JP2013507933A - Hbvアンチセンス阻害剤 - Google Patents

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Abstract

ヒトを含む動物においてB型肝炎ウイルス感染症を調節するため、及びB型肝炎ウイルス(HBV)及びB型肝炎ウイルスに関連する病態を治療するために有用なアンチセンスオリゴマー。より具体的には、動物におけるHBVを治療するための修飾ヌクレオシドを含むアンチセンスオリゴマー、より具体的には、動物におけるHBVを治療するため、より具体的にはヒトにおけるHBVを治療するための、ロックド核酸(LNA)としても知られている2’O−4’C−メチレン−架橋糖、又は他の2’O−4’C架橋糖を有するヌクレオチドを含むアンチセンスオリゴマー。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遺伝子発現を調節し、それによって疾患を治療するために有用なアンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、ヒトを含む動物におけるB型肝炎ウイルス(HBV)及びB型肝炎ウイルスに関連する病態を治療するためのアンチセンスオリゴマーに関する。より具体的には、本発明の実施形態は、動物におけるHBVを治療するための修飾ヌクレオシドを含むアンチセンスオリゴマー、より具体的には、動物におけるHBV、より具体的にはヒトにおけるHBVを治療するための、ロックド核酸(LNA)としても知られている2’O−4’C−メチレン−架橋糖を含むヌクレオシド及び本明細書に更に記載される他の架橋糖を含むヌクレオシドを含むアンチセンスオリゴマーに関する。
B型肝炎は、血液及び血液製剤等の汚染物質、汚染針によって非経口的に、性的に、並びに感染者又は保菌者の母から子供に垂直に伝搬されるウイルス疾患である。世界の前記疾患が一般的である地域では、若年齢における垂直伝播によって、B型肝炎の慢性保菌者になる感染個体が高い比率で生じる。世界保健機関は、世界中で20億人以上が感染したことがあり、そのうち1年当たり約400万人が急性の症例であり、1年当たり100万人が死亡し、3.5〜4億人が慢性保菌者であると推測している。保菌者の約25%は慢性肝炎、肝硬変又は肝臓癌で死亡し、慢性保菌者のほぼ75%はアジア人である。B型肝炎ウイルスは、タバコに次いで2番目に重大な発癌物質であり、全ての原発性肝臓癌の60%から80%を引き起こす。HBVは、HIVよりも100倍伝染性が強い。
任意の急速に複製される感染因子のように、HBVの幾つかの亜母集団が現在の治療レジメンに対して耐性を有するようになるのを促進する持続的な突然変異が存在するので、B型肝炎ウィルス感染は継続中の医学的問題である。現在、身体においてウイルスに対するセロコンバージョンが生じるか、又はB型肝炎ウィルス感染症に罹患しているヒトにおいて治療前のベースライン数と比較して抗原を90%減少させる、HBV感染症に感染しているヒトを治療するための有効な治療剤は存在しない。現在、米国肝臓病学会(AASLD)及びヨーロッパ肝臓学会(EASL)が慢性HBV感染症について推奨している治療法としては、インターフェロンアルファ(INFα)、ペグ化インターフェロンアルファ−2a(Peg−IFN2a)、エンテカビル及びテノホビルが挙げられる。しかし、典型的なインターフェロン療法は48週間であるが、重篤且つ不快な副作用が生じ、また、治療を終えた24週間後におけるHBeAgセロコンバージョンは僅か27〜36%程度である。HBsAgのセロコンバージョンは更に低く、治療を終えた直後に観察されるのは3%のみであり、5年後には12%以上に増加する。
ヌクレオシド及びヌクレオチド療法であるエンテカビル及びテノホビルは、ウイルス量の低減には成功するが、HBeAgセロコンバージョン及びHBsAg喪失の割合はIFNα療法を使用して得られるものより更に低い。ラミブジン(3TC)、テルビブジン(LdT)及びアデホビルを含む他の類似する療法も使用されるが、ヌクレオシド/ヌクレオチド療法は、一般的に、耐性の発生によって治療効力が限定される。
したがって、新規抗ウイルス療法を発見し、開発することが当技術分野において必要とされている。より具体的には、HBeAg及びHBsAgのセロコンバージョン率を増加させることができる新規抗HBV療法が必要とされている。これら血清マーカーは、HBV感染症の免疫学制御の指標であり、予後の改善、すなわち肝臓疾患及び肝硬変への進行の予防、肝不全の予防、肝細胞癌(HCC)の予防、肝臓疾患に関連する移植の予防、及び死の予防を導く。
最近の臨床研究で、HBeAgのセロコンバージョン及び減少(Friedら(2008)Hepatology47:428)と、HBsAgの減少(Moucariら(2009)Hepatology49:1151)との間に相関が見出されている。高濃度の抗原が免疫寛容を誘導すると考えられるので、抗原濃度の低下は、HBV感染症の免疫学的制御を可能にすることができる。HBVのための現在のヌクレオシド療法は、HBVの血中濃度を劇的に低下させることができるが、HBeAg及びHBsAgの濃度にはほとんど影響を及ぼさない。アンチセンス療法は、抗原の転写物を直接標的とすることができ、それによって、HBeAg及びHBsAgの血清濃度を低下させることができる点でヌクレオシド療法とは異なる。HBVが感染した際には複数の重複する転写物が産生されるので、単一のアンチセンスオリゴマーがHBeAg及びHBsAgの両方に加えてHBV DNAも低減できる見込みがある。
アンチセンス療法は、遺伝的障害又は感染症の治療の一形態である。特定の遺伝子の遺伝子配列が特定の疾患の原因であることが知られている場合、その遺伝子がオリジナルの哺乳類遺伝子であろうと、癌遺伝子であろうと、細菌種由来の遺伝子、真菌由来の遺伝子、寄生虫由来の遺伝子又はウイルス由来の遺伝子等の感染性微生物由来の遺伝子であろうと、その遺伝子によって生成されるメッセンジャーRNA(mRNA)に結合する核酸(DNA、RNA又は化学類似体)の鎖を合成して、前記遺伝子を不活性化し、有効に前記遺伝子を「オフにする」ことが可能である。これは、mRNAを翻訳するためには一本鎖でなければならないためである。或いは、前記鎖は、mRNA前躯体のスプライシング部位に結合し、mRNA[1]のエキソンの内容を改変することを標的とすることもできる。
(DNAにおけるTがRNAにおけるUであることを除いて)同じ配列を有するRNAバージョンがタンパク質に翻訳されるか、又は翻訳可能である場合のDNA一本鎖配列はセンス鎖(又はプラス(+)センス鎖)と呼ばれることが多く、それに対して相補的な鎖はアンチセンス鎖(又はマイナス(−)センス鎖)と呼ばれることが多い。
DNAの二本鎖内の幾つかの領域が遺伝子をコードしており、前記遺伝子は、通常、調節配列、スプライシング部位、非コードイントロン及び他の領域と共に、発現又は翻訳されたタンパク質におけるアミノ酸の順序を指定する指示である。細胞がDNAによってコードされているタンパク質を発現するために、DNAの1本の鎖は、RNAの相補鎖の合成用の鋳型として機能する。この鋳型DNA鎖は転写鎖と呼ばれ、その配列は、オリジナルの二本鎖DNAのセンス配列と同じ配列を有するmRNA転写物に対してアンチセンスであるか、又は相補的である。DNAは二本鎖であるので、アンチセンス配列に対して相補的な鎖は非転写鎖、すなわちセンス鎖と呼ばれ、(DNA塩基配列におけるT核酸塩基がRNA配列におけるU核酸塩基に置き換わることを除いて)mRNA転写物と同じ配列を有する。
その塩基配列順序が遺伝子のメッセンジャーRNA(mRNA)、すなわち「センス」配列に対して相補的であるので、DNAから転写されたRNAに対して相補的な核酸は、「アンチセンス」オリゴヌクレオチドと呼ばれる。したがって、5’−AAGGTC−3”のセンス配列を有するコードDNA領域は、転写されて5’−AAGGUC−3’のセンス配列を有するmRNAを生成するので、前記センス配列に対するアンチセンスオリゴマーは、RNA核酸塩基を含む場合は3’−UUCCAG−5’の配列を有し、アンチセンスオリゴマーがDNA核酸塩基を含む場合は3’−TTCCAG−5’を含む。
現在、アンチセンス療法では、標的タンパク質の発現又は翻訳に関与している特定の(5’から3’方向の)「センス」DNA又はmRNA配列に相補的であるように合成される、長さ約20ヌクレオチド/ヌクレオシドのオリゴマー又はオリゴヌクレオチドの使用が主に注目されている。
細胞へ導入されると、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ワトソンクリック型結合によって対応するmRNA配列にハイブリダイズして、ヘテロ二重鎖を形成する。二重鎖が形成されると、結合しているmRNAの配列がコードするタンパク質の翻訳が阻害される。オリゴヌクレオチド/mRNA二重鎖がその後の翻訳を妨害することができるのには、幾つかの機序が存在する。幾つかの異なるアンチセンス剤について最も広く受け入れられている説明は、ユビキタスな酵素RNase Hがヘテロ二重鎖におけるmRNAを分解するというものである。RNase Hはヘテロ二重鎖に誘引され、結合しているmRNAを切断するが、オリゴヌクレオチド配列は未変化な状態で残すので、前記オリゴヌクレオチドは対応するmRNA配列を探し、そして結合し続けることができる。RNase H活性とは別個に又は関連して生じる可能性のある、アンチセンス療法による翻訳阻害に関する他の受け入れられている幾つかの説明としては、リボソーム複合体の翻訳能力を不能にする適切なリボソームアセンブリのブロッキング、RNAのスプライシングのブロッキング、及び/又はmRNAの適切な輸送の妨害が挙げられるが、これらに限定されない。
翻訳を制限することによって遺伝子発現を制御するために生物が用いる明らかに別の手段は、遺伝子干渉として知られており、これは、標的遺伝子を「サイレンシングする」短いRNA配列を配置させることを含む。これらの短いRNA配列は、低分子干渉RNA又はsiRNAsとして知られている。RNA干渉は、特定のタンパク質を産生するための青写真である標的遺伝子をオフにすることができる古代から存在する遺伝プロセスである。
ダイサーとして知られている酵素は、RNA干渉において重要な役割を果たすことが知られている。ダイサーは、二本鎖RNA分子を認識し、通常3’末端に2塩基のオーバーハングを有する約20〜25のヌクレオチド長の短いdsRNAに切断するリボヌクレアーゼである。次いで、ダイサーによって作製された低分子dsRNA断片は、dsRNA分子を細胞内の目的地へ導く高分子多タンパク質複合体に同化し、そこで標的mRNA配列に結合し、遺伝子をオフにする。この複合体は、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)として知られている。RISCは、mRNAがsiRNAガイド鎖に対して相補的な配列を有する場合にメッセンジャーRNA(mRNA)を分解することができるエンドヌクレアーゼである、触媒成分アルゴノートを有する。したがって、ダイサー、RISC及びsiRNA遺伝子サイレンシング系は、ゲノムの再配列、幹細胞の分化、脳の発生及びウイルス防御を含む多くの基本的な生物学的事象における必須工程である。
興味深いことに、低分子dsRNA、すなわちsiRNAのサイズが、その機能の決定要因であることが見出されている。dsRNAが大きすぎるか又は小さすぎる場合、前記dsRNAはRISC複合体を作製しないので、遺伝子サイレンシングは生じない。
アンチセンスオリゴマーは、幾つかの点でsiRNAとは異なり、最も重要なことは、アンチセンスオリゴマーが一本鎖である点である。また、アンチセンスオリゴマーは合成オリゴマーであり、典型的には、リン酸骨格に沿って、そして多くの場合核酸塩基の選択された位置において修飾されている。
アンチセンス療法の分野において、化学的に修飾されているヌクレオシドを核酸分子、特にリボ核酸分子(RNA)に導入することは、外因的に送達されたネイティブなRNA又はDNA分子に固有のインビボ安定性及び生物学的利用能が制限される可能性を克服する強力なツールを提供する。例えば、化学的に修飾されている核酸分子は血清における半減期がより長い傾向があるので、化学的に修飾されている核酸分子を使用することによって、所与の治療効果を得るための特定の核酸分子の用量をより少なくすることができる可能性がある。更に、特定の化学修飾は、特定の細胞又は組織を標的とすることにより及び/又は核酸分子の細胞内取込みを改善することにより、核酸分子の生物学的利用能を改善することができる。したがって、ネイティブな核酸分子と比較して、例えば、全てのRNA核酸分子と比較して、化学的に修飾されている核酸分子の活性が低かったとしても、分子の安定性及び/又は送達性が改善されていることにより、修飾核酸分子の全体的な活性はネイティブな分子よりも高くなる場合がある。
ロックド核酸(LNA)と呼ばれる1つの有用な化学修飾は、2’O−4’C−アルキレン架橋(式中、アルキレン架橋は、C1−6アルキレン架橋、より具体的には、2’O−4’C−メチレン架橋である)を1つ以上のRNA又はDNAヌクレオシド部分に導入する。LNAがアンチセンスRNA又はDNAオリゴマーに組み込まれた場合、前記LNAはアンチセンスRNA又はDNA分子の安定性を大幅に高めることが示されているので、一旦宿主(ホスト)細胞に取り込まれれば、アンチセンスRNA又はDNAの生物学的利用能を大幅に高める。アンチセンスオリゴマーの安定性及び生物学的利用能を高めるためにアンチセンスRNA又はDNAオリゴマーに導入することができる他の有用な化学修飾としては、個々のRNA又はDNAヌクレオチドの間に天然に存在するホスホジエステル結合の代わりに置き変えられるホスホロチオエート結合又はホスホトリエステル結合が挙げられる。
本発明の第1の実施形態では、本発明に係るRNA又はDNAオリゴマーであって、前記RNA又はDNAオリゴマー、或いはこれらの薬学上許容可能な塩、水和物、溶媒和物、又はエステルが、参照することによって本明細書に組み込まれるCCTGCTGGTGGCTCCAGTTC(配列番号1);AGAGTCTAGACTCGTGGTGGACTTCTCTCAATTTTCTAGGGG(配列番号2);TGGATGTGTCTGCGGCGTTTTATCAT(配列番号3);CATCCTGCTGCTATGCCTCATCTTCTT(配列番号4);CAAGGTATGTTGCCCGT(配列番号5);TGTATTCCCATCCCATC(配列番号6);CCTATGGGAGTGGGCCTCAG(配列番号7);TGGCTCAGTTTACTAGTGC(配列番号8);GGGCTTTCCCCCACTGT(配列番号9);TCCTCTGCCGATCCATACTGCGGAACTCCT(配列番号10);CGCACCTCTCTTTACGCGG(配列番号11);GGAGTGTGGATTCGCAC(配列番号12);又はGAAGAAGAACTCCCTCGCCT(配列番号13)のDNA塩基配列に対応するRNA転写物に対して本質的に相補的であり、前記アンチセンスRNA又はDNA分子が、複数の修飾ヌクレオシド及び/又はヌクレオチドを含むRNA又はDNAオリゴマーと、薬学上許容可能な希釈剤とを含む医薬組成物が提供される。
本発明の第2の実施形態では、本発明に係るRNA又はDNAオリゴマーであって、前記RNA又はDNAオリゴマー、或いはこれらの薬学上許容可能な塩、水和物、溶媒和物、又はエステルが、参照することによって本明細書に組み込まれるGAGAGAAGTCCACCAC(配列番号14);TGAGAGAAGTCCACCA(配列番号15);GAGGCATAGCAGCAGG(配列番号16);TGAGGCATAGCAGCAG(配列番号17);GATGAGGCATAGCAGC(配列番号18);GATGGGATGGGAATAC(配列番号19);GGCCCACTCCCATAGG(配列番号20);AGGCCCACTCCCATAG(配列番号21);又はCTGAGGCCCACTCCCA(配列番号22)のDNA塩基配列に対応するRNA転写物に対して本質的に相補的であり、前記アンチセンスRNA又はDNA分子が、複数の修飾ヌクレオシド及び/又はヌクレオチドを含むRNA又はDNAオリゴマーと、薬学上許容可能な希釈剤とを含む医薬組成物が提供される。
1つの実施形態は、哺乳類細胞又は生物におけるB型肝炎ウイルスDNA及びHBV抗原の量を低減するために使用されるアンチセンスオリゴマーであって、10〜26のヌクレオシド長の連続配列であり、且つ以下の式1:
5’−LNA−P−LNA−P−N−P−N−P−LNA−P−LNA−3’(式1)
(式中、LNAはロックド核酸であり、Pは、式(1)の配列の5’から3’方向に、LNAと隣接するNとの間、又はNと隣接するNとの間、又はNと隣接するLNAとの間、又はLNAと隣接するLNAとの間の、ホスホジエステル、ホスホトリエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、H−ホスホネート、又はアルキルホスホネート結合から選択されるヌクレオシド間結合であり、Nは、G、C、A、T、U又はZヌクレオシド単位から選択され、n及びr及びp及びqは、各々独立して、1、2又は3から選択される整数であり、l及びmは、各々独立して、1〜22の整数であり、Zは、イノシン、N−メチルイノシン、N−メチルグアニジン、5−メチルウリジン、5−メチル−シチジン、5−フルオロウリジン、5−フルオロチミジン、キサントシン、ジヒドロウリジン、プソイドウリジン、2−アミノアデノシン、2−チオチミジン、7−メチル−7−デアザグアノシン、7−エチル−7−デアザグアノシン、N4−メチルシチジン、N4−エチルシチジンから選択される)
に記載される配列を有するアンチセンスオリゴマー、又はその塩、溶媒和物、水和物、若しくはエステルを提供する。
特定の実施形態は、オリゴマーのヌクレオシド単位のうちの少なくとも4つがLNA単位であってもよい上記アンチセンスオリゴマーを提供する。幾つかの実施形態では、LNAは、2’−O−アルキル−4’C結合(式中、アルキルは、置換又は非置換のC1−6アルキルであってよい)を有するロックド核酸単位である。更なる実施形態では、連続ヌクレオシド配列のヌクレオシド単位間に存在するヌクレオシド間結合のうちの少なくとも2つがホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。幾つかの関連する実施形態では、アンチセンスオリゴマーの連続ヌクレオシド配列のヌクレオシド単位間に存在する全てのヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合であってもよい。
幾つかの特定の実施形態では、n、p、r及びqは、各々独立して1又は2であり、且つl及びmは、各々独立して2、3、4、5又は6であり、幾つかの特定の実施形態では、n、p、r及びqは、各々独立して1であり、l及びmは、各々独立して6である。他の特定の実施形態では、配列が、配列番号14、16、16又は20のうちの任意の1つであってよいアンチセンスオリゴヌクレオチドが提供される。
特定の実施形態では、上記アンチセンスオリゴマーは、配列番号1〜13のうちの任意の1つに対して本質的に相補的であってよく、B型肝炎ウイルスは、ヒトB型肝炎ウイルスであってよく、細胞又は生物はヒトであってよい。関連する特定の実施形態では、B型肝炎ウイルスは、以下のヒトの地理的な遺伝子型のうちのいずれかであってよい:A(北西ヨーロッパ、北アメリカ、中央アメリカ)、B(インドネシア、中国、ベトナム)、C(東アジア、韓国、中国、日本、ポリネシア、ベトナム)、D(地中海地域、中東、インド)、E(アフリカ)、F(アメリカ先住民、ポリネシア)、G(アメリカ、フランス)、又はH(中央アメリカ)。
特定の実施形態では、上記アンチセンスオリゴマーは、本質的に配列番号14〜22のうちのいずれか1つである配列を有してよく、B型肝炎ウイルスは、ヒトB型肝炎ウイルスであってよく、細胞又は生物はヒトであってよい。関連する特定の実施形態では、B型肝炎ウイルスは、ヒトの地理的な遺伝子型のうちのいずれか1つであってよい:A(北西ヨーロッパ、北アメリカ、中央アメリカ)、B(インドネシア、中国、ベトナム)、C(東アジア、韓国、中国、日本、ポリネシア、ベトナム)、D(地中海地域、中東、インド)、E(アフリカ)、F(アメリカ先住民、ポリネシア)、G(アメリカ、フランス)、又はH(中央アメリカ)。
特定の実施形態は、有効量の上記任意の核酸アンチセンスオリゴマー、又はその薬学上許容可能な塩、溶媒和物、水和物若しくはエステルと、薬学上許容可能な希釈剤とを含む、哺乳類におけるB型肝炎ウイルス感染症を治療するための医薬製剤を提供する。このような医薬製剤のアンチセンスオリゴマーは、配列番号1〜13のうちのいずれか1つに対して本質的に相補的であってもよいか、又は本質的に配列番号14〜22のうちのいずれか1つである配列を有してもよく、更に薬学上許容可能な担体を含んでもよい。
本発明の別の実施形態は、哺乳類におけるB型肝炎ウイルス感染症又はB型肝炎ウイルスに関連する病態を治療する方法であって、B型肝炎ウイルス感染症又はB型肝炎ウイルスに関連する病態を治療するために、治療有効量の上記任意の医薬組成物をそれを必要としている哺乳類に投与することを含む方法を提供する。関連する実施形態では、哺乳類はヒトであり、B型肝炎ウイルス感染症又はB型肝炎ウイルスに関連する病態は、ヒトB型肝炎ウイルスによるB型肝炎ウイルス感染症である。より具体的には、ヒトB型肝炎ウイルスは、以下のヒトの地理的な遺伝子型のうちのいずれかであってよい:A(北西ヨーロッパ、北アメリカ、中央アメリカ)、B(インドネシア、中国、ベトナム)、C(東アジア、韓国、中国、日本、ポリネシア、ベトナム)、D(地中海地域、中東、インド)、E(アフリカ)、F(アメリカ先住民、ポリネシア)、G(アメリカ、フランス)、又はH(中央アメリカ)。
関連する実施形態は、哺乳類におけるB型肝炎ウイルス感染症又はB型肝炎ウイルスに関連する病態を治療する方法であって、上記の通り、治療有効量の上記任意の医薬組成物をそれを必要としている哺乳類に投与することを含み、前記ヒトB型肝炎ウイルスに関連する病態が、黄疸、肝臓癌、肝炎、肝臓繊維症、肝硬変、肝不全、び慢性肝細胞炎症性疾患、血球貪食症候群又は血清肝炎であってよい方法を提供する。
関連する実施形態では、前記方法は、更なる治療剤と組み合わせてアンチセンスオリゴマーを投与することを更に含んでもよく、前記アンチセンスオリゴマー及び更なる治療剤は、単一の製剤で一緒に投与されるか、又は異なる製剤で別々に投与され、前記核酸オリゴマー及び第2の治療剤の投与は、同時に又は連続して行われる。
他の関連する実施形態では、更なる治療剤は、HBV剤、HCV剤、化学療法剤、抗生物質、鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症(NSAID)剤、抗真菌剤、駆虫剤、制嘔吐剤、止痢剤又は免疫抑制剤であってよい。
特定の関連する実施形態では、更なるHBV剤は、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HBV RNA複製阻害剤、第2のアンチセンスオリゴマー、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチン、ラミブジン(3TC)、エンテカビル(ETV)、フマル酸テノホビルジソプロキシル(TDF)、テルビブジン(LdT)、アデホビル、又はHBV抗体療法(モノクローナル又はポリクローナル)であってよい。
他の特に関連する実施形態では、更なるHCV剤は、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HCV RNA複製阻害剤(例えば、ViroPharmaのVP50406シリーズ)、HCVアンチセンス剤、HCV治療ワクチン、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤、又はHCVモノクローナル又はポリクローナル抗体療法であってよい。
別の実施形態は、B型肝炎ウイルスに感染している哺乳類におけるHBV DNAの量及びHBV抗原の量を低減する方法であって、治療前の哺乳類におけるHBV DNAの量及びHBV抗原の量に比べてB型肝炎ウイルス感染及びB型肝炎抗原を低減するために、治療有効量の上記医薬組成物をそれを必要としている哺乳類に投与することを含む方法を提供する。幾つかの実施形態では、哺乳類はヒトであってよく、B型肝炎ウイルスはヒトB型肝炎ウイルスであってよい。より具体的には、ヒトB型肝炎ウイルスは、以下のヒトの地理的な遺伝子型のうちのいずれかであってよい:A(北西ヨーロッパ、北アメリカ、中央アメリカ)、B(インドネシア、中国、ベトナム)、C(東アジア、韓国、中国、日本、ポリネシア、ベトナム)、D(地中海地域、中東、インド)、E(アフリカ)、F(アメリカ先住民、ポリネシア)、G(アメリカ、フランス)、又はH(中央アメリカ)。
特定の実施形態では、B型肝炎ウイルスに感染している哺乳類におけるHBV DNAの量及びHBV抗原の量を低減する方法であって、治療前の哺乳類におけるHBV DNAの量及びHBV抗原の量に比べてB型肝炎ウイルス感染及びB型肝炎抗原を低減するために、治療有効量の上記医薬組成物をそれを必要としている哺乳類に投与することを含み、前記DNAの量が、アンチセンスオリゴマーの投与前の量と比べて90%減少する方法を提供する。関連する方法では、HBV抗原はHBsAgであってもよく、HBeAgであってもよく、より具体的には、HBV抗原の量は、セロコンバージョンが生じるのに十分な程度減少することができ、これは、市販のELISA系の現在利用可能な検出限界によって決定したとき、セロコンバージョンの決定因子としてHBeAgをモニタリングする場合、血清HBeAgの欠如及び血清HBeAbの存在として定義され、セロコンバージョンの決定因子としてHBsAgをモニタリングする場合、血清HBsAgの欠如として定義される。
より具体的な実施形態では、上記方法は、更なる治療剤と組み合わせてアンチセンスオリゴマーを投与することを更に含んでもよく、前記アンチセンスオリゴマー及び更なる治療剤は、単一の製剤で一緒に投与されるか、又は異なる製剤で別々に投与され、前記核酸オリゴマー及び第2の治療剤の投与は、同時に又は連続して行われる。特定の関連する実施形態では、更なる治療剤は、HBV剤、HCV剤、化学療法剤、抗生物質、鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症(NSAID)剤、抗真菌剤、駆虫剤、制嘔吐剤、止痢剤及び免疫抑制剤であってよい。より具体的な関連する実施形態では、更なるHBV剤は、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HBV RNA複製阻害剤、第2のアンチセンスオリゴマー、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチン、ラミブジン(3TC)、エンテカビル、テノホビル、テルビブジン(LdT)、アデホビル、又はHBV抗体療法(モノクローナル又はポリクローナル)であってよく、更なるHCV剤は、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HCV RNA複製阻害剤(例えば、ViroPharmaのVP50406シリーズ)、HCVアンチセンス剤、HCV治療ワクチン、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤、又はHCV抗体療法(モノクローナル又はポリクローナル)であってよい。
別の実施形態は、HBVに感染した哺乳類におけるB型肝炎ウイルスのセロコンバージョンを促進する方法であって、治療有効量の上記医薬組成物をB型肝炎に感染している哺乳類に投与する工程と、哺乳類の血清サンプルにおけるHBeAg及びHBeAbの存在をモニタリングするか、又は哺乳類の血清サンプルにおけるHBsAgの存在をモニタリングする工程であって、その結果、市販のELISA系の現在の検出限界によって決定したとき、セロコンバージョンの決定因子としてHBeAgをモニタリングする場合は血清サンプル中のHBeAgの欠如及びHBeAbの存在、又はセロコンバージョンの決定因子としてHBsAgをモニタリングする場合は血清サンプル中のHBsAgの欠如が哺乳類におけるセロコンバージョンの指標となる工程とを含む方法を提供する。
本明細書に記載される実施形態のいずれについても、B型肝炎ウイルス感染症又はB型肝炎ウイルスに関連する病態を治療する方法、B型肝炎ウイルスに感染している哺乳類におけるHBV DNAの量及びHBV抗原の量を低減する方法、或いはHBVに感染している哺乳類におけるB型肝炎ウイルスのセロコンバージョンを促進する方法であって、本明細書に記載されるアンチセンスオリゴマーを投与することを含み、前記アンチセンスオリゴマーは、単独で投与されようと組合せて投与されようと、医薬製剤中に存在しようと単に希釈剤中に存在しようともよく、前記投与が、経口、頬側、直腸内、非経口、腹腔内、皮内、経皮、又は気管投与であってもよい方法を提供する。
本発明の前述の特徴は、添付図面を参照しながら以下の詳細な明細書に言及することによってより容易に理解されるであろう。
図1は、HBV感染症の自然史の図である。 図2は、HBeAg陽性であるとみなされる代償性疾患に罹患しているHBV患者の図である。 図3は、HBeAg陰性であるとみなされる代償性疾患に罹患しているHBV患者の図である。 図4は、HBV転写の概略であり、以下を示す:プレコア及びコアタンパク質を含むHBVゲノムにコードされている主要転写物、RNA及びDNA依存性DNAポリメラーゼ(逆転写酵素活性)、Xタンパク質、及び大、中、及び小Sタンパク質に加えて、ポリAテイル、転写物の相対的長さ、並びに大、中、及び小Sタンパク質の転写物の重複。HBV DNAのプラス鎖及びマイナス鎖も示す。 図5は、HBVのゲノム領域によってプロットされた、HBVの複数の遺伝子型由来のゲノムDNAの配列間の同一性割合を比較するためのコンピュータを利用した生物学分析を示す。 図6は、同定されている様々なHBVの地理的な遺伝子型の表である。
定義。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用するとき、文脈上他の意味を必要としていない限り、以下の用語は指定の意味を有するものとする:
本発明で使用する用語「有効量」は、例えば、研究者又は臨床医によって求められている組織、系、動物、又はヒトの生物学的反応又は医学的反応を誘発する薬物若しくは薬物原料、又は核酸オリゴマーを含む薬剤の量を意味する。更に、用語「治療有効量」は、このような量を投与されていない対応する被験体と比較したとき、疾患、障害又は副作用の治療、治癒、予防又は寛解を改善するか、或いは疾患又は障害の進行速度を低下させる任意の量を意味する。また、この用語は、正常な生理機能を増強するのに有効な量もその範囲に含む。
本発明で使用する用語「本質的に相補的」とは、アンチセンスオリゴマー配列が、標準的なワトソンクリック型塩基対A−T、A−U及びG−Cを使用して、その標的センス配列に対して完全に相補的な配列を有することを意味する。更に、本質的に相補的という用語は、G:U、I:U、I:A、I:C、X:A、X:C、R:C、R:T、R:U、m7I:U、m7I−A、m7I:C、m7G:U、m7G:C、m5U:A、5−FU:A、5−FT:A、m5C:G、D:A、Ψ:A、及びΨ:Cが挙げられるが、これらに限定されない非標準的なワトソンクリック型塩基対を使用して、その標的センス配列に対して完全に相補的なアンチセンスオリゴマー配列を含む。本発明で使用するとき、Gはグアノシンであり、Iはイノシンであり、Aはアデノシンであり、Cはシチジンであり、Uはウリジンであり、Tはチミジンであり、Xはキサントシンであり、Rはリバビリンであり、m7GはN7−メチルグアノシンであり、m7IはN7−メチルイノシンであり、5FUは5−フルオロウリジンであり、5FTは5−フルオロチミジンであり、Dはジヒドロウリジンであり、m5Uは5−メチルウリジンであり、m5Cは5−メチルシチジンであり、Ψはプソイドウリジンである。
また、用語「本質的に相補的」は、DNA又はRNAの標的核酸配列中に天然に存在する核酸塩基に対して偽相補性を示す1つ以上の合成核酸塩基を配列中に有するアンチセンスオリゴマーも含む。天然核酸配列に対して偽相補性が生じる核酸塩基の例としては、2−アミノアデニン又は2−アミノアデノシン(nA)、2−チオチミン又は2−チオチミジン(sT)、7−アルキル−7−デアザグアニン又は7−アルキル−7デアザグアノシン(7al−7daG)、及びN4−アルキルシトシン又はN4−アルキルシチジン(N4−alC、ここで、アルキルはメチル又はエチルである)が挙げられる。非ワトソンクリック型塩基対nA:T及びA:sTは、安定した塩基対であり、7−アルキル−7−デアザグアニンとC(7al−7daG:C)及びN4−アルキルシトシンとG(N4−alC:G)も同様である。所与のASOに4つの合成核酸塩基nA、sT、7al−7daG及びN4−alCが全て組み込まれた場合、生じるASO配列は二次構造の大部分がなくなり、偽相補性によって標的核酸に結合する。本発明の実施形態では、1つ以上の合成核酸塩基がASO配列中に存在してもよく、それによって、ASOと標的核酸配列との間に1つ以上の非ワトソンクリック型「偽相補的」塩基対が生じる。1つ以上の偽相補塩基を有して、標的核酸配列中の核酸塩基と1つ以上の偽塩基対を形成するASOは、標的核酸配列に対して本質的に相補的であるとみなされることは理解される。
語句「配列番号Xの配列を本質的に有するオリゴヌクレオシド」で使用される場合等、本発明で使用する用語「本質的に」は、記載されている通り、配列番号Xに対して相補的な配列を有する塩基対を形成することができる任意の配列を意味するが、DNA又はRNAの標的核酸配列中に天然に存在する核酸塩基に対して偽相補性を示す1つ以上の合成核酸塩基を配列中に含有していてもよい。天然核酸配列に対して偽相補性が生じる核酸塩基の例としては、2−アミノアデニン又は2−アミノアデノシン(nA)、2−チオチミン又は2−チオチミジン(sT)、7−アルキル−7−デアザグアニン又は7−アルキル−7デアザグアノシン(7al−7daG)及びN4−アルキルシトシン又はN4−アルキルシチジン(N4−alC、ここで、アルキルはメチル又はエチルである)が挙げられる。非ワトソンクリック型塩基対nA:T及びA:sTは、安定した塩基対であり、7−アルキル−7−デアザグアニンとC(7al−7daG:C)及びN4−アルキルシトシンとG(N4−alC:G)も同様である。所与のASOに4つの合成核酸塩基nA、sT、7al−7daG及びN4−alCが全て組み込まれた場合、生じるASO配列は二次構造の大部分がなくなり、偽相補性によって標的核酸に結合する。本発明の実施形態では、1つ以上の合成核酸塩基がASO配列中に存在してもよく、それによって、ASOと標的核酸配列との間に1つ以上の非ワトソンクリック型「偽相補的」塩基対が生じる。1つ以上の偽相補塩基を有して、標的核酸配列中の核酸塩基と1つ以上の偽塩基対を形成するASOは、記載されている通り、所与の標的核酸配列を対象とする配列番号Xの配列を本質的に有するとみなされることは理解される。
本発明で使用する用語「核酸オリゴマー」は、少なくとも2、多くとも100の連続的に共有結合で結合されたヌクレオシド又はヌクレオチド単位を含む核酸分子を意味する。個々のヌクレオシド又はヌクレオチド単位はそれぞれ、リボース糖又はデオキシリボース糖を含んでいてもよく、したがって、オリゴマーは、リボース糖とデオキシリボース糖との組合せを含んでいてもよい。核酸オリゴマーにおけるヌクレオチド又はヌクレオシドは、前記オリゴマーが従来のホスホジエステル結合を含むように、或いは、前記オリゴマーが1つ以上のホスホトリエステル結合、ホスホネート結合、アルキルホスホネート結合、ホスホロチオエート結合又はホスホロジチオエート結合を含み得るように結合することができる。更に、核酸オリゴマーは、2’O−4’C結合されたヌクレオシドを含む1つ以上の修飾ヌクレオシドを含んでいてもよく、更に又は或いは、核酸オリゴマーは、2’−O−メチル修飾、2’−O−エチル修飾、又は他の2’−修飾等の2’−O−アルキル修飾を含む、2’−位における他の修飾を備えた1つ以上のヌクレオシドを含んでいてもよい。
本発明で使用する用語LNA(ロックド核酸)は、ヌクレオシド糖単位の2’−位と4’−位との間に化学結合を有する(すなわち、核酸モノマーのフラノース糖は、2’O−4’C結合、又は一般的に許容されている命名法に従ってオリゴヌクレオチドの5’−から3’方向に記載した場合4’C−2’O結合を有する)核酸モノマーを含み、例えば、以下に図示するA)α−L−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNA、(B)β−D−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNA、(C)エチレンオキシ(4’−(CH−O−2’)LNA、(D)アミノオキシ(4’−CH−O−N(R)−2’)LNA、及び(E)オキシアミノ(4’−CH−N(R)−O−2’)LNAが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2013507933
本発明で使用するLNA化合物としては、糖の4’位と2’位との間に少なくとも1つの架橋を有する化合物であって、前記架橋の各々が独立して、以下から独立して選択される1又は2〜4つの結合基を含む化合物が挙げられるが、これらに限定されない:−[C(R)(R)]−、−C(R)=C(R)−、−C(R)=N−、−C(=NR)−、−C(=O)−、−C(=S)−、−O−、−Si(R−、−S(=O)−及び−N−(R)−(式中、xは、0、1又は2であり、nは、1、2、3、又は4であり、各R及びRは、独立して、H、保護基、ヒドロキシル、C−C12アルキル、置換C−C12アルキル、C−C12アルケニル、置換C−C12アルケニル、C−C12アルキニル、置換C−C12アルキニル、C−C20アリール、置換C−C20アリール、複素環ラジカル、置換複素環ラジカル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C−C脂環式ラジカル、置換C−C脂環式ラジカル、ハロゲン、OJ、NJ、SJ、N、COOJ、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、CN、スルホニル(S(=O)−J)又はスルホキシル(S(=O)−J)であり、各J及びJは、独立して、H、C−C12アルキル、置換C−C12アルキル、C−C12アルケニル、置換C−C12アルケニル、C−C12アルキニル、置換C−C12アルキニル、C−C20アリール、置換C−C20アリール、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、複素環ラジカル、置換複素環ラジカル、C−C12アミノアルキル、置換C−C12アミノアルキル又は保護基である)。
LNAの定義に包含される4’C−2’O架橋の具体例としては、−[C(R)(R)]−、−[C(R)(R)]−O−、−C(R)−N(R)−O−又は−C(R)−O−N(R)−架橋が挙げられる。LNAの定義に包含される他の架橋は、4’−CH−2’、4’−(CH−2’、4’−(CH−2’、4’−CH−O−2’、4’−(CH−O−2’、4’−CH−O−N(R)−2’及び4’−CH−N(R)−O−2’−架橋(式中、各Rは独立して、H、保護基又はC−C12アルキルである)である。
また、本発明に係るLNAの定義には、リボシル糖環の2’−ヒドロキシル基が糖環の4’炭素原子に結合し、それによってメチレンオキシ(4’−CH−O−2’)結合を形成して、二環式糖部分を形成するLNAも含まれる。前記結合は、2’酸素原子と4’炭素原子とを架橋するメチレン(CH−)基であってもよく、この場合用語メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNAが二環式部分について使用され、この位置がエチレン基の場合には、用語エチレンオキシ(4’−CHCH−O−2’)LNAが使用される。アルファL−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)、メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNAの異性体も、本発明で使用するLNAの意味に包含される。
本発明で使用する用語「2’−O−アルキル−4’C結合」は、ロックド核酸(LNA)における2’−O−4’−C(又は一般的に許容されている命名法に従ってオリゴヌクレオチドの5’−から3’−方向に記載した場合4’C−2’O)化学結合、すなわち架橋を指す。アルキル結合は、置換又は非置換のアルキルであってよく、ここで本発明で使用する「アルキル」は、−[C(R)(R)]−(式中nは、1、2、3、4、5又は6であり、各R及びRは、独立して、H、保護基、ヒドロキシル、C−C12アルキル、置換C−C12アルキル、C−C12アルケニル、置換C−C12アルケニル、OJ、NJ、SJ、N、COOJ、アシル(C(=O)−H)であり、各J及びJは、独立して、H、C−C12アルキル、置換C−C12アルキル、C−C12アルケニル、置換C−C12アルケニル、C−C12アミノアルキル、置換C−C12アミノアルキル又は保護基である)を意味する。
本発明で使用する用語「HBV」は、ヒトB型肝炎ウイルスを含む哺乳類B型肝炎ウイルスを意味する。この用語は、B型肝炎ウイルスの地理的な遺伝子型の変異体株に加えて、B型肝炎ウイルス、特にヒトB型肝炎ウイルスの地理的な遺伝子型を包含する。
本発明で使用する「B型肝炎に関連する病態」又は「HBVに関連する病態」は、B型肝炎の感染、曝露、又は疾病を悪化させるか、引き起こすか、関連するか、同時に生じるか、又は起因する任意の疾患、生物学的状態、医学的状態、又は事象を意味する。B型肝炎に関連する病態という用語は、黄疸、肝臓癌、肝炎、肝臓繊維症、肝硬変、肝不全、び慢性肝細胞炎症性疾患、血球貪食症候群、血清肝炎、HBVウイルス血症、及び以下のうちのいずれか又は全てを含み得る病徴を有する病態を含む:B型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス抗原の存在についての試験が陽性であるか、又はB型肝炎ウイルス抗原に特異的な抗体の存在についての試験が陽性であることと合わせて、インフルエンザ様疾病、衰弱、疼痛、頭痛、発熱、食欲不振、下痢、黄疸、悪心嘔吐、身体の肝臓領域における疼痛、粘土色又は灰色の便、全身のそう痒感、及び濃い色の尿。
本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)は、溶媒和されていない形態及び溶媒和された形態の両方で存在することができる。本発明で使用する用語「溶媒和物」は、本発明の化合物と、1つ以上の薬学上許容可能な溶媒分子、例えばエタノールとを含む分子複合体を説明するものである。前記溶媒が水である場合、用語「水和物」が使用される。薬学上許容可能な溶媒和物としては、水和物及び他の溶媒和物が挙げられ、ここで、結晶化の溶媒は、アイソトープで置換されてもよく、例えばDO、d−アセトン、d−DMSOである。
請求される本発明の化合物の範囲内には、2種類以上の異性を示す化合物を含む、式(I)の化合物の全ての立体異性体、幾何異性体、及び互変異性体、並びにこれらの1つ以上の混合物が含まれる。
本発明のASOは、プロドラッグとして投与してもよい。したがって、本明細書に記載されるASOの特定の誘導体は、それ自身が薬理学的活性をほとんど又はまったく有しない場合もあるが、身体内又は身体上に投与されたとき、例えば加水分解によって、配列番号1〜13に対して本質的に相補的な望ましい活性を有するASOに変換され得る。このような誘導体を「プロドラッグ」と呼ぶ。
特異的なアンチセンス核酸オリゴマーの性質に依存して、標的細胞における標的ウイルス転写物、ウイルスゲノムの量又は負荷を望ましい程度に減少させることができる任意の便利な手段を使用して、ASOをホストに投与してもよい。したがって、治療的投与のための様々な製剤にアンチセンスオリゴマーを配合してもよい。より具体的には、本発明のアンチセンスオリゴマーは、適切な薬学上許容可能な担体又は希釈剤と組み合わせることによって医薬組成物に製剤化することができ、錠剤、カプセル剤、散剤、果粒剤、軟膏剤、液剤、坐剤、注射剤、吸入剤及びエアゾール剤等の固体、半固体、液体、又は気体の形態の調製物に製剤化することもできる。したがって、経口、頬側、直腸、非経口、腹腔内、皮内、経皮、気管内投与等の様々な方法でアンチセンスオリゴマーの投与を達成することができる。
医薬剤形では、ASOは、単独で、又は他の薬学的活性剤と適切に会合させ、並びに組み合わせて投与することができる。以下の方法及び賦形剤は、単なる例示であり、決して限定するものではない。本発明に記載するASOは、従来の薬学的担体、賦形剤等(例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、滑石、セルロース、クロスカルメロースナトリウム、グルコース、ゼラチン、スクロース、炭酸マグネシウム等)と組み合わせて投与することができる。必要に応じて、医薬組成物は、湿潤剤、乳化剤、可溶化剤、pH緩衝剤等(例えば、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、シクロデキストリン誘導体、モノラウリン酸ソルビタン、酢酸トリエタノールアミン、オレイン酸トリエタノールアミン等)の少量の無毒な補助剤を含有してもよい。
経口調製物については、ASOは、単独で使用してもよく、適切な添加剤、例えば、ラクトース、マンニトール、トウモロコシデンプン又はジャガイモデンプン等の従来の添加剤、結晶セルロース、セルロース誘導体、アラビアゴム、トウモロコシデンプン又はゼラチン等の結合剤、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン又はナトリウムカルボキシメチルセルロース等の崩壊剤、タルク又はステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、そして、必要に応じて、希釈剤、緩衝剤、湿潤剤、保存剤及び香料と組み合わせて、錠剤、散剤、果粒剤、又はカプセル剤を作製してもよい。
ASOは、必要に応じて、可溶化剤、等張化剤、懸濁化剤、乳化剤、安定剤及び保存剤等の従来の添加剤と共に、水性溶媒又は植物油若しくは他の類似する油等の非水性溶媒、合成脂肪族酸グリセリド、高級脂肪族酸のエステル、又はプロピレングリコールに溶解、懸濁、又は乳化することによって注射用調製物に製剤化してもよい。例えば、担体(例えば、水、生理食塩水、水性デキストロース、グリセロール、グリコール、エタノール等)に少なくとも1つのASO及び任意の薬学的佐剤を溶解、分散等させて溶液又は懸濁液を形成することにより、液体の薬学上投与可能な組成物を調製することができる。注射剤は、従来の形態で、例えば、液体溶液又は懸濁液として、エマルションとして、又は注射前に液体に溶解若しくは懸濁させるのに適した固体形態で調製することができる。このような非経口組成物に含有されるASOの割合は、ASOの活性及び被験体の必要性に加えて、ASOの特定の性質に大きく依存する。しかし、溶液中0.01%〜10%という活性成分の割合が使用可能であり、組成物が、後に上記の割合に希釈される固体である場合は更に高い。特定の実施形態では、組成物は、溶液中に活性剤であるASOを約0.2〜2%含む。
吸入を介して投与されるエアロゾル製剤でASO剤を利用してもよい。本発明のASOは、ジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素等の加圧された許容しうる噴射剤に製剤化することができる。吸入を介する送達については、液体溶液、懸濁液、エアロゾル噴霧体又は乾燥粉末としてASOを製剤化し、投与に適したディスペンサに充填することができる。幾つかの種類の薬学的吸入装置−噴霧吸入器、計量式吸入器(MDI)及び乾燥粉末吸入器(DPI)が存在する。噴霧装置は、患者の気道へ運ばれるミストとして(液体形態で製剤化された)治療剤を噴霧させる高速空気流を生じさせる。MDIは、典型的には、圧縮ガスと共にパッケージ化された製剤である。作動させると、その装置は、一定量の治療剤を圧縮ガスによって放出して規定量の剤を投与する信頼できる方法を提供する。DPIは、その装置により呼吸中に患者の吸気流中に分散することができる自由流動粉末の形態の治療剤を分配する。自由流動粉末を得るために、ラクトース等の賦形剤と共に治療剤を製剤化する。一定量の治療剤は、カプセル剤形態で保存され、各作動時に分配される。
更に、乳化基剤又は水溶性基剤等の様々な基剤と混合することにより、ASO剤を坐剤にしてもよい。本発明のASOは、坐剤を介して直腸内に投与することもできる。坐剤は、体温で融解するが、室温では固化している、カカオバター、カーボワックス及びポリエチレングリコール等のビヒクルを含んでもよい。
一般的に、提供されるASOは、類似の有用性を有するASO剤について許容されている任意の投与方法により、治療有効量で投与される。実際量のアンチセンスオリゴマー、すなわち、活性成分は、治療される疾患の重篤度、被験体の年齢及び相対的な健康、使用されるASOの効力、投与の経路及び形態、並びに他の要因等の多数の要因に依存する。医薬組成物は、1日1回又は1日2回等、1日に2回以上投与することができる。特定の実施形態では、HBV感染症を有効に治療するために、必要に応じて、24、36若しくは48週間又はそれ以上にわたって1週間に1回又は2回投与され、前記治療としては、ウイルス量の低減、ウイルス抗原の低減、セロコンバージョンの発生、被験体の免疫反応の増強、及び/又はHBV DNA濃度の低下、並びにアラニントランスフェラーゼ(ALT)濃度の標準化が挙げられる。
各投薬量単位、例えば、茶さじ量、食さじ量、錠剤、又は坐剤がそれぞれ1つ以上の阻害剤を含有する組成物を所定の量含有するシロップ剤、エリキシル剤及び懸濁剤等の経口又は直腸投与用の単位剤形を提供することができる。同様に、注射又は静脈内投与用の単位剤形は、滅菌水、通常生理食塩水又は別の薬学上許容可能な担体の溶液として組成物中に阻害剤を含んでもよい。
本発明で使用する用語「単位剤形」は、ヒト及び動物の被験体用の1回分の投薬量として適切な物理的に別々の単位であって、各単位が、薬学上許容可能な希釈剤、担体又はビヒクルと協同して所望の効果を生じさせるのに十分な量として計算された所定の量の本発明の化合物を含有する単位を指す。本発明の新規単位剤形の仕様は、使用される特定の化合物及び達成される効力、並びにホストにおける各化合物に関連した薬動力学に依存する。
ビヒクル、佐剤、担体又は希釈剤等の薬学上許容可能な賦形剤は、一般が容易に入手可能である。更に、pH調整及び緩衝剤、浸透圧調整剤、安定剤、湿潤剤等の薬学上許容可能な補助剤は、一般が容易に入手可能である。
当業者は、特定のASO剤、送達ビヒクルの性質等の関数として用量レベルが変化し得ることを容易に認識するであろう。所与のASOにとって好ましい投薬量は、様々な手段により当業者が容易に決定できる。
本発明に記載するASO治療剤を投与するための送達方法の例、並びに医薬製剤、溶媒和物、水和物、塩及びエステルの詳細は、当業者に周知であり、文献に記載されている。
標的細胞にASO剤を導入するために任意の便利なプロトコールを使用して、標的細胞に有効量のASO阻害剤を導入してもよい。前記方法としては、当技術分野において利用可能な標準的なプロトコールに従って、リポフェクタミン、ポリカチオン性アミン、例えばスペルミン、スペルミジン等の剤を使用する方法、並びにエレクトロポレーション、マイクロインジェクション、リポソームカプセル化等を含む方法が挙げられる。場合によっては、ASOを標的細胞に取り込むために外因性の剤を必要としない。有効量のASO剤を哺乳類細胞に導入すると、HBV標的遺伝子発現が変化、すなわち減少して、HBV量の減少、HBV DNAの減少、ALT活性の標準化、セロコンバージョン、治癒、及び免疫反応の改善を導く。
結局、製剤及び投薬量の選択は、薬物の投与モード及び薬物原料の生物学的利用能等の様々な要因に依存する。
本発明の方法は任意の哺乳類細胞で機能し、代表的な対象哺乳類細胞としては、有蹄動物、すなわち、蹄のある動物、例えば、ウシ、ヤギ、ブタ、ヒツジ等、げっ歯類、例えば、ハムスター、マウス、ラット等、ウサギ目の動物、例えば、ウサギ、霊長類、例えば、サル、ヒヒ、ヒト等の細胞が挙げられるが、これらに限定されない。
ASO組成物は、治療剤又は予防剤のいずれかであり、且つ対象化合物とは異なる他の抗ウイルス剤と組み合わせる及び/又は併用する及び/又は交互に用いることが有利である場合がある。また、前記組成物は、抗HCV剤又は免疫抑制剤等の、本化合物に対して感受性のあるウイルス感染と関連していることが多い病態を治療する剤と組み合わせられる及び/又は併用することが有利である場合もある。特定の実施形態では、対象組成物と併用投与することによってこのような剤の有効性が増強される。したがって、本化合物は、他の抗ウイルス剤と組み合わせられるか又は併用投与される場合、特定の実施形態では、単独で使用されるときに予測される量よりも少ないか、又は併用療法のために計算された量よりも少ない投薬量で用いることができる。
また、本発明のASO及びASO組成物は、身体の免疫系を増強する剤と共に使用してもよく、前記剤としては、低用量のシクロホスファミド、サイモスチムリン、ビタミン及び栄養剤(例えば、ビタミンA、C、E、β−カロテン、亜鉛、セレン、グルタチオン、補酵素Q−10及びエキナシアを含む酸化防止剤)、及びワクチン、例えば、抗原の多量体提示とアジュバントとを組み合わせるワクチン製剤を含む免疫刺激複合体(ISCOM)が挙げられる。
当業者には理解される通り、投薬は、治療される病状の重篤度及び応答性に依存し、治療期間は、数日間から数ヶ月間持続するか、又は治癒するまで若しくは病状の縮小が達成されるまでである。患者の身体におけるASO活性剤の蓄積を測定することによって最適な投薬スケジュールを計算することができる。最適な投薬量は、個々のオリゴヌクレオチドの相対効力に依存して変化し得る。一般的に、最適な投薬量は、インビトロ及びインビボの動物モデルで有効であることが判明しているEC50に基いて見積もることができる。一般的に、投薬量は、体重1kg当たり0.01μg〜1gであり、1日、1週間、1ヶ月、若しくは1年間に1回以上、又は2〜10年毎に1回、又は数時間から数ヶ月間にわたって連続的に注入することによって投与してよい。測定された滞留時間及び体液又は組織における薬物の濃度に基いて、投薬の反復回数を見積ることができる。治療が成功した後、病状の再発を防ぐために患者に維持療法を受けさせることが望ましい場合がある。より具体的には、治療期間は、約48週間続き、約0.01μg/kg 体重〜約1g/kg 体重の用量で皮下注射として1週間当たり1回投与される。
本発明の実施形態は、活性成分として本発明の少なくとも1つのアンチセンスオリゴマーを含む医薬組成物に関する。本発明に係る医薬組成物は、希釈剤、及び任意で薬学的担体を含むこと、並びに前記医薬組成物は、化学療法化合物、抗炎症化合物、抗ウイルス性化合物、鎮痛剤、NSAID、麻酔剤、抗生物質、抗真菌化合物、駆虫化合物、及び/又は免疫調節化合物等の更なる化合物を任意で含むことを理解すべきである。
本発明のオリゴヌクレオチドは、「そのまま」で又は様々な薬学上許容可能な塩の形態で使用することができる。本発明で使用する用語「薬学上許容可能な塩」は、本明細書において同定されるオリゴヌクレオチドの望ましい生物活性を保持し、且つ望ましくない毒物学的効果を最低限しか示さない塩を指す。このような塩の非限定的な例は、有機アミノ酸と共に形成されてもよく、亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウム、ナトリウム、カリウム等の金属カチオンと共に、又はアンモニア、N,N−ジベンジルエチレン−ジアミン、D−グルコサミン、テトラエチルアンモニウム若しくはエチレンジアミンから形成されるカチオンと共に形成される塩基付加塩であってもよい。
本発明の特定の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、プロドラッグの形態であってもよい。天然型の場合通常ホスホジエステル骨格によって結合された個々のヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドは、一般的にpH7で大部分がプロトン脱離しているリン酸酸素と共に存在するので、負に帯電している分子である。細胞膜は、自然界では親油性であるので、中性又は親油性である等価物と比較して、オリゴヌクレオチドの細胞の取込みが少ないことが多い。1つの解決策は、プロドラッグアプローチを使用することである(例えば、Crooke,R.M.(1998年)のCrooke,S.T.Antisense research and Application.Springer−Verlag,Berlin,Germany,vol.131,pp.103−140を参照されたい)。
また、薬学上許容可能な結合剤及び佐剤(アジュバント)が、製剤化された薬物の一部を構成してもよい。
本発明の医薬組成物としては、液剤、乳剤及びリポソーム含有製剤が挙げられるが、これらに限定されない。これら組成物は、予め形成されている液体、自己乳化固体、及び自己乳化半固体が挙げられるが、これらに限定されない様々な成分から生成することができる。ASO組成物の組織への送達は、カチオン性リポソーム、シクロデキストリン、ポルフィリン誘導体、分岐鎖デンドリマー、ポリエチレンイミンポリマー、ナノ粒子及びミクロスフェアが挙げられるが、これらに限定されない担体介在送達によって増強することができる(Dass,C R.J Pharm Pharmacol 2002、54(1):3−27)。医薬品業界において周知である従来の技術に従って、単位剤形で便利に提示することができる本発明の医薬製剤を調製することができる。このような技術は、活性成分を薬学的担体又は賦形剤と会合させる工程を含む。一般的に、前記製剤は、活性成分と液体担体又は微粉固体担体又はこれらの両方とを均一且つ一様に会合させ、次いで、必要に応じて生成物を成形することによって調製される。本発明の組成物は、錠剤、カプセル剤、ゲルカプセル剤、液体シロップ剤、軟質ゲル剤及び坐剤等であるが、これらに限定されない多くの可能な剤形のいずれかに製剤化することができる。
水性、非水性又は混合媒体の懸濁剤として本発明の組成物を製剤化してもよい。水性懸濁液は、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール及び/又はデキストランを含む懸濁剤の粘性を上昇させる物質を更に含有してもよい。また、懸濁剤は、安定剤を含有してもよい。また、本発明の化合物は、活性薬物原料、例えば、アスピリン、イブプロフェン、サルファ剤、抗糖尿病薬、抗菌物質又は抗生物質、及び抗癌薬原料にコンジュゲートさせてもよい。更に、本発明のASO配列は、癌、炎症、疼痛、細菌、真菌及び/又は寄生虫感染症、アルコール中毒、物質乱用、糖尿病等の治療に有用な薬物原料に加えて、HIV、HCV等の他のウィルス感染症を治療するのに有用な薬物原料と共に併用療法として、又は同時ではあるが別々に投与してもよい。
B型肝炎ウィルス感染症には、急性及び慢性の2つの一般的な種類が存在する。また、HBV感染症を経験した被験体は、回復することができ、無病態保菌者になる。急性肝炎Bは、B型肝炎ウイルスに曝露されたヒトがウイルス性肝炎の徴候及び病徴を発現し始めるときに生じる。潜伏期と呼ばれるこの期間は、平均90日間であるが、最短45日間又は最長6か月である場合がある。大部分のヒトについては、この感染症によって軽度から中程度の不快が引き起こされるが、身体の免疫反応がウイルスとの戦いに勝利するので自然に治る。しかし、一部の人々、特にAIDSに罹患していたり、化学療法を受けていたり、免疫抑制剤を服用していたり、又はステロイドを服用していたりする人々等の免疫系が損なわれている人々は、急性HBV感染症の結果、非常に重大な問題が生じ、劇症肝不全等のより重篤な病態に進行する。
慢性B型肝炎は、ヒトが最初に急性感染症に罹患するが、その後、感染症を撃退することができないときに生じる。その疾患が慢性になるか、完全に回復するかは、感染したヒトの年齢に大きく依存する。出生時に感染した乳児の約90%は慢性病に進行する。しかし、ヒトが年を重ねるとともに慢性感染症のリスクは減少し、小児では20%〜50%、、年長小児又は成人では10%未満しか急性感染症から慢性感染症に進行しない。慢性HBV感染症が本発明の実施形態の主な治療目標であるが、本発明のASO組成物は、炎症、繊維症、肝硬変、肝臓癌、血清肝炎等のHBVに関連する病態を治療することもできる。
図1に示されている通り、HBV感染症の自然史の概要は、患者が幼児期にHBVに罹患した場合、小児は免疫寛容を発現し、病態が慢性肝炎に進行する可能性が95%存在するが、患者が成人としてHBVに罹患した場合、病態が慢性になる可能性は5%だけである。
慢性のHBV感染症には4つの相が存在する。第1の相は、免疫寛容相であり、これは高濃度のHBV DNA及び正常濃度のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)と共に、微小な繊維症及び肝臓の炎症を示す場合である。第2の相は、免疫クリアランス相であり、これは肝臓の活動性炎症が組織学検査において観察可能である場合であり、またALT活性レベルの変動及びHBV DNA濃度の変動を含む場合がある。第3の不活性保菌者状態相は、これに続く相であり、感染した被験体が、組織学的検査において軽症の肝炎及び微小な繊維症を示す場合がある。第4の相も報告されており、HBVの再活性化と呼ばれている。この最後の相は、B型肝炎e抗原(HBeAg)陰性であり且つ抗HBeAg陽性であるにもかかわらず、生検によって観察されるように、肝臓の活動性炎症を特徴とする。
慢性HBV疾患には、幾つかの種類が存在する。1番目は、HBeAg陽性、又は「野性型」HBV感染症として知られており、抗HBeAg陰性であり、且つHBV DNA量が>20,000IU/mL(>10コピー/mL)であることを特徴とする。2番目は、HBeAg陰性、又は「突然変異型コア」HBV感染症として知られており、抗HBeAg陽性であり、且つHBV DNA量が>2,000IU/mL(>10コピー/mL)であることを特徴とする。これら2種類の慢性HBV感染症、及び歴史上推奨されている治療アプローチを図2及び3に示す。
図2は、HBeAg陽性又は「野性型」HBV感染を示す患者の分類、及び歴史上推奨されている治療を示す。左側は、20,000IU/mL未満(1mL当たり10コピー未満)のHBVウィルスDNA濃度を有する患者であり、HBV DNA濃度が増加しないようにモニターすること以外の治療は推奨されない。右側は、20,000IU/mL以上のHBVウィルスDNA濃度を有する患者である。これらの患者については、正常なアラニントランスフェラーゼ(ALT)活性を有する患者は、3〜12ヶ月毎にALT活性の任意の変化についてモニターし、年齢によっては生検を検討する。高いALT活性を示す患者は、セロコンバージョンさせる治療を行うが、実際には、現在のHBV療法でセロコンバージョンを達成するのは患者の20〜30%未満である。現在推奨されているHBV療法としては、主な選択肢として、エンテカビル(ETV)及びフマル酸テノホビルジソプロキシル(TDF)及びpeg−インターフェロンが挙げられる。
図3は、HBeAg陰性又は「突然変異型コア」HBV感染症を示す患者の分類、及び歴史上推奨されている治療を示す。左側は、20,00IU/mL未満(1mL当たり10コピー未満)のHBVウィルスDNA濃度を有する患者であり、HBV DNA濃度が増加しないようにモニターすること以外の治療は推奨されない。右側は、2,000IU/mL以上のHBVウィルスDNA濃度を有する患者である。これらの患者については、正常なアラニントランスフェラーゼ(ALT)活性を有する患者は、ALT活性の任意の変化についてモニターし、生検を検討する。高いALT活性を示す患者は、主な選択肢としてエンテカビル(ETV)及びフマル酸テノホビルジソプロキシル(TDF)及びpeg−インターフェロンを含む、現在推奨されているHBV療法を用いて、可能な場合、HBsAgセロコンバージョンさせる治療を行う。
急性HBV感染症に罹患している患者は、ウイルス抗原に対する激しく、ポリクローナルで、且つ多特異的な細胞傷害性Tリンパ球(CTL)応答を示すが、慢性的に感染している患者は、弱い、すなわち検出できないCTL応答しか示さない。肝炎は、HBV感染肝細胞を破壊するのに十分な程度強い、弱いHBV特異的免疫応答が活性化されるときに生じる。T細胞低応答性又は寛容性に関与する機序に関してはほとんど知られていないが、以下の機序が関与している可能性があると考えられている:ネガティブセレクション(新生児)、免疫学的無視、末梢アネルギー又は共刺激分子、例えば調節性T細胞(Treg)の喪失、枯渇(PD−1のアップレギュレーション)。これら提案された機序の全てに共通する因子は、患者に持続的に存在する高濃度の抗原である。
HBV抗原HBeAgは、HBVコアタンパク質の分泌された非微粒子の形態である。HBV抗原HBeAg及びHBcAgは、一次アミノ酸配列を共有しているので、T細胞レベルで交差反応性を示す。HBeAgは、ウイルスの集合又は複製に必要ではないが、慢性感染症の確立に必要である可能性が実験から示唆されている。
新生児がHBeAg陰性突然変異体に感染すると、慢性HBV感染症ではなく劇症の急性HBV感染症が生じることが多いが(Terezawaら(1991年)Pediatr.Res.29:5)、WHeAg陰性突然変異体が若年のウッドチャックに感染しても遥かに低い割合の慢性WHV感染症しか生じない(Coteら(2000年)Hepatology 31:190)。HBeAgは、欠失又はクローンアネルギーを通してコア特異的なT細胞を不活性化することによりトレラゲンとして機能する可能性がある(Milichら(1998年)J.Immunol.160:8102)。抗ウイルス療法及びHBeAgセロコンバージョンの際に、HBVウイルス量及び抗原の減少と、活性化T細胞の負の調節因子である抑制性受容体programmed death−1(PD−1、PDCD1としても知られている)のT細胞による発現低下との間には正の相関が存在する(Evansら(2008年)Hepatology 48:759)。
HBV表面抗原、すなわちHBsAgは、感染性HBVウィルス粒子のエンベロープタンパク質であるが、HBVウィルス粒子よりも1000倍高い血中濃度で非感染性粒子としても分泌される。感染したヒト又は動物におけるHBsAgの血清濃度は、最高1000μg/mLにもなる場合がある(Kann及びGehrlich(1998年)Topley&Wilson’s Microbiology and Microbial Infections,第9版,745)。急性HBV感染症では、血清中におけるHBsAgの半減期、すなわち血清t1/2は、8.3日である(Chulanovら(2003年)J.Med.Virol.69:313)。骨髄樹状細胞によるHBsAgの内在化は、共刺激分子(すなわちB7)のアップレギュレーションを阻害し、T細胞刺激能を阻害し(den Brouwら(2008年)Immunology 126:280)、慢性的に感染している患者に由来する樹状細胞も、共刺激分子の発現、IL−12の分泌、及びHBsAgの存在下におけるT細胞の刺激が欠損する(Zhengら(2004年)J.Viral Hepatitis 11:217)。
CHB患者に由来するHBsAg特異的CD8細胞は、四量体結合の変化を示す。これらのCD8細胞は、アネルギーではなく、部分寛容又は無視を生じさせるTCRトポロジーを有する場合がある(Reignatら(2002年)J.Exp.Med.195:1089)。更に、24週間目における1log超の血清HBsAgの減少は、Peg−IFNα2a療法中の持続性ウイルス陰性化(SVR−治療の1年後にHBV DNAをPCRで検出することができないと定義される)について高い予測値(92%)を有する(Moucariら(2009年)Hepatology49:1151)。
伝染経路が重複しているので、多くの人々がB型肝炎ウイルス(HBV)及びC型肝炎ウィルス(HCV)の両方に曝露されており、特にHBVが風土病であるアジア等の地域では、より低い人々のヒトが両方のウイルスに慢性的に感染している。HCVに感染しているヒトのうちの最高10%がHBVにも感染している可能性があり、一方、HBVに感染しているヒトのうちの恐らく20%がHCVにも同時感染していることが推定値から示唆されている。しかし、HBV−HCV同時感染個体におけるB型肝炎又はB型肝炎の治療についてはそれほど研究されていない。
HCV及びHBVが互いの複製を阻害するようであるという事実が治療を複雑化している(全ての研究においてこの相互作用が観察された訳ではないが)。したがって、完全にHBVを抑制する治療は、場合によってはHCVを再発生させる可能性があり、逆もまた同様である。
したがって、HBV及びHCVの両方に感染している患者を治療するために本発明のASO化合物を使用することが有利である場合がある。C型肝炎(HCV)に対する代表的な治療の選択肢としては、インターフェロン、例えば、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a、及びインターフェロンアルファコン−1が挙げられる。それほど頻繁でないが、ペグ化インターフェロン(その薬物動態プロファイルを著しく改善するポリエチレングリコール部分が結合しているインターフェロン)を使用してインターフェロン投薬を行うこともできる。(ペグ化及び非ペグ化)インターフェロンアルファ−2bとリバビリンとの併用療法も、一部の患者集団に対して効果的であることが示されている。現在開発されている他の剤としては、HCV RNA複製阻害剤(例えば、ViroPharmaのVP50406シリーズ)、HCVアンチセンス剤、HCV治療ワクチン、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤、及びHCV抗体療法(モノクローナル又はポリクローナル)が挙げられる。
本発明の実施形態は、HBV及びHCVに感染している被験体を治療するための配列番号1〜13のいずれかに対して本質的に相補的なASO化合物であって、HCV剤と組み合わせて投与されるASO化合物を提供する。ASO化合物と同じ薬物製剤でHCV剤を投与してもよく、別々の製剤で投与してもよい。更に、HBV ASO化合物及びHCV剤の各々の用量が患者の体内でいずれ重複するように、HCV化合物をASO HBV化合物と同時に投与してもよく、別々に投与してもよい。関連する実施形態では、更なるHCV剤は、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HCV RNA複製阻害剤(例えば、ViroPharmaのVP50406シリーズ)、HCVアンチセンス剤、HCV治療ワクチン、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤、及びHCV抗体療法(モノクローナル又はポリクローナル)から選択することができる。
別の実施形態では、第2のHBV治療剤と組み合わせて、HBVに感染している患者に本発明のHBV ASO化合物を投与してもよく、ここで前記第2のHBV治療剤は、HBV ASO化合物と同じ薬物製剤で投与されてもよく、別々の製剤で投与されてもよい。HBV ASO化合物及びHBV治療剤の各々の用量が患者の体内でいずれ重複するように、第2のHBV治療剤をASO HBV化合物と同時に投与してもよく、別々に投与してもよい。関連する実施形態では、前記HBV治療剤は、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a、及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HBV RNA複製阻害剤、第2のHBVアンチセンス化合物、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチン、ラミブジン(3TC)、エンテカビル、テノホビル、テルビブジン(LdT)、アデホビル、及びHBV抗体療法(モノクローナル又はポリクローナル)から選択することができる。
図4は、HBV転写の概略であり、以下を示す:プレコア及びコアタンパク質を含むHBVゲノムにコードされている主要転写物、RNA及びDNA依存性DNAポリメラーゼ(逆転写酵素活性)、Xタンパク質、及び大、中、及び小Sタンパク質に加えて、ポリAテイル、転写物の相対的長さ、並びに大、中、及び小Sタンパク質の転写物の重複。HBV DNAのプラス鎖及びマイナス鎖も示す。
図5は、HBVのゲノム領域によってプロットされた、HBVの複数の遺伝子型由来のゲノムDNAの配列間の同一性割合を比較するためのコンピュータを利用した生物学分析を示す。図5から分かるように、特にポリメラーゼ、並びに大、中、及び小Sタンパク質の転写領域について、配列中に100%同一である複数の領域が同定された。
図6は、同定されている様々なHBVの地理的な遺伝子型の表である。表から分かるように、分類されたHBVの8つの異なる地理的な遺伝子型が存在し、これらはゲノムDNAにおいておよそ8%異なっている。これらの地理的分布が異なることに加えて、HBV遺伝子型は、病歴及びインターフェロン療法に対する応答においても異なる場合がある。
広く計算生物学分析を使用することによって、図5に例証されているものと同様に、約2300個の配列を分析したところ、驚くべきことに、様々な遺伝子型にわたって95%超の同一性を有する13の配列が同定された。この分析によって、遺伝子型を横断して、HBVゲノムの複数の転写産物及び領域の中で95%超の同一性を有する保存配列をそれぞれ標的とする個々のアンチセンスオリゴマー配列を設計することが可能になった。したがって、本発明者らは、驚くべきことにそして予想外にも、個々のASO配列が複数の転写産物をシャットダウンする手段を見出し、また、同じ個々のASOが、HBVの全ての地理的な遺伝子型にわたって活性を増加させることを明らかにした。このようなアプローチによって、活性化合物として単一のASO配列を含む医薬組成物が可能になり、前記組成物は、既存のHBV療法よりも大きな効果を有し、HBV株が耐性を発現する能力を厳しく限定し、且つHBV DNA及びHBV抗原HBeAg及びHBsAgの存在によって証明される通りウイルス量を90%以上低減する。したがって、本発明の医薬組成物は、慢性HBV感染症に罹患している患者に完全なセロコンバージョンを提供することができ、最終的には慢性HBV感染症を完全に治癒させることができる改善された療法的治療をもたらす。また、このようなアプローチは、肝硬変、肝細胞癌(HCC)、並びに繊維症及び炎症等のHBVに関連する肝臓病態を低減して、肝臓移植の必要性を減少させ、肝臓疾患による死を防ぐのに役立つ。
更に、ウイルス量の低減が大きく改善されることに加えて、本発明のASOは他の利点を提供する。HBeAgは、免疫抑制性の役割を有すると考られ、HBsAgは、T細胞枯渇の一因となると考えられる。したがって、本発明のASOを用いる治療は、HBeAg及びHBsAgの濃度を低下させることにより患者の免疫反応を増強して、免疫系がより十分に感染を制御できるようにする。また、肝臓におけるHBV抗原提示の減少がHBV感染症の再発の程度を最小化するのに役立つと予測され、免疫系回復の結果、これらの全てが慢性HBV感染症を完全に治癒させる可能性を高める。
標的細胞におけるB型肝炎ウイルスのゲノム量を低減する方法及び組成物が提供される。対象方法において、幾つかの特異的なHBV標的タンパク質のいずれかの発現は、標的細胞におけるウイルスのゲノムの量を低減するのに十分な方法で、例えば、標的細胞にアンチセンスRNA阻害剤を導入することによって阻害される。また、対象方法の実施において使用するための医薬組成物が提供される。対象発明の実施形態は、ウイルス介在疾患病態、例えば、HBV介在疾患病態に罹患している被験体の治療を含む様々な用途で利用される。このような病態としては、肝臓の繊維症及び炎症、肝硬変、並びに肝細胞癌(肝臓癌)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の1つの実施形態は、ヒトを含む哺乳類におけるHBV感染症を治療するためのアンチセンスオリゴマー(ASO)であって、前記ASOが配列番号1〜13のいずれか1つに対して本質的に相補的であり、且つウイルス量又は抗原濃度を少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%、更により好ましくは少なくとも60%、更により好ましくは少なくとも70%、より好ましくは80%、最も好ましくは90%低減するのに有効であるASOを提供する。前記ASOは、ロックド核酸(LNA)単位を含む少なくとも2つの修飾ヌクレオシドを含んでもよく、この場合、前記LNA単位は2’O−アルキル−4’C結合を有しているので、修飾LNAヌクレオシドがASO配列に組み込まれているASOの位置に二環式糖が生じる。
本発明のアンチセンスオリゴマーは、LNA等のヌクレオシド類似体、又はホスホロチオエート等のヌクレオチド類似体を含む一本鎖オリゴヌクレオチドであって、アンチセンスオリゴヌクレオチドの連続する核酸配列の一部を形成する。アンチセンスオリゴマーの配列は、連続するヌクレオチド又はヌクレオシド配列からなる。
本発明で使用する用語「アンチセンス」は、5’−末端から3’−末端方向にみたとき、核酸オリゴヌクレオチド配列が、DNAのセンス鎖に対して本質的に相補的な配列を含むことを意味する、すなわち、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、5’−から3’−に、コード鎖としても知られているDNAのセンス鎖と反対の配列配向を有するので、アンチセンスオリゴマーは、所与のDNAコード領域又は遺伝子のセンス鎖に対して本質的に相補的である。
用語「オリゴヌクレオチド」(又は単に「オリゴ」)は、用語「オリゴマー」と互換的に用いられ、本発明の状況では、2つ以上のヌクレオチドの共有結合によって形成される分子を指す。本発明のオリゴヌクレオチド(一本鎖オリゴヌクレオチドとも呼ばれる)の状況において使用される用語「オリゴヌクレオチド」は、1つの実施形態では、例えば、10〜26ヌクレオチドを有してもよく、より具体的には、本発明のオリゴヌクレオチドは、12〜20ヌクレオチド、又はより具体的には14〜18ヌクレオチドを有してもよい。
用語「ヌクレオチド」は、3つの構成要素、すなわち、時に核酸塩基とも呼ばれるピリミジン及びプリン塩基を含む複素環式窒素含有塩基、五炭糖(リボース又はデオキシリボース)及びホスホリル基(ホスフェート、ホスホロチオエート、ホスホネート等)を有する分子を指す。例としては、DNAヌクレオチド、例えば、デオキシアデノシン−5’−一リン酸(dAMP)、デオキシグアノシン−5’−二リン酸(dGDP)、デオキシチミジン−5’−三リン酸(dTTP)、及びデオキシシチジン−5’−三リン酸(dCTP)、並びにRNAヌクレオチド、例えば、アデニン−5’−一リン酸(AMP)、シチジン−5’−二リン酸(CDP)、イノシン−5’−一リン酸(IMP)、ウリジン−5’−三リン酸(UTP)及びグアノシン−5’−三リン酸(GTP)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で使用するヌクレオチドは、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホネート、H−ホスホネート又はアルキルホスホネート類似体等のホスフェート類似体を含む。幾つかの態様では、用語核酸塩基は、天然に存在してもよく天然に存在しなくてもよいヌクレオチドを指すために用いることができ、この点で、用語核酸塩基及びヌクレオチドは、本発明で互換的に使用することができる。核酸塩基としては、特に、グアニン、シトシン、チミン、アデニン、ウラシル、キサンチン、ヒポキサンチン、5,6−ジヒドロウラシル、5−フルオロウラシル、5−フルオロチミン、N7−メチルグアニン、N7−メチルチロシン、5−メチルシトシン及び5−メチルウラシルが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で提供されるオリゴマー化合物は、修飾糖部分を有する、ヌクレオシド又はヌクレオチドを含む1つ以上のモノマーを含んでもよい。例えば、ヌクレオチドのフラノシル糖環は、置換基を付加する、2つの非ジェミナルな環原子を架橋してロックド核酸(LNA)を形成する等が挙げられるが、これらに限定されない多数の方法で修飾することができる。
特定の実施形態では、オリゴマー化合物は、LNAである1つ以上のモノマーを含む。このような特定の実施形態では、LNAとしては、下記のような(A)α−L−メチレンオキシ(4’−CH−O’)LNA、(B)β−D−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNA、(C)エチレンオキシ(4’−(CH−O−2’)LNA、(D)アミノオキシ(4’−CH−O−N(R)−2’)LNA、及び(E)オキシアミノ(4’−CH−N(R)−O−2’)LNAが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2013507933
特定の実施形態では、LNA化合物としては、糖の4’位と2’位との間に少なくとも1つの架橋を有する化合物であって、前記架橋の各々が独立して、以下から独立して選択される1又は2〜4つの結合基を含む化合物が挙げられるが、これらに限定されない:−[C(R)(R)]−、−C(R)=C(R)−、−C(R)=N−、−C(=NR)−、−C(=O)−、−C(=S)−、−O−、−Si(R−、−S(=O)−及び−N−(R)−
(式中、
xは、0、1又は2であり、
nは、1、2、3、又は4であり、
各R及びRは、独立して、H、保護基、ヒドロキシル、C−C12アルキル、置換C−C12アルキル、C−C12アルケニル、置換C−C12アルケニル、C−C12アルキニル、置換C−C12アルキニル、C−C20アリール、置換C−C20アリール、複素環ラジカル、置換複素環ラジカル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C−C脂環式ラジカル、置換C−C脂環式ラジカル、ハロゲン、OJ、NJ、SJ、N、COOJ、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、CN、スルホニル(S(=O)−J)又はスルホキシル(S(=O)−J)であり、
各J及びJは、独立して、H、C−C12アルキル、置換C−C12アルキル、C−C12アルケニル、置換C−C12アルケニル、C−C12アルキニル、置換C−C12アルキニル、C−C20アリール、置換C−C20アリール、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、複素環ラジカル、置換複素環ラジカル、C−C12アミノアルキル、置換C−C12アミノアルキル又は保護基である)。
1つの実施形態では、LNA化合物の架橋の各々は、独立して、−[C(R)(R)]−、−[C(R)(R)]−O−、−C(R)−N(R)−O−又は−C(R)−O−N(R)−である。別の実施形態では、前記架橋の各々は、独立して、4’−CH−2’、4’−(CH−2’、4’−(CH−2’、4’−CH−O−2’、4’−(CH−O−2’、4’−CH−O−N(R)−2’、及び4’−CH−N(R)−O−2’−(式中、各Rは、独立して、H、保護基又はC−C12アルキルである)である。
科学論文に加えて特許文献でも特定のLNAが調製され、開示されている(例えば、参照することによって全文が本明細書に組み込まれる米国特許第7,053,207号、同第6,268,490号、同第6,770,748号、同第6,794,499号、同第7,034,133号、同第6,525,191号、同第7,696,345号、同第7,569,575号、同第7,314,923号、同第7,217,805号、同第及び7,084,125号を参照されたい)。
本発明では、リボシル糖環の2’−ヒドロキシル基が糖環の4’炭素原子に結合し、それによってメチレンオキシ(4’−CH−O−2’)結合を形成して、二環式糖部分を形成するLNAも提供される(Elayadiら,Curr.Opinion Invens.Drugs,2001年,2,558−561、Braaschら,Chem.Biol.,2001年,8 1−7、及びOrumら,Curr.Opinion Mol.Ther.,2001年,3,239−243に概説されている。また、米国特許第6,670,461号も参照されたい)。前記結合は、2’酸素原子と4’炭素原子とを架橋するメチレン(CH−)基であってもよく、この場合用語メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNAが二環式部分について使用され、この位置がエチレン基の場合には、用語エチレンオキシ(4’−CHCH−O−2’)LNAが使用される(Singhら,Chem.Commun.,1998,4,455−456:Moritaら,Bioorganic Medicinal Chemistry,2003,11,2211−2226)。メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNA及び他の二環式糖類似体は、相補的DNA及びRNAとの非常に高い二重鎖熱安定性(Tm=+3℃〜+10℃)、3’−エキソヌクレアーゼによる分解に対する安定性、及び優れた溶解特性を示す。LNAを含む強力且つ無毒なアンチセンスオリゴヌクレオチドが記載されている(Wahlestedtら,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,2000,97,5633−5638)。
また既に論じられているメチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNAの異性体としては、3’−エキソヌクレアーゼに対して優れた安定性を有することが示されているアルファ−L−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNAがある。アルファ−L−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNAは、アンチセンスギャップマー及びキメラに組み込まれて、強力なアンチセンス活性を示した(Friedenら,Nucleic Acids Research,2003,21,6365−6372)。
メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNAモノマーであるアデニン、シトシン、グアニン、5−メチル−シトシン、チミン及びウラシルの合成及び調製については、これらのオリゴマー化及び核酸認識特性と共に記載されている(Koshkinら,Tetrahedron,1998,54,3607−3630)。また、LNA及びその調製は、参照することによって本明細書に組み込まれる国際特許公開第98/39352号パンフレット及び同第99/14226号パンフレットにも記載されている。
メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNA、ホスホロチオエート−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)LNA及び2’−チオ−LNAの類似体も調製されている(Kumarら,Bioorg.Med.Chem.Lett.,1998,8,2219−2222)。核酸ポリメラーゼの基質としてオリゴデオキシリボヌクレオチド二重鎖を含むロックドヌクレオシド類似体の調製についても記載されている(Wengelら、国際特許公開第99/14226号パンフレット)。更に、2’−アミノ−LNAの合成、新規の立体配置的に制限されている高親和性オリゴヌクレオチド類似体が当技術分野において記載されている(Singhら,J.Org.Chem.,1998,63,10035−10039)。更に、2’−アミノ−及び2’−メチルアミノ−LNAが調製されており、相補的RNA及びDNA鎖との二重鎖の熱安定性も既に報告されている。
1つの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、少なくとも2つのLNAモノマーを含んでもよく、より具体的には、前記アンチセンスオリゴマーは、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個のLNAモノマーを含んでもよい。下記の通り、連続ヌクレオチド配列は、LNA及びDNA単位(ホスホロチオエート結合等の連結基を含む)からなってもよく、又はLNAと他のヌクレオシド及びヌクレオチド類似体とからなってもよい。幾つかの実施形態では、連続ヌクレオチド配列は、6、7、8、9、10、11、12、13又は14個のDNAヌクレオチドを含んでもよく、ヌクレオチドの残りは、LNA単位等のヌクレオシド類似体を含む。
特定の実施形態は、配列に組み込まれたLNAヌクレオチドを含む10〜100ヌクレオチド長のASOを提供する。特定の実施形態は、連続的に5’−から3’−方向に、4つのLNAヌクレオチド、8つの非LNAギャップヌクレオチド(nt)、4つのLNAヌクレオチドに対応する4−8−4パターンを有するASOを提供する。したがって、4LNA−8nt−4LNAモチーフは、8つの連続的に連結された2’−デオキシヌクレオチドを有する中央ヌクレオチド(nt)ギャップセグメントを含む。4LNA−8nt−4LNA 16量体のASOにおけるntギャップセグメントは、ウィングセグメントによって両側(5’及び3’)で隣接している。各ASOにおける各ウィングセグメントは、4つの連続的に連結されたヌクレオチドを有する。各ASOにおける各ウィングセグメントの各ヌクレオチドは、ロックド核酸(LNA)糖修飾を有する。各LNAアンチセンスオリゴヌクレオチド全体にわたってヌクレオチド間結合は各々ホスホロチオエート(P=S)結合であるが、本発明の一部のASOにおける一部のヌクレオチド間結合は、ホスホジエステル結合を含むホスホロチオエート以外の結合であり得ることが想定される。また、所与のASOのLNAモチーフが、4LNA−8nt−4LNAから、より長いか又はより短い合計ヌクレオチド配列を有するLNA−nt−LNAモチーフの他の組合せを含む他のモチーフまで変化し得ることも本発明の範囲内である。特定の実施形態は、様々な他の「ウィング−ギャップ−ウィング」パターンのASOを提供する。「ウィング−ギャップ−ウィング」パターンは、「X−Y−Z」と記載されることが多く、ここで、「X」は、5’ウィング領域の長さを表し、「Y」は、ギャップ領域の長さを表し、「Z」は、3’ウィング領域の長さを表す。幾つかの実施形態では、X及びZは同一であり、他の実施形態では、これらは異なる。特定の態様では、X及びZは独立して、1〜5ヌクレオシド長である。特定の態様では、Yは8〜12ヌクレオチド長である。また、本発明のASOは、10量体、11量体、12量体、13量体、14量体、15量体、16量体、17量体、18量体、19量体又は20量体(すなわち、それぞれ、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20ヌクレオチドを有するオリゴマー)又はそれ以上、100以下のヌクレオチド長を有するオリゴマーであってもよい。他の特定の実施形態は、上記のような他の可能な交互パターンの配列に組み込まれたLNAを含む、10〜100ヌクレオチド長のASOを提供する。他の特定の実施形態では、所与の配列中に2以上のLNA−nt−LNAモチーフが存在してもよく、その結果、上記のような一般式5’−LNAn−P−LNAp−P−Nm−P−Nl−P−LNAr−P−LNAq−3’(式1)が、合計10〜20のヌクレオチド長の特定のASO内に存在することが可能である。
特定の実施形態では、アンチセンスオリゴマー配列のヌクレオチド間結合は、ホスホジエステル、ホスホトリエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、H−ホスホネート、又はアルキルホスホネート結合から選択される。更なる特定の実施形態では、ヌクレオチド間結合は全てホスホロチオエート結合である。
より具体的な実施形態では、アンチセンスオリゴマー配列のヌクレオチド間結合は、ホスホジエステル結合及びホスホロチオエート結合から選択される。
より具体的な実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、少なくとも2つの修飾ヌクレオチド、より具体的には、少なくとも2つのロックド核酸(LNA)単位を含み、ここで、LNA単位は、2’O−アルキル−4’C結合を有する。
特定の実施形態は、ASOの3’−末端及び5’−末端に向かって配置される少なくとも2つのLNA単位を含むアンチセンスオリゴマーを提供し、より具体的には、ASOは、ASOの3’−末端及び5’−末端に向かって配置される少なくとも3つのLNA単位を含み、より具体的には、ASOは、少なくとも4つのLNA単位を含み、より具体的には前記少なくとも4つのLNA単位は、ASOの3’−末端及び5’−末端に向かって配置され、その結果、ASOは、以下の式1によって表される配列を含む:
5’−LNA−P−LNA−P−N−P−N−P−LNA−P−LNA−3’(式1)
(式中、
LNAは、2’−O−Me−4’C結合を有するロックド核酸であり、
Pは、式(1)の配列の5’から3’方向に、LNAと隣接するNとの間、又はNと隣接するNとの間、又はNと隣接するLNAとの間、又はLNAと隣接するLNAとの間の、ホスホジエステル、ホスホトリエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、H−ホスホネート、又はアルキルホスホネート結合から選択され、
Nは、G、C、A、T、U又はXヌクレオチド単位から選択され、
n及びr及びp及びqは、各々独立して、1、2又は3から選択される整数であり、
l及びmは、各々独立して、1〜22の整数であり、
Xは、イノシン、N−メチルイノシン、N−メチルグアニジン、5−メチルウリジン、5−メチル−チミジン、5−フルオロウリジン、5−フルオロチミジンから選択される)。
関連する特定の実施形態では、アンチセンスオリゴマーは少なくとも6つのホスホロチオエート結合を含む。別の関連する特定の実施形態では、アンチセンスオリゴマーは全てホスホロチオエート結合を含む。
別の実施形態では、ヒトを含む哺乳類におけるHBV感染症を治療する方法であって、前記治療が、有効量の本発明のアンチセンスオリゴマーを投与することを含み、前記アンチセンスオリゴマーが、配列番号1〜13のいずれかに対して本質的に相補的であり、その結果、HBV感染症を治療し、ヒトを含む哺乳類におけるセロコンバージョンを促進する方法が提供される。有効量は、0.01mg/kg体重〜約100mg/kg体重であってもよく、医師によって決定される通り、24、36又は48週間の間、またはそれ以上の間、1週間に1回又は2回投与される。治療の効力は、ウイルス量の定量、又はHBeAg、HBsAg、HBV DNA濃度、ALT活性レベル、血清HBV濃度等の測定を通して得られる証拠等の感染の他の証拠を用いて判定することができ、それによって、治療用量、治療頻度、及び治療期間を調整することができる。
オリゴマーの調製
LNAモノマー及びオリゴヌクレオチドの合成物は、両方とも参照することによって本明細書に組み込まれる国際特許公開第2007/112754号パンフレットにおいて言及されている方法論及び米国特許出願公開第20090143326号に記載されている方法論を含む公開特許出願及び文献に記載されている通り調製されている。LNA ASOは、本明細書に記載されている通り、例えば、Exigonから購入することができる。
参照することによって本明細書に組み込まれる国際特許公開第2007/112754号パンフレットに言及されている方法論を用いて、及び本明細書に記載されている通り、インビトロにおいて(ヒトHBVゲノムの配列番号1〜13を標的とする)LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドで細胞を処理することができる。インビトロモデルとインビボの両方のモデルにおける、RNA特異的リアルタイム定量PCRを用いたアンチセンスオリゴヌクレオチドによるHBV感染症阻害の分析は、参照することによって本明細書に組み込まれる国際特許公開第2007/112754号パンフレットに言及されている方法論を用いて、及び本明細書に記載されている通り実施してもよい。更に、HBV発現を標的とする(ヒトHBVゲノムの配列番号1〜13に対する)10〜100ヌクレオチド長の本発明のアンチセンスオリゴマーを用いるインビボ実験及びその後の分析は、例えば、全て参照することによって本明細書に組み込まれる国際特許公開第2007/112754号パンフレット又はJ.Virol(1998年)vol.71,pp 2630−2637、又はYonsei Medical Journal(1995年),col.36,pp.527−533に開示されている方法を用いて実施することができる。また、HBVのウッドチャックモデルも開発されており、これは、ウッドチャック(マーモット)にウッドチャック肝炎ウイルス(WHV)を感染させて、ヒトHBV感染の多くの態様をモデル化する慢性又は急性感染症を生じさせることができる[参照することによって本明細書に組み込まれるMenne S及びCote PJ(2007年)World J Gastroenterol 13,104−124及びMenne Sら(2002年)Intervirology 45,237−250]。Menne及びCoteの文献、並びにMenneらの文献に記載されているウッドチャックモデルを用いて、慢性感染症について試験し、サザンブロットハイブリダイゼーションを用いて血清中のウイルスDNAを測定し、またELISAによって血清中のウイルス抗原を測定することができる。
生物活性
(A)ヒトB型肝炎の結果
実施例1:LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドによる、HepG2 2.2.15細胞におけるB型肝炎ウイルス発現のアンチセンス阻害
Exiqonからロックド核酸オリゴヌクレオチドを購入した。試験したLNAアンチセンスオリゴヌクレオチドは、全長16ヌクレオチドであり、各々4LNA−8nt−4LNAモチーフを有し、且つ8つの連続的に結合された2’−デオキシヌクレオチドを有する中央ヌクレオチド(nt)ギャップセグメントを各々が含んでいた。各16量体ASOにおけるntギャップセグメントは、ウィングセグメントによって両側(5’及び3’)で隣接している。各ASOにおける各ウィングセグメントは、4つの連続的に結合されたヌクレオチドを有する。各ASOにおける各ウィングセグメントの各ヌクレオチドは、ロックド核酸(LNA)糖修飾を有する。各LNAアンチセンスオリゴヌクレオチド全体にわたって各ヌクレオチド間結合はホスホロチオエート(P=S)結合であるが、本発明の一部のASOにおける一部のヌクレオチド間結合は、ホスホジエステル結合を含むホスホロチオエート以外の結合であり得ることが想定される。また、所与のASOのLNAモチーフが、4LNA−8nt−4LNAから、より長いか又はより短い合計ヌクレオチド配列を有するLNA−nt−LNAモチーフの他の組合せを含む本発明に記載する他のモチーフまで変化し得ることも本発明の範囲内である。HBsAg、HBeAg及びHBV DNAの濃度を測定することにより判定したときの、ヒト肝芽腫細胞株HepG2.2.15におけるB型肝炎ウイルスの発現を阻害する能力について16量体LNA ASOを評価した。
オリゴヌクレオチドは全てホスホロチオエート結合を含有しており、16ヌクレオチド長であり、且つ5’−末端に4ヌクレオチド及び3’−末端に4ヌクレオチドのLNAを含む4−8−4のモチーフのロックド核酸を含有していた。アンチセンスオリゴヌクレオチドの配列(配列番号14〜23として参照することによって本明細書に組み込まれる)を表1に示す。
Figure 2013507933
HBV遺伝子のヘッドトゥーテールダイマーを有するプラスミドで安定的にトランスフェクトされたHepG2 2.2.15細胞(ヒト肝芽腫細胞株)の単層を、37℃、5%のCOにおいて、RPMI(Invitrogen#22400−089)、10%のFBS、ゲンタマイシン(10μg/mL)中で増殖させ、コンフルエントになったら1:3に分割した。
アンチセンスオリゴヌクレオチドの原液を滅菌水で調製し、トランスフェクションのために4.25μMの濃度に希釈した。10μLのオリゴヌクレオチドを130μLのOpti−Mem(Invitrogen)と混合した。100μLのオリゴヌクレオチド混合物を100μLのリポフェクタミン2000(Invitrogen)と混合し、室温で20分間インキュベートした。70μLを140μLのOpti−Memに希釈することにより、連続希釈を行った。50μLの希釈混合物を96ウェルプレートに添加し、2.8×10/mLの濃度のHepG2 2.2.15細胞を100μL添加した。トランスフェクトされた細胞を、2日目に培地を交換して4日間、37℃、5%COでインキュベートした。分泌されたHBsAg、HBeAg及びHBV DNAを評価するために4日目に上清を取り出し、製造業者の説明書に従ってCellTiter−Glo(Promega)を使用して、残りの細胞単層において細胞の生存率を決定した。製造業者の説明書に従って、Abazyme HBV s Agキット(カタログ番号EL10018)を使用してHBsAgレベルを測定した。製造業者の説明書に従って、BioChain HBV e Agキット(カタログ番号KO31006096)を使用してHBeAgレベルを測定した。
上清中のHBV DNAの分析については、製造業者の説明書に従ってQiaAmp 96 DNA Bloodキット(Qiagen)を使用して50μLの上清からDNAを抽出した。記載されている通りのプライマー及び条件を使用して、5μLのDNAをTaqMan分析に使用した[Thimme Rら(2003年)J.Virol.77,68−76]。既知量のHBV DNAのプラスミドクローンに基いた標準曲線を使用して、培地に分泌されたHBVゲノム当量を計算した。
オリゴヌクレオチドが存在しない状態においてトランスフェクション手順を受けた細胞から得られた値を使用して、細胞の生存率、HBV DNA及び分泌された抗原の阻害を正規化した。非線形回帰によってデータを分析し、GraphPad Prism5を使用して、対数(阻害剤)対応答曲線に適合させた。
アンチセンスオリゴマーでHepG2 2.2.15細胞を処理した結果を表1に示す。HBV配列に対するアンチセンスオリゴマーは全て、対照オリゴマーよりも高い効力でHBsAg及びHBeAgの産生及び分泌を阻害した。また、対照オリゴマーも抗原の産生及び分泌を阻害したが、これは、抗原阻害と細胞毒性(細胞傷害性)との間のIC50値の差が僅か3倍であったので、細胞毒性によるものである可能性がある。HBV配列に対するアンチセンスオリゴマーは、抗原阻害と細胞毒性との間のIC50値の倍数差がより大きかった。アンチセンスオリゴマーRH1、RH3、RH4及びRH7が最も大きな倍数差を有しており、更に、分泌されたHBV DNAでも一貫して阻害を示した。HBV DNAの阻害は50%超には上昇しなかったので、IC50値は計算しなかった。任意のオリゴマーについて細胞毒性が観察されず、HBsAg及びHBeAgの阻害についてのIC50値に近い濃度である0.6nMのオリゴマー濃度におけるHBV DNAの阻害割合を表1に示す。
実施例2:LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドによる、HepAD38(Tet−HBV)細胞におけるB型肝炎ウイルス又はSV40 T抗原発現のアンチセンス阻害
配列番号4に列挙されたDNA配列及びGENBANKアクセッション番号U95551.1に対して相補的な配列GAGGCATAGCAGCAGG(配列番号:16)を有する、HBVを標的とするLNAアンチセンスオリゴヌクレオチドを設計し、配列番号16として本明細書に組み込む。前記LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドは、4−8−4のLNAモチーフを有する全長16のヌクレオチドであり、ここでは、ASOは、8つの連続的に結合された2’−デオキシヌクレオチドを有する中央ギャップセグメントを有する。ギャップセグメントは、ウィングセグメントによって両側(5’及び3’)で隣接する。各ウィングセグメントは、4つの連続的に結合されたヌクレオチドを有する。各ウィングセグメントの各ヌクレオチドは、ロックド核酸(LNA)糖修飾を有する。前記LNAアンチセンスオリゴヌクレオチド全体にわたってヌクレオチド間結合は各々ホスホロチオエート(P=S)結合である。前記LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドの各シトシンは、5−メチルシトシンである。HepAD38細胞においてHBV mRNAを減少させる能力について、前記LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドを評価した。
約24時間の間、エレクトロポレーションを用いて、741nM、2,222nM、6,667nM及び20,000nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでHepAD38細胞をトランスフェクトした。細胞からRNAを単離し、定量リアルタイムPCRによってHBV mRNAレベルを測定した。RIBOGREENによって測定されたときの全RNA含量に従ってHBV mRNAレベルを調整した。プライマープローブセットRTS3372(フォワード配列ATCCTATCAACACTTCCGGAAACT、配列番号24として本明細書に記載される;リバース配列CGACGCGGCGATTGAG、配列番号25として本明細書に記載される;プローブ配列AAGAACTCCCTCGCCTCGCAGACG、配列番号26として本明細書に記載される)を使用してmRNAレベルを測定した。未処理細胞と比べたmRNAレベルの阻害割合として表すデータを表2に示す。LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドは、用量依存的にHBV mRNAレベルを低下させた。
また、プライマープローブセットRTS3373MGB(フォワード配列CCGACCTTGAGGCATACTTCA、配列番号27として本明細書に記載される;リバース配列AATTTATGCCTACAGCCTCCTAGTACA、配列番号28として本明細書に記載される;プローブ配列TTAAAGACTGGGAGGAGTTG、配列番号29として本明細書に記載される)を用いて、同一条件下で前記LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドを試験した。未処理の対照細胞に対するHBVの阻害割合として、表3に結果を示す。表3に示すように、LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドは、用量依存的にHBV mRNAレベルを低下させた。
Figure 2013507933
Figure 2013507933
実施例3:LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドによる、THT1細胞における発現におけるB型肝炎ウイルス又はSV40 T抗原発現のアンチセンス阻害
HepG2 2.2.15細胞としても知られているTHT1細胞においてHBV mRNAを減少させる能力について、実施例3に記載のLNAアンチセンスオリゴヌクレオチドを評価した。約24時間の間、エレクトロポレーションを用いて、741nM、2,222nM、6,667nM及び20,000nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでこれら細胞をトランスフェクトした。細胞からRNAを単離し、定量リアルタイムPCRによってHBV mRNAレベルを測定した。RIBOGREENによって測定されたときの全RNA含量に従ってHBV mRNAレベルを調整した。未処理細胞と比べたmRNAレベルの阻害割合として表すデータを表4に示す。表4に示すように、LNAアンチセンスオリゴヌクレオチドは、用量依存的にHBV mRNAレベルを低下させた。
Figure 2013507933
(B)動物モデルにおけるアンチセンスオリゴマーの評価
実施例4:トランスジェニックマウスにおけるHBV量低減に対するASOの有効性の評価
HBVトランスジェニックマウス系統1.3.32(公式名称、Tg[HBV 1.3ゲノム]Chi32)を使用して、動物モデルにおけるHBV量の低減に対するアンチセンスオリゴマーの有効性を評価する。トランスジェニックマウスは、細胞病理学的な証拠を全く示すことなく肝臓及び腎臓において高レベルでHBVを複製する。系統1.3.32は、C57BL/6親株に繰り返し戻し交雑することにより繁殖させ、次いで、B10D2マウスと1世代を交配して一代雑種を生成し、記載する全てのアッセイにおいて使用した。マウスは、年齢(6〜10週)、性別(雄)、及び血清中のB型肝炎表面抗原(HBsAg)レベル(Abbott Laboratories,Abbott Park,ILから市販されているキットを使用することにより決定された)が一致している。
(A)静脈内又は皮下投与によって7〜21日間、HBV DNAオリゴマーでHBVトランスジェニックマウスを処理し、次いで屠殺する。次いで、HBV DNA及びRNAレベルの低下についてマウスの肝臓を分析する。サザンブロット法又はリアルタイムQPCRを使用してDNAレベルを決定し、ノーザンブロット法又はリアルタイムQPCR方法を使用してHBV RNA転写物レベルを決定する。また、HBeAg及びHBsAg用に市販されているELISAキットを使用して、HBeAg及びHBsAgの産生レベルについてマウス血清を分析する。
サザンブロットによってDNAを分析し、以下の手順に従ってP32−標識HBV DNAプローブでプロービングする。当業者にとって一般的な方法論を用いて、HBV感染肝細胞からDNAを抽出し、アガロースゲルにおける電気泳動によって分離し、ニトロセルロースフィルターに転写する。32P−ニックトランスレーションされたHBV DNAプローブを使用する。ウイルス対照群では、2、6、8、10、14、18及び20日目に肝臓を摘出する。薬物処理群では、8、14及び20日目に肝臓を摘出する。溶解バッファ含有している微量遠心管内にて、大きさの合う乳棒で肝臓サンプルを粉砕する。室温で5〜10分間インキュベートした後、保存のために液体窒素中でチューブをスナップ凍結させる。フェノール/クロロホルム抽出及びエタノール沈澱を使用してDNAを精製する。Hind IIIで切断された(導入遺伝子内は切断されなかった)肝臓DNAをアガロースゲル電気泳動で分画し、次いで、ニトロセルロース又は他の適切なメンブレンで、アルカリ転写法を使用してサザンブロットハイブリダイゼーション用に処理した。
ノーザンブロットによってRNAを分析し、以下の手順に従ってP32−標識HBV DNAプローブでプロービングする。製造業者のプロトコールに従って、Trizol試薬を使用してRNA抽出用に肝臓サンプルを処理する。簡潔に述べると、ガラス−テフロン(登録商標)又はパワーホモジナイザー(例えば、Polytron、TekmarのTISSUEMIZER)を使用して、組織50〜100mg当たり1mLのTRIZOL試薬中で組織サンプルをホモジナイズする。ホモジナイズされたサンプルを室温で5分間インキュベートし、次いで、遠心分離して細胞残屑を除去する。新しいチューブに上清を移す。TRIZOL試薬1mL当たり0.2mLのクロロホルムを添加する。サンプルチューブにきつく蓋をする。15秒間サンプルを激しくボルテックスし、2〜3分間室温でインキュベートする。2〜8℃で15分間、最高12,000×gでサンプルを遠心分離する。中間相を乱さないように、上部の水相を慎重に新たなチューブに移す。水相の体積を測定する(水相の体積は、ホモジナイズするために用いられたTRIZOL試薬の体積の約60%である)。イソプロピルアルコールと混合することにより水相からRNAを沈殿させる。最初のホモジナイズのために用いられたTRIZOL試薬1mL当たり0.5mLのイソプロピルアルコールを使用する。10分間15〜30℃でサンプルをインキュベートし、2〜4℃で10分間最高12,000×gで遠心分離する。多くの場合遠心分離前には目に見えないRNA沈殿物は、チューブの側面及び底面にゲル様ペレットを形成する。上清を完全に除去する。75%エタノールでRNAペレットを1回洗浄し、最初のホモジナイズのために用いられたTRIZOL試薬1mL当たり75%エタノールを少なくとも1mL添加する。サンプルをボルテックスすることによって混合し、2〜8℃で5分間、最高7,500×gで遠心分離する。上記洗浄手順をもう一度繰り返す。残存エタノールを全て除去する。5〜10分間、RNAペレットを空気乾燥させるか真空乾燥させる。溶液を数回ピペット先端に通すことによって、DEPC処理水にRNAを溶解させる。ホルムアルデヒドアガロースゲルにRNAを溶解させ、ニトロセルロース又は他の適切なメンブレンに転写する。32P−ニックトランスレーションされたHBV DNAプローブを使用して、HBV転写物を検出する。
0(活性無し)〜++++(高活性)の尺度で、試験した薬物をスコア付けする。
実施例5:WHVに感染したウッドチャックを用いるアンチセンスオリゴマーの評価
ウッドチャック(マーモット)は、ウッドチャック肝炎ウイルス(WHV)に感染させて、ヒトHBV感染症の多くの態様をモデル化する慢性又は急性感染症を生じさせることができる[Menne S及びCote PJ(2007年)World J Gastroenterol 13,104−124]。新生児をWHV7P1に感染させることにより慢性感染症を確立することができる。ドットブロットサザンハイブリダイゼイションによって血清中のウイルスDNAを測定することができ、ELISAによって血清中のウイルス抗原を測定することができる[Menne Sら(2002年)Intervirology 45,237−250]。
WHVのDNA配列はHBVと異なるので、WHV用にアンチセンスオリゴマーを最適化する必要がある。siRNAの評価に既に使用されているインビトロ系がこの目的のために存在する[Meng Zら(2009年)Virology 384,88−96]。
静脈内又は皮下投与によって、WHVに慢性的に感染しているウッドチャックをアンチセンスオリゴマーで処理する。投薬レジメンは、既に求められているウッドチャックにおけるアンチセンスオリゴマーの肝臓内半減期に依存するが、1週間に1回又は2回になる。処理期間は、6ヶ月以上になる。ウイルスDNA、ウイルス抗原及びウイルス抗原に対する抗体の血清レベルを、処理期間中及び処理後少なくとも3ヶ月間、定期的に測定する。フォローアップ期間全体にわたって維持されたウイルスDNA及びウイルス抗原の減少は、肯定的な成果の指標である。強力なヌクレオシド類似体によってWHVに慢性的に感染しているウッドチャックを長期間処理すると、治療を終えた1〜2ヶ月間以内にウイルスが再発生する。また、WHV DNAの減少、並びにウイルス抗原の喪失、及び前記抗原に対する抗体の発生として定義されるセロコンバージョンは、肯定的な治療成果の指標である。
HBVに感染している患者において試験することを意図したアンチセンスオリゴヌクレオチド化合物は、以下に示す配列番号1〜13のいずれか1つに対して本質的に相補的である。図6に列挙されているように、HBVのヒトの地理的な遺伝子型A〜Hの95%超にわたってこれらの配列が保存されている。
ヒトの場合、治療レジメンはPeg−IFN(48週間、1週間に1回SC注射)で用いるレジメンと同様に典型的には48週間であるが、全身性の副作用が観察されなかった(公開されていない結果)C型肝炎ウイルス(HCV)を治療するためのLNAアンチセンスオリゴマーを用いて実施された類似の療法に基づいてINF様の全身副作用は生じないと予測される。予測される結果は、HBV DNA及び血清抗原の減少、HBeAg陽性患者におけるPeg−IFNを用いた処理でみられるよりも優れたHBeAgセロコンバージョン、並びに検出不可能なHBV DNA及び/又はHBeAg陰性患者におけるPeg−IFNを用いた処理でみられるよりも優れたHBsAgセロコンバージョンを含む。
上記本発明の実施形態は、単なる例示であることを意図し、多数の変形例及び変更例は当業者に明らかである。このような全ての変形例及び変更例は、任意の添付の特許請求の範囲中に定義される本発明の範囲内であることを意図する。

Claims (37)

  1. 哺乳類細胞又は生物におけるB型肝炎ウイルスDNA及びHBV抗原の量を低減するために使用されるアンチセンスオリゴマーであって、10〜26のヌクレオシド長の連続配列であり、且つ以下の式1:
    5’−LNA−P−LNA−P−N−P−N−P−LNA−P−LNA−3’(式1)
    (式中、
    LNAはロックド核酸であり、
    Pは、式(1)の配列の5’から3’方向に、LNAと隣接するNとの間、又はNと隣接するNとの間、又はNと隣接するLNAとの間、又はLNAと隣接するLNAとの間の、ホスホジエステル、ホスホトリエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、H−ホスホネート、又はアルキルホスホネート結合から選択されるヌクレオシド間結合であり、
    Nは、G、C、A、T、U又はZヌクレオシド単位から選択され、
    n及びr及びp及びqは、各々独立して、1、2又は3から選択される整数であり、
    l及びmは、各々独立して、1〜22の整数であり、並びに
    Zは、イノシン、N−メチルイノシン、N−メチルグアニジン、5−メチルウリジン、5−メチル−シチジン、5−フルオロウリジン、5−フルオロチミジン、キサントシン、ジヒドロウリジン、プソイドウリジン、2−アミノアデノシン、2−チオチミジン、7−メチル−7−デアザグアノシン、7−エチル−7−デアザグアノシン、N4−メチルシチジン、N4−エチルシチジンから選択される)
    に記載される配列を含む、前記アンチセンスオリゴマー、又はその塩、溶媒和物、水和物、若しくはエステル。
  2. オリゴマーのヌクレオシド単位のうちの少なくとも4つがLNA単位であり、連続ヌクレオシド配列のヌクレオシド単位間に存在するヌクレオシド間結合Pのうちの少なくとも2つが、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、且つLNAが2’−O−アルキル−4’C結合(式中、アルキルは、置換又は非置換のC1−6アルキルである)を有するロックド核酸単位である、請求項1又は2記載のアンチセンスオリゴマー。
  3. 連続ヌクレオシド配列のヌクレオチド単位間に存在するヌクレオチド間結合が全てホスホロチオエートヌクレオチド間結合である、請求項1又は2記載のアンチセンスオリゴマー。
  4. アンチセンスオリゴマーが配列番号1〜13のいずれか1つに対して本質的に相補的な配列を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載のアンチセンスオリゴマー。
  5. アンチセンスオリゴマーが配列番号14〜22のいずれか1つの配列を本質的に含む、請求項1〜3のいずれか1項記載のアンチセンスオリゴマー。
  6. アンチセンスオリゴマーが配列番号1〜13のいずれか1つに対して本質的に相補的な配列を含み、B型肝炎ウイルスがヒトB型肝炎ウイルスであり、且つ細胞又は生物がヒトである、請求項1〜3のいずれか1項記載のアンチセンスオリゴマー。
  7. n、p、r、及びqが各々独立して1又は2であり、且つl及びmが各々独立して2、3、4、5、又は6である、請求項5記載のアンチセンスオリゴマー。
  8. n、p、r、及びqが各々独立して1であり、且つl及びmが各々独立して6である、請求項7記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  9. 配列が配列番号14、16、16、又は20のいずれか1つから更に選択される、請求項5、7、又は8記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  10. HBV抗原がHBsAgである、請求項1〜9のいずれか1項記載のアンチセンスオリゴマー。
  11. HBV抗原がHBeAgである、請求項1〜9のいずれか1項記載のアンチセンスオリゴマー。
  12. B型肝炎ウイルスが、以下のヒトの地理的な遺伝子型のうちのいずれかから選択される、請求項1〜11のいずれか1項記載のアンチセンスオリゴマー:A(北西ヨーロッパ、北アメリカ、中央アメリカ)、B(インドネシア、中国、ベトナム)、C(東アジア、韓国、中国、日本、ポリネシア、ベトナム)、D(地中海地域、中東、インド)、E(アフリカ)、F(アメリカ先住民、ポリネシア)、G(アメリカ、フランス)、又はH(中央アメリカ)。
  13. 哺乳類におけるB型肝炎ウイルス感染症を治療するための医薬製剤であって、有効量の請求項1〜12のいずれか1項記載の核酸オリゴマー、又はその薬学上許容可能な塩、溶媒和物、水和物、若しくはエステルと、薬学上許容可能な希釈剤とを含む、前記医薬製剤。
  14. 哺乳類におけるB型肝炎ウイルスを治療するための医薬製剤であって、有効量の請求項1〜13のいずれか1項記載の核酸オリゴマー、又はその薬学上許容可能な塩、溶媒和物、水和物、若しくはエステルと、薬学上許容可能な希釈剤とを含む、前記医薬製剤。
  15. 薬学上許容可能な担体を更に含む、請求項1〜14のいずれか1項記載の哺乳類におけるB型肝炎ウイルス感染症を治療するための医薬製剤。
  16. B型肝炎ウイルス感染症又はB型肝炎ウイルスに関連する病態を有する哺乳類を治療する方法であって、B型肝炎ウイルス感染症又はB型肝炎ウイルスに関連する病態を治療するために、治療有効量の請求項1〜11のいずれか1項記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド又は請求項13〜15のいずれか1項記載の医薬組成物を、それを必要としている哺乳類に投与することを含む、前記方法。
  17. 哺乳類がヒトであり、B型肝炎ウイルス感染症又はB型肝炎ウイルスに関連する病態がヒトB型肝炎ウイルスに起因するB型肝炎ウイルス感染症である、請求項16記載の方法。
  18. ヒトB型肝炎ウイルスが、以下のヒトの地理的な遺伝子型のうちのいずれかから選択される、請求項16又は17記載のB型肝炎ウイルス感染症を有する哺乳類を治療する方法:A(北西ヨーロッパ、北アメリカ、中央アメリカ)、B(インドネシア、中国、ベトナム)、C(東アジア、韓国、中国、日本、ポリネシア、ベトナム)、D(地中海地域、中東、インド)、E(アフリカ)、F(アメリカ先住民、ポリネシア)、G(アメリカ、フランス)、又はH(中央アメリカ)。
  19. 哺乳類がヒトであり、B型肝炎ウイルス感染症又はB型肝炎ウイルスに関連する病態がヒトB型肝炎ウイルスに関連する病態である、請求項16〜18のいずれか1項記載の方法。
  20. ヒトB型肝炎ウイルスに関連する病態が、黄疸、肝臓癌、肝炎、肝臓繊維症、肝硬変、肝不全、び慢性肝細胞炎症性疾患、血球貪食症候群又は血清肝炎のいずれかから選択される、請求項17〜19のいずれか1項記載の方法。
  21. 更なる治療剤と組み合わせてアンチセンスオリゴマーを投与することを更に含み、前記アンチセンスオリゴマー及び前記更なる治療剤が、単一の製剤で一緒に投与されるか、又は異なる製剤で別々に投与され、前記核酸オリゴマー及び第2の治療剤の投与が、同時に又は連続して行われる、請求項16〜20のいずれか1項記載の方法。
  22. 更なる治療剤が、HBV剤、HCV剤、化学療法剤、抗生物質、鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症(NSAID)剤、抗真菌剤、駆虫剤、制嘔吐剤、止痢剤、及び免疫抑制剤から選択される、請求項21記載の方法。
  23. 更なるHBV剤が、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HBV RNA複製阻害剤、第2のアンチセンスオリゴマー、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチン、ラミブジン(3TC)、エンテカビル、テノホビル、テルビブジン(LdT)、アデホビル、及びHBV抗体療法(モノクローナル又はポリクローナル)から選択される、請求項22記載の方法。
  24. 更なるHCV剤が、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HCV RNA複製阻害剤、HCVアンチセンス剤、HCV治療ワクチン、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤、及びHCVモノクローナル又はポリクローナル抗体療法から選択される、請求項22記載の方法。
  25. B型肝炎ウイルスに感染している哺乳類におけるHBV DNAの量及び/又はHBV抗原の存在を低減する方法であって、治療前の哺乳類におけるHBV DNAの量及び/又はHBV抗原の存在に比べてB型肝炎ウイルス感染及びB型肝炎抗原を低減するために、治療有効量の請求項1〜12のいずれか1項記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド又は有効量の請求項13〜15のいずれか1項記載の医薬組成物を、それを必要としている哺乳類に投与することを含む、前記方法。
  26. 哺乳類がヒトであり、且つB型肝炎ウイルスがヒトB型肝炎ウイルスである、請求項25記載の方法。
  27. ヒトB型肝炎ウイルスが、以下のヒトの地理的な遺伝子型のうちのいずれかから選択される、請求項25又は26記載の方法:A(北西ヨーロッパ、北アメリカ、中央アメリカ)、B(インドネシア、中国、ベトナム)、C(東アジア、韓国、中国、日本、ポリネシア、ベトナム)、D(地中海地域、中東、インド)、E(アフリカ)、F(アメリカ先住民、ポリネシア)、G(アメリカ、フランス)、又はH(中央アメリカ)。
  28. DNAの量が、アンチセンスオリゴマーの投与前の量と比べて90%減少する、請求項25〜27のいずれか1項記載の方法。
  29. HBV抗原がHBsAgである、請求項25記載の方法。
  30. HBV抗原がHBeAgである、請求項25又は26記載の方法。
  31. HBV抗原の存在が、セロコンバージョンが生じるのに十分な程度低減され、これは、市販のELISA系の現在利用可能な検出限界によって決定したとき、セロコンバージョンの決定因子としてHBeAgをモニタリングする場合、血清HBeAgの欠如及び血清HBeAbの存在として定義され、又はセロコンバージョンの決定因子としてHBsAgをモニタニングする場合、血清HBsAgの欠如として定義される、請求項25〜27又は29〜30のいずれか1項記載の方法。
  32. 更なる治療剤と組み合わせてアンチセンスオリゴマーを投与することを更に含み、前記アンチセンスオリゴマー及び前記更なる治療剤が、単一の製剤で一緒に投与されるか、又は異なる製剤で別々に投与され、前記核酸オリゴマー及び第2の治療剤の投与が、同時に又は連続して行われる、請求項25記載の方法。
  33. 更なる治療剤が、HBV剤、HCV剤、化学療法剤、抗生物質、鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症(NSAID)剤、抗真菌剤、駆虫剤、制嘔吐剤、止痢剤及び免疫抑制剤から選択される、請求項28記載の方法。
  34. 更なるHBV剤が、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HBV RNA複製阻害剤、第2のアンチセンスオリゴマー、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチン、ラミブジン(3TC)、エンテカビル、テノホビル、テルビブジン(LdT)、アデホビル、及びHBV抗体療法(モノクローナル又はポリクローナル)から選択される、請求項29記載の方法。
  35. 更なるHCV剤が、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2a及びインターフェロンアルファコン−1(ペグ化及び非ペグ化)、リバビリン、HCV RNA複製阻害剤、HCVアンチセンス剤、HCV治療ワクチン、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCVヘリカーゼ阻害剤、及びHCVモノクローナル又はポリクローナル抗体療法から選択される、請求項29記載の方法。
  36. B型肝炎ウイルスに感染している哺乳類におけるセロコンバージョンを促進する方法であって、
    治療有効量の請求項1〜12のいずれか1項記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド又は請求項13〜15のいずれか1項記載の医薬組成物をB型肝炎ウイルスに感染している哺乳類に投与する工程と、
    哺乳類の血清サンプルにおけるHBeAg及びHBeAbの存在をモニタリングするか、又は哺乳類の血清サンプルにおけるHBsAgの存在をモニタリングする工程であって、その結果、市販のELISA系の現在利用可能な検出限界によって決定したとき、セロコンバージョンの決定因子としてHBeAgをモニタリングする場合は血清サンプル中のHBeAgの欠如及びHBeAbの存在、又はセロコンバージョンの決定因子としてHBsAgをモニタリングする場合は血清サンプル中のHBsAgの欠如が哺乳類におけるセロコンバージョンの指標となる、前記工程と、
    を含む、前記方法。
  37. 投与が、経口、頬側、直腸内、非経口、腹腔内、皮内、経皮、又は気管投与から選択される、請求項16、25、又は36記載の方法。
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