JP2013505565A - 有機電子デバイス、並びに有機半導体マトリックス材料をドープするためのドーパント - Google Patents

有機電子デバイス、並びに有機半導体マトリックス材料をドープするためのドーパント Download PDF

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Abstract

本発明は、基板、当該基板上に配置された第一電極、当該第一電極上に配置された少なくとも1つの第一有機機能層、及び当該第一有機機能層上に配置された第二電極を有する、有機電子デバイスに関する。前記第一有機機能層には、マトリックス材料と、当該マトリックス材料に関するpドーパントが含まれ、ここで当該pドーパントは、左式の配位子Lを少なくとも1個有する銅錯体を含有し、当該式中、E1及びE2は同一であっても異なっていてもよく、酸素、硫黄、セレン、又はNR’であり、ここでRは水素、又は置換若しくは非置換の分枝状、直鎖状、若しくは環状の炭化水素であり、R’は水素又は置換若しくは非置換の分枝状、直鎖状、若しくは環状の炭化水素である。本発明はさらに、銅原子を少なくとも2個有し、かつ2個の銅原子をブリッジする前記配位子Lを少なくとも1個有する、有機半導体マトリックス材料をドーピングするための多核銅錯体を提供する。

Description

本開示は、pドーパントとして銅錯体を含有する有機電子デバイスに関し、前記pドーパントは、有機電子デバイス中の有機機能層のために使用される有機半導体マトリックス材料をドープするためのものである。本開示はさらに、有機半導体マトリックス材料をドープするためのドーパントに関し、ここで当該ドーパントは、多核銅錯体である。
本特許出願は、米国仮出願61/243,927の優先権を主張するものであり、その開示内容を参照として取り入れる。
電気的な特性、特に導電性について、ドープにより有機半導体を変性することは、公知である。ドープにより、電荷輸送層の伝導性が高まり、これにより抵抗損失が減り、有機層内での電荷担体のパスが増大する。本発明は、有機半導体マトリックス材料をドープするためのpドーパントを提供するという課題に基づき、当該pドーパントは、特に有機電子デバイスを製造するための、好ましくはマトリックス材料における電荷担体の数を効率的に上昇させるドーパントである。
この目的は、独立請求項に記載の有機半導体デバイス及びドーパントによって達成される。好ましい態様については、従属請求項、以下の明細書、及び図面から読み取ることができる。
本開示による有機電子デバイスは、基板、当該基板上に配置された第一電極、当該第一電極上に配置された第一有機機能層、及び当該第一有機機能層上に配置された第二電極を有する。このデバイスの第一有機機能層は、マトリックス材料と、当該マトリックス材料に対するpドーパントとを有する;当該pドーパントは、以下の式の配位子Lを少なくとも1個有する銅錯体を含有する:
Figure 2013505565
前記式中、E12は同じであっても異なっていてもよく、酸素、硫黄、セレン、又はNR’であり、ここでRは置換若しくは非置換の炭化水素であり、当該炭化水素は分枝状、直鎖状、若しくは環状の炭化水素であり得、ここでR’は水素であるか、又は置換若しくは非置換の分枝状、直鎖状、若しくは環状の炭化水素であり、このR’は前記Rと結合していてもよい。
よって1つの層又は1つの要素が、別の層又は別の要素の「上に」又は「上方に」配置又は適用されているとは、本発明の範囲では、1つの層又は1つの要素が、別の層又は別の要素と、機械的に及び/又は電気的に直接接触して位置されていることを意味することができる。さらにこの表現は、1つの層又は1つの要素が、別の層又は別の要素の上、又は別の層若しくは別の要素の上方に間接的に配置されていることを意味することもある。この場合には、さらなる層および/または要素が、その後で当該層と別の層との間に配置されることもある。よって、第一有機機能層は特に、電界発光層(EL)、電子ブロック層(EBL)、正孔輸送層(HTL)、及び正孔注入層(HIL)を1つ以上含む群から選択することができる。さらなる有機機能層は、電子注入層(EIL)、電子輸送層(ETL)、正孔ブロック層(HBL)、電界発光層(EL)、電子ブロック層(EBL)、正孔輸送層(HTL)、及び/又は正孔注入層(HIL)を一つ以上含む群から選択することができる。電子と正孔の再結合により、電界発光につながる。各層は、上記層の複数の機能を有することもできる。よって、1つの層は例えば、HILとHTLとして、またEILとETLとして、用いることができる。
機能層は、有機ポリマー、有機オリゴマー、有機モノマー、小さい非ポリマー性有機分子(「小さい分子(small molecules)」)、又はこれらの組み合わせを含有することができる。
本開示によれば、配位子Lを有する銅錯体は、カルボキシレート、カルボキシレートの同族体、及びそれぞれのアミド及びアミジネートが、有機機能層における輸送性全体を改善可能なこと、すなわち、層の正孔伝導性がドーパントにより上昇することが判明した。有機電子デバイスが放射線照射デバイスであれば(例えばOLED)、意外なことに、これらのドーパントは通常、放射線照射を停止させない。通常、特に銅(I)錯体はそれ自体で発光性を示し、デバイス製造におけるロスチャネル(loss channel)を検知するのに役立つ。放射線照射化合物が、正孔輸送性を改善させるために使用できることが、初めて観察された。この銅錯体のさらなる利点は、これらの錯体のための開始材料が、一般的には低コストなことである。
本開示の銅錯体は、pドーパントとして役立つ;よってこの銅錯体は、第一有機機能層のマトリックス材料に対する有機金属アクセプタ化合物である。通常、銅錯体は中性(電子が少ない)錯体であり、有機配位子Lを少なくとも1個有する(これに限定されることはないが)。
第一有機機能層中の銅錯体は、隔離された分子であり得る。しかしながらこれらの銅錯体は通常、マトリックス材料中に含まれる分子に化学結合によって結合されている(すなわち、マトリックス材料中に含まれる分子が、銅錯体に対して配位結合する配位子として役立つ)。銅原子(又はすべての銅原子)は通常、有機配位子のみに配位結合している。しかしながら有機配位子は、結合(linking)によりオリゴマー又はポリマーを形成可能な適切な官能基を有することができる。
1つの態様では、配位子Lは少なくとも二座、三座、又は四座であってよく、特に少なくとも1個又は2個の分子(C(=E1)E2)を、少なくとも1個、2個、3個、4個、又はそれ以上のドナー原子(pドーパントの銅原子に配位結合する配位子のE1及びE2)とともに、含有することができる。すべてのドナー原子E1及びE2は通常、当該錯体の銅原子に配位結合している。C(=E1)E2分子は通常、一価の負電荷を有する。しかしながら原則的には、脱プロトン化されていないカルボン酸(その同族体、及びそれぞれのアミド及びアミジネート)も、配位子として使用できる。一般的には、本開示による配位子Lは、錯体に対して負電荷をもたらす(すなわち、CE2基1個毎に一つの負電荷)。
1つの態様によれば、本開示による銅錯体は(マトリックス分子が銅原子に配位していない状態では)、配位子Lのみが中心銅原子に配位結合しているホモレプチック錯体である。さらに、銅錯体(特に、配位子Lのみを含有する銅錯体)はしばしば、マトリックス材料の分子が中心銅原子に配位結合していない限り、正方形平面又は線状の分子形状を有する錯体であり、銅−銅の相互作用を無視する場合は、特にそうである。マトリックス分子の配位結合次第で、その形状は通常変化し、例えば五角形の二重ピラミッド型の配位形状、又は正方形ピラミッド型分子形状が生じる。この段落で記載されるすべての変法において通常、錯体はなお、前述のように中性の錯体である。
銅錯体及び/又は配位子の前述の定義は、単核の銅錯体にも、また多核の銅錯体に当てはまると理解されるべきである。多核の銅錯体において配位子Lは、1個の銅原子にのみ、また2個の銅原子に結合することができる(すなわち、2個の銅原子をブリッジする)。配位子L(三座、四座、又は多座のもの)が含まれる場合、多核銅錯体の2個より多くの銅原子がブリッジされ得る。多核の銅錯体の場合、銅−銅結合は、2個又はそれより多くの銅原子の間に存在しうる。しかしながら特に銅(I)錯体に関連する限り、(マトリックスの配位結合分子を有さない銅錯体の)銅−銅結合は、通常、観察されない。このことは、X線分光分析によって、また吸光分析によって証明できる(これにより、銅原子を取り囲む正方形平面、すなわち四個の有機配位子によって(特に四個の配位子Lによって)取り囲まれた銅原子、又は配位結合された2つの配位子を有する銅錯体、特に、錯体の線状形状を有する、2個の配位子Lがわかる)。銅(I)錯体はしばしば、銅親和性のCu−Cu相互作用を示す;このCu−Cuカルボキシレートでブリッジされた距離は、2.5〜3.2Åの間で幅広く変わり得る。
多核の銅錯体を用いると、有機電子デバイス、特に第一有機機能層は、寿命が改善される。恐らく、第一有機機能層によって運ばれる電荷は、銅錯体に対して非安定化作用につながるのだろう。しかしながらもし、1個より多くの原子が銅錯体中に存在するのであれば、この非安定化作用は、すべての銅原子に配分される。よって、多核錯体は通常、単核錯体に比べて安定性が改善されている。
1つの態様では、多核の銅錯体はいわゆる「パドル・ホイール」構造を示し、銅(II)錯体が関連する限りにおいては、特にそうである。パドル・ホイール錯体は、通常2個の金属原子を有する錯体であり、この場合に銅原子は一座、二座、三座、四座、又はそれより多い多座配位子でブリッジされており、この場合に配位子は通常2個であるか、最も典型的には4個である。通常、すべての配位子の配位結合形態は(銅原子について)ほぼ同一であり、このため(銅原子及び配位子Lについて)少なくとも1つの二回回転軸又は四回回転軸が、多核錯体中に含有される2個の銅原子によって規定される。正方形平面の錯体はしばしば、少なくとも1つの四回回転軸を示す;線状配位結合錯体はしばしば、二回回転軸を示す。
本願の1つの態様では、単核錯体の銅原子、又は多核銅錯体の銅原子の少なくとも一部(通常はすべての銅原子)が、+2の酸化状態を示す。これらの錯体中で配位子は、正方形平面形状で最大限、配位結合している(マトリックスの分子が銅原子に対して配位結合していない状態では)。
さらなる態様では、単核錯体における銅原子、又は多核銅錯体の銅原子の少なくとも一部(通常はすべての銅原子)が、+1の酸化状態を示す。これらの錯体中では、銅原子の配位結合形態は、たいてい線状である(マトリックスの分子が銅原子に配位結合していない限り)。
銅(II)含有錯体は通常、正孔輸送性が、銅(I)含有錯体よりも良好である。銅(I)錯体は、閉殻d10配置を有する。よってその効果は第一義的には、銅原子のルイス酸性から生じる。銅(II)錯体は、非閉殻のd9配置を有し、このため酸化性が上昇する。部分酸化は、正孔密度を増加させる。その一方で、銅(I)原子含有錯体はしばしば、銅(II)原子含有錯体よりも、熱安定性である。
好ましい態様では、本開示による銅錯体は、ルイス酸性である(マトリックスの分子が配位結合していない状態では)。ルイス酸性化合物とは、電子対受容体として働く化合物である。よってルイス塩基は、電子対供与体である。銅錯体のルイス酸挙動は特に、マトリックス材料の分子と関連している。よって、マトリックス材料の分子は通常、ルイス酸性の銅錯体に対してルイス塩基として作用する。
本開示によるルイス酸性錯体は、前述の錯体であってよく、ここで溶媒分子は、中心銅原子に対して、前述の自由な配位結合箇所で配位している。しかしながら、後述の実施例で試験した銅錯体はとりわけ、溶媒分子を含まない。
本願発明において銅原子は、オープンな(すなわち別の)配位結合箇所を有する。この配位結合箇所に対して、(ルイス塩基性)化合物の配位結合、特に芳香族環、又はマトリックス材料中にあるアミン成分の窒素原子を、配位結合させることができる(以下の式1及び2を参照):
Figure 2013505565
しかしながら、芳香族環又はアミン窒素とは異なる他の基も、芳香族環が含有されている限り、またこれに加えて芳香族環も、銅原子に配位結合させることができる。しばしば、アミン成分の窒素原子の配位結合が観察される。
本開示の一態様では、銅原子に配位結合している配位子Lは、置換又は非置換の炭化水素を表す基Rを有し、当該炭化水素は、分枝状、直鎖状、又は環状であり得る。分枝状、直鎖状、又は環状の炭化水素は特に、1〜20個の炭素原子、例えばメチル、エチル、又は縮合された置換基(例えばデカヒドロナフチル、又はアダマンチル、シクロヘキシル、又は完全に若しくは一部置換されたアルキル部)を有することができる。置換又は非置換の芳香族基Rは例えば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、フェナントリル、ベンジル、又は複素環式芳香族残基であり、例えば、以下の図に示される複素環式化合物から選択された置換若しくは非置換の残基である:
Figure 2013505565
本開示のさらなる態様では、銅原子に配位結合している配位子Lは、アルキル基及び/又はアリール基を表すRを有し、ここでアルキル基、アリール基、又はアラルキル基は、電子抽出置換基を少なくとも1個有する。銅錯体は、カルボン酸(混合系)、アミド、及びアミジネートを1種より多く有することができ、ここで「種」という用語は、置換基Rのことを表す一方で、また銅に結合している原子のことも言う。
本開示による電子抽出置換基とは、電子抽出置換基が結合している原子において、電子抽出置換基の代わりに水素原子を有する各原子よりも、電子密度を減少させる置換基である。
この電子抽出基は例えば、ハロゲン(例えば塩素、特にフッ素)、ニトロ基、シアノ基、及びこれらの基の混合物を有する群から選択することができる。アルキル基及び/又はアリール基は、電子抽出置換基(例えば上述の電子抽出置換基、又は水素原子)のみを、また同様に1個若しくは1個よりも多い電子抽出基を有することができる。
アルキル基及び/又はアリール基が電子抽出置換基を少なくとも1個有する配位子Lを用いる場合、銅錯体の中心原子における電子密度を減少させることができる;よって銅錯体のルイス酸性を上昇させることができる。
配位子Lは例えば、以下のカルボン酸のアニオンであり得る:CHalx3-xCOOH、特にCFx3-xCOOH、及びCClx3-xCOOH(ここでxは、0〜3の整数であり、Halはハロゲン原子を表す)、CR’’y3-x-yCOOH(ここでxとyは整数であり、x+yは1〜3の数であり、ここでyは少なくとも1であり、Halはハロゲン原子を表す);置換基R’’はアルキル又は水素又は芳香族基であり、特にフェニルである;R’’について先に記載したすべての残基は、電子抽出置換基、特に前述の電子抽出置換基を有することができるか、又は電子抽出置換基を有する安息香酸の誘導体(例えばオルト−、パラ−、若しくはメタ−フルオロ安息香酸、オルト−、パラ−、若しくはメタ−シアノ安息香酸、オルト−、パラ−、若しくはメタ−ニトロ安息香酸、又は1個若しくは1個より多くのフッ化若しくは過フッ化のアルキル基を有する安息香酸、例えばトリフルオロメチル基)を有することができる。例えば、配位子Lは以下のカルボン酸のアニオンであり得る:R’’−(CF2n−CO2H、ここでn=1〜20であり、R’’は前記Rについて挙げたものと同じ基であり、特にまた電子抽出部分を有する基(例えば完全に若しくは部分的にフッ化された芳香族化合物)である。配位子Lの揮発性が高すぎる場合には(例えば、過フッ化のアセテート及びプロピオネートを用いる場合に起こる)、分子量、ひいては蒸発温度を、トリフルオロアセテートについてのルイス酸性を失いすぎることなく、上昇させることができる。
よって、例えばフッ化された、特に過フッ化のホモ芳香族化合物及びヘテロ芳香族化合物は、それぞれR部分及びR’’部分として使用できる。フッ化安息香酸のアニオンの例は、以下のものである:
Figure 2013505565
式中、フェニル環は1〜5個のフッ素置換基を有する(つまり、x=1〜5)。特に、強ルイス酸である以下の置換基(又はフッ素原子の代わりに塩素原子を有する相応の置換基)は、カルボキシレート基に結合されていてよい:
Figure 2013505565
配位子としてはさらに、以下の酸のアニオンが使用できる:
Figure 2013505565
式中でXは、例えば水素原子若しくはフッ素原子を有する、窒素原子又は炭素原子であり得る。1つの態様によれば、3個の原子XがNであり、そして2つはC−F又はC−Hである(トリアジン誘導体)。以下の酸のアニオンもまた、配位子として使用できる:
Figure 2013505565
式中、ナフチル環は1〜7個のフッ素置換基を有する(すなわち、y=0〜4であり、x=0〜3であり、ここでy+x=1〜7である)。
1つの態様によれば、以下の構造を有する配位子Lが使用できる:
Figure 2013505565
式中、E1及びE2は先に定義の通りであり、ここでY1、Y2、Y3、Y4、及びY5は同一若しくは異なる基又は原子を表し、Y1、Y2、Y3、Y4、及びY5は、独立して以下の原子及び/又は基から選択される:C−F、C−Cl、C−Br、C−NO2、C−CN、N、C−N3、C−OCN、C−NCO、C−CNO、C−SCN、C−NCS、及びC−SeCN、特に独立して以下の原子及び/又は基から選択される:C−F、C−NO2、及びN。よって、CE2 -に結合されたC原子以外のすべての員環は、以下の原子及び/又は基から選択される。これらの配位子Lは例えば、以下の配位子から選択され得る:
Figure 2013505565
この態様によれば、六員環(すなわちフェニル)から誘導される置換基Rとは異なる芳香族置換基Rもまた可能であり、それは例えば多核芳香族化合物から誘導される置換基R、例えば1−ナフチル及び2−ナフチルから誘導されるものである。これらの配位子Lは例えば、以下の配位子から選択され得る:
Figure 2013505565
特に、電子抽出置換基としてのフッ素が、配位結合された配位子中のフッ素原子含有銅錯体である場合、蒸着及び堆積はより容易であり得る。言及すべきさらなる基は、トリフルオロメチル基である。
本開示のさらなる態様では、基R’(アミジネートの場合、基R’の片方又は両方)が、置換若しくは非置換の、分枝状、直鎖状、又は環状の炭化水素を表し、当該炭化水素基は、電子抽出置換基を少なくとも1個有するものである。この電子抽出置換基は、先に基Rについて定義した通りである。
1つの態様では、第一機能層が正孔輸送層である。銅錯体を正孔輸送層のマトリックス材料に付加させることにより、正孔輸送性が、pドーパントを含有しないマトリックス材料に比べて改善される。この改善された正孔輸送性は、正孔(すなわち正電荷)が、銅錯体に配位結合しているマトリックス材料の分子から銅原子に移ることによって、又はその逆によって説明できる。この転移は以下の式3に示されており、ここには銅(II)錯体の幾つかの共鳴構造が記載されている(銅錯体中に含まれる配位子L、又はその他の配位子、又は付加的な銅原子は、簡略化のために省略した):
Figure 2013505565
本開示によるデバイスが放射線照射デバイスである場合、発光層と正孔輸送層との間で第一有機機能層として働く励起子ブロック層は通常必要ではなく、pドーパントが正孔輸送層に付加することによって、反応は停止しない。
正孔輸送層のマトリックス材料は、以下のものから成る群から1種又は1種より多く選択することができる:NPB(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン、β−NPB(N,N’−ビス(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン)、TPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン)、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−2,2−ジメチルベンジジン、スピロ−TPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’ビス(フェニル)−9,9−スピロビフルオレン)、スピロ−NPB(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−スピロビフルオレン)、DMFL−TPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチルフルオレン)、DMFL−NPB(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N.N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチルフルオレン)、DPFL−TPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニルフルオレン)、DPFL−NPB(N,N’−ビス(ナフト−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニルフルオレン)、sp−TAD(2,2’,7,7’−テトラキス(n,n−ジフェニルアミノ)−9.9’−スピロビフルオレン)、TAPC(ジ−[4−(N,N−ジトルイル−アミノ)−フェニル]シクロヘキサン)、スピロTTB(2,2’,7,7’−テトラ(N,N−ジ−トルイル)アミノ−スピロ−ビフルオレン)、BPAPF(9,9−ビス[4−(N,N−ビス−ビフェニル−4−イル−アミノ)フェニル]−9H−フルオレン)、スピロ−2NPB(2,2’,7,7’−テトラキス[N−ナフチル(フェニル)−アミノ]−9,9−スピロビフルオレン)、スピロ−5(2,7−ビス[N,N−ビス(9,9−スピロビフルオレン−2−イル)−アミノ]−9,9−スピロビフルオレン)、2,2’−スピロ−DBP(2,2’−ビス[N,N’−ビス(ビフェニル−4−イル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン)、PAPB(N,N’−ビス(フェナントレン−9−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン)、TNB(N,N,N’,N’−テトラ−ナフタレン−2−イル−ベンジジン)、スピロBPA(2,2’−ビス(N,N−ジ−フェニル−アミノ)−9,9−スピロビフルオレン)、NPAPF(9,9−ビス[4−(N,N−ナフト−2−イル−アミノ)−フェニル]−9H−フルオレン)、NPABPF(9,9−ビス[4−(N,N’−ビス−ナフト−2−イル−N,N’−ビス−でニル−アミノ)−フェニル]−9H−フルオレン)、TiOPC(酸化チタンフタロシアニン)CuPc(銅フタロシアニン)、F4−TCNQ(2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノ−キノジメタン)、m−MTDATA(4,4’,4’’−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン)、2T−NATA(4,4’,4’’−トリス(N−(ナフタレン−2−イル)−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン)、1T−NATA(4,4’,4’’−トリス(N−(ナフタレン−1−イル)−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン)、NATA(4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン)、PPDN(ピラジノ[2,3−f][1,10]フェナントリン−2,3−ジカルボニトリル)、MeO−TPD(N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)ベンジジン)、MeOスピロ−TPD(2,7−ビス[N,N−ビス(4−メトキシ−フェニル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン)、2,2’−MeO−スピロ−TPD(2,2’−ビス[N,N−ビス−(4−メトキシ−フェニル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン)、β−NPP(N,N’−ジ(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ジフェニルベンゼン−1,4−ジアミン)、NTNPB(N,N’−ジ−フェニル−N,N’−ジ−[4−(N,N−ジ−トルイル−アミノ)フェニル]ベンジジン)、及びNPNPB(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ−[4−(N,N−ジ−フェニル−アミノ)フェニル]ベンジジン)。
さらなる態様では、本願による有機電子デバイスの第一機能層は、電子ブロック層であり得る。もし仮に本開示による銅錯体を電子ブロック層で用いたとすれば、電子輸送材料に通常用いられるマトリックス材料が含まれていたとしても、電子伝導性はほとんど観察されないだろう。上述のように、電子有機デバイスで使用されるあらゆるマトリックス材料が、電子ブロック層である第一機能層のマトリックス材料、さらには電子輸送性マトリックス材料であり得る。例えばこのマトリックス材料は通常、電子ブロック層に使用することができる。この(電子伝導性)マトリックス材料は例えば、以下のものから成る群の1種又は1種より多くの材料から選択ことができる:Liq(8−ヒドロキシキノリノラト−リチウム)、TPBi(2,2’,2’’−(1,3,5−ベンジントリイル)−トリス(1−フェニル−1−H−ベンゾイミダゾール))、PBD(2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)、BCP(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、BPhen(4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、BAlq(ビス−(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム)、TAZ(3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール)、CzSi(3,6−ビス(トリフェニルシリル)カルバゾール)、NTAZ(4−(ナフタレン−1−イル)−3,5−ジフェニル−4H−1,2,4−1,2,4−トリアゾール)、Bpy−OXD(1,3−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン)、BP−OXD−Bpy(6,6’−ビス[5−(ビフェニル−4−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−2−イル]−2,2’−ビピリジル)、PADN(2−フェニル−9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)−アントラセン)、Bpy−FOXD(2,7−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]−9,9−ジメチルフルオレン)、OXD−7(1,3−ビス[2−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン)、HNBphen(2−(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、NBphen(2,9−ビス(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10,−フェナントロリン)、3TPYMB(トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン)、及び2−NPIP(1−メチル−2−(4−(ナフタレン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−f][1,10]フェナントロリン)。
さらなる態様では、第一機能層は、発光層である。よって第一機能層は、マトリックス材料、本開示による銅錯体、及び発光材料を有する。第一有機機能層は代替的に、発光性マトリックス材料と、銅錯体とを含有しうる。この態様による第一有機層は原則的には、マトリックス材料とpドーパント(銅錯体)とを有していてよく、ここでpドーパントは付加的に発光物質として役立つ。しかしながら、本開示による銅錯体により放出される光の強度は通常、当業者に公知のOLEDに使用される発光材料と比べると、比較的強度が弱い。このため、本開示による銅錯体/pドーパントを発光分子としてとして用いる適用では通常、さらなる発光層が含まれ、銅錯体含有発光層は、放出された放射線のスペクトル(すなわち色)を変えるためにのみ用いられる。
既に説明したように、第一有機機能層のマトリックス材料は、有機化合物を含むか、又は当該有機化合物から成る。通常は、この有機化合物の少なくとも一部が、銅錯体(すなわち、本開示によるpドーパント)に配位結合している。よって、マトリックス材料の有機材料のすべての分子が、銅原子に配位結合しているわけではない。しかしながら、1つの同じ有機化合物が、2個、時には2個より多くの銅原子に配位結合していてもよい。第一有機機能層のマトリックス材料中に含まれる有機化合物が、先に定義のように2個の銅原子の一部が配位結合する場所を2箇所以上有する場合、複数の銅錯体の(請求項1に定義の通り)、及び複数の有機分子の、懸垂構造又は網目構造が形成され得る。
有機化合物の配位結合は、有機化合物のσ電子及び/又はπ電子と、銅原子との相互作用によって生じ得る。正孔輸送能力は通常、第一機能層内における懸垂状又は網目状の構造の数が上昇すると、改善される。よって通常は、配位可能な箇所の増加によっても、網目状構造又は懸垂状構造の形成として、正孔輸送性の増加につながるのが好ましい。
さらには銅錯体の構造も、有機化合物の配位結合の性質に影響を与える。配位子Lの置換基Rが小さければ小さいほど、銅原子の自由な配位結合箇所が遮蔽されなくなり(less shielded)、有機化合物の配位結合箇所が銅原子により配位結合しやすくなる。よって直鎖状のアルキル基である置換基Rは、銅原子の「露出(deshielding)」が望ましい場合に使用できる。
1つの態様では、第一有機機能層中に含まれるpドーパント/銅錯体の量は、マトリックス材料に対して50体積%であり、このpドーパントの量は例えば、30体積%以下であり得る。pドーパントの量はしばしば、マトリックス材料に対して少なくとも5体積%であり、最大で15体積%である。マトリックスとpドーパントとを同時に蒸着させることによって第一有機機能層を製造する場合、体積濃度は、蒸着させたマトリックス材料と、蒸着させたpドーパントとを比較することにより容易に観察できる(蒸着前、及び蒸着後の層厚が測定できる)。pドーパント量の変更は、pドーパントの供給源と、マトリックス材料との蒸着に用いる温度を変えることによって、容易に実現できる。マトリックス材料とpドーパントの蒸着を用いない態様では、pドーパントの各割合(質量%)は、(各材料の密度との掛け算で計算して)容易に計算できる。
本開示による有機電子デバイスは特に、放射線放出デバイス、例えば有機発光ダイオード(OLED)であり得る。有機発光デバイスはさらにまた、例えば有機電界トランジスタ、有機太陽電池、光検知器、ディスプレー、又は一般的に光起電性部材であり得る。正孔輸送性改善部材として用いられる本開示によるpドーパント/銅錯体を有する有機電子デバイスは、特に有機電子デバイスに適しており、ここでその効率は良好な正孔輸送性に直接依存している。例えばOLEDでは、発生したルミネセンスは、形成された励起子の数に直接依存している。励起子の数は、再結合する正孔と電子の数に直接依存している。良好な正孔輸送性(電子輸送性も)は高比率の再結合をもたらし、これによりOLEDの高効率と高いルミネセンスが得られる。さらには、輸送層にわたる電圧降下が減少すると、出力高率が上昇する。輸送層の伝導性が、スタックにおける他の層に比べて約3〜4桁のオーダーで高いと、輸送層にわたる電圧降下は、もはや観察できない。最も「出力のある」効率的なデバイスは通常、ほぼ放出層のみに沿って電圧が降下しているデバイスである。
本開示の一態様では、有機電子デバイスの第一有機機能層が、銅錯体(pドーパント)と、マトリックス材料とを同時に蒸着させることによって得られる。銅錯体と、マトリックス材料とを同時に蒸着させることにより、これらの分子の相互作用が得られる。
1つの態様では、本開示による有機電子デバイスは、以下の方法により製造できる:
A)基板を用意する工程、
B)第一電極を前記基板上に配置する工程、
C)前記第一電極上に第一有機機能層を少なくとも1つ配置する工程、
D)前記第一有機機能層上に第二電極を配置する工程。
第一有機機能層は好ましくは、本願開示による銅錯体と、マトリックス材料の有機化合物とを同時に蒸着させることによって製造する。銅錯体の蒸着により、しばしば二量体の化学種が蒸気相で観察される。よって、同種の配位子、及び同一の配位子/銅原子比を有する錯体は、同一の蒸着温度を示す。
1つの態様では、工程B)若しくは工程D)で、又はその両方の工程で配置される電極が、パターン化されている。
本開示の対象はまた、前述の銅錯体(pドーパント)を用いて半導体材料を製造することによっても達成される。この半導体材料は通常、マトリックス材料と、上記銅錯体とを組み合わせることによって得られ、特に、マトリックス材料と銅錯体とを同時に蒸着させることによって得られる。
本開示の対象はさらに、少なくとも2個の銅原子と、2個の銅原子をブリッジする少なくとも1個の配位子Lとを有する有機半導体マトリックス材料をドープするためのドーパントにより達成され、ここで前記配位子Lは、以下の式によって表される:
Figure 2013505565
式中、E1とE2、及びRは、上述の意味を有する。この多核銅錯体は特に、ルイス酸性の銅錯体である。1つの態様によればRは、配位結合したすべての配位子LにおいてCF3ではない。さらなる態様によればRは、配位子Lのいずれにおいても、CF3ではない。
さらなる態様において、銅錯体は4つの、特に「4員の」環、すなわち6個の銅原子を有し、特に「6員の」環、すなわち鎖状構造中に複数の銅原子を有する多核種を有する。
さらなる態様では、多核の銅錯体は配位子(例えばホモレプチック錯体)を少なくとも1個有し、ここで配位子Lの置換基Rは、炭素原子を少なくとも2個有する。
さらなる態様では、銅錯体は混合配位子系を有し、これは例えば脂肪族配位子の混合物(例えばトリフルオロアセテート)、及び芳香族配位子(例えばペルフルオロベンゾエート)である。これらの混合系は例えば、ホモレプチック錯体(例えばホモレプチックなトリフルオロアセテート錯体)の配位子の部分置換によって得られる。
さらなる利点と有利な態様、及び本開示の発展形は、図と関連して以下に記載する態様から明らかである。
例示的な態様及び図では、同一の、又は同一に作用する構成部材が、それぞれの場合で同じ符号で示されることがある。図示された要素、及びその要素相互間の大きさ関係は、原則的には原寸大と理解されるべきではない:むしろ、各要素、例えば層、構造部材、構成要素、及び範囲は、見やすさのため、及び/又はよりよい理解のために、強調された厚さ又は三次元形状で図示されていることがある。
本開示の1態様による放射線放出デバイスの概略を示す。 正孔輸送材料と本発明によるpドーパントを有する、4mm2のデバイスの電気特性を示す。 図2でスペクトルのために用いられるデバイスの安定性を示すスペクトルである。 本開示によるpドーパントでドープされた電子伝導層のI−V特性を示す。 5Aは、幾つかの銅−ベンゾエート錯体でドープされたNPBのI−V特性を示す。5Bは、銅錯体のベンゼン環上にあるフッ素位置を番号付けする原則を示す。 Cu4(O2C(2,3,4,5,6−F)564でドープされた1−TNataのI−V特性を示す。 ドープされていない、又は本開示によるpドーパントでドープされた正孔輸送材料のフォトルミネセンススペクトルを示す。 化合物Cu6(O2C(2,4−F)2636のX線構造を示す。
図1は、放射線放出デバイスである有機電子デバイスの1態様の概略図である。下から上へと順に、層順が描かれている:一番下の層が基板1(例えば透明基板)であり、例えばガラス製の基板である。これに続く層がアノード層2であり、この層は透明な導電性酸化物(TCO)、例えばインジウム−スズ酸化物(ITO)であり得る。アノード層2の上には、正孔注入層3が配置される。正孔注入層の上には、正孔輸送層4が描かれている(特に正孔輸送層が、pドーパント/銅錯体を含有する、本開示による第一の有機機能層である)。正孔輸送層の上には、放出層5が配置される。放出層5の上には、正孔ブロック層6が配置され、それから電子輸送層7、そして電子注入層8が続く。電子注入層の上にはカソード9が配置され、この電極は例えば金属製であるか、又は透明な材料製である(トップ−ボトムの発光体をもたらす)。
アノードとカソードとの間に電圧を印加すると、デバイスを通じて電流が流れ、この電流が放出層内への光子の解放を誘導し、これにより、放射線の形での、透明なアノード及び基材及び/又は透明なカソードを介した放射線放出デバイスにつながる。1つの態様でOLEDは、白い光を放出する。よってこの放射線放出デバイスは、複数の発光材料を含有する放出層を有することができる(例えば青と黄を、又は青、緑、及び赤を放出する物質)。代替的には、異なる色で発光する分子を含有する複数の放出層が含まれていてよい。代替的には放射線変換材料が、光路に含有されていてよい。
図1に記載のOLEDは、アノード材料を基板上にスパッタし、引き続き相応する材料の蒸着(共蒸着)で機能層を加えることにより、及び/又はスピンコートにより製造できる。
図1に記載のデバイスはまた、アノードとカソードの層順が逆になるように変更することができ(すなわち、カソードが基板上に配置されている)、トップ放出デバイスが得られる(カソードに不透明材料が用いられていれば)。
本開示によるOLEDはより詳細には、以下の手順によって得られる:
事前に三次元構造化したITOガラス基板を、酸素プラズマで10分間処理し、できるだけ速く蒸着器に移す。この蒸着器は、アルゴンで満たされたグローブボックス(酸素と水の濃度は2ppm未満)の中にある。蒸着器内部の圧力は、2×10-6mbarである。
マトリックス材料及びpドーパントを含有する2つの供給源を、蒸着温度を僅かに下回る温度まで同時に加熱する。それからpドーパント及びマトリックス材料を、一定の蒸着速度に達するまでさらに加熱する。シャッタ(マトリックス材料とpドーパントの堆積を防止している)を、共蒸着のために開ける。pドーパントとしては例えば、Cu2(O2CCF34、及びCu4(O2CCF34が使用できる。Cu2(O2CCF34は144℃の温度まで加熱して、0.14Å/秒の蒸着速度を得る。Cu4(O2CCF34は81℃の温度まで加熱して、0.10Å/秒の蒸着速度を得る。
この蒸着温度は、蒸着器内部の設定と、堆積に用いられる蒸着器に強く依存している。測定される温度は例えば、温度測定に用いられる熱電対の位置に大きく依存しており、さらには各蒸着器についての設定仕様にも依存している。本開示で言及するすべての堆積は、同一の蒸着器で行った。堆積速度は、センサを較正することにより様々な蒸着器内で容易に再現できる。
マトリックス材料としては例えば、正孔輸送材料NPB、及び電子輸送材料BCPが使用できる。NPBは90℃の温度まで加熱して、2Å/秒の蒸着速度を得る。BCPは74℃の温度まで加熱して、2Å/秒の蒸着速度を得る。蒸着温度と蒸着速度は通常、設備に依存している。
続いて供給源を40℃未満に冷却し、それから蒸着チャンバをアルゴンでベントし、カソード堆積のためのマスクを変えるために、チャンバを開ける。対極は熱蒸着で堆積させるが、この対極は厚さ150nmのアルミニウムから成る。蒸着速度が0.5Å/秒に達したら堆積を開始し(シャッタを開け)、この速度を5Å/秒に達するまでゆっくりと上昇させる。
得られた一連の層を不活性雰囲気内に保ち、カソード堆積直後の図2〜4に記載のスペクトルを記録する。
図2は、4mm2のデバイスのNPB(層厚200nm)について、前述の一連の層の電流−電圧(I−V)特性を示す。図2で最も低い曲線は、ドープされていないNPB層の電気特性を表す(◇)。真ん中の曲線は、さらにCu4(O2CCF34を5体積%含有する、同一の配置により得られるものである(黒塗り△)。電気特性については、導電性が約7桁のオーダーで強化されることがわかる。第三の実験では、層厚200nmのNPBが、Cu2(O2CCF347体積%でドープされている(黒塗り□)。電気特性については、導電性が約8桁のオーダーで強化されることがわかる。
よって本開示により一般的には、ドープされていない正孔輸送層に比べて少なくとも5桁のオーダー、通常は7桁超のオーダーで導電性の強化がもたらされる。
さらに、図2に記載のスペクトルは、注入特性がアノードに用いられる材料の仕事関数とは独立していることを示す。アルミニウム及びITOは、同じ挙動を示す。正の電圧は、ITOからの正孔注入を示し、負の電圧は、アルミニウムからの正孔注入を示す。
図3には、Cu4(O2CCF34でドープしたNPB(層厚200nm)を含有するデバイスの安定性が示されている。上記図2と同じデバイスには、1mAの電流で700時間、電気をかけた。全試験時間の間、適用するのに必要となる電圧は大きく変わらなかった。
図4は、前述のものと同じ層順のI−V特性を示すが、違う点は、正孔輸送材料の代わりに、電子輸送材料を用いたことである。図4に相当するすべての試料としては、層厚が200nmのBCPを用いた。BCPとは、よく知られた電子半導体である。ドープされていないBCPのI−V特性は、一番上のスペクトルとして図4に示されている(◇)。Cu4(O2CCF34(黒塗り△)5体積%で、又はCu2(O2CCF34(□)7体積%でBCP層をドープすることにより、試料の誘電率はほぼノイズレベルの値まで低下する。よって本開示によるpドーパントは、典型的な電子半導体では電子伝導性を向上させず、特に窒素含有芳香族系ベースの電子半導体では電子伝導性を向上させない。
7つの銅(I)ベンゾエートを、NPB中のpドーパントとして試験した。図5Aは、NPBとそれぞれの銅錯体とを共蒸着させる前の、上述のように作製した8個のシングルキャリアデバイスのI−V特性を示す。これらの化合物のうち6つはフッ化された配位子Lであり、フッ素の位置と量は、ドープの効果を調べるために変えた。最後の化合物は、対照用としてフッ化されておらず、フッ化された錯体と、フッ化されていない錯体との差違を表す。5Bは、調査した7つの化合物の銅錯体のベンゼン環上にあるフッ素位置を番号付けする原則を示す。
各デバイスは、ITOとアルミニウム電極(150nm)との間に挟まれた200nmのドープ有機層から成る。図5A中のNPB対照(◇)と比較して、異なる結果をもたらすベンゾエートのグループが2つある。
第一のグループは、Cu4(O2CCH54(□)、Cu6(O2C(2,6−F)2636(○)、及びCu4(O2C(4−F)C644(*)から成り、これらはすべて正の電圧について、NPBと比較してかなり低い(3桁のオーダー)電流密度を示し、所定電圧の改善(低下)をもたらさない(低電圧には移行しない)。このグループの最初の化合物について、この作用は、充分なドープ効果に必要と思われるフッ素がないことによるものであろう。他の2つの材料がフッ素を含有するとしても、その位置と量がドープ効果を回避するようである。二番目の化合物は、環の2位と6位に2個のフッ素原子を有し、このため電子押出効果を妨げる化合物の「内部」にあり、よって銅原子上で正孔が生成する可能性と、そのドープ効果を減少させる。このグループの三番目の化合物は、構造の「外部」にある4位にフッ素原子を1個有しているが、フッ素の量が低すぎて適切なドープ効果が得られない。
第二のグループは、4個の化合物から成り、フッ素の数が増えており、銅ベンゾエート構造の外側の位置に向かってフッ素がシフトする。Cu4(O2C(3−F)C644(×)、Cu6(O2C(3,5−F)2636(+)、Cu4(O2C(3,4,5−F)3624(-)、及びCu4(O2C(2,3,4,5,6−F)564(△)はすべて、正の電圧に対して似たような挙動を示す。NPBにドープされたこれらの材料についての電流密度は、第一グループのように3桁のオーダーで低下せず、NPB対照と比べて1桁のオーダーの範囲内にあり、等価であると考えられる。これらの材料のうちいずれも、より高い正の電圧(4〜5V)については電流密度を上昇させることなく、またいずれも、銅トリフルオロアセテートのような従来の対称的なドープ特性を示さない。しかしながら、これらの材料すべては、所定電圧をより低電圧の方向にシフトさせ、これにより低電圧(0〜1V)について電流密度が増大し、これにより、銅−トリフルオロアセテート錯体中の場合ほど強くないものの、ある種のド−プ効果を示す。フッ素の位置と量の係数は、明らかに「外側の」位置として示されており、より多くのフッ素原子が電圧減少効果を増加させる。さらに、最良の試験結果をもたらした材料Cu4(O2C(2,3,4,5,6−F)564(△)は、負の電圧について特性が上昇しており、ドープ効果を示す対称性があり得ることを示す。図2に記載の説明は、対照用のNPB(トップ)から、試験した8個のうち最良の材料Cu4(O2C(2,3,4,5,6−F)56)(ボトム)へと区分されている。
これらの結果に基づき、別の試験を行い、別のマトリックス材料を有するこの新たなグループ(銅−ベンゾエート)のドープ効果を調査した。一般的にドープの可能性は、ドーパントのみによるのではなく、マトリックス材料のイオン化傾向にもよる。HOMOレベル(Highest Occupied Molecular Orbital、最高被占有軌道)が低ければ低いほど、材料をイオン化することがより容易になる。最初の参照用マトリックス材料としてのNPBは、HOMOレベルが−5.5eVであるため、HOMOが低い材料を選択した。HOMOが−5.0eVの1−TNata(4,4’,4’’−トリス(N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ)トリフェニルアミン)を用いて同様のシングルキャリアデバイスを、共蒸着によって上述のように作製した。図6は1−TNataを有するシングルキャリアデバイスのI−V特性を示し、それぞれCu4(O2C(2,3,4,5,6−F)564(△)、又は参照用1−TNata(◇)でドープしたものである。図示したようにこれらの特性は、正の電圧について2桁のオーダーで電流密度が強化される。このグラフ(△)の対称性はまた、ITOとアルミニウムの金属仕事関数の独立性を示す。このシングルキャリアデバイスは、非常にはっきりとした従来のドープ効果を、所与のマトリックス−ドーパントという組み合わせについて示す。
図7は、Cu4(O2CCF34でドープされたNPBのフォトルミネセンススペクトルを示す。NPB自体は最大約440nmの青い蛍光を示す。本開示による銅錯体、特に前述の銅(I)トリフルオロアセテート錯体は、NPBの放射を紫外線領域にシフトさせる。NPBをCu4(O2CCF34でドープすることにより、NPBの放出最大値は、約400nmにシフトする。銅錯体の放出自体は、室温で約580nmで目に見える(UV放射線で励起、λex=350nm)。本開示による銅(I)錯体は一般的に、放出最大値を500nm〜600nmの間で示す。本開示による銅錯体の作製についての下記実施例では、以下のことを記載する:
1.銅(I)酸化物から開始する一般的な合成
Cu2O及び各カルボン酸の無水物(過剰量、例えば銅対カルボン酸の1:1というモル比に対して二倍の過剰量)を適切な溶媒と混合し、一晩還流させる。未反応のCu2Oは、濾過で取り除く。溶媒を蒸発させ、得られた材料を真空下で温度を上昇させて、少なくとも10時間、加熱する。得られた材料は、昇華によって精製してもよい。
カルボン酸無水物が使えない場合、カルボン酸そのもの、及び水捕捉材料(例えばDEAD)が使用できる。
2.結合されていない(unligated)Cu4(O2CCF34の合成
Cu2O(0.451g、3.15mmol)を2mlの(CF3CO)2Oに添加し、それからベンゼン30mlを添加した。この混合物を一晩還流して、青い溶液と、未反応の開始材料を得た。この懸濁液をセライトで濾過して、Cu2Oを除去した。それからこの青い溶液を乾燥するまで蒸発させ、非常に明るい青色の固体が得られた。60〜70℃で真空中で10〜15時間加熱して、所望の生成物を得た。収率:64%。結晶性の材料が、110〜120℃で粗製固体を昇華することによって得られた。
4. Cu4(O2CC654の合成
安息香酸(2.5g、10.24mmol)を窒素下で二時間、ディーン・スターク装置内で還流キシレン(14ml)中で加熱した。得られた溶液を銅(I)酸化物(0.2g、1.40mmol)に添加し、還流を続けて、すべての酸化物を反応させた(約12時間)。室温へとゆっくり冷却することによって、生成物が白い結晶性の析出物として現れる一方で、安息香酸は溶液中に残る。2時間43分後に、溶液をカニューレで除去した。この多結晶粉末をキシレンで洗浄し(20mlで3回)、真空下で乾燥した。収率:75%。
この例では、水捕捉材料の代わりにディーン・スターク装置を使用する。
5.Cu4(O2CCF34から開始する銅(I)錯体の一般的な合成
Cu4(O2CCF34と、少なくとも5倍の過剰量のカルボン酸(銅原子に配位結合させるべきもの)を適切な溶媒とひとまとめにし、少なくとも12時間、還流させた。得られた溶液を乾燥するまで蒸発させ、高温で真空下、数日間加熱して、余剰な未反応の酸を除去する。純粋な生成物は、昇華により得ることができる。
6.Cu4(O2C(3−F)C644の合成
Cu4(O2CCF34(0.797g、1.13mol)、(3−F)C64COOH(0.945g、6.75mmol)を、グローブボックス中のシュレンクフラスコ中に装填し、この混合物にベンゼン55mlを加えた。均質な明るい青色の溶液を一晩還流し、それから乾燥するまで蒸発させて、非常に明るい青色の固体を得た。90〜100℃で真空下、数日間加熱して、未反応の酸を除去した。220℃で1週間にわたり粗製粉末を昇華堆積させることによって、空気に対して安定性の無色のブロックが得られた。収率:65%。
7.結合されていないCu2(O2CCF34の合成
市販で得られるCu(O2CCF32×nH2O(0.561g、1.94mmol)を、アセトン3mlに溶解させて、強烈に青い懸濁液を得た。濾過、及び減圧下での揮発性成分の除去によって青緑色の残留物が得られ、これを動的真空(dynamic vacuum)下で70〜80℃に34時間保ち、緑色の固体を得た。収率:87%。
8.銅(II)酸化物から開始する一般的な合成
・変法A)
銅(II)酸化物を、相応する酸(例えばピバリン酸、HOOCC(CH33)の過剰量と、加熱により反応させる(モル比は例えばCu:HL=1:5)。結晶性生成物が、溶液を冷却した後に析出する。それからこの固体を濾過して乾燥させる。この固体は配位結合したカルボン酸を含むことがあるが、無水アセトンから再結晶させ、続いて真空下で乾燥させることにより(例7のように)、結合されていない銅(II)カルボキシレートが得られる(S. I. Troyanov et al., Koord. Khimijya, 1991, vol 17, N12, 1692-1697も参照)。
・変法B)
K. Kushner et al., J. Chem. Ed. 2006, 83, 1042-1045による銅(II)カルボキシレートの電気化学的な合成。
9.Cu6(O2C(2,4−F)2636の合成
Cu4(O2CCF34(0.75g、4.2mmol)、及び2,4−ジフルオロ安息香酸(0.840g、5.3mmol)をグローブボックスのシュレンクフラスコ(100ml)中に装填した。それから、ベンゼン50mlをこのフラスコに添加した。反応混合物を24時間還流させ、白色の沈殿物を有する明るい青色の溶液を得た。この生成物を濾別し、ベンゼンで洗浄した(10mlで3回)。それからこの生成物を減圧下、80〜90℃で2〜3日間加熱した。得られる固体を小さなガラスアンプルに装填し、このアンプルを脱気し、真空下で封止した。結晶は昇華堆積法により、160〜190℃で気相から無色の小さいブロックとして得られた。収率(単結晶材料):0.439(47%)。
図8は、この化合物のX線構造を示す。銅原子間の線は、銅と銅の結合を表しているのではない。
本発明は、例示的な態様に基づいた説明に制限されるものではない。むしろ本発明は、とりわけ特許請求の範囲の特徴の任意の組み合わせを有する新たな特徴およびそれら特徴の任意の組み合わせを、これら特徴またはその組み合わせ自体が特許請求の範囲または実施例に明示的に開示されていなくても、包含するものである。
1 基板、 2 アノード層、 3 正孔注入層、 4 正孔輸送層、 5 放出層、 6 正孔ブロック層、 7 電子輸送層、 8 電子注入層、 9 カソード

Claims (15)

  1. 有機電子デバイスであって、
    基板、
    前記基板上に配置された第一電極、
    前記第一電極上に配置された、少なくとも1つの第一有機機能層、
    前記第一有機機能層上に配置された第二電極
    を有し、
    ここで前記第一有機機能層が、マトリックス材料と、当該マトリックス材料に対するpドーパントを含有し、ここで当該pドーパントは、下記式
    Figure 2013505565
    の配位子Lを少なくとも1個有する銅錯体を含有し、
    前記式中、E1及びE2は同一であっても異なっていてもよく、酸素、硫黄、セレン、又はNR’であり、ここでRは水素であるか、又は置換若しくは非置換の分枝状、直鎖状、若しくは環状の炭化水素であり、R’は水素であるか、又は置換若しくは非置換の分枝状、直鎖状、若しくは環状の炭化水素である、前記有機電子デバイス。
  2. 前記銅錯体が多核錯体である、請求項1に記載の有機電子デバイス。
  3. 前記銅錯体の少なくとも1個の配位子Lが、2個の銅原子をブリッジしている、請求項2に記載の有機電子デバイス。
  4. 前記銅錯体中に含有される銅原子が、少なくとも部分的に+2の酸化状態である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
  5. 前記銅錯体中に含有される1個又は複数の銅原子が、少なくとも部分的に+1の酸化状態である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
  6. 前記配位子Lの基Rが、電子抽出置換基を少なくとも1個有するアルキル基及び/又はアリール基である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
  7. 前記第一機能層が正孔輸送層である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
  8. 前記第一機能層が電子ブロック層である、請求項1から7までのいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
  9. 前記第一有機機能層のマトリックス材料中に有機化合物が含まれ、当該有機化合物が、銅錯体に部分的に配位結合している、請求項1から8までのいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
  10. 前記有機化合物が、配位結合箇所を少なくとも2箇所有し、
    ここで前記有機化合物の少なくとも一部の配位結合箇所が、1個の銅原子に対して少なくとも2つの箇所で配位結合しており、これにより複数の銅錯体の、及び前記有機化合物の複数分子の、懸垂状又は網目状構造が形成されている、請求項9に記載の有機電子デバイス。
  11. 電界トランジスタ、太陽電池、光検知器、光学電子部材、発光ダイオード、及びディスプレーを含む群から選択されている、請求項1から10までのいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
  12. 前記第一有機機能層が、銅錯体とマトリックス材料とを同時に蒸着させることによって得られる、請求項1から11までのいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
  13. 少なくとも2個の銅原子と、2個の原子をブリッジする少なくとも1個の配位子Lとを含有する有機半導体マトリックス材料をドープするための多核銅錯体であって、前記配位子Lが、以下の式
    Figure 2013505565
    を有し、
    前記式中、E12は相互に独立して酸素、硫黄、セレン、又はNR’であり、
    ここでR’は、水素であるか、又は置換若しくは非置換の分枝状、直鎖状、若しくは環状の炭化水素であり、
    ここでRは、電子抽出置換基を少なくとも1個有する、置換若しくは非置換の分枝状、直鎖状、若しくは環状のアルキル基又はアリール基であり、特にフッ化された、又は過フッ化された芳香族又は脂肪族の置換基であり、ただし、RはCF3ではない、前記多核銅錯体。
  14. 銅原子を4個又は6個有する、請求項13に記載の多核銅錯体。
  15. 前記Rが炭素原子を少なくとも2個有する、請求項13又は14に記載の多核銅錯体。
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