JP2013258205A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャックテーブルに切削ブレードが接触する際の切削ブレードの高さを規定する原点を検出するセットアップ作業を行う際に、切削ブレードがチャックテーブルに切り込む工程を一切無くすことを可能とし、切削ブレードの刃先の状態を悪化させたり、切削液による誤検出といった不具合がなく、さらに、導電性のない切削ブレードの導入を可能とする切削装置を提供する。
【解決手段】チャックテーブルに接触した検出部の第一高さ位置と、発光部からの光を遮蔽した際の検出部の第二高さ位置と、発光部からの光を遮断した際の切削ブレードの第三高さ位置と、第一高さ位置と、第二高さ位置の差分αを求め、第三高さ位置に差分αを合算した位置を原点として定義する切削装置とする。
【選択図】図8

Description

本発明は、チャックテーブルに保持された半導体ウェーハ等の被加工物を切削するための切削ブレードを備えた切削装置、更に詳しくは、切削ブレードの切り込み量を設定する基準となる切削ブレードの原点と切削ブレードの刃先の位置を検出するための機構を備えた切削装置に関する。
従来、半導体ウェーハや光デバイスウェーハ等を分割予定ラインに沿って切断するために、ダイサーと呼ばれる切削装置が用いられている。
この切削装置は、半導体ウェーハ等の被加工物を保持する保持面を備えたチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードを備えた切削手段と、切削ブレードをチャックテーブルの保持面に対して垂直な切り込み送り方向に移動せしめる切り込み送り手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に移動せしめる加工送り手段とを具備している。
そして、切削装置において、切削ブレードの切り込み量を設定する基準となる切削ブレードの原点(特許文献1では基準位置)を検出するための原点検出機構を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の原点検出機構では、切削ブレードを回転させつつチャックテーブルに向けて下降させ、切削ブレードがチャックテーブルの金属枠部分に接触した際(切り込んだ際)に電気的導通が生じて電流検出回路に電流が流される構成とし、この電流の流れに伴うよる電圧変動が検出される構成としている。そして、電流変動が検出された時点における切削ブレードの切り込み位置が原点として設定される構成としている。
他方、特許文献2に開示されるように、チャックテーブルの交換等による保持面の高さ変動が無い場合において、消耗や交換によって変動する切削ブレードの刃先位置を、光学センサーを用いた非接触式の検出機構で検出することが知られている(特許文献2参照)。
登録実用新案第2597808号 特許第4590058号
しかし、特許文献1の原点検出機構では、チャックテーブルの金属枠部分に切削ブレードを接触させるため、切削ブレードが金属枠部分に切り込むことになり、刃先に金属材料が付着し、刃先の状態を悪化させてしまうという課題があった。
また、特許文献2のような非接触式の検出機構を備えた場合であっても、交換等によってチャックテーブルの保持面の高さ変動が生じ、原点の設定をし直すための所謂「セットアップ作業」が必要となった場合には、特許文献1に開示されるような原点検出機構によるチャックテーブルの保持面の高さ位置の検出と、特許文献2に記載されるような検出機構による非接触式の検出の両方を行い、チャックテーブルの保持面と、切削ブレードの刃先位置を検出する非接触式の検出機構の検出位置の差を割り出しておく必要がある。このため、切削ブレードをチャックテーブルに切り込ませる工程を無くすことができないものであった。
さらに、特許文献1に開示されるような原点検出機構が用いられる場合では、切削ブレードに導電性があることが前提となるが、近年、導電性を有さない切削ブレードの使用がなされている。
このような導電性を有さない切削ブレードが使用される場合には、まず、原点検出を行うために導電性を有する別の切削ブレードで検出作業を行った後、導電性を有さない切削ブレードに交換する作業工程が必要となり、工程が増えてしまうとういう課題があった。
また、誤って導電性を有さない切削ブレードで検出作業を実施してしまった場合には、チャックテーブルに切り込んでも電気的導通がなされないため、切り込みが過度に進行してしまうことにもなってしまう。このようなことがあると、切削ブレードが取り付けられるスピンドルがチャックテーブルに接触してしまい、スピンドルを破損させてしまうおそれがある。
さらに、特許文献1に開示されるような原点検出機構においては、抵抗値が比較的高い切削ブレードでも接触時の電気的導通を検出できるよう設定しているため、抵抗値の低い水等の切削液がチャックテーブル上にある場合には、その水に接触した時点でも、原点として誤検出がされてしまうという課題があった。
加えて、近年の半導体ウェーハ等の被加工物の大径化に伴い、被加工物を保持するチャックテーブルについても、更なる大型化と、重量増加が想定される。重量増加が生じると、チャックテーブルの交換作業の負荷が増加し、また、チャックテーブルを駆動する駆動源の負荷が増加することになる。このため、金属製の枠体に吸引用のポーラス材を備えた従来のチャックテーブルに代えて、より軽量なチャックテーブルを構成する必要性が生じることが想定される。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、チャックテーブルに切削ブレードが接触する際の切削ブレードの高さを規定する原点を検出するセットアップ作業を行う際に、切削ブレードがチャックテーブルに切り込む工程を一切無くすことを可能とし、切削ブレードの刃先の状態を悪化させたり、切削液による誤検出といった不具合がなく、さらに、導電性のない切削ブレードの導入を可能とする切削装置を提供することである。
請求項1に記載の発明によると、被加工物を保持面で保持するチャックテーブルと、保持面に保持された被加工物を切削する切削ブレードが装着されたスピンドルを含む切削手段と、切削手段をチャックテーブルに対して相対的に切り込み送り方向に移動させる切り込み送り手段と、発光部と発光部から発光された光を受光する受光部とを有し、発光部と受光部の間への物体の進入を光の遮断により検出するための物体検出手段と、チャックテーブルに切削ブレードが接触する際の切削ブレードの高さを規定する原点を検出するための原点検出手段と、を備えた切削装置であって、原点検出手段は、切削ブレード相当の円弧を有し遮光性を備えた材質の板状物からなる検出部を備えるタッチセンサと、検出部を作用位置と待避位置に選択的に位置付ける位置付け機構と、タッチセンサ及び位置付け機構を切り込み送り方向に移動せしめる移動機構と、検出部の下端の位置、及び、切削ブレードの先端位置を検出するための端部位置検出部と、端部位置検出部での検出値を演算して原点を求める算出部と、を備え、端部位置検出部では、作用位置に位置付けられた検出部の下端が、チャックテーブルに接触してタッチセンサから出力された電気信号によりチャックテーブルに接触した検出部の第一高さ位置と、物体検出手段の発光部と受光部との間に検出部を進入させて発光部からの光を遮蔽した際の検出部の第二高さ位置と、物体検出手段の発光部と受光部との間に切削ブレードを進入させて発光部からの光を遮断した際の切削ブレードの第三高さ位置と、が検出され、算出部では、第一高さ位置と、第二高さ位置の差分αを求め、第三高さ位置に差分αを合算した位置を原点として定義する切削装置が提供される。
請求項2に記載の発明によると、前記原点検出手段の前記移動機構は前記切り込み送り手段により実現されることを特徴とする請求項1に記載の切削装置が提供される。
請求項3に記載の発明によると、前記原点検出手段の前記位置付け機構は、エアシリンダによって構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の切削装置が提供される。
本発明によると、切削ブレードの代わりに、セットアップ作業を行う際に、切削ブレード相当の円弧を有する検出部を用い、タッチセンサによる接触式の検出と、光センサーによる非接触式の検出を実施できるため、切削ブレードがチャックテーブルに切り込む工程を一切無くすことが可能となる。また、切削ブレードの刃先の状態を悪化させたり、切削液による誤検出といった不具合がなく、さらに、導電性のない切削ブレードの導入も可能となる。
加えて、従来の通電による接触式の検出を行う場合では、比較的粒径の大きい切削ブレードでは電気的導通のない砥粒が原因となって電流検出回路での検出値に誤差(ばらつき)が出やすいことになるが、このような不具合も避けられる。
さらに、通電による接触式の検出が不要となるため、被加工物を保持するチャックテーブルについては導電性のない合成樹脂等からなる非金属製の枠体を採用することが可能となり、これにより、チャックテーブルの軽量化を図ることが可能となる。
本発明実施形態の切削装置の斜視図である。 ダイシングテープを介して環状フレームに支持された半導体ウェーハの表面側斜視図である。 原点検出ユニットの構造について示す正面図である。 原点検出ユニットと物体検出ユニットの構造について示す側面図である。 原点検出ユニットによる検出形態について説明するブロック図である。 光電変換部からの出力電圧の変化を示すグラフである。 図7(A)は原点検出ユニットの外観について示す斜視図である。図7(B)は原点検出ユニットのタッチセンサ等について示す斜視図である。 図8(A)は第一高さ位置の検出位置について示す図である。図8(B)は第二高さ位置の検出位置について示す図である。図8(C)は第三高さ位置の検出位置について示す図である。図8(D)は原点に切削ブレードが配置される状態について示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、切削装置2の概略構成図を示している。切削装置2は、静止基台4上に搭載されたX軸方向に伸長する一対のガイドレール6を含んでいる。
8はテーブルベース(X軸移動ブロック)であり、テーブルベース8はボール螺子10及びパルスモータ12とから構成されるX軸送り機構14により加工送り方向、即ちX軸方向に移動される。テーブルベース8上には円筒状支持部材22を介してチャックテーブル20が搭載されている。円筒状支持部材22中にチャックテーブル20を回転するモータが収容されている。
チャックテーブル20は多孔性セラミックス等から形成された吸着面を構成する保持面24と、保持面24を囲繞するSUS等の金属から形成された枠体23を有している。保持面24の吸着面と枠体23の上面とは面一に形成されている。チャックテーブル20には、図2に示す環状フレームFをクランプする複数(本実施形態では4個)のクランパ26が配設されている。25は防水カバーである。
図2に示すように、切削装置2の加工対象である被加工物としての半導体ウェーハWの表面においては、第1の分割予定ラインS1と第2の分割予定ラインS2とが直交して形成されており、第1の分割予定ラインS1と第2の分割予定ラインS2とによって区画された領域にそれぞれデバイスDが形成されている。
ウェーハWは粘着テープであるダイシングテープTに貼着され、ダイシングテープTの外周部は環状フレームFに貼着されている。これにより、ウェーハWはダイシングテープTを介して環状フレームFに支持された状態となり、図1に示すクランパ26により環状フレームFをクランプすることにより、チャックテーブル20上に吸引固定される。
図1においてX軸送り機構14は、ガイドレール6に沿って静止基台4上に配設されたリニアスケール16と、リニアスケール16のX座標値を読み取るテーブルベース8の下面に配設された読み取りヘッド18とを含んでいる。読み取りヘッド18は切削装置2のコントローラに接続されている。
静止基台4上には更に、Y軸方向に伸長する一対のガイドレール28が固定されている。Y軸移動ブロック30が、ボール螺子32及びパルスモータ34とから構成されるY軸送り機構(割り出し送り機構)36によりY軸方向に移動される。
特に図示しないが、Y軸送り機構36は、ガイドレール28に沿って静止基台4上に配設されたリニアスケールと、このリニアスケールのY座標値を読み取るY軸移動ブロック30の下面に配設された読み取りヘッドを含んでおり、読み取りヘッドは切削装置2のコントローラに接続されている。
Y軸移動ブロック30にはZ軸方向に伸長する一対の(一本のみ図示)ガイドレール38が形成されている。Z軸移動ブロック40が、図示しないボール螺子とパルスモータ42とから構成されるZ軸送り機構44によりZ軸方向に移動される。
特に図示しないが、Z軸送り機構44は、ガイドレール38に沿ってY軸移動ブロック30上に配設されたリニアスケールと、このリニアスケールのZ座標値を読み取るZ軸移動ブロック40に配設された読み取りヘッドを含んでおり、読み取りヘッドは切削装置2のコントローラに接続されている。
46は切削ユニット(切削手段)であり、切削ユニット46のスピンドルハウジング48がZ軸移動ブロック40中に挿入されて支持されている。スピンドルハウジング48中にはスピンドル49が収容されて、エアベアリングにより回転可能に支持されている。スピンドル49はスピンドルハウジング48中に収容された図示しないモータにより回転駆動され、スピンドル49の先端部には切削ブレード50が着脱可能に装着されている。
スピンドルハウジング48にはアライメントユニット(アライメント手段)52が搭載されている。アライメントユニット52はチャックテーブル20に保持されたウェーハWを撮像する撮像ユニット(撮像手段)54を有している。切削ブレード50と撮像ユニット54はX軸方向に整列して配置されている。
スピンドルハウジング48は、Z軸送り機構44によって上下に移動するように構成されており、これにより、切削ユニット46が、Z軸送り機構44によりチャックテーブル20に対して相対的に切り込み送り方向(図1の例では下方向)に移動させる切り込み送りされる構成となっている。
チャックテーブル20を覆う防水カバー25の上面には、発光部と発光部から発光された光を受光する受光部とを有し、発光部と受光部の間への切削ブレード50の進入を光の遮断により検出するための物体検出ユニット(物体検出手段)60が設けられている。
切削ユニット46には、チャックテーブル20の保持面24に切削ブレード50が接触する際の切削ブレード50の高さを規定する原点をチャックテーブル20との接触によって検出するための原点検出ユニット(原点検出手段)70が設けられている。なお、本明細書において、「原点」とは、チャックテーブル20の保持面24に切削ブレード50が接触する際の切削ブレード50の高さを規定する値のことをいう。
以上のようにして、被加工物としてのウェーハWを保持面24で保持するチャックテーブル20と、保持面24に保持されたウェーハWを切削する切削ブレード50が装着されたスピンドル49を含む切削ユニット(切削手段)46と、切削ユニット46をチャックテーブル20に対して相対的に切り込み送り方向に移動させる切り込み送り手段となるZ軸送り機構44と、発光部と発光部から発光された光を受光する受光部とを有し、発光部と受光部の間への物体の進入を光の遮断により検出するための物体検出ユニット(物体検出手段)60と、チャックテーブル20に切削ブレード50が接触する際の切削ブレード50の高さを規定する原点を検出するための原点検出ユニット(原点検出手段)70と、を備えた切削装置が構成される。
次に、本発明において特徴的な構成について詳細に説明する。まず、図3乃至図5に示される物体検出ユニット60について説明する。物体検出ユニット60は、チャックテーブル20の周辺を覆う防水カバー25の上面25aに設置されるベース部60aと、ベース部60a上において互いに離間して配置される垂直部60b,60cと、垂直部60b,60cにそれぞれ配置される発光部64と受光部66からなる光センサー65とを有して構成される。なお、ベース部60aは、テーブルベース8(図1参照)から立設されるものとしてもよい。
図4に示すように垂直部60b,60cの間には、被進入部62が形成されており、この被進入部62に対して切削ブレード50や、原点検出ユニット70の検出部72が進入し、この進入が光センサー65によって検知されるようになっている。
図5に示すように、光センサー65において、発光部64は光ファイバー81を介して光源82に接続されており、受光部66は光ファイバー83を介して光電変換部84に接続されている。
光源82からの光は光ファイバー81で搬送されて発光部64からビーム状に出射される。受光部66は発光部64が発光した光を受光し、この受光した光を光ファイバー83を介して光電変換部84に送る。
光電変換部84は、受光部66から送られる光の光量に対応した電圧を電圧比較部88に出力する。一方、電圧比較部88には基準電圧設定部86によって設定された基準電圧(例えば3V)が入力されている。
電圧比較部88は、光電変換部84からの出力と基準電圧設定部86によって設定された基準電圧とを比較し、光電変換部84からの出力が基準電圧に達したとき、その旨の信号を端部位置検出部90に出力する。
ここで、光センサー65の発光部64と受光部66との間が全く遮ぎられていない場合は、受光部66が受光する光量は最大であり、この光量に対応する光電変換部84からの出力は例えば図6に示すように5Vに設定されている。
切削ブレード50や原点検出ユニット70の検出部72が被進入部62に進入されるのに従って発光部64から出射される光ビームが遮られる量が徐々に増加するので、受光部66が受光する光量は徐々に減少し、光電変換部84からの出力電圧は図6の符号92で示すように徐々に減少する。
そして、切削ブレード50や原点検出ユニット70の検出部72が発光部64と受光部66の例えば中心を結ぶ位置に達したとき、光電変換部84からの出力電圧が例えば3Vになるように設定されている。そして、光電変換部84の出力電圧が3Vになったとき、電圧比較部88は光電変換部84の出力電圧が基準電圧に達した旨の信号を端部位置検出部90に出力され、これにより端部位置検出部90では、切削ブレード50や原点検出ユニット70の検出部72が被進入部62に進入したことが検出される。
次に、図3乃至図5に示される原点検出ユニット70について説明する。本実施形態では、原点検出ユニット70は、切削ブレード50を備える切削ユニット46に対し取り付けられる構成としており、切削ユニット46をチャックテーブル20に対して相対的に切り込み送り方向に移動させる移動機構であるZ軸送り機構44によって、切削ユニット46と一体となってZ軸方向に移動するように構成されている。
なお、原点検出ユニット70を切削ユニット46とは別に設けるとともに、Z軸送り機構44とは別体の移動機構にて原点検出ユニット70を単独でZ軸方向(切り込み送り方向)に移動させる構成としてもよい。
原点検出ユニット70は、図7(A)(B)にも示されるように、切削ユニット46に付設されたケーシングから上下方向に進退させるロッド74を有するエアシリンダなどからなる位置付け機構75を備えており、ロッド74の下端部にはタッチセンサ77を支持するベース部78が固定されている。ベース部78には板状のカバー79a,79bが固定され、このカバー79a,79bの内部にタッチセンサ77が収容されるようになっている。
タッチセンサ77の検出部72は、ベース部78の下方に突出されており、図3に示すように、位置付け機構75によってベース部78を下方へ移動させることにより、検出部72が下方に移動して、チャックテーブル20に接触する作用位置SAに位置付けられる。また、位置付け機構75によるベース部78の上方への移動に伴って、タッチセンサ77の検出部72も上方へ移動することになっている。
なお、位置付け機構75は、本実施形態のように、エアシリンダなどによりロッド74を上下方向に進退させて検出部72の上下位置を変更させる構成とするほか、回動機構によってロッド74を回動させ検出部72の上下位置を変更させる構成とすることが考えられる。
図3は、チャックテーブル20に検出部72を接触させる作用位置SAを示しており、この作用位置SAの状態では、検出部72が切削ブレード50よりも下方に突出するようになっている。これにより、検出部72をチャックテーブル20に対して接触させた状態では、切削ブレード50がチャックテーブル20に接触することがない。なお、検出部72が待避位置STとされた際には、検出部72は切削ブレード50よりも上方に配置される。
検出部72がチャックテーブル20の枠体23の表面に接触すると、タッチセンサ77において、この検出が認識されるようになっている。
ここで、検出部72の形状は、チャックテーブル20と点で接触する構成とすることが好ましい。点で接触しないと、接触したタイミングが正確に検知できないためである。本実施形態では、検出部72の下端を円弧状とすることにより、チャックテーブル20に対して検出部72が点で接触し得る構造が実現されることとしている。
検出部72は、遮光性を備えた材質で形成される。これにより、図4に示すように検出部72が被進入部62に進入すると、上述したように光ビームが遮られることになり、物体検出ユニット60(光センサー65)による検出部72の検知がなされることになる。
ここで、検出部72の形状は、切削ブレード50の外周縁と略同一の円弧形状とされることが好ましい。これによれば、詳しくは後述するように、検出部72と切削ブレード50が物体検出ユニット60において略同一の状況で光を遮断することができ、検出部72の高さ位置と、切削ブレード50の高さ位置を、同一の基準で検知することが可能となる。
次に、以上のように構成した原点検出ユニット70の検出部72の高さ位置、及び、切削ブレード50の高さ位置の検知について説明する。まず、図3に示すように、原点検出ユニット70の検出部72を作用位置SAに位置付けた状態とする。
そして、図8(A)に示すように、チャックテーブル20に対し原点検出ユニット70の検出部72が接触すると、この接触がタッチセンサ77によって検知される。この検知情報は、端部位置検出部90に入力され、端部位置検出部90では、この検知情報が入力された際の高さ位置(Z軸方向座標位置)を、「検出部72がチャックテーブル20に接触する高さ位置(第一高さ位置H1)」として記憶する。なお、この高さ位置とは、固定座標軸(絶対座標)に対し、切削ユニット46の高さ位置(Z軸方向座標位置)を特定する情報であって、例えば、スピンドル49の軸心のZ軸位置が高さ位置として規定される。
同様に、図8(B)に示すように、物体検出ユニット60に対し原点検出ユニット70の検出部72が進入すると、この進入が物体検出ユニット60によって検知される。この検知情報、つまりは、電圧比較部88による検知情報は、端部位置検出部90に入力され、端部位置検出部90では、「検出部72が被進入部62に進入する高さ位置(第二高さ位置H2)」として記憶される。
さらに、図8(C)に示すように、物体検出ユニット60に対し切削ブレード50を進入させると、この進入が物体検出ユニット60によって検知される。この検知情報、つまりは、電圧比較部88による検知情報は、端部位置検出部90に入力され、端部位置検出部90では、「切削ブレード50が被進入部62に進入する高さ位置(第三高さ位置H3)」として記憶される。なお、この検知の際に、原点検出ユニット70の検出部72は待避位置STに戻しておいてもよい。
ここで、図8(A)〜(C)に示す各状態は、切削ユニット46をXYZ軸方向に適宜移動させることで行われる。上述の実施形態では、原点検出ユニット70は切削ユニット46と一体的に設けられるため、Z軸送り機構44により切削ユニット46をZ軸方向に移動させることで、検出部72と切削ブレード50のZ軸方向の移動を行うことができ、端部位置検出部90では、第一高さ位置H1、第二高さ位置H2、第三高さ位置H3の三つの高さ位置を同一の固定座標軸(絶対座標)を基準に認識することができる。
これに対し、原点検出ユニット70と、切削ユニット46とを別体で構成する実施形態では、原点検出ユニット70をZ軸方向に移動させるための別の送り機構(移動機構)が必要となる。この場合、端部位置検出部90では、検出部72の高さ(第一高さ位置H1と第二高さ位置H2)を規定する座標位置と、切削ブレード50の高さ(第三高さ位置H3)を規定する座標位置を、同一の固定座標軸(絶対座標)にて認識する必要がある。
次に、以上のようにして求めた第一高さ位置H1、第二高さ位置H2、第三高さ位置H3に基づいた原点H0の検出について説明する。
この原点H0の検出は、例えば、チャックテーブル20が交換され、保持面24の高さ位置(高さ方向の絶対座標位置)の設定をし直すためのセットアップ作業が必要となった際に実施される。
このセットアップ作業においては、図8(A)〜(C)に示すように、例えば、第一高さ位置H1、第二高さ位置H2、第三高さ位置H3の順に各高さ位置が求められる。具体的には、まず、作用位置SAに位置付けられた検出部72の下端を、チャックテーブル20に接触させてタッチセンサ77による検出を行う。これにより、端部位置検出部90では、チャックテーブル20に接触した際の検出部72の第一高さ位置H1が検出されるとともに、記憶される。
次いで、物体検出ユニット60の発光部と受光部との間に検出部を進入させて発光部からの光を遮断させる。これにより、端部位置検出部90では、検出部72の第二高さ位置H2が検出されるとともに、記憶される。
次いで、物体検出ユニット60の発光部と受光部との間に切削ブレード50を進入させて発光部からの光を遮断させる。これにより、端部位置検出部90では、切削ブレード50の第三高さ位置H3が検出されるとともに、記憶される。
そして、端部位置検出部90で検出された検出値を元に、算出部98では所定の演算が行われる。即ち、第一高さ位置H1と、第二高さ位置H2の差分αを求め、第三高さ位置H3に差分αを合算した位置を、原点H0として求める。
ここで、差分αは、図3に示すように、「チャックテーブル20(保持面24)の高さL2から物体検出ユニット60の高さL1(光センサーの光軸)までの距離」を意味するものである。これにより、切削ブレード50を第三高さ位置H3から差分αだけ上昇させることで、切削ブレード50がチャックテーブル20に接触することになる。
以上のようにして、算出部98では切削ブレード50がチャックテーブル20に接触する原点H0が算出される。そして、位置補正部99においては、算出された原点H0を、例えば、切削ユニット46の高さ方向の絶対座標位置の原点として定義し、この原点を基準にZ軸送り機構44の制御がなされるように、適宜、装置の座標データを補正することで、セットアップ作業が完了する。
以上に説明したように、本実施形態の原点検出ユニット70では、図3乃至図5に示すように、導電性及び遮光性を備えた材質で形成され、切削ブレード50相当の円弧を有する板状物で円弧を下端に位置付けた検出部72を備えるタッチセンサ77と、検出部72を作用位置SAと待避位置STに選択的に位置付ける位置付け機構75と、検出部72及び位置付け機構75を切り込み送り方向に移動せしめる移動機構(Z軸送り機構44)と、検出部72の下端の位置、及び、切削ブレード50の先端位置を検出するための端部位置検出部90と、端部位置検出部90での検出値を演算して原点H0を求める算出部98と、を備え、端部位置検出部90では、作用位置SAに位置付けられた検出部72の下端が、チャックテーブル20に接触してタッチセンサ77から電気信号が出力された際の検出部72の第一高さ位置H1と、物体検出ユニット60の発光部と受光部との間に検出部72を進入させて発光部からの光を遮断した際の検出部72の第二高さ位置H2と、物体検出ユニット60の発光部と受光部との間に切削ブレード50を進入させて発光部からの光を遮断した際の切削ブレード50の第三高さ位置H3と、が検出され、算出部98では、第一高さ位置H1と、第二高さ位置H2の差分αを求め、第三高さ位置H3に差分αを合算した位置を原点H0として定義することとしている。
そして、このように構成した原点検出ユニット70を用い、セットアップ作業を行う際には、切削ブレード50の切込みの代わりに、切削ブレード50相当の円弧を有する検出部72を用い、タッチセンサ77による接触式の検出と、光センサーによる非接触式の検出を実施できるため、切削ブレード50がチャックテーブルに切り込む工程を一切無くすことが可能となる。また、切削ブレード50の刃先の状態を悪化させたり、切削液による誤検出といった不具合がなく、さらに、導電性のない切削ブレード50の導入も可能となる。
加えて、比較的粒径の大きい切削ブレード50では電気的導通のない砥粒が原因となって電流検出回路(電流検出ユニット76)での検出値に誤差(ばらつき)(ばらつき)が出やすいことになるが、このような不具合も避けられる。
また、本実施形態では、原点検出ユニット70の移動機構は、切り込み送り手段としてのZ軸送り機構44にて実現される。また、原点検出ユニット70は切削ユニット46に配設され、電流検出ユニット76の一部がスピンドル49に形成されていることで実現されている。
このような本実施形態によれば、原点検出ユニット70の移動機構を別途設ける必要がない。
さらに、通電による接触式の検出が不要となるため、被加工物(ウェーハ)を保持するチャックテーブル20については導電性のない合成樹脂等からなる非金属製の枠体を採用することが可能となり、これにより、チャックテーブル20の軽量化を図ることが可能となる。
20 チャックテーブル
24 保持面
50 切削ブレード
60 物体検出ユニット
70 原点検出ユニット
72 検出部
H0 原点
H1 第一の高さ位置
H2 第二の高さ位置
H3 第三の高さ位置
SA 作用位置
ST 待避位置

Claims (3)

  1. 被加工物を保持面で保持するチャックテーブルと、
    該保持面に保持された被加工物を切削する切削ブレードが装着されたスピンドルを含む切削手段と、
    該切削手段を該チャックテーブルに対して相対的に切り込み送り方向に移動させる切り込み送り手段と、
    発光部と該発光部から発光された光を受光する受光部とを有し、該発光部と該受光部の間への物体の進入を光の遮断により検出するための物体検出手段と、
    該チャックテーブルに該切削ブレードが接触する際の該切削ブレードの高さを規定する原点を検出するための原点検出手段と、を備えた切削装置であって、
    該原点検出手段は、
    該切削ブレード相当の円弧を有し遮光性を備えた材質の板状物からなる検出部を備えるタッチセンサと、
    該検出部を作用位置と待避位置に選択的に位置付ける位置付け機構と、
    該タッチセンサ及び位置付け機構を該切り込み送り方向に移動せしめる移動機構と、
    該検出部の下端の位置、及び、該切削ブレードの先端位置を検出するための端部位置検出部と、
    該端部位置検出部での検出値を演算して該原点を求める算出部と、
    を備え、
    該端部位置検出部では、
    該作用位置に位置付けられた該検出部の下端が、該チャックテーブルに接触して該タッチセンサから出力された電気信号により該チャックテーブルに接触した検出部の第一高さ位置と、
    該物体検出手段の該発光部と該受光部との間に該検出部を進入させて該発光部からの光を遮蔽した際の該検出部の第二高さ位置と、
    該物体検出手段の該発光部と該受光部との間に該切削ブレードを進入させて該発光部からの光を遮断した際の該切削ブレードの第三高さ位置と、が検出され、
    該算出部では、
    該第一高さ位置と、該第二高さ位置の差分αを求め、
    該第三高さ位置に差分αを合算した位置を該原点として定義する切削装置。
  2. 前記原点検出手段の前記移動機構は前記切り込み送り手段により実現される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  3. 前記原点検出手段の前記位置付け機構は、エアシリンダによって構成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の切削装置。
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