JP2007233015A - 半透過型液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Norihiro Yoshida
典弘 吉田
Yasushi Kawada
靖 川田
Yuzo Hisatake
雄三 久武
Kisako Ninomiya
希佐子 二ノ宮
Akio Murayama
昭夫 村山
Chigusa Tago
千種 多胡
Takashi Yamaguchi
剛史 山口
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Abstract

【課題】垂直配向モードを用いた液晶表示装置において、透過表示部における電圧印加時の液晶分子の傾斜方向を分散させてマルチドメイン状とするための構造を、別段の工程を付加することなく実現できる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】対向基板102上には、絶縁性の突起構造または対向電極107の欠落部を設けない。そして、アレイ基板10上の各透過表示部6Aには、その中央線のほぼ全長にわたって、透明画素電極6のスリット61を、例えば幅10μmで設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、垂直配向型の液晶モードを用い、反射表示部と透過表示部を有する広視角の半透過液晶表示装置及びその製造方法に関する。
液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電力などの特徴を有するために、OA機器、情報端末、時計、テレビ等さまざまな分野に応用されている。特に、画素ドットごとのスイッチング素子としてTFT素子を用いた液晶表示装置は、その優れた応答性から携帯テレビやコンピュータなど多くの情報を含むデータの表示用モニターに用いられている。近年、形態端末等の小型軽量化に伴い高精細で視野角の広い表示装置が要求されている。高精細化にはTFTアレイ構造の微細化により対応がなされている。一方、広視角の実現のためには、ネマチック液晶を用いたOCB(optically compensated bending)方式、MVA(multi-domain vertically aligned nematic; マルチドメイン型VAN)方式、及びIPS(in-plane switching)方式が検討されている。
さらに、近年では屋外での使用頻度が高まることから、従来の透過表示方式に加え、部分的に反射表示を行うことが可能な半透過型液晶方式が実用化されている。これら、広視野角の液晶モードと半透過表示液晶モードを組み合わせることにより、視野角が広く、屋外での視認性に優れた、高性能液晶表示装置への要求が近年高まっており、実用化のための検討がなされている。
ここで、マルチドメイン型VANモード(以下の文中では、MVAモードと略称する)の基本原理を、図17の例を用いて説明する。図中、アレイ基板10上の画素電極6にはスリット61が形成され、対向基板102上の共通電極(対向電極)107表面には畝(うね)状ないしリブ状の突起108が形成されており、両基板の主面(電極形成面)上には垂直配向膜が塗布されている。ここで負の誘電異方性を示すネマチック液晶材料101Aを用いた場合、電圧が印加されていない状態では液晶分子が垂直方向に配向する。また、所定の電圧を印加した状態では電界離散効果により画素電極スリットの外側へと電界が傾斜し、液晶分子はスリットの内側へと向かって傾斜する。一方、対向基板側では突起の形状効果により液晶は突起の外側に傾斜する。この原理に従えば、前記画素電極スリット及び対向突起を複数の方向への異方性を有するパターンに形成するだけで、容易に液晶層を複数のドメインに分割することが可能である。例えば、画素電極6のスリット61及び対向基板102の突起構造108を基板端辺に対し略±45度の角度で設けるならば、液晶材料の分子配向が、互いに略90度異なる4方向への異方性を有するようにすることができる(特許文献1)。すなわち、液晶分子が4方向に配向するため、広い視野角を実現できる。また、配向膜のラビング工程が不要であり、該工程に起因する不良の発生やコストの増大を防止することができる。
さらに、MVAモードは、対向CF(対向基板上のカラーフィルタ)構造、CF・オン・アレイ構造(COA構造;カラーフィルタ層をアレイ基板上に形成するもの)、あるいは画素上置き構造(画素電極を最上層のパターンとする構造)といった様々な構成への適用も容易である。
一方、近年、厚型の樹脂絶縁膜を介して、画素電極の四周の縁部を信号線及び走査線と重ね合わせることが行われている。樹脂絶縁膜は、例えば1μm以上の厚さを有する低誘電率の有機樹脂からなり、これを介して重ねられる画素電極と信号線等との間での、電気容量の発生や短絡のおそれを充分に小さくすることを可能にするものである。このような樹脂絶縁膜の配置により、画素開口率または光反射率ないし光源光の利用率を向上させることができる。特には、透過型液晶表示装置にあって、位置合わせマージンに起因する画素開口の損失をなくすことができるので、画素開口率を大きく向上することができる。また、さらには、厚型樹脂膜の上に反射画素電極を配置するとともに、厚型樹脂膜を省いた領域に透過画素電極を配置するマルチギャップ方式の半透過型液晶表示装置も検討されている(例えば特許文献2)。ここで、多くの場合、厚型樹脂膜には、反射画素電極の配置領域に凹凸構造を設けて反射光を拡散させ、グレアを防止している。
他方、マルチギャップ方式の半透過型液晶表示装置にあって、視野角及びコントラストを大きくするために、液晶分子の配向を規制するためのリブ状の突起構造を厚型樹脂膜と同時に形成することなども提案されている(特許文献3乃至4)。
特開2001−083522公報 特開2004−0004680公報 特開2005−055708公報 特開2005−115143公報
従来のMVAモードの液晶表示装置にあっては、対向基板102上に突起構造108を設ける必要があり、このためには、樹脂膜の塗布及びパターニングの工程を追加する必要がある。さらには、アレイ基板10と対向基板102とを貼り合わせる際の位置合わせ精度の要求が厳しくなり、製造工程負担が増大する。
一方、対向電極107にスリットを設けて突起構造108に代替することも行われているが、この場合も、対向電極107の導電膜をパターニングする工程が付加される。また、アレイ基板10と対向基板との位置合わせ精度を高く保つ必要があり、貼り合せ工程の工程負担が大きい。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、垂直配向モードを用いた半透過型の液晶表示装置及びその製造方法において、反射表示及び透過表示のいずれにおいても広い視野角を実現するために透過表示部における液晶分子の傾斜方向を分散させる傾斜方向規制構造を設けるにあたり、製造工程負担及び製造コストを低減することができる液晶表示装置及びその製造方法を提供するものである。
本発明の液晶表示装置は、対向する表面に配向膜が設けられた一対の基板と、該一対の基板間に狭持され電圧無印加時には基板面に対して概略垂直に液晶分子が配向し電圧印加時には基板面に沿った方向へ液晶分子が傾斜して配向する液晶層と、画素ドットごとに形成される反射表示部及び透過表示部と、各反射表示部での液晶層の厚みを透過表示部での液晶層の厚みよりも小さくする台状突起構造と、前記一対の基板の少なくとも一方にて液晶層の逆側の表面に配置される偏光板と、電圧印加時には基板面に沿った前記傾斜の方向を分散させるように前記台状突起構造の端面とともに作用を行うべく各透過表示部中に透過電極膜の欠落部または絶縁性の局所的突起部として設けられる傾斜方向規制構造とを備え、該傾斜方向規制構造及び前記台状突起構造は前記一対の基板の一方のみに設けられたことを特徴とする。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、対向する表面に配向膜が設けられた一対の基板と、該一対の基板間に狭持され電圧無印加時には基板面に対して概略垂直に液晶分子が配向し電圧印加時には基板面に沿った方向へ液晶分子が傾斜して配向する液晶層と、画素ドットごとに形成される反射表示部及び透過表示部と、各反射表示部での液晶層の厚みを透過表示部での液晶層の厚みよりも小さくする台状突起構造と、前記一対の基板の少なくとも一方にて液晶層の逆側の表面に配置される偏光板と、電圧印加時には基板面に沿った前記傾斜の方向を分散させるように前記台状突起構造の端面とともに作用を行うべく各透過表示部中に透過電極膜の欠落部または絶縁性の局所的突起部として設けられる傾斜方向規制構造とを備えた液晶表示装置の製造方法であって、前記傾斜方向規制構造は、前記台状突起構造とともにアレイ基板のみに設けられ、各透過画素電極の欠落部として透過画素電極のパターニングの際に同時に形成されるか、または、各透過画素電極の領域内の絶縁性の突起構造として、柱状スペーサもしくは樹脂遮光層を形成するための成膜及びパターニングと同時に形成されることを特徴とする。
反射表示及び透過表示のいずれにおいても広い視野角を実現すべく、透過表示部における液晶分子の傾斜方向を分散させる傾斜方向規制構造を設けるにあたり、別段の工程を付加することなく実現することができる。これにより製造工程負担及び製造コストを低減することができ、また、製造工程のミスに起因する不具合や不良の発生を低減することができる。
以下に本発明の各実施形態及び比較例を順に説明する。
<実施形態1>
実施形態1の液晶表示装置100及びそのアレイ基板10について、図1乃至4を用いて説明する。図1は、一画素ドットの構成を示すアレイ基板10の拡大平面図であり、図2乃至3は、該アレイ基板10を含む液晶表示装置の積層断面図である。ここで、図2は、走査線21の方向に画素ドットを切断した場合の積層断面図である。図3は、TFT9及び補助容量形成部等の構成についての一具体例を示すための模式的な断面図であり、特定の方向に沿った切断面とはなっていない。
図1に示す例において、反射画素電極7は、信号線31に沿った方向に長い矩形の枠縁状63をなしている。反射画素電極7がなす矩形において、一短辺の箇所7Aが、走査線21及びTFT9を覆うとともに、補助容量線24をも部分的に覆うように、幅広に形成されている。また、これに対向する短辺の箇所7C及び各長辺の箇所7D及び7Eは、隣接画素ドットに係る補助容量線24両側の信号線31、及び両信号線31に沿った、狭い幅に形成されている。反射画素電極7の上面の全体が、一画素ドット中の反射表示部である。
また、図2乃至3に示すように、アルミニウムまたはその合金等からなる反射画素電極7は、厚さが0.5乃至2μmの透明樹脂からなる厚型樹脂膜5の上面を覆うように設けられる。厚型樹脂膜5は感光性のアクリル系樹脂等からなり、厚型樹脂膜5には、反射画素電極7の金属面によるグレアを防止すべく、多数の凹部52が設けられる。すなわち、反射光を拡散するための微小な凹凸構造が形成されている。この凹凸構造は、例えば、厚型樹脂膜5のパターンを設ける露光の際、フォトマスクパターンに小さな孔またはメッシュ部分を設けておき、この孔を通じた露光の程度が、他の領域よりも小さくなるようにして設けることができる。
一方、ITO(インジウム・スズ酸化物)等の透明導電材料からなる透明画素電極6は、厚型樹脂膜5が窓状に省かれた矩形状の窪地(くぼち)55を覆うように設けられており、透明画素電極6の縁部が、厚型樹脂膜5がなす斜面54上にて、反射画素電極6に直接重ね合わせられて導通されている。なお、図示の例では、厚型樹脂膜5の斜面54に対応して、走査線21と同時に形成される遮光パターン29が設けられている。したがって、一画素ドット中にあって、厚型樹脂膜5が窓状に省かれた箇所(窪地)55のほぼ全体が、透過表示部6Aをなしている。図示の例で、厳密には、遮光パターン29により画された箇所が透過表示部6Aである。
図1乃至2に示すように、透明画素電極6の中央線に沿って、信号線31方向に延びる1本の直線状のスリット61が設けられる。このスリット61は、図示の具体例において、厚型樹脂膜5がなす斜面に達する直前にまで延びている。したがって、透過表示部6Aの略全長にわたって延びている。スリット61の幅は、このスリットを挟んで、電圧印加時の液晶分子のチルト方向(剛直な液晶分子の傾斜方向を基板面に投影したもの)が確実に逆向きになるように、液晶層101の厚みの0.9倍以上、好ましくは1.0倍以上に設定される。より好ましくは、液晶層101の厚みの2倍以上、特には3倍以上に設定される。
なお、厚型樹脂膜5の斜面54のところでも電界が傾斜するため、液晶分子はこの斜面54の箇所に直交する方向に配向しようとする。スリット61は、信号線31の方向に細長い各透過表示部6Aの中心線に沿って延びるため、液晶分子のチルト方向を配向させるにあたり、同様の作用を及ぼす。このようにして、対向基板102上に傾斜方向規制構造が設けられなくても、各透過表示部ごとに、スリット61を挟んだ2つの配向ドメインを設けることができる。したがって、走査線21に沿った方向、すなわち、画面の左右方向に視野角を拡大することができる。
一方、図3に示すように、各反射画素電極6は、金属配線パターンを覆う保護膜4及び厚型樹脂膜5を貫くコンタクトホール53を介して、画素ドットごとのTFT9のソース電極33に導通されている。また、コンタクトホール53の近傍にて、反射画素電極7の上には、厚型樹脂膜5と同様の光硬化性樹脂からなる柱状スペーサー8が設けられている。
図示の具体例において、TFT9は、ポリシリコン(p-Si)の半導体活性層11からなり、トップゲート型である。すなわち、走査線21またはその延在部からなるゲート電極21Aが、半導体活性層11やこれを囲むコンタクト部12,13より上方に、ゲート絶縁膜15を介して配されている。一方、ポリシリコン(p-Si)からなる補助容量(Cs)用パターン14は、ゲート絶縁膜15上に走査線21と同時に形成される補助容量線(Cs配線)24に、ゲート絶縁膜15を介して重ねられており、層間絶縁膜30を貫くコンタクトホールを介して、ソース電極33の延在部に導通されている。
対向基板102には、画素ドットごとに、または、画素ドットがなす列ごとにストライプ状に、レッド、グリーン及びブルーの各原色に塗り分けられた着色層105のパターンが設けられカラーフィルタ層をなしている。対向基板102の表面には、さらに、略全体に対向電極(共通電極)107が形成されており、アレイ基板10と対向基板102とが、シール材を介して貼り合わされ、液晶層101を挟みこんで保持している。なお、アレイ基板10及び対向基板102の内表面すなわち液晶層101に接する表面には、ポリイミド樹脂等からなる液晶配向膜106が形成されており、アレイ基板10及び対向基板102の外表面には、位相差板103及び偏光板104が貼り付けられている。液晶配向膜106は、電圧無印加状態にて液晶を基板10及び102に対して略垂直配向に整列させる垂直配向膜である。なお、液晶配向膜106等が、図2では省かれている。
図には示さないが、具体例において、表示パネル100の周縁部には、信号線駆動回路(ドライバー)及び走査線駆動回路が、画素領域内のTFT9と同時に形成されておりフレキシブルケーブル配線を通じて、外部機器からの入力が行われる。
寸法構成の具体例において、スリット61は、長さが110μm、幅が10μmである。また、厚型樹脂膜5の厚みが1.5μm、スペーサー8の突出寸法が1.7μmである。したがって、透過表示部6Aにおける液晶層101の厚みは、3.2μmである。また、画素ドットのピッチは、走査線21の方向で50μm、信号線31の方向で150μmであり、透明表示部6Aの寸法は、幅が30μm、長さが110μmである。
なお、このような具体例において、スリット61の幅は、10μm前後とするのが好ましいが、3μm以上あれば同様の結果が得られる。また、走査線21の方向における画素ドットのピッチは、20乃至100μmの範囲内であれば、同様の結果が得られる。
なお、本実施形態の液晶表示装置は、表示画面にざらつき感等もなく、高コントラストで、視野角が広く見栄えが良いものとなっていた。
しかも、透明画素電極6のパターニングを行う際のフォトマスクパターンを少し変更するだけで良く、製造のための工程数や工程負担が増加することはない。
<実施形態2>
図4のような画素電極構造がマトリクス状に配置されたアレイ基板10’を実施形態1と同様にして作成した。図4に示すように、各透明画素電極6に設けるスリット61として、1本の連続したものに代えて、2箇所で断続したものを用いた。すなわち、各透過画素部の中央線に沿って3つのスリット61-1乃至61-3を設けた。各スリットの幅、及びその他の寸法構成の具体例も、実施形態1の具体例と同様であるが、スリット61-1乃至61-3の相互の間隔は、10μmとした。但し、スリット61-1乃至61-3間の間隔は、5乃至15μmの範囲で変化させても同様の結果が得られる。
本実施形態の場合も、実施形態1の場合と同様、高コントラストで、視野角が広く見栄えが良い液晶表示装置が得られた。
<実施形態3>
図5乃至6に示すような画素電極構造がマトリクス状に配置されたアレイ基板10”を実施形態1と同様にして作成した。各画素ドットにおいて、厚型樹脂膜5及びこの上に配置される反射画素電極7には、それぞれのブリッジ部6B及び7Bが、画素ドットの中央部を横切るように設けられている。すなわち、透過画素部が2つに分割され一画素ドット中に2つの透明画素電極6-1及び6-2が設けられる。また、これら透明画素電極6-1及び6-2の中央には、円形ドット状の欠落部62-1及び62-2がそれぞれ設けられる。
円形ドット状欠落部62−1及び62−2の径は、該欠落部62を挟んで互いに対向する側にて、電圧印加時の液晶分子のチルト方向がほぼ逆向きになるようにすべく、例えば、液晶層101の厚みの2倍以上、特には3倍以上に設定される。欠落部62は、各透過画素部を囲む厚型樹脂膜5の斜面54による作用と相まって、電圧印加時の液晶分子が、円形ドット状欠落部62の中心から見て放射方向へと配向するようにする。このようにして、特定の配向ドメインを形成しないものの、液晶分子のチルト方向が分散するため、画面の左右方向のみならず縦方向にも視野角が拡大することとなる。
寸法構成の一具体例を挙げるならば、各円形ドット状欠落部62の径は10μmであり、他の寸法は、実施形態1の具体例の場合と同様である。但し、厚型樹脂膜5及び反射画素電極7のブリッジ部5B及び7Bは幅が10μmであり、各透過画素部の寸法は、長さが50μm、幅が30μmである。
本実施形態の液晶表示装置100”も、実施形態1と同様、高コントラストで、視野角が広く、見栄えが良い液晶表示装置となった。
本実施形態において、円形ドット状欠落部62は、透過表示部6Aごとに1個設けたが、2個またはそれ以上設けることもできる。また、厚型樹脂膜5のブリッジ部6Bが1個のみ設けられることで2つの透過表示部6Aが形成されているが、3個以上に分割構成し、各透過表示部中に円形ドット状欠落部62を設けることもできる。
<実施形態4>
図7に示すような画素電極構造がマトリクス状に配置されたアレイ基板10"'を実施形態1と同様にして作成した。すなわち、実施形態1と同様の画素電極構造において、透明画素電極のスリット61を直線状に延ばした形のスリット71-1及び71-2を、反射画素電極7の幅広部7A及びこれに対向する短辺の箇所7Cに、それぞれ設けた。これら反射画素電極7のスリット71-1及び71-2は、電圧印加時に、透過画素部の液晶分子の配向が、スリット61の左右で逆向きになるのに多少の寄与を行うことが考えられる。
本実施形態によると、実施形態1の場合よりも反射表示が若干暗くなったものの、高コントラストで、視野角が広く見栄えが良い液晶表示装置が得られた。
<実施形態5>
図8乃至9に示すような画素電極構造がマトリクス状に配置されたアレイ基板 10*を実施形態1と同様にして作成した。但し、透明画素電極6にスリット61またはドット状の欠落部を設けず、透過表示部の中央線に沿って、透明画素電極6上に、感光性アクリル樹脂からなるリブ状の突起部81を形成した。この突起構造81は、柱状スペーサー8を設けるための成膜及びパターニングの際に同時に設けたものである。
リブ状突起部81の幅は、上記スリット61の幅と同様に設定される。リブ状突起部81の突出寸法すなわち突起高さは、厚型樹脂膜5の厚みの1/2乃至2/3に設定することができる。なお、リブ状突起部81は、画素領域を囲むように設けられる額縁状遮光膜と同時に設けることもできる。
寸法構成の具体例において、リブ状突起部81は、長さが110μm、幅が10μm、突出寸法が1μmであり、他の寸法構成は、実施形態1と同様である。実施形態1と同様にして液晶表示装置100*を組み立てたところ、高コントラストで、視野角が広く見栄えが良い液晶表示装置が得られた。
なお、リブ状突起部81は、幅が3μm以上かつ高さが0.7μm以上であれば同様の効果が得られる。また、走査線方向の画素ドットのピッチは20μm乃至100μmの範囲内であれば、同様の結果が得られる。
<実施形態6>
図10乃至11に示すような画素電極構造がマトリクス状に配置されたアレイ基板10**を実施形態5と同様にして作成した。但し、リブ状突起部81は、実施形態2(図4)の場合と同様に、断続しており、同一長さの3つのリブ状突起部81-1乃至81-3に分割されている。リブ状突起部81-1乃至81-3の突出寸法は、実施形態5と同様であり、幅及び長さは、実施形態2と同様である。一具体例におけるリブ状突起部81-1乃至81-3同士の間隔は、10μmである。但し、リブ状突起部81-1乃至81-3間の間隔は、5乃至15μmであれば同様の結果が得られる。
実施形態5と同様にして液晶表示装置を組み立てたところ、同様に高コントラストで、視野角が広く見栄えが良い液晶表示装置100**となった。
<実施形態7>
図11乃至12に示すような画素電極構造がマトリクス状に配置されたアレイ基板10***を実施形態4のアレイ基板10”(図5乃至6)と同様にして作成した。但し、円形ドット状欠落部62に代えて、円形ドット状の突起部82を設けた。円形ドット状突起部82は、実施形態5と同様に、アクリル系樹脂により透明画素電極6上に、柱状スペーサー8と同時に設けられたものである。また、寸法構成の一具体例において、突出寸法が1μm、径が10μmであり、その他は実施形態4の具体例と同様である。但し、円形ドット状突起部82は、径が3μm以上かつ高さが0.7μm以上であれば同様の効果が得られる。また、上述の各実施形態の場合と同様、走査線方向の画素ドットのピッチは20μm乃至100μmの範囲内であれば、同様の結果が得られる。
実施形態4と同様にして液晶表示装置100***を組み立てたところ、実施形態4乃至5と同様、高コントラストで、視野角が広く見栄えが良い液晶表示装置となった。
本実施形態において、円形ドット状突起部82は、透過表示部6Aごとに1個設けたが、2個またはそれ以上設けることもできる。また、厚型樹脂膜5のブリッジ部5Bが1個のみ設けられることで2つの透過表示部6Aが形成されているが、3個以上に分割構成し、各透過表示部中に円形ドット状突起部82を設けることもできる。
<実施形態8>
図13に示すような画素電極構造がマトリクス状に配置されたアレイ基板10#を実施形態5と同様にして作成した。すなわち、実施形態5と同様の画素電極構造において、透過表示部のリブ状突起81を直線状に延ばした形のリブ状突起83-1及び83-2を、反射画素電極7の幅広部7A上、及びこれに対向する短辺の箇所7Cの上に、それぞれ設けた。これら反射画素電極7上のリブ状突起83-1及び83-2は、電圧印加時に、透過画素部の液晶分子の配向が、透過表示部のリブ状突起81の左右で逆向きになるのに多少の寄与を行うことが考えられる。
本実施形態によると、実施形態5よりも反射表示は若干暗くなったものの、高コントラストで、視野角が広<見栄えが良い液晶表示装置となった。
<実施形態9>
図14に示すような画素電極構造がマトリクス状に配置されたアレイ基板10##を実施形態1乃至2(図1乃至4)と同様にして作成した。すなわち、実施形態1乃至2と同様の画素電極構造において、直線状のスリット61に代えて、4つの円形ドット状欠落部62-1乃至62-4を設けた。これら円形ドット状欠落部62-1乃至62-4は、透過表示部内でほぼ均等に分布するように、千鳥状に、互い違いに配置される。すなわち、TFT9から近い順に、1番目及び3番目の円形ドット状欠落部62-1及び62-3が、反射画素電極7がなす一方の長辺7Dに近接して配置され、2番目及び4番目の円形ドット状欠落部62-1及び62-4が他方の長辺7Eに近接して配置される。
具体例において、各円形ドット状欠落部62-1乃至62-4の径は、7μmであり、透明表示部6Aがなす矩形の長辺からの距離が、いずれも10μmである。各円形ドット状欠落部62の中心間の信号線31方向の間隔は、30μmであり、他の寸法構成等は、実施形態1の具体例と同様である。
本実施形態によっても、同様に広い視野角及び高いコントラストを実現できた。なお、円形ドット状欠落部62の幅は、4乃至10μmの範囲で変化させても全く同様であり、また、円形ドット状欠落部62の数を、例えば3乃至6個の範囲で適宜変化させることもできる。
<比較例1>
図15乃至16のような画素電極構造がマトリクス状に配置されたアレイ基板 10###を、実施形態1と同様にして作成した。アレイ基板10###には、透明画素電極6の欠落部61または62を設けず、また、透過表示部6A中の突起部81または82も設けなかった。そして、対向基板102の対向電極107の表面に、リブ状突起部108を、平面図において実施形態1のスリット61及び実施形態4(図8)のリブ状突起部81と同様の配置となるように設けた。実施形態4のリブ状突起部81と同様、感光性アクリル樹脂で形成した。
実施形態1と同様にして表示パネル100###を組み立て、様々な表示を行ったところ、画像がざらついて見え、見栄えが非常に悪いものとなった。透過表示部6Aを顕微鏡で観察したところ、電圧印加時の液晶分子の配向が安定しておらず、ディスクリネーション(disclination;液晶分子の配向状態の不連続)の位置が固定するまでに時間がかかった(1〜2秒)。また発生する位置が画素ドットごとに異なっていた。さらに、パネル表面を指で押すと、ディスクリネーションが動いて元の位置に戻らない画素もあった。
一方、実施形態1乃至8では、様々な画像を繰り返し表示してもディスクリネーションは各画素ドット中で概略同じ位置に発生し、動くことがない。そのため、ざらつきのない見栄えの良い表示となることが分かった。
なお、透明画素電極の欠落部または絶縁性の局所的突起部の形状は、上記の各実施形態のように直線状もしくは矩形状またはドット状であるのが好ましいが、他の形状でも同様の効果が得られる。また、場合によっては、厚型樹脂膜5の表面に凹部52を設けなくとも良い。
本発明の実施形態1になる液晶表示装置について、アレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 図1の液晶表示装置について走査線に平行な方向に切断した場合の模式的な積層断面図である。 図1の液晶表示装置におけるTFT及び補助容量形成部の構成を模式的に示す積層断面図である。 本発明の実施形態2になる液晶表示装置について、図1と同様にアレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 本発明の実施形態3になる液晶表示装置について、図1と同様にアレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 図5の液晶表示装置について信号線に平行な方向に切断した場合の模式的な積層断面図である。 本発明の実施形態4になる液晶表示装置について、図1と同様にアレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 本発明の実施形態5になる液晶表示装置について、図1と同様にアレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 図8の液晶表示装置について走査線に平行な方向に切断した場合の模式的な積層断面図である。 本発明の実施形態6になる液晶表示装置について、図1と同様にアレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 本発明の実施形態7になる液晶表示装置について、図1と同様にアレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 図11の液晶表示装置について信号線に平行な方向に切断した場合の模式的な積層断面図である。 本発明の実施形態8になる液晶表示装置について、図1と同様にアレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 本発明の実施形態9になる液晶表示装置について、図1と同様にアレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 本発明の比較例になる液晶表示装置について、図1と同様にアレイ基板の画素構成を示す拡大平面図である。 図15の液晶表示装置について走査線に平行な方向に切断した場合の模式的な積層断面図である。 ネガ型ネマティック液晶を垂直配向モードで駆動する際のマルチドメイン配向について説明するための模式的な積層断面図である。
符号の説明
10 アレイ基板 100 液晶表示装置 101 液晶層
101A 液晶分子 102 対向基板 105 カラーフィルタ層
107 対向電極 21 走査線 31 信号線
5 厚型樹脂膜 52 厚型樹脂膜の凹部 54 厚型樹脂膜の端面
55 窪地 6 透明画素電極 6A 透過表示部
61 電極膜のスリット 62 ドット状欠落部 7 反射画素電極
8 柱状スペーサー 81 リブ状突起部 82 ドット状突起部

Claims (4)

  1. 対向する表面に配向膜が設けられた一対の基板と、該一対の基板間に狭持され電圧無印加時には基板面に対して概略垂直に液晶分子が配向し電圧印加時には基板面に沿った方向へ液晶分子が傾斜して配向する液晶層と、画素ドットごとに形成される反射表示部及び透過表示部と、各反射表示部での液晶層の厚みを透過表示部での液晶層の厚みよりも小さくする台状突起構造と、前記一対の基板の少なくとも一方にて液晶層の逆側の表面に配置される偏光板と、電圧印加時には基板面に沿った前記傾斜の方向を分散させるように前記台状突起構造の端面とともに作用を行うべく各透過表示部中に透過電極膜の欠落部または絶縁性の局所的突起部として設けられる傾斜方向規制構造とを備え、該傾斜方向規制構造及び前記台状突起構造は前記一対の基板の一方のみに設けられたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記傾斜方向規制構造は、各透過表示部を複数の領域に分割する線状、または、前記台状突起構造の端面から離間して配置されるドット状をなし、透過表示部における液晶層の厚みの0.9倍以上の幅を有することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記台状突起構造がアレイ基板上の樹脂膜により設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 対向する表面に配向膜が設けられた一対の基板と、該一対の基板間に狭持され電圧無印加時には基板面に対して概略垂直に液晶分子が配向し電圧印加時には基板面に沿った方向へ液晶分子が傾斜して配向する液晶層と、画素ドットごとに形成される反射表示部及び透過表示部と、各反射表示部での液晶層の厚みを透過表示部での液晶層の厚みよりも小さくする台状突起構造と、前記一対の基板の少なくとも一方にて液晶層の逆側の表面に配置される偏光板と、電圧印加時には基板面に沿った前記傾斜の方向を分散させるように前記台状突起構造の端面とともに作用を行うべく各透過表示部中に透過電極膜の欠落部または絶縁性の局所的突起部として設けられる傾斜方向規制構造とを備えた液晶表示装置の製造方法であって、
    前記傾斜方向規制構造は、前記台状突起構造とともにアレイ基板のみに設けられ、各透過画素電極の欠落部として透過画素電極のパターニングの際に同時に形成されるか、または、各透過画素電極の領域内の絶縁性の突起構造として、柱状スペーサ、樹脂遮光層もしくは前記台状突起構造を形成するための成膜及びパターニングと同時に形成されることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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