JP2013253502A - 真空ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却水の流量センサおよび温度センサを用いることなく、電源ユニットの冷却水流量の低下を検出する。
【解決手段】電源ユニット50の消費電力Wunitと電源ユニット50の内部の温度を検出する温度センサ83の検出値に基づいて、冷却水流量xの低下を検出する。モータ消費電力Wmotorは、モータ35の電流Iと回転数Rから算出する。磁気軸受消費電力Wmbは、予め実験により取得しておく。電源ユニット50の上昇温度ΔTを電源部消費電力Wunitで除して熱抵抗θを算出する。熱抵抗θと冷却水流量xとの関係特性から測定時点の冷却水流量xを求め、通常駆動時の冷却水流量xのしきい値と比較して冷却水流量xの低下を検出する。
【選択図】図4
【解決手段】電源ユニット50の消費電力Wunitと電源ユニット50の内部の温度を検出する温度センサ83の検出値に基づいて、冷却水流量xの低下を検出する。モータ消費電力Wmotorは、モータ35の電流Iと回転数Rから算出する。磁気軸受消費電力Wmbは、予め実験により取得しておく。電源ユニット50の上昇温度ΔTを電源部消費電力Wunitで除して熱抵抗θを算出する。熱抵抗θと冷却水流量xとの関係特性から測定時点の冷却水流量xを求め、通常駆動時の冷却水流量xのしきい値と比較して冷却水流量xの低下を検出する。
【選択図】図4
Description
この発明は、ターボ分子ポンプ等の真空ポンプに関し、より詳細には、冷却装置を備える真空ポンプに関する。
ターボ分子ポンプ等の真空ポンプは、半導体装置、液晶等の製造装置に取り付けられ、内蔵するロータを高速に回転し、気体分子を吸気口から引込み、排気口から排出して製造装置内部を高真空にする。ターボ分子ポンプには、ロータおよびステータからなる排気機能部を備えるポンプユニットに、ロータの駆動制御を行う電源ユニットが一体的に連結された構造を有するものがある。
ターボ分子ポンプは、ポンプユニットおよび電源ユニットを冷却する冷却装置を備えており、電源ユニットが一体化されたターボ分子ポンプでは、通常、電源ユニットに内蔵されたブレーキ抵抗等の電気部品の発熱を効率的に冷却するために冷却水による冷却が行なわれる。
ターボ分子ポンプは、ポンプユニットおよび電源ユニットを冷却する冷却装置を備えており、電源ユニットが一体化されたターボ分子ポンプでは、通常、電源ユニットに内蔵されたブレーキ抵抗等の電気部品の発熱を効率的に冷却するために冷却水による冷却が行なわれる。
冷却水により冷却を行うターボ分子ポンプは、冷却配水管に流れる冷却水流量を測定するためのフローメータ、および電源ユニット内の冷却水温度を測定する温度センサを備えている。フローメータで検出された冷却水流量を、予め設定した設定流量と比較し、流量が低下しているか否かが判断される。設定流量は、電源ユニット内の温度が所定時間経過後に、設定温度を超えると想定される冷却水の流量として設定される(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載された発明では、冷却水流量の低下を検出するために、冷却水流量を検出するためのフローメータおよび冷却水の温度を検出するための温度センサが必要とされる。これら冷却水流量および温度の検出センサを装備することは、真空ポンプの価格を増大する要因となっている。
この発明の真空ポンプは、モータと、モータにより回転駆動される回転体およびケーシング部材に設けられたステータとにより構成される排気機能部と、を備えるポンプユニットと、モータ制御手段および温度検出手段を備え、ポンプユニットを駆動制御する電源ユニットと、電源ユニットおよびポンプユニットを冷却する冷却水流路を備える冷却装置と、温度検出手段により検出される検出温度Tiと電源ユニットの消費電力Wunitとに基づいて冷却水流量を算出する演算手段と、演算手段により算出された冷却水流量の値に基づいて、冷却水流量の低下を判断する判断手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、温度検出手段により検出される検出温度Tiと電源ユニットの消費電力とに基づいて冷却水流量の低下を判断することができる。このため、冷却水の流量および冷却水の温度を検出するセンサを装備する必要が無くなり、真空ポンプの価格を低減することが可能となる。
以下、図を参照して本発明に係る真空ポンプの一実施の形態を説明する。
図1は、この発明に係る真空ポンプの一実施の形態としてのターボ分子ポンプの外観側面図であり、図2は、図1に図示されたターボ分子ポンプの断面図である。
図1および図2に図示されたターボ分子ポンプ1は、ポンプユニット10と、このポンプユニット10の底部に取り付けられた電源ユニット50とを備えている。
ポンプユニット10は、上ケース12と下ケース13とにより構成されるポンプ用ケース11を備えている。
図1は、この発明に係る真空ポンプの一実施の形態としてのターボ分子ポンプの外観側面図であり、図2は、図1に図示されたターボ分子ポンプの断面図である。
図1および図2に図示されたターボ分子ポンプ1は、ポンプユニット10と、このポンプユニット10の底部に取り付けられた電源ユニット50とを備えている。
ポンプユニット10は、上ケース12と下ケース13とにより構成されるポンプ用ケース11を備えている。
ポンプ用ケース11の中心軸上には、ロータ軸5が配置されている。ロータ軸5には、ロータ4が、ロータ軸5と同軸に取り付けられている。ロータ軸5とロータ4とは、ボルト等の締結部材98により固定されている。
ロータ軸5は、ラジアル方向の磁気軸受31(2箇所)およびスラスト方向の磁気軸受32(上下一対)によって非接触で支持される。ロータ軸5の浮上位置は、ラジアル変位センサ33a、33bおよびアキシャル変位センサ33cによって検出される。磁気軸受31、32によって回転自在に磁気浮上されたロータ軸5は、モータ35により高速に回転駆動される。モータ35のステータ側には回転センサ133が配置されており、回転センサ133の出力信号に基づいて、モータ35の回転数、すなわち、ロータ軸5の回転数が検出される。
ロータ軸5は、ラジアル方向の磁気軸受31(2箇所)およびスラスト方向の磁気軸受32(上下一対)によって非接触で支持される。ロータ軸5の浮上位置は、ラジアル変位センサ33a、33bおよびアキシャル変位センサ33cによって検出される。磁気軸受31、32によって回転自在に磁気浮上されたロータ軸5は、モータ35により高速に回転駆動される。モータ35のステータ側には回転センサ133が配置されており、回転センサ133の出力信号に基づいて、モータ35の回転数、すなわち、ロータ軸5の回転数が検出される。
ロータ軸5の下部側には、メカニカルベアリング34を介してロータディスク38が取り付けられている。また、ロータ軸5の上部側にはメカニカルベアリング36が設けられている。メカニカルベアリング34、36は非常用のメカニカルベアリングであり、磁気軸受31、32が作動していない時にはメカニカルベアリング34、36によりロータ軸5が支持される。
ロータ4は、上部側と下部側の二段構造を有し、上部側には複数段のロータ翼6が設けられている。最下段のロータ翼6から下方が下段側とされ、下段側にはロータ円筒部9が設けられている。
ロータ4のロータ翼6の外周は上ケース12により覆われている。上ケース12のロータ4に設けられた複数のロータ翼6とステータ翼7とは交互に配置されている。複数のステータ翼7は、リング状のスペーサ21を間に挟んで、ポンプの軸方向に積層されている。下ケース13の上面上にスペーサ21とステータ翼7とを交互に積層し、上ケース12を下ケース13に被せて固定することにより、ステータ翼7とロータ翼6とがポンプの軸方向に沿って複数段に配列される。
ロータ4のロータ翼6の外周は上ケース12により覆われている。上ケース12のロータ4に設けられた複数のロータ翼6とステータ翼7とは交互に配置されている。複数のステータ翼7は、リング状のスペーサ21を間に挟んで、ポンプの軸方向に積層されている。下ケース13の上面上にスペーサ21とステータ翼7とを交互に積層し、上ケース12を下ケース13に被せて固定することにより、ステータ翼7とロータ翼6とがポンプの軸方向に沿って複数段に配列される。
ロータ4のロータ円筒部9の外周は下ケース13により覆われている。下ケース13のロータ円筒部9に対応する内面には、リング状のねじステータ8がボルト41により固定されている。ねじステータ8には螺旋状溝8aが形成されている。
ロータ翼6とステータ翼7とは高真空用の翼排気部を構成し、ロータ円筒部9とねじステータ8とは低真空用のねじ溝排気部を構成する。
上ケース12の上面には吸気口25が設けられている。下ケース13には排気口45が設けられ、この排気口45にバックポンプが接続される。
ロータ4を磁気浮上させ、モータ35によりロータ4を回転駆動すると半導体製造装置等の外部装置の真空チャンバ内の気体分子が吸気口25から流入する。吸気口25から流入した気体分子は翼排気部において、圧縮されて図示下方のねじ溝排気部へ移送される。ねじ溝排気部に移送された気体分子は、排気口45側へ排気される。
上ケース12の上面には吸気口25が設けられている。下ケース13には排気口45が設けられ、この排気口45にバックポンプが接続される。
ロータ4を磁気浮上させ、モータ35によりロータ4を回転駆動すると半導体製造装置等の外部装置の真空チャンバ内の気体分子が吸気口25から流入する。吸気口25から流入した気体分子は翼排気部において、圧縮されて図示下方のねじ溝排気部へ移送される。ねじ溝排気部に移送された気体分子は、排気口45側へ排気される。
下ケース13は、ねじステータ8の外周を囲む大略円筒形状を有する。下ケース13の軸芯には、ロータ軸5が挿通される中空部を有する筒部13Aが一体的に設けられている。筒部13Aのロータ軸5に対向する内面側には、モータ35、磁気軸受31、32、ラジアル変位センサ33a、33b、アキシャル変位センサ33c、メカニカルベアリング34、35等が取り付けられている。下ケース13には平面視で円形形状の上部フランジ13aおよび平面視で正八角形状または円形形状の下部フランジ13bが形成されている。
上ケース12には、上部の吸気口25側の周縁部から外周側に張り出す上部フランジ12aが形成され、下部側に周縁部から外周側に張り出す下部フランジ12b形成されている。上部フランジ12aには複数の貫通孔46が形成されている。上部フランジ12aの貫通孔46にボルト等の締結部材91が挿通され、この締結部材91により、上ケース12が半導体製造装置等の外部装置(図示せず)に取り付けられる。
上ケース12の下部フランジ12bと下ケース13の上部フランジ13aとはシール部材42を介してボルト等の締結部材93により固定されている。
上ケース12の下部フランジ12bと下ケース13の上部フランジ13aとはシール部材42を介してボルト等の締結部材93により固定されている。
下ケース13の下部フランジ13bには、ボルト等の締結部材95により電源ユニット50が取り付けられている。
電源ユニット50は、ベース51とカバー52を有する。ベース51とカバー52は平面視で正八角形状または円形形状を有する。ベース51は、アルミニクムまたは鉄により形成され、その周縁部51aが厚肉に形成され、この厚肉とされた周縁部51aに、その円周方向に沿って複数のねじ穴(図示せず)が形成されている。下ケース13の下部フランジ13bに形成された貫通孔(図示せず)に締結部材95を挿通し、締結部材95をベース51のねじ穴に締め付けることにより電源ユニット50が下ケース13に固定される。カバー52は、ほぼ逆ハット形状を有し、アルミニウムまたは鉄により形成されており、ボルト等の締結部材96により、ベース51に固定されている。
電源ユニット50は、ベース51とカバー52を有する。ベース51とカバー52は平面視で正八角形状または円形形状を有する。ベース51は、アルミニクムまたは鉄により形成され、その周縁部51aが厚肉に形成され、この厚肉とされた周縁部51aに、その円周方向に沿って複数のねじ穴(図示せず)が形成されている。下ケース13の下部フランジ13bに形成された貫通孔(図示せず)に締結部材95を挿通し、締結部材95をベース51のねじ穴に締め付けることにより電源ユニット50が下ケース13に固定される。カバー52は、ほぼ逆ハット形状を有し、アルミニウムまたは鉄により形成されており、ボルト等の締結部材96により、ベース51に固定されている。
ベース51の周縁部51aには、冷却水が循環する冷却水流路63設けられている。
冷却水流路63は、ベース51の周縁部51a内を環状にほぼ全周に亘り形成され、一端が冷却水導入管61(図1)に、他端が冷却水排出管62(図2)に連結されている。ポンプ(図示せず)により、冷却水が冷却水導入管61より導入され、冷却水流路63内を流れて電源ユニット50および下ケース13を冷却し、冷却水排出管62より流出する。これにより、電源ユニット50および下ケース13を冷却する冷却装置が構成されている。
冷却水流路63は、ベース51の周縁部51a内を環状にほぼ全周に亘り形成され、一端が冷却水導入管61(図1)に、他端が冷却水排出管62(図2)に連結されている。ポンプ(図示せず)により、冷却水が冷却水導入管61より導入され、冷却水流路63内を流れて電源ユニット50および下ケース13を冷却し、冷却水排出管62より流出する。これにより、電源ユニット50および下ケース13を冷却する冷却装置が構成されている。
電源ユニット50内には、電力系回路部を構成する電力系ユニット70および制信号制御系回路部を構成する制御系ユニット80が収容されている。電力系ユニット70は、回路基板71と、回路基板71に取り付けられた複数の電子部品72等を備えている。電源ユニット50内には、また、ブレーキ抵抗116(図3参照)が収容されている。ブレーキ抵抗116は、図示はしないが、ベース51またはカバー52に接触して設けられ、回路基板71を介して後述するAC電源に接続されている。回路基板71には、コネクタ74が取り付けられている。
制御系ユニット80は、回路基板81と、回路基板81に取り付けられた複数の電子部品82等を備えている。回路基板81には、温度センサ83およびコネクタ84が取り付けられている。
ベース51の周縁部51aには、ベース51の厚さ方向に貫通してコネクタ87が取り付けられている。コネクタ87の接続端子は、電源ユニット50の内部側および外部側に露出している。コネクタ74、84、87は、ハーネス88により接続されている。図示はしないが、コネクタ87とモータ35、磁気軸受31、32、変位センサ33a〜33c、回転センサ133は接続用配線により接続されている。
図3は、図1に図示されたターボ分子ポンプ1の電気的接続状態を示すブロック図である。図3では、電力の伝達を実線の矢印で示し、制御信号の伝達を白抜きの矢印で示している。ターボ分子ポンプ1は、図1および図2に示したように、ポンプユニット10と電源ユニット50とによって構成されている。電源ユニット50は、電力系回路部110と信号制御系回路部120とで構成されている。電力系回路部110は、外部AC電源入力をDC電源化するためのAC/DCコンバータ回路111を有する。AC/DCコンバータ回路111には、外部AC電源から、例えば、200V程度の電圧が入力される。
AC/DCコンバータ回路111は、DC電力をインバータ112および制御電源113へと出力する。制御電源113は、信号制御系回路部120に設けられた制御部121、磁気軸受制御回路122およびモータ制御回路131の電源を構成している。
AC/DCコンバータ回路111およびインバータ112はパワー回路であり、電源ユニット50の中でも特に消費電力が大きく、放熱のため冷却が必要になる部分である。例えば、インバータ112は、120V程度のモータ駆動電圧を出力する。また、ブレーキ抵抗116は、減速時に発熱する。
インバータ112には、DC/DCコンバータからの直流電圧を3相交流電圧に変換するための複数のスイッチング素子が備えられている。インバータ112に設けられた複数のスイッチング素子のオンオフは、モータ制御回路131のPWM指令により制御される。電流指令として出力しているPWM信号のデューティ比を変えてモータ電流を変化させることにより、モータ35の制御を行っている。モータ電流の値は、電流センサ132によって検出され、電流センサ132によって検出された電流値は、モータ制御回路131に入力される。
モータ35はDCブラシレスモータであり、回転センサ133においてモータ回転数が検出される。回転センサ133は、回転検出素子と回転制御部を有する。回転検出素子としては、例えば、ホールセンサや渦電流センサが用いられる。回転検出素子からの出力信号に基づいて、回転制御部において、ロータ軸5の回転基準位置および回転周期(回転数)が算出され、モータ制御回路131に入力される。ロータ軸5の回転数は、また、モータ回転数として制御部121に入力される。
信号制御系回路部120は、制御部121、磁気軸受制御回路122、冷却水流量制御回路123、演算部124、記憶部125、およびモータ制御回路131を備えている。磁気軸受制御回路122は、磁気軸受31、32を駆動制御する。制御部121はマイコンやDSPなどを備え、電力系回路部110の制御、磁気軸受制御回路122の制御および種々のインターフェース制御を行う。制御部121には、通信インターフェース141と、運転状態や異常アラームを表示または通知する表示部142と、運転モ−ドや表示設定などを切り替えるためのスイッチ143とが接続されている。制御部121には、ラジアル変位センサ33a、33bおよびアキシャル変位センサ33cによって検出された検出値が入力される。
冷却水流量制御回路123は制御部121の指令に基づき、冷却水流路63を流れる冷却水のバルブ65の開度を調節する。制御部121には、温度センサ83から電源ユニット50の室内温度が入力され、また、前述した如く、回転センサ133からモータ回転数が入力される。制御部121は、演算部124に演算を実行させると共に、記憶部125に対して、データの書き込みおよび読み出しを行う。
本発明のターボ分子ポンプ1では、電源ユニット50の消費電力と電源ユニット50内部の上昇温度との関係から、冷却水流量が予め設定したしきい値以下であるか否かを判断し、これに基づいて冷却水流量の低下を検出する。
以下に、その原理を説明する。
以下に、その原理を説明する。
電源ユニット50の消費電力は、下記のように算出される。
電源ユニット50で消費される電源部消費電力Wunitは、下記の式(1)に示すように、ラジアル方向の磁気軸受31およびスラスト方向の磁気軸受32で消費される磁気軸受消費電力Wmbと、モータ35で消費されるモータ消費電力Wmotorの関数として表すことができる。
Wunit=f0(Wmb, Wmotor) ----------------------- 式(1)
電源ユニット50で消費される電源部消費電力Wunitは、下記の式(1)に示すように、ラジアル方向の磁気軸受31およびスラスト方向の磁気軸受32で消費される磁気軸受消費電力Wmbと、モータ35で消費されるモータ消費電力Wmotorの関数として表すことができる。
Wunit=f0(Wmb, Wmotor) ----------------------- 式(1)
磁気浮上式のターボ分子ポンプ1では、磁気軸受消費電力Wmbは、駆動中においては、ポンプの運転状態に関わらずほぼ一定であるため、Wmb=Cmbとすると、式(1)は、下記の式(2)のように変形される。
Wunit=f1(Wmotor)+Cmb ----------------------- 式(2)
Cmbは、実験により、予め、求めておくことができる。
Wunit=f1(Wmotor)+Cmb ----------------------- 式(2)
Cmbは、実験により、予め、求めておくことができる。
モータ消費電力Wmotorは、下記の式(3)に示すように、モータ回転数Rと、モータ電流Iの関数として表すことができる。
Wmotor=f2(I,R) ------------------------------- 式(3)
実験により、予め、f1、f2を取得しておくことができる。
Wmotor=f2(I,R) ------------------------------- 式(3)
実験により、予め、f1、f2を取得しておくことができる。
電源ユニット50が消費する電源部消費電力は、下記の式(4)に示すようにモータ回転数Rとモータ電流Iとから推定することができる。
Wunit=f1(f2(I,R))+Cmb ------------- 式(4)
Wunit=f1(f2(I,R))+Cmb ------------- 式(4)
一方、冷却水流路63を循環する冷却水による放熱能力は、冷却水の流量が増大すると大きくなる。図6に、冷却水流路63と温度センサ83との境界面における熱抵抗θxと冷却水流量x[l/min]の関係を示す特性図が図示されている。
ターボ分子ポンプ1の運転による電源ユニット50内の上昇温度をΔTとすると、冷却水流量がx[l/min]のとき、電源ユニット50内の上昇温度ΔTと、電源部消費電力Wunitと、熱抵抗θxとの関係は、下記の式(5)となる。
θx=ΔT/Wunit -------------------------- 式(5)
但し、上昇温度ΔT=測定時温度Ti―初期温度T0
ターボ分子ポンプ1の運転による電源ユニット50内の上昇温度をΔTとすると、冷却水流量がx[l/min]のとき、電源ユニット50内の上昇温度ΔTと、電源部消費電力Wunitと、熱抵抗θxとの関係は、下記の式(5)となる。
θx=ΔT/Wunit -------------------------- 式(5)
但し、上昇温度ΔT=測定時温度Ti―初期温度T0
図6に図示される熱抵抗θxと冷却水流量x[l/min]との関係は、下記の式(6)のように表すことができる。
x=f3(θx) --------------------------------- 式(6)
熱抵抗θxと冷却水流量x[l/min]との関係は、実験により、予め取得しておくことができる。予め取得しておいた冷却水流量に対しては、ばらつきとして、あるいは許容可能な冷却能力に基づいたしきい値を設定しておく。
x=f3(θx) --------------------------------- 式(6)
熱抵抗θxと冷却水流量x[l/min]との関係は、実験により、予め取得しておくことができる。予め取得しておいた冷却水流量に対しては、ばらつきとして、あるいは許容可能な冷却能力に基づいたしきい値を設定しておく。
以上のことから、下記の手順により、測定時における冷却水流量の低下をリアルタイムで検出することができる。
モータ消費電力Wmotorと磁気軸受消費電力Wmbとから電源部消費電力Wunitを演算するする。一方、電源ユニット50内の上昇温度ΔT=(測定時温度Ti―初期温度T0)を演算する。算出された電源部消費電力Wunitと上昇温度ΔTに基づいて、その状態で必要とされる冷却水流量を算出する。そして、上昇温度ΔTに対して、予め、設定しておいた冷却水流量xのしきい値と対比する。測定時における冷却水流量が、予め、設定しておいた冷却水流量xのしきい値を下回っていたら、冷却水流量が低下したと判断して、警告を含む保護動作を行う。
モータ消費電力Wmotorと磁気軸受消費電力Wmbとから電源部消費電力Wunitを演算するする。一方、電源ユニット50内の上昇温度ΔT=(測定時温度Ti―初期温度T0)を演算する。算出された電源部消費電力Wunitと上昇温度ΔTに基づいて、その状態で必要とされる冷却水流量を算出する。そして、上昇温度ΔTに対して、予め、設定しておいた冷却水流量xのしきい値と対比する。測定時における冷却水流量が、予め、設定しておいた冷却水流量xのしきい値を下回っていたら、冷却水流量が低下したと判断して、警告を含む保護動作を行う。
図6を参照して、冷却水流量の低下を検出する方法の一例を具体的に説明する。
ターボ分子ポンプ1の通常駆動時において、上昇温度ΔTaに対する電源部消費電力がWunit_aであり、そのときの熱抵抗θa=ΔTa/Wunit_aであるとする。熱抵抗θaに対応する冷却水流量xaは、熱抵抗θ―冷却水流量xの関係特性より、図6に図示されるように定まる。
ある測定時点において、モータ回転数Rおよびモータ電流Iが変化せず、電源部消費電力Wunit_aが変化しない状態で、上昇温度ΔTaが大きくなり、ΔTbになったとする。ΔTb>ΔTaであるから、その時の熱抵抗θb=ΔTb/Wunit_aは、通常駆動時の熱抵抗θa=ΔTa/Wunit_aよりも大きい。
ターボ分子ポンプ1の通常駆動時において、上昇温度ΔTaに対する電源部消費電力がWunit_aであり、そのときの熱抵抗θa=ΔTa/Wunit_aであるとする。熱抵抗θaに対応する冷却水流量xaは、熱抵抗θ―冷却水流量xの関係特性より、図6に図示されるように定まる。
ある測定時点において、モータ回転数Rおよびモータ電流Iが変化せず、電源部消費電力Wunit_aが変化しない状態で、上昇温度ΔTaが大きくなり、ΔTbになったとする。ΔTb>ΔTaであるから、その時の熱抵抗θb=ΔTb/Wunit_aは、通常駆動時の熱抵抗θa=ΔTa/Wunit_aよりも大きい。
図6において、熱抵抗θbが、熱抵抗θaよりも大きい位置に図示されている。この熱抵抗θbに対応する冷却水流量xbは、熱抵抗θ―冷却水流量xの関係特性より冷却水流量xaよりも小さい図6に図示される位置となる。これにより、この測定時における冷却水流量xbが、通常駆動時の冷却水流量xaよりも低下していると判断することができる。
冷却水流量xのばらつき、許容可能な冷却能力などを考慮し、冷却水流量xのしきい値xa’を、通常駆動時の冷却水流量xaよりも所定の割合あるいは所定値だけ小さい値に設定しておくことにより、測定時点における冷却水流量xbが警告領域内に低下したことを検出することができる。
冷却水流量xのばらつき、許容可能な冷却能力などを考慮し、冷却水流量xのしきい値xa’を、通常駆動時の冷却水流量xaよりも所定の割合あるいは所定値だけ小さい値に設定しておくことにより、測定時点における冷却水流量xbが警告領域内に低下したことを検出することができる。
次に、冷却水流量の低下を検出する処理フローの一実施の形態を示す。
図4は、本発明の真空ポンプにおける冷却水流量の低下を検出するための一実施の形態としてのフローチャートである。
図4の処理は、スイッチ143の中の電源スイッチ(図示せず)がオンされるとスタートするプログラムにより、制御部121のCPUにおいて実行される。記憶部125には、予め、磁気軸受消費電力が一定値Cmbとして記憶されている。また、記憶部125には、上昇温度ΔT毎に、実験により取得された冷却水流量のしきい値が記憶されている。冷却水流量のしきい値は、テーブルとして保持されていてもよいし、計算式として保持され、演算により算出されるものであってもよい。
電源スイッチがオンされると、ステップS1で、電源ユニット50内に設けられた温度センサ83の出力が、電源ユニット50の内部の温度Tiとして制御部121に入力される。
図4は、本発明の真空ポンプにおける冷却水流量の低下を検出するための一実施の形態としてのフローチャートである。
図4の処理は、スイッチ143の中の電源スイッチ(図示せず)がオンされるとスタートするプログラムにより、制御部121のCPUにおいて実行される。記憶部125には、予め、磁気軸受消費電力が一定値Cmbとして記憶されている。また、記憶部125には、上昇温度ΔT毎に、実験により取得された冷却水流量のしきい値が記憶されている。冷却水流量のしきい値は、テーブルとして保持されていてもよいし、計算式として保持され、演算により算出されるものであってもよい。
電源スイッチがオンされると、ステップS1で、電源ユニット50内に設けられた温度センサ83の出力が、電源ユニット50の内部の温度Tiとして制御部121に入力される。
ステップS2では、電流センサ132において検出されたモータ電流I、および回転センサ133で検出されたモータ回転数Rが、制御部121に入力される。
ステップS3では、制御部121は、記憶部125および演算部124を制御して、式(4)に示す演算を実行し、電源部消費電力Wunitを算出する。
ステップS3では、制御部121は、記憶部125および演算部124を制御して、式(4)に示す演算を実行し、電源部消費電力Wunitを算出する。
ステップS4では、測定時の温度Tiのiが0か否かが判断される。
ステップS4で肯定されれば、ステップS5において初期温度T0として記憶部125に記憶される。ステップS4で否定されれば、ステップS7の処理が行われる。
最初の温度検出では、ステップS5において、初期温度T0として記憶された後、ステップS6で、測定時の温度Tiのiに「1」が加算され、ステップS1に戻る。
ステップS4で肯定されれば、ステップS5において初期温度T0として記憶部125に記憶される。ステップS4で否定されれば、ステップS7の処理が行われる。
最初の温度検出では、ステップS5において、初期温度T0として記憶された後、ステップS6で、測定時の温度Tiのiに「1」が加算され、ステップS1に戻る。
2回目以降の温度検出では、すなわち、T1以降では、ステップS7で、電源ユニット50内の上昇温度ΔTが演算される。上昇温度ΔTの演算は、前述した通り、下記の式によって行われる。
上昇温度ΔT=測定時温度Ti―初期温度T0
上昇温度ΔT=測定時温度Ti―初期温度T0
ステップS8では、制御部121の制御により、演算部124において、式(5)に示す、熱抵抗θx=ΔT/Wunitが演算され、引き続いて、ステップS9で、式(6)に示す、冷却水流量x=f3(θ)が演算される。ステップS9では、式(6)の演算に代えて、図6に示す特性図に基づいて、ステップS7で算出された熱抵抗θxに対応する冷却水流量xを得るようにしてもよい。
そして、ステップS10で、ステップS9で得られた冷却水流量xが、予め、設定されたしきい値以下であるか否かが判断される。
ステップS10が肯定された場合は、冷却水流量の低下が検出されたと判断され、ステップS20で保護動作が行われる。
ステップS10が否定されれば、ステップS6に戻り、以下、ステップS1から10の処理が繰り返して行われる。
ステップS10が肯定された場合は、冷却水流量の低下が検出されたと判断され、ステップS20で保護動作が行われる。
ステップS10が否定されれば、ステップS6に戻り、以下、ステップS1から10の処理が繰り返して行われる。
図4に示す処理は、一定時間間隔で繰り返される。時間間隔は、例えば、数秒〜数十秒程度でよい。
保護動作は、警告をしたり、モータ35の駆動を停止したり、適宜な対応処理を行うようにすればよい。図5は、ステップS20の保護動作の一実施の形態を示す。
保護動作は、警告をしたり、モータ35の駆動を停止したり、適宜な対応処理を行うようにすればよい。図5は、ステップS20の保護動作の一実施の形態を示す。
ステップS10で、冷却水流量xが、しきい値を下回ったと判断されると、ステップS21で、警告がなされる。警告は、表示部142(図3)の表示を赤点滅したり、音声で報知したりする。
ステップS22では、制御部121の指令により、ブレーキ抵抗116への経路を導通し、ロータ4の慣性力による回転エネルギを電力に変換し、ブレーキ抵抗116により放熱する。
ステップS22では、制御部121の指令により、ブレーキ抵抗116への経路を導通し、ロータ4の慣性力による回転エネルギを電力に変換し、ブレーキ抵抗116により放熱する。
ステップS23では、制御部121からの指令により、モータ制御回路131によるモータ35の駆動を停止する。
ステップS24では、制御部121において、モータ回転数Rが所定値以下であるか否かが判断される。ステップS24は、モータ回転数Rが所定の回転数以下に低下するまで継続される。
ステップS24で、モータ回転数Rが所定の回転数に低下したことが検出されると、ステップS25で、ラジアル方向の磁気軸受31およびスラスト方向の磁気軸受32のマグネットへの励磁電流の供給を断ち、ロータ4の磁気浮上を停止する。ステップS25の磁気浮上の停止を、モータ回転数Rが所定値以下になるまで待つのは、ロータ4が高速回転時に磁気浮上を停止した場合に、ターボ分子ポンプ1の内部が損傷するのを防止するためである。
ステップS24では、制御部121において、モータ回転数Rが所定値以下であるか否かが判断される。ステップS24は、モータ回転数Rが所定の回転数以下に低下するまで継続される。
ステップS24で、モータ回転数Rが所定の回転数に低下したことが検出されると、ステップS25で、ラジアル方向の磁気軸受31およびスラスト方向の磁気軸受32のマグネットへの励磁電流の供給を断ち、ロータ4の磁気浮上を停止する。ステップS25の磁気浮上の停止を、モータ回転数Rが所定値以下になるまで待つのは、ロータ4が高速回転時に磁気浮上を停止した場合に、ターボ分子ポンプ1の内部が損傷するのを防止するためである。
以上説明した通り、本発明の実施形態では、電源ユニット50の電源部消費電力Wunitと電源ユニット50の内部の上昇温度ΔTに基づいて、冷却水流路63を流れる冷却水流量xの低下を検出することができる。電源部消費電力Wunitは、ターボ分子ポンプ1のロータ4を回転駆動するモータ35のモータ消費電力Wunitと磁気軸受消費電力Wmbとの合計である。モータ消費電力Wunitは、モータ電流Iとモータ回転数Rから演算により算出することができる。磁気軸受消費電力Wmbは、実験により、予め取得しておくことができる。
また、電源ユニット50の内部の温度は、通常、ターボ分子ポンプ1に備えられている温度センサ83により検出することができる。
従って、冷却水流量xを検出するフローメータおよび冷却水の温度を検出する温度センサを追加することなく、冷却水流量の低下を検出することが可能となる。このため、ターボ分子ポンプ1の価格を低減することが可能となる。
また、電源ユニット50の内部の温度は、通常、ターボ分子ポンプ1に備えられている温度センサ83により検出することができる。
従って、冷却水流量xを検出するフローメータおよび冷却水の温度を検出する温度センサを追加することなく、冷却水流量の低下を検出することが可能となる。このため、ターボ分子ポンプ1の価格を低減することが可能となる。
なお、上記一実施の形態では、磁気軸受消費電力Wmbを、一定値Cmbとした場合で例示した。しかし、磁気軸受消費電力Wmbを、ターボ分子ポンプ1の運転状態に対応して変化させるようにしてもよい。
上記一実施の形態では、スラスト方向の磁気軸受32に励磁電流を供給して、ロータ4を浮上する励磁電流型の磁気軸受を備えるターボ分子ポンプ1として例示した。しかし、ロータ4を永久磁石型の磁気軸受により支持させるターボ分子ポンプに対しても適用可能である。
上記一実施の形態では、翼排気部とねじ溝排気部を有するハイブリッド型のターボ分子ポンプ1として例示した。しかし、本発明は、翼排気部のみを備えたターボ分子ポンプ、あるいはねじ溝排気部のみを備えたドラッグポンプ等、冷却水による冷却装置を備えた真空ポンプに幅広く適用することが可能である。
上記一実施の形態では、電源ユニット50をポンプユニット10の下部側に取り付けたターボ分子ポンプ1として例示した。しかし、電源ユニット50をポンプユニット10の側面に取り付けたターボ分子ポンプとしてもよい。
その他、本発明の真空ポンプは、発明の趣旨の範囲内において、種々、変形することが可能であり、要は、電源ユニットの消費電力と、温度センサにより検出された電源ユニト内の上昇温度とに基づいて測定時点における冷却水流量を算出し、この算出された冷却水流量を、予め、設定したしきい値と比較して、測定時点における冷却水流量の低下を検出するようにしたものであればよい。
1 ターボ分子ポンプ
4 ロータ
5 ロータ軸
6 ロータ翼
7 ステータ翼
10 ポンプユニット
11 ポンプ用ケース
12 上ケース
13 下ケース
35 モータ
45 排気口
50 電源ユニット
51 ベース
52 カバー
63 冷却水流路
70 電力系ユニット
80 制御系ユニット
83 温度センサ
121 制御部
122 磁気軸受制御回路
123 冷却水流量制御回路
131 モータ制御回路
132 電流センサ
133 回転センサ
4 ロータ
5 ロータ軸
6 ロータ翼
7 ステータ翼
10 ポンプユニット
11 ポンプ用ケース
12 上ケース
13 下ケース
35 モータ
45 排気口
50 電源ユニット
51 ベース
52 カバー
63 冷却水流路
70 電力系ユニット
80 制御系ユニット
83 温度センサ
121 制御部
122 磁気軸受制御回路
123 冷却水流量制御回路
131 モータ制御回路
132 電流センサ
133 回転センサ
Claims (9)
- モータと、前記モータにより回転駆動される回転体およびケーシング部材に設けられたステータとにより構成される排気機能部と、を備えるポンプユニットと、
モータ制御手段および温度検出手段を備え、前記ポンプユニットを駆動制御する電源ユニットと、
前記電源ユニットおよび前記ポンプユニットを冷却する冷却水流路を備える冷却装置と、
前記温度検出手段により検出される検出温度Tiと前記電源ユニットの消費電力Wunitとに基づいて冷却水流量を算出する演算手段と、
前記演算手段により算出された冷却水流量の値に基づいて、冷却水流量の低下を判断する判断手段と、を備えることを特徴とする真空ポンプ。 - 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、前記モータ制御手段はモータ回転数の検出手段およびモータ電流の検出手段を含み、前記演算手段は、前記電源ユニットの消費電力の算出手段として、前記モータ回転数の検出手段により検出されたモータ回転数と、前記モータ電流の検出手段により検出されたモータ電流とに基づいてモータの消費電力Wmotorを算出するモータ消費電力算出手段を含むことを特徴とする真空ポンプ。
- 請求項2に記載の真空ポンプにおいて、さらに、前記ポンプユニットは磁気軸受を有し、前記電源ユニットは前記磁気軸受に供給される励磁電流を制御する磁気軸受制御手段を有し、前記演算手段は、前記電源ユニットの消費電力Wunitの算出手段として、前記モータの消費電力Wmotorと前記磁気軸受の消費電力Wmbとを加算する加算手段を含むことを特徴とする真空ポンプ。
- 請求項3に記載の真空ポンプにおいて、前記磁気軸受の消費電力Wmbは、一定値Cmbであることを特徴とする真空ポンプ。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の真空ポンプにおいて、前記演算手段は、前記電源ユニット内の測定時における検出温度Tiと前記電源ユニット内の駆動初期時の温度T0とに基づいて、電源ユニット内の上昇温度ΔT=(Ti―T0)を算出する上昇温度算出手段を含むことを特徴とする真空ポンプ。
- 請求項5に記載の真空ポンプにおいて、前記演算手段は、前記電源ユニット内の上昇温度ΔTと、前記電源ユニットの消費電力Wunitとに基づいて、前記冷却装置の熱抵抗θx=ΔT/Wunitを算出する熱抵抗算出手段を含むことを特徴とする真空ポンプ。
- 請求項6に記載の真空ポンプにおいて、前記判断手段は、測定時における前記熱抵抗に対応する冷却水流量と、予め、設定された冷却水流量のしきい値とを比較して、測定時における冷却水流量が、予め設定された冷却水流量のしきい値よりも小さいときは、冷却水流量が低下したと判断することを特徴とする真空ポンプ。
- 請求項3乃至7のいずれか1項に記載の真空ポンプにおいて、さらに、前記判断手段により冷却水流量が低下したと判断された場合、警告を含む保護動作を実行する保護動作制御手段を備えることを特徴とする真空ポンプ。
- 請求項8に記載の真空ポンプにおいて、前記保護動作制御手段は、モータ回転数が所定値以下となった場合、前記磁気軸受制御手段による前記磁気軸受の制御を停止する磁気軸受停止手段を含むことを特徴とする真空ポンプ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2012
- 2012-06-05 JP JP2012128144A patent/JP2013253502A/ja active Pending
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WO2023112998A1 (ja) | 2021-12-16 | 2023-06-22 | エドワーズ株式会社 | 真空ポンプ及び制御装置 |
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