JP2013526080A - 終点検出のためのスペクトル特徴部の動的または適応的な追跡 - Google Patents

終点検出のためのスペクトル特徴部の動的または適応的な追跡 Download PDF

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Abstract

研磨を制御する方法が、基板を研磨するステップと、選択されたスペクトル特徴部と、ある幅を有する波長範囲と、研磨中に監視する選択されたスペクトル特徴部の特性との識別を受信するステップとを含む。基板が研磨されている間に、基板からの光のスペクトルのシーケンスが測定される。スペクトルのシーケンスから、選択されたスペクトル特徴部の特性の値のシーケンスが生成される。スペクトルのシーケンスからの少なくともいくつかのスペクトルに関して、スペクトルのシーケンス中の前のスペクトルに関して使用された前の波長範囲内でのスペクトル特徴部の位置に基づいて、修正波長範囲が生成され、修正波長範囲内で、選択されたスペクトル特徴部が探索され、選択されたスペクトル特徴部の特性の値が求められる。
【選択図】図7B

Description

本開示は、基板の化学機械研磨中の光学監視に関する。
集積回路は、典型的には、シリコンウエハ上への導電層、半導電層、または絶縁層の順次堆積によって基板上に形成される。1つの製造ステップは、非平坦表面の上にフィラー層を堆積し、フィラー層を平坦化することを含む。いくつかの用途では、フィラー層は、パターン形成された層の上面が露出されるまで平坦化される。例えば、絶縁層のトレンチまたは穴を充填するために、パターン形成された絶縁層の上に導電性フィラー層を堆積することができる。平坦化後、絶縁層の隆起したパターンの間に残る導電層の部分が、基板上の薄膜回路の間の導電経路を提供するバイア、プラグ、およびラインを形成する。酸化物の研磨など他の用途では、フィラー層は、非平坦表面の上に所定の厚さが残るまで平坦化される。さらに、通常、フォトリソグラフィに基板表面の平坦化が必要とされる。
化学機械研磨(CMP)は、1つの受け入れられている平坦化方法である。この平坦化方法は、典型的には、基板がキャリアまたは研磨ヘッド上に取り付けられることを必要とする。基板の露出された表面は、典型的には、回転する研磨パッドに対置される。キャリアヘッドは、制御可能な負荷を基板に加えて、基板を研磨パッドに対して押す。典型的には、摩耗研磨スラリが、研磨パッドの表面に供給される。
CMPでの1つの問題は、研磨プロセスが完了したかどうかの判断、すなわち、基板層が所望の平面性または厚さまで平坦化されているかどうかの判断、または所望の量の材料が除去された時点の判断である。スラリ分散のばらつき、研磨パッド状態、研磨パッドと基板の相対速度、および基板に対する負荷が、材料除去速度のばらつきを生じることがある。これらのばらつき、ならびに基板層の初期厚さのばらつきは、研磨終点に達するのに必要な時間のばらつきを生じる。したがって、研磨終点は、単に研磨時間の関数として決定することはできない。
いくつかのシステムでは、基板は、例えば研磨パッドの窓を通して、研磨中にインサイチュで光学的に監視される。しかし、既存の光学監視技法は、半導体デバイス製造業者の高まる要求を満たさないことがある。
いくつかの光学終点検出システムは、終点を決定するため、または研磨速度を変化させるために、スペクトル測定において、選択されたスペクトル特徴部の特性を追跡する。スペクトルにおいて、選択されたスペクトル特徴部と同様のスペクトル特徴部が、選択されたスペクトル特徴部の追跡を難しくすることがある。選択されたスペクトル特徴部を光学終点検出システムが探索する波長範囲の識別により、光学終点検出システムは、選択されたスペクトル特徴部を正しく識別できるようになり、処理リソースを減少させる。
いくつかの研磨プロセスでは、第2の材料の第2の層、例えばバリア層、例えば窒化物、例えば窒化タンタルまたは窒化チタンが基板から除去されて、第1の層または層構造を露出し、第1の層または層構造は、異なる第1の材料、例えば誘電体材料、low−k材料、および/またはlow−kキャップ材料を含む。しばしば、目標厚さが残るまで第1の材料を除去することが望ましい。終点を決定するためまたは研磨速度を変更するためにスペクトル測定において選択されたスペクトル特徴部の特性を追跡するいくつかの光学終点検出技法は、第2の材料の初期厚さが十分には分かっていないので、そのような研磨プロセスで問題を有することがある。しかし、第2の層の除去、および下にある第1の層または層構造の露出を高信頼性で検出することができる別の監視技法、例えばモータトルク、渦電流、または光学強度監視によってスペクトル特徴部の追跡がトリガされる場合、これらの問題を回避することができる。さらに、基板ごとに、層または層構造の厚さのばらつきが存在することがある。層または層構造の最終的な厚さの基板間の均一性を改良するために、層または層構造の初期厚さを研磨前に測定することができ、初期厚さと目標厚さから特徴部の目標値を計算することができる。
一態様では、研磨を制御する方法が、基板を研磨するステップと、選択されたスペクトル特徴部と、ある幅を有する波長範囲と、研磨中に監視する選択されたスペクトル特徴部の特性との識別を受信するステップとを含む。基板が研磨されている間に、基板からの光のスペクトルのシーケンスが測定される。スペクトルのシーケンスから、選択されたスペクトル特徴部の特性の値のシーケンスが生成される。生成するステップは、スペクトルのシーケンスからの少なくともいくつかのスペクトルに関して、スペクトルのシーケンス中の前のスペクトルに関して使用された前の波長範囲内でのスペクトル特徴部の位置に基づいて、修正波長範囲を生成するステップと、修正波長範囲内で、選択されたスペクトル特徴部を探索するステップと、選択されたスペクトル特徴部の特性の値を求めるステップとを含む。研磨終点と、関数に基づく研磨速度に関する調節との少なくとも一方が、値のシーケンスで決定される。
いくつかの実装形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含むことがある。波長範囲は、固定幅を有することができる。修正波長範囲を生成するステップは、前の波長範囲内の特性の位置に固定幅を中心合わせするステップを含むことができる。修正波長範囲を生成するステップは、前の波長範囲内の特性の位置を求めるステップと、修正波長範囲内で、特性が修正波長範囲の中心のより近くに位置決めされるように、波長範囲を調節するステップとを含むことができる。修正波長範囲を生成するステップは、波長の値のシーケンスを生成するために、スペクトルのシーケンス中のスペクトルの少なくともいくつかに関して、選択されたスペクトル特徴部に関する波長の値を求めるステップと、波長の値のシーケンスに関数を当てはめるステップと、関数から、後続のスペクトル測定のために、選択されたスペクトル特徴部に関する予想波長値を計算するステップとを含むことができる。関数は、線形関数でよい。修正波長範囲を生成するステップは、予想波長値に波長範囲の幅を中心合わせするステップを含むことができる。この方法は、値のシーケンスに関数を当てはめるステップと、研磨終点と、関数に基づく研磨速度に関する調節との少なくとも一方を決定するステップとを含むことができる。研磨終点を決定するステップは、関数から特性の初期値を計算するステップと、関数から特性の現行値を計算するステップと、初期値と現行値の差を計算するステップと、その差が目標差に達したときに研磨を止めるステップとを含むことができる。関数は、線形関数でよい。選択されるスペクトル特徴部は、スペクトルピーク、スペクトル谷部、またはスペクトルゼロ交差を備えることがある。特性は、波長、幅、または強度を備えることがある。選択されるスペクトル特徴部が、スペクトルピークを備えることがあり、特性が、ピーク幅を備えることがある。スペクトルは、可視光に関して測定することができ、波長範囲は、50〜200ナノメートルの幅を有することができる。
別の態様では、研磨を制御する方法が、インサイチュ監視システムによって測定された波長の部分集合である固定波長範囲を選択するユーザ入力を受信するステップと、選択されたスペクトル特徴部と、研磨中に監視する選択されたスペクトル特徴部の特性との識別を受信するステップと、基板を研磨するステップと、スペクトルのシーケンス中の各スペクトルに関して、基板が研磨されている間に、基板からの光のスペクトルのシーケンスを測定するステップと、各スペクトルの固定波長範囲内で、選択されたスペクトル特徴部を探索するステップと、値のシーケンスを生成するために、選択されたスペクトル特徴部の特性の値を求めるステップと、値のシーケンスに基づいて、研磨終点と、研磨速度に関する調節との少なくとも一方を決定するステップとを含む。
いくつかの実装形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含むことがある。インサイチュ監視システムが、少なくとも可視光を含む波長の強度を測定することができ、固定波長範囲が、50〜200ナノメートルの幅を有することができる。選択されるスペクトル特徴部は、スペクトルピーク、スペクトル谷部、またはスペクトルゼロ交差を備えることがある。特性は、波長、幅、または強度を備えることがある。
別の態様では、研磨を制御する方法が、第1の層を有する基板を研磨するステップと、選択されたスペクトル特徴部と、研磨中に監視する選択されたスペクトル特徴部の特性との識別を受信するステップと、基板が研磨されている間に、基板からの光のスペクトルのシーケンスを測定するステップと、第1の層が露出された時点で、特徴部の特性に関する第1の値を求めるステップと、第2の値を生成するために、第1の値にオフセットを追加するステップと、特徴部の特性を監視し、特徴部の特性が第2の値に達したと判断されたときに研磨を停止するステップとを含む。
いくつかの実装形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含むことがある。特性は、位置、幅、または強度でよい。選択された特徴部は、スペクトルのシーケンスにわたって位置、幅、または強度の進展を続けることがある。特徴部は、スペクトルのピークまたは谷部でよい。基板は、第1の層の上に位置する第2の層を含むことがあり、研磨するステップは、第2の層の研磨を含むことがあり、インサイチュ監視システムを用いて第1の層の露出を検出することができる。第1の値は、第1のインサイチュ監視技法が第1の層の露出を検出した時点で求めることができる。第1の層の露出を検出するステップは、特徴部の特性を監視するステップとは別のプロセスでよい。第1の層の露出を検出するステップは、基板からの総反射強度を監視するステップを含むことができる。総反射強度を監視するステップは、総反射強度を生成するために、スペクトルのシーケンス中の各スペクトルに関して、波長範囲にわたってスペクトルを積分するステップを含むことができる。インサイチュ監視システムは、モータトルクまたは摩擦監視システムを含むことができる。第1の値は、第1の層の研磨中に、例えば第1の層の研磨の開始直後に求めることができる。第1の層は、基板の研磨が始まる前に露出させることができる。特徴部の特性を監視するステップは、スペクトルのシーケンスからの各スペクトルに関して、値のシーケンスを生成するために特性の値を求めるステップを含むことができる。値のシーケンスに線形関数を当てはめ、線形関数が第2の値に等しくなる終点時点を決定することによって、特徴部の特性が第2の値に達したと判断することができる。第1の層の研磨前の厚さを受信することができ、研磨前の厚さからオフセット値を計算することができる。オフセット値ΔVを計算するステップは、(D−d)/(dD/dV)を計算するステップを含むことができ、ここで、dは、目標厚さであり、Dは、セットアップ基板からの第1の層の研磨前の厚さであり、Dは、セットアップ基板からの第1の層の研磨後の厚さであり、dD/dVは、特性の関数としての厚さの変化率である。オフセット値ΔVを計算するステップは、ΔV=ΔV+(d−D)/(dD/dV)+(D−d)/(dD/dV)を計算するステップを含むことができ、ここで、dは、研磨前の厚さであり、Dは、セットアップ基板からの第1の層の研磨前の厚さであり、ΔVは、セットアップ基板の第1の層の研磨前の厚さと研磨後の厚さの間での、特徴部の特性の値の差である。研磨前の厚さdは、別個の計測ステーションで測定することができる。特性の関数としての厚さの変化率dD/dVは、研磨終点近くでの厚さの変化率でよい。第1の層は、ポリシリコンおよび/または誘電体材料を含むことがあり、例えば、実質的に純粋なポリシリコンからなる、誘電体材料からなる、またはポリシリコンと誘電体材料の組合せからなることがある。
いくつかの実装形態は、任意選択で、以下の利点の1つまたは複数を含むことがある。選択されたスペクトル特徴部の特性を探索するための波長範囲の識別は、終点の検出または研磨速度変更の決定の精度をより高くすることができ、例えば、システムが後続のスペクトル測定中に正しくないスペクトル特徴部を選択する可能性が低くなる。スペクトル全体にわたってではなく、ある波長範囲でスペクトル特徴部を追跡することにより、スペクトル特徴部をより簡単かつ迅速に識別できるようになる。選択されたスペクトル特徴部を識別するのに必要とされる処理リソースを減少させることができる。
特定の製造基板の終点を検出するためのアルゴリズムを半導体製造業者が開発するための時間を短縮することができる。スペクトル特徴部の追跡は、反射層の研磨から始まる研磨操作に適用することができ、ウエハ間の厚さ均一性(WTWU)を改良することができる。研磨前に層の初期厚さを測定することができ、初期厚さと目標厚さから特徴部の目標値を計算することができ、より正確な終点決定を提供する。
1つまたは複数の実装形態の詳細を、添付図面および以下の説明に記載する。他の態様、特性、および利点は、本説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになろう。
化学機械研磨装置を示す図である。 研磨パッドの上面図であり、インサイチュ測定が行われる位置を示す図である。 インサイチュ測定から得られるスペクトルを示す図である。 研磨が進行するときにインサイチュ測定から得られるスペクトルの進展を示す図である。 Aの部分は基板から反射される光のスペクトルの例示的なグラフを示しており、Bの部分はハイパスフィルタに通されたAのグラフを示している。 Aの部分は基板から反射された光のスペクトルを示しており、Bの部分は基板から反射された光のインサイチュ測定から得られるスペクトルのコンタープロットを示している。 時間に対する特性の差として測定された、研磨進行の例示的なグラフを示す図である。 時間に対する特性の差として測定された、研磨進行の例示的なグラフを示す図であって、基板の研磨速度を調節するために2つの異なる特徴部の特性が測定されている図である。 インサイチュ測定から得られる光の別のスペクトルを示す図である。 図7Aのスペクトルの後に得られる光のスペクトルを示す図である。 図7Aのスペクトルの後に得られる光の別のスペクトルを示す図である。 監視するピークを選択するための方法を示す図である。 選択されたピークに関する目標パラメータを得るための方法を示す図である。 終点決定のための方法を示す図である。 終点検出のために設定する方法を示す図である。 終点決定のための別の方法を示す図である。 研磨中の時間の関数としての総反射強度のグラフを示す図である。 研磨中の時間の関数としてのスペクトルピークの波長位置のグラフを示す図である。
様々な図面における同様の参照番号および符号は、同様の要素を示す。
1つの光学監視技法は、研磨中に基板から反射された光のスペクトルを測定し、一致する基準スペクトルをライブラリから識別するというものである。スペクトルマッチング手法に伴って生じ得る1つの問題は、いくつかのタイプの基板に関して、基板ごとに、下にあるダイフィーチャの大きな相違があり、そのため、表向きには同じ外層厚さを有する基板から反射されるスペクトルのばらつきが生じることである。これらのばらつきは、適切なスペクトルマッチングをより難しくし、光学監視の信頼性を下げる。
この問題に対処する1つの技法は、研磨された基板から反射された光のスペクトルを測定し、スペクトル特徴部の特性の変化を識別するというものである。スペクトルの特徴部の特性の変化、例えばスペクトルピークの波長の変化の追跡は、バッチ内の基板間の研磨の均一性をより高くすることができる。スペクトル特徴部の特性の目標差を決定することによって、特性の値が目標量だけ変化したときに終点を合図することができる。
基板は、半導体層上に配設されたただ一層の誘電体層といった単純なものであることも、かなり複雑な積層を有することもある。例えば、基板は、第1の層と、第1の層の上に配設された第2の層とを含むことができる。第1の層は、誘電体、例えば二酸化ケイ素などの酸化物でよく、またはlow−k材料、例えば炭素ドープ二酸化ケイ素、例えばBlack Diamond(商標)(Applied Materials, Inc.製)やCoral(商標)(Novellus Systems, Inc.製)でよい。第2の層は、第1の層とは異なる組成のバリア層でよい。例えば、バリア層は、金属、または窒化金属、例えば窒化タンタルや窒化チタンでよい。任意選択で、第1の層と第2の層の間に、1つまたは複数の追加の層、例えばlow−kキャップ材料、例えばテトラエチルオルソシリケート(TEOS)から形成された材料が配設される。第1の層と第2の層はどちらも、少なくとも半透明である。一体となって、第1の層と、(もしあれば)1つまたは複数の追加の層とが、第2の層の下の積層を成す。しかし、いくつかの実装形態では、(研磨される層の下に追加の層が存在することもあるが)例えばポリシリコンおよび/または誘電体を含有するただ1つの層のみが研磨される。
第2の層が露出されるまで基板を平坦化するために、化学機械研磨を使用することができる。例えば、不透明な導電性材料が存在する場合、その導電性材料を、第2の層、例えばバリア層が露出されるまで研磨することができる。次いで、第1の層の上に残っている第2の層の部分が除去され、第1の層、例えば誘電体層が露出されるまで基板が研磨される。さらに、目標厚さが残るまで、または目標量の材料が除去されるまで、第1の層、例えば誘電体層を研磨することが時として望ましい。
1つの研磨方法は、少なくとも第2の層、例えばバリア層が露出されるまで、第1の研磨パッド上の導電層を研磨するというものである。さらに、例えば第1の研磨パッドでの余剰研磨ステップ中に、第2の層の厚さの一部を除去することができる。次いで、基板が第2の研磨パッドに移送され、そこで、第2の層、例えばバリア層が完全に除去され、下にある第1の層、例えばlow−k誘電体の厚さの一部も除去される。さらに、もしあれば、第1の層と第2の層の間の1つまたは複数の追加の層を、第2の研磨パッドでの同じ研磨操作で除去することができる。
しかし、基板が第2の研磨パッドに移送されるとき、第2の層の初期厚さが分かっていないことがある。上述したように、これは、目標厚さでの終点を決定するためにスペクトル測定において選択されたスペクトル特徴部の特性を追跡する光学終点検出技法に関する問題を生じることがある。しかし、第2の層の除去、および下にある第1の層または層構造の露出を高信頼性で検出することができる別の監視技法によってスペクトル特徴部の追跡がトリガされる場合、この問題を軽減することができる。さらに、第1の層の初期厚さを測定することによって、かつ第1の層に関する初期厚さと目標厚さから特徴部の目標値を計算することによって、第1の層の厚さの基板間の均一性を改良することができる。
スペクトル特徴部は、スペクトルピーク、スペクトル谷部、スペクトル変曲点、またはスペクトルゼロ交差を含むことができる。特徴部の特性は、波長、幅、または強度を含むことができる。
図1は、基板10を研磨するように動作可能な研磨装置20を示す。研磨装置20は、回転可能なディスク形状のプラテン24を含み、プラテン24の上に研磨パッド30が位置される。プラテンは、軸25の周りで回転するように動作可能である。例えば、モータが、ドライブシャフト22を回して、プラテン24を回転させることができる。研磨パッド30は、例えば接着剤の層によって、プラテン24に着脱可能に固定することができる。摩耗したときには、研磨パッド30を取り外して交換することができる。研磨パッド30は、外側研磨層32と、それよりも軟質のバッキング層34とを有する2層の研磨パッドでよい。
アパーチャ(すなわちパッドを通る穴)または固体窓を設けることによって、研磨パッドを通る光学アクセス36が提供される。固体窓は、研磨パッドに固定することができるが、いくつかの実装形態では、固体窓は、プラテン24の上に支持することができ、研磨パッドのアパーチャ内に突き出る。通常、研磨パッド30は、プラテン24の凹部26内に位置された光学ヘッド53の上にアパーチャまたは窓が位置するように、プラテン24の上に配置される。その結果、光学ヘッド53は、アパーチャまたは窓を通る、研磨される基板への光学アクセスを有する。
窓は、例えば、剛性の結晶性またはガラス状材料、例えば水晶やガラス、またはより軟質のプラスチック材料、例えばシリコン、ポリウレタン、もしくはハロゲン化ポリマー(例えばフルオロポリマー)、または上記の材料の組合せでよい。窓は、白色光に対して透明でよい。固体窓の上面が剛性の結晶性またはガラス状材料である場合、引掻きを防止するために、上面は研磨表面から十分に凹んでいるべきである。上面が研磨表面の近くにあり、研磨表面と接触することがある場合、窓の上面は、より軟質のプラスチック材料にすべきである。いくつかの実装形態では、固体窓は、研磨パッド内に固定され、ポリウレタン窓、または水晶とポリウレタンの組合せを含む窓である。窓は、特定の色の単色光、例えば青色光や赤色光に対して高い透過率、例えば約80%の透過率を有することができる。窓は、窓と研磨パッド30の界面を通って液体が漏れないように、研磨パッド30に封着することができる。
一実装形態では、窓は、より軟質のプラスチック材料の外層で覆われた剛性の結晶性およびガラス状材料を含む。より軟質の材料の上面は、研磨表面と同一平面上でよい。剛性材料の底面は、研磨パッドの底面と同一平面上でよく、または底面に対して凹んでいてもよい。特に、研磨パッドが2つの層を含む場合、研磨層に固体窓を組み込むことができ、底部層が、固体窓と位置合わせされたアパーチャを有することができる。
窓の底面は、任意選択で、1つまたは複数の凹部を含むことができる。凹部は、例えば、光ファイバケーブルの端部または渦電流センサの端部を収容するように形状設定することができる。凹部により、光ファイバケーブルの端部または渦流センサの端部は、研磨される基板表面から、窓の厚さ未満の距離だけ離して位置される。窓が剛性の結晶性部分またはガラス状部分を含み、機械加工によってそのような部分に凹部が形成される実装形態では、機械加工によって生じた引掻き傷を除去するように凹部が研磨される。あるいは、機械加工によって生じた引掻き傷を除去するために、凹部の表面に溶媒および/または液体ポリマーを塗布することができる。通常は機械加工によって生じる引掻き傷の除去は、散乱を減少させ、窓を通る光の透過性を改良することができる。
研磨パッドのバッキング層34は、例えば接着剤によって、研磨パッドの外側研磨層32に取り付けることができる。例えばアパーチャを含むようにパッド30を切断または成形することによって、光学アクセス36を提供するアパーチャをパッド30に形成することができ、窓は、アパーチャ内に挿入し、例えば接着剤によってパッド30に固定することができる。あるいは、窓の液体前駆体をパッド30のアパーチャ内に定量供給して、硬化させて、窓を形成することができる。あるいは、固体の透明要素、例えば上述した結晶性またはガラス状部分を液体パッド材料内に位置決めすることができ、液体パッド材料を硬化させて、透明要素の周りにパッド30を形成することができる。上記2つの場合のいずれにおいても、パッド材料のブロックを形成することができ、成形された窓を有する研磨パッドの層をブロックから切り出すことができる。
研磨装置20は、複合型のスラリ/リンスアーム39を含む。研磨中、アーム39は、液体およびpH調節剤を含有するスラリ38を定量供給するように動作可能である。あるいは、研磨装置は、研磨パッド30上にスラリを定量供給するように動作可能なスラリポートを含む。
研磨装置20は、研磨パッド30に対して基板10を保持するように動作可能なキャリアヘッド70を含む。キャリアヘッド70は、支持構造72、例えばカルーセルから懸架され、キャリアヘッドが軸71の周りで回転することができるようにキャリアドライブシャフト74によってキャリアヘッド回転モータ76に接続される。さらに、キャリアヘッド70は、支持構造72に形成された半径方向スロット内で横方向に振動することができる。動作時、プラテンは、その中心軸25の周りで回転され、キャリアヘッドは、その中心軸71の周りで回転され、研磨パッドの上面を横切って横方向に並進される。
また、研磨装置は光学監視システムを含み、光学監視システムを使用して、以下に述べるように研磨終点を決定することができる。光学監視システムは、光源51と光検出器52を含む。光は、光源51から光学アクセス36を通って研磨パッド30に進み、基板10に当たって、基板10から反射され、光学アクセス36を通って戻り、光検出器52に進む。
二股分岐光ケーブル54を使用して、光を光源51から光学アクセス36に伝送し、光学アクセス36から光検出器52に伝送して戻すことができる。二股分岐光ケーブル54は、「幹部分(trunk)」55と、2つの「枝部分(branches)」56および58とを含むことができる。
上述したように、プラテン24は凹部26を含み、凹部26内に光学ヘッド53が位置される。光学ヘッド53は、研磨された基板表面に、および研磨された基板表面から光を搬送するように構成された二股分岐ファイバケーブル54の幹部分55の一端を保持する。光学ヘッド53は、二股分岐ファイバケーブル54の端部の上に位置する1つまたは複数のレンズまたは窓を含むことができる。あるいは、光学ヘッド53は、研磨パッド内の固体窓に隣接させて幹部分55の端部を単に保持することができる。光学ヘッド53は、例えば、予防保守または事後保守を行うために、必要に応じて凹部26から除去することができる。
プラテンは、着脱可能なインサイチュ監視モジュール50を含む。インサイチュ監視モジュール50は、光源51と、光検出器52と、光源51および光検出器52に信号を送信する、および光源51および光検出器52から信号を受信するための回路との1つまたは複数を含むことができる。例えば、検出器52の出力は、デバイスシャフト22内の回転結合器、例えばスリップリングを通って光学監視システム用の制御装置に進むデジタル電子信号でよい。同様に、光源は、制御装置からロータリカプラを通ってモジュール50に進むデジタル電子信号での制御コマンドに応答して、オンまたはオフに切り替えることができる。
また、インサイチュ監視モジュール50は、二股分岐光ファイバ54の枝部分56および58のそれぞれの端部を保持することもできる。光源は、光を伝送するように動作可能であり、光は、枝部分56を通して搬送され、光学ヘッド53に位置された幹部分55の端部から出て、研磨される基板に当たる。基板から反射された光は、光学ヘッド53内に位置された幹部分55の端部で受信され、枝部分58を通して光検出器52に搬送される。
一実装形態では、二股分岐ファイバケーブル54は、光ファイバの束である。束は、第1のグループの光ファイバと、第2のグループの光ファイバとを含む。第1のグループの光ファイバは、光源51から、研磨される基板表面に光を搬送するように接続される。第2のグループの光ファイバは、研磨される基板表面から反射した光を受信して、受信された光を光検出器52に搬送するように接続される。第2のグループの光ファイバが(二股分岐ファイバケーブル54の断面で見たときに)二股分岐光ファイバ54の長手方向軸に中心を合わされたX字形状を成すように、光ファイバを構成することができる。あるいは、他の構成を取ることもできる。例えば、第2のグループの光ファイバは、互いの鏡映となるV字形状を成すことができる。適切な二股分岐光ファイバは、Verity Instruments, Inc.(Carrollton, Texas)から市販されている。
通常、研磨パッド窓と、研磨パッド窓に近接する二股分岐ファイバケーブル54の幹部分55の端部との間の最適な距離がある。この距離は、経験的に決定することができ、例えば、窓の反射率、二股分岐ファイバケーブルから放出される光ビームの形状、および監視される基板までの距離によって影響を及ぼされる。一実装形態では、二股分岐ファイバケーブルは、窓に近接する端部が、実際に窓に接触することはなく、窓の底部にできるだけ近くなるように位置される。この実装形態では、研磨装置20は、二股分岐ファイバケーブル54の端部と研磨パッド窓の底面との間の距離を調節するように動作可能であるメカニズムを、例えば光学ヘッド53の一部として含むことができる。あるいは、二股分岐ファイバケーブル54の近位端が窓内に埋め込まれる。
光源51は、白色光を放出するように動作可能である。一実装形態では、放出される白色光は、200〜800ナノメートルの波長を有する光を含む。適切な光源は、キセノンランプまたはキセノン水銀ランプである。
光検出器52は、分光計でよい。分光計は、基本的には、電磁スペクトルの一部にわたって、光の特性、例えば強度を測定するための光学機器である。1つの適切な分光計は、回折格子分光計である。分光計に関する典型的な出力は、波長の関数としての光の強度である。
光源51および光検出器52は計算デバイスに接続され、計算デバイスは、光源51および光検出器52の動作を制御し、光源51および光検出器52の信号を受信するように動作可能である。計算デバイスは、研磨装置の近くに位置されたマイクロプロセッサ、例えばパーソナルコンピュータを含むことができる。制御に関して、計算デバイスは、例えば、光源51の作動をプラテン24の回転と同期させることができる。図2に示されるように、コンピュータは、基板10がインサイチュ監視モジュール50の上を通る直前に始まって、通った直後に終わる一連のフラッシュの放出を光源51に行わせることができる。各点201〜211は、インサイチュ監視モジュール50からの光が基板10に当たり、基板10から反射した位置を表す。あるいは、コンピュータは、基板10がインサイチュ監視モジュール50の上を通る直前に始まって、通った直後に終わる光の連続的な放出を光源51に行わせることができる。
研磨が進行するときに、例えばプラテンにあるセンサが基板にわたって連続的にスイープすることにより得られるスペクトルが、スペクトルのシーケンスを提供する。いくつかの実装形態では、光源51は、基板10の複数の部分に対して一連の光のフラッシュを放出する。例えば、光源は、基板10の中心部分および基板10の外側部分に光のフラッシュを放出することができる。基板10から反射された光を光検出器52によって受信して、基板10の複数の部分からの複数のスペクトルシーケンスを求めることができる。スペクトルにおいて特徴部を識別することができ、ここで、各特徴部が基板10の一部分に関連付けられる。例えば基板10の研磨に関する終点条件を決定する際に、これらの特徴部を使用することができる。いくつかの実施形態では、基板10の複数の部分の監視が、基板10の1つまたは複数の部分での研磨速度の変更を可能にする。
信号の受信に関して、計算デバイスは、例えば、光検出器52によって受信された光のスペクトルを記述する情報を搬送する信号を受信することができる。図3Aは、光源の単一のフラッシュから放出され、基板から反射される光から測定されるスペクトルの例を示す。スペクトル302は、製品基板から反射される光から測定される。スペクトル304は、ベースシリコン基板(これは、シリコン層のみを有するウエハである)から反射される光から測定される。スペクトル306は、光学ヘッド53の上に位置された基板がないときに、光学ヘッド53によって受信される光からのスペクトルである。本明細書では暗条件と呼ぶこの条件下で、受信される光は、典型的には周囲光である。
計算デバイスは、上述した信号またはその一部を処理して、研磨ステップの終点を決定することができる。いかなる特定の理論にも制約されることなく、基板10から反射される光のスペクトルは、研磨が進行するにつれて進展する。図3Bは、対象の被膜の研磨が進行するときのスペクトルの進展の一例を提供する。スペクトルの異なるラインが、研磨時の異なる時点を表す。見ることができるように、反射された光のスペクトルの特性は、被膜の厚さが変化するにつれて変化し、特定のスペクトルが、特定の被膜厚さによって示される。被膜の研磨が進行するときに、反射された光のスペクトルのピーク(すなわち極大値)が観察される際、材料が除去されるにつれて、典型的にはピークの高さが変化し、ピークがより広がっていく傾向がある。広がっていくのに加えて、典型的には、研磨が進行するにつれて、特定のピークが位置される波長が高くなる。いくつかの実装形態では、典型的には、研磨が進行するにつれて、特定のピークが位置される波長が高くなる。例えば、ピーク310(1)は、研磨中の特定の時点でのスペクトルのピークを示し、ピーク310(2)は、研磨中の、より後の時点での同じピークを示す。ピーク310(2)は、より長い波長に位置され、ピーク310(1)よりも広い。
ピークの波長および/または幅の相対変化(例えば、ピークから下へ固定距離の位置で測定した幅、またはピークと最近接谷部との中間の高さで測定した幅)、ピークの絶対波長および/または幅、あるいはそれら両方を使用して、経験式に従って、研磨に関する終点を決定することができる。終点を決定するときに使用するための最良の(1つまたは複数の)ピークは、研磨される材料、およびそれらの材料のパターンに応じて変わる。
いくつかの実装形態では、ピーク波長の変化を使用して、終点を決定することができる。例えば、ピークの開始波長とピークの現行波長との差が目標差に達したとき、研磨装置20は、基板10の研磨を停止することができる。あるいは、ピーク以外の特徴部を使用して、基板10から反射された光の波長の差を求めることができる。例えば、谷部、変曲点、またはx軸もしくはy軸交点の波長を光検出器52によって監視することができ、波長が所定量だけ変化したとき、研磨装置20は、基板10の研磨を停止することができる。
いくつかの実装形態では、監視される特性は、波長ではなく、または波長に加えて、特徴部の幅または強度である。特徴部は、40nm〜120nm程度シフトすることができるが、他のシフトもあり得る。例えば、特に誘電体の研磨の場合には、上限がはるかに高いことがある。
図4のAは、基板10から反射された光の測定スペクトル400aの一例を提供する。光学監視システムは、スペクトル400aをハイパスフィルタに通して、スペクトルの全体の傾きを減少させて、図4のBに示されるスペクトル400bを生じることができる。例えば、バッチ内の複数の基板の処理中、ウエハ間で大きなスペクトル差が存在することがある。ハイパスフィルタを使用してスペクトルを正規化して、同じバッチ内の基板にわたるスペクトルのばらつきを減少させることができる。例示的なハイパスフィルタは、カットオフが0.005Hzであり、フィルタ次数が4でよい。ハイパスフィルタは、下層のばらつきに対する感度を取り除く助けとなるように使用されるだけでなく、適正な信号を「平坦化」して、特徴部の追跡をより容易にするために使用される。
終点を決定するために終点のどの特徴部を追跡するかを使用者が選択するために、コンタープロットを生成して、使用者に表示することができる。図5のBは、研磨中の基板10から反射された光の複数のスペクトル測定値から生成されたコンタープロット500bの一例を提供し、図5のAは、コンタープロット500bでの特定の瞬間からの測定スペクトル500aの一例を提供する。コンタープロット500bは、スペクトル500aでの関連のピーク502および谷部504から得られるピーク領域502および谷部領域504などの特徴部を含む。時間が進むにつれて、基板10が研磨され、コンタープロット500bでのスペクトル特徴部の変化によって示されるように、基板から反射される光が変化する。
コンタープロット500bを生成するために、テスト基板を研磨することができ、研磨中に、テスト基板から反射される光を光検出器52によって測定して、基板10から反射される光のスペクトルのシーケンスを生成することができる。スペクトルのシーケンスは、例えばコンピュータシステムに記憶することができ、このコンピュータシステムは、任意選択で、光学監視システムの一部でよい。セットアップ基板の研磨は、時点Tで始まって、推定終点時点を超えて続くことがある。
テスト基板の研磨が完了すると、コンピュータは、例えばコンピュータモニタ上で研磨装置20の操作者に提示するために、コンタープロット500bをレンダリングする。いくつかの実装形態では、コンピュータは、例えば、スペクトルでのより高い強度値に赤色を割り当て、スペクトルでのより低い強度値に青色を割り当て、スペクトルでの中間の強度値に中間色(オレンジから緑)を割り当てることによって、コンタープロットをカラーコード化する。他の実装形態では、コンピュータは、スペクトルでのより低い強度値に最も暗い灰色の陰影を割り当て、スペクトルでのより高い強度値に最も明るい灰色の陰影を割り当て、スペクトルでの中間の強度値に中間の陰影を割り当てることによって、グレースケールコンタープロットを生成する。あるいは、コンピュータは、スペクトルでのより高い強度値に関して最大のz値を有し、スペクトルでのより低い強度値に関して最小のz値を有し、スペクトルでの中間値に関して中間のz値を有する3Dコンタープロットを生成することもできる。3Dコンタープロットは、例えば、色、グレースケール、または黒と白で表示することができる。いくつかの実装形態では、研磨装置20の操作者は、スペクトルの異なる特徴部を閲覧するために3Dコンタープロットと対話することができる。
研磨中のテスト基板の監視から生成される反射光のコンタープロット500bは、例えば、ピーク、谷部、スペクトルゼロ交差点、および変曲点などのスペクトル特徴部を含むことができる。特徴部は、波長、幅、および/または強度などの特性を有することができる。コンタープロット500bによって示されるように、研磨パッド30がセットアップ基板の上面から材料を除去するにつれて、セットアップ基板から反射される光が時間と共に変化することがあり、それにより特徴部の特性が時間と共に変化する。
デバイス基板の研磨の前に、研磨装置20の操作者は、コンタープロット500bを閲覧し、セットアップ基板と同様のダイフィーチャを有する基板のバッチの処理中に追跡する特徴部の特性を選択することができる。例えば、研磨装置20の操作者が追跡対象としてピーク506の波長を選択することができる。コンタープロット500b、特にカラーコード化されたプロットまたは3Dコンタープロットの考え得る利点は、そのようなグラフィック表示により、ユーザが適切な特徴部をより簡単に選択できるようになることである。これは、特徴部、例えば時間と共に線形に変化する特性を有する特徴部が容易に視覚的に識別可能であるからである。
終点基準を選択するために、テスト基板の研磨前の厚さと研磨後の厚さに基づく線形内挿によって、選択された特徴部の特性を計算することができる。例えば、テスト基板上の層の厚さDとDを、研磨前(例えば、研磨が始まる時点Tの前のテスト基板の厚さ)と研磨後(例えば、研磨が終了する時点Tの後のテスト基板の厚さ)にそれぞれ測定することができ、目標厚さD’が実現される時点T’で特性の値を測定することができる。T’は、T’=T+(T−T)×(D−D’)/(D−D)から計算することができ、特性の値V’は、時点T’に測定されるスペクトルから求めることができる。ピーク506の波長の特定の変化など、選択された特徴部の特性に関する目標差δVは、V’−Vから求めることができ、ここで、Vは、(時点Tでの)初期特性値である。したがって、目標差δVは、時点Tでの研磨前の特性の初期値Vから、研磨が完了されると予想される時点T’での特性の値V’までの変化でよい。研磨装置20の操作者は、研磨装置20に関連付けられたコンピュータに、特徴部の特性の変化の目標差604(例えばδV)を入力することができる。
V’の値を求め、それによりさらに点602の値を求めるために、ロバストな直線当てはめを使用して、直線508を測定データに当てはめることができる。時点T’での直線508の値からTでの直線508の値を引いた差を使用して、点602を求めることができる。
特徴部の特性の目標差と、研磨中にセットアップ基板から除去された材料の量との相関に基づいて、スペクトルピーク506などの特徴部を選択することができる。研磨装置20の操作者は、特性の目標差とセットアップ基板から除去された材料の量との良好な相関を有する特徴部の特性を見出すために、異なる特徴部および/または特徴部の特性を選択することができる。
他の実装形態では、終点決定論理が、追跡するスペクトル特徴部と、終点基準とを決定する。
次に、デバイス基板の研磨を考察すると、図6Aは、デバイス基板10の研磨中の、追跡される特徴部の特性の様々な値602a〜dの例示的なグラフ600aである。基板10は、研磨される基板のバッチの一部でよく、ここで、研磨装置20の操作者は、セットアップ基板のコンタープロット500bから、ピークまたは谷部の波長など、追跡する特徴部の特性を選択した。
基板10が研磨されるとき、光検出器52は、基板10から反射される光のスペクトルを測定する。終点決定論理は、光のスペクトルを使用して、特徴部の特性に関する値のシーケンスを決定する。選択された特徴部の特性の値は、材料が基板10の表面から除去されるにつれて変化することがある。特徴部の特性の値のシーケンスと、特徴部の特性の初期値Vとの差を使用して、差分値602a〜dを求める。
基板10が研磨されるとき、終点決定論理は、追跡される特徴部の特性の現行値を求めることができる。いくつかの実装形態では、特徴部の現行値が初期値から目標差604だけ変化したとき、終点を合図することができる。いくつかの実装形態では、例えばロバストな直線当てはめを使用して、直線606が差分値602a〜dに当てはめられる。研磨終点時点を予測するために、様々な値602a〜dに基づいて直線606の関数を決定することができる。いくつかの実装形態では、関数は、時間と特性差との線形関数である。直線606の関数、例えば傾きおよび交点は、基板10の研磨中、新たな差分値が計算されるときに変わることがある。いくつかの実装形態では、直線606が目標差604に達する時点が、推定終点時点608を与える。直線606の関数が、新たな差分値に対応するように変化するとき、推定終点時点608が変わることがある。
いくつかの実装形態では、直線606の関数を使用して、基板10から除去された材料の量を求め、関数によって求められる現行値の変化を使用して、目標差が到達されて終点を合図する必要がある時を決定する。直線606は、除去された材料の量を追跡する。あるいは、基板10から材料の特定の厚さを除去するとき、関数によって求められる現行値の変化を使用して、基板10の上面から除去された材料の量、および終点を合図する時を決定することができる。例えば、操作者は、目標差を、選択された特徴部の波長の50ナノメートルの変化として設定することができる。例えば、選択されたピークの波長の変化を使用して、基板10の上層からどれだけの材料が除去されているか、および終点を合図する時を決定することができる。
基板10の研磨前の時点Tで、選択された特徴部の特性の値の差は0である。研磨パッド30が基板10を研磨し始めるとき、識別された特徴部の特性の値は、材料が基板10の上面から研磨されるにつれて変化することがある。例えば、研磨中、選択された特徴部の特性の波長は、より高い波長またはより低い波長に移動することがある。雑音効果を除外すると、特徴部の波長、したがって波長の差は、単調に、しばしば線形に変化する傾向がある。時点T’で、終点決定論理は、識別された特徴部の特性が目標差δVだけ変化していると判断し、終点を合図することができる。例えば、特徴部の波長が、50ナノメートルの目標差だけ変化しているとき、終点が合図され、研磨パッド30は、基板10の研磨を停止する。
基板のバッチを処理するとき、光学監視システム50は、例えば、すべての基板にわたって同じスペクトル特徴部を追跡することができる。スペクトル特徴部は、基板上の同じダイフィーチャに関連付けることができる。スペクトル特徴部の開始波長は、基板の下層のばらつきに基づいて、バッチにわたって基板ごとに変化することがある。いくつかの実装形態では、複数の基板間のばらつき度を最小限にするために、終点決定論理は、選択された特徴部の特性の値、または特徴部の特性の値に当てはめられる関数が、目標差ではなく、終点測定基準EMだけ変化したときに、終点を合図することができる。終点決定論理は、セットアップ基板から求められる予想初期値EIVを使用することができる。基板10上で追跡される特徴部の特性が識別された時点Tで、終点決定論理は、処理される基板に関して実際の初期値AIVを求める。終点決定論理は、初期値重みIVWを使用して、1つのバッチ全体にわたって基板のばらつきを考慮しながら、終点決定に対する実際の初期値の影響を減少させることができる。基板のばらつきは、例えば、基板の厚さまたは下にある構造の厚さを含むことがある。初期値重みは、基板間の処理の均一性を高めるために基板のばらつきに相関することができる。終点測定基準は、例えば、初期値重みに、実際の初期値と予想初期値の差を乗算し、さらに目標差を加算することによって決定することができ、例えば、EM=IVW×(AIV−EIV)+δVである。
いくつかの実装形態では、重み付けされた組合せを使用して終点を決定する。例えば、終点決定論理は、関数からの特性の初期値と、関数からの特性の現行値と、初期値と現行値の第1の差とを計算することができる。終点決定論理は、初期値と目標値の第2の差を計算して、第1の差と第2の差の重み付けされた組合せを生成することができる。
図6Bは、基板10の2つの部分で取られた、特性の測定値の差と時間との例示的なグラフ600bである。例えば、光学監視システム50は、基板10の縁部部分に向けて位置された1つの特徴部と、基板10の中心部分に向けて位置された別の特徴部とを追跡して、基板10からどれだけの材料が除去されているか求めることができる。セットアップ基板を試験するとき、研磨装置20の操作者は、例えば、セットアップ基板の異なる部分に対応する追跡対象の2つの特徴部を識別することができる。いくつかの実装形態では、スペクトル特徴部は、セットアップ基板上の同じタイプのダイフィーチャに対応する。他の実装形態では、スペクトル特徴部は、セットアップ基板上の異なるタイプのダイフィーチャに関連付けられる。基板10が研磨されているとき、光検出器52は、セットアップ基板の選択された特徴部に対応する、基板10の2つの部分からの反射光のスペクトルのシーケンスを測定することができる。2つの特徴部の特性に関連付けられる値のシーケンスは、終点決定論理によって求めることができる。第1の差分値610a〜bのシーケンスは、研磨時間が進むときに現行特性値から初期特性値を差し引くことによって、基板10の第1の部分での特徴部の特性に関して計算することができる。同様に、第2の差分値612a〜bのシーケンスは、基板10の第2の部分での特徴部の特性に関して計算することができる。
第1の直線614を第1の差分値610a〜bに当てはめることができ、第2の直線616を第2の差分値612a〜bに当てはめることができる。第1の直線614および第2の直線616は、推定される研磨終点時点618、または基板10の研磨速度620の調節を決定するために、それぞれ第1の関数および第2の関数によって決定することができる。
研磨中、目標差622に基づく終点計算が、基板10の第1の部分に関する第1の関数および基板の第2の部分に関する第2の関数を用いて時点TCで行われる。基板の第1の部分と基板の第2の部分に関する推定終点時点が異なる(例えば第1の部分が第2の部分よりも先に目標厚さに達する)場合、第1の関数と第2の関数が同じ終点時点618を有するように研磨速度620の調節を行うことができる。いくつかの実装形態では、基板の第1の部分と第2の部分の両方の研磨速度が、両方の部分で同時に終点に達するように調節される。あるいは、第1の部分または第2の部分の研磨速度を調節することができる。
研磨速度は、例えば、キャリアヘッド70の対応する領域内の圧力を増加または減少させることによって調節することができる。研磨速度の変化は、圧力の変化に正比例すると仮定することができる(例えば単純なプレストニアン(Prestonian)モデル)。例えば、基板10の第1の領域が時点TAで目標厚さに達すると予想され、システムが目標時点TTを設定しているとき、対応する領域内での時点T3前のキャリアヘッド圧力にTT/TAを乗算して、時点T3後のキャリアヘッド圧力を提供することができる。さらに、プラテンまたはヘッド回転速度、異なるヘッド圧力の組合せの副次効果、研磨温度、スラリ流量、または研磨速度に影響を及ぼす他のパラメータの影響を考慮する基板研磨用の制御モデルを開発することができる。研磨プロセス中の後の時点で、適切な場合には速度を再び調節することができる。
いくつかの実装形態では、計算デバイスは、デバイス基板10から反射される光の測定スペクトルにおける選択されたスペクトル特徴部を容易に識別できるように、ある波長範囲を使用する。計算デバイスは、選択されたスペクトル特徴部をその波長範囲内で探索して、選択されたスペクトル特徴部を、測定スペクトルでの選択されたスペクトル特徴部と同様の他のスペクトル特徴部、例えば強度、幅、または波長から区別する。
図7Aは、光検出器52によって受信された光から測定されるスペクトル700aの一例を示す。スペクトル700aは、選択されたスペクトル特徴部702、例えばスペクトルピークを含む。選択されたスペクトル特徴部702は、基板10のCMP中に追跡するために、終点決定論理によって選択することができる。選択されたスペクトル特徴部702の特性704(例えば波長)を終点決定論理によって識別することができる。特性704が目標差だけ変化しているとき、終点決定論理は、終点を合図する。
いくつかの実装形態では、終点決定論理は、波長範囲706を決定し、波長範囲706にわたって、選択されたスペクトル特徴部702を探索する。波長範囲706は、約50〜約200ナノメートルの間の幅を有することができる。いくつかの実装形態では、波長範囲706が予め決定され、例えば、波長範囲を選択するユーザ入力の受信などにより、例えば、操作者によって指定され、または、波長範囲を基板のバッチに関連付けるメモリから波長範囲を検索することによって基板のバッチに関するプロセスパラメータとして指定される。いくつかの実装形態では、波長範囲706が、履歴データ、例えば、連続するスペクトル測定値の平均または測定値間の最大距離に基づく。いくつかの実装形態では、波長範囲706は、テスト基板に関する情報に基づき、例えば目標差δVの2倍である。
図7Bは、光検出器52によって受信された光から測定されるスペクトル700bの一例である。例えば、スペクトル700bは、スペクトル700aが取られた直後に、プラテン24の回転中に測定される。いくつかの実装形態では、終点決定論理は、前のスペクトル700aでの特性704の値(例えば520nm)を求め、波長範囲708の中心が特性704のより近くに位置決めされるように波長範囲706を調節する。
いくつかの実装形態では、終点決定論理は、直線606の関数を使用して、特性704の予想現行値を求める。例えば、終点決定論理は、現行研磨時間を使用して、予想される差を求め、予想される差を特性704の初期値Vに加算することによって、特性704の予想現行値を求めることができる。終点決定論理は、特性704の予想現行値に波長範囲708を中心合わせすることができる。
図7Cは、光検出器52によって受信された光から測定されるスペクトル700cの別の例である。例えば、スペクトル700cは、スペクトル700aが取られた直後に、プラテン24の回転中に測定される。いくつかの実装形態では、終点決定論理は、波長範囲710の中心に関して、特性704の前の値を使用する。
例えば、終点決定論理は、基板10の下の光学ヘッド53の2回の連続する通過中に求められた特性704の値の平均分散を求める。終点決定論理は、波長範囲710の幅を平均分散の2倍に設定することができる。いくつかの実装形態では、終点決定論理は、波長範囲710の幅を決定する際に、特性704の値の分散の標準偏差を使用する。
いくつかの実装形態では、波長範囲706の幅は、すべてのスペクトル測定に関して同じである。例えば、波長範囲706、波長範囲708、および波長範囲710の幅が同じである。いくつかの実装形態では、波長範囲の幅が異なる。例えば、特性704が、特性の前の測定値から2ナノメートルだけ変化していると推定されるとき、波長範囲708の幅は60ナノメートルである。特性704が、特性の前の測定値から5ナノメートルだけ変化していると推定されるとき、波長範囲708の幅は80ナノメートルであり、これは、特性のより小さい変化に関する範囲よりも大きい波長範囲である。
いくつかの実装形態では、波長範囲706は、基板10の研磨中のすべてのスペクトル測定に関して同じである。例えば、波長範囲706は475ナノメートル〜555ナノメートルであり、終点決定論理は、基板10の研磨中に取られたすべてのスペクトル測定値に関して、選択されたスペクトル特徴部702を475ナノメートル〜555ナノメートルの間の波長で探索する。ただし、他の波長範囲も可能である。波長範囲706は、インサイチュ監視システムによって測定される全スペクトル範囲の部分集合としてユーザ入力によって選択することができる。
いくつかの実装形態では、終点決定論理は、スペクトル測定のいくつかにおいては、修正された波長範囲内で、残りのスペクトルにおいては、前のスペクトルに関して使用された波長範囲内で、選択されたスペクトル特徴部702を探索する。例えば、終点決定論理は、プラテン24の第1の回転中に測定されたスペクトルに関しては波長範囲706内で、プラテン24の引き続きの回転中に測定されたスペクトルに関しては波長範囲708内で、選択されたスペクトル特徴部702を探索する。ここでは、どちらの測定も基板10の第1の領域内で行われた。例を続けると、終点決定論理は、同じプラテン回転中に測定された2つのスペクトルに関して、波長範囲710内で、選択された別のスペクトル特徴部を探索する。ここでは、どちらの測定も、第1の領域とは異なる基板10の第2の領域内で行われた。
いくつかの実装形態では、選択されるスペクトル特徴部702は、スペクトル谷部またはスペクトルゼロ交差点である。いくつかの実装形態では、特性704は、ピークまたは谷部の強度または幅(例えば、ピークから下へ固定距離の位置で測定した幅、またはピークと最近接谷部との高さの中間で測定した幅)である。
図8は、研磨プロセスに関する終点を決定するときに使用する目標差δVを選択するための方法800を示す。製造基板と同じパターンを有する基板の性質を測定する(ステップ802)。測定される基板を、本明細書では「セットアップ」基板と呼ぶ。セットアップ基板は、単に製造基板と同様または同一の基板でよく、または製造基板のバッチからの1つの基板でもよい。測定される性質は、基板上の対象の特定位置での、対象の被膜の研磨前の厚さを含むことがある。典型的には、複数の位置での厚さが測定される。通常、それらの位置は、各位置に関して同じタイプのダイフィーチャが測定されるように選択される。測定は、計測ステーションで行うことができる。インサイチュ光学監視システムは、研磨前に、基板から反射される光のスペクトルを測定することができる。
対象の研磨ステップに従ってセットアップ基板を研磨し、研磨中に得られるスペクトルを収集する(ステップ804)。研磨およびスペクトル収集は、上述した研磨装置で行うことができる。スペクトルは、研磨中に、インサイチュ監視システムによって収集される。基板を余剰研磨し、すなわち推定される終点を超えて研磨し、それにより、目標厚さに達したときに基板から反射される光のスペクトルを得ることができる。
余剰研磨した基板の性質を測定する(ステップ806)。性質は、研磨前の測定のために使用された1つまたは複数の特定の位置における、対象の被膜の研磨後の厚さを含む。
測定した厚さおよび収集したスペクトルを使用して、収集したスペクトルを検査することによって、研磨中に監視するピークまたは谷部など特定の特徴部を選択する(ステップ808)。特徴部は、研磨装置の操作者が選択することができ、または(例えば従来のピーク発見アルゴリズムおよびピーク選択の経験式に基づいて)特徴部の選択を自動化することもできる。例えば、研磨装置20の操作者は、コンタープロット500bを提示されることがあり、図5Bを参照して上述したように、コンタープロット500bから、追跡する特徴部を選択することができる。スペクトルの特定の領域が、(例えば、以前の経験、または理論に基づく特徴部挙動の計算により)研磨中に監視することが望ましい特徴部を含むと予想される場合、その領域内の特徴部のみを考慮すればよい。典型的には、基板が研磨されるにつれてセットアップ基板の上から除去される材料の量との相関を示す特徴部が選択される。
測定した研磨前の被膜厚さと研磨後の基板厚さを使用して線形内挿を行って、目標被膜厚さが実現される概算時点を求めることができる。概算時点をスペクトルコンタープロットと比較して、選択された特徴部の特性の終点値を決定することができる。特徴部の特性の終点値と初期値の差を、目標差として使用することができる。いくつかの実装形態では、特徴部の特性の値を正規化するために、特徴部の特性の値に関数が当てはめられる。関数の終点値と関数の初期値の差を、目標差として使用することができる。同じ特徴部が、基板バッチ内の残りの基板の研磨中に監視される。
任意選択で、精度および/または正確性を高めるためにスペクトルが処理される。例えば、スペクトルを共通の基準に正規化する、スペクトルを平均化する、および/またはスペクトルから雑音をフィルタするようにスペクトルを処理することができる。一実装形態では、突然のスパイクを減少させる、またはなくすために、スペクトルにローパスフィルタを適用することができる。
典型的には、監視するスペクトル特徴部は、特定の終点決定論理に関して経験的に選択され、それにより、特定の特徴部ベースの終点論理を適用することによって、コンピュータデバイスが終点を合図するときに目標厚さが実現される。終点決定論理は、終点を合図すべき時を決定するために、特徴部の特性の目標差を使用する。特性の変化は、研磨が始まるときの特徴部の初期特性値を基準として測定することができる。あるいは、終点は、目標差δVに加えて、予想初期値EIVおよび実際の初期値AIVを基準として合図することができる。終点論理は、基板ごとの下層のばらつきを補償するために、実際の初期値と予想初期値の差に開始値重みSVWを乗算することができる。例えば、終点決定論理は、終点測定基準EM=SVW×(AIV−EIV)+δVであるときに研磨を終了することができる。
いくつかの実装形態では、重み付けされた組合せを使用して終点を決定する。例えば、終点決定論理は、関数からの特性の初期値と、関数からの特性の現行値と、初期値と現行値の第1の差とを計算することができる。終点決定論理は、初期値と目標値の第2の差を計算して、第1の差と第2の差の重み付けされた組合せを生成することができる。重み付けされた値が目標値に達したときに終点を合図することができる。終点決定論理は、(1つまたは複数の)監視される差を特性の目標差と比較することによって、終点を合図すべき時を決定することができる。監視される差が目標差と一致する、または目標差を超える場合に、終点が合図される。一実装形態では、監視される差は、終点が合図される前に、いくらかの期間(例えばプラテンの2回転)にわたって目標差と一致するか目標差を超えなければならない。
図9は、特定の目標厚さおよび特定の終点決定論理に関して、選択されたスペクトル特徴部に関連付けられる特性の目標値を選択するための方法901を示す。ステップ802〜806で上述したのと同様に、セットアップ基板を測定して研磨する(ステップ903)。特に、スペクトルを収集し、収集した各スペクトルを測定した時点が記憶される。
特定のセットアップ基板に関する研磨装置の研磨速度を計算する(ステップ905)。研磨前の厚さDと研磨後の厚さD、および実際の研磨時間PTを使用することによって、平均研磨速度PRを計算することができ、例えばPR=(D−D)/PTである。
以下に述べるように、選択された特徴部の特性の目標値を決定するために較正点を提供するために、特定のセットアップ基板に関して終点時点を計算する(ステップ907)。終点時点は、計算された研磨速度PR、対象の被膜の研磨前の開始厚さST、および対象の被膜の目標厚さTTに基づいて計算することができる。終点時点は、研磨プロセスを通じて研磨速度が一定であると仮定して、単純な線形内挿として計算することができ、例えばET=(ST−TT)/PRである。
任意選択で、パターン形成された基板のバッチ内の別の基板を研磨し、計算された終点時点で研磨を停止し、対象の被膜の厚さを測定することによって、計算された終点時点を評価することができる。厚さが、目標厚さの望ましい範囲内にある場合、計算される終点時点も望ましいものである。そうでない場合、計算された終点時点を再計算することができる。
計算された終点時点にセットアップ基板から収集したスペクトルから、選択された特徴部に関する目標特性値を記録する(ステップ909)。対象のパラメータが、選択された特徴部の位置または幅の変化を含む場合、その情報は、計算された終点時点よりも前の期間中に収集されたスペクトルを検査することによって求めることができる。特性の初期値と目標値の差が、特徴部に関する目標差として記録される。いくつかの実装形態では、ただ1つの目標差が記録される。
図10は、研磨ステップの終点を決定するためにピークベースの終点決定論理を使用するための方法1000を示す。上述した研磨装置を使用して、パターン形成された基板のバッチの別の基板を研磨する(ステップ1002)。
選択されたスペクトル特徴部と、波長範囲と、選択されたスペクトル特徴部の特性との識別を受信する(ステップ1004)。例えば、終点決定論理が、基板に関する処理パラメータを用いてコンピュータから識別を受信する。いくつかの実装形態では、処理パラメータは、セットアップ基板の処理中に求められた情報に基づく。
始めに基板を研磨し、基板から反射した光を測定してスペクトルを生成し、測定されたスペクトルの波長範囲内で、選択されたスペクトル特徴部の特性の値を求める。プラテンの各回転時に、以下のステップを行う。
現行プラテン回転に関する1つまたは複数の現行スペクトルを得るために、研磨した基板表面から反射した光の1つまたは複数のスペクトルを測定する(ステップ1006)。任意選択で、図8を参照して上述したのと同様に、精度および/または正確性を高めるために、現行プラテン回転に関して測定した1つまたは複数のスペクトルを処理する。1つのスペクトルのみを測定した場合、その1つのスペクトルを現行スペクトルとして使用する。プラテン回転に関して複数の現行スペクトルを測定した場合、それらのスペクトルをグループ化し、各グループで平均化し、それらの平均を現行スペクトルとして指定する。スペクトルは、基板の中心からの半径方向距離によってグループ化することができる。
例として、第1の現行スペクトルを、点202および210で測定したスペクトルから得ることができ(図2)、第2の現行スペクトルを、点203および209で測定したスペクトルから得ることができ、第3の現行スペクトルを、点204および208で測定したスペクトルから得ることができ、以下同様である。各現行スペクトルに関して、選択されたスペクトルピークの特性の値を求めることができ、基板の各領域で研磨を個別に監視することができる。あるいは、選択されたスペクトルピークの特性に関する最悪の場合の値を、現行スペクトルから求め、終点決定論理によって使用することができる。
プラテンの各回転中、1つまたは複数の追加のスペクトルが、現行の基板に関するスペクトルのシーケンスに追加される。研磨が進行するにつれて、研磨中に基板から材料が除去されることにより、シーケンス中のスペクトルの少なくともいくつかが異なる。
図7A〜Cを参照して上述したのと同様に、現行スペクトルに関する修正波長範囲を生成する(ステップ1008)。例えば、終点論理は、前の特性の値に基づいて、現行スペクトルに関して修正波長範囲を決定する。修正波長範囲は、前の特性の値に中心を合わせることができる。いくつかの実装形態では、修正波長範囲は、予想特性値に基づいて決定され、例えば、波長範囲の中心が予想特性値と一致する。
いくつかの実装形態では、様々な方法を使用して、現行スペクトルに関する波長範囲のいくつかが決定される。例えば、基板の縁部領域で反射された光から測定されるスペクトルに関する波長範囲は、基板の同じ縁部領域で測定された前のスペクトルからの特性値に波長範囲を中心合わせすることによって決定される。例を続けると、基板の中心領域で反射された光から測定されるスペクトルに関する波長範囲は、中心領域に関する予想特性値に波長範囲を中心合わせすることによって決定される。
いくつかの実装形態では、現行スペクトルに関する波長範囲の幅は同じである。いくつかの実装形態では、現行スペクトルに関する波長範囲の幅のいくつかが異なる。
選択されたスペクトル特徴部の特性を探索するための波長範囲の識別は、終点の検出または研磨速度変更の決定の精度をより高くすることができ、例えば、システムが後続のスペクトル測定中に正しくないスペクトル特徴部を選択する可能性が低くなる。スペクトル全体にわたってではなく、ある波長範囲でスペクトル特徴部を追跡することにより、スペクトル特徴部をより簡単かつ迅速に識別できるようになる。選択されたスペクトル特徴部を識別するのに必要とされる処理リソースを減少させることができる。
選択されたピークに関する現行特性値を修正波長範囲から抽出し(ステップ1010)、図8の文脈で上述した終点決定論理を使用して、現行特性値を目標特性値と比較する(ステップ1012)。例えば、スペクトルのシーケンスから、現行の特徴部の特性に関する値のシーケンスが求められ、値のシーケンスに関数が当てはめられる。関数は、例えば、現行特性値と初期特性値の差に基づいて研磨中に基板から除去された材料の量を概算することができる線形関数でよい。
終点決定論理が、終点条件が満たされていないと判断する限り(ステップ1014の分岐において「いいえ」)、研磨は続けられ、ステップ1006、1008、1010、1012、および1014が、必要に応じて繰り返される。例えば、終点決定論理は、関数に基づいて、特徴部の特性に関する目標差にまだ達していないと判断する。
いくつかの実装形態では、基板の複数の部分からの反射光のスペクトルが測定されるとき、終点決定論理は、複数の部分の研磨が同時に、またはほぼ同時に完了されるように、基板の1つまたは複数の部分の研磨速度を調節する必要があると判断することがある。
終点決定論理が、終点条件が満たされていると判断するとき(ステップ1014の分岐において「はい」)、終点が合図され、研磨が停止される(ステップ1016)。
スペクトルは、望ましくない光反射の影響を除去または減少するために正規化することができる。1つまたは複数の対象の被膜以外の媒体が寄与する光反射には、研磨パッド窓からの光反射、および基板のベースシリコン層からの光反射が含まれる。窓からの寄与は、暗条件下で(すなわちインサイチュ監視システムの上に基板が配置されていないとき)、インサイチュ監視システムによって受信される光のスペクトルを測定することによって推定することができる。シリコン層からの寄与は、裸のシリコン基板から反射する光のスペクトルを測定することによって推定することができる。通常、これらの寄与は、研磨ステップの開始前に得られる。測定された生のスペクトルは、以下のように正規化される。
正規化されたスペクトル=(A−Dark)/(Si−Dark)
ここで、Aは、生のスペクトルであり、Darkは、暗条件下で得られるスペクトルであり、Siは、裸のシリコン基板から得られるスペクトルである。
上述した実施形態では、スペクトル中の波長ピークの変化を使用して、終点検出を行う。また、ピークの代わりに、またはピークと関連付けて、スペクトル中の波長谷部(すなわち極小値)の変化を使用することもできる。また、終点を検出するときに、複数のピーク(または谷部)の変化を使用することもできる。例えば、各ピークを個別に監視することができ、ピークの大部分の変化が終点条件に合うときに、終点を合図することができる。他の実装形態では、終点検出を決定するために、変曲点またはスペクトルゼロ交差の変化を使用することができる。
いくつかの実装形態では、アルゴリズムセットアッププロセス1100(図11)に続いて、トリガされた特徴部追跡技法1200を使用して1つまたは複数の基板の研磨を行う(図12)。
始めに、例えば上述した技法の1つを使用して、第1の層の研磨の追跡に使用するために、スペクトル中の対象の特徴部の特性が選択される(ステップ1102)。例えば、特徴部は、ピークまたは谷部でよく、特性は、ピークもしくは谷部の波長もしくは周波数の位置もしくは幅、またはピークもしくは谷部の強度でよい。対象の特徴部の特性が、様々なパターンの多様な製品基板に適用可能である場合、特徴部および特性を機器製造業者が事前に選択することができる。
さらに、研磨終点の近くでの研磨速度dD/dtを求める(ステップ1104)。例えば、製品基板の研磨のために使用すべき研磨プロセスに従って、しかし、予想される終点研磨時間に近い異なる研磨時間で、複数のセットアップ基板を研磨することができる。セットアップ基板は、製品基板と同じパターンを有することができる。各セットアップ基板に関して、研磨前と研磨後の層厚さを測定することができ、それらの差から、除去された量が計算され、そのセットアップ基板に関する除去された量および関連の研磨時間が、データセットを提供するために記憶される。時間の関数としての除去された量の線形関数をデータセットに当てはめることができる。線形関数の傾きが研磨速度を与える。
アルゴリズムセットアッププロセスは、セットアップ基板の第1の層の初期厚さDを測定するステップ(ステップ1106)を含む。セットアップ基板は、製造基板と同じパターンを有することができる。第1の層は、誘電体、例えばlow−k材料、例えば炭素ドープ二酸化ケイ素、例えばBlack Diamond(商標)(Applied Materials, Inc.製)やCoral(商標)(Novellus Systems, Inc.製)でよい。
任意選択で、第1の材料の組成に応じて、第1の材料とも第2の材料とも異なる別の材料、例えば誘電体材料、例えばlow−kキャップ材料、例えばテトラエチルオルソシリケート(TEOS)の1つまたは複数の追加の層を第1の層の上に堆積する(ステップ1107)。一体となって、第1の層と1つまたは複数の追加の層とが積層を成す。
次に、異なる第2の材料、例えばバリア層、例えば窒化物、例えば窒化タンタルまたは窒化チタンの第2の層を、第1の層または積層の上に堆積する(ステップ1108)。さらに、導電層、例えば金属層、例えば銅を、第2の層の上(および第1の層のパターンによって提供されるトレンチ内)に堆積することができる(ステップ1109)。
研磨中に使用される光学監視システム以外の計測システムで測定を行うこともでき、例えばインラインの計測ステーションまたは独立した計測ステーション、例えば形状測定器や、偏光解析法を使用する光学計測ステーションである。いくつかの計測技法、例えば形状測定法では、第2の層が堆積される前に第1の層の初期厚さが測定されるが、他の計測技法、例えば偏光解析法では、第2の層が堆積される前または後に測定を行うことができる。
次いで、対象の研磨プロセスに従ってセットアップ基板を研磨する(ステップ1110)。例えば、第1の研磨ステーションで、第1の研磨パッドを使用して、導電層と、第2の層の一部とを研磨して除去することができる(ステップ1110a)。次いで、第2の研磨ステーションで、第2の研磨パッドを使用して、第2の層と、第1の層の一部とを研磨して除去することができる(ステップ1110b)。しかし、いくつかの実装形態では、導電層が存在せず、例えば、研磨が始まるときに第2の層が最外層であることに留意すべきである。
少なくとも第2の層の除去中、および場合によっては第2の研磨ステーションでの研磨操作全体にわたって、上述した技法を使用してスペクトルを収集する(ステップ1112)。さらに、別個の検出技法を使用して、第2の層の排除および第1の層の露出を検出する(ステップ1114)。例えば、第1の層の露出は、モータトルク、または基板から反射される光の総強度の突然の変化によって検出することができる。第2の層の排除が検出された時点Tでのスペクトルの対象の特徴部の特性の値Vが記憶される。排除が検出された時点Tも記憶することができる。
排除の検出後に、研磨をデフォルト時間で停止することができる(ステップ1118)。デフォルト時間は、研磨が第1の層の露出後に停止されるように十分に大きい。デフォルト時間は、研磨後の厚さが目標厚さに十分に近くなるように選択され、ここで、研磨速度は、研磨後の厚さと目標厚さの間で線形であると仮定することができる。研磨が停止された時点でのスペクトルの対象の特徴部の特性の値Vを検出して記憶することができ、研磨が停止された時点Tも検出して記憶することができる。
例えば、初期厚さを測定するために使用したのと同じ計測システムを使用して、第1の層の研磨後の厚さDを測定する(ステップ1120)。
特性の値ΔVのデフォルト目標変化を計算する(ステップ1122)。値のこのデフォルト目標変化は、製造基板に関する終点検出アルゴリズムで使用される。デフォルト目標変化は、第2の層の排除の時点での値と、研磨が停止された時点での値の差、すなわちΔV=V−Vから計算することができる。
研磨操作の終わり近くでの、監視された特性の関数としての厚さの変化率dD/dVを計算する(ステップ1124)。例えば、ピークの波長位置が監視されていると仮定すると、変化率は、ピークの波長位置のシフト(単位はオングストローム)に対する、除去された材料(単位はオングストローム)として表現することができる。別の例として、ピークの周波数の幅が監視されていると仮定すると、変化率は、ピークの幅の周波数のシフト(単位はヘルツ)に対する、除去された材料(単位はオングストローム)として表現することができる。
一実装形態では、時間の関数としての値の変化率dV/dtは、第2の層の露出の時点での値と研磨の終了時の値から単純に計算することができ、例えば、dV/dt=(D−D)/(T−T)である。別の実装形態では、セットアップ基板の研磨の終わり近く、例えばTとTの間の時間の最後の25%以下からのデータを使用して、時間の関数としての測定値に直線を当てはめることができる。直線の傾きは、時間の関数としての値の変化率dV/dtを与える。どちらの場合にも、次いで、研磨速度を値の変化率によって割ることによって、監視される特性の関数としての厚さの変化率dD/dVを計算する。すなわち、dD/dV=(dD/dt)/(dV/dt)である。変化率dD/dVが計算されると、これは、製品に関して一定であるはずである。すなわち、同じ製品の異なるロットに関してdD/dVを再計算する必要はないはずである。
セットアッププロセスが完了した後、製品基板を研磨することができる。
任意選択で、多数の製品基板からの少なくとも1つの基板の第1の層の初期厚さdを測定する(ステップ1202)。製品基板は、セットアップ基板と少なくとも同じ基板構造、および任意選択で同じパターンを有する。いくつかの実装形態では、すべての製造基板が測定されるわけではない。例えば、ロットからの1つの基板を測定することができ、その初期厚さが、ロットからのすべての他の基板に関して使用される。別の例として、カセットからの1つの基板を測定することができ、その初期厚さが、カセットからのすべての他の基板に関して使用される。他の実装形態では、すべての製造基板が測定される。製造基板の第1の層の厚さの測定は、セットアッププロセスの完了前または完了後に行うことができる。
上述したように、第1の層は、誘電体、例えばlow−k材料、例えば炭素ドープ二酸化ケイ素、例えばBlack Diamond(商標)(Applied Materials, Inc.製)やCoral(商標)(Novellus Systems, Inc.製)でよい。研磨中に使用される光学監視システム以外の計測システムで測定を行うこともでき、例えばインラインの計測ステーションまたは独立した計測ステーション、例えば形状測定器や、偏光解析法を使用する光学計測ステーションである。
任意選択で、第1の材料の組成に応じて、第1の材料とも第2の材料とも異なる別の材料、例えばlow−kキャップ材料、例えばテトラエチルオルソシリケート(TEOS)の1つまたは複数の追加の層を製造基板上の第1の層の上に堆積する(ステップ1203)。一体となって、第1の層と1つまたは複数の追加の層とが積層を成す。
次に、異なる第2の材料、例えばバリア層、例えば窒化物、例えば窒化タンタルまたは窒化チタンの第2の層を、製造基板の第1の層または積層の上に堆積する(ステップ1204)。さらに、導電層、例えば金属層、例えば銅を、製造基板の第2の層の上(および第1の層のパターンによって提供されるトレンチ内)に堆積することができる(ステップ1205)。しかし、いくつかの実装形態では、導電層が存在せず、例えば、研磨が始まるときに第2の層が最外層であることに留意すべきである。
いくつかの計測技法、例えば形状測定法では、第2の層が堆積される前に第1の層の初期厚さが測定されるが、他の計測技法、例えば偏光解析法では、第2の層が堆積される前または後に測定を行うことができる。第2の層および導電層の堆積は、セットアッププロセスの完了前または完了後に行うことができる。
研磨すべき各製品基板に関して、第1の層の初期厚さに基づいて目標特性差ΔVを計算する(ステップ1206)。典型的には研磨が始まる前にこの計算が行われるが、研磨が始まった後、しかし(ステップ1210で)スペクトル特徴部の追跡が開始される前に計算を行うこともできる。特に、例えばホストコンピュータから、記憶されている製品基板の初期厚さdが、目標厚さdと共に受信される。さらに、開始厚さDと終了厚さD、監視される特性の関数としての厚さの変化率dD/dV、およびセットアップ基板に関して決定されている値のデフォルト目標変化ΔVを受信することができる。
一実施形態では、目標特性差ΔVは以下のように計算される。
ΔV=ΔV+(d−D)/(dD/dV)+(D−d)/(dD/dV)
いくつかの実施形態では、研磨前の厚さは利用可能でない。この場合、上の式から「(d−D)/(dD/dV)」が消去される。すなわち、
ΔV=ΔV+(D−d)/(dD/dV)
製品基板を研磨する(ステップ1208)。例えば、第1の研磨ステーションで、第1の研磨パッドを使用して、導電層と、第2の層の一部とを研磨して除去することができる(ステップ1208a)。次いで、第2の研磨ステーションで、第2の研磨パッドを使用して、第2の層と、第1の層の一部とを研磨して除去することができる(ステップ1208b)。しかし、いくつかの実装形態では、導電層が存在せず、例えば、研磨が始まるときに第2の層が最外層であることに留意すべきである。
インサイチュ監視技法を使用して、第2の層の排除および第1の層の露出を検出する(ステップ1210)。例えば、時点tでの第1の層の露出は、モータトルク、または基板から反射される光の総強度の突然の変化によって検出することができる。例えば、図13は、下にあるバリア層を露出するために金属層を研磨している間の、時間の関数としての、基板から受信される光の総強度のグラフを示す。この総強度は、例えば、測定されたすべての波長にわたって、または事前設定された波長範囲にわたってスペクトル強度を積分することによって、スペクトル監視システムによって獲得されたスペクトル信号から生成することができる。あるいは、総強度ではなく、特定の単色波長での強度を使用することができる。図13によって示されるように、銅層が排除されるにつれて総強度が低下し、バリア層が完全に露出されるとき、総強度は横ばいになる。強度の横ばい状態は、スペクトル特徴部の追跡を開始するためのトリガとして検出して使用することができる。
少なくとも第2の層の排除の検出から(場合によってはさらに早く、例えば第2の研磨パッドを用いた製造基板の研磨の開始から)始めて、上述したインサイチュ監視技法を使用して研磨中にスペクトルを得る(ステップ1212)。追跡される特徴部の特性の値を求めるために、上述した技法を使用してスペクトルを分析する。例えば、図14は、研磨中の時間の関数としてのスペクトルピークの波長位置のグラフを示す。第2の層の排除が検出される時点tでの、スペクトルにおける追跡される特徴部の特性の値vが求められる。
ここで、特性に関する目標値vを計算することができる(ステップ1214)。目標値vは、第2の層の排除の時点tでの特性の値vに目標特性差ΔVを加算することによって計算することができ、すなわちv=v+ΔVである。
追跡される特徴部の特性が目標値に達するとき、研磨を停止する(ステップ1216)。特に、各測定スペクトルに関して、例えば各プラテン回転において、追跡される特徴部の特性の値を求めて、値のシーケンスを生成する。図6Aに関して上述したように、関数、例えば時間の線形関数を値のシーケンスに当てはめることができる。いくつかの実装形態では、時間窓内の値に関数を当てはめることができる。関数が目標値に合う場所が、研磨が停止される終点時点を与える。また、第2の層の排除が検出される時点tでの特性の値vは、時点tの近くでの値のシーケンスの部分に関数、例えば線形関数を当てはめることによって求めることもできる。
図12および図13によって示される方法は、第2の層の堆積および除去を含むが、いくつかの実装形態では、第2の層は存在せず、例えば、研磨が始まるときに第1の層が最外層である。例えば、研磨前に第1の層の初期厚さを測定し、初期厚さと目標厚さから特徴部の目標値を計算するプロセスは、下にある第2の層の有無に関係なく適用可能であることがある。すなわち、第2の層は任意選択である。特に、第2の層を堆積するステップ、および第1の層の露出を検出するステップを省くことができる。そのような第1の層は、ポリシリコンおよび/または誘電体材料を含むことがあり、例えば、実質的に純粋なポリシリコンからなる、誘電体材料からなる、またはポリシリコンと誘電体材料の組合せからなることがある。誘電体材料は、酸化物、例えば酸化ケイ素、または窒化物、例えば窒化ケイ素、または誘電体材料の組合せでよい。
例えば、(例えばステップ1202に関して論じたように)多数の製品基板からの少なくとも1つの基板の第1の層の初期厚さdを測定する。(例えばステップ1206に関して論じたように)第1の層の初期厚さに基づいて目標特性差ΔVを計算する。製品基板の第1の層の研磨を開始し、上述したインサイチュ監視技法を使用して、第1の層の研磨中にスペクトルを得る。特性の値vは、第1の層の研磨中、例えば、第1の層の研磨が始まった直後、またはしばらく後、例えば数秒後に測定することができる。数秒の待機により、監視システムからの信号を安定させることができ、それにより、値vの測定がより正確になる。(例えばステップ1214に関して論じたように)特性に関する目標値vを計算することができる。例えば、特性の値vに目標特性差ΔVを加算することができ、すなわちv=v+ΔVである。(例えばステップ1216に関して論じたように)追跡される特徴部の特性が目標値に達するとき、研磨を停止する。この手法は、下にある構造が基板ごとに相違することに起因する基板ごとの絶対ピーク位置のばらつきを補償しながら、目標厚さまでの除去を可能にする。
値のシーケンスから雑音を除去するための多くの技法が存在する。直線をシーケンスに当てはめることを上述したが、非線形関数をシーケンスに当てはめることもでき、またはローパスメジアンフィルタを使用してシーケンスを平滑化することもできる(この場合、フィルタされた値を目標値と直接比較して、終点を決定することができる)。
本明細書で使用するとき、用語「基板」は、例えば製品基板(例えば、複数のメモリまたは処理装置のダイを含むもの)、テスト基板、裸の基板、および格子基板を含むことがある。基板は、集積回路製造の様々な段階にあってよく、例えば、基板は、裸のウエハでよく、あるいは1つまたは複数の堆積された層および/またはパターン形成された層を含むことができる。用語「基板」は、円形ディスクおよび長方形シートを含むことができる。
本明細書で説明した本発明の実施形態およびすべての機能操作は、本明細書で開示した構造的手段およびその構造的均等物、またはそれらの組合せを含め、デジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェアで実装することができる。本発明の実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラム製品として実装することができ、すなわち、データ処理装置、例えば1つのプログラマブル処理装置、1つのコンピュータ、または複数の処理装置もしくはコンピュータによって実行されるように、またはそれらの動作を制御するように、情報担体、例えば機械可読記憶デバイスや伝播信号で有形に具現化された1つまたは複数のコンピュータプログラムとして実装することができる。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、またはコードとも呼ばれる)は、コンパイル言語や解釈言語を含めた任意の形態のプログラミング言語で書くことができ、任意の形態で展開することができ、例えばスタンドアローンプログラムとして、または計算環境で使用するのに適したモジュール、コンポーネント、サブルーチン、もしくは他のユニットとして配備することができる。必ずしも、1つのコンピュータプログラムが1つのファイルに対応するわけではない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持するファイルの一部に記憶する、対象のプログラムに専用の単一のファイルに記憶する、または複数の調整されたファイル(例えば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶するファイル)に記憶することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つの場所にある複数のコンピュータ上で、または複数の場所にわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。
本明細書で述べるプロセスおよび論理の流れは、1つまたは複数のプログラマブル処理装置によって実施することができ、プログラマブル処理装置は、入力データを処理して出力を生成することによっていくつかの機能を実施するために1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行させる。また、特殊用途論理回路、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によってプロセスおよび論理の流れを実施することもでき、そのような特殊用途論理回路として装置を実装することもできる。
上述した研磨装置および方法は、様々な研磨システムに適用することができる。研磨表面と基板の相対運動を可能にするために、研磨パッド、またはキャリアヘッド、またはそれら両方が移動することができる。例えば、プラテンは、回転ではなく周回することがある。研磨パッドは、プラテンに固定された円形(または何らかの他の形状)のパッドでよい。終点検出システムのいくつかの態様は、直線的研磨システムに適用可能であることがあり、例えば研磨パッドは、直線的に移動する連続ベルトまたはリールツーリールベルトである。研磨層は、標準的な(例えばフィラーを含むまたは含まないポリウレタン)研磨材料、軟質材料、または定摩耗材料でよい。相対位置決めという用語を使用する。研磨表面と基板を、垂直向きまたは何らかの他の向きで保持することができることを理解すべきである。
本発明の特定の実施形態を説明した。他の実施形態が、添付の特許請求の範囲の範囲内にある。例えば、特許請求の範囲に列挙される処置は、異なる順序で行うことができ、それでも所望の結果を実現することができる。

Claims (26)

  1. 研磨を制御する方法であって、
    基板を研磨するステップと、
    選択されたスペクトル特徴部と、ある幅を有する波長範囲と、研磨中に監視する選択されたスペクトル特徴部の特性との識別を受信するステップと、
    前記基板が研磨されている間に、前記基板からの光のスペクトルのシーケンスを測定するステップと、
    前記スペクトルのシーケンスから、選択されたスペクトル特徴部の特性の値のシーケンスを生成するステップであって、前記スペクトルのシーケンスからの少なくともいくつかのスペクトルに関して、前記スペクトルのシーケンス中の前のスペクトルに関して使用された前の波長範囲内での前記スペクトル特徴部の位置に基づいて、修正波長範囲を生成するステップ、前記修正波長範囲内で、前記選択されたスペクトル特徴部を探索するステップ、および前記選択されたスペクトル特徴部の特性の値を求めるステップを含むステップと、
    前記値のシーケンスに基づいて、研磨終点と、研磨速度に関する調節との少なくとも一方を決定するステップと
    を含む方法。
  2. 前記波長範囲が固定幅を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記修正波長範囲を生成するステップが、前の波長範囲内の前記特性の位置に前記固定幅を中心合わせするステップを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記修正波長範囲を生成するステップが、前の波長範囲内の前記特性の位置を求めるステップと、前記修正波長範囲内で、前記特性が前記修正波長範囲の中心のより近くに位置決めされるように、前記波長範囲を調節するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記修正波長範囲を生成するステップが、波長の値のシーケンスを生成するために、前記スペクトルのシーケンス中のスペクトルの少なくともいくつかに関して、前記選択されたスペクトル特徴部に関する波長の値を求めるステップと、前記波長の値のシーケンスに関数を当てはめるステップと、前記関数から、後続のスペクトル測定のために、前記選択されたスペクトル特徴部に関する予想波長値を計算するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記関数が線形関数である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記修正波長範囲を生成するステップが、前記予想波長値に前記波長範囲の幅を中心合わせするステップを含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記スペクトルが可視光に関して測定され、前記波長範囲が50〜200ナノメートルの幅を有する、請求項1に記載の方法。
  9. 研磨を制御する方法であって、
    インサイチュ監視システムによって測定された波長の部分集合である固定波長範囲を選択するユーザ入力を受信するステップと、
    選択されたスペクトル特徴部と、研磨中に監視する選択されたスペクトル特徴部の特性との識別を受信するステップと、
    基板を研磨するステップと、
    前記基板が研磨されている間に、前記基板からの光のスペクトルのシーケンスを測定するステップと、
    前記スペクトルのシーケンス中の各スペクトルに関して、各スペクトルの固定波長範囲内で、前記選択されたスペクトル特徴部を探索するステップと、値のシーケンスを生成するために、前記選択されたスペクトル特徴部の特性の値を求めるステップと、
    前記値のシーケンスに基づいて、研磨終点と、研磨速度に関する調節との少なくとも一方を決定するステップと
    を含む方法。
  10. 前記インサイチュ監視システムが、少なくとも可視光を含む波長の強度を測定し、前記固定波長範囲が、50〜200ナノメートルの幅を有する、請求項9に記載の方法。
  11. 研磨を制御する方法であって、
    第1の層を有する基板を研磨するステップと、
    選択されたスペクトル特徴部と、研磨中に監視する選択されたスペクトル特徴部の特性との識別を受信するステップと、
    前記基板が研磨されている間に、前記基板からの光のスペクトルのシーケンスを測定するステップと、
    前記第1の層が露出された時点で、前記特徴部の特性に関する第1の値を求めるステップと、
    第2の値を生成するために、前記第1の値にオフセットを追加するステップと、
    前記特徴部の前記特性を監視し、前記特徴部の特性が前記第2の値に達したと判断されたときに研磨を停止するステップと
    を含む方法。
  12. 前記基板が、前記第1の層の上に位置する第2の層を含み、研磨するステップが、前記第2の層の研磨を含み、さらに、前記方法が、インサイチュ監視システムを用いて前記第1の層の露出を検出するステップを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記第1の値が、前記第1のインサイチュ監視技法が前記第1の層の露出を検出した時点で求められる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1の層の露出を検出するステップが、前記特徴部の特性を監視するステップとは別のプロセスである、請求項12に記載の方法。
  15. 前記第1の層の露出を検出するステップが、前記基板からの総反射強度を監視するステップを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 総反射強度を監視するステップが、前記総反射強度を生成するために、スペクトルのシーケンス中の各スペクトルに関して、波長範囲にわたって前記スペクトルを積分するステップを含む、請求項14に記載の方法。
  17. 前記インサイチュ監視システムが、モータトルクまたは摩擦監視システムを備える、請求項14に記載の方法。
  18. 前記第1の値が、前記第1の層の研磨中に求められる、請求項11に記載の方法。
  19. 前記特徴部の特性を監視するステップが、前記スペクトルのシーケンスからの各スペクトルに関して、値のシーケンスを生成するために前記特性の値を求めるステップを含む、請求項11に記載の方法。
  20. 前記値のシーケンスに線形関数を当てはめ、前記線形関数が前記第2の値に等しくなる終点時点を決定することによって、前記特徴部の前記特性が前記第2の値に達したと判断される、請求項19に記載の方法。
  21. さらに、前記第1の層の研磨前の厚さを受信するステップと、前記研磨前の厚さからの前記オフセット値を計算するステップとを含む、請求項11に記載の方法。
  22. 前記オフセット値ΔVを計算するステップが、(D−d)/(dD/dV)を計算するステップを含み、ここで、dは、目標厚さであり、Dは、セットアップ基板からの第1の層の研磨前の厚さであり、Dは、セットアップ基板からの前記第1の層の研磨後の厚さであり、dD/dVは、前記特性の関数としての厚さの変化率である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記オフセット値ΔVを計算するステップが、式
    ΔV=ΔV+(d−D)/(dD/dV)+(D−d)/(dD/dV)
    を備え、
    ここで、dは、研磨前の厚さであり、dは、目標厚さであり、Dは、セットアップ基板からの第1の層の研磨前の厚さであり、Dは、セットアップ基板からの第1の層の研磨後の厚さであり、ΔVは、セットアップ基板の前記第1の層の研磨前の厚さと研磨後の厚さの間での、特徴部の特性の値の差であり、dD/dVは、前記特性の関数としての厚さの変化率である、請求項21に記載の方法。
  24. さらに、別個の計測ステーションで研磨前の厚さdを測定するステップを含む、請求項23に記載の方法。
  25. dD/dVが、前記研磨終点の近くでの厚さの変化率である、請求項23に記載の方法。
  26. 前記第1の層が、ポリシリコンおよび/または誘電体材料を含む、請求項11に記載の方法。
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