JP2013530178A - ナテグリニドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、cis-異性体及びL-鏡像異性体を実質的に含まない、実質的に純粋な式(I)のナテグリニドの製造方法、及び、ケトン溶媒又は水又はそれらの混合物中における、(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンアルキルエステルの加水分解に直接的に由来する、鏡像異性的に純粋なナテグリニド形態Bの調製品に関する。
【選択図】図1

Description

(発明の技術分野)
本発明は、キラル的に純粋な(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニン (ナテグリニド)の製造方法に関する。
(背景)
ナテグリニドは、味の素株式会社及び日本ヘキスト・マリオン・ルセル社によって共同で開発された新しいクラスの抗糖尿病薬である。ナテグリニドは、経口投与後のその血糖降下作用が迅速であり、短時間作用性であるので、食間の低血糖を防止する。ナテグリニドは、食事、運動、及びα-グルコサッカラーゼ(glucosaccharase)阻害剤によって低血糖を適切に制御できない2型糖尿病患者において血糖を降下させることが示されている。
ナテグリニドは、化学的には(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンと呼ばれ、下記式(I)で表される。
Figure 2013530178
ナテグリニドは、US4816486(RE34878)において初めて開示された。
US20060148902A1には、相間移動触媒及びKOHの存在下、水とトルエンとの混合物中でナテグリニドのメチルエステルを加水分解し、その後、希塩酸を添加して濾過し、乾燥させて形態Bを得ることが記載されている。
US7208622には、苛性溶液の存在下、trans-4-イソプロピルシクロヘキサンカルボニルクロライド(すなわちtrans-4-イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸の誘導体)をD-フェニルアラニンと反応させ、その後、水とアセトンとの混合物中で酸性化し、58〜72℃で結晶化させてナテグリニドの形態Hを得る方法が記載されている。
インド出願177/MAS/2003Aには、クロロホルムなどのハロゲンを含む溶媒及び塩基(TEA、トリエチルアミン)の存在下における、D-フェニルアラニンメチルエステルとtrans-4-イソプロピルシクロヘキシルカルボン酸クロライドとの縮合、その後の、イソプロパノールなどのアルコール性溶媒中でのアルカリ金属加水分解を含む、ナテグリニドの製造方法が開示されている。生成するナテグリニドは、cis-異性体及びL-異性体を0.05%未満の量で含む。しかしながら、実施例1及び2に開示された方法に従うと、L-異性体の含量が0.22%を下回らないことが観察された。これは周囲温度での加水分解工程にアルカリ金属の水酸化物を使用することに起因する。さらに、実施例2でイソプロパノールを使用すると、塩酸による酸性化時にナテグリニドのイソプロピルエステルが生成する。さらに、余分なD-フェニルアラニンメチルエステルは、カップリング反応の間に、式(D)
Figure 2013530178
の二量体不純物の形成を引き起こすか、又は、ナテグリニドエステル中に不純物として残存する可能性があり、これらは、加水分解前にHCl洗浄によって除去する必要がある。
インド出願2007/MUM/02380には、塩基の存在下、二相性条件において、D-フェニルアラニンのアルキルエステル又はその酸付加塩をtrans-4-イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸ハライドで処理してナテグリニドのアルキルエステルを生成し、それを加水分解してキラル純度99.9〜100.0%のナテグリニドを生成することを含む方法が開示されている。
US20070043117A1には、メタノールと水との混合物中でナテグリニドのアルキルエステルをアルカリ加水分解した後、鉱酸を2回に分けて添加し、第1の環境においてはナテグリニド塩基とそのアルカリ塩との混合物を分離し、次の工程でキラル的に純粋なナテグリニド塩基を単離する、キラル的に純粋なナテグリニドGの製造方法が開示されている。このように、該方法はキラル的に純粋なナテグリニドを単離するのに2つの工程を要する。さらに、ナテグリニド塩基とそのアルカリ塩との混合物は粘着性であり、それ故に濾過に長い時間がかかる。
ナテグリニドの製造法は、US5463116、US2004014815A、US2003229249A及びWO2008096373にも開示されている。
先行技術の方法のほとんどは、ナテグリニドの加水分解及び結晶化の間にアルカリ金属の水酸化物とアルコール性溶媒の組み合わせを使用する。アルコール性溶媒の使用の主な欠点は、若干のナテグリニドがエステル化してナテグリニドのアルキルエステルに戻ってしまうことである。さらに、先行技術の方法により得られるナテグリニドは、cis-異性体、L-異性体及び/又はN-(4-イソプロピルベンゾイル)-D-フェニルアラニン(ナテグリニドのエチルアナログ及び二量体不純物)で汚染されており、それ故に精製された生成物を得るには、精製を繰り返すことが必要になる。これは、生成物の収率及び純度をさらに低下させる。
それ故に、先行技術の問題点を克服し、簡便で、費用対効率が良く、無害かつ産業的に実行可能なナテグリニドの合成方法の開発が求められている。
(発明の目的)
したがって、本発明の目的は、関連不純物、cis-異性体及びL-鏡像異性体を実質的に含まない(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニン (ナテグリニド)の製造方法を提供することである。
本発明の別の目的は、純粋な形態Bのナテグリニドの、産業的に有利な製造方法を提供することである。
本発明のさらなる別の目的は、公知のいかなる方法よりも、安全で、高収率で、純度が高く、かつ産業的に実行可能な方法を提供することである。
(発明の概要)
本発明の第1の態様によれば、式(I)のナテグリニド又は医薬として許容し得るその塩の製造方法が提供され、該方法は、ケトン、水又はそれらの混合物を含む溶媒の存在下において、式(II)の(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンのアルキルエステルを加水分解することを含む:
Figure 2013530178
(式中、Alk基はC1-C4アルキル基である。)。任意に、該方法は、さらにナテグリニド(I)を医薬として許容し得るその塩に変換することを含む。有利なことに、該ナテグリニドは、例えばcis-異性体及びL-鏡像異性体などの関連不純物を実質的に含まない。
前記Alk基はC1-C4アルキル基である。好適には、Alkはメチル、エチル、直鎖若しくは分枝鎖のプロピル、又は、直鎖若しくは分枝鎖のブチルである。好ましくは、Alkは、メチル又はエチル、最も好ましくはメチルである。本願明細書において、Alkがメチルとして描写されている場合には、同じ方法が、任意のC1-C4アルキル基に適用されることを理解するべきである。
一実施態様において、前記加水分解は0℃〜30℃の範囲の温度で行う。好ましくは、加水分解は0℃〜20℃の範囲の温度で、より好ましくは、5℃〜10℃の範囲の温度で行う。
好ましくは、前記溶媒はケトンと水との混合物であり、ケトン:水の比は5:1〜1:1(v/v)であり、好ましくは、1:1(v/v)である。最も好ましくは、前記溶媒はアセトンと水との混合物である。
一実施態様において、前記溶媒はアセトンと水との1:1(v/v)混合物であり、ナテグリニドの単離工程は、70℃〜90℃の範囲の温度で、真空棚型乾燥機で乾燥することを含み、ナテグリニドは多形形態Bとして単離される。
一実施態様においては、加水分解後に反応塊を酸(好ましくはHCl)で処理して、式(I)のナテグリニドを得る。好適には、該酸は反応塊のpHが2〜3に調整されるまで添加する。これは典型的には、約0℃〜約20℃の範囲の温度で、より好ましくは、約10℃〜約15℃の範囲の温度で、最も好ましくは、約10℃の温度で行う。
一実施態様において、式(II)の化合物は、式(IV)のD-フェニルアラニンメチルエステル
Figure 2013530178
を変換して、式(II)の化合物にすることによって製造される。該変換は、溶媒の存在下、縮合剤を使用して、式(IVa)の塩の形態(典型的には塩酸塩)の、又は、式(IVb)の遊離塩基としての、式(IV)のD-フェニルアラニンメチルエステル
Figure 2013530178
を、式(III)のtrans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸
Figure 2013530178
と縮合させて、式(II)のアミドを形成することを含んでいてもよく、該アミドはC1-C4アルコールを使用してさらに精製されてよい。Alkは、前述のものと同じ意味であり、Xは化合物(IV)と酸付加塩を形成する酸である。
一実施態様において、化合物(IV)はHCl付加塩の形態(すなわち、XがHClである。)である。
一実施態様において、前記式(III)のtrans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸は化合物(IV)に対してモル過剰である。
一実施態様において、前記縮合剤は、下記群から選択される。フェニルシラン、1,1'-カルボニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホホニウム(phophonium)ヘキサフルオロホスファート(BOP)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)、PyBOP(BOPのアナログ)、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,4-ジチオ-L-トレイトール(DTT)、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジジミド(carbodidimide)ハイドロクロライド(EDC HCl)、2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、2-(6-クロロ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルアミニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、テトラメチルフルオロホルムアミジニウン(formamidiniun)ヘキサフルオロホスファート(TFFH)、及びこれらの混合物である。好ましくは、前記縮合剤は、DCCとHOBTとの混合物である。好適には、化合物(IV)1モル当たり、それより少ないモル量のHOBTが前記縮合において使用される。好ましくは、化合物(IV)1モル当たり、およそ0.1〜0.9モルのHOBTが使用され、より好ましくは、およそ0.2〜0.5モルが使用され、最も好ましくは、化合物(IV)1モル当たり、およそ0.3モルのHOBTが使用される。
好適には、該縮合溶媒は、ハロゲン化溶媒、極性溶媒、又はそれらの混合物である。好ましくは、縮合溶媒は、下記群から選択される。クロロホルム、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、スルホラン、ジグリム、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、及びこれらの混合物である。最も好ましくは、縮合溶媒はMDCである。
好適には、前記縮合工程は、約-5〜約30℃の範囲の温度で行う。好ましくは、該縮合工程は、約0℃〜約20℃の範囲の温度で、より好ましくは、約10〜約15℃の範囲の温度で行う。
縮合反応が完了した後、余分な式(III)の酸及びHOBTは、アルカリで、好ましくは、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、又はアンモニア水の水溶液で、反応塊を洗浄することによって除去することができる。好適には、前記アルカリは水酸化ナトリウムの水溶液である。
一実施態様において、前記アルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カエシウム(caecium)、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム及び水酸化カルシウムからなる群から選択され、好ましくは水酸化ナトリウムである。
有利なことに、前記化合物 (II)は、加水分解工程より前にC1-C4アルコール中で精製される。好適には、該アルコールは、メタノール又はエタノールである。好ましくは、該アルコールはメタノールである。前記精製工程は、約30℃〜約50℃の範囲の温度で行うことができる。
一実施態様において、前記化合物(IV)は、式(IVa)の酸付加物として単離され、化合物(II)を形成する前記縮合において塩形態として使用される。あるいは、前記化合物(IV)は、式(IVa)の酸付加塩として製造され、式(IVb)の遊離塩基に変換され、化合物(IVb)が化合物(II)を形成する前記縮合において使用される。
Figure 2013530178
(式中、化合物(IVa)のXは酸であり、Alkは、先に定義したものと同じ意味を有する。)。好ましくは、前記酸XはHClである。前記化合物(IVa)が前記遊離塩基(IVb)に変換される場合、該遊離塩基への変換は、前記酸付加塩をアンモニア水で中和することを含んでよい。
一実施態様において、前記式(II)の化合物は、余分な溶媒を蒸留し、非極性溶媒中で単離することによって、前記反応混合物から単離される。好適には、前記非極性溶媒は、トルエン、n-ヘキサン、n-ヘプタン、1,4-ジオキサン、クロロホルム及びジエチルエーテルからなる群から選択される。好ましくは、該非極性溶媒はn-ヘキサンである。
一実施態様において、前記式(IV)の化合物は、式(V)の化合物、D-フェニルアラニンのエステル化によって製造される。
Figure 2013530178
前記エステル化は、メタノール中で塩化チオニルを用いて行うことができる。好適には、該エステル化は、約0℃〜約30℃、好ましくは、約5〜10℃の範囲の温度で行う。典型的には、該エステル化反応にかかる時間は約12〜約15時間である。
本発明のナテグリニドを製造する方法は、異性体不純物、特に対応するcis-異性体及び対応するL-鏡像異性体を減少させるか、又は実質的に排除する。一実施態様において、本願明細書における用語「実質的に純粋な」は、好ましくは、一方の形態(cis又はtransのいずれか;好ましくはtrans)を約95%〜100%、かつ他方の形態を約5%〜0%、より好ましくは、一方の形態(cis又はtransのいずれか)を約99%〜100%、かつ他方の形態を約1%〜0%、ならびに、最も好ましくは、一方の形態(cis又はtransのいずれか)を約99.8%〜100%、かつ他方の形態を約0.2%〜0%有する物質を意味する。
1つの好ましい実施態様において、本発明の方法によって得られる式(I)のナテグリニドは、N-(cis-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンの含有率が0.5%未満、好ましくは、0.3%未満、より好ましくは、0.2%未満である。
1つの好ましい実施態様において、本発明の方法によって得られる式(I)のナテグリニドは、N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-L-フェニルアラニンの含有率が0.5%未満、好ましくは、0.3%未満、より好ましくは、0.2%未満である。
有利なことに、前記縮合工程は、ラセミ化を誘導しない。
有利なことに、前記式(II)の化合物は、式(D)の二量体不純物を含まない。
Figure 2013530178
一実施態様において、本発明の方法によって得られる式(I)のナテグリニドは、多形形態Bである。好ましくは、該ナテグリニド形態Bは、他の多形を実質的に含まない。有利なことに、純粋なナテグリニドの多形形態Bを製造するのに、さらなる精製も結晶化も必要なく、このことが本発明の別の態様を形成する。ナテグリニドの形態Bの物性はUS20060148902A1に規定されたとおりである。
本発明のさらなる別の態様は、公知のいかなる方法よりも、安全で、高収率で、純度が高く、かつ産業的に実行可能な方法に関する。
前述の方法によって形成されるナテグリニドは、好適な担体と組み合わせて医薬組成物を形成してもよい。そのような組成物は、2型糖尿病患者の血糖を降下させるのに使用することができる。本発明の別の態様によれば、前述の方法のうちの1つによって製造されたナテグリニドを、1種以上の医薬として許容し得る賦形剤とともに含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の態様によれば、前述の方法のうちの1つによって製造された、医薬において使用するためのナテグリニドが提供される。好適には、該ナテグリニドは、2型糖尿病患者の血糖を降下させるのに使用される。
本発明の別の態様によれば、前述の方法のうちの1つによって製造されたナテグリニドは、2型糖尿病患者の血糖を降下させるための医薬の製造において使用される。
本発明の別の態様によれば、前述の方法のうちの1つによって製造された有効量のナテグリニドを、それを必要とする患者に投与することを含む、2型糖尿病患者の血糖を降下させる方法が提供される。
図1は、本発明の方法の一実施態様によって得られるナテグリニド形態Bの特徴的な粉末X線回折を示す。 図2は、本発明の方法の一実施態様によって得られるナテグリニド形態Bの特徴的な示差走査熱分析サーモグラムを示す。
(発明の詳細な説明)
以下、本発明の方法をより詳細に説明する。
1つの好ましい実施態様において、本発明のナテグリニドの製造方法は、下記の反応スキームで示される。
Figure 2013530178
したがって、一実施態様において、本発明は、式(I)の実質的に純粋なナテグリニドの合成方法を提供する。該方法は、メタノール中で式(V)の化合物、D-フェニルアラニンを塩化チオニルを用いてエステル化し、式(IV)のD-フェニルアラニンメチルエステル化合物を、式(IVa)の塩の形態(典型的には塩酸塩)で、又は、式(IVb)の遊離塩基として得る、第1工程(i)を含む。
前記エステル化は、0〜30℃、好ましくは、5〜10℃の温度で、12〜15時間、メタノール中でD-フェニルアラニンを塩化チオニルと反応させることを含んでもよい。0〜30℃という比較的低い温度で塩化チオニルを使用することにより、他のアミノ酸エステル形成法に比べ、式(IV)のエステルの収率が高くなる。それが、D-フェニルアラニンの完全な変換、ならびに、硫酸、塩酸等と比較した収率及び純度の全体的な上昇にさらに寄与し、さらには、反応時間数は、48〜50時間から12時間に短縮される。
反応が終了した後、式(IV)の化合物を、溶媒を蒸発させて塩酸塩(IVa)として単離してもよく、該塩は、次の縮合工程に直接使用するか、又は、trans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸と反応させる前に、例えばアンモニア水などの好適な試薬で該塩を中和することにより、さらに式(IVb)のその遊離塩基に変換することができる。好ましくは、本発明の方法において、式(IV)の化合物は、縮合反応に利用し得る式(IVa)の塩を単離することなく、遊離塩基(IVb)として単離される。
一実施態様において、工程(ii)は、好適な溶媒の存在下、好適な縮合剤を使用して、式(IV)のD-フェニルアラニンメチルエステル化合物を式(III)のtrans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸と縮合させて、式(II)のアミド、(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンメチルエステルを形成することを含む。
先行技術の方法においては、式(IV)のアミンは、式(III)のtrans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸の誘導体(例えば、trans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸塩化物又はtrans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸のN-ヒドロキシスクシンイミドエステルなど)と結合する。これは、N-ヒドロキシスクシンイミドなどの高価な試薬の使用を伴う。
一実施態様において、式(IV)のD-フェニルアラニンメチルエステル化合物は、式(III)を中間変換して酸塩化物又はN-ヒドロキシスクシンイミドエステルにすることなく、式(III)のtrans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸と直接結合される。該カップリングは、好適には、縮合剤及び不活性有機溶媒の存在下で行い、式(II)のナテグリニドのエステルを得る。このように、この工程は、N-ヒドロキシスクシンイミドなどの高価な試薬の使用を回避し、また、合成工程の数を減らす。これが本発明の1つの好ましい実施態様である。
さらに、先行技術の方法は、過剰なモル数のアミンを使用し、これがカップリング反応中に式(D)の二量体不純物の形成を引き起こすか、又は、ナテグリニドのエステル中に混入物として残存する可能性があり、これらは加水分解工程の前に除去する必要がある。
しかし、本発明の方法の1つの好ましい実施態様においては、4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸(III)のモル比が、式(IV)のアミンのそれよりも多く、これにより二量体(D)の形成が回避される。さらに、余分な酸は、アルカリ洗浄又は好適な溶媒中での精製により容易に除去することができる。そしてこれが、本発明の別の好ましい実施態様を形成する。
本発明の工程(ii)における好適な縮合剤は、下記群から選択し得る。フェニルシラン、1,1'-カルボニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホホニウム(phophonium)ヘキサフルオロホスファート(BOP)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)、PyBOP(BOPのアナログ)、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,4-ジチオ-L-トレイトール(DTT)、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジジミド(carbodidimide)ハイドロクロライド(EDC HCl)、2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、2-(6-クロロ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルアミニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、テトラメチルフルオロホルムアミジニウン(formamidiniun)ヘキサフルオロホスファート(TFFH)、及びこれらの混合物である。1つの好ましい実施態様においては、DCCがHOBTと組み合わせて使用され、全体的な結合力を増大させる。
カップリング反応におけるHOBTの使用がラセミ化を防止すること、これに対し、HOBtが存在しない場合には、L-異性体含有率が1.5%まで上昇することが観察された。好ましくは、式(IV)の化合物1モル当たり、0.1〜0.5モル当量、より好ましくは、0.3モル当量のHOBtをカップリング反応に使用する。
本発明の工程(ii)のための好適な不活性有機溶媒は、下記群から選択される。ハロゲン化溶媒(クロロホルム又はジクロロメタン(MDC)など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン、スルホラン、ジグリム、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトンなど)、及びこれらの混合物である。1つの好ましい実施態様においては、ハロゲン化溶媒が使用される。
前記方法は、好適な温度で、好ましくは、式(IV)のアミンが検出できなくなるまで行う。好ましくは、該反応は、-5〜30℃の範囲の温度で、より好ましくは、10〜15℃の範囲の温度で行う。
該反応が完了した後、余分な式(III)の酸及びHOBTは、アルカリで洗浄することによって除去される。
好適には、該アルカリは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム又は水酸化カルシウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液である。該アルカリは、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、又はアンモニア水であってもよい。好ましくは、該アルカリは、水酸化ナトリウムの水溶液である。
式(II)のナテグリニドのメチルエステルは、例えば、余分な溶媒を蒸留して非極性溶媒中で単離することによって、反応混合物から容易に単離される。
好適には、該非極性溶媒は、トルエン、n-ヘキサン、n-ヘプタン、1,4-ジオキサン、クロロホルム又はジエチルエーテルから選択される。好ましくは、該非極性溶媒はn-ヘキサンである。
カップリング反応が式(IVa)のD-フェニルアラニンメチルエステル化合物の塩を単離することなく行われた場合、式(II)のナテグリニドのメチルエステル中に同量のL-異性体を維持し得ることが観察された。このL-異性体含有量は、式(IVa)のD-フェニルアラニンメチルエステル化合物の塩の単離によって行われるカップリング反応と比べて、より高い。このことは、式(IV)のD-フェニルアラニンメチルエステル化合物の純度が、カップリング工程におけるL-異性体含有率の追加的な上昇に影響しないことを示している。言い換えれば、カップリング工程は、ラセミ化を誘導しない。
あるいは、本発明の方法において、前記カップリング反応は、式(IV)のD-フェニルアラニンメチルエステル化合物の塩を単離することなく行うことができる。
一実施態様において、前記方法は、工程(iii)、すなわち、C1-C4アルコール、好ましくは、メタノール中で、さらに式(II)の(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンメチルエステルを精製することを含む。
本発明の工程(iii)において、そのように形成された式(II)のナテグリニドのメチルエステルは、前記加水分解工程に移る前に、前記不純物及びL-異性体を所望のレベルまで減らすように好適な溶媒中でさらに精製される。したがって、式(II)のナテグリニドのエステルは、C1-C4のアルコール性溶媒中で精製される。好ましくは、該精製は、メタノール中で最適に行われる。有利なことに、精製にメタノールを使用すると、全ての関連不純物が0.1%未満まで低減される。
一実施態様において、前記方法は、工程(iv)、すなわち、式(II)の(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンメチルエステルを、好適な極性非プロトン性溶媒又は水又はそれらの混合物中で加水分解して、関連不純物、特にcis及びL-鏡像異性体を実質的に含まない、式(I)のナテグリニドを得ることをさらに含む。
L-異性体の形成が、エステル化工程(i)又は加水分解工程(iv)で起こることが観察された。L-異性体の量は、式(IV)の化合物を単離すること、又は、式(II)のナテグリニドのエステルを精製することによって低減させ得る。しかし、驚くべきことに、工程(iv)におけるL-異性体の形成は、溶媒及び温度特異的であり、適切な溶媒混合物を使用して、所望のレベルまで低減し得ることが見い出された。
したがって、本発明の工程(iv)において、式(II)の(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンメチルエステルの加水分解は、アルカリ金属水酸化物を使用して、極性非プロトン性溶媒又は水又はそれらの混合物の存在下において行われる。
好適には、前記アルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カエシウム(caecium)、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム又は水酸化カルシウムから選択され、好ましくは、水酸化ナトリウムである。
好ましくは、前記極性非プロトン性溶媒は、ケトン、THF、DMF、DMSO、アセトニトリル又は酢酸エチルから選択され、最も好ましくはケトンである。
ケトン溶媒が、より好ましくは、アセトンが、単体でも水との組み合わせでも、L-異性体形成を制御することが観察された。したがって、前記好ましい実施態様において、アセトンは、全体的な溶解力を増大させるために、水と組み合わせて使用する。前記アセトン及び水の比は、5:1〜1:1であるが、好ましくは、1:1の比を使用する。
好ましくは、加水分解反応は、0〜40℃の範囲の温度で、より好ましくは、10〜15℃の範囲の温度で行う。次に前記反応塊は、およそ10℃でHClを用いてpH2〜3に酸性化され、式(I)のナテグリニドを得る。濾過及びその後の80℃での乾燥により単離されたナテグリニドは、cis-異性体及びL-鏡像異性体を実質的に含まない。
一実施態様において、本願明細書における用語「実質的に含まない」は、純度(HPLCにより測定)が99.5%より高く、好ましくは、約99.7%より高く、より好ましくは、約99.8%より高いナテグリニドを意味する。
前記析出固体は、水分含有率が0.5%未満になるまで、真空下、80℃でさらに乾燥され、高収率かつ高純度でナテグリニドが提供される。
加水分解中の反応塊の溶媒組成及び温度の双方が、所望の多形形態を得る上で重要な役割を果たし、生成するナテグリニドの非ラセミ化においても有用である。
前記好ましい実施態様において、本発明の方法によって得られる式(I)のナテグリニドは、N-(cis-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンの含有率が0.5%未満、好ましくは、0.3%未満、より好ましくは、0.2%未満である。
さらなる別の好ましい実施態様において、本発明の方法によって得られる式(I)のナテグリニドは、N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-L-フェニルアラニンの含有率が0.5%未満、好ましくは、0.3%未満、より好ましくは、0.2%未満である。
本発明の方法によって得られる式(I)のナテグリニドは、他の多形を実質的に含まない純粋な形態Bである。純粋なナテグリニドの多形形態Bを製造するのに、さらなる精製や結晶化は必要ない。このことが、本発明の別の実施態様を形成する。
このようにして単離されたナテグリニドは、L-異性体含有率が0.1%未満であり、かつナテグリニドの形態Bに対応する生理化学的特性を有する、医薬品グレードのものである。
本願明細書の全体にわたって(実施例内を含む):
・効率は、百分率として表される実際的な収率/理論収率に等しい。
・キラル純度は、HPLCにより測定される。
・L-異性体のパーセントは、HPLCにより測定され、面積パーセントとして表される。
本発明の範囲がどのようにも限定されないという理解のもとに、本発明は、以下の実施例によってより詳細に説明される。
(実施例1:D-フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩(化合物IVa)の製造)
メタノールの冷却溶液(1000ml)に、窒素雰囲気下、5℃±3℃で塩化チオニル(100ml、1.361mol)を加えた。5℃±3℃でD-フェニルアラニン(100g、0.602mol)を添加し、さらに30分間撹拌した。温度を25℃まで上げ、反応塊をさらに12時間攪拌し、減圧下、50℃で濃縮し、残渣を形成した。該残渣をトルエン(500ml)中で攪拌した。該固体を濾過によって単離し、トルエンで洗浄して(2 x 500ml)、真空下、50〜55℃で乾燥し、所望の生成物を得た。
収量=130.0g
効率=100%
キラル純度=100%
(実施例2:D-フェニルアラニンメチルエステル塩基の製造)
D-フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩(130g、0.6mol)を、25℃±3℃のジクロロメタン(350ml)中で攪拌した。次いで、該反応塊を10℃まで冷却し、30分以内で10℃±3℃のアンモニア水(200ml)を用いて塩基性化した。該反応塊をさらに攪拌し、有機相を分離した。水層をMDC(300ml)で抽出した。合わせた有機相を、水(300ml)、次いで飽和塩化ナトリウム溶液(300ml)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下、35℃で濃縮して生成物を得た。
収量=108.0g
効率=100%
(実施例3:HOBTを使用しないナテグリニドのメチルエステルの製造)
窒素雰囲気下、25℃のジクロロメタン(590ml)中にD-フェニルアラニンメチルエステル(108g、0.6mol)を溶解した。該反応塊を0℃±3℃まで冷却した。trans-4-イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸(103g、0.605mol)を一度に添加し、15分間攪拌して透明な溶液を得た。温度を5℃未満に維持しつつ、ジクロロメタン(310ml)中のN,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド(150g、0.727mol)溶液を反応塊に滴加した。反応塊の温度を15℃まで上げ、3時間攪拌した。該反応塊をHyfloで濾過し、ジクロロメタン(310ml)で洗浄した。該透明な濾液を10%NaOH溶液(2 x 300ml)で洗浄し、次いで中性のpHになるまで水で洗浄した。MDC層を硫酸ナトリウムで乾燥し、常圧下で濃縮した。該残渣に、攪拌しながらn-ヘキサン(1500ml)を加えた。該反応塊を25℃±3℃で1時間攪拌し、固体を濾過によって単離して、ヘキサン(310ml)で洗浄し、吸引乾燥後、さらに50℃で乾燥して生成物を得た。
収量=175.0g
効率=88.54%
キラル純度=98.5%
L-異性体=1.5%
(実施例4:HOBTを使用するナテグリニドのメチルエステルの製造)
D-フェニルアラニンメチルエステル(108g、0.6mol)を、窒素雰囲気下、25℃のジクロロメタン(590ml)中に溶解した。1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(40g、0.296mol)を25℃で一度に加え、15分間攪拌して、透明な溶液を得た。該反応塊を0℃±3℃まで冷却した。trans-4-イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸(103g、0.605mol)を一度に加え、15分間攪拌して透明な溶液を得た。温度を5℃未満に維持しつつ、ジクロロメタン(310ml)中のN,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド(150g、0.727mol)溶液を反応塊に滴加した。反応塊の温度を15℃まで上げ、3時間攪拌した。該反応塊をHyfloで濾過し、ジクロロメタン(310ml)で洗浄した。該透明な濾液を10%NaOH溶液(2 x 300ml)で洗浄し、次いで中性のpHになるまで水で洗浄した。MDC層を硫酸ナトリウムで乾燥し、常圧下で濃縮した。該残渣に、攪拌しながらn-ヘキサン(1500ml)を加えた。該反応塊を25℃±3℃で1時間攪拌し、固体を濾過によって単離して、ヘキサン(310ml)で洗浄し、吸引乾燥後、50℃で乾燥した。
収量=185.0g
効率=93.6%
L-異性体=0.06%
キラル純度=99.94%
(実施例5:ナテグリニドのメチルエステルの精製)
ナテグリニドのエステル(185g)を、室温で2時間、メタノール(590ml)を用いて攪拌した。該反応塊を10℃まで冷却し、30分間攪拌した。固体を濾過によって単離し、冷却したメタノール(310ml)で洗浄し、1時間吸引乾燥し、次いで50℃で乾燥した。
収量=152.0g
%収率=82.16%
キラル純度=100%
(実施例6:D-フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩を単離しないナテグリニドのメチルエステルの製造)
メタノールの冷却溶液(500ml)に、窒素雰囲気下、5℃±3℃で、塩化チオニル(50ml、0.681mol)を加えた。5℃±3℃で、D-フェニルアラニン(50g、0.301mol)を添加し、さらに30分間攪拌した。温度を25℃まで上げた。該反応塊をさらに12時間攪拌し、減圧下、50℃で濃縮し、残渣を得た。アンモニア水で塩基性化し、ジクロロメタンで抽出し(250ml X 2)、硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮し、D-フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩を得た。
クロマトグラフィー純度=95.4%
L-異性体=0.33%
この原料は、実施例4に開示された方法、及びその後の実施例5に従うメタノール中での精製を経て、ナテグリニドのメチルエステルに変換される。
収量=66g
クロマトグラフィー純度=99.64%
L-異性体=0.05%
効率=72.0%
(実施例7:O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)を使用するナテグリニドのメチルエステルの製造)
窒素雰囲気下、25℃のジクロロメタン(100ml)中で、D-フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩(10.0g、0.046mol)、trans-4-イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸(8.3g、0.049mol)、及びTBTU(16.4g、0.051mol)を攪拌した。該反応塊を0℃±3℃まで冷却した。温度を5℃未満に維持しつつ、N,N'-ジイソプロピルエチルアミン(25.0ml、0.14mol)を滴加した。反応塊の温度を15℃まで上げ、3時間攪拌した。該反応混合物を水(2 x 100ml)で洗浄した。MDC層を硫酸ナトリウムで乾燥し、常圧で濃縮した。該残渣にメタノール(50.0ml)を添加し、25℃±3℃で1.0時間攪拌した。該固体を濾過によって単離し、メタノール(50ml)で洗浄し、50℃で乾燥してナテグリニドのメチルエステルを得た。
収量=13.25g
効率=86.0%
キラル純度=100.0%
(実施例8:メタノール中でのナテグリニドの製造)
メタノール溶液(50.0ml)に、室温で、ナテグリニドのエステル(10g、0.032mol)を添加した。2.5NのNaOH溶液(15ml)を30.0分以内で反応塊に滴加した。該反応塊の温度を25〜30℃に維持し、12時間攪拌した。該反応塊を減圧下で蒸留し、得られた残渣をpH2〜3に酸性化して、ナテグリニドの沈澱を得た。該反応塊をさらに1時間攪拌した。該固体を濾過によって単離し、中性のpHになるまで脱イオン水で洗浄し、吸引乾燥後、80℃で乾燥した。
収量=9.0g
効率=93.75%
L-異性体=1.56%
(実施例9:メタノール-水におけるナテグリニドの製造)
メタノール(400.0ml)及び水(400.0ml)の溶液に、室温で、ナテグリニドのエステル(10g、0.032mol)を添加した。10℃で、2.5NのNaOH溶液(30ml)を30.0分以内で反応塊に滴加した。反応塊の温度を25〜30℃まで上げ、10時間攪拌した。該反応塊を濾過して溶解していない粒子を除去した。該濾液を10℃まで冷却し、pH2〜3に酸性化して、ナテグリニドの沈澱を得た。該反応塊をさらに1時間攪拌した。該固体を濾過によって単離し、中性のpHになるまで水で洗浄し、吸引乾燥後、80℃で乾燥した。
収量=6.5g
効率=67.7%
L-異性体=0.37%
様々な反応条件で、様々な体積のメタノール:水を使用して、同様の実験を行った。その結果が、以下の表1にまとめられている。
Figure 2013530178
(実施例10:水中でのナテグリニドの製造)
10℃まで冷却された室温の、水(200.0ml)及びナテグリニドのエステル(10.0g、0.03mol)の溶液に、2.5NのNaOH溶液(30ml)を30.0分以内で反応塊に滴加した。該反応塊の温度を45℃まで上げ、さらに5〜6時間攪拌した。該反応塊をHyfloで濾過し、Hyfloベッドを水(50.0ml)で洗浄した。該透明な濾液を、さらにジクロロメタンで洗浄し(2 x 100.0ml)、10℃まで冷却した後、2NのHCl溶液でpH2〜3に酸性化した。該反応塊を10℃で1時間、さらに攪拌した。該固体を濾過によって単離し、中性のpHになるまで脱イオン水で洗浄し、吸引乾燥後、80℃で乾燥した。
収量=8.9g
効率=92.7%
L-異性体=0.28%
(実施例11:アセトン中でのナテグリニドの製造)
室温の、アセトン(200.0ml)及びナテグリニドのエステル(5.0g、0.0151mol)の溶液に、2.5NのNaOH溶液(18ml)を、10℃で30.0分以内に反応塊に滴加した。該反応塊の温度を25〜30℃まで上げ、さらに2〜3時間攪拌した。該反応塊をHyfloで濾過し、Hyfloベッドを水(50.0ml)で洗浄した。該透明な濾液を、400.0mlの水で希釈し、10℃まで冷却した後、2NのHCl溶液でpH2〜3に酸性化した。該反応塊を10℃で1時間、さらに攪拌した。該固体を濾過によって単離し、中性のpHになるまで脱イオン水で洗浄し、吸引乾燥後、80℃で乾燥した。
収量=4.5g
効率=93.75%
L-異性体=0.44%
同様の実験を、様々な温度条件、及び反応時間を使用して行った。その結果が、以下の表2にまとめられている。
Figure 2013530178
(実施例12:アセトン-水におけるナテグリニド形態Bの製造)
アセトン(3.0リットル)及び脱イオン水(3.0リットル)の溶液に、室温で、ナテグリニドのメチルエステル(152g、0.46mol)を添加した。該反応塊を10℃まで冷却した。1NのNaOH溶液(548ml)を30分以内で該反応塊に滴加した。該反応塊を10〜15℃で15〜16時間さらに攪拌した。該反応塊をHyfloで濾過し、脱イオン水(3.0リットル)で洗浄した。該透明な濾液を10℃まで冷却し、2NのHCl溶液(600ml)でpH2〜3に酸性化し、さらに10℃で1時間攪拌した。該固体を濾過によって単離し、中性のpHになるまで脱イオン水で洗浄し、80℃で乾燥してナテグリニド形態Bを得た。
収量=136.0g
効率=93.2%
L-異性体=0.07%
キラル純度=99.93%
該形態BのXRPDパターンを図1に示す。XRPD特性評価のパラメータは以下のとおりである。
前記XRPD特性評価はUltimaIVモデルXRPD装置上で行った。
1.ソース:Cu Kα
2.走査軸:θ/2θ
3.電圧:40KV
4.電流:30mA
5.測定法:連続
6.カウント単位:CPS
7.発散スリット:2/3°
8.受光スリット:0.3mm
9.検出器:シンチレーションカウンター
10.波長:1.5405A°
11.ゴニオメータースピード:2°2θ/分
12.走査範囲:3°〜40°2θ
13.サンプリング幅:0.02°2θ
ピーク位置が±0.2°2θ変動し得ることは理解されるであろう。
前記形態BのDSCサーモグラムを図2に示す。DSC特性評価のパラメータは以下のとおりである。
開始温度:-50.00℃
最終温度:300℃
昇温速度:-20℃/分
同様の実験を、様々な温度条件、及び反応時間を使用して行った。その結果が、以下の表3にまとめられている。
Figure 2013530178
(参考例13:IPA中でのナテグリニドの製造)
室温の、イソプロピルアルコール(100.0ml)及びナテグリニドのメチルエステル(10.0g、0.0302mol)の溶液に1NのNaOH溶液(50ml)を該反応塊に滴加し、6.0時間攪拌した。該反応の完了は、TLCでモニターした。該反応塊を濾過し、次いで10.0mlの水で希釈し、10℃まで冷却して、2NのHCl溶液でpH2〜3に酸性化した。該反応塊を10℃で1時間、さらに攪拌した。該固体を濾過によって単離し、中性のpHになるまで脱イオン水で洗浄し、吸引乾燥後、80℃で乾燥した。
収量=8.3g
効率=86.45%
L-異性体=0.22%
(参考例14:IPA中でのナテグリニドの製造)
ナテグリニドのメチルエステル(10.0g、0.0302mol)を、1NのNaOH溶液(50ml)中で、15〜20分間室温において攪拌した。イソプロピルアルコール(100.0ml)を添加し、該反応塊を周囲温度で6.0時間さらに攪拌した。該反応塊を水(100ml)で希釈し、HCl溶液でpH2まで酸性化した。該反応塊を10℃まで冷却した。該固体を濾過によって単離し、真空下、90℃で乾燥した。
収量=8.2g
効率=87%
L-異性体=0.24%
(実施例15:エタノール性HClを使用するD-フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩の製造)
エタノール性HClの20%溶液(75ml)にD-フェニルアラニン(15g、0.090mol)を加えた。該反応塊を25〜30℃で48〜50時間さらに攪拌し(該反応は完了せず、10〜12%の未反応のD-フェニルアラニンを示す。)、減圧下、50℃で濃縮して残渣を形成した。該残渣をトルエン(100ml)中で攪拌した。該固体を濾過によって単離し、トルエンで洗浄し(2 X 25ml)、真空下、50〜55℃で乾燥し、所望の生成物を得た。
収量=18g
効率=86.28%
(実施例16:濃硫酸を使用するD-フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩の製造)
メタノールの溶液(150ml)に、D-フェニルアラニン(15g、0.090mol)及び濃硫酸(10ml)を加えた。該反応塊を48〜50℃で48〜50時間さらに攪拌し(該反応は完了せず、10〜12%の未反応のD-フェニルアラニンを示す。)、減圧下、50℃で濃縮して残渣を形成した。該残渣をトルエン(100ml)中で攪拌した。該固体を濾過によって単離し、トルエンで洗浄し(2 X 25ml)、真空下、50〜55℃で乾燥し、所望の生成物を得た。
収量=20g
効率=95.87%
本発明が、添付の特許請求の範囲の範囲内で改変され得ることが理解されるであろう。

Claims (24)

  1. 式(I)のナテグリニド又は医薬として許容し得るその塩の製造方法であって、ケトン、水又はそれらの混合物を含む溶媒の存在下において、式(II)の(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンアルキルエステルを加水分解すること:
    Figure 2013530178
    (式中、Alk基はC1-C4アルキル基である。)、及び、任意にナテグリニド(I)をその塩に変換することを含む、前記製造方法。
  2. Alkがメチルである、請求項1記載の方法。
  3. 前記加水分解を、0℃〜30℃の範囲の温度で行う、請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記溶媒がケトンと水との混合物であり、かつ該ケトン:水の比が、5:1〜1:1(v/v)、好ましくは、1:1(v/v)である、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記溶媒が、アセトン及び水を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記溶媒がアセトンと水との1:1(v/v)混合物であり、ナテグリニドの単離工程が、70℃〜90℃の範囲の温度で、真空棚型乾燥機で乾燥することを含み、かつナテグリニドが多形形態Bとして単離される、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記化合物(II)の製造を、溶媒、アルカリ金属水酸化物及び縮合剤の存在下、式(IV)のD-フェニルアラニンアルキルエステル又はその酸付加塩を、式(III)のtrans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸と縮合させて、式(II)の(-)-N-(trans-4-イソプロピルシクロヘキシル-1-カルボニル)-D-フェニルアラニンアルキルエステルを形成することによって行う、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法:
    Figure 2013530178
    (式中、Alk基は、先行する請求項のいずれか1項に記載されたものと同じ意味を有する。)。
  8. 前記化合物(IV)がHCl付加塩の形態である、請求項8記載の方法。
  9. 前記式(III)のtrans-4-イソプロピル-シクロヘキシルカルボン酸が、前記化合物(IV)に対してモル過剰である、請求項7又は8記載の方法。
  10. 前記縮合剤が、下記の群から選択される、請求項7、8又は9記載の方法:
    フェニルシラン、1,1'-カルボニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホホニウム(phophonium)ヘキサフルオロホスファート(BOP)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)、PyBOP(BOPのアナログ)、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,4-ジチオ-L-トレイトール(DTT)、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジジミド(carbodidimide)ハイドロクロライド(EDC HCl)、2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、2-(6-クロロ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルアミニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、テトラメチルフルオロホルムアミジニウン(formamidiniun)ヘキサフルオロホスファート(TFFH)、及びこれらの混合物。
  11. 前記縮合剤が、DCCとHOBTとの混合物である、請求項10記載の方法。
  12. 化合物(IV)1モル当たり、HOBT 0.3モルが前記縮合に使用される、請求項11記載の方法。
  13. 前記縮合溶媒が、下記の群から選択される、請求項7〜12のいずれか1項記載の方法:
    クロロホルム、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、スルホラン、ジグリム、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、及びこれらの混合物。
  14. 前記縮合溶媒がMDCである、請求項13記載の方法。
  15. 前記縮合工程を、-5〜30℃の範囲の温度で行う、請求項7〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 前記アルカリ金属水酸化物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カエシウム(caecium)、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム及び水酸化カルシウムからなる群から選択され、好ましくは水酸化ナトリウムである、請求項7〜15のいずれか1項記載の方法。
  17. およそ10℃で、加水分解後の前記反応塊を、pHが2〜3に調整されるまでHClで処理して、式(I)のナテグリニドを得る、請求項1〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 前記化合物(II)を、前記加水分解工程に先立って、C1-C4アルコール中で精製する、請求項7〜17のいずれか1項記載の方法。
  19. 前記化合物(IV)又はその塩を、メタノール中で式(V)の化合物、D-フェニルアラニン
    Figure 2013530178
    を塩化チオニルを用いてエステル化し、該化合物(IV)又はその塩を得ることによって製造する、請求項7〜18のいずれか1項記載の方法。
  20. エステル化を、0℃〜30℃の範囲の温度で行う、請求項19記載の方法。
  21. 化合物(IV)を、式(IVa)の酸付加塩として単離し、かつ化合物(IVa)を前記縮合において使用して化合物(II)を形成するか、又は、化合物(IV)を、式(IVa)の酸付加塩として製造し、化合物(IVa)を式(IVb)の遊離塩基に変換し、かつ化合物(IVb)を前記縮合において使用して化合物(II)を形成することによって、化合物(IV)を式(II)の化合物に変換する、請求項19又は20記載の方法:
    Figure 2013530178
    (式中、化合物(IVa)におけるXは酸であり、かつAlkは、請求項1で定義したものと同じ意味を有する。)。
  22. 請求項1〜21のいずれか1項記載の方法によって製造される、ナテグリニド。
  23. 実施例を参照して本願明細書に実質的に記載されている、ナテグリニド又は医薬として許容し得るその塩。
  24. 実施例を参照して本願明細書に実質的に記載されている、ナテグリニドの製造方法。
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