JP2013254770A - フォトカプラ - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたノイズ耐量を有するフォトカプラを提供すること。
【解決手段】フォトカプラ100は、発光部101及び受光部102を有する。発光部101は、入力される電気信号に応じて光信号L1を出力する。受光部102は、高感度PD21及び低感度PD22を有する。受光部102は、発光部101と電気的に絶縁され、光信号L1を変換した電気信号を出力する。高感度PD21のカソード及び低感度PD22のアノードは、出力端子OUTと接続される。
【選択図】図1

Description

本発明はフォトカプラに関し、例えばノイズ耐性を有するフォトカプラに関する。
フォトカプラの入出力間に急峻な電源変動(dv/dt)ノイズが発生すると、フォトカプラは発光側(1次側)と受光側(2次側)との間の寄生容量成分Cによって、C(dv/dt)の値を有するノイズ起因の電流が発生する。このノイズ起因の電流は、受光側に伝達されると、出力誤動作の原因となる。この誤動作に対する耐量は瞬時同相除去(Common Mode Rejection:以下、CMRと表記する)耐量と呼ばれ、フォトカプラのノイズ耐量の指標の一つとして挙げられる。
一般的なフォトカプラでは、CMR耐量改善のための処置が施される。CMR耐量改善策として、例えば、発光側(1次側)と受光側(2次側)との間に、透明導電膜(シールド膜)を挿入する方法がある(特許文献1)。この方法では、発光側(1次側)と受光側(2次側)との間に、透明導電膜(シールド膜)を設置し、透明導電膜(シールド膜)をグランドと接続する。そのため、発光側(1次側)と受光側(2次側)との間に急峻な電源変動(dv/dt)ノイズが発生しても、ノイズにより発生した電荷は、素早くグランドへ流れ込む。これにより、ノイズにより発生した電荷が受光側(2次側)へ流れ込むことを防止できる。なお、この方法では透明導電膜を用いるため、発光側(1次側)からの光は、遮られることなく受光側(2次側)へ入射するので、正常な信号伝達が可能である。
また、CMR耐量改善策として、例えば、ダミーPDを用いる方法がある(特許文献2〜4)。この方法では、遮光されたダミーPDと遮光されていない通常の受光用PDとが設けられる。なお、ダミーPD及び受光用PDは、同じPDが用いられる。ダミーPDは、受光部表面が例えばアルミなどの遮光膜で覆われることで遮光される。そのため、ダミーPDは、発光側からの光信号には反応しないが、ノイズに対しては信号を出力する。そして、例えば演算増幅器などを用いて、受光用PDの出力信号からダミーPDの出力信号を減算する構成とすることで、受光用PDの出力信号から、ノイズ起因の信号を除去することが可能である。
その他、フォトダイオードを用いた回路として、半導体リレーが提案されている(特許文献5)。
特開昭61−292974号公報 特開平6−163977号公報 特開2002−353495号公報 特開平2−174154号公報 特開2004−112463号公報
ところが、発明者は、上述のフォトカプラには、以下で説明する問題点が存在することを見出した。透明導電膜を用いる方法では、透明導電膜の形成工程を追加する必要があり、製造コストが増大する。かつ、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)のような高価な透明導電膜材料を用いると、更に製造コストが増大する。また、ダミーPDを用いる方法では、それぞれのPDに対してアンプ回路を設け、さらに差動アンプ回路を設ける必要がある。その結果、回路規模が大きくなってチップサイズが大きくなり、製造コストの増大を招いてしまう。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、フォトカプラは、入力される電気信号に応じて光信号を出力する発光部を有する。また、受光した前記光信号を変換した電気信号を出力する受光部を有する。前記受光部は、前記光信号を受けて電流を出力する第1の受光素子と、前記第1の受光素子と直列に接続され、前記光信号を受けて電流を出力する、前記第1の受光素子よりも光感度が低い第2の受光素子と、前記第1の受光素子と前記第2の受光素子との間のノードと接続される出力端子と、を有する。
一実施の形態によれば、優れたノイズ耐量を有するフォトカプラを提供することができる。
実施の形態1にかかるフォトカプラ100の構成を示す回路図である。 受光部102が光信号L1を受光した場合のフォトカプラ100の電流の流れを示す回路図である。 ノイズが発生した場合のフォトカプラ100の電流の流れを示す回路図である。 実施の形態2にかかるフォトカプラ200の構成を示す回路図である。 高感度PD21及び低感度PD22の要部の構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態3にかかる高感度PD21及び低感度PD22の製造工程を模式的に示す断面図である。 実施の形態3にかかる高感度PD21及び低感度PD22の製造工程を模式的に示す断面図である。 実施の形態3にかかる高感度PD21及び低感度PD22の製造工程を模式的に示す断面図である。 実施の形態3にかかる高感度PD21及び低感度PD22の製造工程を模式的に示す断面図である。 実施の形態3にかかる高感度PD21及び低感度PD22の製造工程を模式的に示す断面図である。 実施の形態3にかかる高感度PD21及び低感度PD22の製造工程を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図面においては、同一要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
実施の形態1
まず、実施の形態1にかかるフォトカプラ100について説明する。図1は、実施の形態1にかかるフォトカプラ100の構成を示す回路図である。フォトカプラ100は、1次側である発光部101及び2次側である受光部102からなる。発光部101と受光部102とは、電気的に絶縁されている。
発光部101は、発光素子として、LED103を有する。LED103は、端子T1と端子T2との間に接続される。LED103は、端子T1と端子T2との間に電気信号が入力信号として与えられることにより、光信号L1を発生させる。
受光部102は、高感度フォトダイオード(Photo Diode、以下PDと表記する)21及び低感度PD22を有する。高感度PD21は、低感度PD22よりも光信号L1に対して高感度である。高感度PD21及び低感度PD22は、発光部101から等しい距離に設けられる。
高感度PD21のカソードは、低感度PD22のアノードと接続される。また、高感度PD21のカソード及び低感度PD22のアノードは、フォトカプラ100の出力端子OUTと接続される。高感度PD21のアノードは接地電圧GNDを出力する電源と接続される。低感度PD22のカソードは電源電圧VDDを出力する電源と接続される。これにより、高感度PD21及び低感度PD22には、逆バイアスがかけられる。
続いて、フォトカプラ100の動作について説明する。図2は、受光部102が光信号L1を受光した場合のフォトカプラ100の電流の流れを示す回路図である。高感度PD21は、低感度PD22よりも光信号L1に対して高感度である。よって、光信号L1を受光した際に高感度PD21に流れる光電流Id1は、光信号L1を受光した際に低感度PD22に流れる光電流Id2よりも大きい(Id1>Id2)。よって、出力端子OUTから、光電流Id1及びId2の差分電流(Id1−Id2)が流れ込む。これにより、出力端子OUTに出力信号が生じ、光信号L1を検出することができる。
一方、フォトカプラ100の入出力間に急峻な電源変動(dv/dt)ノイズが発生した場合について説明する。この場合、フォトカプラ100では、発光部101(1次側)と受光部102(2次側)との間の寄生容量成分Cによって、C(dv/dt)の値を有するノイズ起因の電流が発生する。図3は、ノイズが発生した場合のフォトカプラ100の電流の流れを示す回路図である。
ノイズ起因の電流が受光部102に伝達されると、高感度PD21及び低感度PD22には、それぞれノイズ電流In1及びIn2が流れる。ノイズ電流In1及びIn2の大きさは、主に発光部101(1次側)と受光部102(2次側)との間の寄生容量成分Cの寄与によって決まる。つまり、高感度PD21及び低感度PD22が設けられる位置のわずかな違いや、高感度PD21及び低感度PD22の容量の違いによる影響は、無視し得る程度に小さい。そのため、ノイズ電流In1とノイズ電流In2とは、等しい電流となる。よって、In1−In2=0となり、ノイズ電流がキャンセルされ、出力端子OUTから電流が流れ込まない。その結果、出力端子OUTには、ノイズ電流に起因する出力信号が発生せず、ノイズによる誤動作を防止することが可能となる。
よって、本構成によれば、簡易な構成によりノイズの影響を好適に防止することができるフォトカプラを提供することができる。
実施の形態2
次に、実施の形態2にかかるフォトカプラ200について説明する。図4は、実施の形態2にかかるフォトカプラ200の構成を示す回路図である。フォトカプラ200は、実施の形態1にかかるフォトカプラ100の受光部102を、受光部202に置換した構成を有する。発光部101はフォトカプラ100と同様であるので、説明を省略する。
受光部202は、フォトカプラ100の受光部102に、増幅器23及び抵抗24を追加した構成を有する。増幅器23の入力は、高感度PD21のカソード及び低感度PD22のアノードと接続される。増幅器23の出力は、フォトカプラ200の出力端子OUTと接続される。抵抗24は、増幅器23の入力と出力との間に接続される。受光部202のその他の構成は、受光部102と同様であるので、説明を省略する。
続いて、フォトカプラ200の動作について説明する。増幅器23を設けたことにより、増幅器23の入力から、高感度PD21のアノードと低感度PD22のカソードとの間のノードへ、差分電流(Id1−Id2)が流れ込む。そして、出力端子OUTから増幅器23により増幅された電流が流れ込むことで、出力端子OUTに出力信号が生じる。これにより、光信号L1により生じる差分電流(Id1−Id2)が微弱な場合でも、フォトカプラ200は、十分な大きさを有する出力信号を出力することが可能となる。フォトカプラ200のその他の動作については、フォトカプラ100と同様であるので、説明を省略する。
前述した、ダミーダイオードを用いる一般的なフォトカプラでは、受光部に設けたフォトダイオードの数だけ増幅器を設ける必要がある。ところが、本構成では、フォトダイオードの数が2個であるのに対し、必要な増幅器は1個のみである。よって、本構成によれば、増幅器数を低減できるフォトカプラを提供することができる。
特に、増幅器は一般的に大きな回路構成を有する場合が多い。そのため、増幅器の設置数の増加は、フォトカプラの大型化を招いてしまう。ところが、本構成では、受光部の増幅器の設置数を低減できるので、フォトカプラの小型化の点で有利である。
実施の形態3
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態では、上述のフォトカプラ100及び200で用いる高感度PD21及び低感度PD22の構成例について説明する。本実施の形態では、高感度PD21と低感度PD22との間の光感度の相違を、受光領域に形成する膜の厚みを変えることで実現している。
図5は、高感度PD21及び低感度PD22の要部の構成を模式的に示す断面図である。高感度PD21及び低感度PD22は、p型半導体基板1上に作製される。p型半導体基板1上には、n型拡散層2が形成される。n型拡散層2の上部の受光領域となる位置には、n型拡散層3が形成される。n型拡散層3の上部には、部分的にn型コンタクト層4が形成される。n型拡散層2によってn型拡散層3と隔てられた位置には、n型拡散層2を貫通してp型半導体基板1に達する、p型拡散層5が形成される。p型拡散層5の上部には、p型コンタクト層6が形成される。なお、以下では、p型半導体基板1、n型拡散層2、n型拡散層3、n型コンタクト層4、p型拡散層5及びp型コンタクト層6は、シリコンにより構成されるものとする。
p型半導体基板1、n型拡散層2、n型拡散層3、n型コンタクト層4、p型拡散層5及びp型コンタクト層6からなる半導体層の上部には、酸化シリコン(SiO)膜7が形成される。酸化シリコン(SiO)膜7の厚みは、例えば100nmである。なお、酸化シリコン(SiO)膜7を、第1の絶縁膜とも称する。
但し、高感度PD21のn型拡散層3の上部では、部分的に酸化シリコン(SiO)膜7が形成されない領域が存在する。この領域では、代わりにn型拡散層3の上部に、酸化シリコン膜(SiO)膜8が形成される。酸化シリコン膜(SiO)膜8は、酸化シリコン膜(SiO)膜7よりも薄く形成され、酸化シリコン(SiO)膜7の厚みは、例えば10nmである。なお、酸化シリコン(SiO)膜8を、第2の絶縁膜とも称する。
酸化シリコン(SiO)膜7及び8の上部には、絶縁膜9が形成される。絶縁膜9は、例えば窒化シリコン(SiN)膜や酸窒化シリコン膜(SiON)膜を用いることができる。絶縁膜9の厚みは、例えば100nmである。絶縁膜9の上部には、層間膜10が形成される。n型コンタクト層4及びp型コンタクト層6の上部には、酸化シリコン(SiO)膜7、絶縁膜9及び層間膜10を貫通するビア11が形成される。層間膜10上には、ビア11と電気的に接続される電極12が形成される。層間膜10及び電極12は、層間膜13で覆われる。
高感度PD21のn型拡散層3上部の層間膜10及び13には、開口部15が設けられ、高感度PD21の受光領域となる。低感度PD22のn型拡散層3上部の層間膜10及び13には、開口部16が設けられ、低感度PD22の受光領域となる。
高感度PD21のカソード(n型コンタクト層4)と低感度PD22のアノード(p型コンタクト層6)とは、ビア11、電極12及び配線14を介して接続される。
続いて、高感度PD21及び低感度PD22の製造方法について説明する。図6A〜図6Fは、実施の形態3にかかる高感度PD21及び低感度PD22の製造工程を模式的に示す断面図である。まず、p型半導体基板1上に、例えばイオン注入法により、n型拡散層2、n型拡散層3、n型コンタクト層4、p型拡散層5及びp型コンタクト層6を形成する。その後、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、p型半導体基板1、n型拡散層2、n型拡散層3、n型コンタクト層4、p型拡散層5及びp型コンタクト層6からなる半導体層の上部に、厚さ100nmの酸化シリコン膜(SiO)膜7を堆積する(図6A)。
次に、例えばフォトリソグラフィにより、フォトレジスト31を形成する。フォトレジスト31は、酸化シリコン(SiO)膜8が形成される領域に開口部32を有する。そして、フォトレジスト31をマスクとして、例えば緩衝フッ酸を用いたウェットエッチングにより、開口部32によって露出した酸化シリコン(SiO)膜8を、部分的に除去する(図6B)。
次に、例えばアッシングなどにより、フォトレジスト31を除去する。その後、例えば熱酸化によってn型拡散層3の上面を酸化することで、厚さ10nmの酸化シリコン(SiO)膜8を、形成する(図6C)。
次に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、酸化シリコン膜(SiO)膜7及び8の上に、厚さ100nmの絶縁膜9を堆積する(図6D)。
次に、絶縁膜9の上部に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、酸化シリコン(SiO)からなる層間膜10を形成する。その後、リソグラフィやスパッタ法などの配線形成技術を用いることにより、酸化シリコン(SiO)膜7、絶縁膜9及び層間膜10を貫通して、n型コンタクト層4及びp型コンタクト層6と電気的に接続されるビア11及び電極12を形成する(図6E)。
次に、層間膜10の上部に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、酸化シリコン(SiO)からなる層間膜13を形成する。そして、例えばフォトリソグラフィにより、フォトレジスト33を形成する。フォトレジスト33は、開口部15及び16が形成される領域に、それぞれ開口部34及び35を有する。そして、フォトレジスト33をマスクとして、例えば緩衝フッ酸を用いたウェットエッチングにより、開口部15及び16を形成する。この際、絶縁膜9が窒化シリコン(SiN)膜又は酸窒化シリコン膜(SiON)膜で構成されている場合には、絶縁膜9はエッチストッパー層として機能する(図6F)。
最後に、例えばアッシングなどにより、フォトレジスト33を除去し、図5に示す高感度PD21及び低感度PD22を作製することができる。
続いて、高感度PD21及び低感度PD22の光感度の相違について説明する。高感度PD21では開口部15が構成する受光領域の底部には、厚さ10nmの酸化シリコン(SiO)膜8が形成されている。一方、低感度PD22では開口部16が構成する受光領域の底部には、厚さ100nmの酸化シリコン(SiO)膜7が形成されている。すなわち、高感度PD21と低感度PD22とでは、受光領域の底部には組成が同じ酸化シリコン膜が形成されるものの、それぞれの厚みが異なる。PDでは、受光領域に形成される絶縁膜の組成が同じであれば、絶縁膜の厚みが薄いほど光信号の吸収が小さくなり、受光効率が高くなる。よって、受光領域の上部に形成される絶縁膜をより薄くすることで、低感度PD22よりも高い光感度を、高感度PD21に付与することが可能となる。
例えば、LED103が発する光信号L1の波長が800nm、酸化シリコン(SiO)膜7及び8、絶縁膜9が上記の厚み及び組成である場合には、高感度PD21の光感度を1とすると、低感度PD22の光感度は0.6程度となる。
よって、本実施の形態にかかる高感度PD21及び低感度PD22を用いることで、上述のフォトカプラ100及び200を構成することが可能となる。
なお、高感度PD21及び低感度PD22は、酸化シリコン膜の厚み以外は同様の構成を有し、光感度以外の特性を同等にすることができる。例えば、高感度PD21及び低感度PD22を等しい大きさで作製すれば、高感度PD21及び低感度PD22の素子容量を同等にできるので、ノイズキャンセルの点から有利である。
また、高感度PD21及び低感度PD22は、特殊な加工を必要とせず、通常の半導体プロセスで容易に作製が可能である。よって、高感度PD21及び低感度PD22を低コストで製造することが可能である。
なお、高感度PD21及び低感度PD22では、酸化シリコン膜の厚みが容量に影響する要素となる。しかしながら、酸化シリコン膜の膜厚差はわずか90nmである。これに対し、発光部101と受光部102又は202との間の距離は、一般に0.4mm〜1mmであり、少なくともサブmm程度となる。従って、酸化シリコン膜の膜厚差が寄生容量成分Cに与える影響は無視し得る程度に小さく、高感度PD21及び低感度PD22に作用する寄生容量成分Cは、同等とみなすことができる。よって、ノイズを好適にキャンセルすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述の実施の形態では、発光部101にLED103が設けられているが、これは例示に過ぎない。すなわち、LED以外の発光素子を用いることも可能である。また、発光部101の構成は例示に過ぎず、入力信号を光信号に変換できる他の構成を適用することが可能である。
上述の実施の形態では、受光部102及び202が高感度PD21及び低感度PD22を有する場合について説明したが、これは例示に過ぎない。光信号を受けて電流信号を生成できるのであれば、PD以外の受光素子を適用することが可能である。
p型半導体基板1、n型拡散層2、n型拡散層3、n型コンタクト層4、p型拡散層5及びp型コンタクト層6からなる半導体層のそれぞれの層の導電型は、適宜入れ換えることが可能である。また、p型半導体基板1、n型拡散層2、n型拡散層3、n型コンタクト層4、p型拡散層5及びp型コンタクト層6からなる半導体層のそれぞれの層は、シリコンに限られず、ゲルマニウム(Ge)などの単結晶半導体や、ヒ化ガリウム(GaAs)や燐化インジウム(InP)などの化合物半導体を用いることも可能である。
酸化シリコン(SiO)膜7及び8は、絶縁性が確保できるのであれば、窒化シリコン(SiN)膜や酸窒化シリコン膜(SiON)膜などの、別の組成を有する絶縁膜に置換することが可能である。また、絶縁膜9を、酸化シリコン(SiO)膜などの他の組成を有する絶縁膜に置換することが可能である。
高感度PD21及び低感度PD22の製造で用いたウェットエッチングのエッチャントは緩衝フッ酸に限られず、エッチング対象となる膜質に合わせて、適宜別のエッチャントを適用することが可能である。また、ウェットエッチングの他にも、RIE(Reactive Ion Etching)などのドライエッチングを適用することも可能である。
上述の実施の形態3では、高感度PD21及び低感度PD22の受光領域上に組成が同じで厚みがそれぞれ異なる絶縁膜を形成したが、これは例示に過ぎない。例えば、低感度PDの受光領域上に、高感度PDの受光領域上の絶縁膜よりも光信号の透過率が低い組成を有する絶縁膜を形成することで、2つのPDの光感度を異ならせることができる。この場合、低感度PDの受光領域上の絶縁膜と高感度PDの受光領域上の絶縁膜とが同じ膜厚であっても、2つのPDの光感度を異ならせることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
1 p型半導体基板
2 n型拡散層
3 n型拡散層
4 n型コンタクト層
5 p型拡散層
6 p型コンタクト層
7、8 酸化シリコン(SiO)膜
9 絶縁膜
10、13 層間膜
11 ビア
12 電極
14 配線
15、16、32、34 開口部
21 高感度PD
22 低感度PD
23 増幅器
24 抵抗
31、33 フォトレジスト
100、200 フォトカプラ
101 発光部
102、202 受光部
C 寄生容量成分
Id1、Id2 光電流
In1、In2 ノイズ電流
L1 光信号
OUT 出力端子
T1、T2 端子

Claims (11)

  1. 入力される第1の電気信号に応じて光信号を出力する発光部と、
    前記発光部と電気的に絶縁され、受光した前記光信号を変換した第2の電気信号を出力する受光部と、を備え、
    前記受光部は、
    前記光信号を受けて第1の電流を出力する第1の受光素子と、
    前記第1の受光素子と直列に接続され、前記光信号を受けて第2の電流を出力する、前記第1の受光素子よりも光感度が低い第2の受光素子と、
    前記第1の受光素子と前記第2の受光素子との間のノードと接続される出力端子と、を備える、
    フォトカプラ。
  2. 前記第1の受光素子は、カソードが前記出力端子と接続される第1のフォトダイオードであり、
    前記第2の受光素子は、アノードが前記第1のダイオードの前記カソードと接続される、前記第1のフォトダイオードよりも光感度が低い第2のフォトダイオードである、
    請求項1に記載のフォトカプラ。
  3. 前記第1のフォトダイオードのアノードには第1の電圧が供給され、
    前記第2のフォトダイオードのカソードには前記第1の電圧よりも高い第2の電圧が供給される、
    請求項2に記載のフォトカプラ。
  4. 前記第1のフォトダイオードの前記カソード及び前記第2のフォトダイオードの前記アノードと、前記出力端子と、の間に挿入される増幅器を更に備える、
    請求項2に記載のフォトカプラ。
  5. 前記増幅器の入力は、前記第1のフォトダイオードの前記カソード及び前記第2のフォトダイオードの前記アノードと接続され、
    前記増幅器の出力は、前記出力端子と接続される、
    請求項4に記載のフォトカプラ。
  6. 前記増幅器の入力と前記増幅器の出力との間に接続される抵抗を更に有する、
    請求項4に記載のフォトカプラ。
  7. 前記第1のフォトダイオードの受光領域上には、第1の絶縁膜が形成され、
    前記第2のフォトダイオードの受光領域上には、前記第1の絶縁膜よりも前記信号光を吸収する第2の絶縁膜が形成される、
    請求項2に記載のフォトカプラ。
  8. 前記第2の絶縁膜は、前記第1の絶縁膜と同じ組成を有し、かつ、厚みが前記第1の絶縁膜よりも厚い、
    請求項7に記載のフォトカプラ。
  9. 前記第2の絶縁膜は、厚みが前記第1の絶縁膜と同じであり、かつ、前記信号光の透過率が前記第1の絶縁膜よりも小さい組成を有する、
    請求項7に記載のフォトカプラ。
  10. 前記第1の絶縁膜を除く前記第1のフォトダイオードと前記第2の絶縁膜を除く前記第2のフォトダイオードとは同一構造である、
    請求項7に記載のフォトカプラ。
  11. 前記第1のフォトダイオードと前記第2のフォトダイオードとは、同一の半導体基板上に集積して形成される、
    請求項2に記載のフォトカプラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10583301B2 (en) 2016-11-08 2020-03-10 Cardiac Pacemakers, Inc. Implantable medical device for atrial deployment
CN116435383A (zh) * 2023-04-28 2023-07-14 深圳市汇顶科技股份有限公司 光学传感装置、制备方法和电子设备

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