JP6178709B2 - 切削装置及びセットアップ方法 - Google Patents
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Description
また、本発明に係るセットアップ方法によれば、擬似ブレードがチャックテーブルに接触したときの切削手段の位置と、擬似ブレードが物体検知部に進入したときの切削手段の位置との差を算出し、算出した差と、切削ブレードが物体検知部に進入したときの切削手段の位置とに基づいて、原点位置を算出するので、切削ブレードをチャックテーブルに接触させる必要がなく、切削ブレードの先端に金属が付着するなど刃先の状態が悪化するのを防ぎ、切削液による誤検出を防ぐことができる。また、導電性のない切削ブレードを装着したままでもセットアップをすることができるので、セットアップ作業の工程数を抑え、スピンドルの破損を防ぐことができる。
以下、図3のフローチャートに沿って、各工程について詳述する。
図4に示すように、切削送り手段16がチャックテーブル11を±X方向に移動させ、割出し送り手段15が切削手段12を−Y方向に移動させて、チャックテーブル11の金属枠113の真上に擬似ブレード22の円弧221を位置付ける。次に、切込み送り手段13が切削手段12を−Z方向に移動させて、擬似ブレード22をチャックテーブル11に接近させる。擬似ブレード22の円弧221が金属枠113に接触すると、検知部18がそのことを検知するので、そのときに位置認識部17が計測した切削手段12の±Z方向における位置を、第1の記憶部91が第1の位置71として記憶する。その後、切込み送り手段13は、切削手段12を+Z方向に移動させ、擬似ブレード22と金属枠113とを離間させる。
図5に示すように、切削送り手段16がチャックテーブル11を±X方向に移動させ、切削ブレード20と干渉しない位置に退避させる。また、割出し送り手段15が切削手段12を+Y方向に移動させて、進入部43の真上に擬似ブレード22の円弧221を位置付ける。次に、切込み送り手段13が切削手段12を−Z方向に移動させて、擬似ブレード22を物体検知部14に接近させる。擬似ブレード22の円弧221が進入部43に進入すると、物体検知部14がそのことを検知するので、そのときに位置認識部17が計測した切削手段12の±Z方向における位置を、第2の記憶部92が第2の位置72として記憶する。その後、切込み送り手段13は、切削手段12を+Z方向に移動させ、擬似ブレード22を進入部43から退避させる。
算出部93は、第1の記憶工程96で第1の記憶部91が記憶した第1の位置71と、第2の記憶工程97で第2の記憶部92が記憶した第2の位置72との差を算出して、図5に示す距離73として記憶する。距離73は、擬似ブレード22がチャックテーブル11に接触するときの切削手段12の高さと、擬似ブレード22が進入部43に進入するときの切削手段12の高さとの間の差であるから、保持面111の高さと、物体検知部14が物体の進入を検知する位置の高さとの間の差と等しい。したがって、距離73を用いれば、切削ブレード20が進入部43に進入したことを物体検知部14が検知したときにおける切削手段12の±Z方向における位置から、切削ブレード20がチャックテーブル11の保持面111に接触するときの切削手段12の±Z方向における位置を算出することができ、切削ブレード20を実際にチャックテーブル11に接触させる必要はない。
図6に示すように、割出し送り手段15が切削手段12を+Y方向に移動させ、進入部43の真上に、切削手段12に装着された切削ブレード20を位置付ける。次に、切込み送り手段13が切削手段12を−Z方向に移動させて、切削ブレード20を物体検知部14に接近させる。切削ブレード20の下端が進入部43に進入すると、物体検知部14がそのことを検知するので、そのときに位置認識部17が計測した切削手段12の±Z方向における位置を、算出部93が第3の位置74として取得する。その後、切込み送り手段13は、切削手段12を+Z方向に移動させ、切削ブレード20を進入部43から退避させる。算出部93は、取得した第3の位置74から、第1の算出工程98で記憶した距離73だけ+Z方向に離れた位置を算出し、原点位置75として記憶する。
チャックテーブル11の金属枠113の真上に擬似ブレード22の円弧221を位置付け、切込み送り手段13が切削手段12Bを−Z方向に移動させて、図8に示すように、切削手段12Bを構成する擬似ブレード22をチャックテーブル11に接近させ、擬似ブレード22の円弧221を金属枠113に接触させる。擬似ブレード22の円弧221が金属枠113に接触した後もさらに切削手段12Bを−Z方向に下降させると、バネ181の収縮をともなって擬似ブレード22が検知部18Bとの関係で相対的に上昇するため、やがて擬似ブレード22の上端が検知部18Bに接触し、検知部18Bがこのことを検知する。
図9に示すように、バネ181によって擬似ブレード22が下方に付勢された状態で、進入部43の真上に擬似ブレード22の円弧221を位置付け、図2に示した切込み送り手段13が切削手段12Bを−Z方向に移動させて、擬似ブレード22を物体検知部14に接近させる。擬似ブレード22の円弧221が進入部43に進入すると、物体検知部14がそのことを検知するので、そのときに位置認識部17が計測した切削手段12Bの±Z方向における位置を、第2の記憶部92が第2の位置として記憶する。その後、切込み送り手段13は、切削手段12Bを+Z方向に移動させ、擬似ブレード22を進入部43から退避させる。
11 チャックテーブル、111 保持面、112 吸引源、113 金属枠、
12,12A,12B 切削手段、20 切削ブレード、21 スピンドル、
211 切欠部、
22 擬似ブレード、221 円弧、23 位置決めピン、24 取付けねじ、
29 回転軸、
13 切込み送り手段、15 割出し送り手段、16 切削送り手段、
31,51,61 モータ、33,53,63 移動部、34,54,64 ガイド、
52,62 ねじ軸、
14 物体検知部、41 発光部、42 受光部、43 進入部、
17 位置認識部、71 第1の位置、72 第2の位置、73 距離、
74 第3の位置、75 原点位置、
18,18B 検知部、180 検知室、181 バネ、81 電源、
91 第1の記憶部、92 第2の記憶部、93 算出部、
96 第1の記憶工程、97 第2の記憶工程、98 第1の算出工程、
99 第2の算出工程
Claims (2)
- 板状ワークを保持面で保持するチャックテーブルと、
スピンドルに装着された切削ブレードを回転させて、該チャックテーブルに保持された該板状ワークを切削する切削手段と、
該切削手段を該チャックテーブルに対して接近若しくは離間する切込み送り方向に移動させる切込み送り手段と、
該切込み送り手段によって移動した該切削手段の位置を認識する位置認識部と、
発光する発光部と、遮光物体が進入可能な進入部を隔てて該発光部と対峙し該発光部が発光した光を受光する受光部とを有し、該受光部が受光した光の受光量に基づいて該進入部に遮光物体が進入したことを検知する物体検知部と、
該チャックテーブルと該切削手段とが接触したことを検知する検知部と、
を備えた切削装置であって、
該物体検知部の該発光部及び該進入部及び該受光部は、該スピンドルの回転軸の該切込み送り方向に配置され、
該切削手段は、
該切削ブレードと外径が同じ円弧を有する形状で、遮光性と導電性とを有し、該スピンドルの回転軸の該切込み送り方向に配置された擬似ブレードを有し、
該切削装置は、更に、
該擬似ブレードが該チャックテーブルに接触したことを該検知部により検知したときに該位置認識部により認識した該切削手段の位置を記憶する第1の記憶部と、
該擬似ブレードが該物体検知部の該進入部に進入したことを該物体検知部により検知したときに該位置認識部により認識した該切削手段の位置を記憶する第2の記憶部と、
該第1の記憶部が記憶した位置と、該第2の記憶部が記憶した位置との差を算出することにより、該チャックテーブルの該保持面と、該進入部に該擬似ブレードが進入したことを該物体検知部が検知する位置との間の該切込み送り方向における距離を求める算出部と、
を備えた、切削装置。 - 請求項1記載の切削装置を用いて、前記スピンドルに装着された前記切削ブレードが前記チャックテーブルの前記保持面に接触するときの前記切込み送り手段によって移動した前記切削手段の位置を算出して、原点位置とするセットアップ方法であって、
該切込み送り手段が該切削手段を移動させることにより、前記擬似ブレードを該チャックテーブルに接触させ、前記検知部が接触を検知したときに前記位置認識部が認識した位置を、前記第1の記憶部が記憶する第1の記憶工程と、
該切込み送り手段が該切削手段を移動させることにより、該擬似ブレードを前記進入部に進入させ、前記物体検知部が進入を検知したときに該位置認識部が認識した位置を、前記第2の記憶部が記憶する第2の記憶工程と、
該第1の記憶工程で該第1の記憶部が記憶した位置と、該第2の記憶工程で該第2の記憶部が記憶した位置との差を、前記算出部が算出する第1の算出工程と、
該切込み送り手段が該切削手段を移動させることにより、該切削ブレードを該進入部に進入させ、該物体検知部が進入を検知したときに該位置認識部が認識した位置と、該第1の算出工程で該算出部が算出した差とに基づいて、該算出部が該原点位置を算出する第2の算出工程と、
を備えた、セットアップ方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022118871A1 (ja) * | 2020-12-04 | 2022-06-09 | 株式会社メトロール | 自動研削システム |
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---|---|---|---|---|
JP3049464B2 (ja) * | 1993-11-26 | 2000-06-05 | セイコー精機株式会社 | ダイシング装置 |
JP2753814B2 (ja) * | 1995-03-20 | 1998-05-20 | セイコー精機株式会社 | ダイシング装置 |
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2013
- 2013-11-26 JP JP2013243760A patent/JP6178709B2/ja active Active
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