JP2013528556A - 硫酸アンモニウム組成物の製造方法 - Google Patents

硫酸アンモニウム組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、 次の工程:(a)(i)有機第3級アミンを含む廃硫酸を(ii)9.5以上のpHを得るのに十分な量のアンモニアと反応させ;(b)工程(a)で得られる反応混合物から有機第3級アミンを分離し、ここで分離中に反応混合物のpHを10より高いpHに維持し;そして(c)場合によっては、硫酸アンモニウムを含む水溶液から水及び/又は他の揮発性成分の含量を減少させる;工程を含む、組成物の全重量を基準として1重量%又は1重量%未満の全有機炭素(TOC)含量を有する硫酸アンモニウム組成物を製造する方法を示す。
【選択図】図1

Description

本発明は、1重量%未満の全有機炭素(TOC)含量を有する硫酸アンモニウムの製造方法に関する。
有機第3級アミンを含む廃硫酸は、多くの化学プラントにおいて得られ、種々の化学反応からの廃棄物である。
有機第3級アミンは経済的な価値を有さず、結果として廃硫酸から第3級アミンを回収することが望ましい。更に、廃硫酸は、肥料としてよく使用される硫酸アンモニウムに転化させることができる。しかしながら、良好な無機肥料のためには、有機化合物の全量(TOC)が可能な限り低いことが必要である。
DE−3545196−A1においては、アンモニアを用いて廃硫酸から第3級脂肪族アミンを回収する方法が開示されている。しかしながら、DE−3545196−A1に開示されている方法によって回収される第3級アミンの収率は過度に低く、結果として、プロセスから得られる硫酸アンモニウム中に残留する有機化合物の全量は過度に高い。而して、従来技術において開示されている方法は、乾燥硫酸アンモニウム中の有機化合物の量を、許容できるレベル、即ちプロセスによって得られる乾燥硫酸アンモニウムを基準として好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満の有機化合物の全量(TOC)に減少させるために更なる精製工程が必要である。TOCは、試料を酸化して生成するCOの量を測定して求められる。TOCは標準法DIN−EN−1484−H3にしたがって求めることができる。更に、許容できる肥料のためには、硫酸アンモニウム組成物中の有機第3級アミンの量を可能な限り低く維持することが特に重要である。更に、DE−3545196−A1において開示されている方法では、廃硫酸から経済的に価値のある第3級アミンは十分な量では回収されない。
DE−3545196−A1
したがって、従来技術において存在する問題点を解決することが本発明の目的であり、特に、廃硫酸から回収される第3級アミンの収率を大きく増加させることが目的であった。更に、プロセスから得られる硫酸アンモニウム中の有機化合物の全量を大きく減少させて第3級アミンを回収することが目的であった。
驚くべきことに、従来技術における第3級アミンを含む廃硫酸から硫酸アンモニウムを製造する方法に関連する問題点は、アンモニアと廃硫酸との反応を用い、第3級アミンの分離プロセス中にpHを制御する硫酸アンモニウムの製造方法によって解決することができることが見出された。
したがって、本発明は、次の工程:
(a)(i)有機第3級アミンを含む廃硫酸を
(ii)9.5以上のpHを得るのに十分な量のアンモニアと反応させ;
(b)工程(a)で得られる反応混合物から有機第3級アミンを分離し、ここで分離中に反応混合物のpHを10より高いpHに維持し;そして
(c)場合によっては、硫酸アンモニウムを含む水溶液から水及び/又は他の揮発性成分の含量を減少させる;
工程を含む硫酸アンモニウム組成物の製造方法を提供する。
本発明方法によって得られる硫酸アンモニウム組成物は、好ましくは、組成物の全重量を基準として1重量%又は1重量%未満、好ましくは0.8重量%未満、特に0.5重量%未満の全有機炭素含量(TOC)を有する。
好ましい態様によれば、上記で言及した全炭素含量の量とは、本発明方法によって得られる乾燥硫酸アンモニウムを基準とする。
更に、好ましくは、本発明方法によって得られる硫酸アンモニウム組成物は、少なくとも99.0重量%、より好ましくは少なくとも99.2重量%、更により好ましくは99.5重量%の硫酸アンモニウム(この量は本発明方法によって得られる乾燥組成物を基準とするものである)を含む。
本発明方法によって得られる組成物の全炭素含量は、標準法DIN−EN−1484−H3にしたがって当業者に公知の通常の分析法によって求めることができる。
廃硫酸は、原則として、本発明方法によって廃硫酸から回収する有機アミンとして適している全ての第3級アミンを含む可能性がある。第3級アミンは、硫酸と対応する硫酸水素塩(以下においては有機硫酸水素アンモニウムとも呼ぶ)を形成する。好ましい第3級アミンは、特に、窒素原子あたり20以下の炭素原子、特に12以下の炭素原子を含むものである。本発明方法によって廃硫酸から回収することができるアミンの例は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルプロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、エチルジイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリシクロヘキシルアミン、エチルジシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ベンジルジメチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、コリジン、又はメチルエチルピリジンのような置換ピリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルピペラジン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−ノン−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデス−7−エン、1,4−ジアザビシクロオクタン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、テトラメチルブチレンジアミン、1,2−ジモルホリルエタン、ペンタメチルジエチルトリアミン、ペンタエチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルジアミノメタン、テトラプロピルジアミノメタン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ヘキサメチルトリプロピレンテトラミン、ジイソブチレントリアミン、及びトリイソプロピレントリアミンからなる群から選択される。
トリエチルアミンが特に好ましい。
アンモニアは、安価で容易に入手できる化学基礎製品であり、その低い分子量のために非常に有益な質量バランスを有する。
アンモニアは気体又は液体形態で用いることができる。本発明によれば、用いるアンモニアの分圧は0.1〜300barの間であってよく、用いる装置の圧縮強度によってのみ制限される。アンモニアは、ニートか又は他の気体との混合物として用いることができる。
アンモニアは、他の溶媒中の溶液として、好ましくは水溶液として用いることができる。水溶液は商業的に得ることができ、或いは気体又は液体のアンモニアを水中に導入することによる反応から直接製造することができる。溶液の熱は除去するか、或いは加熱された溶液を次の反応工程に移すことによって保持することができる。アンモニアの蒸発を回避するために、昇圧、例えば1barより高く、好ましくは1.5〜10barの圧力において運転することが好ましい。本発明方法の工程(a)においては、気体又は溶解形態のアンモニアを、有機第3級アミンを含む廃硫酸との反応にかける。
9.5以上のpHを得るのに十分な量のアンモニアを廃硫酸と混合する。本発明方法の好ましい態様によれば、工程(a)におけるpHは好ましくは9.8〜12の範囲であり、即ち、9.8〜12、より好ましくは10から又は10より高く11.5まで、特に10.1〜11.5の範囲のpHを得るのに十分な量のアンモニアを廃硫酸に加える。
廃硫酸とアンモニアとの反応中においては、まず遊離硫酸が中和され、次に有機硫酸水素アンモニウムが対応するアミンに転化する。この反応は、例えば撹拌機内においてバッチ式で、或いは撹拌手段を有するか又は有しないポンプ反応器内で連続的に行うことができる。後者の場合においては静的ミキサーも適しており、これには温度平衡装置を取り付けることができる。
本発明方法の好ましい態様においては、工程(a)における反応は栓流反応器内で行う。栓流反応器は、昇圧及び昇温下で反応を行うことができるので好ましい。
本発明方法の工程(a)による反応は、好ましくは昇圧、好ましくは2〜12bar、より好ましくは7〜10barの範囲の圧力において行う。
工程(a)における反応を行う温度は、好ましくは95〜150℃、より好ましくは100〜140℃、最も好ましくは110〜130℃の範囲である。
反応中又は反応後に溶解限界を超えることによって硫酸アンモニウムが沈殿することを回避するために、反応混合物に水を加えることができる。これは、反応の前に用いる廃硫酸を水で希釈すること、反応中に水を加えること、又は反応の完了後に得られる硫酸アンモニウム溶液を希釈することによって行うことができる。
生成する反応熱は、当業者に公知の通常の冷却装置を用いて除去することができる。しかしながら、好ましい態様によれば、工程(a)の反応の放出された反応熱は、工程(b)において有機第3級アミンの蒸留脱離のために用いる。工程(a)における反応を加圧及び昇温下で行った場合には、膨張した反応混合物を蒸留カラムに直接送ることができる。好ましくは、この方法は、遊離アミンの沸点又は存在する場合にはアミン/水共沸混合物の沸点或いはそれ以上の温度で運転する温度において行う。反応熱が蒸留のために十分でない場合には、更なる加熱が必要な可能性がある。例えば、トリエチルアミンの場合には、好ましい温度は1barにおいて75〜105℃の間である。
更に、本方法の好ましい態様によれば、工程(a)で放出されるエネルギーを、少なくとも部分的に、固体硫酸アンモニウムを生成させるための濃縮プロセスにおいて水を蒸発させるために用いる。即ち、反応熱を用いて、本発明方法によって得られる硫酸アンモニウム水溶液から水及び/又は他の揮発性成分を蒸発させることができる(工程(c)を参照)。
好ましくは、9.5以上の必要なpHを達成するために、過剰のアンモニアを廃硫酸と混合する。
廃硫酸として好適な溶液は、好ましくは0.1〜100重量%のぞれぞれの有機硫酸水素アンモニウムを含む。溶液はまた、遊離硫酸及び水を含んでいてもよい。通常の廃硫酸は、例えば35重量%のトリエチルアンモニウム硫酸水素塩、45重量%の硫酸、16重量%の水、及び少量の有機成分を含む可能性がある。
本発明方法の工程(b)においては、工程(a)で得られる反応混合物から有機第3級アミンを分離し、ここで分離中に、反応混合物のpHを10より高いpHに調節する。好ましくは、pHは、10.1〜12、より好ましくは10.2〜11.5の範囲に調節する。
工程(a)において得られる反応混合物からの解離アミンの分離は、蒸留、抽出及び相分離によって行うことができる。蒸留分離は、低い沸点を有するアミン、及び良好な水溶性を有するアミンのために特に有利である。上記のことは、特に水と共沸混合物を形成するアミンに適用される。蒸留分離は、反応容器から直接か、或いは2段階装置内で行うことができる。
本発明の特に好ましい方法によれば、工程(a)において得られる反応混合物から、有機第3級アミン、好ましくはトリエチルアミンを蒸留カラム内で分離する。好ましい態様によれば、蒸留器ヘッドにおける生成物の熱エネルギーを用いて、アンモニアの供給流又は工程(b)で得られる反応混合物の供給流を加熱することができる。蒸留カラム内での分離中に10より高いpHを維持するために、好ましくはアンモニアを蒸留カラムに加える。好ましくは、蒸留中において、アンモニアを、工程(b)で得られる反応混合物に対して対向流で蒸留カラムに加える。
好ましい態様によれば、蒸留中に、工程(a)において得られる反応混合物を蒸留カラムの上部に連続的に供給し、アンモニアを蒸留カラムの下部又は中間部に連続的に供給する。蒸留カラムにおけるアンモニア供給の位置を用いて、分離プロセス中の分離する反応混合物のpHを制御することができる。アンモニアの量、及びしたがって調節されるpH値は、硫酸アンモニウム水溶液からの第3級アミンの分離に関するカラムの能力に影響を与える。アンモニア供給が蒸留カラムの底部により近いと、カラムの底部における反応混合物のpHがより高くなる。本発明方法の工程(b)において言うpH値は、蒸留カラム内での分離の場合においては、反応混合物の供給とアンモニアの供給との間のカラム内で測定される最小pH値である。
同様に、蒸留カラムにおけるアンモニア供給の位置も、カラムの底部における硫酸アンモニウムを含む水溶液のpH値に影響を与える。好ましい態様においては、アンモニアの供給は、カラムの下部における有機第3級アミンを実質的に含まない水溶液が5〜7の範囲のpHを有するように、蒸留カラムの所定位置に配する。
過剰のアンモニアを本発明によるプロセスに再導入することができる。これは、例えばアンモニアを含む排気を用いる廃硫酸で洗浄することによって意図的に行うことができる。
好ましい態様によれば、有機第3級アミン、好ましくはトリエチルアミンが、少なくとも99.0%、より好ましくは99.5%の収率で回収される。
本発明方法によって得られる硫酸アンモニウム溶液は、速やかに回収することができ、容易に投与することができる価値のある窒素肥料を示す。使用前に更なる処理は必要ない。溶液の硫酸アンモニウム含量は、水中の硫酸アンモニウムの溶解度限界を考慮して、用いる廃硫酸の含水量、反応前、反応中、又は反応後の水の添加、及び/又は水の蒸留除去によって所望のように設定することができる。本方法の工程(c)においては、得られる硫酸アンモニウム組成物の水及び/又は他の揮発性成分の含量を、好ましくは水の蒸留又は噴霧乾燥によって減少させることができる。また、蒸留又は噴霧乾燥のような公知の方法によって完全な水の除去を行って、それによって硫酸アンモニウムを肥料として用いることができる固体として製造することもできる。
好ましい態様によれば、本発明方法は回収された第3級アミンの脱水工程を更に含み、場合によってはこの後に脱水したアミンの更なる蒸留を行うことができる。
本発明の更なる態様は、本発明方法によって得られる硫酸アンモニウム組成物である。
硫酸アンモニウム組成物は、好ましくは、固体組成物、即ち水を含まない組成物を基準として1重量%以下の全有機炭素含量(TOC)を有する。好ましくは、TOCは、0.8重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満である。
組成物中の硫酸アンモニウムの含量は、好ましくは、組成物の重量基準で少なくとも99.0%、より好ましくは少なくとも99.5%である。本発明方法によって得られる硫酸アンモニウムの特性は優れている。
乾燥した、即ち水を含まない硫酸アンモニウム中の有機第3級アミンの量は、好ましくは、硫酸アンモニウム組成物を基準とする遊離第3級アミンとして計算して、0.5重量%未満、より好ましくは0.3重量%未満である。
図1を用いて本発明方法の好ましい態様を示す。それ自体公知の図の手段、例えば安定化装置の付加は示さない。
図1は、トリエチルアミンを含む廃硫酸から硫酸アンモニウムを製造するための方法を示す。 図1は、本発明方法の概要図を示す。
アンモニア供給管(2)を通して気体状アンモニアを第1の栓流反応器(4)に加え、水貯留槽(1)からの水で希釈する。アンモニア水溶液を第2の栓流反応器(5)に送り、ここで廃硫酸貯留槽(3)からの廃硫酸と接触させる。管状反応器(6)内で廃硫酸とアンモニア水溶液を反応させ、次に蒸留カラム(8)に送る。蒸留カラム(8)は、カラム内での分離プロセス中のpH値を調節するために用いることができる異なるアンモニア供給管(9)を有する。カラム(8)の底部において硫酸アンモニウム溶液が得られ、これは流れ(10)によってカラム(8)から放出することができる。トリエチルアミン−水共沸混合物が留出し、これを相分離器(11)に送り、ここで共沸混合物を、水相(12)及びトリエチルアミンを含む有機相(13)に分離する。有機相は供給管(14)を通して脱水カラム(15)に供給する。脱水カラム(15)において留去した水及びトリエチルアミンの共沸混合物を、供給管(16)を通して分離器(11)に送る。脱水カラム(15)の底部において得られるトリエチルアミンは、流れ(17)を通して蒸留カラム(19)に送る。蒸留カラム(19)においては、精製されたトリエチルアミンを、流れ(20)を通して留去する。蒸留カラム(19)の底部から、高沸点の有機残渣を、流れ(18)を通して分離することができる。アンモニアを含む気体を、ライン(21)及び(23)を通して、流れ(22)並びに水供給管(24)及び廃硫酸貯留槽(3)からの供給管を有するカラムに送る。実質的にアンモニアを含まない排気を、ライン(25)を通してカラムから放出することができる。
流れ(22)を通して放出されるアンモニアを含む洗浄液は、プロセスに再導入することができる。
蒸留カラム内でのトリエチルアミンの分離:
755gの水と混合した195gのアンモニアを、148gの水、400gのHSO、及び334gのトリエチルアンモニウム硫酸水素塩(171gのトリエチルアミンに相当)から構成される900gの廃硫酸、並びに更に700gの水と反応させた。
反応混合物は10のpH値を示した。次に、反応混合物を蒸留カラムの上部に供給し、一方、反応混合物のpHを10より高く維持するために蒸留カラムの下部においてアンモニアを対向流でカラムに供給した。カラム内の混合物のpH値は、アンモニア供給をカラムの下部に配置することによって調節することができる。
異なるpH値に調節し、回収されたトリエチルアミンの量を測定した。回収されたトリエチルアミンの重量%は、廃硫酸中に存在するトリエチルアミンの全重量を基準とするものである。
Figure 2013528556
実施例1及び比較例5に関して、固体硫酸アンモニウムを基準とする遊離トリエチルアミンの量を計算した。
実施例1に関しては2190mg/kg、比較例5に関しては5,7522mg/kgの遊離トリエチルアミン(乾燥硫酸アンモニウムを基準とする)が計算された。これは、本発明方法によって大きく減少した量の有機第3級アミンを有する硫酸アンモニウムが製造されたことを示す。本発明の硫酸アンモニウム組成物は、肥料として用いる前に更に精製する必要はなかった。
1 水貯留槽
2 アンモニア供給流
3 廃硫酸貯留槽
4 第1の栓流反応器
5 第2の栓流反応器
6 管状反応器
7 反応混合物に関する供給流
8 蒸留カラム
9 アンモニア供給流
10 硫酸アンモニウム溶液に関する流れ
11 分離器
12 水相
13 有機相
14 有機相に関する供給流
15 脱水カラム
16 水及び第3級アミンの共沸混合物に関する供給流
17 第3級アミンに関する流れ
18 高沸点物質に関する流れ
19 蒸留カラム
20 精製第3級アミンに関する流れ
21 アンモニア含有気体
22 洗浄液の流れ
23 アンモニア供給流
24 水供給流
25 排気

Claims (11)

  1. 次の工程:
    (a)(i)有機第3級アミンを含む廃硫酸を
    (ii)9.5以上のpHを得るのに十分な量のアンモニアと反応させ;
    (b)工程(a)で得られる反応混合物から有機第3級アミンを分離し、ここで分離中に反応混合物のpHを10より高いpHに維持し;そして
    (c)場合によっては、硫酸アンモニウムを含む水溶液から水及び/又は他の揮発性成分の含量を減少させる;
    工程を含む硫酸アンモニウム組成物の製造方法。
  2. 蒸留カラム内で有機第3級アミンを工程(a)で得られる反応混合物から分離する、請求項1に記載の方法。
  3. 蒸留中に蒸留カラムにアンモニアを加える、請求項2に記載の方法。
  4. 蒸留中に、アンモニアを蒸留カラムに、工程(a)で得られる反応混合物に対して対向流で加える、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 蒸留中に、工程(a)で得られる反応混合物を蒸留カラムの上部に連続的に供給し、アンモニアを蒸留カラムの下部又は中間部に連続的に供給する、請求項4に記載の方法。
  6. アンモニアの供給を、有機第3級アミンを実質的に含まず硫酸アンモニウムを含む、当該カラムの下部中の水溶液が、5〜7の範囲のpHを有するように、蒸留カラムの所定位置に配する、請求項5に記載の方法。
  7. 有機第3級アミンがトリエチルアミンである、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 有機第3級アミンを実質的に含まず、硫酸アンモニウムを含む水溶液を、5〜7の範囲のpHに調節する、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 工程(c)において、水の含量及び/又は揮発性成分の含量を蒸留又は噴霧乾燥によって減少させる、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の方法によって得られる硫酸アンモニウム組成物。
  11. 請求項10に記載の硫酸アンモニウムの、肥料としての使用。
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