JP2013501805A - 脱髄性および他の神経系疾患を患っている患者における神経認知的および/または神経精神医学的障害を改善するための4−アミノピリジンの使用 - Google Patents

脱髄性および他の神経系疾患を患っている患者における神経認知的および/または神経精神医学的障害を改善するための4−アミノピリジンの使用 Download PDF

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Abstract

本明細書に開示されるものは、脱髄性疾患(MS、外傷性脳損傷、脳性小児麻痺、放射線照射後脳障害など)を患っている患者の神経認知的障害および関連する神経精神医学的障害を改善するための、アミノピリジン(4−アミノピリジンなど)の使用に関する方法および組成物である。

Description

発明の詳細な説明
本出願は、その全体の内容が参照によって本明細書に援用される、米国仮出願第61/233,069号(出願日:2009年8月11日);米国仮出願第61/233,077号(出願日:2009年8月11日);および米国仮出願第61/239,877号(出願日:2009年9月4日)の優先権の利益を主張する。
〔発明の分野〕
本発明は、脳機能に影響を与える疾患に関する。特定の実施形態において、本発明は、多発性硬化症(MS)を患っている患者の神経認知的および/または神経精神医学的障害を改善または安定化するための持効性(sustained release)の4−アミノピリジンの使用に関する。
〔発明の背景技術〕
MSは、自己免疫疾患であると考えられており、CNSにおける脱髄(損傷)の領域によって特徴付けられる。この特徴的な脱髄および関連する炎症反応は、損傷を横切っている神経線維において、異常なインパルス伝導または伝導遮断を引き起こす。損傷はCNSの至る所に生じ得るが、視神経、脳幹、脊髄、および周室部などのいくつかの部位は特に損傷を受けやすいように思われる。損なわれた活動電位伝導は、おそらく、最も頻繁に報告される症状(例えば、麻痺、視覚異常、筋力低下、眼振、知覚異常、および言語障害)の主要因である。
医学的疾患の理解における進歩に伴って、認知機能障害はMSを患っている患者にとって重要な論点であると考えられるようになってきた。管理下の神経心理学研究は、相当な割合の多発性硬化症患者が認知機能障害を経験することを示してきた。近時記憶、持続的な注意、概念的−抽象的思考、および情報処理の速度は、患者の約50%において損なわれるが、一方、言語機能は比較的残される(Rao SM, Reingold SC, Ron MA, Lyon-Caen 0, Comi G. Conference report: workshop on neurobehavioral disorders in multiple sclerosis. Arch Neurol 1993;50;658-662)。Raoらは、認知機能障害を患っているMS患者のサブグループが、認知的に損なわれていないMSを患っている患者のサブグループよりも、雇用されないようであり、社会およびレクリエーション活動に従事していないようであり、より大きな人的援助が必要である(両サブグループが同程度の身体障害を有しているにもかかわらず)ということを明らかにした(Rao SM, Leo GJ, Ellington L, Nauertz T, Bernardin L, Unverzagt F. Cognitive dysfunction in multiple sclerosis. 11. Impact on employment and social functioning. Neurology 1991;41:692-696)。
ファムピリジン(4−アミノピリジン)の研究は、静脈注射(i.v.)による投与および、放出制御性(controlled-release)または持効性の調合薬に加えて速放性(IR)経口カプセル調合薬を用いて行われてきた。IRカプセルによる投与は、血漿において、ファムピリジンの迅速かつ短期持続のピークを招いた。初期の薬物動態学研究は、経口投与用速放性(IR)調合薬(ゼラチンベースのカプセルまたは経口溶液に入ったファムピリジン粉末から成る)を用いて行われた。投与は、ファムピリジンの血漿レベルを十分には許容されないものにする急速な変化を招いた。次いで、持効性マトリックス錠剤(ファムピリジン−SR)が開発された。ファムピリジン−SRマトリックス錠剤は、改善された安定性および1日2回の投薬に適切な薬学動態学的プロファイルを示した。
多発性硬化症(MS)を患っている人々における研究(第1、2および3段階の臨床試験を包含する)は、薬物のファムピリジンが、この疾患によって損なわれた種々の神経機能を改善することを示す。
近年の技術は、再発経過またはより深刻な進行経過の何れか一方によって、徴候的MSを特徴付ける。以下の表1は、4つの臨床的な亜類型およびそれらの罹患率/発生率を示す。最初の3つの亜類型についての発生率が疾患の発症を反映することに留意しなければならない。二次性進行型MSの臨床経過は、常に再発寛解型疾患が先行する。
Figure 2013501805
MSにおける認知障害などの脳への影響の問題を改善する方法に関する技術において、同様に脱髄性および外傷性疾患を受けやすい他の患者集団において、必要性が残っている。
〔発明の概略〕
1つの局面において、本発明は、患者における精神状態パラメーターを改善または安定化するために供される投薬計画における、アミノピリジン(ファムピリジンまたはファムピリジン−SRなど)の使用に関する。当該患者は脱髄性疾患、外傷性脳損傷、脳性小児麻痺または放射線照射後脳障害を有している。一実施形態において、当該脱髄性疾患はMSである。特に、投薬計画は、1または2以上の脳機能パラメーター(機能低下、リビドー、多幸症、精神作用における減退、疲労または認知障害など)における改善を誘発することが見出されたことが開示される。ある実施形態において、本発明の組成物または方法は、神経認知的または神経精神医学的異常に取り組むための別の治療用物質と組み合わせて、利用され、指示され、施される;神経認知的または神経精神医学的異常に取り組むための別の治療用物質は、他の薬物、投薬計画、プロトコールおよび/または当業者に公知の心理学的もしくは精神医学的処置を含み得る。一実施形態において、本発明の方法は、上記患者がMSを有している施行を含んでおり;当該方法がMSに取り組むための別の治療用物質と組み合わせた施行を含んでいる。
有用である本明細書において説明する方法は、MSの4つの臨床的な亜類型のそれぞれにおいて有用である。本明細書において説明する方法は、再発寛解型(RR)MSにおいて有用である。本明細書において説明する方法は、一次性進行型(PP)MSにおいて有用である。本明細書において説明する方法は、進行再発型(PR)MSにおいて有用である。本明細書において説明する方法は、二次性進行型(SP)MSにおいて有用である。本明細書において説明する方法は、進行型および非進行型疾患において有用であり、本明細書における方法は、温度感受性のある患者および温度感受性疾患を有していない患者において有用である。本明細書において説明する方法は、MSの病気の期間に関して区別することなく効果的である。本明細書において説明する方法は、MSの感受性に関して区別することなく効果的である。本明細書において説明する方法は、いかなるアミノピリジン処置による臨床的に有意義な(menaingfuol)方法においても、MSの他の症状が影響を及ぼされない場合に有用である。
本文書中の明細書、図面および表において、多数の用語が用いられる。明細書および特許請求の範囲について明確で一貫した理解を提供するために、次の定義が提供される。
〔定義〕
本明細書に使用されるとき、「約」という用語は、それが用いられている値のプラスまたはマイナス15、14、13、12、11、10%または10%未満を意味する。「約」は包括的(inclusive)である。したがって、約が10%を意味する一例において、「約50%」は、45%〜55%全てを含んでいる範囲にあることを意味する。本明細書において説明されるいかなるng/mlの値も、本発明の範囲内である値「約」は本発明の範囲内であり;限定なしに、値「約」特定のng/mlがプラスまたはマイナス0.6、0.5、0.4、0.3、0.2または0.1ng/mlを包含することが理解されるであろう。
「含んでいる」という語または特許請求の範囲中の他の限定されていない言葉と共に用いられる場合、「a」および「an」という語は「1または2以上」を意味する。
「投与すること(Administering)」は治療用物質(therapeutic)と共に用いられる場合、標的の組織の中へもしくは上へ治療用物質を直接投与すること、または標的とされる組織に肯定的に影響を与える(affects or impacts or influences)ために患者に対して治療用物質を投与することを意味する。それゆえ、本明細書に使用されるとき、「投与すること」という用語は、化合物と共に用いられる場合、化合物を標的組織の中へまたは上へ供給すること;治療用物質が標的組織に到達するように、例えば静脈注射(例えば、腸管外)または経口投与(例えば、経腸)または局部(例えば、経皮(transdermal)、経皮(transcutaneous)、軟膏、座薬)もしくは吸入(例えば、経粘膜)投与によって、化合物を患者に全身的に供給することを含み得るが、これらに限定されない。組成物を「投与すること」は本明細書に記載されている種々の手法によって遂行され得る。さらに「投与すること」は、患者自身によってまたは医療従事者などの介護人によって、組成物または化合物を患者に与えるまたは供給する行為(患者による経口摂取または患者への適用などの行為であって、組成物または化合物がその効果を発揮し得るものが挙げられる)を指す。
本明細書に使用されるとき、「動物」という用語は、ヒトおよび非ヒト脊椎動物(野生動物、飼いならされた動物、家畜など)を包含するが、これらに限定されない。
さらに、本発明の「化合物」は、薬学的に許容可能な溶媒(水、エタノールなど)と溶媒和された形態だけでなく、溶媒和されていない形態においても存在し得る。概して、溶媒和された形態は、本発明の目的に関して溶媒和されていない形態と同等であるとみなされる。
「改善」という用語は、所望の方向へのパラメーターの変化を示す。また、本明細書に使用されるとき、「改善」という用語は、そうでなければ、所望でない方向へ低減または移動しているであろうパラメーターの安定化を包含する。
「阻害すること」という用語は、症状の開始を回避し、症状を緩和する、または病気、疾患もしくは異常を排除するための、本発明の化合物の投与を包含する。
「局所投与」は、病気、異常、または知覚される痛みの部位の周辺における(at or in)、非全身性経路による直接的な投与を意味する。
「薬学的に許容可能な」によって、担体、希釈液または賦形剤が調合薬の他の成分と混在できなければならず、その受容個体に対して有毒であってはならないことを意味する。
「プロドラッグ」という用語は、インビボにおいて急速に転換されて、上記式の親化合物を得られる(例えば、血液における加水分解によって)化合物を指す。完全な議論は、T. Higuchi and V. Stella, “Pro-drugs as Novel Delivery Systems,” Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series、およびBioreversible Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987(どちらも参照によって本明細書に援用される)において提供される。
「患者」および「対象」という用語は、哺乳類(一実施形態においてヒト)を包含する動物を意味する。患者または対象の例としては、ヒト、ウシ、イヌ、ネコ、ヤギ、ヒツジ、およびブタが挙げられる。
本明細書に使用されるとき、「レスポンダー」という用語は、概して統計学的な用語であり、本発明の結果に対する有用性または容易性のその存在または欠如に影響することを意図するものではない。したがって、個体は、本発明の方法に対する有用な反応を得うるが、同時に、「レスポンダー」として特定のセットの統計学的標準を満たすわけではない。
「塩」という用語は、本発明の化合物の相対的に非毒性な無機および有機酸付加塩を指す。これらの塩は、化合物の最終単離および精製の間にその場で、またはその遊離塩基型において精製した化合物と適切な有機もしくは無機酸とを別々に反応させ、このように形成された塩を単離することによって調合され得る。代表的な塩として、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸(naphthylate)メシラート、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホン酸塩などが挙げられる。これらは、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリおよびアルカリ土類金属に基づく陽イオン、同様に非毒性アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを含み得る。(例えば、S.M. Barge et al., “Pharmaceutical Salts,” J. Pharm. Sci., 1977, 66:1-19(参照によって本明細書に援用される)を参照)。
本明細書に使用されるとき、「定常状態」という用語は、経時的に変化していない1または2以上の特性を有している系を指すか、または、「定常状態」は、限られた範囲内で経時的に変化している1または2以上の特性を有している系を指す。典型的には、定常状態は、動的平衡よりも一般的な状態である。系が定常状態にある場合、次いでその系の近時に観察される振る舞いは、概して将来まで続き得る。多くの系において、その系が始められたまたは開始された後、いくらかの時間が経過するまで、定常状態は達成されない。この開始状態はしばしば、遷移状態、タイトレーション期間、始動(start-up)または準備期間(warm-up period)として識別される。
本明細書に使用されるとき、「持効性」という用語は、アミノピリジン組成物と関連しているときの薬学的に有益な血液レベルが少なくとも約6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、時間の期間、または18時間より長い、あるいは24時間より長い、あるいは30時間より長い期間にわたって維持されるような持続した速度における、投薬調合薬からのアミノピリジンの放出を包含する。好ましくは、本発明に実施形態に従った経口投薬調合薬におけるアミノピリジンの量は、1日3回、1日2回、または毎日の薬学的組成物の投与によって、薬学的に有用な血漿またはCNS濃度を確立する。「持効性」および「徐放性(extended release)」という用語は、本明細書において別途明確に示されない限り、概して同義である。
本明細書に使用されるとき、「治療用物質」という用語は、患者の望まない疾患または病気を、処置する、闘う(combat)、良くする(ameliorate)、一時的に緩和する(palliate)、予防するまたは改善するために使用される薬剤を意味する。部分的に、本発明の実施形態は多発性硬化症および/またはその任意の症状の処置に係る。部分的に、本発明の実施形態は、多発性硬化症および/またはその任意の症状における治療の成果を達成する工程に係る。
「治療上効果的な量」は、処置または治療の成果を達成するのに十分な量である。一実施形態において、化合物の「治療上効果的な」量は生理学的に許容可能な賦形剤を任意に含んでいる。一実施形態において、「治療上効果的な」量は、有効全身濃度または組織における局所濃度を達成するのに十分である。一実施形態において、「治療上効果的な」量は、多発性硬化症に関連することが知られている1または2以上の症状における改善を達成するのに十分である。このような症状としては、自律神経系機能、膀胱機能障害、腸機能障害、性的機能障害、筋力、活力、痛み、虚弱および疲労(持久力の欠損)、筋力低下、知覚性および運動性の症状、知覚異常、震え、発話障害、変化運動範囲、視覚障害および眼球運動異常、協調および平衡の症状、運動失調症、精密な手の協調、上肢機能、歩行、痙直、認知および精神異常、気分、認知、ならびに/または精神医学的/心理学的な要因が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に使用されるとき、「処置」という用語は、医学的状態または病気に関連する症状を、良くする(ameliorate)、一時的に緩和する(palliate)、軽減するもしくは予防する進行過程もしくは成果;医学的状態もしくは病気に関連する症状を改善する進行過程もしくは成果;特定の身体機能の損傷の原因となる疾患もしくは異常において身体機能を正常化する進行過程もしくは成果;または臨床的に測定された1もしくは2以上の疾患のパラメーターにおける改善を誘発する進行過程もしくは成果:の何れも包含する。一実施形態において、処置目的は、望まない生理学的状態、異常もしくは疾患を予防するもしくは遅くする(軽減する)こと、または有益な結果もしくは所望の結果を得ることである。当該結果は、例えば、医学的、生理学的、臨床的、身体的治療、職業的治療、医療従事者もしくは患者に係るものであり得;または「生活の質」もしくは「日常生活動作」として当業者に理解されるパラメーターであり得る。本発明の目的に関して、有益なまたは所望の臨床的な結果は、症状の軽減;疾患、異常もしくは病気の範囲の減少/縮小;疾患、異常もしくは病気の状態の安定化(すなわち、悪化しない);疾患、異常もしくは病気の進行の開始における遅延もしくは進行の減速;疾患、異常もしくは病気の改善(amelioration)もしくは一時的な緩和;および検出可能であろうと可能でなかろうと、軽減(部分的にせよ全体的にせよ);または疾患、異常もしくは病気の向上もしくは改善(improvement)を包含する。一実施形態において、処置は、過度な副作用のレベルを伴わない臨床学的に重要な応答を誘発することを包含する。一実施形態において、処置は同様に、処置を受けない場合の予想生存期間と比較して、生存期間を延長することを包含する。一実施形態において、処置は患者に対する、医薬の投与または医学的方法の実施を指す。本明細書に使用されるとき、処置は、予防する(予防)こと、病気もしくは慢性病を治療すること;患者の臨床学的状態を改善することであり得、病気の期間もしくは病気の重篤性の減少、または患者の生活の質における主観的な改善もしくは患者の生存期間の延長が挙げられる。
さらに、「処置する」、「処置された」、「処置」、「処置している」または「治療」という用語は、本明細書中に別途示されない限り、概して同義であり、本明細書に使用されるとき、これらはいかなる治療的、防止的(prophylactic)もしくは予防的(preventative)、または治癒的手段をも指す。「処置する」、「処置された」、「処置」、「処置している」、「治療の」または「治療上効果的な」の1または2以上の実施形態が同時に見出され得ることが理解されるであろう。
概していえば、「組織」という用語は、特定の機能の実行において単位となる、同じように分化した細胞の何れの集合体をも指す。
Figure 2013501805
Figure 2013501805
Figure 2013501805
〔図面の簡単な説明〕
以下の図は、本明細書の一部を構成し、本開示のある局面をさらに詳細に説明するために包含される。本発明は、本明細書に示された特定の実施形態の詳細な記載と組み合わせてこれらの図面の1つを参照することによって、より良く理解し得る。
図1は、ファムピリジンに関する情報を示す。
図2は、MSに対する認知評価プロトコールの模範的な検査構成の情報を示す。
図3。10人の患者に関するデータ。これら患者について、平均改善=−0.183±0.137;P=0.05(両側(2-tailed)t検定)。EDSS=拡大知能障害状態評価スケール;RR=再発寛解型;SP=二次性進行型。
〔発明の詳細な説明〕
ファムピリジンは、化合物4−アミノピリジン(4 AP)に対する慣用名である。ファムピリジンは、多発性硬化症(MS)を患っている患者における神経および筋肉の機能を改善するための治療薬として首尾よく同定されている、カリウム(K+)チャンネル遮断物である。ファムピリジンは、米国においてダルファムピリジンとして知られている。ダルファムピリジンは化学薬品の4−アミノピリジン(4 AP)に対する合衆国承認名称(USAN)だからである。ファムピリジンはC562の分子式および94.1の分子量を有している。本明細書の全体にわたって、「ファムピリジン」、「ダルファムピリジン」および「4−アミノピリジン」という用語は、活性薬物を指して交換可能に用いられるし、用いられ得る。ファムピリジンは、5から40mgの種々の強さにおいて、持効性(SR)マトリックス錠剤として調合されてきた。
ファムピリジン−SR(米国において入手可能、Ampyra(登録商標)という商品名、アコルダ セラピュティクス,ニューヨーク州ホーソーン)は、10mg錠剤の強さにおいて入手可能である。一実施形態において、次の賦形剤が各錠剤に概して含まれている:ヒドロキシプロピルメチルセルロース,USP;結晶セルロース,USP;コロイド状二酸化ケイ素,NF;ステアリン酸マグネシウム,USP;およびOpadry White。
薬理学的に、4−アミノピリジンのK+チャンネル遮断特性,および脱髄した神経線維調製物における活動電位伝導に対するその効果は、広範囲に特徴付けられてきた。臨床的経験に関連する低い濃度において、0.2から2μM(18から180ng/mL)の範囲において、4−アミノピリジンはニューロンにおけるある電位依存性K+チャンネルを遮断できる。脱髄した神経線維における活動電位の伝導を回復させる薬剤の能力を説明するように見えるのが、この特徴である。より高い(ミリモーラー)濃度において、ファムピリジンは神経組織および非神経組織の両方において、他のタイプのK+チャンネルに影響を与える。再分極しているK+の流動の遮断は、シナプス前活動電位の期間を増加することによって、神経系の全体にわたってシナプス伝導を増加させ得る。シナプス前神経終末の感受性の増加に合わせた種々の神経学的効果が、臨床学的に適切な投与量のファムピリジンによって生じる。
(軸索伝導遮断に対する効果)
低濃度の4−アミノピリジンによって遮断されたK+チャンネルは、神経活動電位の再分極化を部分的に担っている。これらは、成体の哺乳類の有髄神経線維におけるミエリン鞘の下にみられるものを含んでいるようである。ミエリン鞘が電気シールドとして働くがゆえに活動電位の経路によってこれらのチャンネルがあまり活性化されない軸索の傍絞輪部(paranodal)膜および結節間(internodal)膜において、これらのチャンネルは最初に発見された(Waxman and Ritchie, 1993)。したがって、正常な成体の有髄軸索の活動電位は、100μM(9.4μg/mL)未満の濃度における4−アミノピリジンに対する感受性をわずかに示すか、または示さない(Shi and Blight, 1997)。1mM(94.1μg/mL)より高い濃度は、おそらく漏洩チャンネルと相互作用することによって、軸索静止電位の段階的な脱分極を引き起こす傾向がある(Shi and Blight, 1997)。
軸索が脱髄している場合、結節間膜およびそのイオンチャンネルは活動電位の間大きな電気的過度に曝された状態になる。これらの状態下でのK+チャンネルを通じたイオン電流の漏洩は、活動電位伝導遮断の現象に寄与し得る(Waxman and Ritchie, 1993)。4−アミノピリジンは、これら曝されたチャンネルを遮断することおよび再分極を阻害することによって、神経活動電位を延長し得る。このことは、伝導遮断を克服し、いくつかの深刻に脱髄した軸索(慢性的に損傷して部分的に脱髄した哺乳類の脊髄におけるもの(Blight, 1989; Shi and Blight, 1997)を包含する)における伝導に対して安全な因子を増加できる薬剤の能力と一貫する(Bostock et al., 1981; Targ and Kocsis, 1985)。追加の研究(Shi et al., 1997)は、慢性的に損傷したモルモットの脊髄における4−アミノピリジンのこの効果が、0.2から1μM(19.1から94.1ng/mL)の間の濃度閾値において生じる(この組織において約10μM(941ng/mL)において最も効果的であるが)ことを示した。
インビトロにおいて、より高いレベル[0.1から1mM(9.4から94.1μg/mL)]の4−アミノピリジンに曝されたいくつかの脱髄した軸索において、反復性インパルス活動(自発的なものまたは単刺激への応答におけるものの何れか一方)が生じる(Blight, 1989;Bowe et al., 1987;Targ and Kocsis, 1985)。感受性の強いニューロンまたは神経終末に対するより低い濃度における類似の効果は、ヒト被験体において4−アミノピリジンへの臨床的曝露の副作用として報告されてきた静脈注射の領域における知覚異常および痛みを説明し得る。しかしながら、より低い0.25から1μM(23.5から94.1ng/mL)の範囲における臨床学的に適切な濃度によって、反復性自発的活動がそのような神経線維において生じることを示す公開データはない。
K+の流れの遮断が脳および脊髄の全体にわたってシナプス伝導を増幅することが理解される。種々の神経学的効果が、中枢神経系(CNS)における4−アミノピリジンの濃度の増加(発作の開始に至るまでおよび包含する)と共に生じる。様々なインビトロにおける脳切片の実験は、5から500μM(0.47から47μg/mL)の4−アミノピリジンを含んでいる溶液を用いて組織を灌流した際の、ラットの扁桃(Gean, 1990)および海馬(Rutecki et al., 1987)における癲癇型放電を示してきた。動物における発作活動は多量の4−アミノピリジンに続いてみられており、発作活動は薬物の毒性プロファイルの一部である。除脳したネコの脊髄における同期性バースト活動は、非常に多量の4−アミノピリジン(5から20mg/kg)の投与(数百ng/mLの範囲における血漿レベルを生み出すと予想され得る)に続いて起こると報告されてきた(Dubuc et al., 1986)。本明細書において初めて、これら神経学的効果が、神経認知的障害(および関連する神経精神医学的問題)の処置における局面であると開示され、本発明に従った方法によって克服される。
(吸収)
4−アミノピリジンは、経口投与の後、迅速に吸収される。in situ研究において、4−アミノピリジンは胃よりも小腸からより迅速に吸収された。吸収半減期は、胃および小腸について、それぞれ108.8分および40.2分であった。血管によって灌流した(vascularly perfused)ラット消化管切片を用いたインビトロでの研究において、4−アミノピリジンの局所的な見かけの透過係数(ρapp×10-6,cm/sec)は、十分には透過できないマーカー(アテノロール;上部小腸において1.9cm/secおよび大腸において0cm/sec)と比較して、上部小腸において高く(22.7cm/sec)、大腸(2.9cm/sec)から遠ざかるほど低下した(Raoof et al., 1997)。
動物における(非持効性)4−アミノピリジンの経口投与後、投薬から1時間以内に最大血漿濃度が生じる。4−アミノピリジン(2mg/kg)の静脈注射および経口投与後の血漿濃度対時間の曲線(AUC(0-∞))の下の領域の比較に基づいて、4−アミノピリジンの生物学的利用能が雄のラットにおいて約66.5%であり、雌のラットにおいて55%であったと報告されている(M 2001-03)。両方の(AUC(0-∞))および体重は同様であったが、経口投与後、最大血漿濃度は雌において雄よりも38%低く;静脈注射による投与後のAUC値は雌雄間で差がなかった。
14Cラベルした4−アミノピリジン(1mg/kg)を単回の経口行胃管栄養薬として与えて用いて、ラットおよびイヌにおいて研究を行った。両方の種において、14C4−アミノピリジンは、迅速に吸収された。両方の種において0.5から1時間以内に、最大血漿レベルに達した。mg/kg基準において同等な投薬後、最大血漿レベル(Cmax)およびAUCによる影響を受けた吸収の範囲はどちらも、イヌにおいてラットよりも約4倍高かった。これらの研究において、何れの種においても明らかな性差はなかった。これらの結果を表1に要約する。
Figure 2013501805
ファムピリジンは、経口によって投与した際、胃腸管から完全に吸収される。IR錠剤の2つの調合薬の絶対的生物学的利用能は95%であると報告された(Uges et al., 1982)。ファムピリジン−SR錠剤の絶対的生物学的利用能は評価されたことがないが、相対的生物学的利用能(水性経口溶液との比較として)は95%である。改良したマトリックスにおいて投与されない限り、吸収は迅速である。単回のファムピリジン−SR錠剤10mg投与量は、絶食状態にある健康なボランティアに対して投与される際、17.3ng/mLから21.6ng/mLまでの異なる研究に及んでいる平均最大濃度は、投与から3から4時間後に生じた(Tmax)。それに対して、同じ10mg投与量のファムピリジン経口溶液を用いて達したCmaxは、投薬後約1.1時間で生じた42.7ng/mLであった。投与量に比例して曝露が増加し、定常状態の最大濃度は、単回投与よりも約29〜37%高い。
表2は、10mgおよび25mgの単回投与の用量比例性、ならびに固体の経口剤形および経口溶液の相対的生物学的等価性を説明している。
Figure 2013501805
ファムピリジン−SRの単回投与後の曝露の用量比例性を、表3に説明する。ファムピリジン−SRの複数回投与後の薬物動態学的吸収を、表4に説明する。
Figure 2013501805
Figure 2013501805
(分布)
ラットにおける定常状態における分布容積(Vdss)は、全身容積(生物学的利用能について調節していない)に近いことが報告されている。雄および雌のラットに対する4−アミノピリジン(2mg/kg)の単回経口投与の実施後、Vdssは雌において雄よりも13%低い(雄における1094.4mLに対して雌における947.5mL);しかしながら、この差は統計学的に有意ではない。さらに、体重の差について調節する場合、雌雄間に差はない(2%)。
単回投与の研究において、14Cラベルした4−アミノピリジン(1mg/kg)をラットに経口投与した。投薬から1、3、8、および24時間後に、時点あたり3匹の動物を殺した。放射能の検出のために、血液を回収し、組織を摘出した。投薬から1時間後(最大血漿濃度とほぼ対応する時間)に、回収した全ての組織において放射能が検出された。その量は、投与量の低いパーセンテージに相当した;しかしながら、合計で投与量の58.3%のみが説明された。最も高い濃度は、肝臓(2.6%)、腎臓(1.6%)、および血液(0.7%)中であり;放射能の51%が胴体(主に胃腸管および筋骨格系)中であった。組織からの排泄の半減期は、1.1から2.0時間までに及んだ。投薬後3時間までに、全組織において検出された放射能の量はごくわずかであった(胴体(放射性線量の15.4%を含んでいた)を除く)。
ラットおよびイヌの血漿中で結合している血漿タンパク質を評価するために、インビトロ研究を実施した。5、50、または500ng/mLの4−アミノピリジン濃度を用いた。試験した3つ全ての濃度において、4−アミノピリジンは、大部分が結合しておらず、高い遊離薬物比率(free drug fraction)を有していた。4時間の透析期間後、遊離薬物の平均パーセンテージは、ラット血漿において73から94%までに及び、イヌ血漿において88から97%までに及んだ。
血液脳関門を横切って、胎盤を横切って、または乳汁の中への4−アミノピリジンの分布を説明している具体的な研究は確認されていない。しかしながら、ラットにおいて、14Cでラベルした4−アミノピリジンが、大脳および小脳においてそれぞれ3.07および1.48の組織対血液比において検出され、4−アミノピリジンが経口投与後に血液脳関門を横切ることが示された。4−アミノピリジンは血液からと同様の速度において脳から排出される。特に、脳組織(大脳および小脳)からの4−アミノピリジンの排出半減期と血液からの排出半減期とは類似する(それぞれ、1.24、1.63、および1.21時間)。
ファムピリジンは大部分が血漿タンパク質と結合しない(97から99%)。20mgの単回静脈投与の実施(平均Vdは2.6L/kg、体内全水分量を大きく上回る(Uges et al., 1982))は、ファムピリジン−SR錠剤を与えられる健康なボランティアおよびSCIを患っている患者において計算された値に類似する。血漿濃度−時間プロファイルは、迅速な初期分布相を伴う、2つまたは3つの区分うちの1つである。測定可能なレベルが唾液中に存在する。
(毒物学)
単回投与および反復投与の毒性研究において、調べた全ての種(マウス以外)において、投薬計画は、死亡率および臨床的徴候の範囲に多大に影響を及ぼした。概して、多量の単回投与において4−アミノピリジンを投与した場合、同じ全投与量を2、3、または4回の等量に分けた部分投与として与えた場合と比較して、より高い死亡率およびより広い有害な臨床徴候の範囲が示された。経口投与された4−アミノピリジンに対する中毒反応は、開始において急速であり、投与後最初の2時間以内に最も頻繁に生じた。
多量の単回投与またはより少ない反復投与の後にはっきりと表れる臨床徴候は、調べた全ての種において類似しており、震え、痙攣、運動失調、呼吸困難、瞳孔散大、衰弱、異常な発声、呼吸促迫、過剰な唾液分泌、歩行異常、ならびに過剰興奮性および低興奮性を包含していた。これらの臨床徴候は予期されなかったものであり、4−アミノピリジンの過大な(exaggerated)薬物学を意味する。
ファムピリジンの使用を包含する管理臨床研究において、身体系によって最も頻発した有害事象は、神経系、「体全体」、および消化器系において生じた。眩暈、不眠、知覚異常、痛み、頭痛および虚弱は、最も共通した神経系有害事象であり、嘔吐は消化器系の範疇において最も頻繁に報告された事象である。
ファムピリジン−SRを用いて報告されてきた最も頻発する治療関連有害事象は、脊髄損傷を包含する他の集団と同様にMS患者において、神経系における興奮効果として大まかに分類され得、それは化合物のカリウムチャンネル遮断活性と一貫し得る。これらの有害事象としては、眩暈、知覚異常、不眠、平衡異常、不安、精神錯乱および発作が挙げられる。そのような事象の発生率の増加が緩やかに投与量と関連しているようにみえる一方、個人の罹患性はかなり多様である。MSを患っている人々における発作閾値を低下させる可能性は、脊髄損傷を患っている人々にとってよりも重要であるようにみえるが、それはある個人におけるこの薬剤のチャンネル遮断特性とMS脳変性との相互作用に起因し得る。
本発明の実施形態は、多発性硬化症およびその症状の1または2以上を処置するために4−アミノピリジンを使用する方法に関し;本発明に従って処置される、MSに関連する症状は、神経認知的および/または神経精神医学的異常を包含する。したがって、本発明の実施形態は次のものを包含する:
短期間、初期、または非長期間にわたって患者における多発性硬化症を効果的に処置する方法であって:当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含み;ある実施形態において期間は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15日;1、2、3、4、5,6、7、8、9、10、11、12、13、14、15週間;1、2、3、または4ヶ月である。そのような期間を超えて継続することができ、依然として本発明の範囲内であることが理解される。
長期間にわたって患者における多発性硬化症を効果的に処置する方法であって:連続した期間にわたる当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症を永続的に処置する方法であって:連続した期間にわたる当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。別の実施形態において、連続した期間が、少なくとも次の期間または次の期間を超える期間である方法:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21もしくは22週間;3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、もしくは18ヶ月;または1、2、3、4、5、6年もしくは5年より長い年数。
別の実施形態において、患者における多発性硬化症の症状の改善を維持する方法であって、当該方法は:4−アミノピリジンの投与の間に当該患者における多発性硬化症の症状の改善を先に達成した後の、当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。
別の実施形態において、多発性硬化症を患っている患者における、神経認知的、神経精神医学的、認知的および精神的異常、気分、認知、ならびに/または精神医学的/心理学的要因のうち1または2以上における改善を維持する方法であって、連続した期間にわたる当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。
別の実施形態において、多発性硬化症を患っている患者における、例えば次のもの:神経認知的、神経精神医学的、認知的および精神的異常、気分、認知、ならびに/または精神医学的/心理学的要因、の何れもから選択されるパラメーターにおける、持続した改善を達成する方法であって;当該方法は、連続した期間にわたる当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。
別の実施形態において、本発明に従った方法であって、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、1日2回の持効性の組成物において約10ミリグラムの範囲にある。別の実施形態において、本発明に従った方法であって、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、毎日の持効性の組成物において約20ミリグラムの範囲にある。
別の実施形態において、本発明に従った方法であって、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、少なくとも次の値または次の値を超えるCminssを達成する:11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、少なくとも次の値または次の値を超える平均Cminssを達成する方法:11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml。一実施形態において、薬物の量は個々の患者に対して与えられる(例えば、投与量)ものであって、当該投与量が、標準または参照集団に対して投与される場合に、少なくとも次の値または次の値を超える平均Cminssを得る量と一致する:11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml。参照集団における体液または組織レベル(例えば、Cminss、Cmaxss、Cavss)は標準値として参照され得る。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約13から15ng/mlの範囲におけるCminssを達成する方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、20ng/mlの範囲におけるCminssを達成する方法。ある実施形態において、20ng/mlの範囲におけるCminssは、約20ng/mlのCminssを達成する。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約20ng/mlのCminssを達成する方法であって;ある実施形態において、約20ng/mlのCminssは、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20ng/mlからの下限値、および20、21、22、23、24、25、26、または27ng/mlの上限値を含んでいる。
別の実施形態において、本発明に従った方法であって、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、次の何れかの値または次の何れかの値未満のCmaxssを達成する:34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、または20ng/ml。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、次の何れかの値または次の何れかの値未満の平均Cmaxssを達成する方法:34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、または20ng/ml。一実施形態において、薬物の量は個々の患者に対して与えられる(例えば、投与量)ものであって、当該投与量が、標準または参照集団に対して投与される場合に、次の値または次の値未満の平均Cmaxssを得る量と一致する:34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、または20ng/ml。参照集団における体液または組織レベル(例えば、Cminss、Cmaxss、Cavss)は標準値として参照され得る。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約25から35ng/mlの範囲におけるCmaxssを達成する方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、30ng/mlの範囲におけるCmaxssを達成する方法。ある実施形態において、30ng/mlの範囲におけるCmaxssは、約30ng/mlのCmaxssを達成する。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、25、26、27、28、29、または30ng/mlからの下限値、および25、26、27、28、29、30、31、32、33、34または35ng/mlの上限値を含んでいる範囲におけるCmaxssを達成する方法。
別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている組成物。別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている方法。
別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている、多発性硬化症の1または2以上に症状を処置する方法;これらの症状は、神経認知的、神経精神医学的、認知的および精神的異常、気分、認知、ならびに/または精神医学的/心理学的要因のうち任意の1または2以上を包含し得る。
代わりの実施形態において、患者における多発性硬化症を処置する方法であって:12ng/mlから20ng/mlの範囲におけるCminssが得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる方法がある。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、20ng/mlの範囲におけるCminssを達成する方法。ある実施形態において、20ng/mlの範囲におけるCminssは、約20ng/mlのCminssを達成する。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約20ng/mlのCminssを達成する方法であって;ある実施形態において、約20ng/mlのCminssは、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20ng/mlからの下限値、および20、21、22、23、24、25、26、または27ng/mlの何れかの上限値を含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症を処置する方法であって:少なくとも次の何れかの値または次の何れかの値を超えるCminss:11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml、が得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症を処置する方法であって:少なくとも12ng/mlから15ng/mlの範囲におけるCminssが得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症を処置する方法であって:少なくとも13ng/mlから15ng/mlの範囲におけるCminssが得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる。
別の実施形態において、本発明に従った方法は、治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、毎週、3日毎、2日毎、1日1回、1日2回または1日3回投与される。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日2回の持効性組成物において約5ミリグラムである方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日2回の持効性組成物において約7.5ミリグラムである方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日2回の持効性組成物において約10ミリグラムである方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日2回の持効性組成物において約12.5ミリグラムである方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日2回の持効性組成物において約15ミリグラムである方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日2回の持効性組成物において約17.5ミリグラムである方法。
別の実施形態において、本発明に従った方法は、治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日1回の持効性組成物において約20ミリグラムであることを包含する。別の実施形態において、方法は、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、1日1回の持効性調合物において、約10、11、12、12.5、13、14、15、16、17、17.5、18、19、20.20.5、21、21.5、22、22.5、23、23.5、24、24.5、25、25.5、26、26.5、27.5ミリグラムの何れかである。
別の実施形態において、本発明に従った方法は、持効性組成物において、約10、11、12、12.5、13、14、15、16、17、17.5、18、19、20、20.5、21、21.5、22、22.5、23、23.5、24、24.5、25、25.5、26、26.5、27.5、28、29、30、31、32、33、34、35ミリグラムの1日の総量において、治療上効果的な量の4−アミノピリジンを含んでいる。別の模範的な実施形態は、持効性組成物において15ミリグラムが朝に投与され;持効性組成物において10ミリグラムが夕方に投与される、1日2回の投与を含んでいる。別の模範的な実施形態は、持効性組成物において12.5ミリグラムが朝に投与され;持効性組成物において7.5ミリグラムが夕方に投与される、1日2回の投与を含んでいる。
別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、少なくとも次の何れかの値または次の何れかの値を超える平均Cminssを達成する方法:11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml。一実施形態において、薬物の量は個々の患者に対して与えられる(例えば、投与量)ものであって、当該投与量が、標準または参照集団に対して投与される場合に、少なくとも次の何れかの値または次の何れかの値を超える平均Cminss:11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml、を得る量と一致し;参照集団における血漿レベル(例えば、Cminss、Cmaxss、Cavss)は標準値として参照され得る。
別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、次の何れかの値または次の何れかの値未満の平均Cmaxssを達成する方法:35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、または20ng/ml。一実施形態において、薬物の量は個々の患者に対して与えられる(例えば、投与量)ものであって、当該投与量が、標準または参照集団に対して投与される場合に、次の何れかの値または次の何れかの値未満の平均Cmaxss:35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、または20ng/mlを得る量と一致し;参照集団における血漿レベル(例えば、Cminss、Cmaxss、Cavss)は標準値として参照され得る。
別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている組成物。別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている方法。別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている、多発性硬化症の1または2以上の症状を処置する方法であって;これら症状は、神経認知的、神経精神医学的、認知的および精神的異常、気分、認知、ならびに/または精神医学的/心理学的要因:のうち任意の1または2以上を含み得る。
ある実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、一定のパターン(例えば、1日の特定の時間において、1ミリグラムの量または特定のミリグラムの量、例えば、朝に多い量であり、夕方に少ない量であり得、またはその反対であり得る)および一定の日程(例えば、1日2回)において投与される治療上効果的な量の4−アミノピリジンを包含する、安定的な、または一定の、または変わらない(consistent)、または不変の(unchanging)、または確固とした、または変更のない投薬計画であって、変化のない投与量または日程が、当該安定的な、または一定の、または変わらない(consistent)、または不変の(unchanging)、または確固とした、または変更のない投薬計画の間に生じる。本明細書に使用されるとき、「安定的な」、または「一定の」、または「変わらない(consistent)」、または「不変の(unchanging)」、または「確固とした」、または「変更のない」という用語は、本明細書において別途明確に示されない限り同義である。例えば、別の安定的な、または一定の、または変わらない(consistent)、または不変の(unchanging)、または確固とした、または変更のない処置過程からの時々の患者の服用違反または逸脱が、そのような処置の定義の範囲内であることが理解されるであろう。ある実施形態において、4−アミノピリジンの投薬(例えば、ミリグラム量)のタイトレーション(増加であろうと減少であろうと)がないことが、安定的な投薬計画の全体の間に起こる。ある実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、持効性組成物において10ミリグラムである。ある実施形態において、持効性組成物は1日2回投与される。ある実施形態において、持効性組成物は1日1回投与される。また、これらの方法は、本発明に従って、治療的レベル(Cminssなど)もしくは範囲(Cminssの範囲)において、または治療的レベル(Cminssなど)もしくは範囲(Cminssの範囲)まで、4−アミノピリジンを投与することを含み得る。
本発明に従った方法は、患者における多発性硬化症の症状、パラメーター、特性、評価、発見または発現の改善を維持することを可能にする。そのような症状、パラメーター、特性、評価、発見または発現は、上記患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与(そのような症状、パラメーター、特性、評価、発見または発現の改善を先に達成した後)によって、4−アミノピリジンによって以前に効果的に取り組まれた。一実施形態において、維持されるパラメーターは、神経認知的および/または神経精神医学的能力である。先の効果の期間は、10、11、12、13、14、15、16、17または18週間;3、4、5、6、7、8,9、10、11、12または13ヶ月;1、2、3、4、5、6、7、8,9、10年もしくは10年より長い期間であり得る。
(心的状態および認知)
神経認知機能障害は、脱髄性疾患、外傷性脳損傷、脳性小児麻痺または放射線照射後脳障害などの多くの神経疾患において重要な問題である。以前に、アミノピリジンは神経疾患を患っている患者における認知に対するそれらの効果について調査された。特に、アミノピリジンは、脱髄性神経病理学的過程を含んでいるMSおよび異なる神経病理学的機序を含んでいるアルツハイマー病などの疾患において評価された。現時点までの研究結果は、決定的にポジティブまたはネガティブであったことがない。
例えば認知機能障害は、MSにおける虚弱の最も多い原因の1つである(例えば、Rao SM, et al. Neurology. 1991;41:692-696を参照)。認知におけるfMRI研究の結果は、脳の1つの領域から他の領域までの処理を途絶えさせている脱髄(T2損傷量)の領域に起因する、情報処理における顕著な遅滞を示した(Bobholz JA, et al. Neurology. 2006;67:1640-1645)。しかしながら、4−アミノピリジンを用いた先の研究は、MS患者における認知機能の有益性を示さなかった(Smits RC, et al. Neurology. 1994;44:1701-1705)。
本明細書において初めて開示されることは、脱髄性疾患、外傷性脳損傷、脳性小児麻痺または放射線照射後脳障害などの疾患において、アミノピリジン(例えば、4AP、ファムピリジンまたはファムピリジン−SR)を使用することによる、1または2以上の脳機能における改善および/または安定化を促進する投薬計画である。一実施形態において、脱髄性疾患はMSである。特に、投薬計画は、神経認知機能における改善、または患者において一般的にみられる関連する神経精神医学的合併症;関連する神経精神医学的疾患(鬱病、異常なリビドー、多幸症もしくは疲労などの疾患が挙げられる)における軽減、の1または2以上を誘発することが見出されたことが開示される。
(患者の同定または選択)
本発明の好ましい実施形態において、患者は、脱髄性疾患、外傷性脳損傷、脳性小児麻痺または放射線照射後脳障害:のうち少なくとも1つを有していることを提供され、認定され、または診断され;かつ、当該患者は神経認知的能力の減少などの脳機能における損傷または変性を有している。神経認知(および関連する神経精神医学的問題)を改善する必要性は、特に、MSなどの脱髄性疾患を患っている患者にとって、特有の重要な領域である。脳機能における変性としては、疾患に関連する神経精神医学的疾患(鬱病、異常なリビドー、多幸症または疲労など)も挙げられ得る。次いで、これらの患者は本発明に従って、組成物および投薬計画が施される。
(投薬計画)
神経筋の簡単な説明において、接合部は:皮質運動ニューロン、脊椎運動ニューロンおよび筋肉を含んでいる。それに対して、神経認知機能およびその様々な局面に関係する解剖学的構造についてのそのような簡単な具体化はない。神経認知機能および関連する神経精神医学的疾患は、より広汎かつ統合された現象である。したがって、例えば神経筋の治療のために以前使用された投薬計画は、神経認知機能または関連する神経精神医学的疾患に対して、治療上の投薬の方向を決定するもの(dispositive)ではない。
神経認知的現象および関連する神経精神医学的現象の複合的で統合された性質に鑑みて、定常状態のアミノピリジン濃度の値の範囲を管理する(例えば、血漿および特に血液脳関門の内部において、CNS組織において、ならびに/またはCSFにおいて)メリットおよび価値があることを本明細書において開示する。好ましい実施形態において、必要な制御は、組成物(アミノピリジン、ファムピリジン、またはファムピリジン−SR)を、処方すること、投薬すること、投与すること、消費すること、および/または使用によって達成される。一実施形態において、ファムピリジン−SRは1日2回または12時間毎の投薬プロトコールにおいて投薬される。特定の実施形態において、ファムピリジン−SR(1日2回)の15、12.5、10、7.5、5または2.5mgの投与量は、本発明の実施形態である。
薬物によって望まれる主な効果が神経認知的または関連する神経精神医学的パラメーターにおける改善または安定化である場合に、アミノピリジン(ファムピリジンなど)の投薬後に生じるある副作用が特に問題となることが、本明細書において初めて開示される。例えば、アミノピリジンは、神経精神医学的に関連するある副作用(震え、不安、精神錯乱、発作、動揺、運動失調、過剰興奮性、低興奮性、発作、不眠、頭痛、無力、眩暈、平衡異常および/または知覚異常など)を誘発し;投与量が増加するにつれて、これらの副作用はより頻繁に起こりやすくなる。これらの効果は望ましくないが、例えば望ましい神経筋の効果と必ずしも正反対ではない。その時、望ましい効果が神経認知的または神経精神医学的なものであろうとも、これらの望ましくない効果の管理は有効な結果にとって特に重要であると今理解される。アミノピリジン(ファムピリジンなど)の投薬から誘発される望ましい神経認知的/神経精神医学的効用については、副作用に由来するマイナス効果がある。アミノピリジンの投薬時の副作用の多くは、神経認知的異常および関連する神経精神医学的異常に関してこれらの薬物の効能を評価する際の交絡因子である。本発明の方法は、本発明の患者における神経認知的/神経精神医学的問題を処置する際、これら副作用を縮小することにおいて特に重要である。効能の達成における交絡因子は、本発明に従って回避される。
本発明の好ましい実施形態において、処置を必要とする患者(必要性は当業者に十分に理解される)は、ファムピリジン−SRを与えられる。患者は、1日2回薬物を摂取するよう指示される。概して、患者は、1日2回、2.0mgから13.0mgの範囲のファムピリジン−SRの投与量における薬物を摂取するよう指示される。しばしば、投与量は2.5、5.0、7.5、10または12mgのファムピリジン−SR(1日2回)から選択される。好ましい実施形態において、ファムピリジン−SRの量は10mg(1日2回)である。別の実施形態において、4APを含んでいる調合薬は、標準集団において4APの定常状態投与によって誘発される血漿濃度を達成するとわかった量において、患者に与えられる。
代わりの投薬の実施形態において、十分量のアミノピリジン(ファムピリジンなど)は、本発明に従ったファムピリジン−SRの使用によって得られる範囲内である定常状態レベルを誘発するように与えられる。一実施形態において、これらの定常状態値は、定常状態における最大濃度(Cmaxss)および定常状態における最小濃度(Cminss)によって、範囲を定められる。定常状態値は血漿レベル、血液脳関門の脳側におけるレベル、または脳組織におけるもしくはCSFにおけるレベルであり得る。好ましくは、これらは血漿レベルである。
別の実施形態において、十分量のアミノピリジン(ファムピリジンなど)は、本発明に従ったファムピリジン−SRの使用によって得られる(Cmaxss)および(Cminss)から約15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4.5、4、3.5、3、2.5、2、1.5または1%以下で異なる定常状態レベルを誘発することを提供する。定常状態値は、血漿レベル、血液脳関門の脳側におけるレベル、またはCSFにおけるレベルであり得る。特定の実施形態において、これらは血漿レベルである。
別の実施形態において、十分量のアミノピリジン(ファムピリジンなど)は、ファムピリジン−SRの使用によって得られる平均定常状態レベル(Cavss)から約15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1%以下で異なる定常状態レベルを誘発することを提供する。定常状態値は、血漿レベル、血液脳関門の脳側におけるレベル、またはCSFにおけるレベルであり得る。好ましくは、これらは血漿レベルである。
さらに、神経認知的現象および関連する神経精神医学的現象の複合的で統合された性質に鑑みて、心的状態における変化を解決し得るように十分な時間本発明に従って処置するメリットおよび価値が患者にとってあることを本明細書において開示する。この時間枠が、高次脳機能の統合された性質、およびアミノピリジンなどの投薬された治療薬と関連する解剖学的構造の種々の構成要素によって形成されている複合的な調節の副産物であることがすぐに理解される。それゆえ、ある実施形態において、本発明に従った処置は、少なくとも1、2、3,4、5、6、7、8、9、10、11、12週間、または12週間よりも長い期間にわたって実施される。ある実施形態において、本発明に従った処置は、少なくとも1、2、3,4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18ヶ月、または18ヶ月以上にわたって実施される。
本発明の実施形態は、多発性硬化症および特にはその神経認知的/神経精神医学的な効果/症状を処置するために4−アミノピリジンを使用する方法に関する。そのような本発明の実施形態は、次のものを包含する:
長期間にわたって患者における多発性硬化症(例えば、神経認知的/神経精神医学的な効果/症状)を効果的に処置する方法であって:連続した期間にわたる当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症を永続的に処置する方法であって:連続した期間にわたる当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。別の実施形態において、連続した期間が、少なくとも次の期間または次の期間を超える期間である方法:1、2、3,4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21もしくは22週間;1,2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、もしくは18ヶ月;または1、2、3、4、5、6年もしくは5年より長い年数。
別の実施形態において、患者における多発性硬化症の症状の改善(神経認知的/神経精神医学的な改善)を維持する方法であって、当該方法は:4−アミノピリジンの投与の間に当該患者における多発性硬化症の症状の改善を先に達成した後の、当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。別の実施形態において、多発性硬化症を患っている患者における、改善された神経認知的/神経精神医学的能力を維持する方法であって、連続した期間にわたる当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。別の実施形態において、多発性硬化症を患っている患者における神経認知的/神経精神医学的能力における持続的な改善を達成する方法であって、連続した期間にわたる当該患者に対する治療上効果的な量の4−アミノピリジンの投与を含んでいる。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日2回の持効性の組成物において10ミリグラムである方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、少なくとも次の値または次の値を超えるCminssを達成する方法:11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、少なくとも次の値または次の値を超える平均Cminssを達成する方法:11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml。一実施形態において、薬物の量は個々の患者に対して与えられる(例えば、投与量)ものであって、当該投与量が、標準または参照集団に対して投与される場合に、少なくとも次の値または次の値を超える平均Cminssを得る量と一致する:11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml。参照集団における体液または組織レベル(例えば、Cminss、Cmaxss、Cavss)は標準値として参照され得る。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約13から15ng/mlの範囲におけるCminssを達成する方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約10から17ng/mlの範囲におけるCminssを達成する方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約12から16ng/mlの範囲におけるCminssを達成する方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約12から22ng/mlの範囲におけるCminssを達成する方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、20ng/mlの範囲におけるCminssを達成する方法。ある実施形態において、20ng/mlの範囲におけるCminssは、約20ng/mlのCminssを達成する。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約20ng/mlのCminssを達成する方法であって;ある実施形態において、約20ng/mlのCminssは、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20ng/mlからの下限値、および20、21、22、23、24、25、26、27、28、29または30ng/mlの上限値を含んでいる。本発明の別の実施形態は、実質的に本明細書中に記載されている組成物である。本発明の別の実施形態は、実質的に本明細書中に記載されている方法である。別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている、神経認知的能力、神経精神医学的能力、心的状態能力または認知能力を増強させる方法。別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている多発性硬化症の症状を処置する方法。
代わりの実施形態において、患者における多発性硬化症(その神経認知的または神経精神医学的障害など)を処置する方法であって:11ng/mlから20ng/ml、10ng/mlから18ng/ml、12ng/mlから17ng/ml、または11ng/mlから21ng/mlの範囲におけるCminssが得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる方法がある。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、20ng/mlの範囲におけるCminssを達成する方法。ある実施形態において、20ng/mlの範囲におけるCminssは、約20ng/mlのCminssを達成する。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約20ng/mlのCminssを達成する方法であって;ある実施形態において、約20ng/mlのCminssは、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20ng/mlからの下限値、および20、21、22、23、24、25、26、または27ng/mlの上限値を含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症を処置する方法であって:少なくとも次の値または次の値を超えるCminss:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml、が得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症を処置する方法であって:少なくとも12ng/ml、13ng/mlまたは15ng/mlの範囲におけるCminssが得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症を処置する方法であって:少なくとも10ng/mlから18ng/ml、10ng/mlから16ng/ml、11ng/mlから15ng/ml、12ng/mlから14ng/ml、または13ng/mlから15ng/mlの範囲におけるCminssが得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日1回、1日2回または1日3回投与される方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日2回の持効性組成物において約10ミリグラムである方法。別の実施形態において、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、少なくとも次の値または次の値を超える平均Cminssを達成する方法:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml。一実施形態において、薬物の量は個々の患者に対して与えられる(例えば、投与量)ものであって、当該投与量が、標準または参照集団に対して投与される場合に、少なくとも次の値または次の値を超える平均Cminss:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml、を得る量であるかまたは一致し;参照集団における血漿レベル(例えば、Cminss、Cmaxss、Cavss)は標準値として参照され得る。
代わりの実施形態において、患者における多発性硬化症(その神経認知的または神経精神医学的障害など)の処置において使用するために本発明に従って医薬を調合する方法であって、11ng/mlから20ng/ml、10ng/mlから18ng/ml、12ng/mlから17ng/ml、または11ng/mlから21ng/mlの範囲におけるCminssが得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンとして投与されるための医薬を調合することを含んでいる方法がある。別の実施形態において、方法における使用のための医薬を調合することであって、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、20ng/mlの範囲におけるCminssを達成する。ある実施形態において、20ng/mlの範囲におけるCminssは、約20ng/mlのCminssを達成する。別の実施形態において、方法における使用のための医薬を調合することであって、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、約20ng/mlのCminssを達成し;ある実施形態において、約20ng/mlのCminssは、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20ng/mlからの下限値、および20、21、22、23、24、25、26、または27ng/mlの上限値を含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症の処置における使用のための医薬を調合する方法であって:少なくとも次の値または次の値を超えるCminss:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml、が得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症の処置における使用のための医薬を調合する方法であって:少なくとも12ng/ml、13ng/mlまたは15ng/mlの範囲のCminssが得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる。別の実施形態において、患者における多発性硬化症の処置における使用のための医薬を調合する方法であって:少なくとも10ng/mlから18ng/ml、10ng/mlから16ng/ml、11ng/mlから15ng/ml、12ng/mlから14ng/ml、または13ng/mlから15ng/mlの範囲におけるCminssが得られるように、当該患者に対して治療上効果的な量の4−アミノピリジンを投与することを含んでいる。別の実施形態において、MSの処置の方法における使用のための医薬を調合する方法であって、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、1日1回、1日2回または1日3回投与される。別の実施形態において、方法における使用のための医薬を調合する方法であって、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンが、1日2回の持効性組成物において約10ミリグラムである。別の実施形態において、処置方法における使用のための医薬を調合する方法であって、上記治療上効果的な量の4−アミノピリジンは、少なくとも次の値または次の値を超える平均Cminssを達成する:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/ml。一実施形態において、処置における使用のための医薬を調合する方法であって、薬物の量は個々の患者に対して与えられる(例えば、投与量)ものであって、当該投与量が、標準または参照集団に対して投与される場合に、少なくとも次の値または次の値を超える平均Cminss:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20ng/mlを得る量であるかまたは一致し;参照集団における血漿レベル(例えば、Cminss、Cmaxss、Cavss)は標準値として参照され得る。
別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている組成物。別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている方法である。別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている歩行能力を増強させる方法。別の実施形態において、実質的に本明細書中に記載されている多発性硬化症の症状を処置する方法。
(調合薬および投与)
投与の容易性および投薬量の均一化のために、投与単位形態(dosage unit form)における非経口組成物を調合することは特に有益である。本明細書に使用されるとき、投与単位形態は、分割できない投薬量(unitary dosages)として、処置される対象に適している物理的に別個の単位を指し;各単位は、必要な薬学的担体と共同で望ましい治療効果を生み出すよう計算された所定量の治療用化合物を含んでいる。本発明の投与単位形態についての明細事項は、(a)治療用化合物の独自の特性および達成すべき特定の治療効果、ならびに(b)患者における選択された疾患の処置のためのそのような治療用化合物の調合の技術における固有の制限、によって規定され、また(a)および(b)に直接的に依存する。投与単位形態は錠剤またはブリスター包装であり得る。ある投与プロトコールにおいて、患者は同時に2以上の単位投与を利用し得る(例えば、1個のブリスター包装の別個のブリスター中に入れられている2つの錠剤を消費する)。
患者における疾患と関係する疾患を処置するのに十分な治療上効果的な投薬量おいて、活性のある化合物は投与される。「治療上効果的な量」は、未処置の対象と比較して、好ましくは少なくとも約20%、より好ましくは少なくとも約40%、さらに好ましくは少なくとも約60%、またさらに好ましくは少なくとも約80%まで、患者における疾患の症状の量を低減する。例えば、ヒトにおける疾患の処置における効能を予測し得る動物モデル系(本明細書に記載されているモデル系など)において、化合物の効能を評価し得る。
対象に投与される、本発明の開示の化合物または本発明の開示の化合物を含んでいる組成物の実際の投薬量は、身体的および生理学的な因子(年齢、性別、体重、疾患の深刻性、処置される疾患の種類、以前のまたは同時の治療介在、対象の特発病および投与の経路など)によって決定され得る。これらの因子は、当業者によって決定され得る。投与の責任を負う専門家は、組成物中の活性成分の濃度および個々の対象に適切な投与量を典型的に決定し得る。何か合併症が生じた場合には、個々の医師によって投薬量が調節され得る。
(併用処置)
本発明の組成物および方法は、多くの治療的および予防的な適用の場面において使用され得る。本発明の組成物(例えば、アミノピリジン)を用いた処置の効果を増大させるために、または別の治療(第二の治療)の保護を拡大するために、これらの組成物および方法と、疾患および病理学的異常(例えば、認知機能障害もしくは認知障害、または精神医学的機能障害もしくは精神医学的障害)の処置、改善、または予防において効果的な他の薬剤および方法とを組み合わせることが望ましいものであり得る。
種々の組合せが利用され得る;例えば、アミノピリジンまたはその誘導体もしくは類似体は「A」および第二の治療(例えば、ドネペジル、リバスチグミン、およびグランタミンなどのコリンエステラーゼ阻害剤)は「B」、非限定的な組合せのサイクルとして:
A/B/A B/A/B B/B/A A/A/B A/B/B B/A/A A/B/B/B B/A/B/B
B/B/B/A B/B/A/B A/A/B/B A/B/A/B A/B/B/A B/B/A/A
B/A/B/A B/A/A/B A/A/A/B B/A/A/A A/B/A/A A/A/B/A
が挙げられる。
本発明の組成物の対象への投与は、本明細書に記載されている投与についての一般的なプロトコールに従い得る。処置の毒性(もしあれば)を考慮して、特定の第二の治療の実施のための一般的なプロトコールにも従い得る。必要とする限り、処置サイクルが反復されることが期待される。また、記載されている治療と組み合わせて、種々の標準的な治療が適用され得ることが意図される。
認知機能障害のための処置または第二の治療としては、抗精神医の化合物(例えば、ジプラシドン、オランザピン、クロザピン、リスペリドン、セルチンドール、クエチアピン、アリピプラゾール、アミスイピリド、パリペリドン、ビフェプルノックス);コリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル、リバスチグミン、およびグランタミン);およびニコチン受容体アゴニストまたはアンタゴニスト(例えば、バレニクリン、アザインドール−エチルアミン誘導体(米国特許第5,977,131号に記載されている))が挙げられる。
以下の実施例は、本発明の種々の実施形態を説明する目的のために示されるものであり、いかなる方法においても本発明を制限する意図ではない。本発明が目的を実行するためならびに言及した結果および利益を得るために上手く改良されること、同様にそれらの目的、結果および利益が本明細書に本来備わっていることを、当業者はすぐに理解し得る。本明細書に記載されている方法と共に、本実施例は、好ましい実施形態の今のところ代表するものであり、手本となるものであり、本発明の範囲における限定とする意図はない。請求項の範囲によって定義される発明の精神の中に包含される、その中での変形および他の使用が、当業者は想起され得る。
(警告、消極的な限定、除外)
さらに、本発明に従った方法の実施形態は、1日2回を原則として約10mgの4−アミノピリジンの持効性調合薬を投与することを含んでいる実施形態を特に除外し得る。本発明に従った方法の実施形態は、1日2回を原則として約17.5mgの4−アミノピリジンの持効性調合薬を投与することを含んでいる実施形態を特に除外し得る。本発明に従った方法の実施形態は、1日2回を原則として、約10〜17.5mgの範囲における4−アミノピリジンの持効性調合薬のb.i.d.量(明確には、これは4−アミノピリジンの1日の全投与量が10〜35mgとなる)を投与することを含んでいる実施形態を特に除外し得る。
本発明に従った方法の実施形態は、1日の全量が約20mgの持効性アミノピリジンのbid調合薬を投与することを含んでいる実施形態を特に除外し得る。本発明に従った方法の実施形態は、1日の全量が約35mgの持効性アミノピリジンのbid調合薬を投与することを含んでいる実施形態を特に除外し得る。本発明に従った方法の実施形態は、約20mgから約35mgの範囲における任意の量の4−アミノピリジンの持効性調合薬において、持効性アミノピリジンのbid調合薬の1日の全量を投与することを含んでいる実施形態を特に除外し得る。
本発明に従った方法の実施形態は、改善された症状が、歩行、歩行能力、歩行速度の増加、歩行速度の改善、または痙直である実施形態を除外し得る。本発明に従った方法の実施形態は、改善された症状が下肢において明白である実施形態を除外し得る。本発明に従った方法の実施形態は、改善された症状が下肢において明白な痙直である実施形態を除外し得る。本発明に従った方法の実施形態は、改善された症状が下肢において明白な筋緊張である実施形態を除外し得る。本発明に従った方法の実施形態は、改善された症状が下肢において明白な筋強度である実施形態を除外し得る。ある実施形態において、改善された症状は:歩行、歩行能力、歩行速度、下肢の筋緊張、下肢の筋強度および/または下肢の痙直、のうちの1または2以上ではない。ある実施形態において、改善された症状は認知ではない。ある実施形態において、改善された症状は痙直ではない。
したがって、本明細書において説明する各実施形態において、さらなる実施形態は、1日2回を原則として約10mgの4−アミノピリジンの持効性調合薬を投与することを含んでいる実施形態;1日2回を原則として約17.5mgの4−アミノピリジンの持効性調合薬を投与することを含んでいる実施形態;1日2回を原則として、約10から約17.5mgの範囲における任意の量の4−アミノピリジンの持効性調合薬を投与することを含んでいる実施形態、を排除し得る消極的な限定または警告または但し書きを含み得;または、約20mgの持効性アミノピリジンのbid調合薬の1日の全量を投与することではない;または約35mgの持効性アミノピリジンのbid調合薬の1日の全量を投与することではない;または約20mgから約35mgの範囲における任意の量の4−アミノピリジンの持効性調合薬において、持効性アミノピリジンのbid調合薬の1日の全量を投与することではない、または、改善もしくは処置された症状が歩行、歩行能力、歩行速度の増加、歩行速度の改善、もしくは痙直ではない;改善もしくは処置された症状が下肢において明白ではない;改善もしくは処置された症状が下肢において明白な痙直ではない;改善もしくは処置された症状が下肢において明白な筋緊張ではない;改善もしくは処置された症状が下肢において明白な筋強度ではない、消極的な限定または警告または但し書きを含み得る。
〔実施例〕
(実施例1:認知的および/または精神医学的機能を改善するためのファムピリジン−SRの使用)
多発性硬化症(MS)患者における大規模な管理下試験において、ファムピリジンが歩行運動を改善することが示されている。作用の機序は、脱髄した軸索に沿ったカリウムチャンネルの遮断によるものと提唱されている。神経心理学的機能を損傷しているMS患者における認知機能障害の研究において、fMRI研究は、脱髄した部分を通る伝導の遅延があることを示している。
ファムピリジンは、適切に投与される場合、神経認知的および/神経精神医学的機能を改善し;これは、脳の皮質および皮質化領域における認知的および/または精神医学的機能に関連する相互結合しているニューロンにおける伝導速度を改善することによって起こると信じられている。
数年にわたる長期的な神経心理学的(NP)研究を、MSに典型的なNP障害について特に検査される(概して、検査は1から2年毎にある)MSを患っている患者における認知に関して実施した。8つの検査からなるNPバッテリは、非障害性=0または障害性=0.11(>1 正規からの標準偏差):としてスコア化した;MSに対する認知評価プロトコールを構成した8つの検査を図2に示す。
ある個人が、8つの検査の合計スコアが≧0.44である場合、分析の目的上、認知的に障害性とみなした(Wilken JA, et al. Mult Scler. 2003;9:119-127)。臨床学的に重大な鬱病を患っているどんな個人も除外するために、ベック鬱病項目検査−II(BDI−II)を用いた。
また、長期的な研究における患者の一部の集団は薬物ファムピリジン−SRを使用し始めた。したがって、少なくとも6ヶ月隔てて行なわれたNP検査を受けたファムピリジンファムピリジン−SR非盲検試験における患者において、後向きチャートレビューを実施した。レビューした患者の一部の集団は少なくとも3ヶ月間ファムピリジンファムピリジン−SRを与えられていた。
このように、あるファムピリジン−SR研究(例えば、MS−F203およびMS−F204)に参加した認知障害を患っているMS患者、ならびに研究の盲検部分を開始する前に包括的な神経心理学的バッテリも受けた認知障害を患っているMS患者、および非盲検拡大試験に登録された後少なくとも3ヶ月において再度の神経心理学的バッテリを受けた認知障害を患っているMS患者、を同定した。MSにおいて典型的な認知障害について特有の8つの神経心理学的検査の各結果に基づき、各患者に対して障害等級を特定した。
MS−F203またはMS−F204ファムピリジン−SR研究の何れかに参加する前に神経心理学的検査を受けた10人の患者についての結果を図3に示す。これらの患者はその後、3ヶ月より長い期間にわたって非盲検のファムピリジン−SR10mg(1日2回)を受けた後、再度の神経心理学的検査を受けた。注釈に関して、10人の患者は、有効な研究前NP検査を受け、治療または他の有意な付随投薬を変更する、疾患における変化を伴わないファムピリジン−SRを用いた処置の3ヶ月から1年後に追跡NP検査を受けた。これら10人の患者のうち、6人は認知的に改善し、2人は変化せず、2人は減退した;平均改善=−0.183±0.137;P=0.05(負の値は改善を意味する)。
これら10人の患者のうち、6人は認知において顕著な改善を示し、2人は変化せず、2人はわずかな減退(MSの進行としてみられる認知機能における標準的な減退と矛盾しない)を示した。全体的に、10人の患者の障害等級は、彼らの処置前の状態と比較して、ファムピリジン−SRを受けている際に改善を示した(p=0.05)。認知障害を患っているMS患者における対症療法として、ファムピリジン−SRは有効であった。患者および彼らの家族は、NP機能(会話を行う能力、対象物に留まる能力、および思考または課題をやり遂げる能力など)の改善を報告してきた。少数の患者の回顧的な分析は、NP検査における改善を示した。
(実施例2:キット)
キットは、本発明の模範的な実施形態を構成する。キットは、1または2以上の内側の容器/入れ物を入れるために設計された外側の容器または入れ物を含み得る。本発明の一容器は、例えば、本発明の丸剤、カプセルまたは錠剤を収容するために設計された、瓶、ブリスター包装、または箱であり得る。本発明の組成物は、本発明の容器の中に含まれ得る。本発明の容器は、複数回投与に有用であるのに十分な量の、または単位もしくは単回投与形態であり得るのに十分な量の本発明の組成物を収容し得る。本発明に従った器具は、薬物を投与するための用品(パッチ、吸入器具、流体容器、カップ、注射器または針など)を含み得る。本発明のキットは、概して、本発明に従った投与のための取扱説明書を含んでいる。本明細書において説明されたまたは支持された投与のいかなる様式も、取扱説明書のいくらかの部分を構成し得る。一実施形態において、取扱説明書は、本発明の組成物を1日2回摂取すべきであることを表示する。別の実施形態において、取扱説明書は、本発明の組成物が10mgの持効性4APの錠剤であること、および患者が1つの10mg錠剤を1日2回摂取すべきであることを表示する。取扱説明書は、本発明のいかなる入れ物/容器にも添付され得る。あるいは、取扱説明書は、本発明の容器に印刷もしくは打ち出され、または本発明の容器の構成要素として形成され得る。また、キットは、キットの構成要素の使用、さらにキットに含まれていない任意の他の試薬の使用のための取扱説明書を含み得る。そのような試薬は本発明のキットの実施形態であることが意図される。取扱説明書は、例えば、液体または食物を用いて丸剤を摂取することについての情報を含み得る。しかしながら、そのようなキットは、上記で同定した特定の用品に限定されず、認知機能障害または認知障害の処置において直接的にまたは間接的に使用されるいかなる試薬も含み得る。
ファムピリジンに関する情報を示す図である。 MSに対する認知評価プロトコールの模範的な検査構成の情報を示す図である。 10人の患者に関するデータを示す図である。

Claims (17)

  1. 患者における少なくとも1つの神経認知的または神経精神医学的パラメーターを改善するためにアミノピリジを投薬する方法。
  2. 上記患者が脱髄性疾患、MS、外傷性脳損傷、脳性小児麻痺または放射線照射後脳障害を有している、請求項1に記載の方法。
  3. 上記患者がMSを有している、請求項3に記載の方法。
  4. 処置が少なくとも1週間、2週間、3週間、4週間、5週間.6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、または12週間より長い間にわたって行われる、請求項1に記載の方法。
  5. アミノピリジンが4−アミノピリジンである、請求項1に記載の方法。
  6. アミノピリジンがファムピリジン−SRである、請求項1に記載の方法。
  7. ファムピリジン−SRが1日2回10mg投薬される、請求項6に記載の方法。
  8. 神経認知的または神経精神医学的異常に取り組むための別の治療用物質と組み合わせた、請求項1に記載の方法。
  9. 上記患者がMSを有しており、上記方法がMSに取り組むための別の治療用物質と組み合わせて施行することを含んでいる、請求項1に記載の方法。
  10. 患者が神経認知的または神経精神医学的障害を有していることを同定する工程をさらに含んでいる、請求項1に記載の方法。
  11. 神経認知的または神経精神医学的異常を処置する方法であって:
    患者が神経認知的または神経精神医学的異常を有していることを患者に提供すること、患者が神経認知的または神経精神医学的異常を有していると患者を認定すること、または患者が神経認知的または神経精神医学的異常を有していると診断すること;および
    患者における少なくとも1つの神経認知的または神経精神医学的パラメーターを改善するためにアミノピリジンを投薬する投薬計画を施行すること
    を含んでいる。
  12. 上記施行する工程が、患者における少なくとも1つの神経認知的または神経精神医学的パラメーターを改善するためにアミノピリジンを投薬する投薬計画を指示することを含んでいる、請求項11に記載の方法。
  13. アミノピリジンが4−アミノピリジンである、請求項11に記載の方法。
  14. 神経認知的または神経精神医学的異常を処置する場合の方法における使用のための薬物を調合する方法であって、当該薬物が使用される方法が:
    患者が神経認知的または神経精神医学的異常を有していることを患者に提供すること、患者が神経認知的または神経精神医学的異常を有していると患者を認定すること、または患者が神経認知的または神経精神医学的異常を有していると診断すること;および
    患者における少なくとも1つの神経認知的または神経精神医学的パラメーターを改善するためにアミノピリジンを投薬する投薬計画を施行すること
    を含んでいる。
  15. 上記施行する工程が、患者における少なくとも1つの神経認知的または神経精神医学的パラメーターを改善するためにアミノピリジンを投薬する投薬計画を指示することを含んでいる、請求項14に記載の方法。
  16. 実質的に本明細書に記載されている神経認知的または神経精神医学的異常を処置する方法。
  17. 実質的に本明細書に記載されている神経認知的または神経精神医学的異常を処置する方法における使用のための薬物を調合する方法。
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