JP2011154101A - 液晶表示パネルおよび液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示パネルおよび液晶表示装置 Download PDF

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雄祐 西原
Tsutomu Kuboki
剣 久保木
Yuichi Iyama
裕一 居山
Masahiro Shimizu
雅宏 清水
Yoshito Hashimoto
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Abstract

【課題】透過率が高く、表示ムラを抑制できる液晶表示パネルおよび表示品位の高い液晶表示装置を提供する。
【解決手段】画素において、第1の枝配線7d・7eが形成されている領域の面積が第2の枝配線7g・7hが形成されている領域の面積より大きく、第1の枝配線7d・7e中、第2の幹配線7fと重なる方位に伸びる第1の枝配線7d・7eの先端と第2の幹配線7fとは、5μm以上離されており、第1の枝配線7d・7e中、第2の枝配線7g・7hに最も隣接する第1の枝配線7d・7eと第2の枝配線7g・7h中、第1の枝配線7d・7eに最も隣接する第2の枝配線7g・7hとは、微細スリット14の幅より広く離されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示パネルおよび液晶表示装置に関し、特には液晶分子を多方向に配向できるように形成された電極を備えた液晶表示パネルおよび液晶表示装置に関するものである。
近年、ブラウン管(CRT)に代わり急速に普及している液晶表示装置は、省エネ型、薄型、軽量型等の特徴を活かしテレビ、モニター、携帯電話等に幅広く利用されている。
液晶表示装置において、従来から最も一般的に使用されて来たのが、正の誘電率異方性を有する液晶分子を用いるTN(Twisted Nematic)モード方式である。しかしながら、このTNモード方式の液晶表示装置のコントラストや色調などの画質は、上記液晶表示装置を正面方向から見た場合に比べて、上下左右の斜め方向から見た場合に、著しく劣るという問題がある。
すなわち、上記TNモード方式の液晶表示装置は、画質の視野角依存性が大きいため、正面方向以外からの観賞が想定される用途には不向きである。
このような画質の視野角依存性を改善した液晶表示装置としては、IPS(In−Plane Switching)モードの液晶表示装置、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モードの液晶表示装置などが知られている。
しかし、上記IPSモードの液晶表示装置においては、印加電圧に応じて基板面に平行な面内で液晶分子の向きが変化するので、画質の視野角依存性は大きく改善されるものの、TFT基板における画素毎に、上記液晶分子を基板面に平行な面内で制御するために設けられた二つの電極上には、液晶分子を制御することができない領域が存在し、実質的な開口率の低下を招いてしまうという問題がある。
一方、MVAモードの液晶表示装置においては、液晶層を挟持する一対の基板の少なくとも一方における上記液晶層と接する面には、突起物や微細なスリットを有する電極の何れか、または、これらの組み合わせの周期的なパターンが設けられており、これにより、各画素内において、液晶分子が配向される方向がそれぞれ異なる領域を形成し、広視野角特性を実現している。
しかしながら、上記突起物を形成するためには、別途のレジスト工程を追加する必要があり、製造工数の増加を招いてしまうとともに、上記突起物の形成領域においては、透過率が低下してしまうという問題がある。
そこで、MVAモードの液晶表示装置において、多方向に伸び、所定幅を有する多数の微細スリットを備えた形状にパターニングされた透明画素電極を用いて、液晶分子を多方向に配向させる技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、1画素領域において液晶分子を異なる4方向に配向させることができる透明画素電極を備えた液晶表示装置について記載されている。
図17に図示されているように、1画素領域103は、データ配線113とゲート配線
114とによって囲まれる領域で形成され、データ配線113とゲート配線114とが交差する箇所の近傍には図示されてないが、TFT素子が形成されている。
1画素領域103の左右方向の中央と上下方向の上半分領域の中央とには、ITO(Indium Tin Oxide)からなる透明画素電極の幹配線140が形成されており、図17における右方位を0度とした時に反時計回りに角度を定義して、45度、135度、225度および315度方位に伸びる複数の微細スリットを形成するように、上記透明画素電極の枝配線141・142・143・144が幹配線140接続されて形成されている。
このような構成であるため、電圧印加時には、1画素領域103において液晶分子は、異なる4方向に配向させることとなる。
なお、ゲート配線114と平行に形成された透明画素電極の幹配線140の下層には、絶縁層を介してCSバスライン812が形成されている。
また、図示されているように、1画素領域103における左上方位には、上記TFT素子のドレイン電極と上記透明画素電極とを電気的に接続させるためのコンタクトホール901が形成されている。
図17における下側の図は、コンタクトホール901が形成された領域付近の透明画素電極の形状を示す部分拡大図である。
図示されているように、コンタクトホール901が形成された領域付近において上記透明画素電極は、コンタクトホール901を覆うように四角形状に形成された部分145、上記135度方位に伸びる複数の微細スリットを形成するように、四角形状を有する部分145に接するように形成された枝配線142b・143cと四角形状を有する部分145の極力近くまで形成された枝配線142aとが互いに平行に一定間隔で形成されている。
したがって、上記構成によればコンタクトホール901が形成された領域付近においても可能な限りの領域に微細スリットを形成できるように、上記透明画素電極の枝配線142a・142b・142cが形成されている。
上記構成によれば、良好な広視野角特性と高輝度特性とを示す液晶表示装置を実現することができると記載されている。
特開2007−249243号公報(2007年9月27日公開)
しかしながら、上記特許文献1に記載されているような微細スリットを有する透明画素電極用いた液晶表示装置においては、図17に示すコンタクトホール901が形成された領域付近では、液晶分子の配向が乱れ、良好な配向を得ることができない。すなわち、電圧印加時に液晶分子を偏光板の軸方向に対して45度の方向に配向させることができない。
さらに詳しく説明すると、コンタクトホール901が形成された領域付近では、上記透
明画素電極は、コンタクトホール901を覆うように四角形状に形成される部分を(透明画素電極における四角形状を有する部分145)有する。
上記透明画素電極における四角形状を有する部分145のエッジ部分においては、電圧印加時に液晶分子は、四角形状を有する部分145の中心部分に向かって倒れるため、図17における右方位を0度とした時に反時計回りに角度を定義して、135度方位に伸びる複数の微細スリットを形成するように、互いに平行で一定間隔に形成された上記透明画素電極の枝配線142における電圧印加時の液晶分子の配向とは異なる。
上記特許文献1においては、コンタクトホール901が形成された領域付近においても可能な限りの領域に微細スリットを形成できるように、上記透明画素電極の枝配線142a・142b・142cが、上記透明画素電極における四角形状を有する部分145の極力近くにまで形成されている。
したがって、上記透明画素電極における四角形状を有する部分145の液晶分子の配向の乱れが、その周辺領域である上記透明画素電極の枝配線142a・142b・142cで形成される領域の液晶分子の配向に影響を与え易い構成となっている。
すなわち、上記特許文献1の構成は、上記透明画素電極における四角形状を有する部分145の液晶分子の配向の乱れが、その周辺領域に及ぼす影響を抑制できるように上記透明画素電極の枝配線142a・142b・142cの配置を最適化していないので、上記透明画素電極における四角形状を有する部分145の液晶分子の配向の乱れが、その周辺領域に影響を及ぼし、比較的広い領域において液晶分子の配向の乱れが生じることとなる。
このように液晶分子の配向の乱れが生じる領域においては、透過率の低下や表示ムラが発生するため、結果として液晶表示装置の表示品位の劣化を招いてしまうという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、透過率が高く、表示ムラを抑制できる液晶表示パネルを提供するとともに、表示品位の高い液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明の液晶表示パネルは、上記の課題を解決するために、画像信号電圧を制御するアクティブ素子と上記アクティブ素子に絶縁層に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続された画素電極とが、マトリクス状に配された画素毎に備えられた第1の絶縁基板と、上記第1の絶縁基板と対向するように配置され、対向電極が備えられた第2の絶縁基板と、上記第1の絶縁基板における上記画素電極の形成面と上記第2の絶縁基板における上記対向電極の形成面とに挟持された負の誘電率異方性を有する液晶層とを備えた液晶表示パネルであって、上記画素電極は、上記画素の上下方向および/または左右方向に垂直線状に伸びる第1の幹配線と、上記第1の幹配線に接続され、上記液晶層に電圧が印加された際に、上記液晶層における液晶分子が少なくとも二つ以上の異なる方位に倒れるように、少なくとも二つ以上の異なる方位に伸びる一定幅を有する微細スリットを形成するように設けられた複数の第1の枝配線と、上記コンタクトホールを覆うように上記画素の隅部に形成され、上記第1の幹配線と接続されている第2の幹配線と、上記第2の幹配線に接続され、上記微細スリットを形成するように設けられた複数の第2の枝配線とを備えており、上記画素において、第1の枝配線が形成されている領域の面積が第2の枝配線が形成されている領域の面積より大きく、上記第1の枝配線中、上記第2の幹配線と重なる方位に伸びる第1の枝配線の先端と上記第2の幹配線とは、5μm以上離されており、上
記第1の枝配線中、上記第2の枝配線に最も隣接する第1の枝配線と上記第2の枝配線中、上記第1の枝配線に最も隣接する第2の枝配線とは、上記微細スリットの幅より広く離されていることを特徴としている。
上記アクティブ素子と上記画素電極とを電気的接続するためのコンタクトホールを覆うように上記画素の隅部に形成された画素電極の第2の幹配線形成領域においては、上記第1の枝配線が形成されている領域とは異なり、電圧印加時に液晶分子の配向に乱れが生じる。
従来構成においては、画素電極の構造が最適化されていなかったため、上記第2の幹配線形成領域において生じた液晶分子の配向の乱れが、液晶分子の配向の乱れが生じていない領域である上記第1の枝配線が形成されている領域にまで影響を及ぼし、このような液晶表示パネルにおいては、透過率の低下や表示ムラが生じていた。
上記構成によれば、上記第1の枝配線中、上記第2の幹配線と重なる方位に伸びる第1の枝配線の先端と上記第2の幹配線とは、5μm以上離されており、上記第1の枝配線中、上記第2の枝配線に最も隣接する第1の枝配線と上記第2の枝配線中、上記第1の枝配線に最も隣接する第2の枝配線とは、上記微細スリットの幅より広く離されている。
すなわち、上記第2の幹配線形成領域において生じた液晶分子の配向の乱れが、液晶分子の配向の乱れが生じていない領域である上記第1の枝配線が形成されている領域に及ぼす影響を抑制できるように画素電極が最適化されている。
したがって、上記構成によれば、透過率が高く、表示ムラを抑制できる液晶表示パネルを実現することができる。
本発明の液晶表示パネルにおいて、上記第1の枝配線および上記第2の枝配線は、線幅が5μm以下で、上記微細スリットの幅も5μm以下となるように形成されていることが好ましい。
本発明の液晶表示パネルにおいて、上記第1の枝配線中、上記第2の枝配線に最も隣接する第1の枝配線と上記第2の枝配線中、上記第1の枝配線に最も隣接する第2の枝配線とは、上記微細スリットの幅の1.5倍以下で離されていることが好ましい。
上記第1の枝配線中、上記第2の枝配線に最も隣接する第1の枝配線と上記第2の枝配線中、上記第1の枝配線に最も隣接する第2の枝配線とが、上記微細スリットの幅の1.5倍より広く離された場合においては、上記微細スリットの幅が広過ぎることに起因して液晶分子を制御することができず、透過率の低下や表示ムラを招いてしまう領域が生じることとなる。
上記構成によれば、このような領域が生じることを抑制することができるので、透過率が高く、表示ムラを抑制できる液晶表示パネルを実現することができる。
本発明の液晶表示パネルにおいて、上記第1の枝配線中、上記第2の幹配線と重なる方位に伸びる第1の枝配線の先端と上記第2の幹配線とは、5μm離されていることが好ましい。
上記第1の枝配線中、上記第2の幹配線と重なる方位に伸びる第1の枝配線の先端と上記第2の幹配線とは、上記第2の幹配線形成領域において生じた液晶分子の配向の乱れが、液晶分子の配向の乱れが生じていない領域である上記第1の枝配線が形成されている領
域に影響を及ぼさない最短距離を離せばよい。
上記第1の枝配線中、上記第2の幹配線と重なる方位に伸びる第1の枝配線の先端と上記第2の幹配線とを必要以上に離すと、その分、第1の枝配線の形成領域が小さくなるので、液晶表示パネルの透過率の低下や表示ムラの原因となってしまう。
上記構成によれば、上記第1の枝配線中、上記第2の幹配線と重なる方位に伸びる第1の枝配線の先端と上記第2の幹配線とは、上記第2の幹配線形成領域において生じた液晶分子の配向の乱れが、液晶分子の配向の乱れが生じていない領域である上記第1の枝配線が形成されている領域に影響を及ぼさない最短距離である5μm離されている。
本発明の液晶表示パネルにおいて、上記第1の枝配線および上記第2の枝配線は、上記第1の幹配線が上記画素の右方向に垂直線状に伸びる方位を0度とした時に、反時計回りに角度を定義して、45度、135度、225度および315度方位に伸びる上記微細スリットを形成するように設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、1画素において、電圧印加時に液晶分子が異なる4方向に配向されるようになっているため、広視野角特性を有する液晶表示パネルを実現することができる。
本発明の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、上記液晶表示パネルと、上記液晶表示パネルに光を照射する面光源装置とを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、透過率が高く、表示ムラを抑制できる液晶表示パネルと、上記液晶表示パネルに光を照射する面光源装置とを備えているため、表示品位の高い液晶表示装置を実現することができる。
本発明の液晶表示パネルは、以上のように、上記画素電極は、上記画素の上下方向および/または左右方向に垂直線状に伸びる第1の幹配線と、上記第1の幹配線に接続され、上記液晶層に電圧が印加された際に、上記液晶層における液晶分子が少なくとも二つ以上の異なる方位に倒れるように、少なくとも二つ以上の異なる方位に伸びる一定幅を有する微細スリットを形成するように設けられた複数の第1の枝配線と、上記コンタクトホールを覆うように上記画素の隅部に形成され、上記第1の幹配線と接続されている第2の幹配線と、上記第2の幹配線に接続され、上記微細スリットを形成するように設けられた複数の第2の枝配線とを備えており、上記画素において、第1の枝配線が形成されている領域の面積が第2の枝配線が形成されている領域の面積より大きく、上記第1の枝配線中、上記第2の幹配線と重なる方位に伸びる第1の枝配線の先端と上記第2の幹配線とは、5μm以上離されており、上記第1の枝配線中、上記第2の枝配線に最も隣接する第1の枝配線と上記第2の枝配線中、上記第1の枝配線に最も隣接する第2の枝配線とは、上記微細スリットの幅より広く離されている構成である。
本発明の液晶表示装置は、以上のように、上記液晶表示パネルと、上記液晶表示パネルに光を照射する面光源装置とを備えている構成である。
それゆえ、透過率が高く、表示ムラを抑制できる液晶表示パネルを提供するとともに、表示品位の高い液晶表示装置を実現することができる。
本発明の一実施の形態の液晶表示装置に備えられた図4に示す画素電極における、第3の幹配線が形成されている領域の部分拡大図およびこの領域における電圧印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。 本発明の一実施の形態の液晶表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態の液晶表示装置に備えられた画素電極と共通電極との間に電界が生じた場合の液晶層における液晶分子の配向を示す図である。 本発明の一実施の形態の液晶表示装置に備えられた画素電極の一例を示す図である。 従来の液晶表示装置に備えられた画素電極の一例を示す部分拡大図およびこの領域における電圧印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。 本発明の一実施の形態の液晶表示装置に備えられた画素電極を最適化するために製作した画素電極の一例を示す部分拡大図およびこの領域における電圧印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。 本発明の一実施の形態の液晶表示装置に備えられた画素電極の他の一例を示す部分拡大図およびこの領域における電圧印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。 本発明の一実施の形態の液晶表示装置に備えられた画素電極のさらに他の一例を示す部分拡大図およびこの領域における電圧印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。 本発明の一実施の形態の液晶表示装置に備えられた画素電極のさらに他の一例を示す部分拡大図およびこの領域における電圧印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。 電圧印加時に画素電極の枝配線のエッジ部分における液晶分子の配向特性を示す図である。 電圧印加時に画素電極の幹配線に接続された枝配線においての液晶分子の配向特性を示す図である。 本発明の一実施の形態の液晶表示装置に備えられた画素電極における電圧印加時の液晶分子の配向特性を概略的に示す図である。 図5(b)示す液晶分子の配向特性を説明するための図である。 図6(b)に示す液晶分子の配向特性を説明するための図である。 図7(b)に示す液晶分子の配向特性を説明するための図である。 本発明の一実施の形態の液晶表示装置に備えられた画素電極において、第2の幹配線を設けることができる位置を説明するための図である。 従来の液晶表示装置に備えられた画素電極の一例を示す図およびコンタクトホールが形成されている領域を示す部分拡大図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などはあくまで一実施形態に過ぎず、これらによってこの発明の範囲が限定解釈されるべきではない。
〔実施の形態1〕
以下、図2に基づき、本発明の液晶表示パネル1を備えた液晶表示装置13の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施の形態の液晶表示装置13の概略構成を示す図である。
図2に図示されているように、液晶表示パネル1は、アクティブマトリクス基板2(第1の絶縁基板)と、これに対向するように配置された対向基板3(第2の絶縁基板)とを備え、これらの基板2・3は、スペーサ(未図示)によって所定の基板間の間隔を確保しつつ、シール材(未図示)によって貼り合わせられている。
また、上記両基板2・3の間には、負の誘電率異方性を有する液晶層4が封入された構成となっている。
アクティブマトリクス基板2は、図示されているように透明絶縁基板5とアクティブ素子層6と画素電極7とを備えており、透明絶縁基板5の対向基板3と対向する面には、アクティブ素子層6として、ゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層、ソース・ドレイン電極層および層間絶縁膜(絶縁層)が順に積層されたTFT素子層が形成されている。
また、アクティブ素子層6上には、上記TFT素子層におけるTFT素子のドレイン電極と電気的接続され、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明な導電性材料からなる画素電極7が設けられている。
図示されてないが、上記TFT素子層におけるTFT素子のドレイン電極と画素電極7とは、上記層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続されている。
以上のように、アクティブマトリクス基板2には、マトリクス状に配された画素毎に設けられた画素電極7に印加される画像信号電圧を制御するTFT素子が上記画素毎に設けられている。
本実施の形態においては、アクティブ素子層6としてTFT素子層を形成しているが、これに限定されることはなく、画素電極7に印加される画像信号電圧を制御するができるのであれば、例えば、TFD(Thin Film Diode)素子層などであってもよい。
また、本実施の形態においては、上記TFT素子層のTFT素子は、ボトムゲートで形成しているが、これに限定されることはなく、例えば、トップゲートなどで形成してもよい。
一方、対向基板3は、図示されているように透明絶縁基板8と対向電極9とを備えており、透明絶縁基板8のアクティブマトリクス基板2と対向する面には、ITOまたはIZOなどの透明な導電性材料からなる対向電極9が形成されている。
なお、本実施の形態においては、アクティブマトリクス基板2の各画素毎に設けられた画素電極7に対応して、例えば、赤色・緑色・青色のカラーフィルター層(未図示)を透明絶縁基板8と対向電極9との間に設けているが、これに限定されることはなく、上記カラーフィルター層をアクティブマトリクス基板2側に設けたCOA(Color Filter On Array)構造としてもよい。
また、図示はしてないが、画素電極7および対向電極9における液晶層4と接する面には、垂直配向膜がそれぞれ設けられている。
なお、図2に図示されているように、本発明の液晶表示パネル1に備えられたアクティブマトリクス基板2および対向基板3における液晶層4と接する面の反対側の面には、互いの光軸が90度ずれている上側位相差板10aと下側位相差板10bとが備えられており、さらに、上側位相差板10aと下側位相差板10bとの上面には互いの吸収軸が90度ずれている上側偏光板11aと下側偏光板11bとが備えられている。また、上側位相差板10aの光軸は上側偏光板11aの吸収軸とは45度ずれるように配置し、下側位相差板10bの光軸は下側偏光板11bの吸収軸とは45度ずれるように配置した。
さらに、液晶表示装置13には、液晶表示パネル1の表示面の裏面側(下側偏光板11b形成面側)に、液晶表示パネル1を均一照射するバックライト12(面光源装置)が備えられている。
液晶表示パネル1においては、画素電極7に印加される電圧と対向電極9に印加される電圧とに差がない場合には、画素電極7と対向電極9との間には電界が生じず、液晶層4における液晶分子は、図2に図示されているように、垂直に配向される。
一方、図3は、画素電極7と対向電極9との間に電界が生じた場合の液晶層4における液晶分子の配向を示す図である。
図示されているように垂直に配向されていた上記液晶分子は、上記電界に応じて、上記両基板2・3の基板面と平行な方向に配向される。
図4は、本発明の一実施の形態の液晶表示装置13に備えられた画素電極7の一例を示す図である。
図4に図示されているアクティブマトリクス基板2の1画素においては、上下方向の中央と左右方向の中央とに、左右方向および上下方向に垂直線状に伸び、上記1画素の中央で交差する画素電極7の第1の幹配線7aが形成されている。
本実施の形態においては、左右方向および上下方向に伸びる第1の幹配線7aを形成しているが、これに限定されることはなく、左右方向または上下方向の何れか一方に伸びる第1の幹配線7aを形成してもよい。
なお、第1の幹配線7aに接続され、第1の幹配線7aが伸びる図中、右方位を0度とした時に反時計回りに角度を定義して、45度、135度、225度および315度方位に伸びる一定幅を有する微細スリット14を形成するように、画素電極7の第1の枝配線7b・7c・7d・7eがそれぞれ形成されている。
すなわち、画素電極7の第1の枝配線7b・7b同士は、第1の幹配線7aが伸びる図中、右方位を0度とした時に反時計回りに角度を定義して、45度方位に伸びる一定幅を有する微細スリット14を形成するように、互いに一定のピッチで形成されている。
同様に、画素電極7の第1の枝配線7c・7c、第1の枝配線7d・7dおよび第1の枝配線7e・7e同士も、第1の幹配線7aが伸びる図中、右方位を0度とした時に反時計回りに角度を定義して、135度、225度および315度方位に伸びる一定幅を有する微細スリット14を形成するように、互いに一定のピッチで形成されている。
図4に図示されている画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eは、それぞ
れ線幅3μmで形成され、第1の枝配線同士の間隔(微細スリット14の幅)も3μmで形成されている。
すなわち、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eは、ライン幅/スペー
ス幅(L/S)が3μm/3μm、ピッチ6μmでそれぞれ形成されている。
以上のように、本実施の形態においては、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7
d・7eを、L/S=3μm/3μmとなるようにそれぞれ形成しているが、特にこれに限定されることはないが、実用上、ライン幅およびスペース幅(微細スリット14の幅)
は、5μm以下であることが好ましい。
なお、図4に図示されているように、画素電極7には、さらに、上下方向に伸びる第1の幹配線7aと接続された第2の幹配線7fが備えられている。
第2の幹配線7fは、上述したTFT素子層のドレイン電極層と層間絶縁膜に形成されたコンタクトホール15を介して電気的に接続されており、図示されているように2つのコンタクトホール15を覆うように形成されている。
なお、本実施の形態においては、図4に図示されているように、第2の幹配線7fを、上下方位に伸びる第1の幹配線7a上における下部領域に、第2の幹配線7bと直接接続するように設けている。
すなわち、画素電極7の第2の幹配線7fは、コンタクトホール15を覆うように1画素の隅部(画素の境界領域付近)に形成されている。
また、本実施の形態においては、第2の幹配線7fと上記TFT素子層のドレイン電極層とを電気的に接続するため、図4に図示されているように層間絶縁膜における隣接する箇所に2つのコンタクトホール15を形成しているが、コンタクトホール15の数は特に限定されることなく、例えば、一つであってもよい。
なお、本実施の形態において、第2の幹配線7fは、2つのコンタクトホール15を覆うことができるようなサイズに、四角形状に形成されているが、第2の幹配線7fを層間絶縁膜に形成されたコンタクトホール介して上記TFT素子層のドレイン電極層と電気的に接続することができるのであれば、その形状やサイズは特に限定されない。
さらに、図4に図示されているように、第2の幹配線7fに直接接続され、225度および315度方位に伸びる3μm幅の微細スリット14を形成するように、画素電極7の第2の枝配線7g・7hが、L/S=3μm/3μmでそれぞれ形成されている。
本実施の形態において、画素電極7は、ITOを上述した形状にパターニングすることによって形成した。
図1は、図4に示す画素電極7における、第2の幹配線7fが形成されている領域の部分拡大図およびこの領域における7V印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。
図1(a)に図示されているように、第1の枝配線7d・7e中、第2の幹配線7fと重なる方位に伸びる第1の枝配線7d・7eの先端と第2の幹配線7fとは、所定距離Waが5μm以上離されており、第1の枝配線7d(7e)中、第2の枝配線7g(7h)に最も隣接する第1の枝配線7d(7e)と第2の枝配線7g(7h)中、上記第1の枝配線7d(7e)に最も隣接する第2の枝配線7g(7h)とは、所定距離Wbが微細スリット14の幅より広く離されている。
本実施の形態においては、図1(a)に図示されているように、上記Waは5μm、上記Wbは4.5μmとなるように、画素電極7をパターニングした。
コンタクトホール15を覆うように形成された第2の幹配線7fにおいては、液晶分子の配向が乱れることとなるが、このような液晶分子の乱れが、良好な液晶分子の配向を示す領域に拡がるのを抑制できるように、上記構成においては、第2の幹配線7fの図中、上方向および左右方向に所定距離Wa・Wbを離して、画素電極7の第1の枝配線7d・
7eが設けられている。
上記構成によれば、図1(b)に図示されているように、液晶分子の配向が乱れる領域を第2の幹配線7fおよびその周辺の最少領域に抑制することができ、透過率が高く、表示ムラを抑制できる液晶表示パネル1と液晶表示パネル1を備えた表示品位の高い液晶表示装置13を実現することができる。
なお、本実施の形態においては、図4に図示されているように画素電極7と対向電極9との間に生じる電界に応じて、上記液晶分子が異なる4方向に配向できるように形成された画素電極7を用いているが、これに限定されることはなく、画素電極7としては、上記電界に応じて上記液晶分子が、少なくとも2つの異なる方向(複数の方向)に配向できるように、少なくとも2つの異なる方向(複数の方向)に伸びるスリットを有していれば用いることができる。
また、対向電極9においても、本実施の形態においては、ベタ電極を用いているが、これに限定されることはなく、必要に応じて、例えば、スリットが形成された電極を用いることもできる。
以下のように本発明者らは、図4に示す画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d
・7eが、L/S=3μm/3μmでそれぞれ形成されている場合において、実験を繰り返し、以下に示すように、第2の幹配線7fが、良好に液晶分子を配向することができる画素電極7の枝配線7e・7fに及ぼす影響を最少化することのできる所定距離Wa・Wbを求めることができた。
図5は、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=3μm/3
μmでそれぞれ形成され、Wa=0μmおよびWb=3μmである場合における第2の幹配線7fが形成されている領域の部分拡大図およびこの領域における7V印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。
図5(a)に図示されているように、画素電極7の第1の枝配線7d・7eが、第2の幹配線7fの周囲において、Wa=0μmおよびWb=3μmとなるようにL/S=3μm/3μmで形成されている場合においては、図5(b)に図示されているように、Wa=0μmであるため、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れが、良好な液晶分子の配向を示す領域である第2の幹配線7fの上方向にまで拡がり、第2の幹配線7fの上方向においては、比較的広い領域において、液晶分子の配向の乱れが生じている。
一方、Wbは3μmと画素電極7の第1の枝配線7d・7eの間隔と同一に多少狭く設定されているため、図5(b)に図示されているように、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れは、第2の幹配線7fの左上方向や右上方向に影響を及ぼしている。
以上から、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れが、第2の幹配線7fの周辺に拡がるのを抑制するためには、Waは0μmより大きく、Wbは3μmより大きくする必要があることがわかる。
図6は、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=3μm/3
μmでそれぞれ形成され、Wa=5μmおよびWb=3μmである場合における第2の幹配線7fが形成されている領域の部分拡大図およびこの領域における7V印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。
図6(a)に図示されているように、画素電極7の第1の枝配線7d・7eが、第2の幹配線7fの周囲において、Wa=5μmおよびWb=3μmとなるようにL/S=3μm/3μmで形成されている場合においては、図6(b)に図示されているように、Waが5μmであるため、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れが、良好な液晶分子の配向を示す領域である第2の幹配線7fの上方向には、殆ど影響を及ぼさない。
なお、上記Waの最適値は、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れが、良好な液晶分子の配向を示す領域である第2の幹配線7fの上方向に影響を及ぼさない最小値である。
すなわち、上記Waは、第2の幹配線7f形成領域において生じた液晶分子の配向の乱れが、液晶分子の配向の乱れが生じていない領域である第1の枝配線7d・7eが形成されている領域に影響を及ぼさない最短距離を離せばよい。
第1の枝配線7b・7c・7d・7e中、第2の幹配線7fと重なる方位に伸びる第1
の枝配線7d・7eの先端と第2の幹配線7fとを必要以上に離すと、その分、第1の枝配線7b・7c・7d・7eの形成領域が小さくなるので、液晶表示パネル1の透過率の
低下や表示ムラの原因となってしまう。
なお、本実施の形態においては、上記Waの最適値は、5μmであった。
一方、Wbは3μmと画素電極7の第1の枝配線7d・7eの間隔と同一に多少狭く設定されているため、図6(b)に図示されているように、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れは、第2の幹配線7fの左上方向や右上方向に影響を及ぼしている。
以上から、Waは5μmが最適値となり、Wbは3μmより大きいことが好ましいことがわかる。
図7は、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=3μm/3
μmでそれぞれ形成され、Wa=5μmおよびWb=6μmである場合における第2の幹配線7fが形成されている領域の部分拡大図およびこの領域における7V印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。
図7(a)に図示されているように、画素電極7の第1の枝配線7d・7eが、第2の幹配線7fの周囲において、Wa=5μmおよびWb=6μmとなるようにL/S=3μm/3μmで形成されている場合においては、図7(b)に図示されているように、Wa=5μmであるため、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れが、良好な液晶分子の配向を示す領域である第2の幹配線7fの上方向には、殆ど影響を及ぼさない。
一方、Wbは6μmと画素電極7の第1の枝配線7d・7eの間隔の2倍に多少広く設定されているため、図7(b)に図示されているように、第2の幹配線7fの左上方向や右上方向においては、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れの影響ではなく、広く設定されたWbによって、新たに液晶分子の配向の乱れが生じている。
以上から、上記Wbは必要以上に広く設定した場合にも、液晶分子の配向に悪影響を及ぼすことがわかった。
本発明者らは、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=3μ
m/3μmでそれぞれ形成された場合において、さらにWaを5μmに固定し、Wbのみを変えながら液晶分子の配向状態を観察した結果、Wbの最適値は3μmより大きく、4.5μm以下であることがわかった。
以下、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=3μm/3μ
m以外でそれぞれ形成された場合についてさらに説明する。
図8は、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=3.5μm
/3.5μm(WL=3.5μm、Ws=3.5μm)でそれぞれ形成され、Wa=5μmおよびWb=5.25μmである場合における第2の幹配線7fが形成されている領域の部分拡大図およびこの領域における7V印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。
図8(a)に図示されているように、画素電極7の第1の枝配線7d・7eが、第2の幹配線7fの周囲において、Wa=5μmおよびWb=5.25μmとなるようにL/S=3.5μm/3.5μmで形成されている場合においては、図8(b)に図示されているように、Wa=5μmであるため、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れが、良好な液晶分子の配向を示す領域である第2の幹配線7fの上方向には、殆ど影響を及ぼさない。
以上のように、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=3.
5μm/3.5μmで形成されている場合においても、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=3μm/3μmで形成されている場合と同様に、Waの
最適値は5μmであった。
そこで、本発明者らは、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/
S=3.5μm/3.5μmでそれぞれ形成された場合において、さらにWaを5μmに固定し、Wbのみを変えながら液晶分子の配向状態を観察した結果、Wbの最適値は3.5μmより大きく、5.25μm以下であることがわかった。
図8(a)および図8(b)は、Wbが5.25μmで形成されている場合であり、図8(b)に図示されているように、この場合においては、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れが、良好な液晶分子の配向を示す領域である第2の幹配線7fの上方向、左上方向および右上方向には、殆ど影響を及ぼさない。
図9は、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=4.5μm
/4.5μm(WL=4.5μm、Ws=4.5μm)でそれぞれ形成され、Wa=5μmおよびWb=6.75μmである場合における第2の幹配線7fが形成されている領域の部分拡大図およびこの領域における7V印加時の液晶分子の配向を示す液晶配向図である。
図9(a)に図示されているように、画素電極7の第1の枝配線7d・7eが、第2の幹配線7fの周囲において、Wa=5μmおよびWb=6.75μmとなるようにL/S=4.5μm/4.5μmで形成されている場合においては、図9(b)に図示されているように、Wa=5μmであるため、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れが、良好な液晶分子の配向を示す領域である第2の幹配線7fの上方向には、殆ど影響を及ぼさない。
以上のように、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=4.
5μm/4.5μmで形成されている場合においても、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S=3μm/3μmやL/S=3.5μm/3.5μmで形
成されている場合と同様に、Waの最適値は5μmであった。
そこで、本発明者らは、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/
S=4.5μm/4.5μmでそれぞれ形成された場合において、Waを5μmに固定し、Wbのみを変えながら液晶分子の配向状態を観察した結果、Wbの最適値は4.5μmより大きく、6.75μm以下であることがわかった。
図9(a)および図9(b)は、Wbが6.75μmで形成されている場合であり、図9(b)に図示されているように、この場合においては、第2の幹配線7fにおいて生じた液晶分子の配向の乱れが、良好な液晶分子の配向を示す領域である第2の幹配線7fの上方向、左上方向および右上方向には、殆ど影響を及ぼさない。
以上のように、液晶層4に電圧が印加された際に、液晶層4における液晶分子が少なくとも二つ以上の異なる方位に倒れるように形成された画素電極7においては、そのL/S値に関係なく、Waの最適値は5μmとなる。
なお、液晶層4に電圧が印加された際に、液晶層4における液晶分子が少なくとも二つ以上の異なる方位に倒れるように形成するためには、実用上、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eは、ライン幅5μm以下、スペース幅(隣接するライン間の間
隔)5μm以下で形成されることが好ましく、この場合においても、勿論、L/S値に関係なく、Waの最適値は5μmとなる。
一方、Wbの最適値は、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eのスペー
ス幅より大きく、上記スペース幅(微細スリット14の幅)の1.5倍以下となる。
以下、図10から図15に基づいて、本発明の液晶表示パネル1における液晶分子の配向特性と液晶分子の配向に乱れが生じるメカニズムについて説明する。
図10は、画素電極7の第1の枝配線7bのエッジ部分における液晶分子の配向特性を示す図である。
図示されているように、上記液晶分子に電圧が印加された場合、画素電極7の第1の枝配線7bのエッジ部分においては、上記液晶分子は第1の枝配線7bの中心を向かって倒れるようになっている。
図11は、上記液晶分子に電圧が印加された場合における画素電極7の第1の幹配線7aに接続された第1の枝配線7bでの液晶分子の配向特性を示す図である。
図示されているように、画素電極7の第1の枝配線7bのエッジ部分においては、上記液晶分子は、第1の枝配線7bの中心に向かって倒れるため、画素電極7の第1の枝配線7bが形成されている領域や画素電極7の第1の枝配線7b・7b間に設けられた微細スリット14の形成領域においては、第1の枝配線7bのエッジ部分における液晶分子の配向の影響を受け、何れも画素電極7の第1の幹配線7aに向かって液晶分子が倒れるように配向される。
図12は、本発明の液晶表示パネル1に備えられた画素電極7における液晶分子の配向特性を示す図である。
図示されているように、画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eは、画素
電極7の第1の幹配線7aに接続され、第1の幹配線7aが伸びる図中、右方位を0度とした時に反時計回りに角度を定義して、45度、135度、225度および315度方位に伸びる一定幅を有する微細スリット14を形成するように、それぞれ形成されている。
このような形状の画素電極7においては、上記液晶分子に電圧が印加された場合、上記液晶分子は、画素の中心部、すなわち、画素電極7の第1の幹配線7a・7aが互いに交差する箇所に向かって倒れるように配向される。
図13は、図5に示す画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S
=3μm/3μmでそれぞれ形成され、Wa=0μmおよびWb=3μmである場合における第2の幹配線7fが形成されている領域付近の液晶分子の配向を説明するための図である。
図示されているように、第2の幹配線7fのエッジ部分においては、上記液晶分子に電圧が印加された場合、第2の幹配線7fの中心部分、すなわち、図中下方向(A方向)に倒れるように上記液晶分子が配向される。
一方、第2の幹配線7fから所定距離以上離れた領域においては、このような第2の幹配線7fのエッジ部分における液晶分子の配向の影響を受けず、図中左上方向(B方向)に倒れるように上記液晶分子が配向されるが、第2の幹配線7fの周辺領域においては、第2の幹配線7fのエッジ部分における液晶分子の配向の影響を受け、上記液晶分子の配向が乱れる領域、すなわち、上記液晶分子が上記B方向ではなく、例えば、C方向などに配向される領域が生じることとなる。
したがって、図5および図13に図示されているように、Wa=0μmおよびWb=3μmで設定されている場合においては、第2の幹配線7fが形成されている領域付近において、上記液晶分子が上記B方向ではなく、上記C方向などに配向される領域が多数生じることとなる。
図14は、図6に示す画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S
=3μm/3μmでそれぞれ形成され、Wa=5μmおよびWb=3μmである場合における第2の幹配線7fが形成されている領域付近の液晶分子の配向を説明するための図である。
図示されているように、Waが5μm離されているため、第2の幹配線7fの上方向の領域は第2の幹配線7fのエッジ部分における液晶分子の配向の影響を受けないが、第2の幹配線7fの右上方向や左上方向の領域においては、第2の幹配線7fのエッジ部分における液晶分子の配向の影響を受け、上記液晶分子の配向が乱れる領域、すなわち、上記液晶分子が上記B方向ではなく、例えば、C方向などに配向される領域が生じることとなる。
図15は、図7に示す画素電極7の各第1の枝配線7b・7c・7d・7eが、L/S
=3μm/3μmでそれぞれ形成され、Wa=5μmおよびWb=6μmである場合における第2の幹配線7fが形成されている領域付近の液晶分子の配向を説明するための図である。
図示されているように、WaおよびWbが十分広く確保されているため、第2の幹配線7fの周辺領域は第2の幹配線7fのエッジ部分における液晶分子の配向の影響を受けな
いが、必要以上に広く設定されたWbによって、第2の幹配線7fの右上方向や左上方向の領域においては、上記液晶分子が上記B方向ではなく、例えば、D方向などに配向されることとなる。
図16は、画素電極7の第2の幹配線7fを設けることができる位置を説明するための図である。
本実施の形態においては、図中、Aの位置に第2の幹配線7fを形成した場合について説明をしたが、第2の幹配線7fを形成できる位置は、これに限定されることはなく、画素電極7の第1の幹配線7aが伸びる方位上であり、図16に示す画素の隅部であれば例えば、図中、Bの位置、Cの位置およびDの位置の何れであってもよい。
本発明は上記した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、液晶表示パネルまたは液晶表示装置に適用することができる。
1 液晶表示パネル
2 アクティブマトリクス基板(第1の絶縁基板)
3 対向基板(第2の絶縁基板)
4 液晶層
6 アクティブ素子層
7 画素電極
7a 第1の幹配線
7b、7c、7d、7e 第1の枝配線
7f 第2の幹配線
7g、7h 第2の枝配線
9 対向電極
12 バックライト(面光源装置)
13 液晶表示装置
14 微細スリット
15 コンタクトホール

Claims (6)

  1. 画像信号電圧を制御するアクティブ素子と上記アクティブ素子に絶縁層に形成されたコンタクトホールを介して電気的に接続された画素電極とが、マトリクス状に配された画素毎に備えられた第1の絶縁基板と、
    上記第1の絶縁基板と対向するように配置され、対向電極が備えられた第2の絶縁基板と、
    上記第1の絶縁基板における上記画素電極の形成面と上記第2の絶縁基板における上記対向電極の形成面とに挟持された負の誘電率異方性を有する液晶層とを備えた液晶表示パネルであって、
    上記画素電極は、上記画素の上下方向および/または左右方向に垂直線状に伸びる第1の幹配線と、
    上記第1の幹配線に接続され、上記液晶層に電圧が印加された際に、上記液晶層における液晶分子が少なくとも二つ以上の異なる方位に倒れるように、少なくとも二つ以上の異なる方位に伸びる一定幅を有する微細スリットを形成するように設けられた複数の第1の枝配線と、
    上記コンタクトホールを覆うように上記画素の隅部に形成され、上記第1の幹配線と接続されている第2の幹配線と、
    上記第2の幹配線に接続され、上記微細スリットを形成するように設けられた複数の第2の枝配線とを備えており、
    上記画素において、第1の枝配線が形成されている領域の面積が第2の枝配線が形成されている領域の面積より大きく、
    上記第1の枝配線中、上記第2の幹配線と重なる方位に伸びる第1の枝配線の先端と上記第2の幹配線とは、5μm以上離されており、
    上記第1の枝配線中、上記第2の枝配線に最も隣接する第1の枝配線と上記第2の枝配線中、上記第1の枝配線に最も隣接する第2の枝配線とは、上記微細スリットの幅より広く離されていることを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 上記第1の枝配線および上記第2の枝配線は、線幅が5μm以下で、上記微細スリットの幅も5μm以下となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
  3. 上記第1の枝配線中、上記第2の枝配線に最も隣接する第1の枝配線と上記第2の枝配線中、上記第1の枝配線に最も隣接する第2の枝配線とは、上記微細スリットの幅の1.5倍以下で離されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示パネル。
  4. 上記第1の枝配線中、上記第2の幹配線と重なる方位に伸びる第1の枝配線の先端と上記第2の幹配線とは、5μm離されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の液晶表示パネル。
  5. 上記第1の枝配線および上記第2の枝配線は、上記第1の幹配線が上記画素の右方向に垂直線状に伸びる方位を0度とした時に、反時計回りに角度を定義して、45度、135度、225度および315度方位に伸びる上記微細スリットを形成するように設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の液晶表示パネル。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の液晶表示パネルと、上記液晶表示パネルに光を照射する面光源装置とを備えていることを特徴とする液晶表示装置。
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