JP2013513201A - 硫黄化合物汚染時に燃料電池を管理するための方法、および電源装置 - Google Patents

硫黄化合物汚染時に燃料電池を管理するための方法、および電源装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013513201A
JP2013513201A JP2012541551A JP2012541551A JP2013513201A JP 2013513201 A JP2013513201 A JP 2013513201A JP 2012541551 A JP2012541551 A JP 2012541551A JP 2012541551 A JP2012541551 A JP 2012541551A JP 2013513201 A JP2013513201 A JP 2013513201A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
sulfur compound
fuel cell
sulfur
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012541551A
Other languages
English (en)
Inventor
オリビエ、ルメール
ブノワ、バルト
アレハンドロ、フランコ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Original Assignee
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA filed Critical Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Publication of JP2013513201A publication Critical patent/JP2013513201A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04298Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems
    • H01M8/04313Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems characterised by the detection or assessment of variables; characterised by the detection or assessment of failure or abnormal function
    • H01M8/0444Concentration; Density
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04223Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids during start-up or shut-down; Depolarisation or activation, e.g. purging; Means for short-circuiting defective fuel cells
    • H01M8/04225Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids during start-up or shut-down; Depolarisation or activation, e.g. purging; Means for short-circuiting defective fuel cells during start-up
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04298Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems
    • H01M8/043Processes for controlling fuel cells or fuel cell systems applied during specific periods
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/06Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
    • H01M8/0662Treatment of gaseous reactants or gaseous residues, e.g. cleaning
    • H01M8/0675Removal of sulfur
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M2008/1095Fuel cells with polymeric electrolytes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

電極に接触して流れる活性ガスを含む燃料電池を管理するための方法は、活性ガス中の硫黄化合物の濃度を、硫黄化合物汚染フェーズを示す閾値と比較する工程(P2)、およびこの濃度が閾値よりも高い場合に、酸化非硫黄汚染ガスを活性ガス中に一時的に導入する工程(P3)を含む。この汚染ガスは、汚染フェーズ(P2)の間、またはその後に導入してよい。

Description

本発明は、電極に接触して流れる活性ガスを含む燃料電池を管理するための管理方法に関する。
本発明はまた、燃料電池を含む電源装置にも関する。
燃料電池は、化学エネルギーを電気へと変換することができる電気化学システムである。プロトン交換膜燃料電池(PEMFC)の場合、化学エネルギーは、例えば気体水素の形態である。この燃料電池は、プロトン交換膜で仕切られた2つのコンパートメントに分けられている。コンパートメントの一方には、燃料ガスと称される例えば水素またはメタノールが供給され、他方のコンパートメントには、酸化ガスと称される酸素または空気が供給される。アノード上では、水素の酸化反応によりプロトンおよび電子が生成される。プロトンは膜を通過するが、電子は外部電子回路を通ってカソードに到達する必要がある。カソード上では、プロトンおよび電子の存在下にて、酸素の還元反応が発生する。
膜−電極接合体(MEA)とも称される燃料電池のコアは、触媒層および分離膜によって形成される。触媒層は、燃料電池の酸化および還元反応の場である。導電性、均一なガスの流入、および反応によって生成された水および消費されなかったガスの除去を確保するために、MEAの両側にガス拡散層が配置される。
燃料および酸化ガスの汚染は、PEM燃料電池の性能劣化を引き起こす主たる要因の1つである。水素(燃料ガス)中に含有される不純物は、例えば、炭素酸化物、COおよびCO、硫黄化合物(特にHS)、ならびにアンモニア性NHである。これらの不純物は、特に、水素製造法に由来する。空気または酸素(酸化ガス)の汚染物質は、例えば、窒素酸化物、NO、硫黄酸化物、SO、および炭素酸化物、COである。これらの汚染物質は、一般に、自動車両の排気ガス、ならびに工場および軍施設に由来する。
これらの汚染物は、燃料電池の化学反応領域に進入し、アノードおよびカソードの触媒部位にそれ自体が固定され得る。その場合、触媒部位はその作用が損なわれ、酸化および還元プロセスに関与しなくなる。汚染物はさらに、例えばその疎水性または親水性を改変するなど、燃料電池のコアの構造および性質を改変する。
従って、燃料電池の性能劣化は、主に、触媒活性の低下、燃料電池構成成分の抵抗の増加による熱損失、および構造の変動による物質輸送損失に起因する。上述の酸化ガスの汚染物質の中で、硫黄酸化物(SO)、特に二酸化硫黄SOが、特に有害であり、燃料電池の性能を大きく損なうものである。
硫化化合物による汚染事象後に燃料電池の性能を再生させるために、種々の電気化学的方法が用いられる。これらの方法は、汚染された電極の各々に対して、その表面から不純物を除去することを目的として、電流または電気パルスを適用することからなる。別の方法は、−1.5V〜1.5Vの間の周期的に変化する電圧を印加することからなる。これらの再生技術により、満足するレベルの性能を回復することができる。しかし、そのような技術では、燃料電池の電源を切る必要がある。それは僅かな時間であり得るものの、燃料電池のシャットダウンは、燃料電池によって電源供給される装置にとって好ましくないものである。さらに、パルスまたは周期の形態の電流を適用することは、燃料電池のコアの構成成分、特に触媒を劣化させる場合がある。従って、これらの技術は適切ではない。
本発明の目的は、簡潔で容易に実施され、硫黄化合物による汚染後に良好な性能を回復することができる、燃料電池を管理するための方法である。
本発明によると、本目的は、活性ガス中の硫黄化合物の濃度を、硫黄化合物汚染フェーズを示す閾値と比較すること、および、硫黄化合物の濃度が閾値よりも高い場合に、酸化非硫黄汚染ガスを活性ガス中に一時的に導入することによって満足される結果となる。
本発明のさらなる目的は、活性ガス中の硫黄化合物の濃度を、硫黄化合物汚染フェーズを示す閾値と比較するための手段、酸化非硫黄汚染ガスの供給源、および硫黄化合物の濃度が閾値よりも高い場合にこの汚染ガスを活性ガス中に導入するための手段を含む、電源装置である。
その他の利点および特徴は、限定されない例示の目的でのみ与えられ、添付の図面で示される以下の本発明の特定の実施形態の説明からより明確に明らかとなるであろう。
硫黄化合物の濃度に応じた、燃料電池端子部における電圧の経時変化を示す。 本発明に従う管理のための方法の第一の実施形態における燃料電池性能の経時変化を概略的に示す。 第二の実施形態における燃料電池性能の経時変化を概略的に示す。 図3の実施形態の変形における燃料電池性能の経時変化を概略的に示す。 硫黄化合物濃度1.5ppmの場合の、燃料電池端子部における電圧の経時変化を示す。 硫黄化合物濃度1.5ppmの場合の、燃料電池端子部における電圧の経時変化を示す。 硫黄化合物濃度4ppmの場合の、燃料電池端子部における電圧の経時変化を示す。 本発明に従う電源装置を示す。
論文「The effect of ambient contamination on PEMFC performance」(Jing et al., Journal of Power Sources, 166, 172-176, 2007)には、酸化ガスが二酸化硫黄SOによって汚染されるメカニズムが記載されている。そのような汚染が性能に与える影響を調べる目的で、二酸化硫黄を含有するある量の空気が燃料電池へ注入される。二酸化硫黄は、白金製の触媒層上に吸着され、それによって、活性表面が減少し、結果として触媒活性が低下する。燃料電池の性能は、汚染後約100時間で約35%低下し、回復率は約84%である。
この実験は、酸化ガスの別の汚染物質、二酸化窒素NOで再度実施される。同様にして、二酸化窒素は触媒部位に固定され、汚染後約100時間で燃料電池の性能を約10%低下させ、回復率は約94%である。
第三の実験が、二酸化窒素NOおよび二酸化硫黄SOを含有する酸化ガスで実施される。性能の低下は約23%であり、回復率は94%である。触媒によるNOの吸着およびSOの吸着は、2つの競合するメカニズムと思われる。二酸化窒素の方が吸着しやすく、そのことが触媒による二酸化硫黄の吸着を制限しており、このことによって、二酸化硫黄だけの場合よりも2つの汚染物質を混合した場合の方が性能の低下が軽減されることが説明される。従って、二酸化窒素の触媒への吸着親和性は、二酸化硫黄の親和性よりも高い。
ここで、この論文の教示事項を発展させて、それを有利な方法で応用することを提案する。
化学式SXnを有する硫黄化合物による汚染の場合、硫黄は、以下の単純化された式に従って白金に吸着され得る。
SX + Pt⇒X + PtS
硫黄は、白金に固定され、式:PtSを有する化合物を形成する。
図1は、汚染の様々なケースにおける、PEM燃料電池端子部での電圧Uの時間(t)による変化を示す。フェーズP1aは、汚染物質のない運転フェーズに対応する。このフェーズでは、電圧Uは最大である。フェーズP2は、二酸化硫黄を例とする硫黄化合物による汚染に対応する。酸化硫黄SOの濃度は、図1に示される様々な曲線に従って、0.75ppm(百万分率)と4ppmとの間で変動する。このフェーズでは、電圧Uは次第に低下する。
図1から、電圧の低下率が、汚染物質濃度の増加と共に上昇していることが分かる。例えば、SO濃度が1ppmの場合、フェーズP2の最後にて、電圧がおよそ40mV低下したのに対し、4ppmの濃度の場合、低下はおよそ150mVである。汚染フェーズP2の最後において、活性ガスは、再び純粋となり(フェーズP1b)、電圧Uは上昇する。しかしながら、電圧Uは、その最初のレベルまで完全に上昇するわけではない。実際、活性部位の一部は、硫黄化合物によって不可逆的にその作用が損なわれている。燃料電池の性能を再生させる方法を用いる必要がある。
発明者らは、いくつかの酸化化合物、特に二酸化窒素NOおよび二酸化炭素COが、触媒部位を占有して電圧を例とする燃料電池性能の低下を引き起こしている硫黄元素に置き換わることができることを見出した。この現象は、前述のように、これらの酸化化合物の吸着親和性が、硫黄化合物よりも高いという事実によって説明される。このメカニズムは、簡便な形で、NOの場合、以下の式によって記述される:
PtS + NO + Pt ⇒ NOPt + PtO + S
硫黄元素は、汚染された触媒部位(PtS)において、NOからのNOラジカルによって置き換えられる。
COの場合、COラジカルが、以下の反応に従って硫黄元素を移動させる。
PtS + CO ⇒ COPt + S
この現象を用いた燃料電池を管理するための方法を提案する。そのような方法は、硫黄化合物汚染の検出、およびこの汚染フェーズの間または後における回復ガス(recovery gas)の導入を含む。この酸化非硫黄回復ガスにより、触媒部位の作用を損なっている硫黄含有粒子を流出させることが可能となる。いわゆる回復ガスは、硫黄化合物汚染の後に純粋な活性ガスへ戻る時点にて、燃料電池の性能のより良好な再生を可能とするガスである。実際、遊離される触媒部位の量が増加し、性能がより高いレベルまで上昇する。このことは、純粋な活性ガスへ戻る時点にて、酸化ラジカルが硫黄よりも容易に脱着されるという事実によって説明される。
燃料電池は、従来から、空気を例とする酸化ガス、および水素を例とする燃料ガスの2つの活性ガスを含んでいる。活性酸化および燃料ガスの各々は、それぞれカソードおよびアノードである電極に接触して流れる。この活性ガスの一方で硫黄化合物が検出されるとすぐに、汚染フェーズが識別される。この検出は、活性ガス中の硫黄化合物の濃度を、硫黄化合物汚染のフェーズを示す閾値と比較することによって実施することができる。硫黄化合物は、例えば、一般的に空気中に存在する二酸化硫黄SO、または一般的に燃料ガス中に存在する硫化水素HSである。燃料電池を管理するための方法は、アノード側ならびにカソード側の触媒によって吸着されると考えられる硫黄化合物に適用される。
硫黄化合物の濃度が閾値よりも高い場合、次に回復ガスが、汚染された活性ガス中へ一時的に導入される。閾値は、汚染に起因する性能劣化と関連して定められることが好ましい。例えば、汚染に起因しての10%の性能低下から、第一の閾値を提供してよい。回復ガスは、窒素酸化物NOおよび炭素酸化物COの中から選択してよく、これらは、それ自体がPEMFC燃料電池の一般的な汚染物質である。従って、そのようなガスの導入は、短時間の間、硫黄化合物に起因しての性能低下を悪化させ得るが、純粋な活性ガスに戻る時点にて、このガスは燃料電池性能のより良好な再生に寄与することになる。回復ガスの導入の持続時間は、1分間から10時間の間よりなることが好ましく、所望される最終性能のレベルに応じて様々であってよい。導入の持続時間は、回復ガスの量にも依存し得る。例えば、約数百万分率(ppm)の回復ガス濃度の場合の数分間から、約数十億分率(ppb)の回復ガス濃度の場合の数時間まで様々であり得る。回復ガスの量は、ガスの全量、すなわち活性ガス、汚染ガス、および回復ガスに対して、10十億分率から10百万分率の間よりなることが好ましい。
図2は、管理方法の第一の実施形態に従う燃料電池性能の経時変化を示す。第一の汚染フリーフェーズP1aに続いて、意図しない汚染フェーズP2となる。硫黄化合物の存在は、時間tとtとの間で検出される。時間tとtとの間は、燃料電池は、再度純粋な活性ガスで作動する(フェーズP1b)。性能は僅かに上昇し、初期性能Pよりも低い中間値Pに達する。時間tにて、回復ガスが意図的に導入され、これは、回復フェーズPに相当する。性能は、再度低下する。実際、導入されたガスは汚染も起こしている。しかし、回復ガスの導入停止後、非汚染フェーズP1cの間、性能は再度上昇し、汚染フェーズP2後の性能値Pよりも高い値Pまで達する。フェーズP3の間の回復ガスの導入は、従って、図2の矢印で示されるP−Pの性能改善を可能とした。
図2の実施形態では、回復ガスは、硫黄化合物汚染フェーズ(P2)および汚染フリー運転フェーズ(P1b)の後に導入される。この場合、管理方法は、汚染フェーズの終了が検出される工程、およびフェーズP1bに対応する時間間隔の間待機する工程を含む。
別の選択肢としての実施形態では、回復ガスは、硫黄化合物汚染フェーズP2の終了の検出後すぐに導入される。この場合も、最終性能は、回復ガスを用いない場合の性能と比較して、改善される。
図3は、硫黄化合物による汚染フェーズの間に回復ガスが導入される第二の実施形態を示す。実線による曲線は、回復ガスの導入を行う管理方法の場合を示し、一方点線による曲線は、回復ガスの導入を行わない方法の場合を示す。硫黄化合物汚染は、時間tとtとの間で発生する。時間tとtとの間の時間tにて、回復フェーズP3が開始する。この時、性能は低下する(実線)。しかし、純粋な活性ガスに戻る時点、すなわち、フェーズP1bにて、性能は、回復ガスなしで得られるレベル(点線、レベルP)よりも高いレベルPまで上昇する。
図4は、図3の方法の変形を示す。ガスの導入は、時間tとtとの間の汚染フェーズP2の間、複数の独立した時間間隔で行われる。図4の例では、3つの回復フェーズP3aからP3cが用いられる。各フェーズP3での回復ガスの導入の持続時間は、2つの連続するフェーズP3間の間隔とまったく同様に、様々である。このように分離することは、次のフェーズP3で導入される回復ガスの量を調節する目的での性能低下の中間分析が可能となることから、有利である。この量は、例えば、フェーズP3の回数およびその各々の持続時間を改変することによって、調節することができる。
図5から7は、本管理方法の種々の説明した実施形態に従って管理された燃料電池の運転例を示す。この燃料電池の運転条件は以下の通りである。
・電極は、白金を例とする触媒により、約0.5mg/cmで充填される。
・高分子膜は、例えば、デュポン社製の商標Nafionで登録された物質であり、約50μmの厚さを有する。
・アノードおよびカソードにおける反応性ガスの水分含有量は、およそ60%である。
・燃料電池の電流密度は、約0.6A/cmである。
・汚染ガスは、空気中の二酸化硫黄である。
・回復ガスは、二酸化窒素である。
図5は、汚染フェーズP2の終了から回復フェーズP3が開始する運転例を示す。実線の曲線は、回復ガスの導入を行う管理方法の場合を表し、一方点線の曲線は、回復ガスの導入を行わない方法の場合を表す(この場合、フェーズP3が存在しない)。濃度1.5ppmでの二酸化硫黄汚染フェーズP2は、およそ15時間継続する。これに直接続いて、濃度1.5ppmでの二酸化窒素NOによる回復フェーズP3が行われる。二酸化窒素は、およそ15時間の長さにわたって空気へ導入される。
燃料電池の性能を表すパラメータとして、電圧を用いる。ここで、最終電圧はPで示される。同様に、回復ガスの導入を行わずに得られた電圧は、Pで示される。本管理方法によって得られた電圧に関する改善P−Pは、約17mVである。
図6は、回復ガスNOの導入が、30時間にわたる1.5ppmでのSOによる汚染のフェーズP2およびおよそ30時間にわたる汚染フリー運転フェーズP1bの後に行われる別の例を示す。回復フェーズP3は、およそ30時間継続する。性能の改善P−Pは、16mVの電圧に相当する。
酸化非硫黄回復ガスの導入を行う管理方法は、汚染物質の濃度に関わらず適用される。回復ガスの濃度は、所望される性能改善に応じて適合させてもよい。
図7は、フェーズP3の間のNO濃度を4ppmとし、汚染フェーズP2の最後と回復ガスの導入との間の待機フェーズP1bと共に行う運転例を示す。回復フェーズP3後の電圧Pは、汚染フェーズP2後に得られた電圧Pと比較して22mVに達することができる値分の上昇を示した。
回復ガスの導入を行うこの管理方法は、性能が初期性能の50%よりも高くなる限りにおいて、適用されることが好ましい。
本管理方法を実施するために、電源装置は、活性ガス中の硫黄化合物の濃度を硫黄化合物による汚染フェーズを示す閾値と比較するための手段、および、硫黄化合物の濃度が閾値よりも高い場合に酸化非硫黄回復ガスを導入するための手段を含む。装置は、ここで、最適な再生モードに従って回復ガスの導入を自動的に制御することができる。
電源デバイスはさらに、硫黄化合物を識別するための手段、および導入すべき回復ガスの量を算出するための算出手段を含む。算出手段は、性能の劣化率、性能のレベル、ガス導入の持続時間を判定することもできる。算出手段は、従って、適切な導入モードを決定し、例えば汚染物質の性質および/または性能の劣化率に従って、回復ガスを導入するための手段を制御する。
図8は、電源装置の例を示す。この装置は、プロトン交換膜を備えた燃料電池1(PEMFC)を含む。燃料電池1は、燃料電池のコアを形成する膜−電極接合体(MEA)2、ならびに接合体2の両側のガス拡散層3aおよび3bを含む。各々のガス拡散層(3a、3b)は、活性ガスの流入部、ならびに過剰のガスおよび反応生成物の流出部を含み、それぞれ図8中左の燃料ガスのための4aおよび5a、ならびに図8右の酸化ガスのための4bおよび5bである。
さらに、装置1は、硫黄化合物SXのための検出器7を含む。検出は、硫黄化合物の濃度を、汚染を示す閾値と比較することから成っていてよい。図8では、電源装置は、それぞれ燃料ガスおよび酸化ガスのための2つの検出器7aおよび7bを含む。マイクロコントローラーを例とする電子制御回路8により、燃料電池性能の変化を、特に電圧(V)および電流(I)の測定値から、判定することができる。制御回路8は、COまたはNOを例とする回復ガスの入口部バルブ9を制御するために、検出器7aおよび7bの出力に接続されている。制御回路8は、汚染ガスを識別するための手段10aおよび10bとも接続されている。識別手段10aおよび10bは、汚染ガス検出器7aおよび7bに組み込んでもよい。回復ガスは、導管11aによって活性燃料ガス中へ、および/または導管11bによって酸化活性ガス中へ導入される。導管11aおよび11bは、燃料電池の活性ガス流入部、それぞれ4aおよび4bと接続される。
燃料電池を管理するための方法は、燃料および酸化ガスのための2つのコンパートメントが同一のガス、または異なるガスで同時に汚染された場合にも適用される。この場合、回復ガスは、各コンパートメントに注入される。回復ガスは、燃焼側および酸化側でその性質が同一であっても異なっていてもよい。最後に、いくつかの回復ガスを連続して用いてよい。

Claims (10)

  1. 電極に接触して流れる活性ガスを含む燃料電池(1)を管理するための方法であって、
    前記活性ガス中の硫黄化合物の濃度を、硫黄化合物汚染フェーズ(P2)を示す閾値と比較する工程、および
    前記硫黄化合物濃度が前記閾値よりも高い場合に、酸化非硫黄汚染ガスを前記活性ガス中に一時的に導入する工程、
    を含むことを特徴とする、方法。
  2. 前記汚染ガスが、窒素酸化物および炭素酸化物の中から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記汚染ガスが、前記硫黄化合物汚染フェーズ(P2)の間に導入されることを特徴とする、請求項1および2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記汚染ガスが、複数の独立した時間間隔で導入されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記汚染ガスが、前記硫黄化合物汚染フェーズ(P2)の後に導入されることを特徴とする、請求項1および2のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記汚染ガスを導入する工程(P3)の前に、
    前記硫黄化合物汚染フェーズ(P2)の最後を検出する工程、および
    ある時間間隔の間、待機する工程(P1b)、
    を含むことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記汚染ガスを導入する持続時間が、1分間から10時間までの間であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 汚染ガスの量が、ガスの全量に対して10ppm〜10ppbの間であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 電極に接触して流れる活性ガスを含む燃料電池(1)を備えた電源装置であって、
    前記活性ガス中の硫黄化合物の濃度を、硫黄化合物汚染フェーズ(P2)を示す閾値と比較するための手段(7、7a、7b)、
    酸化非硫黄汚染ガス源、および、
    前記硫黄化合物濃度が前記閾値よりも高い場合に、前記汚染ガスを前記活性ガス中に導入するための手段(9)、
    を含むことを特徴とする、電源装置。
  10. 前記硫黄化合物を識別するための手段(10a、10b)、および、
    導入すべき汚染ガスの量を算出するための手段(8)、
    を含むことを特徴とする、請求項9に記載の電源装置。
JP2012541551A 2009-12-03 2010-12-03 硫黄化合物汚染時に燃料電池を管理するための方法、および電源装置 Pending JP2013513201A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0905845A FR2953649A1 (fr) 2009-12-03 2009-12-03 Procede de gestion d'une pile pendant une pollution aux composes soufres et dispositif d'alimentation en energie
FR09/05845 2009-12-03
PCT/FR2010/000806 WO2011070242A1 (fr) 2009-12-03 2010-12-03 Procede de gestion d'une pile a combustible pendant une pollution aux composes soufres et dispositif d'alimentation en energie

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013513201A true JP2013513201A (ja) 2013-04-18

Family

ID=42299225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012541551A Pending JP2013513201A (ja) 2009-12-03 2010-12-03 硫黄化合物汚染時に燃料電池を管理するための方法、および電源装置

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20120251907A1 (ja)
EP (1) EP2507859A1 (ja)
JP (1) JP2013513201A (ja)
CN (1) CN102725899A (ja)
BR (1) BR112012013115A2 (ja)
CA (1) CA2782160A1 (ja)
FR (1) FR2953649A1 (ja)
WO (1) WO2011070242A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020155405A (ja) * 2019-03-14 2020-09-24 大阪瓦斯株式会社 燃料電池システムの検査方法及び取付対象決定方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014086251A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Tokyo Gas Co Ltd 燃料電池の運転方法及び燃料電池発電システム

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002042849A (ja) * 2000-07-26 2002-02-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高分子電解質型燃料電池の特性回復方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1396473A1 (en) * 2001-06-12 2004-03-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. HYDROGEN FORMATION APPARATUS, FUEL CELL SYSTEM AND METHOD FOR CONTROLLING HYDROGEN FORMATION APPARATUS
US7396605B2 (en) * 2002-03-08 2008-07-08 Van Zee John W Method and system for improving the performance of a fuel cell
US7267899B2 (en) * 2002-03-08 2007-09-11 Van Zee John W Method and system for improving the performance of a fuel cell
JP4329327B2 (ja) * 2002-10-31 2009-09-09 トヨタ自動車株式会社 動力出力装置
JP2008077911A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002042849A (ja) * 2000-07-26 2002-02-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高分子電解質型燃料電池の特性回復方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020155405A (ja) * 2019-03-14 2020-09-24 大阪瓦斯株式会社 燃料電池システムの検査方法及び取付対象決定方法
JP7357568B2 (ja) 2019-03-14 2023-10-06 大阪瓦斯株式会社 燃料電池システムの検査方法及び取付対象決定方法

Also Published As

Publication number Publication date
FR2953649A1 (fr) 2011-06-10
CN102725899A (zh) 2012-10-10
WO2011070242A1 (fr) 2011-06-16
US20120251907A1 (en) 2012-10-04
BR112012013115A2 (pt) 2017-04-04
CA2782160A1 (en) 2011-06-16
EP2507859A1 (fr) 2012-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Nagahara et al. The impact of air contaminants on PEMFC performance and durability
KR101269335B1 (ko) 기동 또는 정지 시에 전극 활성을 재생시키는 연료 전지 시스템
JP4879461B2 (ja) 燃料電池を再生する為の装置および方法、燃料電池をバイパスする為の装置および方法、並びに燃料電池を診断する為の装置
Mitzel et al. Review on mechanisms and recovery procedures for reversible performance losses in polymer electrolyte membrane fuel cells
US8067124B2 (en) Fuel cell system
KR101601378B1 (ko) 연료 전지 관리 방법
JP5083642B2 (ja) 燃料電池システム
CN102460802B (zh) 运转燃料电池组和系统的方法
EP2555298A1 (en) Fuel cell system and method for driving same
KR20110042097A (ko) 연료전지 발전 시스템
JP2016033863A (ja) 燃料電池システムおよびその運転方法
Kakati et al. Using corrosion-like processes to remove poisons from electrocatalysts: a viable strategy to chemically regenerate irreversibly poisoned polymer electrolyte fuel cells
JP2004039632A (ja) 燃料電池システムにおける化学センサ手段
KR20140067000A (ko) 황 화합물에 의해 피독된 연료 전지 전극의 오염 제거 및 재생 방법
Tsushima et al. Influence of SO2 concentration and relative humidity on electrode poisoning in polymer electrolyte membrane fuel cells
EP2639869B1 (en) Operation method of polymer electrolyte fuel cell system and polymer electrolyte fuel cell system
JP2013513201A (ja) 硫黄化合物汚染時に燃料電池を管理するための方法、および電源装置
JP2008243430A (ja) 燃料電池の保護方法及び保護システム
JP4613480B2 (ja) 燃料電池発電装置とその運転方法
JP5597004B2 (ja) センサー運転方法
JP2013506241A (ja) 硫黄酸化物汚染を考慮して燃料電池から電力を供給する方法および電源装置
JP4617648B2 (ja) 水素抽出装置
JP2015011914A (ja) 燃料電池システム
JP2008021492A (ja) 燃料電池発電装置
JP2016162539A (ja) 燃料電池発電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140815

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20141117

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20141125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150227