JP2013513420A - 滅菌および消毒装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、滅菌される対象物(2)を受け取る滅菌環境(3)と、過酸化水素の供給源(4)と、前記滅菌環境(3)に蒸発した過酸化水素のガス状分散物の制御された流れを供給する手段(5、6、7)と、を備える、滅菌および消毒装置(1)に関する。本装置は、曝されているガス雰囲気中における、蒸発過酸化水素の濃度変化に応答して電気伝導度が変化する検知手段(S)を備え、前記検知手段(S)は前記ガス状分散物に曝されて、前記ガス状分散物内の蒸発過酸化水素の濃度の関数である信号を出力するように構成されていることを特徴とする。
Description
本発明は、滅菌および消毒用の装置に関する。特に、ブロー成形または延伸ブロー成形でボトルやフラスコ等の容器を製造する熱可塑性材料(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、など)のキャップやプリフォームなどの食品包装品の清浄化用の滅菌および消毒用の装置に関する。
蒸発した過酸化水素(VHP)は固体に接触すると、発熱分解して無害の酸素と水になり、同時に滅菌性を持つ発生期の酸素とラジカルが生成される。したがって、VHPは広範囲の用途において滅菌剤および消毒剤として利用可能である。
特に現在のところ、VHPは医薬品の一次材料および最終製品、並びに食品包装用品などの滅菌と消毒処理に利用されている。そのような処理においては、特定の濃度のVHPが、一定の圧力で処理対象物(例えば包装材料)が格納されている処理容器の中へ供給され、発生期の酸素とラジカルの作用によってそれらの対象物を滅菌および消毒する。
しかし、処理容器内のVHP濃度は、VHPが処理対象物と容器壁の両方へ接触することで下がっていく。こうしてVHP濃度が閾値より下がると、滅菌と消毒の効果がなくなる。
この欠点に対処する一つの可能な方法は、滅菌・消毒のために必要な量よりはるかに多くのVHPを供給することであり、これにより処理容器内のVHP濃度が所定値より下がらないようにする。しかし、これはこの問題に対しては不経済な取り組み方であって、VHPのコストの問題のみならず、余剰のVHPを大気中にそのまま放出することはできないので、余剰の滅菌剤を放出するためのさらなる処理ユニットが必要となる。
効率的な滅菌・消毒のためには、むしろ処理容器内のVHP濃度を所定の範囲内に十分長く制御、維持して、容器内での対象物の滅菌を行なえるようにするべきである。このためには、滅菌処理の進行時に処理容器内のVHP濃度をリアルタイムかつ高精度でモニタする必要がある。
VHP濃度の検出には、定電位電解法、試験紙光電光度法や検知管の利用などの多くの方法が公知である。しかし、これらはVHP濃度をリアルタイムで検出することはできず、したがって上記の目的には適さない。
さらには、過酸化水素を0.1〜10.0ミリモル濃度範囲において非常に高精度に検出可能な、光学センサおよび光化学センサが公知である。しかし、その作用原理は、触媒の存在のもとでの過酸化水素の分解、およびシリコンゴム中にトラップされたシリカゲル吸収染料の蛍光が消光する過程で生成される酸素を間接的に測定することに基づいている。言い換えると、これらのセンサは極めて高価、精巧、精緻であり、したがって、検出精度は高いけれども、滅菌・消毒装置での使用には工業的な実効性がない。
したがって、滅菌処理の進行中にリアルタイムでVHP濃度をモニタでき、それによって装置の制御精度を改善し、かつ原価の高い反応剤の過剰使用による損失を排除するか、少なくとも大幅に低減できる、滅菌・消毒装置が提供されることが強く望まれている。
大部分の滅菌・消毒装置は、過酸化水素と無菌空気のそれぞれ個別の供給源と、例えばベンチュリ型装置のような混合装置とを備える。過酸化水素は、最も一般的には所定の滴定濃度の水溶液として得られるが、それを混合装置において噴霧化し、かつ無菌または無菌でない空気と混合して供給混合物が形成される。
この供給混合物はその次に蒸発器に送られ、そこで過酸化水素を蒸発させ、蒸発した過酸化水素(VHP)のガス状分散物が得られる。
溶液の過酸化水素の滴定濃度はわかっているので、混合装置に供給される、過酸化水素の水溶液と無菌空気の両方の質量流量を調節することにより、ガス状分散物中のVHP濃度を所望の値に設定することができる。しかし、滅菌作用の根本である、過酸化水素が発熱的に水と酸素とに分解する反応は、熱力学的には非常に生じやすい(is greatly favoured thermodynamically)。商用グレードの過酸化水素は極めて安定であって、相対強度の低下は一般的には年間で1%未満であるが、通常は小さなこの過酸化水素の分解速度を上昇させ得る因子がいくつかある。温度が10℃上昇する毎に分解速度は約2倍になるので、特に、過酸化水素水溶液の温度は重要な変数である。
すなわち、混合装置に供給される質量流量を単に設定するだけでは、それがいかに正確であっても、滅菌・消毒容器の下流に供給されるガス状分散物中のVHPの所望濃度を確保するのに十分ではない可能性がある。それは、水溶液の滴定濃度は時間経過により自然に減少し、それによって混合装置に送られる流れの中の過酸化水素含有量は変化するからである。そのうえ、VHPには過酸化水素水溶液中にはないラジカル種もまた含まれている。したがって、滅菌・消毒装置には、過酸化水素が自然に分解する傾向を考慮に入れる必要があると思われる。
さらには、滅菌装置をプリフォームに対して使用する場合には、蒸発器から得られるガス状分散物は通常、滅菌の対象物を保持する気密密閉容器に供給されるのではなく、滅菌・消毒トンネルに供給されて、プリフォームはそのトンネルの入り口から出口まで、すなわち、トンネルそのもので画定される滅菌通路に沿って移動させられる。ここで、通常VHP濃度はこの通路に沿って一定ではない。さらには、過酸化水素が滅菌トンネルを出て大気中に漏れることを防ぐために、このトンネル内は通常大気圧より低く保持されている。その結果、特にトンネルのサイズが大きくて、トンネルが開放環境に近い場合には、滅菌の進行中にVHP濃度をリアルタイムでモニタすることは極めて重要になる。
さらに、特に大きな滅菌環境においては、流れの出口が突発的に閉塞されると滅菌雰囲気そのものの内部で凝縮現象が生じる可能性がある。この場合には過酸化水素の一部が滅菌作用を行う気相としては実際に得られなくなり、滅菌環境の上流での逆圧が上昇してVHP濃度を変える可能性もある。これにより処理の精度および効率が下がる。それ故に、このような望ましくない予期せぬ状況に直面したとしても、滅菌・消毒装置が高い信頼性と滅菌効果を確保できるようにする必要がある。
本発明の目的は、上記に特定された必要性の少なくとも1つを、直接的に、低コストで実現できるように設計された滅菌・消毒装置を提供することである。
本発明によれば、請求項1に記載の滅菌・消毒装置が提供される。
下記の本発明の好適かつ非限定的な実施形態を、添付の図を例示として参照しつつ説明する。
図1の参照符号1は、特に、滅菌される熱可塑性材料のキャップ、プリフォームやボトルなどの滅菌/消毒対象物2のための滅菌・消毒装置の全体を示す。この目的のために、装置1は滅菌環境3を備え、その中へ例えばコンベヤベルトまたはそのほかの移動装置によって滅菌される対象物2が連続的に供給され、それらの対象物2が滅菌されながらその中を移動する。図1には、滅菌装置から搬出された、滅菌後の対象物2’も示されている。
滅菌・消毒装置1は、所定の滴定濃度を持つ水溶液中の過酸化水素の供給源4と、無菌空気の供給源5とを備えている。さらに、装置1は所定流量の過酸化水素と、所定流量の無菌空気とを滅菌雰囲気3へ供給する手段を備えている。具体的には、装置1はベンチュリ型混合器などのような混合装置6を備えている。これは供給源4および5の両方に流体的に接続され、過酸化水素水溶液を吸引して噴霧化するように設計されており、無菌空気は混合装置6に供給されて駆動流体として機能する。これによって混合装置6の出口において、無菌空気中に噴霧化された液体過酸化水素のガス状分散物を得ることができる。
装置1は、混合装置6と滅菌雰囲気3の間に、両者と流体的に接続された蒸発器7をさらに備えている。これは混合装置6の出口で得られるガス状分散物の流れを受け取り、その中に含まれている過酸化水素水溶液を蒸発させ、滅菌空気中に蒸発した過酸化水素(VHP)のガス状分散物の流れを出力として形成する。これが、滅菌雰囲気3において滅菌剤として利用される。
有利なことには、装置1は、蒸発器7と滅菌雰囲気3との間にVHP/H2O2濃度を検出する検知手段Sをさらに備えている。より具体的には、検知手段Sは少なくとも1つの検知要素、すなわちセンサ8と、その検知要素を(直接または間接的に)加熱する手段とを備える。センサ8の表面はVHP/H2O2を化学的に吸着させることができ、検知要素の電気伝導度は吸着されたVHPの量の関数として、延いてはその検知要素が曝されているガス雰囲気中のVHP濃度の関数として、変化する。
VHP/H2O2濃度の変化に応答する検知要素の電気伝導度の変化は、電気回路の抵抗の変化として検出される。すなわち、電気伝導度の増加つまり抵抗の減少は電気回路の電圧の増加に変換されて、実質的に無視しうる遅延時間で迅速に検出される。こうして、検知手段8の出力変化はVHPの濃度変化を迅速に反映する。
より具体的には、検知要素は、半導体材料、例えばSnO2、ZnO、NiO、MnO2などの半導体酸化物などで構成されている。半導体酸化物の結晶が空気中で一定の特性温度より高く加熱されると、酸素は結晶表面に負の電荷をもって吸着される。結晶表面のドナー電子は吸収された酸素へ移動し、それによって結晶の空間電荷層に正の電荷を残す。こうして表面ポテンシャルが形成されて、これが電子流に対するポテンシャルバリアとして作用する。
電圧が掛けられると、半導体酸化物の微結晶間の粒界を通して電流が流れ、吸着酸素がポテンシャルバリアを形成して半導体材料、つまり検知手段8の検知要素の電気抵抗に影響を与える。
センサが曝されているガス雰囲気中に蒸発過酸化水素があれば、これも半導体酸化物表面に吸着され、その吸着量はガス雰囲気中のVHP濃度に比例する。その結果、負に帯電した吸着酸素の表面濃度が増加し、粒界におけるポテンシャルバリアの高さも増加する。そうして検知要素の電気伝導度が増加する。すなわち、VHP/H2O2濃度が増加した結果、検知手段8の電気抵抗が減少する。
有利には、VHP/H2O2との接触による電気伝導度の変化、すなわちセンサ8の電気抵抗の反比例変化は、電気回路の電圧変化に変換されて出力される。
電荷の関数である検知手段8の出力信号は、次に有利にVHP/H2O2濃度の値に変換される。出力信号の内の非変換部分は、間接測定値として役立つ。
温度と湿度を一定水準に維持した実験容器内で、VHP/H2O2の異なる既知濃度でのセンサ出力を測定することによって、変換比を実験的に求めることができる。薬品および食品工業における一般的な滅菌作業濃度である、VHP濃度の5000÷70,000ppmの範囲で半導体酸化物センサは応答することが分かっている。正確にキャリブレーションを行うことにより、出力信号/VHP濃度の信頼性のある変換比が取得される。
一般的に、センサ要素は200÷400℃の温度範囲に加熱されて、VHPと酸素の半導体材料表面への吸着と脱離の速度を加速させて、ガスの検出応答速度を向上させる。
滅菌/消毒装置1は、VHP残渣をふくむ排出ガスを滅菌雰囲気3から後処理用の手段(図示せず)へ放出するための排気ライン9も備えてよい。過酸化水素は、大気中にある炭化水素や窒素酸化物と多くの光化学反応において関与するかもしれず、これにより、非常に有害な汚染種の形成を導く可能性を持っているので、滅菌雰囲気3からのガス流をそのまま放出することはできない。さらに、例えば米国の食品医薬品局(FDA)規定などの厳しい規制は、食品産業における充填/包装業務に関連して過酸化水素残渣について非常に低い水準を設定している。
滅菌雰囲気3は、バッチ式の滅菌サイクルの始めに滅菌対象物を受け入れるのに好適な密閉容器であってよい。
代替的に、滅菌雰囲気3は、非密閉の滅菌トンネルによって内部に画定される。このトンネルには入口および出口があり、プリフォームやキャップなどの一連の滅菌対象物が滅菌通路に沿って供給される。一般的に、滅菌トンネルはトンネル接続部において大気圧より少し低い圧力で運転されて、VHPの漏洩が防止される。また同時に、滅菌性ではない外部空気によって汚染が搬入される可能性を防ぐために、滅菌ゾーンは大気圧より高く維持される。
滅菌トンネル中を進むうちに、対象物はVHPを含む雰囲気に接触し、トンネルの出口に近づくにつれて漸進的に滅菌される。接触にしたがって、過酸化水素は、滅菌対象物への滅菌作用を行って水と酸素に分解するので、通常滅菌通路に沿ってVHPの濃度勾配が形成される。
トンネル内に供給されたガス分散物のVHP濃度と、対象物がトンネル内を移動する速度は、VHPの滅菌作用への十分な被曝が確保されるように設定される。
滅菌雰囲気3が滅菌トンネルによって画定される場合には、滅菌・消毒装置1が有利には、さらに少なくとも2つのセンサ8’、8’’を備える。これらは前述のものと同じタイプであり、滅菌トンネルの中の、滅菌路に沿った対応する異なる位置に配置される。
センサ8’、8’’は滅菌環境3内のそれぞれ異なる位置において、独立してVHP濃度を検出する。好ましくは、センサ8’’は滅菌トンネルの出口に近い場所に配置される。
したがって、滅菌される対象物が滅菌環境内を移動するとき、すなわち滅菌が進行するときに、センサ8’、8’’の出力信号から、滅菌環境3内でのVHP濃度の変化に関する情報が得られる。
特に、この情報を利用して、滅菌通路の全体に沿ってVHP濃度の最小閾値が常に維持されているかどうか、すなわち、滅菌通路の全体が滅菌の目的に対して効果的に利用されているかどうか、を評価することができる。滅菌トンネルの出口の上流で低すぎるVHP濃度が検出される場合には、トンネルの出口に近い部分は実質的に非活性であると思われる。つまり、滅菌環境3の一部が効率的に作用していないと思われる。
さらに、対象物が受ける滅菌作用の実質は滅菌環境3内のVHP消費量に比例するので、センサ8’、8’’の出力信号から得られる差分データ(differential data)から、滅菌環境におけるVHP濃度の組合せと、滅菌トンネルの場合には対象物が移動する速度に依存する滅菌環境3内での被曝時間との好適さの度合いに関する情報が間接的に得られる。
有利には、滅菌・消毒装置1は制御ユニット(図示せず)を備えており、これは検知手段Sから少なくとも1つの出力信号を受信し、それを基に制御信号を作り出し、それに応答して、過酸化水素水溶液の質量流量、無菌空気の質量流量、滅菌される対象物の滅菌環境3中の移動速度(あるいは静的なバッチ式の運転の場合には、その中での滞留時間)などの1つまたは複数の処理パラメータを作動手段が変化させることができるように構成されている。
滅菌・消毒装置1の運転中に、消毒される対象物2は滅菌環境3に受け入れられる。
制御された過酸化水素水溶液の流れが、供給源5からの無菌空気の制御された搬送流の駆動作用によって、供給源4から吸引されて混合装置6へ送られる。そうして得られる噴霧化された過酸化水素の分散物が蒸発器7で加熱され、過酸化水素が蒸発させられる。得られるVHPのガス状分散物が滅菌環境3に供給されて滅菌剤として作用する。
検知手段8は滅菌環境3の上流でVHP濃度を検出する。こうして、第1のチェックを実行して、滅菌環境3に供給されるガス分散物が予定通りのVHP濃度を有し、したがって対象物2に対して必要な滅菌作用を実行可能であることが確認される。滅菌環境の上流のVHP濃度を調節するために、制御ユニットは、センサ8の出力信号に応答して、過酸化水素水溶液の質量流量速度または無菌空気の流量速度に作用することができる。したがって、例えば熱劣化による過酸化水素水溶液の滴定濃度の減少は、迅速に補償されて、ガス分散物が滅菌の目的に対して確実に適合するようにされることができる。さらに、VHP濃度が警告閾値より低いことをセンサ8が検出すると、警告信号が制御ユニットに与えられ、この信号に応答して制御ユニットは、少なくとも滅菌環境3内の有効な滅菌条件が回復されるまでは、滅菌される対象物2を滅菌環境3中へ投入することを中断する。
特に対象物2が滅菌通路に沿って移動して滅菌される滅菌環境3内に、センサ8’、8’’がある場合には、これらのセンサは滅菌環境内において少なくとも2つの異なる場所でVHP濃度を検出する。したがって、滅菌環境3において少なくとも最小のVHP濃度が維持されていることを確認するための、第2のチェックが遂行される。これは滅菌環境3が大きくて気密封止されていない場合に特に適切であり、滅菌環境3が大気圧よりも低く維持されている場合には、その局所的なVHP濃度は偶発的な侵入や汚染などのためにセンサ8によって上流で検出されるVHP濃度とは異なる可能性があるので、より一層適切となる。
さらには、センサ8’、8’’の出力を工夫して得られる差分情報に基づいて、滅菌通路に沿った、すなわち滅菌の進行に伴う、VHPの消費が、滅菌剤への十分な被曝に対応する閾値よりも確実に大きくなるようにするための、第3のチェックが実行される。言い換えれば、この第3のチェックによって、滅菌環境3の中を移動していくすべての対象物は、十分な量の滅菌剤に十分長く曝され、意図した滅菌条件を確実に実現できるようになっていてもよい。
このために、滅菌環境の上流のVHP濃度を調節するために、制御ユニットは、センサ8’、8’’の出力信号に応答して、過酸化水素水溶液の質量流量速度または無菌空気の流量速度に作用することができる。このようにして、滅菌環境3内のVHPの濃度不足は、より多くの過酸化水素を供給することによって補償されてもよい。
さらに、制御ユニットが、センサ8’、8’’の出力信号に応答して、滅菌環境3内への対象物2の供給速度、または、バッチ式の運転の場合には、滅菌環境3内部での対象物2の滞留時間に作用してもよい。
このように、有利なことに、滅菌環境3の内部において、すべての対象物2に対して効果的な滅菌を実現する条件が確保される。
したがって、本発明の滅菌・消毒装置によって正確な制御と効果的な滅菌が可能となる。その一方で、過剰な過酸化水素は大幅に制限され、かつ過酸化水素の検出に使用される他の精巧なセンサに比べて半導体酸化物センサは市販品としてはるかに廉価で入手できるので、製造および管理コストを低減することが可能となる。さらに、滅菌通路に沿った異なる場所でVHP濃度をリアルタイムでモニタすることにより、運転条件を高精度に制御することが可能であり、その結果として滅菌される対象物の高水準での衛生と安全を確保することが可能となる。
Claims (5)
- 滅菌される対象物(2)を受け取る滅菌環境(3)と、
過酸化水素の供給源(4)と、
前記滅菌環境(3)に蒸発した過酸化水素のガス状分散物の制御された流れを供給する手段(5、6、7)と、
を備え、
曝されているガス雰囲気中の、蒸発した過酸化水素の濃度変化に応答して電気伝導度が変化する検知手段(S)を備えることを特徴とし、
前記検知手段(S)は前記ガス状分散物に曝されて、前記ガス状分散物の中の蒸発した過酸化水素の濃度の関数である信号を出力するように構成されている、
滅菌および消毒装置(1)。 - 前記供給する手段(5、6、7)は、
前記供給源(4)から供給された前記過酸化水素を無菌空気流と混合するための手段(6)と、
前記過酸化水素を蒸発させて前記ガス状分散物を形成する加熱手段(7)と、
を備え、
前記検知手段(S)は前記加熱手段(7)と前記滅菌環境(3)との間に配置された少なくとも1つのセンサ(8)を備えることを特徴とする、
請求項1に記載の滅菌および消毒装置。 - 前記検知手段(S)は、前記滅菌環境(3)内の2つの異なる場所に配置される少なくとも2つのセンサ(8’、8’’)を備え、
前記少なくとも2つのセンサの出力信号の差は、前記滅菌環境(3)内部で消費された蒸発過酸化水素の量の関数であることを特徴とする、
請求項1または2に記載の滅菌および消毒装置。 - 前記滅菌環境(3)の上流の前記ガス状分散物の中の蒸発過酸化水素の濃度を変化させるために、前記検知手段(S)の出力信号に応答して前記供給手段(5、6、7)に作用するように構成された制御ユニットをさらに備えることを特徴とする、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の滅菌および消毒装置。 - 前記滅菌環境(3)内の蒸発過酸化水素の濃度を変化させるために、前記検知手段(S)の前記出力信号に応答して前記供給手段(5、6、7)に作用するように構成された制御ユニットをさらに備えることを特徴とする、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の滅菌および消毒装置。
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