JP2013522298A - コレステロールを低減するための水溶性フィトステロール誘導体およびその調製法 - Google Patents
コレステロールを低減するための水溶性フィトステロール誘導体およびその調製法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本出願は、2010年3月12日提出の米国特許仮出願第61/313,421号に対する優先権を主張し、その内容は全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本開示は、コレステロール低減効果を有する水溶性フィトステロール誘導体を調製するための方法に関する。
β-シトステロール(24-エチル-5-コレステン-3-オール)および他のフィトステロールは、食品成分として用いると、コレステロール低下剤として機能することが明らかにされている。β-シトステロールなどのフィトステロールは体内でLDL-コレステロールと直接競合し、腸内でLDL-コレステロールの吸収を低減して血清コレステロールレベルを低減する。そのようなステロールの食品成分としての広範な適用は、化合物の疎水性および親油性の性質によって妨げられる。これらの特性は、調製しうる製剤の型を制限して、食品成分としてのフィトステロールの利用を妨げうる。
本明細書において提供するのは、Xがフィトステロールであり;Lがリンカーであり;かつPが、約200〜約2000の平均分子量を有するポリエチレングリコール、ポリアルコール、およびポリエーテルからなる群より選択される水溶性担体である、式I:
X-L-P
の化合物またはその塩型の作製方法である。いくつかの態様において、前記方法は、(a)X-LとPとのモル比が約1:1.5〜約1:10である、X-L、P、酸、および第一の有機溶媒を含む混合物を反応させる段階;(b)段階(a)の混合物を中和し、第二の有機溶媒を加える段階;(c)段階(b)由来の溶液をブラインで洗浄する段階;ならびに(d)式Iの化合物を含む組成物を単離する段階を含む。
の化合物またはその塩型の作製方法であって、(a)式IVの化合物とポリエチレングリコールとのモル比が約1:1.5〜約1:10である、式IV:
の化合物またはその塩型、約200〜約2000の平均分子量を有するポリエチレングリコール、酸、および第一の有機溶媒を含む混合物を反応させる段階;(b)段階(a)の混合物を中和し、第二の有機溶媒を加える段階;(c)段階(b)由来の溶液をブラインで洗浄する段階;ならびに(d)式IIIの化合物を含む組成物を単離する段階を含む方法である。
の化合物またはその塩型の作製方法であって、(a)β-シトステロールおよび無水コハク酸の混合物を有機溶媒中で反応させる段階;(b)段階(a)の反応混合物を冷却する段階;(c)段階(b)の冷却した反応混合物をろ過する段階;ならびに(d)ろ液を水で洗浄し、式IV:
の化合物またはその塩型を含む組成物を単離する段階;
(e)式IVの化合物とポリエチレングリコールとのモル比が約1:1.5〜約1:10である、式IVの化合物またはその塩型、約200〜約2000の平均分子量を有するポリエチレングリコール、酸、および第二の有機溶媒を含む混合物を反応させる段階;(f)段階(e)の混合物を中和し、第三の有機溶媒を加える段階;(g)段階(f)由来の溶液をブラインで洗浄する段階;ならびに(h)式IIIの化合物を含む組成物を単離する段階を含む方法である。
本明細書において提供するのは、既存のフィトステロール化合物に比べて高い溶解性および安全性を有するフィトステロール誘導体の調製法である。水溶性誘導体を生成するための以前の試みは、水溶性担体PEGの両端に連結されたフィトステロール(「ジ型」)、PEGの一端に連結されたフィトステロール(「モノ型」)、および未反応のPEGを含む混合物を生じていた。例えば、D. Chung and Y.T. Choi, J. Ind. Eng. Chem., 13(3): 367-372 (2007)および国際公開公報第2000/52029号を参照されたく、これらはいずれも参照により本明細書に組み入れられる。前述のジ型結合体の存在は、これらの混合物の限られた溶解性の主な原因であることが明らかにされている。本明細書に記載の水溶性フィトステロール誘導体は、誘導体中のフィトステロールの重量比を高めるため、および食品添加物としてのFDAによる誘導体の認可を容易にするため、低分子量の水溶性担体(例えば、低分子量PEG)を用いる。本明細書に記載の方法は、誘導体の合成を制御し、カップリング反応における水溶性担体とフィトステロールとのモル比の調節を通して主にモノ型誘導体を生成するようはたらく。本明細書に記載の方法を用いて調製した水溶性フィトステロール誘導体は、安全で、水溶性が高く、食品および薬物適用の両方において有用で、かつ高コレステロール血症、特定の心障害、および高血圧の治療に適用可能でありうる、フィトステロール誘導体を提供する。
水溶性フィトステロール誘導体には、Xがフィトステロールであり、Lがリンカーであり、かつPが水溶性担体部分である、式I:
X-L-P
を有する化合物またはその塩型が含まれる。
本明細書に記載の水溶性フィトステロール誘導体(X-L-P)を調製するための工程は、フィトステロール中間体(X-L)および水溶性担体部分(例えば、約200〜約2,000の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG))を約1:1〜1:10のモル比で含む混合物にカップリング試薬を加えて、水溶性担体部分の片側に連結されたフィトステロール中間体を有する水溶性フィトステロール誘導体を調製する、カップリング反応を含む。
X-L
のフィトステロール中間体、またはその塩型;水溶性担体部分(P);および酸の混合物を第一の溶媒中で反応させる段階を含みうる。いくつかの場合には、フィトステロール中間体と水溶性担体部分とのモル比は約1:1.5〜約1:10である。この反応に続き、得られた混合物を中和し、第二の有機溶媒を加えることができる。中和した溶液をブラインで洗浄し、水溶性フィトステロール誘導体(X-L-P)を有する組成物を単離することができる。
の水溶性フィトステロール誘導体、またはその塩型をスキームIに従って調製することができる:
上に示す水溶性フィトステロール誘導体を、例えば、平均分子量1000のポリエチレングリコール3モル当量を第一の有機溶媒(例えば、トルエン)中で酸(例えば、硫酸)と混合し、加熱還流することによって調製することができる。この混合物に、フィトステロール中間体(例えば、コハク酸β-シトステロール)1モル当量を第一の有機溶媒に溶解し、反応混合物に1〜5時間かけてゆっくり加えることができる。反応が完了すれば(1〜10時間後)、反応混合物を室温まで冷却し、中和(例えば、炭酸カリウムなどの塩基の添加により)することができる。得られた混合物を第二の有機溶媒(例えば、酢酸エチル)で希釈し、ブラインで1〜6回洗浄することができる。次いで、有機層を減圧下で濃縮し、水溶性フィトステロール誘導体を有機溶媒(例えば、酢酸エチル)から再結晶化して、精製した水溶性フィトステロール誘導体を得ることができる。
X-L
またはその塩型の構造を有し、フィトステロールおよびリンカーの混合物を有機溶媒中で反応させることにより調製することができる。次いで、反応混合物を冷却してろ過することができる。次いで、ろ液を水で洗浄し、次いでフィトステロール中間体を有機層から単離することができる。いくつかの態様において、反応を塩基非存在下で実施する。いくつかの態様において、塩基をフィトステロールおよびリンカーの初期反応に加えることができる。例えば、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジン、またはトリエチルアミン(TEA)の1つまたは複数を用いて、カップリング反応を促進することができる。いくつかの態様において、塩基は触媒量で存在する。
本明細書に記載の方法により調製した水溶性フィトステロール誘導体は、水1mLあたり少なくとも30mg重量のフィトステロール量で水に可溶性かつ/または分散性であり、澄明な溶液を生じることができる。これらの化合物の溶解性/分散性は、部分的には約1.0〜約1.3(例えば、1.0、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.1、1.2、1.22、1.24、1.25、1.26、1.28、および1.3)の範囲の置換度(DS)を有する誘導体による。いくつかの態様において、DSは約1.0〜約1.15の範囲でありうる。本明細書において用いられる「置換度」またはDSなる用語は、水溶性フィトステロール誘導体に関する場合、水溶性担体(例えば、PEG)1分子あたりのフィトステロール基の総数を意味する。
フィトステロール(100g、0.24mol)を無水トルエン中でスラリー化し、ロータリーエバポレーターで濃縮して、残留する水があればこれを除去した。トルエン中のフィトステロール(400mL)および無水コハク酸(32.6g、1.3当量)を合わせ、混合物を撹拌しながら111℃に加熱した。反応の進行をTLC/NMRでモニターした。反応が完了した時点で、混合物を4℃に冷却し、固体をブフナー漏斗、PPろ布およびろ過フラスコを用いてろ過した(6.4g)。ろ液をMTBEで希釈し、水で洗浄した。有機層をロータリーエバポレーターで蒸発させ、ヘプタンでスラリー化した。沈澱をろ取し、冷ヘプタンで洗浄した。白色固体を減圧乾燥器内で乾燥して、フィトステロール中間体104.4g(84.5%)を得た。
トルエン(750mL)中のPEG 1000(292g、0.2928mol、5当量)および硫酸(0.69g)を緩やかに還流するまで加熱した。段階1のフィトステロール中間体(30.1g、0.0585mol、1.0当量)をトルエン(140mL)に溶解し、反応混合物にゆっくり加えた(3時間かけて)。反応の進行をTLCでモニターした。反応が完了した時点(約4時間)で、室温まで冷却し、固体炭酸カリウム(約1g)を加えた。混合物を酢酸エチル(1400mL)で希釈し、ブライン(5×1400mL)で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮して淡黄色固体(78.1g)とし、これは置換度(DS)=1.19を示した。固体を40℃で酢酸エチル(55mL)に溶解し、次いで5℃に冷却した。沈澱した固体をろ取し、冷酢酸エチル(20mL)で洗浄した。オフホワイト固体を減圧乾燥器内で乾燥して、DS=1.06の水溶性フィトステロール誘導体46.9g(53%)を得た。化合物の構造を1H NMRにより確認した。
フィトステロール(1当量)、無水コハク酸(1.5当量)、トルエン(4当量)、およびジイソプロピルエチルアミン触媒(0.2%)を合わせ、100℃で3時間加熱した。得られた溶液を4℃に冷却し、ろ過した。メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)をろ液に加え(1:1)、溶液を水で洗浄した。次いで、有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、フィトステロール中間体を得た(90.3%)。
フィトステロール(1当量)、無水コハク酸(1.3当量)、トルエン(4当量)、および4-ジメチルアミノピリジン(0.5%)を合わせ、100℃で終夜加熱した。メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)を加え(1:1)、溶液を水で洗浄した。次いで、有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過た。ろ液を減圧下で濃縮し、ヘプタンでスラリー化した後、ろ過して、フィトステロール中間体を単離した。
フィトステロール(5g)、無水コハク酸(1.5当量)およびトルエン(4当量)を合わせ、110℃で終夜加熱した。得られた溶液を4℃に冷却し、ろ過した。メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)をろ液に加え(1:1)、溶液を水で洗浄した。次いで、有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、フィトステロール中間体を得た(73%)。
PEG 1000(5当量)、コハク酸β-シトステロール(1当量)および硫酸(触媒)をトルエン(約30当量)と合わせ、3時間加熱還流し、次いで冷却した。固体炭酸カリウムナトリウムを加えて溶液を中和し、得られた混合物をろ過した。次いで、様々な後処理手順を実行した。
a)ろ液を4℃に冷却し、昇温させた。この手順によりDS=0.45の生成物を生じた。
b)ろ液を4℃に冷却し、氷冷ろ過し;DS=1.04の生成物を生じた。
c)25%ヘプタンをろ液に加えた。生成した油状物を除去し、DS=0.53のろう状固体を得た。このろう状固体の一部を酢酸エチル中5%メタノールでシリカプラグフィルターを通過させた。所望の生成物は最初の分画で、DS=0.53の生成物を得た。ろう状固体の残りをトルエンに溶解した。15%の水を得られた溶液に加え、混合物をろ過した。DS=1.04の生成物を単離した。
PEG 1000(3当量)、コハク酸β-シトステロール(1当量)および硫酸(触媒)をトルエン(約30当量)と合わせ、3時間加熱還流し、次いで冷却した。固体炭酸カリウムナトリウムを加えて溶液を中和し、得られた混合物をろ過した。次いで、様々な後処理手順を実行した。
a)15%の水をろ液に加えたが、得られた固体はろ過により除去し得ないことが明らかとなった。
b)トルエン:ヘプタン(1:1)を用いて分液漏斗内のろ液を洗浄した。得られた油層を除去した。残留する溶液の一部に水を加え、これを次いで冷却ろ過し、有機層を濃縮した。得られた生成物はDS=1.96であった。溶液の残りの部分を昇温させ、次いでろ過した。得られた生成物はDS=0.98であった。
PEG 1000(3当量)および硫酸(触媒)をトルエン(約30当量)と合わせ、加熱還流した。コハク酸β-シトステロール(1当量)をトルエンに溶解し、還流中の反応混合物にゆっくり加えた(30分間添加および30分間停止を2.5時間)。反応は添加の1時間後に完了した。次いで、様々な後処理手順を実行した。
a)トルエン:ヘプタン(1:1)を溶液に加え、混合物を1時間放置した。得られた油層を除去した。有機層の一部を取り出してろ過し、DS=0.76の生成物を得た。残りの有機溶液に対し、トルエン:ヘプタンの比を1:3に上げたが、得られた溶液はろ過後もまだ混濁していた。得られた生成物はDS=1.02であった。
b)混合物を少なくとも48時間放置した。この後、溶液は澄明であった。ヘプタンを加えてトルエン:ヘプタンの比を1:3に上げ、混濁混合物を得た。混合物の一部を減圧ろ過して混濁ろ液を得、生成物はDS=1.49であった。混合物の残留部分を重力ろ過し、澄明な溶液を得た。得られた生成物はDS=2.25であった。
PEG 1000(3当量)および硫酸(触媒)をトルエン(約20当量)と合わせ、加熱還流した。コハク酸β-シトステロール(1当量)をトルエンに溶解し、還流中の反応混合物にゆっくり加えた(30分間添加および30分間停止を2.5時間)。反応は添加の1時間後に完了した。次いで、様々な後処理手順を実行した。
a)ヘプタン:トルエン(0.5:1)を加えた。得られたろ液から単離した生成物はDS=0.88であった。
b)ヘプタン:トルエン(1:1)を加えた。得られたろ液から単離した生成物はDS=0.87であった。
c)ヘプタン:トルエン(2:1)を加えた。得られたろ液から単離した生成物はDS=1.3であった。
d)ヘプタン:トルエン(3:1)を加えた。得られたろ液から単離した生成物はDS=2.3であった。
e)後処理a)由来の固体をジクロロメタンに溶解し、ブラインで洗浄した。得られたろ液はDS=0.88であった。
f)後処理a)由来の固体をMTBEで滴定した。得られたろ液はDS=1.08であったが、非常に低収率であった。
g)後処理a)由来の固体をMTBE:トルエン(90:10)で滴定した。得られたろ液はDS=1.05で、収率30%であった。
h)溶媒を反応混合物から除去し、固体をトルエンに溶解した。この溶液に、同量のMTBEを加えた。この溶液を1当量のブライン(4回)、15%NaClで1回洗浄し、次いでブラインで再度洗浄した。次いで、有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過した。ろ液から単離した生成物はDS=2.6であった。
i)後処理c)およびd)由来の固体を6当量のトルエンに溶解した。これに5当量のヘプタンを加えた。溶液を結晶化させ、得られた結晶はDS=1.01であった。
PEG 1000(3当量)および硫酸(触媒)をトルエン(150mL)と合わせ、加熱還流した。コハク酸β-シトステロール(1当量)をトルエンに溶解し、還流中の反応混合物にゆっくり加えた(30分間添加および30分間停止を2.5時間)。反応は添加の1時間後に完了した。反応混合物を1当量のジクロロメタンで希釈し、飽和ブライン溶液(6回)で洗浄した。得られた生成物はDS=0.51で、少なくとも1当量の未反応PEGを示していた。この固体の半分をトルエン/DCM(100mL、1:1 v/v)に再度溶解し、24%ブライン(6回)で洗浄した。得られた生成物はDS=1.16であった。固体の他の半分をトルエン/酢酸エチルに再度溶解し、36%ブライン(3回)で洗浄し、DS=1.2の生成物を得た。ブラインでさらに洗浄してもDSは変わらず(1.22)、すべての未反応PEGはその前の洗浄で除去されたことを示していた。
PEG 1000(3当量)、硫酸(触媒)、およびトルエン(約20当量)を用い、加熱還流して、15g規模の反応を完了した。コハク酸β-シトステロール(1当量)をトルエンに溶解し、還流中の混合物に1.5時間かけてゆっくり加えた。反応はコハク酸β-シトステロール添加の2時間後に完了したようであった。塩基を加えて反応混合物を中和した後、溶液を冷却し、酢酸エチルを加えた(1当量)。この溶液をブライン(1.0当量)で8回洗浄した。有機層を濃縮して黄色油状物(38.1g、収率85%)とし、DS=1.13であった。次いで、油状物を1グラムのイソプロパノールに溶解し、48時間冷却した。DS=1.13のわずかに黄色の材料(0.6g)を単離した。
PEG 1000(5当量)、硫酸(触媒)、およびトルエン(約30当量)を用い、加熱還流して、30g規模の反応を完了した。コハク酸β-シトステロール(1当量)をトルエンに溶解し、還流中の混合物に4.5時間かけてゆっくり加えた(2回に分けて添加し、その間に45分間中断した)。反応はコハク酸β-シトステロール添加の4時間後に完了したようであった。塩基を加えて反応混合物を中和した後、溶液を冷却し、酢酸エチルを加えた(1当量)。この溶液をブライン(1.0当量)で5回洗浄した。有機層を濃縮して黄色油状物(78.1g、収率88%)とし、DS=1.19であった。次いで、油状物を55mLの酢酸エチルに溶解し、4℃で終夜冷却した。得られた固体を20mLの冷酢酸エチルでろ過した。生成したオフホワイト固体(50.8g、収率58%)はDS=1.06であった。
Claims (46)
- 以下の段階を含む、式I:
X-L-P
の化合物またはその塩型の作製方法であって、式中、
Xがフィトステロールであり;
Lがリンカーであり;かつ
Pが、約200〜約2000の平均分子量を有するポリエチレングリコール、ポリアルコール、およびポリエーテルからなる群より選択される水溶性担体である、方法:
(a)X-LとPとのモル比が約1:1.5〜約1:10である、X-L、P、酸、および第一の有機溶媒を含む混合物を反応させる段階;
(b)段階(a)の混合物を中和し、第二の有機溶媒を加える段階;
(c)段階(b)由来の溶液をブラインで洗浄する段階;ならびに
(d)式Iの化合物を含む組成物を単離する段階。 - 式Iの化合物を再結晶化する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
- X-LとPとのモル比が約1:2〜約1:6である、請求項1記載の方法。
- X-LとPとのモル比が約1:3である、請求項1記載の方法。
- フィトステロールが、シトステロール、シトスタノール、カンペステロール、カンペスタノール、スチグマステロール、スチグマスタノール、エルゴステロール、エルゴスタノール、アベナステロール、アベナスタノール、スピナステロール、スピナスタノール、ブラシカステロール、ブラシカスタノール、クリオナステロール、クリオナスタノール、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
- シトステロールがβ-シトステロールである、請求項5記載の方法。
- リンカーがジカルボン酸エステルである、請求項1記載の方法。
- ジカルボン酸エステルが、コハク酸エステル、アジピン酸エステル、グルタル酸エステル、ピメリン酸エステル、およびマロン酸エステルからなる群より選択される、請求項7記載の方法。
- Pが、約200〜約2000の平均分子量を有するポリエチレングリコールである、請求項1記載の方法。
- Pが約400〜約1000の平均分子量を有する、請求項9記載の方法。
- 酸が、硫酸、p-トルエンスルホン酸、およびメタンスルホン酸からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
- 酸が硫酸である、請求項11記載の方法。
- 酸が触媒量で存在する、請求項1記載の方法。
- 第一および第二の有機溶媒が、GRAS溶媒から独立に選択される、請求項1記載の方法。
- 第一の溶媒がトルエンであり、第二の溶媒が酢酸エチルである、請求項1記載の方法。
- 反応させる段階が加熱を含む、請求項1記載の方法。
- 化合物X-Lまたはその塩型を
(a)XおよびLの混合物を有機溶媒中で反応させる段階;
(b)段階(a)の反応混合物を冷却する段階;
(c)段階(b)の冷却した反応混合物をろ過する段階;ならびに
(d)ろ液を水で洗浄し、化合物X-Lを含む組成物を単離する段階
を含む方法によって調製する、請求項1記載の方法。 - 段階(a)の混合物が塩基をさらに含む、請求項17記載の方法。
- 塩基が、DMAP、DIPEA、ピリジン、およびTEAからなる群より選択される、請求項18記載の方法。
- 塩基が触媒量で存在する、請求項19記載の方法。
- 式Iの化合物を含む組成物が、水1mLあたり少なくとも30mgのフィトステロール量で水に可溶性かつ/または分散性であり、澄明な分散液を形成する、請求項1記載の方法。
- 式Iの化合物を含む組成物が、約1.0〜約1.3の置換度を有する、請求項1記載の方法。
- 以下の段階を含む、式I:
X-L-P
の化合物またはその塩型の精製方法であって、式中、
Xがフィトステロールであり;
Lがリンカーであり;かつ
Pが、約200〜約2000の平均分子量を有するポリエチレングリコールである、方法:
(a)X-L-Pおよび有機溶媒を含む溶液を供給する段階;
(b)該溶液をブラインで洗浄する段階;ならびに
(c)式Iの化合物を単離する段階。 - 以下の段階を含む、式I:
X-L-P
の化合物またはその塩型の作製方法であって、式中
Xがフィトステロールであり;
Lがリンカーであり;かつ
Pが、約200〜約2000の平均分子量を有するポリエチレングリコールである、方法:
X-LとPとのモル比が約1:1.5〜約1:10である、X-L、P、および酸を含む混合物を反応させる段階。 - 以下の段階を含む、式II:
X-L
の化合物またはその塩型の作製方法であって、式中、
Xがフィトステロールであり;かつ
Lがリンカーである、方法:
(a)XおよびLの混合物を有機溶媒中で反応させる段階;
(b)段階(a)の反応混合物を冷却する段階;
(c)段階(b)の冷却した反応混合物をろ過する段階;および
(d)ろ液を水で洗浄し、式IIの化合物を含む組成物を単離する段階。 - 以下の段階を含む、式I:
X-L-P
の化合物またはその塩型の作製方法であって、式中、
Xがフィトステロールであり;
Lがリンカーであり;かつ
Pが、約200〜約2000の平均分子量を有するポリエチレングリコールである、方法:
(a)XおよびLの混合物を第一の有機溶媒中で反応させる段階;
(b)段階(a)の反応混合物を冷却する段階;
(c)段階(b)の冷却した反応混合物をろ過する段階;
(d)ろ液を水で洗浄し、化合物X-Lを含む組成物を単離する段階;
(e)X-LとPとのモル比が約1:1.5〜約1:10である、X-L、P、酸、および第二の有機溶媒を含む混合物を反応させる段階;
(f)段階(e)の混合物を中和し、第三の有機溶媒を加える段階;
(g)段階(f)由来の溶液をブラインで洗浄する段階;ならびに
(h)式Iの化合物を含む組成物を単離する段階。 - 第一および第二の有機溶媒が、GRAS溶媒から独立に選択される、請求項26記載の方法。
- 式IIIの化合物を再結晶化する段階をさらに含む、請求項28記載の方法。
- 式IVの化合物とポリエチレングリコールとのモル比が約1:2〜約1:6である、請求項28記載の方法。
- 式IVの化合物とポリエチレングリコールとのモル比が約1:3である、請求項28記載の方法。
- ポリエチレングリコールが約400〜約1000の平均分子量を有する、請求項28記載の方法。
- 酸が、硫酸、p-トルエンスルホン酸、およびメタンスルホン酸からなる群より選択される、請求項28記載の方法。
- 酸が硫酸である、請求項33記載の方法。
- 酸が触媒量で存在する、請求項28記載の方法。
- 第一および第二の有機溶媒が、GRAS溶媒から独立に選択される、請求項28記載の方法。
- 第一の溶媒がトルエンであり、第二の溶媒が酢酸エチルである、請求項28記載の方法。
- 反応させる段階が加熱を含む、請求項28記載の方法。
- (a)β-シトステロールおよび無水コハク酸の混合物を有機溶媒中で反応させる段階;
(b)段階(a)の反応混合物を冷却する段階;
(c)段階(b)の冷却した反応混合物をろ過する段階;ならびに
(d)ろ液を水で洗浄し、式IVの化合物を含む組成物を単離する段階
を含む方法によって、式IVの化合物またはその塩型を調製する、請求項28記載の方法。 - 段階(a)の混合物が塩基をさらに含む、請求項39記載の方法。
- 塩基が、DMAP、DIPEA、ピリジン、およびTEAからなる群より選択される、請求項40記載の方法。
- 塩基が触媒量で存在する、請求項41記載の方法。
- 式IIIの化合物を含む組成物が、水1mLあたり少なくとも30mgのフィトステロール量で水に可溶性かつ/または分散性であり、澄明な分散液を形成する、請求項28記載の方法。
- 式IIIの化合物を含む組成物が、約1.0〜約1.3の置換度を有する、請求項28記載の方法。
- 以下の段階を含む、式III:
の化合物またはその塩型の作製方法:
(a)β-シトステロールおよび無水コハク酸の混合物を有機溶媒中で反応させる段階;
(b)段階(a)の反応混合物を冷却する段階;
(c)段階(b)の冷却した反応混合物をろ過する段階;ならびに
(d)ろ液を水で洗浄し、式IV:
の化合物またはその塩型を含む組成物を単離する段階;
(e)式IVの化合物またはその塩型、約200〜約2000の平均分子量を有するポリエチレングリコール、酸、および第二の有機溶媒を含む混合物を反応させる段階であって、式IVの化合物とポリエチレングリコールとのモル比が約1:1.5〜約1:10である、段階;
(f)段階(e)の混合物を中和し、第三の有機溶媒を加える段階;
(g)段階(f)由来の溶液をブラインで洗浄する段階;ならびに
(h)式IIIの化合物を含む組成物を単離する段階。 - 第一、第二および第三の有機溶媒が、GRAS溶媒から独立に選択される、請求項45記載の方法。
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