JP2013252799A - 車体部材の接合構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一方の車体部材10の接合端部11と他方の車体部材20とが重ね合わされた重ね合せ面部12,23と、接合端部11の縁部に形成され重ね合せ面部12から離れる方向に立ち上がる立ち上がり部13と、他方の車体部材20に形成され立ち上がり部13と対向する段差部21と、を備え、重ね合せ面部12,23から離れるに従い立ち上がり部13と段差部21との間隔g1が狭くなるよう構成されたことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
また、上述の車体部材71,73には、その鋼板の錆防止のために電着塗装を施して耐食性を確保することが一般的であり、この場合、上述の熱硬化性接着剤74は、電着塗装乾燥時の熱を利用して固化する。
しかしながら、該特許文献1には、接着剤が加熱時に流動して電着塗膜が引きちぎられるという本発明の課題それ自体が全く開示されておらず、その示唆もない。
上述の接着剤としては、熱硬化性の接着剤が好ましい。
上述のコーナ部は、円弧状のアール形状部や線分状のテーパ形状部、あるいは、これらの組合せであってもよい。
図1は車体部材の接合構造を示す概略断面図、図2は図1のA部の拡大断面図(但し、接着剤が塗布され、かつ電着塗膜が形成された接着剤加熱前の状態を示す)である。
図1,図2に示すように、この実施例の車体部材の接合構造は、一方の車体部材10の接合端部11いわゆる接合フランジ部を、他方の車体部材20に重ね合せて接着剤30(図2参照)で接着したものである。
すなわち、一方の車体部材10は、外側から内側にかけて、直線状の立ち上がり部13と、直線状の重ね合せ面部12と、アール形状のコーナ部15と、直線状の壁部14とが、この順に一体形成されたものである。
上述の一方の車体部材10の重ね合せ面部12の平坦部分の長さW1は、他方の車体部材20の重ね合せ面部23の平坦部分の長さW2よりも小さく形成されており、W1<W2の関係式が成立するように形成されている。
しかも、一方の車体部材10において重ね合せ面部12と立ち上がり部13との成す角度θ1は、他方の車体部材20において重ね合せ面部23と第1段差部21との成す角度θ2よりも小さく、θ1<θ2の関係式が成立するように構成されていて、これにより、重ね合せ面部12,23から離れるに従って立ち上がり部13と第1段差部21との間隔g1が次第に狭くなり、いわゆる間隔g1が先細り形状になるように構成されている。
同様に、接合端部11の内方側においても、重ね合せ面部12,23から離れるに従ってコーナ部15と第2段差部22との間隔g2が次第に狭くなり、いわゆる間隔g2が先細り形状になるように構成されている。
なお、上述の各間隔g1,g2の最狭部の間隔は、後述する電着塗膜50が両車体部材10,20で囲まれた内部に形成できるために必要な寸法、つまり、電着塗膜50の付きまわり性が確保される程度の寸法に設定する。
両車体部材10,20をウエルドボンド接合する場合、図2に示すように、一方の車体部材10の接合端部11と他方の車体部材20の重ね合せ面部12,23に予め熱硬化性の接着剤30を塗布する。
つまり、図2に示すように、接着剤30の端部が第1段差部21と立ち上がり部13とで挟まれた空間内に位置すると共に、第2段差部22とコーナ部15とで挟まれた空間内に位置するように塗布する。
仮に、接着剤30の塗布範囲が小さく重ね合せ面部12の中間部分のみの場合には、従来同様の問題点が発生し、接着剤30の塗布範囲が過大で、間隔g1,g2から外にはみ出した場合にも、従来同様の課題が発生するので、電着塗装前の接着剤30は、上述の如く各要素21,13で挟まれた空間内、各要素22,15で挟まれた空間内に位置するように設定する。
図4に位置1、時刻t1で示す乾燥初期においては、接着剤30の粘度増加が小さく、該接着剤30はペースト状であって、この接着剤30は流体として挙動する。
位置1、時刻t1において接着剤30が電着塗膜50を押さえ付ける方向の圧力(静圧)をP1、接着剤30の流速をV1とすると、位置1で接着剤30は相対的に高い静圧P1(つまり、P1>P2)で電着塗膜50の末端を押さえながら、相対的に小さい流速V1(つまり、V1<V2)で電着塗膜50の上部を流動し始める。
ここに、上述の静圧と流速との関係は、摩擦損失も考慮したベルヌーイの定理により、下記式となる。
従って、立ち上がり部13と第1段差部21によって流経路が狭まる形状効果による速度増加(V1<V2)と摩擦損失によって、静圧はP1>P2の関係となる。
この場合、図6に示すはみ出し先端30aの位置は、他方の車体部材20における外側パネル部24の外郭ラインL1よりも外方へ出ないように、予め接着剤30の塗布量を設定する。仮に、接着剤30のはみ出し先端30aが上記外郭ラインL1より外方へ出た場合には、接着剤30が一方の車体部材10の立ち上がり部13から離れるので好ましくない。
上述の接着剤30の乾燥初期から高粘度化に至るまでの作用は、一方の車体部材10のコーナ部15と他方の車体部材20の第2段差部22との間においても同様である。
位置3、時刻t3において接着剤30が電着塗膜50を押さえ付ける方向の圧力(静圧)をP3、接着剤30の流速をV3とすると、位置3で接着剤30は相対的に高い静圧P3(つまり、P3>P4)で電着塗膜50の末端を押さえながら、相対的に小さい流速V3(つまり、V3<V4)で電着塗膜50の上部を流動し始める。
ここに、上述の静圧と流速との関係は、摩擦損失も考慮したベルヌーイの定理により、下記式となる。
従って、コーナ部15と第2段差部22によって流経路が狭まる形状効果による速度増加(V3<V4)と摩擦損失によって、静圧はP3>P4の関係となる。
このようにして、乾燥炉での乾燥が終了すると、電着塗膜50は車体部材10,20の表面に焼付け乾燥され、かつ接着剤30の固化完了により、両車体部材10,20は面接合構造にて接着接合され、しかも、接着剤30の流動方向を接合端部11から離れないように制御することで、電着塗膜50に欠陥が生じるのを防止することができる。
また、接着剤30と電着塗膜50との境界部の密着面積も増加するので、シール性能を高めることができる。
また、上記一方の車体部材10が、接合端部11の内方側において上記重ね合せ面部12,23から離れる方向に延びる壁部14を有し、上記他方の車体部材20が、上記重ね合せ面部12と壁部14とをつなぐコーナ部15に対向する第2段差部22を備え、上記重ね合せ面部12,23から離れるに従い上記コーナ部15と上記第2段差部22との間隔g2が狭くなるよう構成されたものである(図2,図5参照)。
つまり、上記各要素13,15,21,22を全てアール形状に形成したもので、立ち上がり部13の曲率半径を第1段差部21の曲率半径よりも大きく設定すると共に、コーナ部15の曲率半径を第2段差部22の曲率半径よりも大きく設定することで、重ね合せ面部12,23から離れるに従って各間隔g1,g2が狭くなるように構成したものである。
図8の(a)、(b)の何れの実施例においても、先の実施例と同様の作用、効果を奏するので、図8の(a)、(b)において、前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の段差部は、実施例の第1段差部21に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
11…接合端部
12,23…重ね合せ面部
13…立ち上がり部
14…壁部
15…コーナ部
20…他方の車体部材
21…第1段差部(段差部)
22…第2段差部
30…接着剤
g1,g2…間隔
Claims (2)
- 一方の車体部材の接合端部を他方の車体部材に重ね合せて接着剤で接着した
車体部材の接合構造であって、
一方の車体部材の接合端部と他方の車体部材とが重ね合わされた重ね合せ面部と、
上記接合端部の縁部に形成され上記重ね合せ面部から離れる方向に立ち上がる立ち上がり部と、
上記他方の車体部材に形成され上記立ち上がり部と対向する段差部と、を備え、
上記重ね合せ面部から離れるに従い上記立ち上がり部と上記段差部との間隔が狭くなるよう構成された
車体部材の接合構造。 - 上記一方の車体部材が、接合端部の内方側において上記重ね合せ面部から離れる方向に延びる壁部を有し、
上記他方の車体部材が、上記重ね合せ面部と壁部とをつなぐコーナ部に対向する第2段差部を備え、
上記重ね合せ面部から離れるに従い上記コーナ部と上記第2段差部との間隔が狭くなるよう構成された
請求項1記載の車体部材の接合構造。
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