をキラル精製(カラム = Kromasil-(R,R) Whelk-01, 30 X 250 mm, 5 μ; イソクラティック(n-ヘキサン:EtOH, 95:5); 停止時間 = 30分; 流速 = 20 mL/分; 波長 = 220 nm)で処理して、優勢な立体異性体, トランス ジアステレオマー N10d(850 mg)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.33/4.26 (dd, J = 9.0, 1.6, 1H), 4.18-4.04 (m, 1H), 3.71/3.70 (s, 3H), 2.30-2.05 (m, 2H), 1.94-1.88 (m, 1H), 1.57-1.50 (m, 1H), 1.46/1.39 (s, 9H), 1.19/1.15 (d, J = 6.4, 3H).
実施例N10, 工程e
エステル N10d(700 mg, 2.88 mmol)/EtOH(4 mL)溶液を0℃まで冷却し、LiOH(103 mg, 4.32 mmol)/水(2 mL)を加え、該混合液を終夜攪拌した。次いで、該反応混合液を減圧下において濃縮し、残渣を水に溶解させ、Et
2O(20 mL)で抽出した。水相を、1 N HClを用いてpH 4まで酸性化し、EtOAc(100 mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮して、酸 N10e(630 mg)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.39 (d, J = 6.8, 0.7H), 4.28 (d, J = 8.8, 0.3H), 4.18-4.09 (m, 0.3H), 3.98-3.93 (m, 0.7H), 2.38-2.29 (m, 1H), 2.17-2.08 (m, 2H), 1.62-1.54 (m, 1H), 1.49/1.41 (s, 9H), 1.22-1.17 (m, 3H). LC/MS: [M-H]
- C
11H
18NO
4として分析;計算値: 228.13; 実測値 228.2.
実施例N10, 工程f
ビス-カルバメート N10f.1を、ビス-カルバメート N1eの合成について記載された方法に従って、酸 N10.eから製造した。ビス-カルバメート N10f.1(320 mg, 0.47 mmol)/MeOH(6 mL)溶液に、0℃にて、HCl/ジオキサン(4N, 20 mL)を加え、該混合液を室温まで緩和させながら2時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を無水DCM(3 x 5 mL)を用いて共エバポレートし、高真空下で乾燥させて、ピロリジン N10f.2(4HCl, 300 mg)を淡黄色の固形物として得て、それを次の工程にそのまま用いた。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 9.76 (ブロードのs, 2H), 9.49 (ブロードのs, 2H), 7.90 (d, J = 8.4, 4H), 7.61 (d, J = 8.4, 4H), 4.97-4.91 (m, 2H), 3.94-3.81(m, 2H), 2.56-2.42 (不明瞭, 2H), 2.40-2.30 (m, 4H), 1.73-1.68 (m, 2H), 1.39 (d, J = 6.4, 6H). LC/MS: [M+H]
+ C
30H
33N
6として分析;計算値: 477.27; 実測値 477.2.
実施例N10
HATU(106 mg, 0.280 mmol)をピロリジン N10f.2(84 mg, 0.136 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(50 mg, 0.286 mmol)およびDIEA(0.1 mL, 0.546 mmol)のDMF(5 mL)溶液に加え、室温で2時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をEtOAc(50 mL)に溶解させた。有機層を飽和NaHCO3溶液、飽和NH4Clで洗浄し、水相をEtOAc(25 mL)で抽出した。抽出物を合わせて、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧濃縮した。該粗製物を逆相HPLC精製(ACN/水/NH4OAc)で処理して、実施例N10を遊離塩基として得た(25 mg)。 LC (条件10eおよび10e.1): >97%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.63分. 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 12.21/12.08/11.83 (s, 2H), 7.78-7.74 (m, 3H), 7.67-7.47 (m, 6H), 6.98-6.94 (m, 1H), 5.18 (d, J = 8.0, 0.2H), 5.04 (d, J = 8.8, 1.8H), 4.37-4.34 (m, 2H), 4.25-4.21 (m, 1.4H), 4.0-3.95 (m, 0.6H), 3.55 (s, 4H), 3.35-3.32 (不明瞭, 2H), 2.10-1.49 (m, 10H), 1.35 (d, J = 6.4, 4H), 1.17 (d, J = 6.4, 2H), 0.95 (d, J = 6.8, 4H), 0.91 (d, J = 6.4, 2H), 0.82/0.77 (d, J = 6.8, 6H). LC/MS: [M+H]+ C44H55N8O6として分析;計算値: 791.42; 実測値 791.4.
実施例N11
実施例N11(TFA塩)を、HPLC精製工程においてACN/水/TFAを用いたことを除いて実施例N10について記載された方法に従って、ピロリジン 1f(4HCl塩)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸から製造した。 LC (条件10eおよび10e.1): >98%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.44分. LC/MS: [M+H]
+ C
48H
59N
8O
8として分析;計算値: 875.44; 実測値 875.4.
実施例N11.1 & N11.2
実施例11.1, 工程a
ピロリジン 11.1a(4HCl塩)を、ピロリジン N1f.2について記載された方法に従って、(S)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボン酸(製造については、特許出願US2009/0068140を参照)から製造した。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 10.26 (ブロードのs, 2H), 9.50 (ブロードのs, 2H), 7.94 (s, 2H), 7.91 (d, J = 8.4, 4H), 7.62 (d, J = 8.4, 4H), 5.09-4.99 (m, 2H), 3.45-3.38 (m, 2H), 3.19-3.16 (m, 2H), 2.57-2.48 (不明瞭, 2H), 2.25 (d, J = 7.6, 1.1H), 2.22 (d, J = 7.2, 0.9H), 0.86-0.69 (m, 8H). LC/MS: [M+H]
+ C
32H
33N
6として分析;計算値: 501.27; 実測値 501.2.
実施例N11.1 & N11.2
実施例N11.1(TFA塩)を、実施例N10. LC(条件10eおよび10e.1)について記載された方法に従って、ピロリジン N11.1a(4HCl塩)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸から製造した: >95%均一性指数。 LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.61分. 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 8.06 (ブロードのs, 2H), 7.84 (d, J = 8.4, 4H), 7.62 (見かけ上のd, 4H), 7.4 (d, J = 7.6, 2H), 5.25 (t, J = 7.6, 2H), 4.03 (見かけ上のt, 2H), 3.86 (d, J = 9.4, 2H), 3.74 (d, J = 9.4, 2H), 3.55 (s, 6H), 2.23 (d, J = 7.6, 4H), 2.02-1.98 (m, 2H), 0.94-0.89 (m, 2H), 0.84 (d, J = 6.8, 6H), 0.81 (d, J = 6.4, 6H), 0.68-0.62 (m, 6H). LC/MS: [M+H]+ C46H55N8O6として分析;計算値: 815.42; 実測値 815.4. ジアステレオマー 実施例N11.2(TFA塩;カラムから第2に溶出した; 1H NMR分析によって非対称分子が示唆された)もまた単離された。 LC (条件10e): >92%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.65分. LC/MS: [M+H]+ C46H55N8O6として分析;計算値: 815.42; 実測値 815.4.
実施例N12
実施例N12(TFA塩)を、実施例N10. LC(条件10eおよび10e.1)について記載された方法に従って、ピロリジン 11.1a(4HCl塩)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸から製造した: >99%均一性指数。 LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.51分. LC/MS: [M+H]
+ C
50H
59N
8O
8として分析;計算値: 899.44; 実測値 899.4.
実施例N13
実施例N13, 工程a
エステル N10b(5 g, 20.57 mmol)/THF(50 mL)溶液を-78℃まで冷却し、LiHMDS(1M/THF, 20.57 mL, 20.57 mmol)を滴下し、該混合液を同一の温度で45分間攪拌した。次いで、MeI(3.18 mL, 51.44 mmol)を滴下し、同一の温度で2時間攪拌し、不活性雰囲気下において、浴温度を12時間かけて室温まで緩和させながら、攪拌を続けた。該反応混合液をAcOH(2.35 mL, 41.15 mmol))および水(8 mL)でクエンチした。揮発性成分を減圧除去し、残渣をEtOAc(250 mL)に溶解させた。有機層を分離し、水で洗浄し、水相をEtOAc(100 mL)で逆抽出した。有機抽出物を合わせて食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; EtOAc: 石油エーテル, 30:70)により精製して、メチル化生成物 N13a(1.45 g)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.58 (d, J = 9.6, 1H), 3.78 (s, 3H), 2.73-2.66 (m, 1H), 2.31-2.26 (m, 1H), 1.98-1.89 (m, 1H), 1.51 (s, 9H), 1.22 (d, J = 6.8, 3H).
実施例N13, 工程b
エステル N13a(1 g, 3.89 mmol)/THF(18 mL)溶液に、BH
3:Me
2S(3.89 mL, 7.78 mmol)を窒素雰囲気下において滴下し、該反応混合液を40℃で7時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をEtOAc(100 mL)に溶解させ、水で洗浄し、水相をEtOAc(50 mL)で逆抽出した。抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。該粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, EtOAc: 石油エーテル, 25:75)により精製して、プロリン N13b(410 mg)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.36 (dd, J = 8.8, 2.0, 0.4H), 4.26 (dd, J = 8.8, 3.2, 0.6H), 3.75-3.64 (m, 1H), 3.71 (s, 3H), 2.99-2.87 (m, 1H), 2.42-2.36 (m, 1H), 2.09-2.03 (m, 1H), 1.88-1.80 (m, 1H), 1.46/1.40 (s, 9H), 1.033/1.027 (d, J = 6.8, 3H).
実施例N13, 工程c
プロリン N13b(400 mg, 1.64 mmol)/EtOH(6 mL)溶液を0℃まで冷却し、LiOH(63 mg, 2.63 mmol)/水(3 mL)を加え、該混合液を室温で5時間攪拌した。次いで、それを減圧下において濃縮し、残渣を水に溶解させ、Et
2O(20 mL)で抽出した。水相を、1 N HClを用いてpH 4まで酸性化し、EtOAc(100 mL)で抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮して、酸 N13c(630 mg)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.31 (d, J = 7.2, 1H), 3.47 (t, J = 8.4 , 1H), 2.81 (見かけ上のt, 1H), 2.53-2.44 (m, 1H), 2.38-1.80 (m, 2H), 1.47 (s, 9H), 1.02 (d, J = 6.4, 3H). LC/MS: [M-H]
- C
11H
18NO
4として分析;計算値: 228.13; 実測値 227.7.
実施例N13, 工程d
ピロリジン N13d(4HCl塩)を、ピロリジン N10f.2の製造について記載された方法に従って、酸 N13cから製造した。
1H NMR (MeOD, δ = 3.34 ppm, 400 MHz): δ 7.87 (s, 2H), 7.86 (d, J = 8.0, 4H), 7.65 (d, J = 8.0, 4H), 5.21-5.18 (m, 2H), 3.62-3.58 (m, 2H), 3.12-3.07 (m, 2H), 2.83-2.78 (m, 2H), 2.69-2.62 (m, 2H), 2.31-2.22 (m, 2H), 1.27 (d, J = 6.4, 6H). LC/MS: [M+H]
+ C
30H
33N
6として分析;計算値: 477.27; 実測値 477.2.
実施例N13
実施例N13(TFA塩)を、実施例N10の製造について記載された方法に従って、ピロリジン N13d(4HCl塩)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸から製造した。 LC (条件10eおよび10e.1): >98%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.57分. 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 8.01-7.81 (m, 6H), 7.69-7.62 (m, 4H), 7.33 (d, J = 8.4, 2H), 5.22-5.16 (m, 2H), 4.09 (見かけ上のt, 2H), 3.98 (t, J = 8.4, 2H), 3.56 (s, 6H), 3.39-3.35 (m, 2H), 2.69-2.65 (m, 2H), 2.20-2.11 (m, 2H), 2.05-1.92 (m, 4H), 1.07 (d, J = 6.4, 6H), 0.87 (d, J = 6.8, 6H), 0.83 (d, J = 6.4, 6H). LC/MS: [M+H]+ C44H55N8O6として分析;計算値: 791.42; 実測値 791.4.
実施例N14
実施例N14, 工程a
エステル N10b(1 g, 4.11 mmol)/THF(20 mL)溶液を、-78℃まで冷却し、LiHMDS(1M/THF, 8.2 mL, 8.22 mmol)をそこに滴下し、15分間攪拌した。次いで、MeI(0.51 mL, 8.22 mmol)を滴下し、-78℃で15分間および室温で2時間、攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をEtOAc(100 mL)に溶解させ、NH
4Cl溶液で洗浄した。水相をEtOAc(50 mL)で逆抽出し、抽出物を合わせて、水、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。該粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; EtOAc:石油エーテル, 30:70)により精製して、ジメチル化生成物 N14a(700 mg)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.53 (dd, J = 9.2, 5.2, 1H), 3.79 (s, 3H), 2.21 (dd, J = 13.2, 9.6, 1H), 1.97-1.88 (m, 1H), 1.50 (s, 9H), 1.21 (s, 6H).
実施例N14, 工程b
エステル N14a(1.4 g, 5.16 mmol)/THF(25 mL)溶液を-78℃まで冷却し、そこにSuperhydride(1M/THF, 6.19 mL, 6.19 mmol)をN
2下において滴下した。該反応混合液を30分間攪拌し、飽和NaHCO
3溶液でクエンチし、0℃まで昇温させた。次いで、30%H
2O
2水溶液(3 mL)を加え、0℃で20分間攪拌した。該反応混合液を減圧下において濃縮し、残渣をDCM(100 mL)に溶解させ、水で洗浄した。水相をDCM(2 x 50 mL)で抽出し、有機抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮し、クルードなN14b(1.25 g)を得て、それをそのまま次の工程で用いた。
実施例N14, 工程c
DCM(30 mL)中のクルードなN14b(1.25 g, 5.16 mmol)の溶液に、Et
3SiH(0.84 mL, 5.32 mmol)を加え、該反応混合液を-78℃まで冷却し、BF
3:Et
2O(0.73 mL, 5.83 mmol)を、N
2下において滴下した。30分攪拌した後、さらなるEt
3SiH(0.84 mL, 5.32 mmol)、続いてBF
3:Et
2O(0.73 mL, 5.83 mmol)を加えた。-78℃で2時間攪拌した後、該反応混合液をNaHCO
3溶液でクエンチし、DCM(2 x 100 mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; EtOAc:石油エーテル, 25:75)により精製して、プロリン N14c(470 mg)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.34/4.27 (t, J = 8.4, 1H), 3.74/3.73 (s, 3H), 3.38-3.18 (m, 2H), 2.02 (dd, J = 12.4, 8.0, 1H), 1.78-1.70 (m, 1H), 1.47/1.42 (s, 9H), 1.13/1.06 (s, 6H).
実施例N14, 工程d
プロリン N14c(500 mg, 1.94 mmol)/EtOH(8 mL)溶液を0℃まで冷却し、LiOH(93 mg, 3.89 mmol)/水(4 mL)を加え、該反応混合液を室温で6時間攪拌した。次いで、それを減圧下において濃縮し、得られた粗物質を水に溶解させ、Et
2O(20 mL)で抽出した。水相を、1 N HClを用いてpH 4まで酸性化し、EtOAc(100 mL)で抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮して、酸 N14d(454 mg)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.42-4.23 (m, 1H), 3.26 (d, J = 10.8, 1H), 3.10 (d, J = 10.8, 1H), 2.30-2.20 (m, 1H), 1.96-1.82 (m, 1H), 1.50/1.45 (s, 9H), 1.11/1.07 (s, 6H).
実施例N14, 工程e
ピロリジン N14e(4HCl塩)を、ピロリジン N10f.2の製造について記載された方法に従って、酸 N14dから製造した。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 10.28 (ブロードのs, 2H), 9.50 (ブロードのs, 2H), 7.91-7.55 (m, 6H), 7.30-7.05 (m, 4H), 5.05-4.96 (m, 2H), 3.19-3.01 (m, 4H), 2.33-2.26 (m, 4H), 1.24 (s, 6H), 1.22 (s, 6H). LC/MS: [M+H]
+ C
32H
37N
6として分析;計算値: 505.3; 実測値 505.2.
実施例N14
実施例N14(遊離塩基)を、実施例N10について記載された方法(粗製物を、CH3CN/水/TFA溶媒系を用いてHPLCで精製し、得られたTFA塩生成物をEtOAcおよび10%NaHCO3間に分配し、有機相を乾燥させ(Na2SO4)、減圧エバポレートしたことを除く)に従って、ピロリジン N14e(4HCl塩)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸から製造した。 LC (条件10eおよび10e.1): >97%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.64分. 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 12.21/11.87 (s, 2H), 7.78-7.73/7.67-7.63 (m, 4H), 7.57-7.53 (m, 2H), 7.51-7.44 (m, 4H), 7.21 (d, J = 8.0, 2H), 4.99 (t, J = 8.6, 2H), 4.01 (t, J = 8.0, 2H), 3.78 (d, J = 9.8, 2H), 3.54/3.52 (s, 6H), 3.45 (d, J = 9.8, 2H), 2.07-1.88 (m, 6H), 1.17 (s, 6H), 1.03 (s, 6H), 0.85 (d, J = 6.8, 6H), 0.82 (d, J = 6.8, 6H). LC/MS: [M+H]+ C46H59N8O6として分析;計算値: 819.45; 実測値 819.4.
実施例N15
実施例N15(TFA塩)を、逆相HPLCシステムでACN/水/TFA溶媒を用いたことを除いて実施例N10について記載された方法に従って、ピロリジン N14e(4HCl塩)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸から製造した。 LC (条件10eおよび10e.1): >96%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.55分. LC/MS: [M+H]
+ C
50H
63N
8O
8として分析;計算値: 903.47; 実測値 903.4.
実施例N16.1, N16.2 & N16.3
実施例N16.1, 工程a
NaHMDS(1M/THF, 13.56 mL, 13.56 mmol)/THF(25 mL)溶液を-78℃まで冷却し、(S)-1-tert-ブチル 2-メチル 4-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(3 g, 12.33 mmol)のTHF(15 mL)溶液を滴下した。15分攪拌した後、N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(4.4 g, 12.33 mmol)/THF(15 mL)を加え、該反応混合液を-78℃で3時間攪拌した。次いで、それを-78℃にてNaHCO
3溶液でクエンチした後、該混合液を室温で攪拌した。有機層を分離し、水相をEtOAc(2 x 50 mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、水および食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。該粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; EtOAc:石油エーテル, 15:85)により精製して、トリフレート N16.1a(4.3 g)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 5.75-5.74/5.71-5.69 (m, 1H), 5.08-5.06/5.02-4.99 (m, 1H), 4.40-4.25 (m, 2H), 3.77/3.76 (s, 3H), 1.48/1.43 (s, 9H).
実施例N16.1, 工程b
CuI(1.46 g, 7.6 mmol)/THF(30 mL)溶液を-30℃まで冷却し、MeMgBr(3 M/Et
2O, 16.0 mmol)を滴下し、該反応混合液を30分間攪拌した。次いで、それを-78℃まで冷却し、トリフレート N16.1a(2.4 g, 6.4 mmol)/THF(10 mL)を滴下した。2時間攪拌した後、該反応混合液をNH
4Cl溶液でクエンチした。有機層を分離し、水相をEtOAc(2 x 100 mL)で抽出した。有機相を合わせて、水および食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; EtOAc:石油エーテル, 15:85)により精製して、N16.1b(560 mg)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 5.37/5.33 (ブロードのs, 1H), 4.99-4.97/4.91-4.89 (m, 1H), 4.21-4.02 (m, 2H), 3.74/3.73 (s, 3H), 1.80/1.78 (s, 3H), 1.49/1.43 (s, 9H).
実施例N16.1, 工程c
N16.1b(560 mg, 2.32mmol)/EtOH(10 mL)溶液を0℃まで冷却し、LiOH(89 mg, 3.71 mmol)/水(5 mL)を加え、該混合液を終夜攪拌した。次いで、それを減圧下において濃縮し、残渣を水に溶解させ、Et
2O(20 mL)で抽出した。水相を、pH 4まで酸性化し、EtOAc(100 mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮して、酸 N16.1c(立体化学整合性(stereochemical integrity)は未確認)(490 mg)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 5.57/5.37 (ブロードのs, 1H), 5.07/4.94 (ブロードのs, 1H), 4.16-4.01 (m, 2H), 1.81(s, 3H), 1.52/1.46 (s, 9H).
実施例N16.1, 工程d
ピロリジン N16.1d(4HCl塩)を、ピロリジン N10f.2の製造について記載された方法に従って、酸 N16.1cから製造した。
1H NMR (MeOD, δ = 3.34 ppm, 400 MHz): δ 8.09 (s, 2H), 7.88 (d, J = 8.6, 4H), 7.33 (d, J = 8.6, 4H), 6.01 (s, 2H), 5.79 (s, 2H), 4.29 (d, J = 15.2, 2H), 4.21 (d, J = 15.2, 2H), 2.07 (s, 6H). LC/MS: [M+H]
+ C
30H
29N
6として分析;計算値: 473.24; 実測値 473.2.
実施例N16.1, N16.2 & N16.3
ピロリジン N16.1d(4HCl)を(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸と反応させた後、実施例N10について記載された方法(HPLC精製においてCH3CN/水/TFAを用いることを除く)に従って精製し、以下の3つのジアステレオマーを単離した。 実施例N16.1(TFA塩;第1に溶出). LC (条件10eおよび10e.1): >97%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.54分. LC/MS: [M+H]+ C44H51N8O6として分析;計算値: 787.39; 実測値 787.4. 実施例N16.2 (TFA塩;第2に溶出): LC (条件10eおよび10e.1): >97%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.56分. 1H NMR (MeOD, δ = 3.34 ppm, 400 MHz): δ 7.92 (s, 2H), 7.89-7.77 (m, 4H), 7.72-7.66 (m, 4H), 6.03-5.97 (m, 2H), 5.68-5.64 (m, 2H), 4.81-4.76 (m, 2H), 4.64-4.47 (m, 2H), 4.15 (d, J = 8.4, 2H), 3.68 (s, 6H), 2.01 (s, 6H), 2.00-1.92 (m, 2H), 0.94 (d, J = 6.8, 6H), 0.88 (d, J = 6.8, 6H). LC/MS: [M+H]+ C44H51N8O6として分析;計算値: 787.39; 実測値 787.4. 実施例N16.3 (TFA塩;最後に溶出): LC (条件10eおよび10e.1): >92%均一性指数. LC/MS (条件10e.6): 保持時間 = 1.78分. LC/MS: [M+H]+ C44H51N8O6として分析;計算値: 787.39; 実測値 787.4.
実施例N17.1 & N17.2
ピロリジン N16.1d(4HCl)を(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸と反応させ、実施例N10について記載された方法(逆相HPLC精製においてCH
3CN/水/TFAを用いたことを除く)に従って精製した後、以下の2つのジアステレオマーを単離した。実施例17.1 (TFA塩;第1に溶出): LC (条件10eおよび10e.1): >94%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.46分. LC/MS: [M+H]
+ C
48H
55N
8O
8として分析;計算値: 871.41; 実測値 871.2. 実施例17.2 (TFA塩;第2に溶出): LC (条件10eおよび10e.1): >93%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.48分. LC/MS: [M+H]
+ C
48H
55N
8O
8として分析;計算値: 871.41; 実測値 871.4.
実施例N22
実施例N22, 工程a
1-ブロモ-4-ヨード-2-メチルベンゼン(5.0 g, 16.83 mmol)/ジオキサン(75 mL)溶液を、N
2で10分間パージした。次いで、PdCl
2(Ph
3P)
2(428 mg, 0.609 mmol)およびトリ-n-ブチル(1-エトキシビニル)スタンナン(stanane)(5.94 mL, 17.59 mmol)を加え、該反応混合液をN
2で10分間パージし、80℃で終夜加熱した。水(25 mL)を該反応混合液に加え、0℃まで冷却し、NBS(3 g, 17.1 mmol)を加え、該混合液を30分間攪拌した。揮発性成分を減圧下において除去し、得られた残渣に水を加え、それをDCM(3 x 100 mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。該粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ISCO; EtOAc: 石油エーテル, 2:98)により精製して、ケトン N22a(2.6 g)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 7.84 (d, J = 0.8, 1H), 7.65-7.62 (m, 2H), 4.32 (s, 2H), 2.48 (s, 3H).
実施例N22, 工程b
ACN(30 mL)中の(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(2.23 g, 9.89 mmol)およびTEA(1.3 mL, 9.80 mmol)の攪拌した溶液に、ジブロミド N22a(2.6 g, 8.99 mmol)/ACN(45 mL)を加え、該反応混合液を室温で90分間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を水およびDCM間に分配し、有機層を食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(ISCO; EtOAc:石油エーテル, 40:80)により精製して、ケトエステル N22b(1.6 g)を得た。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 7.98 (s, 1H), 7.79 (d, J = 8.2, 1H), 7.71 (d, J = 8.2, 1H), 5.59-5.42 (m, 2H), 4.18-4.12 (m, 1H), 3.40-3.32 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.41-2.37 (m, 2H), 1.68-1.60 (m, 1H), 1.42/1.32 (s, 9H), 0.78-0.73 (m, 1H), 0.56-0.51 (m, 1H). LC/MS: [M+H-Boc]
+ C
15H
17BrNO
3として分析;計算値: 338.03; 実測値 338.0.
実施例N22, 工程c
N22b(1.6 g, 3.66 mmol)/キシレン(30 mL)溶液にNH
4OAc(2.82 g, 36.6 mmol)を加え、該反応混合液をN
2で10分間パージした。該反応混合液を、圧力管において130℃で終夜、加熱した。揮発性成分を減圧下においてエバポレートし、該粗製物を飽和NaHCO
3溶液で処理し、攪拌した後、DCM(200 mL)で抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(ISCO; MeOH:DCM: 0.3:99.7)により精製して、イミダゾール N22c(1.1 g)を得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 10.8-10.2 (ブロードのs, 1H), 7.68 (ブロードのs, 1H), 7.52-7.40 (m, 2H), 7.23 (ブロードのs, 1H), 4.86-4.78 (m, 1H), 3.60-3.30 (m, 1H), 3.25-3.20 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.40-2.32 (m, 1H), 1.80-1.70 (m, 1H), 1.48 (s, 9H), 0.90-0.81 (m, 1H), 0.49-0.42 (m, 1H). LC/MS: [M+H]
+ C
20H
25BrN
3O
2として分析;計算値: 418.11; 実測値 420.2.
実施例N22, 工程d
イミダゾール N22c(940 mg, 2.25 mmol)/DMF(47 mL)溶液をN
2で10分間パージし、Pd(Ph
3P)
4(98 mg, 0.084 mmol)およびビス-トリメチルスタンニルアセチレン(trimethylstanylacetylene)(395 mg, 1.12 mmol)を加え、該反応混合液をN
2でさらに10分間パージし、90℃で終夜加熱した。揮発性成分を減圧下において除去し、得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(ISCO; MeOH:DCM, 0.5:99.5)により精製して、アルキン N22d(230 mg)を得た。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): δ 12.2/11.9 (ブロードのs, 2H), 7.73/7.65 (ブロードのs, 2H), 7.62 (見かけ上のd, 2H), 7.55 (d, J = 2.0, 2H), 7.45 (d, J = 8.0, 2H), 4.65-4.53 (m, 2H), 3.49-3.39 (m, 2H), 2.57-2.44 (不明瞭, 6H), 2.38-2.19 (m, 4H), 1.68-1.59 (m, 2H), 1.38-1.15 (ブロードのs, 18H), 0.80-0.71 (m, 2H), 0.58-0.52 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
42H
49N
6O
4として分析;計算値: 701.37; 実測値 701.4.
実施例N22, 工程e
アルキン N22d(80 mg, 0.114 mmol)/MeOH(1.5 mL)溶液に、HCl/ジオキサン(4M, 5 mL)を0℃にて加え、該混合液を室温で2時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を無水DCM(3 x 5 mL)で共エバポレートし、高真空下において乾燥させ、ピロリジン N22e(4HCl, 80 mg)を淡黄色の固形物として得て、それをそのまま次の工程に用いた。
1H NMR (MeOD, δ = 3.34 ppm, 400 MHz): δ 8.12 (s, 2H), 7.84 (ブロードのs, 2H), 7.74-7.69 (m, 4H), 5.03-4.96 (m, 2H), 3.71-3.62 (m, 2H), 2.90-2.67 (m, 4H), 2.65 (s, 6H), 2.21-2.14 (m, 2H), 1.12-1.05 (m, 2H), 0.93-0.84 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
32H
33N
6として分析;計算値: 501.27; 実測値 501.2.
実施例N22
HATU(88.5 mg, 0.233 mmol)を、DMF(5 mL)中のピロリジン N22e(80 mg, 0.114 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(41.8 mg, 0.239 mmol)およびDIEA(0.15 mL, 0.91 mmol)の溶液に加えた。該反応混合液を室温で2時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をEtOAc(50 mL)に溶解させ、飽和NaHCO3溶液および飽和NH4Clで洗浄し、水相を合わせてEtOAc(25 mL)で逆抽出した。有機抽出物を合わせて、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質を逆相HPLC精製(ACN/水/TFA)で処理して、実施例N22(40 mg, TFA塩)をオフホワイト色の固形物として得た。 LC (条件10eおよび10e.1): >98%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 = 1.64分. 1H NMR (MeOD, δ = 3.34 ppm, 400 MHz): δ 7.86 (s, 2H), 7.69 (ブロードのs, 2H), 7.66 (d, J = 8.4, 2H), 7.58 (dd, J = 8.4, 1.4, 2H), 5.13/5.11 (d, J = 6.8, 2H), 4.56 (d, J = 6.8, 2H), 3.82-3.79 (m, 2H), 3.68 (s, 6H), 2.70-2.65 (m, 2H), 2.63 (s, 6H), 2.51-2.43 (m, 2H), 2.20-2.06 (m, 4H), 1.14-1.08 (m, 2H), 1.02 (d, J = 6.8, 6H), 0.93 (d, J = 6.8, 6H), 0.91-0.85 (m, 2H). LC/MS: [M+H]+ C46H55N8O6として分析;計算値: 815.42; 実測値 815.4.
実施例N23
実施例N23(TFA塩)を、実施例N22について記載された方法に従って、ピロリジン N22e(4HCl塩)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸から製造した。 LC (条件10e.1および10e.4): >94%均一性指数. LC/MS (条件10e.5): 保持時間 =1.53分. LC/MS: [M+H]
+ C
50H
59N
8O
8として分析;計算値: 899.44; 実測値 899.4.
実施例N24
実施例N24, 工程a
-25℃まで冷却した(1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸(4.52 g, 20.0 mmol)/THF(60 mL)の溶液に、TEA(2.78 mL, 20.0 mmol)、続いてクロロギ酸イソブチル(2.58 mL, 20.0 mmol)を加えた。30分攪拌した後、該反応混合液を-10℃まで昇温させ、CH
2N
2/Et
2O(3.0当量)を加え、同一の温度で3時間および室温で12時間攪拌した。揮発性成分を減圧下においてエバポレートし、該粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ISCO, シリカゲル; EtOAc:石油エーテル, 30:70)により精製して、N24a(3.9 g)を黄色の固形物として得た。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 5.50 (s, 1H), 4.01 (ブロードのs, 1H), 3.35 (ブロードのs, 1H), 2.27 (ブロードのs, 2H), 1.60-1.56 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 0.83-0.80 (m, 1H), 0.44 (ブロードのs, 1H).
実施例N24, 工程b
HBr水溶液(48%, 2.0 mL)を、N24a(2.0 g, 7.96 mmol)/Et
2O(20 mL)の攪拌した溶液に0℃にて加えた。5分攪拌した後、該反応混合液をEtOAc(100 mL)で希釈し、有機相を水(50 mL)および食塩水(25 mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮し、クルードなN24b(2.02 g)を淡黄色の液状物として得て、それをそのまま次の工程で用いた。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 400 MHz): δ 4.21-4.14 (m, 1H), 4.10 (s, 2H), 3.52/3.40 (m, 1H), 2.41-2.17 (m, 2H), 1.68-1.61 (m, 1H), 1.47 (s, 9H), 0.85-0.78 (m, 1H), 0.52 (ブロードのs, 1H).
実施例N24, 工程c
THF:H
2O(10 mL: 2.5 mL)中の4-ブロモベンズイミドアミド(384 mg, 1.65 mmol)の攪拌した溶液に、K
2CO
3(456 mg, 3.30 mmol)を加え、続いてN24b(500 mg, 1.65 mmol)/THF(10 mL)を加え、室温で24時間攪拌した。揮発性成分を減圧下において除去し、該粗製物をEtOAc(100 mL)に溶解させ、有機相を水(50 mL)および食塩水(25 mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮して、N-アルキル化前駆体と標的生成物の混合物を得た。この混合物(1.65 mmol)/キシレン(8 mL)に、NH
4OAc(1.27 g, 16.5 mmol)を加え、該反応混合液を圧力管に移し、N
2で10分間パージし、130℃で終夜加熱した。揮発性成分を減圧下において除去し、該粗製物を飽和NaHCO
3溶液で処理し、EtOAc(100 mL)で抽出した。有機層を水(50 mL)および食塩水(25 mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; MeOH:DCM: 2:98)により精製して、イミダゾール N24c(350 mg)を淡黄色の固形物として得た。
1H NMR (MeOD, δ = 3.34 ppm, 400 MHz): δ 7.79-7.76 (m, 2H), 7.63-7.61 (m, 2H), 6.96 (s, 1H), 4.76 (見かけ上のt, 1H), 3.49 (見かけ上のt, 1H), 2.44-2.32 (m, 2H), 1.71-1.64 (m, 1H), 1.38 (s, 9H), 0.92-0.87 (m, 1H), 0.58-0.52 (m, 1H). LC/MS: [M+H]
+ C
19H
23BrN
3O
2として分析;計算値: 404.09; 実測値 405.0.
実施例N24, 工程d
N24c(135 mg, 0.33 mmol)/DMF(2 mL)溶液をN
2で10分間パージし、Pd(Ph
3P)
4(14 mg, 0.012 mmol)、ビス-トリメチルスタンニルアセチレン(58 mg, 0.16 mmol)を加え、該反応混合液をN
2でさらに10分間パージし、マイクロ波を用いて90℃で3時間加熱した。該反応混合液をEtOAc(50 mL)で処理し、水(25 mL)および食塩水(10 mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ISCO, 塩基性のAl
2O
3; EtOAc:石油エーテル, 15:85)により精製して、アルキン N24d(14 mg)を淡黄色の固形物として得た。
1H NMR (MeOD, δ = 3.34 ppm, 400 MHz): δ 7.90 (d, J = 8.8, 4H), 7.63 (d, J = 8.8, 4H), 6.99 (s, 2H), 4.79 (ブロードのs, 2H), 3.50 (ブロードのs, 2H), 2.44-2.35 (m, 4H), 1.73-1.69 (m, 2H), 1.47 (s, 18H), 0.94-0.86 (m, 2H), 0.59 (ブロードのs, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
40H
45N
6O
4として分析;計算値: 673.34; 実測値 673.4.
実施例N24, 工程e
N24d(14 mg, 0.020 mmol)/MeOH(0.5 mL)溶液に、HCl/ジオキサン(4M, 1 mL)を0℃にて加え、該混合液を室温で2時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を無水DCM(3 x 5 mL)で共エバポレートし、高真空下において乾燥させて、ピロリジン N24e(4HCl, 12.8 mg)を淡黄色の固形物として得て、それをそのまま次の工程に用いた。
1H NMR (MeOD, δ = 3.34 ppm, 400 MHz): δ 8.08 (d, J = 8.4, 4H), 7.88 (s, 2H), 7.86 (d, J = 8.4, 4H), 4.78 (不明瞭, 2H), 3.54 (見かけ上のt, 2H), 2.73-2.66 (m, 4H), 2.12-2.09 (m, 2H), 1.08-1.02 (m, 2H), 0.92-0.81 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
30H
29N
6として分析;計算値: 473.24; 実測値 473.2.
実施例N24
HATU(16 mg, 0.042 mmol)を、DMF(2 mL)中のN24e(12.8 mg, 0.020 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(9 mg, 0.04 mmol)およびDIEA(0.014 mL, 0.08 mmol)の溶液に加えた。室温で2時間攪拌した後、該反応混合液をEtOAc(50 mL)に溶解させ、飽和NH
4Cl(25 mL)、飽和NaHCO
3溶液(25 mL)、食塩水(10 mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。該粗製物を逆相HPLC精製(ACN/水/TFA)で処理して、実施例N24(8 mg, TFA塩)を白色の固形物として得た。 LC (条件10e.2および10e.8): >92%均一性指数. LC/MS (条件10e.6): 保持時間 = 1.46分.
1H NMR (MeOD, δ = 3.34 ppm, 400 MHz): δ 7.94 (d, J = 8.4, 4H), 7.83 (d, J = 8.4, 4H), 7.52 (s, 2H), 5.25-5.20 (m, 2H), 4.64 (d, J = 7.6, 2H), 3.99-3.90 (m, 4H), 3.74-3.69 (m, 2H), 3.69 (s, 6H), 3.42-3.30 (m, 4H), 2.52-2.43 (m, 4H), 2.07-2.02 (m, 4H), 1.64-1.31 (m, 8H), 1.18-1.16 (m, 2H), 0.88-0.83 (m, 2H). LC/MS: [M+H]
+ C
48H
55N
8O
8として分析;計算値: 871.41; 実測値 871.4.
実施例N25
実施例N25(遊離塩基)を、実施例N24について記載された方法(とりわけ、逆相HPLC精製工程においてCH
3CN/水/NH
4OAcを用いたことを除いて)に従って、同様にピロリジン N24eおよび(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸から製造した。 LC (条件10eおよび10e.9): >96%均一性指数. LC/MS (条件10e.6): 保持時間 =1.67分. LC/MS: [M+H]
+ C
44H
51N
8O
6として分析;計算値: 787.39; 実測値 787.4.
実施例J1〜J1.1
実施例J1, 工程a
DIPEA(2.8 mL, 16 mmol)を、アセトニトリル(25 mL)中の酸 M3f(2.00 g, 8.80 mmol)および2-ブロモ-1-(3-ブロモフェニル)エタノン(2.22 g, 8.00 mmol)のスラリーに加え、該反応混合液を室温で終夜攪拌した。該反応混合液を濃縮し、Biotage Horizon(80g SiO
2, 10-25%EtOAc/ヘキサン)で精製して、ケトエステル J1a(3.37 g)を粘稠性の薄黄色の油状物として得た。 LC-MS 保持時間 1.853分; m/z 423および425.98(1:1) (MH+). LCデータは、Waters Xterra MS 7u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS 液体クロマトグラフで、220nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 2分、ホールド時間 1分、および分析時間 3分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.04 (t, J=1.8 Hz, 1H), 7.83 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.75 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.38 (t, J=7.9 Hz, 1H), 5.33 - 5.59 (m, 1H), 5.13 - 5.32 (m, 1H), 4.22 (ブロードのs, 1H), 3.40 - 3.63 (m, 1H), 2.52 - 2.63 (m, 1H), 2.46 (dd, J=13.1, 9.3 Hz, 1H), 1.63 - 1.73 (m, 1H), 1.47 (ブロードのs, 9H), 0.86 (ブロードのs, 1H), 0.51 (ブロードのs, 1H).
実施例J1, 工程b
ケトエステル J1a(3.33 g, 7.85 mmol)/キシレン(75 mL)溶液を、圧力容器中の酢酸アンモニウム(5.94 g, 77 mmol)に加え、該反応混合液を窒素下において5分間攪拌した。該反応容器を密閉した後、140℃に予熱した油浴に入れ、該反応液をその温度で6時間維持した。該反応液を室温まで冷却し、終夜攪拌し、140℃で5時間、再加熱した。さらなる酢酸アンモニウム(3.0g)を加え、該反応液を145℃で8時間攪拌し、室温まで冷却し、高真空下において茶色の油状物まで濃縮した。該油状物をDCM(〜200 mL)および1/2飽和炭酸水素ナトリウム(〜200 mL)間に分配した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。クルードなオレンジ色の固化した泡状物質をBiotage Horizon(20-50%EtOAc/ヘキサン, 160 g SiO
2)で精製して、イミダゾール J1b(2.03 g)を黄色の固化した泡状物質として得た。 LC-MS 保持時間 2.450分; m/z 404 および 406.06 (1:1) (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.89 (ブロードのs, 1H), 7.65 (d, J=6.5 Hz, 1H), 7.32 - 7.44 (m, 2H), 7.26 (t, J=7.8 Hz, 1H), 4.66 (ブロードのs, 1H), 3.52 - 3.63 (m, 1H), 2.51 (dd, J=13.1, 8.8 Hz, 1H), 2.25 - 2.37 (m, 1H), 1.66 - 1.75 (m, 1H), 1.29 (ブロードのs, 9H), 0.84 (ddd, J=8.2, 6.0, 5.8 Hz, 1H), 0.56 - 0.63 (m, 1H).
実施例J1, 工程c
DMF(10 mL)中のブロミド J1b(854 mg, 2.18 mmol)および1,2-ビス(トリメチルスタンニル)エチン(403 mg, 1.15 mmol)の撹拌した溶液に、窒素を10分間バブルした。次いで、Pd(PPh
3)
4(79 mg, 0.069 mmol)を加え、該反応液に窒素を1分間バブルした後、該反応液を窒素下において90℃で17時間加熱した。該反応混合液を室温まで冷却し、粘稠性の油状物まで濃縮し、Biotage Horizon(40 g SiO
2, 70-100%EtOAc/ヘキサン, DCMとともにロード))で精製して、アルキン J1c(500 mg)を黄色の固化した泡状物質として得た。
LC-MS 保持時間 2.876分; m/z 649.51 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.89 (s, 2H), 7.67 - 7.74 (m, 2H), 7.35 - 7.44 (m, 6H), 4.85 - 5.04 (m, 2H), 3.64 - 3.74 (m, 2H), 3.47 - 3.56 (m, 2H), 2.29 - 2.45 (m, 2H), 1.90 - 2.13 (m, 6H), 1.48 (ブロードのs, 6H), 1.26 (ブロードのs, 12H).
実施例J1, 工程d
TFA(3 mL, 38.9 mmol)を、カルバメート J1c(238 mg, 0.367 mmol)/DCE(7 mL)の攪拌した溶液に加え、該反応液を室温で1時間攪拌した。該反応混合液を減圧下において濃縮して、ピロリジン J1dのTFA塩(260 mg)を黄色の固形物として得た。
LC-MS 保持時間 2.505分; m/z 449.22 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.96 - 8.00 (m, 2H), 7.79 (dt, J=6.6, 2.1 Hz, 2H), 7.65 (s, 2H), 7.41 - 7.48 (m, 4H), 4.91 (t, J=7.8 Hz, 2H), 3.44 - 3.61 (m, 4H), 2.51 - 2.62 (m, 2H), 2.27 - 2.45 (m, 4H), 2.16 - 2.24 (m, 2H).
実施例J1〜J1.1
HATU(61.8 mg, 0.162 mmol)を、DMF(0.7 mL)およびヒューニッヒ塩基(0.10 mL, 0.54 mmol)中のピロリジン J1dのTFA塩(110 mg, 0.12 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(28.5 mg, 0.162 mmol)の攪拌した溶液に加えた。該反応混合液を、室温で3時間攪拌した後、窒素気流下において濃縮した。該反応液をプレパラティブHPLC(MeOH/水/10 mM 酢酸アンモニウム)により、2回の注入で精製して、実施例J1(31.5 mg)を薄黄色の固形物として、および実施例J1.1(41.1 mg)を薄黄色の固形物として得た。
実施例J1: LC-MS 保持時間 2.605分; m/z 763.36 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。1H NMRにより回転異性体の4:1混合物として示される。主要な回転異性体は: 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.86 (s, 2H), 7.64 - 7.70 (m, 2H), 7.36 - 7.43 (m, 4H), 7.34 (s, 2H), 5.17 (dd, J=7.8, 5.3 Hz, 2H), 4.24 (d, J=7.3 Hz, 2H), 3.95 - 4.04 (m, 2H), 3.84 - 3.92 (m, 2H), 3.66 (s, 6H), 2.17 - 2.42 (m, 6H), 2.00 - 2.13 (m, 4H), 0.96 (d, J=6.8 Hz, 6H), 0.91 (d, J=6.8 Hz, 6H)である。
実施例J1.1: LC-MS 保持時間 2.620分; m/z 606.23 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。1H NMRにより回転異性体の3:1混合物として示される。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.94 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.74 (ddd, J=5.6, 3.4, 1.8 Hz, 1H), 7.65 - 7.70 (m, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.36 - 7.44 (m, 6H), 7.35 (s, 1H), 5.18 (dd, J=7.7, 5.4 Hz, 1H), 4.68 (t, J=7.8 Hz, 1H), 4.24 (d, J=7.5 Hz, 1H), 3.95 - 4.06 (m, 1H), 3.85 - 3.92 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.35 - 3.52 (m, 2H), 2.01 - 2.50 (m, 9H), 0.96 (d, J=6.8 Hz, 3H), 0.91 (d, J=6.8 Hz, 3H).
実施例J2
HATU(118 mg, 0.310 mmol)を、DIPEA(0.18 mL, 1.0 mmol)およびDMF(1 mL)中のピロリジン J1dのTFA塩(93.4 mg, 0.103 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(67.3 mg, 0.310 mmol)の攪拌した溶液に加え、該反応液を室温で2時間攪拌した。該反応液を窒素気流下において濃縮し、MeOHに溶解させ、プレパラティブHPLC(MeOH/水 10 mM 酢酸アンモニウム)により精製して、実施例J2(18.1 mg)を薄ピンク色の固形物として得た。
LC-MS 保持時間 2.428分; m/z 847.39 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
1H NMRにより、回転異性体の4:1混合物として示される。主要な回転異性体は:
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.83 (s, 2H), 7.62 - 7.67 (m, 2H), 7.33 - 7.42 (m, 6H), 5.15 (dd, J=7.5, 5.5 Hz, 2H), 4.32 (d, J=8.3 Hz, 2H), 3.89 - 4.08 (m, 6H), 3.66 (s, 6H), 3.33 - 3.50 (m, 6H), 2.23 - 2.40 (m, 4H), 2.13 - 2.22 (m, 2H), 1.92 - 2.10 (m, 4H), 1.61 - 1.71 (m, 4H), 1.32 - 1.56 (m, 4H)である。
実施例J3
実施例J3, 工程a
ブロミド J3aを、ブロミド J1bについて記載された方法に従って、酸 M3fから製造した。
実施例J3, 工程b
DMF(10 mL)中のブロミド(bromidie) J3a(825 mg, 2.041 mmol)および1,2-ビス(トリメチルスタンニル)エチン(378 mg, 1.074 mmol)の攪拌した溶液に、窒素を10分間バブルした。次いで、Pd(PPh
3)
4(74.5 mg, 0.064 mmol)を該反応混合液に加え、該反応液に窒素を1分間バブルした後、該反応液を窒素下において90℃で17時間加熱した。該反応混合液を室温まで冷却し、濃い黒色の油状物まで濃縮し、DCMで希釈し、Biotage Horizon(40 g SiO
2, 60-100%EtOAc/ヘキサン)で精製して、アルキン J3b(312 mg)を黄色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 2.800分; m/z 671.53 (MH-). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.89 (s, 2H), 7.70 (ddd, J=5.6, 3.3, 1.9 Hz, 2H), 7.38 - 7.43 (m, 6H), 4.69 (ブロードのs, 2H), 3.59 (ブロードのs, 2H), 2.53 (dd, J=13.2, 8.9 Hz, 2H), 2.28 - 2.39 (m, 2H), 1.68 - 1.77 (m, 2H), 1.29 - 1.31 (m, 18H), 0.85 (dt, J=8.5, 5.8 Hz, 2H), 0.58 - 0.64 (m, 2H).
実施例J3, 工程c
TFA(3 mL, 38.9 mmol)をカルバメート J3b(316 mg, 0.470 mmol)/DCE(7 mL)の攪拌した溶液に加え、該反応液を室温で1時間攪拌した。該反応混合液を減圧下において濃縮して、ピロリジン J3cのTFA塩(360 mg)を黄色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 2.711分; m/z 473.24 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
実施例J3
HATU(69.6 mg, 0.183 mmol)をDMF(0.7 mL)およびヒューニッヒ塩基(0.11 mL, 0.61 mmol)中のピロリジン J3cのTFA塩(56.7 mg, 0.061 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(32.1 mg, 0.183 mmol)の攪拌した溶液に加え、該反応混合液を室温で3時間攪拌した。該反応液を窒素気流下において濃縮し、MeOHに溶解させ、プレパラティブHPLC(MeOH/水 10 mM 酢酸アンモニウム)により、2回の注入で精製して、実施例J3(31.8 mg)を薄黄色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 2.605分; m/z 787.36 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.87 (s, 2H), 7.65 - 7.71 (m, 2H), 7.37 - 7.43 (m, 4H), 7.36 (s, 2H), 5.16 (dd, J=8.8, 4.8 Hz, 2H), 4.59 (d, J=6.5 Hz, 2H), 3.67 (s, 6H), 3.63 - 3.68 (m, 2H), 2.49 - 2.58 (m, 2H), 2.37 - 2.45 (m, 2H), 2.10 - 2.21 (m, 2H), 1.98 - 2.07 (m, 2H), 1.12 (ddd, J=8.7, 5.6, 5.5 Hz, 2H), 1.01 (d, J=6.8 Hz, 6H), 0.93 (d, J=6.8 Hz, 6H), 0.78 (ブロードのs, 2H).
実施例J4
HATU(120 mg, 0.317 mmol)を、DIPEA(0.18 mL, 1.1 mmol)およびDMF(1 mL)中のピロリジン J3cのTFA塩(98 mg, 0.106 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(68.8 mg, 0.317 mmol)の攪拌した溶液に加え、該反応液を室温で3時間攪拌した。該反応液を窒素気流下において濃縮し、MeOHに溶解させ、プレパラティブHPLC(MeOH/水 10 mM 酢酸アンモニウム)により精製し、次いでプレパラティブHPLC(MeOH/水 0.1%TFA)により再精製して、実施例J4のTFA塩(18 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 2.463分; m/z 869.40 (MH-). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.89 - 7.92 (m, 2H), 7.87 (s, 2H), 7.74 (dt, J=7.8, 1.5 Hz, 2H), 7.61 - 7.66 (m, 2H), 7.54 - 7.60 (m, 2H), 5.11 (dd, J=9.0, 7.0 Hz, 2H), 4.59 (d, J=7.5 Hz, 2H), 3.91 - 3.99 (m, 4H), 3.83 (t, J=4.8 Hz, 2H), 3.67 (s, 6H), 3.33 - 3.45 (m, 4H), 2.67 (dd, J=13.7, 9.4 Hz, 2H), 2.43 - 2.52 (m, 2H), 2.02 - 2.14 (m, 4H), 1.39 - 1.63 (m, 8H), 1.03 - 1.11 (m, 2H), 0.83 - 0.90 (m, 2H).
実施例J5
実施例J5, 工程a
DME(8 mL)および水(2 mL)中の(S)-tert-ブチル 2-(4-(4-ブロモフェニル)-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(ブロミド D-1b)(400 mg, 1.02 mmol)、4-エチニルフェニルボロン酸(149 mg, 1.02 mmol)および炭酸水素ナトリウム(214 mg, 2.55 mmol)の攪拌した溶液に、窒素を15分間バブルした。次いで、Pd(PPh
3)
4(58.9 mg, 0.051 mmol)を加え、窒素のバブリングを5分間続けた後、該反応容器を密閉し、90℃で終夜加熱した。該反応液を冷却し、THFで希釈し、食塩水で洗浄し、乾固するまで濃縮した。残渣をBiotage Horizon(60-90% EtOAc/ヘキサン)により精製して、カルバメート J5a(85 mg)を黄色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 2.911分; m/z 723.64 (MH-). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.78 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.72 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.64 - 7.69 (m, 4H), 7.58 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.52 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.31 - 7.41 (m, 2H), 4.86 - 5.03 (m, 2H), 3.68 (ブロードのs, 2H), 3.46 - 3.57 (m, 2H), 2.37 (ブロードのs, 2H), 1.89 - 2.13 (m, 6H), 1.47 (ブロードのs, 6H), 1.25 (ブロードのs, 12H).
実施例J5, 工程b
TFA(250 μL, 3.24 mmol)をカルバメート J5a/DCE(1 mL)溶液に加え、該反応液を室温で1.5時間攪拌した。該反応液を窒素気流下において濃縮して、ピロリジン J5bのTFA塩(45 mg)を得た。 LC-MS 保持時間 2.928分; m/z 525.32 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0 x 50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 4分、ホールド時間 1分、および分析時間 5分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。
実施例J5
HATU(53 mg, 0.14 mmol)を、DMF(0.7 mL)およびTEA(0.038 mL, 0.28 mmol)中のJ5bのTFA塩(45 mg, 0.046 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(24.2 mg, 0.138 mmol)の溶液に加え、該反応液を30分間攪拌した。該反応液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(MeOH/水 10 mM 酢酸アンモニウム含有)により精製して、実施例J5(14.7 mg)を薄黄色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 2.728分; m/z 839.57 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフで、220nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。該溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 4分、ホールド時間 1分、および分析時間 5分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H2O/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H2O/95%MeOH/10 mM 酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて決定した。 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.73 - 7.78 (m, 2H), 7.65 - 7.71 (m, 6H), 7.57 - 7.62 (m, 2H), 7.52 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.33 - 7.36 (m, 2H), 5.18 (dt, J=7.6, 5.2 Hz, 2H), 4.21 - 4.27 (m, 2H), 3.96 - 4.05 (m, 2H), 3.84 - 3.92 (m, 2H), 3.66 (s, 6H), 2.17 - 2.42 (m, 6H), 2.00 - 2.13 (m, 4H), 0.95 (dd, J=6.8, 1.3 Hz, 6H), 0.91 (dd, J=6.8, 1.0 Hz, 6H).
共通のcapの合成
化合物分析条件:純度評価および低分解能質量分析を、Waters Micromass ZQ MSシステムと連結した島津LCシステムで実施した。保持時間は装置の間でわずかに変化しうることに留意すべきである。他に記載のない限り、本項に適用可能なさらなるLC条件。
条件-MS-W1
カラム = XTERRA 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-MS-W2
カラム = XTERRA 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-MS-W5
カラム = XTERRA 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 30
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-D1
カラム = XTERRA C18 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-D2
カラム = Phenomenex-Luna 4.6 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-MD1
カラム = XTERRA 4.6 X 50 mm S5
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-M3
カラム = XTERRA C18 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 40
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件OL1
カラム = Phenomenex-Luna 3.0 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 4分
停止時間 = 5分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件OL2
カラム = Phenomenex-Luna 50X 2 mm 3 u
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 4分
停止時間 = 5分
流速 = 0.8 mL/分
オーブン温度 = 40℃
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%アセトニトリル/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%アセトニトリル/10%H2O
条件I
カラム = Phenomenex-Luna 3.0 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件II
カラム = Phenomenex-Luna 4.6 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件III
カラム = XTERRA C18 3.0 x 50mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
Cap-1
10%Pd/C(2.0g)/メタノール(10 mL)懸濁液を、(R)-2-フェニルグリシン(10g, 66.2 mmol)、ホルムアルデヒド(33 mLの37重量%/水)、1N HCl(30 mL)およびメタノール(30 mL)の混合液に加え、H
2(60 psi)で3時間処理した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質をイソプロパノールから再結晶化して、Cap-1のHCl塩を白色の針状晶(needle)として得た(4.0 g)。旋光度: -117.1° [H
2O中にc=9.95 mg/mL; λ=589 nm].
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 500 MHz): δ 7.43-7.34 (m, 5H), 4.14 (s, 1H), 2.43 (s, 6H); LC (条件I): 保持時間=0.25; LC/MS: [M+H]
+ C
10H
14NO
2として分析;計算値: 180.10; 実測値 180.17; HRMS: [M+H]
+ C
10H
14NO
2として分析;計算値: 180.1025; 実測値 180.1017.
Cap-2
NaBH
3CN(6.22g, 94 mmol)を、(R)-2-フェニルグリシン(6.02 g, 39.8 mmol)およびメタノール(100 mL)の冷却した(氷/水)混合液に、数分かけて少しずつ加え、5分間撹拌した。アセトアルデヒド(10 mL)を10分かけて滴下し、同じ冷却した温度で45分間、および周囲温度で〜6.5時間撹拌を続けた。該反応混合液を氷-水浴で冷却し戻し、水(3 mL)で処理し、次いで、該混合液のpHが〜1.5-2.0になるまで、〜45分かけて濃HClを滴下することによりクエンチした。該冷却浴を取り外し、該混合液のpHが1.5-2.0前後で維持されるように濃HClを加えながら、撹拌を続けた。該反応混合液を終夜撹拌し、濾過して白色の懸濁を除去し、該濾液を減圧濃縮した。該粗物質をエタノールから再結晶化して、Cap-2のHCl塩を輝く白色の固形物として2クロップで得た(クロップ-1: 4.16 g; クロップ-2: 2.19 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): 10.44 (1.00, ブロードのs, 1H), 7.66 (m, 2H), 7.51 (m, 3H), 5.30 (s, 1H), 3.15 (ブロードのm, 2H), 2.98 (ブロードのm, 2H), 1.20 (見かけ上のブロードのs, 6H). クロップ-1: [α]
25 -102.21° (c=0.357, H
2O); クロップ-2: [α]
25 -99.7° (c=0.357, H
2O). LC (条件I): 保持時間=0.43分; LC/MS: [M+H]
+ C
12H
18NO
2として分析;計算値: 208.13; 実測値 208.26.
Cap-3
(R)-2-フェニルグリシン(3.096g, 20.48 mmol)、1N HCl(30 mL)およびメタノール(40 mL)の冷却した(〜15℃)混合液に、アセトアルデヒド(5.0 mL, 89.1 mmol)、およびメタノール/H
2O(4mL/1 mL)中の10%Pd/C(720 mg)の懸濁液を連続的に加えた。該冷却浴を取り外し、該反応混合液をH
2のバルーン下で17時間撹拌した。さらなるアセトアルデヒド(10 mL, 178.2 mmol)を加え、H
2雰囲気下で24時間撹拌を続けた[注:H
2の供給は該反応の間中、必要に応じて補った]。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質をイソプロパノールから再結晶化して、(R)-2-(エチルアミノ)-2-フェニル酢酸のHCl塩を輝く白色の固形物として得た(2.846g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): δ 14.15 (ブロードのs, 1H), 9.55 (ブロードのs, 2H), 7.55-7.48 (m, 5H), 2.88 (ブロードのm, 1H), 2.73 (ブロードのm, 1H), 1.20 (見かけ上のt, J=7.2, 3H). LC (条件I): 保持時間=0.39分; >95%均一性指数; LC/MS: [M+H]
+ C
10H
14NO
2として分析;計算値: 180.10; 実測値 180.18.
メタノール/H2O(3 mL/1 mL)中の10%Pd/C(536 mg)の懸濁液を、(R)-2-(エチルアミノ)-2-フェニル酢酸/HCl(1.492g, 6.918 mmol), ホルムアルデヒド(20 mLの37重量%/水)、1N HCl(20 mL)およびメタノール(23 mL)の混合液に加えた。該反応混合液をH2のバルーン下で〜72時間撹拌した(H2の供給は必要に応じて補った)。該反応混合液を、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質をイソプロパノール(50 mL)から再結晶化して、Cap-3のHCl塩を白色の固形物として得た(985 mg)。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): δ 10.48 (ブロードのs, 1H), 7.59-7.51 (m, 5H), 5.26 (s, 1H), 3.08 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.65 (ブロードのs, 3H), 1.24 (ブロードのm, 3H). LC (条件I): 保持時間=0.39分; >95%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C11H16NO2として分析;計算値: 194.12; 実測値 194.18; HRMS: [M+H]+ C11H16NO2として分析;計算値: 194.1180; 実測値 194.1181.
Cap-4
冷却した(氷/水)、(R)-tert-ブチル 2-アミノ-2-フェニルアセテート/HCl(9.877 g, 40.52 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(14.2 mL, 81.52 mmol)のTHF(410 mL)半溶液に、ClCO
2Me(3.2 mL, 41.4 mmol)を6分かけて滴下し、同様の温度で5.5時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を水(100 mL)および酢酸エチル(200 mL)間に分配した。有機層を1N HCl(25 mL)および飽和NaHCO
3溶液(30 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた無色の油状物を、ヘキサンからトリチュレートし、濾過し、ヘキサン(100 mL)で洗浄して、(R)-tert-ブチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-フェニルアセテートを白色の固形物として得た(7.7 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): 7.98 (d, J=8.0, 1H), 7.37-7.29 (m, 5H), 5.09 (d, J=8, 1H), 3.56 (s, 3H), 1.33 (s, 9H). LC (条件I): 保持時間=1.53分; 〜90%均一性指数; LC/MS: [M+Na]
+ C
14H
19NNaO
4として分析;計算値: 288.12; 実測値 288.15.
冷却した(氷/水)上記生成物のCH2Cl2(160 mL)溶液に、TFA(16 mL)を7分かけて滴下し、冷却浴を取り外して、該反応混合液を20時間撹拌した。脱保護がまだ完了していなかったので、さらなるTFA(1.0 mL)を加えて、さらに2時間撹拌を続けた。揮発性成分を減圧除去し、得られた油状の残渣をジエチルエーテル(15 mL)およびヘキサン(12 mL)で処理して、沈殿物を得た。該沈殿物を濾過し、ジエチルエーテル/ヘキサン(〜1:3比; 30 mL)で洗浄し、減圧乾燥させて、Cap-4を綿毛状の白色の固形物として得た(5.57 g)。旋光度: -176.9° [H2O中にc=3.7 mg/mL; λ=589 nm]. 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): δ 12.84 (ブロードのs, 1H), 7.96 (d, J=8.3, 1H), 7.41-7.29 (m, 5H), 5.14 (d, J=8.3, 1H), 3.55 (s, 3H). LC (条件I): 保持時間=1.01分; >95%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C10H12NO4として分析;計算値: 210.08; 実測値 210.17; HRMS: [M+H]+ C10H12NO4として分析;計算値: 210.0766; 実測値 210.0756.
Cap-5
エタノール(40 mL)中の(R)-2-フェニルグリシン(1.0 g, 6.62 mmol)、1,4-ジブロモブタン(1.57 g, 7.27 mmol)およびNa
2CO
3(2.10 g, 19.8 mmol)の混合液を、100℃で21時間加熱した。該反応混合液を周囲温度まで冷却して濾過し、該濾液を減圧濃縮した。残渣をエタノールに溶解させ、1N HClを用いてpH 3-4まで酸性化し、揮発性成分を減圧除去した。得られた粗物質を逆相HPLC(水/メタノール/TFA)により精製して、Cap-5のTFA塩を半-粘稠性の白色の泡状物質として得た(1.0 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) δ 10.68 (ブロードのs, 1H), 7.51 (m, 5H), 5.23 (s, 1H), 3.34 (見かけ上のブロードのs, 2H), 3.05 (見かけ上のブロードのs, 2H), 1.95 (見かけ上のブロードのs, 4H); 保持時間=0.30分 (条件I); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]
+ C
12H
16NO
2として分析;計算値: 206.12; 実測値 206.25.
Cap-6
Cap-6のTFA塩を、Cap-5の製造方法を用いることにより、(R)-2-フェニルグリシンおよび1-ブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)エタンから合成した。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) δ 12.20 (ブロードのs, 1H), 7.50 (m, 5H), 4.92 (s, 1H), 3.78 (見かけ上のブロードのs, 4H), 3.08 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.81 (見かけ上のブロードのs, 2H); 保持時間=0.32分 (条件I); >98%; LC/MS: [M+H]
+ C
12H
16NO
3として分析;計算値: 222.11; 実測値 222.20; HRMS: [M+H]
+ C
12H
16NO
3として分析;計算値: 222.1130; 実測値 222.1121.
Cap-7
冷却した(-5℃)、(S)-ベンジル 2-ヒドロキシ-2-フェニルアセテート(10.0 g, 41.3 mmol)、トリエチルアミン(5.75 mL, 41.3 mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(0.504 g, 4.13 mmol)のCH
2Cl
2(200 mL)溶液に、p-トルエンスルホニルクロリド(8.65 g, 45.4 mmol)のCH
2Cl
2(200 mL)溶液を、温度を-5℃〜0℃の間に維持しながら滴下した。該反応液を0℃で9時間攪拌した後、フリーザー(-25℃)で14時間保存した。それを周囲温度まで解凍し、水(200 mL)、1N HCl(100 mL)および食塩水(100 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮し、2-フェニル-2-(トシルオキシ)酢酸ベンジルを粘稠性の油状物として得て、それを静置で固化させた(16.5 g)。該生成物のキラル整合性(chiral integrity)は確認せず、該生成物をさらなる精製は行わずに次の工程に用いた。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) δ 7.78 (d, J= 8.6, 2H), 7.43-7.29 (m, 10H), 7.20 (m, 2H), 6.12 (s, 1H), 5.16 (d, J=12.5, 1H), 5.10 (d, J=12.5, 1H), 2.39 (s, 3H). 保持時間=3.00 (条件III); >90%均一性指数; LC/MS: [M+H]
+ C
22H
20NaO
5Sとして分析;計算値: 419.09; 実測値 419.04.
2-フェニル-2-(トシルオキシ)酢酸ベンジル(6.0 g, 15.1 mmol)、1-メチルピペラジン(3.36 mL, 30.3 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(13.2 mL, 75.8 mmol)のTHF(75 mL)溶液を、65℃で7時間加熱した。該反応液を周囲温度まで冷却し、揮発性成分を減圧除去した。残渣を酢酸エチルおよび水間に分配し、有機層を水および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた粗物質を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 酢酸エチル)により精製して、2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニル酢酸ベンジルをオレンジ色がかった-茶色の粘稠性の油状物として得た(4.56 g)。キラルHPLC分析(Chiralcel OD-H)により、該サンプルは38.2対58.7の比率のエナンチオマーの混合物であることが示された。該エナンチオマーの分離を以下のとおり達成した:該生成物を120 mLのエタノール/ヘプタン(1:1)に溶解させ、キラルHPLCカラム(Chiracel OJ, 5 cm ID x 50 cm L, 20 μm)(85:15 ヘプタン/エタノールを用いて75 mL/分で溶出)に注入(5 mL/注入)して、220 nmでモニタリングした。エナンチオマー-1(1.474 g)およびエナンチオマー-2(2.2149 g)を粘稠性の油状物として得た。 1H NMR (CDCl3, δ=7.26, 500 MHz) 7.44-7.40 (m, 2H), 7.33-7.24 (m, 6H), 7.21-7.16 (m, 2H), 5.13 (d, J=12.5, 1H), 5.08 (d, J=12.5, 1H), 4.02 (s, 1H), 2.65-2.38 (見かけ上のブロードのs, 8H), 2.25 (s, 3H). 保持時間=2.10 (条件III); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C20H25N2O2として分析;計算値: 325.19; 実測値 325.20.
2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニル酢酸ベンジルのいずれかのエナンチオマー(1.0 g, 3.1 mmol)のメタノール(10 mL)溶液を、10%Pd/C(120 mg)/メタノール(5.0 mL)の懸濁液に加えた。該反応混合液を、水素のバルーンで、注意深いモニタリングの下で、<50分間処理した。反応の完了後ただちに、触媒を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮して、フェニル酢酸が混入したCap-7を黄褐色の泡状物質として得た(867.6 mg;量は上記の理論的収量である)。該生成物を、さらなる精製は行わずに次の工程に用いた。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) δ 7.44-7.37 (m, 2H), 7.37-7.24 (m, 3H), 3.92 (s, 1H), 2.63-2.48 (見かけ上. ブロードのs, 2H), 2.48-2.32 (m, 6H), 2.19 (s, 3H); 保持時間=0.31 (条件II); >90%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C13H19N2O2として分析;計算値: 235.14; 実測値 235.15; HRMS: [M+H]+ C13H19N2O2として分析;計算値: 235.1447; 実測値 235.1440.
以下に記載の通り、Cap-8およびCap-9の合成は、SN2置換工程のための適切なアミン(すなわち、Cap-8については4-ヒドロキシピペリジンおよびCap-9については(S)-3-フルオロピロリジン)、および各々の立体異性の中間体の分離についての改変条件を用いることにより、Cap-7の合成に従って、実施した。
Cap-8
中間体 2-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸ベンジルのエナンチオマー分離を、以下の条件を用いることにより達成した:該化合物(500 mg)をエタノール/ヘプタン(5 mL/45 mL)に溶解させた。得られた溶液を、キラルHPLCカラム(Chiracel OJ, 2 cm ID x 25 cm L, 10 μm)(80:20 ヘプタン/エタノールを用いて10 mL/分で溶出)に注入(5 mL/注入)し、220 nmでモニタリングして、186.3 mgのエナンチオマー-1および209.1 mgのエナンチオマー-2を薄黄色の粘稠性の油状物として得た。これらのベンジルエステルをCap-7の製造に従って水素化分解して、Cap-8を得た:
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) 7.40 (d, J=7, 2H), 7.28-7.20 (m, 3H), 3.78 (s 1H), 3.46 (m, 1H), 2.93 (m, 1H), 2.62 (m, 1H), 2.20 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.42 (m, 2H). 保持時間=0.28 (条件II); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]
+ C
13H
18NO
3として分析;計算値: 236.13; 実測値 236.07; HRMS: [M+H]
+ C
13H
18NO
3として分析;計算値: 236.1287; 実測値 236.1283.
Cap-9
中間体 2-((S)-3-フルオロピロリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸ベンジルのジアステレオマー分離は、以下の条件を用いることにより達成した:該エステル(220 mg)を、キラルHPLCカラム(Chiracel OJ-H, 0.46 cm ID x 25 cm L, 5 μm)(0.1%TFAを含有する95%CO
2/5%メタノールを用いて、10 bar圧、流速70 mL/分、および温度35℃で溶出)で分離した。各々の立体異性体についてのHPLC溶出物を濃縮し、残渣をCH
2Cl
2(20 mL)中に溶解させ、水性媒体(10 mL 水 + 1 mL 飽和NaHCO
3溶液)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮して、92.5 mgのフラクション-1および59.6 mgのフラクション-2を得た。これらのベンジルエステルをCap-7の製造に従って水素化分解して、Cap 9aおよび9bを製造した。Cap-9a(ジアステレオマー-1; 該サンプルは、H
2O/メタノール/TFA溶媒を用いた逆相HPLCでの精製により得られたTFA塩である):
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 400 MHz) 7.55-7.48 (m, 5H), 5.38 (d of m, J=53.7, 1H), 5.09 (ブロードのs, 1H), 3.84-2.82 (ブロードのm, 4H), 2.31-2.09 (m, 2H). 保持時間=0.42 (条件I); >95%均一性指数; LC/MS: [M+H]
+ C
12H
15FNO
2として分析;計算値: 224.11; 実測値 224.14; Cap-9b (ジアステレオマー-2):
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 400 MHz) 7.43-7.21 (m, 5H), 5.19 (mのd, J=55.9, 1H), 3.97 (s, 1H), 2.95-2.43 (m, 4H), 2.19-1.78 (m, 2H). 保持時間=0.44 (条件I); LC/MS: [M+H]
+ C
12H
15FNO
2として分析;計算値: 224.11; 実測値 224.14.
Cap-10
メタノール(15 mL)中のD-プロリン(2.0 g, 17 mmol)およびホルムアルデヒド(2.0 mLの37重量%/H
2O)の溶液に、10%Pd/C(500 mg)/メタノール(5 mL)懸濁液を加えた。該混合液を水素のバルーン下において23時間攪拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮して、Cap-10をオフホワイト色の固形物として得た(2.15 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) 3.42 (m, 1H), 3.37 (dd, J=9.4, 6.1, 1H), 2.85-2.78 (m, 1H), 2.66 (s, 3H), 2.21-2.13 (m, 1H), 1.93-1.84 (m, 2H), 1.75-1.66 (m, 1H). 保持時間=0.28 (条件II); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]
+ C
6H
12NO
2として分析;計算値: 130.09; 実測値 129.96.
Cap-11
メタノール(20 mL)中の(2S,4R)-4-フルオロピロリジン-2-カルボン酸(0.50 g, 3.8 mmol)、ホルムアルデヒド(0.5 mLの37重量%/H
2O)、12 N HCl(0.25 mL)および10%Pd/C(50 mg)を水素のバルーン下で19時間攪拌した。該反応混合液を、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。残渣をイソプロパノールから再結晶化して、Cap-11のHCl塩を白色の固形物として得た(337.7 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) 5.39 (d m, J=53.7, 1H), 4.30 (m, 1H), 3.90 (ddd, J=31.5, 13.5, 4.5, 1H), 3.33 (dd, J=25.6, 13.4, 1H), 2.85 (s, 3H), 2.60-2.51 (m, 1H), 2.39-2.26 (m, 1H). 保持時間=0.28 (条件II); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]
+ C
6H
11FNO
2として分析;計算値: 148.08; 実測値 148.06.
Cap-12(cap 52と同一)
L-アラニン(2.0 g, 22.5 mmol)を、10%炭酸ナトリウム水溶液(50 mL)に溶解させ、クロロギ酸メチル(4.0 mL)のTHF(50 mL)溶液をそこに加えた。該反応混合液を周囲条件下で4.5時間攪拌し、減圧濃縮した。得られた白色の固形物を水に溶解させ、1N HClを用いてpH〜2-3まで酸性化した。得られた溶液を酢酸エチル(3 x 100 mL)で抽出し、有機相を合わせて乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮して、無色の油状物を得た(2.58 g)。500 mgのこの物質を逆相HPLC(H
2O/メタノール/TFA)により精製して、150 mgのCap-12を無色の油状物として得た。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) 7.44 (d, J=7.3, 0.8H), 7.10 (ブロードのs, 0.2H), 3.97 (m, 1H), 3.53 (s, 3H), 1.25 (d, J=7.3, 3H).
Cap-13
メタノール(30 mL)中のL-アラニン(2.5 g, 28 mmol)、ホルムアルデヒド(8.4 g, 37重量%)、1N HCl(30 mL)および10%Pd/C(500 mg)の混合液を、水素雰囲気(50 psi)下において5時間攪拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮し、Cap-13のHCl塩を油状物として得て、それを減圧下で静置して固化させた(4.4 g;該量は上記の理論的収量である)。該生成物を、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) δ 12.1 (ブロードのs, 1H), 4.06 (q, J=7.4, 1H), 2.76 (s, 6H), 1.46 (d, J=7.3, 3H).
Cap-14
工程1:(R)-(-)-D-フェニルグリシン tert-ブチルエステル(3.00 g, 12.3 mmol)、NaBH
3CN(0.773 g, 12.3 mmol)、KOH(0.690 g, 12.3 mmol)および酢酸(0.352 mL, 6.15 mmol)の混合液をメタノール中において0℃で撹拌した。この混合液に、グルタルアルデヒド(2.23 mL, 12.3 mmol)を5分かけて滴下した。該反応混合液を、周囲温度に昇温させながら撹拌し、同じ温度で16時間撹拌を続けた。続いて、溶媒を除去し、残渣を10%NaOH水溶液および酢酸エチル間に分配した。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、乾固するまで濃縮して、澄明な油状物を得た。この物質を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm;CH
3CN-H
2O-0.1%TFA)により精製して、中間体 エステル(2.70 g, 56%)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.53-7.44 (m, 3H), 7.40-7.37 (m, 2H), 3.87 (d, J=10.9 Hz, 1H), 3.59 (d, J=10.9 Hz, 1H), 2.99 (t, J=11.2 Hz, 1H), 2.59 (t, J=11.4 Hz, 1H), 2.07-2.02 (m, 2H), 1.82 (d, J=1.82 Hz, 3H), 1.40 (s, 9H). LC/MS: C
17H
25NO
2として分析;計算値: 275; 実測値: 276 (M+H)
+.
工程2:撹拌した中間体エステル(1.12g, 2.88mmol)/ジクロロメタン(10 mL)溶液に、TFA(3 mL)を加えた。該反応混合液を周囲温度で4時間攪拌した後、乾固するまで濃縮して、薄黄色の油状物を得た。該油状物を、逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)を用いて精製した。適切なフラクションを合わせて、乾固するまで減圧濃縮した。次いで、残渣を最小量のメタノールに溶解させ、MCX LP抽出カートリッジ(2 x 6 g)にアプライした。該カートリッジをメタノール(40 mL)ですすいだ後、2Mアンモニア/メタノール(50 mL)を用いて目的の化合物を溶出した。生成物含有フラクションを合わせて、濃縮し、残渣を水に溶解させた。この溶液を凍結乾燥させて、表題の化合物(0.492 g, 78%)を薄黄色の固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6) δ 7.50 (s, 5H), 5.13 (s, 1H), 3.09 (ブロードのs, 2H), 2.92-2.89 (m, 2H), 1.74 (m, 4H), 1.48 (ブロードのs, 2H). LC/MS: C13H17NO2として分析;計算値: 219; 実測値: 220 (M+H)+.
Cap-15
工程1:(S)-1-フェニルエチル 2-ブロモ-2-フェニルアセテート:乾燥ジクロロメタン(100 mL)中のα-ブロモフェニル酢酸(10.75 g, 0.050 mol)、(S)-(-)-1-フェニルエタノール(7.94 g, 0.065 mol)およびDMAP(0.61 g, 5.0 mmol)の混合液に、固体のEDCI(12.46 g, 0.065 mol)を全て一度に加えた。得られた溶液を、Ar下において室温で18時間攪拌した後、酢酸エチルで希釈し、洗浄し(H
2O x 2, 食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)濾過し、濃縮して、淡黄色の油状物を得た。この油状物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2/ヘキサン-酢酸エチル, 4:1)で処理して、標題の化合物(11.64 g, 73%)を白色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.53-7.17 (m, 10H), 5.95 (q, J=6.6 Hz, 0.5H), 5.94 (q, J=6.6 Hz, 0.5H), 5.41 (s, 0.5H), 5.39 (s, 0.5H), 1.58 (d, J=6.6 Hz, 1.5H), 1.51 (d, J=6.6 Hz, 1.5H).
工程2:(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート:(S)-1-フェニルエチル 2-ブロモ-2-フェニルアセテート(0.464 g, 1.45 mmol)/THF(8 mL)溶液に、トリエチルアミン(0.61 mL, 4.35 mmol)、続いてテトラブチルアンモニウムヨージド(0.215 g, 0.58 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で5分間攪拌した後、4-メチル-4-ヒドロキシピペリジン(0.251 g, 2.18 mmol)/THF(2 mL)溶液を加えた。該混合液を室温で1時間撹拌した後、55-60℃(油浴温度)で4時間加熱した。次いで、冷却した反応混合液を酢酸エチル(30 mL)で希釈し、洗浄し(H2O x2, 食塩水)、乾燥させ(MgSO4)、濾過して、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0-60%酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、まず第一に表題の化合物の(S,R)-異性体(0.306 g, 60%)を白色の固形物として得た後、対応する(S,S)-異性体(0.120 g, 23%)もまた白色の固形物として得た。(S,R)-異性体: 1H NMR (CD3OD) δ 7.51-7.45 (m, 2H), 7.41-7.25 (m, 8H), 5.85 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.05 (s, 1H), 2.56-2.45 (m, 2H), 2.41-2.29 (m, 2H), 1.71-1.49 (m, 4H), 1.38 (d, J=6.6 Hz, 3H), 1.18 (s, 3H). LCMS: C22H27NO3として分析;計算値: 353; 実測値: 354 (M+H)+. (S,S)-異性体: 1H NMR (CD3OD) δ 7.41-7.30 (m, 5H), 7.20-7.14 (m, 3H), 7.06-7.00 (m, 2H), 5.85 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.06 (s, 1H), 2.70-2.60 (m, 1H), 2.51 (dt, J=6.6, 3.3 Hz, 1H), 2.44-2.31 (m, 2H), 1.75-1.65 (m, 1H), 1.65-1.54 (m, 3H), 1.50 (d, J=6.8 Hz, 3H), 1.20 (s, 3H). LCMS: C22H27NO3として分析;計算値: 353; 実測値: 354 (M+H)+.
工程3:(R)-2-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸:(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート(0.185 g, 0.52 mmol)/ジクロロメタン(3 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1 mL)を加え、該混合液を室温で2時間攪拌した。続いて、揮発性物質を減圧除去し、残渣を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 20 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)により精製して、表題の化合物(TFA塩として)を淡い青みがかった固形物として得た(0,128 g, 98%)。 LCMS: C14H19NO3として分析;計算値: 249; 実測値: 250 (M+H)+.
Cap-16
工程1:(S)-1-フェニルエチル 2-(2-フルオロフェニル)アセテート:CH
2Cl
2(100 mL)中の2-フルオロフェニル酢酸(5.45 g, 35.4 mmol)、(S)-1-フェニルエタノール(5.62 g, 46.0 mmol)、EDCI(8.82 g, 46.0 mmol)およびDMAP(0.561 g, 4.60 mmol)の混合液を、室温で12時間攪拌した。次いで、溶媒を濃縮し、残渣をH
2O-酢酸エチルで分配した。相を分離し、水層を酢酸エチル(2x)で逆抽出した。有機相を合わせて洗浄し(H
2O, 食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage/0-20%酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、表題の化合物を無色の油状物として得た(8.38 g, 92%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.32-7.23 (m, 7H), 7.10-7.04 (m, 2), 5.85 (q, J=6.5 Hz, 1H), 3.71 (s, 2H), 1.48 (d, J=6.5 Hz, 3H).
工程2:(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(2-フルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)アセテート:(S)-1-フェニルエチル 2-(2-フルオロフェニル)アセテート(5.00 g, 19.4 mmol)/THF(1200 mL)溶液に、0℃にて、DBU(6.19 g, 40.7 mmol)を加え、該溶液を30分間攪拌しながら室温まで昇温させた。次いで、該溶液を-78℃まで冷却し、CBr4(13.5 g, 40.7 mmol)/THF(100 mL)溶液を加え、該混合液を-10℃まで昇温させ、この温度で2時間撹拌した。該反応混合液を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、層を分離した。水層を酢酸エチル(2x)で逆抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H2O, 食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣にピペリジン(5.73 mL, 58.1 mmol)を加え、該溶液を室温で24時間攪拌した。その後、揮発性物質を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage/0-30%ジエチルエーテル-ヘキサン)により精製して、未反応の出発物質(2.53 g, 51%)とともに、純粋なジアステレオマーの混合物(1H NMRにより、2:1の比)を黄色の油状物として得た(2.07 g, 31%)。該ジアステレオマー混合物をさらにクロマトグラフィー(Biotage/0-10%ジエチルエーテル-トルエン)で処理して、表題の化合物を無色の油状物として得た(0.737 g, 11%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.52 (ddd, J=9.4, 7.6, 1.8 Hz, 1H), 7.33 - 7.40 (m, 1), 7.23 - 7.23 (m, 4H), 7.02 - 7.23 (m, 4H), 5.86 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.45 (s, 1H), 2.39 - 2.45 (m, 4H), 1.52 - 1.58 (m, 4H), 1.40 - 1.42 (m, 1H), 1.38 (d, J=6.6 Hz, 3H). LCMS: C21H24FNO2として分析;計算値: 341; 実測値: 342 (M+H)+.
工程3:(R)-2-(2-フルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)酢酸:エタノール(30 mL)中の(R)-((S)-1-フェニルエチル)2-(2-フルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)アセテート(0.737 g, 2.16 mmol)および20%Pd(OH)2/C(0.070 g)の混合液を、室温および大気圧(H2バルーン)で2時間、水素化した。次いで、該溶液をArでパージし、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。これにより、表題の化合物を無色の固形物として得た(0.503 g, 98%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.65 (ddd, J=9.1, 7.6, 1.5 Hz, 1H), 7.47-7.53 (m, 1H), 7.21-7.30 (m, 2H), 3.07-3.13 (m, 4H), 1.84 (ブロードのs, 4H), 1.62 (ブロードのs, 2H). LCMS: C13H16FNO2として分析;計算値: 237; 実測値: 238 (M+H)+.
Cap-17
工程1:(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート:THF(25 mL)中の(S)-1-フェニルエチル 2-ブロモ-2-フェニルアセテート(1.50 g, 4.70 mmol)溶液に、トリエチルアミン(1.31 mL, 9.42 mmol)、続いてテトラブチルアンモニウムヨージド(0.347 g, 0.94 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で5分間攪拌した後、4-フェニル-4-ヒドロキシピペリジン(1.00 g, 5.64 mmol)/THF(5 mL)溶液を加えた。該混合液を16時間攪拌した後、酢酸エチル(100 mL)で希釈し、洗浄し(H
2O x2, 食塩水)、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(0-60%酢酸エチル-ヘキサン)で精製して、
1H NMRによる判定として約2:1のジアステレオマーの混合物を得た。超臨界流体クロマトグラフィー(Chiralcel OJ-H, 30 x 250mm;35℃にて、20%エタノール/CO
2)を用いてこれらの異性体の分離を行い、まず第一に表題の化合物の(R)-異性体(0.534 g, 27%)を黄色の油状物として得て、次いで、対応する(S)-異性体(0.271 g, 14%)もまた黄色の油状物として得た。(S,R)-異性体:
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.55-7.47 (m, 4H), 7.44-7.25 (m, 10H), 7.25-7.17 (m, 1H), 5.88 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.12 (s, 1H), 2.82-2.72 (m, 1H), 2.64 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.58-2.52 (m, 1H), 2.40 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.20 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 2.10 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 1.72-1.57 (m, 2H), 1.53 (d, J=6.5 Hz, 3H). LCMS: C
27H
29NO
3として分析;計算値: 415; 実測値: 416 (M+H)
+; (S,S)-異性体: H
1NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.55-7.48 (m, 2H), 7.45-7.39 (m, 2H), 7.38-7.30 (m, 5H), 7.25-7.13 (m, 4H), 7.08-7.00 (m, 2H), 5.88 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.12 (s, 1H), 2.95-2.85 (m, 1H), 2.68 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.57-2.52 (m, 1H), 2.42 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.25 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 2.12 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 1.73 (dd, J=13.6, 3.0 Hz, 1H), 1.64 (dd, J=13.6, 3.0 Hz, 1H), 1.40 (d, J=6.6 Hz, 3H). LCMS: C
27H
29NO
3として分析;計算値: 415; 実測値: 416 (M+H)
+.
保持時間決定用キラルSFC条件
条件I
カラム: Chiralpak AD-H Column, 4.62x50 mm, 5μm
溶媒: 0.1%DEAを含む90%CO2-10%メタノール
温度: 35 ℃
圧力: 150 bar
流速: 2.0 mL/分
220 nmでUV測定
注入: 1.0 mg/3mL メタノール
条件II
カラム: Chiralcel OD-H Column, 4.62x50 mm, 5μm
溶媒: 0.1%DEAを含む90%CO2-10%メタノール
温度: 35℃
圧力: 150 bar
流速: 2.0 mL/分
220 nmでUV測定
注入: 1.0 mg/mL メタノール
Cap 17, 工程2;(R)-2-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸:(S)-1-フェニルエチル(R)-2-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート(0.350 g, 0.84 mmol)/ジクロロメタン(5 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1 mL)を加え、該混合液を室温で2時間攪拌した。続いて、揮発性物質を減圧除去し、残渣を逆相プレパラティブHPLC (Primesphere C-18, 20 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)により精製して、表題の化合物(TFA塩として)を白色の固形物として得た(0.230 g, 88%)。 LCMS: C19H21NO3として分析;計算値: 311.15; 実測値: 312 (M+H)+.
同様の方法で、以下のカルボン酸を光学的に純粋な形態で製造した。
保持時間決定用LCMS条件
条件I
カラム: Phenomenex-Luna 4.6 X 50 mm S10
開始 %B=0
最終 %B=100
グラジエント時間=4分
流速=4 mL/分
波長=220
溶媒A=10%メタノール-90%H2O-0.1%TFA
溶媒B=90%メタノール-10%H2O-0.1%TFA
条件II
カラム: Waters-Sunfire 4.6 X 50 mm S5
開始 %B=0
最終 %B=100
グラジエント時間=2分
流速=4 mL/分
波長=220
溶媒A=10%メタノール-90%H2O-0.1%TFA
溶媒B=90%メタノール-10%H2O-0.1%TFA
条件III
カラム: Phenomenex 10μ 3.0 X 50 mm
開始 %B=0
最終 %B=100
グラジエント時間=2分
流速=4 mL/分
波長=220
溶媒A=10%メタノール-90%H2O-0.1%TFA
溶媒B=90%メタノール-10%H2O-0.1%TFA
Cap-18
工程1;(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-ブロモアセテート:4-ピリジル酢酸エチル(1.00 g, 6.05 mmol)/乾燥THF(150 mL)溶液に、アルゴン下において0℃で、DBU(0.99 mL, 6.66 mmol)を加えた。該反応混合液を、30分かけて室温まで昇温させた後、-78℃まで冷却した。この混合液にCBr
4(2.21 g, 6.66 mmol)を加え、-78℃で2時間撹拌を続けた。次いで、該反応混合液を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、相を分離した。有機相を洗浄し(食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた黄色の油状物を、ただちにフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2/ヘキサン-酢酸エチル, 1:1)により精製して、表題の化合物(1.40 g, 95%)をやや不安定な黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.62 (dd, J=4.6, 1.8 Hz, 2H), 7.45 (dd, J=4.6, 1.8 Hz, 2H), 5.24 (s, 1H), 4.21-4.29 (m, 2H), 1.28 (t, J=7.1 Hz, 3H). LCMS: C
9H
10BrNO
2として分析;計算値: 242, 244; 実測値: 243, 245 (M+H)
+.
工程2;(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)アセテート:(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-ブロモアセテート(1.40 g, 8.48 mmol)/DMF(10 mL)溶液に、室温にて、ジメチルアミン(2M/THF, 8.5 mL, 17.0 mmol)を加えた。反応の完了後(薄層クロマトグラフィーによる判定として)、揮発性物質を減圧除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage, 40+M SiO2カラム; 50%-100%酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、表題の化合物(0.539 g, 31%)を薄黄色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.58 (d, J=6.0 Hz, 2H), 7.36 (d, J=6.0 Hz, 2H), 4.17 (m, 2H), 3.92 (s, 1H), 2.27 (s, 6H), 1.22 (t, J=7.0 Hz). LCMS: C11H16N2O2として分析;計算値: 208; 実測値: 209 (M+H)+.
工程3;(R,S)-2-(4-ピリジル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)酢酸:THF-メタノール-H2O(1:1:1, 6 mL)混合液中の(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)アセテート(0.200 g, 0.960 mmol)の溶液に、室温で、粉末のLiOH(0.120 g, 4.99 mmol)を加えた。該溶液を3時間攪拌した後、1N HClを用いてpH6まで酸性化した。水相を酢酸エチルで洗浄し、その後凍結乾燥させて、表題の化合物の二塩酸塩を黄色の固形物として得た(LiCl含有)。該生成物をそのままその後の工程に用いた。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.49 (d, J=5.7 Hz, 2H), 7.34 (d, J=5.7 Hz, 2H), 3.56 (s, 1H), 2.21 (s, 6H).
以下の実施例を、上記のメソッドを用いて同様の方法で製造した。
Cap-37
工程1;(R,S)-エチル 2-(キノリン-3-イル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)-アセテート:N,N-ジメチルアミノ酢酸エチル(0.462 g, 3.54 mmol)、K
3PO
4(1.90 g, 8.95 mmol)、Pd(t-Bu
3P)
2(0.090 g, 0.176 mmol)およびトルエン(10 mL)の混合液を、Ar気流バブルにより15分間脱気した。次いで、該反応混合液を100℃で12時間加熱した後、室温まで冷却し、H
2Oに注ぎ入れた。該混合液を酢酸エチル(2x)で抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H
2O, 食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣を、まず逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH
3CN-H
2O-5 mM NH
4OAc)により精製し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2/ヘキサン-酢酸エチル, 1:1)により精製して、表題の化合物(0.128 g, 17%)をオレンジ色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.90 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.32 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.03-8.01 (m, 2H), 7.77 (ddd, J=8.3, 6.8, 1.5 Hz, 1H), 7.62 (ddd, J=8.3, 6.8, 1.5 Hz, 1H), 4.35 (s, 1H), 4.13 (m, 2H), 2.22 (s, 6H), 1.15 (t, J=7.0 Hz, 3H). LCMS: C
15H
18N
2O
2として分析;計算値: 258; 実測値: 259 (M+H)
+.
工程2;(R,S) 2-(キノリン-3-イル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)酢酸:(R,S)-エチル 2-(キノリン-3-イル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)アセテート(0.122 g, 0.472 mmol)および6M HCl(3 mL)の混合液を、100℃で12時間加熱した。溶媒を減圧除去して、表題の化合物の二塩酸塩(0.169 g, >100%)を薄黄色の泡状物質として得た。該未精製の物質をさらなる精製は行わずにその後の工程に用いた。 LCMS: C13H14N2O2として分析;計算値: 230; 実測値: 231 (M+H)+.
Cap-38
工程1;(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテートおよび(S)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテート:CH
2Cl
2(40 mL)中の(RS)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)酢酸(2.60 g, 13.19 mmol)、DMAP(0.209 g, 1.71 mmol)および(S)-1-フェニルエタノール(2.09 g, 17.15 mmol)の混合液に、EDCI(3.29 g, 17.15 mmol)を加え、該混合液を室温で12時間攪拌した。その後、溶媒を減圧除去し、残渣を酢酸エチル-H
2Oで分配した。層を分離し、水層を酢酸エチル(2x)で逆抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H
2O, 食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage/0-50%ジエチルエーテル-ヘキサン)により精製した。次いで、得られた純粋なジアステレオマー混合物を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH
3CN-H
2O-0.1%TFA)により分離して、まず第一に(S)-1-フェネチル (R)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテート(0.501 g, 13%)、次に(S)-1-フェネチル (S)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)-アセテート(0.727 g. 18%)を、両方ともそれらのTFA塩として得た。 (S,R)-異性体:
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.65-7.70 (m, 1H), 7.55-7.60 (ddd, J=9.4, 8.1, 1.5 Hz, 1H), 7.36-7.41 (m, 2H), 7.28-7.34 (m, 5H), 6.04 (q, J=6.5 Hz, 1H), 5.60 (s, 1H), 2.84 (s, 6H), 1.43 (d, J=6.5 Hz, 3H). LCMS: C
18H
20FNO
2として分析;計算値: 301; 実測値: 302 (M+H)
+; (S,S)-異性体:
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.58-7.63 (m, 1H), 7.18-7.31 (m, 6H), 7.00 (dd, J=8.5, 1.5 Hz, 2H), 6.02 (q, J=6.5 Hz, 1H), 5.60 (s, 1H), 2.88 (s, 6H), 1.54 (d, J=6.5 Hz, 3H). LCMS: C
18H
20FNO
2として分析;計算値: 301; 実測値: 302 (M+H)
+.
工程2;(R)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)酢酸:エタノール(30 mL)中の(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテートTFA塩(1.25 g, 3.01 mmol)および20%Pd(OH)2/C(0.125 g)の混合液を、室温および大気圧(H2バルーン)で4時間、水素化した。次いで、該溶液をArでパージし、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。これにより、表題の化合物を無色の固形物として得た(0.503 g, 98%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.53-7.63 (m, 2H), 7.33-7.38 (m, 2H), 5.36 (s, 1H), 2.86 (s, 6H). LCMS: C10H12FNO2として分析;計算値: 197; 実測値: 198 (M+H)+.
S-異性体は、(S)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテートTFA塩から、同様の方法で得ることができた。
Cap-39
(R)-(2-クロロフェニル)グリシン(0.300 g, 1.62 mmol)、ホルムアルデヒド(35%水溶液, 0.80 mL, 3.23 mmol)および20%Pd(OH)
2/C(0.050 g)の混合液を、室温および大気圧(H
2バルーン)で4時間、水素化した。その後、該溶液をArでパージし、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH
3CN-H
2O-0.1%TFA)により精製して、表題の化合物 (R)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-クロロフェニル)酢酸のTFA塩を無色の油状物として得た(0.290 g, 55%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.59-7.65 (m, 2H), 7.45-7.53 (m, 2H), 5.40 (s, 1H), 2.87 (s, 6H). LCMS: C
10H
12ClNO
2として分析;計算値: 213; 実測値: 214 (M+H)
+.
Cap-40
H
2O(5.5 mL)中の(R)-(2-クロロフェニル)グリシン(1.00 g, 5.38 mmol)およびNaOH(0.862 g, 21.6 mmol)の氷冷した溶液に、クロロギ酸メチル(1.00 mL, 13.5 mmol)を滴下した。該混合液を0℃で1時間攪拌した後、濃HCl(2.5 mL)を加えることにより酸性化した。該混合液を酢酸エチル(2x)で抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H
2O, 食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮して、表題の化合物 (R)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(2-クロロフェニル)酢酸を黄−オレンジ色の泡状物質として得た(1.31 g, 96%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.39 - 7.43 (m, 2H), 7.29 - 7.31 (m, 2H), 5.69 (s, 1H), 3.65 (s, 3H). LCMS: C
10H
10ClNO
4として分析;計算値: 243; 実測値: 244 (M+H)
+.
Cap-41
2-(2-(クロロメチル)フェニル)酢酸(2.00 g, 10.8 mmol)/THF(20 mL)懸濁液に、モルホリン(1.89 g, 21.7 mmol)を加え、該溶液を室温で3時間攪拌した。次いで、該反応混合液を酢酸エチルで希釈し、H
2O(2x)で抽出した。水相を凍結乾燥させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage/0-10%メタノール-CH
2Cl
2)により精製して、表題の化合物 2-(2-(モルホリノメチル)フェニル)酢酸を無色の固形物として得た(2.22 g, 87%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.37-7.44 (m, 3H), 7.29-7.33 (m, 1H), 4.24 (s, 2H), 3.83 (ブロードのs, 4H), 3.68 (s, 2H), 3.14 (ブロードのs, 4H). LCMS: C
13H
17NO
3として分析;計算値: 235; 実測値: 236 (M+H)
+.
以下の実施例をCap-41に記載の方法を用いて同様に製造した。
Cap-45a
HMDS(1.85 mL, 8.77 mmol)を(R)-2-アミノ-2-フェニル酢酸 p-トルエンスルホネート(2.83 g, 8.77 mmol)/CH
2Cl
2(10 mL)懸濁液に加え、該混合液を室温で30分間攪拌した。イソシアン酸メチル(0.5 g, 8.77 mmol)を一度に加え、30分間撹拌を続けた。H
2O(5 mL)を加えることにより該反応液をクエンチし、得られた沈殿物を濾過し、H
2Oおよびn-ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させた。(R)-2-(3-メチルウレイド)-2-フェニル酢酸(1.5 g; 82%)を白色の固形物として回収し、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 2.54 (d, J=4.88 Hz, 3H) 5.17 (d, J=7.93 Hz, 1H) 5.95 (q, J=4.48 Hz, 1H) 6.66 (d, J=7.93 Hz, 1H) 7.26-7.38 (m, 5H) 12.67 (s, 1H). LCMS: C
10H
12N
2O
3として分析;計算値: 208.08 実測値 209.121 (M+H)
+; HPLC Phenomenex C-18 3.0 × 46 mm, 2分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA, 保持時間=1.38分, 90%均一性指数.
Cap-46
Cap-45aに記載の方法に従って目的の生成物を製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.96 (t, J=7.17 Hz, 3H) 2.94-3.05 (m, 2H) 5.17 (d, J=7.93 Hz, 1H) 6.05 (t, J=5.19 Hz, 1H) 6.60 (d, J=7.63 Hz, 1H) 7.26-7.38 (m, 5H) 12.68 (s, 1H). LCMS: C
11H
14N
2O
3として分析;計算値: 222.10 実測値 223.15 (M+H)
+. HPLC XTERRA C-18 3.0 × 506 mm, 2分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.2%H
3PO
4, B=10%水, 90%メタノール, 0.2%H
3PO
4, 保持時間=0.87分, 90%均一性指数.
Cap-47
工程1;(R)-tert-ブチル 2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニルアセテート:DMF(40 mL)中の(R)-tert-ブチル-2-アミノ-2-フェニルアセテート(1.0 g, 4.10 mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.79 mL, 10.25 mmol)の攪拌した溶液に、ジメチルカルバモイルクロリド(0.38 mL, 4.18 mmol)を10分かけて滴下した。室温で3時間攪拌した後、該反応液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解させた。有機層を、H
2O、1N HCl水溶液および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。(R)-tert-ブチル 2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニルアセテートを、白色の固形物として得て(0.86 g; 75%)、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.33 (s, 9H) 2.82 (s, 6H) 5.17 (d, J=7.63 Hz, 1H) 6.55 (d, J=7.32 Hz, 1H) 7.24-7.41 (m, 5H). LCMS: C
15H
22N
2O
3として分析;計算値: 278.16 実測値 279.23 (M+H)
+; HPLC Phenomenex LUNA C-18 4.6 × 50 mm, 4分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA, 保持時間=2.26分, 97%均一性指数.
工程2;(R)-2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニル酢酸:攪拌した((R)-tert-ブチル 2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニルアセテート(0.86 g, 3.10 mmol)/CH2Cl2(250 mL)溶液に、TFA(15 mL)を滴下し、得られた溶液を室温で3時間攪拌した。次いで、EtOAC:ヘキサン(5:20)の混合液を用いて、溶液から目的の化合物を析出させ、濾過して取り、減圧下で乾燥させた。(R)-2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニル酢酸を、白色の固形物(0.59g, 86%)として単離し、さらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.82 (s, 6H) 5.22 (d, J=7.32 Hz, 1H) 6.58 (d, J=7.32 Hz, 1H) 7.28 (t, J=7.17 Hz, 1H) 7.33 (t, J=7.32 Hz, 2H) 7.38-7.43 (m, 2H) 12.65 (s, 1H). LCMS: C11H14N2O3として分析;計算値: 222.24; 実測値: 223.21 (M+H)+. HPLC XTERRA C-18 3.0 ×× 50 mm, 2分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.2%H3PO4, B=10%水, 90%メタノール, 0.2%H3PO4, 保持時間=0.75分, 93%均一性指数.
Cap-48
工程1;(R)-tert-ブチル 2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニルアセテート:DMF(15 mL)中の(R)-2-アミノ-2-フェニル酢酸塩酸塩(1.0 g, 4.10 mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.0 mL, 6.15 mmol)の攪拌した溶液に、イソシアン酸シクロペンチル(0.46 mL, 4.10 mmol)を10分かけて滴下した。室温で3時間攪拌した後、該反応液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解させた。有機層を、H
2Oおよび食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。(R)-tert-ブチル 2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニルアセテートを不透明な油状物として得て(1.32 g; 100%)、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, CD
3Cl-D) δ ppm 1.50-1.57 (m, 2H) 1.58-1.66 (m, 2H) 1.87-1.97 (m, 2H) 3.89-3.98 (m, 1H) 5.37 (s, 1H) 7.26-7.38 (m, 5H). LCMS: C
18H
26N
2O
3として分析;計算値: 318.19 実測値 319.21 (M+H)
+; HPLC XTERRA C-18 3.0 × 50 mm, 4分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA, 保持時間=2.82分, 96%均一性指数.
工程2;(R)-2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニル酢酸:攪拌した(R)-tert-ブチル 2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニルアセテート(1.31 g, 4.10 mmol)/CH2Cl2(25 mL)溶液に、TFA(4 mL)およびトリエチルシラン(trietheylsilane)(1.64 mL; 10.3 mmol)を滴下し、得られた溶液を室温で6時間攪拌した。揮発性成を減圧下で除去し、該粗生成物を酢酸エチル/ペンタン中で再結晶化させて、(R)-2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニル酢酸を白色の固形物として得た(0.69 g, 64%)。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.17-1.35 (m, 2H) 1.42-1.52 (m, 2H) 1.53-1.64 (m, 2H) 1.67-1.80 (m, 2H) 3.75-3.89 (m, 1H) 5.17 (d, J=7.93 Hz, 1H) 6.12 (d, J=7.32 Hz, 1H) 6.48 (d, J=7.93 Hz, 1H) 7.24-7.40 (m, 5H) 12.73 (s, 1H). LCMS: として分析;計算値: C14H18N2O3: 262.31; 実測値: 263.15 (M+H)+. HPLC XTERRA C-18 3.0 × 50 mm, 2分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.2%H3PO4, B=10%水, 90%メタノール, 0.2%H3PO4, 保持時間=1.24分, 100%均一性指数.
Cap-49
攪拌した2-((ベンジルアミノ)酢酸(2.0 g, 12.1 mmol)/ギ酸(91 mL)溶液に、ホルムアルデヒド(6.94 mL, 93.2 mmol)を加えた。70℃にて5時間後、該反応混合液を減圧下で20 mLまで濃縮し、白色の固形物を沈殿させた。濾過の後、母液を集め、減圧下でさらに濃縮して、粗生成物を得た。逆相プレパラティブHPLC(Xterra 30 X 100 mm, 220 nmで検出, 流速 35 mL/分, 8分かけて0〜35%B; A= 90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA)により精製して、表題の化合物 2-(ベンジル(メチル)-アミノ)酢酸(そのTFA塩として)(723 mg, 33%)を無色のロウ状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 2.75 (s, 3H) 4.04 (s, 2H) 4.34 (s, 2H) 7.29-7.68 (m, 5H). LCMS: C
10H
13NO
2として分析;計算値: 179.09; 実測値: 180.20 (M+H)
+.
Cap-50
攪拌した3-メチル-2-(メチルアミノ)ブタン酸(0.50 g, 3.81 mmol)/水(30 mL)溶液に、K
2CO
3(2.63 g, 19.1 mmol)およびベンジルクロリド(1.32 g, 11.4 mmol)を加えた。該反応混合液を周囲温度で18時間攪拌した。該反応混合液を酢酸エチル(30 mL x 2)で抽出し、水層を減圧下で濃縮して粗生成物を得て、それを逆相プレパラティブHPLC(Xterra 30 x 100mm, 220 nmで検出, 流速 40 mL/分, 6分かけて20〜80%B; A= 90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA)により精製し、2-(ベンジル(メチル)アミノ)-3-メチルブタン酸, TFA塩(126 mg, 19%)を無色のロウ状物質として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.98 (d, 3H) 1.07 (d, 3H) 2.33-2.48 (m, 1H) 2.54-2.78 (m, 3H) 3.69 (s, 1H) 4.24 (s, 2H) 7.29-7.65 (m, 5H). LCMS: C
13H
19NO
2として分析;計算値: 221.14; 実測値: 222.28 (M+H)
+.
Cap-51
Na
2CO
3(1.83g, 17.2 mmol)を、L-バリン(3.9 g, 33.29 mmol)のNaOH(33 mLの1M/H
2O, 33 mmol)溶液に加え、得られた溶液を氷-水浴で冷却した。クロロギ酸メチル(2.8 mL, 36.1 mmol)を15分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲温度で3.25時間攪拌した。該反応混合液をエーテル(50 mL, 3x)で洗浄し、水相を氷-水浴で冷却し、濃HClでpH1-2の範囲まで酸性化し、CH
2Cl
2(50 mL, 3x)で抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、減圧エバポレートし、Cap-51を白色の固形物として得た(6 g)。主要な回転異性体についての
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 500 MHz): 12.54 (s, 1H), 7.33 (d, J=8.6, 1H), 3.84 (dd, J=8.4, 6.0, 1H), 3.54 (s, 3H), 2.03 (m, 1H), 0.87 (m, 6H). HRMS: [M+H]
+ C
7H
14NO
4として分析;計算値: 176.0923; 実測値 176.0922.
Cap 51(別の経路)
DIEA(137.5 mL, 0.766 mol)を(S)-tert-ブチル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩(75.0 g, 0.357 mol)/THF(900 mL)懸濁液に加え、該混合液を0℃まで冷却した(氷/水浴)。クロロギ酸メチル(29.0 mL, 0.375 mol)を45分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、不均一な該混合液を周囲温度で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAcおよび水(各1 L)間に分配した。有機層をH
2O(1 L)および食塩水(1 L)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。該粗物質を、シリカゲルのプラグ(1 kg)を通し、ヘキサン(4 L)および15:85 EtOAc/ヘキサン(4 L)で溶出して、(S)-tert-ブチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタノエートを澄明な油状物として得た(82.0 g, 99%収率)。
1H-NMR (500 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm) 7.34 (d, J = 8.6, 1 H), 3.77 (dd, J = 8.6, 6.1, 1 H), 3.53 (s, 3 H), 1.94 - 2.05 (m, 1 H), 1.39 (s, 9 H), 0.83 - 0.92 (m, 6 H).
13C-NMR (126 MHz, DMSO-d
6, δ = 39.2 ppm) 170.92, 156.84, 80.38, 60.00, 51.34, 29.76, 27.62, 18.92, 17.95. LC/MS: [M+Na]
+ 254.17.
トリフルオロ酢酸(343 mL, 4.62 mol)およびEt3SiH(142 mL, 0.887 mol)を、(S)-tert-ブチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタノエート(82.0 g, 0.355 mol)/CH2Cl2(675 mL)溶液に順次加え、該混合液を周囲温度で4時間攪拌した。揮発性成分を減圧下で除去し、得られた油状物を石油エーテル(600 mL)でトリチュレートして、白色の固形物を得て、それを濾過し、ヘキサン(500 mL)および石油エーテル(500 mL)で洗浄した。EtOAc/石油エーテルから再結晶化して、Cap-51を白色の鱗状結晶物として得た(54.8 g, 88%収率)。 MP = 108.5-109.5℃. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ = 2.5 ppm) 12.52 (s, 1 H), 7.31 (d, J = 8.6, 1 H), 3.83 (dd, J = 8.6, 6.1, 1 H), 3.53 (s, 3 H), 1.94 - 2.07 (m, 1 H), 0.86 (dd, J = 8.9, 7.0, 6 H). 13C NMR (126 MHz, DMSO-d6, δ = 39.2 ppm) 173.30, 156.94, 59.48, 51.37, 29.52, 19.15, 17.98. LC/MS: [M+H]+ = 176.11. C7H13NO4として分析;計算値: C, 47.99; H, 7.48; N, 7.99. 実測値: C, 48.17; H, 7.55; N, 7.99. 旋光度: [α]D = -4.16 (12.02 mg/mL; MeOH). 光学純度: >99.5% ee. 注:該光学純度評価は、Cap-51のメチルエステル誘導体(標準的なTMSCHN2(ベンゼン/MeOH)エステル化プロトコール下において製造された)で実施した。 HPLC分析条件: カラム, ChiralPak AD-H (4.6 x 250mm, 5μm); 溶媒, 95%ヘプタン/5%IPA(イソクラティック); 流速, 1 mL/分; 温度, 35℃; 205 nmにてUV測定.
[注:Cap 51はまた、Flammから購入できた。]
Cap-52(Cap-12と同一)
Cap-52を、Cap-51の合成について記載した方法に従って、L-アラニンから合成した。キャラクタライズを目的として、該粗物質の一部を逆相HPLC(H
2O/メタノール/TFA)により精製して、Cap-52を無色の粘稠性の油状物として得た。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 500 MHz): 12.49 (ブロードのs, 1H), 7.43 (d, J=7.3, 0.88H), 7.09 (見かけ上のブロードのs, 0.12H), 3.97 (m, 1H), 3.53 (s, 3H), 1.25 (d, J=7.3, 3H).
Cap-53〜-64を、Cap-51の合成について記載した方法に従って、もしあれば記載の改変法を用いて、適切な出発物質から製造した。
Cap-65
クロロギ酸メチル(0.65 mL, 8.39 mmol)を、Na
2CO
3(0.449 g, 4.23 mmol)、NaOH(8.2 mLの1M/H
2O, 8.2 mmol)および(S)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸(1.04 g, 7.81 mmol)の冷却(氷-水)した混合液に、5分かけて滴下した。該反応混合液を45分間撹拌した後、該冷却浴を取り外し、さらに3.75時間撹拌を続けた。該反応混合液をCH
2Cl
2で洗浄し、水相を氷-水浴で冷却し、濃HClでpH1-2の範囲まで酸性化した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOH/CH
2Cl
2の2:1混合液(15 mL)に溶解させ、濾過し、該濾液をロータリーエバポレーターで処理して(rotervaped)、Cap-65を白色の半-粘稠性の泡状物質として得た(1.236 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 6.94 (d, J = 8.5, 0.9 H), 6.53 (ブロードのs, 0.1H), 3.89 (d, J = 8.8, 1H), 2.94 (s, 3H), 1.15 (s, 3H), 1.13 (s, 3H).
Cap-66および-67は、適切な市販の出発物質から、Cap-65の合成について記載した方法を用いることにより製造した。
Cap-66
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 12.58 (ブロードのs, 1H), 7.07 (d, J = 8.3, 0.13H), 6.81 (d, J = 8.8, 0.67H), 4.10-4.02 (m, 1.15H), 3.91 (dd, J = 9.1, 3.5, 0.85H), 3.56 (s, 3H), 1.09 (d, J = 6.2, 3H). [注: NHの主要なシグナルのみを記載した].
Cap-67
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 12.51 (ブロードのs, 1H), 7.25 (d, J = 8.4, 0.75H), 7.12 (ブロードのd, J = 0.4, 0.05H), 6.86 (ブロードのs, 0.08H), 3.95-3.85 (m, 2H), 3.54 (s, 3H), 1.08 (d, J = 6.3, 3H). [注: NHの主要なシグナルのみを記載した].
Cap-68
クロロギ酸メチル(0.38 ml, 4.9 mmol)を、1N NaOH(水溶液)(9.0 ml, 9.0 mmol)、1M NaHCO
3(水溶液)(9.0 ml, 9.0 mol)、L-アスパラギン酸 β-ベンジルエステル(1.0 g, 4.5 mmol)およびジオキサン(9 ml)の混合液に滴下した。該反応混合液を周囲条件で3時間攪拌した後、酢酸エチル(50 ml, 3x)で洗浄した。水層を12N HClでpH〜1-2まで酸性化し、酢酸エチル(3 x 50 ml)で抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮して、Cap-68を薄黄色の油状物として得た(1.37g;量は上記の理論的収量であり、該生成物をさらなる精製は行わずに用いた)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): δ 12.88 (ブロードのs, 1H), 7.55 (d, J = 8.5, 1H), 7.40-7.32 (m, 5H), 5.13 (d, J = 12.8, 1H), 5.10 (d, J = 12.9, 1H), 4.42-4.38 (m, 1H), 3.55 (s, 3H), 2.87 (dd, J = 16.2, 5.5, 1H), 2.71 (dd, J =16.2, 8.3, 1H). LC (条件2): 保持時間 = 1.90分; LC/MS: [M+H]
+ C
13H
16NO
6として分析;計算値: 282.10; 実測値 282.12.
Cap-69aおよび-69b
冷却した(〜15℃)、アラニン(1.338 g, 15.0 mmol)の水(17 mL)/MeOH(10 mL)溶液に、NaCNBH
3(2.416 g, 36.5 mmol)を何回かに分けて加えた。数分後、アセトアルデヒド(4.0 mL, 71.3 mmol)を4分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲条件で6時間攪拌した。さらなるアセトアルデヒド(4.0 mL)を加え、該反応液を2時間撹拌した。該反応混合液に、pHが〜1.5に達するまで濃HClをゆっくりと加え、得られた混合液を40℃で1時間加熱した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣を、Dowex(登録商標)50WX8-100 イオン交換樹脂(カラムを水洗し、該化合物を18 mlのNH
4OHおよび282 mlの水を混合して調製した希NH
4OHで溶出した)を用いて精製して、Cap-69(2.0 g)をオフホワイト色の柔らかい吸湿性の固形物として得た。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 3.44 (q, J = 7.1, 1H), 2.99-2.90 (m, 2H), 2.89-2.80 (m, 2H), 1.23 (d, J = 7.1, 3H), 1.13 (t, J = 7.3, 6H).
Cap-70〜-74xは、Cap-69の合成について記載された方法に従って、適切な出発物質を用いることにより製造した。
Cap-75
Cap-75, 工程a
冷却した(氷/水浴)、H-D-Ser-OBzl HCl(2.0 g, 8.6 mmol)の水(25 ml)/メタノール(15 ml)溶液に、NaBH
3CN(1.6 g, 25.5 mmol)を加えた。アセトアルデヒド(1.5 ml, 12.5 mmol)を5分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲条件で2時間撹拌した。該反応液を12N HClで慎重にクエンチし、減圧濃縮した。該残渣を水に溶解させ、逆相HPLC(MeOH/H
2O/TFA)で精製して、(R)-ベンジル 2-(ジエチルアミノ)-3-ヒドロキシプロパノエートのTFA塩を無色の粘稠性の油状物として得た(1.9g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): δ 9.73 (ブロードのs, 1H), 7.52-7.36 (m, 5H), 5.32 (d, J = 12.2, 1H), 5.27 (d, J = 12.5, 1H), 4.54-4.32 (m, 1H), 4.05-3.97 (m, 2H), 3.43-3.21 (m, 4H), 1.23 (t, J = 7.2, 6H). LC/MS (条件2): 保持時間 = 1.38分; LC/MS: [M+H]
+ C
14H
22NO
3として分析;計算値: 252.16; 実測値 252.19.
Cap-75
冷却した(氷-水)、上記で製造したTFA塩 (R)-ベンジル 2-(ジエチルアミノ)-3-ヒドロキシプロパノエート(0.3019 g, 0.8264 mmol)のTHF(3.0 mL)溶液に、NaH(0.0727 g, 1.82 mmol, 60%)を加え、該混合液を15分間撹拌した。ヨウ化メチル(56 μL, 0.90 mmol)を加え、該浴を周囲条件に緩和しながら、18時間撹拌を続けた。該反応液を水でクエンチし、MeOHで予めコンディショニングしたMCX(6 g)カートリッジにロードし、メタノールで洗浄した後、2N NH3/メタノールで化合物を溶出した。揮発性成分を減圧除去して、(R)-2-(ジエチルアミノ)-3-ヒドロキシプロパン酸が混入したCap-75を、黄色の半-固形物として得た(100 mg)。該生成物をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
Cap-76
冷却した(〜15℃)、(S)-4-アミノ-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ブタン酸(2.17 g, 9.94 mmol)の水/MeOH(各12 mL)溶液にNaCNBH
3(1.60 g, 24.2 mmol)を何回かに分けて加えた。数分後、アセトアルデヒド(2.7 mL, 48.1 mmol)を2分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲条件で3.5時間撹拌した。さらなるアセトアルデヒド(2.7 mL, 48.1 mmol)を加え、該反応液を20.5時間撹拌した。ほとんどのMeOH成分を減圧除去し、残った混合液をそのpHが〜1.0に達するまで濃HClで処理し、その後、40℃で2時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を4 M HCl/ジオキサン(20 mL)で処理し、周囲条件で7.5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を、Dowex(登録商標) 50WX8-100 イオン交換樹脂(カラムを水洗し、18 mlのNH
4OHと282 mlの水から調製した希NH
4OHで化合物を溶出した)を用いて精製して、中間体 (S)-2-アミノ-4-(ジエチルアミノ)ブタン酸をオフホワイト色の固形物として得た(1.73 g)。
Na2CO3(0.243 g, 2.29 mmol)、NaOH(4.6 mLの1M/H2O, 4.6 mmol)および上記生成物(802.4 mg)の冷却した(氷-水)混合液に、クロロギ酸メチル(0.36 mL, 4.65 mmol)を11分かけて滴下した。該反応混合液を55分間撹拌した後、該冷却浴を取り外し、さらに5.25時間撹拌を続けた。該反応混合液を等量の水で希釈し、CH2Cl2(30 mL, 2x)で洗浄し、水相を氷-水浴で冷却し、pH2の範囲まで濃HClで酸性化した。その後、揮発性成分を減圧除去し、該粗物質をMCX樹脂(6.0g;カラムを水洗し、サンプルを2.0 M NH3/MeOHで溶出した)で遊離塩基にして、純粋でないCap-76をオフホワイト色の固形物として得た(704 mg)。 1H NMR (MeOH-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz): δ 3.99 (dd, J = 7.5, 4.7, 1H), 3.62 (s, 3H), 3.25-3.06 (m, 6H), 2.18-2.09 (m, 1H), 2.04-1.96 (m, 1H), 1.28 (t, J = 7.3, 6H). LC/MS: [M+H]+ C10H21N2O4として分析;計算値: 233.15; 実測値 233.24.
Cap-77aおよび-77b
Cap-7について記載された方法に従って、SN
2置換工程に7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンを用いることによって、および以下の条件を用いて中間体 2-(7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-イル)-2-フェニル酢酸ベンジルのエナンチオマー分離を達成することにより、Cap-77の合成を行った:該中間体(303.7 mg)をエタノールに溶解させ、得られた溶液を、キラルHPLCカラム(Chiracel AD-H column, 30 x 250 mm, 5 um)に注入し、70 mL/分および温度35℃で90%CO
2-10%EtOHを用いて溶出して、124.5 mgのエナンチオマー-1および133.8 mgのエナンチオマー-2を得た。これらのベンジルエステルをCap-7の製造に従って水素化分解し、Cap-77を得た:
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 7.55 (m, 2H), 7.38-7.30 (m, 3H), 4.16 (s, 1H), 3.54 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.08-1.88 (m, 4 H), 1.57-1.46 (m, 4H). LC (条件1): 保持時間 = 0.67分; LC/MS: [M+H]
+ C
14H
18NO
2として分析;計算値: 232.13; 実測値 232.18. HRMS: [M+H]
+ C
14H
18NO
2として分析;計算値: 232.1338; 実測値 232.1340.
Cap-78
MeOH(10 mL)中の(R)-2-(エチルアミノ)-2-フェニル酢酸のHCl塩(Cap-3の合成における中間体; 0.9923 mg, 4.60 mmol)および(1-エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(1.640 g, 9.40 mmol)の混合液にNaCNBH
3(0.5828 g, 9.27 mmol)を加え、該半-不均一な混合液を、油浴を用いて50℃で20時間加熱した。さらなる(1-エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(150 mg, 0.86 mmol)およびNaCNBH
3(52 mg, 0.827 mmol)を加え、該反応混合液をさらに3.5時間加熱した。その後、周囲温度まで冷却して、濃HClを用いて〜pH2の範囲まで酸性化し、該混合液を濾過して該濾液をロータリーエバポレーターで処理した。得られた粗物質をi-PrOH(6 mL)に溶解させ、加熱して溶解を効率よくし、溶解しなかった部分を濾過により除いて、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質の約1/3を逆相HPLC(H
2O/MeOH/TFA)で精製して、Cap-78のTFA塩を無色の粘稠性の油状物として得た(353 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz; D
2O交換後): δ 7.56-7.49 (m, 5H), 5.35 (S, 1H), 3.35 (m, 1H), 3.06 (見かけ上のブロードのs, 1H), 2.66 (m, 1H), 1.26 (t, J = 7.3, 3H), 0.92 (m, 1H), 0.83-0.44 (m, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 0.64分; LC/MS: [M+H]
+ C
13H
18NO
2として分析;計算値: 220.13; 実測値 220.21. HRMS: [M+H]
+ C
13H
18NO
2として分析;計算値: 220.1338; 実測値 220.1343.
Cap-79
冷却した(-78℃)Cap-55(369 mg, 2.13 mmol)のCH
2Cl
2(5.0 mL)溶液に、オゾンを、該反応混合液が淡い青色になるまで約50分間バブルした。Me
2S(10ピペット滴)を加え、該反応混合液を35分間撹拌した。-78℃浴を-10℃浴に置き換えてさらに30分撹拌を続けた後、揮発性成分を減圧除去して、無色の粘稠性の油状物を得た。
NaBH3CN(149 mg, 2.25 mmol)を、記粗物質およびモルホリン(500 μL, 5.72 mmol)のMeOH(5.0 mL)溶液に加え、該混合液を周囲条件で4時間撹拌した。氷-水温度まで冷却し、濃HClで処理してそのpHを〜2.0にした後、2.5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、該残渣をMCX樹脂(MeOH洗浄; 2.0 N NH3/MeOH溶出)および逆相HPLC(H2O/MeOH/TFA)の組み合わせで精製して、未知の量のモルホリンを含むCap-79を得た。
モルホリン混入物を消滅させるために、上記の物質をCH2Cl2(1.5 mL)に溶解させて、Et3N(0.27 mL, 1.94 mmol)で処理した後、無水酢酸(0.10 mL, 1.06 mmol)で処理し、周囲条件で18時間撹拌した。THF(1.0 mL)およびH2O(0.5 mL)を加えて1.5時間攪拌を続けた。揮発性成分を減圧除去し、得られた残渣をMCX樹脂(MeOH洗浄; 2.0 N NH3/MeOH溶出)に通し、純粋でないCap-79を茶色の粘稠性の油状物として得て、それをさらなる精製は行わずに次の工程に用いた。
Cap-80aおよび-80b
冷却した(氷-水)、(S)-3-アミノ-4-(ベンジルオキシ)-4-オキソブタン酸(10.04g, 44.98 mmol)およびMeOH(300 mL)の混合液に、SOCl
2(6.60 mL, 90.5 mmol)を15分かけて滴下し、該冷却浴を取り外して、該反応混合液を周囲条件で29時間撹拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、該残渣をEtOAc(150 mL)と飽和NaHCO
3溶液間に慎重に分配した。水相をEtOAc(150 mL, 2x)で抽出し、有機相を合わせて乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮して、(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-アミノスクシネートを無色の油状物として得た(9.706g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 7.40-7.32 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 3.72 (見かけ上のt, J = 6.6, 1H), 3.55 (s, 3H), 2.68 (dd, J = 15.9, 6.3, 1H), 2.58 (dd, J = 15.9, 6.8, 1H), 1.96 (s, 2H). LC (条件1): 保持時間 = 0.90分; LC/MS: [M+H]
+ C
12H
16NO
4として分析;計算値: 238.11; 実測値 238.22.
(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-アミノスクシネート(4.50 g, 19.0 mmol)、9-ブロモ-9-フェニル-9H-フルオレン(6.44 g, 20.0 mmol)およびEt3N(3.0 mL, 21.5 mmol)のCH2Cl2(80 mL)溶液に、Pb(NO3)2(6.06 g, 18.3 mmol)を1分かけて加え、不均一な混合液を周囲条件で48時間攪拌した。該混合液を濾過し、該濾液をMgSO4で処理して再度濾過し、最終的な濾液を濃縮した。得られた粗物質を、Biotage精製(350 g シリカゲル, CH2Cl2溶出)で処理して、(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネートを高い粘稠性の無色の油状物として得た(7.93 g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 7.82 (m, 2H), 7.39-7.13 (m, 16H), 4.71 (d, J = 12.4, 1H), 4.51 (d, J = 12.6, 1H), 3.78 (d, J = 9.1, NH), 3.50 (s, 3H), 2.99 (m, 1H), 2.50-2.41 (m, 2H, 溶媒と部分的に重複). LC (条件1): 保持時間 = 2.16分; LC/MS: [M+H]+ C31H28NO4として分析;計算値: 478.20; 実測値 478.19.
冷却した(-78℃)、(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネート(3.907 g, 8.18 mmol)のTHF(50 mL)溶液に、LiHMDS(9.2 mL of 1.0 M/THF, 9.2 mmol)を10分かけて滴下し、〜1時間撹拌した。MeI(0.57 mL, 9.2 mmol)を該混合液に8分かけて滴下し、該冷却浴を室温まで緩和させながら16.5時間攪拌を続けた。飽和NH4Cl溶液(5 mL)でクエンチした後、ほとんどの有機成分を減圧除去し、残渣をCH2Cl2(100 mL)および水(40 mL)間に分配した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮し、得られた粗物質をBiotage(350 g シリカゲル; 25%EtOAc/ヘキサン)で精製して、3.65 gの1-ベンジル 4-メチル 3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネートの2S/3Sおよび2S/3Rジアステレオマー混合物(〜1.0:0.65の比(1H NMR))を得た。主要な異性体の立体化学はこの時点では決定せず、該混合液を分離せずに次の工程に用いた。部分的な1H NMRデータ(DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 主要なジアステレオマー, δ 4.39 (d, J = 12.3, CH2の1H), 3.33 (s, 3H, H2Oシグナルと重なり), 3.50 (d, J = 10.9, NH), 1.13 (d, J = 7.1, 3H); 少量のジアステレオマー, δ 4.27 (d, J =12.3, 1H of CH2), 3.76 (d, J = 10.9, NH), 3.64 (s, 3H), 0.77 (d, J = 7.0, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 2.19分; LC/MS: [M+H]+ C32H30NO4として分析;計算値: 492.22; 実測値 492.15.
冷却した(-78℃)、上記で製造した(2S)-1-ベンジル 4-メチル 3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネート(3.37 g, 6.86 mmol)のTHF(120 mL)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(20.57 mlの1.0 M/ヘキサン, 20.57 mmol)を10分かけて滴下し、-78℃で20時間撹拌した。該反応混合液を該冷却浴から取り外し、〜1M H3PO4/H2O(250 mL))に撹拌しながら迅速に注ぎ入れ、該混合液をエーテル(100 mL, 2x)で抽出した。有機相を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過して減圧濃縮した。該粗物質のシリカゲルメッシュを調製し、クロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン; 重力溶出)で処理して、1.1gの(2S,3S)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(ベンジルアルコールが混入)を無色の粘稠性の油状物としておよび(2S,3R)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(不純物として(2S,3R)立体異性体を含む)を得た。後者のサンプルを、同一のカラムクロマトグラフィー精製条件で再処理して、750 mgの精製物質を白色の泡状物質として得た。[注:上記条件下において、該(2S, 3S)異性体を溶出した後、該(2S,3R)異性体を溶出した]。(2S, 3S)異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.81 (m, 2H), 7.39-7.08 (m, 16H), 4.67 (d, J = 12.3, 1H), 4.43 (d, J = 12.4, 1H), 4.21 (見かけ上のt, J = 5.2, OH), 3.22 (d, J = 10.1, NH), 3.17 (m, 1H), 3.08 (m, 1H), 〜2.5 (m, 1H, 溶媒シグナルと重なり), 1.58 (m, 1H), 0.88 (d, J = 6.8, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 2.00分; LC/MS: [M+H]+ C31H30NO3として分析;計算値: 464.45; 実測値 464.22. (2S, 3R)異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.81 (d, J = 7.5, 2H), 7.39-7.10 (m, 16H), 4.63 (d, J= 12.1, 1H), 4.50 (見かけ上のt, J = 4.9, 1H), 4.32 (d, J = 12.1, 1H), 3.59-3.53 (m, 2H), 3.23 (m, 1H), 2.44 (dd, J = 9.0, 8.3, 1H), 1.70 (m, 1H), 0.57 (d, J = 6.8, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 1.92分; LC/MS: [M+H]+ C31H30NO3として分析;計算値: 464.45; 実測値 464.52.
以下の方法を用いることにより各異性体から製造したラクトン誘導体で実施されたNOE研究に基づいて、DIBAL-還元生成物の相対的立体化学の帰属(relative stereochemical assignment)を行った:冷却した(氷-水)、(2S,3S)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(62.7 mg, 0.135 mmol)のTHF(2.0 mL)溶液に、LiHMDS(50 μLの1.0 M/THF, 0.05 mmol)を加え、該反応混合液を同様の温度で〜2時間攪拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をCH2Cl2(30 mL)、水(20 mL)および飽和NH4Cl水溶液(1 mL)との間に分配した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮し、得られた粗物質をBiotage精製(40 g シリカゲル; 10-15%EtOAc/ヘキサン)で処理し、(3S,4S)-4-メチル-3-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ジヒドロフラン-2(3H)-オンを無色のフィルム状固形物として得た(28.1 mg)。(2S,3R)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、(3S,4R)-4-メチル-3-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ジヒドロフラン-2(3H)-オンと同様に合成した。 (3S,4S)-ラクトン異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.83 (d, J = 7.5, 2H), 7.46-7.17 (m, 11H), 4.14 (見かけ上のt, J = 8.3, 1H), 3.60 (d, J = 5.8, NH), 3.45 (見かけ上のt, J = 9.2, 1H), 〜2.47 (m, 1H, 溶媒シグナルと部分的に重複), 2.16 (m, 1H), 0.27 (d, J = 6.6, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 1.98分; LC/MS: [M+Na]+ C24H21NNaO2として分析;計算値: 378.15; 実測値 378.42. (3S,4R)-ラクトン異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.89 (d, J = 7.6, 1H), 7.85 (d, J = 7.3, 1H), 7.46-7.20 (m, 11H), 3.95 (dd, J = 9.1, 4.8, 1H), 3.76 (d, J = 8.8, 1H), 2.96 (d, J = 3.0, NH), 2.92 (dd, J = 6.8, 3, NCH), 1.55 (m, 1H), 0.97 (d, J = 7.0, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 2.03分; LC/MS: [M+Na]+ C24H21NNaO2として分析;計算値: 378.15; 実測値 378.49.
(2S,3S)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(119.5 mg, 0.258 mmol)のCH2Cl2(3 ml)溶液に、TBDMS-Cl(48 mg, 0.312 mmol)、続いてイミダゾール(28.8 mg, 0.423 mmol)を加え、該混合液を周囲条件で14.25時間攪拌した。次いで、該反応混合液をCH2Cl2(30 mL)で希釈し、水洗し(15 mL)、有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた粗物質をBiotage(40 g シリカゲル; 5% EtOAc/ヘキサン)で精製して、(2S,3S)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(TBDMSベースの不純物が混入)を無色の粘稠性の油状物として得た(124.4 mg)。(2S,3R)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、(2S,3R)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートと同様に合成した。(2S,3S)-シリルエーテル異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.82 (d, J = 4.1, 1H), 7.80 (d, J = 4.0, 1H), 7.38-7.07 (m, 16 H), 4.70 (d, J = 12.4, 1H), 4.42 (d, J = 12.3, 1H), 3.28-3.19 (m, 3H), 2.56 (dd, J = 10.1, 5.5, 1H), 1.61 (m, 1H), 0.90 (d, J = 6.8, 3H), 0.70 (s, 9H), -0.13 (s, 3H), -0.16 (s, 3H). LC (条件1, ラン時間を4分に延ばした): 保持時間 = 3.26分; LC/MS: [M+H]+ C37H44NO3Siとして分析;計算値: 578.31; 実測値 578.40. (2S,3R)-シリルエーテル異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.82 (d, J = 3.0, 1H), 7.80 (d, J = 3.1, 1H), 7.39-7.10 (m, 16H), 4.66 (d, J = 12.4, 1H), 4.39 (d, J = 12.4, 1H), 3.61 (dd, J = 9.9, 5.6, 1H), 3.45 (d, J = 9.5, 1H), 3.41 (dd, J = 10, 6.2, 1H), 2.55 (dd, J = 9.5, 7.3, 1H), 1.74 (m, 1H), 0.77 (s, 9H), 0.61 (d, J = 7.1, 3H), -0.06 (s, 3H), -0.08 (s, 3H).
水素のバルーンを、EtOAc(16 mL)中の(2S,3S)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(836 mg, 1.447 mmol)および10%Pd/C(213 mg)の混合液に取り付け、該混合液を室温で〜21時間撹拌した(必要に応じて該バルーンをH2で再充填した)。該反応混合液をCH2Cl2で希釈し、珪藻土(セライト-545(登録商標))のパッドにより濾過し、該パッドをEtOAc(200 mL)、EtOAc/MeOH(1:1 混合液, 200 mL)およびMeOH(750 mL)で洗浄した。有機相を合わせて、濃縮し、得られた粗物質からシリカゲルメッシュを調製し、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/i-PrOH/H2Oの8:2:1混合液)で処理して、(2S,3S)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸を白色の綿毛状の固形物として得た(325 mg)。(2S,3R)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、(2S,3R)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸と同様に合成した。(2S,3S)-アミノ酸異性体: 1H NMR (メタノール-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz), 3.76 (dd, J = 10.5, 5.2, 1H), 3.73 (d, J = 3.0, 1H), 3.67 (dd, J = 10.5, 7.0, 1H), 2.37 (m, 1H), 0.97 (d, J = 7.0, 3H), 0.92 (s, 9H), 0.10 (s, 6H). LC/MS: [M+H]+ C11H26NO3Siとして分析;計算値: 248.17; 実測値 248.44. (2S,3R)-アミノ酸異性体: 1H NMR (メタノール-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz), 3.76-3.75 (m, 2H), 3.60 (d, J = 4.1, 1H), 2.16 (m, 1H), 1.06 (d, J = 7.3, 3H), 0.91 (s, 9H), 0.09 (s, 6H). [M+H]+ C11H26NO3Siとして分析;計算値: 248.17; 実測値 248.44.
(2S,3S)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸(41.9 mg, 0.169 mmol)およびNa2CO3(11.9 mg, 0.112 mmol)の混合液に、水(1 mL)およびNaOH(0.18 mL of 1.0 M/H2O, 0.18 mmol)を加え、約1分超音波処理して反応物の溶解を効率化した。次いで、該混合液を氷-水浴で冷却し、クロロギ酸メチル(0.02 mL, 0.259 mmol)を30秒かけて加え、同様の温度で40分間、その後周囲温度で2.7時間、激しく撹拌を続けた。該反応混合液を水(5 mL)で希釈し、氷-水浴で冷却して、1.0 N HCl水溶液(〜0.23 mL)で滴下処理した。該混合液をさらに水(10 mL)で希釈し、CH2Cl2(15 mL, 2x)で抽出した。有機相を合わせて乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮してCap-80aをオフホワイト色の固形物として得た。(2S,3R)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸を同様にCap-80bへと合成した。Cap-80a: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 12.57 (ブロードのs, 1H), 7.64 (d, J = 8.3, 0.3H), 7.19 (d, J = 8.8, 0.7H), 4.44 (dd, J = 8.1, 4.6, 0.3H), 4.23 (dd, J = 8.7, 4.4, 0.7H), 3.56/3.53 (2つの1重線, 3H), 3.48-3.40 (m, 2H), 2.22-2.10 (m, 1H), 0.85 (s, 9H), 〜0.84 (d, 0.9H, t-Buシグナルと重なり), 0.79 (d, J = 7, 2.1H), 0.02/0.01/0.00 (3つの重複する1重線, 6H). LC/MS: [M+Na]+ C13H27NNaO5Siとして分析;計算値: 328.16; 実測値 328.46. Cap-80b: 1H NMR (CDCl3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz), 6.00 (ブロードのd, J = 6.8, 1H), 4.36 (dd, J = 7.1, 3.1, 1H), 3.87 (dd, J = 10.5, 3.0, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.58 (dd, J = 10.6, 4.8, 1H), 2.35 (m, 1H), 1.03 (d, J = 7.1, 3H), 0.90 (s, 9H), 0.08 (s, 6H). LC/MS: [M+Na]+ C13H27NNaO5Siとして分析;計算値: 328.16; 実測値 328.53. 該粗生成物をさらなる精製は行わずに用いた。
Cap-81
Falb et al. Synthetic Communications 1993, 23, 2839により記載された方法に従って製造した。
Cap-82〜Cap-85
Cap-82〜Cap-85を、Cap-51またはCap-13に記載の方法に従って、適切な出発物質から合成した。該サンプルは、それらのエナンチオマー(すなわち、各々、Cap-4、Cap-13、Cap-51およびCap-52)と同様のスペクトル特性を示した。
Cap-86
H
2O(15 mL)中のO-メチル-L-トレオニン(3.0 g, 22.55 mmol)、NaOH(0.902 g, 22.55 mmol)の混合液に、ClCO
2Me(1.74 mL, 22.55 mmol)を0℃で滴下した。該混合液を12時間撹拌し、1N HClを用いてpH1まで酸性化した。水相をEtOAc(2x250 mL)および10%MeOH/CH
2Cl
2(250 mL)で抽出し、有機相を合わせて減圧濃縮して無色の油状物を得た(4.18 g, 97%)(それはその後の工程に用いるのに十分純粋であった)。
1HNMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.19 (s, 1H), 3.92-3.97 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 1.17 (d, J = 7.7 Hz, 3H). LCMS: C
7H
13NO
5として分析;計算値: 191; 実測値: 190 (M-H)
-.
Cap-87
H
2O(15 mL)中のL-ホモセリン(2.0 g, 9.79 mmol)、Na
2CO
3(2.08 g, 19.59 mmol)の混合液に、ClCO
2Me(0.76 mL, 9.79 mmol)を0℃で滴下した。該混合液を48時間撹拌し、1N HClを用いてpH 1まで酸性化した。水相をEtOAc(2X250 mL)で抽出し、有機相を合わせて減圧濃縮して、無色の固形物を得た(0.719 g, 28%)(それはその後の工程に用いるのに十分純粋であった)。
1HNMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.23 (dd, J = 4.5, 9.1 Hz, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.43-3.49 (m, 2H), 2.08 - 2.14 (m, 1H), 1.82 - 1.89 (m, 1H). LCMS: C
7H
13NO
5として分析;計算値: 191; 実測値: 192 (M+H)
+.
Cap-88
DMSO(10 mL)中のL-バリン(1.0 g, 8.54 mmol)、3-ブロモピリジン(1.8 mL, 18.7 mmol)、K
2CO
3(2.45 g, 17.7 mmol)およびCuI(169 mg, 0.887 mmol)の混合液を、100℃で12時間加熱した。該反応混合液を室温まで冷却し、H
2O(約150 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(x2)で洗浄した。有機層を少量のH
2Oで抽出し、水相を合わせて、6N HClを用いて約pH 2まで酸性化した。該量を約3分の1まで減らし、20gのカチオン交換樹脂(Strata)を加えた。該スラリーを20分間静置し、カチオン交換樹脂(Strata)のパッド(約25g)にロードした。該パッドを、H
2O(200 mL)、MeOH(200 mL)、次いでNH
3(3M/MeOH, 2X200 mL)で洗浄した。適切なフラクションを減圧濃縮し、残渣(約1.1 g)をH
2Oに溶解させ、凍らせて凍結乾燥させた(lyophyllized)。表題の化合物を泡状物質として得た(1.02 g, 62%)。
1HNMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.00 (s, br, 1H), 7.68 - 7.71 (m, 1H), 7.01 (s, br, 1H), 6.88 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.75 (s, br, 1H), 3.54 (s, 1H), 2.04 - 2.06 (m, 1H), 0.95 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 6.6 Hz, 3H). LCMS: C
10H
14N
2O
2として分析;計算値: 194; 実測値: 195 (M+H)
+.
Cap-89
DMSO(10 mL)中のL-バリン(1.0 g, 8.54 mmol)、5-ブロモピリミジン(4.03 g, 17.0 mmol)、K
2CO
3(2.40 g, 17.4 mmol)およびCuI(179 mg, 0.94 mmol)の混合液を100℃で12時間加熱した。該反応混合液を室温まで冷却して、H
2O(約150 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(x2)で洗浄した。有機層を少量のH
2Oで抽出し、水相を合わせて、6N HClを用いて約pH 2まで酸性化した。該量を約3分の1まで減らし、20gのカチオン交換樹脂(Strata)を加えた。該スラリーを20分間静置し、カチオン交換樹脂(Strata)のパッド(約25g)にロードした。該パッドを、H
2O(200 mL)、MeOH(200 mL)、次いでNH
3(3M/MeOH, 2x200 mL)で洗浄した。適切なフラクションを減圧濃縮し、残渣(約1.1 g)をH
2Oに溶解させ、凍らせて凍結乾燥させた。表題の化合物を泡状物質として得た(1.02 g, 62%)。
1HNMR (400 MHz, CD
3OD)により該混合物はバリンを含むことが示され、純度は推定できなかった。該物質をそのままその後の反応に用いた。 LCMS: C
9H
13N
3O
2として分析;計算値: 195; 実測値: 196 (M+H)
+.
Cap-90
Cap-90をCap-1の製造について記載の方法に従って製造した。該粗物質をそのままその後の工程に用いた。 LCMS: C
11H
15NO
2として分析;計算値: 193; 実測値: 192 (M-H)
-.
以下のcapを、他に記載のない限り、cap 51の製造に用いられた方法に従って製造した。
Cap-117〜Cap-123
Cap-117〜Cap-123の製造に関して、該Bocアミノ酸は市販品であり、25%TFA/CH
2Cl
2を用いた処理により脱保護した。LCMSにより反応が完了したと判定された後、溶媒を減圧除去し、対応するアミノ酸のTFA塩をCap-51に記載の方法に従ってクロロギ酸メチルでカルバモイル化した。
Cap-124
L-トレオニン tert-ブチルエステルの塩酸塩をCap-51の方法に従ってカルバモイル化した。該粗反応混合液を1N HClでpH〜1まで酸性化し、該混合液をEtOAc(2X50 mL)で抽出した。有機相を合わせて減圧濃縮し、無色の油状物を得て、静置で固化させた。水層を減圧濃縮し、得られた生成物と無機塩の混合液をEtOAc-CH
2Cl
2-MeOH(1:1:0.1)でトリチュレートし、次いで有機相を減圧濃縮して無色の油状物を得て、LCMSによりそれは目的の生成物であることが示された。両方のクロップを合わせて0.52 gの固形物を得た。
1HNMR (400 MHz, CD
3OD) δ 4.60 (m, 1H), 4.04 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 1.49 (d, J = 6.3 Hz, 3H). LCMS: C
5H
7NO
4として分析;計算値: 145; 実測値: 146 (M+H)
+.
Cap-125
メタノール(15 mL)中のPd(OH)
2(20%, 100 mg)、ホルムアルデヒド水溶液(37重量%, 4 ml)、酢酸(0.5 mL)の懸濁液に、(S)-4-アミノ-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ブタン酸(1 g, 4.48 mmol)を加えた。該反応液を水素で数回パージして、水素バルーンとともに室温で終夜撹拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))のパッドにより濾過して、揮発性成分を減圧除去した。得られた粗物質をそのまま次の工程に用いた。 LC/MS: C
11H
22N
2O
4として分析;計算値: 246; 実測値: 247 (M+H)
+.
Cap-126
この方法はCap-51の製造に用いたものの改変である。THF(10mL)およびH
2O(10 mL)中の3-メチル-L-ヒスチジン(0.80 g, 4.70 mmol)の懸濁液に、0℃にて、NaHCO
3(0.88 g, 10.5 mmol)を加えた。得られた混合液をClCO
2Me(0.40 mL, 5.20 mmol)で処理し、該混合液を0℃で攪拌した。約2時間攪拌した後、出発物質が残っていないことがLCMSにより示された。該反応液を6N HClでpH2に酸性化した。
溶媒を減圧除去し、該残渣を20 mLの20%MeOH/CH2Cl2に懸濁した。該混合液を濾過および濃縮し、薄黄色の泡状物質を得た(1.21 g)。LCMSおよび1H NMRにより、該物質はメチルエステルと目的の生成物の9:1の混合物であることが示された。この物質をTHF(10mL)およびH2O(10mL)中に溶解させ、0℃まで冷却し、LiOH(249.1 mg, 10.4 mmol)を加えた。約1時間撹拌した後、エステルが残っていないことがLCMSにより示された。そこで、該混合液を6N HClで酸性化し、溶媒を減圧除去した。LCMSおよび1H NMRにより、エステルがないことを確認した。表題の化合物を無機塩が混入したそのHCl塩として得た(1.91 g, >100%)。該化合物をさらなる精製は行わずにそのままその後の工程に用いた。 1HNMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.84, (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.52 (dd, J = 5.0, 9.1 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.35 (dd, J = 4.5, 15.6 Hz, 1H, 溶媒により部分的に不明瞭), 3.12 (dd, J = 9.0, 15.6 Hz, 1H).LCMS: C9H13N3O4として分析;計算値: 227.09; 実測値: 228.09 (M+H)+.
Cap-127
Cap-127を、上記のCap-126の方法に従って、(S)-2-アミノ-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)プロパン酸(1.11 g, 6.56 mmol)、NaHCO
3(1.21 g, 14.4 mmol)およびClCO
2Me(0.56 mL, 7.28 mmol)から開始して製造した。表題の化合物を無機塩が混入したそのHCl塩(1.79 g, >100%)として得た。LCMSおよび
1H NMRにより、約5%のメチルエステルの存在が示された。該粗混合物をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1HNMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.90 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.48 (dd, J = 5.0, 8.6 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.35 (m, 1H), 3.08 (m, 1H); LCMS: C
9H
13N
3O
4として分析;計算値: 227.09; 実測値: 228 (M+H)
+.
Cap-128の製造
工程1.(S)-ベンジル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ペンタ-4-イン酸(ynoate)(cj-27b)の製造
CH
2Cl
2(100 mL)中のcj-27a(1.01 g, 4.74 mmol)、DMAP(58 mg, 0.475 mmol)およびiPr
2NEt(1.7 mL, 9.8 mmol)の溶液に、0℃で、Cbz-Cl(0.68 mL, 4.83 mmol)を加えた。該溶液を0℃で4時間攪拌し、洗浄し(1N KHSO
4, 食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(TLC 6:1 ヘキサン:EtOAc)により精製して、表題の化合物(1.30 g, 91%)を無色の油状物として得た。
1HNMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.35 (s, 5H), 5.35 (d, br, J = 8.1 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.17 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.48 - 4.53 (m, 1H), 2.68 - 2.81 (m, 2H), 2.00 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 1.44 (s, 9H). LCMS: C
17H
21NO
4として分析;計算値: 303; 実測値: 304 (M+H)
+.
工程2.(S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(cj-28)の製造
DMF-H
2O(5 mL, 4:1)中の(S)-ベンジル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ペンタ-4-イン酸(0.50 g, 1.65 mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(0.036 g, 0.18 mmol)、CuSO
4-5H
2O(0.022 g, 0.09 mmol)およびNaN
3(0.13 g, 2.1 mmol)の混合液に、室温で、BnBr(0.24 mL, 2.02 mmol)を加え、該混合液を65℃まで温めた。5時間後、LCMSにより低い変換が示された。さらなる部のNaN
3(100 mg)を加えて12時間加熱を続けた。該反応液をEtOAcおよびH
2Oに注ぎ入れ、振盪させた。層を分離し、水層をEtOAcで3回抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H
2O x3, 食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣を、フラッシュ(Biotage, 40+M 0-5%MeOH/CH
2Cl
2; TLC 3%MeOH/CH
2Cl
2)により精製して薄黄色の油状物を得て、それを静置で固化させた(748.3 mg, 104%)。該NMRは目的の生成物と一致したが、DMFの存在が示唆された。該物質をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1HNMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.84 (s, 1H), 7.27 - 7.32 (m, 10H), 5.54 (s, 2H), 5.07 (s, 2H), 4.25 (m, 1H), 3.16 (dd, J = 1.0, 5.3 Hz, 1H), 3.06 (dd, J = 5.3, 14.7 Hz), 2.96 (dd, J = 9.1, 14.7 Hz, 1H), 1.31 (s, 9H).
LCMS: C
24H
28N
4O
4として分析;計算値: 436; 実測値: 437 (M+H)
+.
工程3.(S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(cj-29)の製造
(S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(0.52 g, 1.15 mmol)/CH
2Cl
2溶液にTFA(4 mL)を加えた。該混合液を室温で2時間撹拌した。該混合液を減圧濃縮して無色の油状物を得て、それを静置で固化させた。この物質をTHF-H
2Oに溶解させて0℃まで冷却した。固体のNaHCO
3(0.25 g, 3.00 mmol)を加え、続いてClCO
2Me(0.25 mL, 3.25 mmol)を加えた。1.5時間撹拌した後、該混合液を6N HClでpH〜2に酸性化し、その後H
2O-EtOAcに注ぎ入れた。層を分離し、水相をEtOAcで2回抽出した。有機層を合わせて洗浄し(H
2O, 食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮して、無色の油状物を得て(505.8 mg, 111%, NMRにより未同定の不純物の存在が示唆された)、それをポンピング下で放置の間に固化させた。該物質をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1HNMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.87 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.27 - 7.32 (m, 10H), 5.54 (s, 2H), 5.10 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.32 - 4.37 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.09 (dd, J = 5.6, 14.7 Hz, 1H), 2.98 (dd, J = 9.6, 14.7 Hz, 1H). LCMS: C
21H
22N
4O
4として分析;計算値: 394; 実測値: 395 (M+H)
+.
工程4.(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)プロパン酸(Cap-128)の製造
(S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(502 mg, 1.11 mmol)を、Pd-C(82 mg)の存在下、MeOH(5 mL)中において大気圧で12時間、水素化した。該混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過して減圧濃縮した。(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)プロパン酸を、約10%のメチルエステルが混入した無色のガム状物質として得た(266 mg, 111%)。該物質をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1HNMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.78 (s, br, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.19 - 4.24 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.12 (dd, J = 4.8 Hz, 14.9 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 9.9, 15.0 Hz, 1H). LCMS: C
7H
10N
4O
4として分析;計算値: 214; 実測値: 215 (M+H)
+.
Cap-129の製造
工程1.(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(cj-31)の製造
CH
3CN(12 mL)中の(S)-ベンジル 2-オキソオキセタン-3-イルカルバメート(0.67 g, 3.03 mmol)、およびピラゾール(0.22 g, 3.29 mmol)の懸濁液を、50℃で24時間加熱した。該混合液を室温まで終夜冷却し、該固形物を濾過して(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(330.1 mg)を得た。該濾液を減圧濃縮した後、少量のCH
3CN(約4 mL)でトリチュレートして第2のクロップを得た(43.5 mg)。総収量は370.4 mg (44%). m.p. 165.5 - 168℃. lit m.p. 168.5 - 169.5 [Vederas et al. J. Am. Chem. Soc. 1985, 107, 7105].
1HNMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.51 (d, J = 2.0, 1H), 7.48 (s, J = 1.5 Hz, 1H), 7.24 - 7.34 (m, 5H), 6.23 m, 1H), 5.05 (d, 12.7 H, 1H), 5.03 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.59 - 4.66 (m, 2H), 4.42 - 4.49 (m, 1H). LCMS: C
14H
15N
3O
4として分析;計算値: 289; 実測値: 290 (M+H)
+.
工程2.(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(Cap-129)の製造
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(0.20 g, 0.70 mmol)を、Pd-C(45 mg)の存在下、MeOH(5 mL)中において大気圧で2時間、水素化した。該生成物はMeOHに不溶性であると思われたので、該反応混合液を5mLのH
2Oおよび数滴の6N HClで希釈した。該均一な溶液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該MeOHを減圧除去した。残った溶液を凍らせて凍結乾燥させて黄色の泡状物質を得た(188.9 mg)。この物質をTHF-H
2O(1:1, 10mL)に懸濁させた後、0℃まで冷却した。該冷混合液に、NaHCO
3(146.0 mg, 1.74 mmol)を慎重に加えた(CO
2が発生)。ガスの発生が停止した後(約15分)、ClCO
2Me(0.06 mL, 0.78 mmol)を滴下した。該混合液を2時間撹拌し、6N HClでpH〜2に酸性化してEtOAcに注ぎ入れた。層を分離し、水相をEtOAC(x5)で抽出した。有機層を合わせて洗浄し(食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して、表題の化合物を無色の固形物として得た(117.8 mg, 79%)。
1HNMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.04 (s, 1H), 7.63 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.19 (見かけ上のt, J = 2.0 Hz, 1H), 4.47 (dd, J = 3.0, 12.9 Hz, 1H), 4.29 - 4.41 (m, 2H), 3.48 (s, 3H). LCMS: C
8H
11N
3O
4として分析;計算値: 213; 実測値: 214 (M+H)
+.
Cap-130
Calmes, M.; Daunis, J.; Jacquier, R.; Verducci, J. Tetrahedron, 1987, 43(10), 2285に記載の方法と同様に、市販の(R)-フェニルグリシンのアシル化によってCap-130を製造した。
Cap-131
工程a:ジメチルカルバモイルクロリド(0.92 mL, 10 mmol)を、THF(50 mL)中の(S)-ベンジル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩(2.44 g; 10 mmol)およびヒューニッヒ塩基(3.67 mL, 21 mmol)の溶液に、ゆっくりと加えた。得られた白色の懸濁液を室温で終夜(16時間)攪拌し、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルと水間に分配した。該有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた黄色の油状物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン(1:1)で溶出)により精製した。フラクションを集めて減圧下で濃縮し、2.35 g(85%)の澄明な油状物を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.84 (d, J=6.95 Hz, 3H), 0.89 (d, J=6.59 Hz, 3H), 1.98-2.15 (m, 1H), 2.80 (s, 6H), 5.01-5.09 (m, J=12.44 Hz, 1H), 5.13 (d, J=12.44 Hz, 1H), 6.22 (d, J=8.05 Hz, 1H), 7.26-7.42 (m, 5H). LC (条件1): 保持時間 = 1.76分; MS: [M+H]
+ C
16H
22N
2O
3として分析;計算値: 279.17; 実測値 279.03.
工程b:上記で製造した中間体(2.35 g; 8.45 mmol)のMeOH(50 mL)溶液にPd/C(10%; 200 mg)を加え、得られた黒色の懸濁液をN2(3x)でフラッシュし、H2の1気圧下に置いた。該混合液を室温で終夜撹拌し、マイクロファイバーのフィルターで濾過して触媒を除去した。次いで、得られた澄明な溶液を減圧下で濃縮して1.43 g(89%)のCap-131を白色の泡状物質として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.87 (d, J=4.27 Hz, 3H), 0.88 (d, J=3.97 Hz, 3H), 1.93-2.11 (m, 1H), 2.80 (s, 6H), 3.90 (dd, J=8.39, 6.87 Hz, 1H), 5.93 (d, J=8.54 Hz, 1H), 12.36 (s, 1H). LC (条件1): 保持時間 = 0.33分; MS: [M+H]+ C8H17N2O3として分析;計算値: 189.12; 実測値 189.04.
Cap-132
Cap-132を、Cap-131について記載された方法に従って、(S)-ベンジル 2-アミノプロパノエート塩酸塩から製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.27 (d, J=7.32 Hz, 3H), 2.80 (s, 6H), 4.06 (qt, 1H), 6.36 (d, J=7.32 Hz, 1H), 12.27 (s, 1H). LC (条件1): 保持時間 = 0.15分; MS: [M+H]
+ C
6H
13N
2O
3として分析;計算値: 161.09; 実測値 161.00.
Cap-133
Cap-133を、Cap-47について記載された方法に従って、(S)-tert-ブチル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩およびクロロギ酸2-フルオロエチルから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.87 (t, J = 6.71 Hz, 6H), 1.97-2.10 (m, 1H), 3.83 (dd, J=8.39, 5.95 Hz, 1H), 4.14-4.18 (m, 1H), 4.20-4.25 (m, 1H), 4.50-4.54 (m, 1H), 4.59-4.65 (m, 1H), 7.51 (d, J = 8.54 Hz, 1H), 12.54 (s, 1H).
Cap-134
Cap-134を、Cap-51について記載された方法に従って、(S)-ジエチルアラニンおよびクロロギ酸メチルから製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.72-0.89 (m, 6H), 1.15-1.38 (m, 4H), 1.54-1.66 (m, 1H), 3.46-3.63 (m, 3H), 4.09 (dd, J = 8.85, 5.19 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 8.85 Hz, 1H), 12.55 (s, 1H). LC (条件2): 保持時間 = 0.66分; LC/MS: [M+H]
+ C
9H
18NO
4として分析;計算値: 204.12; 実測値 204.02.
Cap-135
メタノール(5 mL)中のD-2-アミノ-(4-フルオロフェニル)酢酸(338 mg, 2.00 mmol)、1N HCl/ジエチルエーテル(2.0 mL, 2.0 mmol)およびホルマリン(37%, 1 mL)の溶液を、10%パラジウム炭素(60 mg)により16時間、25℃でバルーン水素化処理した。次いで、該混合液をセライトにより濾過して、Cap-135のHCl塩を白色の泡状物質として得た(316 mg, 80%)。
1H NMR (300 MHz, MeOH-d
4) δ 7.59 (dd, J = 8.80, 5.10 Hz, 2H), 7.29 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 5.17 (s, 1H), 3.05 (v ブロードのs, 3H), 2.63 (v ブロードのs, 3H); 保持時間 = 0.19分 (条件-MS-W5); 95% 均一性指数; LRMS: [M+H]
+ C
10H
13FNO
2として分析;計算値: 198.09; 実測値: 198.10.
Cap-136
冷却した(-50℃)、1-ベンジル-1H-イミダゾール(1.58 g, 10.0 mmol)/無水ジエチルエーテル(50 mL)懸濁液に、窒素下において、n-ブチルリチウム(2.5 M/ヘキサン, 4.0 mL, 10.0 mmol)を滴下した。-50℃で20分間撹拌した後、該反応混合液中に乾燥二酸化炭素(Drieriteを通した)を10分間バブルし、その後、25℃まで昇温させた。該反応混合液への二酸化炭素の添加により形成された重い沈殿物を濾過し、吸湿性の白色の固形物を得て、それを水(7 mL)に溶解させ、pH = 3まで酸性化し、冷却し、スクラッチングを用いて結晶化を誘導した。この沈殿物を濾過して白色の固形物を得て、それをメタノール中に懸濁し、1N HCl/ジエチルエーテル(4 mL)で処理して、減圧濃縮した。残渣を水(5 mL)から凍結乾燥させて、Cap-136のHCl塩を白色の固形物として得た(817 mg, 40%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 7.94 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.50-7.31 (m, 5H), 5.77 (s, 2H); 保持時間 = 0.51分 (条件-MS-W5); 95% 均一性指数; LRMS: [M+H]
+ C
11H
12N
2O
2として分析;計算値: 203.08; 実測値: 203.11.
Cap-137
Cap-137, 工程a
無水ジオキサン(10 mL)中の1-クロロ-3-シアノイソキノリン(188 mg, 1.00 mmol;WO 2003/099274の方法に従って製造)(188 mg, 1.00 mmol)、フッ化セシウム(303.8 mg, 2.00 mmol)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウムジクロリド(10 mg, 0.02 mmol)および2-(トリブチルスタンニル)フラン(378 μL, 1.20 mmol)の懸濁液を、窒素下において80℃で16時間加熱した後、25℃まで冷却し、飽和したフッ化カリウム水溶液で、1時間、激しく撹拌して処理した。該混合液を酢酸エチルと水間に分配し、有機相を分離し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(0%〜30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で精製し、Cap-137, 工程a(230 mg, 105%)を白色の固形物として得て、それをこれ以降にそのまま用いた。 保持時間 = 1.95分 (条件-MS-W2); 90%均一性指数; LRMS: [M+H]
+ C
14H
8N
2Oとして分析;計算値: 221.07; 実測値: 221.12.
Cap-137
四塩化炭素(1 mL)、アセトニトリル(1 mL)および水(1.5 mL)中のCap 137, 工程a(110 mg, 0.50 mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(438 mg, 2.05 mmol)の懸濁液に、三塩化ルテニウム水和物(ruthenium trichloride hydrate)(2 mg, 0.011 mmol)を加えた。該混合液を25℃で2時間撹拌した後、ジクロロメタンおよび水間に分配した。水層を分離し、ジクロロメタンでさらに2回抽出し、ジクロロメタン抽出物を合わせてNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をヘキサンでトリチュレートして、Cap-137(55 mg, 55%)を灰色がかった色の固形物として得た。 保持時間 = 1.10分 (条件-MS-W2); 90%均一性指数; LCMS: [M+H]+ C11H8N2O2として分析;計算値: 200.08; 実測値: 200.08.
Cap 138〜158
合成ストラテジー メソッドA
Cap-138
Cap-138, 工程a
撹拌した、乾燥テトラヒドロフラン(20 mL)中の5-ヒドロキシイソキノリン(WO 2003/099274の方法に従って製造)(2.0 g, 13.8 mmol)およびトリフェニルホスフィン(4.3 g, 16.5 mmol)の懸濁液に、乾燥メタノール(0.8 mL)およびアゾジカルボン酸ジエチル(3.0 mL, 16.5 mmol)を少しずつ加えた。該混合液を室温で20時間撹拌した後、酢酸エチルで希釈し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルに予め吸収させ(preabsorb)、クロマトグラフィー処理(40%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)して、Cap-138, 工程a(1.00 g, 45%)を薄黄色の固形物として得た。
1H NMR (CDCl
3, 500 MHz) δ 9.19 (s, 1H), 8.51 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.52-7.50 (m, 2H), 7.00-6.99 (m, 1H), 4.01 (s, 3H); 保持時間 = 0.66分 (条件-D2); 95%均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
10H
10NOとして分析;計算値: 160.08; 実測値 160.1.
Cap-138, 工程b
撹拌した、Cap 138, 工程a(2.34 g, 14.7 mmol)/無水ジクロロメタン(50 mL)溶液に、室温にて、メタ-クロロ過安息香酸(77%, 3.42 g, 19.8 mmol)を一度に加えた。20時間撹拌した後、粉末炭酸カリウム(2.0 g)を加え、該混合液を1時間室温で撹拌し、その後、濾過し、減圧濃縮して、Cap-138, 工程b(2.15 g, 83%)を淡い黄色の固形物として得た(それはその後の工程に用いるのに十分純粋であった。)。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 8.73 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.11 (dd, J = 7.3, 1.7 Hz, 1H), 8.04 (d, J=7.1 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.00 (s, 3H); 保持時間 = 0.92分, (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
10H
10NO
2として分析;計算値: 176.07; 実測値: 176.0.
Cap-138, 工程c
撹拌した、乾燥アセトニトリル(20 mL)中のCap 138, 工程b(0.70 g, 4.00 mmol)およびトリエチルアミン(1.1 mL, 8.00 mmol)の溶液に、室温で、窒素下において、トリメチルシリルシアニド(1.60 mL, 12.00 mmol)を加えた。該混合液を75℃で20時間加熱した後、室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗浄し、その後、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を濃縮した。残渣を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサン〜25%酢酸エチル/ヘキサンでグラジエント溶出)で処理して、Cap-138, 工程c(498.7 mg, 68%)を、白色の結晶性固形物として得て、加えて223 mg(30%)のさらなるCap-138, 工程cを濾過物から回収した。
1H NMR (CDCl
3, 500 MHz) δ 8.63 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H); 保持時間 = 1.75分, (条件-D1); 90%均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
11H
9N
2Oとして分析;計算値: 185.07; 実測値: 185.10.
Cap-138
Cap-138, 工程c(0.45 g, 2.44 mmol)を5N 水酸化ナトリウム溶液(10 mL)で処理し、得られた懸濁液を85℃で4時間加熱し、25℃まで冷却し、ジクロロメタンで希釈し、1N 塩酸で酸性化した。有機相を分離し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、1/4の容積まで濃縮し、濾過して、Cap-138(0.44g, 88.9%)を黄色の固形物として得た。
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz) δ 13.6 (ブロードのs, 1H), 8.56 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.71-7.67 (m, 1H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.02 (s, 3H); 保持時間 = 0.70分 (条件-D1); 95% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
11H
10NO
3として分析;計算値: 204.07; 実測値: 204.05.
合成ストラテジー メソッドB(Tetrahedron Letters, 2001, 42, 6707から).
Cap-139
Cap-139, 工程a
アルゴン-脱気した無水トルエン(6 mL)中の1-クロロ-6-メトキシイソキノリン(1.2 g, 6.2 mmol;WO 2003/099274の方法に従って製造)、カリウムシアニド(0.40 g, 6.2 mmol)、1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(0.27 g, 0.62 mmol)および酢酸パラジウム(II)(70 mg, 0.31 mmol)の懸濁液を含む、厚壁のスクリュートップバイアルに、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(0.29 mL, 2.48 mmol)を加えた。該バイアルを密閉し、150℃で22時間加熱した後、25℃まで冷却した。該反応混合液を酢酸エチルで希釈し、水および食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(5%酢酸エチル/ヘキサン〜25%酢酸エチル/ヘキサンでグラジエント溶出)で精製し、Cap-139, 工程a(669.7 mg, 59%)を白色の固形物として得た。
1H NMR (CDCl
3, 500 MHz) δ 8.54 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.41-7.39 (m, 1H), 7.13 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H); 保持時間 = 1.66分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
11H
9N
2Oとして分析;計算値: 185.07; 実測値: 185.2.
Cap-139
Cap-139を、Cap 138について記載された方法に従って、5N NaOHを用いたCap-139, 工程aの塩基性加水分解から製造した。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.63 (v ブロードのs, 1H), 8.60 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 9.3, 2.5 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H); 保持時間 = 0.64分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C11H10NO3として分析;計算値: 204.07; 実測値: 204.05.
Cap-140
Cap-140, 工程a
激しく撹拌した、乾燥ジメチルアセトアミド(2 mL)中の1,3-ジクロロ-5-エトキシイソキノリン(482 mg, 2.00 mmol; WO 2005/051410の方法に従って製造)、酢酸パラジウム(II)(9 mg, 0.04 mmol)、炭酸ナトリウム(223 mg, 2.10 mmol)および1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(35 mg, 0.08 mmol)の混合液に、25℃で窒素下において、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(60 mL, 0.40 mmol)を加えた。10分後、該混合液を150℃まで加熱した後、アセトンシアノヒドリンのストック溶液(457 μLのアセトンシアノヒドリン/4.34 mL DMAから製造)を、シリンジポンプを用いて、1 mLずつ、18時間かけて加えた。その後、該混合液を酢酸エチルと水間に分配し、有機層を分離し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(10%酢酸エチル/ヘキサン〜40%酢酸エチル/ヘキサンでグラジエント溶出)で精製して、Cap-140, 工程a (160 mg, 34%)を黄色の固形物として得た。 保持時間 = 2.46分 (条件-MS-W2); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
12H
9ClN
2Oとして分析;計算値: 233.05; 実測値: 233.08.
Cap-140
Cap-140を、下記のCap 141の製造方法において記載されるように、12N HClを用いたCap-140, 工程aの酸加水分解により製造した。 保持時間 = 2.24分 (条件-MS-W2); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C12H11ClNO3として分析;計算値: 252.04; 実測値: 252.02.
Cap-141
Cap-141, 工程a
Cap-141, 工程aを、Cap-140, 工程aの製造方法(上記参照)に記載のように、1-ブロモ-3-フルオロイソキノリン(J. Med. Chem. 1970, 13, 613に概説された方法を用いて3-アミノ-1-ブロモイソキノリンから製造)から製造した。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.35 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.83 (t, J = 7.63 Hz, 1H), 7.77-7.73 (m, 1H), 7.55 (s, 1H); 保持時間 = 1.60分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
10H
6FN
2として分析;計算値: 173.05; 実測値: 172.99.
Cap-141
Cap-141, 工程a(83 mg, 0.48 mmol)を12N HCl(3 mL)で処理して、得られたスラリーを80℃で16時間加熱した後、室温まで冷却し、水(3 mL)で希釈した。該混合液を10分間撹拌した後、濾過し、Cap-141(44.1 mg, 48%)をオフホワイト色の固形物として得た。該濾過物をジクロロメタンで希釈し、食塩水で洗浄して、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、さらなるCap-141(29.30 mg, 32%)を得た(それはその後の工程でそのまま用いるのに十分純粋であった)。 1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz) δ 14.0 (ブロードのs, 1H), 8.59-8.57 (m, 1H), 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.88-7.85 (m, 2H), 7.74-7.71 (m, 1H); 保持時間 = 1.33分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C10H7FNO2として分析;計算値: 192.05; 実測値: 191.97.
Cap-142
Cap-142, 工程a
Cap-142, 工程aを、Cap-138, 工程bおよびcの2工程の製造方法に記載のとおり、4-ブロモイソキノリン N-オキシドから製造した。 保持時間 = 1.45分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
10H
6BrN
2として分析;計算値: 232.97; 実測値: 233.00.
Cap-142, 工程b
アルゴン-脱気した、無水トルエン(1 mL)中のCap-142, 工程a(116 mg, 0.50 mmol)、リン酸三カリウム(170 mg, 0.80 mmol)、酢酸パラジウム(II)(3.4 mg, 0.015 mmol)および2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(11 mg, 0.03 mmol)の懸濁液に、モルホリン(61 μL, 0.70 mmol)を加えた。該混合液を100℃で16時間加熱し、25℃まで冷却し、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(10%〜70%酢酸エチル/ヘキサンでグラジエント溶出)で精製し、Cap-142, 工程b(38 mg, 32%)を黄色の固形物として得て、それをその後の工程にそのまま用いた。 保持時間 = 1.26分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
14H
14N
3Oとして分析;計算値: 240.11; 実測値: 240.13.
Cap-142
Cap-142を、Cap 138の方法に記載のとおり、5N 水酸化ナトリウムを用いて、Cap-142, 工程bから製造した。 保持時間 = 0.72分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C14H15N2O3として分析;計算値: 259.11; 実測値: 259.08.
Cap-143
Cap-143, 工程a
撹拌した3-アミノ-1-ブロモイソキノリン(444 mg, 2.00 mmol)/無水ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%, 未洗浄(unwashed), 96 mg, 2.4 mmol)を一度に加えた。該混合液を25℃で5分間撹拌した後、2-ブロモエチルエーテル(90%, 250 μL, 2.00 mmol)を加えた。該混合液を、さらに25℃で5時間および75℃で72時間撹拌した後、25℃まで冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチして酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、水および食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(0%〜70%酢酸エチル/ヘキサンでグラジエント溶出)で精製して、Cap-143, 工程a(180 mg, 31%)を黄色の固形物として得た。 保持時間 = 1.75分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
13H
14BrN
2Oとして分析;計算値: 293.03; 実測値: 293.04.
Cap-143
冷却した(-60℃)、Cap-143, 工程a(154 mg, 0.527 mmol)/無水テトラヒドロフラン(5 mL)溶液に、n-ブチルリチウム/ヘキサン(2.5 M, 0.25 mL, 0.633 mmol)溶液を加えた。10分後、該反応混合液に乾燥二酸化炭素を10分間バブルし、その後、1N HClでクエンチし、25℃まで昇温させた。次いで、該混合液をジクロロメタン(3 x 30 mL)で抽出し、有機抽出物を合わせて減圧濃縮した。残渣を逆相HPLC(MeOH/水/TFA)により精製して、Cap-143(16 mg, 12%)を得た。 保持時間 = 1.10分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C14H15N2O3として分析;計算値: 259.11; 実測値: 259.08.
Cap-144
Cap-144, 工程a
1,3-ジクロロイソキノリン(2.75 g, 13.89 mmol)を、発煙硝酸(10 mL)および濃硫酸(10 mL)の冷たい(0℃)溶液に、少しずつ加えた。該混合液を、0℃で0.5時間撹拌した後、徐々に25℃まで昇温させ、そこで16時間撹拌した。次いで、該混合液を砕いた氷(chopped ice)および水の入ったビーカーに注ぎ入れ、得られた懸濁液を0℃で1時間撹拌した後、濾過し、Cap-144, 工程a(2.73 g, 81%)を黄色の固形物として得て、それをそのまま用いた。 保持時間 = 2.01分 (条件-D1); 95% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
9H
5Cl
2N
2O
2として分析;計算値: 242.97; 実測値: 242.92.
Cap-144, 工程b
Cap-144, 工程a(0.30 g, 1.23 mmol)をメタノール(60 mL)に溶解させ、酸化白金(30 mg)で処理し、該懸濁液を、7 psi H
2にて1.5時間、パール(Parr)水素化の処理をし、次いで、ホルマリン(5 mL)およびさらなる酸化白金(30 mg)を加えた。該懸濁液を、45 psi H
2にて13時間、パール水素化の再処理をし、その後、珪藻土(セライト(登録商標))により吸引濾過し、1/4の容積まで濃縮した。生じた沈殿物を吸引濾過して、表題の化合物を黄色の固形物として得て、それをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフ(5%酢酸エチル/ヘキサン〜25%酢酸エチル/ヘキサンでグラジエント溶出)で処理して、Cap-144, 工程b(231 mg, 78%)を淡黄色の固形物として得た。 保持時間 = 2.36分 (条件-D1); 95% 均一性指数;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.02 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.57-7.53 (m, 1H), 7.30 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 2.88 (s, 6H); LCMS: [M+H]
+ C
11H
11Cl
2N
2として分析;計算値: 241.03; 実測値: 241.02. HRMS: [M+H]
+ C
11H
11Cl
2N
2として分析;計算値: 241.0299; 実測値: 241.0296.
Cap-144, 工程c
Cap-144, 工程cを、Cap-139, 工程aの製造について記載された方法に従って、Cap-144, 工程bから製造した。 保持時間 = 2.19分 (条件-D1); 95% 均一性指数; LCMS: [M+H]
+ C
12H
11ClN
3として分析;計算値: 232.06; 実測値: 232.03. HRMS: [M+H]
+ C
12H
11ClN
3として分析;計算値: 232.0642; 実測値: 232.0631.
Cap-144
Cap-144を、Cap-141に記載の方法に従って製造した。 保持時間 = 2.36分 (条件-D1); 90%; LCMS: [M+H]+ C12H12ClN2O2として分析;計算値: 238.01; 実測値: 238.09.
Cap-145〜-162
Cap-145〜162を、他に記載のない限り以下に概説される通り、Cap-138(メソッドA)またはCap-139(メソッドB)の製造について記載された方法に従って、適切な1-クロロイソキノリンから製造した。
Cap-163
2-ケト酪酸(1.0 g, 9.8 mmol)/ジエチルエーテル(25 ml)溶液に、フェニルマグネシウムブロミド(22 ml, 1M/THF)を滴下した。該反応液を、窒素下において、〜25℃で17.5時間撹拌した。該反応液を1N HClで酸性化して、該生成物を酢酸エチル(3 x 100 ml)で抽出した。有機層を合わせて、水、続いて食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。減圧濃縮した後、白色の固形物を得た。該固形物をヘキサン/酢酸エチルから再結晶化して、Cap-163を白色の針状晶として得た(883.5 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): 12.71 (ブロードのs, 1 H), 7.54-7.52 (m, 2H), 7.34-7.31 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 1H), 5.52-5.39 (ブロードのs, 1H), 2.11 (m, 1H), 1.88 (m, 1H), 0.79 (見かけ上のt, J = 7.4 Hz, 3H).
Cap-164
MeOH(40 mL)中の2-アミノ-2-フェニル酪酸(1.5 g, 8.4 mmol)、ホルムアルデヒド(14 mL, 37%/水)、1N HCl(10 mL)および10%Pd/C(0.5 mg)の混合液を、パール(Parr)ボトル中で、42時間、H
2(50 psiにて)に曝露させた。該反応液をセライトにより濾過して減圧濃縮し、残渣をMeOH(36 mL)に溶解させ、該生成物を、逆相HPLC(MeOH/H
2O/TFA)を用いて精製して、Cap-164のTFA塩を白色の固形物として得た(1.7 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz) 7.54-7.47 (m, 5H), 2.63 (m, 1H), 2.55 (s, 6H), 2.31 (m, 1H), 0.95 (見かけ上のt, J = 7.3 Hz, 3H).
Cap-165
1,2-ジクロロエタン(7 ml)中の2-アミノ-2-インダンカルボン酸(258.6 mg, 1.46 mmol)およびギ酸(0.6 ml, 15.9 mmol)の混合液に、ホルムアルデヒド(0.6 ml, 37%/水)を加えた。該混合液を〜25℃で15分間撹拌した後、70℃で8時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をDMF(14 mL)に溶解させ、逆相HPLC(MeOH/H
2O/TFA)により精製して、Cap-165のTFA塩を粘稠性の油状物として得た(120.2 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): 7.29-7.21 (m, 4 H), 3.61 (d, J = 17.4 Hz, 2H), 3.50 (d, J = 17.4 Hz, 2H), 2.75 (s, 6H). LC/MS: [M+H]
+ C
12H
16NO
2として分析;計算値: 206.12; 実測値: 206.07.
Cap-166aおよび-166b
Caps-166aおよび-166bを、ベンジルエステル中間体をsemi-prep Chrialcel OJ column, 20 x 250 mm, 10 μm(85:15 ヘプタン/エタノール混合液により10 mL/分の溶出速度で25分間溶出)を用いて分離したことを除いて、Cap-7aおよびCap-7bの合成について記載されたメソッドに従って、(1S, 4S)-(+)-2-メチル-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(2HBr)から製造した。 Cap-166b:
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): 7.45 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.27-7.19 (m, 3H), 4.09 (s, 1H), 3.34 (見かけ上のブロードのs, 1H), 3.16 (見かけ上のブロードのs, 1H), 2.83 (d, J=10.1 Hz, 1H), 2.71 (m, 2H), 2.46 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 1.77 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 1.63 (d, J = 9.8 Hz, 1H). LC/MS: [M+H]
+ C
14H
19N
2O
2として分析;計算値: 247.14; 実測値: 247.11.
Cap-167
ラセミのBoc-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドールカルボン酸(1.0g, 3.8 mmol)/20%TFA/CH
2Cl
2溶液を、〜25℃で4時間撹拌した。全ての揮発性成分を減圧除去した。MeOH中の得られた粗物質、ホルムアルデヒド(15 mL, 37%/水)、1N HCl(10 mL)および10%Pd/C(10 mg)の混合液を、パールボトル中で23時間、H
2(40 PSI)に曝露した。該反応混合液をセライトにより濾過し、減圧濃縮して、Cap-167を黄色の泡状物質として得た(873.5 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz) 7.59-7.38 (m, 4H), 5.59 (s, 1H), 4.84 (d, J = 14 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 3.07 (s, 3H). LC/MS: [M+H]
+ C
10H
12NO
2として分析;計算値: 178.09; 実測値: 178.65.
Cap-168
ラセミのCap-168を、Cap-167の製造について記載された方法に従って、ラセミのBoc-アミノインダン-1-カルボン酸から製造した。該粗物質をそのままで用いた。
Cap-169
MeOH(60 mL)中の2-アミノ-2-フェニルプロパン酸塩酸塩(5.0 g, 2.5 mmol)、ホルムアルデヒド(15 ml, 37%/水)、1N HCl(15 ml)、および10%Pd/C(1.32 g)の混合液を、パールボトルに入れ、水素(55 PSI)下において4日間振盪させた。該反応混合液を、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。残渣をMeOHに溶解させ、逆相プレパラティブ-HPLC(MeOH/水/TFA)により精製して、Cap-169のTFA塩を粘稠性の半-固形物として得た(2.1 g)。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 500 MHz): 7.58-7.52 (m, 2 H), 7.39-7.33 (m, 3H), 2.86 (ブロードのs, 3H), 2.47 (ブロードのs, 3H), 1.93 (s, 3H). LC/MS: [M+H]
+ C
11H
16NO
2として分析;計算値: 194.12; 実測値: 194.12.
Cap-170
(S)-2-アミノ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(505mg; 3.18mmol; Astatechから入手)/水(15ml)に、炭酸ナトリウム(673mg; 6.35mmol)を加え、得られた混合液を0℃まで冷却した後、クロロギ酸メチル(0.26ml; 3.33mmol)を5分かけて滴下した。該反応液を、該浴を周囲温度まで緩和させながら、18時間撹拌した。次いで、該反応混合液を1N HClおよび酢酸エチル間に分配した。有機層を除去し、水層をさらなる2部の酢酸エチルでさらに抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、Cap-170を無色の残渣として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 12.65 (1 H, ブロードのs), 7.44 (1 H, d, J=8.24 Hz), 3.77 - 3.95 (3 H, m), 3.54 (3 H, s), 3.11 - 3.26 (2 H, m), 1.82 - 1.95 (1 H, m), 1.41 - 1.55 (2 H, m), 1.21 - 1.39 (2 H, m); LC/MS: [M+H]
+ C
9H
16NO
5として分析;計算値: 218.1; 実測値 218.1.
Cap-171
酢酸エチル(7 ml)およびCH
2Cl
2(4.00 ml)中の2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イリデン)酢酸メチル(200 mg, 0.721 mmol; Il Farmaco (2001), 56, 609-613)の溶液を、窒素を10分間バブルすることにより脱気した。次いで、二炭酸ジメチル(0.116 ml, 1.082 mmol)およびPd/C(20 mg, 0.019 mmol)を加え、該反応混合液を、水素バルーンを装着して周囲温度で終夜撹拌し、その時点でTLC(95:5 CH
2Cl
2/MeOH: 1g Ce(NH
4)
2SO
4、6g モリブデン酸アンモニウム、6ml 硫酸、および100ml 水から作製した染色剤で可視化した)により変換の完了が示された。該反応液をセライトにより濾過して濃縮した。残渣を、Biotage(登録商標)(25サンプレットにジクロロメタンとともにロード; 3CVのジクロロメタン、次いで250mlにわたる0〜5%MeOH/ジクロロメタン、その後250mlの5%MeOH/ジクロロメタンでホールドにより、25Sカラムで溶出; 9ml フラクション)により精製した。目的の物質を含有するフラクションを集めて、濃縮し、120mg(81%)の2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イル)酢酸メチルを無色の油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-D) δ ppm 3.29 - 3.40 (m, J=6.71 Hz, 1 H) 3.70 (s, 3 H) 3.74 (s, 3 H) 4.55 (t, J=6.41 Hz, 1 H) 4.58 - 4.68 (m, 2 H) 4.67 - 4.78 (m, 2 H) 5.31 (ブロードのs, 1 H). LC/MS: [M+H]
+ C
8H
14NO
5として分析;計算値: 204.2; 実測値 204.0.
THF(2 mL)および水(0.5 mL)中の2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イル)酢酸メチル(50 mg, 0.246 mmol)に、水酸化リチウム一水和物(10.33 mg, 0.246 mmol)を加えた。得られた溶液を周囲温度で終夜撹拌した。TLC(1:1 EA/ヘキサン; Hanessian 染色液[1g Ce(NH4)2SO4, 6g モリブデン酸アンモニウム, 6ml 硫酸, および100ml 水])により、〜10%の出発物質の残存が示された。さらなる3mgのLiOHを加えて終夜撹拌し、その時点で、TLCにより出発物質が残存しないことが示された。減圧濃縮して高真空に終夜設置し、55mg リチウム 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イル)アセテートを無色の固形物として得た。 1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 3.39 - 3.47 (m, 1 H) 3.67 (s, 3 H) 4.28 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 4.64 (t, J=6.26 Hz, 1 H) 4.68 (t, J=7.02 Hz, 1 H) 4.73 (d, J=7.63 Hz, 2 H).
Cap-172
Cap-172, 工程a
以下のジアゾ化工程は、Barton, A.; Breukelman, S. P.; Kaye, P. T.; Meakins, G. D.; Morgan, D. J. J. C. S. Perkin Trans I 1982, 159-164から適応させた:NaNO
2(166 mg, 2.4 mmol)/水(0.6 mL)溶液を、水(7.5 mL)中の2-アミノ-5-エチル-1,3-チアゾール-4-カルボン酸メチル(186 mg, 1.0 mmol)、CuSO
4・5H
2O(330 mg, 1.32 mmol)、NaCl(260 mg, 4.45 mmol)およびH
2SO
4(5.5 mL)の、撹拌した、冷たい(0℃)溶液にゆっくりと加えた。該混合液を0℃で45分間撹拌し、室温まで昇温させ、さらに1時間撹拌した後、CuCl(118 mg)を加えた。この混合液をさらに室温で16時間撹拌した後、食塩水で希釈し、エーテルで2回抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮し、2-クロロ-5-エチルチアゾール-4-カルボン酸メチル(すなわち、Cap-172, 工程a)(175 mg, 85%)をオレンジ色の油状物として得て(80% 純粋)、それをそのまま次の反応に用いた。 保持時間 = 1.99分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]
+ C
7H
9ClNO
2Sとして分析;計算値: 206.01; 実測値: 206.05.
Cap-172
THF/H2O/MeOH(20 mL/3 mL/12 mL)中の2-クロロ-5-エチルチアゾール-4-カルボン酸メチル(175 mg)の溶液に、LiOH(305 mg, 12.76 mmol)を加えた。該混合液を室温で終夜撹拌した後、濃縮して減少させ、1N HCl/エーテル(25 mL)を用いて中和した。残渣を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせて、MgSO4で乾燥させ、エバポレートして、Cap-172(60 mg, 74%)を赤色の固形物として得て、それを、さらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.03-13.42 (1 H, m), 3.16 (2 H, q, J = 7.4 Hz), 1.23 (3 H, t, J = 7.5 Hz). 保持時間 = 1.78分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C6H7ClNO2Sとして分析;計算値: 191.99; 実測値: 191.99.
Cap-173
Cap-173, 工程a
以下のジアゾ化工程は、Barton, A.; Breukelman, S. P.; Kaye, P. T.; Meakins, G. D.; Morgan, D. J. J. C. S. Perkin Trans I 1982, 159-164から適応させた: NaNO
2(150 mg, 2.17 mmol)/水(1.0 mL)溶液を、50%H
3PO
2(3.2 mL)中の2-アミノ-5-エチル-1,3-チアゾール-4-カルボン酸メチル(186 mg, 1.0 mmol)の、撹拌した、冷たい(0℃)溶液に滴下した。該混合液を0℃で1時間撹拌し、室温まで昇温させ、さらに2時間撹拌した。0℃まで再冷却した後、該混合液を、NaOH(85 mg)/水(10 mL)溶液でゆっくりと処理した。その後、該混合液を飽和NaHCO
3溶液で希釈し、エーテルで2回抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮し、5-エチルチアゾール-4-カルボン酸メチル(すなわち、Cap-173, 工程a)(134 mg, 78%)をオレンジ色の油状物として得て(85% 純粋)、それをそのまま次の反応に用いた。 保持時間 = 1.58分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]
+ C
7H
10NO
2Sとして分析;計算値: 172.05; 実測値: 172.05.
Cap-173
THF/H2O/MeOH(18 mL/2.7 mL/11 mL)中の5-エチルチアゾール-4-カルボン酸メチル(134 mg)の溶液に、LiOH(281 mg, 11.74 mmol)を加えた。該混合液を室温で終夜撹拌した後、濃縮して減少させ、1N HCl/エーテル(25 mL)を用いて中和した。残渣を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせて、MgSO4で乾燥させ、エバポレートし、Cap-173(90 mg, 73%)をオレンジ色の固形物として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.74-13.04 (1 H, m), 3.20 (2 H, q, J = 7.3 Hz), 1.25 (3 H, t, J = 7.5 Hz). 保持時間 = 1.27分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C6H8NO2Sとして分析;計算値: 158.03; 実測値: 158.04.
Cap-174
Cap-174, 工程a
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(Triflic anhydride)(5.0 g, 18.0 mmol)を、CH
2Cl
2(80 mL)中の3-ヒドロキシピコリン酸メチル(2.5 g, 16.3 mmol)およびTEA(2.5 mL, 18.0 mmol)の冷たい(0℃)溶液に滴下した。該混合液を0℃で1時間撹拌した後、室温まで昇温させ、さらに1時間撹拌した。次いで、該混合液を飽和NaHCO
3溶液(40 mL)でクエンチし、有機層を分離し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮し、3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピコリン酸メチル(すなわち、Cap-174, 工程a)(3.38 g, 73%)を濃い茶色の油状物として得て(>95% 純粋)、それをさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.72-8.79 (1 H, m), 7.71 (1 H, d, J = 1.5 Hz), 7.58-7.65 (1 H, m), 4.04 (3 H, s). 保持時間 = 1.93分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]
+ C
8H
7F
3NO
5Sとして分析;計算値: 286.00; 実測値: 286.08.
Cap-174
3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピコリン酸メチル(570 mg, 2.0 mmol)/DMF(20 mL)溶液に、LiCl(254 mg, 6.0 mmol)、トリブチル(ビニル)スタンナン(761 mg, 2.4 mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(42 mg, 0.06 mmol)を加えた。該混合液を100℃で終夜加熱した後、KFの飽和溶液(20 mL)を該反応混合液に室温で加えた。この混合液を4時間撹拌した後、珪藻土(セライト(登録商標))を通して濾過し、酢酸エチルを用いて該パッドを洗浄した。次いで、濾液の水相を分離し、減圧濃縮して減少させた。残渣を4N HCl/ジオキサン(5 mL)で処理し、得られた混合液をメタノールで抽出し、濾過し、エバポレートして、Cap-174(260 mg)を緑色の固形物として得た(それにはわずかに無機塩が混入していたが、さらなる精製は行わずに用いた)。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.21 (1 H, d, J = 3.7 Hz), 7.81-7.90 (1 H, m), 7.09 (1 H, dd, J = 7.7, 4.8 Hz), 6.98 (1 H, dd, J = 17.9, 11.3 Hz), 5.74 (1 H, dd, J = 17.9, 1.5 Hz), 5.20 (1 H, d, J = 11.0 Hz). 保持時間 = 0.39分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C8H8NO2として分析;計算値: 150.06; 実測値: 150.07.
Cap-175
Cap-175, 工程a
3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピコリン酸メチル(すなわち、Cap 173, 工程a)(570 mg, 2.0 mmol)(Cap-174の製造における中間体)/DMF(20 mL)溶液に、LiCl(254 mg, 6.0 mmol)、トリブチル(ビニル)スタンナン(761 mg, 2.4 mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(42 mg, 0.06 mmol)を加えた。該混合液を100℃で4時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をアセトニトリル(50 mL)およびヘキサン(50 mL)に溶解させ、得られた混合液をヘキサンで2回洗浄した。次いで、アセトニトリル層を分離し、セライトを通して濾過し、エバポレートした。残渣を、Horizon機器でのフラッシュクロマトグラフィー(25%酢酸エチル/ヘキサン〜65%酢酸エチル/ヘキサンでグラジエント溶出)により精製して、3-ビニルピコリン酸メチル(すなわち、Cap-175, 工程a)(130 mg, 40%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.60 (1 H, dd, J = 4.6, 1.7 Hz), 7.94 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.33-7.51 (2 H, m), 5.72 (1 H, d, J = 17.2 Hz), 5.47 (1 H, d, J = 11.0 Hz), 3.99 (3 H, s). 保持時間 = 1.29分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]
+ C
9H
10NO
2として分析;計算値: 164.07; 実測値: 164.06.
Cap-175, 工程b
パラジウム炭素(10%, 25 mg)を、3-ビニルピコリン酸メチル(120 mg, 0.74 mmol)/エタノール(10 mL)溶液に加えた。該懸濁液を、水素の雰囲気下において室温で1時間撹拌した後、セライトを通して濾過し、珪藻土(セライト(登録商標))のパッドをメタノールで洗浄した。該濾液を乾固するまで濃縮して減少させ、3-エチルピコリン酸メチル(すなわち、Cap-175, 工程b)を得て、それを次の反応にそのまま用いた。 保持時間 = 1.15分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]
+ C
9H
12NO
2として分析;計算値: 166.09; 実測値: 166.09.
Cap-175
THF/H2O/MeOH(5 mL/0.75 mL/3 mL)中の3-エチルピコリン酸メチルの溶液に、LiOH(35 mg, 1.47 mmol)を加えた。該混合液を室温で2日間撹拌した後、さらなるLiOH(80 mg)を加えた。室温でさらに24時間後、該混合液を濾過し、溶媒を減圧除去した。次いで、残渣を4N HCl/ジオキサン(5 mL)を用いて処理し、得られた懸濁液を乾固するまで濃縮して減少させ、Cap-175を黄色の固形物として得て、それを、さらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.47 (1 H, dd, J = 4.8, 1.5 Hz), 7.82-7.89 (1 H, m), 7.53 (1 H, dd, J = 7.7, 4.8 Hz), 2.82 (2 H, q, J = 7.3 Hz), 1.17 (3 H, t, J = 7.5 Hz). 保持時間 = 0.36分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C8H10NO2として分析;計算値: 152.07; 実測値: 152.10.
Cap-176
Cap-176, 工程a
1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オン(15 g, 96 mmol)/EtOAc(150 mL)溶液を1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(10.45 mL, 83 mmol)およびEtOAc(150 mL)中の2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(ジメトキシホスホリル)酢酸メチル(21.21 g, 64.0 mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を周囲温度で72時間撹拌した後、EtOAc(25 mL)で希釈した。有機層を、1N HCl(75 mL)、H
2O(100 mL)および食塩水(100 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣を、Biotage(5%〜25%EtOAc/ヘキサン; 300g カラム)により精製した。その後、生成物を含む画分を合わせて、減圧下で濃縮し、残渣をヘキサン/EtOAcから再結晶化して、2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イリデン)酢酸メチルに相当する白色の結晶状物を得た(6.2 g)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 7.30 - 7.44 (5 H, m), 6.02 (1 H, br. s.), 5.15 (2 H, s), 3.97 (4 H, s), 3.76 (3 H, br. s.), 2.84 - 2.92 (2 H, m), 2.47 (2 H, t, J=6.40 Hz), 1.74 - 1.83 (4 H, m). LC (条件 OL1): 保持時間 = 2.89分. LC/MS: [M+Na]
+ C
19H
23NNaO
6として分析;計算値: 745.21; 実測値: 745.47.
Cap 176, 工程b
エステルCap 176, 工程bを、Burk, M. J.; Gross, M. F. およびMartinez J. P. (J. Am. Chem. Soc., 1995, 117, 9375-9376およびその中の引用文献)の方法に従って、アルケンCap 176, 工程aから製造した: 500 mLの 高圧ボトルに、N
2ブランケット下において、脱気したMeOH(200 mL)中のアルケンCap 176, 工程a(3.5 g, 9.68 mmol)を入れた。次いで、該溶液に、(-)-1,2-ビス((2S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレート(0.108 g, 0.194 mmol)を加え、得られた混合液をN
2(3x)でフラッシュし、H
2(3x)を充填した。該溶液を、70 psiのH
2下において周囲温度で7272時間、激しく振盪させた。溶媒を減圧下において除去し、残った残渣をEtOAc中に溶解させた。次いで、茶色がかった該溶液を、シリカゲルのプラグを通して濾過し、EtOAcで溶出した。溶媒を減圧下で濃縮し、エステルCap 176, 工程bに相当する澄明な油状物を得た(3.4 g)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 7.28 - 7.43 (5 H, m), 5.32 (1 H, d, J=9.16 Hz), 5.06 - 5.16 (2 H, m), 4.37 (1 H, dd, J=9.00, 5.04 Hz), 3.92 (4 H, t, J=3.05 Hz), 3.75 (3 H, s), 1.64 - 1.92 (4 H, m), 1.37 - 1.60 (5 H, m). LC (条件 OL1): 保持時間 = 1.95分. LC/MS: [M+H]
+ C
19H
26NO
6として分析;計算値: 364.18; 実測値: 364.27.
Cap 176, 工程c
エステルCap 176, 工程b(4.78 g, 13.15 mmol)をTHF(15 mL)に溶解させ、続いて、水(10 mL)、氷酢酸(26.4 mL, 460 mmol)およびジクロロ酢酸(5.44 mL, 65.8 mmol)を連続的に加えた。得られた混合液を、周囲温度で72時間撹拌し、該反応液を、気体の放出が見られなくなるまで、激しく撹拌しながら、固体のNa
2CO
3をゆっくりと加えることにより、クエンチした。粗生成物を10%酢酸エチル-ジクロロメタン中に抽出し、有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣を、Biotage(0〜30% EtOAc/ヘキサン; 25 g カラム)により精製し、ケトンCap 176, 工程c(3.86g)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 7.28 - 7.41 (5 H, m), 5.55 (1 H, d, J=8.28 Hz), 5.09 (2 H, s), 4.46 (1 H, dd, J=8.16, 5.14 Hz), 3.74 (3 H, s), 2.18 - 2.46 (5 H, m), 1.96 - 2.06 (1 H, m), 1.90 (1 H, ddd, J=12.99, 5.96, 2.89 Hz), 1.44 - 1.68 (2 H, m, J=12.36, 12.36, 12.36, 12.36, 4.77 Hz). LC (条件 OL1): 保持時間 = 1.66分. LC/MS: [M+Na]
+ C
17H
21NNaO
5として分析;計算値: 342.13; 実測値: 342.10.
Cap 176, 工程d
Deoxo-Fluor(登録商標)(3.13 mL, 16.97 mmol)を、ケトンCap 176, 工程c(2.71 g, 8.49 mmol)/CH
2Cl
2(50 mL)溶液に加え、続いて、触媒量のEtOH(0.149 mL, 2.55 mmol)を加えた。得られた黄色がかった溶液を室温で終夜撹拌した。該反応液を、飽和NaHCO
3水溶液(25 mL)を加えることによりクエンチし、該混合液をEtOAc(3X75 mL))で抽出した。有機層を合わせて乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、乾燥させて、黄色がかった油状物を得た。残渣を、Biotage クロマトグラフィー(2%〜15% EtOAc/ヘキサン; 90g カラム)により精製して、ジフルオロアミノ酸ジフルオリド(dilforide)Cap 176, 工程dに相当する白色の固形物(1.5 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, , CDCl
3-d) δ ppm 7.29 - 7.46 (5 H, m), 5.34 (1 H, d, J=8.28 Hz), 5.12 (2 H, s), 4.41 (1 H, dd, J=8.66, 4.89 Hz), 3.77 (3 H, s), 2.06 - 2.20 (2 H, m), 1.83 - 1.98 (1 H, m), 1.60 - 1.81 (4 H, m), 1.38 - 1.55 (2 H, m).
19F NMR (376 MHz, CDCl
3-d) δ ppm -92.15 (1 F, d, J=237.55 Hz), -102.44 (1 F, d, J=235.82 Hz). LC (条件 OL1): 保持時間 = 1.66分. LC/MS: [2M+Na]
+ C
34H
42F
4N
2NaO
8として分析;計算値: 705.28; 実測値: 705.18.
Cap 176, 工程e
ジフルオリドCap 176, 工程d(4 g, 11.72 mmol)を、MeOH(120 mL)に溶解させ、Pd/C(1.247 g, 1.172 mmol)を加えた。該懸濁液をN
2(3x)でフラッシュし、該反応混合液を1 atmのH
2(バルーン)下に置いた。該混合液を、周囲温度で48時間撹拌した。次いで、該懸濁液をセライトのプラグを通して濾過し、減圧下において濃縮し、アミノ酸Cap 176, 工程eに相当する油状物(2.04 g)を得て、それを、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 3.62 (3 H, s), 3.20 (1 H, d, J=5.77 Hz), 1.91 - 2.09 (2 H, m), 1.50 - 1.88 (7 H, m), 1.20 - 1.45 (2 H, m).
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ ppm -89.39 (1 F, d, J=232.35 Hz), -100.07 (1 F, d, J=232.35 Hz).
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 175.51 (1 C, s), 124.10 (1 C, t, J=241.21, 238.90 Hz), 57.74 (1 C, s), 51.39 (1 C, s), 39.23 (1 C, br. s.), 32.02 - 33.83 (2 C, m), 25.36 (1 C, d, J=10.02 Hz), 23.74 (1 C, d, J=9.25 Hz). LC (条件OL2): 保持時間 = 0.95分. LC/MS: [2M+H]
+ C
18H
31F
4N
2O
2として分析;計算値: 415.22; 実測値: 415.40.
Cap 176, 工程f
クロロギ酸メチル(1.495 mL, 19.30 mmol)を、CH
2Cl
2(100 mL)中のアミノ酸Cap 176, 工程e(2 g, 9.65 mmol)およびDIEA(6.74 mL, 38.6 mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、揮発性物質を減圧下において除去した。残渣を、Biotage(0%〜20% EtOAc/ヘキサン; 90g カラム)により精製した。カルバメート Cap-176, 工程fに相当する澄明な油状物(減圧下で静置することにより固化した)(2.22 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 5.27 (1 H, d, J=8.55 Hz), 4.39 (1 H, dd, J=8.85, 4.88 Hz), 3.77 (3 H, s), 3.70 (3 H, s), 2.07 - 2.20 (2 H, m), 1.84 - 1.96 (1 H, m), 1.64 - 1.82 (4 H, m), 1.39 - 1.51 (2 H, m).
19F NMR (471 MHz, CDCl
3-d) δ ppm -92.55 (1 F, d, J=237.13 Hz), -102.93 (1 F, d, J=237.12 Hz).
13C NMR (126 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 171.97 (1 C, s), 156.69 (1 C, s), 119.77 - 125.59 (1 C, m), 57.24 (1 C, br. s.), 52.48 (1 C, br. s.), 52.43 (1 C, s), 39.15 (1 C, s), 32.50 - 33.48 (2 C, m), 25.30 (1 C, d, J=9.60 Hz), 24.03 (1 C, d, J=9.60 Hz). LC (条件 OL1): 保持時間 = 1.49分. LC/MS: [M+Na]
+ C
11H
17F
2NNaO
4として分析;計算値: 288.10; 実測値: 288.03.
Cap-176
LiOH(0.379 g, 15.83 mmol)/水(25 mL)溶液を、カルバメートCap-176, 工程f(2.1 g, 7.92 mmol)/THF(75 mL)溶液に加え、得られた混合液を周囲温度で4時間撹拌した。THFを減圧下において除去し、残った水相を、1N HCl溶液(2 mL)で酸性化した後、EtOAc(2 X 50 mL)で抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して、Cap-176に相当する白色の泡状物質(1.92 g)を得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.73 (1 H, s), 7.50 (1 H, d, J=8.78 Hz), 3.97 (1 H, dd, J=8.53, 6.02 Hz), 3.54 (3 H, s), 1.92 - 2.08 (2 H, m), 1.57 - 1.90 (5 H, m), 1.34 - 1.48 (1 H, m), 1.27 (1 H, qd, J=12.72, 3.26 Hz). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6) δ ppm -89.62 (1 F, d, J=232.35 Hz), -99.93 (1 F, d, J=232.35 Hz). LC (条件OL2): 保持時間 = 0.76分. LC/MS: [M-H]+ C10H14F2NO4として分析;計算値: 250.09; 実測値: 250.10.
(生物学的活性)
HCVレプリコンアッセイを本発明において用い、共願のPCT/US2006/022197およびO'Boyle et. al. Antimicrob Agents Chemother. 2005 Apr;49(4):1346-53に記載のとおり製造し、実施し、検証した。ルシフェラーゼレポーターを組み合わせたアッセイ方法もまた記載の通り用いた(Apath.com)。
NS5A領域に抵抗性の置換を有するHCV-ネオ(neo)レプリコン細胞およびレプリコン細胞を用いて、本明細書に記載の化合物の群を試験した。該化合物は、変異を有する細胞において、野生型の細胞に対する対応する阻害能力とは異なる程度に低下した阻害活性を有すると決定された。従って、本発明の化合物は、HCV NS5Aタンパク質の機能の阻害において有効であり得て、出願PCT/US2006/022197および共願のWO/O4014852で先に記載された組み合わせにおいて有効であると理解される。本発明の化合物は複数の遺伝子型のHCVを阻害することができると理解されるべきである。表2は、HCV 1b遺伝子型に対する代表的な本発明の化合物のEC
50(有効な50%阻害濃度)値を示す。一実施態様において、本発明の化合物は、1a、1b、2a、2b、3a、4a、および5a遺伝子型に対して阻害性である。HCV 1bに対するEC
50値は以下の通りである: A (10-350 nM); B (1-9.9 nM); C (0.1-0.99 nM); D (0.006-0.099 nM)。
本発明の化合物は、NS5A阻害に加えてまたはNS5A阻害以外のメカニズムによりHCVを阻害しうる。一実施態様において、本発明の化合物はHCVレプリコンを阻害し、別の実施態様において、本発明の化合物はNS5Aを阻害する。本発明の化合物は複数の遺伝子型のHCVを阻害し得る。
本発明は前述の例示的な実施例に限定されず、そしてその本質的特性から逸脱することなく他の特定の形態において具体化することができることが当業者には明白であろう。従って該実施例は、あらゆる点で、制限するものではなく例示的なものとしてみなされ、そして、前述の実施例に対してよりはむしろ特許請求の範囲を参照すべきであり、従って、特許請求の範囲と同等の意味および範囲内となる全ての変更を包含すると意図することが望ましい。