JP2013252753A - 操舵補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者の操舵操作を補助する操舵補助装置の動力を、車両の走行に寄与するように利用する。
【解決手段】運転者によってステアリングホイール3の回転操作が行われると、回転操作によるステアリングホイール3の回転方向に応じた旋回方向Cへ作用し、且つ回転操作によるステアリングホイール3の回転量に応じた大きさの旋回トルクが左操向輪8及び右操向輪9のキングピン軸11周りにそれぞれ発生し、これら旋回トルクが発生することによって、操舵軸4に補助トルクが発生するように、各種センサ17〜20が検出した各種情報に基づいて、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動状態が決定され、決定された目標駆動状態で両モータ15,16が駆動される。
【選択図】図1

Description

本発明は、運転者の操舵操作を補助する操舵補助装置に関する。
特開2011−188561号公報には、電動車両において、旋回時のエネルギー損失が最小となる駆動力差で左右の駆動輪を駆動することによって損失エネルギーを低減して、航続距離を延長する駆動航続距離延長制御システムが記載されている。
特開2011−188561号公報
電動車両では、航続距離を延長することが大きな課題であり、バッテリ容量の大型化のように、エネルギーの総量を増大することや、上記特開2011−188561号公報に記載のシステムのように、エネルギーを効率よく利用すること、また、操舵補助装置などの走行以外を目的とする各種装置における消費エネルギーの低減のように、走行に利用されない消費エネルギーを低減して走行に利用できるエネルギー量を増大することなど、航続距離を延長するための様々な対策が図られている。
ところで、例えば、操舵補助装置の動力が操舵軸の回転又はラックの移動に利用されているように、一般に、走行以外を目的とする各種装置の動力は車両の走行に寄与しない状態で利用されているため、走行以外を目的とする各種装置における消費エネルギーは、走行に利用されない消費エネルギーであると考えられている。しかし、走行以外を目的とする各種装置の動力が車両の走行に寄与する状態で利用されていると、走行以外を目的とする各種装置における消費エネルギーは、走行に利用されない消費エネルギーではなく、走行に利用される消費エネルギーであると考えることができる。このため、走行以外を目的とする各種装置の動力を車両の走行に寄与するように利用することによっても、走行に利用されない消費エネルギーを低減して走行に利用できるエネルギー量を増大することが可能であると考えることができる。
そこで、本発明は、装置の動力を車両の走行に寄与するように利用して、運転者の操舵操作を補助することが可能な操舵補助装置の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の第1の態様の操舵補助装置は、ステアリングホイールと操舵軸と操向輪と駆動手段と検出手段と判定手段と制御手段とを備える。
ステアリングホイールは、運転者によって回転操作される。操舵軸は、ステアリングホイールに連結される。操向輪は、左右一対であり、輪軸を回転中心として推進方向へ回転自在であり、キングピン軸を回転中心として旋回方向へ傾動自在であり、且つ操舵軸の回転と旋回方向への傾動とが互いに連動する状態で操舵軸に連結されるとともに、接地中心が前記キングピン軸の路面との交点よりも車幅方向外側に位置する状態で車体側に支持される。駆動手段は、左右の操向輪を、各々に付与する駆動力の配分変更によって両操向輪間の回転速度差を変更可能に推進方向へ回転駆動する。検出手段は、ステアリングホイールの回転角を検出する。判定手段は、回転操作が行われているか否かを判定する。制御手段は、駆動手段を制御する。
この場合、左右の操向輪のうち一側の操向輪に対して他側の操向輪が推進方向へ相対回転し、且つ左右の操向輪の回転速度差が増加している状態では、左右の操向輪の各前端を前記一側へ傾動させる一方の旋回方向へ作用し、且つ回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの旋回トルクが左右の操向輪のキングピン軸周りにそれぞれ発生し、これら旋回トルクが発生することによって、一方の旋回方向に応じた回転方向へ作用し、且つ回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの作動トルクが操舵軸に発生する。また、一側の操向輪に対して他側の操向輪が推進方向へ相対回転し、且つ左右の操向輪の回転速度差が減少している状態では、左右の操向輪の各前端を他側へ傾動させる他方の旋回方向へ作用し、且つ回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの旋回トルクが左右の操向輪のキングピン軸周りにそれぞれ発生し、これら旋回トルクが発生することによって、他方の旋回方向に応じた回転方向へ作用し、且つ回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの作動トルクが操舵軸に発生する。制御手段は、回転操作が行われていると判定手段が判定したとき、左右の操向輪のキングピン軸周りに旋回トルクが発生することによって、回転操作によるステアリングホイールの回転方向と同方向へ作用し、且つ回転操作によるステアリングホイールの回転量に応じた大きさの作動トルクが操舵軸に発生するように、検出手段が検出したステアリングホイールの回転角に基づいて、左右の操向輪に付与すべき駆動力の配分を決定し、決定した駆動力の配分に基づいて、駆動手段に左右の操向輪を回転駆動させる。なお、駆動手段は、本装置専用のものであることに限らず、車両の駆動力を発生するエンジンやモータであってもよく、本装置専用のものと車両の駆動力を発生するエンジンやモータとの両方であってもよい。
上記構成では、例えば、左の操向輪に対して右の操向輪が推進方向へ相対回転し、且つ両操向輪の回転速度差が増加している状態では、両操向輪の前端を左側へ傾動させる旋回方向へ作用し、且つ両操向輪の回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの旋回トルクが両操向輪のキングピン軸周りにそれぞれ発生し、これら旋回トルクが発生することによって、左回転方向へ作用して両操向輪の回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの作動トルクが操舵軸に発生する。運転者によってステアリングホイールの回転操作が行われると、左右の操向輪のキングピン軸周りに旋回トルクが発生することによって、回転操作によるステアリングホイールの回転方向と同方向へ作用し、且つ回転操作によるステアリングホイールの回転量に応じた大きさの作動トルク(補助トルク)が操舵軸に発生するように、制御手段が、左右の操向輪に付与すべき駆動力の配分を決定し、決定した駆動力の配分に基づいて、駆動手段に左右の操向輪を推進方向へ回転駆動させる。
このため、例えば、運転者によってステアリングホイールが中立位置から左回転方向へ回転操作されると、制御手段が、左の操向輪に対して右の操向輪が推進方向へ相対回転し、且つ両操向輪の回転速度差が増加するように、駆動手段に左右の操向輪を推進方向へ回転駆動させる。これにより、左右の操向輪の前端を左側へ傾動させる旋回方向へ作用し、且つ両操向輪の回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの旋回トルクが左右の操向輪のキングピン軸周りに発生し、旋回トルクが発生することによって、操舵軸に補助トルクが発生する。
このように、左右の操向輪を推進方向へ回転駆動させることによって、操舵軸に補助トルクを発生させるので、本装置の動力を車両の走行に寄与するように利用して、運転者の操舵操作を補助することができる。また、動力を車両の走行に寄与するように利用することができるので、走行に利用されない消費エネルギーを低減することができ、電動車両において、車両の走行に利用できるエネルギー量を増大して航続距離を延長することができる。また、駆動手段は左右の操向輪を駆動するので、駆動手段がモータ等のように操向輪の内側に搭載可能な大きさであれば、駆動手段を操向輪の内側に設けることができ、エンジンルーム内の搭載スペースの節約や損失エネルギーの低減を図ることができる。また、駆動手段を操向輪の内側に設けることができるので、駆動手段の搭載において、エンジンルーム内に搭載される他の装置等による搭載上の制約を受けない。従って、操舵軸の回転を補助するシャフトアシスト式の操舵補助装置や、ラックの移動を補助するラックアシスト式の操舵補助装置などで用いられる駆動手段よりも大きな出力の駆動手段を用いて大きな補助トルクを発生させることができ、大きな操舵力が必要な大型車両にも適用することができる。
また、本発明の第2の態様の操舵補助装置は、上記第1の態様の操舵補助装置であって、第2の検出手段と第2の判定手段とを備える。第2の検出手段は、操舵軸の回転角を検出する。第2の判定手段は、回転操作が行われていないと判定手段が判定したとき、外乱によって操舵軸が回転するキックバックが発生しているか否かを判定する。この場合、制御手段は、キックバックが発生していると第2の判定手段が判定したとき、左右の操向輪のキングピン軸周りに旋回トルクが発生することによって、外乱による操舵軸の回転方向と異なる方向へ作用し、且つ外乱による操舵軸の回転量に応じた大きさの作動トルクが操舵軸に発生するように、第2の検出手段が検出した操舵軸の回転角に基づいて、左右の操向輪に付与すべき駆動力の配分を決定し、決定した駆動力の配分に基づいて、駆動手段に左右の操向輪を回転駆動させる。
上記構成では、運転者によってステアリングホイールの回転操作が行われていないときにキックバックが発生すると、左右の操向輪のキングピン軸周りに旋回トルクが発生することによって、外乱による操舵軸の回転方向と異なる方向へ作用し、且つ外乱による操舵軸の回転量に応じた大きさの作動トルク(相殺トルク)が操舵軸に発生するように、制御手段が、左右の操向輪に付与すべき駆動力の配分を決定し、決定した駆動力の配分に基づいて、駆動手段に左右の操向輪を推進方向へ回転駆動させる。
このため、例えば、運転者によってステアリングホイールの回転操作が行われていないときに、外乱によって操舵軸が右回転方向に回転するようなキックバックが発生すると、制御手段が、左の操向輪に対して右の操向輪が推進方向へ相対回転するように、駆動手段に左右の操向輪を推進方向へ回転駆動させる。これにより、左右の操向輪の前端を左側へ傾動させる旋回方向へ作用し、且つ両操向輪の回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの旋回トルクが、左右の操向輪のキングピン軸周りに発生し、旋回トルクが発生することによって、操舵軸に相殺トルクが発生する。
このように、左右の操向輪を推進方向へ回転駆動させることによって、操舵軸に相殺トルクを発生させるので、本装置の動力を車両の走行に寄与するように利用して車両の走行に利用されない消費エネルギーを低減しつつ、運転者の操舵操作を安定させることができる。
また、本発明の第3の態様の操舵補助装置は、上記第1又は第2の態様の操舵補助装置であって、車両の挙動に関する情報を検出する車両情報検出手段を備え、制御手段は、左右の操向輪のキングピン軸周りに旋回トルクが発生することによって、回転量と車両情報検出手段が検出した情報とに応じた大きさの作動トルクが操舵軸に発生するように、回転角と情報とに基づいて、左右の操向輪に付与すべき駆動力の配分を決定し、決定した駆動力の配分に基づいて、駆動手段に左右の操向輪を回転駆動させる。
上記構成では、ステアリングホイール又は操舵軸の回転量と車両の挙動とに応じた適切な大きさの補助トルク又は相殺トルクが操舵軸に発生するので、運転者の操舵操作を更に適切に補助し、安定させることができる。
本発明によれば、装置の動力を車両の走行に寄与するように利用して、運転者の操舵操作を補助することができる。
一実施形態の操舵補助装置の構成図である。 一実施形態における車両の操向輪の概略図である。 一実施形態における制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態の操舵補助装置1について、図面を参照して説明する。図1は、一実施形態の操舵補助装置の構成図である。図2(a)は、一実施形態における車両の操向輪の概略正面図である。図2(b)は、一実施形態における車両の操向輪の概略斜視図である。図3は、一実施形態における制御処理を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態の操舵補助装置1は、ステアリングホイール3と操舵軸4と操向輪7とモータ14と各種センサ17〜20と制御ユニット21とを備える。本実施形態の操舵補助装置1が搭載される車両2は後輪駆動車である。なお、以下の説明において左右方向は、車両2の進行方向に対する左右方向を示す。また、図中のFRは車両2の前方、UPは上方を示す。
ステアリングホイール3は、車両2の運転席の前部に設けられ、車両2の操舵のために運転者によって操作される。
操舵軸4は、一端がステアリングホイール3に連結され、他端がステアリングギアボックス5に連結されて、タイロッド6、ナックルアーム(図示省略)を介して操向輪7に連結されている。
操向輪7は、左操向輪8と右操向輪9とを有する。左操向輪8及び右操向輪9は、輪軸10を回転中心として推進方向Pへ回転自在であり、キングピン軸11を回転中心として旋回方向Cへ傾動自在であり、且つ操舵軸4の回転と旋回方向Cへの傾動とが互いに連動する状態で操舵軸4に連結されている。推進方向Pには、車両2を前進させる前推進方向FPと後退させる後推進方向BPとが含まれ、旋回方向Cには、左操向輪8及び右操向輪9の前端を左側へ傾動させる左旋回方向LCと右側へ傾動させる右旋回方向RCとが含まれる。また、左操向輪8及び右操向輪9は、接地中心12がキングピン軸11の路面との交点11aよりも車幅方向外側に位置する状態(キングピンオフセット13がポジティブである状態)で車体に支持される。
左操向輪8及び右操向輪9が、同じ推進方向Pへ回転し、且つ両操向輪8,9間の回転数の差が変化している状態、又は異なる推進方向Pへ回転し、且つ両操向輪8,9の回転数の和が変化している状態では、旋回トルクが両操向輪8,9のキングピン軸11周りにそれぞれ発生し、これら旋回トルクが発生することによって、旋回トルクに応じた作動トルクが操舵軸4に発生する。一方、左操向輪8及び右操向輪9が、同じ推進方向Pへ回転し、且つ両操向輪8,9間の回転数の差が変化しない状態、又は異なる推進方向Pへ回転し、且つ両操向輪8,9の回転数の和が変化しない状態では、旋回トルクは発生せず、作動トルクは発生しない。
ここで、旋回トルクについて説明する。まず、旋回トルクの作用方向について説明する。旋回トルクの作用方向は、左操向輪8及び右操向輪9が同じ推進方向Pへ回転している状態では、両操向輪8,9の回転数の大小関係と回転数の差の増減とに応じて変化し、左操向輪8及び右操向輪9が異なる推進方向Pへ回転している状態では、両操向輪8,9の回転方向と回転数の和の増減とに応じて変化する。
具体的には、左操向輪8の回転数の方が右操向輪9の回転数よりも小さく、且つ両操向輪8,9の回転数の差が増加している状態、又は左操向輪9の回転数の方が右操向輪9の回転数よりも大きく、且つ両操向輪8,9の回転数の差が減少している状態では、旋回トルクの作用方向は左旋回方向LCとなる。また、左操向輪9の回転数の方が右操向輪9の回転数よりも小さく、且つ両操向輪8,9の回転数の差が減少している状態、又は左操向輪9の回転数の方が右操向輪9の回転数よりも大きく、且つ両操向輪8,9の回転数の差が増加している状態では、旋回トルクの作用方向は右旋回方向RCとなる。
また、左操向輪8の回転方向が前推進方向FPで右操向輪9の回転方向が後推進方向BPであり、且つ両操向輪8,9の回転数の和が減少している状態、又は左操向輪8の回転方向が後推進方向BPで右操向輪9の回転方向が前推進方向FPであり、且つ両操向輪8,9の回転数の和が増加している状態では、旋回トルクの作用方向は左旋回方向LCとなる。また、左操向輪8の回転方向が前推進方向FPで右操向輪9の回転方向が後推進方向BPであり、且つ両操向輪8,9の回転数の和が増加している状態、又は左操向輪8の回転方向が後推進方向BPで右操向輪9の回転方向が前推進方向FPであり、且つ両操向輪8,9の回転数の和が減少している状態では、旋回トルクの作用方向は右旋回方向RCとなる。
このため、例えば、左操向輪8及び右操向輪9が、何れも前推進方向FPへ回転しており、且つ左操向輪8の回転数が第1所定値から第1所定値よりも小さい第2所定値へ減少し、右操向輪の回転数が第2所定値から第1所定値へ増加している状態では、旋回トルクの作用方向は左旋回方向LCとなる。また、左操向輪8が前推進方向FPへ回転して右操向輪9が後推進方向BPへ回転しており、且つ左操向輪8の回転数が第2所定値から第1所定値へ増加し、右操向輪の回転数が第2所定値を維持している状態では、旋回トルクの作用方向は右旋回方向RCとなる。
次に、旋回トルクの大きさについて説明する。旋回トルクの大きさは、左操向輪8及び右操向輪9が同じ推進方向Pへ回転している状態では、両操向輪8,9の回転数の差の時間的変化量が大きいほど大きく、該時間的変化量が小さいほど小さくなり、両操向輪8,9が異なる推進方向Pへ回転している状態では、両操向輪8,9の回転数の和の時間的変化量が大きいほど大きく、該時間的変化量が小さいほど小さくなる。
また、作動トルクについて説明する。作動トルクの作用方向は、旋回トルクの作用方向が左旋回方向LCの場合には左回転方向となり、旋回トルクの作用方向が右旋回方向RCの場合には右回転方向となる。また、作動トルクの大きさは、旋回トルクの大きさが大きいほど大きく、旋回トルクの大きさが小さいほど小さくなる。
モータ14は、左操向輪用モータ15と右操向輪用モータ16とを有する。左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16は、制御ユニット21によって駆動力と回転方向及び回転数(回転速度)とが制御される。左操向輪用モータ15は、左操向輪8のハブ(図示省略)の内側に設けられ、出力軸(図示省略)が左操向輪8のハブに連結されている。左操向輪用モータ15は、左操向輪8を前推進方向FPへ回転させる正回転方向と後推進方向BPへ回転させる逆回転方向とに回転可能である。左操向輪用モータ15は、左操向輪8を、該モータ15の回転方向に応じた推進方向Pへ該モータ15の回転数に応じた回転数で回転駆動する。右操向輪用モータ16は、右操向輪9のハブ(図示省略)の内側に設けられ、出力軸(図示省略)が右操向輪9のハブに連結されている。右操向輪用モータ16は、右操向輪9を前推進方向FPへ回転させる正回転方向と後推進方向BPへ回転させる逆回転方向とに回転可能である。右操向輪用モータ16は、右操向輪9を、該モータ16の回転方向に応じた推進方向Pへ該モータ16の回転数に応じた回転数で回転駆動する。すなわち、モータ14は、操向輪7を左右の操向輪8,9に付与する駆動力の配分変更によって両操向輪8,9間の回転数の差を変更可能に推進方向Pへ回転駆動する駆動手段として機能する。
各種センサ17〜20は、トルクセンサ17とステアリング角センサ18と操舵角センサ19と車速センサ20とであり、所定時間毎に各種情報を検出して制御ユニット21へ出力する。
トルクセンサ17は、運転者のステアリングホイール3の回転操作によって、ステアリングホイール3に入力する操舵トルクを検出する。
ステアリング角センサ18は、ステアリングホイール3の回転角(ステアリング角)を検出する。すなわち、ステアリング角センサ18は、ステアリング角を検出する検出手段として機能する。なお、本実施形態では、ステアリングホイール3が中立位置にあるときのステアリング角を0、中立位置よりも右回転方向へ回転した回転位置にあるときのステアリング角を正、中立位置よりも左回転方向へ回転した回転位置にあるときのステアリング角を負とする。
操舵角センサ19は、操舵軸4の回転角(操舵角)を検出する。すなわち、操舵角センサ19は、操舵角を検出する第2の検出手段として機能する。なお、本実施形態では、操舵軸4が中立位置にあるときの操舵角を0、中立位置よりも右回転方向へ回転した回転位置にあるときの操舵角を正、中立位置よりも左回転方向へ回転した回転位置にあるときの操舵角を負とする。
車速センサ20は、車両2の速度(車速)を検出する。なお、本実施形態では、車両2が停止しているときの車速を0、前進しているときの車速を正、また後退しているときの車速を負とする。すなわち、車速センサ20は、車両2の挙動に関する情報を検出する車両情報検出手段として機能する。
制御ユニット21は、受信部22と記憶部23とCPU(Central Processing Unit)24とを有する。
受信部22は、各種センサ17〜20が出力した各種情報を受信して記憶部23に記憶する。
記憶部23は、例えば、RAM(Random Access Memory)などの記録媒体によって構成される。記憶部23には、CPU24が制御処理を実行するための制御処理実行プログラムや各種データが記憶されているとともに、各センサ17〜20が検出した各種情報などが読み書き自在に記憶される記憶領域が設定されている。制御処理実行プログラムには、目標駆動力及び目標回転速度差の決定に用いられる補助トルク発生用マップ及び相殺トルク発生用マップが含まれる。補助トルク発生用マップは、ステアリング角とステアリング角の時間的変化量(ステアリング角変化量)と車速に対応する駆動力及び回転速度差が示されており、ステアリング角が大きいほど回転速度差が大きくなるように設定されている。相殺トルク発生用マップは、外乱回転角と外乱回転角の時間的変化量(外乱回転角変化量)と車速とに対応する駆動力及び回転速度差が示されており、外乱回転角が大きいほど回転速度差が大きくなるように設定されている。なお、補助トルク発生用マップ及び相殺トルク発生用マップは、制御処理実行プログラムとは別に記憶されてもよい。また、補助トルク発生用マップや相殺トルク発生用マップの代わりに、ステアリング角、ステアリング角変化量及び車速と駆動力及び回転速度差との対応関係が示された算出式や、外乱回転角、外乱回転角変化量及び車速と駆動力及び回転速度差との対応関係が示された算出式を用いてもよい。
CPU24は、制御処理実行プログラムを実行することによって、検出部25、判定部26、決定部29及び制御部33として機能する。
検出部25は、外乱によって変位した操舵軸4の回転角(外乱回転角)を検出する。具体的には、検出部25は、ステアリング角センサ18が検出したステアリング角を用いて該ステアリング角に対応する操舵角を算出し、操舵角センサ19が検出した操舵角(検出操舵角)と算出した操舵角(算出操舵角)との差分を算出して、算出した検出操舵角と算出操舵角との差分を外乱回転角として検出する。
判定部26は、回転操作判定部27とキックバック判定部28とを含む。回転操作判定部27は、ステアリングホイール3の回転操作が行われている否かを判定する。具体的には、回転操作判定部27は、トルクセンサ17が検出した操舵トルクの大きさが閾値以上であるか否かを判定し、操舵トルクの大きさが閾値以上である場合には、回転操作が行われていると判定し、操舵トルクの大きさが閾値未満である場合には、回転操作は行われていないと判定する。すなわち、回転操作判定部27は、回転操作が行われているか否かを判定する判定手段として機能する。
キックバック判定部28は、ステアリングホイール3の回転操作が行われていないと回転操作判定部27が判定したとき、車両2が走行しているときに外乱によって操舵軸4が回転するキックバックが発生しているか否かを判定する。具体的には、キックバック判定部28は、車速センサ20が検出した車速が0でないか否かを判定し、車速が0でないと判定したときに、検出部25が検出した外乱回転角が閾値以上であるか否かを判定し、外乱回転角が閾値以上である場合には、キックバックが発生していると判定し、外乱回転角が閾値未満である場合には、キックバックは発生していないと判定する。すなわち、キックバック判定部28は、回転操作が行われていないと回転操作判定部26が判定したとき、キックバックが発生しているか否かを判定する第2の判定手段として機能する。
決定部29は、第1決定部30と第2決定部31と第3決定部32とを含む。決定部29は、ステアリングホイール3の回転操作が行われていると回転操作判定部27が判定したとき、操舵軸4に補助トルクを発生させるための左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動状態を決定し、キックバックが発生しているとキックバック判定部28が判定したとき、操舵軸4に相殺トルクを発生させるための両モータ15,16の目標駆動状態を決定する。目標駆動状態は、目標回転方向と目標駆動力と目標回転数とを含む。補助トルクは、回転操作によるステアリングホイール3の回転方向と同方向へ作用し、且つステアリングホイール3の回転操作を補助する所望の大きさの作動トルクである。また、相殺トルクは、外乱による操舵軸4の回転方向と異なる方向へ作用し、且つ外乱による操舵軸4の回転を相殺する所望の大きさの作動トルクである。
第1決定部30は、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標回転方向を決定する。第1決定部30は、ステアリングホイール3の回転操作が行われていると回転操作判定部26が判定した(補助トルクを発生させる)場合、車速センサ20が検出した車速とステアリング角センサ18が検出したステアリング角とに基づいて目標回転方向を決定する。具体的には、第1決定部30は、車速が正である場合には、ステアリング角に関わらず、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標回転方向を正回転方向に決定し、車速が負である場合には、ステアリング角に関わらず、両モータ15,16の目標回転方向を逆回転方向に決定する。また、車速が0である場合には、ステアリング角が正であるとき、左操向輪用モータ15の目標回転方向を正回転方向に右操向輪用モータ16の目標回転方向を逆回転方向に決定し、ステアリング角が負であるとき、左操向輪用モータ15の目標回転方向を逆回転方向に右操向輪用モータ16の目標回転方向を正回転方向に決定する。
一方、キックバックが発生しているとキックバック判定部28が判定した(相殺トルクを発生させる)場合、第1決定部30は、車速センサ20が検出した車速に基づいて目標回転方向を決定する。具体的には、第1決定部30は、車速が正である場合には、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標回転方向を正回転方向に決定し、車速が負である場合には、両モータ15,16の目標回転方向を逆回転方向に決定する。
第2決定部31は、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動力と目標回転速度差とを決定する。第2決定部31は、補助トルクを発生させる場合、ステアリング角センサ18が検出したステアリング角を用いて、最新のステアリング角とその直前のステアリング角との差分(ステアリング角変化量)を算出し、補助トルク発生用マップを参照して、最新のステアリング角と算出したステアリング角変化量と車速センサ20が検出した車速とに対応する駆動力と回転速度差とを取得し、取得した駆動力と回転速度差とを左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動力と目標回転速度差として決定する。
一方、相殺トルクを発生させる場合、第2決定部31は、検出部25が検出した外乱回転角を用いて、最新の外乱回転角とその直前の外乱回転角との差分(外乱回転角変化量)を算出し、相殺トルク発生用マップを参照して、最新の外乱回転角と算出した外乱回転角変化量と車速センサ20が検出した車速とに対応する駆動力と回転速度差とを取得し、取得した駆動力と回転速度差とを左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動力と目標回転速度差として決定する。
第3決定部32は、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標回転数を決定する。第3決定部32は、補助トルクを発生させる場合、第1決定部30が決定した目標回転方向とステアリング角センサ18が検出したステアリング角とに基づいて目標回転数を決定する。具体的には、第3決定部32は、左操向輪用モータ15と右操向輪用モータ16との目標回転方向が同方向に決定された場合、ステアリング角が正であるときには、左操向輪用モータ15の回転数の方が右操向輪用モータ16の回転数よりも大きく、且つ両モータ15,16の回転数の差が第2決定部31によって決定された目標回転速度差に応じた回転数となるように決定し、ステアリング角が負であるときには、左操向輪用モータ15の回転数の方が右操向輪用モータ16の回転数よりも小さく、且つ両モータ15,16の回転数の差が決定された目標回転速度差に応じた回転数となるように決定する。また、左操向輪用モータ15と右操向輪用モータ16との目標回転方向が異なる方向に決定された場合、両モータ15,16の回転数の和が決定された目標回転速度差に応じた回転数となるように決定する。
一方、相殺トルクを発生させる場合、第1決定部30が決定した目標回転方向と検出部29が検出した外乱回転角とに基づいて目標回転数を決定する。具体的には、第3決定部32は、左操向輪用モータ15と右操向輪用モータ16との目標回転方向が同方向に決定された場合、外乱回転角が正であるときには、左操向輪用モータ15の回転数の方が右操向輪用モータ16の回転数よりも小さく、且つ両モータ15,16の回転数の差が第2決定部31によって決定された目標回転速度差に応じた回転数となるように決定し、外乱回転角が負であるときには、左操向輪用モータ15の回転数の方が右操向輪用モータ16の回転数よりも大きく、且つ両モータ15,16の回転数の差が決定された目標回転速度差に応じた回転数となるように決定する。また、左操向輪用モータ15と右操向輪用モータ16との目標回転方向が異なる方向に決定された場合、両モータ15,16の回転数の和が決定された目標回転速度差に応じた回転数となるように決定する。
制御部33は、決定部29が決定した目標駆動状態で、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16を駆動する。
このため、例えば、運転者が車両2を前進させながらステアリングホイール3を中立位置から左回転方向に回転操作すると、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16は、左操向輪用モータ15の回転数の方が右操向輪用モータ16の回転数よりも小さく、且つ両モータ15,16の回転数の差がステアリング角変化量に応じて増加する状態で、正回転方向に駆動される。
また、運転者がステアリングホイール3の回転操作を行わないで車両2を直進させているときに、外乱によって操舵軸4が左回転方向に回転するようなキックバックが発生すると、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16は、左操向輪用モータ15の回転数の方が右操向輪用モータ16の回転数よりも大きく、且つ両モータ15,16の回転数の差が外乱回転角変化量に応じて変化する状態で、正回転方向に駆動される。
すなわち、決定部29及び制御部33は、ステアリングホイール3の回転操作が行われていると回転操作判定部27が判定したとき、左操向輪8及び右操向輪9のキングピン軸11周りに旋回トルクが発生することによって、操舵軸4に補助トルクが発生するように、ステアリング角センサ18が検出したステアリング角に基づいて、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動状態を決定して、決定した目標駆動状態で両モータ15,16を駆動し、キックバックが発生しているとキックバック判定部28が判定したとき、左操向輪8及び右操向輪9のキングピン軸11周りに旋回トルクが発生することによって、操舵軸4に相殺トルクが発生するように、操舵角センサ19が検出した操舵角に基づいて、両モータ15,16の目標駆動状態を決定して、決定した目標駆動状態で両モータ15,16を駆動する制御手段として機能する。
次に、CPU24が実行する制御処理について図3を参照して説明する。本処理は、車両2のイグニッションキーがON状態のとき、所定時間毎に繰り返して実行される。
本処理が開始されると、検出部25は、ステアリング角センサ18が検出したステアリング角と操舵角センサ19が検出した操舵角とに基づいて、外乱回転角を検出する(ステップS1)。
次に、回転操作判定部27は、トルクセンサ17が検出した操舵トルクに基づいて、ステアリングホイール3の回転操作が行われている否かを判定する(ステップS2)。
ステアリングホイール3の回転操作が行われていないと回転操作判定部27が判定したとき(ステップS2:NO)、キックバック判定部28は、車速センサ20が検出した車速と検出部25が検出した外乱回転角とに基づいて、キックバックが発生しているか否かを判定する(ステップS3)。
ステアリングホイール3の回転操作が行われていると回転操作判定部27が判定したとき(ステップS2:YES)、又はキックバックが発生しているとキックバック判定部28が判定したとき(ステップS3:YES)、決定部29は、車速とステアリング角又は外乱回転角とに基づいて、操舵軸4に補助トルク又は相殺トルクを発生させるための左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動状態を決定する(ステップS4)。
次に、制御部33は、決定部29が決定した目標駆動状態で、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16を駆動する(ステップS5)。
一方、キックバックが発生していないとキックバック判定部28が判定したとき(ステップS3:NO)、本処理を終了する。
上記のように構成された操舵補助装置1では、例えば、運転者が車両2を前進させながらステアリングホイール3を中立位置から左回転方向に回転操作すると、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16は、左操向輪用モータ15の回転数の方が右操向輪用モータ16の回転数よりも小さく、且つ両モータ15,16の回転数の差がステアリング角変化量に応じて増加する状態で、正回転方向に駆動される。これにより、左操向輪8及び右操向輪9が、左操向輪8の回転数の方が右操向輪9の回転数よりも小さく、且つ両操向輪8,9の回転数の差がステアリング角変化量に応じて増加する状態で、前推進方向FPへ回転する。従って、左旋回方向LCへ作用してステアリングホイール3の回転速度に応じた大きさの旋回トルクが両操向輪8,9のキングピン軸11周りに発生し、これら旋回トルクが発生することによって、操舵軸4に補助トルクが発生する。
また、運転者がステアリングホイール3の回転操作を行わないで車両2を直進させているときに、外乱によって操舵軸4が左回転方向に回転するようなキックバックが発生すると、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16は、左操向輪用モータ15の回転数の方が右操向輪用モータ16の回転数よりも大きく、且つ両モータ15,16の回転数の差が外乱回転角変化量に応じて変化する状態で、正回転方向に駆動される。これにより、左操向輪8及び右操向輪9が、左操向輪8の回転数の方が右操向輪9の回転数よりも大きく、且つ両操向輪8,9の回転数の差が外乱回転角変化量に応じて変化する状態で、前推進方向FPへ回転する。従って、右旋回方向RCへ作用して操舵軸4の回転速度に応じた大きさの旋回トルクが両操向輪8,9のキングピン軸11周りに発生し、これら旋回トルクが発生することによって、操舵軸4に相殺トルクが発生する。
すなわち、運転者がステアリングホイール3の回転操作を行うと、回転操作によるステアリングホイール3の回転方向に応じた旋回方向Cへ作用し、且つ回転操作によるステアリングホイール3の回転量に応じた大きさの旋回トルクが左操向輪8及び右操向輪9のキングピン軸11周りにそれぞれ発生し、これら旋回トルクが発生することによって、操舵軸4に補助トルクが発生するように、各種センサ17〜20が検出した各種情報に基づいて、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動状態が決定され、決定された目標駆動状態で両モータ15,16が駆動される。
また、運転者がステアリングホイール3の回転操作を行っていないときにキックバックが発生すると、外乱による操舵軸4の回転方向に応じた旋回方向Cへ作用し、且つ外乱による操舵軸4の回転量に応じた大きさの旋回トルクが左操向輪8及び右操向輪9のキングピン軸11周りにそれぞれ発生し、これら旋回トルクが発生することによって、操舵軸4に相殺トルクが発生するように、各種センサ17〜20が検出した各種情報に基づいて、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動状態が決定され、決定された目標駆動状態で両モータ15,16が駆動される。
このように、本実施形態の操舵補助装置1では、左操向輪8及び右操向輪9を推進方向Pへ回転駆動させることによって、操舵軸4に補助トルク又は相殺トルクを発生させるので、本装置1の動力を車両2の走行に寄与するように利用することができる。
また、本装置1の動力を車両2の走行に寄与するように利用することができるので、走行に利用されない消費エネルギーを低減することができ、車両2が電動車両である場合には、車両2の走行に利用できるエネルギー量を増大して航続距離を延長することができる。
また、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16が左操向輪8及び右操向輪9の内側に設けられるので、エンジンルーム内の搭載スペースの節約や損失エネルギーの低減を図ることができる。
また、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16が左操向輪8及び右操向輪9の内側に設けられるので、両モータ15,16の搭載において、エンジンルーム内に搭載される他の装置等による搭載上の制約を受けることがなく、シャフトアシスト式やラックアシスト式の操舵補助装置などで用いられるモータよりも大きな出力のモータを用いて大きな補助トルクを発生させることができ、大きな操舵力が必要な大型車両にも適用することができる。
また、ステアリングホイール3の回転操作を補助するための補助トルクだけではなく、外乱による操舵軸4の回転を相殺する相殺トルクも発生させるので、運転者の操舵操作を補助するとともに安定させることができる。
また、左操向輪用モータ15及び右操向輪用モータ16の目標駆動力及び目標回転数が、ステアリング角又は外乱回転角のみでなく、車速にも基づいて決定されるので、適切な大きさの補助トルク及び相殺トルクを発生させることができ、運転者の操舵操作を適切に補助するとともに安定させることができる。
なお、本実施形態の操舵補助装置1では、操向輪7を推進方向Pへ回転駆動する駆動手段として、本装置1専用のモータ14を用いているが、これに限定されず、車両2の駆動力を発生するためのエンジンやモータを用いてもよい。この場合、決定した目標駆動力に基づいて、エンジンやモータが発生する車両2の駆動力を各車輪に配分する。
また、ステアリングホイール3の回転操作を補助する補助トルクと外乱による操舵軸4の回転を相殺する相殺トルクとの両方を発生させる構成に限定されず、補助トルクのみを発生する構成であってもよい。
また、目標駆動力と目標回転数とを決定するための情報には、少なくともステアリング角又は外乱回転角が含まれていればよいため、目標駆動力と目標回転数とを決定するための情報として、車速とステアリング角又は外乱回転角とを用いることに限定されず、ステアリング角又は外乱回転角のみを用いてもよく、また、前後加速度や横加速度やヨーレートや各種ペダルの踏込量などの他の情報を用いてもよい。
上記実施形態は、本発明の一例であり、本発明を逸脱しない範囲において変更可能である。
本発明は、運転者の操舵操作の補助に有効である。
1:操舵補助装置
3:ステアリングホイール
4:操舵軸
7:操向輪
14:モータ(駆動手段)
17:トルクセンサ
18:ステアリング角センサ(検出手段)
19:操舵角センサ(第2の検出手段)
20:車速センサ(車両情報検出手段)
21:制御ユニット
23:記憶部
24:CPU
25:検出部
27:回転操作判定部(判定手段)
28:キックバック判定部(第2の判定手段)
29:決定部(制御手段)
33:制御部(制御手段)
P,FP,BP:推進方向
C,LC,RC:旋回方向

Claims (3)

  1. 運転者によって回転操作されるステアリングホイールと
    前記ステアリングホイールに連結される操舵軸と、
    輪軸を回転中心として推進方向へ回転自在であり、キングピン軸を回転中心として旋回方向へ傾動自在であり、且つ前記操舵軸の回転と前記旋回方向への傾動とが互いに連動する状態で前記操舵軸に連結されるとともに、接地中心が前記キングピン軸の路面との交点よりも車幅方向外側に位置する状態で車体側に支持される左右一対の操向輪と、
    前記左右の操向輪を、各々に付与する駆動力の配分変更によって両操向輪間の回転速度差を変更可能に前記推進方向へ回転駆動する駆動手段と、
    前記ステアリングホイールの回転角を検出する検出手段と、
    前記回転操作が行われているか否かを判定する判定手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記左右の操向輪のうち一側の操向輪に対して他側の操向輪が前記推進方向へ相対回転し、且つ前記左右の操向輪の回転速度差が増加している状態では、前記左右の操向輪の各前端を前記一側へ傾動させる一方の旋回方向へ作用し、且つ前記回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの旋回トルクが前記左右の操向輪の前記キングピン軸周りにそれぞれ発生し、これら旋回トルクが発生することによって、前記一方の旋回方向に応じた回転方向へ作用し、且つ前記回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの作動トルクが前記操舵軸に発生し、
    前記一側の操向輪に対して前記他側の操向輪が前記推進方向へ相対回転し、且つ前記左右の操向輪の回転速度差が減少している状態では、前記左右の操向輪の各前端を前記他側へ傾動させる他方の旋回方向へ作用し、且つ前記回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの旋回トルクが前記左右の操向輪の前記キングピン軸周りにそれぞれ発生し、これら旋回トルクが発生することによって、前記他方の旋回方向に応じた回転方向へ作用し、且つ前記回転速度差の時間的変化量に応じた大きさの作動トルクが前記操舵軸に発生し、
    前記制御手段は、前記回転操作が行われていると前記判定手段が判定したとき、前記左右の操向輪の前記キングピン軸周りに旋回トルクが発生することによって、前記回転操作による前記ステアリングホイールの回転方向と同方向へ作用し、且つ前記回転操作によるステアリングホイールの回転量に応じた大きさの作動トルクが前記操舵軸に発生するように、前記検出手段が検出した前記ステアリングホイールの回転角に基づいて、前記左右の操向輪に付与すべき駆動力の配分を決定し、決定した駆動力の配分に基づいて、前記駆動手段に前記左右の操向輪を回転駆動させる
    ことを特徴とする操舵補助装置。
  2. 請求項1に記載の操舵補助装置であって、
    前記操舵軸の回転角を検出する第2の検出手段と、
    前記回転操作が行われていないと前記判定手段が判定したとき、外乱によって前記操舵軸が回転するキックバックが発生しているか否かを判定する第2の判定手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記キックバックが発生していると前記第2の判定手段が判定したとき、前記左右の操向輪の前記キングピン軸周りに旋回トルクが発生することによって、前記外乱による前記操舵軸の回転方向と異なる方向へ作用し、且つ前記外乱による前記操舵軸の回転量に応じた大きさの作動トルクが前記操舵軸に発生するように、前記第2の検出手段が検出した前記操舵軸の回転角に基づいて、前記左右の操向輪に付与すべき駆動力の配分を決定し、決定した駆動力の配分に基づいて、前記駆動手段に前記左右の操向輪を回転駆動させる
    ことを特徴とする操舵補助装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の操舵補助装置であって、
    前記車両の挙動に関する情報を検出する車両情報検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記左右の操向輪の前記キングピン軸周りに旋回トルクが発生することによって、前記回転量と前記車両情報検出手段が検出した情報とに応じた大きさの作動トルクが前記操舵軸に発生するように、前記回転角と前記情報とに基づいて、前記左右の操向輪に付与すべき駆動力の配分を決定し、決定した駆動力の配分に基づいて、前記駆動手段に前記左右の操向輪を回転駆動させる
    ことを特徴とする操舵補助装置。
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