JP2013250056A - 溶融塩原子炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶融塩を熱交換のための金属製配管と直接接触させることなく、溶融塩原子炉の熱を取り出すことができる溶融塩原子炉を提供する。
【解決手段】 上下方向に貫通する少なくとも一つの溶融塩流路2を有する減速材構造体3と、前記減速材構造体の上下及び周囲に溶融塩循環用間隙Xを介して配置された反射体4と、反射体4を収容する炉容器5と、炉容器5の壁を通じて炉容器5内と熱交換する冷却材を流通させる冷却材流路10Aと、を備えることとした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、溶融塩原子炉に関する。
溶融塩原子炉は、溶融塩に核燃料物質(ウランやトリウム)を溶解させて液体燃料とし、炉内で発生した熱を発電等に利用する液体燃料炉である。燃料溶媒となる溶融塩はフッ化物溶融塩(LiF‐BeF)が最適とされる。このフッ化物溶融塩に親物質であるThFおよび核分裂性物質233UFを溶解させて液体燃料とする。
この種の溶融塩原子炉として、古川氏等による小型溶融塩原子炉(特許文献1、2等)や、西堀氏等による小型溶融塩原子炉(特許文献3)等が知られている。
特開昭62−130384号公報 特開平7−91171号公報 特開昭57−1991号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に開示されている溶融塩原子炉は、核燃料物質が含まれる溶融塩が、熱交換等のために、薄い金属配管で形成された一次系配管を通じて炉心外部に送られる。その結果、i)炉心外部空間の放射線量の増加、ii)一次系配管の放射化、iii)一次系配管の腐食、iv)二次系へのトリチウムの移行、v)遅発中性子の漏洩・損失、vi)核燃料物質の炉心外インベントリーの増加、等の問題があった。
また、上記特許文献3に開示されている溶融塩原子炉についても、熱交換用配管が炉容器内部にあるため、i)炉容器内に配置された熱交換器の配管(二次系配管)の腐食及び中性子照射による脆化、ii)二次系へのトリチウムの移行、iii)熱交換器領域を流動する溶融塩からの遅発中性子の炉容器外への漏洩等の問題があると考えられる。
上記問題を解決するため、本発明は、熱交換のための金属製配管と溶融塩とを直接接触させることなく、炉内の熱を取り出すことができる溶融塩原子炉を提供することを主たる目的とする。
斯かる目的を達成するため、本発明に係る溶融塩原子炉は、上下方向に貫通する少なくとも一つの溶融塩流路を有する減速材構造体と、前記減速材構造体の上下及び周囲に溶融塩循環用間隙を介して配置された反射体と、前記反射体を収容する炉容器と、前記炉容器の壁を通じて該炉容器内と熱交換する冷却材を流通させる冷却材流路と、を備えることを特徴とする。
一実施形態において、前記冷却材流路は、前記炉容器を収容する熱交換シェルによって形成されている。
他の一実施形態において、前記炉容器に接続されるとともに、前記熱交換シェル内に収容されたドレンタンクを更に備えている。
更に他の一実施形態において、前記冷却材流路は、前記炉容器の外周面を囲むジャケットによって形成されている。
更に他の一実施形態において、前記冷却材流路は、前記容器壁の外周面に巻回されたパイプによって形成されている。
更に他の一実施形態において、気体状核分裂生成物を逃がすために前記反射体に形成された通気孔と、該通気孔から出た気体状核分裂生成物を吸収する吸収体が収容された吸収体室と、を更に備えている。
更に他の一実施形態において、前記炉容器の外周面に形成された放熱フィンを更に備える。
更に他の一実施形態において、前記溶融塩流路を下方から上方に流れ出た溶融塩が前記溶融塩循環用間隙を流下して再び前記溶融塩流路の下方に流入する循環流を促進するための循環装置を更に備える。
更に他の一実施形態において、前記反射体は、黒鉛又はSiCで形成されている。
更に他の一実施形態において、前記炉容器の外周に、該炉容器内からの中性子漏洩率を変更するための外部反射体が更に設けられている。
更に他の一実施形態において、前記外部反射体が、上下方向に移動可能に設けられている。
更に他の一実施形態において、前記外部反射体が、電源遮断によって連結を解除される連結装置を介して支持されている。
本発明に係る溶融塩原子炉によれば、核分裂により加熱された溶融塩は、炉容器の壁を通して外部に放熱しつつ、自然対流によって、溶融塩循環用間隙を上方から下方に流れ、再び減速材構造体の下部から減速材構造体内の溶融塩流路に流入し、溶融塩流路内を上方へ流動することにより、自然循環による循環流を生じる。この循環流は、循環装置を付加することにより、流量が増加され、制御され得る。
核分裂により発生した炉容器内部の溶融塩の熱は、炉容器の壁を通して冷却材に伝熱することにより取り出される。
溶融塩は反射体によって上下及び周囲が囲まれており、熱交換のための配管が溶融塩と接触することもないので、配管の放射化、腐食、トリチウムの移行、遅発中性子の漏洩等が生じない、安全性の高い溶融塩原子炉を提供することができる。
本発明に係る溶融塩原子炉の一実施形態を示す縦断面図である。 図1のII−II線に対応する横断面図である。 図1の溶融塩原子炉の使用状態を示す断面図である。 本発明に係る溶融塩原子炉の他の一実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る溶融塩原子炉の更に他の一実施形態を示す縦断面図である。
本発明に係る溶融塩原子炉の実施形態について、以下に図1〜図5を参照して説明する。なお、全図及び全実施形態を通じ、同一又は類似の構成要素に同符号を付し、以下の説明において重複説明を省略することがある。
図1及び図2に示すように、溶融塩原子炉1は、上下方向に貫通する少なくとも一つの溶融塩流路2を有する減速材構造体3と、減速材構造体3の上下及び周囲に溶融塩循環用間隙Xを介して配置された反射体4と、反射体4を収容する炉容器5と、炉容器5の壁5wを通じて炉容器5内と熱交換する冷却材を流通させる冷却材流路10Aと、を備えている。減速材構造体3と溶融塩とによって炉心が形成されている。反射体4は、炉心のまわりを囲んでいる。なお、図1において、点線の矢印は溶融塩の流れを示し、2点鎖線の矢印は冷却材の流れを示している。
減速材構造体3は、黒鉛、SiC等で形成され得る。反射体4は、中性子が外へ逃げ出すのを防ぐとともに、炉心から漏れてくる中性子を散乱して再び炉心に戻す役割をする。そのため、反射体4は、黒鉛、SiC等によって形成され得る。熱伝導性の観点からは、反射体4としてSiCが好適に用いられ得る。炉容器5は、Ni基合金等の耐食性材料で形成され得、好ましくはハステロイN或いはMONICRによって形成される。
減速材構造体3と反射体4との間に、溶融塩循環用間隙Xを形成するため、スペーサSが介在されている。
反射体4は、上壁4aと周壁4bと底壁4cとを備えている。図示例において、上壁4a、周壁4b、底壁4cは、それぞれをブロック構造とし、順に積載されることにより、減速材構造体3及び溶融塩を収容する空間を形成されている。好ましくは、反射体4は、炉容器5の内壁面に密着するように設けられる。反射体4は、黒鉛或いはSiC等の反射体材料を炉容器5の内壁面にライニングすることにより設けることもできる。
反射体4の上壁4aには、核分裂反応により生成する気体状核分裂生成物を逃がすために通気孔6が形成されている。通気孔6から出た気体状核分裂生成物は、上壁4aの上部に設けられた吸収体室7に入り、吸収体室7に収容された吸収体8に吸収される。吸収体8としては、例えば、活性炭の多孔質成形体を使用することができる。吸収体室7の天井壁と吸収体8との間にスプリング9を配置し、スエリング等による反射体4の膨張を吸収する。通気孔6は斜め方向に形成することにより、中性子が上壁4aを通過するのを防ぐことができる。
炉容器5は、熱交換シェル10内に収容されている。炉容器5は、熱交換シェル10内に支持されており、図1に示された例では、円筒状の支持脚5aによって熱交換シェル10内に支持されている。支持脚5aには、冷却材が通り抜ける通孔5bが形成されている。熱交換シェル10は、冷却材の入口11と出口12とを備えている。熱交換シェル10の入口11及び出口12に、例えば、図3に示すような循環流路30が接続され、循環流路30に介在されたポンプ31によって冷却材が循環する。循環流路30には、熱機関として、図示例ではヘリウムガスタービン32が介在されている。この場合、熱交換シェル10内において、炉容器5の外周面に冷却材流路10Aが形成される。冷却材としては、例えば、窒素ガスや炭酸ガス、ヘリウムガスが使用され得る。また、図3に示すように、炉心からの放射線の漏れを防ぐためにコンクリート製の生体遮蔽33が設置され得る。
炉容器5の外周壁面には、放熱フィン13が一体的に形成されている。放熱フィン13は、図1及び図2に示す例では縦方向に延び、等角度間隔で複数枚が放射状に設けられている。放熱フィン13は、横方向に延在させることもできる(図4参照)。
炉容器5の外周面に沿って、炉容器内からの中性子漏洩率を変更又は調整するための外部反射体4dが配置されている。図示例では、外部反射体4dは、等角度間隔で配置された隣り合う放熱フィン13と放熱フィン13との間に配置されている。外部反射体4dの内側面と炉容器5の外周面との間には、冷却材が通る隙間が形成され、該隙間によって冷却材流路10Aの一部が形成され得る。
外部反射体4dは、黒鉛又はSiCで形成され、炉容器5の外部へ放射された中性子を炉容器5の内部へ反射することにより、中性子利用効率を高めるとともに、熱交換シェル10の放射化を防ぐ。
外部反射体4dは、電源遮断によって連結を解除される非常用の連結装置14を介することにより、炉容器5の外周面に沿って支持させることができる。連結装置14は、事故による外部電源喪失等によって電磁石への通電が断たれると、磁力を失うことにより、外部反射体4dを落下させる。外部反射体4dが落下することで、中性子漏洩率を高めて、未臨界状態に移行させ、炉の運転を速やかに停止せることができる。非常用の連結装置14は、電磁石による連結に限らず、電源遮断によって連結が解除される連結装置であればよく、例えば、図示しないが、油圧シリンダの作動によって前記外部反射体に係合するフックを作動させておいて、電源喪失による油圧ポンプの停止により油圧シリンダへの油圧供給が停止してフックが解除することにより前記外部反射体が落下するように構成する等、他の手段を採用することもできる。
また、外部反射体4dは、駆動装置21に接続されることにより、上下方向に駆動されて出力調整に使用することもできる。駆動装置21は、図示例のようにボールねじ21a、ボールねじナット21b、ボールねじナット21bを回転させるモータ21c等から構成することができるし、或いは、外部反射体4dをワイヤーで吊下げてそのワイヤーを巻き取る電動ウインチによって構成する等、他の公知の駆動装置を採用することができる。
溶融塩流路2を下方から上方に流れ出た溶融塩が溶融塩循環用間隙Xを流下して再び溶融塩流路2の下方に流入する循環流を促進するための循環装置16を付加的に備えることができる。
図示例の循環装置16は、減速材構造体3の上部に配置された遠心羽根16aを備えている。遠心羽根16aに連結された駆動軸16bが炉容器5及び熱交換シェル10を貫通して上方に延び、駆動軸16bはモータ16cに連結されている。循環装置16は、図示例のものに限らず、スクリュー、ポンプ等、強制的に循環流を生じさせる他の手段を採用することもできる。
そして、燃料を追加するための燃料供給ポート17及び燃料を排出するためのドレンパイプ18が炉容器5に設けられ、制御棒19が上下動自在に支持されている。ドレンパイプ18の下端には、ドレンタンク22が接続されている。ドレンタンク22は、炉容器5と同じ材料で形成され得る。また、ドレンパイプ18には、フリーズバルブ(凝固弁)23が介在されている。制御棒19は、BC(ボロンカーバイド)によって形成され得る。制御棒19は、循環装置16の駆動軸16bを中空パイプにして、その中空内に収容することもできる。
フリーズバルブ23は、溶融塩原子炉運転時には、その周囲から冷却材や電動ファンなどの冷却手段によって冷却されることにより、フリーズバルブ内の溶融塩を凝固点以下(たとえば450℃以下)に保つことで凝固させ、閉弁した状態とされる。溶融塩原子炉が何らかのトラブル等により電源喪失した場合、フリーズバルブ23は、冷却手段を失い、フリーズバルブ内の溶融塩が溶解して開弁し、ドレンタンク22に高温の溶融塩をドレンする。ドレンタンク22に排出された溶融塩は崩壊熱を持っており、その熱を冷却する必要があるが、ドレンタンク22を熱交換シェル10内に収容しておくことにより、熱交換シェル10を循環する冷却材で除熱することができる。従って、熱交換シェル10は、ドレンタンク22内の溶融塩からの放射線の遮蔽と、放射性物質の格納の役割も果たし得る。
熱交換シェル10の内底に支持機構24が設けられ、支持機構24によってドレンタンク22が熱交換シェル10の底から持ち上げられた状態で支持されている。これは、炉容器5からドレンタンク22に溶融塩を排出した際に、落下させた外部反射体4dがドレンタンク22の横にあると、ドレンタンク22内に格納された溶融塩からの中性子が外部反射体4dに反射されて臨界事故になる可能性があるからであり、そのような事態を回避するためである。
熱交換シェル10の底には、外部反射体4dが落下して壊れないように、緩衝材25が設置されている。また、外部反射体4dを上下に駆動させる際に冷却材流動で振動したり、落下させた際に倒れたりしないように、外部反射体4dの4隅の内外面を縦方向に案内するガイドレール26が設けられている。
上記構成を有する溶融塩原子炉1では、溶融塩に溶解された核燃料物質が、減速材構造体3の溶融塩流路2の内部で核分裂反応を起こし、加熱されるとともに溶融塩流路2内を上昇する。溶融塩流路2内を上昇して溶融塩流路2から流出した溶融塩は、溶融塩循環用間隙Xに流入する。溶融塩循環用間隙Xでは、溶融塩の熱が、反射体4及び炉容器5の壁面(伝熱壁)を通過し、炉容器5の周囲を流れる冷却材に伝熱される。溶融塩循環用間隙Xで熱を奪われた溶融塩は、減速材構造体3の下方に流入し、再び溶融塩流路2内に流入する。このようにして自然対流による循環流が生じる。循環装置16は、自然対流による循環流を補うとともに、流量を制御することができる。反射体4は、溶融塩から放出される遅発中性子を炉容器5内に反射させる。核分裂に伴う気体状核分裂生成物は、吸収体室7内の吸収体8に吸収・保持されるので、炉内にとどまることによる中性子の吸収を避けることができ、中性子の利用効率を高めるとともに、炉容器の破損時に環境中に放出される気体状核分裂生成物の量を最小限にとどめることができる。
上記より明らかなように、溶融塩原子炉1は、炉容器5内の反射体4で包囲された室内で溶融塩が循環していて、溶融塩が炉容器5の外部に配管を通じて持ち出されることがなく、また、炉容器5内に熱交換用の配管等がないため、熱交換に使用される配管等の放射化や腐食がない。遅発中性子は反射体4によって炉容器5内に反射され、核分裂に寄与し得るため、反応効率を高めることができる。
図4は、本発明に係る溶融塩原子炉の他の実施形態を示す断面図である。この実施形態では、炉容器5の外周に冷却材を循環流通させるジャケット27によって冷却材流路27Aが形成されており、炉容器5内で発生した熱は、炉容器5の壁5wを通じてジャケット27の冷却材流路27A内を流通する冷却材に伝熱される。ジャケット27の冷却材流路27Aは、図4に示すように、炉容器5の外周を冷却材が螺旋状に流通するような螺旋状流路とすることができる。
図5は、本発明に係る溶融塩原子炉の他の実施形態を示す断面図である。この実施形態では、炉容器5の外周に冷却材を循環流通させるパイプ28によって冷却材流路28Aが形成されており、炉容器5内で発生した熱は、炉容器5の壁5wを通じてパイプ28の冷却材流路28A内を流通する冷却材に伝熱される。パイプ28の冷却材流路28Aは、炉容器5の外周を冷却材が螺旋状に流通するような螺旋状流路とすることができる。
本発明は、上記実施形態に限定解釈されるものではなく、本発明に趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
1 溶融塩原子炉
2 溶融塩流路
3 減速材構造体
4 反射体
4a 上壁
4b 周壁
4c 底壁
4d 外部反射体
5 炉容器
7 吸収体室
8 吸収体
10 熱交換シェル
10A、27A、28A 冷却材流路
13 放熱フィン
16 循環装置

Claims (12)

  1. 上下方向に貫通する少なくとも一つの溶融塩流路を有する減速材構造体と、
    前記減速材構造体の上下及び周囲に溶融塩循環用間隙を介して配置された反射体と、
    前記反射体を収容する炉容器と、
    前記炉容器の壁を通じて該炉容器内と熱交換する冷却材を流通させる冷却材流路と、
    を備えることを特徴とする溶融塩原子炉。
  2. 前記冷却材流路は、前記炉容器を収容する熱交換シェルによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩原子炉。
  3. 前記炉容器に接続されるとともに、前記熱交換シェル内に収容されたドレンタンクを更に備えていることを特徴とする請求項2に記載の溶融塩原子炉。
  4. 前記冷却材流路は、前記炉容器の外周面を囲むジャケットによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩原子炉。
  5. 前記冷却材流路は、前記容器壁の外周面に巻回されたパイプによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩原子炉。
  6. 気体状核分裂生成物を逃がすために前記反射体に形成された通気孔と、該通気孔から出た気体状核分裂生成物を吸収する吸収体が収容された吸収体室と、を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩原子炉。
  7. 前記炉容器の外周面に形成された放熱フィンを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩原子炉。
  8. 前記溶融塩流路を下方から上方に流れ出た溶融塩が前記溶融塩循環用間隙を流下して再び前記溶融塩流路の下方に流入する循環流を促進するための循環装置を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩原子炉。
  9. 前記反射体は、黒鉛又はSiCで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩原子炉。
  10. 前記炉容器の外周に、該炉容器内からの中性子漏洩率を変更するための外部反射体が更に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩原子炉。
  11. 前記外部反射体が、上下方向に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の溶融塩原子炉。
  12. 前記外部反射体が、電源遮断によって連結を解除される連結装置を介して支持されていることを特徴とする請求項10に記載の溶融塩原子炉。
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