JP2013526630A - ポリエーテルオールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリエーテルオールの(特に、ポリエーテルオールブロック構造のための)製造方法、該製造方法における新規な触媒の使用方法、本発明に係る方法により製造され得るポリエーテルオールに関する。さらに、本発明は、本発明で製造され得るポリエーテルオールの、ポリウレタンを製造するための使用方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエーテルオールの(特に、ポリエーテルオールブロック構造のための)製造方法、該製造方法における新規な触媒の使用方法、及び本発明に係る方法により製造され得るポリエーテルオールに関する。さらに、本発明は、本発明で製造され得るポリエーテルオールの、ポリウレタンを製造するための使用方法に関する。
本明細書では、用語 “ポリエーテルアルコール”と “ポリエーテルオール”は同義語として使用される。
ポリエーテルアルコールがアルキレンオキシドのアニオン開環重合によって製造することができることは、長い間知られている。
この点に関して更なる詳細は、一例として、Kunststoffhandbuch, Band VII, Polyurethane [Plastics handbook, volume VII, Polyurethanes], Carl−Hanser−Verlag, Munich,第1版 1996年、Dr. R. Vieweg及びDr.A.Hoechtlen編集、第2版 1983年、及び第3版 1993年、Dr. G. Oertel編集、又は、M. Szycher, Szycher’s Handbook of Polyurethanes, CRC Press, New York 1999年、第5章“Polyols”で見つけることができる。
アルキレンオキシドを用いた付加反応は、通常、触媒を使用する。工業的には、この目的のために使用される触媒は、主に塩基性触媒であり、及び特にアルカリ触媒である。
アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物等の塩基性化合物は、ポリエーテルアルコールを製造するための標準的な触媒とみなされる;水酸化カリウム(KOH)が最も広く用いられる。
また、ポリエーテルアルコールの製造は、M.Ionescu, “Chemistry and Technology of Polyols for Polyurethanes”, Rapra Technology,2005年に記載されている。
しばしばポリエーテルアルコールを製造するためのアルキレンオキシド出発材料として使用される化合物は、プロピレンオキシド(PO)および/またはエチレンオキシド(EO)である。
ポリエーテルアルコール(ポリエーテルオール)は、しばしば、ポリウレタン(PUs)を製造するために用いられる出発材料である。ここで使用されるポリエーテルオールの性質は、ポリウレタン生成物の特性に大きな影響を有し、それゆえ、所望のポリウレタンの関数としての、定義された特性を有するポリエーテルオールの製造が非常に重要である。それゆえ、しばしば、POで作られたコアとEOで作られたキャップとを有するポリエーテルオール等の、ブロック構造を有するポリエーテルオールを製造することが必要である。
ポリウレタンの製造等の多くのアプリケーションで、キャップ中に高い割合のEOが望ましい。なぜなら、EOがポリエーテルオールの製造の際に出発材料として用いられる場合、そのポリエーテルオール内で一級OH基を受け渡し、このことがウレタン化の間にポリエーテルオールの反応性を増大させるからである。
前述のように、環状アルキレンオキシドから、例えば、OH基を含む化合物への付加物の形成は、通常触媒を使用する。Ionescuの本は、アルキレンオキシドの開環重合用有機触媒の詳細な議論を与える(M.Ionescu,Chemistry and Technology of Polyols for Polyurethanes, Rapra Technology,2005年)。これらはもっぱらEOのホモポリマー化で許容できる転換をもたらすN求核剤であるが、プロピレンオキシド(PO)及び他の置換モノマーの場合には、低分子量オリゴマー(スターターのOH基1個あたり5PO未満)を生成できるのみである。それゆえ、これらのアミン触媒は、置換されたアルキレンオキシド(プロピレンオキシド又はブチレンオキシド等)のコアとEOで作られたキャップとからなるブロックコポリマーの製造をも可能としない。
また、小さい割合のEOでのポリプロピレンオキシドブロック(PPO)等のこのキャッピング、すなわち、ポリプロピレンオキシドブロックへのポリエチレンオキシドブロックの取付けは、DMC(複合金属シアン化物)等の他の確立されたアルコキシル化触媒を用いることによるどんな明確な方法でも達成することができない。KOHが触媒として使用される場合、これは可能となるが、その後、複雑な後続する後処理が必要となる。
N−複素環式カルベン(NHC)は、何年も前から開環重合反応のための開始剤又は有機触媒として知られている触媒の他の種類である(Doveら、Polymer 47(2006年),4018)。溶液中でエチレンオキシド(EO)の化学量論の開環はまた、最近Raynaudらにより記載されており(JACS、131(2009)、3201)、ここでは、長い反応時間が双性イオン性PEG(ポリエチレングリコール)オリゴマーを生成させる。反応混合物が水でクエンチされる場合、これらはジオールに転化される;代わりになるべきものとして、(ベンジルアルコールでのクエンチに関するベンジルエステル、及びトリメチルシリルアジドでのクエンチに関するアジド等の)求核剤へのPEG鎖の転移によって他の末端官能価を設けることもまた可能である。同じ手順が、同じ著者によって特許出願WO2009/013344中にまた記載されている。そこでは、請求されたモノマーは、工業的に関連したアルキレンオキシドの全てを含み、且つ請求された触媒は全てのよく知られているカルベン構造を含む。しかしながら、具体例はEOが挙げられるのみである。しかしながら、エチレンオキシドの触媒開環重合反応は、Masonらによって3年ほど前に記載されていた(Polym. Prepr., Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem.,2006年、47、99−100)。
WO2009/013344
Kunststoffhandbuch, Band VII, Polyurethane [Plastics handbook, volume VII, Polyurethanes], Carl−Hanser−Verlag, Munich,第1版 1996年、Dr. R. Vieweg及びDr.A.Hoechtlen編集、第2版 1983年、及び第3版 1993年、Dr. G. Oertel編集 M. Szycher, Szycher’s Handbook of Polyurethanes, CRC Press, New York 1999年、第5章"Polyols" M.Ionescu, "Chemistry and Technology of Polyols for Polyurethanes", Rapra Technology,2005年 Doveら、Polymer 47(2006年),4018 JACS、131(2009)、3201 Polym. Prepr., Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem.,2006年、47、99−100
それゆえ、本発明の目的は、ポリエーテルオールの製造方法、特に、EOキャップ(EO capping)の可能性を最大化するブロック構造の製造のために好適であるポリエーテルオールの製造方法を提供することである。
さらに、その製造方法は、副反応の数を最小限に抑え、最大限の操作のしやすさを有し、及びまた処理時間を最小化させるべきである。その製造方法の生成物、すなわち、ポリエーテルオールは、ポリウレタン(PUs)の製造のための優れた適正を有するべきである。
驚くべきことに、上記目的は、触媒として少なくとも1種のN−複素環式カルベンを用いたアルキレンオキシドの触媒開環重合により達成可能であることがわかった。
それゆえ、本発明は、アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも1種の少なくとも一官能性の化合物とアルキレンオキシドとの触媒開環重合によるポリエーテルオールの製造方法であって、少なくとも1種のN−複素環式カルベンが触媒として用いられる製造方法を提供する。
さらに、本発明は、新規なカルベン触媒、及びまた、ポリエーテルオールの製造方法におけるその触媒の使用方法、本発明の製造方法により製造することができるポリエーテルオール、及びポリウレタンを製造するためのその使用方法を提供する。
アルキレンオキシドの触媒開環重合用触媒としてのN−複素環式カルベンの発明におけるその使用は、とりわけ、例えば、EOエンドキャップを有する、高分子量ブロックコポリマーポリエーテルオールの製造を可能にする。こうして製造されたポリエーテルオールは、一級OH基のおかげで高い反応性を有し、それゆえ、例えば、成形された軟質フォームとしての使用のためのポリウレタンを得るためのさらなる反応のために優れた適正を有する。
アルキレンオキシドの触媒開環重合用触媒としてN−複素環式カルベンを用いてポリエーテルオールを製造するための本発明に係る方法は、使用される出発材料がプロピレンオキシド又はブチレンオキシド等の置換されたアルキレンオキシドを含む場合に、特に好適である。本発明に係る製造方法が使用される場合、アリルアルコールのような不飽和副産物の形成等、これらの出発材料で生じる副反応の程度は、KOH触媒作用の際に用いられる方法等の従来の方法と比べて著しく低減する。
本発明の方法の他の利点は、KOHで触媒されたポリエーテルオールの製造の際に必要な中和及びろ過の後処理工程が不要であることである。
さらに、本発明の方法が用いられる場合、必要とされる触媒濃度は従来のKOH触媒法より全体的に低く、反応温度は全体的に低い。これは、本発明に係る触媒の活性が、従来の触媒(KOH触媒又はアミン触媒等)のそれより著しく高いことを意味する。
本発明に係る方法が使用される場合、反応混合物の粘度は一般に従来のKOHで触媒された方法より低くなり、これは反応熱の良好な放熱を可能にする。
最後に、本発明で製造されたポリエーテルオールがさらに処理されてポリウレタンを得る場合、結果として生じるポリウレタンの反応性(硬化時間)は広い範囲内で調整することができる。この理由は、本発明に係るNHC触媒がまた、ポリウレタン製造用触媒として使用可能であるということである;本発明のNHC触媒が本発明の方法の終了時にクエンチされず、したがって、ポリエーテルオール生成物内に留まる場合、ポリオールの反応性をPUの製造方法中で増大させることができる(又は、標準のPU触媒の量を減少させることができる)。“クエンチ”という用語は、ここでは加水分解や酸化等の化学反応による触媒の失活を意味する。
それゆえ、アルキレンオキシドの触媒開環重合用触媒としてN−複素環式カルベンを用いたポリエーテルオールの製造のための本発明に係る方法は、確立された方法に比べて数多くの利点を提供する。
したがって、高活性触媒の新規な種類が、アルキレンオキシドの開環重合のために発見された。本発明の触媒はまた、ラクトン、ラクチド及び/又は環状シロキサン等との共重合のために用いることができる。
アルキレンオキシドとの共重合のために好適なラクトンの例は、β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、メチル−ε−カプロラクトン、β,β−ジメチル−β−プロピオラクトン、β−メチル−β−プロピオラクトン、α−メチル−β−プロピオラクトン、α,α−ビス(クロロメチル)プロピオラクトン、メトキシ−ε−カプロラクトン、エトキシ−ε−カプロラクトン、シクロヘキシル−ε−カプロラクトン、フェニル−ε−カプロラクトン、ベンジル−ε−カプロラクトン、ζ−エナントラクトン、η−カプリロラクトン、α,β,γ−トリメトキシ−δ−バレロラクトン又はβ−ブチロラクトン、及びこれらの混合物等の、4員環以上の環を有する置換された、あるいは非置換のラクトンである。一実施形態では、ε−カプロラクトンを用いている。
触媒の活性が高いのでアルコキシル化を高い程度で達成することが可能であり、これはまた、プロピレンオキシド等の置換されたアルキレンオキシドを用いる場合に特に当てはまる。
一例として、そのポリエーテルオール生成物は、軟質フォームアプリケーション(軟質フォームスラブ、成形された軟質フォーム)のための、硬質フォームアプリケーションのための、エラストマー、被覆剤及び接着剤のための、キャリアオイルの形態で、及びまた、化粧品の化学物質のための界面活性物質及び家庭用化学品のための界面活性物質の形態で、及びまた、建設化学のために、PU系のA成分の構成成分として用いられ得る。
多分散度データからわかるように(例2を参照乞う)、OH基を含有するスターターの存在下での触媒量のNHCを用いたEO及びPOの反応が、狭い質量分布を有するポリアルキレンオキシドをもたらすことを示すことができた。
驚くべきことに、他の有機触媒とは異なり、オリゴマーだけでなく対応するポリエーテルオール(最大12000g/モル等の高い分子量)もまた得るために、NHCsはモノ及びジ置換アルキレンオキシド、特に、プロピレンオキシド及びブチレンオキシドの転化のための均等に触媒作用的且つ化学量論的である反応を提供することができることもまたわかった。
それゆえ、NHC触媒を用いることにより、上述のモノマー、特に、EOキャップしたPPGコアからランダムの、及びまたブロックのコポリマーを得ることもまた初めて可能となる。
本発明に係る触媒を用いることが好ましい。
本発明に係る触媒は、好ましくは、
Figure 2013526630
[式中、XはO及びSを含む群から選択され;R1はアルキル、アリールを含む群から選択され;R2は、もし存在する場合は、アルキル、アリールを含む群から選択され;R3及びR4は、それぞれH、アルキル、アリールを含む群から選択されたものである。]を含む群から選択される。
R1とR3、R3とR4、及びまたR4とR2の間の閉環もまた同様に可能である。
ここで、アルキル基は、それぞれの場合において、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルを含む群から、特に好ましくはメチル、イソプロピル、tert−ブチルを含む群から選択される。
アリール基は、それぞれの場合において、フェニル及びメシチルを含む群から選択されることが好ましい。
基R2が存在しない場合、R1は好ましくは二級若しくは三級のアルキル基又はメシチル基であり、特に好ましくは三級アルキル基である。
R1とR2の両方の基が存在する場合、R1及びR2の2つの基のうち、少なくとも1つがメチル、エチル、n−プロピル又はn−ブチル等の一級アルキル基であることが好ましい。
同様に、R1とR2の両方の基が存在する場合、R1及びR2の2つの基のうち、少なくとも1つがイソプロピル等の二級アルキル基であることが好ましい。
本発明の好ましい一実施形態では、R1及びR2の両方の基が存在し、R1及びR2の両方の基が二級アルキル基である。
本発明の他の好ましい実施形態では、R1及びR2の両方の基が存在し、R1及びR2の2つの基の一方が一級アルキル基であり、2つの基の他方が二級アルキル基である。
本発明の一実施形態では、R1及びR2の両方の基が存在しており、R1及びR2の両方の基が一級アルキル基であることが特に好ましい。
以下の構造:
Figure 2013526630
[式中、R1、R2、R3及びR4の一般的な、及び好ましい定義は上述の通りである。]もまた好ましい。
好ましい一実施形態は、以下の触媒:
Figure 2013526630
[式中、R1、R2、R3及びR4の一般的な、及び好ましい定義は上述の通りである。]を用いることである。それゆえ、R1及びR2の2つの基の少なくとも1つが一級アルキル基であることが好ましく;同様に、R1及びR2の2つの基の少なくとも1つが二級アルキル基であることが好ましい。R1及びR2の両方の基が一級アルキル基であることが特に好ましい。
本発明の他の好ましい実施形態は、以下の触媒:
Figure 2013526630
[式中、R1、R2、R3及びR4の一般的な、及び好ましい定義は上述の通りである。]を用いることである。それゆえ、R1及びR2の2つの基の少なくとも1つは一級アルキル基であり;同様に、R1及びR2の2つの基の少なくとも1つは、好ましくは二級アルキル基である。R1及びR2の両方の基が一級アルキル基であることが特に好ましい。
本発明の他の好ましい実施形態は、以下の触媒:
Figure 2013526630
[式中、R1、R2、R3及びR4の一般的な、及び好ましい定義は上述の通りである。]を用いることである。
それゆえ、R1及びR2の2つの基の少なくとも1つが一級アルキル基であることが好ましく;同様に、R1及びR2の2つの基の少なくとも1つが二級アルキル基であることが好ましい。R1及びR2の両方の基が一級アルキル基であることが特に好ましい。
本発明に係る触媒の通常の使用量は、アルキレンオキシドにスターターを加えた量に対して、0.001〜1.5質量%、好ましくは0.01〜1.0質量%、特に好ましくは0.1〜0.7質量%である。
本発明の種々の触媒の混合物、又は従来の触媒と本発明の触媒の混合物を用いることもまた可能である。
本発明の目的のために、アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも一官能性の化合物がまた、スターターと呼ばれる。
アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも一官能性の化合物を用いることが好ましい。
一実施の形態では、アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも一官能性の化合物は、一官能性化合物の群から、好ましくはモノオール、特に、C1−C18モノオールを含む群から選択される。
好ましい一実施の形態では、アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも一官能性の化合物は、アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも二官能性の化合物の群から選択される。
ここで、特に好ましい一実施形態では、アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも二官能性の化合物は、ポリオール、特に、グリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、スクロース、C1−C18ジオール、ヒマシ油、エポキシ化及び開環脂肪酸、トリメチロールプロパン、糖化合物(グルコース、ソルビトール、マンニトール及びスクロース等)、多官能フェノール、フェノールとホルムアルデヒドのオリゴマー縮合物等のレゾール、フェノールとホルムアルデヒドとジアルカノールアミンのマンニッヒ縮合物、及びメラミンを含む群から、及びまた、列挙した化合物の少なくとも二つの混合物から、選択される。
DMC触媒法とは異なり、アミン又はアミノアルコールをスターター成分として用いることも同様に可能である。
ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、オルトシクロヘキサンジアミン、アミノシクロヘキサンアルキルアミン及び芳香族アミン(トルエンジアミン(TDA)、ジフェニルメタンジアミン(MDA)又は重合体MDA(p−MDA)を含む群から選択される)を含む群からの化合物を使用することが好ましい。TDAの場合には、特に、2,3−及び3,4−異性体(ビシナルTDAとしてもまた知られる)が使用される。
本発明の方法のためのアルキレンオキシドは、好ましくは:
Figure 2013526630
[式中、R1及びR2は、それぞれアルキル、アリール、アルケニルを含む群から選択されたものである。]を含む群から選択されたものである。
ここで、アルキルは、C1−C10−アルキル化合物、好ましくはC1−C2化合物、特に好ましくはC1化合物の群から選択される基を意味する。
アリールは、好ましくはフェニル基を意味する。
アルケニルは、好ましくはC2−C10−アルケニル化合物の群から、好ましくはC3−アルケニル化合物の群から選択される基を意味する。
本発明の好ましい一実施の形態では、アルキレンオキシドは、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシドを含む群から選択されたものである。本発明の特に好ましい実施の形態では、アルキレンオキシドはプロピレンオキシドである。
アルキレンオキシドの付加反応が実施される温度は、好ましくは60〜150℃、特に好ましくは80〜130℃、非常に特に好ましくは90〜120℃であり、その圧力は0.001〜0.9MPa(0.1〜9bar)である。
一旦アルキレンオキシドの付加が終了したら、通常、後反応工程が続く。そこにおいて、その反応はアルキレンオキシドを消費する。これは、通常、揮発性成分を除去するための、好ましくは真空中で実施される、蒸留等による反応生成物の後処理が後に続く;KOH触媒の場合には通例のことである、触媒の中和及び結果として生じた塩のろ過を含む複雑なさらなる後処理を必要としない。蒸留工程の間又は後に、ストリッピングのために不活性ガス又は蒸気を用いることもさらに可能である。ストリッピング工程は、通常、60〜150℃の温度範囲で、且つ0.0015〜0.1013MPa(15〜1013mbar)の圧力範囲で行われる。不活性ガス又は蒸気は、通常、1〜1900kg/m3/hで導入される。ここで、容積は、反応器容積に基づく。
その後、本発明の触媒は、酸化又は加水分解により任意にクエンチされる。
さらに、本発明は、本発明に係る方法により製造され得るポリエーテルオール、及びまたポリウレタンの製造のためのその使用方法を提供する。
さらに、本発明は、上記定義されたように、ポリエーテルオールがEOエンドキャップを備えたものであるポリエーテルオールの製造方法を提供する。
さらに、本発明は、本発明に係る方法により製造され得るポリエーテルポリオールと1種以上の有機ジイソシアネート(又はポリイソシアネート)の反応によるポリウレタンの製造方法を提供する。
そのポリウレタンは、公知の方法により、例えば、反応押出機又はベルト法等を用いて、“ワンショット”法又はプレポリマー法(又はUS6790916B2にあるような多段プレポリマー法)により、好ましくは“ワンショット”法により、バッチ式で、又は連続的に製造することができる。これらの方法で反応する成分:ポリエステルオール、鎖延長剤、イソシアネート、及び任意に助剤及び添加剤(特に、UV安定剤)が互いに連続的に、又は同時に混合され得る。そうすると、反応が直ちに開始する。
ポリウレタンは、一般に、イソシアネート基に対して反応性である少なくとも2個の水素原子を有する化合物との、好ましくは二官能性アルコールとの、特に好ましくは本発明で製造され得るポリエーテルオールとのジイソシアネートの反応により製造される。
使用されるジイソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、トリ−,テトラ−,ペンタ−,ヘキサ−,ヘプタ−及び/又はオクタメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン、1,5−ジイソシアネート、2−エチルブチレン、1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、1,4−及び/又は1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(HXDI)、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、1−メチルシクロヘキサン2,4−及び/又は2,6−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン4,4’−,2,4’−,及び/又は2,2’−ジイソシアネート等の、従来の芳香族、脂肪族及び/又は脂環式のジイソシアネートを含む。
記載したように、イソシアネートに対して反応性である使用される化合物は、好ましくは本発明に係るポリエーテルアルコールを含む。これらと混合される、500〜8000g/モル、好ましくは600〜6000g/モル、特に800〜4000g/モルの分子量を有し、且つ1.8〜2.6、好ましくは1.9〜2.2、特に二の平均官能価を好ましくは有する、ポリエステルアルコール、ポリエーテルアルコール及び/又はポリカーボネートジオール等の周知のポリヒドロキシ化合物を用いることができる。
イソシアネートに対して反応性である化合物の中でもまた、鎖延長剤である。使用可能である鎖延長剤は、周知の、特に、アルキレン基中に2〜10個の炭素原子を有するジアミン及び/又はアルカンジオール、特に、エチレングリコール及び/又は1,4−ブタンジオール、及び/又はヘキサンジオール、及び/又はオキシアルキレン基中に3〜8個の炭素原子を有するジ−及び/又はトリオキシアルキレングリコール、好ましくは対応するオリゴ−ポリオキシプロピレングリコール等の二官能性化合物を含み、ここでは鎖延長剤の混合物を用いることもまた可能である。使用可能な他の鎖延長剤は、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン(1,4−BHMB)、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン(1,4−BHEB)、又は1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン(1,4−HQEE)である。使用される鎖延長剤は、好ましくはエチレングリコール及びヘキサンジオールを含み、特に好ましくはエチレングリコールである。
ジイソシアネートのNCO基と、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、2−(ジメチルアミノエトキシ)エタノール、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の三級アミン、及びまた、特に、チタン酸エステル等の有機金属化合物、鉄(III)アセチルアセトネート等の鉄化合物、スズジアセテート、スズジラウレート又は脂肪族カルボン酸のジアルキルスズ塩(ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート等)等のスズ化合物などの構造成分の水酸基との間の反応を促進させる触媒を使用することが一般的である。触媒の通常使用される量は、ポリヒドロキシ化合物100質量部に対して0.0001〜0.1質量部である。
触媒と一緒に構造成分に添加することができる他の材料は、助剤である。一例として、界面活性物質、難燃剤、核剤、潤滑剤及び離型剤、染料及び顔料、阻害剤、加水分解、光、熱、酸化又は変色に関する安定剤、微生物分解に対抗するための防腐剤、有機及び/又は無機の充填剤、補強剤、及び可塑剤を挙げることができる。
“Plastics Additive Handbook”,第5版,H. Zweifel編集, Hanser Publishers, Munich,2001年、H. Saunders and K. C. Frisch “High Polymers”,第16巻, Polyurethane [Polyurethanes], 第1部及び第2部, Verlag Interscience Publishers 1962年及び1964年、Taschenbuch fuer Kunststoff−Additive [Plastics additives handbook] by R. Gachter and H. Muller (Hanser Verlag Munich 1990)又はDE−A2901774等の技術文献は、上記助剤及び添加剤に関する詳細を与える。
ポリウレタンを製造するための装置は当業者に知られている;Kunststoffhandbuch, Band VII, Polyurethane [Plastics handbook, 第7巻, Polyurethanes], Carl−Hanser−Verlag, Munich, 第1版 1966年、 Dr R. Vieweg and Dr. A. Hoechtlen編集,第2版 1983年、及び第3改訂版 1993年,Dr. G. Oertel編集等を参照。
それゆえ、本発明は、上述のように、本発明に係る方法により製造されたポリエーテルポリオールの、ポリウレタン(以下、PUとも呼ばれる)、特に、軟質PUフォーム、硬質PUフォーム、硬質ポリイソシアヌレート(PIR)フォーム、多孔性若しくは非多孔性のPU材料、又はポリウレタン分散物を製造するための使用方法を提供する。上述のようなポリウレタンは、とりわけ、マットレス、靴底、ガスケット、ホース、床カバー材、プロファイル(profiles)、塗料、接着剤、シーラント、スキー、自動車のシート、競技場の陸上トラック、機器のパネル、種々の成形品、注型注入組成物、箔、繊維、不織布、及び/又は注型床の製造のために用いることができる。
さらに、本発明は、ポリエーテルオールの製造方法における触媒としての、上記定義されたN−複素環式カルベンの使用方法を提供する
いくつかの実施例を、本発明の説明のために以下に示す。その実施例は説明のためだけに使用され、どんな形であれ特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
例1
25.0gのジエチレングリコールと0.42gの1,3−ジメチルイミダゾリウム2−カルボキシレートを初充填として300mlの反応器に用いた。その後、窒素を用いて容器を不活性化した。容器を115℃に加熱し、62.37gのエチレンオキシドを計量投入した。材料を消費させるために反応を3時間持続させた後、その系を完全な真空下で30分真空とし、その後、25に冷却した。78.4gの生成物を得た。
OH価:328.6mgKOH/g
粘度(25℃):62.7mPas
例2
18.42gのジエチレングリコールと1.37gの1,3−ジメチルイミダゾリウム2−カルボキシレートを初充填として300mlの反応器に用いた。その後、窒素を用いて容器を不活性化した。0.76MPa(7.6bar)に設定された圧力リミッターを用い、その容器を115℃に加熱し、201.58gのプロピレンオキシドを計量投入した。付加に必要な時間は8時間10分であった。材料を消費させるために4時間反応を持続させた後、その系を完全な真空下で30分間真空にし、その後、25℃に冷却した。200.14gの生成物を得た。
OH価:106.5mgKOH/g
粘度(25℃):140mPas
GPC多分散度:1.098
例3
18.42gのジエチレングリコール及び1.00gの1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム2−カルボキシレートを初充填として300mlの反応器に用いた。その後、窒素を用いて容器を不活性化した。0.76MPa(7.6bar)に設定された圧力リミッターを用い、その容器を115℃に加熱し、201.58gのプロピレンオキシドを計量投入した。付加に必要な時間は10時間15分であった。材料を消費させるために4時間反応を持続させた後、その系を完全な真空下で30分間真空にし、その後、25℃に冷却した。200.14gの生成物を得た。
OH価:88.1mgKOH/g
粘度(25℃):137mPas
例4:
18.42gのジエチレングリコールと0.85gの1−エチル−3−メチルイミダゾリウム2−カルボキシレートを初充填として300mlの反応器に用いた。その後、窒素を用いて容器を不活性化した。0.76MPa(7.6bar)に設定された圧力リミッターを用い、その容器を115℃に加熱し、201.58gのプロピレンオキシドを計量投入した。付加に必要な時間は8時間20分であった。材料を消費させるために4時間反応を持続させた後、その系を完全な真空下で30分間真空にし、その後、25℃に冷却した。200.14gの生成物を得た。
OH価:89mgKOH/g
粘度(25℃):126mPas
例5:
18.42gのジエチレングリコールと1.3gのジ−tert−ブチルイミダゾリウム2−カルボキシレートを初充填として300mlの反応器に用いた。その後、窒素を用いて容器を不活性化した。0.76MPa(7.6bar)に設定された圧力リミッターを用い、容器を115℃に加熱し、201.58gのプロピレンオキシドを計量投入した。6時間後、圧力は0.76MPa(7.6bar)を超え、付加が停止した場合であっても再び低下しなかった。その後、反応が終了した。その系を完全な真空下で30分間真空にし、その後、25℃に冷却した。91.14gの生成物を得た。
OH価:233mgKOH/g
粘度(25℃):51mPas
例6:
25.0gのジエチレングリコールと0.42gの1,3−ジメチルイミダゾリウム2−カルボキシレートを初充填として300mlの反応器に用いた。その後、窒素を用いて容器を不活性化した。容器を115℃に加熱し、62.27gのエチレンオキシドを計量投入した。材料を消費させるために反応を2時間持続させた後、その系を完全な真空下で30分間真空にし、その後、25℃に冷却した。83.1gの生成物を得た。
OH価:318mgKOH/g
粘度(25℃):62.7mPas
例7:
135.00gのジエチレングリコールで出発し、108mgKOH/gの水酸基価を有する、1,3−ジメチルイミダゾリウム2−カルボキシレートで触媒したポリプロピレングリコールを300mlの容器を充填した。0.77gの1,3−ジイミダゾリウム2−カルボキシレートを添加し、その後、反応器を100℃に加熱した。真空乾燥後、12.5gのエチレンオキシドを計量投入した。材料を消費するために3時間反応を持続させた後、その系を完全な真空下で30分間真空にし、その後、25℃に冷却した。144gの透明な生成物を得た。
OH価:96mgKOH/g
粘度(25℃):128mPas
例8:
24.41gのジエチレングリコール、20.56gの1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシクロシロキサン及び1.73gの1,3−ジメチルイミダゾリウム2−カルボキシレートを初充填として300mlの反応器に用いた。容器を110℃に加熱し、185.0gのプロピレンオキシドを計量投入した。材料を消費させるために反応を3時間持続させた後、その系を完全な真空下で30分間真空にし、その後、25℃に冷却した。220.3gの生成物を得た。
OH価:110mgKOH/g
粘度(25℃):167mPas
例9:
24.40gのジエチレングリコール、61.68gのカプロラクトン、及び1.73gの1,3−ジメチルイミダゾリウム2−カルボキシレートを初充填として300mlの反応器に用いた。その後、窒素を用いて容器を不活性化した。容器を110℃に加熱し、143.91gのプロピレンオキシドを計量投入した。材料を消費させるために反応を3時間持続させた後、その系を完全な真空下で30分間真空にし、その後、25℃に冷却した。202.1gの生成物を得た。
OH価:129mgKOH/g
粘度(25℃):281mPas
高い圧力値はその反応におけるPOの消費を示す。
したがって、本発明に係る方法は、従来のKOH−又はDMC−触媒法に有利な代替手段を提供する。
新規な触媒は高い活性を有し、それゆえ、その触媒の必要な量はわずかであり、且つ置換されたアルキレンオキシドのポリエーテルオールのEOエンドキャップを実施可能であり、それゆえ、ポリエーテルオールブロック構造を構築することもまた可能である。ラクトン等との共重合もまた可能である。
POが使用される場合、副反応が実質的に回避され、反応混合物の粘度がKOH触媒を使用する場合より低いので、より良い放熱を達成することができる。
さらに、KOH触媒法の一般的な特徴である、反応終了時の時間を消費する後処理の必要が無い。
アミンは、スターター又は共同スターター(costarters)として用いることができる;そして最後に、本発明の触媒は、PU製造等のさらなる反応に用いることができる。
本発明で製造することができるポリエーテルオールは、さらに、ポリウレタンの製造の際に有利に用いることができる。

Claims (15)

  1. アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも1種の少なくとも一官能性の化合物とアルキレンオキシドとの触媒開環重合によるポリエーテルオールの製造方法であって、
    少なくとも1種のN−複素環式カルベンを触媒として用いることを特徴とする製造方法。
  2. 前記アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブチレンオキシドを含む群から選択され、好ましくはプロピレンオキシドである、請求項1に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  3. アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも一官能性の化合物が、アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも二官能性の化合物の群から選択されたものである請求項1又は2に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  4. アルキレンオキシドに対して反応性である少なくとも二官能性の化合物が、ポリオール、特に、グリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、スクロース、C1−C18ジオール、ヒマシ油、エポキシ化された開環脂肪酸、トリメチロールプロパン、糖化合物(グルコース、ソルビトール、マンニトール及びスクロース等)、多官能フェノール、フェノールとホルムアルデヒドとのオリゴマー縮合物等のレゾール、フェノールとホルムアルデヒドとジアルカノールアミンのマンニッヒ縮合物、及びメラミンを含む群から、及び、これらの化合物の少なくとも2種の混合物から、選択されたものである請求項1〜3の何れか1項に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  5. N−複素環式カルベンが、
    Figure 2013526630
    [式中、XはO及びSを含む群から選択されたものであり;R1はアルキル、アリールを含む群から選択されたものであり;R2は、存在する場合は、アルキル、アリールを含む群から選択されたものであり;R3及びR4は、それぞれH、アルキル、アリールを含む群から選択されたものであり;R1とR3、R3とR4、及びまたR4とR2の間の閉環が可能である。]を含む群から選択されたものである請求項1〜4の何れか1項に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  6. N−複素環式カルベンが、
    Figure 2013526630
    [式中、R1、R2、R3及びR4の定義は前記の通りである。]である請求項1〜5の何れか1項に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  7. N−複素環式カルベンが、
    Figure 2013526630
    [式中、R1、R2、R3及びR4の定義は前記の通りである。]である請求項1〜5の何れか1項に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  8. N−複素環式カルベンが、
    Figure 2013526630
    [式中、R1、R2、R3及びR4の定義は前記の通りである。]である請求項1〜5の何れか1項に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  9. R1及びR2の2つの基の少なくとも1つが一級アルキル基である請求項6〜8の何れか1項に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  10. R1及びR2の2つの基の少なくとも1つが二級アルキル基である請求項6〜9の何れか1項に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  11. R1及びR2の両方の基が一級アルキル基である請求項6〜9の何れか1項に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  12. ポリエーテルオールがEOエンドキャップを備える請求項1〜11の何れか1項に記載のポリエーテルオールの製造方法。
  13. 請求項1〜12の何れか1項に記載の少なくとも1種のN−複素環式カルベンを、ポリエーテルオールの製造方法における触媒として使用する方法。
  14. 請求項1〜12の何れか1項に記載の製造方法により製造可能なポリエーテルオール。
  15. 請求項14に記載のポリエーテルオールを、ポリウレタンの製造のために使用する方法。
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