JP2007009167A - 界面活性剤組成物及びその製造方法並びにこれを含有する洗浄剤組成物 - Google Patents

界面活性剤組成物及びその製造方法並びにこれを含有する洗浄剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】起泡力、洗浄力に優れ、皮膚に対して低刺激性である安全性の高い洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(1)未反応アルキルアルコールが5%以下、遊離ポリグリセロールが20%以下でモノアルキルエーテル含量が75%以上である特定構造のポリグリセロールモノアルキルエーテルを含有した洗浄剤組成物、及び(2)ジグリセロールモノアルキルエーテル又はグリセロールモノアルキルエーテルとグリシドールを反応させることより得られた上記(1)に記載のポリグリセロールモノアルキルエーテルを含有した洗浄剤組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は起泡力、洗浄力に優れ、皮膚に対して低刺激性である安全性の高い界面活性剤組成物及びその製造方法並びに該組成物を含有した洗浄剤組成物に関する。
従来、起泡力に優れた界面活性剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルスルフォン酸などが用いられてきた。これらの界面活性剤は起泡力に優れているものの脱脂力が強く、肌荒れが起きやすい欠点があった。最近では、より低刺激性のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を洗浄基剤とした洗浄剤が主流を占めている。しかし、皮膚に穏和になってきてはいるものの充分満足出来る水準に達しているとは言い難い。
一方で、非イオン界面活性剤であっても起泡力に優れる界面活性剤としてアルキルポリグリコシドが知られている(例えば、特許文献1参照)。同様に皮膚に穏和で、起泡力に優れた界面活性剤としてポリグリセロール脂肪酸エステルも知られているが、工業的に得られるものの多くはモノエステル純度が低く本来のポリグリセロール脂肪酸エステルの性能を示さない。この問題を解決するために、脂肪酸にグリシドールを付加することでモノエステル純度を高める試みも知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、脂肪酸エステルの水溶液は加水分解されるという、製品の安定性を損なう問題が常に伴う。この問題を解決する方法として、ポリオールのモノアルキルエーテルが知られている(例えば、特許文献3参照)が、ジアルキルエーテル体の生成が避けられず、モノエーテル純度の高いポリグリセロールモノアルキルエーテルの工業的製法について依然として充分な製造方法が確立されているとは言い難い。
また、液性を改善した洗浄剤組成物として直鎖ポリグリセロールエーテルと分岐鎖ポリグリセロールエーテルの比率を限定したもの(例えば、特許文献4参照)、ポリグリセロールの全ての水酸基が1,2−ジオール、1,3−ジオールに限定したもの(例えば、特許文献5参照)が知られているが、ポリグリセロールの鎖長を延長するたびにエーテル化、エポキシ化を繰り返し、鎖長が長くなるほどこの繰り返しが必要となり、工程が複雑となり工業的に得る方法としては満足いくものではない。高級アルコールにグリセロールを付加することの困難さからアルキル鎖とポリグリセロールの間にポリアルキル/アルキレンオキシド構造を有するものがほとんどである(例えば、特許文献4参照)。
また上記特許文献4、5には分岐状ポリグリセロールが水に対する溶解性等その液性にとって重要であることが示されているが、本発明者らの研究結果によれば、重合度3のポリグリセロールにおける直鎖状トリグリセロールのラウリルエーテルやラウリン酸エステルには水溶性に問題があることを確認してはいるが、必ずしも直鎖状の構造に問題があるわけでなく、水酸基の立体配置によってその水溶性が著しく影響される疑いがあることを確認した。また、アルキル鎖が直鎖トリグリセロールの末端水酸基とエーテル結合を形成した場合、特に液性に問題が起き、直鎖状トリグリセロール中央に位置する水酸基がラウリルエーテルとした構造は末端がラウリルエーテルのものに比べて液性が優れていることも確認している。しかし、この様な構造を制御して合成する方法は既知の合成法を駆使することで実施可能ではあるが、工業的な製法としては有利な方法ではなく、むしろ、モノアルキルエーテル純度が高い組成物を得ることで問題が解決できることを見いだした。
特開昭58−104625 特開平9−157384 特開平6−293688 特開平11−310792 特開2001−114720
本発明は、洗浄剤、すなわちシャンプー、ボディーシャンプー、リンス、洗顔フォームなどの身体洗浄用洗浄剤、あるいは台所用液体洗剤や工業用界面活性剤に使用される従来の界面活性剤に比べてより身体に対して穏和であり、洗浄力、起泡力、水溶性にも優れた界面活性剤組成物及びその製造方法並びにこれを配合した洗浄剤組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み、安全性が高く、洗浄力、起泡力に優れた界面活性剤を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、一般式(1)で示されるポリグリセロールモノアルキルエーテルを配合した洗浄剤組成物を用いて上記課題が解決し本発明をなすに至った。
すなわち上記課題を解決する本発明は、下記構成を有する。
1.下記一般式(1)で示される界面活性剤組成物であって、示差屈折(RI)検出器を備えた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、使用するカラムがODSカラムの場合に、同装置で分析される一般式(1)で示される界面活性剤のクロマトグラムの面積比が、アルキルアルコールが5%以下、ポリグリセロールが20%以下、モノアルキルエーテルが75%以上であることを特徴とする界面活性剤組成物。
RO−(A)−H (1)
(Rは炭素数1〜24のアルキル基、nは平均値が2〜20、AはCHCHOHCHOで示される構造を持つ繰り返し単位を持ったポリグリセロール)
2.ジグリセロールモノアルキルエーテル又はグリセロールモノアルキルエーテルとグリシドールを反応させることより得られたことを特徴とする上記1に記載の界面活性剤組成物。
3.上記1又は2に記載の界面活性剤組成物を含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
4.グリセロールモノアルキルエーテル又はジグリセロールモノアルキルエーテルにグリシドールを付加することを特徴とする下記界面活性剤組成物の製造方法。
[界面活性剤組成物]
下記一般式(1)で示される界面活性剤組成物であって、示差屈折(RI)検出器を備えた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、使用するカラムがODSカラムの場合に、同装置で分析される一般式(1)で示される界面活性剤のクロマトグラムの面積比が、アルキルアルコールが5%以下、ポリグリセロールが20%以下、モノアルキルエーテルが75%以上である。
RO−(A)−H (1)
(Rは炭素数1〜24のアルキル基、nは平均値が2〜20、AはCHCHOHCHOで示される構造を持つ繰り返し単位を持ったポリグリセロール)
請求項1に記載の発明によれば、起泡力、洗浄力に優れ、皮膚に対して低刺激性である安全性の高い界面活性剤組成物を提供できる。
請求項2又は4に記載の発明によれば、効率のよい工業的量産性に富む界面活性剤を提供できる。
請求項3に示す本発明によれば、本発明に係る界面活性剤組成物を含有することで、起泡力、洗浄力に優れ、身体に対して穏和な洗浄剤組成物を提供できる。
本発明の洗浄剤の有効成分であるポリグリセロールモノアルキルエーテルにおいて一般式(1)で示したRは炭素数1〜24、好ましくは10〜18の長鎖脂肪族基を示す。この場合の脂肪族基には直鎖状または分岐鎖状のアルキル基及びアルケニル基が含まれる。具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル、イソプロピル、1−メチルペンチル、1−エチルブチル、1−メチルヘキシル、1−メチルヘプチル、1−ブチルヘキシル、2−オクテニル、4−テトラデセニル、オレイル等がある。尚、Rの炭素数が26以上のものは、本発明の効果が得られない。
前記一般式(1)におけるnはグリセロールの平均重合度で、2〜20が好ましく、さらに好ましくは4〜20である。尚、nの平均重合度が20を超えたものは、本発明の効果が得られない。
本発明の洗浄剤組成物の有効成分であるポリグリセロールモノアルキルエーテルにおいて、未反応アルキルアルコール、ポリグリセロールモノアルキルエーテル、副生するポリグリセロールの分析値がそれぞれ5%以下、75%以上、20%以下の範囲にあることが好ましい。未反応のアルキルアルコールが5%を超えると水溶性を欠き、5%以下であっても副生するポリグリセロールが20%を超えると、水溶性に問題はないが界面活性剤の有効成分が減少することから、起泡力や洗浄力を損ない好ましくない。また、ポリグリセロールモノアルキルエーテル以外の、ジアルキルエーテル、トリアルキルエーテル等、ジアルキルエーテル以上のポリグリセロールポリアルキルエーテルが5%を超えると起泡力や洗浄力を損ない、目的の性能を満足するには多量の配合が必要となってしまうので5%以下が好ましい。
尚、HPLCによる分析例を図1に示す。
これらの分析はRI検出器、ODSカラムを備えたHPLC分析装置においてメタノール水溶液を溶離液に用いて行うことが出来る。具体的にHPLC分析装置より得られたクロマトグラムにおいて遊離ポリグリセロール(A)、ポリグリセロールモノアルキルエーテル部分(B)、遊離アルコール部分(C)とは図1に示した部分を言う。
測定に用いた装置は島津製作所社製HPLC(LC−10ADVPポンプ,CTO−10ACVPカラムオーブン、SIL−10ADVPオートサンプラー,RID−10A示差屈折検出器、CLASS−VP解析ソフト)、カラムはODSカラム(Shim−pack CLC−ODS(M))、移動層には90%メタノール水溶液を1.0ml/min、カラム温度は40℃で行った。
本発明に係るポリグリセロールモノアルキルエーテルは、アルキルアルコールとその3〜5倍当量のグリシドールとをアルカリ触媒下、50〜100℃で反応させ、減圧下、130℃〜200℃で未反応のアルキルアルコール及び遊離ポリグリセロールを留去する公知の方法で得られる。
本発明に係るポリグリセロールモノアルキルエーテルの効率よい工業的な製法としては、ジグリセロールモノアルキルエーテル又はグリセロールモノアルキルエーテルにグリシドールを反応させる方法を本発明者らは考え出したのでその製法について以下に詳しく説明する。
ジグリセロールアルキルエーテルにグリシドールを付加させる方法は、アルキルグリシジルエーテルを得る第1工程と、アルキルグリシジルエーテルとグリセロールを反応させジグリセロールモノアルキルエーテルを得る第2工程と、ジグリセロールモノアルキルエーテルにグリシドールを付加させる第3工程からなる。
グリセロールアルキルエーテルにグリシドールを付加させる方法は、アルキルグリシジルエーテルを得る第1工程と、アルキルグリシジルエーテルを非プロトン性溶媒に溶解させた後、希硫酸などの酸触媒等を用いて加水分解して、グリセロールモノアルキルエーテルを得る第2工程と、グリセロールモノアルキルエーテルにグリシドールを付加させる第3工程からなる。
[ジグリセロールモノアルキルエーテルからの製法]
アルキルアルコール1モルに対してエピクロルヒドリン1〜3モルをトルエンなどの有機溶媒に溶解させ、水酸化ナトリウム水溶液と相間移動触媒としてテトラブチルアンモニウムヨウ素等を用いて30℃〜50℃で数時間反応させる。反応終了後、水層を分離した後、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶剤を留去して粗アルキルグリシジルエーテルを得る。これを減圧蒸留にて未反応アルコールなどを留去した後、アルキルグリシジルエーテルを蒸留して精製する。
次いで、このアルキルグリシジルエーテル1モルに対して3〜5倍当量のグリセリンを加えてアルカリ触媒下200℃〜250℃で開環・反応させて粗ジグリセロールモノアルキルエーテルが得られる。粗ジグリセロールモノアルキルエーテルは減圧蒸留で未反応アルキルグリシジルエーテル、グリセリンなどを留去した後、ジグリセロールモノアルキルエーテルを留去させ精製する。
この精製ジグリセロールモノアルキルエーテルはモノアルキルエーテル以外のジアルキルエーテル、トリアルキルエーテルが全く含まれないものとなる。また、アルキル鎖長の長さによってはメタノールあるいは酢酸エチルなどから再結晶によりさらに高度に精製することも出来る。
この精製ジグリセロールモノアルキルエーテル1モルに対して目的とする平均重合度によって1〜18倍当量のグリシドールをアルカリ触媒を用い不活性ガス雰囲気下、反応温度100℃〜150℃でグリシドールを付加する。グリシドールは撹拌しながら約1ml/minの速度で添加する。滴下終了後、さらに数時間撹拌を続け、ポリグリセロールモノアルキルエーテルが得られる。必要に応じて触媒に用いたアルカリ分をリン酸などにより中和する。
この様にして得られたポリグリセロールモノアルキルエーテルは、グリセロールの重合度1を含まない重合度2以上のポリグリセロールのモノアルキルエーテルであり、ジアルキルエーテル、トリアルキルエーテルなどのポリエーテルは存在しないものである。
[グリセロールモノアルキルエーテルからの製法]
上記で得られたアルキルグリシジルエーテルをジオキサン等の溶媒に溶解し、希硫酸を加えて、90℃で1時間還流する。当量の炭酸ナトリウムで硫酸を中和した後、ジオキサン及び水を留去し、さらに酢酸エチルに溶解し、飽和塩化アンモニウムで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルを留去することで、高純度のグリセロールモノアルキルエーテルを得ることが出来る。
また、アルキル鎖長によっては酢酸エチルから再結晶することにより高度な精製度のグリセロールモノアルキルエーテルを得ることも出来る。得られたグリセロールモノアルキルエーテルに触媒として水酸化ナトリウムを用い、不活性ガス雰囲気下100℃〜120℃で目的とする平均重合度によって1〜19倍当量のグリシドールを約1ml/minで滴下して付加する。滴下後数時間撹拌を続けて、ポリグリセロールモノアルキルエーテルを得る。触媒に用いた水酸化ナトリウムは当量のリン酸で中和する。
この様にして得られたポリグリセロールモノアルキルエーテルはジアルキルエーテル、トリアルキルエーテルなどを含有せず、重合度1からより複雑な重合体のポリグリセロールモノアルキルエーテルと、グリシドール同士の反応生成物でありアルキルアルコールとは結合してない副生物たるポリグリセロールからなる。
[ポリグリセロールモノアルキルエーテルの精製]
このようにして得られたポリグリセロールモノアルキルエーテルには出発原料の違いにより重合度1以上あるいは重合度2以上のポリグリセロールモノアルキルエーテルとグリシドール同士の重合体であるポリグリセロールが含まれるが、低重合度のポリグリセロールモノアルキルエーテルについては反応終了後、減圧蒸留、分子蒸留、溶剤抽出、クロマトグラフィーなどの手法を用いて取り除くことが出来る。工業的に優れた方法として、減圧蒸留、好ましくは分子蒸留法による除去がある。
本発明は前述した分析法における面積比で、未反応のアルキルアルコールの残存量が5%以下であることで水溶性に優れた組成物とすることが可能であるが、本発明の方法はグリセロールモノアルキルエーテル、ジグリセロールモノアルキルエーテルにグリシドールを付加することから極めて未反応のアルキルアルコール含有量の少ない組成物を得ることが出来る。さらに、ジグリセロールモノアルキルエーテル、グリセロールモノアルキルエーテルなど低重合度のものを分子蒸留等で除去しそれぞれ15%以下、10%以下にすることで、より優れた水溶性組成物を得ることが出来る。
ポリグリセロール脂肪酸エステルやポリグリセロールモノアルキルエーテルの平均重合度は、水酸基価に基づいて下記式2を用いて計算できる。しかし、本発明に係る界面活性剤組成物にはグリシドール同士によるポリグリセロールの含有量が少ない事が特徴であるものの、それでもポリグリセロールが含まれると式2から求められる平均重合度を大きく押し上げる。
従って、本発明における平均重合度には、式3より算出されるグリシドールの有効付加モル数を用いた。具体的にはHPLC分析結果からポリグリセロール含有量を求め、反応に用いたグリシドールのうち、アルキル鎖を含む分子に付加したグリシドール量を計算する、そのモル数を反応の出発原料に用いたグリセロールモノアルキルエーテル、ジグリセロールモノアルキルエーテル、アルキルアルコールのモル数で除した値を有効付加モル数とした。グリセロールモノアルキルエーテルを出発原料に用いた場合はこの有効付加モル数に1を加算し、ジグリセロールモノアルキルエーテルを出発原料に用いた場合はこの有効付加モル数に2を加算した。具体的には下記式3を用いて計算し、平均重合度とした。
この様にして得られたポリグリセロールモノアルキルエーテルのポリグリセロール重合度は20までが好ましい、これ以上の重合度になると分子に占める親水基部分の支配が大きくなり、起泡力や洗浄力が低下する。また、粘度が著しく高くなり、取扱いが困難となる。
Figure 2007009167
n :平均重合度
OHV :水酸基価[mgKOH/ml]
MWal :アルキルアルコールの平均分子量
Figure 2007009167
n :平均重合度 (付加モル数)
:原料に予め付加してあるグリセロール付加数
グリセロールアルキルエーテル出発なら1,ジグリセロール出発であるならば
2、アルキルアルコールからなら0
:HPLC分析結果におけるポリグリセロール部分(A)の面積比
:HPLC分析結果におけるアルキルアルコール部分(C)の面積比
;アルキル鎖を含有するアルコール量[g]
;用いたグリシドール量[g]
:反応に用いたグリシドールとアルキルアルコール量[g]
:蒸留によるカット率
MW :アルキル鎖の分子量(アルコールとして)
本発明の界面活性剤組成物を配合できる洗浄剤組成物としては皮膚、毛髪用洗浄剤である、洗顔料、シャンプー、リンス、ボディーシャンプー、石鹸、また、歯磨きや洗口剤等の口腔用洗浄剤、固体状、ペースト状、液体状の衣料用洗浄剤等の用途に用いられる洗浄剤組成物等に含まれる非イオン界面活性剤として利用できる。その他にも工業用に使用される様々な洗浄剤組成物にも応用することが出来る。
本発明に係る界面活性剤組成物を配合した洗浄剤組成物にはその他の界面活性剤を併用することで、上記に示した様々な用途にあった洗浄剤組成物として利用することが出来る。以下に併用できる界面活性剤を示すが特にこれらに限定したものではない。
陰イオン界面活性剤
陰イオン界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、α−スルホ脂肪酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル又はヒドロキシアルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシル化タウリン、N−アシル化メチルタウリン、N−アシル化グルシン、N−アシル化アスパラギン酸、N−アシル化ザルコシン、N−アシル化グルタミン酸、モノアルキル燐酸エステル塩、アルキルアミドエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸モノグリセライド硫酸エステル塩、アルキルグリセリルエーテル硫酸エステル塩、アルキルポリグリセリルエーテル硫酸エステル塩、アルキルイミノジカルボン酸塩、二級アミド型N‐アシルアミノ酸塩、酒石酸アルキルアミド、リンゴ酸アルキルアミド、クエン酸アルキルアミド等が挙げられる。
カチオン界面活性剤
カチオン界面活性剤としては、モノ又はジアルキル四級アンモニウム塩、エーテル基又はエステル基を有するモノ又はジアルキル四級アンモニウム塩、あるいはそれらの塩酸塩、硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
両性界面活性剤
両性界面活性剤としては、アミドアミノ酸型両性界面活性剤、長鎖アルキルジメチルカルボキシメチルベタイン、スルホベタイン、アミドプロピルベタイン、イミダゾリウムベタイン、グリシン型、アラニン型のアミド酸型両性界面活性剤、カルボキシベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン、アミドアミノ酸、イミダゾリニウムベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤
非イオン界面活性剤としては、本発明以外のアルキル多価アルコールエーテル、ヒドロキシアルキル多価アルコールエーテル、高級アルコールエトキシレート、高級アルコールエトキシプロポキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、脂肪酸アルカノールアミド、蔗糖脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセロール脂肪酸エステル、ポリグリセロール脂肪酸エステル、脂肪酸2,3−ジヒドロキシプロピルアミド、脂肪酸ポリオキシエチレンアミド、アルキルアミンオキシド、アルキルアミドアミンオキシド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、メチルあるいはエチルグリコシド、脂肪酸エステル、アシルグルカミド等が挙げられる。
また、本発明の洗浄剤組成物には必要に応じて洗浄剤に配合される公知の補助成分を配合することが出来る。この様な補助成分にはビルダー類、保湿剤、粘度調節剤、防腐剤、抗炎症剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、移染防止剤、抗菌剤、水溶性高分子化合物、水溶性無機塩、pH調節剤、パール光沢剤、色素、香料、酵素、漂白剤等が挙げられる。特に業務用、工業用、自動食器洗浄機用等の硬質表面洗浄剤として使用する場合には、アルカリ剤を含有するアルカリ性条件下での使用が好ましく、本発明における活性剤組成物は従来のポリグリセロール脂肪酸エスエルでは不可能なアルカリ及び酸性pH域での使用が可能である。
[実施例1]
以下に本発明の実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明する。試験方法としては洗浄性試験、起泡性試験、刺激性を実施し比較した。結果は表1に示した。
評価基準
・洗浄力試験
JIS−K3370記載のリーナッツ洗浄力試験に従った。汚垢の除去率は、スライドグラスの付着量と洗浄後の残存量との重量差からもとめた。洗浄水には30℃の水道水を用い、界面活性剤濃度は0.05質量%、0.10質量%で実施した。
・起泡性試験
JIS−K3362記載の方法に従い、ロスマイルス起泡性試験機を用い、温度25℃と温度40℃の各条件で0.1質量%と0.2質量%の試料水溶液を落下させ、生じた泡の高さにより起泡性を評価した。希釈水には水道水を用いた。
評価は下記4段階法による。
◎ 250mm以上
○ 200mm以上、250未満
△ 150mm以上、200未満
× 150mm未満
・刺激性
皮膚に対する刺激性はパッチテスト(閉塞パッチテスト法)により検討した。
本発明品及び比較品を0.5質量%含む希釈液を作成する。蒸留水 89.5質量%、エタノール 10.0質量%、発明品または比較品 0.5質量%。この希釈液を直径5mm程の円形濾紙にしみ込ませ、これを上腕部に貼付する。貼付方法は、濾紙を同径のアルミニウム製円盤(フィンチャンバー)で覆いテープで固定する。48時間貼付後濾紙を剥がし(パッチ除去)、その後1時間及び24時間経過後の皮膚の刺激反応状態をもって判定する。
評価は下記5段階法による。
反応無し : − 0
ごく軽い紅斑 : ± 0.5
紅斑 : + 1.0
紅斑及び浮腫 : ++ 2.0
紅斑、浮腫及び小水疱: +++ 3.0
5段階、各々の係数をそれぞれ、0、0.5 、1.0 、2.0 、3.0 とし、反応の表れた人数に係数を乗じたものの和を評点とする。評点をパッチ除去後、1時間後(48時間判定)、24時間後(72時間判定)の各々にとり、被験者の人数で割り100倍した値が刺激指数となる。刺激指数が、10未満は○、10〜30は△、30超過は×と評価した。被験者は20人で行った。
水溶性の試験
水溶性の確認は日本電色工業株式会社濁度計NDH2000を用い、本発明品、比較品それぞれの5%水溶液の濁度を測定した。濁度が0.1未満を○、0.1以上を×とした。
[製造例]
<発明品1>
ラウリルアルコール175g(0.9392mol)とグリシドール212.8g(2.873mol)に水酸化ナトリウム5.746g(0.144mol)を触媒に用いた。反応はラウリルアルコールと水酸化ナトリウムを反応させ、アルコキシドとした後、トルエン200mlを加えて、反応温度90℃にてグリシドールを約0.8ml/minの速度で滴下した。滴下終了後さらに6時間90℃にて熟成させた、なお、反応は不活性ガス雰囲気下で行われた。
反応終了後、触媒は当量のリン酸で中和、中和塩と分離したポリグリセロールを濾別し、トルエンを留去して、ポリグリセロールモノラウリルエーテル390gを得た。さらに未反応のラウリルアルコールは減圧蒸留で留去した(0.92kPa,150〜180℃、対仕込み15.3%カット)。得られたポリグリセロールモノラウリルエーテル330gの分析値はラウリルアルコール、ポリグリセロールモノラウリルエーテル、ポリグリセロールがそれぞれ、0.2%、95.3%、4.5%であった。なお、各成分は前記HPLC法にて分析した。式3から算出した平均重合度は4.3であった。
なお、得られたポリグリセロールモノラウリルエーテルの水酸基価は609.0mgKOH/ml、グリシドール同士の重合物であるアルキル鎖の導入されていないポリグリセロール部分をモノアルキルエーテルと仮想して水酸基価から求めた平均重合度は5.2であった。
<発明品2>
ラウリルアルコール186.3g(0.9998mol)とエピクロルヒドリン138.8g(1.500mol)をトルエン300mlに溶解し、30%NaOH 240mlとテトラブチルアンモニウムヨウ素3.694g(0.010mol)を相間移動触媒として用いた、反応は40℃で5時間激しく攪拌した。反応終了後、水層を分離した後、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、溶剤を留去して粗ラウリルグリシジルエーテルを得た。これを減圧蒸留(0.21kPa、160〜180℃)により精製した。得られたラウリルグリシジルエーテルは185g(収率は76.3%)であった。純度はTHFを溶出液に用いたGPC分析による面積比で97.3%であった。
得られたラウリルグリシジルエーテル150.0g(0.6188mol)とグリセロール170.8g(1.8547mol)を水酸化ナトリウム1.600gを触媒に用い、不活性ガス雰囲気下で220℃まで加熱し、ジグリセロールモノラウリルエーテルを得た。触媒として用いた水酸化ナトリウムを当量のリン酸で中和した後、中和塩を濾別し、未反応のグリセロールを留去、さらにジグリセロールモノラウリルエーテルを蒸留(0.26kPa、240℃)し、純度98.0%のジグリセロールモノラウリルエーテルを収率87.9%で得た。
得られたジグリセロールモノラウリルエーテル180g(0.511mol)に水酸化ナトリウム触媒0.422gを用い、不活性ガス雰囲気下、反応温度120℃でグリシドール205g(2.7673mol)を付加した。グリシドールは撹拌しながら約1ml/minの速度で添加した。滴下は約3時間半で終了し、さらに6時間撹拌を続け、ポリグリセロールモノラウリルエーテルを得た。触媒に用いた水酸化ナトリウムは当量のリン酸を用いて中和した。各成分は前記HPLC法にて分析した。ラウリルアルコール、ポリグリセロールモノラウリルエーテル、ポリグリセロールがそれぞれ、0.0%、91.5%、8.5%であった。式3より求められる平均重合度は4.4であった。また、その水酸基価は680.1mgKOH/mlであり、式2から求められるポリグリセロールモノラウリルエーテルの平均重合度は6.5であった。
<発明品3>
発明品2と同様な方法で得られた純度98.3%のラウリルグリシジルエーテル30.1g(0.124mol)をジオキサン60gに溶解し、5%HSO 15gを加えて、90℃で1時間還流した。当量の炭酸ナトリウムで硫酸を中和した後、ジオキサン及び水を留去し、さらに酢酸エチルに溶解し、飽和塩化アンモニウムで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルを留去し、純度99.3%のグリセロールモノラウリルエーテルを収率95.0%で得た。
得られたグリセロールモノラウリルエーテル30.0g(0.115mol)に0.128gの水酸化ナトリウムを触媒に不活性ガス雰囲気下120℃でグリシドール34.1g(0.461mol)を1ml/minで滴下して付加した。滴下後6時間、撹拌を続けて、ポリグリセロールモノラウリルエーテルを得た。触媒に用いた水酸化ナトリウムは当量のリン酸で中和した。各成分は前記HPLC法にて分析した。ラウリルアルコール、ポリグリセロールモノラウリルエーテル、ポリグリセロールがそれぞれ、0.0%、90.7%、9.3%であった。式3より求められる平均重合度は4.1であった。また、その水酸基価は628.0mgKOH/mlであり、式2から求められるポリグリセロールモノラウリルエーテルの平均重合度は6.5であった。
<発明品4>
デカニルアルコール200.0g(1.264mol)とエピクロルヒドリン175.4g(1.895mol)をトルエン/ヘキサン(1/1)300mlに溶解し、30%NaOH水溶液240mlとテトラブチルアンモニウムヨウ素3.694g(0.010mol)を相間移動触媒として用いた、反応は40℃で5時間激しく攪拌した。反応終了後、水層を分離した後、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、溶剤を留去して粗デカニルグリシジルエーテルを得た。これを減圧蒸留(0.21kPa、150〜170℃)により精製した。得られたデカニルグリシジルエーテルは198.3g(収率73.2%)であった。純度はTHFを溶出液に用いたGPC分析による面積比で98.2%であった。
得られたデカニルグリシジルエーテル100g(0.4667mol)をジオキサン200gに溶解し、5%HSO 30gを加えて、90℃で1時間還流した。当量の炭酸ナトリウムで硫酸を中和した後、ジオキサン及び水を留去し、さらに酢酸エチルに溶解し、飽和塩化アンモニウムで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルを留去し、純度99.8%のグリセロールモノデカニルエーテルを収率96.4%で得た。得られたグリセロールモノデカニルエーテル100.0g(0.430mol)に0.430gの水酸化ナトリウムを触媒に不活性ガス雰囲気下120℃でグリシドール127.53g(1.722mol)を1ml/minで滴下して付加した。滴下後6時間、撹拌を続けて、ポリグリセロールモノデカニルエーテルを得た。触媒に用いた水酸化ナトリウムは当量のリン酸で中和した。各成分は前記HPLC法にて分析した。デカニルアルコール、ポリグリセロールモノデカニルエーテル、ポリグリセロールがそれぞれ、0.0%、93.8%、6.2%であった。式3より求められる平均重合度は4.2であった。また、その水酸基価は648.7mgKOH/mlであり、式2から求められるポリグリセロールモノラウリルエーテルの平均重合度は5.8であった。
<発明品5>
ステアリルアルコール200.0g(0.7394mol)とエピクロルヒドリン102.6g(1.109mol)をトルエン/ヘキサン(1/1)500mlに溶解し、30%NaOH水溶液 240mlとテトラブチルアンモニウムヨウ素3.694g(0.010mol)を相間移動触媒として用いた、反応は60℃で5時間激しく攪拌した。反応終了後、水層を分離した後、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、溶剤を留去して粗ステアリルグリシジルエーテルを得た。これを減圧蒸留(0.21kPa、190〜210℃)により精製した。得られたステアリルグリシジルエーテルは158.9g(収率65.8.%)であった。純度はTHFを溶出液に用いたGPC分析による面積比で99.6%であった。
得られたステアリルグリシジルエーテル120g(0.367mol)をジオキサン200gに溶解し、5%HSO 30gを加えて、90℃で1時間還流した。当量の炭酸ナトリウムで硫酸を中和した後、ジオキサン及び水を留去し、さらに酢酸エチルに溶解し、飽和塩化アンモニウムで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルから再結晶により純度99.8%のグリセロールステアリルエーテルを114.1g(収率90.2%)で得た。得られたグリセロールモノステアリルエーテル100.0g(0.290mol)に0.455gの水酸化ナトリウムを触媒に不活性ガス雰囲気下120℃でグリシドール451.5g(6.095mol)を1ml/minで滴下して付加した。滴下後6時間、撹拌を続けて、ポリグリセロールモノステアリルエーテルを得た。触媒に用いた水酸化ナトリウムは当量のリン酸で中和した。各成分は前記HPLC法にて分析した。ステアリルアルコール、ポリグリセロールモノステアリルエーテル、ポリグリセロールがそれぞれ、0.0%、90.8%、9.2%であった。式3より求められる平均重合度は19.3であった。また、その水酸基価は684.5mgKOH/mlであり、式2から求められるポリグリセロールモノラウリルエーテルの平均重合度は23.9であった。
<比較品1>
ラウリルアルコール173.8g(0.9327mol)とグリシドール226.2g(3.054mol)に水酸化ナトリウム4.886g(0.1222mol)を触媒に用いて不活性ガス雰囲気下、反応温度140℃にてグリシドールを1ml/minの速度で滴下し、付加した。反応終了後、触媒はリン酸で中和、濾別した。未反応のラウリルアルコールは減圧下で留去した(0.73kPa,150〜180℃、対仕込み30%カット)。得られたポリグリセロールモノラウリルエーテル302gは前記HPLC法にて分析した。ラウリルアルコール、ポリグリセロールモノラウリルエーテル、ポリグリセロールがそれぞれ、0.4%、62.7%、36.9%であった。得られた組成物ポリグリセロールモノラウリルエーテルの式3より求められる平均重合度は23.9であった。また、その水酸基価は755.0mgKOH/mlであり、式2から求められるポリグリセロールモノラウリルエーテルの平均重合度は467.9であった。
なお、比較品1の水酸基価から求められる平均重合度が他のものに比べて大きいのはエーテル結合していないポリグリセロール含有量が高いためである。
<比較品2>
ラウリルアルコール256.3g(1.376mol)とグリシドール378.1g(5.104mol)に水酸化ナトリウム6.720g(0.168mol)を触媒に用いて反応温度90℃、グリシドールを0.2ml/minの速度で滴下し付加した。なお、反応は不活性ガス雰囲気下で行われた。反応終了後、触媒はリン酸で中和、中和塩を濾別し、ポリグリセロールモノラウリルエーテル632.1gを得た。さらに未反応のラウリルアルコールは減圧蒸留で留去した(0.56kPa,150〜180℃、対仕込み8%カット)。得られたポリグリセロールモノラウリルエーテル581.2gの分析値はラウリルアルコール、ポリグリセロールモノラウリルエーテル、ポリグリセロールがそれぞれ、6.8%、84.4%、8.8%であった。なお、各成分は前記HPLC法にて分析した。式3より求められる平均重合度は3.0であった。また、その水酸基価は587.5mgKOH/mlであり、式2から求められるポリグリセロールモノラウリルエーテルの平均重合度は4.2であった。
さらに比較品として、比較品3に理研ビタミン社製ポエムJ−0021、ポリグリセロールラウリン酸エステル
比較品4に太陽化学社製M−12J、高純度ポリグリセロールモノラウリン酸エステル
比較品5に日光ケミカルズ社製SBL−3N−27、ラウレス−3−硫酸ナトリウム
比較品6に日光ケミカルズ社製SLS ラウリル硫酸ナトリウム
を用いた。
Figure 2007009167
[実施例2]
発明品の優れた起泡力を既存の増泡剤と比較した。比較品として一般的に増泡剤として利用されているヤシ油ジエタノールアミド(CDE)、ヤシ油−N−カルボキシ−N−ヒドロキシアルキルイミダゾリニウムベタイン(CPB)を用い、アミン石鹸をベースとした処方においてロスマイルス法による起泡力の比較を行った。ボディーソープの調製は加温した1Lの水にトリエタノールアミン400gを溶解し、75℃に加温した。次いで、オレイン酸160g、ラウリン酸160g、ミリスチン酸80gの混合溶融物を加えアミン石鹸水溶液を調製した。さらに、本発明品または上記増泡剤を100g加え混合攪拌し、冷却してボディーソープとした。水温25℃及び40℃、ボディソープ濃度0.1%、0.2%でロスマイルス法による起泡力試験を行った。結果を表2に示した。評価基準は実施例1と同じである。
Figure 2007009167
人体に対する刺激性が低く、起泡力、洗浄力に優れた洗浄剤組成物を得ることが出来る。
示差屈折(RI)検出器を備えた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析例を示すグラフ

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で示される界面活性剤組成物であって、示差屈折(RI)検出器を備えた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、使用するカラムがODSカラムの場合に、同装置で分析される一般式(1)で示される界面活性剤のクロマトグラムの面積比が、アルキルアルコールが5%以下、ポリグリセロールが20%以下、モノアルキルエーテルが75%以上であることを特徴とする界面活性剤組成物。
    RO−(A)−H (1)
    (Rは炭素数1〜24のアルキル基、nは平均値が2〜20、AはCHCHOHCHOで示される構造を持つ繰り返し単位を持ったポリグリセロール)
  2. ジグリセロールモノアルキルエーテル又はグリセロールモノアルキルエーテルとグリシドールを反応させることより得られたことを特徴とする請求項1に記載の界面活性剤組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の界面活性剤組成物を含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
  4. グリセロールモノアルキルエーテル又はジグリセロールモノアルキルエーテルにグリシドールを付加することを特徴とする下記界面活性剤組成物の製造方法。
    [界面活性剤組成物]
    下記一般式(1)で示される界面活性剤組成物であって、示差屈折(RI)検出器を備えた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、使用するカラムがODSカラムの場合に、同装置で分析される一般式(1)で示される界面活性剤のクロマトグラムの面積比が、アルキルアルコールが5%以下、ポリグリセロールが20%以下、モノアルキルエーテルが75%以上である。
    RO−(A)−H (1)
    (Rは炭素数1〜24のアルキル基、nは平均値が2〜20、AはCHCHOHCHOで示される構造を持つ繰り返し単位を持ったポリグリセロール)
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