JP5894872B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は表示装置に係り、特に視野角特性が優れ、かつ、高精細画面を実現できる壁電極を有するIPS方式の液晶表示装置に関する。
液晶表示装置に使用される液晶表示パネルは、画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、ブラックマトリクス等が形成された対向基板が配置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
液晶表示装置はフラットで軽量であることから、色々な分野で用途が広がっている。携帯電話やDSC(Digital Still Camera)等には、小型の液晶表示装置が広く使用されている。液晶表示装置では視野角特性が問題である。視野角特性は、画面を正面から見た場合と、斜め方向から見た場合に、輝度が変化したり、色度が変化したりする現象である。視野角特性は、液晶分子を水平方向の電界によって動作させるIPS(In Plane Switching)方式が優れた特性を有している。
IPS方式であっても、高精細な画面で、画素の大きさが小さくなった場合は、透過率が問題となり、画面輝度が問題となる。一方、液晶層内に突出した壁構造の壁面に形成した電極を利用して液晶層に電界を印加する壁電極IPS−LCD(In−Plane−Swiching−Liquid Crystal Display)は、平面電極を用いた従来のIPS−LCDに比較して液晶層に、より平行な電界を印加可能なため、より高い透過率を実現することができる。
なお、「特許文献1」には、液晶表示装置において、寄生容量低減の観点からIPS方式に最適化した柱状スペーサが記載されている。また、IPS方式において、TFT基板側にカラーフィルタを形成し、かつ、TFTよりも下層にカラーフィルタを配置した構成は、「特許文献2」に記載されている。しかし、「特許文献2」には、壁電極についての記載は無い。
特開2000−199904号公報 特許第2967758号公報
壁電極方式IPSにおける壁構造は、画素境界部のブラックマトリクス下に配置するため、高精細化により画素幅が減少しても液晶層の配向変化の仕方は一定であり、壁電極IPS−LCDの表示モード効率は高精細化によらず一定である。尚ここで、表示モード効率とは基板透過率で規格化した透過率である。
混色は色相の視角変化が左右非対称となる現象であり、特に原色を表示した際に観察されやすい。混色は光がLCDを通過する際に画素電極に対応しないカラーフィルタを通過するために生じる。このような光路が生じる要因の一つに、カラーフィルタCFと画素電極のずれがある。高精細画素では対向基板とTFT基板のずれの影響が相対的に増大するが、カラーフィルタを対向基板側に形成すると、カラーフィルタと画素電極のずれは対向基板とTFT基板の合わせ精度で決定される。
カラーフィルタをTFT基板側に形成すれば、同一基板上の構造同士は合わせ精度が高いためずれを低減できる。しかし壁電極IPS−LCDはTFT基板側に壁構造を有するため、壁構造とカラーフィルタを組み合わせた構造を最適化する必要がある。
混色の要因には電極とカラーフィルタのずれの他に液晶層とカラーフィルタの距離があり、混色防止のためには両者を低減しなければならない。前述のように混色は光が電極に対応しないカラーフィルタを通過するために生じるが、液晶層とカラーフィルタの距離が大きいほどこのような光路が生じ易くなる。従って、カラーフィルタをTFT基板側に形成しても、液晶層とカラーフィルタの距離が大きければ混色が生じる。従来技術のようにCFをTFTの下層に形成すれば、カラーフィルタと液晶層は各種配線、電極、絶縁膜で隔てられることになり、液晶層とカラーフィルタの距離が大きくなる。このように、従来の技術を壁電極IPS−LCDに適用しても混色を防止できない。
本発明の課題は、高精細化時の混色を防止する壁電極IPS−LCDの最適画素構造を実現することである。
カラーフィルタをTFTの存在する基板側に形成した画素構造において、カラーフィルタの上に直接壁構造を形成し、さらにその上に電極と平坦化膜を形成する。壁構造は異なる色のカラーフィルタの境界に形成するため、カラーフィルタ境界部を平坦化する。具体的手段は次のとおりである。
(1)ソース電極とコモン電極とTFTとカラーフィルタを有する第1の基板と、第2の基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、
前記第1の基板における画素は、映像信号線と走査信号線で囲まれた領域によって定義され、前記画素には、第1の壁構造と第2の壁構造が対向して形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造の間には、第3の壁構造が形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は同じ高さであり、かつ、前記第3の壁構造よりも高く、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造は前記コモン電極によって覆われ、前記コモン電極は、第1の絶縁膜によって覆われ、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造の側部における前記第1の絶縁膜の上にソース電極が形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造は、前記カラーフィルタの上に直接形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
(2)ソース電極とコモン電極とTFTとカラーフィルタを有する第1の基板と、第2の基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、前記第1の基板における画素は、映像信号線と走査信号線で囲まれた領域によって定義され、前記画素には、第1の壁構造と第2の壁構造が対向して形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は第1の絶縁膜によって覆われ、前記第1の壁構造の側部おける前記第1の絶縁膜の上に前記ソース電極が形成され、前記第2の壁構造の側部における前記第2の絶縁膜の上に第1のコモン電極が形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は、前記カラーフィルタの上に直接形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造の間で、前記カラーフィルタと前記第1の絶縁膜の間には、第2のコモン電極が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
本発明よれば、高精細の壁電極IPS−LCDにおいて画面を斜め方向から見た場合であっても、混色の発生を抑制できる。カラーフィルタをストライプ配置とした壁電極IPS−LCDにおいて赤、緑、青等の原色を表示し、ストライプを横切る方向で視角を変えながら表示色を観察した場合でも、色相変化が左右非対称に感じられることはなくなる。
本発明の実施例1における画素の平面図である。 図1のA−A‘断面図である。 図1のB−B‘断面図である。 本発明の実施例2における画素の平面図である。 比較例1の画素の断面図である。 比較例1における光路を示す断面模式図である。 実施例1における光路を示す断面模式図である。 比較例2の画素の断面図である。 比較例2における光路を示す断面模式図である。
LCD内を通過する光は、一対のソース電極とコモン電極によって駆動される液晶層と、これに対応するカラーフィルタを通過しなければならないが、画素の端の部分では隣接画素の液晶層を通過した光が自画素のカラーフィルタを通過する場合がある。このような光路は、従来から生じていたが、画素幅が十分に大きい場合にはその影響は小さく、気づかれることはなかった。中小型LCDが高精細化して画素幅が縮小すると、画素全体に占める画素端部の割合が増大するので、このような光路の影響が混色となって観察されるようになった。
本発明ではカラーフィルタの上に直接壁構造を形成し、さらにその上に電極を形成する。液晶層とカラーフィルタを隔てる層は主に平坦化膜のみとなるため、液晶層とCF間の距離は約2μmに低減できる。このように一対のソース電極、コモン電極とカラーフィルタを同一基板上に形成し、更には液晶層とカラーフィルタの間の距離を低減したことにより、混色の二要因を同時に回避して混色を防ぐことができる。
カラーフィルタは色吸収のための顔料を含んでおり、これには電荷を帯びた不純物が混合している。カラーフィルタ中の帯電性不純物が電界の作用で移動して液晶層中に混入すれば、液晶層の抵抗が低下してフリッカ等の不具合が生じる。本発明の液晶装置ではソース電極とコモン電極の少なくとも一方が壁構造の壁面に分布しているが、これに加えてソース電極とコモン電極は平坦部を有し、カラーフィルタ上を覆っている。カラーフィルタと液晶層をソース電極とコモン電極が隔てているため、液晶層に電界を印加してもカラーフィルタと液晶層を貫くような電気力線は形成されない。そのためカラーフィルタ中の帯電性不純物の混入による液晶層の劣化を防ぐことができる。
以下に本発明の内容を、実施例を用いて詳細に説明する。
本発明の液晶表示装置の一画素の平面図を図1に、断面図を図2、図3に示す。図2は一画素の中央部の断面図で、図3は薄膜トランジスタTFTとコンタクトホールCHを含む部分の断面図で、これらの断面は図1中にAA’、BB’で示してある。図2および図3において、第一の基板SU1と第二の基板SU2が液晶層LCを挟持して成り、第一の基板SU1上には液晶層LCに近接する側より第一の配向膜AL1、第一の平坦化膜OC1、ブラックマトリクスBMが順次積層されている。第二の基板SU2上には液晶層LCに近接する側より第二の配向膜AL2、第二の平坦化膜OC2、ソース電極SE、第一の絶縁膜IL1、コモン電極CE、第一の壁構造WL1および第二の壁構造WL2、カラーフィルタCF、第二の絶縁膜IL2、信号配線SL、第三の絶縁膜IL3、走査配線GL、ポリシリコン層PS、第四の絶縁膜IL4を有する。第1の基板SU1と第2の基板SU2の間隔は、第一の壁構造WL1によって規定されている。第1の基板SU1の外側には第1の偏光板PL1が貼り付けられており、第2の基板SU2の外側には、第2の偏光板PL2が貼り付けられている。
図1において、画素は、信号配線DLと走査配線GLで囲まれた領域をいう。図1においてソース電極SEとコモン電極CEの輪郭は破線で示してある。図1においてコモン電極CEはコンタクトホールCHを除くほぼ全面に分布するため、その輪郭を表す破線はコンタクトホールCH周辺のみに分布する。また、カラーフィルタCFの輪郭は一点鎖線で示しており、カラーフィルタCFもコンタクトホールCHを除くほぼ全面に分布するため、その輪郭を表す一点鎖線はコンタクトホールCH周辺に分布する。また、画素境界の一点鎖線は異なる色のカラーフィルタCFの境界を示す。
図1において、ポリシリコン層PSは、スルーホールを介して信号配線DLと接続し、屈曲して、走査配線GLの下を2回くぐっている。ポリシリコン層PSが走査配線GLをくぐる部分では薄膜トランジスタ(TFT)が形成されている。したがって、図1ではTFTが2個直列に形成されている。
第一の壁構造WL1は第二の壁構造WL2よりも高く、液晶層LCの中に突出している。第二の壁構造WL2は第二の平坦化膜OC2で埋められており、その頂部のみが第二の平坦化膜OC2上に現れている。コモン電極CEは第一の壁構造WL1、第二の壁構造WL2および両者の間隙に分布し、ソース電極SEは第一の壁構造WL1の壁面、第二の壁構造WL2の基部および両者の間隙に分布している。コモン電極CEとソース電極SEは第一の絶縁膜IL1を介して重畳しており、重畳部は保持容量として機能する。また、コモン電極CEは第一の壁構造WL1、第二の壁構造WL2以外に両者の間隙にも分布することにより、隣接する画素や配線の電位を遮蔽する機能を有する。
ソース電極SEはポリシリコン層PS、コンタクトホールCHを介して信号配線DLに接続されており、画像信号に応じた電位を液晶層LCに印加する。コモン電極CEはコンタクトホールCHの周囲に開口部を有し、ソース電極SEとの短絡を防いでいる。ソース電極SEとコモン電極CEの間に形成される電気力線ELを図2中に破線で表した。電気力線ELは壁面のソース電極SEと画素中央において露出しているコモン電極CEを結ぶように分布するので、電気力線ELは第二の壁構造WL2上を除けば液晶層LC中において概略液晶層LCに平行に分布する。
液晶層LCは室温を含む広い温度範囲でネマチック相を示す。液晶層LCの電圧無印加時における配向状態はホモジニアス配向であり、電界印加時に液晶ダイレクタは液晶層内で回転するように変化する。ストライプ状のコモン電極CEとソース電極SEを用いたIPS−LCDに比較して液晶層LCにより均一な電界を印加できるため、より高い透過率が得られる。第一の壁構造WL1の存在する部分には液晶層LCが存在しないため第一の壁構造WL1の存在する部分は非開口部となるが、第一の壁構造WL1は主に画素境界上に形成しており、画素境界はブラックマトリクスBMで遮光されているため、第一の壁構造WL1があっても開口率は実質的に低下しない。第一の配向膜AL1と第二の配向膜AL2は光配向膜であり、配向処理には光配向法を用いる。偏光紫外光を用いて非接触で配向処理するため、第一の壁構造WL1上に塗布した第二の配向膜AL2を配向処理することができる。
図2に示したように、本発明の液晶表示装置のカラーフィルタCFとソース電極SE、コモン電極CEは何れも第二の基板SU2上にある。これらは全てフォトリソグラフ法で形成されるが、同一基板上であれば同一の基準層に対してフォトマスクを合わせて形成するため、カラーフィルタCFとソース電極SE、コモン電極CEのずれはフォトマスクの合わせ精度で決定される。フォトマスクの合わせ精度は露光機や基板サイズにもよるものの、±1.0μm以下にまで低減することができる。一方で、カラーフィルタCFを第一の基板SU1上に形成した場合、カラーフィルタCFとソース電極SE、コモン電極CEのずれは第一の基板SU1と第二の基板SU2の組み合わせ精度で決定される。第一の基板SU1と第二の基板SU2の組み合わせ精度は±2.5μm程度であり、一般にフォトマスクの合わせ精度に比較して大きい。本発明ではカラーフィルタCFとソース電極SE、コモン電極CEを何れも第二の基板SU2上に配置したことにより、これらの間のずれを低減できる。
また、図2中に破線で示したように液晶層を駆動する際の電気力線は第二の平坦化膜OC2と第二の配向膜AL2と液晶層LCを通過しており、カラーフィルタCFは通過していない。これは、ソース電極SE、コモン電極CEを第二の平坦化膜OC2とカラーフィルタCFの間に形成し、なおかつカラーフィルタCFを第二の平坦化膜OC2の下層に形成したためである。この時、カラーフィルタCFは液晶層LC側から見てソース電極SE、コモン電極CEの外側に配置されることになる。カラーフィルタCFは色吸収のための顔料を含んでおり、これには電荷を帯びた不純物が混合している。帯電性不純物が電界の作用で移動して液晶層LC中に混入すれば、その抵抗が低下してフリッカ等の不具合が生じる。図2中に破線で示したような電気力線を形成することにより、カラーフィルタCF中の帯電性不純物の混入による液晶層LCの劣化を防ぐことができる。
図2に示したように、本発明の液晶表示装置のカラーフィルタCFと液晶層LCの間にはソース電極SE、コモン電極CE、第一の絶縁膜IL1、第二の平坦化膜OC2があるが、ソース電極SEとコモン電極CEの厚さは何れも0.07μmであり、第一の絶縁膜IL1の厚さは0.2μmであり、何れも十分に薄い。第二の平坦化膜OC2の厚さは1.5μmであり、これらの中では最も厚く、カラーフィルタCFと液晶層LCの距離は実質的に第二の平坦化膜OC2の厚さで決定されている。しかしながら、500ppiに相当する高精細画素においても画素幅は16.9μmであり、これに比べれば十分に小さい値である。
本実施例の液晶表示装置において原色の一つである赤を表示した。カラーフィルタCFの平面分布はストライプ状であるが、その垂直方向となる方位において俯角を変えて表示色を観察した。俯角が60度以上となる場合においても色相の変化は小さく、なおかつ色相の変化は左右においてほぼ同一であった。この他、緑や青を表示した場合でも、色相の変化は左右においてほぼ同一であった。このように本発明ではソース電極SE、コモン電極CEとカラーフィルタCFを同一基板上に形成し、更には液晶層LCとカラーフィルタCFの間の距離を低減したことにより、混色発生の二要因を同時に回避して混色を防ぐことができる。
本実施例において、第1の壁構造は、画素の両端に形成されているとして説明した。しかし、第1の壁構造は、これに限られず、画素の両端より内側に形成されていてもよい。実施例2および実施例3においても同様である。
本実施例の一画素中央部の断面図を図4に示す。実施例1の図4に比較して第二の壁構造WL2がなく、より簡略化した構造である。図4中の左側の第一の壁構造WL1上にはソース電極SEがあり、右側の第一の壁構造WL1上には第一のコモン電極CE1がある。第一の絶縁膜IL1を介して第二のコモン電極CE2が配置され、ソース電極SEと第二のコモン電極SE2の重畳部は保持容量として機能する。液晶層LCにはソース電極SEと第一のコモン電極CE1間の電界が印加され、ソース電極SEと第一のコモン電極CE1間の電気力線ELを図4中に破線で示した。電気力線ELの密度は液晶層LC全域においてほぼ一定であり、液晶層LC全域にほぼ均一な電界が印加されている。図4に示した画素構造では画素の両端に存在するソース電極SEと第一のコモン電極CE1の間を結ぶように電気力線ELが形成されており、高精細に対応した幅の狭い画素の場合に特に有効である。
図4に示した画素構造においてもカラーフィルタCFはソース電極CE、第一のコモン電極CE1、第二のコモン電極CE2のある第二の基板SU2上に配置されている。また、カラーフィルタCFと液晶層LCを隔てる主な構造は第二の平坦化膜OC2のみで、カラーフィルタCFと液晶層LC間の距離は十分に小さい。
本実施例の液晶表示装置において赤、緑、青を表示し、カラーフィルタCFのストライプ状分布に対して垂直方向となる方位において俯角を変えて表示色を観察したが、俯角が60度以上となる場合においても色相の変化は小さく、なおかつ色相の変化は左右においてほぼ同一であった。
《比較例1》
図5の断面図に示したように、カラーフィルタCFを第一の基板SU1上に形成した。第一の基板SU1は液晶層LCに近接する側より第一の配向膜AL1、第一の平坦化膜OC1、カラーフィルタCF、ブラックマトリクスBMが順次積層された構造である。この場合、カラーフィルタCFとソース電極SE、コモン電極CEのずれは第一の基板SU1と第二の基板SU2の組み合わせ精度で決定される。第一の基板SU1と第二の基板SU2の組み合わせ精度は±2.5μm程度であり、一般にフォトマスクの合わせ精度に比較して大きい。
図5の液晶表示装置を複数用意して原色の1つである赤を表示し、カラーフィルタCFのストライプ状分布に対して垂直方向となる方位において俯角を変えて表示色を観察した。そのうちのいくつかにおいて、色相の左右非対称な変化が観察された。例えば、右方向で俯角を60度以上として観察した場合に色相が赤紫に変化したが、左方向ではこのような色相変化は観察されなかった。また、同一の液晶表示装置において赤以外の原色である青、緑を表示した場合にも左右非対称な色相変化が観察された。
このような左右非対称な色相変化が生じる原因を図6に示す。図6では赤、青、緑の各カラーフィルタをCFR、CFG、CFBとしており、それぞれに対応する液晶層をLCR、LCG、LCBとしてある。ここで、各カラーフィルタに対応する液晶層とは、液晶層LC中において一対のソース電極SEとコモン電極CEで駆動される部分のことである。また、図6では説明を明確にするため各カラーフィルタCFR、CFG、CFBと各液晶層LCR、LCG、LCB、およびブラックマトリクスBMを示し、これ以外については省略してある。
図6では第一の基板SU1が第二の基板SU2に対して右側にずれており、混色が生じる場合の一例を示している。図6(a)には法線方向から液晶表示装置を観察した場合の光路を矢印で示してあり、図6(b)と図6(c)はそれぞれ観察者側から見て右側と左側から液晶表示装置を観察した場合の光路を示している。図6(b)中にCMで示したように、液晶層はLCRを通過しカラーフィルタはCFBを通過する光路が生じているが、CMの光路の光は観察者には青色に見え、これが赤色に混ざることによって赤紫に見える。図6(a)や図6(c)ではこのような光路は生じないため赤表示となり、右側から観察した場合のみ赤紫に見えるため色相変化は左右非対称になる。
これに対して、実施例1の場合は図7に示したように赤、青、緑の各カラーフィルタとこれらに対応する液晶層のずれは小さい。図7(a)は法線方向から観察した場合を示しており、図7(b)は右側から観察した場合を示しており、図7(c)は左側から観察した場合を示しているが、これらの何れにおいても図6(b)中のCMのように互いに対応しないカラーフィルタと液晶層を通過する光路は生じていない。
《比較例2》
図8の断面図に示したように、カラーフィルタCFを第二の基板SU2の最下層に形成した。この場合、カラーフィルタCFと液晶層LCは第二の配向膜AL2、第二の平坦化膜OC2、第一の絶縁膜IL1、コモン電極CE、第二の絶縁膜IL2、信号配線SL、第三の絶縁膜IL3、ポリシリコン層PS、第四の絶縁膜IL4、第三の平坦化膜OC3で隔てられる。ここで、第三の平坦化膜OC3はカラーフィルタCFの表面に生じた凹凸を平坦化する機能を有し、第四の絶縁膜IL4はカラーフィルタCFや平坦化膜OC3に含まれるイオン性不純物がポリシリコン層PSに浸透するのを防ぐ機能を有する。
図8の液晶表示装置において原色の1つである赤を表示し、カラーフィルタCFのストライプ状分布に対して垂直方向となる方位において俯角を変えて表示色を観察した。俯角を増大した際に色相の左右非対称な変化が観察された。より具体的には、右方向で俯角を60度以上として観察した場合には色相が赤紫に変化し、左方向で俯角を60度以上として観察した場合には黄色味を帯びるように変化した。また、同一の液晶表示装置において赤以外の原色である青、緑を表示した場合にも左右非対称な色相変化が観察された。
このような左右非対称な色相変化が生じる原因を図9に示す。図9では第一の基板SU1と第二の基板SU2のずれは生じていないものとした。またカラーフィルタCFと液晶層LCは同一基板上にあり、層間にずれが生じたとしてもずれ幅は小さいことから、各カラーフィルタCFR、CFG、CFBと各液晶層LCR、LCG、LCBにずれは生じていないものとした。図9(a)には法線方向から液晶表示装置を観察した場合の光路を矢印で示してあり、図9(b)と図9(c)はそれぞれ観察者側から見て右側と左側から液晶表示装置を観察した場合の光路を示している。
図9(b)中にCMで示したように、カラーフィルタはCFBを通過し液晶層はLCRを通過する光路が生じているが、CMの光路の光は観察者には青色に見え、これが赤色に混ざることによって赤紫に見える。また、図9(c)中にCMで示したように、カラーフィルタはCFGを通過し液晶層はLCRを通過する光路が生じているが、CMの光路の光は観察者には緑色に見え、これが赤色に混ざることによって黄色に見える。図6(a)ではこのような光路は生じないため赤表示となり、右側から観察した場合に赤紫に見え、左側から観察した際に黄色に見えるため色相変化は左右非対称になる。
このように、ソース電極SE、コモン電極CEとカラーフィルタCFを同一基板上に形成しても、液晶層LCとカラーフィルタCFの間の距離が大きければ混色が生じる。
《比較例3》
第一の壁構造WL1を光吸収性の黒色レジストで形成した。この場合第一の壁構造WL1はブラックマトリクスBMと同様の機能を有するので、第一の基板SU1側に形成したブラックマトリクスBMを除くことができる。なおかつ、第一の壁構造WL1は液晶層LCを貫くように分布しているので、これが光吸収性となることにより、混色の原因となる互いに対応しないカラーフィルタと液晶層を通過する光路を遮ることができる。
その一方で、俯角を増大した方向から観察した場合には第一の壁構造WL1の壁面が観察されるが、これが不透明なので開口率が低減される。そのため、俯角を増大した方向での透過率が低減する。すなわち第一の壁構造WL1は、混色の原因にはならない互いに対応したカラーフィルタと液晶層を通過する光路をも遮ることになる。近年携帯機器用のモニターは精細度が向上しつつあり、高精細表示に対応して画素幅が減少する傾向にある。しかしこの時、隣接画素の電界を遮蔽する機能を維持するため、第一の壁構造WL1の高さは所定の値を確保しなければならない。高精細化と共に画素幅に対する第一の壁構造WL1の高さの比率が増大するので、俯角を増大した方向での透過率低減は顕著になる。
また、実際には光吸収性の黒色レジストはフォトリソグラフによる加工性が低く、アスペクト比の高い構造を形成しにくい。これは、第一の壁構造WL1のもとになるレジストに光吸収性があれば、露光時に光が減衰してレジストの厚さ方向に到達しにくいためである。充分な高さの第一の壁構造WL1を形成するには露光量を増やす必要があり、その際に消失しないようにするためには幅を増大しなければならない。第一の壁構造WL1の幅増大は開口率を低減し、更には透過率を低減する。
光吸収性の黒色レジストはカラーフィルタCFよりも多量の顔料を含むため、多量の帯電性不純物を含む。これを第一の壁構造WL1として液晶層LC中に突出するように形成すれば、黒色レジストは液晶層LCに近接することになる。そのため帯電性不純物は電界の影響がなくても液晶層LC中に拡散して、液晶層LCを劣化させる。
WL1…第1の壁構造、 WL2…第2の壁構造、 SU1…第1の基板、 SU2…第2の基板、 BM…ブラックマトリクス、 OC1…第1の平坦化膜、 OC2…第2の平坦化膜、 AL1…第1の配向膜、 AL2…第2の配向膜、 LC…液晶、 SE…ソース電極、 CE…コモン電極、 EL…電気力線、 IL1…第1の絶縁膜、 IL2…第2の絶縁膜、 IL3…第3の絶縁膜、 IL4…第4の絶縁膜、 CF…カラーフィルタ、 CH…コンタクトホール、 DL…信号配線、 GL…走査配線 PS…ポリシリコン層、 DL…信号配線

Claims (8)

  1. ソース電極とコモン電極とTFTとカラーフィルタを有する第1の基板と、第2の基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、
    前記第1の基板における画素は、映像信号線と走査信号線で囲まれた領域によって定義され、
    前記画素には、第1の壁構造と第2の壁構造が対向して形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造の間には、第3の壁構造が形成され、前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は同じ高さであり、かつ、前記第3の壁構造よりも高く、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造は前記コモン電極によって覆われ、前記コモン電極は、第1の絶縁膜によって覆われ、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造の側部における前記第1の絶縁膜の上にソース電極が形成され、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造と前記第3の壁構造は、前記カラーフィルタの上に直接形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記第1の壁構造は前記画素の第1の端部に形成され、前記第2の壁構造は、前記画素の第2の端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1の壁構造と前記第3の壁構造の間、および、前記第2の壁構造と前記第3の壁構造の間に横電界が形成されることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第1の基板と前記第2の基板の間隔は、前記第1の壁構造および前記第2の壁構造によって規定されていることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記第3の壁構造の周囲は、平坦化膜によって充填されていることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
  6. ソース電極とコモン電極とTFTとカラーフィルタを有する第1の基板と、第2の基板との間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、
    前記第1の基板における画素は、映像信号線と走査信号線で囲まれた領域によって定義され、
    前記画素には、第1の壁構造と第2の壁構造が対向して形成され、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は第1の絶縁膜によって覆われ、
    前記第1の壁構造の側部おける前記第1の絶縁膜の上に前記ソース電極が形成され、前記第2の壁構造の側部における前記第の絶縁膜の上に第1のコモン電極が形成され、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は、前記カラーフィルタの上に直接形成され、
    前記第1の壁構造と前記第2の壁構造の間で、前記カラーフィルタと前記第1の絶縁膜の間には、第2のコモン電極が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  7. 前記第1の壁構造は前記画素の第1の端部に形成され、前記第2の壁構造は前記画素の第2の端部に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記第1の壁構造と前記第2の壁構造は同じ高さであり、前記第1の基板と前記第2の基板の間隔は、前記第1の壁構造および前記第2の壁構造によって規定されていることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置。
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