JP2013535777A - 高電流用挿入接続コネクタ - Google Patents

Abstract

本発明は、機械的および電気的にケーブルへ接続されるように設計され、導電材料製の相手方挿入接続コネクタ（１２）を挿入するための少なくとも一つの開口側部（１４）を有し、相手方挿入接続コネクタ（１２）を収容するための室を形成する導電材料製のハウジング（１０）と、ハウジング（１０）とハウジング（１０）へ挿入される相手方挿入接続コネクタ（１２）との間に接点エリアおよび接点形成圧力を有する電気接点を確立するような態様でハウジング（１０）に配設されるとともに設計される少なくとも一つの接点部材（１８）とを備え、接点部材（１８）がコイルばねとして設計される、電流を伝導するための高電流用挿入接続コネクタに関連する。

Description

本発明は、請求項１の前文に明記されているように、機械的および電気的にケーブルへ接続されるように設計され、導電材料製の相手方挿入接続コネクタの挿入のための少なくとも一つの開口側部または端部を有し、相手方挿入接続コネクタを収容する室を形成する導電材料製のハウジングを備えるとともに、ハウジングとハウジングへ挿入される相手方挿入接続コネクタとの間に接点エリアおよび接点形成圧力が設けられる電気接点を形成するようにハウジングに対して配設されるとともに設計される少なくとも一つの接点部材を備える、電流を伝導するための高電流用挿入接続コネクタに関連する。

高電流を伝導するための高電流用挿入接続コネクタは、例えば電気駆動装置またはハイブリッド駆動装置を有する自動車に使用される。この場合に用意されるのは、接点形成ブレードが相手方挿入接続コネクタとして挿入可能であるハウジングを有する高電流用挿入接続コネクタである。ハウジングとブレードタイプ接点との両方が導電材料で製作され、電流を伝導するための適当なケーブルへ接続される。

本発明の元となる目的は、上記種類の高電流用挿入接続コネクタを、例えば振動などの機械的負荷を受ける時でも電気的性質に関して向上させることである。

この目的は、本発明によれば、請求項１に挙げられた特徴を有する上記種類の高電流用挿入接続コネクタにより達成される。本発明の好都合な改良は、他の請求項に記載される。

本発明によれば、上記種類の高電流用挿入接続コネクタにおいて、接点部材がコイルばねの形態を有するように用意される。

これは、占有スペースを特に狭くする必要がある時に、ハウジングと相手方挿入接続コネクタとの間に確実な電気接点が形成されて、機械的振動による高い負荷を受ける時でも、例えば摩滅によりこの場合は言及に値する磨耗を接点が受けることなく、高電流を間違いなく伝導するという長所を有する。

相手方挿入接続コネクタをブレードタイプ挿入接続コネクタ、挿入式ブレード、または接点形成ブレードとすることにより、高電流の特に良好な伝導が達成される。

機械的に特に単純であるのと同時に確実に作動する構造が、コイルばねの中央縦軸が直線と平行に整列されるような態様でコイルばねを配設することによって得られる。

２本、３本、４本、または４本以上のコイルばねを設け、２本、３本、４本、または４本以上のコイルばねの中央縦軸を相互に平行に整列させることによって、高電流用挿入接続コネクタの容易な組立が達成される。

コイルばねのターンの各径方向外側でハウジングおよび相手方挿入接続コネクタとの電気的および機械的接点を形成するような態様で少なくとも一つのコイルばねを配設することにより、特に多数の接点と、これに対応する広い全体的接点エリアとが得られる。

径方向に、言い換えるとコイルばねの縦中央軸に垂直な方向に弾性変形可能であるとともに、こうして径方向に対応の接点形成圧力を付与するコイルばねは、コイルばねの少なくとも一つのターン、特にすべてのターンの縦中央軸をゼロより大きな所定角度だけコイルばねの縦中央軸に対して傾斜させることによって得られる。

高電流用挿入接続コネクタを嵌合させる特に単純な方法は、少なくとも一つのコイルばねを所定位置で保持する電気絶縁材料製の取付部材をハウジングにおいて相手方挿入接続コネクタを収容する室に配設することにより、また相手方挿入接続コネクタを収容するように取付部材を設計することにより達成される。

必要であれば断面が例えば楕円形であるコイルばねが規定通りに整列された状態でコイルばねを所定位置に取り付けるための確実な動作方法は、取付部材に、自由端部を有するスピゴットを各コイルばねについて設け、スピゴットの各々に、コイルばねをスピゴットがコイルばねのターンに軸方向に嵌合するように配設することにより達成される。

取付部材へのコイルばねの容易な嵌着は、取付部材を二つの部分で形成することにより達成される。

所定箇所へのコイルばねの特に良好な機械的固定は、取付部材に間隙を設け、少なくとも一つのコイルばねを、間隙への嵌入によりハウジングとの電気的および機械的接点を形成するとともに相手方挿入接続コネクタのためのハウジングの中の室へ突出するように配設することによって、達成される。

相手方挿入接続コネクタをハウジングに把持固定し、こうして機械的振動負荷を受けた状態でも、ハウジングに対する相手方挿入接続コネクタの移動を効果的に防止することは、弾性力による撓曲が可能であって相手方挿入接続コネクタの厚さより短い間隔を持つ相互対向の２枚のフラップを取付部材に設けることによって達成される。

ハウジングと相手方挿入接続コネクタとの間に形成される電気接点における特に良好な接点形成圧力は、コイルばねの中央縦軸に垂直な少なくとも一つのコイルばねの径方向直径を、ハウジングとハウジングへ挿入される相手方挿入接続コネクタとの間の距離より長くすることによって得られる。

図面を参照して本発明が以下で詳細に説明される。

本発明による高電流用挿入接続コネクタの例示的実施形態の斜視図である。 図１に示された高電流用挿入接続コネクタの分解図である。 相手方挿入接続コネクタが挿入された時の図１に示された高電流用挿入接続コネクタの断面図である。 相手方挿入接続コネクタが挿入された時の図１に示された高電流用挿入接続コネクタの断面斜視図である。 相手方挿入接続コネクタが挿入された時の図１に示された高電流用挿入接続コネクタの断面図である。 図１に示された高電流用挿入接続コネクタのための取付部材の斜視図である。 図６に示された取付部材の別の斜視図である。 相手方挿入接続コネクタが挿入された時の図６に示された取付部材の別の斜視図である。 図１に示された高電流用挿入接続コネクタのための接点部材の側方からの図である。 図９に示された接点部材の端面図である。

図１乃至５に示された、高電流を伝導するための本発明による高電流用挿入接続コネクタの好適な実施形態は、ブレード形状の相手方挿入接続用コネクタ１２（図２乃至５）を収容する室を形成するとともに、相手方挿入接続用コネクタ１２の挿入のための開口部１４を挿入端部に有する導電材料製のハウジング１０を包含する。挿入端部と反対のケーブル端部１６において、ハウジング１２は、電流ケーブル（不図示）への電気的および機械的接続のために設計されている。相手方挿入接続用コネクタ１２も、電流ケーブル（不図示）への電気的および機械的接続のために設計されている。

ハウジング１０において、相手方挿入接続コネクタ１２のためのハウジング１０内の室では、導電材料製コイルばねの形状の４本の接点部材１８が、ハウジング１０とハウジング１０へ挿入される相手方挿入接続コネクタ１２との間でコイルばね１８が電気接点を形成するように配設および設計されている。コイルばね１８の例示的実施形態が、図９および１０を参照して以下に説明される。明瞭で単純化された描写のため、図１乃至８ではコイルばね１８が概略的にのみ示されている。

コイルばね１８が所定の点およびハウジング１０に対する所定の位置でハウジング１０内に配設および固定されるように、取付部材２０が設けられる。予め嵌着されたコイルばね１８を支承した状態で、取付部材がハウジング１０の開口部１４へ挿入されてハウジング１０に係止される。取付部材２０は、相手方挿入接続コネクタ１２を収容する室を包囲する。言い換えると、特に図５から分かるように、取付部材２０は、相手方挿入接続コネクタ１２が取付部材２０へ挿入されるようにハウジング１０内に配設および設計される。

取付部材２０は二つの部分から成り、第１取付部分２２と第２取付部分２４とから組み立てられる。第１取付部分２２は、第１取付部分２２と一体的に形成されるとともに各々が自由端部２８を有するスピゴット２６を有する。これらのスピゴット２６はコイルばね１８を保持するのに使用され、取付部材２０の間隙３０に配設される。嵌着のため、コイルばね１８は自由端部２８からスピゴット２６へ挿入され、次に第１取付部分２２と第２取付部分２４とが嵌合される。取付部分２２，２４およびコイルばね１８を包含するこの事前組立ユニットが次に、ハウジング１０の開口部１４へ摺動されてハウジング１０に係止される。これは特に図３および４に見られる状態である。コイルばね１８がそのターンの径方向外側でハウジング１０との電気的および機械的接点を形成することも、これらの図から分かる。さらに、コイルばね１８は、ハウジング１０の中、むしろ相手方挿入接続コネクタ１２が挿入されている取付部材２０の中の室へ突出する。相手方挿入接続コネクタが挿入された時の状態は、特に図５に見られる。この図でやはり明白なのは、相手方挿入接続コネクタ１２が挿入された時に、このコネクタとハウジング１０の内壁との間にコイルばね１８が把持されることである。言い換えると、径方向において、コイルばね１８がばねからの力に反して径方向に弾性圧縮されるのである。こうしてコイルばね１８から生じる復元力により、ハウジング１０と相手方挿入接続コネクタ１２との間でターンが電気接点を形成し、機械的に接触する点で適切な接点形成圧力が確実に生じるのである。これは、コイルばね１８のターンの両外側で起こる。コイルばね１８が有する複数のターンが、一方ではコイルばね１８とハウジング１０との間、他方ではコイルばね１８と相手方挿入接続コネクタ１２との間に、対応する複数の接点を形成する。こうして高電流用挿入接続コネクタにおける電流の流れがコイルばね１８の複数の個別ターンの間で分配され、ゆえにコイルばね１８の個別ターンの各々が、電流全体のごくわずかな割合を伝導するだけでよい。特に図３乃至５から分かるように、コイルばね１８は取付部材２０の間隙３０に嵌着する。言い換えると、コイルばね１８によりハウジング１０と相手方挿入接続コネクタ１２との間に電気的および機械的接点を形成するための接点形成ウィンドウを間隙３０が形成するのである。

図６乃至８から明らかなように、取付部材２０は、ハウジング１０の挿入端部と反対の端部に配設された端部において、取付部分２２，２４の各々と一体的に形成されるとともに自由端部で弾性的な撓曲が可能である２枚のフラップ３２，３４を有する。相互に対向するフラップ３２，３４の間の間隔は、この場合、相手方挿入接続コネクタ１２の厚さよりも短い。相手方挿入接続コネクタ１２がハウジング１０へ、そして取付部材２０へ挿入されると、ブレード形状の相手方挿入接続コネクタ１２が、２枚のフラップ３２，３４の間となる点まで取付要素２０に嵌入する。こうしてフラップ３２，３４が相互に開くように弾性的に曲げられ、その結果としてフラップ３２，３４を復元する力が相手方挿入接続コネクタ１２に作用する。この結果、相手方挿入接続コネクタ１２がハウジング１０の内側、むしろ取付部材２０の内側に対応の態様で固定され、その作用は振動を減衰することである。これは、一方では相手方挿入接続コネクタ１２とコイルばね１８との間、他方ではハウジング１０とコイルばね１８との間の接点が一緒に保持される、つまり効果的に閉じられることと、相手方挿入接続コネクタが挿入された高電流用挿入接続コネクタに激しい機械的振動が作用する時でも、個別の接点が少しも開口しないこととを保証する、効果的な方法である。この開口は実際には、コイルばねの個別の部分、つまり一方では相手方挿入接続コネクタ１２とコイルばね１８との間、そしてハウジング１０とコイルばね１８との間の個別の接点に、特に高い局所的電流による負荷を望ましくない態様でかける可能性がある、ハウジング１０とコイルばね１８と相手方挿入接続コネクタ１２との導電性コーティングに望ましくない摩滅が生じた場合に、結果的に生じるものである。この振動減衰はさらに、コイルばね１８により、というよりむしろ径方向つまり所与のコイルばね１８の中央縦軸に垂直なコイルばねからの復元力により補助される。

例示的で特に好適なコイルばね１８の実施形態が、図９および１０に示されている。コイルばね１８は、ターン３６と中央縦軸３８とを有する。本来、各個別ターン３６も同様に中央縦軸４０を有する。従来のコイルばねでは、中央縦軸３８，４０は相互に一直線である。しかし図のコイルばねでは、図９に示されているように、コイルばね１８の中央縦軸３８に対してターン３６が傾斜しており、こうしてコイルばね１８の中央縦軸３８と所与のターン３６の中央縦軸４０との間に所定角度４２が生じる。別の見方をすると、図１０に示されているように、ターンが傾斜している結果、コイルばね１８の中央縦軸３８に垂直な面では個々のターン３６は楕円形である、つまり円形でなく長主軸４４と短主軸４６とを有している。

コイルばね１８のこの構成により、コイルばね１８が径方向の弾性変形を特に受けやすい好適な径方向が生まれる、つまり塑性変形の生じない大きな撓曲による高い復元力が発生する。これは、短半軸４６によって画定される方向、つまり、コイルばね１８の中央縦軸３８に垂直に整列されるとともに中央縦軸３８，４０の間に画定される平面上に位置する空間内の直線に沿った方向である。特に図３，４，５から分かるように、スピゴット２６は断面が楕円形であり、スピゴット２６のこの楕円形構成の短半軸は、相手方挿入接続コネクタ１２のための挿入方向に対して垂直に整列されている。こうして、図９および１０に示された種類の傾斜ターン３６を有するコイルばね１８が、スピゴット２６への挿入時、ハウジング１０内で正確に同じ配向ですべて配設される、つまりその短半軸４６が相手方挿入接続コネクタ１２の挿入方向に対して垂直である、言い換えると高電流用挿入接続コネクタの縦軸に対して垂直である。このようにして、コイルばね１８、つまりそのターン３６の接点のための接点形成圧力が、ハウジング１０および相手方挿入接続コネクタ１２へ印加される必要がある方向に、コイルばね１８の短半軸４６が正確に整列されるのである。

「高電流」または「高電流強度」という語がここで意味するのは、１００Ａ、２００Ａ、３００Ａ、４００Ａ、または４００Ａ以上の電流強度の電流である。

Claims (12)

1. 電流を伝導するための高電流用挿入接続コネクタであって、機械的および電気的にケーブルへ接続されるように設計され、導電材料製の相手方挿入接続コネクタ（１２）の挿入のための少なくとも一つの開口側部または端部（１４）を有し、前記相手方挿入接続コネクタ（１２）を収容する室を形成する導電材料製のハウジング（１０）と、前記ハウジング（１０）と前記ハウジング（１０）へ挿入される相手方挿入接続コネクタ（１２）との間に接点エリアおよび接点形成圧力が設けられる電気接点を形成するように前記ハウジング（１０）に対して配設されるとともに設計される少なくとも一つの接点部材（１８）とを備え、
   前記接点部材（１８）がコイルばねの形態を有することを特徴とする、高電流用挿入接続コネクタ。
2. 前記相手方挿入接続コネクタ（１２）が、ブレードタイプ挿入接続コネクタ、挿入式ブレード、または接点形成ブレードであることを特徴とする、請求項１に記載の高電流用挿入接続コネクタ。
3. 前記コイルばね（１８）の中央縦軸（３８）が直線と平行に整列されるような態様で前記コイルばね（１８）が配設されることを特徴とする、請求項１または２に記載の高電流用挿入接続コネクタ。
4. ２本、３本、４本、または４本以上のコイルばね（１８）が設けられ、前記２本、３本、４本、または４本以上のコイルばねの前記中央縦軸（３８）が相互に平行に整列されることを特徴とする、請求項３に記載の高電流用挿入接続コネクタ。
5. 前記コイルばね（１８）のターン（３６）の径方向外側で前記ハウジング（１０）および前記相手方挿入接続コネクタ（１２）との電気的および機械的接点を形成するような態様で前記少なくとも一つのコイルばね（１８）が配設されることを特徴とする、請求項１乃至４のいずれかに記載の高電流用挿入接続コネクタ。
6. 前記コイルばね（１８）の少なくとも一つのターン（３６）、特にすべてのターン（３６）の縦中央軸（４０）が、ゼロより大きな所定角度（４２）だけ前記コイルばね（１８）の縦中央軸（３８）に対して傾斜していることを特徴とする、請求項１乃至５のいずれかに記載の高電流用挿入接続コネクタ。
7. 前記少なくとも一つのコイルばね（１８）を所定位置で保持する電気絶縁材料製の取付部材（２０）が、前記ハウジング（１０）において、前記相手方挿入接続コネクタ（１２）を収容する前記室に配設され、前記相手方挿入接続コネクタ（１２）を収容するように前記取付部材（２０）が設計されることを特徴とする、請求項１乃至６のいずれかに記載の高電流用挿入接続コネクタ。
8. 前記取付部材（２０）が、自由端部（２８）を有するスピゴット（２６）を各コイルばね（１８）について有し、前記スピゴット（２６）の各々に、コイルばね（１８）が、前記スピゴット（２６）が前記コイルばねの前記ターン（３６）に軸方向に嵌合するように配設されることを特徴とする、請求項７に記載の高電流用挿入接続コネクタ。
9. 前記取付部材（２０）が二つの部分（２２，２４）で形成されることを特徴とする、請求項７または８に記載の高電流用挿入接続コネクタ。
10. 前記取付部材（２０）が間隙（３０）を有し、少なくとも一つのコイルばね（１８）が、間隙（３０）への嵌入により前記ハウジング（１０）との電気的および機械的接点を形成するとともに、前記相手方挿入接続コネクタ（１２）のための前記ハウジング（１０）の中の室へ突出するように配設されることを特徴とする、請求項７乃至９のいずれかに記載の高電流用挿入接続コネクタ。
11. 弾性力による撓曲が可能であって前記相手方挿入接続コネクタ（１２）の厚さより短い間隔を持つ相互対向の２枚のフラップ（３２，３４）を前記取付部材（２０）が有することを特徴とする、請求項７乃至９のいずれかに記載の高電流用挿入接続コネクタ。
12. 前記少なくとも一つのコイルばね（１８）の中央縦軸（３８）に垂直な前記コイルばね（１８）の径方向直径が、前記ハウジング（１０）と前記ハウジング（１０）へ挿入される相手方挿入接続コネクタ（１２）との間の距離より長いことを特徴とする、請求項１乃至１１のいずれかに記載の高電流用挿入接続コネクタ。

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