JP7228950B2 - 容器の殺菌方法 - Google Patents

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本発明は、ペットボトルやガラス瓶などの透明で開口部が狭い容器を殺菌する方法、より詳しくは、特に過酸化水素を吸着しやすいペットボトルを殺菌する方法に関する。
従来、ペットボトルの殺菌方法としては、1)紫外線照射、2)電子線照射、3)過酸化水素ガス噴霧、4)加温した過酢酸噴射等による方法が知られている。
DNAの光吸収スペクトルは260nm付近に吸収帯があることから、殺菌に一番有効な波長は260nm付近と考えられており、そのためこの波長の紫外光をピークで放出する低圧水銀ランプが殺菌用途として知られている。しかし、殺菌効果を有する254nmの波長を主成分とするUV-C帯域の紫外線はPET材質を透過できないことから、紫外線照射によるペットボトルの殺菌方法として、光源をペットボトルの内部に配置して、容器内面に紫外線照射をする必要があり、紫外線レーザ光を光ファイバを介してペットボトル内に導き、照射手段によって乱反射させてペットボトルの内面に散乱・照射して殺菌する方法(特許文献1)、容器内面において紫外線の光量が一定になるように、光源を容器内面に接近・離間しながら紫外線を照射する方法(特許文献2)等が知られているが、殺菌工程の高速化、すなわち充填包装機のラインスピードに見合った処理時間内に殺菌を行うことができない等の実用上問題があった。
電子線照射によるペットボトルの殺菌方法としては、容器収容チャンバに備えられたキャビティにペットボトルを収容し、電子線照射銃で電子線を出射する方法(特許文献3)、殺菌領域においてペットボトルに電子線を照射する工程と、該殺菌領域の上流に配置されたペットボトル供給領域を過酸化水素ガス雰囲気とする方法(特許文献4)等が知られているが、電子線照射によるペットボトルの変色、照射臭の問題、電子線漏洩策、ペットボトル搬送時の保持方法、膨大なイニシャルコスト等の解決すべき課題が多く、ペットボトルの殺菌システムとしてまだまだ広まっていない。
過酸化水素ガス噴霧によるペットボトルの殺菌方法としては、必須成分として過酸化水素、リン酸塩及びアルミニウム塩を含む過酸化水素水溶液のミストやガスを対象物に接触させる方法(特許文献5)等が知られているが、過酸化水素ガスによるペットボトルの殺菌は、ペットボトルの素材が過酸化水素を吸着するため、熱風での過酸化水素の乾燥除去が難しく、残留値が高いという問題がある。また残留値を抑えるために長時間の乾燥時間が必要となり機械が大きくなる。また無菌水でリンスする手法も検討されたようだが吸着した過酸化水素はリンスでは除去しきれず、使用水量も多くなりランニングコストに大きく影響するという問題がある。
過酢酸噴射によるペットボトルの殺菌方法としては、60℃以上に加温した過酸化水素水と酢酸とを混合した過酢酸系溶剤をペットボトルに噴射する方法(特許文献6)等が知られているが、この過酢酸噴射による殺菌方法は使用水量が多く、昨今では過酢酸に対する抵抗性微生物が出現し、これらを殺滅するには過酢酸濃度を高くする、添加剤を加える等の対策が必要とされている。
また、過酸化水素と紫外線照射の併用による殺菌方法は公知であり、この過酸化水素と紫外線照射を併用する殺菌方法は、材質表面をUV-C帯域の紫外線に暴露する必要があることから、UV-C帯域の紫外線を照射しやすい形状、特にシート状の包装材料、カップ(底面よりも開口部面積が大きい)、紙カートン等に適用されてきた。例えば、上部に開口を有する食品用包装容器の内部に過酸化水素含有溶液を付着させる殺菌剤付着工程と、過酸化水素が付着した該容器内部にUV-C帯域の紫外線を照射して殺菌するUV殺菌工程と、過酸化水素が付着した該容器内部に除去用気体のエアーや不活性ガスを吹き付けて該容器内部から過酸化水素を除去する殺菌剤除去工程とを備えた殺菌方法が知られている(特許文献7及び8)が、これらの方法は殺菌に有効な波長254nmの紫外線を容器内面に照射する必要がある。
その他、ガラス瓶についてはペットボトルに比べて耐熱性があるため、過酸化水素ガスの温度を高く設定したり、過酢酸の温度を高く設定できるので殺菌条件の設定が可能である。また、ガラス瓶については過酸化水素を吸着することはないので、過酸化水素ガス噴霧により殺菌することが可能である。過酢酸噴射によるガラス瓶の殺菌については、上記ペットボトルと同様の問題が残る。なお、電子線照射によるガラス瓶の殺菌は、ガラス瓶の肉厚のため不可である。
特開平09-099921号公報 特開2017-023613 特開2012-55556 特開2009-107633 WO2015/008784 特開2003-112713 特開昭56-113530号公報 特開2004-59014
本発明の課題は、過酸化水素を吸着しやすいペットボトルを、低コストで効率よく、かつ充填包装機のラインスピードに見合った処理時間内に殺菌する方法を提供することにある。
過酸化水素ガス噴霧による殺菌システムでは、ペットボトルやガラス瓶などの細口開口部を要する容器内面や、ペットボトルプリフォーム、試験管チューブ、透明パウチ等の開口面積が狭く、深さのある容器内面にも、過酸化水素ガスを付着させることは容易である。他方、紫外線照射により殺菌する場合、254nm近辺の波長を含まないと殺菌効果が得られないが、254nm近辺の波長の紫外線はPET材質を透過することができないことから、開口部の上方側からの光照射(特にUV-C)では、開口部が狭く深さのある容器では内部に入射できる光に限界が生じ、また光の減衰により深部の殺菌が難しくなる。そこで、本発明者らは、PET材質を透過することができるが殺菌能力がない波長域320~400nmの紫外線が過酸化水素の活性化に及ぼす影響を調べてみることとした。
あらかじめ容器内面に過酸化水素ガスを噴霧し、内表面にムラなく過酸化水素を付着させた後に、容器(ボトル)開口側、側面もしくは底面側からPET材質を透過する波長域の紫外線を照射できる光源を用いて、PET材質を介して紫外線を照射し、PET材質を透過した紫外線により容器内面に付着した過酸化水素を活性化させ、その後ボトル内面に付着した過酸化水素を乾燥除去した。その結果、過酸化水素との併用では254nmの波長域を含まない紫外光でも過酸化水素を活性化することができ、過酸化水素と254nmの波長域を含まない紫外光とを併用した場合にも効果的に殺菌できることを見いだした。260nm付近の波長の紫外線(UV-C)を透過しないペットボトルやガラス瓶の殺菌に、過酸化水素ガスと波長域320~400nmの紫外線とを併用する方法が展開できると考えた。すなわち、ペットボトルの開口部分より低濃度の過酸化水素ガスをペットボトルの内面に噴霧した後、波長域320~400nmの紫外線を照射することができる光源を用いて、ペットボトルの外側、例えばペットボトルの開口部上方から、ペットボトルの内面に直接、及びペットボトルの外壁のPET材質を介して波長域320~400nmの紫外線を照射して、次いでペットボトルの内面に付着した過酸化水素ガスを温風で乾燥除去することにより、過酸化水素と紫外線の相乗効果によるペットボトルの効果的な殺菌が達成しうることを見いだし、本発明を完成することに至った。
すなわち、本発明は、以下の事項により特定される発明に関する。
(1)波長域100~280nmの紫外線が通過しない材質からなる容器の殺菌方法であって、容器の内面を低濃度の過酸化水素ガスで処理した後に、波長域320~400nmの紫外線を容器の外側から容器外壁を介して照射することを特徴とする容器の殺菌方法。
(2)容器が、開口部が絞られた細口容器であることを特徴とする上記(1)記載の殺菌方法。
(3)容器がペットボトルであることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の殺菌方法。
(4)低濃度の過酸化水素ガスが、10%以下の低濃度の過酸化水素水を沸点以上に加熱して気化させたものであることを特徴とする上記(1)~(3)のいずれか記載の殺菌方法。
(5)低濃度の過酸化水素ガスが、濃度75~1200ppmの過酸化水素ガスであることを特徴とする上記(1)~(4)のいずれか記載の殺菌方法。
(6)波長域320~400nmの紫外線の光源が、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LEDであることを特徴とする上記(1)~(5)のいずれか記載の殺菌方法。
(7)容器の外側から容器外壁を介しての照射が、容器の開口部上方からの照射であることを特徴とする上記(1)~(6)のいずれか記載の殺菌方法。
(8)容器の外側から容器外壁を介しての照射が、容器の底面側及び/又は側面側の照射であることを特徴とする上記(1)~(6)のいずれか記載の殺菌方法。
(9)紫外線を照射した後、温風で過酸化水素を乾燥除去することを特徴とする上記(1)~(8)のいずれか記載の殺菌方法。
従来では考えられていなかったペットボトル、ガラス瓶などの透明容器の外側から、単独では殺菌効果がないがPET材質を透過する波長域を含む紫外線照射と、過酸化水素の併用により殺菌相乗効果が認められ、その結果残留過酸化水素量を低減でき、かつ充填包装機のラインスピードに見合った処理時間内に殺菌することができる新しい殺菌システムが構築できる。
分光エネルギー分布及び波長と殺菌力の関係を示す図である。 高圧水銀ランプの分光エネルギー分布図である。 UV(365nm)-LEDの分光分布図である。 低圧水銀ランプの分光分布図である。 PET樹脂の紫外線透過率の測定結果を示す図である。 裏面に過酸化水素ガスが付着したPET材に、低圧水銀ランプと高圧水銀ランプをそれぞれ照射した場合の過酸化水素活性化を示す模式図である。 開口部の上方に配置された、反射板を備えた光源から波長域320~400nmの紫外線をペットボトルに照射した場合の配光パターンを示す図である。 ペットボトルの開口部の上方に配置された、反射板を備えた高圧水銀ランプと、ペットボトルの側方部に配置されたUV-LED殺菌装置(365nm)とから、紫外線を照射した場合のUV光照射パターンを示す図である。 ペットボトル詰めミネラルウオーターの製造装置を示す模式図である。
本発明の波長域100~280nmの紫外線が通過しない材質からなる容器の殺菌方法としては、容器の内面を低濃度の過酸化水素ガスで処理した後に、波長域320~400nmの紫外線を容器の外側から容器外壁を介して照射することを含む方法であれば特に制限されず、前記波長域100~280nmの紫外線が通過しない材質からなる容器としては、ペットボトルやガラス瓶等の開口部が絞られた細口容器を例示することができるが、ペットボトルを特に好適に例示することができる。
上記「低濃度の過酸化水素ガス」としては、15質量%以下、好ましくは10質量%以下で1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは5質量%以上の過酸化水素水を、特開2001-224669、特開2001-276189等に記載されたガス化装置を用いて沸点以上に加熱して気化させた、濃度3000ppm以下、好ましくは2000ppm以下、より好ましくは1500ppm以下、さらに好ましくは1000ppm以下、中でも800ppm以下で、50ppm以上、好ましくは100ppm以上、より好ましくは200ppm以上、特に好ましくは300ppm以上、さらに好ましくは500ppm以上の濃度の過酸化水素ガス、例えば濃度50~200ppmの過酸化水素ガスや、濃度75~500ppmの過酸化水素ガスや、濃度800~1200ppmの過酸化水素ガスを挙げることができる。気化した過酸化水素ガスは、内径6~10mm程度の細いパイプでボトル内に1~10秒間、好ましくは2~7秒間、より好ましくは3~5秒間噴霧させ、ボトル内表面に過酸化水素を付着させることができる。また、ボトルの内面を低濃度の過酸化水素ガスで処理(ガス暴露)する前に、ボトル等の食品包装材料の表面温度を40~80℃に予備加熱しておくこともできる。
容器の内面を低濃度の過酸化水素ガスで処理(暴露)した後に、波長域320~400nmの紫外線が容器の外側から容器外壁を介して間接的に容器内面に照射されるが、光源がペットボトルの開口部の上方に配置される場合は、紫外線の一部はペットボトルの開口部から直接容器内面を照射することになる。紫外線の一部がペットボトルの開口部から直接容器内面を照射する場合も、本発明における「波長域320~400nmの紫外線を容器の外側から容器外壁を介して照射する」場合に含まれる。
紫外線の波長区分は次の通りに区分され、一般的なPETの紫外線透過性は次のようにまとめられている。
UV : 100~400nm;高波長側は透過
UV-A: 315~400nm;平均で7割方透過
UV-B: 280~315nm;ほとんど透過しない
UV-C: 100~280nm;透過しない
次に、「分光エネルギー分布及び波長と殺菌力の関係」を図1に、「高圧水銀ランプ分光エネルギー分布図」を図2に、「365nm UV-LED分光分布」を図3に、「低圧水銀ランプ分光分布」を図4に、0.14~0.25mmの種々の厚みの「PET樹脂の紫外線透過率の測定結果」を図5に示す。また、裏面に過酸化水素ガスが付着したPET材に、低圧水銀ランプと高圧水銀ランプをそれぞれ照射した場合の過酸化水素活性化を模式的に図6に示す。図1に示されるように、300nmを超える波長域の紫外線には殺菌効果はない。図2に示されるように、高圧水銀ランプからは、殺菌効果を有するがPET材質を透過できない波長域(250~270nm)と、殺菌効果を有さないがPET材質を透過できる波長域(360~370nm)の紫外線が放射される。図5からわかるように、略320nm以上の波長域の紫外線はPET樹脂を透過できることがわかる。また図6には、PET材質を通過した波長域(360~370nm)の紫外線により、PET材質裏面に付着した過酸化水素が活性化される様子が模式的に示されている。
波長域320~400nmの紫外線の光源としては、高圧水銀ランプ(中圧水銀ランプとも呼ばれる)、キセノンランプ、メタルハライドランプ、UV-LED等を例示することができる。また、紫外線による殺菌力は、紫外線の照射線量、すなわち、照度(紫外線の強さ)×照射時間に依存することから、照射時間はより照度の高い光源を使用することで短縮することができるが、波長域320~400nmの紫外線の照射時間は通常1~20秒、好ましくは4~16秒である。なお、光源として高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射する装置を高圧水銀殺菌装置、光源として低圧水銀ランプを用いて紫外線を照射する装置を低圧水銀殺菌装置、光源としてUV-LEDを用いて紫外線を照射する装置をUV-LED殺菌装置という。
次に、ペットボトルCの開口部の上方に配置された、反射板を備えた高圧水銀ランプ1から波長域320~400nmの紫外線を照射した場合の配光パターンを図7に示す(図7中、直線は直射光を、破線は透過光を示す)。図7(a)は、反射光をボトル口部に集めるパターンであり、図7(b)は、反射光をボトル肩部に照射して、肩部より透過した透過光が過酸化水素を活性化させるパターンであり、図7(c)は、容器の口部が細く、直射光の入射が期待できない場合、かつ、肩が張った形状の容器(例えば、ウイスキーの瓶)には平行光が有効になり、容器を透過した透過光により過酸化水素を活性化させるパターンである。
また、ペットボトルの開口部の上方に配置された、反射板を備えた高圧水銀ランプ1と、ペットボトルの側方部に配置された波長365nmのUV-LED殺菌装置7とから、紫外線を照射した場合のUV光照射パターンを図8に示す。
紫外線の照射後、40~60℃、好ましくは50℃の温風で5~60秒間、好ましくは10~40秒間乾燥処理し、容器内面に付着した過酸化水素を除去する。例えば、1000ppmの過酸化水素ガスで4秒間処理したペットボトルを50℃の温風で10秒間乾燥処理すると残留過酸化水素は0.1ppm未満となる。残留過酸化水素量は、乾燥処理後のペットボトルに蒸留水を充填し、残留過酸化水素を蒸留水中に溶出し、溶出した蒸留水中の過酸化水素濃度を、分光光度計を用いたチオシアン酸アンモニウム比色法で測定し、残留値として算出した。
図9は、ペットボトル詰めミネラルウオーターの製造装置を示す模式図である。ボトル底受けレール5上の空ペットボトルは、ボトルキャリア4により間欠的に送られ、殺菌チャンバー6内の過酸化水素ガス噴射ステーションにおいて、ガス噴射ノズル2から空ペットボトル内に低濃度の過酸化水素ガスを噴霧して、ボトル内表面に過酸化水素を付着させる。次に、紫外線照射ステーションにおいて、高圧水銀ランプ1を用いて、ボトル開口部上方及び底面下方から紫外線(UV-A)を照射する。その後、乾燥ステーションに順次移送されていき、温風ノズル3で温風を噴射して過酸化水素を乾燥除去することになる。
[比較例1;PET材を透過する紫外線単独での殺菌効果]
市販のペットボトルをカットし、指標菌(枯草菌芽砲)を10μlピペットで滴下して乾燥させた。岩崎電気社製の低圧水銀殺菌装置(オゾンレスランプ波長253.7nm)と高圧水銀殺菌装置(オゾンレスランプ)を使用して、植菌した箇所の反対方向からPET材を介して、紫外線照射し殺菌効果を確認した。照射時間は10秒とした。照度はテストピース表面(光源側)で10mW/cmとなるように距離を調整した。照射後に菌を回収して殺菌効果を確認したが10秒の照射では、低圧水銀ランプ及び高圧水銀ランプ共に殺菌効果は得られなかった。PET材を透過する光の波長は320nm以上で殺菌に関与する波長254nmの光は透過できなかったため菌に損傷を与えられなかった。
[比較例2;過酸化水素単独での殺菌効果]
市販のペットボトルをカットし、指標菌(枯草菌芽砲)を10μlピペットで滴下して乾燥させた。過酸化水素ガス発生装置でテストピースを4秒間処理し(過酸化水素ガスに4秒間暴露させ)、その後、50℃の温風で30秒間処理し、過酸化水素を除去した。菌を回収して殺菌効果を確認したが、過酸化水素ガス単独での殺菌効果はなかった。ガス濃度は約1000ppmであった。
[過酸化水素とPET材通過紫外線併用での殺菌効果]
市販のペットボトルをカットし、指標菌(枯草菌芽砲)を10μlピペットで滴下して乾燥させた。過酸化水素ガス発生装置でテストピースを4秒間処理した。過酸化水素ガスは低濃度の過酸化水素(10%以下)を沸点以上に加熱気化させたもの(ガス濃度として約1000ppm)を噴霧した。次に、低圧水銀殺菌装置、高圧水銀殺菌装置、UV-LED殺菌装置(365nm)をそれぞれ使用して、植菌した箇所の反対方向からPET材を介して、紫外線を10秒間照射した。その後、50℃の温風で30秒間処理し、過酸化水素を除去した。菌を回収して殺菌効果を確認したところ、低圧水銀ランプを除き、高圧水銀ランプやUV-LEDでは生残菌は検出されなかった。これにより、単独では殺菌効果が得られない過酸化水素ガスと、ペットボトルを透過できる波長の紫外光とを併用することで殺菌効果が得られることが明らかになった。
以上のことから、公知の方法である紫外線UV-Cでの過酸化水素の活性化による相乗効果ではなく、UV-C、UV-B以外のPET材透過可能な波長の光UV-Aでの活性化が認められた。過酸化水素とPETを透過する波長の光で相乗効果が得られ、殺菌効果があることが確認できたため、実際にペットボトルで殺菌効果を評価した。
[280mlペットボトルでの評価(口部;開口部側からの照射)]
指標菌(枯草菌芽胞)を280mlペットボトル内面全体に二流体ノズルを用いてスプレーし、一晩乾燥させてテストに使用した。この植菌ペットボトルに沸点以上に加熱、気化した過酸化水素ガス(ガス濃度として約1000ppm)を細いパイプ(内径6~10mm)で4秒間噴霧し、ボトル内表面に過酸化水素を付着させた。その後、ボトル開口部(口側)上方に配置した岩崎電気社製高圧水銀殺菌装置から、ペットボトルを透過する波長域の紫外線を照射し、50℃の温風で30秒間乾燥除去した。比較対照として254nmの単独波長を放射する低圧水銀殺菌装置を用いた。結果を[表1]に示す。なお、[表1]中、「1Log」は、菌数が10-1になったことを、「6Log」は、菌数が10-6になったことを意味する。
Figure 0007228950000001
上の結果より、低圧水銀ランプでは254nmの波長しか放射されていないためボトル内に入射できるのはボトル口部の開口部に限定され、その結果殺菌効果が低く、照射時間を長くしても殺菌効果が上がらない結果となった。280ml小型ボトルは肩部分が張っている(いかり肩形状)ために開口部から入射できる光量にかなりの制限がある。一方、高圧水銀ランプからはボトルを透過する波長365、415、435nmの光も放射されているので、ボトル内へは開口部から入射する光の他にボトルショルダーや側面部から透過した光により過酸化水素が活性化され殺菌効果が増加した結果が得られた。また、ガラスビンでも同様の効果が得られた。
[500mlペットボトルでの評価(口部;開口部側からの照射)]
指標菌(枯草菌芽胞)を500mlペットボトル内面全体に二流体ノズルを用いてスプレーし、一晩乾燥させてテストに使用した。かかる植菌ペットボトルに沸点以上に加熱、気化した過酸化水素ガス(ガス濃度として約1000ppm)を細いパイプ(テストでは内径6~10mm)で4秒間噴霧し、ボトル内表面に過酸化水素を付着させた。その後、ボトル開口部(口側)よりペットボトルを透過する波長域の光を放射することのできる光源を備えた岩崎電気社製高圧水銀殺菌装置を用いて照射し、次いで50℃の温風で30秒間乾燥して過酸化水素を除去した。比較対照として、高圧水銀殺菌装置に代えて、254nmの単独波長を放射する低圧水銀殺菌装置を用いた。結果を[表2]に示す。
Figure 0007228950000002
上の結果より、ボトルのサイズが大きくなると、光源からボトル底面までの距離が遠くなるため光の減衰が起こり、殺菌効果も低下することが分かる。光量の減衰は照射時間を延ばすことで対応できる。低圧水銀ランプでの殺菌効果が280mlボトルよりも高い理由はボトル形状が大きく関与しており、500mlボトルでは肩部分が張っていない(なで肩)ため開口部よりボトル内に入射できる光量が多いことが考えられる。
[500mlペットボトルでの評価(口部;開口部側と底面又は側面からの照射)]
指標菌(枯草菌芽胞)を500mlペットボトル内面全体に二流体ノズルを用いてスプレーし、一晩乾燥させてテストに使用した。植菌ペットボトルに沸点以上に加熱、気化した過酸化水素ガス(ガス濃度として約1000ppm)を細いパイプ(テストでは内径6~10mm)で4秒間噴霧し、ボトル内表面に過酸化水素を付着させた。その後、以下の[表3]に示す照射条件で、ボトル開口部(口側)、ボトル底面、ボトル側面よりペットボトルを透過する波長域の光を放射することのできる光源を備えた岩崎電気社製高圧水銀殺菌装置を用いて照射し、50℃の温風(流速約70~80m/s)で30秒間乾燥除去した。結果を[表3]に示す。なお、[表3]の殺菌効果の欄の「3Log(順次)」は、開口部側からの照射(4秒)をした後、ボトル底面側からの照射(4秒)を順次行った結果、菌数が10-3になったことを意味し、「6Log」は、開口部側からの照射(4秒)と、ボトル底面側からの照射(4秒)を同時に行った結果、菌数が10-6になったことを意味する。
Figure 0007228950000003
なお、表3の殺菌欄「※2」の結果は、指標菌が枯草菌芽胞ではなく、紫外線に抵抗力をもつことが知られているクロコウジカビ胞子を指標菌として用いて評価した結果、殺菌効果5以上が得られたことを示している。
上の結果より開口部側からの照射に加え、底面あるいは側面からの照射を併用することでより短時間で高い殺菌効果が得られることが明らかになった。また非開口部側(底面、側面)からの照射に使用する光源として高圧水銀ランプのように複数の発光スペクトルがあるものでなく、365nm、385nm単波長の光源を備えたUV-LED殺菌装置でも十分な効果が得られた。
[極低濃度過酸化水素ガスの使用]
指標菌(枯草菌芽胞)を280ml及び500mlペットボトル内面全体に二流体ノズルを用いてスプレーし、一晩乾燥させてテストに使用した。この植菌ペットボトルに沸点以上に加熱、気化した過酸化水素ガス(ガス濃度として125ppm)を細いパイプ(内径6mm)で4秒間噴霧し、ボトル内表面に過酸化水素を付着させた。その後、ボトル開口部(口側)上方及びボトル底部に配置した岩崎電気社製高圧水銀殺菌装置から、ペットボトルを透過する波長域の紫外線を10秒間照射し、50℃の温風で30秒間乾燥除去した。その結果、キルレート6Logという殺菌効果が得られた。また、残存過酸化水素量は0.03~0.05ppmであった。
[比較例3;低濃度の過酸化水素ガス単独での殺菌効果]
指標菌(枯草菌芽胞)を280ml及び500mlのペットボトル内面全体に二流体ノズルを用いてスプレーし、一晩乾燥させてテストに使用した。植菌ペットボトルに沸点以上に加熱、気化した過酸化水素ガス(ガス濃度として約1000ppm)を細いパイプ(テストでは内径6~10mm)で4秒間噴霧し、ボトル内表面に過酸化水素を付着させた。その後、50℃の温風(流速約70~80m)で30秒間乾燥して、過酸化水素を除去した。殺菌効果の結果を[表4]に示す。その結果、約1000ppmという低濃度の過酸化水素ガス単独処理ではほとんど殺菌効果が得られないことがわかった。
Figure 0007228950000004
[比較例4;高出力UV-LED単独での殺菌効果]
指標菌(枯草菌芽胞)を280ml及び500mlのペットボトル内面全体に二流体ノズルを用いてスプレーし、一晩乾燥させてテストに使用した。植菌ペットボトルのボトル開口部(口側)上方に配置した岩崎電気社製高出力UV-LED殺菌装置から、波長385nmの紫外線を4秒間照射した。殺菌効果の結果を[表5]に示す。その結果、高出力UV-LED照射単独処理ではほとんど殺菌効果が得られないことがわかった。
Figure 0007228950000005
[残存過酸化水素量]
次に従来技術である過酸化水素ガスで殺菌を行う場合と本発明方法で殺菌を行う場合の過酸化水素残留について比較検証した。結果を[表6]に示す。
Figure 0007228950000006
上の結果より従来法であるペットボトル殺菌方法であるボトル予備加熱⇒高濃度過酸化水素ガス噴霧⇒熱風による乾燥除去と比べて、本発明方法では予備加熱は不要で、低濃度ガスとボトル透過光の併用による相乗効果で殺菌効果が発揮できるため乾燥時間も短かく、非常にエネルギーコスト、短時間処理可能な殺菌システムとなる。
本発明は、ペットボトルやガラス瓶の殺菌分野で有用である。
1 高圧水銀ランプ
2 ガス噴射ノズル
3 温風ノズル
4 ボトルキャリア
5 ボトル底受けレール
6 殺菌チャンバー
7 UV-LED殺菌装置
C ペットボトル

Claims (9)

  1. 波長域100~280nmの紫外線が通過しない材質からなる容器の殺菌方法であって、容器の内面を過酸化水素水を沸点以上に加熱して気化させた濃度3000ppm以下の低濃度の過酸化水素ガスを噴霧した後に、波長域320~400nmの紫外線を容器の外側から容器外壁を介して照射することを特徴とする容器の殺菌方法。
  2. 容器が、開口部が絞られた細口容器であることを特徴とする請求項1記載の殺菌方法。
  3. 容器がペットボトルであることを特徴とする請求項1又は2記載の殺菌方法。
  4. 低濃度の過酸化水素ガスが、10%以下の低濃度の過酸化水素水を沸点以上に加熱して気化させたものであることを特徴とする請求項1~3のいずれか記載の殺菌方法。
  5. 低濃度の過酸化水素ガスが、濃度75~1200ppmの過酸化水素ガスであることを特徴とする請求項1~4のいずれか記載の殺菌方法。
  6. 波長域320~400nmの紫外線の光源が、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、又はLEDのいずれかであることを特徴とする請求項1~5のいずれか記載の殺菌方法。
  7. 容器の外側から容器外壁を介しての照射が、容器の開口部上方からの照射であることを特徴とする請求項1~6のいずれか記載の殺菌方法。
  8. 容器の外側から容器外壁を介しての照射が、容器の底面側及び/又は側面側の照射であることを特徴とする請求項1~6のいずれか記載の殺菌方法。
  9. 紫外線を照射した後、温風で過酸化水素を乾燥除去することを特徴とする請求項1~8のいずれか記載の殺菌方法。
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