JP2013528575A - 廃硫酸から有機第3級アミンを回収する方法 - Google Patents

廃硫酸から有機第3級アミンを回収する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、以下の工程:(a)(i)有機第3級アミンを含む廃硫酸を(ii)9.5以上のpHを得るのに十分な量のアンモニアと反応させる工程;及び(b)工程(a)において得られる反応混合物から有機第3級アミンを分離し、分離中に反応混合物のpHを9.5以上のpHに調節する工程;を含む、廃硫酸から有機第3級アミンを回収する方法を記載する。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃硫酸から有機第3級アミンを回収する方法、及び硫酸アンモニウムを製造するためのかかる方法の使用に関する。
有機第3級アミンを含む廃硫酸が多くの化学プラントにおいて得られ、これは種々の化学反応からの廃棄物である。
有機第3級アミンは経済的な価値を有しており、その結果として廃硫酸から第3級アミンを回収することが望ましい。更に、廃硫酸は、肥料として通常的に用いられる硫酸アンモニウムに転化させることができる。しかしながら、有機化合物の全量(TOC)を可能な限り低くすることが良好な無機肥料のための要件である。
廃硫酸はSOの再生において熱的に処理することができることが知られているが、これによって含まれているアミンが失われる。含まれているアミンを失ってSOを製造することは経済的に不利である。
DE−10146689Aにおいては、蒸留分離によってアミンを含む触媒から有機アミンを回収する方法が記載されている。
DE−3522470Aにおいては、苛性ソーダを用いる分離によって、ポリフェニレンエーテル合成においてアミン及び金属成分を回収することが記載されている。
DE−4416571Aにおいては、アルカリ塩基を加え、次に蒸留することによって酸性溶液からアミンを回収することが記載されている。
CN−1883790においては、酸化物起源の無機塩基(NaOH、KOH、Ca(OH)、CaCO)を用いる中和によってアミンを回収することが記載されている。その際には、生成する硫酸塩は処分するか、或いは使用可能な副生成物を得るために大量のエネルギーを用いて処理(蒸発、乾燥)しなければならない。また、酸化物のモル質量のために、塩基は比較的大きな質量割合が必要である。カルシウム塩基の場合には、生成する硫酸カルシウムが反応中に既に沈殿し、そのために相当なコストで懸濁液を希釈するか又は十分にブレンドしなければならない。
DE−3545196A1においては、アンモニアを用いて廃硫酸から第3級脂肪族アミンを回収する方法が開示されている。しかしながら、DE−3545196A1において開示されているプロセスによって回収される第3級アミンの収率は過度に低く、その結果として、プロセスから得られる硫酸アンモニウム中に残留する有機化合物の全量は過度に高い。而して、この従来技術において開示されているプロセスは、乾燥硫酸アンモニウム中の有機化合物の量を許容できるレベル、即ちプロセスによって得られる乾燥硫酸アンモニウムを基準として1未満、より好ましくは0.5重量%未満の有機化合物の全量(TOC)に減少させるために更なる精製工程が必要である。TOCは、試料を酸化して生成するCOの量を測定して求められる。TOCは、標準法DIN−EN−1484−H3にしたがって求めることができる。更に、許容できる肥料のためには、硫酸アンモニウム組成物中の有機第3級アミンの量を可能な限り低く維持することが特に重要である。更に、DE−3545196A1において開示されているプロセスでは、廃硫酸から経済的に価値のある第3級アミンは十分な量では回収されない。
DE−10146689A DE−3522470A DE−4416571A CN−1883790 DE−3545196A1
DIN−EN−1484−H3
したがって、本発明の目的は従来技術において存在する問題点を克服することであり、特に、廃硫酸から回収される第3級アミンの収率を大きく増加させることが目的であった。更に、第3級アミンを回収するプロセスから得られる硫酸アンモニウム中の有機化合物の全量を大きく減少させることが目的であった。
驚くべきことに、アンモニアを用い、分離プロセス中のpHを制御する方法によって、従来技術における廃硫酸から有機第3級アミンを回収する方法に関連する問題点を解決することができることが見出された。
したがって、本発明は、以下の工程:
(a)(i)有機第3級アミンを含む廃硫酸を、
(ii)9.5以上のpHを得るのに十分な量のアンモニアと、
反応させる工程;及び
(b)工程(a)において得られる反応混合物から有機第3級アミンを分離し、分離中に反応混合物のpHを9.5以上のpHに調節する工程;
を含む、廃硫酸から有機第3級アミンを回収する方法を提供する。
一般に、これらのアンモニウム塩からアミンを放出させるためには、対応するアミンよりも高い大きさの塩基性度を有する塩基を用いる必要があるので、上記記載の問題に対する解決法は驚くべきものである。これは、例えばCN−1883790又はDE−C−4416571に記載されている塩基に適用される。
他方において、アンモニアは、トリエチルアミン及び多くの他のアミンのような再生するアミンに匹敵するか又はこれよりも低い塩基性度を有する。
原則として、全ての第3級アミンが、本発明方法によって廃硫酸から回収する有機アミンとして適している。第3級アミンは、硫酸と対応する硫酸水素塩(以下においては有機硫酸水素アンモニウムとも呼ぶ)を形成する。好ましい第3級アミンは、特に、窒素原子あたり20個以下の炭素原子、特に12個以下の炭素原子を含むものである。本発明方法によって廃硫酸から回収することができるアミンの例は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルプロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、エチルジイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリシクロヘキシルアミン、エチルジシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ベンジルジメチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、コリジン、又はメチルエチルピリジンのような置換ピリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルピペラジン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−ノン−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデス−7−エン、1,4−ジアザビシクロオクタン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、テトラメチルブチレンジアミン、1,2−ジモルホリルエタン、ペンタメチルジエチルトリアミン、ペンタエチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルジアミノメタン、テトラプロピルジアミノメタン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ヘキサメチルトリプロピレンテトラミン、ジイソブチレントリアミン、及びトリイソプロピレントリアミンを含む群から選択される。
トリエチルアミンが特に好ましい。
アンモニアは、安価で容易に入手できる化学基礎製品であり、その低い分子量のために非常に有益な質量バランスを有する。
アンモニアは気体又は液体形態で用いることができる。本発明によれば、用いるアンモニアの分圧は0.1〜300barの間であってよく、用いる装置の圧縮強度によってのみ制限される。アンモニアは、ニートか又は他の気体との混合物として用いることができる。
アンモニアは、他の溶媒中の溶液として、好ましくは水溶液として用いることができる。水溶液は商業的に得ることができ、或いは気体又は液体のアンモニアを水中に導入することによる反応から直接製造することができる。溶解熱は除去するか、或いは加熱された溶液を次の反応工程に移すことによって保持することができる。アンモニアの蒸発を回避するために、昇圧、例えば1barより高く、好ましくは1.5〜10barの圧力において運転することが好ましい。本方法の工程(a)においては、本発明の廃硫酸から有機第3級アミンを回収するために、気体又は溶解形態のアンモニアを、有機第3級アミンを含む廃硫酸との反応にかける。
9.5以上のpHを得るのに十分な量のアンモニアを廃硫酸と混合する。本発明方法の好ましい態様によれば、工程(a)におけるpHは好ましくは9.8〜12の範囲であり、即ち、9.8〜12、より好ましくは10から又は10より高く11.5までの範囲のpHを得るのに十分な量のアンモニアを廃硫酸に加える。
廃硫酸とアンモニアとの反応中においては、まず遊離硫酸が中和され、次に有機硫酸水素アンモニウムが対応するアミンに転化する。この反応は、例えば撹拌機内においてバッチ式で、或いは撹拌手段を有するか又は有しないポンプ反応器内で連続的に行うことができる。後者の場合においては静的ミキサーも適しており、これには温度平衡装置を取り付けることができる。
本発明方法の好ましい態様においては、工程(a)における反応は栓流反応器内で行う。栓流反応器は、昇圧及び昇温下で反応を行うことができるので好ましい。
本発明方法の工程(a)による反応は、好ましくは昇圧、好ましくは2〜12bar、より好ましくは7〜10barの範囲の圧力において行う。
工程(a)における反応を行う温度は、好ましくは95〜150℃、より好ましくは100〜140℃、最も好ましくは110〜130℃の範囲である。
反応中又は反応後に溶解限界を超えることによって硫酸アンモニウムが沈殿することを回避するために、反応混合物に水を加えることができる。これは、反応の前に用いる廃硫酸を水で希釈すること、反応中に水を加えること、又は反応の完了後に得られる硫酸アンモニウム溶液を希釈することによって行うことができる。
生成する反応熱は、当業者に公知の通常の冷却装置を用いて除去することができる。しかしながら、好ましい態様によれば、工程(a)の反応の放出された反応熱は、分離工程(b)において有機第3級アミンの蒸留除去のために用いる。工程(a)における反応を加圧及び昇温下で行った場合には、膨張した反応混合物を蒸留カラムに直接送ることができる。好ましくは、この方法は、遊離アミンの沸点又は存在する場合にはアミン/水共沸混合物の沸点或いはそれ以上の温度で運転する温度において行う。反応熱が蒸留のために十分でない場合には、更なる加熱が必要な可能性がある。例えば、トリエチルアミンの場合には、好ましい温度は1barにおいて75〜105℃の間である。
更に、本方法の好ましい態様によれば、工程(a)で放出されるエネルギーを、少なくとも部分的に、固体硫酸アンモニウムを生成させるための濃縮プロセスにおいて水を蒸発させるために用いる。即ち、反応熱を用いて、本発明方法によって得られる硫酸アンモニウム水溶液から水を蒸発させることができる。
好ましくは、9.5以上の必要なpHを達成するために、過剰のアンモニアを廃硫酸と混合する。
廃硫酸として好適な溶液は、好ましくは0.1〜100重量%のそれぞれの有機硫酸水素アンモニウムを含む。溶液はまた、遊離硫酸及び水を含んでいてもよい。通常の廃硫酸は、例えば35重量%のトリエチルアンモニウム硫酸水素塩、45重量%の硫酸、16重量%の水、及び少量の有機成分を含む可能性がある。
本発明方法の工程(b)においては、工程(a)で得られる反応混合物から有機第3級アミンを分離し、ここで分離中に、反応混合物のpHを9.5以上のpHに調節する。好ましくは、pHは、9.8〜12、より好ましくは10又は10より高い値から11.5までの範囲に調節する。
工程(a)において得られる反応混合物から放出されるアミンの分離は、蒸留、抽出及び相分離によって行うことができる。蒸留分離は、低い沸点を有するアミン、及び良好な水溶性を有するアミンのために特に有利である。上記のことは、特に水と共沸混合物を形成するアミンに適用される。蒸留分離は、反応容器から直接か、或いは2段階装置内で行うことができる。
好ましい態様によれば、蒸留カラムの蒸留器ヘッドにおいて得られる生成物の熱エネルギーを用いて、供給流、例えばアンモニア供給流又は反応混合物を含む供給流を加熱することができる。
硫酸アンモニウム溶液中の低い溶解度のアミンは相分離によって得ることができる。また、硫酸アンモニウム溶液を好適な溶媒で抽出することができる。好ましくは、有機第3級アミンは、有機液体、好ましくは液体炭化水素、より好ましくは少なくとも6個の炭素原子を含む脂肪族液体炭化水素、特にオクタンを用いる抽出によって反応混合物から分離する。しかしながら、溶媒のタイプは、用いる物質の安定性、硫酸アンモニウム溶液の溶解度、及び抽出されるアミンからのその後の分離性によってのみ制限される。
放出されたアミンの分離方法は個々か又は組み合わせて適用することができる。
本発明の特に好ましい方法によれば、工程(a)において得られる反応混合物から、有機第3級アミン、好ましくはトリエチルアミンを蒸留カラム内で分離する。蒸留カラム内での分離中に9.5以上のpHを維持するために、好ましくはアンモニアを蒸留カラムに加える。好ましくは、蒸留中において、アンモニアを、工程(a)で得られる反応混合物に対して対向流で蒸留カラムに加える。
好ましい態様によれば、蒸留中に、工程(a)において得られる反応混合物を蒸留カラムの上部部分に連続的に供給し、アンモニアを蒸留カラムの下部部分又は中間部分に連続的に供給する。蒸留カラムへのアンモニア供給の位置を用いて、分離プロセス中の分離する反応混合物のpHを制御することができる。アンモニアの量、及びしたがって調節されるpH値は、硫酸アンモニウム水溶液からの第3級アミンの分離に関するカラムの能力に影響を与える。アンモニア供給が蒸留カラムの底部により近いと、カラムの底部における反応混合物のpHがより高くなる。本発明方法の工程(b)において言うpH値は、蒸留カラム内での分離の場合においては、反応混合物の供給とアンモニアの供給との間のカラム内で測定される最小pH値である。
同様に、蒸留カラムへのアンモニア供給の位置も、カラムの底部における硫酸アンモニウムを含む水溶液のpH値に影響を与える。好ましい態様においては、アンモニアの供給は、カラムの下部部分における有機第3級アミンを実質的に含まない水溶液が5〜7の範囲のpHを有するように、蒸留カラムの所定位置に配する。
過剰のアンモニアを本発明によるプロセスに再導入することができる。これは、例えばアンモニアを含む排気を用いる廃硫酸で洗浄することによって意図的に行うことができる。
好ましい態様によれば、有機第3級アミン、好ましくはトリエチルアミンが、少なくとも99.0%、より好ましくは99.5%の収率で回収される。
本発明の更なる態様によれば、本発明方法を用いて硫酸アンモニウムを製造する。本発明方法によって得られる硫酸アンモニウム溶液は、速やかに回収することができ、容易に投与することができる価値のある窒素肥料を示す。使用前に更なる処理は必要ない。溶液の硫酸アンモニウム含量は、水中の硫酸アンモニウムの溶解度限界を考慮して、用いる廃硫酸の含水量、反応前、反応中、又は反応後の水の添加、及び/又は水の蒸留除去によって所望のように設定することができる。また、蒸留又は噴霧乾燥のような一般的な方法を用いて完全な水の除去を行って、それによって硫酸アンモニウムを肥料として用いることができる固体として製造することもできる。
好ましい態様によれば、本発明方法は回収された第3級アミンの脱水工程を更に含み、場合によってはこの後に脱水したアミンの更なる蒸留を行うことができる。
図1を用いて本発明方法の好ましい態様を示す。それ自体公知の図の手段、例えば安定化装置の付加は示さない。
図1は、トリエチルアミンを含む廃硫酸からトリエチルアミンを回収するための方法を示す。
図1は、本発明方法の概要図を示す。
アンモニア供給管(2)を通して気体状アンモニアを第1の栓流反応器(4)に加え、水貯留槽(1)からの水で希釈する。アンモニア水溶液を第2の栓流反応器(5)に送り、ここで廃硫酸貯留槽(3)からの廃硫酸と接触させる。管状反応器(6)内で廃硫酸とアンモニア水溶液を反応させ、次に蒸留カラム(8)に送る。蒸留カラム(8)は、カラム内での分離プロセス中のpH値を調節するために用いることができる異なるアンモニア供給管(9)を有する。カラム(8)の底部において硫酸アンモニウム溶液が得られ、これは流れ(10)によってカラム(8)から放出することができる。トリエチルアミン−水共沸混合物が留出し、これを相分離器(11)に送り、ここで共沸混合物を、水相(12)及びトリエチルアミンを含む有機相(13)に分離する。有機相は供給管(14)を通して脱水カラム(15)に供給する。脱水カラム(15)において留去した水及びトリエチルアミンの共沸混合物を、供給管(16)を通して分離器(11)に送る。脱水カラム(15)の底部において得られるトリエチルアミンは、流れ(17)を通して蒸留カラム(19)に送る。蒸留カラム(19)においては、精製されたトリエチルアミンを、流れ(20)を通して留去する。蒸留カラム(19)の底部から、高沸点の有機残渣を、流れ(18)を通して分離することができる。アンモニアを含む気体を、ライン(21)及び(23)を通して、流れ(22)並びに水供給管(24)及び廃硫酸貯留槽(3)からの供給管を有するカラムに送る。実質的にアンモニアを含まない排気を、ライン(25)を通してカラムから放出することができる。
流れ(22)を通して放出されるアンモニアを含む洗浄液は、プロセスに再導入することができる。
(a)蒸留カラム内でのトリエチルアミンの分離:
755gの水と混合した195gのアンモニアを、148gの水、400gのHSO、及び334gのトリエチルアンモニウム硫酸水素塩(171gのトリエチルアミンに相当)から構成される900gの廃硫酸、並びに更に700gの水と反応させた。
反応混合物は10のpH値を示した。次に、反応混合物を蒸留カラムの上部部分に供給し、一方、反応混合物のpHを10より高く維持するために蒸留カラムの下部部分においてアンモニアを対向流でカラムに供給した。カラム内の混合物のpH値は、アンモニア供給をカラムの下部部分に配置することによって調節することができる。
異なるpH値に調節し、回収されたトリエチルアミンの量を測定した。回収されたトリエチルアミンの重量%は、廃硫酸中に存在するトリエチルアミンの全重量を基準とするものである。
Figure 2013528575
(b)ジクロロメタンを用いる抽出によるトリエチルアミンの分離:
530gの氷、並びに145gの水、393gのHSO、及び308gのトリエチルアンモニウム硫酸水素塩(158gのトリエチルアミンに相当)から構成される870gの廃硫酸を、683gのアンモニア水溶液(25重量%のアンモニア)に加えた。得られた反応混合物は7.2のpHを示した。次に、混合物を2つの同量の部分(部分1及び部分2)に分割した。
部分2に、54gのアンモニア水溶液(25重量%のアンモニア)を加えて、10.1のpHを得た。部分1及び部分2を、25℃において200gのジクロロメタンでそれぞれ3回抽出した。次に、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、ジクロロメタンで洗浄して750gのジクロロメタン溶液を得た。
抽出されたトリエチルアミンの量をガスクロマトグラフィーによって求めた。
Figure 2013528575
1 水貯留槽
2 アンモニア供給流
3 廃硫酸貯留槽
4 第1の栓流反応器
5 第2の栓流反応器
6 管状反応器
7 反応混合物に関する供給流
8 蒸留カラム
9 アンモニア供給流
10 硫酸アンモニウム溶液に関する流れ
11 分離器
12 水相
13 有機相
14 有機相に関する供給流
15 脱水カラム
16 水及び第3級アミンの共沸混合物に関する供給流
17 第3級アミンに関する流れ
18 高沸点物質に関する流れ
19 蒸留カラム
20 精製第3級アミンに関する流れ
21 アンモニア含有気体
22 洗浄液の流れ
23 アンモニア供給流
24 水供給流
25 排気

Claims (15)

  1. 以下の工程:
    (a)(i)有機第3級アミンを含む廃硫酸を、
    (ii)9.5以上のpHを得るのに十分な量のアンモニアと、
    反応させる工程;及び
    (b)工程(a)において得られる反応混合物から有機第3級アミンを分離し、分離中に反応混合物のpHを9.5以上のpHに調節する工程;
    を含む、廃硫酸から有機第3級アミンを回収する方法。
  2. 蒸留カラム内において、有機第3級アミンを工程(a)において得られる反応混合物から分離する、請求項1に記載の方法。
  3. 蒸留中に蒸留カラムにアンモニアを加える、請求項2に記載の方法。
  4. 蒸留中に、アンモニアを工程(a)において得られる反応混合物に対して対向流で蒸留カラムに加える、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 蒸留中に、工程(a)において得られる反応混合物を蒸留カラムの上部部分に連続的に供給し、アンモニアを蒸留カラムの下部部分又は中間部分に連続的に供給する、請求項4に記載の方法。
  6. 蒸留カラムへのアンモニアの供給を、カラムの下部部分における実質的に有機第3級アミンを含まず硫酸アンモニウムを含む水溶液が5〜7の範囲のpHを有するように配置する、請求項5に記載の方法。
  7. 有機第3級アミンを、有機液体、好ましくは液体炭化水素、より好ましくは少なくとも6個の炭素原子を含む脂肪族液体炭化水素、特にオクタンを用いる抽出によって反応混合物から分離する、請求項1に記載の方法。
  8. 工程(a)及び/又は工程(b)におけるpHが9.8〜12の範囲である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 有機第3級アミンがトリエチルアミンである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 有機第3級アミンを少なくとも99.0%の収率で回収する、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 廃硫酸が有機硫酸水素アンモニウムとして0.1〜100重量%の有機第3級アミンを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 工程(a)において放出される反応の反応熱を、分離工程(b)において有機第3級アミンの蒸留除去のために用いる、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  13. 工程(a)を昇圧下、好ましくは2〜12bar、より好ましくは7〜10barの範囲の圧力下で行う、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 工程(a)における反応を、90〜150℃、好ましくは100〜140℃、より好ましくは110〜130℃の範囲の温度において行う、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 硫酸アンモニウムを製造するための請求項1〜14のいずれかに記載の方法の使用。
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