JP2013536288A - 生ガス受け器への上昇管のエルボー開口部で調整可能なダイヤフラムを使用してコークス炉設備のコークス化室の室圧を調節するための装置及び方法 - Google Patents

生ガス受け器への上昇管のエルボー開口部で調整可能なダイヤフラムを使用してコークス炉設備のコークス化室の室圧を調節するための装置及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、調整可能なアイリスダイヤフラム又はアイリスノズルを使用して、生ガス受け器における上昇管のエルボー開口部でコークス炉設備のコークス化室の室圧を調節するための装置に関する。コークス化室のガス室から生ガス受け器に流入するガスストリームは、透過性をこのように調節することができ、その結果、コークス化室のガス室内の圧力を調節することができる。本発明はまた、コークス化室のガス室から流出するガスストリームを調節するための方法に関し、この方法では、コークス化室内の圧力は、前記制御装置によって調節され、コークス化室の生ガスストリームからコークス炉ガスを洗い落とす働きをする液体ストリームも調節される。
【選択図】図1

Description

本発明は、粗ガス採取管への上昇管のグースネック型出口開口部で調整可能なアイリスダイヤフラム又はアイリスノズルによってコークス炉設備のコークス化室の室圧を調節するための装置に関する。この装置は、コークス化室のガス空間から粗ガス採取管に流入するガスストリームの流量の調節を可能にすることで、コークス化室のガス空間内の圧力の調整を可能にする。本発明はまた、コークス化室のガス空間からのガス流を調節するための方法に関し、これによりコークス化室内の圧力を調節する。
コークスの製造に際して、コークス化プロセス中にコークス炉ガスが形成される。これにより、コークス化室のガス空間内の圧力が増加することとなる。ガス空間内の圧力は、とりわけコークス化プロセスの進行に非常に左右され、コークス炉の種類に応じて、かなりの圧力がガス空間内に蓄積されることもある。このような理由のため、従来の型式のコークス炉において室圧制御システムが使用される場合には、コークス炉ガスは、負圧作動式粗ガス採取管に搬送され、負圧作動式粗ガス採取管は、コークス炉ガスを抽出して引き続く使用に供する。コークス化室からの粗ガスがガス洗浄の目的のため水と衝突するように、粗ガス採取管内は一定の水位があるのが普通である。このようにして、粒子又は同伴不純物を捕捉し除去することもできる。
ガスは、コークス化室から上昇管を介して粗ガス採取管に流入するが、上昇管は、典型的な実施形態では、グースネックに分岐し、次いで垂直コネクタを介して粗ガス採取管に至る。洗浄する目的のため、グースネック及びコネクタ内に採取管に向けて水が供給又は噴射される。したがって、圧力を調節するために、水を絶えず放出し或いは少なくとも定期的に放出することを確実にすることが必要である。
欧州特許第649455B1号明細書には、コークス炉設備のガス圧を調節し又は制御するための方法が記載されており、この方法では、水を充填することができるカップ形のレストリクタ要素を、コークスにしようとする石炭からガスが形成される際の圧力の変動に従って作動させ、コークス化室内における所望のガス圧に応じて、水位が、カップ形レストリクタ要素への水の流入又はカップ形レストリクタ要素からの流出に応じて、又は予め決められたオーバーフローレベルに応じて調整されるようなやり方で、各々の炉は、レストリクタ要素内の水位をそれぞれのコークス化室の実際の圧力条件に応じて調整することによって制限される。ガス圧は、カップベースとカップリムとの間に設けられた1個又はそれ以上の流出口を有するスイベルカップによって調節され、前記カップは、上昇管の下方に配置され、作動装置及びコンピュータを介して圧力測定箇所に連結されたバルブを含む石炭水線により変動量の水を充填することができるように設計されている。この方法の欠点は、炉圧が、浸漬カップ内の変動水位によって調節され、このような水位の調節が、関連する給水ノズルを介して浸漬カップに供給され、従って時として低くなることもある採取管の洗浄液体の体積流量に左右され、水位がガスの冷却に要する最小値未満に低下し、粗ガスが十分に冷却されないことである。
欧州特許第1390440B1号明細書には、コークス化室内のガス圧を調節するための装置が記載されており、この装置は、水が供給される浸漬カップと、コークス化室のガス空間に連結され、浸漬カップで終結する浸漬管とを備え、浸漬カップが越流部及び閉鎖可能な流出部を有し、浸漬管が端部分を有するように設計され、その遊離ガス出口の横断面が浸漬カップ内の液位によって左右され、これにより入口端部が浸漬管内に突出する水流出管によって液位を調節することができ、前記流出管が給水用のジャケット側の流入口を有し、流出管に配置された両側に開放するスライドが設けられ、このスライドは、その位置に従って流出管の流入口を長さ方向に遮断し、流出管に流入する垂直方向に調整可能な水の越流部を形成し、流出管の入口端部がサイフォン管によって囲まれており、サイフォン管が、頂端部で流出管を遮断し、水が流入することができるように浸漬管の下方で浸漬カップに開放する環状溝を形成している。また、この装置及びその作動プロセスの欠点は、常に一定の水位を浸漬カップ内に蓄積させる水の流入に左右されることである。上述の欧州特許第649455B1号明細書とは異なり、流入水量は一定であり、調節されず、流入する水ストリーム内に制御弁を設ける必要がないので、ある程度の努力によって、ガス凝縮物による汚染に対する脆弱性の制御を可能にする。
粗ガス採取管内への水の供給は、コークス化室内のガス圧を調節することができる液体の流れを維持する働きをする。コークス炉のガス圧が小さすぎると、空気がコークス化室内に侵入し、石炭又はコークス炉ガスが燃焼して加熱し、これによりコークス化室が損傷することがある。圧力が大きすぎると、周囲環境へのコークス炉ガスの望ましくない放出を引き起こす。さらに、上昇管又は上昇管のグースネックに加えられた水は、洗浄水としても機能し、排出されたコークス炉ガスからタールなどの粒子及び凝縮成分を除去する。したがって、ガス圧の調節に影響を及ぼすことなく、粗ガス採取管内に連続的な水流を提供するのが望ましい。
したがって、目的は、水の流入に左右されず、引き続き調節装置によって上昇管から粗ガス採取管に水を流入させるガス圧調節装置を提供することである。調節装置は、コークス炉ガスによって影響を及ぼされるべきではなく、引き続きコークス炉の粗ガスを水又は液体と十分に混合させる。調節装置の閉鎖時に、残留水流は、洗浄液体が粗ガス採取管内に放出されて、蓄積されコークス化室に逆流しないことを確実にするため、依然として維持されるべきである。一方で、ガス調節装置が確実に閉鎖して負圧がコークス化室内で発生するのを阻止し、空気がガス収集空間内に吸引され、そこから粗ガス採取管内に吸引されないようにすることも確実にしなければならない。
本発明は、この目的を、ガス採取管内へのガス及び液体流を調節するための調整可能なダイヤフラムによって達成し、その結果、調整可能なダイヤフラムを通過する質量流量を調整することを可能にする。ダイヤフラムは、水平に取り付けられた水平に開放するダイヤフラムとして設計されてもよく、このダイヤフラムは、上昇管のグースネックの横断面をフォトグラフィックダイヤフラム(「アイリスダイヤフラム」とも呼ばれる)のように水平方向に遮断する。ダイヤフラムはまた、水平に取り付けられるが垂直に開放するダイヤフラムとして設計されてもよく、このダイヤフラムの花弁は、ダイヤフラムの開放時に、例えば折り畳まれる(「アイリスノズル」とも呼ばれる)。
上昇管のグースネックの内部に、サイフォンを設けてもよく、サイフォンは、例えば、上昇管のグースネックの側部又は上昇管のグースネックの中間に吊してもよい。このようにして、グースネック内に噴射される洗浄液体は、いつでも放出することができる。しかしながら、サイフォンを省略することも可能であり、この場合には、調整可能なダイヤフラムは、横断面が僅かに開放するように設計される。この僅かな開放により、サイフォンが設けられていない場合でさえ、グースネック内に噴射される液体を粗ガス採取管内に排出することができる。
特許請求されるのは、特に、上昇管の粗ガス採取管へのグースネック型出口開口部で調整可能なダイヤフラムを使用してコークス炉設備のコークス化室の室圧を調節するための装置であって、
・複数のコークス化室からなるコークス炉設備を含み、
・各コークス化室を密閉することができ、各コークス化室が、グースネックを介して負圧作動式粗ガス採取管に連結された上昇管を装備し、そして
・上昇管には、グースネック頂端部に、開閉することができる開口部及び閉鎖体が設けられており、
・グースネックが、液体供給口を装備しており、液体供給口を介して、グースネックで及び/又はその下流で、上昇管に、粗ガス採取管に流入する液体を供給することができる装置において、前記装置は、
・グースネックの下流で、上昇管が、出口部分を介して粗ガス採取管に開放しており、グースネックと出口部分との間に、ガス及び液体流を遮断するのに使用される調整可能な横断面を有するダイヤフラムが設けられ、ダイヤフラムが、開口部の横断面を調整するための装置を装備しており、
・上昇管のグースネックと粗ガス採取管のいずれも、サイフォンを介して連結されており、ダイヤフラムが閉鎖されているときでさえ、サイフォンを通して、液体を排出することができる、又は、
・ダイヤフラムが横断面スリットを有し、完全な閉鎖時でさえ、横断面スリットが、ダイヤフラムの横断面部分の一部を開放状態にすることを特徴とする装置である。
本発明の典型的な実施形態では、グースネックの閉鎖体付き開口部は、グースネック分岐部の上方の頂端部の開口部に閉鎖用に装着されたカバープレートであり、前記カバープレートは、グースネックに作動用把持部とヒンジを装備している。通常作業の際、これは、コークス化室のドアの開放前にコークス化時間の終期に向けて外部圧力に対してコークス化室の圧力を均一にする働きをし、上昇管からタール堆積物を取り除く働きもする。代表的な実施形態では横方向に開放するスライドも考えられるが、グースネックの頂端部に装着されたカバープレートが最も有利な実施形態である。
例示的な実施形態では、ダイヤフラムは、上昇管の中心に向かって同心状、接線方向、かつ環状的な態様で閉鎖することができるプレートからなる。これは、フォトグラフィックダイヤフラムに類似する実施形態に相当する。開閉のために、これらのプレートを管の中心に向かって水平方向に移動させる。任意の数のプレートを設けることができ、これらのプレートを任意の寸法にすることができる。また、上昇管内に任意の数のダイヤフラムを設けることができる。重要なことは、プレート材料が、卓越温度(prevailing temperature)及びガス又は液体成分に耐えることである。管の中心に向かって接線方向かつ円形態様に接近するダイヤフラム(「アイリスダイヤフラム」)に関する一実施形態が、米国特許第4094492A号明細書によって知られている。しかしながら、この明細書には、コークス化室の上昇管から分岐するグースネックでの炉圧調節、及びダイヤフラムを通る水流及び負圧にならないようなコークス化室の密閉をもたらす高温などの特別な条件が記載されていない。
グースネック管内のダイヤフラムは、典型的には、アクチュエータに連結されており、アクチュエータによって、ダイヤフラムを移動させることができる。本方法の一実施形態では、プレートには、ピンが装着されており、ピンの全ては、特別に設けられたスロット開口部又は可撓性連結部で上方に配置されたリングに取り付けられ、リングの移動時に、プレート、従ってダイヤフラムは開閉する。その後、管内のリングは、外部から締めつけられ又は解放されて、ピンがプレートを移動させ、これにより管を開閉する。これにより、ダイヤフラムの直径を調節することができる。
別の実施形態は、上昇管の中心に向かって同心状、割線方向、かつ直接的な態様で閉鎖することができるプレートからなるダイヤフラムを想定している。これらは、例えば、中央孔付きのリング形ディスク又は完全に遮断されるディスクを形成するように前記プレートが接近するまで、ダイヤフラムの外縁から上昇管のグースネックの中心に移動するプレートでもよい。開閉のため、これらのプレートは、その後、水平方向に移動する。また、いくつものプレートを設けてもよく、これらは、任意の寸法にすることができ、任意の材料で作ることができる。
また、グースネック管内のこれらのダイヤフラムは、典型的には、調節装置に連結されており、調節装置により、ダイヤフラムを外部から移動させることができる。一実施形態では、プレートは、ピンを装備している。ピンは、グースネック壁を通って外部に延びるレバーによって、グースネック又はグースネック管の中間から引っ張り出すことができ、レバーを移動させると、プレート、従ってダイヤフラムは開閉する。これにより、ダイヤフラムの開口部の直径を調節することができる。
別の実施形態は、垂直方向に揺動することによって開放するプレートからなるダイヤフラムを想定している。この場合には、プレートは、好ましくはアクチュエータによって流れ方向に引っ張られる花弁として設計される。これは、ファネルダイヤフラムに類似する実施形態と適合する。花弁をさらに引き下げると、ダイヤフラムは一層広く開放する。また、任意の数のダイヤフラムを設けてもよく、これらのダイヤフラムを任意の寸法にし、任意の材料で作ることができる。管内で垂直方向に揺動することによって開放するダイヤフラム(「アイリスノズル」)についての実施形態が、独国特許出願公開第10002529A1号明細書によって公知である。しかしながら、この明細書には、コークス化室の上昇管から分岐するグースネックでの炉圧調節、及びダイヤフラムを通る水流及び負圧にならないようなコークス化室の密閉をもたらす高温などの特別な条件が記載されていない。
別の実施形態は、伝達レバーを介して調節装置によって締め付け又は解放できる円周方向リングを装備したダイヤフラムを想定しており、これによりプレートを引っ張り上げ又は降ろしてダイヤフラムをグースネックに対して開閉する。これにより、ダイヤフラムの開口部の直径を調節することもできる。簡単な実施形態では、このリングは、前記ダイヤフラムを囲むようにダイヤフラムのリテーナフックに通されたワイヤとして設計される。調節装置の機械的駆動部は、任意の設計のものにすることができ、操作パルスを伝達する方法は、技術者に委ねることができる。
例示的な実施形態では、ダイヤフラムは、電気的な調節装置によって調整され得る。別の実施形態は、空圧調節装置によって調整されるダイヤフラムを想定している。簡単な実施形態では、手動式のアクチュエータ又は調節装置も考えられる。
ダイヤフラム及びアクチュエータは、グースネックから取り外すことができるグースネック管部分に配置してもよい。このため、取り外し可能な管部分は、例えば、グースネックにフランジ付けされる。
好ましい実施形態では、この装置は、サイフォンを装備している。しかしながら、上昇管のグースネックの中間を通って延び、閉鎖時にダイヤフラムによって囲まれるサイフォン付きの出口部分を装備することもできる。これにより、ダイヤフラムの閉鎖時でさえ、水が流れ続けることができる。上昇管のグースネックは、上昇管の外部から上昇管のグースネックを横方向に通過する側部にサイフォンを装備することもできる。これにより、ダイヤフラムが完全に閉鎖されたときでさえ、液体は通過することができる。
サイフォンは、どのように設計してもよい。例えば、サイフォンを、単純なS形管として設計してもよいが、内部開口部を持つ二重壁管として設計してもよい。サイフォンは、別個の搬送装置を装備してもよい。サイフォンは、任意の材料で形成してもよく、任意の型式のものでよい。
方法の一実施形態では、ダイヤフラムを有するグースネック管の直径は、ダイヤフラムが配置されているがダイヤフラムを除く箇所で測定して0.25m〜0.85mである。しかしながら、この方法に任意の寸法の直径を組み込むことができる。本発明の一実施形態では、グースネックに連結される上昇管は、分岐部の上方にカバープレートを有し、前記カバープレートは、開閉することができる。通常作業の際、このカバープレートは、コークス化室のドアの開放前にコークス化時間の終期に向けて外部圧力に対してコークス化室の圧力を均一にする働きをし、上昇管からタール堆積物を取り除く働きもする。
本発明はまた、コークス化室から粗ガス採取管内へのガス流を調節するための方法に関する。特許請求されているのは、特に、粗ガス採取管への上昇管のグースネック型出口開口部で調整可能なダイヤフラムによってコークス炉設備のコークス化室の室圧を調節するための方法であって、
・石炭が、コークス炉設備のコークス化室内において装入、コークス化及びプッシングを含む作業を周期的に繰り返してコークスにされ、
・コークス化室内のガス圧が、コークス化プロセスの際、コークス炉ガスをコークス化室のガス空間からグースネックを介して負圧作動式粗ガス採取管に搬送する上昇管のグースネックの端部で調節装置を有する上昇管を介して調節され、
・コークス化室から上昇管に、コークス化室から流れる液体ストリームが供給される方法において、前記方法は、
・コークス化室のガス空間内のガス圧が、上昇管のグースネック型出口の横断面を変化させる調節装置としてのダイヤフラムによって調節され、ダイヤフラムの横断面が、調節装置によって調節され、
・ダイヤフラムが完全に閉鎖されたとき、上昇管のグースネックからの液体は、サイフォン又はダイヤフラムのスリットのいずれかを介して粗ガス採取管内に放出されることを特徴とする方法である。
典型的には、コークス炉ガスは、700℃〜1100℃の温度で上昇管のグースネック内に流入し、液体の噴射によって流入後ただちに冷却される。残りの液体は、その時、粗ガス採取管内に放出される。冷却の後、ガスの温度は典型的には、温度を測定することによって示し得る通り、依然として75℃〜120℃である。
このプロセスは、ダイヤフラムがコークス化室の内圧に応じて制御され、これにより典型的なコークス化サイクルに従ってダイヤフラムの開閉を制御することができるように設計され得る。コークス化室への装入時に、ダイヤフラムは、粗ガス採取管内で卓越する負圧によって装入ガスをこの採取管内に吸引することができるように、完全に開放される。コークス化サイクルの際、コークス化室内の圧力は、コークス化室のガス空間内において常に最適な所望値が確保されるように調節される。コークス化室から炭化したコークスを押し出すとき、コークス化室から粗ガス採取管へのガスの通過は、ダイヤフラムの部分的な又は完全な閉鎖によって遮られる。このようにして、空気が、粗ガス採取管に侵入するのが阻止(いわゆる「粗ガス採取管からのコークス化室の分離」)される。ダイヤフラムに僅かな開口部が設けられていない場合には、この作業の際、液体は、サイフォンを介して粗ガス採取管内に流入し続けることができる。これにより、上昇管内への液体の流入にかかわらず、コークス化室内に常時、最適な圧力を設定することができる。好ましくは、ダイヤフラムの開閉は、コンピュータで制御してもよい。
この方法及び装置は、駆動装置が故障した場合には、アクチュエータが最後の制御位置にとどまるように設定されてもよい。コークス化室内の圧力が通常コークス化プロセスの際に低下するので、コークス化室内の過剰圧力をこのように相殺することができる。このような場合には、コークス化室内の圧力の望ましくない低下を、採取管内の圧力を増加させることによって中和させることができる。このようなやり方により、制御機構が作動しない場合には、粗ガス採取管の負圧を変えることによって、コークス化室のガス空間内のガス圧を調節することができる。
多くの実施形態において、グースネックに連結された上昇管は、分岐部の上方にカバープレートを有しており、通常作業の際、このカバープレートは、コークス化室のドアの開放前にコークス化時間の終期に向けて外部圧力に対してコークス化室の圧力を均一にする働きをし、上昇管からタール堆積物を取り除く働きもする。本発明の一実施形態では、コークス化室のドアの開放時に、分岐部の上方の上昇管のカバープレートは一時的に開放し、これと同時にダイヤフラムは閉鎖する。ダイヤフラムを閉鎖することによって、粗ガス採取管内が負圧になる結果として、空気がグースネックを通って吸引されるのを阻止し、粗ガス採取管は、周囲から密閉される。一実施形態では、上昇管の分岐部の上方に配置されたカバープレートを空圧で開閉する可能性を想定している。
ダイヤフラム又はカバープレートのための調節装置は、例えば、電気的な駆動装置によって移動させてもよい。しかしながら、調節装置は、例えば、空圧駆動装置によって移動させてもよい。簡単な実施形態では、カバープレート又はダイヤフラムを手動で移動させることも想定している。本発明の一実施形態は、窒素含有ガスによって作動される空圧駆動装置を想定している。別の実施形態は、空気又は空気含有ガスによって作動される空圧駆動装置を想定している。
グースネック内に導入される液体は、任意の種類のものでよい。好ましくは、それは水である。これは、粒子を搬送し、コークス炉ガスを洗浄する働きをする。一実施形態は、アンモニアを含有する水を想定している。コンピュータ制御ユニットを使用して、調節装置を制御することができる。これは、例えば、グースネック内で圧力に応じて展開されてもよい。この目的のため、例示的な実施形態は、グースネック内の圧力を圧力センサに伝達するグースネック内の圧力ラインを想定している。
本発明の利点は、コークス化室から粗ガス採取管への調節されたガス流を提供することであり、このガス流は、水又は液体の流入に左右されず、引き続き調節装置を介して液体を上昇管から粗ガス採取管内に流入させることができる。このような調節により、ダイヤフラムの閉鎖時に、引き続きコークス炉の粗ガスを水又は液体と十分に混合することができる。調節装置の閉鎖時に、残留水流は、洗浄液体が粗ガス採取管内に確実に排出されるように維持される。ダイヤフラムの適当な構成態様が選択された場合には、調節装置は、いつでも確実に閉鎖することができる。
本発明は、11の図面に基づいて例示されており、これらの図面は、本発明の実施形態を示したものにすぎない。
図1は、コークス化室、上昇管、グースネック及び粗ガス採取管に関する構成を示している。 図2は、本発明による垂直開放型式のダイヤフラムを有する装置であって、ダイヤフラムが開放位置にある状態を側面図で示したものである。 図3は、本発明による垂直開放型式のダイヤフラムを有する装置であって、前記ダイヤフラムが閉鎖位置にある状態を側面図で示したものである。 図4は、本発明による垂直開放型式のダイヤフラムを有し、管内にサイフォンを備えた装置であって、前記ダイヤフラムが開放位置にある状態を側面図で示したものである。 図5は、本発明による垂直開放型式のダイヤフラムを有し、管内にサイフォンを備えた装置であって、前記ダイヤフラムが閉鎖位置にある状態を側面図で示したものである。 図6は、本発明による水平開放型式のダイヤフラムを有する装置であって、前記ダイヤフラムが開放位置にある状態を側面図で示したものである。 図7は、本発明による水平開放型式のダイヤフラムを有する装置であって、前記ダイヤフラムが閉鎖位置にある状態を側面図で示したものである。 図8は、本発明による水平開放型式のダイヤフラムを有し、管内にサイフォンを有する装置であって、前記ダイヤフラムが開放位置にある状態を側面図で示したものである。 図9は、本発明による水平開放型式のダイヤフラムを有し、管内にサイフォンを有する装置であって、前記ダイヤフラムが閉鎖位置にある状態を側面図で示したものである。 図10は、本発明によるダイヤフラムを縦に見下ろした図であって、ダイヤフラムが閉鎖位置にある状態を示したものである。 図11は、本発明によるダイヤフラムを縦に見下ろした図であって、ダイヤフラムが開放位置にある状態を示したものである。
図1は、コークス(2)を製造するのに使用されるコークス化室(1)を示している。ガス空間(3)が、上昇管(4)を介してグースネック(5)と連結され、前記グースネックは、負圧作動式粗ガス採取管(6)に開放している。作動条件に応じて、この主管に液体(7)が充填される。本発明によれば、出口部分(8)に、ガスを通過させ又はガスの通過を阻止するダイヤフラム(9)が装着されている。ダイヤフラム(9)を開閉する調節装置(10)が示されている。前記装置は、グースネック(5)内の圧力に応じて制御される。この目的のため、グースネック(5)内に圧力ゲージ(11)が設けられており、前記圧力ゲージは、ダイヤフラム(9)の位置を制御するコンピュータ(12)に連結されている。グースネック(5)内には、液体(14)、好ましくは水のための供給装置(13)も設けられている。液体は、グースネックの壁(5a)に沿って流れる。ここでは、ダイヤフラム(9)は、水ストリーム(14a)及び粗ガスストリーム(15a)を通過させる開放位置で示されている。コークス化室(1)からの粗ガスストリーム(15)もここに示されている。上昇管(4)のカバープレート(16)は、把持機構(16a)によって移動させることができ、ヒンジ(16b)を介して上昇管(4)に取り付けられ、均圧又は清掃のため一時的に開放することができる。
図2は、本発明によるプレートで作られたダイヤフラム(9a)を有する出口部分(8)を示しており、このダイヤフラムは、垂直開放型式のものである。グースネック中に噴射された液体ストリーム(14)は、出口部分(8)の壁(14a)に沿って流れる。粗ガスストリーム(15)、ほぼ完全に開放した垂直ダイヤフラム(9a)、流出液体ストリーム(14b)、及び通過を許された粗ガスストリーム(15a)が示されている。ダイヤフラム(9a)は、アクチュエータとしてレバー(10a)及びワイヤ(9c)を介して駆動パルスを伝達する調節装置(10)によって開閉される。
図3は、本発明によるプレートで作られた垂直に開放するダイヤフラム(9b)が閉鎖形態で示されている。ここには、残留液体流(14b)、及びダイヤフラム(9b)に形成される液位(17)が示されている。垂直ダイヤフラム(9c)を制御するアクチュエータも示されており、前記アクチュエータはワイヤからなる。
図4は、本発明によるダイヤフラム(9a)を有する出口部分(8)を示しており、このダイヤフラムは、垂直開放型式のものであり、前記出口部分の中央にサイフォン(18)が設けられている。サイフォンは、吊り固定具(18a)によって取り付けられており、内部に開口部(18b)が設けられている。粗ガスストリーム(15)、ほぼ完全に開放した垂直ダイヤフラム(9a)、流出液体ストリーム(14b)、及び通過を許された粗ガスストリーム(15a)が示されている。ダイヤフラム(9a)は、調節装置(10)によって開閉される。
図5は、本発明による垂直に開放するダイヤフラム(9b)を有する出口部分(8)を示しており、この場合には、ダイヤフラムは閉鎖形態であり、前記出口部分の中間にサイフォン(18)が設けられている。サイフォンは、吊り固定具(18a)によって取り付けられている。サイフォンの内部には、開口部(18b)が設けられ、開口部のレベルまで到達する液体(17)がある。その結果として、粗ガス(15)の通過は阻止される。粗ガスストリーム(15)、ほぼ完全に閉鎖した垂直ダイヤフラム(9b)、及び流出液体ストリーム(14b)が示されている。ダイヤフラム(9b)は、調節装置(10)によって開閉される。
図6は、本発明によるプレートで作られたダイヤフラム(9d)を有する出口部分(8)を示しており、このダイヤフラムは、水平開放型式のものである。粗ガスストリーム(15)、ほぼ完全に開放した水平ダイヤフラム(9d)、流出液体ストリーム(14b)、及び通過を許された粗ガスストリーム(15a)が示されている。ダイヤフラム(9d)は、調節装置(10)によって開閉される。水平方向に移動することができるプレート(9d)は、例えば、水平ダイヤフラム(9f)を制御するためのリング型のアクチュエータ(9f)を介して、管全体を横切って移動させることができる。
図7は、本発明によるプレートで作られたダイヤフラム(9e)を有する出口部分(8)を示しており、ダイヤフラムは、水平に閉鎖した形態である。粗ガスストリーム(15)、ほぼ完全に閉鎖した水平ダイヤフラム(9e)、及び残留流出液体ストリーム(14b)が示されている。ダイヤフラム(9e)は、アクチュエータ(9f)によって開閉される。
図8は、本発明によるダイヤフラム(9d)を有する出口部分(8)を示しており、このダイヤフラムは、水平開放型式のものであり、前記出口部分の中間にサイフォン(18)が設けられている。サイフォンは、吊り固定具(18a)によって取り付けられている。粗ガスストリーム(15)、ほぼ完全に開放した水平ダイヤフラム(9d)、流出液体ストリーム(14b)、及び通過を許された粗ガスストリーム(15a)が示されている。ダイヤフラム(9d)は、アクチュエータ(9f)によって開閉される。
図9は、本発明によるダイヤフラム(9d)を有する出口部分(8)を示しており、このダイヤフラムは、水平に閉鎖された形態にあり、前記出口部分の中間にサイフォン(18)が設けられている。サイフォンは、吊り固定具(18a)によって取り付けられている。粗ガスストリーム(15)、ほぼ完全に開放した水平ダイヤフラム(9d)、及び残留流出液体ストリーム(14b)が示されている。サイフォンの内部には、開口部(18b)が設けられ、開口部のレベルまで到達する液体(17)がある。その結果として、粗ガス(15)の通過は阻止される。ダイヤフラム(9e)は、水平ダイヤフラム(9e)を制御するためのスロット開口部付きアクチュエータ(9f)によって開閉される。
図10は、本発明による開放したダイヤフラム(9a)を縦に見下ろした図である。上昇管のグースネックの出口部分(8)の直径、閉鎖形態のプレート(9a)、及び伝達レバー(10a)付きの調節装置(10)が示されている。この場合には、これは、適当な保持固定具でプレート(9a)を囲むアクチュエータ(9c)としてのワイヤを介して伝達される。
図11は、本発明による上昇管の出口部分(8)における閉鎖したダイヤフラム(9b)を縦に見下ろした図であり、この場合には、このダイヤフラムは閉鎖形態にある。
1 コークス化室
2 コークス、石炭
3 ガス空間
4 上昇管
5 グースネック
5a グースネック管、上昇管のグースネック型出口
6 粗ガス採取管
7 液体
8 出口部分
9 ダイヤフラム
9a 開放した垂直ダイヤフラム
9b 閉鎖した垂直ダイヤフラム
9c 垂直ダイヤフラムを制御するためのワイヤ
9d 開放した水平ダイヤフラム
9e 閉鎖した水平ダイヤフラム
9f 水平ダイヤフラムを制御するためのスロット開口部付きアクチュエータ
10 調節装置
10a 伝達レバー
11 圧力ゲージ
12 コンピュータ
13 液体用供給装置
14 液体
14a 出口部分における液体流
14b 残留液体ストリーム
15 粗ガスストリーム
15a 通過を許された粗ガスストリーム
16 上昇管のカバープレート
16a カバープレートのための把持機構
16b カバープレートのためのヒンジ
17 液位
18 サイフォン
18a サイフォンのための吊り固定具
18b サイフォンの開口部

Claims (25)

  1. 粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置であって、
    ・複数のコークス化室(1)からなるコークス炉設備を含み、
    ・各コークス化室(1)を密閉することができ、かつグースネック(5)を介して負圧作動式粗ガス採取管(6)に連結された上昇管(4)を装備し、そして
    ・前記上昇管(4)には、前記グースネック(5)の頂端部に、開閉することができる開口部及び閉鎖体(16)が設けられており、
    ・前記グースネック(5)が、液体供給口(13)を装備しており、前記液体供給口(13)を介して、前記グースネック(5)で及び/又はその下流で、前記上昇管(4)に、前記粗ガス採取管(6)に流入する液体(14)を供給することができる装置において、
    ・前記グースネック(5)の下流で、前記上昇管(4)が、出口部分(8)を介して前記粗ガス採取管(6)に開放しており、前記グースネック(5)と前記出口部分(8)との間に、ガス及び液体流を遮断するのに使用される調整可能な横断面を有するダイヤフラム(9)が設けられ、前記ダイヤフラム(9)が、前記開口部の前記横断面を調整するための装置(10)を装備しており、
    ・上昇管のグースネック(5)と前記粗ガス採取管(6)のいずれも、サイフォン(18)を介して連結されており、前記ダイヤフラム(9)が閉鎖されているときでさえ、前記サイフォン(18)を通して、前記液体を排出(14b)することができる、又は
    ・前記ダイヤフラム(9)が横断面スリットを有し、完全な閉鎖時でさえ、前記横断面スリットが、前記ダイヤフラムの横断面部分の一部を開放状態にする、
    ことを特徴とする装置。
  2. 請求項1に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記グースネック(5)で前記閉鎖体(16)を有する前記開口部が、カバープレート(16)であり、前記カバープレート(16)が、前記グースネック(5)の分岐部の上方の頂端部の開口部に閉鎖用として装着され、作動用の把持部(16a)及びグースネック(5)でヒンジ(16b)を装備していることを特徴とする装置。
  3. 請求項1又は2に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記ダイヤフラム(9)が、前記上昇管の中心に向かって同心状、接線方向、かつ環状的な態様で水平方向に閉鎖することができるプレート(9d、9e)からなることを特徴とする装置。
  4. 請求項3に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記プレート(9)に、ピン(9f)が装着され、前記ピンの全てが、上方に配置された、特別に設けられたリング(9f)のスロット開口部に取り付けられており、前記リング(9f)の移動時に前記ダイヤフラム(9)が開閉することを特徴とする装置。
  5. 請求項1又は2に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記ダイヤフラム(9)が、前記上昇管の中心に向かって同心状、割線方向、かつ直接的な態様で水平方向に閉鎖することができるプレート(9d、9e)からなることを特徴とする装置。
  6. 請求項5に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記プレート(9)に、前記グースネックの壁を通って外部に延びるレバー(10a)によって前記グースネック(5)から引っ張り出すことができるピン(9f)が装着され、前記レバー(10a)の移動時に前記ダイヤフラム(9)が開閉することを特徴とする装置。
  7. 請求項1に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記ダイヤフラム(9)が、垂直方向に上下に揺動することによって開放されるプレート(9a、9b)からなることを特徴とする装置。
  8. 請求項7に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記プレート(9)が、伝達レバー(10a)によって締めつけ又は解放できる円周方向ワイヤ(9c)を装備しており、これにより前記プレート(9)を引っ張り上げ又は降ろし(9a、9b)、前記ダイヤフラム(9)を前記グースネック(5)に対して開閉することを特徴とする装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記ダイヤフラム(9)が、電気的な調節装置(10)によって調整され得ることを特徴とする装置。
  10. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記ダイヤフラム(9)が、空圧式の調節装置(10)によって調整され得ることを特徴とする装置。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記ダイヤフラム(9)及び前記調節装置(10)が、前記グースネック(5)から取り外すことができる前記グースネック(5)の管部分に配置されていることを特徴とする装置。
  12. 請求項11に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記取り外し可能な管部分が、前記グースネック(5)にフランジ付けされるようになっていることを特徴とする装置。
  13. 請求項1乃至12の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記上昇管のグースネック(5)が、前記上昇管のグースネック(5)の中央を通って延び、閉鎖時に前記ダイヤフラム(9)によって囲まれるサイフォン(10)を装備していることを特徴とする装置。
  14. 請求項1乃至12の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記上昇管のグースネック(5)が、前記上昇管(4)の外部から前記上昇管のグースネック(5)を横方向に通過するサイフォン(18)を装備していることを特徴とする装置。
  15. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための装置において、前記ダイヤフラム(9)を有する前記グースネック管(5)の直径が、前記ダイヤフラムが配置されているが前記ダイヤフラムを除く箇所で測定して0.25m〜0.85mであることを特徴とする装置。
  16. 請求項1乃至15の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法であって、
    ・石炭(2)が、コークス炉設備の前記コークス化室(1)内において、装入、コークス化及びプッシングを含む作業を周期的に繰り返してコークスにされ、
    ・前記コークス化室(1)内のガス圧が、前記コークス化プロセスの際、コークス炉ガス(15)を前記コークス化室(1)のガス空間(3)から負圧作動式粗ガス採取管(6)に搬送する前記上昇管のグースネック(5)の端部で制御装置(9)によって調節され、
    ・前記コークス化室の外部の前記上昇管(4)の前記グースネック(5)に、液体ストリーム(14a)が供給される方法において、
    ・前記コークス化室(1)の前記ガス空間(3)内のガス圧が、前記上昇管の前記グースネック型出口(8)の横断面を変化させるダイヤフラム(9)によって調節され、前記ダイヤフラム(9)の前記横断面が、調節装置(10)によって調節され、そして
    ・前記ダイヤフラム(9)が完全に閉鎖されたとき、前記上昇管のグースネック(5)からの液体は、サイフォン(18)又は前記ダイヤフラム(9)のスリットのいずれかを介して前記粗ガス採取管(6)内に放出されることを特徴とする方法。
  17. 請求項16に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法において、前記コークス炉ガス(15)が、700℃〜1100℃の温度で前記上昇管のグースネック(5)に流入し、液体(14)を噴射させることによって直ちに冷却され、残りの前記液体(14)は、前記粗ガス採取管(6)内に放出されることを特徴とする方法。
  18. 請求項16又は17に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法において、前記ダイヤフラム(9)を、前記コークス化室(1)の内圧に応じて制御することを特徴とする方法。
  19. 請求項18に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法において、前記ダイヤフラム(9)の開閉が、コンピュータによって制御されることを特徴とする方法。
  20. 請求項16乃至19の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法において、前記コークス化室のドアの開放時に、前記グースネック(5)の分岐部の上方の前記上昇管(4)の前記カバープレート(16)を一時的に開放させると同時に、前記ダイヤフラム(9)を閉鎖させることを特徴とする方法。
  21. 請求項16乃至20の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法において、前記上昇管のグースネック分岐部(5a)の上方の前記上昇管(4)に配置された前記カバープレート(16)を空圧で開閉することができることを特徴とする方法。
  22. 請求項16乃至21の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法において、前記ダイヤフラム(9)又は前記カバープレート(16)のための前記調節装置(10)を窒素含有ガスによって作動させることを特徴とする方法。
  23. 請求項16乃至21の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法において、前記ダイヤフラム(9)又は前記カバープレート(16)のための前記調節装置(10)を空気含有ガスによって作動させることを特徴とする方法。
  24. 請求項16乃至23の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法において、前記調節装置(10)が、その駆動部が故障した場合に、最後の制御位置にとどまることを特徴とする方法。
  25. 請求項16乃至24の何れか1項に記載の粗ガス採取管(6)への上昇管のグースネック型出口開口部(5a)で調整可能なダイヤフラム(9)を使用してコークス炉設備のコークス化室(1)の室圧を調節するための方法において、前記制御機構(10)の駆動装置が作動しない場合には、前記コークス化室(1)の前記ガス空間(3)のガス圧を、前記粗ガス採取管(6)内の負圧を変えることによって調節することを特徴する方法。
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