JP4211383B2 - 液晶表示装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置及び電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
明るい場所では反射型液晶表示装置と同様に外光を利用し、暗い場所ではバックライト等の内部光源により表示を視認可能にした液晶表示装置が提案されている。つまり、この液晶表示装置は、反射型と透過型を兼ね備えた表示方式を採用しており、周囲の明るさに応じて反射モード、透過モードのいずれかの表示方式に切り替えることで消費電力を低減しつつ周囲が暗い場合でも明瞭な表示を行うことができ、携帯機器の表示部に好適なものである。以下、本明細書では、この種の液晶表示装置のことを「半透過反射型液晶表示装置」という。
【0003】
このような半透過反射型液晶表示装置としては、上基板と下基板との間に液晶層が挟持されるとともに、例えばアルミニウム等の金属膜に光透過用の開口部を形成した反射膜を下基板の内面に備え、この反射膜を半透過反射板として機能させる液晶表示装置が提案されている。この場合、反射モードでは上基板側から入射した外光が、液晶層を通過した後に下基板の内面の反射膜で反射され、再び液晶層を通過して上基板側から出射され、表示に寄与する。一方、透過モードでは下基板側から入射したバックライトからの光が、反射膜の開口部から液晶層を通過した後、上基板側から外部に出射され、表示に寄与する。したがって、反射膜の形成領域のうち、開口部が形成された領域が透過表示領域、その他の領域が反射表示領域となる。
【0004】
ところが、従来の半透過反射型液晶装置には、透過表示での視角が狭いという課題があった。これは、視差が生じないよう液晶セルの内面に半透過反射板を設けている関係で、観察者側に備えた1枚の偏光板だけで反射表示を行わなければならないという制約があり、光学設計の自由度が小さいためである。そこで、この課題を解決するために、Jisakiらは、下記の非特許文献1において、垂直配向液晶を用いる新しい半透過反射型液晶表示装置を提案した。その特徴は、以下の3点である。
(1)誘電異方性が負の液晶を基板に垂直に配向させ、電圧印加によってこれを倒す「VA(Vertical Alignment)モード」を採用している点。
(2)透過表示領域と反射表示領域の液晶層厚(セルギャップ)が異なる「マルチギャップ構造」を採用している点(この点については、例えば特許文献1参照)。
(3)透過表示領域を正八角形とし、この領域内で液晶が8方向に倒れるように対向基板上の透過表示領域の中央に突起を設けている点。すなわち、「配向分割構造」を採用している点。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−242226号公報
【非特許文献1】
"Development of transflective LCD for high contrast and wide viewing angle by using homeotropic alignment", M.Jisaki et al., Asia Display/IDW'01, p.133-136(2001)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、先のJisakiらの論文においては、透過表示領域での液晶が倒れる方向については突起を用いて制御しているが、反射表示領域については液晶が倒れる方向を制御するための構成は全く存在しない。したがって、反射表示領域では液晶が無秩序な方向に倒れることになり、その場合、異なる液晶配向領域の境界にディスクリネーションと呼ばれる不連続線が現れ、これが残像等の原因になる。また、液晶の各々の配向領域は異なる視角特性を有しているため、斜め方向から液晶装置を見たときに、ざらざらとしたしみ状のむらとして見える、という問題も生じる。さらに、透過表示領域の液晶分子が8方向に倒れたとしても、視角特性の改善はまだ不十分であるし、異なる配向領域の境界で液晶の配向が乱れ、やはりディスクリネーションが発生する。
また、マルチギャップ構造を有する液晶表示装置では、液晶層厚を互いに異ならせた領域の境界に急峻な段差斜面が形成されるため、係る領域では正常な表示が得られず、光抜けによるコントラスト低下の原因となるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、半透過反射型液晶表示装置において、残像やしみ状のむら等の表示不良が抑えられ、かつ高コントラスト化、広視野角化が可能であり、さらには製造の容易性にも優れた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、上記課題を解決するために、負の誘電異方性を有する液晶分子を含む液晶層が、対向配置された上基板と下基板との間に挟持され、1ドット領域内に反射表示を行う反射表示領域と透過表示を行う透過表示領域とが設けられた液晶表示装置であって、前記上基板又は下基板の内面側に、前記透過表示領域と反射表示領域とで液晶層厚を異ならせるための液晶層厚調整層が少なくとも反射表示領域に設けられ、前記上基板及び下基板の内面にそれぞれ液晶を駆動するための上電極層と下電極層とが設けられており、前記上電極層又は下電極層に平面視略波状の開口部が形成され、前記開口部が、平面視において、その外幅の内側に前記透過表示領域と反射表示領域との境界領域を含むように配置されていることを特徴としている。
【0009】
上記本発明の液晶表示装置は、半透過反射型液晶表示装置に垂直配向モードの液晶を組み合わせたものである。近年、半透過反射型液晶表示装置において、上述の反射、透過両表示モードにおけるリタデーション差によるコントラスト低下の問題を解消するために、例えば下基板上の反射表示領域内に所定の厚みを有する絶縁膜を液晶層側に向けて突出するように形成することによって、反射表示領域と透過表示領域とで液晶層の厚みを変えた構造のものが提案されている(前述の特許文献1)。この種の液晶表示装置の発明は本出願人も既に多数出願している。この構成によれば、絶縁膜(本明細書では、この種の機能を果たす絶縁膜のことを「液晶層厚調整層」と言う)の存在によって反射表示領域の液晶層の厚みを透過表示領域の液晶層の厚みよりも小さくすることができるので、反射表示領域におけるリタデーションと透過表示領域におけるリタデーションを充分に近づける、もしくは略等しくすることができ、これによりコントラストの向上を図ることができる。
【0010】
そこで、本発明者は、上記の絶縁膜を備えた液晶表示装置に垂直配向モードの液晶層を組み合わせた場合の垂直配向モードの液晶における電界印加時の配向方向の制御方法についての検討を行った。すなわち、垂直配向モードを採用した場合には一般に誘電異方性が負の液晶(ネガ型液晶)を用いるが、初期配向状態で液晶分子が基板面に対して垂直に立っているものを、電界印加により倒すわけであるから、何も工夫をしなければ(プレチルトが付与されていなければ)液晶分子の倒れる方向を制御できず、異なる配向方向の領域境界に沿って配向乱れ(ディスクリネーション)が生じて光抜け等の表示不良が生じ、表示品位を落としてしまう。そのため、垂直配向モードの採用にあたっては、電界印加時の液晶分子の配向方向の制御が重要な要素となる。本発明は、このような電界印加時の液晶分子の配向方向を適切に制御することができる液晶表示装置を提供するものである。
【0011】
本発明では、液晶層に斜め電界を印加できるようにするため、電極層に開口部を設けることで、電極層に設けられた開口部の近傍で電界が歪む作用により、透過表示領域と反射表示領域の両方で電界印加時の液晶分子の傾倒方向をドット領域内で固定化することができるようにした。
また、上記開口部の外幅の内側に境界領域が含まれるように構成しているため、透過表示領域と反射表示領域の境界領域と、開口部とが平面的に重なる位置とされている。上記開口部の外幅とは、平面視においてほぼ波状に形成された開口部の領域外形における幅であり、換言すれば開口部が蛇行された方向における最大幅である。
上記構成により、液晶が駆動されない開口部の領域と、表示にはほとんど寄与しない境界領域とが重なるため、ドット領域内で表示に寄与しない領域の面積率を可能な限り小さくすることができ、もって開口率の高い液晶表示装置とすることが可能になる。
【0012】
さらに、上記開口部が平面視略波状に形成されていることで、開口率を犠牲にすることなく、製造マージンを大きく確保でき、製造の容易性が高い液晶表示装置を実現している。つまり、開口部と境界領域とが平面的に重なるようにして開口率を向上させるためには、上下基板の組立時や開口部の形成時に、正確に境界領域との位置決めを行う必要があるが、両者の位置ずれは不可避であるため、組立精度に応じたマージンを確保する必要がある。ここで、本発明に係る開口部は平面視略波状に形成されるため、上記組ずれを考慮してその幅を大きくしたとしても、同等の幅の短冊状の開口部を設けた場合に比してその面積は著しく小さくなる。従って、境界領域との位置合わせが容易であり、かつ開口率の低下を抑えることができる。
【0013】
以上のような作用により、本発明の液晶表示装置は、光抜け、しみ状のむら等の表示不良がなく、高コントラスト、広視野角の表示を実現することができ、かつ製造の容易性にも優れたものとなっている。
【0014】
以上、電極に開口部を設け、斜め電界により液晶分子の配向方向を制御する例について述べた。これに対して、電極上に凸条(突起)を設けた場合、液晶層厚調整層の作用と同様、液晶層の中に突出した突起物の作用によって液晶分子の配向方向を制御することができる。このようにメカニズムは異なるものの、液晶分子の配向方向を制御する手段としては、電極の開口部と凸条の双方を用いることができる。よって、上記の本発明の液晶表示装置の構成のうち、電極の開口部を、電極上に形成した誘電体からなる凸条で置き換えることができる。
【0015】
すなわち、本発明の液晶表示装置としては、負の誘電異方性を有する液晶分子を含む液晶層が、対向配置された上基板と下基板との間に挟持され、1ドット領域内に反射表示を行う反射表示領域と透過表示を行う透過表示領域とが設けられた液晶表示装置であって、前記上基板又は下基板の内面側に、前記透過表示領域と反射表示領域とで液晶層厚を異ならせるための液晶層厚調整層が少なくとも反射表示領域に設けられ、前記上基板及び下基板の内面にそれぞれ液晶を駆動するための上電極層と下電極層とが設けられており、前記上電極層又は下電極層の上に平面視略波状の突条が形成され、前記突条が、平面視において、その外幅内に前記透過表示領域と反射表示領域との境界領域を含むように配置されていることを特徴とする構成も適用できる。
このような構成とした場合にも、液晶層側に突出した突条の作用により液晶層に電圧を印加した際の液晶分子の配向方向を上記開口部の周辺で効率的に固定することができる。
【0016】
本発明の液晶表示装置では、前記開口部又は突条の内角が90°以上であることが好ましい。平面視において蛇行された開口部の折り返し角度を指す。内角αが90°未満の場合には、開口率が低下して表示が暗くなるため好ましくない。
【0017】
本発明の液晶表示装置では、前記開口部又は突条が、前記境界領域に沿う形状とされるとともに、前記境界領域と平面的に重なるように形成された構成とすることもできる。
このような構成とすれば、開口率をほとんど犠牲にすることなく、ドット領域内で配向方向を制御できる液晶の割合を増加させることができ、より高画質の表示が得られるようになる。また、例えば前記境界領域が平面視枠状等の閉直線又は閉曲線で構成されている場合には、上記開口部も同様の形状とされるため、ドット領域の中心部から外側に向かう全方位に液晶分子が倒れるようになり、表示の視野角依存が小さく、どの方位から観察しても明るく高コントラストの表示が得られるようになる。
【0018】
本発明の液晶表示装置では、前記透過表示領域内の上電極層又は下電極層に、開口スリットが形成されている構成とすることもできる。このような構成とすることで、上記開口スリットの近傍においても電界が歪むため、その電界の作用により液晶分子の傾倒方向を固定化することができ、さらにしみ状のむらが生じにくい、高画質の液晶表示装置が得られる。
【0019】
本発明の液晶表示装置では、前記開口スリットが、前記開口部又は突条の主たる延在方向と略平行に形成されていることが好ましい。このような構成とすることで、特に開口部ないし突条の主たる延在方向と直交する方位においてむらが生じにくい液晶表示装置とすることができ、例えばパネルの左右方向で特に高画質の表示が得られる液晶表示装置とすることができる。尚、上記主たる延在方向とは、平面視において蛇行して形成された開口部の微視的な延在方向ではなく、開口部が形成された領域の巨視的な延在方向を指す。
【0020】
本発明の液晶表示装置では、前記上基板及び下基板のいずれか一方の内面にカラーフィルターを備えることができる。この構成によれば、光抜け、しみ状のむら等の表示不良がなく、高コントラスト、広視野角のカラー表示を実現することができる。
さらに、前記一対の基板のそれぞれに対して円偏光を入射させるための円偏光入射手段を備えることによって、反射表示、透過表示ともに良好な表示を行うことができる。
【0021】
次に、本発明の電子機器は、先に記載の本発明の液晶表示装置を備えたことを特徴としている。
この構成によれば、使用環境によらずに明るく、高コントラスト、広視野角の液晶表示部を備えた電子機器を提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
本実施の形態の液晶表示装置は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する)を用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置の例である。
【0023】
図1は本実施の形態の液晶表示装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数のドットの等価回路図、図2はTFTアレイ基板の1つのドットの構造を示す平面図、図3は同、液晶表示装置の構造を示す断面図であって、図3(a)は図2のA−A’線に沿う部分断面図である。また、図4は、本実施の形態の液晶表示装置の画素構造を示す平面図である。なお、以下の各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
【0024】
本実施の形態の液晶表示装置において、図1に示すように、画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数のドットには、画素電極9と当該画素電極9を制御するためのスイッチング素子であるTFT30がそれぞれ形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給されるか、あるいは相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給される。また、走査線3aがTFT30のゲートに電気的に接続されており、複数の走査線3aに対して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパルス的に線順次で印加される。また、画素電極9はTFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオンすることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
【0025】
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する共通電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリークすることを防止するために、画素電極9と共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。なお、符号3bは容量線である。
【0026】
次に、図2に基づいて、本実施の形態の液晶表示装置を構成するTFTアレイ基板(本発明における下基板)の平面構造について説明する。
図2に示すように、TFTアレイ基板上に、画素電極9が設けられており、画素電極9の縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。本実施の形態において、各画素電極9および各画素電極9を囲むように配置されたデータ線6a、走査線3a、容量線3b等が形成された領域の内側が一つのドット領域であり、マトリクス状に配置された各ドット領域毎に表示が可能な構造になっている。尚、符号51は液晶分子を模式的に示している。
図2では、画素電極9を1つのみ図示しているが、本実施の形態の液晶表示装置では、図4に示すように、平面視略長方形状の画素電極9を備えた3ドットにより1画素が構成されるようになっている。
【0027】
データ線6aは、TFT30を構成する、例えばポリシリコン膜からなる半導体層1fのうち、後述のソース領域にコンタクトホール5を介して電気的に接続されており、画素電極9は、半導体層1fのうち、後述のドレイン領域にコンタクトホール8を介して電気的に接続されている。また、半導体層1fと走査線3aとが平面視において交差している領域(図中左上がりの斜線で示す領域)にTFT30のチャネル領域1aが形成されており、走査線3aはチャネル領域1aに対向する部分でゲート電極として機能する。
【0028】
容量線3bは、走査線3aに沿って略直線状に延びる本線部(すなわち、平面的に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中上向き)に突出した突出部(すなわち、平面的に見て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とを有する。そして、図2中、右上がりの斜線で示した領域には、複数の第1遮光膜11aが設けられている。
【0029】
より具体的には、第1遮光膜11aは、各々、半導体層1fのチャネル領域1aを含むTFT30をTFTアレイ基板側から見て覆う位置に設けられており、さらに、容量線3bの本線部に対向して走査線3aに沿って直線状に延びる本線部と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って隣接する後段側(すなわち、図中下向き)に突出した突出部とを有する。第1遮光膜11aの各段(画素行)における下向きの突出部の先端は、データ線6a下において次段における容量線3bの上向きの突出部の先端と平面的に重なっている。この重なった箇所には、第1遮光膜11aと容量線3bとを相互に電気的に接続するコンタクトホール13が設けられている。すなわち、本実施の形態では、第1遮光膜11aは、コンタクトホール13によって前段あるいは後段の容量線3bに電気的に接続されている。
【0030】
図2に示すように、一つのドット領域の周縁部には矩形枠状の反射膜20が形成されており、この反射膜20が形成された領域が反射表示領域Rとされ、その内側の反射膜20が形成されていない領域が透過表示領域Tとされている。また、平面視した際に反射膜20の形成領域を内部に含むドット領域内に、絶縁膜(液晶層厚調整層)が形成されている。図2に符号Nで示す反射表示領域Rと透過表示領域Tとの境界領域には、断面視において傾斜面を成す傾斜領域が形成されており、その詳細は図3に示す断面構造を参照して後述する。
【0031】
次に、図3に基づいて本実施の形態の液晶表示装置の断面構造について説明する。図3は図2のA−A’線に沿う部分断面図である。本発明はドット領域内に形成された電極等の構成に特徴があり、TFTやその他の配線等の断面構造は従来のものと変わらないため、TFTや配線部分の図示および説明は省略する。
【0032】
図3に示すように、TFTアレイ基板(下基板)10とこれに対向配置された対向基板(上基板)25との間に初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなる液晶層50が挟持されている。符号51は、液晶層50を構成する液晶分子を模式的に示している。TFTアレイ基板10は、石英、ガラス等の透光性材料からなる基板本体10Aの表面にアルミニウム、銀等の反射率の高い金属膜からなる反射膜20が部分的に形成されている。上述したように、反射膜20の形成領域が反射表示領域Rとなり、反射膜20の非形成領域が透過表示領域Tとなる。反射表示領域R内に位置する反射膜20上、および透過表示領域T内に位置する基板本体10A上に、カラーフィルターを構成する色素層22が設けられている。この色素層22は、図4にも示すように、隣接するドット領域毎に赤(R)、緑(G)、青(B)の異なる色を呈する色素層が配置されており、隣接する3つのドット領域で1つの画素を構成する。あるいは、反射表示と透過表示とで表示色の彩度が異なるのを補償すべく、反射表示領域と透過表示領域とで色純度を変えた色素層を別個に設けてもよい。
【0033】
カラーフィルターの色素層22の上には、ほぼ反射表示領域Rに対応する平面位置に絶縁膜21が形成されている。絶縁膜21は例えば膜厚が2μm±1μm程度のアクリル樹脂等の有機膜からなり、反射表示領域Rと透過表示領域Tとの境界付近において、自身の層厚が連続的に変化するべく傾斜面を備えた傾斜領域Nを有している。絶縁膜21が存在しない部分の液晶層50の厚みが2〜6μm程度であるから、反射表示領域Rにおける液晶層50の厚みは透過表示領域Tにおける液晶層50の厚みの約半分となる。つまり、絶縁膜21は、自身の膜厚によって反射表示領域Rと透過表示領域Tとの液晶層50の層厚を異ならせる液晶層厚調整層として機能するものである。本実施の形態の場合、絶縁膜21の下部の端縁と反射膜20(反射表示領域)の縁とが平面視で略一致しており、傾斜領域Nは反射表示領域Nにほぼ含まれている。
【0034】
そして、絶縁膜21の表面を含むTFTアレイ基板10の表面には、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITOと略記する)等の透明導電膜からなる平面視略矩形状の画素電極9が形成されている。この画素電極9上に、ポリイミド等からなる配向膜23が形成されている。図2に示す透過表示領域Tの中央部に上下に延びて形成された開口スリット9aは、図3に示すようにTFTアレイ基板10の画素電極9に形成されている。
【0035】
一方、対向基板25側は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体25A上に、ITO等の透明導電膜からなる共通電極31、ポリイミド等からなる配向膜33が順次形成されている。TFTアレイ基板10、対向基板25の双方の配向膜23,33には、ともに垂直配向処理は施されているが、ラビングなどのプレチルトを付与する手段は施されていない。
図3に示すように、共通電極31は、その一部が開口されており、この開口部18は図2に示すように平面視において波状に形成され、平面視矩形枠状の境界領域Nの図示上下方向に延びる辺を縫うように蛇行している。すなわち、本実施の形態の液晶表示装置では、開口部18と境界領域Nとが平面視において重なるように配置されると共に、開口部18の外幅(開口部18が形成された領域の図示左右方向における最大幅)の内側に境界領域Nが位置するように両者が平面配置されている。また本実施の形態の場合、上記開口部18は境界領域Nの図2上下方向に延在する部分に沿って、図2上下方向に延在され、これら開口部18,18は互いに略平行に配置されている。
【0036】
また、TFTアレイ基板10の外面側、および対向基板25の外面側には、それぞれ基板本体側から位相差板26,36、偏光板27,37が設けられている。位相差板26,36は可視光の波長に対して略1/4波長の位相差を持つものであり、この位相差板と偏光板との組み合わせによりTFTアレイ基板10側および対向基板25側の双方から液晶層に円偏光が入射され、直線偏光が出射されるようになっている。また、TFTアレイ基板の外面側にあたる液晶セルの外側には、光源、リフレクタ、導光板などを有するバックライト40が設置されている。
【0037】
本実施の形態の液晶表示装置では、図2ないし図4に示すように、対向基板25の共通電極31に上記平面視において波状の開口部18が形成され、TFTアレイ基板10の画素電極9に開口スリット9aが形成されていることで、双方の基板上の電極間に発生する電界(ポテンシャル線)が開口部18及び開口スリット9aの近傍で斜めに歪むようになる。そして、電圧印加時にこの歪んだ電界の作用によって液晶分子は所定方向へ倒れるようになる。平面的には、図2に示すように、ドット領域中央部に形成された開口スリット9a、及び境界領域Nに沿って配置された2本の開口部18,18の近傍で、これら開口スリット9a及び開口部18の両側方へ向かって液晶分子51は倒れる。このように、本実施の形態の液晶表示装置によれば、電圧印加時に液晶分子の配向方向がドット領域内で固定され、これにより、液晶の配向方向が異なる領域の境界で生じるリタデーションの状態を全てのドットで固定化することができるので、従来の垂直配向モードの液晶表示装置で問題となっていたしみ状のむらを無くすことができ、広視野角の液晶表示装置を実現することができる。
【0038】
また、本実施の形態の場合、ドット領域中央部に設けられた透過表示領域Tの両側辺に沿って2本の開口部18,18が配置されていることで、電圧印加時の液晶分子の配向方向がドット領域内でほぼ左右対称になるため、左右方向での画質の不均一が生じないという効果がある。そして、上記透過表示領域Tの中央部に開口スリット9aが上下方向に延びて形成されていることによって、液晶分子の傾倒方向の制御性が向上し、上記効果をさらに高めている。
尚、上記画素電極9の開口スリット9aは、必要に応じて設ければよく、例えば透過表示領域Tの図示左右方向の幅が十分に狭く、境界領域Nに沿って設けられた開口部18,18により液晶分子の配向方向の制御が良好に行える場合には開口スリット9aを設けない構成としてもよい。
【0039】
上記開口部18に対応する平面領域内では、共通電極31が設けられていないため液晶層50に電圧を印加しても液晶は動かず、従って表示には寄与しない領域である。また、傾斜領域Nにおいては、図3に示すように液晶層50の層厚が連続的に変化しているため液晶の配向の乱れが生じやすくなっているため表示への寄与はほとんど無い。そこで、本実施の形態の液晶表示装置では、図2に示すように、開口部18と、傾斜領域Nとを平面的に重なるように配置することで、ドット領域内で表示に寄与しない領域の面積を最小限に抑え、開口率を高めて明るい表示が得られるようになっている。
【0040】
また、上記開口部18が図2に示す平面形状とされていることで、本実施の形態の液晶表示装置は、開口率が高く、明るい表示が可能であることに加え、組み立てマージンが大きく、製造容易性にも優れたものとなっている。図5は、図2に示す開口部18を拡大して示す説明図であり、図中、上下方向に延びる2本の二点鎖線に挟まれた領域が境界領域Nを示しており、この境界領域Nの図示左側が反射表示領域R、右側が透過表示領域Tとされている。図5に示すように、平面視において蛇行形状に形成された開口部18は、その外幅(図5に示すWb)が、境界領域Nの幅Waよりも大きく形成されており、本実施の形態の場合、Wb=Wa+2×Wcなる幅に形成されている。ここで、上記Wcは本実施の形態の液晶表示装置における上下基板の組み立て精度を考慮して設定される。例えば、TFTアレイ基板10上に形成される境界領域Nの幅が4μmであり、上下基板の組み立て精度が3μmである場合には、開口部18の蛇行幅Wbは10μm以上に設定される。
【0041】
このような構成の開口部18を備えるならば、液晶表示装置の製造時に上下基板10,25間で位置ずれが生じたとしても、開口部18は境界領域Nと平面的に重なって配置されるため、高開口率の液晶表示装置を容易に製造できるという利点が得られる。すなわち、仮に開口部18が蛇行形状に形成されていないとすると、同様の構成を実現するためには短冊状に開口部を形成することとなるが、その場合には、傾斜領域N上に開口部を配置するために上下基板の位置ずれを考慮して幅10μm以上の開口部を形成する必要が生じる。すると、短冊状に形成された開口部の領域内では液晶が駆動されないため、本発明の液晶表示装置に比して輝度が低くなる。また、開口率を向上させるために短冊状の開口部の幅を狭くすると、上下基板で位置ずれが生じた際に同様に輝度が低下するという問題が生じる。これに対して、本実施の形態に係る開口部18を適用した場合には、図5に示すように、傾斜領域Nと重なっていない領域35で液晶が駆動されるため、これらの領域35も表示に寄与させることができ、高開口率でありかつ製造マージンの大きい液晶表示装置を実現できる。
【0042】
さらに、本実施の形態の液晶表示装置によれば、反射表示領域Rに絶縁膜21を設けたことによって反射表示領域Rの液晶層50の厚みを透過表示領域Tの液晶層50の厚みの略半分と小さくすることができるので、反射表示領域Rにおけるリタデーションと透過表示領域Tにおけるリタデーションを略等しくすることができ、その結果反射表示領域Rにおける電圧特性と透過表示領域Tにおける電圧特性とをほぼ同一に揃えることができる。これにより、電圧を印加した際の両領域における液晶層の挙動が一致するので、高コントラストの表示が得られる。
【0043】
本実施の形態に係る開口部18において、その内角は90°以上とされることが好ましい。この内角とは図5に示す角度αに相当し、平面視における開口部18の折り返し角度を指す。内角αが90°未満の場合には、開口率が低下して表示が暗くなるため好ましくない。
また、図5に示す開口部18の開口幅Wdは、2μm以上10μm以下とすることが好ましい。幅Wdが2μm未満では開口によって発生する斜め電界の効果が弱く、10μm以上では表示に寄与しない領域が増えるので開口率が急激に低下する。
【0044】
上記第1の実施の形態では、開口部18が曲線からなる蛇行形状を有する場合について説明したが、開口部18の平面形状は係る形状に限定されず、例えば平面視三角波状や平面視矩形波状としてもよく、これらが組み合わされた形状とすることもできる。これらの場合にも、上記の作用効果を得ることができ、高画質で製造容易性の高い液晶表示装置が得られる。また、開口部18は、画素電極9に形成しても構わない。
【0045】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図6を参照して説明する。本実施の形態の液晶表示装置の平面構成は図2に示す先の実施の形態とほぼ同様であり、本実施の形態において、図6に示す部分断面図において図2又は図3と共通の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0046】
図6に示すように、本実施の形態の液晶表示装置では、カラーフィルタ22が対向基板25の内面に設けられており、TFTアレイ基板10の基板本体10A内面のほぼ反射表示領域Rに対応する領域に、液晶層厚調整層である絶縁膜21が形成されている。この絶縁膜21は、その平面視略中央部が開口されることでドット領域内ににおいて段差を形成しており、段差上段の面に凹凸形状が形成されている。そして、この凹凸形状が形成された領域に平面視矩形枠状の反射膜20が形成されている。また、前記開口領域の内周壁が図2に示す境界領域Nを成している。そして、この絶縁膜21を覆って画素電極9及び配向膜23が形成されている。
【0047】
本実施の形態では、上記絶縁膜21の表面に凹凸形状が形成され、これにより反射膜20の表面形状が凹凸を有して形成されているため、反射膜20に散乱反射機能が付与され、反射表示の視認性が改善されるとともに、広い視野角で明るい表示が得られるようになっている。また、第1の実施の形態と同様に、共通電極31において境界領域Nに平面的に重なる位置に、平面視において蛇行する波状の開口部18が形成され、画素電極9の中央部に開口スリット9aが形成されているので、本実施の形態の液晶表示装置においても、光抜け、しみ状のむら等の表示不良がなく、高コントラスト、広視野角の表示が可能な液晶表示装置が得られる、といった第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について図7を参照して説明する。図7(a)は、本実施の形態の液晶表示装置の1ドット領域を模式的に示す平面図であり、図7(b)は図7(a)に示すB−B’線に沿う部分断面図である。本実施の形態の液晶表示装置の基本構成は、上記第1の実施の形態と同様であり、図7に示す図において図2又は図3と共通の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、図7(b)においては、図面を見易くするため上下の基板に設けられた電極層と液晶層のみを図示している。
【0049】
本実施の形態の液晶表示装置は、図7に示すように、TFTアレイ基板10の傾斜領域Nのうち、図示上下方向に延在する部分と平面的に重なって開口部18,18が形成されている点、及び画素電極9に図示上下方向に延びる開口スリット9aが設けられている点は同様であるが、本実施の形態では、さらに傾斜領域Nのうち図示左右方向に延在する部分と平面的に重なる第2の開口スリット18a、18aが、共通電極31に設けられている点で異なっている。この開口部18a、18aも、図7(a)に示すように、平面視において蛇行する波状に形成されている。
【0050】
本実施の形態の場合、図7(a)に示すように、第2の開口部18a、18aが設けられていることで、透過表示領域Tを取り囲むように共通電極31に開口部が形成されているので、電圧印加時に液晶分子が開口スリット9aを中心にして面内で全方位に向かって倒れるようになる。その結果、表示の視角依存が無くなり、どの方位から観察しても明るく高コントラストの表示が得られるようになる。
また上記構成を備えた本実施の形態の液晶表示装置においても、光抜け、しみ状のむら等の表示不良がなく、高コントラスト、広視野角の表示が可能な液晶表示装置が得られる、といった第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0051】
本実施の形態では、平面視矩形枠状の境界領域Nのそれぞれの辺に沿って開口部18、18aを配置したものについて説明したが、開口部18,18と、開口部18a、18aとが連結されて平面視矩形枠状に形成された形態の開口部も適用することができ、その場合にも、上記本実施の形態の効果と同様の効果が得られる。
【0052】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について図8を参照して説明する。図8(a)は、本実施の形態の液晶表示装置の1ドット領域を模式的に示す平面図であり、図8(b)は図7(a)に示すC−C’線に沿う部分断面図である。本実施の形態の液晶表示装置の基本構成は、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様であり、図8において図2、図3、及び図7と共通の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、図8(b)においては、図面を見易くするため上下の基板に設けられた電極層と液晶層のみを図示している。
【0053】
本実施の形態の液晶表示装置は、上記第2の実施の形態の液晶表示装置における開口部18、18aに代えて、平面視において蛇行する波状の突条38、38aが形成されている。すなわち、図8(b)に示すように、共通電極31はドット領域内でベタ状に形成されると共に、共通電極31の液晶層50側に絶縁体からなる突条38が設けられている。また、境界領域Nの図示左右方向に延在する部分に沿って設けられた突条38a、38aも図8(b)に示す突条38と同様の断面構造を有している。
【0054】
上記構成を備えた本実施の形態の液晶表示装置においても、液晶層50側に突出した突条の作用によって、電圧印加時の液晶分子の配向方向を制御することができる。図8に示すように、電圧印加時に、液晶分子51は突条38から外側に向かって倒れるため、図示上下方向に延在する突条38,38の作用によりドット領域の左右方向に液晶分子が均等に倒れるようになる。また図示左右方向に延在する突条38a、38aの作用によってドット領域の上下方向においても均等に液晶分子が倒れるようになるため、視野角依存の小さい、高画質の液晶表示装置を実現できる。
【0055】
尚、開口部18に代えて突条38を設ける場合にも、上記第1の実施の形態と同様に、図示左右方向に延びる突条38aを設けない構成とすることもでき、平面視略矩形枠状に突条が連結された構成としても構わない。あるいはドット領域内に突条と開口部とが混在する構成としてもよい。また、上記突条の平面形状を、平面視略三角波状とすることもできる。
【0056】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施の形態ではTFTをスイッチング素子としたアクティブマトリクス型液晶表示装置に本発明を適用した例を示したが、薄膜ダイオード(Thin Film Diode,TFD)スイッチング素子としたアクティブマトリクス型液晶表示装置、パッシブマトリクス型液晶表示装置などに本発明を適用することも可能である。その他、各種構成要素の材料、寸法、形状等に関する具体的な記載は、適宜変更が可能である。
【0057】
(電子機器)
図9は、本発明に係る液晶表示装置を表示部に備えた電子機器の一例である携帯電話の斜視構成図であり、この携帯電話1300は、本発明の液晶表示装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。
上記実施の形態の液晶表示装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、広視野角、高コントラストの表示を提供することができる。
【0058】
【実施例】
本発明者は、第1の実施の形態に示した液晶表示装置における開口部18の形状が開口率向上に有効であることの検証を行った。以下にその結果を報告する。具体的には、第1の実施の形態で例示した構成の液晶表示装置と、この液晶表示装置の開口部18に代えて、開口部18の外幅(図5に示すWb)と同一の幅を有する短冊状の開口部を、境界領域Nに沿って共通電極に設けた液晶表示装置とを作製し、反射率及び透過率を測定した。
本例では、第1の実施の形態の液晶表示装置を開口部18の開口幅(Wd)を4μm、外幅(Wb)を10μm、内角(α)を135°として試作した。また比較品として、開口部の形状を開口幅10μmの短冊状としたものも試作した。前記両装置において、境界領域Nの幅(Wa)は4μm、組立マージン(Wc)は3μmとした。
上記各液晶表示装置の透過率及び反射率の測定結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
Figure 0004211383
【0060】
[表1]の結果から明らかなように、本発明に係る構成のように、平面視において蛇行する波状の開口部を設けるならば、同等の組立マージンを有する短冊状の開口部を設けた場合に比して、透過率、反射率のいずれにも優れた液晶表示装置が得られることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の第1実施形態の液晶表示装置の等価回路図である。
【図2】 図2は、同、液晶表示装置の1ドットの構成を示す平面図である。
【図3】 図3は、同、液晶表示装置の図2のA−A’線に沿う部分断面図である。
【図4】 図4は、同、液晶表示装置の画素構成を説明するための平面図である。
【図5】 図5は、同、液晶表示装置の開口部を一部拡大して示す説明図である。
【図6】 図6は、本発明の第2実施形態の液晶表示装置の部分断面図である。
【図7】 図7(a)は、本発明の第3実施形態の液晶表示装置の模式平面図であり、図7(b)は、同、部分断面図である。
【図8】 図8(a)は、本発明の第4実施形態の液晶表示装置の模式平面図であり、図8(b)は、同、部分断面図である。
【図9】 図9は、本発明の電子機器の一例を示す図である。
【符号の説明】
9 画素電極(下電極層)
10 TFTアレイ基板(下基板)
18、18a 開口部
20 反射膜
21 絶縁膜(液晶層厚調整層)
23 配向膜
25 対向基板(上基板)
31 共通電極(上電極層)
38 突条
50 液晶層
R 反射表示領域
T 透過表示領域
N 境界領域

Claims (9)

  1. 負の誘電異方性を有する液晶分子を含む液晶層が、対向配置された上基板と下基板との間に挟持され、1ドット領域内に反射表示を行う反射表示領域と透過表示を行う透過表示領域とが設けられた液晶表示装置であって、
    前記上基板又は下基板の内面側に、前記透過表示領域と反射表示領域とで液晶層厚を異ならせるための液晶層厚調整層が少なくとも反射表示領域に設けられ、前記上基板及び下基板の内面にそれぞれ液晶を駆動するための上電極層と下電極層とが設けられており、
    前記上電極層又は下電極層に平面視略波状の開口部が形成され、
    前記開口部が、平面視において、その外幅の内側に前記透過表示領域と反射表示領域との境界領域を含むように配置されており、
    前記液晶層厚調整層の端部が前記境界領域と一致している
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 負の誘電異方性を有する液晶分子を含む液晶層が、対向配置された上基板と下基板との間に挟持され、1ドット領域内に反射表示を行う反射表示領域と透過表示を行う透過表示領域とが設けられた液晶表示装置であって、
    前記上基板又は下基板の内面側に、前記透過表示領域と反射表示領域とで液晶層厚を異ならせるための液晶層厚調整層が少なくとも反射表示領域に設けられ、前記上基板及び下基板の内面にそれぞれ液晶を駆動するための上電極層と下電極層とが設けられており、
    前記上電極層の上及び前記下電極層の上のうち前記液晶層厚調整層に対向する側に平面視略波状の突条が形成され、
    前記突条が、平面視において、その外幅の内側に前記透過表示領域と反射表示領域との境界領域を含むように配置されており、
    前記液晶層厚調整層の端部が前記境界領域と一致している
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 前記開口部又は突条の平面視における内角が90°以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記開口部又は突条が、前記境界領域に沿う形状とされるとともに、前記境界領域と平面的に重なるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  5. 前記透過表示領域内の上電極層又は下電極層に、開口スリットが形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記開口スリットが、前記開口部又は突条の主たる延在方向と略平行に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
  7. 前記上基板及び下基板のいずれか一方の内面にカラーフィルターを備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  8. 前記上基板及び下基板のそれぞれに対して円偏光を入射させるための円偏光入射手段が備えられたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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