JP2013254048A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】壁電極IPS方式において、壁構造周辺からの光漏れを防止する。
【解決手段】上記課題は、下記のような構成によって実現することが出来る。すなわち、画素の両端には、第1の壁構造WL1が形成され、第1の壁構造WL1と第1の壁構造WL1の間は、第2の壁構造WL2が形成され、第1の壁構造WL1と第2の壁構造WL2はコモン電極CEによって覆われ、コモン電極CEは、第1の絶縁膜IL1によって覆われ、第1の壁構造WL1の側部における第1の絶縁膜IL1の上にソース電極SEが形成され、第1の壁構造WL1と第2の壁構造WL2の間は平坦化膜OC2によって充填され、平坦化膜OC2には、第1の壁構造WL1の基部において凹部が形成され、凹部には、配向膜AL2が存在している液晶表示装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は表示装置に係り、特に視野角特性が優れ、かつ、高精細画面を実現できる壁電極を有するIPS方式の液晶表示装置に関する。
液晶表示装置に使用される液晶表示パネルは、画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、TFT基板の画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成された対向基板が配置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
液晶表示装置はフラットで軽量であることから、色々な分野で用途が広がっている。携帯電話やDSC(Digital Still Camera)等には、小型の液晶表示装置が広く使用されている。液晶表示装置では視野角特性が問題である。視野角特性は、画面を正面から見た場合と、斜め方向から見た場合に、輝度が変化したり、色度が変化したりする現象である。視野角特性は、液晶分子を水平方向の電界によって動作させるIPS(In Plane Switching)方式が優れた特性を有している。
IPS方式であっても、高精細な画面で、画素の大きさが小さくなった場合は、透過率が問題となり、画面輝度が問題となる。一方、液晶層内に突出した壁構造の壁面に形成した電極を利用して液晶層に電界を印加する壁電極IPS-LCD(In-Plane-Swiching-Liquid Crystal Display)は、平面電極を用いた従来のIPS-LCDに比較して液晶層に、より平行な電界を印加可能なため、より高い透過率を実現することができる。
なお、「特許文献1」には、液晶表示装置において、寄生容量低減の観点からIPS方式に最適化した柱状スペーサが記載されている。また、「特許文献2」には、IPS方式において、配線電位の影響を抑制するため、配線上を壁構造で覆い、その上にコモン電極を形成する構成が記載されている。但し、「特許文献2」には、壁構造の詳細な構成については記載がない。
特開2000−199904号公報 特開平9−258265号公報
壁電極方式IPSにおける壁構造は、画素境界部のブラックマトリクス下に配置するため、高精細化により画素幅が減少しても液晶層の配向変化の仕方は一定であり、壁電極IPS-LCDの表示モード効率は高精細化によらず一定である。尚ここで、表示モード効率とは基板透過率で規格化した透過率である。
壁電極IPS-LCDの課題の一つが壁構造周囲の光漏れであり、光漏れは暗表示の透過率を増大するためコントラスト比を低下させる。光漏れの原因は壁構造周囲での配向変化であり、これには壁構造の断面構造が関与している。
壁構造を形成するにはまず初めに有機レジストPRをホトリソグラフでパターンニングするが、有機レジストPR自体はほぼ方形の断面形状になるように加工できる。この上に電極や絶縁膜を積層した後最終的に配向膜を形成するが、その際には配向膜材料を含む溶液、すなわち配向膜溶液を塗布する。配向膜溶液はその表面張力により有機レジストPRの基部に集まる傾向にあり、配向膜は有機レジストPRの基部に厚く分布する。その結果壁構造の基部に緩やかな傾斜を有する部分、すなわち傾斜部が形成される。光漏れの原因は壁構造近傍の界面反射もしくは壁面のアンカリング効果と推測されるが、傾斜部はこれらを増大する効果がある。光漏れ低減には配向膜まで含めた壁構造の断面形状を方形としなければならないが、従来の発明ではそのような観点からの構造最適化はなされていなかった。
本発明の課題は、壁電極周辺からの光漏れを防止し、高精細画面においても、コントラストの良い液晶表示装置を実現することである。
配向膜形成前の段階で壁構造の基部に凹部を形成する。具体的には近接する壁構造の間に絶縁膜を形成し、絶縁膜の膜厚は壁構造の近傍で薄くなるようにする。本発明の主な手段は次のとおりである。
(1)ソース電極とコモン電極とTFTとカラーフィルタを有する第1の基板と、第2の基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、前記第1の基板における画素は、映像信号線と走査信号線で囲まれた領域によって定義され、前記画素には、第1の壁構造と第2の壁構造が対向して形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造の間には、第3の壁構造が形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は同じ高さであり、かつ、前記第3の壁構造よりも高く、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造は前記コモン電極によって覆われ、前記コモン電極は、第1の絶縁膜によって覆われ、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造の側部における前記第1の絶縁膜の上にソース電極が形成され、前記第1の壁構造と前記第3の壁構造の間、および、前記第2の壁構造と前記第3の壁構造の間は平坦化膜によって充填され、前記平坦化膜は、前記第1の壁構造および前記第2の壁構造の基部において凹部が形成され、前記凹部には、配向膜が存在していることを特徴とする液晶表示装置。
(2)ソース電極とコモン電極とTFTとカラーフィルタを有する第1の基板と、第2の基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、前記第1の基板における画素は、映像信号線と走査信号線で囲まれた領域によって定義され、前記画素には、第1の壁構造と第2の壁構造が対向して形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は第1の絶縁膜によって覆われ、前記第1の壁構造の側部おける前記第1の絶縁膜の上に前記ソース電極が形成され、前記第2の壁構造の側部における前記第2の絶縁膜の上に第1のコモン電極が形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造の間には、平坦化膜が形成され、前記平坦化膜は、前記第1の壁構造の基部および前記第2の壁構造の基部において凹部が形成され、前記凹部には配向膜が存在していることを特徴とする液晶表示装置。
壁構造近傍における傾斜部形成を防ぐことができるため、該傾斜部からの光漏れを低減してコントラスト比を向上できる。また、壁構造周辺の光漏れを低減すれば場所による光漏れのばらつきも低減できるため、画面内でより均一なコントラスト比を実現できる。本発明は、特に、高精細表示が要求される中小型液晶表示装置に有効である。
本発明の実施例1における画素の平面図である。 図1のA−A‘断面図である。 図1のB−B‘断面図である。 本発明の実施例2における画素の断面図である。 比較例の画素の断面図である。 比較例の製造工程を示す工程図である。 比較例における光路を示す断面模式図である。 第1の壁構造WL1近傍の液晶配向状態を示す平面図である。
壁構造の周囲で液晶層の配向方向は壁構造の壁面に平行に近づくように変化し、その結果として壁構造の周囲で光漏れが生じる。壁構造上に配向処理するには偏光紫外光を用いた光配向法を用いるが、このような配向方向変化の一因として偏光紫外光照射時の界面反射による振動方向の回転が挙げられる。すなわち、界面反射率はS偏光成分とP偏光成分で異なり、一般にS偏光成分の方が界面反射率が高い。壁面での反射光はS偏光成分が増大するため振動方向が壁構造壁面の平行方向に近づくように変化し、光配向処理において界面反射成分が実効的であれば配向処理方向は壁構造壁面の平行方向に近づくように変化する。従って、液晶層の配向方向もまた壁構造壁面の平行方向に近づくように変化する。
偏光紫外光は主に基板法線方向から照射されるため、壁構造基部が平坦であれば振動方向の回転を伴う界面反射はその壁面でのみ生じる。光漏れの生じる領域は壁構造壁面に限定されるためブラックマトリクスで遮蔽でき、コントラスト低下を生じない。一方で傾斜部がある場合には、振動方向の回転を伴う界面反射は壁面の他に傾斜部においても生じる。そのため傾斜部があれば光漏れの生じる領域は拡大し、ブラックマトリクスで遮蔽しきれずにコントラスト低下の原因になる。
本発明は、配向膜形成前の段階で壁構造の基部に液だまりとして機能する凹部を形成する。この上に配向膜溶液を塗布すると、配向膜溶液は表面張力で壁構造基部に集まった際に凹部に入り込み、配向膜は凹部を埋めるように分布する。その結果壁構造近傍に傾斜部が形成されず、壁構造はほぼ方形の断面形状となる。このように凹部は余剰な配向膜溶液の液だめとして作用し、壁構造近傍への傾斜部の形成を防ぐ。
以下に本発明の内容を、実施例を用いて詳細に説明する。
本発明の液晶表示装置の一画素の平面図を図1に、断面図を図2、図3に示す。図2は一画素の中央部の断面図で、図3は薄膜トランジスタTFTとコンタクトホールCHを含む部分の断面図で、これらの断面は図1中にAA’、BB’で示してある。図2および図3において、第一の基板SU1と第二の基板SU2が液晶層LCを挟持して成り、第一の基板SU1上には液晶層LCに近接する側より第一の配向膜AL1、第一の平坦化膜OC1、カラーフィルタCF、ブラックマトリクスBMが順次積層されている。
第二の基板SU2上には液晶層LCに近接する側より第二の配向膜AL2、第二の平坦化膜OC2、ソース電極SE、第一の絶縁膜IL1、コモン電極CE、第一の壁構造WL1および第二の壁構造WL2、第二の絶縁膜IL2、信号配線DL、第三の絶縁膜IL3、走査配線GL、ポリシリコン層PS、第四の絶縁膜IL4を有する。図1においてソース電極SEとコモン電極CEの輪郭は破線で示してある。図1においてコモン電極CEはコンタクトホールCHを除くほぼ全面に分布するため、その輪郭を表す破線はコンタクトホールCH周辺のみに分布する。
第一の壁構造WL1は第二の壁構造WL2よりも高く、液晶層LCの中に突出している。第二の壁構造WL2の周囲は第二の平坦化膜OC2で埋められており、その頂部のみが第二の平坦化膜OC2上に現れている。コモン電極CEは第一の壁構造WL1、第二の壁構造WL2および両者の間隙に分布し、ソース電極SEは第一の壁構造WL1の壁面、第二の壁構造WL2の基部および両者の間隙に分布している。コモン電極CEとソース電極SEは第一の絶縁膜IL1を介して重畳しており、重畳部は保持容量として機能する。また、コモン電極CEは第一の壁構造WL1、第二の壁構造WL2以外に両者の間隙にも分布することにより、隣接する画素や配線の電位を遮蔽する機能を有する。
図1において、ポリシリコン層PSは、スルーホールを介して信号配線DLと接続し、屈曲して、走査配線GLの下を2回くぐっている。ポリシリコン層PSが走査配線GLをくぐる部分では薄膜トランジスタ(TFT)が形成されている。したがって、図1ではTFTが2個直列に形成されている。
ソース電極SEはポリシリコン層PS、コンタクトホールCHを介して信号配線DLに接続されており、画像信号に応じた電位を液晶層LCに印加する。コモン電極CEはコンタクトホールCHの周囲に開口部を有し、ソース電極SEとの短絡を防いでいる。ソース電極SEとコモン電極CEの間に形成される電気力線ELを図2中に破線で表した。電気力線ELは第1の壁構造WL1の壁面のソース電極SEと画素中央において露出しているコモン電極CEを結ぶように分布するので、電気力線ELは第二の壁構造WL2上を除けば液晶層LC中において概略液晶層LCに平行に分布する。
液晶層LCは室温を含む広い温度範囲でネマチック相を示す。液晶層LCの電圧無印加時における配向状態はホモジニアス配向であり、電界印加時に液晶ダイレクタは液晶層内で回転するように変化する。ストライプ状のコモン電極CEとソース電極SEを用いたIPS−LCDに比較して液晶層LCにより均一な電界を印加できるため、より高い透過率が得られる。第一の壁構造WL1の存在する部分には液晶層LCが存在しないため、第一の壁構造WL1の存在する部分は非開口部となる。
第一の壁構造WL1は主に画素境界上に形成しており、画素境界はブラックマトリクスBMで遮光されているため、第一の壁構造WL1があっても開口率は実質的に低下しない。第一の配向膜AL1と第二の配向膜AL2は光配向膜であり、配向処理には光配向法を用いる。偏光紫外光を照射して配向処理し、非接触で配向処理が可能である。そのため、第一の壁構造WL1上に塗布した第二の配向膜AL2を配向処理することができる。
第二の平坦化膜OC2の膜厚は第一の壁構造WL1の基部において薄くなり凹部を形成している。この凹部の深さDは、第二の平坦化膜OC2の膜厚の半分以上であることが望ましい。すなわち、図2に示すように、第二の平坦化膜OC2の上には、第2の配向膜AL2が形成されるが、第2の配向膜AL2の膜厚は100nm程度であり、第二の平坦化膜OC2の膜厚は1μm〜2μmである。したがって、凹部の深さが、第二の平坦化膜OC2の膜厚の半分以上であれば、配向膜の液溜りとしての役割を十分に果たすことが出来るからである。なおこの深さは、第二の平坦化膜OC2の平坦部の包絡線に対して、凹部の最も深い谷部の深さをいう。
このような膜厚分布は次のようにして実現した。第一の壁構造WL1と第二の壁構造WL2に第二の平坦化膜OC2のもとになるレジストPRを塗布する。そうすると、レジストPRは第一の壁構造WL1上に薄く分布し、第二の壁構造WL2上にはより厚く分布する。また、レジストPRは段差を埋めるように分布するため、第一の壁構造WL1近傍で最も厚くなっている。
レジストPRは光照射部が消失するポジレジストである。即ち、フォトマスクPMは第一の壁構造WL1と第二の壁構造WL2の上に開口部を有し、第一の壁構造WL1上のフォトマスクの開口部は第一の壁構造WL1よりも幅が広く、第二の壁構造WL2の上の開口部は第二の壁構造WL2と同程度の幅である。これを露光してエッチングすると第1の壁の基部で膜厚が薄くなるような断面形状となる。即ち第一の壁構造WL1上のレジストPRは除去され、その近傍の膜厚の厚い部分も除去される。また、第二の壁構造WL2上のレジストPRも除去される。これをアニーリングして膜厚分布をなだらかにし、第二の平坦化膜OC2とした後の状態が図2に示す断面形状となる。すなわち、第二の壁構造WL2近傍で平坦化膜OC2の膜厚はほぼ均一になり、第一の壁構造WL1近傍で膜厚は減少する。
これ以降、第一の壁構造WL1近傍における第二の平坦化膜OC2の膜厚が減少した部分、すなわち凹部を液だまり部と呼ぶことにする。その理由は凹部が第二の配向膜形成時に液だまりとして機能するためである。配向膜はモノマーを含む溶液を塗布し、これを焼成して形成するが、モノマー溶液はその表面張力により第一の壁構造WL1の基部に集まる傾向にある。液だまりがあればモノマー溶液は液だまりを埋めるように分布するため、これを焼成して第二の配向膜とした際に、第一の壁構造WL1の基部はほぼ平坦になる。
第一の基板SU1の外側に第一の偏光板PL1を、第二の基板SU2の外側に第二の偏光板PL2をそれぞれ積層して、第二の偏光板PL2の吸収軸を配向処理方向に対して並行にし、第一の基板SU1の吸収軸を配向処理方向に対して直交方向とした。本発明の液晶表示装置は印加電圧0Vとその近傍が暗表示となるが、この状態の画素を顕微鏡観察したところ、画素内は一様に暗かった。また、明表示透過率と暗表示透過率の比からコントラスト比を計算すると、1000:1以上の値が得られた。このように、第一の壁構造WL1の基部に液だまりを形成して平坦化したことにより、暗表示において画素内は一様に低透過率となり、1000:1以上のコントラスト比が得られた。
本実施例の一画素中央部の断面図を図4に示す。実施例1の図2に比較して第二の壁構造WL2がなく、より簡略化した構造である。図4中の左側の第一の壁構造WL1上にはソース電極SEがあり、右側の第一の壁構造WL1上には第一のコモン電極CE1がある。第一の絶縁膜IL1を介して第二のコモン電極CE2が配置され、ソース電極SEと第二のコモン電極SE2の重畳部は保持容量として機能する。液晶層LCにはソース電極SEと第一のコモン電極CE1間の電界が印加され、ソース電極SEと第一のコモン電極CE1間の電気力線ELを図4中に破線で示した。電気力線ELの密度は液晶層LC全域においてほぼ一定であり、液晶層LC全域にほぼ均一な電界が印加されている。図4に示した画素構造では画素の両端に存在するソース電極SEと第一のコモン電極CE1の間を結ぶように電気力線ELが形成されており、高精細に対応した幅の狭い画素の場合に特に有効である。
第二の平坦化膜OC2の膜厚は画素の両端における第一の壁構造WL1の基部において薄くなり、液だまり、あるいは、凹部を形成している。この凹部の深さDは、実施例1と同じ理由により、第二の平坦化膜OC2の膜厚の半分以上であることが望ましい。なおこの深さは、第二の平坦化膜OC2の平坦部の包絡線に対して、凹部の最も深い谷部の深さをいう。
本実施例の断面構造は、次のようにして形成した。第一の壁構造WL1に第二の平坦化膜OC2のもとになるレジストPRを塗布すると、レジストPRは第一の壁構造WL1上に薄く分布し、その近傍で最も厚く分布している。
フォトマスクPMは第一の壁構造WL1上に開口部を有し、フォトマスクPMの開口部は第一の壁構造WL1よりも幅が広い。これを露光してエッチングするとレジストPRは第一の壁構造WL1上から除去され、その近傍の膜厚の厚い部分も除去される。これをアニーリングして膜厚分布をなだらかにし、第二の平坦化膜OC2とした後の状態が図4に示す断面図となる。この構造では、第一の壁構造WL1近傍で膜厚が減少して液だまりとなる。図4はこれに第二の配向膜AL2を形成した状態であり、第二の配向膜AL2が液だまりに集まったことにより第一の壁構造WL1基部は平坦になっている。
暗表示の画素を顕微鏡観察したところ画素内は一様に暗く、またコントラスト比は1000:1以上の値が得られた。このように、本実施例の画素構造においても第一の壁構造WL1の基部に液だまりを形成して平坦化したことにより、暗表示において画素内は一様に低透過率となり、1000:1以上のコントラスト比が得られた。
比較例
実施例1において液だまりを形成せず、図5に示したように第二の平坦化膜OC2の膜厚を第一の壁構造の基部においてほぼ一定にした。その結果第二の壁構造WL2基部は平坦にならず図5に示したように傾斜部が形成された。このような膜厚分布は図6に示したようにして実現した。図6(a)は画素中央での断面図であり、これにレジストPRを塗布すると図6(b)に示したように第一の壁構造WL1上に薄く、第二の壁構造WL2上により厚く分布する。
これを図6(c)に示したフォトマスクPMで加工する。フォトマスクPMは第一の壁構造WL1と第二の壁構造WL2の上に開口部を有し、いずれの開口部もそれぞれ第一の壁構造WL1、第二の壁構造WL2と同程度の幅である。これを露光してエッチングするとレジストPRは図6(d)に示したような断面形状となる。即ち、第一の壁構造WL1上のレジストPRREは除去さるが、その近傍の膜厚の厚い部分は完全には除去されないで若干残る。
これをアニーリングして膜厚分布をなだらかにし、第二の平坦化膜OC2とした後の状態が図6(e)であり、第二の壁構造WL2近傍で平坦化膜OC2の膜厚はほぼ均一になり、液だまりは形成されない。この上にモノマー溶液を塗布すると表面張力により第二の壁構造WL2の基部に集まるが、液だまりがないため第二の壁構造WL2の基部とその近傍に傾斜部が形成される。これを焼成すると、図6(f)に示したようにモノマー溶液塗布時の形状をほぼ保ったまま第二の配向膜AL2が形成される。
暗表示の画素を顕微鏡観察したところ、第一の壁構造WL1の近傍で光漏れが観察された。また、明表示透過率と暗表示透過率の比からコントラスト比を計算したところ、200:1を下回る値に低下していた。
第一の壁構造WL1近傍の光漏れは、図7に示したように光配向処理時に界面反射で配向処理方向の方位が変化することで生じると考えられる。図7中において第一の壁構造WL1は断面図で示してあるが、光配向処理時の各段階での偏光状態は平面図で示しており、第一の壁構造WL1に入射する偏光紫外光の振動方向は図7(a)に示したように壁面に対して45度としてある。図7(b)に示したように光配向法で用いる偏光紫外光は第二の配向膜AL2の界面で反射するが、界面反射率はS偏光成分SPLとP偏光成分PPLで異なり、一般にS偏光成分SPLの方が界面反射率が高い。
壁面での反射光は図7(c)に示したようにS偏光成分SPLが増大するため振動方向が第一の壁構造WL1壁面の平行方向に近づくように変化し、光配向処理において界面反射成分が実効的であれば配向処理方向は第二の壁構造WL2壁面の平行方向に近づくように変化する。あるいはまた透過光は図7(d)に示したようにP偏光成分PPLが増大するため振動方向が第一の壁構造WL1壁面の平行方向から遠ざかるように変化し、透過成分が実効的であれば配向処理方向は第一の壁構造WL1壁面の平行方向から遠ざかるように変化する。
偏光紫外光は主に基板法線方向から照射されるため、第一の壁構造WL1の基部が平坦であれば振動方向の回転を伴う界面反射はその壁面でのみ生じる。光漏れの生じる領域は第一の壁構造WL1の壁面に限定されるためブラックマトリクスで遮蔽でき、コントラスト比の低下を生じない。一方で傾斜部がある場合には、振動方向の回転を伴う界面反射は壁面の他に傾斜部においても生じる。そのため光漏れ発生領域は拡大し、ブラックマトリクスで遮蔽しきれずにコントラスト比が低下する。
図8は第一の壁構造WL1近傍の液晶配向状態を表す平面図であり、図8(a)のように配向方向が配向処理方向ADから変化している液晶分子LCM2の分布が第一の壁構造WL1のごく近傍に限定されるならば、ブラックマトリクスBMで遮蔽されてコントラスト比の低下を生じない。即ち、図8(a)ではブラックマトリクスBMの外側には配向処理方向ADと同一の液晶分子LCM1のみが分布している。一方で図8(b)のように配向方向が配向処理方向ADから変化している液晶分子LCM2の分布が第一の壁構造WL1から離れた部分にまで及んでいれば、これによる光漏れはブラックマトリクスで遮蔽しきれずにコントラスト比の低下を生じる。図8(a)、(b)はいずれも第一の壁構造WL1近傍の液晶配向方向が第一の壁構造WL1壁面の平行方向に近づくように変化した場合を示しているが、以上のことは第一の壁構造WL1近傍の液晶配向方向が第一の壁構造WL1壁面から遠ざかるように変化した場合においても同様に成り立つ。
WL1…第1の壁構造、 WL2…第2の壁構造、 SU1…第1の基板、 SU2…第2の基板、 BM…ブラックマトリクス、 OC1…第1の平坦化膜、 OC2…第2の平坦化膜、 AL1…第1の配向膜、 AL2…第2の配向膜、 LC…液晶、 SE…ソース電極、 CE…コモン電極、 EL…電気力線、 IL1…第1の絶縁膜、 IL2…第2の絶縁膜、 IL3…第3の絶縁膜、 IL4…第4の絶縁膜、 CF…カラーフィルタ、 CH…コンタクトホール、 DL…信号配線、 GL…走査配線 PS…ポリシリコン層、 DL…信号配線、 D…凹部の深さ、 PR…レジスト。

Claims (6)

  1. ソース電極とコモン電極とTFTとカラーフィルタを有する第1の基板と、第2の基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、
    前記第1の基板における画素は、映像信号線と走査信号線で囲まれた領域によって定義され、
    前記画素には、第1の壁構造と第2の壁構造が対向して形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造の間には、第3の壁構造が形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は同じ高さであり、かつ、前記第3の壁構造よりも高く、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造は前記コモン電極によって覆われ、前記コモン電極は、第1の絶縁膜によって覆われ、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造の側部における前記第1の絶縁膜の上にソース電極が形成され、
    前記第1の壁構造と前記第3の壁構造の間、および、前記第2の壁構造と前記第3の壁構造の間は平坦化膜によって充填され、前記平坦化膜は、前記第1の壁構造および前記第2の壁構造の基部において凹部が形成され、前記凹部には、配向膜が存在していることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記第1の壁構造は前記画素の第1の端部に形成され、前記第2の壁構造は前記がその第2の端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記平坦化膜の前記第1の壁構造および前記第2の壁構造の基部における凹部の深さは、前記平坦化膜の膜厚の半分以上であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. ソース電極とコモン電極とTFTとカラーフィルタを有する第1の基板と、第2の基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、
    前記第1の基板における画素は、映像信号線と走査信号線で囲まれた領域によって定義され、
    前記画素には、第1の壁構造と第2の壁構造が対向して形成され、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は第1の絶縁膜によって覆われ、
    前記第1の壁構造の側部おける前記第1の絶縁膜の上に前記ソース電極が形成され、前記第2の壁構造の側部における前記第2の絶縁膜の上に第1のコモン電極が形成され、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造の間には、平坦化膜が形成され、前記平坦化膜は、前記第1の壁構造の基部および前記第2の壁構造の基部において凹部が形成され、前記凹部には配向膜が存在していることを特徴とする液晶表示装置。
  5. 前記第1の壁構造は、前記画素の第1の端部に形成され、前記第2の壁構造は、前記がその第2の端部に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
  6. 前記平坦化膜の前記第1の壁構造および前記第2の壁構造の基部における凹部の深さは、前記平坦化膜の膜厚の半分以上であることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
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