JP2013256492A - 精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法 - Google Patents

精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物からグリセリンを除去して精製グリセリンアルキルエーテルを高い回収率で製造する方法を提供すること。
【解決手段】下記の工程(1)及び(2);
工程(1):グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物を陽イオン交換樹脂に接触させる工程
工程(2):前記陽イオン交換樹脂にSP値が20.5〜34〔(MPa)1/2〕である溶媒を接触させて溶出液を得る工程
を含む、精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法に関する。
グリセリンアルキルエーテル等のグリセリン型界面活性剤は、非イオン性界面活性剤として優れた機能を有することから、例えば、食品、化粧品、医薬等の様々な分野で利用されている。
グリセリンアルキルエーテルの製造方法としては、例えば、塩基性触媒下、アルコールにグリシドールを開環重合させる方法や、ポリグリセリンにアルキルグリシジルエーテルを付加させる方法(特許文献1)、又はポリグリセリンにオレフィンを付加させる方法(特許文献2)等が知られている。
一方、反応生成物の精製法としてクロマト分離を利用する方法が知られており、例えば、高級アルコールを不純物として含む粗アルキルグルコシドをシリカゲル又は合成吸着剤に接触させ、疑似移動床クロマトグラフィーにより高級アルコールとアルキルグルコシドを分離する方法(特許文献3)、高級脂肪族炭化水素、高級脂肪酸完全エステル、高級脂肪族アルコール、高級脂肪酸部分エステル及び高級脂肪族系非イオン性界面活性剤の中から選ばれる少なくとも2種の高級脂肪族化合物を含む混合物を、シリカゲルを充填したカラムに吸着し、疎水性の異なる複数の有機溶剤を疎水性の大きい方から順次通液して疎水性の大きな高級脂肪族化合物から順次溶出させる方法(特許文献4)、特定のイオン交換樹脂と水を用いてポリグリセリン混合物から低分子成分を除去する方法(特許文献5)等が提案されている。
特開2005−281216号公報 特表2008−534652号公報 特開平3−227996号公報 特開平9−100243号公報 特開平8−143513号公報
グリセリンアルキルエーテルの工業的製造においては、生成物中にグリセリン重合度の異なるモノグリセリンアルキルエーテル及びポリグリセリンアルキルエーテルが含まれる。さらに、アルキル基の数が異なるグリセリンモノアルキルエーテル及びグリセリンポリアルキルエーテルが含まれる。また、未反応のグリセリンとして、グリセリン重合度の異なるモノグリセリン及びポリグリセリンが残存する。
なお、本明細書においては、モノグリセリン及びポリグリセリンの両方を「グリセリン」と表記する。また、モノグリセリンモノアルキルエーテル及びポリグリセリンモノアルキルエーテル、並びにモノグリセリンポリアルキルエーテル及びポリグリセリンポリアルキルエーテルを総称して「グリセリンアルキルエーテル」と表記する。なお、グリセリン由来のグリセロール残基を有する化合物においても同様の表記法を採用する。
前述のグリセリンアルキルエーテルの製造方法の中でも、グリセリンにアルキルグリシジルエーテル又はオレフィンを付加する方法がグリセリン重合度の制御が容易である点で有利であるが、ポリアルキルエーテル体の生成を抑制するには大過剰のグリセリンを要するため、反応後に未反応グリセリンの除去が避けられない。この場合、蒸留操作によりグリセリンを除去する方法が考えられるが、グリセリンは沸点が高いため、簡便に留去することは困難である。
一方、前述の特許文献3や特許文献4に記載されるようなクロマト分離により精製する方法も考えられるが、特許文献3はアルキルグルコシドと未反応アルコールとの分離精製を、特許文献4は少なくとも2種の高級脂肪族化合物の分離精製をそれぞれ目的とするものであり、特許文献5はポリグリセリン混合物から低分子反応物を分離精製することが開示されているものであり、グリセリンアルキルエーテルとグリセリンとの分離精製について未だ報告はない。クロマト分離では、一般に分離対象物の組成のみならず、使用する吸着剤や溶媒の種類、分離対象物の基質濃度、温度等に大きな影響を受けるため、グリセリンアルキルエーテルの精製において従来のクロマト分離における知見をそのまま適用できるとは限らない。
したがって、本発明の課題は、グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物からグリセリンを除去して精製グリセリンアルキルエーテルを高い回収率で製造する方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物を陽イオン交換樹脂に接触させ、次いで陽イオン交換樹脂に特定の溶媒を接触させて溶出液を得ることにより、精製グリセリンアルキルエーテルを高い回収率で製造できることを見出した。
すなわち、本発明は、下記の工程(1)及び(2);
工程(1):グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物を陽イオン交換樹脂に接触させる工程
工程(2):陽イオン交換樹脂にSP値が20.5〜34〔(MPa)1/2〕である溶媒を接触させて溶出液を得る工程
を含む、精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物から精製グリセリンアルキルエーテルを簡便な操作により、高純度、且つ高い回収率で製造することができる。
擬似移動床分離装置の一例を示す概略図である。
以下、工程(1)及び(2)について詳細に説明する。
〔工程(1)〕
工程(1)は、グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物を陽イオン交換樹脂に接触させる工程である。上記混合物にはグリセリンとグリセリンアルキルエーテルが含まれるが、前者は陽イオン交換樹脂に吸着されやすく、後者は吸着され難いという特性を有する。
<グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物>
本発明に使用される上記混合物は、グリセリンと、下記式(1)で表されるグリセリンアルキルエーテルを含むものである。
1O−(C362n−R2 (1)
(式中、R1は炭素数8〜22の炭化水素基を示し、R2は水素原子又は炭素数8〜22の炭化水素基を示し、(C362nはグリセリン部位を示し、nはグリセリン部位におけるグリセロール残基の質量平均重合度を示し、1〜10の数である。)
また、上記混合物には、アルキル基を3以上有するグリセリンアルキルエーテルを含んでいても良い。
1及びR2に係る炭化水素基の炭素数は、グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点、及びグリセリンアルキルエーテルの洗浄性能の観点から、8以上とするが、10以上が好ましく、12以上が更に好ましい。また、グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点、及びグリセリンアルキルエーテルの物性の観点から、22以下とするが、18以下が好ましく、14以下が更に好ましい。当該炭化水素基の炭素数の範囲としては、8〜22が好ましく、10〜18がより好ましく、12〜14が更に好ましい。
また、R1及びR2に係る炭化水素基は、飽和でも不飽和でも、また直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよいが、グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点、並びにグリセリンアルキルエーテルの洗浄性能及び物性の観点から、飽和又は不飽和の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水基が好ましく、飽和又は不飽和の直鎖状の炭化水素基がより好ましく、飽和の直鎖状の炭化水素基が更に好ましい。
また、一般式(1)においてnは1〜10であるが、グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点、及びグリセリンアルキルエーテルを洗浄剤として使用したときの洗浄力の観点から、1〜7が好ましい。
また、(C362nで示されるグリセリン部位の具体的構造としては、直鎖部分が下記式(1−1)〜(1−3)から選ばれる1種以上の構造からなるものが挙げられ、分岐部分を含む場合は、分岐部分の構造が下記式(1−4)〜(1−6)から選ばれる構造であるものが挙げられる。
Figure 2013256492
(式中、q、r、s、t、u、vは、相互に独立に、1以上の整数を示す。)
一般式(1−4)〜(1−6)において、q、r、s、t、u、vは、グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点、及びグリセリンアルキルエーテルを洗浄剤として使用したときの洗浄力の観点から、相互に独立に、1〜8が好ましく、1〜3がより好ましく、1〜2が更に好ましい。
本発明で使用する上記混合物には、溶媒が含まれていてもよい。溶媒としては特に限定されないが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、後述する工程(2)で使用する溶媒と同一のものであることが好ましい。なお、溶媒については、工程(2)において詳述する。
上記混合物中の溶媒の含有量は、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、1質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上が更に好ましい。また、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、50質量%以下が更に好ましい。上記混合物中の溶媒の含有量の範囲としては、好ましくは1〜70質量%、より好ましくは10〜60質量%、更に好ましくは15〜50質量%である。
上記混合物としては、グリセリンアルキルエーテルを生成させる公知の合成法により得られた反応生成物を使用することが可能であり、その合成法は特に限定されない。また、直接合成したものをそのまま使用しても、合成後、溶媒等を添加して濃度調整してもよい。中でも、上記混合物としては、グリセリンを原料としてグリセリンアルキルエーテルを生成させる合成法により得られた反応生成物が好ましく使用されるが、例えば、グリセリンとアルキルグリシジルエーテルとの反応生成物、グリセリンとオレフィンとの反応生成物等を挙げることができる。中でも、グリセリンとアルキルグリシジルエーテルとの反応生成物が好ましい。
混合物に含まれるグリセリンアルキルエーテルの好ましい組成としては、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化、グリセリンアルキルエーテルを洗浄剤として使用したときの洗浄力の観点から、以下のものを挙げることができる。
・一般式(1)中のnが1である化合物は、好ましくは0.1〜2質量%、より好ましくは0.2〜1質量%、更に好ましくは0.3〜0.5質量%である。
・一般式(1)中のnが2である化合物は、好ましくは0.1〜25質量%、より好ましくは0.1〜20質量%である。
・一般式(1)中のnが3である化合物は、好ましくは0.1〜25質量%、より好ましくは1〜20質量%である。
・一般式(1)中のnが4である化合物は、好ましくは0.1〜25質量%、より好ましくは1〜20質量%である。
・一般式(1)中のnが5である化合物は、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%である。
・一般式(1)中のnが6以上である化合物が、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.2〜5質量%、更に好ましくは0.3〜4質量%である。
混合物中のグリセリンアルキルエーテルの合計含有量は、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度化の観点から、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上が更により好ましい。また、精製グリセリンアルキルエーテルの高収率化の観点から、60質量以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下が更に好ましい。当該混合物中のグリセリンアルキルエーテルの合計含有量の範囲としては、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜50質量%、更に好ましくは15〜40質量%である。
混合物には、グリセリンポリアルキルエーテル(以下、「ポリアルキルエーテル体」とも称する)が含まれていてもよいが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度化及び高収率化の観点、グリセリンアルキルエーテルを洗浄剤として使用したときの洗浄力の観点から、混合物中のポリアルキルエーテル体の合計含有量は、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。なお、混合物中のポリアルキルエーテル体(後掲の実施例の表1中の成分5)の合計含有量の下限値は0質量%でもあってもよいが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率の観点から、0.001質量%、更に0.01質量%が好ましい。
また、混合物には、グリセリンの環状体や重合度6以上のグリセリンが含まれていてもよいが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化、グリセリンアルキルエーテルを洗浄剤として使用したときの洗浄力の観点から、混合物中の重合度6以上のグリセリン及びグリセリン環状体(後掲の実施例の表1中の成分2)の合計含有量は、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下、5質量%以下が更に好ましい。なお、混合物中の重合度6以上のグリセリン及びグリセリン環状体の合計含有量の下限値は0質量%でもあってもよいが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率の観点から、0.001質量%、0.01質量%、更に0.1質量%が好ましい。
更に、混合物には、モノグリセリンが含まれていてもよいが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、混合物中のモノグリセリンの含有量は、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、1質量%以下が更に好ましく、モノグリセリンを含まないことが更に好ましい。
グリセリンと、アルキルグリシジルエーテル又はオレフィンとの反応条件は適宜決定することが可能であるが、例えば、グリセリンとアルキルグリシジルエーテルとの反応の場合、アルキルグリシジルエーテルに対するグリセリンの仕込み量は、ポリアルキルエーテ体の生成抑制の観点から、1モル倍以上が好ましく、1.2モル倍以上がより好ましく、2モル倍以上が更に好ましい。また、グリセリンの使用量低減の観点から、10モル倍以下が好ましく、7モル倍以下がより好ましく、6モル倍以下が更に好ましい。アルキルグリシジルエーテルに対するグリセリンの仕込み量の範囲としては、好ましくは1〜10モル倍、より好ましくは1.2〜7モル倍、更に好ましくは2〜6モル倍である。
グリセリンとアルキルグリシジルエーテルとの反応は、塩基性触媒の存在下で行うことができ、塩基性触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を挙げることができる。
反応温度は、反応速度を高め、工程時間を短縮させる観点から、40℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましく、150℃以上が更に好ましく、180℃以上が更に好ましい。また、付加物の着色防止、臭い抑制の観点から、220℃以下が好ましく、210℃以下がより好ましく、200℃以下が更に好ましい。反応温度の範囲としては、好ましくは40〜220℃、より好ましくは100〜210℃、更に好ましくは150〜200℃、更に好ましくは180〜200℃である。
なお、アルキルグリシジルエーテルとグリセリンは公知の製造方法により得ることができる。アルキルグリシジルエーテルは、例えば、特許第3544134号明細書に記載されているようにアルコール類とα−エピハロヒドリンとを反応させた後、アルカリ処理により閉環させることで得られる。一方、グリセリンは、アルカリ触媒を用いたグリセリンの脱水縮合反応など公知の方法にて製造することができる。
<陽イオン交換樹脂>
陽イオン交換樹脂の母体としては、例えば、スチレン−ジビニルベンゼン等の架橋ポリスチレン、(メタ)アクリル酸単量体単位を有する(共)重合体等が挙げられ、中でも、架橋ポリスチレンが好ましい。また、母体構造としては、例えば、ゲル形、ポーラス形を挙げることができるが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、ゲル形が好ましい。更に、樹脂の形態には、粉状、球状、繊維状、膜状等があるが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、球状のものが好ましい。
陽イオン交換樹脂の平均粒子径(d50)は特に限定されないが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高収率化の観点から、100μm以上が好ましく、150μm以上がより好ましく、200μm以上が更に好ましく、250μm以上が更に好ましく、300μm以上が更に好ましい。また、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、900μm以下が好ましく、550μm以下がより好ましく、500μm以下が更に好ましく、450μm以下が更に好ましく、400μm以下が更に好ましい。平均粒子径(d50)の範囲としては、好ましくは100〜900μm、より好ましくは150〜550μm、更に好ましくは200〜500μm、更に好ましくは250〜450μm、更に好ましくは300〜400μmである。ここで、本明細書において「平均粒子径」とは、レーザー回折・散乱法により測定したものであって、陽イオン交換樹脂の粒度分布を個数基準で作成して得られたメディアン径(d50)を平均粒子径としたものである。
陽イオン交換樹脂には、交換基としてスルホン酸基等を有する強酸性陽イオン交換樹脂、又は交換基としてカルボキシル基、リン酸基等を有する弱酸性陽イオン交換樹脂があるが、中でも、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、強酸性陽イオン交換樹脂が好ましい。
陽イオン交換樹脂の架橋度は、特に限定されないが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、2%以上が好ましく、4%以上がより好ましく、6%以上が更に好ましい。また、上記と同様の観点から、20%以下が好ましく、16%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましい。また、架橋度の範囲としては、2〜20%、更に4〜16%、更に6〜10%が好ましい。
陽イオン交換樹脂の交換容量は、特に限定されないが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、0.5meq/mL以上が好ましく、1.0meq/mL以上がより好ましく、1.3meq/mL以上が更に好ましい。また、上記と同様の観点から、3.0meq/mL以下が好ましく、2.5meq/mL以下がより好ましく、1.8meq/mLが更に好ましい。また、交換容量の範囲としては、0.5meq/mL〜3.0meq/mL、更に1.0meq/mL〜2.5meq/mL、更に1.3meq/mL〜1.8meq/mLが好ましい。
また、陽イオン交換樹脂としては、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、対イオンとして、アルカリ金属イオンを有するアルカリ金属型の陽イオン交換樹脂、アルカリ土類金属イオンを有するアルカリ土類金属型の陽イオン交換樹脂が好ましい。アルカリ金属型陽イオン交換樹脂としては、例えば、ナトリウム型陽イオン交換樹脂、カリウム型陽イオン交換樹脂が挙げられ、またアルカリ土類金属型陽イオン交換樹脂としては、例えば、カルシウム型陽イオン交換樹脂が挙げられる。中でも、アルカリ金属型陽イオン交換樹脂が好ましく、ナトリウム型陽イオン交換樹脂がより好ましい。
アルカリ金属型又はアルカリ土類金属型の陽イオン交換樹脂は、水素型(H型)陽イオン交換樹脂の水素イオンを、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンに変換して調製することができる。調製方法としては常法を採用することが可能であるが、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩の水溶液、又は塩化カルシウム等のアルカリ土類金属塩の水溶液を水素型陽イオン交換樹脂と接触させ、次いで接触処理後の陽イオン交換樹脂をイオン交換水で洗浄する方法が挙げられる。
アルカリ金属型又はアルカリ土類金属型の陽イオン交換樹脂として市販品を使用することも可能である。例えば、ダイヤイオンUBK530、ダイヤイオンUBK08、ダイヤイオンPK220、ダイヤイオンSK104(以上、三菱化学社製)、AMBERLITE CR1310Na(ダウケミカル社製)等のアルカリ金属型陽イオン交換樹脂、ダイヤイオンUBK535(三菱化学社製)、AMBERLITE CR1310Ca(ダウケミカル社製)等のアルカリ土類金属型陽イオン交換樹脂を挙げることができる。
<接触処理>
陽イオン交換樹脂との接触処理は、バッチ方式、連続方式のいずれも用いることができる。また、陽イオン交換樹脂を混合液中に分散し、その後ろ過により陽イオン交換樹脂を分離しても良い。工業的には、陽イオン交換樹脂を充填したカラムに上記混合物を通液して接触処理する固定床方式を採用することができる。
固定床方式の接触条件は、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、空塔速度(SV)が、0.5/hr以上が好ましく、2/hr以上がより好ましい。また、上記と同様の観点から、10/hr以下が好ましく、4/hr以下がより好ましい。また、SVの範囲としては、0.5〜10/hrが好ましく、2〜4/hrがより好ましい。空塔基準の線速度は、上記と同様の観点から、0.2m/h以上が好ましく、1m/h以上がより好ましい。また、上記と同様の観点から、4.9m/h以下が好ましく、2m/h以下がより好ましい。また、線速度の範囲としては、0.2〜4.9m/hが好ましく、1〜2m/hがより好ましい。接触温度は、上記と同様の観点から、30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上が更に好ましい。また、上記と同様の観点から、90℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましく、65以下が更に好ましい。また、接触温度の範囲としては、30〜90℃が好ましく、40〜80℃がより好ましく、50〜65℃が更に好ましい。
陽イオン交換樹脂の使用量は精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率の観点から、上記混合物/陽イオン交換樹脂の容量比(v/v)として、0.005以上が好ましく、0.01以上がより好ましく、0.03以上が更に好ましい。また、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、0.5以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.05以下が更に好ましい。上記混合物/陽イオン交換樹脂の容量比(v/v)の範囲としては、好ましくは0.005〜0.5、より好ましくは0.01〜0.1、更に好ましくは0.03〜0.05である。
<回収>
固定床方式では、陽イオン交換樹脂に吸着されずに透過した画分を回収する。
〔工程(2)〕
工程(2)は、工程(1)後の陽イオン交換樹脂に、SP値が20.5〜34〔(MPa)1/2〕である溶媒を接触させて溶出液を得る工程である。このような溶液を溶離液として使用することにより、グリセリンとグリセリンアルキルエーテルの陽イオン交換樹脂への吸着能の差を顕著にすることができる。これにより、グリセリン濃度を低下させ、グリセリンアルキルエーテルの濃度を高めた溶出液を得ることができる。ここで、本明細書において「溶離液」とは、陽イオン交換樹脂に吸着された吸着物質を陽イオン交換樹脂から分離させる溶媒のことであり、また「溶出液」とは陽イオン交換樹脂から分離された吸着物質を含む溶液をいう。この溶出液は、溶出液の前半の画分にはグリセリンアルキルエーテルに富む画分が得られ、溶出液の後半の画分にはグリセリンに富む画分が得られる。
<溶媒>
本発明においては、SP値が20.5〜34〔(MPa)1/2〕である溶媒を使用するが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度化及び高収率の観点、また原料液と分離液が共に溶解できる溶媒という観点から、23〔(MPa)1/2〕以上が好ましく、24〔(MPa)1/2〕以上がより好ましく、25〔(MPa)1/2〕以上が更に好ましく、26〔(MPa)1/2〕以上が更に好ましい。また、上記と同様の観点から、33〔(MPa)1/2〕以下が好ましく、32〔(MPa)1/2〕以下がより好ましく、31〔(MPa)1/2〕以下が更に好ましく、30〔(MPa)1/2〕以下が更に好ましい。溶媒のSP値の範囲としては、23〜33〔(MPa)1/2〕、より好ましくは24〜32〔(MPa)1/2〕、更に好ましくは25〜31〔(MPa)1/2〕、更に好ましくは26〜30〔(MPa)1/2〕である。ここで、本明細書において「SP値」とは溶解度パラメーターを意味し、J.BRANDRUP著「POLYMER HANDBOOK 4th」(JOHN WILEY&SONS,INC 1999年発行)、VII688〜694項に示された値、又はFedorsの方法にしたがい、J.BRANDRUP著「POLYMER HANDBOOK 4th」、VII685〜686項に示されるパラメーターを用いて算出した値を用いることができる。
また、溶媒には水が含まれていてもよいが、特に、泡立ち防止の観点から、溶媒の含水率は、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。なお、溶媒の含水率の下限値は0質量%でもあってもよいが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率の観点から、0.001質量%、更に0.01質量%が好ましい。溶媒の含水率としては、好ましくは0〜5質量%、より好ましくは0.001〜3質量%、更に好ましくは0.01〜1質量%である。また、溶媒の含水率は、カールフィッシャー法により測定することができる。詳細は実施例に記載した。
本発明においては、SP値が上記範囲内の溶媒の中でも、大気圧における沸点が40〜95℃である溶媒を使用することが好ましい。かかる溶媒の沸点としては、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化、溶媒除去の効率化の観点から、50〜90℃が好ましく、55〜85℃がより好ましく、60〜80℃が更に好ましい。
本発明で使用する溶媒(括弧内はSP値を示す)としては、具体的には、メタノール(29.7)、エタノール(26.7)、プロパノール(24.6)等を挙げることができる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、2種以上の溶媒を混合する場合、SP値が20.5〜34〔(MPa)1/2〕の範囲外にある溶剤を、混合後の溶媒のSP値が上記範囲内となるように適宜組み合わせて使用することもできる。このような溶媒としては、例えば、ヘキサン(14.7)、アセトン(20.1)、酢酸(21.5)、イソプロピルアルコール(23.6)等が挙げられる。なお、2種以上の溶媒を混合する場合、混合後の溶媒のSP値は、各溶媒のSP値に各溶媒の体積比率を乗じた値の総和とする。
<接触処理>
陽イオン交換樹脂と溶媒との接触処理は、前述の工程(1)と同様にバッチ式、連続式のいずれも採用することができる。また、固定床方式等を好ましく採用することができる。
接触条件は、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、空塔速度(SV)が、0.5/hr以上が好ましく、2/hr以上がより好ましい。また、上記と同様の観点から、10/hr以下が好ましく、4/hr以下がより好ましい。また、SVの範囲としては、0.5〜10/hrが好ましく、2〜4/hrがより好ましい。空塔基準の線速度は、上記と同様の観点から、0.2m/h以上が好ましく、1m/h以上がより好ましい。また、上記と同様の観点から、4.9m/h以下が好ましく、2m/h以下がより好ましい。また、線速度の範囲としては、0.2〜4.9m/hが好ましく、1〜2m/hがより好ましい。接触温度は、上記と同様の観点から、30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上が更に好ましい。また、上記と同様の観点から、90℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましく、65以下が更に好ましい。また、接触温度の範囲としては、30〜90℃が好ましく、40〜80℃がより好ましく、50〜65℃が更に好ましい。
溶媒の使用量は、精製グリセリンアルキルエーテルの高純度及び高収率化の観点から、上記混合物に対して2容量倍以上が好ましく、5容量倍以上がより好ましく、10容量倍以上が更に好ましく、20容量倍以上が更に好ましい。また、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、溶媒の除去効率の観点から、上記混合物に対して200容量倍以下が好ましく、180容量倍以下がより好ましく、160容量倍以下が更に好ましく、150容量倍以下が更に好ましい。溶媒の使用量の範囲としては、上記混合物に対して、好ましくは2〜200容量倍、より好ましくは5〜180容量倍、更に好ましくは10〜160容量倍、更に好ましくは20〜150容量倍である。
また、本発明においては、前述の工程(1)及び(2)を擬似移動床方式により行うことができる。ここで、本明細書において「擬似移動床方式」とは、陽イオン交換樹脂を充填した複数の充填床を直列かつ無端に連結した充填床群の各充填床の上下にバルブを設け、固定床実験の基礎物性から算出された所定位置を、原料液の供給口、溶離液の供給口、陽イオン交換樹脂に吸着され難いラフィネート画分の排出口及び陽イオン交換樹脂に吸着されやすいエクストラクト画分の排出口として設定し、充填床群に設けられた各供給口及び各排出口の位置関係を一定に保ちながら、一定の切り替え時間毎に、これらの位置を系内の循環方向下流側に順次、1カラム毎に移動させることで、陽イオン交換樹脂を実際に移動させずに陽イオン交換樹脂を移動させるのと同等の機能を発揮させるクロマト分離方式である。このようなクロマト分離を行う装置は公知であり、本発明では市販の疑似移動式クロマト分離装置を使用することが可能である。例えば、オルガノ株式社製の新JO方式クロマト分離装置、日本連水株式会社製の改良型疑似移動式クロマト分離装置を挙げることができる。なお、原料液である上記混合物、陽イオン交換樹脂及び溶媒の各構成については、上記において説明したとおりである。
グリセリンアルキルエーテルは、グリセリンよりも陽イオン交換樹脂への吸着能が低いため、充填床群内でのグリセリンアルキルエーテルの移動速度はグリセリンよりも大きくなる。そのため、溶離液である溶媒の供給速度(Ud)と、原料液である上記混合物の供給速度(Uf)との比(Ud/Uf)は、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、3.5以上が更に好ましく、4以上が更に好ましく、5以上が更に好ましい。また、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、溶媒の除去効率の点から、40以下が好ましく、25以下がより好ましく、20以下が更に好ましく、18以下が更に好ましく、15以下が更に好ましい。(Ud/Uf)の範囲としては、好ましくは2〜40、より好ましくは3〜25、更に好ましくは3.5〜20、更に好ましくは4〜18、更に好ましくは5〜15である。
また、全カラム長さに対する供給速度(Uf)は、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度化及び高収率化の観点から、0.001[m/m/h]以上が好ましく、0.005[m/m/h]以上がより好ましく、0.01[m/m/h]以上が更に好ましい。また、上記と同様の観点から、0.1[m/m/h]以下が好ましく、0.05[m/m/h]以下がより好ましく、0.03[m/m/h]以下が更に好ましい。また、Ufの範囲としては、0.001〜0.1[m/m/h]が好ましく、0.005〜0.05[m/m/h]がより好ましく、0.01〜0.03[m/m/h]が更に好ましい。
全カラムの本数は、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高純度及び高収率化の観点から、8〜16本が好ましく、10〜14本が好ましく、12本が更に好ましい。また、充填床群が4つのゾーンで構成される場合、各ゾーンのカラム本数は、ゾーン1が2〜4本、ゾーン2が3〜4本、ゾーン3が3〜4本、ゾーン4が3〜4本が好ましく、より好ましくはゾーン1が2本、ゾーン2が4本、ゾーン3が3本、ゾーン4が3本である。
接触温度は、好ましくは30〜90℃、より好ましくは40〜80℃、更に好ましくは50〜65℃である。
擬似移動床方式においては、エクストラクト画分はグリセリンに富み、ラフィネート画分はグリセリンアルキルエーテルに富むため、ラフィネート画分が回収される。
前記工程(2)の後に、工程(2)で得られた溶出液中の溶媒を除去する工程を含んでもよい。溶媒を除去する方法としては、減圧濃縮などの一般的な方法が利用できる。また、装置としては、蒸留塔、多重効用缶などの一般的な装置が利用できるが、中でも熱効率が改善された多重効用缶を用いることが好ましい。
得られた溶出液には水が含まれていてもよいが、特に、溶媒除去工程での泡立ち防止の観点から、溶出液の含水率は、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。なお、溶出液の含水率の下限値は0質量%でもあってもよいが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率の観点から、0.001質量%、更に0.01質量%が好ましい。上記溶出液の含水率としては、好ましくは0〜5質量%、より好ましくは0.001〜3質量%、更に好ましくは0.01〜1質量%である。また、溶出液の含水率は、カールフィッシャー法により測定することができる。
精製グリセリンアルキルエーテルは、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上という高い収率で回収することができる。なお、収率の上限は特に限定されず、100%であってもよい。
また、得られた精製グリセリンアルキルエーテルの溶媒を除去した後の純度は、好ましくは46%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上、更に好ましくは75%以上、更に好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上である。なお、純度の上限は特に限定されず、100%であってもよいが、精製グリセリンアルキルエーテルの製造効率、高収率化の観点の観点から、好ましくは99.8%以下、より好ましくは99.5%以下、更に好ましくは99%以下、更に好ましくは98.5%以下、更に好ましくは98%以下である。精製グリセリンアルキルエーテルの純度の範囲としては、好ましくは46〜100%、より好ましくは50〜99.8%、更に好ましくは70〜99.5%、更に好ましくは75〜99%、更に好ましくは85〜98.5%、更に好ましくは90〜98%である。
本発明の製造方法で得られる精製グリセリンアルキルエーテルは、非イオン界面活性剤として有用であり、例えば、乳化、可溶化、分散、洗浄、起泡、消泡、浸透、抗菌等の目的で使用することができる。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の製造方法を開示する。
<1>
下記の工程(1)及び(2);
工程(1):グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物を陽イオン交換樹脂に接触させる工程
工程(2):前記陽イオン交換樹脂にSP値が20.5〜34〔(MPa)1/2〕である溶媒を接触させて溶出液を得る工程
を含む、精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<2>
前記陽イオン交換樹脂の平均粒子径が、好ましくは100〜900μm、より好ましくは150〜550μm、更に好ましくは200〜500μm、更に好ましくは250〜450μm、更に好ましくは300〜400μmである、前記<1>記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<3>
前記陽イオン交換樹脂の平均粒子径が、好ましくは100μm以上、より好ましくは150μm以上、更に好ましくは200μm以上、更に好ましくは250μm以上、更に好ましくは300μm以上であって、好ましくは900μm以下、より好ましくは550μm以下、更に好ましくは500μm以下、更に好ましくは450μm以下、更に好ましくは400μm以下である、前記<1>記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<4>
前記陽イオン交換樹脂がアルカリ金属型及びアルカリ土類金属型から選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<3>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<5>
前記陽イオン交換樹脂がゲル形である、前記<1>〜<4>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<6>
前記陽イオン交換樹脂が強酸性である、前記<1>〜<5>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<7>
前記陽イオン交換樹脂の架強度が、好ましくは2〜20%、より好ましくは4〜16%、更に好ましくは6〜10%である、前記<1>〜<6>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<8>
前記陽イオン交換樹脂の交換容量が、好ましくは0.5meq/mL〜3.0meq/mL、より好ましくは1.0meq/mL〜2.5meq/mL、更に好ましくは1.3meq/mL〜1.8meq/mLである、前記<1>〜<7>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<9>
前記溶媒の含水率が好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である、前記<1>〜<8>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<10>
前記陽イオン交換樹脂の使用量が、前記混合物/陽イオン交換樹脂の容量比(v/v)として、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.03以上であって、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.1以下、更に好ましくは0.05以下である、前記<1>〜<9>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<11>
前記陽イオン交換樹脂の使用量が、前記混合物/陽イオン交換樹脂の容量比(v/v)として、好ましくは0.005〜0.5、より好ましくは0.01〜0.1、更に好ましくは0.03〜0.05である、前記<1>〜<9>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<12>
前記溶媒のSP値が、好ましくは23〔(MPa)1/2〕以上、より好ましくは24〔(MPa)1/2〕以上、更に好ましくは25〔(MPa)1/2〕以上、更に好ましくは26〔(MPa)1/2〕以上であって、好ましくは33〔(MPa)1/2〕以下、より好ましくは32〔(MPa)1/2〕以下、更に好ましくは31〔(MPa)1/2〕以下、更に好ましくは30〔(MPa)1/2〕以下である、前記<1>〜<11>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<13>
前記溶媒のSP値が、好ましくは23〜33〔(MPa)1/2〕、より好ましくは24〜32〔(MPa)1/2〕、更に好ましくは25〜31〔(MPa)1/2〕、更に好ましくは26〜30〔(MPa)1/2〕である、前記<1>〜<11>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<14>
前記溶媒は、大気圧における沸点が好ましくは40〜95℃、より好ましくは50〜90℃、更に好ましくは55〜85℃、更に好ましくは60〜80℃である、前記<1>〜<13>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<15>
前記工程(1)における混合物が溶媒を含み、該溶媒と前記工程(2)で使用する溶媒が同一である、前記<1>〜<14>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<16>
前記溶媒がメタノール及びエタノールから選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<15>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<17>
前記陽イオン交換樹脂との接触処理が固定床方式である場合、空塔速度(SV)は、好ましくは0.5〜10/hr、更に好ましくは2〜4/hrである、前記<1>〜<16>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<18>
前記工程(1)における陽イオン交換樹脂との接触処理が固定床方式である場合、空塔基準の線速度は、好ましくは0.2〜4.9m/h、より好ましくは1〜2m/hである、前記<1>〜<17>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<19>
前記工程(1)における陽イオン交換樹脂との接触処理が固定床方式である場合、接触
温度は、好ましくは30〜90℃、より好ましくは40〜80℃、更に好ましくは50〜65℃である、前記<1>〜<18>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<20>
前記工程(2)における陽イオン交換樹脂との接触処理が固定床方式である場合、空塔速度(SV)は、好ましくは0.5〜10/hr、更に好ましくは2〜4/hrである、前記<1>〜<19>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<21>
前記工程(2)における陽イオン交換樹脂との接触処理が固定床方式である場合、空塔基準の線速度は、好ましくは0.2〜4.9m/h、より好ましくは1〜2m/hである、前記<1>〜<20>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<22>
前記工程(2)における陽イオン交換樹脂との接触処理が固定床方式である場合、接触温度は、好ましくは30〜90℃、より好ましくは40〜80℃、更に好ましくは50〜65℃である、前記<1>〜<21>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<23>
前記工程(2)における陽イオン交換樹脂との接触処理が固定床方式である場合、前記溶媒の使用量は、前記混合物に対して、好ましくは2容量倍以上、より好ましくは5容量倍以上、更に好ましくは10容量倍以上、更に好ましくは20容量倍以上であって、好ましくは200容量倍以下、より好ましくは180容量倍以下、更に好ましくは160容量倍以下、更に好ましくは150容量倍以下である、前記<1>〜<22>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<24>
前記工程(2)における陽イオン交換樹脂との接触処理が固定床方式である場合、前記溶媒の使用量は、前記混合物に対して、好ましくは2〜200容量倍、より好ましくは5〜180容量倍、更に好ましくは10〜160容量倍、更に好ましくは20〜150容量倍である、前記<1>〜<22>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<25>
前記工程(1)及び(2)を疑似移動床式クロマトグラフィーにより行う、前記<1>〜<16>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<26>
溶離液である溶媒の供給速度(Ud)と、原料液である上記混合物の供給速度(Uf)との比(Ud/Uf)は、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは3.5以上、更に好ましくは4以上、更に好ましくは5以上であって、好ましくは40以下、より好ましくは25以下、更に好ましくは20以下、更に好ましくは18以下、更に好ましくは15以下である、前記<25>記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<27>
溶媒の供給速度(Ud)と、前記混合物の供給速度(Uf)との比(Ud/Uf)が、好ましくは2〜40、より好ましくは3〜25、更に好ましくは3.5〜20、更に好ましくは4〜18、更に好ましくは5〜15である、前記<25>記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<28>
全カラム長さに対する供給速度(Uf)が、好ましくは0.001〜0.1[m/m/h]、より好ましくは0.005〜0.05[m/m/h]、更に好ましくは0.01〜0.03[m/m/h]である、前記<25>又は<26>記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<29>
全カラムの本数が、好ましくは8〜16本、より好ましくは10〜14本、更に好ましくは12本である、前記<25>〜<28>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<30>
充填床群が4つのゾーンで構成される場合、各ゾーンのカラム本数は、ゾーン1が2〜4本、ゾーン2が3〜4本、ゾーン3が3〜4本、ゾーン4が3〜4本が好ましく、ゾーン1が2本、ゾーン2が4本、ゾーン3が3本、ゾーン4が3本がより好ましい、前記<25>〜<29>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<31>
接触温度が、好ましくは30〜90℃、より好ましくは40〜80℃、更に好ましくは50〜65℃である、前記<25>〜<30>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<32>
前記混合物がグリセリンと、アルキルグリシジルエーテル又はオレフィンとの反応生成物を含む、前記<1>〜<31>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<33>
前記グリセリンの仕込み量が前記アルキルグリシジルエーテルに対して好ましくは1〜10モル倍、より好ましくは1.2〜7モル倍、更に好ましくは2〜6モル倍である、前記<32>記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<34>
前記反応生成物中のグリセリンアルキルエーテルの含有量が好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜50質量%、更に好ましくは15〜40質量%である、前記<32>又は<33>記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<35>
前記工程(2)の後に、工程(2)で得られた溶出液中の溶媒を除去する工程を含む、前記<1>〜<34>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<36>
精製グリセリンアルキルエーテルの純度は、通常46〜100質量%であり、好ましくは50〜99.8%、より好ましくは70〜99.5%、更に好ましくは75〜99%、更に好ましくは85〜98.5%、更に好ましくは90〜98%である、前記<1>〜<35>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
<37>
精製グリセリンアルキルエーテルの回収率が、好ましくは80%〜100質量%であり、下限値はより好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上である、前記<1>〜<36>のいずれか一に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
1.グリセリン、グリセリンアルキルエーテルの分析
<乾燥条件>
試料を40℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して得られた乾燥残分をガスクロマトグラフィー(GC)にて分析した。サンプル量が多い場合、又は、高沸点成分の溶媒を用いている場合は、試料を40℃/10Torrの条件にてエバポレーターにて濃縮した後、そのまま40℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して得られた乾燥残分をガスクロマトグラフィー(GC)又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析にて分析した。
<分析方法>
<ガスクロマトグラフィー(GC)分析>
試料にトリメチルシリル化剤(GLサイエンス社製、TMSI−H)を添加混合し、固形分をろ別後、以下の条件のGCにて定量分析した。
・GC装置: HP6850 Series(HEWLETT PACKARD社製) ・カラム :DB1−HT(J&W社製、内径0.25mm、長さ15m、膜厚0.1mm)
・キャリアガス:He
・ガス流量 :1.0mL/分
・注入口温度:300℃
・検出器 :FID方式
・検出器温度:300℃
・カラム温度条件:60℃を2分間保持→毎分10℃で昇温→350℃を保持
<高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析>
試料にアセトニトリル/水を添加混合し、以下の条件のHPLCにて定量分析した。
・HPLC装置:HITACHI D−7000
・流量:1.0mL/分
・検出器:ESA Biosciences社製 Corona CAD Detector
[グリセリン分析]
カラム:東ソー社製 TSK−GEL Amide−80、5μm、4.6×250mm
溶液条件:50体積%アセトニトリル/水(蒸留水)
[グリセリンアルキルエーテル分析]
・カラム :GL Science社製InertsilC8−3、5μm、4.6×150mm
・溶液条件:アセトニトリル/水(蒸留水)
アセトニトリル45体積%を3分間保持、45から98体積%まで9分間のリニアグラジエント、その後98体積%を保持。
2.平均粒径の測定
陽イオン交換樹脂の平均粒径の測定には、レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置(LS 13 320、BECKMAN COULTER)を用いた。
3.含水率の測定
試料の含水率の測定は、カールフィッシャー電量滴定法によった。以下の装置及び試薬を用いた。
・装置:HIRANUMA AQ−300
・試薬:アクアライト RO−A(平沼産業社製)
製造例1
反応槽にラウリルアルコール(花王製)150kgと、トリフルオロメタンスルホン酸ランタン(東京化成社製)1.20kgを仕込み撹拌を開始した。100℃まで昇温後、グリシドール(日本油脂社製)を4.5時間かけて滴下し、その後3時間熟成を行った。熟成終了後、メタノール(大商化成製)を100L加え溶解させた後、イオン交換樹脂(Purolite MB378LT)を100L加え、室温で20時間攪拌した。濾過にてイオン交換樹脂を除去した後、圧力4.0〜5.3kPaの条件下で90℃まで昇温し、メタノールを留去し、蒸留原料238kgを得た。このうち231.7kgを0.02kPaの条件下で分子蒸留を行い、未反応ラウリルアルコールとグリセリンラウリルエーテルを留去し、反応槽に残存した72.0kgを「反応生成物1」とした。
次に、「反応生成物1」とジグリセリン(東京化成社製)を、「反応生成物1」/ジグリセリンの質量比が39.9/60.1となるように混合させた液を「原料1」として用いた。「原料1」の組成を表1に示す。
製造例2
「反応生成物1」とジグリセリン(東京化成社製)を、「反応生成物1」/ジグリセリンの質量比が32.1/67.9となるように混合させた液を「原料2」として用いた。「原料2」の組成を表1に示す。
製造例3
反応工程(1)
反応槽にモノグリセリン500kgと炭酸カリウム(和光純薬社製)3.75kgを添加し、撹拌を開始した。67kPaに減圧後、240℃に昇温した。撹拌を継続し反応で生じた水を除去しながら8.5時間その温度と圧力を維持しモノグリセリンを重合させた。
次いで生成物にイオン交換水460L添加して水溶液とした。水溶液にイオン交換樹脂(Purolite MB378LT)198kgを添加し、スラリーの温度を40℃に維持して、5時間撹拌を行い、脱イオンを行った。
反応槽から全てのスラリーを抜き出し、イオン交換樹脂をろ別した。
ろ液を反応槽に添加し、圧力0.47kPa、温度145℃にてろ液から脱水を行った。
その後、圧力0.47kPaに保持したまま、230℃まで液温を上げて、グリセリンの重合度の低い成分を留去した。
反応槽の圧力を0.17kPaに下げて、260℃まで液温を上げて、ジグリセリンを主成分とする留分を得た。
反応槽に残存した成分に上記留分を混合した混合物をグリセリンとして反応工程(2)に用いた。
反応工程(2)
ラウリルグリシジルエーテル19.8gとグリセリン121gを4ツ口フラスコに一括で仕込み、200℃、窒素雰囲気下、無触媒条件で4時間反応を行い「反応生成物2」を得た。この反応生成物2を「原料3」として用いた。「原料3」の組成を表1に示す。
グリセリンの仕込み量は、アルキルグリシジルエーテルに対して6モル倍であった。
製造例4
「反応生成物1」とグリセリン#310(阪本薬品製)を、「反応生成物1」/グリセリン#310の質量比が32/68となるように混合させた液を「原料4」として用いた。「原料4」の組成を表1に示す。
Figure 2013256492
参考例1〜5
(溶解確認)
「Bond Elut Jr C18 バリアン社製」1gに、予め、99.5%EtOH(2mL)を通液し、続いて30%EtOH(2mL)を2回通液し、洗浄を行った。
次に、「原料3」0.1606gを30%EtOH(2mL)に溶解させた「溶解評価原料液」を予め洗浄した「Bond Elut Jr C18」に通液させ、さらに30%EtOH(2mL)を5回通液して回収液を回収した(Fr.1)。次に、60%EtOH(2mL)を8回通液して回収液を回収した(Fr.2)、最後に99.5%EtOH(4mL)を4回通液して回収液を回収した(Fr.3)。
「溶解評価原料液」、「溶解評価原料液」の(Fr.1)、(Fr.2)、(Fr.3)に含まれる溶媒を、前述のクロマトグラフィー分析における乾燥条件にて溶媒を除去した後、再度表2に記載の溶媒に接触させた時の溶解特性について評価を行った。ここで、「溶解評価原料液」の(Fr.1)、(Fr.2)、(Fr.3)の「溶媒除去試料」を前述のクロマトグラフィー分析に供したところ、「溶解評価原料液」の(Fr.1)の「溶媒除去試料」には成分1(重合度5以下のグリセリン)と成分2(重合度6以上のグリセリン及びグリセリン環状体)のみが、「溶解評価原料液」の(Fr.2)の「溶媒除去試料」には成分3(重合度5以下のグリセリンモノアルキルエーテル)と成分4(重合度6以上のグリセリンモノアルキルエーテル)のみが、「溶解評価原料液」の(Fr.3)の「溶媒除去試料」には成分5(グリセリンジアルキルエーテル)のみが含まれていた。
(溶解評価)
評価は、再度所定の溶媒に溶かした液を50℃に温度調整して、各溶解液の性状を目視にて確認した。なお、溶媒の使用量は溶媒濃度が50質量%となるようにして溶解評価を行った。その結果を表2に示す。
評価基準
○:30分以内に溶解(白濁や分相がみられない)する。
×:30分以内に溶解(白濁や分相がみられない)しない。
Figure 2013256492
実施例1
対イオンとしてナトリウムイオンを有するゲル形強酸性陽イオン交換樹脂(平均粒子径315μm、AMBERLITE CR1310 Na、架強度6%、交換容量1.5meq/mL、ダウケミカル社製)39mLを、1本のカラム(内径10mm×高さ50cmm、空隙率0.4)に充填した。次に、「原料1」を混合物中の溶媒の含有量が50質量%となるようにメタノールに溶解した溶液を原料液とし、溶離液としてメタノールを用いた。メタノールのSP値は、29.7〔(MPa)1/2〕である。通液は、空塔速度を3.1/h、空塔線速度を1.53m/h、槽内接触温度を60℃、溶媒温度を65℃の条件にて通液を行った。また、原料液を50秒通した後、上記溶離液を119分通液しながら、カラム出口にて得られる回収液を、2分毎にサンプリングした。
原料1/陽イオン交換樹脂の容量比(v/v)は、0.042であった。
原料1に対する溶媒の使用量(v/v)は、143であった。
得られた回収液を、ガスクロマトグラフィー分析に供し、各成分のクロマトグラムを作成した。40℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥させることで溶媒が完全に揮発した。エバポレーターを用いた原料液の濃縮でも泡立ちは発生せず、分析用のサンプル回収が可能であった。得られた分析値より各成分の分配係数Kを求め、表3に示した。ここで、分配係数Kは樹脂への吸着量を各成分の溶出液への溶出量で除した値であり、成分ごとの分配係数の差が大きい場合にそれらの成分の分離が良好であることを示すものである。また、各成分の総括移動係数Kfavを求め、表4に示した。さらに、表5に示す通液条件にて、クロマト分離シミュレータ(オルガノ(株)製)を用いて擬似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。
(クロマト分離シミュレータで用いた擬似移動床分離装置)
予備検討で用いた吸着剤が充填された、12本のカラムを直列かつ無端に連結し、ゾーン1が2本のカラム、ゾーン2が4本のカラム、ゾーン3が3本のカラム、ゾーン4が3本のカラムにより構成される、図1に示す擬似移動床分離装置を、槽内接触温度を60℃、溶媒温度を65℃で運転することを想定し、クロマト分離シミュレータを用いた組成計算を行った。各ゾーンの通液速度をそれぞれU1〜U4とした。
原料液をゾーン2へ通液し、その供給速度をUfとした。溶離液はゾーン4へ通液し、その供給速度をUdとした。
ゾーン2から排出される液は、一部をラフィネートとして回収し、残りをゾーン1へ送液した。なお、ラフィネート排出速度をUaとした。ラフィネート画分は、「成分3(重合度5以下のグリセリンモノアルキルエーテル)」、「成分4(重合度6以上のグリセリンモノアルキルエーテル)」及び「成分5(グリセリンジアルキルエーテル)」に富む画分である。
ゾーン4から排出される液は、一部をエクストラクトとして回収し、残りをゾーン3へ送液した。なお、エクストラクト排出速度をUcとした。エクストラクト画分は「成分1(重合度5以下のグリセリン)」及び「成分2(重合度6以上のグリセリン及びグリセリン環状体)」に富む画分である。
かかる操作を連続的に行うために、切り替え時間Ts[hr]毎に原料導入口、溶剤導入口、及び各排出口の場所を切り替える計算を行った。
また、組成計算は、Uf、Ud/Uf、Time Cycleを一定にし、U1、U3、U4、Ud、及びUcを任意に変化させる条件にて行った。その計算結果を表5に示す。
実施例2
対イオンとしてカルシウムイオンを有するゲル形強酸性陽イオン交換樹脂(平均粒子径315μm、AMBERLITE CR1310 Ca、架強度6%、交換容量1.5meq/mL、ダウケミカル社製)を使用し、実施例1と同様の操作により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表5に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表5に示す。
実施例3
混合物中の溶媒の含有量が15質量%の原料液を使用し、実施例1と同様の操作と分析により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表5に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表5に示す。
実施例4
溶離液としてエタノールを使用し、実施例1と同様の操作と分析により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表5に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表5に示す。
実施例5
平均粒子径が213μmのゲル形強酸性陽イオン交換樹脂(UBK530、架強度6%、交換容量1.6meq/mL、三菱化学社製)を使用し、実施例4と同様の操作と分析により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表5に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例4と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表5に示す。
実施例6
平均粒子径が834μmのゲル形強酸性陽イオン交換樹脂(SK104、架強度4%、交換容量1.2meq/mL、三菱化学社製)を使用し、実施例4と同様の操作と分析により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表5に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例4と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表5に示す。
実施例7
平均粒子径が834μmのポーラス形強酸性陽イオン交換樹脂(PK220、架強度10%、交換容量1.9meq/mL、三菱化学社製)を使用し、実施例4と同様の操作と分析により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表5に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例4と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表5に示す。
比較例1
溶離液として蒸留水を使用したこと以外は、実施例3と同様の操作により行った。前述のクロマトグラフィー分析における乾燥条件にしたがい、40℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して乾燥させても溶媒が揮発しなかった。さらに、エバポレーターを用いた原料液の濃縮では泡立ちが発生し、分析用のサンプル回収が困難であった。
比較例2
溶離液として蒸留水とエタノールの混合液(水分含量7質量%)を使用し、平均粒子径が303μmの芳香族系合成吸着剤(USP70、三菱化学社製)を使用したこと以外は、実施例3と同様の操作により行った。前述のクロマトグラフィー分析における乾燥条件にしたがい、40℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して乾燥させても十分に溶媒が揮発しなかった。さらに、エバポレーターを用いた原料液の濃縮では泡立ちが発生し、分析用のサンプル回収が困難であった。
比較例3
吸着剤として平均粒子径が303μmの芳香族系合成吸着剤(USP70、三菱化学社製)を使用し、実施例4と同様の操作と分析により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表5に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例4と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表5に示す。
比較例4
吸着剤として平均粒子径が263μmのシリカゲル(シリカゲル4B、富士シリシア社製)を使用し、実施例1と同様の操作と分析により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表5に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表5に示す。
Figure 2013256492
Figure 2013256492
Figure 2013256492
表3の分配係数の値より、吸着剤として陽イオン交換樹脂を用い、溶出液としてSP値が20.5〜34〔(MPa)1/2〕である溶媒を用いることで、成分1(重合度5以下のグリセリン)と成分2(重合度6以上のグリセリン及びグリセリン環状体)が樹脂側に強く吸着し、成分3(重合度5以下のグリセリンモノアルキルエーテル)と成分4(重合度6以上のグリセリンモノアルキルエーテル)と成分5(グリセリンジアルキルエーテル)が溶出液側に分配することが示され、本発明において高い分離能が発揮されることが示された。また、表5より、吸着剤として陽イオン交換樹脂を用いることにより、グリセリンアルキルエーテルを高い収率で回収できることが確認された。
実施例8
原料液として「原料2」を使用し、実施例3と同様の操作と分析により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表6に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例3と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表6に示す。
実施例9
原料液として「原料2」を使用し、実施例4と同様の操作と分析により、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表6に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例4と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表6に示す。
実施例10
原料液として「原料3」を使用し、実施例1と同様の操作により得られた回収液を、高速液体クロマトグラフィー分析に供し、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表6に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表6に示す。
実施例11
原料液として「原料4」を使用し、実施例3と同様の操作により得られた回収液を、高速液体クロマトグラフィー分析に供し、各成分のクロマトグラムを作成した。そして、クロマトグラムから求めた表3の分配係数と表4の総括物質移動係数を用い、表6に示す操作条件に変更したこと以外は、実施例3と同様の操作により疑似移動床式クロマト分離における組成計算を行った。計算結果を表6に示す。
Figure 2013256492
表6より、原料液中のグリセリン及びグリセリンの環状体の割合が増えると、グリセリンアルキルエーテルの回収率及び純度が低下することが分かった。

Claims (15)

  1. 下記の工程(1)及び(2);
    工程(1):グリセリン及びグリセリンアルキルエーテルを含む混合物を陽イオン交換樹脂に接触させる工程
    工程(2):前記陽イオン交換樹脂にSP値が20.5〜34〔(MPa)1/2〕である溶媒を接触させて溶出液を得る工程
    を含む、精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  2. 前記陽イオン交換樹脂の平均粒子径が100〜900μmである、請求項1記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  3. 前記陽イオン交換樹脂がアルカリ金属型及びアルカリ土類金属型から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  4. 前記陽イオン交換樹脂がゲル形である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  5. 前記陽イオン交換樹脂が強酸性である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  6. 前記溶媒の含水率が5質量%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  7. 前記工程(1)における混合物が溶媒を含み、該溶媒と前記工程(2)で使用する溶媒が同一である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  8. 前記溶媒がメタノール及びエタノールから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  9. 前記工程(1)及び(2)を疑似移動床式クロマトグラフィーにより行う、請求項1〜8のいずれか1項に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  10. 前記溶媒の供給速度(Ud)と、前記混合物の供給速度(Uf)との比(Ud/Uf)が2〜40質量倍である、請求項9記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  11. 前記混合物がグリセリンと、アルキルグリシジルエーテル又はオレフィンとの反応生成物を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  12. 前記グリセリンの仕込み量が前記アルキルグリシジルエーテルに対して1〜10モル倍である、請求項11記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  13. 前記反応生成物中のグリセリンアルキルエーテルの含有量が5〜60質量%である、請求項11又は12記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  14. 前記工程(2)の後に、工程(2)で得られた溶出液中の溶媒を除去する工程を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
  15. 精製グリセリンアルキルエーテルの純度が46〜100質量%である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の精製グリセリンアルキルエーテルの製造方法。
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