JP2013256791A - 管杭及びその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】補助工法を必要とせずに打撃工法や振動工法等の各種打込み杭工法により施工できる上、高い先端支持力及び引抜抵抗力を確保できる管杭、及びこの管杭を用いた施工方法を得る
【解決手段】直線状に延びる円筒状に形成されたストレート部5と、該ストレート部5の杭先端側となる端部の外周面にそのストレート部5の杭先端側を覆うように取付けられた、引抜抵抗として機能する円筒状のカバー部6とを有し、該カバー部6は、杭頭側と杭先端側との端部のうちの少なくとも杭頭側の端部の内周径がストレート部5の外周径よりも大きく形成されていて、内周面側にストレート部5の杭先端側が挿入され、且つその軸線がストレート部5の軸線と同一直線上となる状態で該ストレート部5に取付けられている構成とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、港湾構造物、橋梁基礎や建物の基礎等の土木建築分野において使用される、鋼管杭等の管杭及びその施工方法に関する。
近年、港湾構造物、橋梁基礎や建物の基礎等に用いられる杭については、高い先端支持力及び施工性、さらには、地盤に打設した場合の引き抜きに対する大きな抵抗力(以下「引抜抵抗力」という。)を備えていることが求められている。
従来においては、引抜抵抗増加させた杭として、杭先端部分に螺旋形状等の鋼板等で加工された杭支持板を有する回転圧入杭において、前記杭支持板の外周に接して、その外周形状に合致するよう曲げ加工された支持板外周鋼板を、当該杭支持板の上下両方向に突出させて設けることを特徴とする回転圧入杭が知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、このような回転圧入杭は、杭支持板が螺旋形状等であるため、基本的に、回転圧入工法により施工する必要があり、打撃工法や振動工法等の回転力を付与せずに鉛直力によってのみ施工する打込み杭工法を適用する際には杭支持板が抵抗となり容易には地盤へ打設できない。
さらに、前記回転圧入杭においては、前記杭支持板の加工費や回転圧入工法適用により費用が高くなることが問題点として挙げられる。
また、他の杭として、鋼杭の下端部に水平プレートと補強プレートで形成された引抜抵抗機構を突設して、支持地盤中の拡底孔部に打設した充填材に前記鋼杭の下部及び前記引抜抵抗機構を埋設したことを特徴とする引抜抵抗杭も知られている(例えば、特許文献2)。
前記引抜抵抗は、引抜抵抗機構と支持地盤中の拡底孔部に打設した充填剤との付着力を確保することによりこれらを一体化し、引抜抵抗力を確保するものである。
しかしながら、鋼杭埋設作業と鋼杭周囲に充填剤を充填する作業は手数がかかる上、経済的とは言い難い。また、前記特許文献2の図1(B)に示すような杭の形状では、打撃工法や振動工法等の打込み杭工法では施工時に大きな抵抗となり施工費の増大に繋がる。
さらに、引抜抵抗力を増加させる技術として、既製杭の先端部内外周壁面に、それぞれ所要の厚みと幅員を有する内巻プレートと外巻プレートを巻装固着したことを特徴とする杭打設時の摩擦抵抗低減技術も知られている。(例えば、特許文献3)
この技術は、杭の外周壁面に作用する地層の摩擦抵抗は外巻プレートのみに作用し、杭の内周面に作用する地層の摩擦抵抗は内巻プレートのみに作用するため、杭の抵抗は先端部のみに集中して他の内外壁面にはほとんど作用しないことから、打込み性能を向上させることができ、また、硬質地盤への施工性を向上させることができる。
しかし、杭の引抜抵抗力の確保については特に考慮されておらず、港湾構造物、橋梁基礎や建物の基礎等に必要な引抜抵抗力を確保することが困難であると考えられる。
さらに、円筒形状を有する直線状のストレート部と、このストレート部の一端に対して連なるとともに前記一端から離れる方向に向かって外径及び内径が先細りになるテーパ部とを備えた鋼管杭を支持杭として用いることにより、鉛直抵抗力増大を可能とする技術も知られている(例えば、特許文献4)。
この技術に用いられる鋼管杭は、一端から離れる方向に向かって外径及び内径が先細りになるテーパ部の外周面により大きな支持力を得ることができる上、杭施工時の抵抗を低減でき、さらには各種工法に幅広く用いることができる。
しかしながら、港湾構造物、橋梁基礎や建物の基礎等においては、大きな先端支持力と共に、より大きな引抜抵抗力を必要とする場合が考えられるが、前記鋼管杭の場合は、大きな引抜抵抗力の確保については特に考慮されていないため、場合によって十分な引抜抵抗力を得られない可能性がある。
特開2000―352047号公報 特開平5―140930号公報 特開昭61―250223号公報 特許第4635114号公報
本発明の解決すべき課題は、補助工法を必要とせずに打撃工法や振動工法等の各種打込み杭工法により施工できる上、高い先端支持力及び引抜抵抗力を確保できる管杭、及びこの管杭を用いた施工方法を提供することである。
前記課題を解決すべく、本発明者らは、種々の理論的検討および実験的検討を重ねた結果、以下の技術的知見を得た。
(A)ストレート部の杭先端側の外周面に、筒状のカバー部を取付けることにより、杭先端部分の面積が広がり、カバー部を有しない通常の杭に比べて高い先端支持力を確保できること。
また、前記カバー部によってアンカー効果による高い引抜抵抗力を確保できること。
さらには、前記カバー部を、その軸線がストレート部の軸線と同一直線上となるように該杭本体に取付けることにより、杭全体として軸対称の形状となるため、施工時の軸力伝達時において偏心が生じず、施工性がより高まること。
(B)前記カバー部を、外周面側が、杭先端側の方向に行くに従って次第に先細るテーパ面を有したものとし、且つ杭頭側の内周径を前記ストレート部の外周径よりも大きくなるように形成した構成とした場合には、水平方向の投影面積がさらに拡大するため、少ない根入れ長であっても、十分に大きな先端支持力を確保することができること。
本発明はこのような技術的知見に基づいて完成させたものであり、その要旨は次の通りである。
即ち、前記課題を解決するため、本発明の管杭は、直線状に延びる円筒状に形成されたストレート部と、該ストレート部の杭先端側となる端部の外周面にそのストレート部の杭先端側を覆うように取付けられた、引抜抵抗として機能する円筒状のカバー部とを有し、前記カバー部は、杭頭側と杭先端側との端部のうちの少なくとも杭頭側の端部の内周径がストレート部の外周径よりも大きく形成されていて、内周面側に前記ストレート部の杭先端側が挿入され、且つその軸線が該ストレート部の軸線と同一直線上となる状態で該ストレート部に取付けられていることを特徴とするものである。
本発明においては、前記カバー部は、外周面側が、杭先端側の方向に行くに従って次第に先細るテーパ面となっているものとすることができる。
この場合においては、前記カバー部は、杭先端側の内周径が前記ストレート部の外周径と同径に形成されていて、杭先端側の端部の内周面側がストレート部の外周面に当接した状態で該ストレート部に取付けられているものとすることができる。
あるいは、前記カバー部は、杭先端側の内周径が前記ストレート部の外周径よりも小さく形成されていて、杭先端側の内周面とストレート部の杭先端側の端部の外周面とが当接した状態で該ストレート部に取付けられているものとすることができる。
本発明においては、前記管杭を、該管杭に打撃を加えて打ち込む打撃工法によって地盤に打設することができる。
また、前記管杭を、該管杭に振動を与える振動工法によって地盤に打設することができる。
あるいは、前記管杭を、該管杭に地盤に対する押し込み力を付与する圧入工法により該地盤に打設することができる。
さらに、前記管杭を、前記ストレート部の内部の空間に挿入した、掘削ヘッドを有する掘削ロッドによって地盤を掘削しながら該管杭を埋設する中堀工法により打設することができる。
また、前記打撃工法、振動工法、圧入工法、中堀工法を用いて前記管杭を打設する場合には、前記管杭における前記ストレート部及びカバー部の外周面に水を噴射しながら該管杭を地盤に打設するようにしてもよい。
(a)本発明に係る管杭によれば、ストレート部の杭先端側の外周面に、引抜抵抗として機能する筒状のカバー部を、該カバー部の内周面の少なくとも一部がストレート部の外周面に当接した状態で取付けられているため、杭先端部分の面積が広がり、カバー部を有しない通常の杭に比べて高い先端支持力を確保できる上、該カバー部によるアンカー効果によって高い引抜抵抗力を得ることができる。
(b)また、本発明に係る管杭は、前記カバー部が、その軸線がストレート部の軸線と同一直線上となるように該杭本体に取付けられ、杭全体として軸対称の形状となるため、施工時の軸力伝達時において偏心が生じず、施工性がより高まる。
(c)前記カバー部を、外周面側が、杭先端側の方向に行くに従って次第に先細るテーパ面を有したものとし、且つ杭頭側の内周径を前記ストレート部の外周径よりも大きくなる構成とした場合には、水平方向の投影面積がさらに拡大するため、施工時において高い周面摩擦力抑制効果が得られ、施工性が一層向上する。また、少ない根入れ長であっても通常の杭(テーパを形成しないストレート杭)と同等以上の先端支持力を発揮できる。さらには、アンカー効果により、引抜抵抗力が格段に向上する。
本発明に係る管杭の第1の実施の形態を模式的に示す、(a)一部破断正面図、(b)は底面図である。 同斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の管杭において、閉塞部材を設けた状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の管杭において、リブを設けた状態を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る管杭の第2の実施の形態を模式的に示す、(a)一部破断正面図、(b)は底面図である。 同斜視図である。 本発明に係る管杭の第3の実施の形態を模式的に示す、(a)一部破断正面図、(b)は底面図である。 同斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の管杭において、リブを設けた状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の管杭において、閉塞部材を設けた状態を模式的に示す斜視図である。 本発明に係るカバー部を有さないストレート杭を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る第1及び第2の実施の形態における管杭について、カバー部の上端側の外周径及び高さを規定するに際して理論的な解法によりその算出を行う場合の説明図である。 実施例における実験結果を示すグラフである。
以下、図を参照して、本発明に係る管杭について詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明に係る管杭の第1の実施の形態を示すもので、この実施の形態の管杭1は、直線状に延びる筒状に形成されたストレート部2と、該ストレート部2の杭先端側となる端部の外周面に取付けられたカバー部3を備えている。
前記ストレート部2は、鋼等の素材によって断面略円形状に形成された長尺の円管状のもので、図1及び図2に示すものの場合、鉛直方向に延び、下端側が杭先端側、上端側が杭頭側となっており、軸線方向長さの全長にわたって同じ内周径及び外周径Dをそれぞれ有している。
ここで、この前記ストレート部2は、断面が真円の形状であることが望ましい。このように断面形状を真円の形状とすることにより、施工時や供用時の軸力伝達時において偏心が生じないようにすることができる。
前記カバー部3は、管杭1の引抜抵抗として機能するもので、鋼等の素材により、軸線方向の全長に亘って内周径及び外周径が変化しない断面略円形状の円筒状に形成されている。そして、内周面3a側に前記ストレート部2の杭先端側の端部側、即ち下端部側が挿入されて、ストレート部2の杭先端側の外周面を覆った状態で、後述する複数のリブを介して該ストレート部2に取付けられている。
この実施の形態のカバー部3は、軸線方向長さが前記ストレート部2よりも短く、また、内周径が前記ストレート部2の外周径Dよりも大径となるように形成されている。そのため、このカバー部3は、軸線方向の全長にわたってストレート部2の外周面から外方に張り出している一方で、該カバー部の内周面3aと該ストレート部2の外周面との間には空間が形成されて相互に非接触な状態となっている。
ここで、前記カバー3は、前記ストレート部2と同様、施工時や供用時の軸力伝達時において偏心を抑制するため、断面が真円の形状であることが望ましい。
また、カバー部3のストレート部2からの張り出し量は、施工箇所等によって任意に設定することができるが、基本的には、カバー部3の張り出し量が大きいほど、管杭全体としての引き抜き抵抗力は大きくなる。
さらに、このカバー部3の上下両端面は、該カバー部3の軸線方向と直交する方向に延びる平坦面となっていて、上端側、即ち杭頭側の端面は引張方向に対する土砂への抵抗となって引張抵抗力の向上に寄与し、下端側、即ち杭先端側の端面は周囲の土砂に対する接触面積を拡大させて先端支持力の向上に寄与している。
また、前記カバー部3は、その軸線Lが前記ストレート部2の軸線Lと同一直線上となるように該ストレート部2に取付けられている。
このように、このカバー部3を、該カバー部3の軸線Lとストレート部2の軸線Lとが同一線上となるように取り付けることにより、管杭全体としての軸線に対称の形状となるので、施工時や供用時の軸力伝達時において管杭全体が一層偏心しにくい。
なお、この実施の形態においては、図1(a)に示すように、前記カバー部3のストレート部2の取付位置を、カバー部3がストレート部2の下端部から若干杭頭側(上端部側)に寄った位置としている。したがって、カバー部3下端面とストレート部2の下端面とが一致せず、ストレート部2の下端部の外周面の一部が外部に露出した態様となっている。
また、前記カバー部3とストレート部2とは、これらのカバー部3の内周面3aとストレート部2の外周面との間の空間内に配設された上述の複数のリブによって相互に連結されている。
これらのリブは、いずれも、鋼板等の剛性の高い素材により形成された、前記カバー部3とほぼ同じ軸線方向長さを有する板状のもので、相互に同じ板幅を有している。そして、各リブの板幅方向の一端側がカバー部3の内周面3aに、他端側がストレート部2の外周面に溶接等の各種手段によりそれぞれ固定されている。これにより、前記カバー部3は、これらのリブにより、その軸線L2がストレート部2の軸線L1と常に同一直線上となった状態で保持されることとなる。
この実施の形態においては、前記リブは全部で4枚設けられていて、図1(b)に示すように、平面視において管杭の軸線を中心とした90度の角度をなす位置にそれぞれ配設されている。しかしながら、リブの枚数や前記空間内における配設位置は任意に設定することができる。
前記構成を有する管杭1を地盤に打ち込むに際しては、種々の公知の工法を用いた施工方法とすることができ、例えば、土木工事で一般的に用いられる油圧ハンマやディーゼルハンマ、モンケンといった打設機等の打ち込み機械で杭を土中に打ち込む、打撃工法に適用することができる。
また、管杭1の杭頭部に装着したバイブロハンマによる振動によって該管杭1を地盤に打設する振動工法を適用することができる。
さらには、管杭1の杭先端部分に、高圧の水を噴射可能なノズルを取付け、該ノズルから打設方向に水を噴射して地盤を切削しながら杭を支持層まで打設する、ウォータージェット工法にも適用することができる。
あるいは、前記のバイブロハンマによる振動とノズルからの水噴射(ウォータージェット)とを併用して管杭1を支持層まで打設するウォータージェット併用振動工法にも適用することができ、この場合には、打設による騒音・振動を低減でき、さらには、排土量についても抑制できるという利点がある。
さらに、必要に応じて、管杭1の周面部にもセメントミルク等の流動性固化材を充填して、管杭1の周面摩擦力を増大させることができ、これにより、引抜抵抗力のさらなる向上を図ることができる。
また、既設の杭の引抜抵抗を利用して、埋設する管杭1に油圧による静荷重で地盤に対する押し込み力を付与することにより該管杭1を地盤に押し込む圧入工法を用いることができる。さらに、先端にオーガ掘削ヘッドを有する掘削ロッドでオーガ掘削と管杭の圧入を同時に行う同時圧入工法、あるいは、先行掘削ヘッドで先行掘削してオーガ引抜きをしてからオーガ掘削と管杭1の圧入を同時に行ういわゆる芯抜き同時圧入工法等、各種圧入工法を適用することができる。これらの圧入工法の場合、前述のウォータージェットを併用してもよい。
さらに、先端に掘削ヘッドを有する掘削ロッドで掘削しながら管杭1を埋設する中堀工法を適用することもできる。
この場合においては、前述のウォータージェットを利用した切削を併用することができ、また、該ノズルを通じ管杭1の周面にセメントミルク等の流動性固化材を充填し、根固めを行うようにしてもよい。
また、管杭1を全周旋回機などを用いる回転圧入工法にも適用することができる。この場合、前述のウォータージェットを併用してもよく、さらに管杭1の先端に掘削用ビットを付与してもよい。
前記構成を有する管杭1は、ストレート部2の杭先端側の端部である下端部の外周面に、円筒状のカバー部3を取付けたので、杭先端部分の面積が広がり、高い先端支持力を確保できる。
さらには、前記カバー部3がストレート部2の外周面から外方に突出しているため、このカバー部3が地盤に対するアンカー効果を発揮して、これにより管杭全体として高い引抜抵抗力を確保できる。
特に、この実施の形態の管杭の場合は、カバー部3の内周面3aとストレート部2の外周面との間に形成された空間に、地盤の土が入り込んで詰まるため、さらに大きな先端支持力及び引抜抵抗力を得ることが可能となる。
しかも、前記カバー部3がストレート部2の外周面よりも張り出していることにより、ストレート部2の外周面と地盤との間に空隙を発生させることができるため、施工時における地盤とストレート部2の外周面との摩擦を抑制できる。
特に、この実施の形態のように、カバー部3の内周径及び外周径Dがストレート部2の外周径Dよりも大きく、該カバー部3がストレート部の外周面よりも大きく張り出している場合、周面摩擦による施工抵抗が大きい地盤おいては、ストレート部2の外周面と地盤との間に空隙をより拡げることができるため、施工抵抗の抑制効果が向上する。
前記第1の実施の形態においては、カバー部3をストレート部に取付ける手段として、カバー部3の内周面3aとストレート部2の外周面との間の空間に複数のリブを設け、これらのリブを介してカバー部3とストレート部2とを固定的に連結した構成を採用している。
しかしながら、カバー部3をストレート部に取付ける手段としては、これ以外の構成を用いることができ、例えば、図3に示すように、ストレート部2をカバー部3の内周面内に挿入させた状態で、カバー部3の上端面側及び下端面側にそれぞれ板体状の閉塞部材10,11を取付けて、カバー部3の内周面とストレート部2の外周面との間の空間を閉塞する構成を用いることができる。なお、この閉塞部材については、図3のように上下両端面でなく、上端側のみまたは下端側のみに設けるようにしてもよい。
さらには、図4に示すように、前記閉塞部材と前記第1の実施の形態のリブとを併用してもよく、この場合には、閉塞部材又はリブのどちらか一方のみを採用する場合に比べ、管杭先端の剛性が飛躍的に向上させることが可能となる。
このように、閉塞部材を設けた場合には、前記実施の形態のようなリブのみを設けた構成のようにカバー部とストレート部との間に土が詰まる効果を期待せずとも、閉塞部材の板面で大きな引抜抵抗力や先端支持力を安定的且つ確実に発生させることができるため、杭としての機能性や信頼性が高くなるという利点がある。しかも、閉塞部材の場合は、リブのみが設けられている構成においてカバー部とストレート部との間に土が詰まった状態に比べて、地盤に対する抵抗が大きくなるため、引抜抵抗力や先端支持力が一層大きくなる。
一方、閉塞部材を設けた場合、管杭の地盤への打設時には、閉塞部材の下面側で抵抗を受けるため、リブのみを設けた構成に比べると施工性は劣ると考えられる。しかしながら、周面摩擦による施工抵抗が大きい地盤では、この閉塞部材が存在することによって土等を確実に押しのけることがため、ストレート部の外周面と地盤との間の空隙をより拡げることが可能となる。したがって、ストレート部の外周面と地盤との摩擦、即ち周面摩擦を抑制する効果を、リブのみの構成のものとほぼ同じ程度得ることができる。
図5及び図6は、本発明に係る管杭の第2の実施の形態を示すもので、この実施の形態の管杭4は、前記第1の実施の形態と同様の基本構成を有している。即ち、直線状に延びる筒状に形成されたストレート部5と、該ストレート部5の杭先端側となる端部の外周面にそのストレート部5の杭先端側を覆うように取付けられたカバー部6を備えている。
なお、前記ストレート部5については、前記第1の実施の形態のストレート部2と実質的に同様の構成であり、また同等の作用効果を奏するため、詳細な説明は省略する。また、図5及び図6に示すものの場合、管杭4の下端側が杭先端側、上端側が杭頭側となっている。
前記カバー部6は、管杭4の引抜抵抗として機能する、筒状に形成されたもので、内周面6a側に前記ストレート部5の下端部側が挿入されて、ストレート部5の杭先端側の端部の外周面を覆うように該ストレート部5に取付けられている。
このカバー部6は、軸線方向長さは前記ストレート部5よりも短く形成され、軸線方向長さの全長にわたって均一な肉厚となっており、管杭全体としての軸線に対称の形状として施工時や供用時の軸力伝達時において管杭全体の偏心を抑制するため、軸線Lが前記ストレート部5の軸線Lと同一直線上となるようにストレート部5に取付けられている。
さらに、このカバー部6の上下両端面は、該カバー部6の軸線方向と直交する方向に延びる平坦面となっていて、上端側、即ち杭頭側の端面は引張方向に対する土砂への抵抗となって引張抵抗力を向上させ、下端側、即ち杭先端側の端面は周囲の土砂に対する接触面積を拡大させて先端支持力を向上させている。
また、前記カバー部6は、外周径及び内周径が杭先端側の方向に行くに従って次第に小さくなる先細りの円筒状に形成されていて、外周面6b側及び内周面6a側は、杭先端側の方向に行くに従って次第に先細るテーパ面となっている。
ここで、前記カバー部6としては、鋼板等の金属板をロールベンディングまたは専用金型により少しずつプレスする方法等を用いて前記テーパ面を形成したものを用いることができる。
さらに、このカバー部6は、杭頭側の内周径が、前記ストレート部5の外周径Dよりも大きく形成されている一方で、杭先端側の端部(下端部)の内周径が、該ストレート部5の外周径Dとほぼ同径に形成されている。
そして、下端側の内周面6a側が、内周径と同じ外周径であるストレート部5の杭先端側の外周面に当接した状態で、該ストレート部5に溶接等の各種手段により接合されている。
したがって、このカバー部6は、外周面6b全体が、該カバー部6の杭頭側の端部(上端部)の外周径Dを最大として、ストレート部5の外周面から外方に張り出した状態となっている。
なお、この実施の形態においては、図5(a)に示すように、前記カバー部6のストレート部5への取付位置を、ストレート部5の杭先端側の端部(下端部)から若干杭頭側に寄った位置とし、カバー部6の下端面とストレート部5の下端面とが一致せず、ストレート部5における下端側の外周面の一部が外部に露出した態様としている。
前記構成を有する管杭4は、基本的に前記第1の実施の形態と同様の工法を用いて地盤に打ち込むことができ、また、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
しかしながら、この第2の実施の形態の管杭4においては、前記カバー部6の外周面6b側に、杭先端側の方向に行くに従って次第に先細るテーパ面が形成された構成としたことにより、そのテーパ面によって施工時の周面摩擦力抑制効果が得られ、これにより、施工性が一層向上するという利点がある。
さらに、前記カバー部6は、テーパ面となっている外周面6b全体をストレート部5の外周面から外方に張り出させた態様となっているため、水平方向の投影面積がさらに拡大し、これにより、少ない根入れ長であっても通常の杭(テーパを形成していないストレート杭)と同等以上の先端支持力を発揮することができ、特に硬質の支持層に貫入させる場合には非常に有利である。
しかも、カバー部6は、杭頭側に行くに従ってストレート部5の外周面から大きく張り出すため、該カバー部6によるアンカー効果がより一層向上し、引抜抵抗力が格段に向上する。
前記第1及び第2の実施の形態においては、前記カバー部3,6のストレート部2,5への取付位置を、カバー部3,6がストレート部2,5の杭先端側の端部から若干杭頭側に寄った位置とし、カバー部3,6下端面とストレート部2,5の下端面とが一致していない構成となっているが、必ずしもこのような構成とする必要はない。
一般的に、地盤は深度が深くなるほど硬くなり、また深い層ほど高い鉛直支持力および引抜抵抗力が獲得できるため、カバー部3,6の下端部は、ストレート部2,5の下端部にできるだけ近い位置とすることが望ましい。
図7及び図8は、本発明に係る管杭の第3の実施の形態を示すもので、この実施の形態の管杭7は、前記第1及び第2の実施の形態と同様の基本構成を有していて、直線状に延びる筒状に形成されたストレート部8と、該ストレート部8の杭先端側となる端部の外周面に取付けられて管杭7の引抜抵抗として機能する筒状のカバー部9とを備えている。
なお、前記ストレート部8については、前記第1の実施の形態のストレート部2と実質的に同様の構成であり、また同等の作用効果を奏するため、詳細な説明は省略する。また、図7及び図8に示すものの場合、管杭7の下端側が杭先端側、上端側が杭頭側となっている。
前記カバー部9は、内周面9a側に前記ストレート部8の杭先端側の端部(下端部)側が挿入されていて、ストレート部8の杭先端側の外周面を覆うように該ストレート部8に取付けられている。
また、軸線方向長さが前記ストレート部8よりも短く、軸線方向長さの全長にわたって均一な肉厚に形成されていて、管杭全体としての軸線に対称の形状として施工時や供用時の軸力伝達時において管杭全体の偏心を抑制するため、軸線Lが前記ストレート部8の軸線Lと同一直線上となるように該ストレート部8に取付けられている。
さらに、このカバー部6の上端面と下端面は、該カバー部材6の軸線方向と直交する方向に延びる平坦面となっていて、引張抵抗力と先端支持力とをそれぞれ向上させている。
そして、このカバー部9は、外周径及び内周径が杭先端側の方向に行くに従って次第に小さくなる先細りの円筒状に形成されていて、これにより、外周面9b側及び内周面9a側は、下端側に行くに従って次第に先細るテーパ面となっている。
なお、前記カバー部9としては、前記第2の実施の形態と同様に、鋼板等の金属板をロールベンディングまたは専用金型により少しずつプレスする方法等を用いて前記テーパ面を形成したものを用いることができる。
さらに、前記カバー部9は、杭先端側の内周径が前記ストレート部8の外周径Dよりも小さく形成されていて、該カバー部9の内周面9aの一部とストレート部8の下端部の外周面とが当接した状態で、該ストレート部8に溶接等の各種手段により接合されている。
一方で、杭頭側の内周径は、前記ストレート部8の外周径Dよりも大きく形成されていて、これにより、杭頭側の外周面は、該カバー部9の杭頭側の端部(上端部)の外周径Dを最大として、ストレート部8の外周面から外方に張り出した状態となっている。
この実施の形態においては、図7(a)に示すように、このカバー部9は、その内周面9a側のほぼ中段(軸線方向長さのほぼ中央)の高さでの内周径が、前記ストレート部8の外周径とほぼ同径となっていて、該中段において該ストレート部8の下端部と当接し且つ接合されている。
したがって、前記カバー部9は、ストレート部8との当接位置の高さを境に、該当接位置より下方側はストレート部の下端部よりも下方に、当接位置より上方側はストレート部の下端部よりも上方にそれぞれ位置することとなる。なお、カバー部9の外周面9aがストレート部8の外周面よりも外方に張り出す位置は、該カバー部9の肉厚の関係から、前記トレート部8との当接位置の高さよりも下方側に位置する(図7(a)参照)。
前記構成を有する管杭7は、基本的に前記第1及び第2の実施の形態と同様の工法を用いて地盤に打ち込むことができ、また、前記第1及び第2の実施の形態の管杭と同様の効果を得ることができる。
しかしながら、この第3の実施の形態の管杭7においては、カバー部9の杭先端側の内周径が前記ストレート部の外周径よりも小さく形成されているため、前記第1及び第2の実施の形態の場合に比べて、施工時に先端側からストレート部8の内周面に流入する土砂の量を少なく抑えることができる。これにより、管杭7における先端閉塞を抑制できるため、施工時の管杭の打ち込みに対する地盤の抵抗を低減でき、施工性をより向上させる効果がある。
また、施工後の引抜抵抗力については、例えば、ストレート部8の外周径Dを前記第2の実施の形態のストレート部5の外周径Dと同一とした場合、カバー部9の杭端側の端部(上端部)の外周径Dを第2の実施の形態のカバー部6の上端部の外周径Dと同一とすることにより、第2の実施の形態の管杭4と同等の引抜抵抗力を得ることができるため、比較的簡易な構成により、前述のような優れた施工性に加えて高い引抜抵抗力も獲得することができる。
前記第2及び第3の実施の形態では、カバー部6,9の杭頭側の端部(上端部)については、特に何も配置せず、カバー部6,9の剛性のみで該カバー部6,9を保形しているが、例えば図9に示した第2の実施の形態の管杭4のように、カバー部6の内周面6aとストレート部5の外周面との間に、鋼等の素材で形成した、カバー部6を補強するためのリブ14を設ける等、カバー部を補強することができる。
また、前記第2及び第3の実施の形態では、カバー部6,9の上端側の開口から該カバー部6,9の内周面6a,9aが露出した状態となっているが、図10に示した第2の実施の形態の管杭4のように、カバー部6の上端部の開口を塞ぐため、該カバー部6の上端側に、鋼等の素材で形成した板形状の閉塞部材15を配設するなどして、カバー部の剛性を高めることができる。あるいは、前記リブと閉塞部材とを併用する構成としてもよい。
ここで、前記第2及び第3の実施の形態のようにテーパ面を有するカバー部を備えた管杭において、該カバー部の上端面に上記閉塞部材を設けた場合には、閉塞部材がない構成のようにカバー部の内周面側の空間に土が詰まらなくても、閉塞部材の板面によって大きな引抜抵抗力を安定的且つ確実に発生させることができるという利点がある。
なお、前記第2及び第3の実施の形態の管杭の場合、閉塞部材はテーパ面を有するカバー部の上端部にのみ存在するため、打設の際に該閉塞部材が抵抗になることはなく、したがって、閉塞部材の有無に変わらず高い施工性を得ることができる。
なお、前記第2及び第3の実施の形態におけるカバー部6,9のストレート部5,8からの張り出し量は、施工箇所等によって任意に設定することができるが、カバー部6,9の張り出し量が大きいほど、管杭全体としての引き抜き抵抗力は大きくなることは、前記第1の実施の形態の場合と同様である。
ところで、図11に示すように、断面形状が真円形状であり且つ先端が開口している単純な構成の管杭の場合、先端支持杭として用いる際には、管杭内部に流入する土の閉塞による抵抗が大きく寄与する。この場合、管杭の先端を完全に閉塞させるためには、一般的な物理的性質として、管杭の外周径の5倍以上支持層に根入れする必要があることが広く知られている。
前記第1〜第3の実施の形態の管杭1,4,7は、先端が図11の管杭20と同様に、断面が真円形状であり且つ先端が開口している。そのため、第1〜第3の実施の形態の管杭1,4,7は、ストレート部2,5,8の外周径D,D,Dの5倍以上支持層に根入れする必要がある。
この場合において、第1及び第2の実施の形態のカバー部3,6,9について、各上端部の外径であるD,D、軸線方向長さ(高さ)H,H,Hは以下のように決定される。
図12は、主動土圧理論という地盤分野では確立した考え方を説明する図である。
杭を地盤に施工する際には、第1〜第3の実施の形態のカバー部3,6,9の上端部の外周径D,D,Dは、各ストレート部2,5,8の外周径D,D,Dと異なるため、各ストレート部2,5,8と支持層の地盤の内周面との間には空隙が生じる。
しがし、引抜抵抗力を獲得するためには、施工後において、第1〜第3の実施の形態のカバー部3,6,9の上方に支持層の地盤が戻る必要がある。
その場合、戻る地盤の総量は前記主動土圧理論により導かれる。
支持層への杭の貫入量は、前述の通り、第1〜第3の実施の形態のストレート部2,5,8の外周径の5倍である。その場合、主動土圧により流入する地盤の総量が、発生する前記空隙の総量よりも多くならなければならない。
ここで、第2の実施の形態に係る管杭4の場合を例にとると、図12より、空隙の総量は(5D−H)×(D−D)/2で定まる。
一方、主動土圧により流入する地盤の総量は1/2×(5D−H)×(5D−H)×Tan(45°−(φ/2))である(ただし、φは地盤の内部摩擦角)。
以後、式を順次展開すると、最終的に、
+HTan(45°−(φ/2))<D(1+5Tan(45°−(φ/2)))
となる。
ここで、地盤の物理的性質としてφは最大45°であることは公知であるため、
+H<D(1+5Tan(45°−(45°/2)))
つまり、D+H<3.071Dが成立する範囲にD及びHが存在することが望ましい。
このとき、D4>D3である。
また、第1の実施の形態の管杭1についても、該第1の実施の形態のカバー部3の外周径Dと、第2の実施の形態のカバー部6の上端部の外周径Dとが同じである場合は、D,D,Hとの関係では同様の式が成立する。
さらに、第3の実施の形態の管杭7についても、該第3の実施の形態のカバー部9の外周径Dと、第2の実施の形態のカバー部6の上端部の外周径Dとが同じである場合は、D,D,Hとの関係では同様の式が成立する。
本発明の効果を確認するため、本発明に係る管杭におけるカバー部の上端部の外周径とストレート部の外周径との比率(拡径率)と、本発明の管杭のようなカバー部を有さない通常のストレート杭に対する引抜抵抗比(%)との関係を調べる実験を行った。
この実験においては、本発明に管杭として、前記第2の実施の形態に係る管杭4(カバー部6の上端部の外周径Dとストレート部5の外周径Dとの拡径率D/D)と、図11に示すストレート部5と略同形同大のストレート杭20とを用い、それぞれについて有限要素法を用いた数値実験を行い、引抜抵抗を求めた。なお、引抜抵抗比は、ストレート杭20の引抜抵抗に対する第2の実施の形態に係る管杭4の引抜抵抗の比率である。
図13に結果を示す。
図13は、本発明に係る管杭4について、カバー部6の上端部の外周径Dと、ストレート部5の外周径Dとの比率(拡径率)D/Dを横軸として変化させ、本発明に係る管杭4の引抜抵抗と、比較例のストレート杭10の引抜抵抗との比率である引抜抵抗比を縦軸として示している。
なお、図13において、杭の引抜抵抗は、杭を地盤(地層)に施工(貫入施工)した後に杭を鉛直上向きに引き抜いた場合において、杭がストレート部5の外周径Dの10%上昇したときの抵抗である。
また、引抜抵抗比は、比較例のストレート杭10の引抜抵抗を1.0とした場合の、本発明に係る管杭4の引抜抵抗である。即ち、引抜抵抗比は、本発明に係る管杭4の引抜抵抗と、比較例のストレート杭10の引抜抵抗との比率と定義される。
図13に示す結果から、本発明に係る管杭4の引抜抵抗比は、比較例のストレート杭10の引抜抵抗比(すなわち、引抜抵抗比が1である)よりも極めて大きいことがわかり。これにより、本発明に係る管杭は高い引抜抵抗力を得ることができることが実証された。
また、図13から、前記引抜抵抗比は、カバー部6の上端部の外周径Dと、ストレート部5の外周径Dとの比率(拡径率)D/Dと正の相関関係を有することがわかる。
即ち、カバー部6の上端部の外周径Dと、ストレート部5の外周径Dとの比率(拡径率)D/Dを大きくすればするほど、大きな引抜抵抗を得ることができる。
そのため、杭本数を削減することでの材料費低減を図ることができ、また、工期短縮に寄与し、施工コストも同時に低減させることが可能となることがわかった。
1,4,7 管杭
2,5,8 ストレート部
3,6,9 カバー部
ストレート部の軸線
カバー部の軸線

Claims (9)

  1. 直線状に延びる円筒状に形成されたストレート部と、該ストレート部の杭先端側となる端部の外周面にそのストレート部の杭先端側を覆うように取付けられた、引抜抵抗として機能する円筒状のカバー部とを有し、
    前記カバー部は、杭頭側と杭先端側との端部のうちの少なくとも杭頭側の端部の内周径がストレート部の外周径よりも大きく形成されていて、内周面側に前記ストレート部の杭先端側が挿入され、且つその軸線が該ストレート部の軸線と同一直線上となる状態で該ストレート部に取付けられていることを特徴とする管杭。
  2. 前記カバー部は、外周面側が、杭先端側の方向に行くに従って次第に先細るテーパ面となっていることを特徴とする請求項1に記載の管杭。
  3. 前記カバー部は、杭先端側の端部の内周径が前記ストレート部の外周径と同径に形成されていて、杭先端側の端部の内周面側がストレート部の外周面に当接した状態で該ストレート部に取付けられていることを特徴とする請求項2に記載の管杭。
  4. 前記カバー部は、杭先端側の端部の内周径が前記ストレート部の外周径よりも小さく形成されていて、杭先端側の内周面とストレート部の杭先端側の端部の外周面とが当接した状態で該ストレート部に取付けられていることを特徴とする請求項2に記載の管杭。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の管杭を、該管杭に打撃を加えて打ち込む打撃工法によって地盤に打設することを特徴とする管杭の施工方法。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の管杭を、該管杭に振動を与える振動工法によって地盤に打設することを特徴とする管杭の施工方法。
  7. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の管杭を、該管杭に地盤に対する押し込み力を付与する圧入工法により該地盤に打設することを特徴とする管杭の施工方法。
  8. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の管杭を、前記ストレート部の内部の空間に挿入した、掘削ヘッドを有する掘削ロッドによって地盤を掘削しながら該管杭を埋設する中堀工法により打設することを特徴とする管杭の施工方法。
  9. 前記管杭における前記ストレート部及びカバー部の外周面に水を噴射しながら該管杭を地盤に打設することを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれかに記載の管杭の施工方法。
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