JP2008122248A - 高速炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造信頼性が高く、かつ安全性に優れた高速炉を提供する。
【解決手段】高速炉1は、炉心2および1次冷却材5を収納した原子炉容器7と、原子炉容器7内に配置され、炉心2で加熱された1次冷却材5の熱エネルギーを2次冷却材45に伝える中間熱交換器15と、中間熱交換器15上部に設けられた中間熱交換器上部胴15aとを備えている。中間熱交換器上部胴15aの上方に、中性子遮蔽機能と熱遮蔽機能とを有する上部プラグ10が設けられている。また中間熱交換器上部胴15aと上部プラグ10との間に、中間熱交換器上部胴15aの軸方向および径方向への熱膨張を吸収するとともに原子炉カバーガスバウンダリを形成する熱膨張吸収手段46が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、構造信頼性が高く、かつ安全性に優れた高速炉に関する。
従来の高速炉の一例が下記の特許文献1に示されており、これを図5に示す。高速炉1は、原子炉容器7と、原子炉容器7内に配置され、核燃料の集合体からなる炉心2とを有し、炉心2は全体としてほぼ円柱状に形成されている。炉心2はこれを保護する炉心槽3によって外周を取り囲まれている。この炉心槽3の外側には反射体4が配置されている。反射体4は駆動軸11を介して上部プラグ10の上部に設置された反射体駆動装置12に連結され、反射体駆動装置12の駆動により炉心2の周囲を上下に移動し、炉心2の反応度を制御する。反射体4の外側には反射体4を取り囲み、1次冷却材5の流路の内壁を構成する隔壁6が設けられている。隔壁6と原子炉容器7との間の空間に、1次冷却材5の流路が形成されている。中性子遮蔽体8は、1次冷却材5の流路中に炉心2を取り囲むように配置されている。更に原子炉容器7の外周を取り囲むようにガードベッセル9が設置されている。炉心2、炉心槽3、隔壁6、および中性子遮蔽体8は、いずれも炉心支持板13に搭載されて支持されている。
一方、中性子遮蔽体8の上方の環状空間には原子炉容器7より取り出し可能な中間熱交換器15が設置されている。また、中間熱交換器15上部に中間熱交換器上部胴15aが設けられ、中間熱交換器上部胴15a内側に崩壊熱除去コイル16が設置されている。また中間熱交換器15の下方に電磁ポンプ14が設置され、隔壁6の上端にシールベロー17が設けられている。さらに中間熱交換器上部胴15aの上方に、上部プラグ10が設置されている。上部プラグ10は、中間熱交換器上部胴15aを介して中間熱交換器15に連結されており、この上部プラグ10と中間熱交換器上部胴15aとからカバーガスバウンダリ34が形成されている。また上部プラグ10と中間熱交換器上部胴15aと1次冷却材液面5aとから形成される空間内に、アルゴンガスからなるカバーガス33が充填されている。
また、中間熱交換器15上方に、2次冷却材45を中間熱交換器15内へ導く入口ノズル18と、中間熱交換器15内からの2次冷却材45が通過する出口ノズル19とが設けられている。さらに、原子炉容器7内側に外側シュラウド23が設けられ、外側シュラウド23の内側に内胴20と外胴21が配置されている。内胴20と外胴21との間には、伝熱管22が設けられている。
特開平6−174882号公報 特開平8−62371号公報
ところで、一般に高速炉1内において、1次冷却材5は350℃乃至500℃の温度範囲で用いられる。すなわち、中間熱交換器15から炉心2入口までのコールド領域における1次冷却材5の温度は350℃であり、炉心2出口から中間熱交換器15入口までのホット領域における1次冷却材5の温度は500℃である。このため高速炉1内の構造物は、高温かつ過大な温度差を有する条件下で使用されている。
例えば、上部プラグ10の下面10bの温度は500℃に達する。一方、上部プラグ10の上面10aには、反射体駆動装置12やその他原子炉計装設備が設置されている。このような反射体駆動装置12等の健全性を確保するため反射体駆動装置12等の周囲の雰囲気温度を60℃以下に保つ必要がある。したがって、上部プラグ10の上面10aの温度は100℃程度まで下げる必要がある。このため、上部プラグ10は、中性子遮蔽機能のみならず熱遮蔽機能をも有している。
このように、上部プラグ10はホットプラグに分類されるため、ホットプラグ特有の問題を有している。その最も大きな問題が熱応力についての問題である。上述したように、上部プラグ10の上部(100℃)と中間熱交換器15(500℃)との間に最大400℃の温度差が発生する。このため、中間熱交換器上部胴15aの径方向の熱膨張差が非常に大きくなる。したがって、上述のように上部プラグ10と中間熱交換器上部胴15aとを直接連結した場合、中間熱交換器上部胴15aが径方向に自由に熱膨張することが抑制される。その結果、過大な熱応力が中間熱交換器上部胴15a等の構造部材に発生することとなる。とりわけカバーガスバウンダリ34周辺は、温度差だけでなく圧力差も受けるため、非常に厳しい環境に晒される。
また上述のように、上部プラグ10を中間熱交換器15の上方に設置した場合、中間熱交換器上部胴15aの温度は500℃に達する。中間熱交換器15および中間熱交換器上部胴15aは鉛直方向に長尺な構造であるため、鉛直方向にも大きな熱膨張が生じる。このため、上述したように反射体4を上下に駆動させて炉心2の反応度を制御する反射体駆動装置12の高さ位置が、高速炉1の起動、運転、または停止などの様々な運転状態に応じて変化することが考えられる。このような現象は、炉心出力制御と高速炉1の安全性の観点から極めて著しい問題である。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、構造信頼性が高く、かつ安全性に優れた高速炉を提供することを目的とする。
本発明は、炉心および1次冷却材を収納した原子炉容器と、原子炉容器内に配置され、炉心で加熱された1次冷却材の熱エネルギーを2次冷却材に伝える中間熱交換器と、中間熱交換器上部に設けられた中間熱交換器上部胴と、中間熱交換器上部胴の上方に設けられ、中性子遮蔽機能と熱遮蔽機能とを有する上部プラグと、中間熱交換器上部胴と上部プラグとの間に設けられ、中間熱交換器上部胴の軸方向および径方向への熱膨張を吸収するとともに原子炉カバーガスバウンダリを形成する熱膨張吸収手段と、とを備えたことを特徴とする高速増殖炉高速炉である。
本発明は、上部プラグの下面に輻射および対流防止板が取り付けられ、この輻射および対流防止板は、上部プラグ、中間熱交換器上部胴、および1次冷却材液面により形成される空間内における熱の輻射および対流を抑制することを特徴とする高速炉である。
本発明によれば、熱膨張吸収手段が中間熱交換器上部胴の軸方向および径方向への熱膨張を吸収し、中間熱交換器上部胴等の構造物に過大な負荷が加わらないので、高速炉の構造信頼性が高められ、かつ安全性に優れたものとすることができる。
また、本発明によれば、上部プラグは、上部プラグの重量を直接支持する上部プラグ支持手段を介して原子炉ペデスタルに固定されているので、高速炉の運転状態が変化した場合に上部プラグの高さ位置が変化することを抑えることができ、上部プラグの上面に設置される反射体駆動装置等の高さ位置が変動して高速炉の出力に影響を及ぼすことを防止することができる。
さらに、本発明によれば、熱膨張吸収手段は、中間熱交換器上部胴に取り付けられるとともに断面U字形状からなるU字形断面胴を有するので、中間熱交換器上部胴の径方向への熱膨張を吸収することができ、高速炉の構造信頼性が高められ、かつ安全性に優れたものとすることができる。
さらにまた、本発明によれば、熱膨張吸収手段は、上部プラグに取り付けられたベローズを有しているので、中間熱交換器上部胴の軸方向への熱膨張を吸収することができ、反射体駆動装置等の高さ位置が変動することにより高速炉の出力に影響が及ぶことを防ぐことができる。これにより、高速炉の構造信頼性が高められ、かつ安全性に優れたものとすることができる。
さらにまた、本発明によれば、上部プラグとU字形断面胴との間に、対流防止手段が設けられているので、カバーガスの対流によるベローズ側への熱の移動を抑制することができ、ベローズの温度を下げることができる。
さらにまた、本発明によれば、U字形断面胴内部に断熱部材が充填されているので、熱伝導によるベローズ側への熱の移動を抑制することができ、ベローズの温度を下げることができる。
さらにまた、本発明によれば、上部プラグと、中間熱交換器上部胴と、U字形断面胴とにより形成される隙間から1次冷却材の蒸気を外方に通過させない冷却材蒸気除去手段が設けられているので、1次冷却材の蒸気が隙間内に進入した後、温度が低下して、1次冷却材が凝固することを防止することができる。これにより、上部プラグと中間熱交換器上部胴またはU字形断面胴とが固着して分解できなくなることを防止することができる。
さらにまた、本発明によれば、上部プラグの下面に、輻射および対流防止板が取り付けられているので、上部プラグと、中間熱交換器上部胴と、1次冷却材液面とにより形成される空間内における熱の輻射および対流を抑制することができ、カバーガス中の自然対流と、1次冷却材液面から上部プラグへの直接的な輻射とを抑制し、上部プラグへの入熱を低減することができる。
第1の実施の形態
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図3を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明の第1の実施の形態を示す垂直断面図であり、図2は、上部プラグ周辺の拡大図であり、図3は、図2のA部拡大図である。
まず、図1乃至図3により本実施の形態による高速炉の概略について説明する。
図1および図2に示すように、高速炉1は、プルトニウムを含む核燃料の集合体からなる炉心2および液体ナトリウムからなる1次冷却材5を収納した原子炉容器7と、原子炉容器7内に配置され、炉心2で加熱された1次冷却材5の熱エネルギーを2次冷却材45に伝える中間熱交換器15と、中間熱交換器15上部に設けられた中間熱交換器上部胴15aとを備えている。
また炉心2を含む燃料集合体29がエントランスモジュール30に搭載され、更にこのエントランスモジュール30は炉心支持板13に搭載されている。また炉心2はこれを保護する炉心槽3によって外周を取り囲まれている。この炉心槽3の外側には反射体4が配置されている。反射体4は駆動軸11を介して上部プラグ10の上部に設置された反射体駆動装置12に連結され、反射体駆動装置12の駆動により炉心2の周囲を上下に移動し、炉心2の反応度を制御する。反射体4の外側には反射体4を取り囲み、1次冷却材5の流路の内壁を構成する隔壁6が設けられている。隔壁6の外側には間隔をあけて1次冷却材5の流路の外壁を構成する上述した原子炉容器7が配置され、更に原子炉容器7の外周を取り囲むようにガードベッセル9が設置されている。また中性子遮蔽体8は、1次冷却材5の流路中に隔壁6の外周を取り囲むように配置されている。さらに上部支持板27が原子炉容器7に取り付けられ、この上部支持板27は、炉心槽3、隔壁6、および中性子遮蔽体8を支持している。
一方、上部支持板27上方の環状空間には上述した中間熱交換器15が設置されており、この中間熱交換器15は、中間熱交換器スカート15bを介して原子炉ペデスタル28に固定されるとともに、原子炉容器7より取り出し可能となっている。また中間熱交換器15の下方に電磁ポンプ14が設置され、中間熱交換器上部胴15aの内側に、崩壊熱除去コイル16が設置されている。
また、炉心2近傍に炉停止棒24が設けられ、炉停止棒24は、上部プラグ10の上部に設置された炉停止棒駆動装置25により駆動される。炉停止棒駆動装置25および反射体駆動装置12は、原子炉ペデスタル28に固定された格納ドーム26に取り囲まれている。
さらに、中間熱交換器上部胴15aの上方に、中性子遮蔽機能と熱遮蔽機能とを有したホットプラグである上部プラグ10が設けられている。図2に示すように、上部プラグ10は、上部プラグ10の重量を直接支持する上部プラグ支持手段(上部プラグ支持台)32を介して原子炉ペデスタル28に固定されている。すなわち、上部プラグ支持台32の下部フランジ32aがガードベッセル上部フランジ9aに締結されている。これにより上部プラグ10の荷重は中間熱交換器15に直接負荷されることなく、上部プラグ支持台32の下部フランジ32aとガードベッセル上部フランジ9aとを介して原子炉ペデスタル28に伝達される。さらに上部プラグ10と中間熱交換器上部胴15aと1次冷却材液面5aとから形成される空間内に、アルゴンガスからなるカバーガス33が充填されている。
また図2に示すように、中間熱交換器上部胴15aと上部プラグ10との間に、中間熱交換器上部胴15aの軸方向(上下方向)および径方向への熱膨張を吸収するとともに、カバーガスバウンダリを形成する熱膨張吸収手段46が設けられている。
図3に示すように、熱膨張吸収手段46は断面U字形状で内部に断熱部材35を配設したU字形断面胴36と、上部プラグ10とU字形断面胴36との間に取り付けられて中間熱交換器上部胴15aの軸方向への熱膨張を吸収する2層のベローズ37とを有している。このうちU字形断面胴36は、一端が中間熱交換器上部胴15aに取り付けられるとともに、他端がベローズ37に溶接により取り付けられている。またベローズ37の一端は上述したようにU字形断面胴36に溶接により取り付けられており、ベローズ37の他端は上部プラグ10にボルト39により締結固定されている。このベローズ37の上端と上部プラグ10との間に、シール部38が設けられており、カバーガスのバウンダリを形成している。
なお、中間熱交換器上部胴15aの鉛直方向の長さが十分長い場合、中間熱交換器上部胴15aが径方向に熱膨張する場合にU字形断面胴36へ加わる曲げ応力は低くなる。この場合、断面U字形状ではなく、断面半多角形形状としても良い。
また、ベローズ37の外周に熱膨張吸収手段46を分解したり組立てたりする際ベローズ37が過度に変形しないようにするためのガイド40が複数本配設されている。
また図3に示すように、上部プラグ10とU字形断面胴36との間に、カバーガスの対流によるベローズ37側への熱の移動を抑制する対流防止手段41が設けられている。この対流防止手段41はU字形断面胴36の外側に設けているが、符号41aに示すようにU字形断面胴36の内側に設けていても良い。
さらに上部プラグ10および中間熱交換器上部胴15aの間、および上部プラグ10とU字形断面胴36との間に、これらの隙間47から1次冷却材5の蒸気を外方に通過させない冷却材蒸気除去手段42がそれぞれ設けられている。なお、この冷却材蒸気除去手段42は、いずれか一方を省略しても良い。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
まず、高速炉1の運転方法の概略について述べる。高速炉1は、炉心2にプルトニウムを含む核燃料を使用しており、運転に際しては炉心2のプルトニウムを分裂させて熱を出すとともに余剰の高速中性子を劣化ウランに吸収させ、燃やす量より多いプルトニウムを生成する。反射体4は炉心2から照射される中性子を反射し、炉心2の核燃料の燃焼・増殖を促進する。このような核燃料の燃焼に伴って、反射体4は核燃料の臨界を維持しながら徐々に移動され、これにより、徐々に炉心2の新しい燃料部分が燃焼され、長期間燃焼を維持することができる。
次に、高速炉1の具体的運転方法について述べる。運転に際しては、原子炉容器7内に液体ナトリウムからなる1次冷却材5が満たされ、この1次冷却材5により炉心2を冷却しつつ核分裂による熱を吸収する。次に核分裂による熱を吸収した1次冷却材5が以下のように原子炉容器7内を流れ、原子炉容器7により吸収した熱を外部に取り出すことができる。
すなわち、図1の実線の矢印は1次冷却材5の流れ方向を示しており、これら実線の矢印に示すように1次冷却材5は電磁ポンプ14によって下方に駆動され、中性子遮蔽体8の内部を流過して原子炉容器7の底部に至る。次に1次冷却材5は炉心2内を流通しながら上昇し、原子炉容器7上部で中間熱交換器15のチューブ側に流入する。次に1次冷却材5は中間熱交換器15で2次冷却材45と熱交換を行った後に流出し、再び電磁ポンプ14によって下方に駆動される。
この間、2次冷却材45が外部から入口ノズル18を経て中間熱交換器15のシェル側に流入し、中間熱交換器15で1次冷却材5によって加熱された後に、出口ノズル19から外部に流出してその熱を動力等に変換する。
ところで上述したように、高速炉1を運転する際、上部プラグ10の下面10bの温度は約500℃に達する。これに対し、上部プラグ10の上面10aの温度は約100℃程度に保持されている。したがって、上部プラグ10の上面10a近傍および上部プラグ10の下面10b近傍において、中間熱交換器上部胴15aの軸方向および径方向の熱膨張差は非常に大きくなる。この場合、熱膨張吸収手段46により、中間熱交換器上部胴15aの軸方向および径方向への熱膨張が吸収される。すなわち、熱膨張吸収手段46のU字形断面胴36が径方向に変形することにより、中間熱交換器上部胴15aの径方向への熱膨張が吸収され、また熱膨張吸収手段46のベローズ37が軸方向に変形することにより、中間熱交換器上部胴15aの軸方向への熱膨張が吸収される。
この際、対流防止手段41によりカバーガス33の対流によるベローズ37側への熱の移動が抑制され、またU字形断面胴36内部に配設された断熱部材35により、熱伝導によるベローズ17側への熱の移動が抑制される。さらに冷却材蒸気除去手段42により、上部プラグ10と中間熱交換器上部胴15aとU字形断面胴36とにより形成される隙間47から、1次冷却材5の蒸気が外方に漏出して固着するのを防止している。
このように、本実施の形態によれば、熱膨張吸収手段46のU字形断面胴36が中間熱交換器上部胴15aの径方向への熱膨張を吸収し、中間熱交換器上部胴15a等の構造物に過大な負荷が加わらないので、高速炉1の構造信頼性が高められ、かつ安全性に優れたものとすることができる。
また、本実施の形態によれば、上部プラグ10は、上部プラグ10の重量を直接支持する上部プラグ支持台32を介して原子炉ペデスタル28に固定されている。本願では、このように上部プラグ10を原子炉一次冷却系の機器とは独立して支持したので、高速炉1の運転状態が変化した場合に上部プラグ10の高さ位置が変化することを抑えることができる。このため上部プラグ10の上面10aに設置される反射体駆動装置12等の高さ位置が変動して高速炉1の出力に影響を及ぼすことを防止することができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、熱膨張吸収手段46のベローズ37が中間熱交換器上部胴15aの軸方向への熱膨張を吸収するので、反射体駆動装置12等の高さ位置が変動することにより高速炉1の出力に影響が及ぶことを防ぐことができる。これにより、高速炉1の構造信頼性が高められ、かつ安全性に優れたものとすることができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、上部プラグ10とU字形断面胴36との間に、対流防止手段41が設けられているので、カバーガス33の対流によるベローズ37側への熱の移動を抑制することができ、ベローズ37の温度を下げることができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、U字形断面胴36内部に断熱部材35が配設されているので、熱伝導によるベローズ37側への熱の移動を抑制することができ、ベローズ37の温度を下げることができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、上部プラグ10と、中間熱交換器上部胴15aと、U字形断面胴36とにより形成される隙間47から1次冷却材5の蒸気を外方に通過させない冷却材蒸気除去手段42が設けられているので、1次冷却材5の蒸気が隙間47内に進入した後、温度が低下して、1次冷却材5が凝固することを防止することができる。これにより、上部プラグ10と中間熱交換器上部胴15aまたはU字形断面胴36とが固着して分解できなくなることを防止することができる。
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について図4を参照して説明する。
ここで、図4は、本発明の第2の実施の形態を示す垂直断面図である。
図4に示す第2の実施の形態は、輻射および対流防止板43が設けられている点が異なるものであり、他の構成や作用効果は上述した第1の実施の形態と同一である。図4において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図4により本実施の形態による高速炉の概略について説明する。
図4に示すように、高速炉1の上部プラグ10の下面10bに、輻射および対流防止板43が取り付けられている。この輻射および対流防止板43は、複数枚の金属板を互いに間隔を空けて積層させたものであり、上部プラグ10の下面10bからカバーガス33内に吊り下げられている。この輻射および対流防止板43は、上部プラグ10と、中間熱交換器上部胴15aと、1次冷却材液面5aとにより形成される空間内における熱の輻射および対流を抑制する。
このように本実施の形態によれば、上部プラグ10の下面10bに輻射および対流防止板43が取り付けられているので、1次冷却材液面5aからの熱の輻射および対流を抑制することができる。このため上部プラグ10への入熱を低減することができる。
本発明による高速炉の第1の実施の形態を示す垂直断面図。 上部プラグ周辺の拡大図。 図2のA部拡大図。 本発明による高速炉の第2の実施の形態を示す垂直断面図。 従来の高速炉を示す垂直断面図。
符号の説明
1 高速炉
2 炉心
3 炉心槽
4 反射体
5 1次冷却材
6 隔壁
7 原子炉容器
8 中性子遮蔽体
9 ガードベッセル
10 上部プラグ
11 駆動軸
12 反射体駆動装置
13 炉心支持板
14 電磁ポンプ
15 中間熱交換器
15a 中間熱交換器上部胴
16 崩壊熱除去コイル
18 入口ノズル
19 出口ノズル
20 内胴
21 外胴
22 伝熱管
23 外側シュラウド
24 炉停止棒
25 炉停止棒駆動装置
26 格納ドーム
27 上部支持板
28 原子炉ペデスタル
29 燃料集合体
30 エントランスモジュール
32 上部プラグ支持台
33 カバーガス
34 カバーガスバウンダリ
35 断熱部材
36 U字形断面胴
37 ベローズ
38 シール部
39 ボルト
40 ガイド
41 対流防止手段
42 冷却剤蒸気除去手段
43 輻射および対流防止板
45 2次冷却材
46 熱膨張吸収手段
47 隙間

Claims (5)

  1. 炉心および1次冷却材を収納した原子炉容器と、
    原子炉容器内に配置され、炉心で加熱された1次冷却材の熱エネルギーを2次冷却材に伝える中間熱交換器と、
    中間熱交換器上部に設けられた中間熱交換器上部胴と、
    中間熱交換器上部胴の上方に設けられ、中性子遮蔽機能と熱遮蔽機能とを有する上部プラグと、
    中間熱交換器上部胴と上部プラグとの間に設けられ、中間熱交換器上部胴の軸方向および径方向への熱膨張を吸収するとともに原子炉カバーガスバウンダリを形成する熱膨張吸収手段とを備えたことを特徴とする高速炉。
  2. 上部プラグは、上部プラグの重量を直接支持する上部プラグ支持手段を介して原子炉ペデスタルに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の高速炉。
  3. 熱膨張吸収手段は、中間熱交換器上部胴に取り付けられるとともに断面U字形状からなるU字形断面胴を有することを特徴とする請求項1に記載の高速炉。
  4. 熱膨張吸収手段は、上部プラグに取り付けられるとともに中間熱交換器上部胴の軸方向への熱膨張を吸収するベローズを更に有し、
    U字形断面胴は、一端が中間熱交換器上部胴に取り付けられるとともに、他端がベローズに取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の高速炉。
  5. 上部プラグの下面に輻射および対流防止板が取り付けられ、この輻射および対流防止板は、上部プラグ、中間熱交換器上部胴、および1次冷却材液面により形成される空間内における熱の輻射および対流を抑制することを特徴とする請求項1に記載の高速炉。
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