JP2013514469A - アンカスリーブ - Google Patents

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Abstract

本発明は、アンカロッド(7)をアンカスリーブ(1)によって、たとえばセメントから成るアンカ基礎(9)の穴(8)内に化学的にアンカ固定することに関する。本発明によれば、アンカスリーブ(1)が、周方向に延びる波状部分(2)を備えていて、該波状部(2)の、アンカスリーブ(1)の長手方向で上昇する側面が、拡開面(3)を形成し、該拡開面(3)が、たとえば亀裂形成の結果としての穴(8)の拡張時に、アンカロッド(7)に引っ張り力が作用すると、アンカスリーブ(1)を取り囲む硬化する材料(10)を拡開、もしくは後拡開させる。

Description

本発明は、請求項1の上位概念部に記載の特徴を有する、アンカロッドをアンカ基礎の穴内で硬化する材料により固定するためのアンカスリーブに関する。
さらに本発明は、請求項13の上位概念部に記載の特徴を有するアンカスリーブを備えた固定装置に関する。
さらに本発明は、請求項15の上位概念部に記載の特徴を有する、アンカスリーブによりアンカロッドを固定するための方法に関する。
アンカ基礎は、建築物の、たとえば煉瓦で築かれたか、またはコンクリート打ちされた壁、天井、梁、桁等である。穴は、たとえば穿孔された穿孔穴であってよく、またはコンクリートの流込み時に、相応する芯材等により製造されていてよい。硬化する材料は、接着剤、樹脂またはモルタルであってよい。この場合、モルタルは、セメントモルタルの他に、特に合成樹脂モルタルが考慮される。硬化する材料は、1種または複数種の成分を有していてよい。上記列挙は完全なものではない。硬化後に、硬化する材料は、硬化した材料とも呼ばれる。アンカロッドは、たとえばねじ山付きロッドまたはDYWIDAG(ディビダーク)ロッドであってよい。上記列挙も完全なものではない。拡開ボディとして軸方向で相前後して配置され、互いに対して一体的な複数のコーンを備えた特別なアンカロッド自体は、予定されていないが、排除されてもいない。正確には、コーンと円錐台である。アンカ基礎の穴内に硬化する材料によりアンカロッドを固定することは、ケミカルアンカ固定とも呼ばれる。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第3831683号明細書は、拡開ボディとして、軸方向で相前後して配置された複数のコーンを備えたアンカロッドを開示している。これらのコーンのうち最後のコーンには、滑らかな壁状の軸部が接続し、該軸部にはねじ山区分が続いている。アンカロッド上には、拡開スリーブが配置されている。この拡開スリーブからねじ山区分が突出している。コーンの領域で拡開スリーブは、相補的な中空コーンを有しているので、アンカロッドを拡開スリーブ内で軸方向に移動させた場合、アンカロッドはアンカスリーブを拡開させる。拡開スリーブの拡開性のために、拡開スリーブは長手方向スリットを有している。拡開スリーブがアンカ固定されている穴が、たとえばアンカ基礎における亀裂形成の結果として拡張すると、アンカロッドは、該アンカロッドに引っ張られるように荷重がかけられた場合に、アンカスリーブ内で移動し、該アンカスリーブをさらに拡開させる。穴拡張時の拡開スリーブのさらなる拡開は、「後拡開」とも呼ばれる。脆いアンカ基礎のために、上掲の明細書は、拡開スリーブが結合材料または接着モルタルにより固定される、直径が比較的に大きな穴を提案している。
国際公開第2005/124163号は、アンカロッドとしてねじ山付きロッドを開示している。このアンカロッドは、アンカスリーブ内に配置されている。アンカスリーブは、穴を形成されていて、これらの穴は、モルタルのための通流開口を形成する。アンカスリーブは、モルタルをアンカ基礎内の中空スペース内でアンカロッドの領域に保持し、中空スペース内へのモルタルの損失に抗して作用するという目的を有している。これによりアンカ基礎内にアンカロッドを固定するための十分なモルタルが中空スペースの外側に残る。中空室を有するアンカ基礎は、たとえば空洞煉瓦もしくは空洞石である。
本発明の課題は、後拡開特性を有する、アンカロッドをアンカ基礎の穴内に硬化する材料により固定するための廉価なアンカスリーブを提供することである。
この課題は、本発明によれば、請求項1,13および15の特徴部に記載の特徴により解決される。本発明に係るアンカスリーブは、少なくとも1つの拡開面を、該アンカスリーブの外面に有しており、該拡開面は、アンカスリーブの長手方向で見て内方から外方に向かって延びている。言い換えると、アンカスリーブの中心長手方向軸線からの拡開面の間隔は、アンカスリーブの長手方向で増大する。固定するために、アンカロッドはアンカスリーブ内に配置され、アンカスリーブは、アンカ基礎の穴内に配置される。この場合、アンカスリーブを最初にアンカ基礎の穴内に配置して、その後にアンカロッドをアンカスリーブ内に配置することもできる。アンカスリーブは、硬化する材料によってアンカ基礎内に固定されて、アンカロッドは、アンカスリーブ内に固定される。この固定は、同じ硬化する材料または別の硬化する材料によって行われるか、またはたとえばアンカスリーブ内へのアンカロッドのねじ込みにより別の形式でも行われ得る。硬化する材料は、アンカスリーブ内にかつ/またはアンカ基礎の穴内に導入され得る。この場合、アンカロッドをアンカスリーブ内に導入し、アンカスリーブを穴内に導入し、かつ硬化する材料をアンカスリーブ内にかつ/または穴内に導入する順番は、決定的なものではなく、状況に適合され得る。アンカロッドに軸方向に荷重がかけられると、荷重はアンカスリーブに伝達されて、アンカスリーブの少なくとも1つの拡開面は、硬化する材料に拡開圧を作用させる。硬化する材料は、その間に硬化されて、アンカスリーブは穴内に固定される。拡開圧は外方に向けられた力であり、この力は、アンカスリーブの少なくとも1つの拡開面が、軸方向荷重時に硬化した材料に作用させる。硬化した材料は、硬化した後の硬化する材料である。穴拡張時に、拡開圧は硬化した材料を拡張させるので、アンカロッドはアンカ基礎に固定され、つまりアンカ固定されたままである。アンカスリーブは、後拡開を生ぜしめるので、アンカロッドは、穴拡張時にも穴内に固定されたままである。
アンカスリーブは、拡開可能であってよいが、拡開可能である必要はない。アンカロッドは、軸方向荷重時にアンカスリーブを拡開させ、つまり後拡開特性を生ぜしめることが可能である。しかし、軸方向荷重時に、アンカロッドが、アンカスリーブ内で移動するのではなく、アンカスリーブを介して、周辺を取り囲む硬化した材料に拡開圧を作用させて、これによって後拡開させること自体は規定されている。アンカスリーブにより、アンカロッド、たとえばそれ自体は後拡開特性を有しないねじ山付きロッドは、アンカスリーブおよび該アンカスリーブを取り囲む硬化した材料と協働することにより後拡開特性を提供されている。
アンカスリーブは有利には細長く、つまりアンカスリーブの長さは、最大の外径の少なくとも2倍、特に少なくとも3倍に相当する。この場合、横断面は円形である必要はない。横断面が円形でない場合、直径は、横断面を取り囲む1つの円の直径を意味する。特に、アンカスリーブは、最小の内径の4倍〜20倍に相当する長さを有している。
本発明の利点は、廉価な製造である。なぜならば、アンカスリーブが、内側ではなく、外側に拡開面を備えていればよいからである。たとえば軸方向で相前後して配置された拡開コーンを備えた特別なアンカロッドは省略される。
外方に向かって延びる各拡開面によって、最小の外径dと、最大の外径Dとが規定される。最大の外径Dは、それぞれの端部における拡開面を規定する。有利には、D/dの比は、1.1〜2.5の間である。特にできるだけ頑丈なアンカロッドをできるだけ小さな穴直径において固定することができるように、この比が、1.2〜1.4であると有利である。
有利には、アンカスリーブは、周方向に延びる1つまたは複数の拡開面を有している。この場合、拡開面は、螺旋状に周方向に延びていてもよい。
アンカスリーブは、たとえば環状に延びる鋸歯状異形成形部、つまり拡開コーンを有していてよい。また、互いに反対を向けられたコーンを有する三角形の異形成形部も可能である。本発明の1態様は、周方向に延びる波状部分を規定している。この場合、波状部分の、アンカスリーブの長手方向で上昇する側面が、周方向に延びる拡開面を形成する。波状部分は、既に述べたように、螺旋状に周方向に延びていてもよい。本発明にとって重要なのは、1つの長手方向で上昇する領域を備えたアンカスリーブの形状付与である。この1つの長手方向で上昇する領域は、アンカスリーブの軸方向荷重時に、アンカ基礎の穴内でアンカスリーブを取り囲む硬化した材料に外方に向けられた拡開圧を生ぜしめる拡開面を形成する。
有利には、アンカスリーブは複数の拡開面を有している。これらの拡開面は、アンカスリーブの長手方向で相前後して配置されている。拡開面は、長手方向で、かつ場合によっては周方向で均等にまたは不均等に、アンカスリーブ上に分配されて配置されていてよい。有利な態様では、拡開面が、主にアンカスリーブの全長にわたって分配されているので、第1の拡開面が、アンカスリーブの一方の端部に位置していて、かつ/または最後の拡開面がアンカスリーブの他方の端部に位置している。拡開面が、アンカスリーブの異形成形部によって、たとえば既に挙げられた鋸歯状異形成形部、三角形異形成形部または波状部分を形成している場合、これらの異形成形部は、アンカスリーブの全長にわたって一方の端部から他方の端部に延在している。
有利には、アンカスリーブは、該アンカスリーブが、互いに反対方向に向けられた拡開面を有しているかぎり、対称的に形成されている。アンカスリーブの一方の長手方向での軸方向荷重時に、逆向きの長手方向で上昇する拡開面が拡開して、周囲を取り囲む硬化した材料に作用し、反対方向への軸方向荷重時に、別の拡開面が拡開して作用する。本発明のこの態様は、アンカスリーブが、その一方の端部または他方の端部を先頭にして穴内に導入され得るという利点を有している。穴内へのアンカスリーブの間違った導入は排除されている。事実上の対称性が規定されているが、必須ではない。一方の方向に上昇する拡開面の形状およびサイズは、他の方向で上昇する拡開面に一致する必要はない。たとえば、すでに述べたアンカスリーブの三角形の異形成形部または波状部分は反対方向に向けられた上昇する拡開面を形成する。
本発明の1態様では、アンカスリーブの、硬化する材料のための少なくとも1つの開口が規定されている。アンカロッドが、硬化する材料のあとにアンカスリーブ内に導入されると、アンカロッドは硬化する材料を、通流開口を通じて押しのける。これによって、アンカスリーブとアンカロッドとの間の中間スペースおよびアンカスリーブと穴壁部との間の中間スペースの良好な充填が達成される。逆に、硬化する材料が、外側から通流開口を通じてアンカスリーブ内に侵入することができる。アンカスリーブは、たとえば穴付き金属薄板またはエキスパンドメタル(展伸金網)から製造されていてよい。穴付き金属薄板またはエキスパンドメタルの穴は、硬化する材料のための通流開口を形成する。アンカスリーブは、金属薄板から形成されていてもよい。この金属薄板は屈曲されてアンカスリーブを形成する。アンカスリーブの長手方向スリットは、硬化する材料のための少なくとも1つの通流開口を形成する。長手方向スリットは、硬化する材料のための通流開口としての機能の他にも、アンカスリーブの半径方向の拡張および狭窄を可能にする、または容易にするという利点を有している。これによって、アンカロッドの軸方向荷重時のアンカスリーブの拡張が容易にされ、かつアンカスリーブを硬化する材料の導入前または硬化前に穴内に緊締により良好に保持するためにアンカスリーブが変形されていない状態において穴の直径よりも大きな直径を有している場合に、アンカ基礎の穴内へのアンカスリーブの導入のための狭窄が容易にされている。長手方向スリットは、金属薄板から成るアンカスリーブに限定されるものではない。長手方向スリットは、別の材料、たとえばプラスチックから成るアンカスリーブに設けられていてもよい。長手方向スリットは、一貫しているか、または断続的であるか、または一方または両方の端部において閉じられていてもよい。周方向でずらされた複数の長手方向スリットが設けられていてもよい。長手方向スリットは、長手方向に対して所定の角度で、つまりたとえば螺旋状に、または波状に延びているスリットであるとも考えられる。アンカスリーブの長手方向に対する長手方向スリットの角度は、スリットの長さにわたって変化することができる。
本発明の1態様では、アンカスリーブ内に挿入可能なアンカロッドが規定されている。この態様は、逆の態様も含まれ、アンカスリーブがアンカロッド上に被せられるか、または一般的にはアンカロッドがアンカスリーブ内に導入可能であり、もしくは逆にアンカスリーブがアンカロッド上に被せ嵌められる。変形していない状態で、アンカスリーブは、アンカロッドの直径よりも小さな(最小の)内径または大きな(最小の)内径を有していてよい。これによって、アンカロッドとアンカスリーブとは、穿孔穴内に導入されておらず、硬化する材料がアンカスリーブ内に導入されていないかぎり、長手方向で有利には制限された力で互いに対して保持されるか、または自由に互いに対して移動することができる。アンカスリーブが、アンカロッドの直径よりも小さな内径を有していると、アンカスリーブは、挿入されたアンカロッドと一緒に穴内に導入することができ、アンカスリーブはアンカロッド上でセンタリングされ、かつ逆にアンカロッドをアンカスリーブ内でセンタリングする。
本発明の1態様では、アンカスリーブの、穴内への当該アンカスリーブの導入方向で前側の端部に設けられた清浄エレメントが規定されている。清浄エレメントは、アンカスリーブを穴内に導入場合に、穴壁部に沿って擦過する。清浄エレメントは、硬化する材料の付着を改善するために、穴壁部を清浄するために役立つ。清浄エレメントは、一種のブラシまたはへらであってよい。たとえば、アンカスリーブの前側の縁部が、外方に向かって突出する舌片を清浄エレメントとして有していてよい。
有利には、清浄エレメントが、アンカスリーブの前端部から解離可能であり、たとえば、清浄エレメントは、アンカスリーブの前端部に装着されている。アンカロッドがアンカスリーブを貫通することによって清浄エレメントはアンカスリーブから解離可能である。有利には、清浄エレメントは、アンカロッドのための盲孔または収容部類を有しているので、穴壁部を清浄にするために、清浄エレメントは、アンカロッドと一緒に穴底部まで、またはアンカスリーブの長さよりもより深く穴内に移動され得る。アンカロッド上での清浄エレメントの堅固な保持部は不要である。
本発明の1態様では、アンカスリーブの、内方に向けられた凹状成形部が設けられている。この凹状成形部は、アンカロッドがアンカスリーブ内に挿入されるか、挿入されている場合に、アンカロッドと係合するか、係合を達成する。凹状成形部は、たとえば、アンカスリーブから内方に向かって突出した1つまたは複数のエンボス加工部(Sicke)であってよい。このエンボス加工部は、アンカスリーブを長手方向でアンカロッド上に保持し、逆にアンカロッドをアンカスリーブ内に保持するために、同様に歯部等またはたとえばアンカロッドのねじ山と係合する。アンカスリーブが穴の直径よりも大きな外径を有していて、アンカスリーブがこれにより穴内に緊締する場合に、アンカスリーブをアンカロッドと一緒に穴内に導入することができるようにするために、アンカスリーブを長手方向でアンカロッド上に保持することが必要であるか、または有利である。頭上組付け時に、アンカスリーブが緊締されて穴内に保持され、かつアンカロッドがアンカスリーブ内に保持されている場合、アンカスリーブはアンカロッドを穴内に保持する。アンカスリーブは、変形されていない状態で、該アンカスリーブの一方の端部の方向に先細りしていてもよく、これにより、アンカスリーブは先細りにされた端部で、アンカロッドよりも小さな(最小の)内径を有していて、アンカロッド上に長手方向で保持されている。
請求項13の特徴部に記載の特徴を有する本発明に係る固定装置は、アンカロッドを有している。該アンカロッドは、上記で説明した形式のアンカスリーブ内に配置されている。アンカスリーブは、アンカ基礎の穴内に配置されている。アンカロッドは、硬化した材料によりアンカスリーブ内に固定され、アンカスリーブは、有利には同一の硬化した材料で、または別の硬化された材料でアンカ基礎の穴内に固定されている。この場合、硬化した材料とは、硬化したあとの硬化する材料である。アンカスリーブは、上記に説明した少なくとも1つの拡開面を有している。この拡開面は、アンカロッドの、硬化した材料を介してアンカスリーブに伝達される軸方向荷重時に、アンカスリーブを取り囲む硬化する材料に拡開圧を作用させ、これによって、たとえばアンカ基礎における亀裂形成の結果としての穴拡張時に、アンカスリーブを取り囲む硬化した材料が後拡開する。これによって、アンカロッドは、穴拡張時にもアンカ基礎に固定されたままである。アンカスリーブは、上記で説明した本発明の1つまたは複数の態様に相応して形成されている。
本発明に係る固定装置は、特に亀裂を有するアンカ基礎のためにも、もしくは亀裂形成の可能性を有するアンカ基礎内にアンカロッドを固定するために設けられている。穴に開口するこのような亀裂は、アンカ基礎に引っ張り荷重がかけられた場合に、穴に対して横方向かつ亀裂に対して横方向に亀裂の広がりおよび穴の拡張をもたらす。説明した後拡開特性に基づいて、本発明に係る固定装置は、拡張する穴内でも、良好な保持を有している。固定装置は、穴内に化学的にアンカ固定されるだけではなく、硬化する材料が、アンカロッドの軸方向の荷重時にアンカスリーブの拡開面により拡張されて、これにより外方に向かって穴壁部に対して押圧される。穴に開口する亀裂は、穿孔穴を貫通してよく、複数の亀裂が穿孔穴内に開口していてもよい。
請求項14に記載の特徴を有する本発明に係る方法は、上記でアンカスリーブおよび固定装置につき説明されている。アンカロッドは、アンカスリーブ内に導入され、アンカスリーブはアンカ基礎の穴内に導入され、硬化する材料は、アンカスリーブ内に、かつ/または穴内に導入される。この場合、順番は規定されておらず、変更することができる。本発明に係る方法の1態様は、穴が、アンカスリーブの長さよりも深いことを規定しており、たとえば穴は、アンカスリーブの長さの約2倍の深さに形成されている。アンカロッドは、アンカスリーブを貫通し、穴内へのアンカスリーブの導入方向で前側の端部でアンカスリーブから突出する。この場合、アンカスリーブの前端部からのアンカロッドの突出は、アンカスリーブの長さよりも深い穿孔穴の長さよりも大きくない。穴内へのアンカロッドの導入時に、アンカロッドは予め穴内に導入された硬化する材料をピストンのように押しのけるので、硬化する材料は、アンカロッドの導入方向とは反対の方向に、アンカロッドを取り囲む穴内の隙間に、かつ穴開口の方向に戻って流れる。アンカスリーブとアンカロッドとの間の中間スペースが硬化する材料で充填されていない場合、硬化する材料はアンカスリーブ内に侵入し、アンカスリーブとアンカロッドとの間の中間スペースを充填する。本発明に係る方法のこの態様により、アンカスリーブとアンカロッドとの間の隙間と、穴とアンカスリーブおよびアンカロッドとの間の隙間を硬化する材料によって良好に充填することが達成される。アンカスリーブを穴内に導入し、次いでアンカロッドを挿入するか、またはアンカロッドをアンカスリーブ内に貫通させ、次いでアンカロッドをアンカスリーブと共に穴内に導入することもできる。アンカロッドをアンカスリーブに貫通させる前に、硬化する材料がアンカスリーブ内に導入され得る。
本発明を以下に図示の図面につき詳しく説明する。
本発明に係るアンカスリーブを有する固定装置の軸方向断面図である。 本発明に係るアンカスリーブを有する別の固定装置の軸方向断面図である。 本発明に係るアンカスリーブの一端部における態様を示す図である。 本発明に係るアンカスリーブの一端部における別の態様を示す図である。 本発明に係るアンカスリーブの一端部におけるさらに別の態様を示す図である。
図1に示された本発明に係るアンカスリーブ1は、穴付き金属薄板から製造されている。穴付き金属薄板は、曲げられて1つのスリーブ、つまりアンカスリーブ1を形成している。アンカスリーブ1は、周方向に延びる複数の波状部分2を有している。アンカスリーブ1の長手方向で見て、波状部分2は、半径方向外側へ上昇する側面および半径方向内側へ下降する側面を有している。上昇する側面では、アンカスリーブ1の長手方向中心軸線からの壁の間隔が増大する。アンカスリーブ1の波状部分2の上昇する側面は、周方向に延びる拡開面3を形成する。アンカスリーブ1を形成する穴付き金属薄板の穴4は、硬化する材料10のための通流開口5を形成する。穴付き金属薄板を曲げてアンカスリーブ1を形成することによって、アンカスリーブ1は、一貫して延びる長手方向スリット6を有している。この長手方向スリット6も、硬化する材料10のための通流開口5を成している。
拡開面3の領域において、最小の外径dに対する最大の外径Dの比は、1.37である。
アンカスリーブ1内には、アンカロッド7が配置されている。本実施の形態では、ねじ山付きロッドがアンカロッド7として使用される。アンカロッド7の直径は、アンカスリーブ1の最小の内径よりも小さいので、アンカロッド7がアンカスリーブ1内に差し込まれるか、もしくは反対に、アンカスリーブ1がアンカロッド7上に被せ嵌められ得る。
アンカスリーブ1の長さは、当該アンカスリーブ1の最小の内径の4.5倍かつ最大の外径の3倍にほぼ相当する。アンカロッド7を、たとえばセメントから成るアンカ基礎9の、たとえば穿孔された穴8内に固定するためには、アンカスリーブ1が、穴8内に導入されて、硬化する材料10が穴8内に導入される。硬化する材料10は、アンカスリーブ1を通って穴内に導入されるか、またはアンカスリーブ1より前に穴8内に導入され得る。硬化する材料10の導入のためには、インジェクションノズルまたはスタティックミキサー(図示せず)が使用され得る。硬化する材料10は、有利には始めに穴8の底部に導入される。アンカロッド7は、穴8内のアンカスリーブ1内に差し込まれる。この場合、アンカロッド7が、硬化する材料10を押しのけるので、硬化する材料10は、アンカスリーブ1の通流開口5を通って流れ、かつアンカロッド7の差込み方向とは反対に、穴8の開口13の方向にも流れる。硬化する材料10は、アンカスリーブ1の内側でも外側でも穴8の開口の方向に流れる、つまりアンカスリーブ1とアンカロッド7との間でも、アンカスリーブ1と穴8の壁部11との間でも、穴8の開口の方向に流れる。さらに、硬化する材料10は、穴8の底部の方向にも押しのけられる。全体的に、アンカスリーブ1を取り囲む穴8の良好かつ完全な充填と、アンカスリーブ1とアンカロッド7との間の中間スペースの良好かつ完全な充填とが生じる。硬化する材料10の量は、該材料10が穴8と、アンカスリーブ1の、アンカロッド7を取り囲む内室とを、穴8の底部から開口まで完全に充填し、幾分かの過剰な量の硬化する材料10が、穴8の開口において穴8から、かつ/またはアンカスリーブ1から進出するように計量されている。材料10の硬化後に、アンカロッド7は、アンカ基礎9の穴8内に固定されていて、このことはアンカ基礎9内でのアンカロッド7のアンカ固定もしくはケミカルアンカ固定と呼ばれる。
硬化する材料10は、たとえばモルタル、特に合成樹脂モルタルまたはハイブリッドモルタル、つまりセメントモルタルと合成樹脂モルタルとの混合物である。硬化する材料10もしくはモルタルは、1種または複数種の成分を有していてよい。硬化後には、硬化する材料10は、硬化した材料10とも呼ばれる。
硬化後に、硬化する材料もしくは硬化した材料10は、アンカスリーブ1とアンカロッド7とを結合し、軸方向の力は、アンカロッド7からアンカスリーブ1に伝達される。アンカロッド7の、アンカ基礎9から離れる方向に向けられた引っ張り荷重は、アンカスリーブ1に伝達される。このような引っ張り荷重時に、拡開面3は、アンカスリーブ1の長手方向で上昇していることに基づいて、アンカスリーブ1を取り囲む硬化した材料10に拡開圧を作用させる。拡開圧は、外方に向けられた力であり、アンカスリーブ1の拡開面3が、引っ張り荷重時にアンカスリーブ1を取り囲む硬化した材料10に作用させる力である。拡開圧は、硬化した材料10を外方に向かって穴8の壁部11に対して押圧する。これによって、アンカ基礎9の穴8内でのアンカスリーブ1と、アンカロッド7との保持が改善される。たとえば、アンカ基礎9内での亀裂形成の結果として穴8が拡張した場合に、引っ張り荷重もしくは軸方向荷重時にアンカスリーブ1が当該アンカスリーブ1を取り囲む硬化した材料10に作用させる拡開圧は、硬化した材料を拡張し、アンカスリーブ1を取り囲む硬化した材料10が、穴拡張に相応して拡開させられるので、アンカロッド7は、アンカスリーブ1と共にアンカ基礎9の穴8内でアンカ固定されたままである。穴8の拡張時における、アンカスリーブ1を取り囲む硬化した材料10の拡開は、後拡開(Nachspreizen)とも呼ばれる。
図2〜図5の以下の説明では、図1と一致するエレメントのためには同じ符号が使用され、補足的に図1の説明が参照される。
図2では、曲げられてアンカスリーブ1を形成する金属薄板は穴を有しておらず、単に長手方向スリット6を硬化する材料10のための通流開口5として有している。図1で示したように、図2に示したアンカスリーブ1は、波状部分2をその全長にわたって有している。波状部分2の側面は、拡開面3を形成している。アンカスリーブ1は対称的に形成されており、このアンカスリーブ1は、1つの方向で見て、上昇する側面と下降する側面とを交互に有している。アンカスリーブ1への1つの方向での軸方向荷重時に、波状部分2の、1つの方向で上昇する側面が拡開面3を形成し、反対の方向に向かう軸方向荷重時に、波状部分2の、反対の方向で上昇する側面が拡開面3を形成する。アンカスリーブ1は、いずれの両端部も先頭にして、穴8内に導入することができる。穴8内へのアンカスリーブ1の間違った端部を先頭にした逆向きの導入は排除されている。
アンカスリーブ1は、波の谷間、つまり波状部分2が内方に向けられている箇所において、最小の内径を有している。アンカスリーブ1の最小の内径は、アンカロッド7の直径よりも大きいので、アンカロッド7は、容易にアンカスリーブ1内へ移動可能である。アンカスリーブ1の最小の内径は、アンカスリーブ1が穴8内に導入されて、これによって場合によっては圧縮されている場合に、該アンカスリーブ1の最小の内径が常にアンカロッド7の直径よりも小さくなるように選択されていてもよい。これによって、アンカスリーブ1内でのアンカロッド7のある程度の緊締が達成される。アンカスリーブ1は、波頂部、つまり波状部分2が外方に向けられている箇所において、最大の外径を有している。アンカスリーブ1の最大の直径は、アンカスリーブ1がアンカロッド7上に位置している場合は常に、アンカスリーブ1とアンカロッド7とが導入されている穴8の直径よりも大きい。これによって、アンカスリーブ1は、アンカ基礎9の穴8内で緊締されて保持され、かつアンカスリーブ1内に緊締されたアンカロッド7を保持するので、頭上組付け、つまり下方からたとえば天井または梁内への組付けが問題なく可能である。長手方向スリット6は、アンカロッド7の直径へのアンカスリーブ1の広がり(Auffedern)と、アンカ基礎9内の穴8の直径への収縮とを可能にする。
アンカ基礎9の穴8内にアンカロッド7を固定するためには、アンカスリーブ1と、硬化する材料10とが、アンカ基礎9の穴8内に導入される。この場合、有利には計量された量の硬化する材料10が、穴底部の領域に導入される。まず、アンカスリーブ1または硬化する材料10を穴8内に導入することができる。アンカロッド7がアンカスリーブ1内にかつ穴8内に導入される。穴8は、図2では、アンカスリーブ1の長さのほぼ2倍の深さである。アンカスリーブ1は、穴8の開口13の近傍に配置されている。アンカロッド7は、ピストンのように硬化する材料10を押しのけるので、硬化する材料10は、穴底部12の方向に押しのけられるか、もしくは圧縮され、かつアンカロッド7と穴壁部11との間で、穴8の開口13に向かって流れ戻る。この場合、硬化する材料10は、アンカスリーブ1内に、かつ外側でアンカスリーブ1を取り囲んで流れるので、穴壁部11と、アンカロッド7およびアンカスリーブ1との間の中間スペースならびにアンカスリーブ1とアンカロッド7との間の中間スペースとが硬化する材料10で充填されている。アンカロッド7上での長手方向のアンカスリーブ1の保持作用が、穴8内でのアンカスリーブ1の保持作用よりも大きな場合、アンカロッド7を、該アンカロッド7上に配置されたアンカスリーブ1と一緒に穴8内に導入することもできる。この場合にも、アンカロッド7は、硬化する材料10を押しのけ、この場合硬化する材料10が、穴壁部11とアンカロッド7および穴壁部11とアンカスリーブ1との間の中間スペースおよびアンカスリーブ1とアンカロッド7との間の中間スペースを充填するようにされる。
材料10の硬化後に、この材料10は「硬化した材料10」と呼ばれてよく、アンカロッド7は、アンカ基礎9内に固定されている。アンカロッド7は、引っ張り荷重もしくは軸方向荷重をアンカスリーブ1に伝達する。該アンカスリーブ1の、荷重方向とは反対の方向で斜めに外方に向かって上昇する拡開面3は、外方に向けられた拡開圧を硬化した材料10に作用させ、材料10に穴壁部11に対して外方に向きの荷重を加える。穴が、たとえば亀裂形成の結果拡張すると、引っ張り荷重時の拡開面3の拡開圧は、アンカスリーブ1を取り囲む硬化した材料を拡張させる。これによって、アンカスリーブ1と、アンカロッド7とは、アンカ基礎9内に固定されたままである。アンカロッド7をアンカ基礎9内に保持するアンカ力は、約0.3〜0.5mmの亀裂幅まではほぼ不変であり、ひいては上記値の穴8の横方向の拡張までは、ほぼ不変のままである。
図3は、清浄エレメント14を示している。清浄エレメント14は、アンカスリーブ1の一方の端部に差し込まれている。実施の形態として、ブラシ15が選択されている。ブラシ15は、円形ディスク形の基部16を有している。この基部16の一方の端面からは剛毛が突出している。基部16は、他方の面に管状の段部17を有している。該段部17の外面は、コーン形に拡張しているので、ブラシ15は、アンカスリーブ1の一方の端部内にクリップ可能である。ブラシ15の剛毛は、外方に向かって延びていて、これにより剛毛は、穴8内へのアンカスリーブ1の導入時に穴壁部11に沿って擦過し、穿孔粉等を穴壁部11から掻き取る。これによって、穴壁部11はアンカスリーブ1の導入時に清浄にされる。
アンカロッド7の差し込み時に、アンカロッド7の前側の端部が、清浄エレメント14を形成するブラシ15の管状の段部17内に達する。アンカロッド7により、ブラシ15または一般的には清浄エレメント14が、アンカスリーブ1の端部から解離して、穴8内で穴底部12にまで移動することができる。これによって、穴壁部11を穴8の全深にわたって清浄にすることができる。
清浄エレメント14は、図1に示したアンカスリーブの端部にも装着され得る。ブラシ15の剛毛は、この場合、該剛毛が穴8内への導入時に穴壁部11に沿って擦過し、穴壁部11を清浄にする程度に外方に向かって突出している。基部16の直径は、比較的大きく選択されてよく、これにより基部16は外方に向かってアンカスリーブ1から突出している。
ブラシ15は、清浄エレメント14にとって必須ではない。たとえば研磨フリースディスクが設けられているか、または基部16が穴8に相当する直径を有していて、基部16自体が穴壁部11を擦過することも考えられる。場合によっては、基部16が、スリットまたは歯部を周方向縁部に有していてもよい(図示せず)。
図4では、アンカスリーブ1の一端部の縁部がスリットを備えていて、これにより個別の舌片18が形成されている。これらの舌片は、斜めに外方に向かって突出するように屈曲されている。舌片18は、該舌片18が、穴8内へのアンカスリーブ1の導入時に、穴壁部11に沿って擦過して、付着した穿孔粉等を掻き取る、つまり穴壁部11を清浄する程度に外方に向かって突出している。舌片18は、清浄エレメント14を成している。舌片18は、アンカスリーブ1の前端部を規定する。この前端部を先頭にしてアンカスリーブ1は穴8内に導入されなければならない。アンカスリーブ1の逆方向の導入を回避するためには、斜めに外方に向かって突出した舌片18が、アンカスリーブ1の両端部に形成されていてもよい。舌片18は、清浄作用の他に、硬化する材料10が導入されるかもしくは硬化する前に、該舌片18がアンカスリーブ1を穴8内で保持する、もしくは、保持を改善する、という機能を有している。
図5では、アンカスリーブの一方の端部の縁部が、内方に向かって突入するエンボス加工部20の形態の凹状成形部19を有している。内側に向かって突入する複数のエンボス加工部20がアンカスリーブ1の端部において縁部に形成されていてもよい。エンボス加工部20は、アンカロッド7がアンカスリーブ1内に導入されている場合、アンカロッド7のねじ山に噛み合う。これによって、アンカスリーブ1とアンカロッド7との間での長手方向の良好な保持が得られる。エンボス加工部20をアンカスリーブ1の両端部に設けるか、または内方に向かって屈曲された舌片を、エンボス加工部20の代わりにアンカスリーブ1の一方または両方の端部に設けることも可能である。舌片は、アンカロッド7のねじ山に係合し、該アンカロッド7をアンカスリーブ1内に保持する(図示せず)。
アンカスリーブ1は、その一方の端部の方向に先細りしている、つまり一方の端部で他方の端部よりも小さな直径を有していてよい。
1 アンカスリーブ
2 波状部分
3 拡開面
4 穴
5 通流開口
6 長手方向スリット
7 アンカロッド
8 穴
9 アンカ基礎
10 硬化する材料
11 (穴)壁部
12 穴底部
13 開口
14 清浄エレメント
15 ブラシ
16 基部
17 段部
18 舌片
19 凹状成形部
20 エンボス加工部
d 拡開面3の領域の最小の直径
D 拡開面3の領域の最大の直径

Claims (15)

  1. アンカロッド(7)をアンカ基礎(9)の穴(8)内に硬化する材料(10)により固定するためのアンカスリーブであって、アンカスリーブ(1)が、少なくとも1つの拡開面(3)を該アンカスリーブ(1)の外面に有していて、該拡開面(3)が、アンカスリーブ(1)の長手方向で見て内方から外方に向かって延びていることを特徴とする、アンカロッドをアンカ基礎の穴内に硬化する材料により固定するためのアンカスリーブ。
  2. 拡開面(3)の領域において、アンカスリーブ(1)の最小の外径(d)に対する最大の外径(D)の比が、1.1〜2.5であり、特に1.2〜1.4である、請求項1記載のアンカスリーブ。
  3. アンカスリーブ(1)が、周方向に延びる少なくとも1つの拡開面(3)を有している、請求項1または2記載のアンカスリーブ。
  4. アンカスリーブ(1)が、該アンカスリーブ(1)の長手方向で相前後して配置された複数の拡開面(3)を有しており、該拡開面(3)が、アンカスリーブ(1)の全長にわたって分配されて配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のアンカスリーブ。
  5. アンカスリーブ(1)が、反対方向に上昇する拡開面(3)を有していて、該拡開面(3)が、アンカスリーブ(1)の反対方向での長手方向荷重時に有効である、請求項1から4までのいずれか1項記載のアンカスリーブ。
  6. アンカスリーブ(1)が、周方向に延びる波状部分(2)を有していて、該波状部分(2)の、一方の長手方向で上昇する側面が、拡開面(3)を形成している、請求項3記載のアンカスリーブ。
  7. 波状部分(2)が、アンカスリーブ(1)の全長にわたって延在している、請求項6記載のアンカスリーブ。
  8. アンカスリーブ(1)が、硬化する材料(10)のための少なくとも1つの通流開口(4,6)を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載のアンカスリーブ。
  9. アンカスリーブ(1)が、長手方向スリット(6)を有していて、該長手方向スリット(6)が、通流開口(5)を形成している、請求項8記載のアンカスリーブ。
  10. アンカスリーブ(1)が、アンカロッド(7)を有していて、該アンカロッド(7)が、アンカスリーブ(1)内に差込み可能である、請求項1から9までのいずれか1項記載のアンカスリーブ。
  11. アンカスリーブ(1)が、穴(8)内へのアンカスリーブ(1)の導入方向で前側の端部に、清浄エレメント(14)を有しており、清浄エレメント(14)が、穴(8)内へのアンカスリーブ(1)の導入時に、穴壁部(11)に沿って擦過する、請求項1から10までのいずれか1項記載のアンカスリーブ。
  12. 清浄エレメント(14)が、アンカスリーブ(1)の前端部から解離可能である、請求項11記載のアンカスリーブ。
  13. 固定装置であって、アンカロッド(7)を有しており、該アンカロッド(7)上にアンカスリーブ(1)が配置されていて、アンカロッド(7)が、該アンカロッド(7)上に配置されたアンカスリーブ(1)と共にアンカ基礎(9)の穴(8)内に配置されており、アンカロッド(7)が、硬化する材料(10)によりアンカスリーブ(1)内に固定されていて、かつアンカスリーブ(1)がアンカ基礎(9)の穴(8)内に硬化する材料(10)により固定されている形式の固定装置において、
    アンカスリーブ(1)が、少なくとも1つの拡開面(3)を該アンカスリーブ(1)の外面に有しており、該拡開面(3)が、アンカスリーブ(1)の長手方向で見て内方から外方に向かって延びていることを特徴とする、固定装置。
  14. アンカ基礎(9)が、穴(8)に開口する亀裂を有している、請求項13記載の固定装置。
  15. アンカロッド(7)をアンカ基礎(9)の穴(8)内にアンカスリーブ(1)と、硬化する材料(10)とによって固定する方法において、
    アンカスリーブ(1)が少なくとも1つの拡開面(3)を外面に有しており、該拡開面がアンカスリーブ(1)の長手方向で見て内方から外方に向かって延びていて、アンカスリーブ(1)および硬化する材料(10)を穴(8)内に導入し、アンカロッド(7)がアンカスリーブ(1)を貫通し、これにより、アンカロッド(7)が、穴内へのアンカスリーブ(1)の導入方向で前側の端部においてアンカスリーブ(1)から突出し、穴(8)内への導入時に、硬化する材料(10)を、導入方向とは反対に、アンカスリーブ(1)とアンカロッド(7)とが導入される穴(8)の開口(13)の方向に押しのける、アンカロッドをアンカ基礎の穴内にアンカスリーブと、硬化する材料とによって固定する方法。
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