JP2013523935A - 分離法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、多成分供給液から糖類およびベタインなどの生成物を分離して回収する、3プロフィールクロマトグラフィー逐次SMB法に関する。本発明の方法では、クロマトグラフ分離システムのいくつかの位置から、生成物画分および任意選択により再循環画分が収集される。本発明の方法は、甜菜ベース溶液からのスクロースおよびベタインの分離に、そして例えば植物ベースの加水分解物からの例えばキシロースなどの糖類の分離に応用することもできる。

Description

本発明は、クロマトグラフ分離法の分野に関し、特にクロマトグラフィー逐次マルチプロフィール模擬移動床(SMB)法による、糖類、糖アルコール類、糖酸および/またはベタインを含有する溶液のクロマトグラフィー分画に関する。溶液は、典型的には、甜菜ベース溶液またはキシロース含有植物加水分解産物などの多成分植物ベース抽出物および加水分解産物、およびそれらの誘導体である。本発明の方法のマルチプロフィールSMBは、生成物の収率および/または純度および/またはシステムの水対供給材料比を維持し、または改善さえしながら、方法の分離能力の改善を目指す。
特許文献1、2、および3は、クロマトグラフィー模擬移動床(SMB)法によって、溶液を2つ以上の画分に分画するための方法およびシステムを開示し、分離システムは、同一ループ内に少なくとも2つの分離プロフィールを含む。SMB法は、連続または逐次であってもよい。システムから生成物画分を回収する前に、それに供給液の少なくとも2つの部分を添加することで、2つのプロフィールが形成されると述べられている(5欄、9〜11行)。溶出剤として水を使用してもよく、2つの分離プロフィールが重らないように、供給液の添加の合間またはその後に水を添加し得ることもまた述べられている(5欄、11〜14行)。1つの分離工程内に、2つまたは3つの平行操作があり得ることもまた述べられている(6欄、7〜8行)。さらに全樹脂床中(ループ内の全カラム)で2つ以上のプロフィールが移動する(1欄、32〜34行)、すなわち全カラムによって形成されるループ内に、前記少なくとも2つの分離プロフィールが存在すると述べられている。
上述の米国特許の方法における分画に適した原料は、例えば糖蜜、発酵残渣、果糖/グルコースシロップ、ビーツ由来ジュース、および木材加水分解産物であることもできる。高度に望ましい原料としては、糖蜜、発酵残渣、および亜硫酸蒸解液が挙げられると述べられている。回収される生成物としては、例えばグルコース、果糖、スクロース、ベタイン、イノシトール、マンニトール、グリセロール、キシリトール、キシロース、ソルビトール、およびエリスリトールが挙げられる。
上述の米国特許の実施例は、糖蜜、発酵残渣、グルコース/果糖混合物、およびキシリトール流出物(run−off)などの様々な原料の2プロフィール分離を開示する。例えば特許文献1の実施例1は、(全部で8つの別個の部分的充填床がある)2本のカラムを含む分離系内における、糖蜜の2プロフィール逐次SMB分離を開示する。分画は、シーケンス長さが38分間である8段階シーケンス中で実施される。出発原料として使用される糖蜜は、DSを基準にして、スクロース57.6%およびベタイン7.6%を含有する。分画は、純度90.1重量%のスクロース画分、および純度43.1重量%のベタイン画分を提供する。
特許文献1の実施例4は、3本の別個のカラムを含む分離系における、糖蜜の3プロフィール逐次SMB分離を開示する。分画は、シーケンス長さが43分間である8段階シーケンス中で実施される。出発原料として使用される糖蜜は、DSを基準にして、スクロース60.4%およびベタイン5.1%を含有する。分画は、純度92.7重量%のスクロース画分、および純度36.6重量%のベタイン画分を提供する。
特許文献1の実施例5は、59%のスクロースを含有する糖蜜の2プロフィール連続SMB分離を開示する。87.8%の純度を有するスクロース画分が得られる。
さらに特許文献4は、甜菜から得られる軟化ロージュース(soft raw juice)からスクロースを分離するためのクロマトグラフィー単一プロフィール法をさらに開示する。
特許文献5は、クロマトグラフィーSMBシステムによって糖蜜を分画する方法を開示し、スクロースおよびベタインが、2つ以上のループにある多段階分離シーケンス内において回収される。文献の実施例3は、3つの再循環相を含む工程によって、甜菜糖蜜を分画する方法を開示する。
米国特許第6875349B2号明細書 米国特許第6572775B2号明細書 米国特許第6572776B2号明細書 米国特許第5466294号明細書 米国特許第6093326号明細書
しかし先行技術から知られているマルチプロフィールクロマトグラフ分離法は、例えば分離能力、生成物収率、および生成物純度が必ずしも常に許容可能水準でないという不都合を有する。したがって生成物の収率および純度が本質的に保たれまたは改善さえされながら、分離能力が増大されている、改善されたマルチプロフィールクロマトグラフ分離法に対する必要性がある。
さらに高スクロース含有量(70%を超える)を有する甜菜ベース溶液から、スクロースおよびベタインを回収するための特に3プロフィールモードによるマルチプロフィール逐次SMB分離法は、当該技術分野で提案されずまたは開示されてもいない。
本発明に関連する定義
「生成物画分」は、クロマトグラフ分離工程から取り出された画分であり、生成物構成要素を含む。1つまたは複数の生成物画分があり得る。
「残渣画分」または「残留画分」は、回収される生成物構成要素以外の構成要素を主に含有する画分である。前記他の構成要素は、典型的には、出発原料次第で、塩、例えば酢酸、キシロン酸、アミノ酸などの有機酸および無機酸およびそれらの塩類、有色化合物、グリセロール、リグノスルホネート、オリゴ糖類など、ならびに生成する糖類、糖アルコール類、および糖酸以外の糖類、糖アルコール類、および糖酸から選択される。1つまたは複数の残渣画分があり得る。残留画分構成要素(生成物構成要素以外)はまた、「残留構成要素」とも称される。残留構成要素の性質は、出発原料に左右される。
「再循環画分」は、不完全に分離した生成化合物を含有し、生成物画分よりも純度が低くまたはさらに希釈されている画分である。再循環画分は、再循環されて分離に戻され、供給材料と合わせられる。再循環画分は、典型的には供給材料の希釈物質として使用される。再循環をカラムに戻す前に、1つまたは複数の操作があってもよい。例えば再循環画分は、蒸発によって濃縮されてもよい。1つまたは複数の再循環画分があり得る。
「シーケンス」または「分離シーケンス」は、供給材料構成要素の生成物画分と他の画分への分離を促進するのに必要な全工程を含む、逐次クロマトグラフ分離工程内で連続的に反復する所定の工程のシーケンスである。
「工程」は、供給相、溶出相、循環相、およびPART供給相の1つ以上を含む。
供給相においては、供給液が1つまたは複数の所定の部分的充填床内に装入される。供給相において、および/または他の1つまたは複数の相において、1つまたは複数の生成物画分および1つまたは複数の残留画分を抜き取り得る。
溶出相においては、溶出剤が所定の部分的充填床内に供給される。
溶出剤は、典型的には水、イオン交換水、および蒸発凝縮物から選択される。
循環相においては、本質的にいかなる供給液または溶出剤も部分的充填床に供給されず、いかなる生成物も抜き取られない。
part供給相においては、分離プロフィールの一部が装入されて、溶出剤の代替物質として分離に戻される。part供給相は、国際公開第2010/097510A1号パンフレット(米国特許第2010−0213130A1号明細書)および国際公開第2010/097511A1号パンフレット(米国特許第2010−0212662A1号明細書)の方法を本発明のマルチプロフィール法に応用する場合に、存在する。引用文献の内容全体は、参照によって本明細書に援用される。
「SMB」は、模擬移動床システムを指す。
逐次SMBシステムでは、必ずしも流体ストリーム(供給液および溶出剤またはPARTの供給、分離プロフィール循環、および生成物、再循環材料またはPARTの抜き取り)が全て連続的に流れるわけではない。
「供給材料」は、1シーケンス中に分離カラムに装入される、一定量の供給液である。
「サブプロフィール」は、1構成要素の濃度プロフィールであり、構成要素ピークとも称される。
「分離プロフィール」は、溶出剤および供給液を供給し、樹脂床を通過させることによって、供給材料中に存在する溶解物質(DS)から形成される乾燥物質プロフィールを指し、分離シーケンスを達成/反復することで得られる。
「分離プロフィールの一部」(「部分(part)」または「PART」に等しい)は、この区分中に液体および構成要素を含有して、溶出剤代替物質として使用される、分離プロフィールの任意の区分を指す。
「part供給相」は、partを分離系に溶出剤代替物質として装入することを指す。
「保持容積」(Rt)は、樹脂床を通して分離プロフィールの構成要素または特定点を溶出するのに要する、移動相の容積である。構成要素の保持容積は、樹脂床容積の%として表すこともできる。本発明との関連で、保持容積は、特にカラムを通して、生成物構成要素画分(キシロース、果糖、ベタインまたはマルトース生成物画分など)の先頭を溶出するのに要する容積を指す。
「テーリング」は、その中で正規ガウスピークが非対称性因子>1を有する現象を指す。テーリングは、ほとんどの場合、通常よりも強力な溶質保持を有する、充填材中の部位によって引き起こされる。
「空隙」または「空隙容積」は、本発明との関連で、カラムを通して導電率ピーク(塩)の先頭を溶出するのに要する容積を指す。
「BV」は、カラム、部分充填床、または分離システムの樹脂カラム床容積を指す。
「ピーク広幅化」は、カラムを通過するクロマトグラフィーピーク(分離プロフィール)の分散を指す。
「工程容積」(V)は、所定の工程中の分離シーケンスから、同一のまたはそれに続くシーケンス中の別の所定の工程に、分離カラムを通して、構成要素、分離プロフィールまたはその一部を移動させる、移動相(供給材料、溶出剤、および循環を含む)の容積を指す。工程容積は、各工程で移される移動相の容積(供給、溶出および/または循環相および任意のpart供給相において、各工程でカラム中に装入される容積)を合計することで、段階的に計算される。
「溶出剤装入位置」とは、溶出剤を装入してもよいクロマトグラフィー(chromatograhic)システム内の任意の位置を指す。
「DS」は、溶解乾燥物質含有量を指す。「溶解固形分」に等しい。
「構成要素純度」は、DSを基準にした構成要素含有量を指す。
「分離能力」は、生成物量(乾燥物質kg)/分離樹脂容積(m)/時間(h)を指す。再循環材料、およびpart供給相に装入される部分は含まれない。
「W/F比」は、溶出水容積と供給材料容積の比率を指す。
発明の簡単な説明
本発明は、クロマトグラフィーマルチプロフィール逐次模擬移動床(SMB)システムによって、植物ベースの供給液から、糖類、糖アルコール類、糖酸、有機酸、およびベタインなどの生成物を分離して回収する方法に関する。本発明は、マルチプロフィール逐次SMBクロマトグラフ分離システムのいくつかの位置から、生成物画分および/または再循環画分を回収することに基づいている。実際には、生成物画分および/または再循環画分は、クロマトグラフ分離システムのいくつかのカラムから収集される。本発明の目的は、独立請求項の記載事項によって特徴付けられる方法によって達成される。本発明の望ましい実施形態は、従属請求項で開示される。
驚くべきことに、本発明の方法は、先行技術から知られているマルチプロフィール分離システムと比較して、改善された分離能力、生成物収率、および生成物純度を提供することが発見された。
発明の説明
本発明は、糖類、糖アルコール類、糖酸、有機酸、およびベタインから選択される、少なくとも1つの生成物を含有する供給液から少なくとも1つの生成物を分離して回収する方法に関し、これにより、方法は、1つまたは複数の部分的充填床を含有して1つまたは複数のループを形成する複数のカラムを含むクロマトグラフィー逐次模擬移動床(SMB)システム内で実施され、方法は、
所定の分離シーケンスを反復することにより、3つの連続分離プロフィールをシステム内に作り出すステップであって、それにより前記3つの連続分離プロフィールはシステム内に同時に存在し、各分離プロフィールは少なくとも1つの生成物サブプロフィール、残留サブプロフィール、および任意選択により他のサブプロフィールを含むステップと、
所定の分離シーケンスを反復することにより、前記3つの分離プロフィールをシステム内で前進させるステップと、
システムのカラムから1つの生成化合物に富んだ少なくとも1つの生成物画分を回収し、他の1つまたは複数のカラムから少なくとも1つのさらなる画分もまた回収するステップであって、それにより前記少なくとも1つのさらなる画分は、同一生成化合物に富んださらなる生成物画分であり、および/または同一生成化合物を含有する再循環画分であるステップと、
を含む。
本発明の方法では、生成物構成要素は、糖類、糖アルコール類、糖酸、有機酸、およびベタインから選択されてもよい。
糖類は、キシロース、果糖、グルコース、マンノース、アラビノース、ガラクトース、ラムノース、フコース、スクロース、ラフィノース、マルトース、レボグルコサン、リボース、イソマルツロース、タガトース、トレハロース、トレハルロース、およびプシコースから選択されてもよい。
本発明との関連で、糖類はまた、キシロオリゴ糖、マルト−オリゴ糖類、フルクト−オリゴ糖類、およびポリデキストロースなどのオリゴマー化合物を包含する。
糖アルコール類は、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、マルチトール、イソモルト、グリセロール、およびエリスリトールから選択されてもよい。
糖酸は、ヒドロキシ酸;例えばキシロン酸、グルコン酸、およびイタコン酸のようなアルドン酸などのカルボン酸;および例えばグルクロン酸およびガラクツロン酸などのウロン酸から選択されてもよい。
有機酸は、例えばグルタミン酸などのアミノ酸から選択されてもよい。
本発明との関連で特に望ましい生成物構成要素は、スクロース、ベタイン、およびキシロースである。
残留構成要素は、出発原料に応じて、典型的には、塩、例えば硫酸および亜硫酸などの無機酸とそれらの塩類、アミノ酸、有色化合物、グリセロール、リグノスルホネート、オリゴ糖類など、ならびに生成物糖類、糖アルコール類、糖酸、および有機酸以外の糖類、糖アルコール類、糖酸、および有機酸から選択される。
例えば、亜硫酸廃液などの植物ベースの加水分解産物からの糖類、糖アルコール類、および糖酸の分離において、残留構成要素は、主にリグノスルホネート、オリゴ糖類、塩、有機酸(例えば酢酸およびキシロン酸)、および無機酸などを含む。糖蜜および発酵残渣などの甜菜ベース溶液からのベタインの分離において、残留構成要素は、主に塩、有色化合物、有機酸とそれらの塩類、アミノ酸、グリセロール、および単糖、二糖および三糖類などを含む。トウキビ糖蜜の分離において、残留構成要素は、主に塩、有色化合物、単糖、二糖および三糖類を含む。
糖類、糖アルコール類、糖酸、有機酸、およびベタインから選択される1つまたは複数の生成物構成要素を含有する出発原料は、典型的には多成分の植物ベース抽出物およびそれらの加水分解産物または誘導体である。亜硫酸廃液;デンプン加水分解産物;および二番糖振蜜(low green)、糖蜜、ロージュース、シックジュース(thick juice)、蒸留廃液、そして発酵残渣のような発酵産物などの甜菜ベースの溶液が、適切な出発原料の例として言及し得る。
本発明の一実施形態は、植物ベースの加水分解産物、植物ベースの抽出物、およびそれらの誘導体から、糖類、糖アルコール類、および糖酸を分離するステップを含む。植物ベースの加水分解産物は、様々な木材種、特に樺、ポプラおよびブナノキ、カエデ、ユーカリノキなどの広葉樹からの木質材料、穀物の様々な部分(わら、特に麦わら、包被、特にトウモロコシおよび大麦の包被、およびトウモロコシ穂軸とトウモロコシ繊維など)、バガス、ヤシガラ、綿実殻、アーモンド殻などをはじめとする、植物質材料から得られてもよい。 植物ベース抽出物は、例えば上述の植物の水、蒸気、アルカリまたはアルコール抽出物などであってもよい。植物ベースの加水分解産物および抽出物の誘導体は、その蒸発生成物または膜処理からの画分などの異なる後処理生成物であってもよい。
本発明の特定の一実施形態では、キシロースなどの糖類、糖アルコール類、および糖酸を分離するための植物ベースの加水分解産物は、パルプ化工程から得られる廃液である。本発明で有用な典型的な廃液は、好適には酸性亜硫酸パルプ化から得られる亜硫酸パルプ廃液である。有用な加水分解産物の一例は、硫酸塩パルプ化からの予備加水分解産物である。
本発明の一実施形態では、キシロースが、亜硫酸パルプ廃液などの木材加水分解産物から分離される。
さらなる特定の実施形態では、キシロースは、キシロースの結晶化から得られるキシロース流出物から分離される。本発明のさらなる特定例では、キシリトールが、キシロースの水素付加およびキシリトールの結晶化後に、キシリトール流出物から分離される。
さらなる特定の実施形態では、キシリトールまたはエリスリトールが発酵ブロスから分離される。
本発明のなおもさらなる実施形態は、二番糖振蜜、糖蜜、および発酵残渣などの甜菜ベース溶液から、ベタインを分離するステップを含む。
本発明では、前記二番糖振蜜は、DSを基準にして、スクロース71〜85%およびベタイン2〜10%を含有する甜菜ベースの糖蜜を指す。さらに二番糖振蜜は、DSを基準にして、13〜27%の典型的な量で、他の構成要素(例えば塩、有色化合物、有機酸、アミノ酸など)を含有する。本発明で有用な出発原料の典型的な例は、スクロース約72%、ベタイン3〜6%、および灰分(塩)および他の無機/有機構成要素20〜25%を含有する二番糖振蜜である。
本発明の別の実施形態は、転化スクロース溶液、異性化グルコース溶液、およびそれらの混合物などのグルコースと果糖の混合物から、ならびに果糖の結晶化から得られる流出物から、果糖を分離するステップを含む。
本発明のさらなる実施形態は、マルトースシロップなどのデンプン加水分解産物からマルトースを分離するステップを含む。本発明のなおもさらなる実施形態は、マルトースの水素付加後にマルチトールシロップからマルチトールを分離するステップを含む。
本発明の好ましい実施形態では、供給液は、植物ベースの加水分解産物および抽出物、果糖/グルコースシロップ、転化糖混合物、およびデンプン加水分解産物から選択される。特に望ましい本発明の実施形態では、植物ベースの加水分解産物および抽出物は、甜菜ベース溶液および木材加水分解産物から選択される。甜菜ベース溶液は、特に二番糖振蜜、糖蜜、シックジュースおよびロージュース、およびそのベタイン含有画分から選択される。木材加水分解産物は、特に亜硫酸パルプ廃液から選択される。
本発明のクロマトグラフ分離システムは、2本以上のカラムを指す、複数のカラムを含む。典型的な本発明の実施形態では、システムは、1つまたは複数の部分的充填床を含有する、3本以上の分離カラムを含む。望ましい本発明の実施形態では、システムは、例えば3〜12本のカラム、好適には6〜9本のカラムである、少なくとも3本のカラムを含む。
典型的な本発明の実施形態では、カラムはサイズが等しい。カラムはまた、互いにサイズが異なっていてもよい。カラムはまた、2つ以上の区画に分割されていてもよい。
分離システム内の部分的充填床中のクロマトグラフ分離樹脂は、多成分植物ベースの抽出物およびそれらの加水分解産物と誘導体から、上記の生成物構成要素を分離するために通常使用されるものから選択されてもよい。特に有用な樹脂は、強酸性カチオン交換樹脂(SAC)および弱酸性カチオン交換樹脂(WAC)であるが、弱塩基性アニオン交換樹脂(WBA)および強塩基性アニオン交換樹脂(SBA)でさえも使用し得る。カチオン交換樹脂(SACおよびWAC)は、H、Na、K、Ca2+、Mg2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+またはAl3+形態などの一価、二価または三価の形態であってもよい。
樹脂は、例えば4〜10%のDVB(ジビニルベンゼン)、好適には4.5〜7.5%のDVBなどの1〜20%範囲の架橋度を有するスチレンまたはアクリル樹脂であってもよい。樹脂の架橋度は、通例、構成要素の保持容積に影響を及ぼす。樹脂の典型的な平均粒度は、200〜450μmである。
システムのカラム/部分的充填床は、1つまたは複数のループを形成する。本発明の望ましい実施形態では、システムは、分離シーケンス中の1つまたは複数の工程中のシステムの全カラムによって形成されるループを含み、すなわちシステムの最終カラムから第1のカラムへのループがある。
ループは、閉鎖または「開放」であってもよい。閉鎖ループでは、液体は循環して、本質的にループには何も供給されず、またそれから何も取り出されない。開放ループでは、ループ中に溶出剤または供給材料またはPARTが装入され得て、生成物画分または残留画分またはPARTまたは再循環材料が、それから取り出され得る。供給、溶出、およびpart供給相において、充填材料床を通る流れが連続ループ間で起きてもよく、流れは1つのループから別のループに材料を運ぶ。循環相においてはループが閉鎖され、他のループから分離される。
本発明の逐次SMB法は、シーケンス、工程、および相を含む。シーケンス、工程、および相については上で定義される。1つの分離工程内に、1〜4の平行する同一または異なる相(供給、溶出および/または循環、および任意選択によりpart供給から選択される)があり得る。
分画は、シーケンス、工程、および相を使用して実施され、供給材料中に存在する溶解物質から、分離カラム中に分離プロフィール(すなわち乾燥物質プロフィール)が形成される。分離プロフィールは、少なくとも1つの生成物サブプロフィール、残留サブプロフィール、および任意選択により他のサブプロフィールを含む。
本発明では、分画は、所定の分離シーケンスを反復することにより、3つの分離プロフィールを作り出し、シーケンスを反復することにより、分離プロフィールをSMBシステム内で前進させることによって、達成される。SMBシステム全体を通過させてプロフィールを溶出するために、シーケンスを少なくとも3回反復させなくてはならない。
本発明の望ましい実施形態では、前記3つの分離プロフィールは、システムの全カラムによって形成されるループ内に存在する。
本発明のさらなる実施形態では、方法は、カラムが3つの別個のループを形成し、分離プロフィールが各ループ内で前進する、すなわち1つの分離プロフィールが3つのループのそれぞれに存在する工程を含んでもよい。例えば6カラムシステム内のカラム1および2、カラム3および4、ならびにカラム5および6は、3つの別個のループを形成してもよく、分離プロフィールは好適には各ループ内で同時に前進する。任意の3つのループ配置は、残留画分の有利な色除去を容易にする。
典型的にはシステムの最初のカラムは、システムの供給材料カラムである。
供給材料容積は、カラムが生成化合物を供給材料の他の構成要素から所望の収率で分離して、所望の純度の生成物画分を提供できるように選択される。本発明の一実施形態では、供給材料容積は、総カラム床容積の4.5〜10%であってもよい。
供給材料濃度(乾燥物質含有量)は、典型的には40〜65gの乾燥物質/100gの供給液であり、好適には45〜55gの乾燥物質/100gの供給液である。
米国特許第6,875,349B2号明細書とは対照的に、カラム出口における連続プロフィール間の水区間は最小化され、連続分離プロフィール間に重なり部分さえあってもよい。特にこれは、甜菜ベース溶液からのスクロースおよびベタイン分離に関わる、本発明の実施形態と関係がある。連続分離プロフィールのベタインサブプロフィールと残留サブプロフィールの間には、重なり部分があってもよい。
本発明の3プロフィールモードは、さらなる利点として、短いシーケンス時間を提供する。本発明の3プロフィールモードでは、シーケンス時間は、2プロフィールモード(例えば47分間)と比較して短い(例えば30分間)。同様に、単一プロフィールモードには47分の約2倍、すなわち約94分かかる。
最後に本発明の方法は、システムの1本のカラムから1つの生成化合物に富んだ少なくとも1つの生成物画分を回収するステップと、他の1本または複数のカラムから少なくとも1つのさらなる画分もまた回収するステップを含み、前記少なくとも1つのさらなる画分は、同一生成化合物に富んださらなる生成物画分および/または同一生成化合物を含有する再循環画分である。生成物画分は工程から回収されて取り出され、好適には合わせられる。再循環画分は循環されて分離に戻され、供給材料が希釈される。再循環画分の総合容積は、典型的には供給材料容積の5%〜50%の範囲である。
前記1つの生成化合物に富んだ少なくとも1つの生成物画分は、好適にはシステムの最終カラムから回収される。
本発明の方法では、最終カラムは、供給材料カラム下流の最終カラムを指す。供給材料カラムは、通常、システムの最初のカラムである。
前記少なくとも1つのさらなる画分は、同一生成化合物に富んださらなる生成物画分から選択され、同一生成化合物を含有する再循環画分は、好適には、それから前記少なくとも1つの生成物画分が回収されるカラムとの関係で、システムの上流にある任意のカラムから選択される、システムの他の1つまたは複数のカラムから回収される。
本発明の一実施形態では、前記1つの生成化合物に富んだ少なくとも1つの生成物画分、および同一生成化合物に富んださらなる生成物画分から選択される前記少なくとも1つのさらなる画分、および同一生成化合物を含有する再循環画分が、2つ以上の分離シーケンス中に同じ1つの分離プロフィールから回収される。
本発明の別の実施形態では、前記1つの生成化合物に富んだ少なくとも1つの生成物画分、および同一生成化合物に富んださらなる生成物画分から選択される前記少なくとも1つのさらなる画分、および同一生成化合物を含有する再循環画分が、同じ1つの分離シーケンス中に2つ以上の分離プロフィールから回収される。
驚くべきことに、本発明に従って、いくつかのカラム(分離システムのいくつかの位置)から、生成物画分および/または再循環画分を収集することで、3つの分離プロフィールをSMBシステム内に装備できるようになることが分かった。
本発明のさらなる実施形態では、方法はまた、残留画分などの他の画分を回収するステップも含む。この操作方式は、SMBシステム内への3つのプロフィールの装備を容易にし、高い収率および純度での生成物画分の回収もまた容易にする。本質的に生成物を含有しない残留画分は、複数のカラムから取り出される。換言すれば、所望の生成物が分離されるとすぐに、残渣はカラムから取り出される。その結果、分画が進行する間に残留ピーク/サブプロフィール(塩ピーク/サブプロフィール)のサイズが低下し、それは生成物ピーク/サブプロフィールフロンティングのさらなる低下をもたらす。この操作方式は、例えば甜菜ベース溶液からのスクロースおよびベタインの回収に応用することもできる。
本発明のさらなる実施形態では、方法は、少なくとも1つのさらなる生成化合物に富んだ1つまたは複数のさらなる画分を回収するステップをさらに含む。前記1つの生成化合物は、例えばスクロースであってもよく、前記さらなる1つの生成化合物は、例えばベタインであってもよい。
本発明のさらなる実施形態では、方法は、システムのカラムから少なくとも1つのスクロース画分、および他の1つまたは複数のカラムから少なくとも1つのさらなるスクロース画分を回収するステップと、システムの任意のカラムから少なくとも1つのベタイン画分もまた回収するステップを含む。本発明のこの実施形態では、方法は、システムの他の1つまたは複数のカラムから、スクロースを含有する少なくとも1つの再循環画分を回収するステップをさらに含んでもよい。
本発明のなおもさらなる実施形態では、方法は、システムのカラムから少なくとも1つのキシロース画分を回収するステップと、他の1つまたは複数のカラムから少なくとも1つのさらなるキシロース画分および/またはキシロースを含有する少なくとも1つの再循環画分もまた回収するステップを含む。
本発明の特定の一実施形態では、本発明は、1つまたは複数の部分的充填床を含有して1つまたは複数のループを形成する複数のカラムを含む、クロマトグラフィー逐次模擬移動床(SMB)システム内で甜菜ベースの溶液からスクロースおよびベタインを回収する方法に関し、方法は、
所定の分離シーケンスを反復することにより、3つの連続分離プロフィールをシステム内に作り出すステップであって、それにより前記3つの連続分離プロフィールが前記システム内に同時に存在し、各分離プロフィールが、スクロースサブプロフィール、ベタインサブプロフィール、残留サブプロフィール、および任意選択により他のサブプロフィールを含むステップと、
所定の分離シーケンスを反復することにより、前記3つの分離プロフィールをシステム内で前進させるステップと、
システムのカラムから少なくとも1つのスクロース画分を回収し、他の1つまたは複数のカラムから少なくとも1つのさらなるスクロース画分を回収して、システムの任意のカラムから1つまたは複数のベタイン画分もまた回収するステップと、
を含む。
本発明のこの実施形態において、供給材料として使用される甜菜ベース溶液は、好適には二番糖振蜜、糖蜜、シックジュース、およびロージュースから選択される。
特に連続分離プロフィールのベタインサブプロフィールと残留サブプロフィールの間に重なり部分がある場合、同一画分中で、ベタインと塩を回収することもまた可能である。連続分離プロフィールのベタインサブプロフィールと残留サブプロフィールの重なりは、3つの分離プロフィールをシステム内に装備するのに有益であることもまた分かった。
さらに、高スクロース純度(>70%)を有する出発原料は、既に比較的低い塩含有量を有するという理由から、スクロースピーク/サブプロフィールのフロンティングが低下することが、驚くことに分かった。その結果、スクロースピーク/サブプロフィールおよび全分離プロフィールは、有利には分画中に狭いままであり、それは3つの分離プロフィールをSMBシステム内に装備するさらなる助けとなる。
本発明のこの実施形態では、動きの遅いベタインと動きの早い塩が、本質的に別個の画分中で回収されるように、分画を行うこともできる。ベタインと塩を同一画分中で回収することもまた可能であり、それによってベタインサブプロフィールと残留サブプロフィールの間に重なり部分がある。次にベタインと残留構成要素を含有する画分をいくつかの画分に、例えばベタインに富んだ画分と、塩および他の残留構成要素に富んだ画分に分割してもよい。次にベタインをベタイン画分から別個に回収し得る。
本発明のさらなる実施形態では、さらなるクロマトグラフィー分画とそれに続く結晶化によって、例えばベタインが残留画分から、または別個のベタイン画分から回収される。
甜菜ベース溶液からのベタインおよびスクロースの分離に関する本発明の実施形態では、別個のカラムから回収されるスクロース画分は、乾燥物質(DS)を基準にして、90%を超え、好適には92%を超え、より好適には94%を超える純度(スクロース含有量)で得られる。スクロース画分のベタイン含有量は、DSを基準にして、0.5%未満、好適には0.1%未満である。
本発明のこの実施形態では、前記回収されたさらなるスクロース画分の乾燥物質量は、合わせた回収されたスクロース画分の乾燥物質量を基準にして、10%を超え、好適には30%を超え、より好適には50%を超える。
本発明のこの実施形態では、方法は、合わせたスクロース画分中に、供給液のスクロースを基準にして、90%を超え、好適には92%を超え、より好適には94%を超える、スクロース収率を提供する。
本発明のこの実施形態では、DSを基準にして、35%を超え、好適には45%を超え、より好適には55%を超える純度(ベタイン含有量)のベタイン画分が得られる。典型的な本発明の実施形態では、ベタイン画分中のベタイン含有量は、DSを基準にして、35%〜75%、好適には45〜75%の範囲である。残留画分のベタイン含有量は、典型的にはDSを基準にして、0.1〜3.0%の範囲である。
本発明のこの実施形態では、ベタイン画分に対するベタイン収率は、85%を超え、好適には92%を超え、より好適には94%を超える。
甜菜ベース溶液からのベタインおよびスクロース分離に関する本発明のこの実施形態では、本発明の方法は、例えば55kg乾燥物質/時間/m樹脂を超える分離能力などの高分離能力を提供する。より短い床長さと350μm未満のビーズサイズの樹脂を使用することで、150乾燥物質/時間/m樹脂までの能力に達し得る。さらに方法は、例えば乾燥物質1トンあたり約5〜10mの水などの溶出水と供給乾燥物質の好ましい比率を提供する。これは供給材料が約50%の乾燥物質含有量を有する場合、3〜6のW/F比(溶出水容積と供給材料容積の比率)に相当する。
本発明の別の特定の実施形態では、本発明は、1つまたは複数の部分的充填床を含有して1つまたは複数のループを形成する複数のカラムを含むクロマトグラフィー逐次模擬移動床システム内で、植物ベースの加水分解産物からキシロースを回収する方法に関し、方法は、
所定の分離シーケンス反復することにより、3つの連続分離プロフィールをシステム内に作り出すステップであって、それにより、前記3つの連続分離プロフィールがシステム内に同時に存在し、各分離プロフィールは、キシロースサブプロフィール、残留サブプロフィール、および任意選択により他のサブプロフィールを含むステップと、
所定の分離シーケンスを反復することにより、前記3つの分離プロフィールをシステム内で前進させるステップと、
システムのカラムから少なくとも1つのキシロース画分を回収し、他の1つまたは複数のカラムからキシロースに富んだ少なくとも1つのさらなるキシロース画分、および/またはキシロースを含有する少なくとも1つの再循環画分もまた回収するステップと、
を含む。
本発明のこの実施形態で供給材料として使用される植物ベースの加水分解産物は、例えばヘミセルロース加水分解産物、好適には亜硫酸廃液であってもよい。
本発明のこの実施形態では、DSを基準にして、45%を超え、好適には50%を超え、より好適には55%を超える純度(キシロース含有量)のキシロース画分が得られる。
本発明のこの実施形態では、方法は、供給液のキシロースを基準にして、85%を超え、好適には90%を超え、より好適には93%を超えるキシロース収率を提供する。
キシロース含有植物加水分解産物からのキシロース分離に関する本発明の実施形態では、本発明の方法はまた、例えば80kg乾燥物質/時間/mの樹脂までの分離能力などの高分離能力も提供する。さらに方法は、例えば乾燥物質1トンあたり約3.3mの水などの溶出水と供給乾燥物質の好ましい比率を提供する。これは、供給材料が約50%の乾燥物質含有量を有する場合、2.0のW/F比(溶出水容積と供給材料容積の比率)に相当する。
その結果、本発明の3プロフィール操作方式は、増大された分離能力を提供する。
分離中の溶出水量の(10から50%までの)顕著な低下などのさらなる利点は、参照によって本明細書に援用する、国際公開第2010/097510A1号パンフレットおよび国際公開第2010/097511A1号パンフレットの方法に、本発明のマルチプロフィール法を応用することで達成し得る。これらの出願で開示される方法は、概して、分離プロフィールの様々な部分を溶出剤代替物質として、分離に装入して戻すことを開示する。溶出水量の低下は、分離画分の蒸発におけるより低いエネルギー必要量につながる。
その結果、本発明のさらなる実施形態では、方法は、前記3つの分離プロフィールの1つまたは複数の部分をシステムの1つまたは複数の溶出剤装入位置に装入して戻し、溶出剤の一部を置き換えるステップをさらに含み、前記部分は、生成化合物および残留構成要素から選択される構成要素を含む。
前記部分の容積、装入位置、および装入工程は、前記部分の構成要素の保持容積と;部分の構成要素がそれを通過する樹脂床容積と;前記同一のまたは引き続く分離シーケンス中に、本質的に生成物画分純度と生成物構成要素収率を保ちながら、装入位置から計画的な構成要素標的抜き取り位置まで、前記部分の構成要素を移動させる工程の容積とに基づいて判定される。
前記部分の容積、装入位置、および装入工程は、前記部分の構成要素がその抜き取り時に同様に速く移動する供給材料構成要素の領域に到達する、または保留されてさらに速く移動する供給材料構成要素と共に溶出される、または分離プロフィールの迅速移動構成要素を前記部分の緩慢移動構成要素に到達させるのに適する、と判定されることが重要である。
各分離システムの構成要素の保持容積は、使用中の樹脂床について実験的に判定される。構成要素の保持容積は、例えば樹脂のジビニルベンゼン(DVB)含有量に左右される。
6.5%のDVB含有量を有する、マグネシウムの形態の強酸カチオン交換樹脂を用いた、キシロース含有植物加水分解産物からのキシロース分離において、キシロースの保持容積は樹脂カラム床容積のおよそ60%(57〜63%)である。同一樹脂を用いた同一亜硫酸廃液分離における導電率ピーク開始時(塩、リグノスルホネートなどの大型分子)の保持容積は、樹脂カラム床容積のおよそ28〜34%であり、これは樹脂床の排除容積に等しい。その中で異なる構成要素が分離カラムから溶出される溶出液量を計算する場合は、ピーク広幅化現象もまた考慮に入れるべきである。
6.5%のDVB含有量を有する一価の形態の強酸カチオン交換樹脂を用いた、甜菜ベース溶液からのベタインおよびスクロース分離において、ベタインの保持容積は樹脂カラム床容積のおよそ70%(67〜73%)であり、スクロースの保持容積は樹脂カラム床容積のおよそ55%〜60%である。同一樹脂を用いた同一分離における導電率ピーク開始時(塩および大型分子)の保持容積は、樹脂カラム床容積のおよそ28〜34%であり、これは樹脂床の排除容積に等しい。
溶出剤代替物質に適する分離プロフィールの部分の一例は、ベタインピークと塩ピークが重なる部分を含む。装入点は、動きの早い構成要素としての塩が分離中にスクロースを追い越し、ベタインおよび塩が隣接する画分中または同一画分中で回収され得るように選択される。
さらに前記残留画分の一部を溶出剤代替物質として分離に戻してもよい。異なる出発原料を分離するための同一ループ内の3つの分離プロフィールの作成および前進は、以下非限定的実施例2、3、および4で例証される。実施例2は、スクロース画分、ベタイン画分、残留画分(塩画分)、および再循環画分に分離される、二番糖振蜜の3プロフィールSMB分離を開示する。実施例3は、スクロース画分、ベタイン画分、残留画分(塩画分)、および再循環画分に分離される、二番糖振蜜の3プロフィールSMB分離を開示する。実施例4は、キシロース画分、再循環画分、および残留画分に分離される、Mg2+亜硫酸廃液の3プロフィールSMB分離を開示する。
実施例1Aは、2プロフィール2ループ逐次SMB法による二番糖振蜜の分画を開示する参考例である。実施例1Bおよび1Cは、糖蜜の3プロフィールSMB分離を開示する参考例である。実施例1Bおよび1Cは本発明の方法と異なり、生成物画分が1本のカラムのみから収集される。
二番糖振蜜分画について、スクロースおよびベタイン収率が等しく、水消費がほぼ等しい参照例1Aと本発明の実施例2を比較すると、いくつかの利点が見て取れる。本発明の3プロフィール法に従って、ベタインは、非常に高収率(約95%)でベタイン含有量51%のベタイン画分に濃縮し得る。ベタインは、クロマトグラフ分離によって、ベタイン画分からさらに濃縮し得る。方法はまた、非常に高収率(少なくとも93%)で、スクロース含有量が非常に高い(94〜95%)スクロース画分を提供する。生産能力(kg乾燥物質/時間/m樹脂として計算される)は、実施例1の2プロフィール法の能力と比較して、少なくとも40%増大され得る(54kg対38kg乾燥物質/時間/m樹脂)。
さらに参考例1Bおよび1Cは、非常に性能が低く、ベタイン純度および収率が非常に不良であることを認め得て、すなわちDSを基準にして、ベタイン純度はわずか約23〜37%であり、ベタイン収率は約32〜43%である。実施例1Bおよび1Cは、スクロースの収率も約79〜82%と非常に低い。
実施例1A
二番糖振蜜の2ループ2プロフィールSMB分離−参考例
加工装置は、6本のカラム、必要な配管、供給材料ポンプ、再循環ポンプ、溶出水ポンプ、熱交換器、供給材料および溶出剤および生成物タンク、留出液のための流量制御手段、ならびに様々な工程流のための入口および生成物バルブを含む。全てのカラム高は4.0mであり、全てのカラム径は5.15mで、第1のカラムはサイズが等しい2区画からできている。カラムには、Na形態の強酸ゲルタイプカチオン交換樹脂(Dowex monosphere 99K/350)が充填される。樹脂の平均ビーズサイズは0.35mmである。
分離前に、二番糖振蜜を(分離から得られる)再循環画分で希釈し、炭酸ナトリウムで炭酸化して、溶液のカルシウムレベルを低下させる。最後に、濾過助剤として珪藻土を使用して、二番糖振蜜をプレコート濾過する。
供給材料は下に記載するような組成であり、百分率は乾燥物質重量を基準にして示される。
Figure 2013523935
下述の13工程SMBシーケンスの手段によって、分画を実施する。供給材料および溶出剤は80℃の温度で使用し、溶出剤として蒸発凝縮物を使用する。
工程1:5.0mの供給液を流速185m/hでカラム1に注入し、再循環画分をカラム6から収集する。
工程2:流速2.6mの供給液を140m/hでカラム1に注入し、残留画分を同一カラムから収集する。同時に、3.2mの溶出剤を流速170m/hでカラム2に注入し、再循環画分をカラム6から収集する。
工程3:2.0mの供給液を流速110m/hでカラム1に注入し、残留画分を同一カラムから収集する。同時に、2.0mの溶出剤を流速110m/hでカラム2に注入し、ベタイン画分をカラム4から収集する。また同時に、3.5mの溶出剤を流速198m/hでカラム5に注入し、スクロース画分をカラム6から収集する。
工程4:12.6mの供給液を流速121m/hでカラム1に注入し、残留画分を同一カラムから収集する。同時に、9.7mの溶出剤を流速90m/hでカラム2に注入し、残留画分をカラム4から収集する。また同時に、23.0mの溶出剤を流速220m/hでカラム5に注入し、スクロース画分をカラム6から収集する。
工程5:7.2mの供給液を流速190m/hでカラム1に注入し、スクロース画分をカラム6から収集する。
工程6:全カラムによって形成されたループ内で、17.6mを流速190m/hでループさせる。ループ内に2つの分離プロフィールがある。
工程7:4.9mの溶出剤を流速190m/hでカラム3に注入し、残留画分をカラム2から収集する。
工程8:8.5mの溶出剤を流速137m/hでカラム1に注入し、残留画分をカラム2から収集する。同時に、10.9mの溶出剤を流速180m/hでカラム3に注入し、残留画分をカラム5から収集する。また同時に、14.0mの溶出剤を流速224m/hでカラム6に注入し、ベタイン画分を同一カラムから収集する。
工程9:5.0mの溶出剤を流速160m/hでカラム1に注入し、残留画分をカラム2から収集する。同時に、6.0mの溶出剤を流速190m/hでカラム3に注入し、ベタイン画分をカラム6から収集する。
工程10:16.1mの溶出剤を流速190m/hでカラム1に注入し、ベタイン画分をカラム6から収集する。
工程11:カラム1の第2の区画、カラム2、およびカラム3(カラム1の第1の区画はループから除外される)によって形成されたループ内で、15.0mを流速190m/hでループさせる。同時に、カラム4、5、および6によって形成されたループ内で、7.0mを流速90m/hでループさせる。
工程12:11.0mの溶出剤を流速150m/hでカラム1に注入し、残留画分をカラム3から収集する。同時に、14.1mの溶出剤を流速190m/hでカラム4に注入し、残留画分をカラム6から収集する。
工程13:カラム1、2、および3によって形成されたループ内で、20.1mを流速200m/hでループさせる。同時に、カラム4、5、および6によって形成されたループ内で、19.3mを流速195m/hでループさせる。
システムの平衡化後、残留画分、再循環画分、スクロース画分、およびベタイン画分を収集する。合わせた画分のHPLC分析をはじめとする結果を下の表に示す。
Figure 2013523935
これらの画分から計算される全収率は、スクロースでは93.3%、ベタインでは95.5%である。分画の分離能力は38.4kg乾燥物質/時間/m樹脂であり、溶出水と供給材料乾燥物質の比率は乾燥物質1トンあたり7.3mの水であり、これは4.5のW/F比に相当する。
実施例1B 甜菜糖蜜の3プロフィール/3ループクロマトグラフィーSMB分離−参考例
加工装置は、直列連結された逐次3本のカラム、供給材料ポンプ、再循環ポンプ、溶出水ポンプ、熱交換器、留出液のための流れ制御手段、ならびに様々な工程流のための入口および生成物バルブを含んだ。全てのカラム高は5mであり、直径は約0.2mであった。カラムには、Na形態の強酸ゲルタイプカチオン交換樹脂(FinexV09C)が充填された。樹脂の平均ビーズサイズは約0.37mmであった。樹脂のDVB含有量は4.5%であった。
分離前に、珪藻土を濾過助剤として使用して、糖蜜を炭酸化後にプレコート濾過した。
供給材料は下に記載するような組成であり、百分率は乾燥物質重量を基準にして示される。
Figure 2013523935
米国特許第6572775B2号明細書の実施例1に従って、下述の8工程SMBシーケンスの手段により分画を実施した。分離の目的は、その中に含有されるスクロースおよびベタインを分離することであった。供給材料および溶出剤は75℃の温度で使用し、溶出剤としてイオン交換水を使用した。
工程1:9.0Lの供給材料を流速70L/hでカラム2にポンプで入れて、再循環1画分をカラム1から収集した。
工程2:11.0Lの供給材料を流速70L/hでカラム2にポンプで入れて、スクロース画分をカラム1から収集した。
工程3:16.0Lの水を流速70L/hでカラム2にポンプで入れて、スクロース画分をカラム1から収集した。
工程4:5.5Lの水を流速70L/hでカラム2にポンプで入れて、再循環2画分をカラム1から収集した。
工程5:10.0Lの水を流速40L/hでカラム3にポンプで入れて、ベタイン画分をカラム1から収集した。同時に、カラム2によって形成されたループ内で、8.0Lを流速70L/hで循環させた。
工程6:5Lの水を流速40L/hでカラム1にポンプで入れて、ベタインをカラム1から収集した。同時に、5.0Lの水を流速70L/hでカラム2にポンプで入れて、残留画分をカラム2から収集した。また同時に、5.0Lの水を流速75L/hでカラム3にポンプで入れて、残留画分をカラム3から収集した。
工程7:15Lの水を流速40L/hでカラム1にポンプで入れて、ベタインをカラム1から収集した。同時に、21.0Lの水を流速70L/hでカラム2にポンプで入れて、残留画分をカラム2から収集した。また同時に、21.0Lの水を流速75L/hでカラム3にポンプで入れて、残留画分をカラム3から収集した。
工程8:カラム1によって形成されたカラムループ内で、11.0Lを流速45.0L/hで循環させた。同時に、カラム2によって形成されたカラムループ内で、11.0Lを流速22.0L/hで循環させた。また同時に、カラム3によって形成されたカラムループ内で、10.5Lを流速75.0L/hで循環させた。
13のシーケンス中に、システムおよび樹脂イオン形態を平衡状態にし、以下画分をシステムから抜き取った:カラム1、2、3からの残留画分、カラム1からの再循環画分、カラム1からのスクロース生成物画分、およびカラム1からのベタイン生成物画分。合わせた画分のHPLC分析をはじめとする結果を下の表E1B−2に示す。表E1B−3は、工程容積、カラム寸法、およびHPLC結果から計算される分離結果を示す。
Figure 2013523935
Figure 2013523935
所望の供給乾燥物質を得るために、供給材料との混合前に再循環画分を濃縮する必要がある。
実施例1C 甜菜糖蜜の3−プロフィール/3−ループSMB分離−参考例
加工装置は、直列連結された3本のカラム、供給材料ポンプ、再循環ポンプ、溶出水ポンプ、熱交換器、留出液のための流れ制御手段、ならびに様々な工程流のための入口および生成物バルブを含んだ。全てのカラム高は5mであり、直径は0.2mであった。カラムは、Na形態の強酸ゲルタイプカチオン交換樹脂(Finex)で充填された。樹脂の平均ビーズサイズは約0.36mmであった。樹脂のDVB含有量は5.5%であった。
分離前に、珪藻土を濾過助剤として使用して、糖蜜を炭酸化後にプレコート濾過した。供給材料は下に記載するような組成であり、百分率は乾燥物質重量を基準にして示される。
Figure 2013523935
米国特許第6093326号明細書の実施例3に従って、下述の5段階SMBシーケンスの手段により分画を実施した。分離の目的は、その中に含有されるスクロースおよびベタインを分離することであった。供給材料および溶出剤は75℃の温度で使用し、溶出剤としてイオン交換水を使用した。
工程1:9Lの供給材料を流速35L/hでカラム1にポンプで入れて、再循環1画分をカラム3から収集した。11.0Lの供給材料を流速35L/hでカラム1にポンプで入れて、スクロース画分をカラム3から収集した。
工程2:16Lの水を流速70L/hでカラム1にポンプで入れて、スクロース画分をカラム3から収集した。その後4Lの水を流速70L/hでカラム1にポンプで入れて、スクロース画分をカラム3から収集した。
工程3:8Lを流速70L/hでカラム1に循環させ、10Lの水を流速40L/hでカラム2にポンプで入れて、ベタイン画分をカラム3から収集した。
工程4:26Lの水を流速70L/hでカラム1にポンプで入れて、残留画分をカラム1から収集した。26Lの水を流速75L/hでカラム2にポンプで入れて、残留画分をカラム2から収集した。15Lの水を流速40L/hでカラム3にポンプで入れて、残留画分をカラム3から収集し、それに続いて、5Lの水を流速40L/hでカラム3にポンプで入れて、残渣をカラム3から収集した。
工程5:11Lをカラム1周囲に形成されたループ内で、流速で22L/hで循環させた。12Lをカラム2周囲に形成されたループ内で、流速75L/hで循環させた。11Lをカラム3周囲に形成されたループ内で、流速70L/hで循環させた。
システムおよび樹脂イオン形態が平衡状態に達するまで、前述の5工程のシーケンスを反復することにより平衡化し、以下の画分をシステムから抜き取った:カラム1、2、3からの残留画分、カラム3からの再循環画分、カラム3からのスクロース生成物画分、およびカラム3からのベタイン生成物画分。合わせた画分のHPLC分析をはじめとする結果を下の表E1C−2に示す。表E1C−3は工程容積、カラム寸法、およびHPLC結果から計算される分離結果を示す。
Figure 2013523935
Figure 2013523935
この実施例では、糖蜜を希釈するために過剰な再循環が行われ、したがって所望の供給材料濃度を得るために、供給材料との混合前に再循環画分の濃縮が必要であった。
実施例2
二番糖振蜜の3プロフィールSMB分離−スクロースおよびベタインの回収
加工装置は、6本のカラム、必要な配管、供給材料ポンプ、再循環ポンプ、溶出水ポンプ、熱交換器、供給材料および溶出剤および生成物タンク、留出液のための流れ制御手段、ならびに様々な工程流のための入口および生成物バルブを含む。全てのカラム高は4.0mであり、全てのカラム径は5.15mであり、第1のカラムはサイズが等しい2区画からできている。カラムには、Na形態の強酸ゲルタイプカチオン交換樹脂(Dowex monosphere 99K/350)が充填される。樹脂の平均ビーズサイズは0.35mmである。
分離前に、二番糖振蜜を(分離から得られる)再循環画分で希釈し、炭酸ナトリウムで炭酸化して、溶液のカルシウムレベルを低下させる。最後に、濾過助剤として珪藻土を使用して、二番糖振蜜をプレコート濾過する。
供給材料は下に記載するような組成であり、百分率は乾燥物質重量を基準にして示される。
Figure 2013523935
下述の10段階SMBシーケンスの手段によって、分画を実施する。供給材料および溶出剤は80℃の温度で使用し、溶出剤として蒸発凝縮物を使用する。
工程1:8.8mの供給液を流速185m/hでカラム1に注入し、スクロース画分をカラム6から収集する。
工程2:6.2mの供給液を流速180m/hでカラム1に注入し、残留画分を同一カラムから収集する。同時に、6.2mの溶出剤を流速180m/hでカラム2に注入し、ベタイン画分をカラム3から収集する。また同時に、6.2mの溶出剤を流速180m/hでカラム4に注入し、ベタイン画分をカラム5から収集する。また同時に、9.0mの溶出剤を流速225m/hでカラム6に注入し、スクロース画分を同一カラムから収集する。
工程3:9.0mの供給液を流速180m/hでカラム1に注入し、残留画分を同一カラムから収集する。同時に、5.0mの溶出剤を流速100m/hでカラム2に注入し、残留画分をカラム3から収集する。また同時に、5.0mの溶出剤を流速100m/hでカラム4に注入し、残留画分をカラム5から収集する。また同時に、12.0mの溶出剤を流速225m/hでカラム6に注入し、スクロース画分を同一カラムから収集する。
工程4:4.0mの溶出剤を流速190m/hでカラム6に注入し、残留画分をカラム3から収集する。同時に、4.0mの溶出剤を流速190m/hでカラム4に注入し、残留画分をカラム5から収集する。
工程5:全カラムによって形成されたループ内で、7.2mを流速195m/hでループさせる。ループ内に3つの分離プロフィールがある。
工程6:15.0mの溶出剤を流速190m/hでカラム1に注入し、ベタイン画分をカラム6から収集する。
工程7:5.0mの溶出剤を流速110m/hでカラム1に注入し、ベタイン画分をカラム2から収集する。同時に、9.0mの溶出剤を流速210m/hでカラム3に注入し、ベタイン画分をカラム4から収集する。また同時に、9.0mの溶出剤を流速210m/hでカラム5に注入し、ベタイン画分をカラム6から収集する。
工程8:10.0mの溶出剤を流速210m/hでカラム1に注入し、残留画分をカラム2から収集する。同時に、10.0mの溶出剤を流速210m/hでカラム3に注入し、残留画分をカラム4から収集する。また同時に、10.0mの溶出剤を流速210m/hでカラム5に注入し、残留画分をカラム6から収集する。
工程9:9.5mの溶出剤を流速205m/hでカラム1に注入し、再循環画分をカラム2から収集する。同時に、カラム3および4によって形成されたループ内で、6.6mを流速140m/hでループさせる。また同時に、カラム5および6によって形成されたループ内で、6.6mを流速140m/hでループさせる。
工程10:カラム1および2によって形成されたループ内で、17.2mを流速210m/hでループさせる。同時に、カラム3および4によって形成されたループ内で、13.6mを流速130m/hでループさせる。また同時に、カラム5および6によって形成されたループ内で、13.6mを流速130m/hでループさせる。
システムを平衡化した後、残留画分、スクロース画分、およびベタイン画分を収集する。合わせた画分のHPLC分析をはじめとする結果を下の表に示す。
Figure 2013523935
これらの画分から計算される全収率は、スクロースでは93.2%であり、ベタインでは95.0%である。分画の分離能力は、54kg乾燥物質/時間/m樹脂であり、溶出水と供給材料乾燥物質の比率は、乾燥物質1トンあたり8.6mの水である。これは5.3のW/F比に相当する。
結果を実施例1Aと比較すると、短縮されたシーケンス時間(ループ内の3つの分離プロフィール、高い供給材料挿入量、およびプロフィール間の水区間の最小化を用いた方式)のために、分離能力が40%を超えて改善されていることを認め得る。さらに、スクロース画分の明白な純度改善、および溶出水対供給材料物質比とW/F比のわずかな低下を認め得る。
実施例3 甜菜糖蜜(二番糖振蜜)の3−プロフィール/3−ループクロマトグラフィーSMB分離−スクロースおよびベタインの回収
加工装置は、6つの直列連結されたカラム、供給材料ポンプ、再循環ポンプ、溶出水ポンプ、熱交換器、留出液のための流れ制御手段、ならびに様々な工程流のための入口および生成物バルブを含んだ。全てのカラム高は4mであり、直径は0.111mであった。カラムは各2メートルの2つの部分からなる。カラムは、Na形態の強酸ゲルタイプカチオン交換樹脂(Dowex 99K/350樹脂)で充填された。樹脂の平均ビーズサイズは0.35mmであった。樹脂のDVB含有量はおよそ6%であった。
分離前に、珪藻土を濾過助剤として使用して、糖蜜をプレコート濾過した。供給材料は下に記載するような組成であり、百分率は乾燥物質重量を基準にして示される。
Figure 2013523935
Figure 2013523935
分画は、下述の11段階SMBシーケンスの手段によって実施された。分離の目的は、その中に含有されるスクロースおよびベタインを分離することであった。供給材料および溶出剤は80℃の温度で使用し、溶出剤としてイオン交換水を使用した。
工程1:6.3Lの供給材料を流速55L/hでカラム1にポンプで入れて、スクロース画分をカラム6(最終カラム)から収集した。
工程2:2.4Lの供給材料を流速34L/hでカラム1にポンプで入れて、残留画分をカラム1から収集した。同時に、2.0Lの水を流速28.5L/hでカラム2にポンプで入れて、ベタイン画分をカラム3から収集した。また同時に、2.8Lの水を流速40L/hでカラム4にポンプで入れて、ベタイン画分をカラム5から収集した。また同時に5.8Lの水を流速85L/hでカラム6にポンプで入れて、スクロースをカラム6(最終カラム)から収集した。
工程3:2.5Lの供給材料を流速42L/hでカラム1にポンプで入れて、残留画分をカラム1から収集した。同時に、5.1Lの水を流速85L/hでカラム2にポンプで入れて、残留画分をカラム3から収集した。また同時に、3.6Lの水を流速60L/hでカラム4にポンプで入れて、スクロース画分をカラム4から収集した。また同時に、1.5Lの水を流速25L/hでカラム6にポンプで入れて、ベタイン画分をカラム5から収集した。
工程4:2.5Lの供給材料を流速47L/hでカラム1にポンプで入れて、残留画分をカラム1から収集した。同時に、3.1Lの水を流速58L/hでカラム2にポンプで入れて、再循環画分をカラム3から収集した。また同時に、3.7Lの水を流速70L/hでカラム4にポンプで入れて、スクロース画分をカラム4から収集した。また同時に1.0Lの水を流速19L/hでカラム6にポンプで入れて、ベタイン画分をカラム5から収集した。
工程5:0.4Lの水を流速10.5L/hでカラム6にポンプで入れて、残留画分をカラム1から収集した。同時に、3.2Lの水を流速85L/hでカラム2にポンプで入れて、再循環画分をカラム3から収集した。また同時に、2.2Lの水を流速58L/hでカラム4にポンプで入れて、残留画分をカラム5から収集した。
工程6:カラム1、2、3、4、5、および6によって形成されたカラムループ内で、6.8Lを流速70L/hで循環させた。
工程7:3.3Lの水を流速70L/hでカラム1にポンプで入れて、PART画分をカラム4から収集した。同時に、カラム5および6によって形成されたカラムループ内で、3.3Lを流速70L/hで循環させた。
工程8:1.0Lの水を流速70L/hでカラム1にポンプで入れて、ベタイン画分をカラム6から抜き取った。
工程9:2.0Lの水を22,5L/hの流速でカラム1にポンプで入れて、残渣をカラム2から収集した。同時に5.4の水を流速61L/hでカラム3にポンプで入れて、ベタイン画分をカラム4から収集した。また同時に6.5Lの水を流速73L/hでカラム5にポンプで入れて、ベタイン画分をカラム6から収集した。
工程10:9.5Lの水を流速80L/hでカラム1にポンプで入れて、残渣をカラム2から収集した。同時に、3.3の水を流速28L/hでカラム3にポンプで入れて、残留画分を4から収集した。また同時に、2.3Lの水を流速73L/hでカラム5にポンプで入れて、残留画分をカラム6から収集した。
工程11:カラム1および2によって形成されたカラムループ内で、5.0Lを流速45.5L/hで循環させた。同時に、カラム3および4によって形成されたカラムループ内で、5.0Lを流速45.5L/hで循環させた。また同時に、カラム5および6によって形成されたカラムループ内で、5.7Lを流速52L/hで循環させた。
10〜18シーケンスで、システムおよび樹脂イオン形態は平衡状態になり、以下の画分をシステムから抜き取った。カラム1、2、3、4、5、および6からの残留画分、カラム3からの再循環画分、カラム4および6からのスクロース生成物画分、およびカラム3、4、5、および6からのベタイン生成物画分。合わせた画分のHPLC分析をはじめとする結果を表E3−3に示す。試運転ではPART画分をカラム4から収集した。PART画分がスクロースまたはベタイン画分の純度を低下させないように、PART供給工程を使用した。表E3−4は、工程容積、カラム寸法、およびHPLC結果から計算される分離結果を示す。
Figure 2013523935
Figure 2013523935
パイロット規模における流速制限のために、プラント規模では工程をはるかに迅速に進めることが可能であり、それは56〜67kg DS/m3hの能力を与えるであろう。
この場合、partは主にベタインであるので、乾燥物質が床容積の56%の空隙を有すると仮定して、再循環されたPART乾燥物質がどこに行ったのかを計算した。バンドの広幅化もまた、経験的に考慮に入れた。再循環PARTの移動量は、溶出剤が溶出剤代替溶液によって置換される工程で始まるカラム間隙容積から、工程容積を差し引くことによって計算された。PARTは、再循環画分中でシステムを出て行くと計算された。この方法は、PARTプロフィール先頭の移動に関して、非常に正確であった。
実施例4 Mg2+亜硫酸廃液(MgSSL)の3ループ/3プロフィールSMB分離−キシロースの回収
加工装置は、直列連結された6本のカラム、供給材料ポンプ、再循環ポンプ、溶出水ポンプ、熱交換器、必要な配管、必要とされるタンク、留出液のための流れ制御手段ならびに様々な工程流のための入口および生成物バルブを含む。全てのカラム高は3.3mであり、各カラムは直径0.11mを有する。カラムには、Mg2+形態の強酸ゲルタイプカチオン交換樹脂(Finexによって製造される)が充填される。樹脂のジビニルベンゼン含有量は6.5%であり、樹脂の平均ビーズサイズは0.38mmである。
分離前に、Mg2+亜硫酸廃液は、濾過助剤としてArbocel B800を使用してプレコート濾過する。次に供給乾燥物質をイオン交換水で48g/100gに調節し、供給液pHは3.1である。供給材料は下に記載するような組成であり、百分率は乾燥物質重量を基準にして示される。
Figure 2013523935
下述の12段階SMBシーケンスの手段によって、分画を実施する。分離の目的は、その中に含有されるキシロースを分離することである。供給材料および溶出剤は65℃の温度で使用し、溶出剤としてイオン交換水を使用する。
工程1:1.4Lの供給液を流速77L/hでカラム1に注入し、再循環画分をカラム2から収集する。同時に、カラム3および4によって形成されるカラムループ内に、1.4Lを流速77L/hで循環させる。また同時に、カラム5および6によって形成されるカラムループ内に、1.4Lを流速77L/hで循環させる。
工程2:1.7Lの供給液を流速63L/hで第1のカラムに注入し、再循環画分をカラム4から収集する。同時に、カラム5および6によって形成されるカラムループ内に、1.4Lを流速49L/hで循環させる。
工程3:2.4Lの供給液を流速56L/hでカラム1に注入し、再循環画分をカラム6(最終カラム)から収集する。
工程4:1.4Lの供給液を流速63L/hでカラム1に注入し、残留画分を同一カラムから収集する。同時に1.4Lの溶出剤を流速63L/hでカラム2に注入し、キシロース画分をカラム6から収集する。
工程5:4.9Lの供給液を流速63L/hでカラム1に注入し、残留画分を同一カラムから収集する。同時に、4.2Lの溶出剤を流速56L/hでカラム2に注入し、残留画分をカラム3から収集する。また同時に、2.8Lの溶出剤を流速38L/hでカラム4に注入し、残留画分をカラム5から収集する。また同時に、2.8Lの溶出剤を流速38L/hでカラム6に注入し、キシロース画分を同一カラムから収集する。
工程6:2.1Lの供給液を流速63L/hでカラム1に注入し、残留画分をカラム3から収集する。同時に、2.8Lの溶出剤を流速84L/hでカラム4に注入し、残留画分をカラム5から収集する。また同時に、2.4Lの溶出剤を流速73L/hでカラム6に注入し、キシロース画分を同一カラムから収集する。
工程7:1.0Lの供給液を流速59L/hで第1のカラムに注入し、キシロース画分をカラム6から収集する。
工程8:1.0Lの供給液を流速59L/hでカラム1に注入し、再循環画分をカラム6から収集する。
工程9:カラム1および2によって形成されるカラムループ内に、7.0Lを流速59L/hで循環させる。同時に、カラム3および4によって形成されるカラムループ内に、8.7Lを流速77L/hで循環させる。また同時に、カラム5および6によって形成されるカラムループ内に、8.4Lを流速73L/hで循環させる。
工程10:4.2Lの溶出剤を流速80L/hで第1のカラムに注入し、残留画分をカラム2から収集する。同時に、4.2Lの溶出剤を流速80L/hでカラム3に注入し、残留画分をカラム4から収集する。また同時に、4.2Lの溶出剤を流速80L/hでカラム5に注入し、残留画分をカラム6から収集する。
工程11:1.4Lの溶出剤を流速77L/hでカラム5に注入し、残留画分をカラム2から収集する。同時に、1.4Lの溶出剤を流速77L/hでカラム3に注入し、残留画分をカラム4から収集する。
工程12:カラム1および2によって形成されるカラムループ内に、4.9Lを流速84L/hで循環させる。同時に、カラム3および4によって形成されるカラムループ内に3.5Lを流速59L/hで循環させる。また同時に、カラム5および6によって形成されるカラムループ内に4.2Lを流速73L/hで循環させる。
分離シーケンスを10〜18回反復することでシステムを平衡化した後、システムから以下の画分を抜き取る。全カラムからの残留画分、カラム2、4、および6からの再循環画分、およびカラム6(最終カラム)からのキシロース生成物画分。合わせた残渣、再循環材料、およびキシロース画分のHPLC分析をはじめとする結果を下の表に示す。
Figure 2013523935
これらの画分から計算される全体的キシロース収率は、93%である。実施例における分離のためのシーケンス時間はわずか30.3分間であり、合わせた残渣およびキシロース画分から計算される分離能力は、80kg/h/mを超える。分離のW/F(水対供給材料、vol/vol)比は2.0である。

Claims (33)

  1. 糖、糖アルコール、糖酸、有機酸、およびベタインから選択される少なくとも1つの生成化合物を含有する供給液から、少なくとも1つの生成物を分離し、回収する方法が、そのために、1つまたはそれ以上の部分的充填床を含有し、1つまたはそれ以上のループを形成する複数のカラムを含むクロマトグラフィー逐次擬似移動床(SMB)システム内で行なわれる、該分離、回収方法であって、
    所定の分離シーケンスを反復することにより、3つの連続分離プロフィールをシステム内に作り出すステップ(それにより、該3つの連続分離プロフィールがシステム内に同時に存在し、各分離プロフィールが少なくとも1つの生成物サブプロフィール、残留物サブプロフィール、および場合により他のサブプロフィールを含む)と;
    該3つの分離プロフィールを、所定の分離シーケンスを反復することによりシステムを通して前進させるステップと;
    1つの生成化合物に富んだ少なくとも1つの生成物画分をシステムのカラムから回収し、また少なくとも1つのさらなる画分をシステムの他の1つまたはそれ以上のカラムから回収するステップ(それにより該少なくとも1つのさらなる画分が、同一生成化合物に富んださらなる生成物画分および/または同一生成化合物を含有する再循環画分である)と;
    を含む、上記方法。
  2. 前記1つの生成化合物に富んだ少なくとも1つの生成物画分と、前記少なくとも1つのさらなる画分が、2つ以上の分離シーケンス中に同じ1つの分離プロフィールから回収される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1つの生成化合物に富んだ少なくとも1つの生成物画分と、前記少なくとも1つのさらなる画分が、同じ1つの分離シーケンス中に2つ以上の分離プロフィールから回収される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記1つの生成化合物に富んだ少なくとも1つの生成物画分が、前記システムの最終カラムから回収される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記他の1つまたはそれ以上のカラムが、前記少なくとも1つの生成物画分が回収されるカラムに対して、システムの上流にある任意のカラムから選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記複数のカラムが、3〜12本のカラム、好適には6〜9本のカラムを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記3つの分離プロフィールが、システムの全カラムによって形成されるループ内に存在する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記複数のカラムが3つの別個のループを形成し、分離プロフィールが各ループ内を同時に前進する、請求項1に記載の方法。
  9. 他の画分を回収するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記他の画分が残留物画分である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記残留物画分が複数のカラムから回収される、請求項10に記載の方法。
  12. 少なくとも1つのさらなる生成化合物に富んだ、1つまたはそれ以上のさらなる画分を回収するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記1つの生成化合物がスクロースから選択される糖であり、前記さらなる生成化合物がベタインである、請求項1又は12に記載の方法。
  14. 少なくとも1つのスクロース画分をシステムのカラムから、そして少なくとも1つのさらなるスクロース画分をシステムの他の1つまたはそれ以上のカラムから回収するステップと、また少なくとも1つのベタイン画分をシステムの任意のカラムから回収するステップを含む、請求項13に記載の方法。
  15. スクロースを含有する少なくとも1つの再循環画分を、システムの他の1つまたはそれ以上のカラムから回収するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記糖がキシロースである、請求項1に記載の方法。
  17. 少なくとも1つのキシロース画分をシステムのカラムから回収するステップと、また少なくとも1つのさらなるキシロース画分および/またはキシロースを含有する少なくとも1つの再循環画分をシステムの他の1つまたはそれ以上のカラムから回収するステップを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記供給液が植物ベースの加水分解物および抽出物、果糖/グルコースシロップ、転化糖混合物、およびデンプン加水分解物から選択される、請求項1に記載の方法。
  19. 前記植物ベースの加水分解物および抽出物が、甜菜ベース溶液および木材加水分解物から選択される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記甜菜由来溶液が、二番糖振蜜および糖蜜から選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記木材加水分解物が、亜硫酸パルプ廃液から選択される請求項19に記載の方法。
  22. 1つまたはそれ以上の部分的充填床を含有し、1つまたはそれ以上のループを形成する複数のカラムを含むクロマトグラフィー逐次擬似移動床(SMB)システム内で、甜菜ベースの溶液からスクロースおよびベタインを回収する方法であって、
    所定の分離シーケンスを反復することにより、3つの連続分離プロフィールをシステム内に作り出すステップ(それにより、該3つの連続分離プロフィールがシステム内に同時に存在し、各分離プロフィールが、スクロースサブプロフィール、ベタインサブプロフィール、残留物サブプロフィール、および場合により他のサブプロフィールを含む)と;
    該3つの分離プロフィールを、所定の分離シーケンスを反復することによりシステムを通して前進させるステップと;
    少なくとも1つのスクロース画分をシステムのカラムから、また少なくとも1つのさらなるスクロース画分をシステムの他の1つまたはそれ以上のカラムから回収し、また1つまたはそれ以上のベタイン画分をシステムの任意のカラムから回収するステップと;
    を含む、請求項1に記載の方法。
  23. 甜菜ベース溶液が、二番糖振蜜、糖蜜、シックジュース、およびロージュースから選択される、請求項22に記載の方法。
  24. スクロース画分のスクロース含量が、乾燥物質(DS)を基準にして、90%を超え、好適には92%を超え、より好適には94%を超える、請求項22に記載の方法。
  25. 前記回収されたさらなるスクロース画分の乾燥物質量が、回収された合わせたスクロース画分の乾燥物質量を基準にして、10%を超え、好適には30%を超え、より好適には50%を超える、請求項22に記載の方法。
  26. 合わせたスクロース画分に、供給液のスクロースを基準にして、90%を超え、好適には92%を超え、より好適には94%を超えるスクロース収率を提供する、請求項22に記載の方法。
  27. ベタイン画分のベタイン含量が、DSを基準にして、35%を超え、好適には45%を超え、より好適には55%を超える、請求項22に記載の方法。
  28. ベタイン画分に対するベタインの収率が、85%を超え、好適には92%を超え、より好適には94%を超える、請求項22に記載の方法。
  29. 1つまたはそれ以上の部分的充填床を含有し、1つまたはそれ以上のループを形成する複数のカラムを含むクロマトグラフィー逐次擬似移動床システム内で、植物ベースの加水分解物からキシロースを回収する方法であって、
    所定の分離シーケンスを反復することにより、3つの連続分離プロフィールをシステム内に作り出すステップ(それにより、該3つの連続分離プロフィールがシステム内に同時に存在し、各分離プロフィールがキシロースサブプロフィール、残留物サブプロフィール、および場合により他のサブプロフィールを含む)と;
    該3つの分離プロフィールを、所定の分離シーケンスを反復することによりシステムを通して前進させるステップと;
    少なくとも1つのキシロース画分をシステムのカラムから回収し、また少なくとも1つのさらなるキシロース画分および/またはキシロースを含有する少なくとも1つの再循環画分をシステムの他の1つまたはそれ以上のカラムから回収するステップと;
    を含む、請求項1に記載の方法。
  30. 植物ベースの加水分解物が、ヘミセルロース加水分解物、好適には亜硫酸パルプ廃液である、請求項23に記載の方法。
  31. キシロース画分のキシロース含量が、DSを基準にして45%を超え、好適には50%を超え、より好適には55%を超える、請求項29に記載の方法。
  32. 供給液のキシロースを基準にして、85%を超え、好適には90%を超え、より好適には93%を超えるキシロース収率を提供する、請求項29に記載の方法。
  33. 前記3つの分離プロフィールの1つまたはそれ以上の部分を、システムの1つまたはそれ以上の溶離液導入位置に戻して導入して、溶離液の一部を置き換えるステップをさらに含み、該部分が生成化合物および残留成分から選択される成分を含む、請求項1に記載の方法。
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