JP2013530195A - 二酸化炭素と水素との反応によるギ酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)高価な触媒の多量の損失は、かなりの追加費用をもたらし、該方法の経済的な実施のためには禁止される。
(2)ギ酸/アミン付加物の熱分解に際して、できる限り僅かな触媒しか存在しないことが望ましい。それというのも、該触媒は、CO2圧力及び/又はH2圧力の不在下に逆反応も触媒し、それにより形成されるギ酸の損失を導くからである。
(i)均一系触媒は、極性溶剤中に可溶性でなければならない。
(ii)極性溶剤は、水素化に悪影響を及ぼしてはならない。
(iii)形成されるギ酸と第三級アミンとからの付加物は、極性溶剤から容易に分離できるべきである。
(i)気体状の成分並びに均一系触媒と極性溶剤を蒸発器中で分離し、水素化段階へと返送することと、
(ii)ギ酸と第三級アミンとからの付加物を蒸留塔又は相分離器において分離し、残りの液体流れを水素化段階に返送することと、
(iii)ギ酸と第三級アミンとからの付加物中の第三級アミンを、蒸留塔が載せられた反応槽において、より揮発性の低い、より弱い窒素塩基によって交換し、遊離された第三級アミンを水素化段階に返送することと、
(iv)ギ酸とより弱い窒素塩基とからの付加物を熱分解し、遊離されたより弱い窒素塩基を塩基交換段階へと返送することと、
により行われる。
(i)2つの液相を分離し、均一系触媒と非極性溶剤を含有する相を水素化段階へと返送することと、
(ii)別の相のギ酸と第三級アミンとからの付加物中の第三級アミンを、蒸留塔が載せられた反応槽において、より揮発性の低い、より弱い窒素塩基によって交換し、遊離された第三級アミンを水素化段階に返送することと、
(iii)ギ酸とより弱い窒素塩基とからの付加物を熱分解し、遊離されたより弱い窒素塩基を塩基交換段階へと返送することと、
により行われる。
− 周期表の第8族、第9族又は第10族からの元素を含む触媒と、
− 1分子当たりに少なくとも12個の炭素原子を含む第三級アミンと、
− メタノール、エタノール、プロパノール及びブタノールから選択される1もしくは複数のモノアルコールを含有する極性溶剤と、
の存在下で反応させることで、中間生成物としてギ酸/アミンの付加物を形成させ、それを引き続き熱分解させることによって、ギ酸を製造する方法であって、ギ酸よりも少なくとも5℃だけ沸点が高い第三級アミンが使用され、かつ水素化反応器中での反応に際して、前記極性溶剤と、前記ギ酸/アミンの付加物と、前記第三級アミンと、前記触媒とを含有する反応混合物が形成され、該混合物が反応器から排出される前記方法において、
水素化反応器(I)からの排出物の後処理は、以下の方法工程に従って行われる:
1)水素化反応器からの排出物に水を添加し、その際、2つの液相が得られ、
2)2つの液相を相分離容器中で分離し、相分離容器からの上相を水素化反応器に返送し、そして相分離容器からの下相を抽出装置に更に送り、その際、
3)触媒の残分は、水素化で使用したその第三級アミンで抽出され、触媒で負荷された第三級アミンを水素化反応器に再循環し、そしてギ酸/アミンの付加物で負荷された極性溶剤の触媒を含まない流れを蒸留ユニットに更に送り、その際、
4)分別蒸留を行って、極性溶剤を主に含有する第一のフラクションと、水を主に含有する第二のフラクションと、もう一つのフラクションとが得られ、前記の第一のフラクションは水素化反応器に再循環され、前記の第二のフラクションは水素化反応器からの排出物中に再循環されるか、もしくは廃棄され、前記もう一つのフラクションは、
5)相分離容器中で、第三級アミンを主に含む上相と、ギ酸/アミンの付加物を主に含む下相とに分離され、ここで
6)その相分離容器からの下相は、熱分解ユニットに供給され、そこで第三級アミンを含む流れと、純粋なギ酸とに分けられ、前記第三級アミンを含む流れは、相分離容器中に返送され、その際、その相分離容器からの第三級アミンを含む流れは、抽出装置中に触媒用の選択溶媒として導かれることを特徴とするギ酸の製造方法によって解決される。
P=[液相(B)中の均一系触媒の濃度]/[液相(A)中の均一系触媒の濃度]
が1超であることを表す。均一系触媒の選択は、一般に、所望の均一系触媒の分配係数が、予定された方法条件下で実験的に決定される簡単な試験によって行われる。
NR1R2R3 (Ia)
[式中、基R1ないしR3は、同一又は異なっており、かつ互いに独立して、非分枝鎖状のもしくは分枝鎖状の、非環式のもしくは環式の、脂肪族の、芳香脂肪族の又は芳香族の、それぞれ1〜16個の炭素原子を有する、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する基を表し、その際、個々の炭素原子は、互いに独立して、基−O−及び>N−から選択されるヘテロ原子によって置換されていてもよく、かつ2つの又は全ての3つの基は、少なくともそれぞれ4つの原子を含む鎖を形成して互いに結合されていてもよい]で示されるアミンである。
・ トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリ−n−ウンデシルアミン、トリ−n−ドデシルアミン、トリ−n−トリデシルアミン、トリ−n−テトラデシルアミン、トリ−n−ペンタデシルアミン、トリ−n−ヘキサデシルアミン、トリ(2−エチルヘキシル)アミン
・ ジメチル−デシルアミン、ジメチル−ドデシルアミン、ジメチル−テトラデシルアミン、エチル−ジ(2−プロピル)アミン(沸点1013hPa=127℃)、ジオクチル−メチルアミン、ジヘキシル−メチルアミン
・ トリシクロペンチルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリシクロヘプチルアミン、トリシクロオクチルアミン及び、1もしくは複数のメチル基で、エチル基で、1−プロピル基で、2−プロピル基で、1−ブチル基で、2−ブチル基でもしくは2−メチル−2−プロピル基で置換された前記のものの誘導体
・ ジメチル−シクロヘキシルアミン、メチル−ジシクロヘキシルアミン、ジエチル−シクロヘキシルアミン、エチル−ジシクロヘキシルアミン、ジメチル−シクロペンチルアミン、メチル−ジシクロペンチルアミン
・ トリフェニルアミン、メチル−ジフェニルアミン、エチル−ジフェニルアミン、プロピル−ジフェニルアミン、ブチル−ジフェニルアミン、2−エチル−ヘキシル−ジフェニルアミン、ジメチル−フェニルアミン、ジエチル−フェニルアミン、ジプロピル−フェニルアミン、ジブチル−フェニルアミン、ビス(2−エチル−ヘキシル)フェニルアミン、トリベンジルアミン、メチル−ジベンジルアミン、エチル−ジベンジルアミン及び、1もしくは複数のメチル基で、エチル基で、1−プロピル基で、2−プロピル基で、1−ブチル基で、2−ブチル基でもしくは2−メチル−2−プロピル基で置換された前記のものの誘導体
・ N−C1〜C12−アルキル−ピペリジン、N,N−ジ−C1〜C12−アルキル−ピペラジン、N−C1〜C12−アルキル−ピロリジン、N−C1〜C12−アルキル−イミダゾール及び、1もしくは複数のメチル基で、エチル基で、1−プロピル基で、2−プロピル基で、1−ブチル基で、2−ブチル基でもしくは2−メチル−2−プロピル基で置換された前記のものの誘導体
・ 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン("DBU")、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン("DABCO")、N−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン("Tropan")、N−メチル−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナン("Granatan")、1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン("Chinuclidin")
NR1R2R3・xiHCOOH (IIa)
[式中、基R1ないしR3は、第三級アミン(Ia)に記載される基に相当し、かつxiは、0.4〜5、好ましくは0.7〜1.6である]を有する。その都度の方法工程での生成物相中のアミン−ギ酸の比率のその都度の平均組成は、すなわち係数xiは、例えばフェノールフタレインに対するKOHアルコール溶液での滴定によるギ酸含有率の測定と、ガスクロマトグラフィーによるアミン含有率の測定とによって測定することができる。ギ酸/アミンの付加物の組成、すなわち係数xiは、種々の方法工程の間に変化することがある。ここで、例えば一般に、極性溶剤の除去後に、x2>x1でx2が1〜4であるより高いギ酸含有率を有する付加物が形成し、その際、過剰の遊離のアミンは第二相を形成しうる。
P=[液相(A)中でのギ酸/アミンの付加物(II)の濃度]/[液相(B)中でのギ酸/アミンの付加物(II)の濃度]
が1超であることを表す。好ましくは、該分配係数は、2以上であり、特に好ましくは5以上である。上相は、第三級アミンで富化されている。均一系触媒が使用される場合に、この触媒は、同様に上相中に富化されて存在する。
(水素化及び相分離、反応後の水の添加)
磁気撹拌棒を備えたHastelloy C製の250mLオートクレーブに、不活性条件下で、第三級アミンと、極性溶剤と、均一系触媒とを充填した。引き続き、オートクレーブを閉じ、室温でCO2を圧入した。後に、H2を圧入し、反応器を撹拌(700回転/分)をしつつ加熱した。所望の反応時間の後に、オートクレーブを冷やし、反応混合物を放圧した。特に述べられない限り、水の添加の後に、2相の生成物混合物が得られ、その際、上相は、なおも遊離の第三級アミン及び均一系触媒で富化され、かつ下相は、極性溶剤、水及び形成されたギ酸/アミンの付加物で富化されていた。ギ酸/アミンの付加物中のギ酸の全含有率は、"Mettler Toledo DL50"滴定装置を用いてMeOH中0.1NのKOHでの電位差滴定によって測定した。そこから、ターンオーバー回数(=TOF;TOFの定義については:J.F. Hartwig, Organotransition Metal Chemistry, 第1版, 2010, Universtiy Science Books, Sausalito/California 第545頁を参照のこと)と反応速度を計算した。ルテニウム含量は、原子吸光分析法により測定した。両方の相の組成は、ガスクロマトグラフィー並びにプロトン−NMR分光法によって測定した。個々の試験のパラメータ及び結果を、第1.1表〜第1.5表に示す。
ブレード撹拌機を備えたHastelloy C製の100mLオートクレーブに、不活性条件下で、トリアルキルアミンと、極性溶剤と、触媒とを充填した。引き続き、オートクレーブを閉じ、室温でCO2を圧入した。後に、H2を圧入し、反応器を撹拌(1000回転/分)をしつつ加熱した。反応時間の後に、オートクレーブを冷やし、反応混合物を放圧した。反応後に、反応排出物に水を添加し、そして室温で10分間にわたり撹拌した。2相の生成物混合物が得られ、その際、上相は、なおも遊離の第三級アミン及び均一系触媒で富化され、かつ下相は、極性溶剤及び形成されたギ酸/アミンの付加物で富化される。下相を分離し、不活性条件下で同量の(アミンの量は、下相の量に相当する)新たなトリアルキルアミン(室温で10分撹拌し、引き続き相分離する)を3回加えた。ギ酸/アミンの付加物中のギ酸の全含有率は、"Mettler Toledo DL50"滴定装置を用いてMeOH中0.1NのKOHでの電位差滴定によって測定した。ルテニウム含量は、AASによって測定した。個々の試験のパラメータ及び結果を、第1.7表に示す。
ブレード撹拌機を備えたHastelloy C製の100mLオートクレーブに、不活性条件下で、トリアルキルアミンと、極性溶剤と、触媒とを充填した。引き続き、オートクレーブを閉じ、室温でCO2を圧入した。後に、H2を圧入し、反応器を撹拌(1000回転/分)をしつつ加熱した。反応時間の後に、オートクレーブを冷やし、反応混合物を放圧した。反応後に、反応排出物に水を添加し、そして室温で10分間にわたり撹拌した。2相の生成物混合物が得られ、その際、上相は、なおも遊離の第三級アミン及び均一系触媒で富化され、かつ下相は、極性溶剤及び形成されたギ酸/アミンの付加物で富化される。引き続き相を分離し、下相のギ酸含有率と両方の相のルテニウム含有率を以下に記載される方法により測定した。ルテニウム触媒を含有する上相を、次いで新たなアミンにより37.5gにまで補い、そして前記と同じ溶剤を用いて前記と同じ反応条件下で再びCO2水素化のために使用した。反応が完全に完了し、水が添加された後に、下相を分離し、不活性条件下で同量の(アミンの量は、下相の量に相当する)新たなトリアルキルアミン(室温で10分撹拌し、引き続き相分離する)を触媒抽出のために3回加えた。ギ酸/アミンの付加物中のギ酸の全含有率は、"Mettler Toledo DL50"滴定装置を用いてMeOH中0.1NのKOHでの電位差滴定によって測定した。ルテニウム含量は、AASによって測定した。個々の試験のパラメータ及び結果を、第1.8表〜第1.13表に示す。
アルコール及び水を、生成物相(ギ酸/アミンの付加物を含有する)から、減圧下で回転蒸発器によって留去する。底部には2相の混合物(トリアルキルアミン相とギ酸/アミンの付加物相)が生じ、それらの2相が分離され、下相のギ酸含量は、"Mettler Toledo DL50"滴定装置を用いてMeOH中0.1NのKOHでの電位差滴定によって測定した。アミンとアルコールの含有率は、ガスクロマトグラフィーによって測定する。個々の試験のパラメータ及び結果を、第1.14表に示す。
アルコール及び水を、生成物相(ギ酸/アミンの付加物を含有する)から、減圧下で回転蒸発器によって留去する。底部には、2相の混合物(トリアルキルアミン相とギ酸/アミンの付加物相)が生じ、両方の相は分離される。留出物(大部分のメタノールと水を含む)の組成、上相(遊離のトリアルキルアミンを含む)の組成、下相(ギ酸とアミンの付加物を含む)の組成は、ガスクロマトグラフィーと、"Mettler Toledo DL50"滴定装置を用いたMeOH中0.1NのKOHに対するギ酸の電位差滴定により測定した。ギ酸を、次いで、第一工程からの下相から真空蒸留装置において10cmのVigreuxカラムを介してトリアルキルアミンから熱的に分離する。その際、ギ酸の完全な分離後に、純粋なトリアルキルアミンからなる1相の缶出物が得られ、それは触媒の抽出及び水素化への返送のために使用できる。留出物中には、ギ酸と残留水が存在する。缶出物の組成と留出物の組成は、ガスクロマトグラフィーと、"Mettler Toledo DL50"滴定装置を用いてMeOH中0.1NのKOHでのギ酸の電位差滴定によって測定した。個々の試験のパラメータ及び結果を、第1.15表に示す。
図1は、本発明による方法の好ましい一実施形態のブロック図を示している。
Claims (13)
- 二酸化炭素(1)と水素(2)とを水素化反応器(I)中で、
− 周期表の第8族、第9族又は第10族からの元素を含む触媒と、
− 1分子当たりに少なくとも12個の炭素原子を含む第三級アミンと、
− メタノール、エタノール、プロパノール及びブタノールから選択される1もしくは複数のモノアルコールを含有する極性溶剤と、
の存在下で反応させることで、中間生成物としてギ酸/アミンの付加物を形成させ、それを引き続き熱分解させることによって、ギ酸を製造する方法であって、ギ酸よりも少なくとも5℃だけ高い沸点を有する第三級アミンが使用され、かつ水素化反応器(I)中での反応に際して、前記極性溶剤と、前記ギ酸/アミンの付加物と、前記第三級アミンと、前記触媒とを含有する反応混合物が形成され、該混合物が反応器から排出される前記方法において、
水素化反応器(I)からの排出物(3)の後処理は、以下の方法工程に従って行われる:
1)水素化反応器からの排出物(3)に水を添加し、その際、2つの液相が得られ、
2)2つの液相を相分離容器(II)中で分離し、相分離容器(II)から上相(4)を水素化反応器(I)に返送し、そして相分離容器(II)から下相(5)を抽出装置(III)に更に送り、その際、
3)触媒の残分は、水素化で使用した同じ第三級アミンで抽出され、触媒で負荷された第三級アミン(6)を水素化反応器(I)に再循環し、そしてギ酸/アミンの付加物で負荷された極性溶剤の、触媒を含まない流れ(7)を蒸留ユニット(IV)に更に送り、その際、
4)分別蒸留を行って、極性溶剤を主に含有する第一のフラクション(8)と、水を主に含有する第二のフラクション(16)と、もう一つのフラクション(9)とが得られ、前記の第一のフラクション(8)は水素化反応器(I)に再循環され、前記の第二のフラクションは水素化反応器(I)からの排出物(3)中に再循環されるか、もしくは廃棄され、前記もう一つのフラクションは、
5)相分離容器(V)中で、第三級アミンを主に含む上相と、ギ酸/アミンの付加物を主に含む下相とに分離され、ここで
6)その相分離容器(V)からの下相は、熱分解ユニット(VI)に供給され、そこで第三級アミンを含む流れ(11)と、純粋なギ酸(12)とに分けられ、前記第三級アミンを含む流れ(11)は、相分離容器(V)中に返送され、その際、その相分離容器(V)からの第三級アミンを含む流れ(13)は、抽出装置(III)中に触媒用の選択溶媒として導かれることを特徴とするギ酸の製造方法。 - 方法工程(6)で、相分離容器(V)からの第三級アミンを含む流れ(13)の一部の流れだけが抽出装置(III)中に触媒用の選択溶媒として導かれ、そして第三級アミンを含む流れ(13)の残りの部分は、水素化反応器(I)中に導かれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 第三級アミンとして、一般式(Ia)
NR1R2R3 (Ia)
[式中、基R1ないしR3は、同一又は異なっており、かつ互いに独立して、非分枝鎖状のもしくは分枝鎖状の、非環式のもしくは環式の、脂肪族の、芳香脂肪族の又は芳香族の、それぞれ1〜6個の炭素原子を有する基を表し、その際、個々の炭素原子は、互いに独立して、基−O−及び>N−から選択されるヘテロ原子によって置換されていてもよく、かつ2つの又は全ての3つの基は、少なくともそれぞれ4つの原子を含む鎖を形成して互いに結合されていてもよい]で示されるアミンが使用されるが、但し、前記第三級アミンは、少なくとも12個の炭素原子を1分子当たりに含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。 - 第三級アミンとして、一般式(Ia)で示され、その式中、基R1ないしR3が、互いに独立して、C1〜C12−アルキル、C5〜C8−シクロアルキル、ベンジル及びフェニルの群から選択されるアミンが使用されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
- 第三級アミンとして、一般式(Ia)で示される飽和アミンが使用されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
- 第三級アミンとしては、一般式(Ia)で示され、その式中、基R1ないしR3が、互いに独立して、C5〜C6−アルキルから選択されるアミンが使用されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
- 極性溶剤として、メタノール及び/又はエタノールが使用されることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
- 方法工程1)において添加される水量は、分離容器(II)からの下相(5)中の含水率が、相分離容器(II)からの下相(5)の全質量に対して、0.1〜50質量%、好ましくは2〜30質量%であるように見積もられることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
- 触媒が、均一系触媒であることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
- 均一系触媒が、周期表の第8族、第9族又は第10族からの元素と、少なくとも1つの非分枝鎖状のもしくは分枝鎖状の、非環式のもしくは環式の、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族基を有する少なくとも1種のホスフィン基とを含む有機金属錯体化合物であって、個々の炭素原子が>P−によって置換されていてよい化合物であることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
- 該反応を、水素化反応器(I)中で20〜200℃の範囲の温度で、かつ0.2〜30MPa(絶対)の範囲の圧力で実施することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
- 水素化反応器(I)中の圧力と相分離容器(II)中の圧力とが、同一又はほぼ同一であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
- 水素化反応器(I)中の温度と相分離容器(II)中の温度とが、同一又はほぼ同一であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
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